JP4389361B2 - Icカードの記録及び/又は再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のICカードを装着されるICカードの記録及び/又は再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
記録及び/又は再生装置には、フラッシュメモリ等の半導体メモリを記憶素子に用いることにより小型化が図られた板状のICカードを記録媒体として用いるものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ICカードは、小型であることから、利用者が所持する枚数が増えるに連れて、管理等が面倒なものとなってくる。
【0004】
また、このICカードは、光ディスク等のディスク状記録媒体に比べて記憶容量が少なく、1枚のICカードに、従来の複数の楽曲データが記録されたディスク状記録媒体1枚分のデータを記録することはできない。このため、ディスク状記録媒体1枚分の楽曲データをICカードに記録する場合には、複数のICカードに跨って記録する必要がある。
【0005】
そこで、本発明は、収納機構に複数枚のICカードを収納することができるようにすることで、ICカードの管理を容易にすることができるようにするとともに、複数枚のICカードを用いることで大きなデータの記録や再生を容易に行うことができるICカードの記録及び/又は再生装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るICカードの記録及び/又は再生装置は、上述した課題を解決すべく、半導体メモリが内蔵された略板状のICカードを積層して複数収納し、一の側面にICカードの挿脱操作を行うための第1の開口部が設けられ、他の一の面に積層して収納されたICカードの送受信部を外部に臨ませる第2の開口部が設けられた収納体と、収納体にICカードの積層方向に移動可能に設けられ、ICカードが載置される載置板と、収納体に設けられ、載置板を第1の開口部の方向に付勢する付勢部材と、収納体の第1の開口部に設けられ、付勢部材に付勢された載置板の移動を規制する規制部とを有する収納機構と、収納機構が装着され、収納体の第2の開口部より外部に臨まされた送受信部とデータの送受信を行う送受信部が設けられた収納機構の装着部が設けられ、装着部に対して収納機構の着脱が可能な装置本体とを備える。
【0007】
また、本発明に係るICカードの記録及び/又は再生装置は、上述した課題を解決すべく、半導体メモリが内蔵された略板状のICカードを積層して複数収納し、一の側面にICカードの挿脱操作を行うための第1の開口部が設けられ、他の一の側面に積層して収納されたICカードの送受信部を外部に臨ませる第2の開口部が設けられた収納体と、収納体にICカードの積層方向に移動可能に設けられ、ICカードが載置される載置板と、収納体に設けられ、載置板を第1の開口部の方向に付勢する付勢部材と、収納体の第1の開口部に設けられ、付勢部材に付勢された載置板の移動を規制する規制部とを有する収納機構と、装置本体に設けられ、収納機構が装着されたとき、収納体の第2の開口部より外部に臨まされた送受信部とデータの送受信を行う送受信部が設けられた収納機構の装着部と、収納機構を、装置本体より引き出したICカードの挿脱を行うことが可能な挿脱位置と、装着部に収納機構を装着した装置本体内の装着位置とに亘って移動する移動操作機構とを備える。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るICカードの記録及び/又は再生装置が適用されたICカードの記録再生装置について、図面を参照して説明する。
【0009】
この記録再生装置は、図1及び図2に示すようなICカード1を記録媒体に用いるものである。このICカード1は、合成樹脂をモールド成型したメモリ本体を構成する略板状の筐体2を備え、この筐体2の内部に、4メガバイト(以下、単にMBともいう。)以上、例えば4MB、16MB、32MB、64MB、128MBといった記憶容量を有するフラッシュメモリ等の半導体メモリ素子が設けられている。ICカード1は、例えば、図1に示すように、短辺の長さW1を略21.45mmとなし、長辺の長さL1を略50mmとなし、厚さD1を略2.8mmとなす略矩形状に形成されている。
【0010】
ICカード1を構成する筐体2の一方の短辺側である前面2a側には、図1及び図2に示すように、前面2aから底面2bに亘るように、端子部3が形成されている。この端子部3には、互いに仕切壁3aに分離された複数の電極3bが設けられている。筐体2内に設けられたメモリ素子に対する情報の読み出し又は書き込み動作は、端子部3に設けられた電極3bを介して行われる。また、端子部3は、仕切壁3aにより係合凹部3cが区画され、電極3bは、係合凹部3cの底面に配設されることで、手指等が直接触れないように保護されている。なお、電極3bは、係合凹部3cに区画されて10本(3b1〜3b10)設けられている。
【0011】
ここで、電極3b1〜3b10について説明すると、図3に示すように、電極3b1と電極3b10は、検出電圧VSS端子として用いられ、電極3b2は、シリアルプロトコルバスステート信号BSの入力端子として用いられ、電極3b3と電極3b9は、電源電圧VCC端子として用いられ、電極3b4は、データ端子、すなわちシリアルプロトコルデータ信号の入出力端子として用いられ、電極3b5と電極3b7は、リザーブ(予備)端子として用いられ、電極3b6は、ICカード1が記録再生装置に装着されたか否かを検出するための検出端子として用いられ、電極3b8は、シリアルクロックSCLKの入力端子として用いられる。
【0012】
また、筐体2の端子部3が形成された前面2a側の一方のコーナ部には、図1及び図2に示すように、略円弧状に切り欠かれた記録再生装置への挿入方向を示す切欠部4が設けられている。筐体2の切欠部4が形成された側の一方の側面2cには、図2に示すように、筐体2の底面2b側を開放した誤挿入防止溝5が切欠部4に連続して形成されている。この切欠部4及び誤挿入防止溝5は、ICカード1を記録再生装置に装着するとき、記録再生装置に対する挿入方向を規制して誤挿入を防止する。
【0013】
筐体2の底面2b側には、端子部3の近傍に位置して、誤って情報信号を半導体メモリに記録することを防止する誤記録防止スイッチ6が設けられている。誤記録防止スイッチ6は、筐体2内の操作子に連結され、一方にスライドされたとき、情報信号の記録を可能となし、他方にスライドされたとき、新たな情報信号が上書きされないようにしている。また、筐体2の一方の側面2cには、記録再生装置に挿入されたとき、記録再生装置側に設けた弾性係合片に係合して記録再生装置からの脱落を防止する脱落防止用凹部7が形成されている。また、筐体2の他方の側面2d側の略中央部には、装着検出用の係合凹部8が形成されている。この係合凹部8は、記録再生装置側に設けられる検出部が係合することによって、ICカード1の記録再生装置への装着の有無を検出する。また、筐体2の他方の側面2dの端子部3側には、挿入ガイド溝13が設けられている。この挿入ガイド溝13は、記録再生装置に挿入されるときに、ICカード1の挿入をガイドするとともに、誤挿入を防止している。
【0014】
ICカード1の筐体2には、図1及び図2に示すように、平面2e側から背面2fに亘り、さらに底面2b側に亘ってラベル貼着部9が設けられている。ラベル貼着部9は、筐体2の平面2e側から背面2fに亘り、さらに底面2bに亘る部分に凹状部を形成して構成されている。ラベル貼着部9は、ラベル10を貼着したとき、ラベル10が筐体2の外周面から突出しない若しくは面一となる深さに形成されている。また、ラベル貼着部9の平面2e側部分は、図1に示すように、筐体2の背面2f側から前面2a側の近傍まで設けられている。ラベル貼着部9に貼着されるラベル10には、このICカード1を用いることができる機種名やICカード1に記録される記録内容等を示す表示が施される。
【0015】
以上のようなICカード1は、データの記録又は再生のシステムとしてFAT(file allocation table)システムが用いられている。また、ICカード1の書き込み速度は、1500KB/sec〜330KB/secであり、読み出し速度は、2.45MB/secであり、書き込み単位は、512バイトであり、消去ブロックサイズは、8KB又は16KBである。また、電源電圧VCCは、2.7〜3.6V、シリアルクロックSCLKは、最高20MHzである。
【0016】
このようなICカード1の回路構成について説明すると、ICカード1は、図3に示すように、データが記録されるフラッシュメモリ11と、このフラッシュメモリ11に対するデータの書き込み又は読み出しを制御する制御部12とを備える。
【0017】
このフラッシュメモリ11には、記録再生装置から供給される動画データ、静止画データ、音声データ、制御データ、コンピュータで処理される処理データ等のデータが記憶される。
【0018】
この制御部12は、フラッシュメモリ11へのデータの書き込み又はフラッシュメモリ11からのデータの読み出しを制御するメモリコントローラ12aと、データの書き込み又は読み出しのための各種パラメータを有するレジスタ12bと、データを一時的に記憶するページバッファ12cと、記録再生装置とのデータのやり取りを行うためのシリアルインターフェース12dとを有する。メモリコントローラ12aは、レジスタ12bに設定されたパラメータに基づいてフラッシュメモリ11とページバッファ12cとの間のデータの伝送を行う。
【0019】
このような制御部12のメモリコントローラ12aには、電極3b2からシリアルプロトコルバスステート信号BS、電極3b8からシリアルクロックSCLKが供給される。そして、フラッシュメモリ11にデータを書き込むとき、メモリコントローラ12aは、シリアルプロトコルバスステート信号BSとシリアルクロックSCLKに従って、電極3b4から入力されるデータをシリアルインターフェース12dを介してページバッファ12cに一時的に記憶し、次いで、フラッシュメモリ11にデータを記憶する。また、フラッシュメモリ11に記憶されたデータを読み出すとき、メモリコントローラ12aは、シリアルプロトコルバスステート信号BSとシリアルクロックSCLKに従って、フラッシュメモリ11よりデータをページバッファ12cに読み出し、次いで、シリアルインターフェース12dを介して電極3b4から記録再生装置に出力する。また、検出電圧VSSは、電極3b6に供給され、記録再生装置は、抵抗Rによって電極3b6の電圧を検出して、ICカード1が確実に装着されているか否かを検出する。
【0020】
次に、以上のようなICカード1を記録媒体に用いる記録再生装置20について図面を参照して説明する。この記録再生装置20は、図4に示すように、据え置き型の装置である。この記録再生装置20は、略矩形状の装置本体21を有し、この装置本体21には、例えばスピーカやディスク記録再生装置等が接続される。また、装置本体21には、操作面となる前面21aに、ICカード1が積層して、例えば6枚収納される収納機構22が装着される。
【0021】
また、装置本体21には、操作面となる前面21aに、液晶表示パネル等からなる表示部23が設けられている。この表示部23には、例えばICカード1から音声データを読み出したとき、この音声データのタイトル等のコンテンツに関連する情報や操作のガイド情報等のメッセージが表示される。
【0022】
また、装置本体21の前面21aには、電気音響変換素子を内蔵したヘッドホンが接続されるヘッドフォン端子24や音声を集音するマイクロフォンが接続されるマイク端子25が設けられている。例えばヘッドフォンがヘッドフォン端子24に接続されているとき、利用者は、ICカード1に録音された音声データを聞くことができ、また、マイクロフォンがマイク端子25に接続されているとき、利用者は、音声をICカード1に録音することができる。
【0023】
また、装置本体21の前面21aには、スピーカ、光ディスク記録再生装置等の外部機器が接続されるライン出力端子26及びライン入力端子27が設けられている。また、ディジタル入力端子28が設けられている。ライン出力端子26にスピーカを接続したときには、ICカード1に記録されている音声データをスピーカより聞くことができ、光ディスク記録再生装置を接続したときには、ICカード1に記録されている音声データを光ディスク記録再生装置に装着されている記録可能な光ディスクにダビングすることができる。また、ライン入力端子27に光ディスク記録再生装置が接続されたときには、光ディスク記録再生装置に装着された光ディスクに記録された音楽データ等のデータをICカード1にダビングすることができる。更に、ディジタル入力端子28には、光ディスク記録再生装置等のディジタル出力対応機器が光ケーブル等により接続されとき、光ディスクのディジタルデータをICカード1にディジタルダビングすることができる。
【0024】
また、装置本体21の前面21aには、USB(Universal Serial Bus)コネクタ29が設けられている。USBコネクタ29は、例えばUSBインターフェースを備えたコンピュータ等が接続され、ICカード1にコンピュータの処理データを記録し、また、ICカード1に記録されたデータをコンピュータに読み出すことができる。勿論、装置本体21には、SCSI(Small Computer System Interface)コネクタ、RS−232C(Recommendation Standard 232C)コネクタ、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394コネクタ等を設けてもよい。
【0025】
また、装置本体21の前面21aには、操作部31が設けられている。操作部31は、電源のオンオフを制御する電源釦、ICカード1に記録されたデータを再生するための再生釦、ICカード1にデータを記録するための記録釦、音量を調節するための音量釦、ICカード1に記録されたデータを編集するための編集釦、装置本体21の動作メニューを選択するためのメニュー選択釦等から構成されている。このような操作部31からの操作信号は、CPUに入力され、CPUは、操作信号に対応した機能を実行する。
【0026】
また、装置本体21には、装置本体21に電源を供給するための電源コネクタ32が設けられている。装置本体21は、商用交流電源を動作電源として用いている。勿論、動作電源としては、一次電池や二次電池を用いるようにしてもよい。
【0027】
ところで、装置本体21に着脱される収納機構22は、図5に示すように、略矩形に形成され、ICカード1を積層して収納する収納体36を有する。この収納体36は、例えば合成樹脂を射出成形することにより、略矩形の箱体状に形成され、内部に、ICカード1を積層して収納する収納部37を構成している。この収納部37には、上側になるICカード1の底面2bと下側になるICカード1の平面2eとを対向させるように例えば6枚のICカード1が積層して収納される。この収納体36の上面には、ICカード1の挿脱操作を行うための第1の開口部38が形成され、装置本体21への挿入側となる面には、収納部37に収納されたICカード1の端子部3を外部に臨ませる第2の開口部39が設けられている。第1の開口部38は、ICカード1が収納部37に収納されたとき、ラベル10を見ることができる大きさに形成され、利用者が収納部37に収納されたICカード1のラベル10に記載された内容を確認することができるようになっている。第2の開口部39は、収納部37に収納されたICカード1の端子部3を外部に臨ませることで、端子部3の電極3bが装置本体21側のコネクタと電気的に接続できるようにしている。また、収納体36の第2の開口部39が設けられた面と対向する側の面、すなわち、収納体36が装置本体21に装着された際外部に臨む面には、収納部37に収納されたICカード1外部から見ることができるようにするための窓部41が設けられている。この窓部41は、例えば透明な合成樹脂板を収納体36に填め込むことにより形成され、収納体36の内部に収納されたICカード1の背面2fを外部より見ることができるようにし、ICカード1の収納枚数を確認することができるようにしている。また、この窓部41が設けられた面には、装置本体21に装着された収納体36の引き出し操作をするための操作部47が突出して形成されている。
【0028】
ICカード1を収納部37には、ICカード1が載置される載置板42がICカード1の積層方向、すなわち図5中矢印A及び反矢印A方向に移動可能に配設されている。この載置板42は、収納体36の内壁によってICカード1の積層方向の移動がガイドされている。この載置板42と収納体36の底面43との間には、載置板42を第1の開口部38が設けられた方向、すなわち図5中矢印A方向に付勢する付勢部材となるコイルバネ44,44が配設されている。
【0029】
一方、収納体36の第2の開口部39の周縁部には、内方に突出して規制部45が設けられている。規制部45は、コイルバネ44,44によって付勢された載置板42が第1の開口部38より飛び出さないようにするとともに、収納部37に収納されたICカード1がコイルバネ44,44によって付勢された載置板42によって、第1の開口部38より飛び出さないようにしている。なお、この規制部45は、第2の開口部39側の端部に切欠部46,46が設けられ、ICカード1の挿脱を行い易くしている。
【0030】
