JP4389060B2 - コンピュータグラフィック立体的画像表示における物体の荷重伝達変位を表示する方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、物体内を仮想的な所定形状に区切ってなる各エージェントの動きを表示することによって前記物体全体の変位を表示する物体の荷重伝達変位を表示する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、映画やコマーシャル等のいわゆるエンターテインメントにおいてCG(Computer Graphics)アニメーションが多用されるようになってきた。しかし、物体の変形や動作をCGで再現するためには,正にそれらしく見られるように試行錯誤で作り上げるか、もしくは、大きな設備となるモーションキャプチャシステムによる動画からの復元が主流であり、人為的負荷の軽減には未だ達していない。
【0003】
このような、構造物(対象物)への外力による変位を知り得るために、従来から、対象物の構造解析(構造物に限らず、熱や流体等の非構造解析も含む)のために、微分方程式を数値的に解く有限要素法(FEM:Finite Element Methodの略)が、高速大型コンピュータの出現とともに実用化され、例えば、NASTRANといった汎用プログラムが開発されている。
【0004】
この有限要素法は、簡単にいうと、解法を得るために、▲1▼対象物体たる物体をFEMで解けるように模型化する。▲2▼要素(二次元の場合は、三角形等、三次元の場合は、六面体等)に分解する。▲3▼要素剛性マトリクスの作成。▲4▼全体剛性マトリクスの作成。▲5▼剛性方程式の作成。▲6▼剛性方程式の解法。といった手順が必要となり、例えば、二次元問題で三角形要素を用いた場合、所定形状の対象物体の任意位置に節点を設定し、これらの節点を三角形(要素:有限個)の頂点とすることで対象物体を要素で分割し、各節点の変位を未知数として連立一次方程式を作り、境界条件からその対象物体の状態を解として得るものである。
【0005】
そこで、構造物(対象物)への外力による変位を知り得るために、物体の挙動を精度よく解析する手法であるFEM(有限要素法)と、CGアニメーションシステムの統合が考えられるが、計算時間を考慮するととても実用的とは言えず、また、CGクリエータがFEMの専門知識をある程度得なければならない新たな課題も現れる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したコンピュータグラフィックアニメーションによる立体的画像表示は、画像を数十万〜数百万個の多角形で1枚の画像を表現し、例えば、対象物体を表示するには、対象物体を形成するために複数の多角形を演算により算出する必要があり、膨大な行列式の演算(1画像分について数十万〜数百万個)をその都度演算し、また、その画像に対する色や光源等の環境設定を人が想定したのち、コンピュータ等で計算し、さらに、それを複数の画像分について計算しなければならず、プログラムの巨大化とともにコンピュータの処理負荷が大きくなっていた。
【0007】
また、物体の形状変化の様子をコンピュータグラフィックアニメーションで物理的に満足する形で表現するためには、有限要素法を用いて、その変化を得ることはできるが、もともと巨大なCGアニメーションプログラムに、巨大なFEMプログラムを統合すると、プログラムがさらに巨大化し、これを実行するコンピュータの演算時間の短縮化という点を考慮する必要とともに、専門的な知識を必要とする有限要素法をコンピュータグラフィックデザイナーが習得して利用しなければならないといった問題があった。
さらに、現在のCGアニメーションは、物体の動きは滑らかであるが、物体そのものの変形を考慮していないため、例えば、人物の動き自体は滑らかに動いているが、筋肉の形状はそのままであったり、車が動く場合も、車自体が上下あるいは左右には動くが、カーブを曲がるときに、タイヤにかかる力は考慮されていないため、映像全体としてみると、表現に不自然さがあった。
【0008】
本発明は、上記従来の事情に鑑みてなされ、有限要素法(FEM)を用いることなく、物体に与えられた荷重に基づいて、マトリクス状に仮想エージェントを生成し、個々のエージェントが変形し、さらに荷重面以外の他面に対し、所定の条件で荷重を伝達して簡易的に対象物体の状態を表示できる物体の荷重伝達変位を表示する方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本願請求項1に係る発明は、コンピュータグラフィック立体的画像表示における物体の荷重伝達変位を表示する方法において、実行プログラムを一時的に保存するメモリ手段と、当該メモリ手段から前記実行プログラムを読み込み、当該プログラムの実行ステップに従って実行するCPU手段とを用いて実行される周囲から変位拘束を受けない境界中に周囲から変位拘束を受ける剛体上の物体の荷重伝達変位を表示する方法であって、前記CPU手段により、有限要素法(FEM)を用いることなく、任意の物体の任意の位置に与えられた荷重位置に、当該物体内に生成される6面体または平面形状の第一の材料エージェントを仮想するステップと、前記第一の材料エージェントの荷重を受ける面以外の隣接面に生成される同形状の第二の材料エージェントを仮想するステップと、以下、同様に、順次、前記物体内に前記物体と前記変位拘束を受けない境界および/または前記変位拘束を受ける剛体との境界まで生成される第三、第四、第nの材料エージェント(「n」は整数)を仮想するステップと、前記物体と前記変位拘束を受けない境界および/または変位拘束を受ける剛体の接触面に生成される所定形状の境界エージェントを仮想するステップとが実行され、前記CPU手段による材料エージェントを仮想するステップでは、前記荷重方向に対しては、荷重方向に前記物体の上面および下面に、その材料特性に応じた所定の荷重と、前記荷重方向に垂直な面には、前記物体の歪み特性に応じた所定の荷重と、当該材料エージェントに隣接する他の材料エージェントの荷重方向上面に所定の変位拘束を受ける荷重とを伝達し、荷重を変位拘束を受けない境界中に生成される前記CPU手段による境界エージェントを仮想するステップでは、隣接する前記材料エージェントからの荷重を荷重方向に同じ値の荷重を伝達し、変位拘束を受ける剛体中に生成される境界エージェントを仮想するステップでは、隣接する前記材料エージェントからの荷重に対して荷重の逆方向に前記荷重と同じ値の荷重を伝達して当該物体の荷重伝達変位を表示することを特徴とする。
また、本願請求項2に係る発明は、前記請求項1に係るコンピュータグラフィック立体的画像表示における物体の荷重伝達変位を表示する方法において、前記第一ないし第nの材料エージェントを仮想するステップは、伝達される荷重が所定のしきい値より大のときに荷重伝達方向に生成されることを特徴とする。
【0010】
また、本願請求項3に係る発明は、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、メモリ手段とCPU手段によりコンピュータ画面で周囲から変位拘束を受けない境界中に周囲から変位拘束を受ける剛体上の物体の荷重伝達変位を表示するプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、前記CPU手段により、有限要素法(FEM)を用いることなく、任意の物体の任意の位置に与えられた荷重位置に当該物体内に生成される6面体または平面形状の第一の材料エージェントを仮想するステップと、前記第一の材料エージェントの荷重を受ける面以外の隣接面に生成される同形状の第二の材料エージェントを仮想するステップと、以下、同様に、順次、前記物体内に前記物体と前記変位拘束を受けない境界および/または前記変位拘束を受ける剛体との境界まで生成される第三、第四、第nの材料エージェント(「n」は整数)を仮想するステップと、前記物体と前記変位拘束を受けない境界および/または変位拘束を受ける剛体の接触面に仮想的に生成される所定形状の境界エージェントとを仮想するステップからなり、前記材料エージェントを仮想するステップでは、前記荷重方向に対しては、荷重方向に前記物体の上面および下面に、その材料特性に応じた所定の荷重と、前記荷重方向に垂直な面には、前記物体の歪み特性に応じた所定の荷重と、当該材料エージェントに隣接する他の材料エージェントの荷重方向上面に所定の変位拘束を受ける荷重とを伝達し、荷重を変位拘束を受けない境界中に生成される境界エージェントを仮想するステップでは、隣接する前記材料エージェントからの荷重を荷重方向に同じ値の荷重を伝達し、変位拘束を受ける剛体中に生成される前記境界エージェントを仮想するステップでは、隣接する前記材料エージェントからの荷重に対して荷重の逆方向に前記荷重と同じ値の荷重を伝達して当該物体の荷重伝達変位を表示するコンピュータグラフィック立体的画像表示における物体の荷重伝達変位を表示することを特徴とする。
さらに、本願請求項4に係る発明は、前記請求項3に係るコンピュータグラフィック立体的画像表示における物体の荷重伝達変位を表示するプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、前記第一ないし第nの材料エージェントを仮想するステップは、伝達される荷重が所定のしきい値より大のときに荷重伝達方向に生成されることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の物体の荷重伝達変位を表示する方法の一実施の形態について、特に、対象物体の任意の位置に荷重が加わった場合に、その位置から物体の境界まで生成される物体内の材料エージェントおよびその物体の境界に生成される境界エージェントの概念を用いて、その生成過程およびその荷重伝達過程から物体の変位が表示される状態を図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
図1は、本実施の形態に係る物体1において、その任意の位置に荷重が加わった場合、その位置に第一のエージェントが仮想的に生成され、その荷重が物体1内を伝達して、物体1の境界まで伝達され、いくつかのエージェントを生成するとともに、その物体1境界で、新たにエージェント3a、3bが生成される概要を示した構成図であり、図2は、それらの各エージェント間で荷重がどのように伝達されるかをさらに詳細に示した荷重伝達動作図である。
