JP4389088B2 - 電気抵抗型検出センサおよび検出方法 - Google Patents

電気抵抗型検出センサおよび検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、DNAやRNAのような核酸、または抗原や抗体のようなタンパク質などの標的物質を検出、確認するための電気抵抗型検出センサおよび検出方法に関する。
近年、特開2003−287538号公報(特許文献1)や、特開2003−250088号公報(特許文献2)などでは、各種のDNAチップを開示している。しかし、従来のDNAチップでは、例えば、まず一本鎖DNAのサンプルを蛍光物質でラベルする。そして表面に標的となるDNAを結合させたチップにサンプルを散布し、サンプル中の標的となるDNAとチップ表面に結合させたDNAとをハイブリダイズさせる。そしてサンプルをラベルした蛍光物質を発光させ、その発光を顕微鏡やレーザー蛍光スキャナーを使って読み取ることで、標的となるDNAの存在を検出している。しかし、この技術では、DNAが基板に非特異的に吸着することを無視できず、さらに、オリゴヌクレオチドプローブを基板に固定させる方法も十分に確立されていない。さらに、基板に固定させるプローブの量を制御する方法も十分には確立されていない。その上、サンプル中のDNAの存在を検出するためには、適切な蛍光ラベル化剤やインターカレーターなどが必要であり、さらにレーザー蛍光スキャナーのような装置も必要である。そのため検出には、コストが掛かり、操作が煩雑であった。
そこで特開2003−514224号公報(特許文献3)では、標的となるDNAの有無の検出を、チップ表面で起こる表面プラズモン共鳴(SPR)に起因した光の屈折率の変化を利用した検出方法を開示している。
さらに、特開2002−533698号公報(特許文献4)では、基板上に、標的となるDNAに相補的なDNAが結合した領域を有するDNAチップについて開示している。該公報では、まずサンプル中のDNAを導電性粒子で修飾し、そして、得られたサンプルを上記の領域に散布し、該領域に結合しているDNAと、サンプル中に存在するそのDNAと相補的なDNAとをハイブリダイズさせる。その結果、ハイブリダイズしたDNAでは、DNAを修飾した導電性粒子を通して領域内に電流が流れ、そのことを利用して、標的となるDNAの存在の有無を検出している。
つまり上記方法では、導電性粒子(62)に相補的結合パートナー(6)を固定する一方で、基板上の2つの電極間に特異的結合パートナー(5)を固定させる必要がある。そして(6)の導電性粒子への固定化はSH化されたオリゴヌクレオチドにより達成される。一方、基板への(5)の固定はAPTESを用いたシラン被覆法などを用い、これをリンカーとしてオリゴヌクレオチドを固定化している。
このような検出方法では、2つの電極間における導電率を向上させるために、電子移動メディエータ(酸化還元、導電性物質)を添加する必要がある。つまり、目的物質(またはプローブ)を導電性粒子に固定し、基板にあらかじめ固定化させたプローブ(または目的物質)により電極間に析出させ、メディエータなどの添加によりその導電率を増幅させて検知しなければならない。
そのため上記のような検出方法では、検出を行う度に、サンプルを導電性粒子で修飾しなければならず、検出には手間とコストがかかる。
そこで本発明は、上記のような問題点、つまりDNAやRNAのような核酸、または抗原や抗体のようなタンパク質などの標的物質を、従来よりも簡易で安価に、かつ精度よく、電気的に検出、確認することができ、さらには安価で容易に繰り返し使用することができる電気抵抗型検出センサおよび電気抵抗型検出方法を提供する。
かくして、本発明の第1の観点によれば、
電気的に絶縁された基板表面に一組の電極が相対峙して配置され、電極上および/または電極間に、プローブで修飾された導電性微粒子の膜が形成されてなることを特徴とする電気抵抗型検出センサを提供する。
さらに、本発明の第2の観点によれば、
電気的に絶縁された基板表面に凹部を有し、凹部に一組の電極が相対峙して配置され、電極上および/または電極間に、プローブで修飾された導電性微粒子の膜が形成されてなることを特徴とする電気抵抗型検出センサを提供する。
さらに、本発明の第3の観点によれば、
表面に形成された複数の微細な凹部を有する基板と、各凹部の内部表面に形成された導電性微粒子の膜と、導電性微粒子の膜に電気的に接続するように形成された第1及び第2電極とを備え、
導電性微粒子の膜が、プローブで修飾されてなることを特徴とする電気抵抗型検出センサを提供する。
さらに、本発明の第4の観点によれば、
表面に形成された複数の微細な凹部を有する基板と、各凹部の内部表面に形成された導電性微粒子の膜と、導電性微粒子の膜に電気的に接続するように形成された第1及び第2電極とを備え、
第1電極が、基板の表面に形成され、第2電極が、凹部の内部に形成され、
導電性微粒子の膜が、プローブで修飾されてなることを特徴とする電気抵抗型検出センサを提供する。
さらに、本発明の第5の観点によれば、
電気的に絶縁された基板表面に形成された導電性微粒子の膜をプローブで修飾し、該修飾した膜に検体を含む測定試料を散布し、
得られた導電性微粒子の膜の2点間の電気抵抗値を測定することにより、
プローブと反応する標的物質の有無を検出する電気抵抗型検出方法を提供する。
さらに本発明の第6の観点によれば、
予め検体とプローブとを含む測定試料を調製し、
電気的に絶縁された基板表面に形成された導電性微粒子の膜に該試料を散布し、得られた導電性微粒子の膜の2点間の電気抵抗値を測定することにより、
プローブと反応する標的物質の有無を検出する電気抵抗型検出方法を提供する。