以上のような収納機構22では、ICカード1が収納されていないとき、図6に示すように、載置板42がコイルバネ44,44の付勢力により図6中矢印A方向に付勢されて、規制部45に当接された状態にある。この状態にある収納体36にICカード1を挿入する場合には、図5に示すように、ICカード1を背面2fを挿入端として、第1の開口部38の規制部45,45が設けられていない領域、すなわち切欠部46,46が設けられた領域から図5中矢印B方向に挿入される。すると、載置板42は、コイルバネ44,44の付勢力に抗して図5中反矢印A方向に移動される。そして、ICカード1が載置板42に完全に載置されると、載置板42は、コイルバネ44,44によって図5中矢印A方向に付勢されることによって、ICカード1の平面2eの周縁部を規制部45に当接される。かくして、収納部37に収納されたICカード1は、端子部3を第2の開口部39より外部に臨ませるようにして収納部37に収納される。そして、図7に示すように、収納部37には、上側になるICカード1の底面2bと下側になるICカード1の平面2eとを対向させるように例えば6枚のICカード1が積層して収納される。また、収納部37に収納されたICカード1を取り出す場合には、第1の開口部38より指等で最も上側にあるICカード1を図5中反矢印B方向にスライドさせるようにして取り出される。最も上側のICカード1が収納部37より抜き取られると、次に上側に位置するICカード1の平面部2eの周縁部が規制部45に突き当てられる。
【0031】
以上のように構成された収納機構22は、図8に示すように、装置本体21の前面21aに設けられた装着部49に装着される。この装着部49は、収納機構22を装置本体21に挿入するための挿入口51が設けられており、この挿入口51からは、収納体36が第2の開口部39側の面を挿入端として挿入される。この装着部49の収納体36の第2の開口部39が設けられた面と対向する底面52には、収納体36に収納されたICカード1の端子部3に電気的に接続されるコネクタ52a〜52f(以下、単にコネクタ52ともいう。)が設けられている。これらコネクタ52a〜52fには、端子部3を構成する電極3b1〜3b10に電気的に接続される接続端子531〜5310が設けられている。接続端子531〜5310は、ICカード1の端子部3を構成する電極3b1〜3b10の数に対応して設けられている。
【0032】
ここで、接続端子531〜5310について説明すると、図10に示すように、接続端子531と接続端子5310とは、検出電圧VSS端子であり、電極3b1と電極3b10に電気的に接続され、接続端子532は、シリアルプロトコルバスステート信号BSの入力端子であり、電極3b2に電気的に接続され、接続端子533と接続端子539とは、電源電圧VCC端子とされ、電極3b3と電極3b9に電気的に接続され、接続端子534は、データ端子、すなわちシリアルプロトコルデータ信号の入出力端子とされ、電極3b4に電気的に接続され、接続端子535と接続端子537とは、リザーブ(予備)端子であり、電極3b5と電極3b7に電気的に接続され、接続端子536は、ICカード1が記録再生装置に装着されたか否かを検出するための検出端子であり、電極3b6に電気的に接続され、接続端子538は、シリアルクロックSCLKの入力端子であり、電極3b8に電気的に接続される。
【0033】
このような装着部49には、収納体36が第2の開口部39が設けられた面を挿入端として挿入される。そして、収納体36が装着部49に挿入されると、コネクタ52の接続端子53は、収納体36に収納された端子部3の電極3bに電気的に接続される。この状態で、収納体36に収納されたICカード1のデータの記録又は再生が行われる。このとき、利用者は、窓部41を介して収納体36に何枚のICカード1が収納されているか確認することができる。また、装着部49よりI収納体36を引き出すときには、操作部4を指等で摘んで引き出される。
【0034】
記録再生装置20では、収納機構22に複数枚のICカード1を収納することができ、この収納体36を装着部49に装着することができることから、ICカード1の管理を容易に行うことができる。また、大きなデータであっても、複数枚のICカード1の差し替え操作を行うことなく一度に行うことができると共に、複数枚のICカード1に跨ったデータも一度に再生することができることから、データの記録再生を容易に行うことができる。
【0035】
次に、この記録再生装置20の具体的な回路構成について説明すると、図9に示すように、この記録再生装置20は、ディジタル入力端子28より入力された光信号を光電変換する光入力部61と、光入力部61で生成された電気信号の入力インターフェース処理を行うディジタル入力部62とを有する。光ディスク記録再生装置から光ケーブルを介してディジタル入力端子28に入力された光信号は、光入力部61で光電変換されて、ディジタル入力部62で送信フォーマットに応じた受信処理がなされる。
【0036】
また、記録再生装置20は、マイク端子25に入力された音声データを増幅するマイクアンプ63と、ヘッドフォン端子24やライン出力端子26より出力する音声データ等からなる出力信号を増幅するパワーアンプ64と、マイクアンプ63やライン入力端子27から入力されたアナログ信号をディジタル信号に変換するとともに、ディジタル信号をアナログ信号に変換し、ヘッドフォン端子24やライン出力端子26よりパワーアンプ64を介してアナログ信号を出力するAD/DAコンバータ65と、AD/DAコンバータ65から供給されたディジタルデータを圧縮するとともに、ICカード1に記録された圧縮されたデータを伸長し、AD/DAコンバータ65に出力するDSP(Digital Signal Processor)66と、データを暗号化するとともに暗号化されたデータを展開するSAM(Securty Application Module)67とを有する。
【0037】
DSP66は、信号の入力のとき、ディジタル入力部62より入力されたディジタル信号やAD/DAコンバータ65でディジタル信号に変換されたデータを例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)形式やMPEG(motion picture expert group)1,2形式に圧縮し、この圧縮したデータを暗号化するためSAM67に供給する。また、DSP66は、信号の出力のとき、SAM67で展開されたデータやICカード1等に圧縮されて保存されているデータを展開し、AD/DAコンバータ65に出力する。
【0038】
SAM67は、データの暗号化を行うとともに、暗号化されたデータの展開を行う。すなわち、SAM67は、DSP66から供給されたデータを暗号化するとともに、ICカード1等に記録された暗号化されたデータを展開し、DSP66に出力する。なお、暗号キーは、後述するフラッシュメモリ74に記憶されており、CPU76との間でこの暗号キーのやり取りをおこなうことで、データの暗号化及び展開を行う。
【0039】
また、記録再生装置20は、USBコネクタ29に接続されたUSBインターフェース68と、日時を計数するリアルタイムクロック69と、表示部23にデータを表示するための表示ドライバ71とを有する。USBインターフェース68は、USBコネクタ29に接続されたコンピュータ等の外部機器との間の通信インターフェースであり、外部機器と制御データやコンピュータで処理される処理デーや、画像データ、音声データ等の各種データのやり取りを行う。また、表示ドライバ71は、表示部23に、ICカード1に記録されている画像データ等ICカード1に記録されている情報やICカード1に記録されている情報に関連する情報を表示させる。
【0040】
更に、記録再生装置20は、電源部として、電源コネクタ32からの交流電源を直流電源に整流するレギュレータ72と、レギュレータ72からの電圧を各回路の動作電圧に変換するDC/DCコンバータ73とを有する。
【0041】
更に、記録再生装置20は、システム情報等が記録されたフラッシュメモリ74と、ICカード1のデータを一時的に記憶するバッファメモリ75と、全体の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)76と、上述した装着部49の6つのコネクタ52a〜52fが接続されるメモリインターフェース77とを有する。フラッシュメモリ74には、例えばICカード1に音楽データを記録するための記録モードやICカード1に記録された音楽データを再生するための再生モードやICカード1に記録された画像データを表示部23に表示させるための表示モード等装置本体21の動作に関するシステム情報が記録されている。また、フラッシュメモリ74には、上述したSAM67によってデータを暗号化しまた暗号化されたデータを展開する際に用いる暗号キーが記憶されている。また、バッファメモリ75は、例えばコネクタ52に装着された一方のICカード1から他のICカード1にデータをダビングする際に、一時的に一方のICカード1から読み出されたデータを記憶する。
【0042】
CPU76は、装置全体を制御するものであり、装置本体21の動作プログラムを記憶したROM(Read Only Memory)76aと、ROM76aに記憶されたプログラムが一時読み出されるワーク領域となるRAM(Random Access Memory)76bとを有する。このようなCPU76は、操作部31からの操作信号に基づいて、ROM76aからプログラムをRAM76bに読み出し、このプログラムを実行することで、装置全体を制御する。また、CPU76は、コネクタ52a〜52fに装着されたICカード1のファイル管理を行うファイルマネージャ81を有する。このファイルマネージャ81は、ICカード1にあるメインデータの管理のための管理ファイルを読み込んで形成される。そして、CPU76は、このファイルマネージャ81に従ってコネクタ52a〜52fに装着された一又は複数のICカード1にアクセスする。
