JP4392076B2 - Ultrasonic motor and electronic equipment with ultrasonic motor - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波モータおよびこれを用いた超音波モータ付電子機器に係わり、特に、出力の大きさが駆動方向によらない超音波モータおよびこれを用いた超音波モータ付電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、マイクロメカニクスの分野において、交流電圧などの駆動信号を加えられた圧電体に発生する、伸縮振動と屈曲振動の合成振動としての楕円運動を動力として利用する超音波モータが注目されている。
超音波モータの中には、駆動信号を入力する分極部を変更することにより、駆動方向を逆転させる形式の超音波モータがある。
【0003】
この形式の超音波モータとしては、例えば図9,図10,図11に示す円板型の超音波モータ100がある。
超音波モータ100は、図9の側面方向の概略図に示すように、圧電素子101と、圧電素子の上に積層されていていて圧電素子101の振動を増幅する振動体102および複数の突起103と、突起103から伝えられる振動に伴って回転するロータ104と、を含んで構成される。
【0004】
圧電素子101は、周知の圧電体を円盤状に成形して中心に回転軸を通す孔101cを設けたものであり、円周方向に6分割して、この分割部を、分極方向が互い違いになるように分極し、さらに各分割部を二等分割してある。その結果、図9および図10の上面概略図に示すように、互いに逆極性に分極された分極部101a,101bを二つ毎に交互に配置した構成となる。
【0005】
ここで、突起103は、図10に示すように、分極部の境目に、ひとつおきに設けられている。
また、圧電素子101には、駆動信号を入力する電極として、電極105a,電極105bが設けられる。電極105aは上記した分極部を一つおきに覆っており、また、電極105bは電極105aと互い違いとなるように分極部を一つおきに覆っている。
【0006】
ここで、電極105aは、一部を圧電素子101の内縁部全周に設けることによって各分極部上の電極を接続して一つの電極を形成しており、また、電極105bは、一部を圧電素子101の外縁部全周に設けることによって各分極部上の電極を接続することによりもう一つの電極となっている。
すなわち、電極105bに駆動信号を入力すると、圧電素子101には、電極105bに覆われている各分極部の中央部を腹とする定在波が発生する。定在波を発生した場合、突起103は、この定在波の腹と節の中間に、一つおきに位置しており、従って、すべての突起103の頭部は一方向に振れる。このため、突起103に接するロータ104は、図11(A)に示すように一方向に回転する

【0007】
また、電極105aに駆動信号を入力した場合は、圧電素子101には、電極105aに覆われている各分極部の中央部を腹とする定在波が発生するため、すべての突起103の頭部は、電極105bに駆動信号を入力した場合と逆方向に振れる。従って、この場合は図11(B)に示すように、突起103に接するロータ104は電極105bに駆動信号を入力した場合と逆方向に回転する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
一般的に、同一の大きさの駆動信号によってモータに生ずる駆動力の大きさは
、駆動方向によらずに同じ値であることが望ましい。
しかし、超音波モータ100においては、上述したように、電極105aは、所定の分極部を覆う以外に圧電素子101の内縁部全周を覆っており、また、電極105bは、所定の分極部を覆う以外に圧電素子101の外縁部全周を覆っている。すなわち、電極105aと電極105bの面積すなわちインピーダンスは異なっていた。
【0009】
従って、超音波モータ100においては、同一の大きさの駆動信号によって生ずる駆動力の大きさは、駆動方向によって異なっていた。
また、この問題は超音波モータ100に限定されず、駆動信号を入力する分極部を変えることにより駆動方向を逆転させる形式の超音波モータにおいては一般的な問題であった。
【0010】
そこで、本発明の目的は、駆動信号を入力する分極部を変えることにより駆動方向を逆転させる形式であり、かつ、駆動力の駆動方向依存性を抑えた超音波モータを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述した問題を解決するため、請求項1並びに請求項2に記載の発明は、
円盤状の振動体と、前記振動体の上面に設けられた複数の突起と、
振動体の下面に固定される円盤状の圧電素子と、前記突起の振動により回転するロータと、を有する超音波モータであって、前記圧電素子は周方向に分割された電極を有するとともに、前記圧電素子の内縁部で前記分割された電極を一つおきに短絡する電極と、前記分割された電極のうち前記圧電素子の内縁部で短絡されていない電極を前記圧電素子の外縁部で一つおきに短絡する電極と、
を有し、前記圧電素子の外縁部で前記分割された電極を一つおきに短絡する電極の幅(請求項2では厚み)は前記圧電素子の内縁部で前記分割された電極を一つおきに短絡する電極の幅(請求項2では厚み)よりも太い(請求項2では厚い)ことを特徴とする。
【0012】
この請求項1並びに請求項2に記載の発明によれば、前記圧電素子の外縁部で前記分割された電極を一つおきに短絡する電極のインピーダンスを前記圧電素子の内縁部で前記分割された電極を一つおきに短絡する電極のインピーダンスに近づけるために、超音波モータの逆方向の駆動力は、同一の駆動信号を用いて正方向に駆動させた時の駆動力に一致する。
【0013】
従って、駆動方向によらずに一定した駆動力を得られる超音波モータを作製で
きる。
また、請求項3並びに4に記載の発明は直方体形状の圧電素子と、前記圧電素子の一つの面を縦方向に二等分するとともに横方向にも二等分することで分割された四つの領域それぞれに設けられた四つの電極と、前記四つの電極のうち対角線上にある一組の電極を前記圧電素子の中央部で短絡する電極と、前記四つの電極のうち前記圧電素子の中央部で短絡されない二つの電極を前記圧電素子の外周縁部で短絡する電極と、を有し、前記圧電素子の外周縁部で短絡する電極の幅(請求項4では厚み)は前記圧電素子の中央部で短絡する電極の幅(請求項4では厚み)よりも太い(請求項4では厚い)ことを特徴とする。
【0014】
この請求項3並びに請求項4に記載の発明によれば、前記四つの電極のうち対角線上にある一組の電極を前記圧電素子の中央部で短絡する電極のインピーダンスを、前記四つの電極のうち前記圧電素子の中央部で短絡されない二つの電極を前記圧電素子の外周縁部で短絡する電極のインピーダンスに近づけるために、超音波モータの逆方向の駆動力は、同一の駆動信号を用いて正方向に駆動させた時の駆動力に一致する。
【0015】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の超音波モータを有する超音波モータ付電子機器であることを特徴とする。
【0016】
この請求項5に記載の発明によれば、内蔵する出力機構を逆方向に駆動させても、この出力機構は、同一の駆動信号を用いて正方向に駆動させた時と同一の量ほど駆動する。
従って、駆動方向によらずに一定した駆動量を得られるため、駆動量の制御を容易に行える超音波モータ付電子機器を作製できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して、本発明を適用した超音波モータおよび超音波モータ付電子機器を詳細に説明する。
<第1の実施例>
まず、図1を用いて本発明の第1の実施例である超音波モータ1について説明する。
【0018】
図1(A)は、超音波モータ1の一構成要素である振動体12および突起13を説明する上面概略図であり、同図(B)は超音波モータ1の一構成要素である圧電素子11の上面概略図であり、同図(C)は圧電素子11の下面概略図である。
まず、超音波モータ1の構成について説明する。
【0019】
超音波モータ1は、円盤状の圧電素子11と、圧電素子11の上面に固定されている円盤状の振動体12と、振動体12の上面に一体的に設けられた複数の突起13と、突起13から伝えられる振動に伴って回転するロータ104と、圧電素子11の上面の電位をフローティング(浮動的)にする電極15と、圧電素子11の下面に駆動信号を入力する電極16(第2の電極),電極17(第1の電極)を含んで構成される。これら各構成要素の位置関係は図6に概略を示した超音波モータ100と同様である。
【0020】
圧電素子11は、圧電素子101と同様の構成であり、チタン酸バリウムやチタン酸鉛など周知の圧電体を円盤状に成形して中心に回転軸を通す孔11cを設けたものであり、円周方向に6分割して、この分割部を、分極方向が互い違いになるように分極し、さらに各分割部を二等分割してある。従って、互いに逆極性に分極された分極部11a(正方向分極部)および分極部11b(逆方向分極部)を二つ毎に交互に配置した構成をとる。
【0021】
振動体12は、振動体102と同様の構成であり、金属などの剛体を円盤状に成型したものであり、圧電素子11の振動を増幅する。
また、突起13は、図1(A)および図1(C)に示すように、圧電素子11の各分極部の境目に対応する箇所に、一つおきに設けられている。また、突起13の高さはロータ104に当接するように調節されている。
【0022】
ロータ104は、剛体を円盤状に加工したものであり、突起13の動作に従って回転する。
電極15は、圧電素子11の上面をほぼすべて覆っており、その電位はフローティングされている。
電極16は、圧電素子11の下面に設けられており、上記した圧電素子11の分極部を一つおき(第2の分極部)に覆っている。
【0023】
また、電極16は、一部を圧電素子11の内縁部全周に設けて接続線16aとすることによって一つの電極を形成している。
電極17は、圧電素子11の下面に設けられており、電極16と互い違いとなるように圧電素子11の分極部を一つおき(第1の分極部)に覆っている。
また、電極17は、一部を圧電素子11の縁部全周に設けて接続線17aとすることによって一つの電極を形成している。
ここで、接続線17aは、接続線16aより太く形成されている。その太さは、電極16のインピーダンスと電極17のインピーダンスが同じ程度となるように設定される。
【0024】
従って、接続線17aの全長が接続線16aの全長より長いにも係わらず、電極16のインピーダンスと電極17のインピーダンスの差はなくなっている。
次に、超音波モータ1の動作について説明する。
まず、電極16に駆動信号を入力すると、圧電素子11には、電極16に覆われている各分極部の中央部を腹とする定在波が発生する。突起13は、この定在波の腹と節の中間に、一つおきに位置している。従って、すべての突起13の頭部は、一方向に振れる。このため、突起13に接するロータ104は一方向に回転する。
【0025】
また、電極17に駆動信号を入力した場合は、圧電素子11には、電極16に覆われている各分極部の中央部を節とする定在波が発生するため、すべての突起13の頭部は、電極16に駆動信号を入力したときとは他方向に振れる。従って、この場合は、突起13の頭部に接するロータ104は、電極16に駆動信号を入力したときと逆方向に回転する。
【0026】
ここで、上記したように、電極16のインピーダンスの大きさと電極17のインピーダンスの大きさは同じである。従って、同一の駆動信号を入力した場合、ロータ104の回転力すなわち超音波モータ1の駆動力は、回転方向によらず一定となる。
以上より、本発明の第1の実施例である超音波モータ1において、分極部の電極を一つおきに外縁部に沿って接続して電極17とする接続線17aの太さを、電極17とは互い違いとなるように分極部の電極を一つおきに内縁部に沿って接続して電極16とする接続線16aの太さより細くしたので、接続線17aが接続線16aより長いにも係わらず、電極17のインピーダンスを電極16のインピーダンスに一致させることができる。
【0027】
従って、超音波モータ1によれば、電極17に駆動信号を入力してロータ104を逆方向に回転させても、その回転力すなわち超音波モータ1の駆動力は、電極16に駆動信号を入力してロータ104を正方向に回転させたときと同じとなる。
<第2の実施例>
次に、図2を用いて本発明の第2の実施例である超音波モータ2について説明する。
【0028】
図2(A)は、超音波モータ2において、圧電素子11の下面に設けた電極16および電極21の構成を説明する概略図であり、図2(B)は同図(A)のX−X線における断面概略図である。
超音波モータ2は、超音波モータ1と概略同じ構成をとるが、電極17の代わりに電極21(第1の電極)を用いている。
【0029】
電極21は、電極17と概略同じ構成をとるが、接続線17aの代わりに接続線21aを用いている。
すなわち、接続線21aは、図2(B)に示すように、太さは接続線16aとほぼ同じであるが、厚さを接続線16aより厚くすることにより、接続線16aよりインピーダンスを小さくした構成となる。
【0030】
ここで、接続線21aは、同一の作製工程を数回繰り返したり、あるいは真空プロセスなどの薄膜堆積法による場合は堆積時間を長くしたりすることにより、接続線16aより厚く堆積される。
従って、この超音波モータ2によれば、接続線21aの厚さを厚くすることにより、超音波モータ1において接続線17aの幅を太くしたことと同じ効果を得られるので、超音波モータ1と同様の効果を得られる。
【0031】
<第3の実施例>
次に、図3,図4,図5,図6,図7を用いて、本発明の第3の実施例である超音波モータ3について説明する。
図3は超音波モータ3の斜視概略図である。図4は超音波モータ3の一構成要素である圧電体33の上面概略図であり、図5は圧電体33の下面概略図である。図6は超音波モータ3の一構成要素である圧電体34の下面概略図である。図7(A)は超音波モータ3の一構成要素であるロータ32が一の方向に回転する場合を説明する図であり、図7(B)はロータ32が逆方向に回転する場合を説明する図である。
【0032】
まず、超音波モータ3の構成について説明する。
超音波モータ3は、図3に示すように、短冊状の直方体である圧電素子31と、圧電素子31の一端面の中央部付近に接しているロータ32と、電極35(第1の電極)、電極36(第2の電極),電極37および電極38により概略構成される。
【0033】
圧電素子31は、図3に示すように、圧電体34(第2の圧電体)の上に圧電体33(第1の圧電体)を一体的に積層したものである。
圧電体33は、チタン酸バリウムやチタン酸鉛など周知の圧電体を薄い直方体に成形したものであり、図4に示すように、積層面を縦方向に二等分割するとともに横方向にも二等分割することで生成する4つの分極部33a(第1の分極部),分極部33b(第2の分極部),分極部33c(第2の分極部),分極部33d(第1の分極部)を、積層方向に、かつ、同一方向に分極した構造である。
【0034】
圧電体34は、チタン酸バリウムやチタン酸鉛など周知の圧電体を圧電体33と同じ大きさに成形したものであり、図5および図6に示すように、ほぼ全面をひとつの分極部34aとして、積層方向に分極する。
ロータ32は、圧電素子31の端面に生ずる楕円振動を回転力に変換して外部に伝達する周知のロータである。
【0035】
電極35は、図4に示すように、互いに対角に位置する分極部33a,分極部33dの上面全域を覆っており、圧電体33の上面外周縁部に沿って設けられた接続線35aを用いて各分極部上の電極を接続することにより、一枚の電極を形成している。
電極36は、図4に示すように、互いに対角に位置する分極部33b,分極部33dの上面全域を覆っており、圧電体33の上面中央部に設けられた接続線36aを用いて各分極部上の電極を接続することにより、一枚の電極を形成している。
【0036】
ここで、接続線35aは、接続線36aより太く形成されている。その太さは、電極35のインピーダンスと電極36のインピーダンスが同じ程度となるように設定される。
従って、接続線35aの全長が接続線36aの全長より長いにも係わらず、電極35のインピーダンスと電極36のインピーダンスの差はなくなっている。
【0037】
電極37は、図5に示すように、圧電体34の上面全域をほぼ覆っており、かつ、接地されている。
また、上述したように、圧電体34の上には圧電体33が一体的に積層されている。従って、電極37は、圧電体34の分極部34a上面の電位のみならず、圧電体33の分極部33a〜33dの下面の電位も接地させる。
【0038】
電極38は、図6に示すように、圧電体34の下面全域をほぼ覆っている。
次に、超音波モータ3の動作について説明する。
まず、ロータ32を一の方向に回転させる場合について説明する。
この場合は、電極36および電極38に同一の駆動信号を入力する。
すると、圧電体33の分極部33b,分極部33cおよび圧電体34は同一周期で伸縮する。
【0039】
すなわち、圧電体34の伸長に伴って圧電素子31の端面がロータ32に強く接するときには、分極部33bおよび分極部33cは伸長しているため、圧電素子31は、図7(A)の太線に示すようにある方向に屈曲する。従って、このときは、圧電素子31の端面はロータ32を一方向に回転させる。
また、駆動信号電圧の正負が逆転して圧電素子31の屈曲方向が逆になっても
、圧電体34の収縮に伴って圧電素子31も収縮するため、圧電素子31の端面はロータ32に当接しない。従って、このときは、圧電素子31の動作はロータ32の回転に影響しない。
【0040】
従って、圧電素子31はロータ32を一方向に回転させる。
また、ロータ32を逆方向に回転させる場合は電極35および電極38に同一の駆動信号を入力する。
すると、圧電体33の分極部33a,分極部33dおよび圧電体34は同一周期で伸縮する。
【0041】
すなわち、圧電体34の伸長に伴って圧電素子31の端面がロータ32に強く接するときには、分極部33aおよび分極部33dは伸長しているため、圧電素子31は、図7(B)の太線に示すように逆方向に屈曲する。従って、このときは、圧電素子31の端面はロータ32を逆方向に回転させる。
また、駆動信号電圧の正負が逆転して圧電素子31の屈曲方向がさらに逆になっても、圧電体34の収縮に伴って圧電素子31も収縮するため、圧電素子31の端面はロータ32に当接しない。従って、このときは、圧電素子31の動作はロータ32の回転に影響しない。
【0042】
従って、圧電素子31はロータ32を他方向に回転させる。
ここで、上記したように、電極35のインピーダンスの大きさと電極36のインピーダンスの大きさは同じであるため、同一の駆動信号を入力した場合、ロータ32の回転力すなわち超音波モータ3の駆動力は、回転方向によらず一定となる。
【0043】
以上より、本発明の第3の実施例である超音波モータ3において、接続線35aを接続線36aより太くしたので、接続線35aが接続線36aより長いにも係わらず、電極35のインピーダンスを電極36のインピーダンスに一致させることができる。
従って、超音波モータ3によれば、電極36に駆動信号を入力してロータ32を逆方向に回転させても、その回転力すなわち超音波モータ3の駆動力は、電極35に駆動信号を入力してロータ32を正方向に回転させたときと同じとなる。
