<第1実施形態>
図1は本発明に係る画像形成装置の第1実施形態であるプリンタの内部構成を示す図、図2は図1の要部拡大図、図3は同プリンタの電気的構成を示すブロック図である。この画像形成装置は、いわゆるタンデム方式のカラープリンタであり、本発明の「潜像担持体」としてイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色の感光体11Y、11M、11C、11Kを装置本体2内に並設している。このプリンタは、湿式現像方式を採用して、各感光体11Y、11M、11C、11K上のトナー像を重ね合わせてフルカラー画像を形成したり、ブラック(K)のトナー像のみを用いてモノクロ画像を形成するものである。このプリンタでは、ホストコンピュータなどの外部装置から画像信号を含む印字指令信号が主制御部100に与えられると、この主制御部100からの制御信号に応じてエンジン制御部110がエンジン部1の各部を制御して、装置本体2の下部に配設された給紙カセット3から搬送した転写紙、複写紙およびOHP用紙などの記録媒体4に上記画像信号に対応する画像を印字出力する。
上記エンジン部1では、本発明の「転写媒体」に相当する中間転写ベルト41の周回方向47に沿って並設された4つの感光体11Y、11M、11C、11Kのそれぞれに対応して、帯電部12、露光部20、現像部30(30Y、30M、30C、30K)およびクリーニング部14が設けられている。また、各現像部30Y、30M、30C、30Kは、各色トナーを分散した現像液32を貯留するタンク33(33Y、33M、33C、33K)をそれぞれ備えている。なお、これら帯電部12、露光部20、現像部30およびクリーニング部14の構成はいずれのトナー色についても同一である。したがって、ここでは、イエローに関する構成について説明し、その他のトナー色については同一または相当符号を付して説明を省略する。
図2に示すように、感光体11Yは矢印方向(図中、時計回り方向)に回転自在に設けられている。そして、この感光体11Yの周りには、その回転方向に沿って、帯電部12、現像ローラ31、除電部(図示省略)およびクリーニング部14が配設されている。また、帯電部12と現像位置16(後述)との間の表面領域が露光部20からの光ビーム21の照射領域となっている。帯電部12は、本実施形態では帯電ローラからなり、帯電バイアス発生部111から帯電バイアスが印加されて、感光体11Yの外周面を所定の表面電位Vd(例えばVd=DC+600V)に均一に帯電するもので、帯電手段としての機能を有する。
この帯電部12によって均一に帯電された感光体11Yの外周面に向けて露光部20から例えばレーザで形成される光ビーム21が照射される。この露光部20は、露光制御部112から与えられる制御指令に応じて光ビーム21により感光体11Yを露光して、感光体11Y上に画像信号に対応するイエロー用静電潜像を形成するもので、露光手段としての機能を有する。例えば、ホストコンピュータなどの外部装置よりインターフェース102を介して主制御部100のCPU101に画像信号を含む印字指令信号が与えられると、主制御部100のCPU101からの指令に応じてCPU113が露光制御部112に対し所定のタイミングで画像信号に対応した制御信号を出力する。そして、この露光制御部112からの制御指令に応じて露光部20から光ビーム21が感光体11Yに照射されて、画像信号に対応するイエロー用静電潜像が感光体11Y上に形成される。また、必要に応じてパッチ画像を形成する場合には、予め設定された所定パターン(例えば、べた画像、細線画像、白抜き細線画像など)のパッチ画像信号に対応した制御信号がCPU113から露光制御部112に与えられ、該パターンに対応するイエロー用静電潜像が感光体11Y上に形成される。
こうして形成されたイエロー用静電潜像は現像部30Yの現像ローラ31から供給されるイエロートナーによって顕像化される(現像工程)。この現像部30Yは、現像ローラ31に加えて、イエロートナーを分散した現像液32を貯留するタンク33Yと、該タンク33Yに貯留された現像液32を汲み上げて現像ローラ31に塗布する塗布ローラ34と、該塗布ローラ34上の現像液層の厚さを均一に規制する規制ブレード35と、感光体11Yへのトナー供給後に現像ローラ31上に残留した現像液を除去するクリーニングブレード36とを備えている。現像ローラ31は感光体11Yに従動する方向(図2中、反時計回り)に感光体11Yとほぼ等しい周速で回転する。一方、塗布ローラ34は現像ローラ31と同一方向(同図中、反時計回り)に約2倍の周速で回転する。
