JP4391840B2 - ZnS膜形成方法 - Google Patents

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本発明は、処理基板表面に、ホログラム用の透明ZnS膜を形成するZnS膜形成方法に関する。
従来、例えばプラスチック製の長尺フィルムである処理基板表面に、ホログラム用の透明ZnS膜を連続して形成する場合、このフィルムを真空チャンバ内で走行させながら表面にZnS膜を蒸着する方法が用いられている。ここで、透明ZnS膜とは、400nm〜800nmの波長範囲(以下、「可視光線領域」という)において、処理基板に対する全光透過率の低下量が10%以下のものであって、色調の変化が概ねないものをいう。
この方法を実施する装置では、真空排気手段を有する真空チャンバ内に、巻回された長尺の処理基板を送り出す送出しロールと、冷却手段を有する冷却ドラムと、ZnS膜が形成された処理基板を巻取る巻取りロールとから構成される基板走行手段が設けられ、この冷却ドラムに対向して真空チャンバの底部に、蒸着物質であるZnSの収納が可能な蒸発源が設けられている。
そして、蒸発源を作動して蒸着物質であるZnSを昇華させつつ、送出しロールから処理基板を繰り出して処理基板表面にZnS膜を形成し、このZnS膜が形成された処理基板を巻取りロールに巻き取ることで、処理基板上に所望の膜厚でZnS膜を形成する。
ところで、色調、光透過率などZnS膜の光学特性はその膜厚に依存する。上記装置では、例えば蒸発源での蒸発物質の接触状態が変わると、成膜速度を定める単位時間当たりの蒸発物質の昇華量が増減し、それに伴ってZnS膜の膜厚が増減する。例えば膜厚が増加すると、ZnS膜を透過した透過光に、このZnS膜を透過したものと、ZnS層と処理基板との界面等で繰り返し反射してきたものとで光路差による干渉が生じ、可視光線領域において光透過率にピークが現れて(透過率が所定範囲を超えて大きく低下する)、色調が変化する(ZnS膜が着色する)。ZnS膜の色調が変化すると、ホログラム用としては使用できない場合がある。
このため、冷却ロールと巻取りロールとの間に、処理基板に対し特定波長の光線を照射する照射手段と、基板及び蒸着されたZnS膜を透過する光量から光透過率を測定する測定手段とを設け、この測定した光透過率が所定値に保持されるように、処理基板の走行速度若しくは蒸発物質の昇華量などを変化させることで成膜速度をフィードバック制御する技術を適用することが考えられる(特許文献1)。
特開平5−195221号公報(例えば、特許請求の範囲の記載)。
しかしながら、任意の特定波長でのみ光透過率を測定しているものでは、光透過率が増減したことで成膜速度をフィードバック制御する間に、例えばZnS膜の膜厚が所定以上になって、ZnS膜の色調が変化しても、この色調の変化を検出できない場合がある。この場合、長尺の処理基板の一部にホログラム用としては使用できない部分が生じることになり、ホログラム用の透明ZnS膜の品質管理において不十分である。
そこで、本発明は、上記点に鑑み、長尺の処理基板表面全体に亘って、概ね色調の変化がなく、膜厚が略一定に保持されたZnS膜を形成できるZnS膜形成方法を提供することを課題とするものである。
上記課題を解決するために本発明のZnS膜形成方法は、真空チャンバ内で処理基板表面にホログラム用の透明ZnS膜を形成する方法であって、前記ZnS膜を成膜する間、300nm〜400nmの波長範囲から選択した第1の特定波長と、400nm〜800nmの波長範囲から選択した第2の特定波長とのそれぞれでZnS膜の光透過率及び光反射率の少なくとも一方を測定し、前記第2の特定波長での光透過率または光反射率が所定の範囲内の場合は、前記第1の特定波長での光透過率または光反射率が所定範囲内に保持されるように成膜速度を制御し、前記第2の特定波長での光透過率または光反射率が前記所定の範囲外になった場合は、前記第2の特定波長での光透過率または光反射率が前記所定の範囲内に入るように成膜速度を制御することを特徴とする。