【0044】
<第4の実施例>
図8は、本発明の第4の実施例であり、上述した超音波モータ1〜3を電子機器に適用した、超音波モータ付電子機器4のブロック図である。
超音波モータ付電子機器4は、超音波モータ5と、超音波モータ5の移動体と連動して動く伝達機構6と、伝達機構6の動作に基づいて運動する出力機構7と、を備えることにより実現する。
【0045】
超音波モータ5としては、例えば上述した超音波モータ1〜3のいずれかを用いる。この場合は、前記した移動体はロータ104やロータ32となる。
また、伝達機構6としては、例えば歯車、摩擦車等の伝達車を用いる。出力機構7には、例えば、カメラにおいてはシャッタ駆動機構やレンズ駆動機構などを、電子時計においては指針駆動機構やカレンダー駆動機構を、記憶装置に用いる場合は、該記憶装置内の記憶媒体に情報を読み書きするヘッドを駆動するヘッド駆動機構を、工作機械においては刃具送り機構や加工部材送り機構などを用いる。
【0046】
すなわち、超音波モータ付電子機器4としては、例えば、電子時計、計測器、カメラ、プリンタ、印刷機、工作機械、ロボット、移動装置、記憶装置などがある。
この超音波モータ付電子機器4によれば、出力機構7は、逆方向に駆動する場合にも、同一の駆動信号によって正方向に駆動する時と同一の量ほど駆動する。すなわち、駆動方向によらずに一定した駆動量を得られるため、駆動量の制御を容易に行える超音波モータ付電子機器となる。
【0047】
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形可能である。
特に、本発明は、駆動信号を入力する分極部を変えることにより駆動方向を逆転させる形式の超音波モータにおいては一般的に適用可能であり、かつ、同様の効果を得られる。
【0048】
また、上記した実施例では、すべて、接続線の幅あるいは厚みを調節することにより各電極のインピーダンスを調節したが、当然電極全体の厚みや幅あるいはその双方を調節することにより各電極のインピーダンスを調節してもよい。
また、超音波モータ3において、接続線35aの幅を接続線36aの幅より太くすることにより、電極35と電極36のインピーダンスを一致させたが、接続線35aの厚さを接続線36aの厚さより厚くすることにより、同様の効果を得られる。
【0049】
【発明の効果】
請求項1〜に記載の発明によれば、超音波モータの逆方向の駆動力は、同一の駆動信号を用いて正方向に駆動させた時の駆動力に一致するため、より容易に駆動力を制御できる超音波モータを作製できる。
また、請求項に記載の発明によれば、駆動方向によらずに一定した駆動量を得られるため、駆動量の制御を容易に行える超音波モータ付電子機器を作製できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(A)は、本発明の第1の実施例である超音波モータ1の一構成要素である振動体12および突起13を説明する上面概略図であり、同図(B)は超音波モータ1の一構成要素である圧電素子11の上面概略図であり、同図(C)は圧電素子11の下面概略図である。
【図2】図2(A)は、本発明の第2の実施例である超音波モータ2において、圧電素子11の下面に設けた電極16および電極21の構成を説明する概略図であり、図2(B)は同図(A)のX−X線における断面概略図である。
【図3】 本発明の第3の実施例である超音波モータ3の斜視概略図である。
【図4】超音波モータ3の一構成要素である圧電体33の上面概略図である。
【図5】圧電体33の下面概略図である。
【図6】超音波モータ3の一構成要素である圧電体34の下面概略図である。
【図7】図7(A)は超音波モータ3の一構成要素であるロータ32が一の方向に回転する場合を説明する図であり、図7(B)はロータ32が逆方向に回転する場合を説明する図である。
【図8】本発明の第4の実施例である超音波モータ付電子機器4のブロック図である。
【図9】従来例である超音波モータ100の構成を説明する断面概略図である。
【図10】超音波モータ100の一構成要素である圧電素子101および電極105a,105bの構成を説明する上面概略図である。
【図11】図11(A)は超音波モータ100の一構成要素であるロータ104が一の方向に回転する場合を説明する図であり、図11(B)はロータ104が逆方向に回転する場合を説明する図である。
【符号の説明】
1,2,3 超音波モータ
4 超音波モータ付電子機器
5 超音波モータ
6 伝達機構
7 出力機構
11 圧電素子
11a 分極部(正方向分極部)
11b 分極部(逆方向分極部)
12 振動体
13 突起
15 電極
16 電極(第2の電極)
17 電極(第1の電極)
21 電極(第1の電極)
31 圧電素子
32 ロータ
33 圧電体(第1の圧電体)
34 圧電体(第2の圧電体)
35 電極(第1の電極)
36 電極(第2の電極)
100 超音波モータ
104 ロータ
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an ultrasonic motor and an electronic apparatus with an ultrasonic motor using the same, and more particularly to an ultrasonic motor whose output does not depend on a driving direction and an electronic apparatus with an ultrasonic motor using the same.
[0002]
[Prior art]
Recently, in the field of micromechanics, an ultrasonic motor using an elliptical motion as a combined vibration of a stretching vibration and a bending vibration generated in a piezoelectric body to which a drive signal such as an alternating voltage is applied has been attracting attention. .
Among the ultrasonic motors, there is an ultrasonic motor of a type that reverses the driving direction by changing a polarization unit that inputs a driving signal.
[0003]
As this type of ultrasonic motor, for example, there is a disk-type ultrasonic motor 100 shown in FIG. 9, FIG. 10, and FIG.
As shown in the schematic diagram of the side surface direction of FIG. 9, the ultrasonic motor 100 includes a piezoelectric element 101, a vibrating body 102 that is laminated on the piezoelectric element and amplifies vibration of the piezoelectric element 101, and a plurality of protrusions 103. And the rotor 104 that rotates in accordance with the vibration transmitted from the protrusion 103.
[0004]
The piezoelectric element 101 is formed by forming a well-known piezoelectric body into a disk shape and providing a hole 101c through which a rotation shaft passes at the center. The piezoelectric element 101 is divided into six in the circumferential direction, and the polarization directions are staggered. It is polarized so that each divided portion is further divided into two equal parts. As a result, as shown in the schematic top views of FIGS. 9 and 10, the polarization portions 101 a and 101 b polarized in opposite polarities are alternately arranged every two.
[0005]
Here, as shown in FIG. 10, every other protrusion 103 is provided at the boundary of the polarization portion.