【0043】
装着部49の6つのコネクタ52a〜52fとのインターフェースとなるメモリインターフェース77は、図3及び図10に示すように、ICカード1のレジスタ12bやページバッファ12cへのアクセスを実行する転送プロトコルインターフェース82と、3つの信号線、すなわちシリアルクロックSCLKとバスステートBSとシリアルデータ入出力SDIOにおいてデータ転送を行うためのプロトコルを規定するシリアルインターフェース83と、コネクタ52a〜52fにICカード1が確実に装着されたかを検出する挿入検出部84と、シリアルインターフェース83とコネクタ52a〜52fに装着されたICカード1との接続を確立するためのセレクト部85とを有する。
【0044】
シリアルインターフェース83は、シリアルクロックSCLKとバスステートBSとシリアルデータ入出力SDIOによってデータ転送を行う。これらの信号線は、セレクト部85を介して装着部49のコネクタ52a〜52fの接続端子532,534,538に接続されている。そして、図8に示すように、収納機構22が装着部49に装着されたとき、ICカード1と装置本体21、すなわち図3に示すシリアルインターフェース12dとシリアルインターフェース83とが接続される。
【0045】
ICカード1がコネクタ52a〜52fに装着されているかを検出する挿入検出部84は、各コネクタ52a〜52fの接続端子536に接続されており、ICカード1の端子部3を構成する電極3b6の端子電圧を検出することでコネクタ52a〜52fへのICカード1の装着状況を検出する。すなわち、ICカード1がコネクタ52a〜52fに装着されたとき、挿入検出部84がICカード1の端子部3を構成する電極3b6の端子電圧を検出することが可能な状態となり、電極3b6の端子電圧を検出することで何れのコネクタ52a〜52fにICカード1が装着されているかを検出する。そして、挿入検出部84は、この検出信号をCPU76内のファイルマネージャ81に供給するとともに、この検出信号に基づいてセレクト部85を構成するイネーブルスイッチを切換制御する。
【0046】
セレクト部85は、図10に示すように、装着部49のコネクタ52a〜52fを選択する選択スイッチ86a〜86f(以下、単に選択スイッチ86ともいう。)と、ICカード1が装着されていないコネクタ52が選択されることを禁止するイネーブルスイッチ87a〜87f(以下、単にイネーブルスイッチ87ともいう。)とを有する。これら選択スイッチ86a〜86fとイネーブルスイッチ87a〜87fとは、直列に接続され、シリアルインターフェース83と各コネクタ52a〜52fの接続端子532,534,538との間に設けられている。選択スイッチ86は、装着部49のコネクタ52a〜52fの数に対応して設けられ、一端がイネーブルスイッチ87a〜87fに接続され、他端がシリアルインターフェース83に接続されている。そして、各選択スイッチ86a〜86fは、CPU86内のファイルマネージャ81により切換制御されることにより、ICカード1が装着されたコネクタ52a〜52fの中で再生するICカード1のコネクタ52を選択する。
【0047】
また、イネーブルスイッチ87a〜87fは、一端が装着部49のコネクタ52a〜52fの接続端子532,534,538に接続され、他端が選択スイッチ86a〜86fに接続されている。イネーブルスイッチ87a〜87fは、ICカード1が装着されていないコネクタ52を選択することを防止するためのものであり、挿入検出部84により制御される。すなわち、選択スイッチ86a〜86fは、イネーブルスイッチ87a〜87fによりICカード1が装着されていると判断されたコネクタ52a〜52fの中で記録又は再生するICカード1が装着されたコネクタ52を選択する。
【0048】
なお、CPU76及びメモリインターフェース77の各機能は、ハードウェア、ソフトウェアのどちらで形成するようにしてもよい。
【0049】
次に、メモリインターフェース77のコネクタ52にICカード1が装着されてから所望のICカード1を選択するまでの一連の動作について説明すると、先ず、装置本体21の電源が投入されると、挿入検出部84は、コネクタ52に装着されたICカード1の端子部3を構成する電極3b6の端子電圧を検出する。ここで、挿入検出部84は、コネクタ52のそれぞれの端子部3を構成する電極3b6の端子電圧が閾値より大きいとき、コネクタ52にICカード1が装着されていると判断し、閾値より小さいときコネクタ52にICカード1が装着されていないと判断する。すなわち、挿入検出部84は、6つのコネクタ52a〜52fの中で何れのコネクタ52にICカード1が装着されているかを判断する。そして、挿入検出部84は、どのコネクタ52にICカード1が装着されており、どのコネクタ52にICカード1が装着されていないかを示す検出信号をCPU76のファイルマネージャ81に供給する。これと同時に、挿入検出部84は、検出信号をセレクト部85に供給する。
【0050】
そして、挿入検出部84は、この検出信号に基づいてイネーブルスイッチ87a〜87fのオンオフを切換制御する。具体的に、挿入検出部84は、ICカード1が装着されているコネクタ52のイネーブルスイッチ87a〜87fを利用者が選択することができるようにオンとし、ICカード1が装着されていないコネクタ52のイネーブルスイッチ87a〜87fを利用者が選択できないようにオフにする。これと同時に、検出信号が供給されたCPU76は、この検出信号に基づいて、表示ドライバ71を介して表示部23に、選択可能な番地のコネクタ52a〜52fを表示する。
【0051】
そして、利用者が表示部23の表示を見ることにより所望の番地のコネクタ52a〜52fを選択する選択操作を操作部31で行い、操作部31よりCPU76に操作信号が入力されると、CPU76のファイルマネージャ81は、この操作信号に基づいて選択スイッチ86を制御する。すなわち、ファイルマネージャ81は、利用者が選択した番地のコネクタ52の選択スイッチ86をオンとし、その他の選択スイッチ86をオフとする。すなわち、利用者によって選択されたコネクタ52は、選択スイッチ86とイネーブルスイッチ87がともにオンとなり、利用者によって選択されていないコネクタ52は、選択スイッチ86若しくはイネーブルスイッチ87の何れかがオフ又は選択スイッチ86とイネーブルスイッチ87とが共にオフの状態となる。
【0052】
利用者によってICカード1が装着されたコネクタ52が選択された後、例えば利用者が選択したコネクタ52に装着されたICカード1に記録されている音楽データを再生するように操作部31を操作すると、CPU76には、操作部31より操作信号が入力される。すると、CPU76のファイルマネージャ81は、シリアルインターフェース12dとシリアルインターフェース83とが接続されることで、シリアルクロックSCLKとバスステートBSとシリアルデータ入出力SDIOを用いてICカード1のフラッシュメモリ11より音楽データを読み出し、この音楽データをDSP66に供給する。DSP6は、圧縮された音楽データを伸長し、AD/DAコンバータ65に供給する。AD/DAコンバータ65は、ディジタル信号である音楽データをアナログ信号に変換し、パワーアンプ64に出力する。そして、この音楽データは、ライン出力端子26に接続されたスピーカ若しくはヘッドフォン端子24に接続されたヘッドフォンより出力される。
【0053】
また、利用者によってICカード1が装着されたコネクタ52が選択された後、例えば利用者が選択したコネクタ52に装着されたICカード1に外部装置である光ディスク記録再生装置よりディジタルコンテンツ、例えば音楽データをダビングするときについて説明すると、先ず、CPU76には、操作部31より光ディスク記録再生装置に装着された磁気ディスクよりICカード1に音楽データをダビングするための操作信号が入力される。光ディスク記録再生装置から光信号がディジタル入力端子28を介して光入力部61に入力される。そして、光入力部61は、光信号を電気信号に光電変換し、ディジタル入力部62は、この電気信号の受信処理を行う。そして、DSP66は、データの圧縮処理を行い、CPU76は、圧縮処理が施されたデータを、利用者が選択したコネクタ52に装着されたICカード1にデータを記録する。
【0054】
次に、6つのコネクタ52a〜52fの幾つかに音楽データが記録されたICカード1が装着されており、これらICカード1に記録された音楽データを連続再生するときについて、図11を参照して説明する。
【0055】