本発明によれば、処理基板表面にZnS膜を成膜する間、第1の特定波長と第2の特定波長とでZnS膜の光透過率及び光反射率の少なくとも一方をそれぞれ測定する。そして、ZnS膜の膜厚の増減に伴って第1の特定波長での光透過率または光反射率が所定範囲を超えて変化した場合、この光透過率または光反射率が所定範囲内に保持されるように成膜速度を制御する。他方で、第2の特定波長での光透過率または光反射率が所定範囲を超えるとZnS膜の色調が変化したと識別できる。
前記第2の特定波長は、500nm〜600nmの波長範囲から選択するのが好ましい。透明ZnS膜を形成する場合、500nm未満または600nmを超えた波長では、ZnS膜の膜厚が増加した場合の光透過率の変化量が小さく、色調の変化を判断できない場合がある。
光透過率または光反射率の測定精度を高めるために、前記第1及び第2の各特定波長でのZnS膜の光透過率及び光反射率の少なくとも一方の測定を複数箇所で行うようにしてもよい。
尚、前記成膜を、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法またはCVD法により行うのがよい。
また、前記処理基板を真空チャンバ内で走行させながらまたは所定の位置に保持して前記成膜を行うようにすればよい。
この場合、前記処理基板は、例えばプラスチック或いはガラス製とすればよい。
以上説明したように、本発明によれば、長尺の処理基板表面全体に亘って、概ね色調の変化がなく、膜厚が略一定に保持されたZnS膜が形成できるという効果を奏する。
図1には、本発明のZnS膜形成方法を実施する巻取式の真空蒸着装置1が示されており、例えばPET製の長尺フィルムである処理基板Sの表面に連続してZnS膜を形成できる。この真空蒸着装置1は真空チャンバ11を有し、この真空チャンバ11には、ロータリーポンプ、ターボ分子ポンプ等から構成されて真空排気手段12が設けられ、この真空チャンバ11内を任意の真空度(例えば1×10−6Torr)に維持できる。処理基板Sとしては、PETのほか、ポリプロピレン、ポリエステル、PVC等のフィルムまたはガラスであってもよい。
真空チャンバ11内には基板走行手段2が配置されている。この基板走行手段2は、巻回された長尺の処理基板Sを送り出す送出しロール21と、この処理基板Sに蒸着物質が到達したときに冷却して固化させる冷却手段を設けた冷却ドラム22と、ZnS膜が形成された処理基板Sを巻き取る巻取りロール23とから構成され、送出しロール21と冷却ドラム22との間及び冷却ドラム22と巻取りロール23との間には、ガイドロール24a、24bやテンションロール(エキスパンダーロール等)25a、25bが設けられている。
この冷却ドラム22に対向して真空チャンバ11の底部には、蒸着物質であるZnSの収納が可能な蒸発源3が設けられている。この蒸発源3は、公知の構造を有する誘導加熱式のものであり、交流電流を流すと交番磁束を発生させる加熱コイル31を有する。そして、真空排気手段12によって真空チャンバ11を所定の真空度に保持した後、蒸発源3の加熱コイル31に通電して蒸発物質であるZnSを加熱して昇華させつつ、送出しロール21から処理基板Sを繰り出して表面にZnS膜を形成し、このZnS膜が形成された処理基板Sを巻取りロール23に巻き取ることで、処理基板S上に所望の膜厚でZnS膜を形成する。この場合、ホログラム用としてのZnS膜は、処理基板SであるPETの全光透過率が85〜90%であるとした場合、可視光線領域において、処理基板Sに対する全光透過率の低下量が10%以下のものであって、色調の変化が概ねないものをいう。
ところで、色調、光透過率などZnS膜の光学特性はその膜厚に依存する。この場合、ZnS膜の膜厚が増加すると、ZnS膜を透過した透過光に、このZnS膜を透過したものとZnS層と処理基板との界面等で繰り返し反射してきたものとで光路差による干渉が生じ、可視光線領域での光透過率にピークが現れてZnS膜の色調が変化し、ホログラム用としては使用できない場合がある。ZnS膜の品質管理においては、成膜(蒸着)に際し、長尺の処理基板Sの全体に亘って所定の膜厚でZnS膜を均一に成膜し、仮に膜厚が増えてZnS膜の色調が変化した場合、それを識別できるようにしなければならない。