In addition, the piezoelectric element 101 is provided with electrodes 105a and 105b as electrodes for inputting drive signals. The electrode 105a covers every other polarization part, and the electrode 105b covers every other polarization part so as to be alternated with the electrode 105a.
[0006]
Here, a part of the electrode 105a is provided around the inner edge of the piezoelectric element 101 to connect the electrodes on each polarization part to form one electrode, and a part of the electrode 105b By providing the entire periphery of the outer edge of the piezoelectric element 101, the electrodes on each polarization part are connected to form another electrode.
That is, when a drive signal is input to the electrode 105b, a standing wave is generated in the piezoelectric element 101 with the central portion of each polarization portion covered by the electrode 105b as an antinode. When a standing wave is generated, the protrusions 103 are located every other halfway between the antinodes and nodes of the standing wave, so that the heads of all the protrusions 103 swing in one direction. For this reason, the rotor 104 in contact with the protrusion 103 rotates in one direction as shown in FIG.
[0007]
In addition, when a drive signal is input to the electrode 105a, a standing wave is generated in the piezoelectric element 101 with the center of each polarization portion covered by the electrode 105a as the antinode. The part swings in the opposite direction to that when a drive signal is input to the electrode 105b. Therefore, in this case, as shown in FIG. 11B, the rotor 104 in contact with the protrusion 103 rotates in the opposite direction to that when a drive signal is input to the electrode 105b.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
Generally, it is desirable that the magnitude of the driving force generated in the motor by the driving signal having the same magnitude is the same value regardless of the driving direction.
However, in the ultrasonic motor 100, as described above, the electrode 105a covers the entire inner edge of the piezoelectric element 101 in addition to covering the predetermined polarization portion, and the electrode 105b includes the predetermined polarization portion. In addition to covering, the entire outer edge of the piezoelectric element 101 is covered. That is, the area, that is, impedance, of the electrodes 105a and 105b was different.
[0009]
Therefore, in the ultrasonic motor 100, the magnitude of the driving force generated by the same magnitude of the driving signal differs depending on the driving direction.
This problem is not limited to the ultrasonic motor 100, and is a general problem in an ultrasonic motor that reverses the driving direction by changing the polarization unit that inputs the driving signal.
[0010]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide an ultrasonic motor that is of a type that reverses the driving direction by changing the polarization part that inputs the driving signal, and that suppresses the driving direction dependency of the driving force.
[0011]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problems, the inventions described in claim 1 and claim 2
A disc-shaped vibrating body, and a plurality of protrusions provided on the upper surface of the vibrating body;
An ultrasonic motor having a disk-shaped piezoelectric element fixed to a lower surface of a vibrating body and a rotor that rotates by vibration of the protrusion, the piezoelectric element having electrodes divided in a circumferential direction, An electrode that short-circuits every other divided electrode at the inner edge of the piezoelectric element, and one electrode that is not short-circuited at the inner edge of the piezoelectric element among the divided electrodes, at the outer edge of the piezoelectric element An electrode that is short-circuited every other;
The width (thickness in claim 2) of the electrodes that short-circuit every other divided electrode at the outer edge of the piezoelectric element is equal to every other divided electrode at the inner edge of the piezoelectric element. It is characterized by being thicker (thick in claim 2) than the width of the electrode (thick in claim 2) .