【0013】
図1において、符号1は、対象物体である物体、符号2は、例えば、弾性体の任意の荷重位置に生成される第一の材料エージェント、3aは、前記物体1の境界に生成されるエージェントであって、周囲から変位拘束を受けない境界中に生成される境界エージェント、3bは、前記物体1の境界に生成されるエージェントであって、周囲から変位拘束を受ける前記剛体中に生成される境界エージェントである。また、4は、本実施の形態に係る対象物体1が配置される前記周囲から変位拘束を受けない境界、例えば空気であり、5は、本実施の形態に係る対象物体1が周囲から変位拘束を受ける境界、例えば、剛体である。
【0014】
すなわち、物体1に加えられた荷重が、物体1内をどのように伝達され、それが終局的に、当該物体1をどのように変位(変形)させるかを示すものであり、本実施の形態では、各エージェントは、対象物体1の任意の位置に荷重が加わった際に当該位置に生成され、所定の仮想立体に区切った第一の材料エージェント2が生成され、その後、当該物体1の境界に生成される第n番目の第nの材料エージェント2までが生成される。そして、当該物体1が配置された状態で、その周囲から変位拘束を受けない境界中の境界に生成される境界エージェント3aと、その周囲から変位拘束を受ける境界中の境界に生成される境界エージェント3bを想定して説明される。
【0015】
〔エージェント生成の前提〕
なお、以下の各エージェントの生成および荷重伝達については、ここでは、理解のし易いように最初に便宜的に正方形の2次元構造を基本にして述べ、後に立方体による3次元構造について述べる。すなわち、配置想定として、本実施の形態では、所定境界中に配置された2次元対象物体を想定し、その2次元物対象物体のある位置に荷重を負荷された場合の、その2次元対象物体の各部の変位表現を図3から図6に基づいて試みる。
【0016】
〔材料エージェントの動作(その1)〕
材料エージェント2は、当該2次元対象物体内を仮想的に所定形状(例えば、「正方形」)で区切って、その対象物体に与えられる外力に対する変位を表示するために想定される仮想形状想定物であり、前記2次元対象物体の任意の位置に1つの材料エージェント2(例えば、第一の材料エージェント2a)を生成する。
この第一の材料エージェント2aが生成されると、入力荷重P0がかかる方向と同方向である材料エージェント2aの底辺(BOTTOM)2a2に、上辺が接する位置に前記材料エージェント2aと同型の第二の材料エージェント2bが生成される。
また、この第一の材料エージェント2aが生成されると、該第一の材料エージェント2aの一側辺(LEFT)2a3に、第一の材料エージェント2aと同形状の第二の材料エージェント2cが生成され、材料エージェント2aの他側辺(RIGHT)2a4に、同様の第二の材料エージェント2dが生成される。
【0017】
図3は、前記材料エージェント2aに所定の入力荷重を与えた場合の垂直方向への荷重伝達概念図であり、前記各部に生成される以下の材料エージェントは、いずれも以下の伝達動作をするものとして想定される。
材料エージェント2aは、本実施の形態では、正方形からなり、入力荷重P0がかかる上辺(TOP)2a1と、入力荷重P0がかかる方向と同方向で伝達される底辺(BOTTOM)2a2と、一側辺(LEFT)2a3と、他側辺(RIGHT)2a4とからなる。
【0018】
このような材料エージェント2に対して、上部方向から入力荷重P0を与えると、第一の材料エージェント2aが生成されるとともに、当該第一の材料エージェント2aの直下に荷重が伝達され、荷重が伝達される方向に第二の材料エージェント2bが生成される。
例えば、第一の材料エージェント2aの上辺(TOP)が受ける力を荷重P1とすると、荷重P1は、入力荷重P0に所定の伝達係数α1がかかった荷重P1(P1=α1・P0)となり、第二の材料エージェント2bの上辺(TOP)が受ける力を荷重P2とすると、荷重P2は、入力荷重P1に所定の伝達係数α2がかかった荷重P2(P2=α2・P0)となる。
【0019】
また、前記材料エージェント2に、上部方向から入力荷重P0を与えると、該第一の材料エージェント2aの一側辺(LEFT)2a3に他側辺(RIGHT)2c4が接する第二の材料エージェント2cが生成され(図3では、材料エージェント2aの左側)、前記材料エージェント2aの一側辺(LEFT)2a3と材料エージェント2cの他側辺(RIGHT)2c4のあいだで摩擦力が生じ、荷重P0が伝達される方向と同方向の荷重が、材料エージェント2cの上辺(TOP)2c1にかかる。
このとき材料エージェント2cの上辺(TOP)2c1が受ける力は、荷重P0に所定の伝達係数α3がかかった荷重P3(P3=α3・P0)となり、同様に、第一の材料エージェント2aの他側辺(RIGHT)2a4に一側辺(LEFT)が接する第二の材料エージェント2dが生成され(図3では、材料エージェント2aの右側)、該第二の材料エージェント2dの上辺(TOP)2d1が受ける力も、荷重P0に所定の伝達係数α3がかかった荷重P3(P3=α3・P0)となる。
【0020】