処理基板S表面に形成したZnS膜では、300nm〜400nm(以下、「近紫外光線領域」という)の波長範囲から選択した特定波長においてZnS膜の膜厚に対する光透過率の変化量が多いことが判った。他方で、400nm〜800nm、好ましくは500nm〜600nmの波長範囲から選択した特定波長において光透過率が急激に低下してピークが現れ、ZnS膜の色調が変化することが判った。
尚、300nm未満の波長では、ホログラム用として用いる処理基板Sでの吸収の影響を受けて光透過率を測定できない場合がある。他方で、400nmを超えると、ZnS膜の膜厚の増減に対する光透過率または光反射率の変化量が少なくなって細やかな制御に適さない。また、500nm未満または600nmを超えた波長では、ZnS膜の膜厚が増加した場合の光透過率の変化量が小さく、色調の変化を判断できない場合がある。
そこで、本実施の形態では、処理基板S表面にZnS膜を成膜する間、近紫外線領域から選択した第1の特定波長と可視光線領域から選択した第2の特定波長とにおけるZnS膜の光透過率をそれぞれ測定する測定手段4を設けた。そして、この測定手段4で測定した第1の特定波長での光透過率が所定範囲内に保持されるように、蒸発源3の加熱コイル31への通電電流を制御して昇華量を調節すること若しくは基板搬送手段2による基板搬送速度を調節することで成膜速度を制御し、ZnS膜の膜厚を、長尺の処理基板Sの全長に亘って均一になるようにした。他方で、成膜速度を制御する間に第2の特定波長での光透過率が所定範囲を超えると、ZnS膜の色調が変化したと識別すると共に、第1の特定波長での光透過率に基づいて成膜速度の制御を続行する。この場合、長尺の処理基板SへのZnS膜の形成が終了した後、処理基板のいずれの部分の色調が変化したかを特定する識別手段(図示せず)を設けてもよい。
図1及び図2に示すように、測定手段4は、冷却ドラム22の下流側に設けられ、ZnS膜を形成した処理基板Sを挟んで相互に対向するように配置された近紫外光線用及び可視光線用の各照射部41a、41bと、透過光量を検出する近紫外光線用及び可視光線用の各検出部42a、42bとを有する。そして、各検出部42a、42bで検出した光量に基づいて、各照射部41a、41b及び各検出部42a、42bの作動を制御する制御部43で光透過率がそれぞれ測定される。近紫外光線用及び可視光線用の各照射部41a、41bは、重水素ハロゲン、ハロゲン及びキセノンランプなどの光源44にそれぞれ接続され、例えば図示しないモノクロメータを介して近紫外光線領域及び可視光線領域で任意の特定波長の光線を照射部41a、41bを介して処理基板Sに照射できる。
次に、本発明の方法を用いた真空蒸着装置1の作動を説明する。加熱コイル31に通電して蒸発源3に収納したZnSを昇華させた後、繰出しロール21から処理基板Sを繰り出して処理基板S表面にZnSを蒸着し、巻取りロール23にZnS膜が形成された処理基板Sを巻取る。この場合、処理基板S自体の全光透過率を100%にキャリブレーションし、ZnS成膜時の目標全光透過率を90%以上(このときのZnS膜の膜厚は50nm以下になる)とし、それに応じて加熱コイル31への通電電流を設定する。また、第1の特定波長を380nm、第2の特定波長を560nmに設定する。
ZnS膜を成膜する間、冷却ドラム22下流側に設けた測定手段4によって第1及び第2の特定波長の光線を照射して光透過率をそれぞれ測定する。第1の特定波長での光透過率が所定範囲(80〜90%)を外れると蒸発源でのZnSの昇華量が変動したと判別し、加熱コイル31への通電電流または基板搬送手段2による基板搬送速度を調節して成膜速度を制御する。
次いで、第2特定波長での光透過率が所定範囲(100〜90%)を外れると、膜厚の増加によって可視光線領域での光透過率にピークが現れてZnS膜の色調が変化したと判別し、それを識別する、。このとき、基板走行手段3は停止せずに、第1の特定波長での光透過率に基づいて加熱コイル31への通電電流の制御による昇華量の調節若しくは基板搬送速度の調節を続行しつつ、ZnSを蒸着する。このように、2波長を使用して成膜量を制御することで概ね15〜40nmのZnS膜が成膜できる。