[0012]
According to the first and second aspects of the invention, the impedance of the electrodes that short-circuit every other divided electrode at the outer edge of the piezoelectric element is divided at the inner edge of the piezoelectric element. In order to approach the impedance of an electrode that short-circuits every other electrode, the driving force in the reverse direction of the ultrasonic motor matches the driving force when driven in the forward direction using the same driving signal.
[0013]
Therefore, an ultrasonic motor capable of obtaining a constant driving force regardless of the driving direction can be produced.
Further, the invention described in claims 3 and 4 is a rectangular parallelepiped piezoelectric element and four divided by dividing one surface of the piezoelectric element into two equal parts in the vertical direction and two in the horizontal direction. Four electrodes provided in each region, an electrode for short-circuiting a pair of diagonal electrodes among the four electrodes at the central portion of the piezoelectric element, and a central portion of the piezoelectric element among the four electrodes An electrode that short-circuits two electrodes that are not short-circuited at the outer peripheral edge of the piezoelectric element, and the width (thickness in claim 4) of the electrode that is short-circuited at the outer peripheral edge of the piezoelectric element is the center of the piezoelectric element It is characterized by being thicker (thick in claim 4) than the width (thick in claim 4) of the electrode that is short-circuited at the portion.
[0014]
According to the third and fourth aspects of the present invention, the impedance of the electrode that short-circuits a pair of electrodes on the diagonal line among the four electrodes at the central portion of the piezoelectric element is determined by the four electrodes. In order to bring the two electrodes that are not short-circuited at the center of the piezoelectric element closer to the impedance of the electrode that is short-circuited at the outer peripheral edge of the piezoelectric element, the driving force in the reverse direction of the ultrasonic motor uses the same drive signal. This corresponds to the driving force when driven in the positive direction.
[0015]
The invention according to claim 5 is an electronic apparatus with an ultrasonic motor having the ultrasonic motor according to any one of claims 1 to 4 .
[0016]
According to the fifth aspect of the present invention, even if the built-in output mechanism is driven in the reverse direction, the output mechanism is driven by the same amount as when it is driven in the forward direction using the same drive signal. To do.
Therefore, since a constant drive amount can be obtained regardless of the drive direction, an electronic apparatus with an ultrasonic motor that can easily control the drive amount can be manufactured.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an ultrasonic motor and an electronic apparatus with an ultrasonic motor to which the present invention is applied will be described in detail with reference to the drawings.
<First embodiment>
First, the ultrasonic motor 1 which is the 1st Example of this invention is demonstrated using FIG.
[0018]
FIG. 1A is a schematic top view illustrating a vibrating body 12 and a protrusion 13 that are components of the ultrasonic motor 1, and FIG. 1B is a piezoelectric element that is a component of the ultrasonic motor 1. 11 is a schematic top view of the piezoelectric element 11, and FIG.
First, the configuration of the ultrasonic motor 1 will be described.
[0019]
The ultrasonic motor 1 includes a disk-shaped piezoelectric element 11, a disk-shaped vibrating body 12 fixed to the upper surface of the piezoelectric element 11, a plurality of protrusions 13 integrally provided on the upper surface of the vibrating body 12, The rotor 104 that rotates in response to vibration transmitted from the protrusion 13, the electrode 15 that floats the potential of the upper surface of the piezoelectric element 11, and the electrode 16 that inputs a drive signal to the lower surface of the piezoelectric element 11 (second) Electrode) and electrode 17 (first electrode). The positional relationship between these components is the same as that of the ultrasonic motor 100 schematically shown in FIG.
[0020]
The piezoelectric element 11 has the same configuration as the piezoelectric element 101, and is formed by forming a well-known piezoelectric body such as barium titanate or lead titanate into a disk shape and providing a hole 11c through which a rotation shaft passes. Dividing into six parts in the circumferential direction, the divided parts are polarized so that the polarization directions are staggered, and each divided part is further divided into two equal parts. Accordingly, a configuration is adopted in which polarization portions 11a (forward polarization portions) and polarization portions 11b (reverse polarization portions) polarized in opposite polarities are alternately arranged every two.
[0021]
The vibrating body 12 has the same configuration as the vibrating body 102 and is formed by molding a rigid body such as a metal into a disk shape, and amplifies the vibration of the piezoelectric element 11.
Further, as shown in FIGS. 1A and 1C, every other protrusion 13 is provided at a location corresponding to the boundary of each polarization portion of the piezoelectric element 11. The height of the protrusion 13 is adjusted so as to contact the rotor 104.
[0022]
The rotor 104 is obtained by processing a rigid body into a disk shape, and rotates according to the operation of the protrusion 13.
The electrode 15 covers almost the entire top surface of the piezoelectric element 11, and its potential is floating.
The electrode 16 is provided on the lower surface of the piezoelectric element 11 and covers every other polarized portion of the piezoelectric element 11 (second polarized portion).
[0023]
Further, a part of the electrode 16 is provided around the entire inner edge of the piezoelectric element 11 to form a connection line 16a, thereby forming one electrode.
The electrodes 17 are provided on the lower surface of the piezoelectric element 11 and cover every other polarization part (first polarization part) of the piezoelectric element 11 so as to be alternated with the electrode 16.
The electrode 17 forms one electrode by providing a portion on the outer edge entire periphery of the piezoelectric element 11 and the connection line 17a.
Here, the connection line 17a is formed thicker than the connection line 16a. The thickness is set so that the impedance of the electrode 16 and the impedance of the electrode 17 are approximately the same.
[0024]
Therefore, although the total length of the connection line 17a is longer than the total length of the connection line 16a, the difference between the impedance of the electrode 16 and the impedance of the electrode 17 is eliminated.
Next, the operation of the ultrasonic motor 1 will be described.
First, when a drive signal is input to the electrode 16, a standing wave is generated in the piezoelectric element 11 with the central portion of each polarization portion covered by the electrode 16 as an antinode. Every other protrusion 13 is located between the antinodes and nodes of this standing wave. Therefore, the heads of all the protrusions 13 swing in one direction. For this reason, the rotor 104 in contact with the protrusion 13 rotates in one direction.
[0025]
When a drive signal is input to the electrode 17, a standing wave is generated in the piezoelectric element 11 with the central portion of each polarization portion covered by the electrode 16 as a node. The part swings in the other direction when a drive signal is input to the electrode 16. Accordingly, in this case, the rotor 104 in contact with the head of the protrusion 13 rotates in the direction opposite to that when the drive signal is input to the electrode 16.