図1は、プローブとして一本鎖DNAを用いた場合の、本発明の電気抵抗型検出センサの選択性を示した図である。矢印は、標的物質を滴下したときを示している。
図2は、本発明を例証するため、DNA(プローブ)で修飾された金ナノ粒子の膜に存在するDNAを、DNA分解酵素で分解する前後の膜の電気抵抗値の変化を示した図である。矢印は、1の位置で標的物質、矢印2の位置でDNA分解酵素を滴下したときを示している。
図3は、プローブとして両末端をチオール化した一本鎖DNAを用いた場合の本発明の電気抵抗型検出センサの電気抵抗値の変化を示した図である。矢印は、標的物質を滴下したときを示している。
図4は、プローブとして両末端をチオール化した一本鎖DNAを用い、導電性微粒子の膜が結合剤を含まない場合の本発明の電気抵抗型検出センサの電気抵抗値の変化を示した図である。矢印は、標的物質を滴下したときを示している。
図5は、プローブとして両末端をチオール化した一本鎖DNAと測定試料とを予め調製し、それを、結合剤を含む導電性微粒子のみからなる膜に散布した場合の、本発明の電気抵抗型検出センサの電気抵抗値の変化を示した図である。
図6は、本発明を例証するため、プローブとしてラビットアンチマウスIgGの抗体を用い、標的物質としてマウスIgGの抗原を用いた場合の金ナノ粒子の膜の抵抗値の変化を示した図である。矢印の位置で標的物質を滴下した。
図7は、(a)は、本発明の実施例6に係る電気抵抗型検出センサの構成を示すブロック図である。(b)は、電気抵抗型検出センサの凹部の状態を示す要部側面断面図である。
図8は、本発明の実施例6に係る検出センサの構成を示すブロック図である。
図9は、本発明の実施例6に係るロックインアンプ回路の構成を示すブロック図である。
図10の(a)は、本発明の実施例7に係る検出センサの構成を示すブロック図であり、(b)は、検出センサの凹部の状態を示す要部側面断面図である。
本願発明の第一の実施の形態の電気抵抗型検出センサでは、基板表面に1組の電極が配置されている。
本発明の「基板」としては、電気的に絶縁性を有するものを好適に用いることができる。その材料としては、具体的には、ガラス、プラスチック、水晶またはシリコンなどが挙げられる。
本発明の「電極」に用いる材料としては、通常のセンサの電極に用いられている材料で十分であり、具体的にはAu、Pt、Cu、Al、Ni、Tiなどの金属、又はこれらの合金以外に、ポリピロール、ポリアニリンおよびポリアセンなどのポリマーなどが挙げられる。また、電極の形状は特には限定されず、例えば櫛型の形状からなる櫛型電極などが挙げられる。さらに、電極は絶縁材料で被覆しされていてもよい。
そして、その電極上および/または電極間には、導電性微粒子の膜が形成されている。
本発明の「導電性微粒子の膜」とは、導電性微粒子と電極とが直接接するように形成されているもの以外に、導電性微粒子と電極が電気的に導通することができる程度に近接しているナノギャップの状態のものも含まれる。ある観点によれば、導電性微粒子の膜は導電性微粒子の層として表現できる。
なお、後述する導電性微粒子の膜が結合剤を含む場合には、導電性微粒子と電極とは、結合剤を介して電気的に導通できればよい。
また本発明の「導電性微粒子」とは、導電性を有し、かつ、後述するプローブと直接および/または間接的に結合することができる物質を含む。具体的にはカーボン、フラーレン、プラチナ、アルミ、金、銀などの材料からなる粒子が挙げられる。中でも好ましくは、金および銀などの金属からなる粒子であり、さらに好ましくは金からなる粒子である。
さらに、導電性微粒子の大きさは、粒子やプローブの材料に応じて適宜選択すればよい。中でも導電性微粒子の平均粒径は、ナノサイズが好ましく、さらには50〜100nmが特に好ましい。
また、導電性微粒子の膜は、公知の方法を用いて形成することができる。例えば、導電子微粒子として金ナノ粒子を用いた場合、金ナノ粒子を適切な溶媒に懸濁させた金コロイド溶液を、基板上に接触させることで金ナノ粒子の膜を形成することができる。その際、使用する溶媒としては、水またはメタノールやエタノールなどのアルコール類などが挙げられる。
また、導電性微粒子の膜が、結合剤を含むことも好ましい。
「結合剤」は、導電性微粒子やプローブの種類に応じて適宜選択すればよい。具体的には、導電性微粒子の材料として金や銀などの金属を用いた場合、1,10−デカンジチオールなどのSH基を有するジチオール類や、1,10−ジアミノデカンなどのNH基を有するジアミン類などが結合剤として挙げられる。中でもジチオール類が好ましく、さらには1,10−デカンジチオールが特に好ましい。
結合剤を含む導電性微粒子の膜は、公知の方法を用いて形成することができる。例えば導電性微粒子として金ナノ粒子を用い、結合剤として上記のジチオール類やジアミン類を用いた場合、結合剤と金ナノ粒子とを適切な溶媒に懸濁させ、該懸濁液を基板に接触させることで、結合剤を含む導電性微粒子の膜を形成することができる。その際、使用する溶媒は、上記と同様に、水またはメタノールやエタノールなどのアルコール類が挙げられる。
さらに、本実施の形態の結合剤を含む/含まない導電性微粒子の膜は、プローブで修飾されている。
本発明の導電性微粒子の膜を「プローブで修飾する」とは、プローブの少なくとも一部が、導電性微粒子の膜に直接接するようにするだけでなく、プローブと導電性微粒子の膜とが電気的に導通することができる程度に近接しているナノギャップの状態にする場合も含まれる。
なお、後述するようなプローブを特定の基などで修飾した場合、プローブは、その基を介して導電性微粒子の膜に修飾されていてもよい。