尚、本発明の実施形態では、光透過式の測定手段4を用いたものについて説明したが、これに限定されるものではなく、例えば透明でない処理基板S表面にZnS膜を形成する場合には、反射光線を利用して上記と同様の制御を行うことができる。
また、第1及び第2の各特定波長におけるZnS膜の光透過率または光反射率の測定を複数箇所で行って測定制御を高めるようにしてもよく、この場合、処理基板Sの走行方向に対して直角方向に走査できるように測定手段4を構成し、若しくは直角方向の複数箇所に測定手段4を配置するようにしてもよい。
さらに、本実施の形態では、処理基板Sを真空チャンバ11内を走行させながら成膜するものについて説明したが、これに限定されるものではなく、真空チャンバ11内の所定位置に処理基板Sを保持してZnS膜を成膜する場合にも適用できる。この場合、真空チャンバ11の上部に近紫外光線用及び可視光線用の各照射部41a、41bを設けると共に、その底部に、透過光量を検出する近紫外光線用及び可視光線用の各検出部42a、42bを設けて真空チャンバ11内に保持した処理基板Sの光透過率を測定できるようにすればよい。
本発明の実施形態では、蒸着法によりZnS膜を形成するものについて説明したが、成膜方法はこれに限定されるものではなく、スパッタリング法、イオンプレーティング法またはCVD法により行うこともでき、各成膜方法に応じて成膜速度が適宜制御される。
本実施例では、厚さ23μmのPET製処理基板S(透過率88%)を使用し、基板走行手段2を介してこの処理基板Sに所定の張力を加えつつ200m/minの基板走行速度で処理基板Sを走行させた。この場合、真空チャンバ11内の圧力を2×10−5に設定し、蒸発源3の出力を120KWとしZnSを昇華させた。測定手段4での第1の特定波長を380nm、第2の特定波長を560nmとした。
図3(a)乃至図3(d)は、ホログラム用として処理基板S表面に形成されるZnS膜の膜厚を変化させたときの第1及び第2の各特定波長に対する光透過率(この場合、光透過率は処理基板S自体の全光透過率を100%にキャリブレーションした後の処理基板Sを含むものである)を示す。これによれば、ZnS膜の膜厚が20nmである場合、第1の特定波長における光透過率は約85%であり、第2の特定波長における光透過率は約95%であった。また、可視光線領域ではピーク(色調の変化)は見られなかった(図3(a)参照)。
次に、ZnS膜の膜厚が40nmである場合、第1の特定波長における光透過率は73%であった。これに対し、第2の特定波長における光透過率は約78%に低下した(図3(b)参照)。このとき、ZnS膜に極微小な色調の変化(薄青色)が見られた。第1の特定波長の光透過率は、40nmまでは膜厚に相関して変化したが、第2の特定波長の光透過率は、40nm付近でZnS膜に極微小な色調変化が発生する時点で急激に変化した。
次に、ZnS膜の膜厚が80nmである場合、第1の特定波長における光透過率は93%となり、第2の特定波長における光透過率は約79%となった。この場合、可視光領域にピークが出現し、色調の変化(黄青)が見られた(図3(c)参照)。また、第1の特定波長での光透過率は、ZnS膜内の干渉の影響を受けて上昇したが、第2の特定波長での透過率は殆ど変化しなかった。
次に、ZnS膜の膜厚が130nmである場合、第1の特定波長における光透過率は66%となり、第2の特定波長における光透過率は約98%となった。この場合、可視光領域にピークが出現し、色調の変化(黄色)が見られた(図3(d)参照)。また、第1の特定波長での光透過率は下降し、第2の特定波長での透過率は上昇した。
これにより、色調の変化が発生する場合、可視領域である500〜600nmの範囲で急激に変化することが確認された。このため、この範囲の波長で光透過率をモニターすることによりZnS膜が着色したことを確実に識別することができる。また、特定の波長によってはZnS膜内で干渉の影響を受けて透過率が振動し、1波長では成膜速度を正確に検知できない場合がある。このため、異なる2波長を用いて測定することにより、2波長の関係および変化率から成膜速度を検知し制御することが可能となる。