先ず、ステップS1において、利用者によって連続再生モード処理を実行するように操作部31が操作されると、CPU76に操作部31より操作信号が入力され、CPU76は、連続再生モード処理を開始し、ステップS2に進み、操作信号が入力されないとき、ステップS1を繰り返す。
【0056】
ステップS2において、CPU76は、コネクタ52a〜52fに装着されたICカード1の枚数Nを算出する。すなわち、CPU76は、図6に示すように、挿入検出部84がコネクタ52a〜52fに装着されたICカード1の端子部3を構成する電極3b6の端子電圧を検出し、挿入検出部84より入力された検出信号に基づいて、コネクタ52a〜52fに装着されたICカード1の枚数Nを算出する。ここで、本実施例では、コネクタ52a〜52fが6つ設けられていることから、最大値が6であり、また、1のときは連続再生モードを実行することができないことから、最小値が2である。そして、CPU76は、ICカード1の枚数Nを算出すると、ステップS3に進む。
【0057】
ステップS3において、CPU76は、コネクタ52a〜52fのどの番地にICカード1が装着されているかを判定する。すなわち、CPU76は、挿入検出部84より入力された検出信号に基づいて、どのコネクタ52a〜52fにICカード1が装着されているかを判定する。このとき、挿入検出部84は、セレクト部85にも検出信号を出力し、ICカード1が装着されていないコネクタ52のイネーブルスイッチ87をオフにし、利用者がICカード1が装着されていないコネクタ52の番地を選択できないようにする。そして、CPU76は、ICカード1の装着されたコネクタ52の番地を判定した後、ステップS4に進む。
【0058】
ステップS4において、CPU76は、表示部23に表示ドライバ71を介して、ICカード1が装着されたコネクタ52の番地を表示する。また、CPU76は、表示部23に、ICカード1に記録された音楽データに関連した情報、例えば曲のタイトルを表示する。そして、CPU76は、利用者の操作部31の操作に基づいて、どの順番でICカード1を再生するかの再生順序を設定し、ステップS5に進む。なお、再生順序は、ランダムに再生したり、装着部49a〜22fの番地の小さい順に再生するようにしてもよい。
【0059】
ステップS5において、CPU76は、最初に再生するように設定されたコネクタ52のICカード1を再生するため変数nを1に設定し、ステップS6に進む。ステップS6において、CPU76のファイルマネージャ81は、この変数nに基づいて、利用者が選択したコネクタ52に対応した選択スイッチ86をオンに切り換え、他の選択スイッチ86をオフに切り換え、利用者が最初に再生することにした番地のICカード1のみを再生可能な状態にし、ステップS7に進む。
【0060】
ステップS7において、CPU76は、ICカード1より読み出す音楽データのアドレスを設定し、ステップS8において、読み込みアクセスを実行する。すると、CPU76は、シリアルインターフェース12dとシリアルインターフェース83とが接続されることで、シリアルクロックSCLKとバスステートBSとシリアルデータ入出力SDIOを用いてICカード1のフラッシュメモリ11より音楽データを読み出し、この音楽データをDSP66に供給する。DSP66は、圧縮された音楽データを伸長し、AD/DAコンバータ65に供給する。AD/DAコンバータ65は、ディジタル信号である音楽データをアナログ信号に変換し、パワーアンプ64に出力する。そして、この音楽データは、ライン出力端子26に接続されたスピーカ若しくはヘッドフォン端子24に接続されたヘッドフォンより出力される。
【0061】
ステップS9において、利用者によって操作部31で連続再生処理の停止操作がされたとき、CPU76は、ステップS14に進み、連続再生処理の停止操作がなされなかったとき、ステップS10に進む。
【0062】
ステップS10において、CPU76は、最初に再生しているICカード1に記録された全音楽データの再生が終了すると、ステップS11に進み、ICカード1に記録された全音楽データの再生が終了していないとき、ステップS7に戻り、処理を繰り返す。
【0063】
ステップS11において、ICカード1に記録された全音楽データの再生が終了したと判定したとき、CPU76は、ステップS11において、再生の終了したICカード1が装着されているコネクタ52の選択スイッチ86をオフにし、ステップS12に進む。
【0064】
ステップS12において、CPU76は、変数nが装着部49のコネクタ52a〜52fに装着されたICカード1の枚数N以上であるか否かを判定し、変数nが変数N以上であるとき、ステップS13に進み、変数nが変数Nより小さいとき、ステップS15に進む。
【0065】
ステップS13において、CPU76は、装着部49に装着された全てのICカード1についての連続再生が終了したものとして、連続再生処理を終了する。また、ステップS9において、利用者によって操作部31で連続再生処理の停止操作がされたとき、CPU76は、ステップS14において、現在再生中のICカード1の読み出し動作を停止、すなわち選択スイッチ86をオフにし、ステップS13において、連続再生処理を終了する。
【0066】
また、ステップS12で変数nが変数Nより小さいと判定したとき、CPU76は、ステップS15において、次のICカード1を再生するため、変数nをインクリメントし、ステップS6に戻り、次に再生するICカード1が装着されたコネクタ52の選択スイッチ86をオンにする。
【0067】
以上のように、記録再生装置20は、複数のICカード1のデータを連続再生することができることから、再生操作が簡素化され容易なものとなる。
【0068】
次に、一のICカード1に記録されたデータを他のICカード1に転送し記録する転送モード処理について図12を参照して説明する。先ず、ステップS21において、利用者によって、転送モード処理を実行するように操作部31が操作されると、CPU76に操作部31より操作信号が入力され、CPU76は、転送モード処理を開始し、ステップS22に進み、操作信号が入力されていないとき、ステップS21を繰り返す。
【0069】
ステップS22において、CPU76は、転送元となるICカード1が装着された装着部49のコネクタ52a〜52fの番地を選択する旨の要求と転送元のICカード1内の記録トラックの指定要求と転送先となるICカード1が装着された装着部49のコネクタ52の番地を選択する旨の要求を行う。具体的に、CPU76は、これらの要求を、表示ドライバ71を介して表示部23で行う。なお、ここで、CPU76は、挿入検出部84での検出結果に基づいて、ICカード1が装着されたコネクタ52の中で転送元と転送先を指示するように表示部23で指示を行う。
【0070】
そして、ステップS23において、上記ステップS22における要求に応答する操作、すなわち転送となるICカード1が装着された装着部49のコネクタ52a〜52fの番地の指定と、転送元のICカード1の記録トラックの指定と、転送先となるICカード1が装着されたコネクタ52a〜52fの番地の指定が行われると、CPU76は、ステップS24に進み、この操作が行われないとき、ステップS22に戻り、転送元と転送先の番地の指定要求を行う。
【0071】
ステップS24において、CPU76は、ファイルマネージャ81に転送元のICカード1の番地と転送元のICカード1の記録トラックの番地と転送先のICカード1の番地を設定する。そして、CPU76は、ステップS25に進む。
【0072】
ステップS25において、CPU76は、転送元のICカード1の転送対象となる記録トラックのアドレスを読み出しアドレスとして設定し、ステップS26に進む。そして、ステップS26において、CPU76は、転送元のICカード1が装着されたコネクタ52の選択スイッチ86をオンにし、所定の記録トラックのデータを読み出し可能な状態にする。そして、CPU76は、選択スイッチ86をオンにすると、ステップS27に進む。
【0073】
ステップS27において、CPU76は、転送元のICカード1よりデータを読み出し、バッファメモリ75に格納する。ここで、この読み出し処理は、バッファメモリ75に格納可能なデータ容量を超えないデータ量単位で行われる。
【0074】
CPU76は、所定のデータをバッファメモリ75に格納すると、ステップS28において、読み出し中のICカード1が装着されたコネクタ52の選択スイッチ86をオフにする。次いで、ステップS29において、CPU76は、バッファメモリ75に格納されたデータを転送先のICカード1に出力するため、転送先のICカード1が装着されたコネクタ52の選択スイッチ86をオンにし、ステップS30において、転送先のICカード1の空き領域にバッファメモリ75に格納されているデータを転送する。
【0075】
次いで、バッファメモリ75から転送先のICカード1へのデータの転送が終了すると、CPU76は、ステップS31において、転送先のICカード1が装着されたコネクタ52の選択スイッチ86をオフにし、ステップS32に進む。CPU76は、ステップS32において、ステップS30における転送先のICカード1への書き込みで全転送データの転送が終了したか否かを判定し、完了しているとき、ステップS33に進み、転送処理を終了し、完了していないとき、ステップS34に進む。