すなわち、対象物体の上部が入力荷重P0を受けると、対象物体は入力荷重P0と同方向に所定の伝達係数α1がかかった荷重P1を伝達することで、伝達方向に第一の材料エージェント2aを生成する。すると該第一の材料エージェント2aの直下に所定の伝達係数α2がかかった荷重P2を伝達するとともに該伝達方向に第二の材料エージェント2bを生成する。また、第二の材料エージェント2bの上部が荷重P1を受けると、第二の材料エージェント2bは、第二の材料エージェント2bの直下に、所定の伝達係数がかかった荷重を伝達して、つぎの第三の材料エージェント(図3では図示外)を生成するとともに所定の伝達係数がかかった荷重を受けて順次伝達する。
【0021】
また、第一の材料エージェント2aの上部が受けた入力荷重P0は、荷重伝達方向となる第一の材料エージェント2aに隣接して第二の材料エージェント2cと第二の材料エージェント2dを生成し、これら第二の材料エージェント2cと第二の材料エージェント2dとのあいだに生じる摩擦力により、該第二の材料エージェント2cと第二の材料エージェント2dの上辺には入力荷重P0に所定の伝達係数α3がかかった荷重P3が荷重される。
そして、第二のエージェント2c、2dは、荷重P3を入力荷重として、荷重P3に所定の伝達係数α1をかけた荷重を伝達し、第二のエージェント2c、2dの直下に生成されるつぎの材料エージェントは、荷重P3に所定の伝達係数α2がかかった荷重が順次伝達される。
このように入力荷重P0に対して、入力荷重P0と同方向に伝達される荷重がつぎに伝達されるのに有効だとみなされる値、つまり所定のしきい値γ以下になるまで荷重の伝達と、伝達される荷重が生成される方向領域(前記入力荷重P0と同方向)に材料エージェントの生成を繰り返す。
【0022】
〔材料エージェントの動作(その2)〕
つぎに、図4は、前記材料エージェント2に所定の入力荷重P0を与えた場合、入力荷重P0の入力方向に対して直角方向に伝達する荷重による動作概念図であり、前述した材料エージェント2と同様に、前記2次元対象物体の任意の位置に第一の材料エージェント2aを生成する。
この第一の材料エージェント2aが生成されたのち、該第一の材料エージェント2aは、入力荷重P0の分力P1(P1=α1・P0、α1:伝達係数)がかかる方向に対して直角方向に伝達する。これは、第一の材料エージェント2aにかかる荷重により、該第一の材料エージェント2aが押しつぶされようとしたときに入力荷重P0の分力P1がかかる方向に対して直角方向に広がろうとする荷重がかかることによる。
【0023】
第一の材料エージェント2aは、上記同様、正方形からなり、入力荷重P0がかかる上辺(TOP)2a1と、入力荷重P0の分力P1がかかる方向と同方向に荷重を伝達する底辺(BOTTOM)2a2と、入力荷重P0の分力P1がかかる方向に対して直角方向で荷重を伝達する一側辺(LEFT)2a3と、入力荷重P0の分力P1がかかる方向に対して直角方向で荷重を伝達する他側辺(RIGHT)2a4とからなり、第一の材料エージェント2aの一側辺(LEFT)2a3に荷重が伝達されると、第一の材料エージェント2aと同型の第二の材料エージェント2cが生成され、第一の材料エージェント2aの他側辺(RIGHT)2a4に荷重が伝達されると、同様に第二の材料エージェント2dが生成される。
【0024】
図4において、第一の材料エージェント2aでは、入力荷重P0を受けると、分力P1によって荷重面との対面(図4では2a2面)を一時的に拘束し、フックの法則(弾性体の歪みは応力に比例するというもの)により歪み(ε)を生じて、入力荷重P0の分力P1がかかる方向と同方向に縮み、入力荷重P0の分力P1がかかる方向に対して直角の方向にはポアソン比(ν)に基づいて広がろうとする。
【0025】
すなわち、第一の材料エージェント2aでは、一側辺(LEFT)に入力荷重P0の分力P1に対して直角方向の荷重が伝達されると、第一の材料エージェント2aの一側辺(LEFT)2a3に接して第二の材料エージェント2cが生成され、他側辺(RIGHT)2a4に接して第二の材料エージェント2dが生成される。
この第二の材料エージェント2c、第二の材料エージェント2dが生成されることにより、入力荷重P0を受けた材料エージェント2aは、一側辺(LEFT)2a3と他側辺(RIGHT)2a4に、歪み(εx=−β・ν・εy(β:伝達係数))分が広がろうとする。
【0026】
すると、第二の材料エージェント2cの他側辺(RIGHT)側は、荷重P4(P4=(1−β)・ν・εy・A3・E(A3:2a3面の断面積、E:材料のヤング率))を受け、第二の材料エージェント2dの一側辺(LEFT)側は、前記第二の材料エージェント2cが受けた荷重P4とは同量逆方向の荷重P4(P4=(1−β)・ν・εy・A4・E)を受ける。
そして、入力荷重P0に対して、入力荷重P0の直角に伝達される荷重が所定のしきい値γ以下になるまで荷重の伝達と、荷重が生成される方向領域(前記垂直方向)へ材料エージェントの生成と荷重伝達を繰り返す。
【0027】
〔変位拘束を受けない境界エージェントの動作〕