また、本発明の「プローブ」には、該プローブと標的物質が反応することで、導電性微粒子の膜の間での電気抵抗値を変化させることができるものが含まれる。具体的には、DNAやRNAのような核酸、または抗原や抗体のようなタンパク質などがプローブとして挙げられる。また、使用するプローブは天然のものであっても、人工のものであってもよい。さらに、プローブは、必ずしも100%同一のものである必要はなく、検出に支障をきたさない程度であれば、それ以外のものを含んでいてもよい。
また、プローブとして一本鎖DNAを用いる場合、まず公知の方法を用いて二本鎖DNAを採取し、その二本鎖DNAを蒸留水などに懸濁させ、懸濁液を100℃で10分程度加熱した後に氷上に移行して急冷させることで一本鎖DNAを得ることができる。
さらに、本発明の「反応」は、化学的な反応ばかりでなく、物理的相互作用も含む。反応の例としては、プローブとして一本鎖DNAを用い、その一本鎖DNAと相補的なDNAを標的物質とした場合に起こる、それらDNA間でのハイブリダイズや、プローブとして抗体を用い、標的物質として抗原を用いた場合に起こる、それらの結合などが挙げられる。
また、DNAをプローブとして用いた場合、プローブとして用いるDNAの長さは、少なくとも2〜3000bp、好ましくは4〜100bp、さらに好ましくは10〜12bpである。
また、抗体を標的物質とする場合、プローブとしては、目的とする抗原または抗体と反応できる抗体または抗原が挙げられる。さらに、プローブを特定の基などで活性化させることも好ましい。
特に、導電性微粒子として金ナノ粒子を用い、プローブとしてDNAまたは抗体を用いた場合、プローブは、SH基やNH基などの特定の基で活性化させることが好ましい。
その際、活性化させる部位としては、反応に関与する部位(例えば、標的物質がDNAの場合には、標的とする配列を含む部位、抗原を標的物質とした場合には、抗体と結合する部位)以外が好ましい。中でも活性化させる部分は、プローブの末端が好ましく、さらにはプローブの両端が特に好ましい。
また、標的物質の検出に支障をきたさない程度であれば、活性化させる部位に、反応に関与する部位の一部が含まれていてもよい。
プローブを活性化させる方法は、用いるプローブおよび導電性微粒子の種類に応じて、公知の方法から適宜選択すればよい。例えば、プローブとしてDNAを用いた場合、SH基を有する1,10−デカンジチオールなどのチオール類や、NH基を有する1,10−ジアミノデカンなどのジアミン類でプローブを処理することで、プローブを活性化させることができる。
また、プローブとして抗体を用い、導電性微粒子として金ナノ粒子を用いた場合、例えば金ナノ粒子表面と結合するSH基を有し、かつ、末端にカルボキシル基を有するメルカプトプロピオン酸などと、N−ヒドロキシこはく酸イミド、1−エチル−3−[3−ジメチルアミノプロピル]カルボジイミドハイドロクロライドなどを用いて処理することで、抗体と結合しうる活性化された部位を形成する。そして、NH基を有するプローブを、ペプチド結合を介して金ナノ粒子や電極などに固定化させることができる。
さらに、第二の実施の形態で示す電気抵抗型検出センサは、上記第一の実施の形態の基板表面に凹部を形成し、プローブで修飾された導電性微粒子の膜を、その凹部の内表面に形成させたものである。それ以外については、第一の実施の形態で述べた電気抵抗型検出センサと同一なものを適用することができる。
本発明の「凹部」としては、具体的には、プローブと検体とを、凹部内で反応させることができ、かつ、導電性微粒子の膜を、その凹部内に形成させることができうる大きさと形状を備えているものが挙げられる。
そのため凹部の形状は、丸や多角形の筒状であってもよく、すり鉢状の形状であってもよい。中でも、すり鉢状の形状であることが好ましい。換言すれば、凹部は、その底部が開口部より小さな面積を有するのが望ましい。
さらに1つの基板表面に存在する凹部の数は、センサの用途に応じて適宜選択することができる。例えば、基板の大きさを1cm〜3cmとした場合、凹部の数は、100〜3,000個、好ましくは500個以上、1,000個以上、1,500個以上、2,000個以下、2,500個以下である。
さらに、電極は、各凹部内の導電性微粒子の膜と接し、電極同士が直接接しないように設けることが好ましい。
また、電極を形成する部位は、基板表面に限定されるのではなく、凹部の内部、肩部または底部であってもよい。
凹部を形成する方法は、基板の材料や、凹部の大きさや形状に従って、公知の手法から選択することができる。例えば、ガラス基板やプラスチック基板を用いた場合、所定の形状のパターンを有するマスクを基板表面に形成し、化学的エッチング剤を用いるか、レーザー光を用いるかして基板表面に所定の凹部を形成することができる。
なお、凹部の部分を有するシートを、ラミネートなどによって基板に装着させることで基板表面に凹部を形成してもよい。
電極を形成する方法は、公知の方法を用いて形成することができる。例えば、所定のパターンを有するマスクを基板表面に形成し、その上から金属膜を蒸着させることで電極を形成することができる。
また、上記凹部の形成と電極の形成とはどちらを先に行ってもよい。
また、本発明の金ナノ粒子の膜には、先に述べた結合剤が含まれていてもよい。
さらに第三の実施の形態として、
表面に形成された複数の微細な凹部を有する基板と、各凹部の内部表面に形成された導電性微粒子の膜と、導電性微粒子の膜に電気的に接続するように形成された第1及び第2電極とを備え、
導電性微粒子の膜が、プローブで修飾されてなることを特徴とする電気抵抗型検出センサも挙げられる。
本実施の形態の基板の表面には、複数の微細な凹部が形成されている。