[0026]
Here, as described above, the magnitude of the impedance of the electrode 16 and the magnitude of the impedance of the electrode 17 are the same. Therefore, when the same driving signal is input, the rotational force of the rotor 104, that is, the driving force of the ultrasonic motor 1 is constant regardless of the rotational direction.
As described above, in the ultrasonic motor 1 according to the first embodiment of the present invention, the thickness of the connection line 17a that connects every other electrode of the polarization portion along the outer edge portion to be the electrode 17 is set to the electrode 17. In other words, every other electrode of the polarization part is connected along the inner edge so as to be thinner than the thickness of the connection line 16a used as the electrode 16, so that the connection line 17a is longer than the connection line 16a. Instead, the impedance of the electrode 17 can be matched with the impedance of the electrode 16.
[0027]
Therefore, according to the ultrasonic motor 1, even if a driving signal is input to the electrode 17 and the rotor 104 is rotated in the reverse direction, the rotational force, that is, the driving force of the ultrasonic motor 1 is input to the electrode 16. This is the same as when the rotor 104 is rotated in the forward direction.
<Second embodiment>
Next, the ultrasonic motor 2 which is the 2nd Example of this invention is demonstrated using FIG.
[0028]
2A is a schematic diagram illustrating the configuration of the electrode 16 and the electrode 21 provided on the lower surface of the piezoelectric element 11 in the ultrasonic motor 2, and FIG. 2B is an X-axis of FIG. It is the cross-sectional schematic in X-ray | X_line.
The ultrasonic motor 2 has substantially the same configuration as the ultrasonic motor 1, but uses an electrode 21 (first electrode) instead of the electrode 17.
[0029]
The electrode 21 has substantially the same configuration as the electrode 17, but uses a connection line 21a instead of the connection line 17a.
That is, as shown in FIG. 2B, the connection line 21a has substantially the same thickness as the connection line 16a, but the impedance is made smaller than that of the connection line 16a by making the thickness thicker than the connection line 16a. It becomes composition.
[0030]
Here, the connection line 21a is deposited thicker than the connection line 16a by repeating the same manufacturing process several times, or by extending the deposition time in the case of a thin film deposition method such as a vacuum process.
Therefore, according to this ultrasonic motor 2, by increasing the thickness of the connection line 21 a, the same effect as that of increasing the width of the connection line 17 a in the ultrasonic motor 1 can be obtained. Similar effects can be obtained.
[0031]
<Third embodiment>
Next, an ultrasonic motor 3 according to a third embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. 3, 4, 5, 6 and 7.
FIG. 3 is a schematic perspective view of the ultrasonic motor 3. FIG. 4 is a schematic top view of a piezoelectric body 33 that is a component of the ultrasonic motor 3, and FIG. 5 is a schematic bottom view of the piezoelectric body 33. FIG. 6 is a schematic bottom view of the piezoelectric body 34 that is one component of the ultrasonic motor 3. FIG. 7A is a diagram illustrating a case where the rotor 32 which is one component of the ultrasonic motor 3 rotates in one direction, and FIG. 7B illustrates a case where the rotor 32 rotates in the reverse direction. It is a figure to do.
[0032]
First, the configuration of the ultrasonic motor 3 will be described.
As shown in FIG. 3, the ultrasonic motor 3 includes a piezoelectric element 31 that is a rectangular parallelepiped, a rotor 32 that is in contact with the vicinity of the center of one end surface of the piezoelectric element 31, and an electrode 35 (first electrode). , An electrode 36 (second electrode), an electrode 37, and an electrode 38.
[0033]
As shown in FIG. 3, the piezoelectric element 31 is obtained by integrally laminating a piezoelectric body 33 (first piezoelectric body) on a piezoelectric body 34 (second piezoelectric body).
The piezoelectric body 33 is formed by forming a known piezoelectric body such as barium titanate or lead titanate into a thin rectangular parallelepiped, and as shown in FIG. 4, the laminated surface is divided into two equal parts in the vertical direction and two in the horizontal direction. Four polarization parts 33a (first polarization part), polarization part 33b (second polarization part), polarization part 33c (second polarization part), and polarization part 33d (first polarization part) generated by equal division Part) is polarized in the stacking direction and in the same direction.
[0034]
The piezoelectric body 34 is formed by molding a known piezoelectric body such as barium titanate or lead titanate in the same size as the piezoelectric body 33. As shown in FIGS. 5 and 6, almost the entire surface is a single polarization portion 34a. Is polarized in the stacking direction.
The rotor 32 is a known rotor that converts elliptical vibration generated on the end face of the piezoelectric element 31 into a rotational force and transmits it to the outside.
[0035]
As shown in FIG. 4, the electrode 35 covers the entire upper surface of the polarizing portion 33 a and the polarizing portion 33 d located diagonally to each other, and a connection line 35 a provided along the outer peripheral edge of the upper surface of the piezoelectric body 33. A single electrode is formed by connecting the electrodes on each polarization part.
As shown in FIG. 4, the electrode 36 covers the entire upper surface of the polarization portion 33 b and the polarization portion 33 d that are located diagonally to each other, and each connection line 36 a provided at the center of the upper surface of the piezoelectric body 33 is used. One electrode is formed by connecting the electrodes on the polarization part.
[0036]
Here, the connection line 35a is formed thicker than the connection line 36a. The thickness is set so that the impedance of the electrode 35 and the impedance of the electrode 36 are approximately the same.
Therefore, although the total length of the connection line 35a is longer than the total length of the connection line 36a, the difference between the impedance of the electrode 35 and the impedance of the electrode 36 is eliminated.
[0037]
As shown in FIG. 5, the electrode 37 substantially covers the entire upper surface of the piezoelectric body 34 and is grounded.
Further, as described above, the piezoelectric body 33 is integrally laminated on the piezoelectric body 34. Therefore, the electrode 37 grounds not only the electric potential of the upper surface of the polarization portion 34 a of the piezoelectric body 34 but also the electric potentials of the lower surfaces of the polarization portions 33 a to 33 d of the piezoelectric body 33.
[0038]
As shown in FIG. 6, the electrode 38 substantially covers the entire lower surface of the piezoelectric body 34.
Next, the operation of the ultrasonic motor 3 will be described.
First, the case where the rotor 32 is rotated in one direction will be described.
In this case, the same drive signal is input to the electrode 36 and the electrode 38.
Then, the polarization part 33b, the polarization part 33c, and the piezoelectric body 34 of the piezoelectric body 33 expand and contract at the same period.
[0039]
That is, when the end face of the piezoelectric element 31 is in strong contact with the rotor 32 as the piezoelectric body 34 is extended, the polarization portion 33b and the polarization portion 33c are extended, so that the piezoelectric element 31 is indicated by the thick line in FIG. Bend in one direction as shown. Therefore, at this time, the end face of the piezoelectric element 31 rotates the rotor 32 in one direction.