具体的には、40nm以下では第1の特定波長で膜厚の管理が可能である。さらに、色調の変化に対応して大きく変化する第2の特定波長をモニターすることで色調の変化を検出することができる。このため、第1及び第2の各特定波長での光透過率をモニターし、第2の特定波長での光透過率が大きく変化するまでは、即ち、第2の特定波長での光透過率が所定の範囲内の場合は、第1の特定波長での光透過率を用いて、蒸発物質の昇華量や基板搬送速度などを変化させることで成膜速度をフィードバック制御すること、即ち、第1の特定波長での光透過率が所定範囲内に保持されるように成膜速度を制御することができる。
さらに、第2の特定波長での光透過率が大きく変化した場合、即ち、第2の特定波長での光透過率が所定の範囲外になった場合は、第2の特定波長の光透過率を用いて、蒸発物質の昇華量や基板搬送速度を変化させることで成膜速度をフィードバック制御すること、即ち、第2の特定波長での光透過率が所定の範囲内に入るように成膜速度を制御することができる。このため、ZnS膜の膜厚、色調を一定に保持できる。このとき、制御の方法を切り替えることも可能である。
また、ZnS膜の仕様が多少の色調の変化を許容する場合、40nm以上の範囲でも第1の特定波長を使用して蒸発物質の昇華量や基板搬送速度などのフィードバック制御をすることが可能である。各波長の光透過率の目標値を基準データとし、その変化の挙動にあわせて蒸発物質の昇華量や基板搬送速度を変化させて成膜速度をフィードバック制御することができる。このため、ZnS膜内の干渉による透過率の振動が発生する場合でも、2つの特定波長で光透過率をモニターすることで、成膜速度をフィードバック制御することができる。これらにより、ZnS膜の膜厚、色調を一定に保持できる。
本発明のZnS膜形成方法を実施する装置を概略的に説明する図。 図1に示す装置に設けた測定手段を説明する図。 (a)乃至(d)は、ZnS膜の膜厚を変化させた場合の波長に対する光透過率の変化を説明するグラフ
符号の説明
1 真空蒸着装置
11 真空チャンバ
2 基板走行手段
3 蒸発源
4 透過式測定手段

Claims (6)

  1. 真空チャンバ内で処理基板表面にホログラム用の透明ZnS膜を形成する方法であって
    前記ZnS膜を成膜する間、300nm〜400nmの波長範囲から選択した第1の特定波長と、400nm〜800nmの波長範囲から選択した第2の特定波長とのそれぞれでZnS膜の光透過率及び光反射率の少なくとも一方を測定し、
    前記第2の特定波長での光透過率または光反射率が所定の範囲内の場合は、前記第1の特定波長での光透過率または光反射率が所定範囲内に保持されるように成膜速度を制御し、
    前記第2の特定波長での光透過率または光反射率が前記所定の範囲外になった場合は、前記第2の特定波長での光透過率または光反射率が前記所定の範囲内に入るように成膜速度を制御することを特徴とするZnS膜形成方法。
  2. 前記第2の特定波長を500nm〜600nmの波長範囲から選択することを特徴とする請求項1記載のZnS膜形成方法。
  3. 前記第1及び第2の各特定波長でのZnS膜の光透過率及び光反射率の少なくとも一方のそれぞれの測定を複数箇所で行うことを特徴とする請求項1または請求項2記載のZnS膜形成方法。
  4. 前記成膜を、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法またはCVD法により行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のZnS膜形成方法。
  5. 前記処理基板を真空チャンバ内で走行させながらまたは所定の位置に保持して前記成膜を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4記載のいずれかに記載のZnS膜形成方法。
  6. 前記処理基板は、プラスチック或いはガラス製であることを特徴としたことを請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のZnS膜形成方法。
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