また本実施の形態の電気抵抗型検出センサの第1及び第2電極は、1又は複数のマルチプレクサ、好ましくはアナログマルチプレクサを介して接続することができる。マルチプレクサは、ここではデマルチプレクサとして機能する。マルチプレクサには、外部からのアドレス信号に基づいて、対象とするセンサを切り替える機能を有する素子が含まれ、例えば、入力端子、出力端子、アドレス信号を入力するアドレス入力端子を有するものを用いることができる。アドレス入力端子には、アドレス信号を出力するマイクロコンピュータなどの制御部が接続されていることが好ましい。
1又は複数のマルチプレクサを介して接続される第1電極と第2電極は、電極間電圧、電流又は抵抗などの電気的特性を測定する電圧測定器、電流測定器又は抵抗測定器などの電気的特性測定器をさらに介して接続されることが好ましい。
また、第1電極と第2電極は、電気的特性測定器の代わりにロックインアンプ回路を介して接続されてもよい。また、電気的特性測定器は、ロックインアンプ回路の出力端子に接続されてもよい。この場合、周期的電圧変化の同期成分をロックインアンプで検出することで測定環境において発生する雑音特性を除去または減少させることができ、電気信号(電圧)の高感度化が可能になる。
電気的特性測定器は、測定した電気的特性の大きさに応じた電流、電圧などを出力する出力端子を備えていることが好ましく、また、この出力端子に制御部が接続されていることが好ましい。電気的特性測定器の代わりにロックインアンプ回路が用いられる場合、制御部は、ロックインアンプ回路の出力端子に接続されていることが好ましい。制御部は、メモリなどの記憶部を有し、電気的特性測定器の出力を記憶する構成とすることが好ましい。
制御部は、さらにモニタ又はプリンタなどの出力機器に接続されていることが好ましく、記憶部に記憶した電気的特性を出力機器に出力する構成とすることが好ましい。
上記以外は、前述の第一および二の実施の形態で述べたものを用いることができる。
さらに、第四の実施の形態として、
表面に形成された複数の微細な凹部を有する基板と、各凹部の内部表面に形成された導電性微粒子の膜と、導電性微粒子の膜に電気的に接続するように形成された第1及び第2電極とを備え、
導電性微粒子の膜が、プローブで修飾され、少なくとも一方の電極及び/又は他の導電性微粒子に接続されてなる電気抵抗型検出センサを用いることにより、各凹部にそれぞれ別のプローブを結合させ、簡便に短い時間で、検体中の標的物質を電気的に検出、確認することができる。
本実施の形態の基板の表面には、複数の微細な凹部が形成されている。
各凹部に対応する第1または第2電極は、互いに電気的に接続されてもよい。この場合、第三の実施の形態と同様の構成により、各凹部に導入された検体についての測定を行うことができる。
「第1電極が、基板表面に形成され」には、基板表面に形成された第1電極が、絶縁材料等で被覆されている場合も含む。すなわち、第1電極を形成する部位は、基板表面に限定されるのではなく、凹部の内部、肩部であってもよい。
第2電極は、裏面に露出してもよい。また、第2電極が裏面に露出する場合、第2電極は、その全部又は一部が、さらに絶縁材料等で被覆されていてもよい。
第2電極は、基板裏面に互いに交差しない、好ましくは平行に延びる複数の溝を形成し、白金などの導電体で溝を埋めるようにして形成することができる。また、第1の基板に貫通孔を形成し、互いに交差しない、好ましくは、平行に延びる複数の電極を有する第2の基板を、第1の基板の裏面に貼り付けることによって第2電極を形成してもよい。
さらに、複数の凹部は、複数の行及び列からなるマトリックス状に並び、各行の第1電極及び各列の第2電極が、それぞれ互いに電気的に接続されることが好ましい。
マトリックスの行及び列は、直角に交わるのが好ましいが、所望の角度で交わっていてもよい。また、行及び列は、直線状であっても曲線状であってもよい。
第1電極の各列及び第2電極の各行を、それぞれマルチプレクサに接続することができ、マルチプレクサに与えるアドレス信号を順次変化させることにより、マトリックス状に並んだそれぞれの凹部について、センサの出力を測定することができる。
マルチプレクサ、制御部、電気的特性測定器、ロックインアンプ回路、出力機器などについては、先で述べたものを適用することができる。
このような構成にすることにより、省スペースで、簡易に、多くの測定を行うことができるという利点を有している。
そして、以下に上記の第一〜四の実施の形態で示した電気抵抗型検出センサを用いた標的物質の検出方法を記載する。
本発明では、まず測定試料を、プローブで修飾された導電性微粒子の膜に散布する。
本願発明の「導電性微粒子の膜に散布する」は、測定試料を導電性微粒子の膜に接触させることを意味する。具体的には、例えば測定試料を導電性微粒子の膜に滴下させて行うことができる。
また本発明の「測定試料」は、標的物質の有無を検出する検体を、測定に支障をきたさないように調節したものである。具体的には、例えば、検体の濃度を、検出に適切な濃度になるように、適切な溶媒で希釈したものや、得られた二本鎖DNAを、検出に適切な形態である一本鎖DNAに処理したものなどが挙げられる。
測定試料の量は、少なくとも基板上の凹部内の導電性微粒子の膜に接触させることができれば特には限定されるものではない。
さらに、プローブと測定試料を反応させる条件は、用いるプローブや測定試料に応じて適宜選択することができる。
そして、公知の方法を用いて、得られた導電性微粒子の膜の間の電気抵抗値を測定し、測定試料を散布する前後での膜の電気抵抗値を測定することで、標的物質の有無を検出、確認することができる。
つまり、通常、電極間の電流は、導電性微粒子の膜を通して流れるが、測定試料中に標的物質が存在し、標的物質とプローブとが反応した場合には、電流はプローブを介して流れる。その結果、電極間での電気抵抗値に違いが生じる。そして、そのことを利用して標的物質の有無を電気的に検出、確認することができる。