図5は、前記材料エージェント2に所定の入力荷重を与えた場合、例えば、前記物体1が、周囲から変位拘束を受けない境界中に置かれている場合に、当該物体1は、その境界から、どのような影響を受けるかを模式化したものであって、前記物体1の境界に生成される第2の材料エージェント2の側辺2a4が、例えば、空気4)に接している場合に、側辺(RIGHT)による入力荷重に対して、前記境界エージェント3aでは、どのような荷重が伝達されるか、その荷重量と方向を示す動作概念図である。
【0028】
図5において、材料エージェント2の側辺(RIGHT)2a4に垂直方向の荷重がかかると前記材料エージェント2の側辺(RIGHT)2a4に接して、境界エージェント3aが生成されるとともに、前記材料エージェント2の側辺(RIGHT)2a4からかかる荷重P5が、同じ大きさ同じ方向の荷重P5’として境界エージェント3aにより材料エージェント2aに戻されることとなる。このとき、前記材料エージェント2a4に伝達された荷重が所定のしきい値γ以下の場合は、境界エージェント3aは生成されず、荷重は伝達されない。
【0029】
〔変位拘束を受ける境界エージェントの動作〕
図6は、前記材料エージェント2に所定の入力荷重を与えた場合、該材料エージェント2aが、例えば、剛体5に接しているとした場合に、そこに生成される境界エージェント3bでは、入力荷重に対してどのような荷重が伝達されるか、その荷重量と方向を示す動作概念図である。
【0030】
図6において、入力荷重P0(図6では図示外)を受けた材料エージェント2aの底辺(BOTTOM)2a2から入力荷重P0と同方向の荷重P6が伝達されると、剛体5に、前記材料エージェント2と同様に、本実施の形態では、正方形の境界エージェント3bが生成される。そして、境界エージェント3bの上方(TOP)から伝達された荷重P6は、その荷重P6と同量の荷重P6’が境界エージェント3bから材料エージェント2aに返される。これは、境界エージェント3bが生成される位置が剛体5によるもので、材料エージェント2aから受けた荷重により歪みを生じない。また、上記同様、前記材料エージェント2a2に伝達された荷重が所定のしきい値γ以下の場合は、境界エージェント3bは生成されず、荷重は伝達されない。
【0031】
このように材料エージェント2から、入力荷重P0がかかる方向と同方向、あるいは入力荷重P0に対して直角方向に順次生成される材料エージェント2は、伝達される荷重が所定の伝達係数に基づいて衰退する。例えば、ゴムのような弾性体を仮定すれば、そのゴム(弾性体)の上部面の一部に、所定の入力荷重を与えると、その入力荷重のかかった位置が大きく窪み(歪み)、入力荷重位置から距離が離れるほど窪み(歪み)が小さくなり、この材料エージェントが生成されたゴム(弾性体)が、例えば、コンクリート台のような剛体(境界エージェント3)上に載置されていると、ゴム(弾性体)から伝達された荷重が、コンクリート台(剛体)にかかるとともにその荷重分がゴム(弾性体)に返され、コンクリート台(剛体)は、何ら歪みを生じない。
【0032】
つぎに、上記した2次元対象物体の各エージェントの動きを表示する方法について、2次元対象物体の動きを、実際にコンピュータにより演算し、画面上に表示する様子について説明する。
なお、本実施の形態で使用するコンピュータは、メモリ128MByteを有し、インテル(Intel)社製Celeron400MHzのCPUを搭載したパーソナルコンピュータであり、ソフトウエアは、SunMicrosystems社製のJAVA言語(Ver.1.1.7)with Swing1.1と、Symantec社製VisualCafe Ver3.0cを使用した。
【0033】
図7は、コンピュータを利用して、2次元対象物体をエージェント化して物体の荷重伝達変位を表示した様子の説明図である。
このとき、本発明の物体の荷重伝達変位を表示する方法は、表示方法のプログラムを予めコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、その記録媒体からプログラムを読み取るようにしてもよい。
【0034】
まず、コンピュータに、仮想対象物体の情報として、幅200mm、高さ200mm、厚さ2mmの大きさからなる平板で、材料エージェントの条件が、ヤング率206GPa、ポアソン比0.3、上方向からの入力荷重2Nとし、予め材料エージェントの伝達係数としてα1=0.5、α2=0.5、α3=0.25と、β=0.5を与え、さらに、しきい値γ=10E−3が与えられる。
【0035】
コンピュータに、上述した対象物体(材料エージェント)の条件を入力し、対象物体の任意位置に入力荷重(例えば上述した2Nの荷重)を上から下方向に与えると、伝達された荷重がしきい値γより大きいときに材料エージェント2を生成し、材料エージェント2の変形および荷重伝達を行う。
生成された全エージェントについて、所定のしきい値γより小さくなるまで変形・伝達荷重の計算が終わると、その結果を、例えば、コンピュータに接続された表示装置やプリンタ等に表示して、2次元対象物体の動きを表示する。
なお、対象物体(材料エージェント)の条件は、1つの対象物体毎に入力してもよいが、予め、複数の対象物体の条件を入力し、データベース化して記憶してもよい。
【0036】