【0076】
全データの伝送が終了していないとき、ステップS34において、CPU76は、次の読み出しアドレス、すなわち転送元のICカード1のアドレスを設定し、ステップS26に戻り、再度、転送元のICカード1が装着されたコネクタ52の選択スイッチ86をオンにし、続きのデータのバッファメモリ75への読み出しを行う。
【0077】
このように記録再生装置20では、装置本体21に複数枚のICカード1を装着することができることから、複数のICカード1を使った操作、例えば複数枚のICカード1に記録されたデータの連続再生やICカード1間のデータのダビングを簡単な操作で行うことができる。
【0078】
すなわち、記録再生装置20では、収納機構22にICカード1を複数枚積層して収納し、この収納機構22を装置本体21に装着することができるようにすることで、小型のICカード1を容易に管理することができる。また、収納機構22には、複数枚のICカード1が収納されることで、収納機構22に収納された複数種類のICカード1に記録されたデータを連続再生することができ、また、光ディスクに記録されたデータを、収納機構22に収納された複数枚のICカード1にダビングすることができる。したがって、記録再生装置20では、データの記録操作や再生操作が簡素化され、利便性が向上される。
【0079】
なお、以上、収納機構22の収納体36に6枚のICカード1が収納される例を説明したが、収納体36に収納されるICカード1の枚数は、これに限定されるものではない。
【0080】
また、以上のような記録再生装置20は、次のように構成することもできる。この記録再生装置90は、図13に示すように、ICカード1が積層して収納される収納機構92が装置本体91内の収納位置とICカード1の交換可能な挿脱位置とに亘って移動されるものである。なお、この記録再生装置90の回路構成は、上述した記録再生装置20と同様なため詳細は省略する。
【0081】
ICカード1が複数枚積層して収納される収納機構92は、図14に示すように、略矩形に形成され、ICカード1を積層して収納する収納体93を有する。この収納体93は、例えば合成樹脂を射出成形することにより、略矩形の箱状に形成され、内部に、ICカード1を積層して収納する収納部94を構成している。この収納部94には、上側になるICカード1の底面2bと下側になるICカード1の平面2eとを対向させるように例えば6枚のICカード1が積層して収納される。この収納体93の上面には、ICカード1の挿脱を行うための第1の開口部95が形成され、装置本体91への挿入側となる面には、収納部94に収納されたICカード1の端子部3を外部に臨ませる第2の開口部96が設けられている。第1の開口部95は、ICカード1が収納部94に収納されたとき、ラベル10を見ることができる大きさに形成され、利用者が収納部94に収納されたICカード1のラベル10に記載された内容を確認することができるようになっている。第2の開口部96は、収納部94に収納されたICカード1の端子部3を外部に臨ませることで、端子部3の電極3bが装置本体21側のコネクタと電気的に接続できるようにしている。また、収納体93の第2の開口部96が設けられた面と対向する側の面には、収納部94に収納されたICカード1を外部から見ることができるようにするための窓部97が設けられている。この窓部97は、例えば透明な合成樹脂板を収納体93に填め込むことにより形成され、収納体93の内部に収納されたICカード1の背面2fを外部より見ることができるようにし、例えば収納体93に収納されたICカード1の枚数を確認することができるようにしている。
【0082】
ICカード1の収納部94には、ICカード1が載置される載置板98がICカード1の積層方向、すなわち図14中矢印C及び反矢印C方向に移動可能に配設されている。この載置板98は、収納体93の内壁によってICカード1の積層方向の移動がガイドされている。この載置板98と収納体93の底面99との間には、載置板98を第1の開口部95が設けられた方向、すなわち図14中矢印C方向に付勢する付勢部材となるコイルバネ101,101が配設されている。
【0083】
一方、収納体93の第1の開口部95の周縁部には、内方に突出して規制部102が設けられている。規制部102は、コイルバネ101,101によって付勢された載置板98が第1の開口部95より飛び出さないようにするとともに、収納部94に収納されたICカード1がコイルバネ101,101によって付勢された載置板98によって、第1の開口部95より飛び出さないようにしている。なお、この規制部102は、第2の開口部96側の端部に切欠部103,103が設けられ、ICカード1の挿脱を行い易くしている。
【0084】
以上のような収納機構92では、ICカード1が収納されていないとき、図15に示すように、載置板98がコイルバネ101,101の付勢力によって図14中矢印C方向に付勢されて、規制部102に当接された状態にある。この状態にある収納体36にICカード1を挿入する場合には、図14に示すように、ICカード1を前面2aを挿入端として、収納体93の前面側の第1の開口部95の規制部102,102が設けられていない領域、すなわち切欠部103,103が設けられた領域から図14中矢印D方向に挿入される。そして、ICカード1が載置板98に完全に載置されると、載置板98は、コイルバネ101,101によって図14中矢印C方向に付勢されることによって、ICカード1の平面2eの周縁部を規制部102に当接される。かくして、収納部94に収納されたICカード1は、端子部3を第2の開口部96より外部に臨ませるようにして収納部94に収納される。そして、図16に示すように、収納部94には、上側になるICカード1の底面2bと下側になるICカード1の平面2eとを対向させるように例えば6枚のICカード1が積層して収納される。また、収納部94に収納されたICカード1を取り出す場合には、第1の開口部95より指等で最も上側にあるICカード1を図16中反矢印D方向にスライドさせるようにして取り出される。最も上側のICカード1が収納部94より抜き取られると、次に上側に位置するICカード1の平面部2eの周縁部が規制部102に突き当てられる。
【0085】
以上のような収納機構22が取り付けられる装置本体91には、図13に示すように、操作面となる前面91aに収納機構92が装着される装着部106が設けられている。この装着部106は、図17に示すように、装置本体91の前面91aに収納機構92を装置本体91内に収納するための挿脱口107が設けられており、この挿脱口107からは、収納機構92が第2の開口部96が設けられた面を挿入端として挿入される。この挿脱口107の周囲には、挿脱口107を開閉する蓋体108が嵌合される略矩形の嵌合凹部109が設けられている。この嵌合凹部109の深さは、蓋体108の厚さとほぼ同じとなるように形成されている。すなわち、嵌合凹部109は、その深さを蓋体108の厚さと略同じにすることで、蓋体108が挿脱口107を閉塞した際、装置本体91の前面91aと略面一となるようにし、装置本体91の見栄えが良くなるようにしている。
【0086】
挿脱口107を閉塞する蓋体108は、図17に示すように、下側の一方のコーナ部に、装置本体91の前面91aに回動可能に取り付けるための回動支持片111が設けられている。この回動支持片111には、装置本体91側の支軸を枢支する枢支孔112が設けられている。また、蓋体108の下側の他方のコーナ部に、回動支持片113が設けられている。この回動支持片113には、外側に向かって軸部114が一体的に設けられ、更に、軸部114の先端側には、蓋体108の回動を制御するための制御片115が設けられている。
【0087】
一方、装置本体91の挿脱口107側には、嵌合凹部109の下側の一方のコーナ部に、蓋体108を回動支持するための支軸116が設けられている。この支軸116は、蓋体108の回動支持片111に設けられた枢支孔112に係合される。また、支軸116には、蓋体108を、挿脱口107を開放する図17中反矢印E方向に付勢する付勢部材となる捻りコイルバネ117が取り付けられている。捻りコイルバネ117は、コイル部が支軸116に巻装され、一方のアーム部が回動支持片111に係止され、他方のアーム部が支軸116の基端部近傍に係止されることにより、蓋体108を図17中反矢印E方向に付勢する。また、嵌合凹部109の下側の他方のコーナ部には、蓋体108側の軸部114が係合される係合孔118が形成されている。
【0088】