さらに、第五の実施の形態として、上記第一〜四の実施の形態で示した電気抵抗型検出センサに限らず、
電気的に絶縁された基板表面に形成された導電性微粒子の膜をプローブで修飾し、該修飾した膜に検体を含む測定試料を散布し、
得られた導電性微粒子の膜の2点間の電気抵抗値を測定することにより、
プローブと反応する標的物質の有無を検出、確認することができる。
さらに、第六の実施の形態の検出方法として、
予め検体とプローブとを含む測定試料を調製し、
電気的に絶縁された基板表面に形成された導電性微粒子の膜に該試料を散布し、
得られた導電性微粒子の膜上の2点間の電気抵抗値を測定することにより、
プローブと反応する標的物質の有無な検出、確認することができる。
本検出方法は、予め検体とプローブを含む測定試料を調製したものを、基板にあるプローブで修飾されていない導電性微粒子の膜に散布して膜間の電気抵抗値の測定する点で、上記の検出方法とは異なる。
すなわち、上記検出方法は、導電性微粒子の膜をプローブで修飾する工程を要しない。
上記の「測定試料を調製する」には、プローブと測定試料を、標的物質とプローブとが反応しうる条件下にさらすことを含む。
具体的には、例えばプローブとして12bp程度の一本鎖DNAを用いた場合、プローブと検出する測定試料とを室温で30分間放置することで測定試料を調製することができる。
それ以外については、上記で述べたものを適用することができる。
実施例1は、本発明の電気抵抗型検出センサの選択性について調べたものである。
本実施例では、6mlの1%テトラクロロ金(III)酸四水和物(和光純薬)水溶液と、10mlの3%クエン酸(片山化学)水溶液を含む200mlの水溶液を、80℃で20分間攪拌し、金コロイド溶液を調製した。そして、ガラス基板(1cm×1cm)上に電極間ギャップが5μmになるように白金蒸着された「くし型電極白金」(ビー・エー・エス社製)を、1,10−デカンジチオール/エタノール溶液に浸漬させ、次いで金ナノ粒子を含む金コロイド溶液に浸漬させることで、電極上および電極間に金ナノ粒子の膜を形成した。そして、得られた膜に、プローブとなる5’末端をSH基で活性化した100μMのDNA(SEQ1:5’−TCTCAACTCGTA−3’)の水溶液を5μl滴下し、30分間放置して、電極上および電極間に存在する金ナノ粒子の膜をプローブで修飾した。
次に得られた膜に、TE緩衝液(10mM Tris−HCl、1mM EDTA、1M NaCl)を1μl滴下して金ナノ粒子の膜を湿らせ、膜の電気抵抗値が安定するまで放置した。そして、測定試料として、SEQ2〜5の配列を有するDNAを100μM含むTE緩衝液を調製し、該調製した液5μlを、上記で得られた膜に滴下した。
図1は、プローブとして12bpからなるSEQ1の配列を有するDNAを用い、測定試料としてSEQ2の配列を有するDNA(2:1bpが相補的な一本鎖DNA)、SEQ3の配列を有するDNA(3:8bpが相補的な一本鎖DNA)、SEQ4の配列を有するDNA(4:11bpが相補的な一本鎖DNA)、SEQ5の配列を有するDNA(5:12bpの全てが相補的な一本鎖DNA)を用い、各々の測定試料を用いた場合での検出前後の膜の抵抗値の変化を示したものである。その結果、測定試料をDNAで修飾した金ナノ粒子の膜に滴下すると、膜の電気抵抗は減少し、その後1分程度で、膜の抵抗値は安定した。その際、測定試料としてSEQ5のDNAを用いた場合(5)に、検出前後での電気抵抗値の変化が最も大きかった(5.16×10−2Ωcm)。一方、それ以外のDNAを測定試料として用いた場合には、膜の電気抵抗値の変化は、2.40×10−2Ωcm(4)、1.44×10−2Ωcm(3)、1.39×10−2Ωcm(2)程度であった。つまり、検出前後での膜の電気抵抗値の変化は、(4)と(2)では1.01×10−2Ωcm/baseであるのに対し、(4)と(5)の間では2.76×10−2Ωcm/baseであり、(4)と(5)の間で、最も顕著な変化がみられた。このことは、本発明の電気抵抗型検出センサを用いると、標的となるDNAとの違いが1bpのものでも効率よく検出できることを示しており、本発明の電気抵抗型検出センサが優れた選択性を有していることを示している。
次に、上記のようにして、金ナノ粒子の膜を、プローブとしてSEQ1の配列を有するDNAで修飾した後、得られた金ナノ粒子の膜に、1μlのTE緩衝液を滴下して金ナノ粒子の膜をまんべんなく湿らせた。そして、金ナノ粒子の膜の電気抵抗値が安定するまで放置した。そして、安定してから約100秒後、SEQ5の配列を有するDNAを含むTE緩衝液5μlを金ナノ粒子の膜に滴下し、金ナノ粒子の膜の電気抵抗値が安定するまで、再度放置した。そして、その膜にDNA分解酵素DNaseI(和光純薬、10mg/ml)を10μl滴下して室温で約1時間放置し、金ナノ粒子の膜に結合したDNAを分解して、膜をプローブで修飾する前の状態に戻した。図2は、DNA(プローブ)で修飾された金ナノ粒子の膜に存在するDNAを、DNA分解酵素で分解する前後での膜の電気抵抗値を示したものである。その結果、金ナノ粒子の膜を修飾したDNAを分解した後の金ナノ粒子の膜の電気抵抗値は、DNAで修飾する前の金ナノ粒子の膜の電気抵抗値(624.36Ω)とほぼ同じになった。このことは、本発明の電気抵抗型検出センサが繰り返し使用できることを示している。
測定試料としてSEQ5の配列を有するDNAを用い、プローブとして両末端(3’および5’)をチオール化したSEQ1の配列を有するDNA(日清紡製)を用いた以外は、実施例1と同様な方法で膜の電気抵抗値を測定した。