現像液32は、本実施形態では、着色顔料、この着色顔料を接着するエポキシ樹脂などの接着剤、トナーに所定の電荷を与える荷電制御剤、着色顔料を均一に分散させる分散剤等からなるトナーが、液体キャリア中に分散されてなる。本実施形態では、液体キャリアとして、例えばポリジメチルシロキサンオイルなどのシリコーンオイルを用いており、トナー濃度を5〜40重量%として、湿式現像方式で多く用いられる低濃度現像液(トナー濃度が1〜2重量%)に比べて高濃度にしている。なお、液体キャリアの種類はシリコーンオイルに限定されるものではなく、また、現像液32の粘度は、使用する液体キャリアやトナーを構成する各材料、トナー濃度などによって決まるが、本実施形態では、例えば粘度を50〜6000mPa・sとしている。
感光体11Yと現像ローラ31との間隔(現像ギャップ=現像液層の厚さ)は、本実施形態では例えば5〜40μmに設定し、現像ニップ距離(現像液層が感光体11Yおよび現像ローラ31の双方に接触している周方向の距離)は、本実施形態では例えば5mmに設定している。上述した低濃度現像液の場合にはトナー量を稼ぐべく100〜200μmの現像ギャップを必要とするのに比べて、高濃度現像液を用いる本実施形態では現像ギャップを短縮することができる。従って、現像液中を電気泳動によって移動するトナーの移動距離が短縮するとともに、同一の現像バイアスを印加してもより高い電界が発生するので、現像効率を向上することができ、現像を高速に行えることとなる。
このような構成の現像部30Yにおいて、タンク33Yに貯留された現像液32が塗布ローラ34により汲み上げられ、規制ブレード35により塗布ローラ34上の現像液層の厚さが均一に規制され、この均一な現像液32が現像ローラ31の表面に付着し、現像ローラ31の回転に伴って感光体11Yに対向する現像位置16に搬送される。現像液中のトナーは、荷電制御剤などの作用によって例えば正に帯電している。
そして、現像位置16において現像ローラ31に担持されている現像液が現像ローラ31から供給されて感光体11Yに付着し、現像バイアス発生部114から現像ローラ31に印加される現像バイアスVb(例えばVb=DC+400V)によってイエロートナーが現像ローラ31から感光体11Yに移動して、イエロー用静電潜像が顕像化される。また、感光体11Yに付着せずに現像ローラ31上に残った現像液は、クリーニングブレード36により掻き落とされ、自重でタンク33Yに戻る。このように、この実施形態では、タンク33が本発明の「容器」に相当する。
上記のようにして感光体11Y上に形成されたイエロートナー像は、感光体11Yの回転に伴って1次転写ローラ53Yと対向する1次転写位置42Yに搬送される。この1次転写ローラ53Yは感光体11Yとで中間転写ベルト41を挟み込むように配置されている。また、この中間転写ベルト41は複数のローラ43〜46に掛け渡されており、図示を省略する駆動モータにより感光体11Yに従動する方向(図1中、反時計回り)47に感光体11Yと等しい周速で周回走行する。そして、転写バイアス発生部115から1次転写バイアス(例えばDC−400V)が印加されると、感光体11Y上のイエロートナー像が1次転写位置42Yで中間転写ベルト41に1次転写される(転写工程)。なお、1次転写後における感光体11Y上の残留電荷はLEDなどからなる除電部により除去され、残留現像液はクリーニング部14により除去される。
また、他のトナー色についても、イエロー(Y)と同様に構成されており、画像信号に対応したトナー像が形成される。そして、感光体11Y、11M、11C、11K上に形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色トナー像は、1次転写ローラ53Y、53M、53C、53Kと対向する1次転写位置42Y、42M、42C、42Kでそれぞれ1次転写されることにより、中間転写ベルト41の表面上で重ね合わされてフルカラーのトナー像が形成される。
ここで、中間転写ベルト41には各トナー像とともに感光体11Y、11M、11C、11K上に付着していた液体キャリアについても、その一部が中間転写ベルト41にそれぞれ移動しており、中間転写ベルト41の回転に伴って搬送される。この中間転写ベルト41上の液体キャリアを回収するために、後述するスキージーローラ81、82、83が各色ごとに中間転写ベルト41に対向して配設されている。