図8は、本発明の物体(平面)の動きを表示する方法(前記エージェント)によるx方向、y方向の応力値と、従来からのFEM解析によるx方向、y方向の応力値の比を表したグラフであり、また、図9は、前記エージェントとFEMを、x方向とy方向の応力をそれぞれ比較した応力比較のグラフであり、いずれのグラフにおいても、ほぼ傾向は一致しており、特に、応力比較グラフ(図9参照)のx方向についは、ほぼ一致している。
【0037】
図10は、対象物体が変形した結果を表示した説明図であり、図10(a)は、該対象物体に入力荷重が与えられた場合、従来からのFEMにより求めた結果であり、同(b)は、該対象物体に入力荷重が与えられた場合に、各エージェントの変形(歪み)を表したものであり、大まかな動向は、ほぼ同じ形態で表されている。
このとき本願の表示方法は、対象物体に外力が働かない部分については、エージェント生成および荷重の伝達が行われず、そのまま最初の状態が表示される。
また、図11は、本発明の物体(平面)の動きを表示する方法(前記エージェント)と従来からのFEM解析の変位を比較したグラフであり、このグラフにおいても両者の傾向が同一である。
【0038】
このように、従来からのFEMと同じ大きさのマトリクスで表すと、荒さがあるが、計算が簡略で速いため、対象物体を小さくエージェント化し、伝達係数の調整を行うことで、FEMによる表示とほぼ同様に、物体の変位の動向を十分に表示できる。
そして、上述したエージェントについて、入力荷重を、例えば、0.1N刻みで2Nまでを繰り返して表示すると、この対象物体が変形していく過程の動きを表示することができる。
【0039】
ここまで、材料エージェント2、境界エージェント3を2次元で説明したが、つぎに、第2の実施の形態として、本発明である物体の動きを表示する方法を、材料エージェント2、境界エージェント3を3次元で説明する。
前述した図2は、本実施の形態に係る3次元対象物体(エージェント)の荷重伝達動作図であり、符号12は、材料エージェント、13は、境界エージェントを想定する。
例えば、材料エージェント12の所定位置に、入力荷重P0がかかると、本実施の形態では、例えば立方体の材料エージェント12aが生成され、材料エージェント12aが生成されると、所定の伝達係数α1に基づいて、入力荷重P0と同方向の荷重P1が伝達され、ついで入力荷重P1と同方向である材料エージェント12aの底面に、所定の伝達係数α2に基づいて、入力荷重P0と同方向の荷重P2が伝達され、伝達方向領域(材料エージェント12aの底面)に上面が接する同形状の材料エージェント12bが生成され、入力荷重P0と同方向に順次材料エージェント12が、所定のしきい値γ以下になるか、あるいは材料エージェント12hに達するまで生成・荷重伝達する。
【0040】
また、この材料エージェント12aが生成されると、入力荷重P0がかかる方向と同方向、つまり材料エージェント12aの4つの側面に摩擦力がかかり、前記第一の実施の形態と同様に、所定の伝達係数α3に基づいて、入力荷重P0と同方向の荷重P3が伝達され、材料エージェント12aと同形状の材料エージェント12c、12d、12e、12fがそれぞれ生成される。
【0041】
すなわち、図2において、材料エージェント12aの右側前方の側面には、材料エージェント12cが、材料エージェント12aの左側前方の側面には、材料エージェント12dが、左側後方の側面には、材料エージェント12eが、右側後方の側面には、材料エージェント12fが、それぞれ生成される。
そして、前述したエージェントの形成と荷重伝達と同様に、前記材料エージェント12aは、入力荷重P0の分力P1を受けることにより押しつぶされて、歪みε分が横に広がろうとし、各側面(本実施の形態では4方向)に対し垂直方向(入力荷重P0に対して直角方向)に荷重P4(P4=(1−β)・ν・εy・A・E(A:材料エージェント2aの一側面の断面積、E:材料のヤング率))が伝達される。
そして、各材料エージェント12c、12d、12e、12f、・・・に荷重Pnが伝達されると、荷重が所定のしきい値γとなるまで、あるいは材料エージェント12gに達するまで材料エージェント12を生成・荷重伝達し、続いて同様に材料エージェント12bの側面に接して材料エージェント(図2では図示外)を生成・荷重伝達する。
【0042】
そして、前述と同様に、材料エージェント12gの一側面が変位拘束されない境界(例えば空気中)の場合は、該材料エージェント12gの一側面に接して、境界エージェント13aが生成されるとともに、前記材料エージェント12gに戻される一側面からかかる荷重P5がそのまま荷重P5’として境界エージェント13aにかかる。
また、入力荷重P0の分力P1を受けて荷重を伝達した材料エージェント12hの底面から入力荷重P0と同方向の荷重P6が伝達されると、変位拘束される境界(例えば剛体)に立方体の境界エージェント13bが生成され、境界エージェント13bの上面から伝達された荷重P6は、その荷重P6と同量の荷重P6’が境界エージェント13bから材料エージェント12hに返される。
このように、3次元の物体についても、前述した2次元の構造対象物体と同様に、各エージェントを生成・荷重伝達し、変位の様子を容易に計算することができる。