図3に示すように、検出前後での膜の電気抵抗の変化は、プローブのDNAの一方(5’)末端のみをチオール化した場合(実施例1(5))と比べて、2.9倍に増大していた(実施例1:0.30Ω、実施例2:0.87Ω)。このことは、プローブの修飾部位の数が増加すると、検出感度が増大することを示している。
金ナノ粒子を含む金コロイド溶液1.5mlと、両末端(3’および5’)をチオール化したSEQ1の配列を有するDNAを50μM含む水溶液5μlとを混合し、30分間静置して金ナノ粒子をプローブDNA(SEQ1)で修飾した。そして、この溶液を遠心分離(6000rpm、10分)した後、1.5mlの水で溶液を再分散させた。そして、この操作を2回繰り返し、最後に、0.5mlの水で溶液を再分散させた。そして、得られた溶液30μlをくし型電極白金(ビー・エー・エス社製)に滴下して電極上および電極間に結合剤を含まない金ナノ粒子の膜を作製した以外は、実施例2と同様な方法で電気抵抗値を測定した。
その結果、図4に示すように、検出前後での膜の電気抵抗値の変化は、0.57Ωであった。このことは、本発明の電気抵抗型検出センサでは、導電性微粒子の膜に、結合剤を含まなくとも標的物質を検出することができることを示している。
実施例1で使用したのと同様なガラス基板とくし型電極白金を用い、プローブとして、5’末端をチオール化したSEQ1の配列を有するDNA100μMを含むTE緩衝液5μlと、測定試料として、SEQ5の配列を有するDNA100μMを含むTE緩衝液5μLとをマイクロチューブ(TreffLab、Treff AG社製、スイス)内で予め混合して調製する。そして、電極を1,10−デカンジチオール/エタノール溶液に浸漬させ、次いで金コロイド溶液に浸漬させることで、電極上および電極間に金ナノ粒子の膜を形成した。そして、その金ナノ粒子の膜に1μlのTE緩衝液で湿らせ、上記の調製した液を金ナノ粒子の膜に滴下し、滴下前後での膜の電気抵抗値を測定し、その結果を図5に示した。
その結果、実施例1に記載のプローブとして5’末端のみをチオール化したDNAを用いた場合(0.30Ω)と比べて、検出前後での膜の電気抵抗値は2.7倍に増大していた(0.81Ω)。このことは、本発明の第六の実施の形態に記載の検出方法が有用であることを示している。
次に、プローブとして抗体を用いた場合を以下に説明する。
実施例1で使用したのと同様なガラス基板とくし櫛型電極(ビー・エー・エス社製)を用い、それらを1,10−デカンジチオール/エタノール溶液に浸漬させ、次いで金コロイド溶液に浸漬させることで、電極上および電極間に金ナノ粒子の膜を形成した。そして、金ナノ粒子の膜を形成した電極を、10mMのメルカプトプロピオン酸(東京化成)/エタノール溶液に30分間浸漬させ、金ナノ粒子の膜をメルカプトプロピオン酸で修飾した。そして、得られた膜を超純水ですすぎ、エタノール中で5分間超音波洗浄した。次に、超純水で金ナノ粒子の膜をすすぎ、そして乾燥させた。次に、金ナノ粒子の膜を、100mg/μlのN−ヒドロキシこはく酸イミド(和光純薬)水溶液20μlに接触させ、さらに100mg/μlの1−エチル−3−[3−ジメチルアミノプロピル]カルボジイミドハイドロクロライド(WSC)(同仁化学)水溶液20μlに接触させた後、室温で静置した。
その後、得られた金ナノ粒子の膜を超純水ですすぎ、さらに0.1Mのトリス−塩酸塩緩衝液(pH8)で洗浄し、そして金ナノ粒子の膜上に10μlの0.1Mのトリス−塩酸塩緩衝液を滴下させて100秒間室温で静置した。得られた膜に、0.1Mのトリス−塩酸塩緩衝液で100倍に希釈したラビットアンチマウスIgG(和光純薬)の抗体溶液を、10μl滴下して室温で30分間放置した。
その後、得られた膜をトリス−塩酸塩緩衝液ですすぎ、その上に0.1Mのトリス−塩酸塩緩衝液を10μl滴下し、さらに20μlのエタノールアミン(和光純薬)水溶液を滴下して室温で1時間静置し、抗体が固定化されなかった活性化部位をマスクした。
そして、抗体で修飾した金ナノ粒子の膜を超純水で洗浄し、さらにトリス−塩酸塩緩衝液で洗浄し、そして金ナノ粒子の膜を10μlのトリス−塩酸塩緩衝液にさらした。
そのまま100秒間放置した後、得られた膜上に、100μgのマウスIgG(UpstateBioTechnology社)/トリス−塩酸塩緩衝液1μLの抗原溶液を10μl滴下した。滴下後,すぐに膜の電気抵抗値を観測し、その結果を図6に示した。
図6の結果は、本発明の電気抵抗型検出センサは、抗原の検出にも適用できることを示している。
図7は、本発明の実施例6に係る電気抵抗型検出センサ51を示す。本発明の実施例2に係る電気抵抗型検出センサ51は、基板54表面に形成された複数の凹部53を備えており、各凹部53の内部表面には、金ナノ粒子の膜57が形成されている。また、第1及び第2電極55、56が、各凹部53の金ナノ粒子の膜57に電気的に接続するように形成されている。電気抵抗型検出センサ51は、以下の方法によって製造される。
電極の形成及び洗浄
まず、基板に互いに平行に延びる複数本の白金電極を形成する。白金電極は、白金電極を形成する場所以外の場所をマスクした状態で、白金を蒸着する等により形成することができる。次に、図7に(a)に示すように、白金電極を二分するように、各電極の中央部に1つずつ凹部を形成する。白金電極が凹部により分断され、第1及び第2電極が形成される。凹部の形成後、以下の方法により、白金電極の洗浄を行う。
まず、上記白金電極を、0.1MのHSO中で、参照極としてAg/AgClを用い、対極として白金コイル(ニラコ社製)を用いて、掃引速度200mV/s、−0.25〜+1.3Vの範囲で掃引を50回繰り返して洗浄する。電気化学的な洗浄は、ポテンショスタット(セイコーEG&G社製263A−1)を用いて行う。
金ナノ粒子の膜の形成
次に、金ナノ粒子の膜の形成方法について説明する。