Even if the polarity of the drive signal voltage is reversed and the bending direction of the piezoelectric element 31 is reversed, the piezoelectric element 31 also contracts as the piezoelectric body 34 contracts, so that the end surface of the piezoelectric element 31 contacts the rotor 32. Do not touch. Accordingly, at this time, the operation of the piezoelectric element 31 does not affect the rotation of the rotor 32.
[0040]
Accordingly, the piezoelectric element 31 rotates the rotor 32 in one direction.
Further, when the rotor 32 is rotated in the reverse direction, the same drive signal is input to the electrode 35 and the electrode 38.
Then, the polarization part 33a, the polarization part 33d, and the piezoelectric body 34 of the piezoelectric body 33 expand and contract at the same period.
[0041]
That is, when the end face of the piezoelectric element 31 is in strong contact with the rotor 32 as the piezoelectric body 34 is extended, the polarization portion 33a and the polarization portion 33d are extended, so that the piezoelectric element 31 is indicated by the bold line in FIG. Bend in the opposite direction as shown. Accordingly, at this time, the end face of the piezoelectric element 31 rotates the rotor 32 in the reverse direction.
Even if the polarity of the drive signal voltage is reversed and the bending direction of the piezoelectric element 31 is further reversed, the piezoelectric element 31 also contracts with the contraction of the piezoelectric body 34. Does not touch. Accordingly, at this time, the operation of the piezoelectric element 31 does not affect the rotation of the rotor 32.
[0042]
Accordingly, the piezoelectric element 31 rotates the rotor 32 in the other direction.
Here, since the magnitude of the impedance of the electrode 35 and the magnitude of the impedance of the electrode 36 are the same as described above, when the same drive signal is input, the rotational force of the rotor 32, that is, the drive force of the ultrasonic motor 3. Is constant regardless of the direction of rotation.
[0043]
As described above, in the ultrasonic motor 3 according to the third embodiment of the present invention, since the connection line 35a is thicker than the connection line 36a, the impedance of the electrode 35 is reduced even though the connection line 35a is longer than the connection line 36a. The impedance of the electrode 36 can be matched.
Therefore, according to the ultrasonic motor 3, even if the drive signal is input to the electrode 36 and the rotor 32 is rotated in the reverse direction, the rotational force, that is, the drive force of the ultrasonic motor 3 is input to the electrode 35. Then, it is the same as when the rotor 32 is rotated in the forward direction.
[0044]
<Fourth embodiment>
FIG. 8 is a block diagram of an electronic apparatus 4 with an ultrasonic motor, which is a fourth embodiment of the present invention and in which the above-described ultrasonic motors 1 to 3 are applied to the electronic apparatus.
The electronic device with an ultrasonic motor 4 includes an ultrasonic motor 5, a transmission mechanism 6 that moves in conjunction with a moving body of the ultrasonic motor 5, and an output mechanism 7 that moves based on the operation of the transmission mechanism 6. To achieve.
[0045]
As the ultrasonic motor 5, for example, any of the ultrasonic motors 1 to 3 described above is used. In this case, the moving body described above is the rotor 104 or the rotor 32.
As the transmission mechanism 6, a transmission wheel such as a gear or a friction wheel is used. As the output mechanism 7, for example, a shutter driving mechanism or a lens driving mechanism in a camera, and a pointer driving mechanism or a calendar driving mechanism in an electronic timepiece are used in a storage device, and information is stored in a storage medium in the storage device. A head drive mechanism for driving a head for reading and writing is used. In a machine tool, a cutting tool feed mechanism, a processing member feed mechanism, or the like is used.
[0046]
That is, examples of the electronic device 4 with an ultrasonic motor include an electronic timepiece, a measuring instrument, a camera, a printer, a printing machine, a machine tool, a robot, a moving device, and a storage device.
According to the ultrasonic motor-equipped electronic device 4, the output mechanism 7 is driven by the same amount as when it is driven in the forward direction by the same drive signal even when driven in the reverse direction. That is, since a constant drive amount can be obtained regardless of the drive direction, the electronic apparatus with an ultrasonic motor that can easily control the drive amount is obtained.
[0047]
The present invention is not limited to the above-described embodiments, and can be arbitrarily modified without departing from the spirit of the present invention.
In particular, the present invention can be generally applied to an ultrasonic motor of a type in which the driving direction is reversed by changing the polarization unit that inputs the driving signal, and the same effect can be obtained.
[0048]
In the above-described embodiments, the impedance of each electrode is adjusted by adjusting the width or thickness of the connection line. Naturally, the impedance of each electrode is adjusted by adjusting the thickness and / or width of the entire electrode. You may adjust.
Further, in the ultrasonic motor 3, the width of the connection line 35a is made larger than the width of the connection line 36a so that the impedances of the electrode 35 and the electrode 36 are matched, but the thickness of the connection line 35a is changed to the thickness of the connection line 36a. By making it thicker, the same effect can be obtained.
[0049]
【The invention's effect】
According to the first to fourth aspects of the present invention, the driving force in the reverse direction of the ultrasonic motor matches the driving force when the ultrasonic motor is driven in the forward direction using the same driving signal. An ultrasonic motor capable of controlling force can be manufactured.
Also, according to the invention described in claim 5, since the obtained drive amount that is constant regardless of the driving direction, can be fabricated easily ultrasonic electronic apparatus equipped with the motor control of the driving amount.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1A is a schematic top view illustrating a vibrating body 12 and a protrusion 13 that are components of an ultrasonic motor 1 according to a first embodiment of the present invention. FIG. ) Is a schematic top view of the piezoelectric element 11 that is one component of the ultrasonic motor 1, and FIG. 8C is a schematic bottom view of the piezoelectric element 11.
FIG. 2A is a schematic diagram illustrating the configuration of an electrode 16 and an electrode 21 provided on the lower surface of a piezoelectric element 11 in an ultrasonic motor 2 according to a second embodiment of the present invention. FIG. 2B is a schematic cross-sectional view taken along line XX in FIG.
FIG. 3 is a schematic perspective view of an ultrasonic motor 3 according to a third embodiment of the present invention.
4 is a schematic top view of a piezoelectric body 33 that is a constituent element of the ultrasonic motor 3. FIG.
5 is a schematic bottom view of a piezoelectric body 33. FIG.
6 is a schematic bottom view of a piezoelectric body 34 that is a constituent element of the ultrasonic motor 3. FIG.
7A is a diagram for explaining a case where a rotor 32 which is one component of the ultrasonic motor 3 rotates in one direction, and FIG. 7B is a diagram in which the rotor 32 rotates in the opposite direction. It is a figure explaining the case to do.
FIG. 8 is a block diagram of an electronic apparatus 4 with an ultrasonic motor according to a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a schematic cross-sectional view illustrating a configuration of an ultrasonic motor 100 as a conventional example.
10 is a schematic top view illustrating the configuration of the piezoelectric element 101 and the electrodes 105a and 105b, which are one component of the ultrasonic motor 100. FIG.