【0043】
なお、上記実施の形態では、各エージェントの形状を正方形あるいは立方体として説明したが、その形状は正多角形、正多面体(例えば、正6角形、正6面体)であってもよく、同形状のエージェントが、隙間無く隣接して生成されれば、特にその形状は限定しない。
また、上記実施の形態では、変位拘束を受けない境界エージェントを空気中として説明したが、水中(液体中)、真空中、特定種類のガス中でもよく、境界エージェントの成分は特に限定しない。
なお、上記実施の形態では、変位拘束を受ける境界エージェントを剛体として説明したが、剛体の他に、他の伝達係数を有する物体であってもよく、その場合は、上記材料エージェントと同様の方法で(伝達係数の異なる)演算を行ってもよい。
【0044】
【発明の効果】
本発明の物体の荷重伝達変位を表示する方法によると、対象物体への荷重に対して、1つ目のエージェントを生成し、そのエージェントから所定の伝達係数に基づいて順次エージェントを生成しつつ荷重を伝達させるようにしたため、物理学、特に材料力学の分野における物体の変位解析に容易に応用できるほか、コンピュータグラフィックの分野において、ゲーム等のアプリケーションプログラムに組み込み、表示される物体の変形状態を表示する際のコンピュータグラフィックスアニメーション化が簡単に実現できる。このようなことにより、専門的な知識を必要とする有限要素法を習得して利用する必要がなくなり、また、プログラムが簡易化されることから、これを実行するコンピュータの演算時間(物体変位の表示に要する時間)の短縮化を図ることができるといった利点がある。
【0045】
また、本発明の物体の荷重伝達変位を表示する方法によると、有限要素法(FEM)を用いていないので、荷重を受けない(所定のしきい値以下)の部分については、エージェントの生成、荷重の伝達を行う必要がないため、物体の部分的な変位を表示する際には、従来、全体の状態を演算する必要があったのに対し、変位のない部分についての演算をする必要がないので、全体表示に要するコンピュータの演算時間の飛躍的に短縮化することができるという極めて優れた特徴・効果がある。
【0046】
このように、有限要素法(FEM)を用いていないので、専門的な知識を不要とし、またコンピュータの処理負荷を軽減できることから、コンピュータグラフィックによるコンピュータゲームや、映画の背景(コマ)等に利用でき、機械・構造物の応力状態や、そのシミュレーションに応用でき、また物性のみならず、流体においても変位の動向を算出してシミュレーション表示すること等に広く利用できる。
【0047】
さらに、本発明の物体の荷重伝達変位を表示する表示方法を、CGアニメーションソフトウェアと組み合わせることにより、物体そのものの変形を考慮して表示することができるため、例えば、人物の筋肉の動向形状を表示したり、車がカーブを曲がるときに、タイヤにかかる力を考慮して、実映像(ビデオカメラ等による撮影)と同様に自然な動きを表現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る物体の荷重伝達変位を表示するための対象物体のエージェント化を示した構成図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係る物体の荷重伝達変位を表示するために、物体の材料エージェントに所定の入力荷重を与えた場合の動作概念図である。
【図3】本発明の一実施の形態に係る物体の荷重伝達変位を表示するために、2次元の材料エージェントに所定の入力荷重を与えた場合の動作概念図である。
【図4】本発明の一実施の形態に係る物体の荷重伝達変位を表示するために、2次元の材料エージェントに所定の入力荷重を与えた場合、入力荷重の方向に対して直角方向に伝達する荷重による動作概念図である。
【図5】本発明の一実施の形態に係る物体の荷重伝達変位を表示するために、2次元の材料エージェントに所定の入力荷重を与えた場合、材料エージェントの入力荷重の方向に対して変位拘束を受けない境界エージェントに直角方向に伝達する荷重による動作概念図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る物体の荷重伝達変位を表示するために、2次元の材料エージェントに所定の入力荷重を与えた場合、材料エージェントの底部に変位拘束を受けそのまま返す境界エージェントが配置されているときの入力荷重に対する動作概念図である。
【図7】本発明の一実施の形態に係る物体の動きを表示するために、コンピュータを利用して、対象物体と、対象物体をエージェント化して表示した様子の説明図である。
【図8】本発明の一実施の形態に係るエージェントと、FEMを、x方向とy方向の応力をそれぞれ比較した応力比較のグラフである。
【図9】本発明の一実施の形態に係る物体の荷重伝達変位を表示する方法により、対象物体が変形した結果を表示した説明図である。
【図10】本発明の一実施の形態に係る物体(平面)の荷重伝達変位を表示する方法(前記エージェント)によるx方向、y方向の応力値と、従来からのFEM解析によるx方向、y方向の応力値の比を表したグラフである。