まず、6mlの1%テトラクロロ金(III)酸四水和物(和光純薬)水溶液と、10mlの3%クエン酸(片山化学)水溶液を含む200mlの水溶液を、80℃で20分間攪拌し、金コロイド溶液を調製する。
次に、凹部に5mMの1,10−デカンジチオールを含むエタノール溶液を注入し、エタノールが蒸発した後、エタノールで軽くすすぐ。次に、凹部に金コロイド溶液を注入することにより、凹部表面に金ナノ粒子膜が形成される。
このようにして金ナノ粒子の膜を形成することにより、第1及び第2電極55、56が、各凹部53の金ナノ粒子の膜57に電気的に接続される。
DNAプローブでの修飾
まず、プローブとして、5’末端がチオール化されたDNA(日清紡製)を用いた。
次に、凹部を100μMの上記DNAを含む1μl(凹部体積1mm)のTE緩衝液(10mM Tris−HCl、1mM EDTA、1M NaCl)で満たし、30分間放置する。これにより、金ナノ粒子がプローブDNAで修飾される。
次に、余分なチオール化したDNAを除去するため、TE緩衝液を用いて金ナノ粒子の表面を洗浄し、さらに界面抵抗の影響を取り除くため、1μlのTE緩衝液にて金ナノ粒子表面を湿らせる。
周辺装置
次に、電気抵抗型検出センサ51に接続される周辺装置等について説明する。
図7に示すように、各凹部53に対応する第1電極55は、マルチプレクサ60の入力端子61に電気的に接続される。また、マルチプレクサ60の出力端子62と各凹部53に対応する第2電極56とが、電気抵抗測定器63を介して、電気的に接続される。電気抵抗測定器63は、その出力端子64から測定した電気抵抗に対応した電圧を出力する。また、マイクロコンピュータ65が、マルチプレクサ60のアドレス入力端子66及び電気抵抗測定器63の出力端子64に接続される。マルチプレクサ60は、ここでは、デマルチプレクサとして機能するため、各凹部53からの複数の出力は入力端子61に入力され、単一の出力端子62から出力される。
マイクロコンピュータ65は、順次出力アドレスを変化させ、各凹部53に対する電気抵抗測定器63の出力を記憶する。マイクロコンピュータ65は、プリンタ又はモニタなどの出力機器67に接続されており、記憶したデータを出力機器67に出力する構成となっている。このような構成をとることにより、一度に多くの標的DNAを簡易に検出することができる。
標的DNAの検出
次に、本発明の電気抵抗型検出センサ51及びその周辺装置を用いた標的DNAの検出方法について説明する。
まず、電気抵抗型検出センサの凹部53に、100μMの測定試料を含む50μlのTE緩衝液を、先に調製した金ナノ粒子表面にまんべんなく滴下し、3分間放置する。そして、デジタルマルチメーター(HEWLETT PACKARD社製 34401A型)63を用いて、22±1℃で電極の両端の電気抵抗を測定する。
図8は、実施例7に係る電気抵抗型検出センサの構成を示すブロック図である。実施例7に係る電気抵抗型検出センサでは、マルチプレクサ60の出力端子62と各凹部53に対応する第2電極56とが、ロックインアンプ回路68を介して、電気的に接続される。ロックインアンプ回路68の出力端子69が、マイクロコンピュータ65に接続される。その他の構成や金ナノ粒子の形成方法などは、実施例6と同様である。
図9は、実施例7に係るロックインアンプ回路68の構成を示すブロック図である。Aは加算器、Bは図3の点線で示す電気抵抗型検出センサ、Cは電流電圧変換器、Dはロックインアンプ、Eはバイアス電圧、Fは同期信号である。信号Fに同期する出力成分をロックインアンプで選択的に検出することで測定環境において発生する雑音を除去または減少させることが出来る。
図10に本発明の実施例7に係る基板上に上記の電気抵抗型検出センサを複数個備えた電気抵抗型検出センサ71を示す。電気抵抗型検出センサ71は、複数の行X及び列Yからなるマトリックス状に並んだ複数の凹部73を備える。
さらに、各凹部73の内部表面には、金ナノ粒子の膜77が形成されている。また、第1及び第2電極75、76が、各凹部73の金ナノ粒子の膜77に電気的に接続するように形成されている。また、電極75は凹部73の基板74表面にリングあるいはそれに類似する形に作製されてもよい。
第1電極75は、基板74表面に形成され、第2電極76は、凹部73の内部に形成されると共に基板74の裏面に露出している。また、各行Xの第1電極75及び各列Yの第2電極76は、それぞれ互いに電気的に接続されている。
電極及び金ナノ粒子の膜の形成
次に、このような電極75、76及びこれらに電気的に接続する金ナノ粒子の膜77の形成方法について説明する。
まず、基板裏面に互いに平行に延びる複数の溝を形成し、溝を埋めるようにして白金で第2電極76を形成する。
次に、図10(a)で示すような形状で第1電極75を形成する。
次に、基板74表面からに第2電極76に対向するように、マトリックス状に並んだ複数の凹部73を形成する。凹部73は、第2電極76が基板74表面側に露出する深さに形成する。
最後に、実施例6で用いたのと同様の方法により、凹部73の内部表面に金ナノ粒子の膜77を形成し、電極及び金ナノ粒子の膜の形成を完了する。
DNAプローブでの修飾
次に、実施例6で用いたのと同様の方法により、金ナノ粒子の膜77をDNAプローブで修飾する。
周辺装置
次に、電気抵抗型検出センサ71に接続される周辺装置等について説明する。
図10に示すように、第1電極75の各列Y及び第2電極76の各行Xは、それぞれマルチプレクサ80、81の入力端子82、83に接続される。各マルチプレクサ80、81の出力端子84、85は、電気抵抗測定器86を介して、互いに電気的に接続される。電気抵抗測定器は図9に示すようなロックインアンプ回路68を使用してもよい。電気抵抗測定器86は、その出力端子87から測定した電気抵抗に対応した電圧を出力する。また、マイクロコンピュータ88が、各マルチプレクサ80、81のアドレス入力端子89、90及び電気抵抗測定器86の出力端子87に接続されている。