中間転写ベルト41に形成されたトナー像は中間転写ベルト41の回転に伴ってローラ45、48で挟まれた2次転写位置49に搬送される。一方、給紙カセット3(図1)に収容されている記録媒体4は、1次転写トナー像の搬送に同期して後述する搬送ユニット70により2次転写位置49に搬送される。そして、ローラ48は中間転写ベルト41に従動する方向(図1中、時計回り)に中間転写ベルト41と等しい周速で回転しており、転写バイアス発生部115から2次転写バイアスが印加されると、中間転写ベルト41上のトナー像が記録媒体4に2次転写される。なお、この実施形態ではローラ転写を採用しているため、定電圧制御により転写条件を設定したり、定電流制御により転写条件を設定することができる。また、ローラ転写の代わりに、コロナ放電により転写を行うようにしてもよいが、この場合にはコロナ放電の出力を制御することで転写条件を設定することができる。2次転写後における中間転写ベルト41上の残留現像液はクリーニング部51により除去される。
上記のようにしてトナー像が2次転写された記録媒体4は、所定の搬送経路5(図1中、一点鎖線)に沿って搬送され、定着ユニット60によってトナー像が記録媒体4に定着され、装置本体2の上部に設けられた排出トレイに排出される。この定着ユニット60は加熱ヒータ61hを内蔵する加熱ローラ61と、加熱ローラ61に接触する加圧ローラ62とを備えている。そして、ヒータ制御部116により加熱ヒータ61hの作動を制御することで定着ユニット60での定着温度が任意の温度に調整可能となっている。
また、この実施形態にかかる画像形成装置では、記録媒体4を所定の搬送経路5に沿って搬送するための搬送ユニット70が設けられている。この搬送ユニット70では、図1に示すように、給紙カセット3に対応して給紙ローラ71が設けられており、この給紙ローラ71により給紙カセット3に収容されている記録媒体4を1枚ずつ取出し、フィードローラ72に搬送する。そして、このフィードローラ72が記録媒体4をゲートローラ73に搬送し、このゲートローラ位置で一時的に待機させる。そして、上記のように2次転写動作に対応したタイミングでゲートローラ73が駆動して記録媒体4を2次転写位置49に送り込む。また、排出トレイ側では、排出前ローラ74、排出ローラ75および反転コロ76が設けられており、2次転写された記録媒体4は定着ユニット60、排出前ローラ74および排出ローラ75を経由して排出トレイ側に搬送される。
ここで、両面印刷するためには記録媒体4を反転させて再度ゲートローラ73に搬送する必要があるため、排出ローラ75は正逆回転可能となっている。すなわち、記録媒体4をそのまま排出トレイに排出する際には、正回転し続けて記録媒体4を排出トレイに完全に搬送する。一方、反転再給送する際には、記録媒体4の後端部が排出前ローラ74と排出ローラ75との間の所定位置に達すると、排出ローラ75が逆回転して記録媒体4を反転コロ76に送り込む。これによって記録媒体4は反転経路5aに沿って再給送中間ローラ77に搬送される。そして、再給送中間ローラ77および再給送ゲート前ローラ78がゲートローラ73に記録媒体4を搬送し、このゲートローラ位置で一時的に待機させる。こうして、記録媒体4の反転再給送が行われる。
次に、スキージーローラ81〜83の構成について説明する。イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色ごとに、スキージーローラ81〜83が中間転写ベルト41の移動方向(現像液の搬送方向)47に沿って並んで、しかも中間転写ベルト41に対向して配置されている。すなわち、スキージーローラ81〜83からなるローラ群が4組設けられるとともに、それら4組のローラ群が、それぞれ中間転写ベルト41上の1次転写位置42Yと1次転写位置42Mとの間、1次転写位置42Mと1次転写位置42Cとの間、1次転写位置42Cと1次転写位置42Kとの間、および1次転写位置42Kと2次転写位置49との間に配置されている。なお、各色ごとに設けられたスキージーローラ81〜83はトナー色が相違するのみで基本的な構成は同一である。したがって、ここでは、イエロー(Y)用のスキージーローラ81〜83について詳述し、その他の色用のスキージーローラ81〜83については同一または相当符号を付して説明を省略する。