蓋体108は、下側の一方のコーナ部に設けられた回動支持片111の枢支孔112に支軸116を係合し、下側の他方のコーナ部に設けられた回動支持片113の軸部114を係合孔118に係合させることによって、装置本体91に回動可能に支持される。このとき、蓋体108は、捻りコイルバネ117によって挿脱口107を開放する方向に回動付勢される。なお、このとき、軸部114に一体的に設けられた制御片115は、装置本体91の内側に臨まされ、後述する移動操作機構によって、収納機構92の移動に連動して蓋体108を開閉することができるようになっている。
【0089】
ところで、上述した収納機構92は、装置本体91内の収納位置とICカード1の交換可能な挿脱位置とに亘って移動される。この収納機構92を収納位置と挿脱位置とに亘って移動操作する移動操作機構121は、図18に示すように、収納機構92の収納位置と挿脱位置とに亘る移動をガイドするガイド部材122を有する。このガイド部材122は、天板122aと天板122aの長手方向側縁に設けられた側板122b,122cとからなる。そして、側板122b,122cの互いに相対向する内面には、収納機構92の移動方向に沿ってガイド凹部123,123が設けられている。これらガイド凹部123,123は、収納体93の相対向する側壁に、収納体93の移動方向に沿って突設されたガイドレール124,124が係合される。これにより、収納機構92は、ガイド部材122に図18中矢印F及び反矢印F方向に移動可能に取り付けられる。また、収納体93の第1の開口部95の第2の開口部96側には、第1の開口部95の一部を閉塞する天板124が設けられている。天板124は、上述した規制部102とともにコイルバネ101,101により付勢された載置板98や載置板98に載置されたICカード1が第1の開口部95より飛び出すことを防止する規制板として機能する。また、この天板124には、収納体93の図18中矢印F及び反矢印F方向の移動を制御する制御突起125が設けられている。この制御突起125は、ガイド部材122の天板122aに、収納体93の移動方向に沿って形成されたガイド孔126に係合され、更に外方に突出されている。
【0090】
ガイド部材122の天板122aには、駆動機構からの駆動力により収納機構92の移動を制御する制御板127が、収納機構92の移動方向と略直交する図18中矢印G及び反矢印G方向に移動可能に配設され、この制御板127は、天板122aに設けられたガイドカバー128により図18中矢印G及び反矢印G方向に移動がガイドされている。制御板127には、収納体93の天板124に突設された制御突起125が係合されるカム溝129が設けられている。このカム溝129は、図18に示すように、収納機構92の移動方向に略直交する方向に互いに離間して設けられた第1の水平部129aと第2の水平部129bと、第1の水平部129aと第2の水平部129bとを連結する傾斜部129cとから構成されている。第1の水平部129aは、装置本体91の挿脱口107側に設けられ、第2の水平部129bは、奥方向に設けられ、第1の水平部129aと第2の水平部129bとは、収納機構92の移動量と同じ分だけ離間して設けられている。傾斜部129cは、制御突起125を第1の水平部129aと第2の水平部129bとに亘って移動させるカム部として機能する。そして、制御突起125が第1の水平部129aに係合しているとき、収納機構92は、装置本体91より突出したICカード1の挿脱位置に移動し、制御突起125が第2の水平部129bに係合しているとき、収納機構92は、装置本体91に収納された収納位置に移動する。また、略矩形の制御板127の一端には、制御板127を図18中矢印G及び反矢印G方向に移動させるための駆動機構に接続するための接続突起131が設けられている。
【0091】
また、ガイド部材122の背面には、収納体93に収納されたICカード1の端子部3に電気的に接続されるコネクタ132a〜132f(以下、単にコネクタ132ともいう。)が設けられている。これらコネクタ132a〜132fには、詳細は上述したコネクタ52の接続端子531〜5310と同じため省略するが、端子部3を構成する電極3b1〜3b10に電気的に接続される接続端子133が設けられている。接続端子133は、ICカード1の端子部3を構成する電極3b1〜3b10の数に対応して設けられている。
【0092】
制御板127を移動させる駆動機構136は、図18に示すように、シャーシ135の底板135aに配設され、駆動源となる駆動モータ137と、駆動モータ137の駆動軸に取り付けられた第1のプーリ138と、無端ベルト139により第1のプーリ138に連結される第2のプーリ140と、この第2のプーリ140の回転軸141に取り付けられるウォーム142と、シャーシ135の側板135bに植立された支軸144に軸支され、このウォーム142に噛合される大径の第1のギヤ部143aと小径の第2のギヤ部143bとからなる中間ギヤ143と、第2のギヤ部143bに噛合される扇型ギヤ145aを有するとともに蓋体108の回動を制御する回動制御部材145とを有する。
【0093】
この回動制御部材145は、軸部145bがシャーシ135の側板135bに設けられた軸受け146に軸支されており、この支軸145の側板135bの外側に臨む側の端部に上述した扇型ギヤ145aが設けられ、側板135bの内側に臨む端部に上述した制御板127の接続突起131に接続される回動制御部145cが設けられている。この回動制御部145cは、略半円筒状に設けられ、円弧面に接続突起131が係合されるカム溝147が設けられている。このカム溝147は、円弧面の上端から下端に亘って斜めに設けられている。具体的には、カム溝147の上端147aは、制御板127を図18中矢印G方向、すなわち制御突起125をカム溝129の第1の水平部129aに移動させ収納機構92を挿脱位置に移動させるため、図18中矢印G方向側に設けられ、下端147bは、図18中反矢印G方向、すなわち制御突起125をカム溝129の第2の水平部129bに移動させ収納機構92を収納位置に移動させるため、図18中反矢印G方向側に設けられている。
【0094】
また、回動制御部材145には、蓋体108の制御片115に係合される係合片145dが設けられている。
【0095】
以上のような駆動機構136では、図18に示すように、駆動モータ137が一方向若しくは他方向に駆動されると、第1のプーリ138が回転し、無端ベルト139、第2のプーリ140、中間ギヤ143を介して回動制御部材145が軸部145bを中心にして図18中矢印H及び反矢印H方向に回動される。これに連動して、回動制御部材145の係合片145dは、装置本体91の挿脱口107を捻りコイルバネ117の付勢力によって開放した状態にある蓋体108の制御片115と係脱し、蓋体108の回動を制御し、制御板127の接続突起131は、カム溝147の上端と下端に亘って移動することで、収納機構92を、装置本体91外のICカード1の挿脱位置と装置本体91内の収納位置とに亘って移動させる。
【0096】
次に、収納機構92を装置本体91外のICカード1の挿脱を行う挿脱位置と収納機構92を収納した収納位置とに亘って移動する際の一連の動作について説明する。先ず、収納機構92が装置本体91外のICカード1の挿脱位置にあるとき、図19に示すように、駆動機構136の駆動モータ137が一方向に駆動されていることで、回動制御部材145が軸部145bを中心に図19中反矢印H方向に回動した状態にある。これにより、回動制御部材145の係合片145dは、蓋体108の制御片115と係合していない状態にあり、蓋体108は、捻りコイルバネ117の付勢力によって図19中反矢印E方向に回動され、装置本体91の挿脱口107を開放した状態にある。また、回動制御部145のカム溝147に係合している制御板127の接続突起131は、カム溝147の上端147aに係合した状態にあり、これによって、制御板127は、図19中矢印G方向に移動した状態にあり、収納機構92側の制御突起125は、カム溝129の第1の水平部129aに移動した状態にある。したがって、収納機構92は、図18中反矢印F方向に移動し、ICカード1の挿脱位置に位置している。
【0097】
そして、収納機構92が挿脱位置にあるとき、ICカード1の挿脱が行われる。具体的には、ICカード1は、端子部3が設けられた前面2aを挿入端として、収納体93の前面側の切欠部103,103が設けられた領域から図14中矢印D方向に挿入される。そして、ICカード1が載置板98に完全に載置されると、載置板98は、コイルバネ101,101によって図14中矢印C方向に付勢されることによって、ICカード1の平面2eの周縁部を規制部102に当接される。かくして、収納部94に収納されたICカード1は、端子部3を第2の開口部96より外部に臨ませるようにして収納部94に収納される。そして、図16に示すように、収納部94には、上側になるICカード1の底面2bと下側になるICカード1の平面2eとを対向させるように例えば6枚のICカード1が積層して収納される。また、収納部94に収納されたICカード1を取り出す場合には、第1の開口部95より指等で最も上側にあるICカード1を図16中反矢印D方向にスライドさせるようにして取り出される。最も上側のICカード1が収納部94より抜き取られると、次に上側に位置するICカード1の平面部2eの周縁部が規制部102に突き当てられる。