さらにマイクロコンピュータ88は、各マルチプレクサ80、81に対する出力アドレスを順次変化させて出力し、二次元アレイ状に並んだ凹部73を走査し、各凹部73に対する電気抵抗測定器86の出力を記憶する。マイクロコンピュータ88は、プリンタ又はモニタなどの出力機器91に接続されており、記憶したデータを出力機器91に出力する構造となっている。
このような構成とすることにより、一度にさらに多くの標的DNAを検知することができる。また、第1電極を基板表面に配置し、第2電極を基板裏面に配置するという構造をとることで、高密度にセンサを配置することができ、装置の省スペース化を図ることもできる。
標的DNAの検出
実施例9の電気抵抗型検出センサ71及びその周辺装置を用いて、実施例6で用いたのと同様の方法により、標的DNAの検出を行うことができる。
産業上の利用の可能性
本発明の上記の電気抵抗型検出センサを用いることで、蛍光物質などの特殊な試薬や、複雑な装置を用いることなく、従来よりも、容易で、迅速に、そして安価で、かつコンパクトに精度よく標的物質の有無を電気的に検出、確認することができる。
さらに本発明の電気抵抗型検出センサは、従来よりも容易で、迅速に、そして安価で繰り返して使用することができる。
さらに基板に凹部を形成し、凹部内にプローブで修飾した導電性微粒子の膜を形成し、測定試料とプローブとを凹部内で反応させることで、反応に要するスペースを少なくすることができる。
さらに、同一基板に複数の凹部を形成させることで、一度に多種の測定試料および/または標的物質を電気的に検出、確認することができる。
さらに、導電性微粒子として金ナノ粒子を用い、プローブとしてSH基またはNH基で活性化させたDNAまたは抗体を用いることで、より精度よく標的物質を検出、確認することができる。
また、プローブの一端を活性化することで、より精度よく標的物質を検出、確認することができる。
また、プローブの両端を活性化することで、より精度よく標的物質を検出、確認することができる。
また、凹部の形状をすり鉢状にすることで、検出をより効率的に行うことができる。
また、本発明の上記の電気抵抗型検出方法を用いることで、蛍光物質などの特殊な試薬や、複雑な装置を用いることなく、従来よりも、容易で、迅速に、そして安価で、かつコンパクトに精度よく標的物質を電気的に検出、確認することができる。
また、本発明の電気抵抗型検出方法を用いることで、従来よりも、容易で、迅速に、そして安価で繰り返して標的物質を検出、確認することができる。

Claims (17)

  1. 電気的に絶縁された基板表面に第1電極および第2電極が相対峙して配置され、電極上および/または電極間に、導電性微粒子の膜が形成され、導電性微粒子の膜上にプローブが修飾されてなることを特徴とする電気抵抗型検出センサ。
  2. 板表面凹部を有し、凹部に第1電極および第2電極が相対峙して配置され、導電性微粒子の膜が各凹部の内部表面に形成されてなる請求項1に記載の電気抵抗型検出センサ。
  3. 凹部が複数存在する請求項2に記載の電気抵抗型検出センサ。
  4. 第1電極が基板の表面に形成され、第2電極が凹部の内部に形成されてなる請求項2又は3のいずれか1項に記載の電気抵抗型検出センサ。
  5. 複数の第1電極及び第2電極の何れか一方が、互いに電気的に接続される請求項3又は4のいずれか1項に記載の電気抵抗型検出センサ。
  6. 複数の凹部が、複数の行及び列からなるマトリックス状に並び、各行の第1電極及び各列の第2電極が、それぞれ互いに電気的に接続される請求項3又は4に記載の電気抵抗型検出センサ。
  7. 凹部が、すり鉢形状である請求項2〜6のいずれか1項に記載の電気抵抗型検出センサ。
  8. 導電性微粒子の膜が、結合剤を含む請求項1〜7のいずれか1項に記載の電気抵抗型検出センサ。
  9. 結合剤が、1,10−デカンジチオールである請求項に記載の電気抵抗型検出センサ。
  10. 導電性粒子が、金ナノ粒子である請求項1〜のいずれか1つに記載の電気抵抗型検出センサ。
  11. プローブが、DNAまたは抗体である請求項1〜10のいずれか1つに記載の電気抵抗型検出センサ。
  12. DNAまたは抗体が、SH基又はNH2基で活性化されている請求項11に記載の電気抵抗型検出センサ。
  13. DNAまたは抗体の少なくとも一端が、SH基又はNH2基で活性化されている請求項11又は12に記載の電気抵抗型検出センサ。
  14. DNAまたは抗体の両端が、SH基又はNH2基で活性化されている請求項1113のいずれか1つに記載の電気抵抗型検出センサ。
  15. 電気的に絶縁された基板表面に形成された導電性微粒子の膜をプローブで修飾し、
    該修飾した膜に検体を含む測定試料を散布し、
    得られた導電性微粒子の膜の2点間の電気抵抗値を測定することにより、
    プローブと反応する標的物質の有無を検出する電気抵抗型検出方法。
  16. 予め検体とプローブとを含む測定試料を調製し、
    電気的に絶縁された基板表面に形成された導電性微粒子の膜に該試料を散布し、
    得られた導電性微粒子の膜の2点間の電気抵抗値を測定することにより、
    プローブと反応する標的物質の有無を検出する電気抵抗型検出方法。
  17. プローブが、DNAまたは抗体である請求項15または16に記載の電気抵抗型検出方法。
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