スキージーローラ81〜83は、それぞれ、中間転写ベルト41に対して接離方向に移動可能に支持されている。すなわち、例えばソレノイドまたはモータなどからなるアクチュエータ91,92,93(図3)が接離駆動部118(図3)によって駆動されると、スキージーローラ81〜83は、それぞれ、接触位置(図1中、実線)と離間位置(図1中、破線)との間で往復移動する。接触位置は、中間転写ベルト41上に担持されている現像液にスキージーローラ81〜83が接触する位置であり、離間位置は、上記現像液にスキージーローラ81〜83が接触しない位置である。
また、スキージーローラ81〜83は、接触位置においてローラ駆動モータ94(図3)がモータ駆動部119(図3)によって回転駆動されると、中間転写ベルト41に従動する方向(図2中、時計回り)に中間転写ベルト41とほぼ等しい周速で回転する。スキージーローラ81〜83は、接触位置に配置されて中間転写ベルト41の表面に担持されている現像液32の表層の液体キャリアに接触することにより中間転写ベルト41から液体キャリアを剥ぎ取るものである。スキージーローラ81〜83による液体キャリアの剥ぎ取り動作については後に詳述する。
図2に示すように、スキージーローラ81〜83にはクリーニングブレード84が当接しており、スキージーローラ81〜83により中間転写ベルト41から剥ぎ取られた液体キャリアは、それぞれクリーニングブレード84により掻き取られてスキージーローラ81〜83から除去される。ここで、各クリーニングブレード84のスキージーローラ81〜83への当接位置の下方には、液体キャリア回収用の受け皿85が設置されており、クリーニングブレード84によりスキージーローラ81〜83から除去された液体キャリアは、自然落下して受け皿85に回収される(回収工程)。この受け皿85は、配管86を介してタンク33Yと連通されており、回収された液体キャリアは配管86を経由して自重で流下してタンク33Yに戻される。タンク33Yに戻す液体キャリアの戻し量は、配管86に配設された開閉弁87の開閉によって調整することができ、回収した液体キャリアの一部または全部がタンク33Yに戻される。このように、この実施形態では、受け皿85が本発明の「回収部」に相当し、配管86が本発明の「連通部」に相当する。
なお、本実施形態では、除去された液体キャリアを自重でタンク33Yに戻すように構成しているが、これに限られず、ポンプなどのキャリア送給駆動部を駆動させることにより、強制的にタンク33Yに戻すように構成してもよい。
また、本実施形態では、開閉弁87により、受け皿85で回収した液体キャリアの一部または全部をタンク33Yに戻すように構成しているが、回収した液体キャリアの全部をタンク33Yに戻す場合には、タンク33Yの開口を各クリーニングブレード84のスキージーローラ81〜83への当接位置の下方にまで延設することにより、受け皿85および配管86を設けることなく、直接、除去された液体キャリアを、自然落下させてタンク33Yに回収するように構成してもよい。
また、他のトナー色についても、イエロー(Y)と同様に構成されており、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色ごとに設けられたスキージーローラ81〜83により剥ぎ取られた液体キャリアは、受け皿85に回収されて、その一部または全部が各色現像液32を貯留するタンク33M、33C、33Kにそれぞれ戻されることになる。
図3において、主制御部100は、インターフェース102を介して外部装置から与えられた画像信号を記憶するための画像メモリ103を備えており、CPU101は、外部装置から画像信号を含む印字指令信号をインターフェース102を介して受信すると、エンジン部1の動作指示に適した形式のジョブデータに変換し、エンジン制御部110に送出する。
エンジン制御部110のメモリ117は、予め設定された固定データを含むCPU113の制御プログラムを記憶するROMや、エンジン部1の制御データやCPU113による演算結果などを一時的に記憶するRAMなどからなる。CPU113はCPU101を介して外部装置から送られた画像信号に関するデータをメモリ117に格納する。