【0098】
次いで、挿脱位置にある収納機構92を装置本体91内の収納位置に移動する場合について説明する。図20に示すように、駆動機構136の駆動モータ137が他方向に駆動されると、回動制御部材145は、軸部145bを中心に図20中矢印H方向に回動する。すると、回動制御部材145の係合片145dは、蓋体108の制御片115と係合した状態となり、蓋体108は、捻りコイルバネ117の付勢力に抗して図20中矢印E方向に回動され、装置本体91の挿脱口107を閉塞した状態にする。これと同時に、回動制御部145のカム溝147に係合している制御板127の接続突起131は、カム溝147の下端147bに係合した状態となる。これによって、制御板127は、図20中反矢印G方向に移動し、収納機構92側の制御突起125は、カム溝129の第2の水平部129bに移動する。したがって、収納機構92は、図18中矢印F方向に移動し、装置本体91内の収納位置に移動する。
【0099】
すると、図21に示すように、ガイド部材122の背面に設けられたコネクタ52の接続端子53には、収納体93に収納された端子部3の電極3bに電気的に接続される。この状態で、収納体93に収納されたICカード1のデータの記録又は再生が行われる。
【0100】
そして、収納位置にある収納機構92を装置本体91外のICカード1の挿脱位置に移動するときには、上述した図19に示すように、駆動モータ137が一方向に駆動されることで、回動制御部材145が軸部145bを中心に図19中反矢印H方向に回動する。これにより、回動制御部材145の係合片145dは、蓋体108の制御片115と係合した状態が解除され、蓋体108は、捻りコイルバネ117の付勢力によって図19中反矢印E方向に回動され、装置本体91の挿脱口107を開放した状態となる。これと同時に、回動制御部145のカム溝147に係合している制御板127の接続突起131は、カム溝147の上端147aに係合した状態となり、制御板127は、図19中矢印G方向に移動し、収納機構92側の制御突起125は、カム溝129の第1の水平部129aに移動する。これによって、収納機構92は、図18中反矢印F方向に移動し、ICカード1の挿脱位置まで移動する。
【0101】
以上のような記録再生装置20では、収納機構92に複数枚のICカード1を収納することができ、この収納体93を装着部106に装着することができることから、ICカード1の管理を容易に行うことができる。また、収納機構92には、複数枚のICカード1が収納されることで、収納機構92に収納された複数種類のICカード1に記録されたデータを連続再生することができ、また、光ディスクに記録されたデータを、収納機構92に収納された複数枚のICカード1にダビングすることができる。したがって、記録再生装置90では、データの記録操作や再生操作が簡素化され、利便性が向上される。また、収納機構92の装着部106に対する着脱は、移動操作機構121によって自動的に行うことかできることから、操作性の向上を図ることができる。
【0102】
なお、以上、収納機構92にICカード1が6枚積層して収納される例について説明したが、収納機構92に収納されるICカード1の枚数はこれに限定されるものではない。
【0103】
また、以上、ICカード1の記録再生装置20,90について、図面を参照して説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、例えば、ICカード1の端子部とコネクタとの間のデータの送受信は、無線で行うようにしてもよい。また、本発明は、ICカード1の記録装置又は再生装置であってもよい。
【0104】
【発明の効果】
本発明に係るICカードの記録及び/又は再生装置によれば、収納機構に複数枚のICカードを収納することができ、この収納機構を装置本体に装着することができることから、ICカードの管理を容易に行うことができる。また、収納機構には、複数枚のICカードが収納されることで、収納機構に収納された複数種類のICカードに記録されたデータを連続再生することができ、また、光ディスクに記録されたデータを、収納機構に収納された複数枚のICカードにダビングすることができる。したがって、データの記録操作や再生操作が簡素化され、利便性が向上される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された記録再生装置に用いられるICカードを示す斜視図である。
【図2】上記ICカードを底面側から見た斜視図である。
【図3】上記ICカードのブロック図である。
【図4】本発明が適用された記録再生装置の斜視図である。
【図5】上記記録再生装置の装着部に装着される収納機構の斜視図である。
【図6】上記収納機構にICカードが収納されていない状態を示す断面図である。
【図7】上記収納機構にICカードが装着された状態を示す断面図である。
【図8】ICカードが収納された収納機構が装置本体の装着部に装着された状態を示す断面図である。
【図9】上記記録再生装置のブロック図である。
【図10】ICカードと記録再生装置とのインターフェースを説明する図である。
【図11】複数のICカードを連続して再生する連続再生モード処理を説明するフローチャートである。
【図12】一のICカードに記録されたデータを他のICカードに転送し記録する転送モード処理を説明するフローチャートである。
【図13】本発明が適用された記録再生装置の他の例を説明する要部斜視図である。
【図14】上記記録再生装置の収納機構を説明する斜視図である。
【図15】上記収納機構にICカードが収納されていない状態を示す断面図である。
【図16】上記収納機構にICカードが装着された状態を示す断面図である。
【図17】装置本体の前面に設けられた収納機構の挿脱を行う挿脱口を開閉する蓋体を説明する要部斜視図である。
【図18】上記収納機構の移動操作機構を説明する分解斜視図である。
【図19】上記移動操作機構が上記収納機構をICカードの挿脱を行うことができる装置本体外の挿脱位置に移動した状態を示す要部斜視図である。
【図20】上記移動操作機構が上記収納機構を装置本体内の収納位置に移動した状態を示す要部斜視図である。
【図21】ICカードが収納された収納機構が装置本体の装着部に装着された状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ICカード、3 端子部、3b 電極、10 ラベル、20 記録再生装置、21 装置本体、22 収納機構、36 収納体、37 収納部、38 第1の開口部、39 第2の開口部、42 載置板、44 コイルバネ、45 規制部、52 コネクタ、53 接続端子
Claims (3)
- 半導体メモリが内蔵された略板状のICカードを積層して複数収納し、一の側面に上記ICカードの挿脱操作を行うための第1の開口部が設けられ、他の一の面に上記積層して収納されたICカードの送受信部を外部に臨ませる第2の開口部が設けられた収納体と、上記収納体に上記ICカードの積層方向に移動可能に設けられ、上記ICカードが載置される載置板と、上記収納体に設けられ、上記載置板を上記第1の開口部の方向に付勢する付勢部材と、上記収納体の第1の開口部に設けられ、上記付勢部材に付勢された載置板の移動を規制する規制部とを有する収納機構と、
上記収納機構が装着され、上記収納体の第2の開口部より外部に臨まされた送受信部とデータの送受信を行う送受信部が設けられた収納機構の装着部が設けられ、上記装着部に対して上記収納機構の着脱が可能な装置本体とを備えるICカードの記録及び/又は再生装置。 - 半導体メモリが内蔵された略板状のICカードを積層して複数収納し、一の側面に上記ICカードの挿脱操作を行うための第1の開口部が設けられ、他の一の側面に上記積層して収納されたICカードの送受信部を外部に臨ませる第2の開口部が設けられた収納体と、上記収納体に上記ICカードの積層方向に移動可能に設けられ、上記ICカードが載置される載置板と、上記収納体に設けられ、上記載置板を上記第1の開口部の方向に付勢する付勢部材と、上記収納体の第1の開口部に設けられ、上記付勢部材に付勢された載置板の移動を規制する規制部とを有する収納機構と、
装置本体に設けられ、上記収納機構が装着されたとき、上記収納体の第2の開口部より外部に臨まされた送受信部とデータの送受信を行う送受信部が設けられた上記収納機構の装着部と、
上記収納機構を、上記装置本体より引き出した上記ICカードの挿脱を行うことが可能な挿脱位置と、上記装着部に上記収納機構を装着した上記装置本体内の装着位置とに亘って移動する移動操作機構とを備えるICカードの記録及び/又は再生装置。 - 上記装置本体には、上記装着部を開閉する蓋体が設けられ、上記蓋体は、上記収納機構の移動に連動して装着部を開閉することを特徴とする請求項2記載のICカードの記録及び/又は再生装置。
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