FIG. 11A is a diagram illustrating a case where a rotor 104 which is one component of the ultrasonic motor 100 rotates in one direction, and FIG. 11B is a diagram in which the rotor 104 rotates in the reverse direction. It is a figure explaining the case to do.
[Explanation of symbols]
1, 2, 3 Ultrasonic motor 4 Electronic device with ultrasonic motor 5 Ultrasonic motor 6 Transmission mechanism 7 Output mechanism 11 Piezoelectric element 11a Polarization section (positive polarization section)
11b Polarization part (reverse polarization part)
12 Vibrating body 13 Protrusion 15 Electrode 16 Electrode (second electrode)
17 electrode (first electrode)
21 electrode (first electrode)
31 Piezoelectric element 32 Rotor 33 Piezoelectric body (first piezoelectric body)
34 Piezoelectric body (second piezoelectric body)
35 electrode (first electrode)
36 electrode (second electrode)
100 Ultrasonic motor 104 Rotor

Claims (5)

円盤状の振動体と、
前記振動体の上面に設けられた複数の突起と、
振動体の下面に固定される円盤状の圧電素子と、
前記突起の振動により回転するロータと、
を有する超音波モータであって、
前記圧電素子は周方向に分割された電極を有するとともに、
前記圧電素子の内縁部で前記分割された電極を一つおきに短絡する電極と、
前記分割された電極のうち前記圧電素子の内縁部で短絡されていない電極を前記圧電素子の外縁部で一つおきに短絡する電極と、
を有し、前記圧電素子の外縁部で前記分割された電極を一つおきに短絡する電極の幅は前記圧電素子の内縁部で前記分割された電極を一つおきに短絡する電極の幅よりも太いことを特徴とする超音波モータ。
A discoid vibrator,
A plurality of protrusions provided on an upper surface of the vibrating body;
A disk-shaped piezoelectric element fixed to the lower surface of the vibrating body;
A rotor that rotates by vibration of the protrusion;
An ultrasonic motor having
The piezoelectric element has electrodes divided in the circumferential direction,
An electrode for short-circuiting every other divided electrode at the inner edge of the piezoelectric element;
Among the divided electrodes, an electrode that is not short-circuited at the inner edge of the piezoelectric element, every other electrode at the outer edge of the piezoelectric element; and
The width of the electrode that short-circuits every other divided electrode at the outer edge of the piezoelectric element is larger than the width of the electrode that short-circuits every other divided electrode at the inner edge of the piezoelectric element. Ultrasonic motor characterized by being thick .
円盤状の振動体と、
前記振動体の上面に設けられた複数の突起と、
振動体の下面に固定される円盤状の圧電素子と、
前記突起の振動により回転するロータと、
を有する超音波モータであって、
前記圧電素子は周方向に分割された電極を有するとともに、
前記圧電素子の内縁部で前記分割された電極を一つおきに短絡する電極と、
前記分割された電極のうち前記圧電素子の内縁部で短絡されていない電極を前記圧電素子の外縁部で一つおきに短絡する電極と、
を有し、前記圧電素子の外縁部で前記分割された電極を一つおきに短絡する電極の厚みは前記圧電素子の内縁部で前記分割された電極を一つおきに短絡する電極の厚みよりも厚いことを特徴とする超音波モータ。
A discoid vibrator,
A plurality of protrusions provided on an upper surface of the vibrating body;
A disk-shaped piezoelectric element fixed to the lower surface of the vibrating body;
A rotor that rotates by vibration of the protrusion;
An ultrasonic motor having
The piezoelectric element has electrodes divided in the circumferential direction,
An electrode for short-circuiting every other divided electrode at the inner edge of the piezoelectric element;
Among the divided electrodes, an electrode that is not short-circuited at the inner edge of the piezoelectric element, every other electrode at the outer edge of the piezoelectric element; and
The thickness of the electrode that short-circuits every other divided electrode at the outer edge of the piezoelectric element is less than the thickness of the electrode that short-circuits every other divided electrode at the inner edge of the piezoelectric element. Ultrasonic motor characterized by being thick .
直方体形状の圧電素子と、
前記圧電素子の一つの面を縦方向に二等分するとともに横方向にも二等分することで分割された四つの領域それぞれに設けられた四つの電極と、
前記四つの電極のうち対角線上にある一組の電極を前記圧電素子の中央部で短絡する電極と、
前記四つの電極のうち前記圧電素子の中央部で短絡されない二つの電極を前記圧電素子の外周縁部で短絡する電極と、
を有し、前記圧電素子の外周縁部で短絡する電極の幅は前記圧電素子の中央部で短絡する電極の幅よりも太いことを特徴とする超音波モータ。
A rectangular parallelepiped piezoelectric element;
Four electrodes provided in each of the four regions divided by dividing one surface of the piezoelectric element into two equal parts in the vertical direction and two in the horizontal direction;
An electrode for short-circuiting a pair of electrodes on the diagonal line of the four electrodes at the center of the piezoelectric element;
Of the four electrodes, an electrode that is short-circuited at the outer peripheral edge of the piezoelectric element, two electrodes that are not short-circuited at the center of the piezoelectric element;
An ultrasonic motor characterized in that a width of an electrode that is short-circuited at an outer peripheral edge portion of the piezoelectric element is larger than a width of an electrode that is short-circuited at a central portion of the piezoelectric element .
直方体形状の圧電素子と、
前記圧電素子の一つの面を縦方向に二等分するとともに横方向にも二等分することで分割された四つの領域それぞれに設けられた四つの電極と、
前記四つの電極のうち対角線上にある一組の電極を前記圧電素子の中央部で短絡する電極と、
前記四つの電極のうち前記圧電素子の中央部で短絡されない二つの電極を前記圧電素子の外周縁部で短絡する電極と、
を有し、前記圧電素子の外周縁部で短絡する電極の厚みは前記圧電素子の中央部で短絡する電極の厚みよりも厚いことを特徴とする超音波モータ。
A rectangular parallelepiped piezoelectric element;
Four electrodes provided in each of the four regions divided by dividing one surface of the piezoelectric element into two equal parts in the vertical direction and two in the horizontal direction;
An electrode for short-circuiting a pair of electrodes on the diagonal line of the four electrodes at the center of the piezoelectric element;
Of the four electrodes, an electrode that is short-circuited at the outer peripheral edge of the piezoelectric element, two electrodes that are not short-circuited at the center of the piezoelectric element;
The ultrasonic motor is characterized in that the thickness of the electrode that is short-circuited at the outer peripheral edge of the piezoelectric element is thicker than the thickness of the electrode that is short-circuited at the center of the piezoelectric element .
請求項1〜請求項4のいずれかに記載の超音波モータを有すThe ultrasonic motor according to any one of claims 1 to 4 is provided.
ることを特徴とする超音波モータ付電子機器。An electronic device with an ultrasonic motor.
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