図4はスキージーローラ81による中間転写ベルト41からの液体キャリアの剥ぎ取り動作を説明する図である。同図において、領域A、すなわち中間転写ベルト41の周回方向47におけるスキージーローラ81の上流側では、感光体11Y(図1)から現像液32が供給されて中間転写ベルト41に付着するとともに、1次転写バイアスにより液体キャリア321中をトナー像322(図4ではべた画像)が移動して中間転写ベルト41に1次転写される。なお、トナー像322の厚さをt1、液体キャリア321の厚さをt2としている。すなわち、中間転写ベルト41上の現像液32の厚さは(t1+t2)となる。
そして、接触位置に配置されたスキージーローラ81と中間転写ベルト41との間で中間転写ベルト41上の現像液32がニップされ、現像液32の表層の液体キャリア321がスキージーローラ81に接触して付着する。さらにスキージーローラ81および中間転写ベルト41が回転すると、液体キャリア321層のほぼ中央で分離する。すなわち、中間転写ベルト41に残る液体キャリア321の厚さと、スキージーローラ81に移動する液体キャリア321の厚さとは、いずれも約t2/2となる。
このようにして、液体キャリア321の一部がスキージーローラ81により中間転写ベルト41から剥ぎ取られることとなる。この実施形態では、各色ごとに3個のスキージーローラ81〜83を備え、それぞれ、接触位置と離間位置とに移動可能に構成しており、CPU113によって、スキージーローラ81〜83の位置制御が各色ごとに行われる。そして、各色ごとにスキージーローラ81〜83のうち接触位置に配置するスキージーローラの組合せを制御することにより液体キャリア321の剥ぎ取り量が制御され、これによって液体キャリア321の回収量が調整されることとなる。このように、本実施形態では、スキージーローラ81〜83が、それぞれ本発明の「剥ぎ取り部材」および「回収手段」に相当する。
図5〜図8は画占率と液体キャリアの剥ぎ取り量との関係を説明する図である。なお、各色ごとの液体キャリアの剥ぎ取り動作は、それぞれ同様の原理に基づいて行われるので、ここでは、イエロートナー像322が中間転写ベルト41上に転写された場合における画占率と液体キャリアの剥ぎ取り量との関係について詳細に説明し、他のトナー色についての説明を省略する。各図の(A)は中間転写ベルト41上のイエロートナー像を示し、(B)、(C)、(D)はそれぞれイエロー用のスキージーローラ81〜83の配置位置を示している。なお、図5〜図8では、図1と同様に、接触位置のスキージーローラを実線で示し、離間位置のスキージーローラを破線で示している。
画占率は静電潜像に占める画像部の比率である。主制御部100(図3)は、例えば静電潜像を構成する画素のうちでトナーが付着するオンドット数をカウントするドットカウンタを備えており、画像全体のドット数に対するオンドット数の比率を画占率として求める機能を有している。例えばべた画像の画占率は100%になり、画像の空白部分の画占率は0%になる。なお、主制御部100に代えてエンジン制御部110(図3)が上記ドットカウンタを備えるようにしてもよい。
ここで、本実施形態では、上述したように、各色タンク33内の現像液32は、5〜40重量%の高濃度現像液を用いているが、その範囲に含まれる値として、現像液32のトナー濃度を例えば20体積%(トナー濃度の初期値)とする。また、図4において、1次転写バイアスの印加により中間転写ベルト41に転写されるトナー像322の厚さt1=2μmとし、液体キャリア321の厚さt2=8μmとする。すなわち、中間転写ベルト41上の現像液32の厚さ(t1+t2)=10μmになる。
また、本実施形態では各色トナーとも同一成分の液体キャリア321を用いることとする。これは、各色ごとに液体キャリア321が相異すると、各色タンク33内に貯留されている現像液32に含まれる液体キャリア321の成分の同一性を保持することが困難となるからである。具体的には、以下に示す理由による。中間転写ベルト41上には各色トナー像322が重ね合わされるとともに、各色トナー像322に付着する液体キャリア321も混合される。このため、スキージーローラ81〜83による液体キャリア321の剥ぎ取り時に、他の色のトナー像322に付着する液体キャリア321も同時に剥ぎ取られることになる。そして、この剥ぎ取られた液体キャリア321が所定のタンクに戻されると各色ごとに相異する液体キャリア321の成分が混在することになるからである。