【図11】本発明の一実施の形態に係る物体(平面)の荷重伝達変位を表示する方法(前記エージェント)と従来からのFEM解析の変位を比較したグラフである。
【符号の説明】
1・・物体
2・・材料エージェント(2次元)
3・・境界エージェント(2次元)
4・・空気
5・・剛体
12・・材料エージェント(3次元)
13・・境界エージェント(3次元)
Claims (4)
- 実行プログラムを一時的に保存するメモリ手段と、当該メモリ手段から前記実行プログラムを読み込み、当該プログラムの実行ステップに従って実行するCPU手段とを用いて実行される周囲から変位拘束を受けない境界中に周囲から変位拘束を受ける剛体上の物体の荷重伝達変位を表示する方法であって、
前記CPU手段により、有限要素法(FEM)を用いることなく、任意の物体の任意の位置に与えられた荷重位置に、当該物体内に生成される6面体または平面形状の第一の材料エージェントを仮想するステップと、前記第一の材料エージェントの荷重を受ける面以外の隣接面に生成される同形状の第二の材料エージェントを仮想するステップと、以下、同様に、順次、前記物体内に前記物体と前記変位拘束を受けない境界および/または前記変位拘束を受ける剛体との境界まで生成される第三、第四、第nの材料エージェント(「n」は整数)を仮想するステップと、前記物体と前記変位拘束を受けない境界および/または変位拘束を受ける剛体の接触面に生成される所定形状の境界エージェントを仮想するステップとが実行され、
前記CPU手段による材料エージェントを仮想するステップでは、前記荷重方向に対しては、荷重方向に前記物体の上面および下面に、その材料特性に応じた所定の荷重と、前記荷重方向に垂直な面には、前記物体の歪み特性に応じた所定の荷重と、当該材料エージェントに隣接する他の材料エージェントの荷重方向上面に所定の変位拘束を受ける荷重とを伝達し、荷重を変位拘束を受けない境界中に生成される前記CPU手段による境界エージェントを仮想するステップでは、隣接する前記材料エージェントからの荷重を荷重方向に同じ値の荷重を伝達し、変位拘束を受ける剛体中に生成される境界エージェントを仮想するステップでは、隣接する前記材料エージェントからの荷重に対して荷重の逆方向に前記荷重と同じ値の荷重を伝達して当該物体の荷重伝達変位を表示することを特徴とするコンピュータグラフィック立体的画像表示における物体の荷重伝達変位を表示する方法。 - 前記第一ないし第nの材料エージェントを仮想するステップは、伝達される荷重が所定のしきい値より大のときに荷重伝達方向に生成されることを特徴とする請求項1に記載のコンピュータグラフィック立体的画像表示における物体の荷重伝達変位を表示する方法。
- メモリ手段とCPU手段によりコンピュータ画面で周囲から変位拘束を受けない境界中に周囲から変位拘束を受ける剛体上の物体の荷重伝達変位を表示するプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体であって、
前記CPU手段により、有限要素法(FEM)を用いることなく、任意の物体の任意の位置に与えられた荷重位置に当該物体内に生成される6面体または平面形状の第一の材料エージェントを仮想するステップと、
前記第一の材料エージェントの荷重を受ける面以外の隣接面に生成される同形状の第二の材料エージェントを仮想するステップと、
以下、同様に、順次、前記物体内に前記物体と前記変位拘束を受けない境界および/または前記変位拘束を受ける剛体との境界まで生成される第三、第四、第nの材料エージェント(「n」は整数)を仮想するステップと、
前記物体と前記変位拘束を受けない境界および/または変位拘束を受ける剛体の接触面に仮想的に生成される所定形状の境界エージェントとを仮想するステップからなり、
前記材料エージェントを仮想するステップでは、前記荷重方向に対しては、荷重方向に前記物体の上面および下面に、その材料特性に応じた所定の荷重と、前記荷重方向に垂直な面には、前記物体の歪み特性に応じた所定の荷重と、当該材料エージェントに隣接する他の材料エージェントの荷重方向上面に所定の変位拘束を受ける荷重とを伝達し、
荷重を変位拘束を受けない境界中に生成される境界エージェントを仮想するステップでは、隣接する前記材料エージェントからの荷重を荷重方向に同じ値の荷重を伝達し、変位拘束を受ける剛体中に生成される前記境界エージェントを仮想するステップでは、隣接する前記材料エージェントからの荷重に対して荷重の逆方向に前記荷重と同じ値の荷重を伝達して当該物体の荷重伝達変位を表示するコンピュータグラフィック立体的画像表示における物体の荷重伝達変位を表示することを特徴とするプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。 - 前記第一ないし第nの材料エージェントを仮想するステップは、伝達される荷重が所定のしきい値より大のときに荷重伝達方向に生成されることを特徴とする請求項3に記載のコンピュータグラフィック立体的画像表示における物体の荷重伝達変位を表示するプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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