図5は同図(A)に示すように画占率が100%(べた画像)の場合である。この場合には、中間転写ベルト41上の現像液32のトナー濃度は20体積%で、タンク33Yのトナー濃度の初期値と等しくなる。そこで、同図(B)〜(D)に示すように、スキージーローラ81〜83を全て離間位置に配置することにより、液体キャリア321を回収しないこととする。すなわち、液体キャリア321の回収量を0としている。これによって、中間転写ベルト41上の現像液32が全て消費されることになるが、この消費される現像液のトナー濃度がタンク33Yの現像液32のトナー濃度の初期値に等しいので、タンク33Yのトナー濃度は初期値の20体積%に維持される。
図6は同図(A)に示すように画占率が50%の場合である。この場合には、中間転写ベルト41上の現像液32のトナー濃度は10体積%であり、t1=2μm、t2=8μmではあるが、平均的には、トナー像322の厚さが1μm、液体キャリア321の厚さが9μmとなる。従って、図5の場合に比べてより多くの液体キャリアが中間転写ベルト41に移動している。
そこで、同図(B)に示すように、スキージーローラ81を接触位置に配置すると、表層の液体キャリア321の約半分が剥ぎ取られる。その結果、領域B、すなわち中間転写ベルト41上に残る液体キャリア321の平均的な厚さは約4.5μmとなる。従って、領域Bでの現像液32のトナー濃度は約18体積%となり、タンク33Yのトナー濃度にほぼ等しくなる。
そして、同図(C)、(D)に示すように、スキージーローラ82,83を離間位置に配置しておくことにより、中間転写ベルト41上に残る現像液32のトナー濃度は約18体積%が維持される。また、タンク33Yのトナー濃度は、多くの液体キャリア321が中間転写ベルト41に移動した時点で上昇していたが、スキージーローラ81により剥ぎ取られた液体キャリア321がタンク33Yに戻されることにより、低下して初期値である20体積%に近づくこととなる。
図7は同図(A)に示すように画占率が20%の場合である。この場合には、中間転写ベルト41上の現像液32のトナー濃度は4体積%であり、t1=2μm、t2=8μmではあるが、平均的には、トナー像322の厚さが0.4μm、液体キャリア321の厚さが9.6μmとなる。従って、図6の場合に比べてさらにより多くの液体キャリアが中間転写ベルト41に移動している。
そこで、同図(B)に示すように、スキージーローラ81を接触位置に配置すると、表層の液体キャリア321の約半分が剥ぎ取られる。その結果、中間転写ベルト41上に残る領域Bの液体キャリア321の平均的な厚さは約4.8μmとなり、領域Bでの現像液32のトナー濃度は約7.7体積%となる。さらに、同図(C)に示すように、スキージーローラ82を接触位置に配置すると、表層の液体キャリア321の約半分が剥ぎ取られる。その結果、中間転写ベルト41上に残る領域Cの液体キャリア321の平均的な厚さは約2.4μmとなる。従って、領域Cでの現像液32のトナー濃度は約14体積%となり、タンク33Yのトナー濃度に近づく。なお、同図(D)に示すように、スキージーローラ83は離間位置に配置して液体キャリア321を剥ぎ取らない。これは、これ以上液体キャリア321を剥ぎ取ると、中間転写ベルト41上のトナー像322に悪影響を及ぼす虞があるためである。
これによって、中間転写ベルト41上に残る現像液32のトナー濃度は約14体積%となる。また、タンク33Yのトナー濃度は、多くの液体キャリア321が中間転写ベルト41に移動した時点で上昇していたが、スキージーローラ81,82により剥ぎ取られた液体キャリア321がタンク33Yに戻されることにより、低下して初期値である20体積%に近づくこととなる。
図8は同図(A)に示すように画占率が0%の場合である。この場合には、中間転写ベルト41上の現像液32のトナー濃度は0体積%で、液体キャリア321のみが消費され、タンク33Yのトナー濃度が上昇する。そこで、同図(B)〜(D)に示すように、スキージーローラ81〜83を全て接触位置に配置することにより、それぞれ液体キャリア321を回収する。これによって、スキージーローラ81によって剥ぎ取られた後の領域Bでの厚さは約5μmになり、スキージーローラ82によって剥ぎ取られた後の領域Cでの厚さは約2.5μmになり、スキージーローラ83によって剥ぎ取られた後の領域Dでの厚さは約1.25μmになる。そして、各スキージーローラ81〜83により剥ぎ取られた液体キャリア321がタンク33Yに戻されることにより、タンク33Yのトナー濃度の上昇が抑制されることとなる。
以上のように、スキージーローラ81〜83の位置を制御することにより、中間転写ベルト41に付着するイエロー用現像液32からの液体キャリア321の剥ぎ取り量を制御することができる。これにより、画占率に応じてタンク33Yに貯留されている現像液32のトナー濃度は変動しているが、剥ぎ取った液体キャリア321をタンク33Yに戻すことによって、タンク33Y内の現像液32のトナー濃度の変動を抑制し、初期値(ここでは20体積%)に近い値に維持することができる。このため、タンク33Yへのトナーまたは液体キャリアの補充を必要最小限にすることができる。
ついで、イエロートナー像322に付着する液体キャリア量が調整された後に、次の色(この実施形態ではマゼンタ)のトナー像322が中間転写ベルト41上に転写されてイエロートナー像322に重ね合わされる。このときマゼンタトナー像322の画占率に応じて、マゼンタ(M)用のスキージーローラ81〜83が中間転写ベルト41に付着する最上層の現像液32、つまりマゼンダ用の現像液32に接触する接触位置に適宜、配置されることによって現像液32の最表層にある液体キャリア321が剥ぎ取られ、タンク33Mに戻される。
ここで、イエロー(Y)の場合と同様に、スキージーローラ81〜83の位置を制御することにより、中間転写ベルト41に付着する最上層の現像液32からの液体キャリア321の剥ぎ取り量を制御することができる。そして、剥ぎ取った液体キャリア321をタンク33Mに戻すことによって、マゼンタトナー像322の画占率に応じてタンク33Mのトナー濃度が変動している場合でも、タンク33M内の現像液32のトナー濃度の変動を抑制することができる。
同様にして、シアン(C)、ブラック(K)についても、それぞれシアン(C)、ブラック(K)用のスキージーローラ81〜83による中間転写ベルト41に付着する最上層の現像液32からの液体キャリア321の剥ぎ取り量を制御することによって、タンク33C、33K内の現像液32のトナー濃度が変動するのを抑制することができる。
図9は回収量調整処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。なお、各色ごとの液体キャリアの回収量の調整処理は同様であるので、ここではイエロートナー像322が中間転写ベルト41上に転写された場合における液体キャリア321の回収量調整処理について説明し、他のトナー色についての説明を省略する。エンジン制御部110のメモリ117には予め液体キャリア321の回収量調整処理プログラムが記憶されている。そして、CPU113が該プログラムにしたがって装置各部を制御することで、以下の回収量調整処理が実行される。
まず、イエロー用静電潜像に占める画像部の比率である画占率P(%)を求め(#10)、求められた画占率のレベルを判別する。すなわち、55<Pか否かが判別され(#12)、P≦55であれば(#12でNO)、30<P≦55か否かが判別され(#14)、P≦30であれば(#14でNO)、0<P≦30か否かが判別される(#16)。そして、#16でNOであればP=0であるので、図8で説明したように、スキージーローラ81〜83を全て接触位置に移動させる(#18)。
また、55<Pであれば(#12でYES)、中間転写ベルト41上のトナー濃度が高いので、図5で説明したように、スキージーローラ81〜83を全て離間位置に配置したままで、このルーチンを終了する。また、30<P≦55であれば(#14でYES)、中間転写ベルト41上のトナー濃度が中程度であるので、図6で説明したように、例えばスキージーローラ81を接触位置に移動させる(#20)。この移動は1個であればよく、スキージーローラ81に代えて、スキージーローラ82または83を移動させてもよい。
また、0<P≦30であれば(#16でYES)、中間転写ベルト41上のトナー濃度が低いので、図7で説明したように、例えばスキージーローラ81,82を接触位置に移動させる(#22)。この移動は2個であればよく、スキージーローラ81,83またはスキージーローラ82,83を移動させてもよい。なお、ステップ#12,#14,#16での画占率のレベルを判別するのに用いた閾値は一例であり、他の値を用いてもよい。
同様にして、上述した回収量の調整処理が、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色ごとの画占率に応じてなされる。具体的には、各色ごとに画占率が判別されて各色ごとに接触位置に移動させるスキージーローラ81〜83の組合せが決定される。
図10は回収量調整処理ルーチンの別の例を示すフローチャートである。ここでも同様にイエロートナー像322が中間転写ベルト41上に転写された場合における液体キャリア321の回収量調整処理について説明し、他のトナー色についての説明を省略する。この動作の場合には、図3に破線で示すように、現像部30Yは粘度計39を備えている。粘度計39はタンク33Y内に配設されており、この粘度計39によって検出された現像液32の粘度に基づきCPU113によりトナー濃度が求められる。なお、粘度計39に代えて、例えば透過型光センサからなる濃度センサをタンク33Y内に配設し、直接、タンク33Y内の現像液32のトナー濃度を検出するようにしてもよい。このように、この形態では、粘度計39が本発明の「濃度検出手段」に相当する。
まず、粘度計39からの検出信号に基づきタンク33Y内の現像液32のトナー濃度N(%)を求める(#30)。ここで、粘度計39により検出される現像液32の粘度とトナー濃度との関係が演算式またはテーブルデータ形式で予め求められてメモリ117に格納されたプログラムに含まれており、上記関係に基づき#30のトナー濃度を求める処理が実行される。
そして、求めたトナー濃度がN1<Nか否かが判別され(#32)、N≦N1であれば(#32でNO)、N0<N≦N1か否かが判別され(#34)、N≦N0であれば(#32でNO)、トナー濃度が低下しているので液体キャリアの回収は行わずに、このルーチンを終了する。なお、N0はタンク33Y内の現像液32のトナー濃度の初期値であり、N1は予め実験などによって求められたN0<N1となる値である。
一方、N1<Nであれば(#32でYES)、トナー濃度が大幅に上昇しているので、図7で説明したように、例えばスキージーローラ81,82を接触位置に移動させる(#36)。この移動は2個であればよく、スキージーローラ81,83またはスキージーローラ82,83を接触位置に移動させてもよい。
また、N0<N≦N1であれば(#34でYES)、トナー濃度が小幅だけ上昇しているので、図6で説明したように、例えばスキージーローラ81を接触位置に移動させる(#38)。この移動は1個であればよく、スキージーローラ81に代えて、スキージーローラ82または83を接触位置に移動させてもよい。
なお、粘度計39により検出される現像液32の粘度と現像液32のトナー濃度との関係に基づき、現像液32のトナー濃度の比較値(図10ではN0およびN1)に対応する現像液32の粘度の値を予め求めてメモリ117に記憶しておき、検出した粘度を直接対応する値と比較することによって、図10のステップ#32,#34の判別を行うようにしてもよい。
同様にして、上述した回収量の調整処理が、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色現像液32を貯留するタンク33M、33C、33K内のトナー濃度に応じてなされ、各色ごとに接触位置に移動させるスキージーローラ81〜83の組合せが決定される。
以上説明したように、本実施形態によれば、中間転写ベルト41に付着する最上層の現像液32に接触する接触位置と接触しない離間位置との間で移動可能なスキージーローラ81〜83を各色ごとに備え、各色ごとに接触位置に配置するスキージーローラ81〜83の組合せを制御するようにしているので、中間転写ベルト41に付着する最上層の現像液32からの液体キャリア321の剥ぎ取り量を制御することができる。これによって、各色ごとに中間転写ベルト41に付着する現像液32からの液体キャリア321の回収量を調整することができる。そして、各色ごとにスキージーローラ81〜83により剥ぎ取った液体キャリア321の全てをクリーニングブレード84により掻き落として各色タンク33に戻すように構成しているので、上記回収量の調整によって、液体キャリア321の各色タンク33への戻し量を調整することが可能になる。
従って、各色画像の画占率等の違いにより、各色タンク33内の現像液32のトナー濃度がそれぞれに変動するような場合であっても、本実施形態のように各色タンク33に戻す液体キャリア321の戻し量を各色ごとに調整することによって、各色タンク33内の現像液32のトナー濃度が変動するのを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、クリーニングブレード84により各色スキージーローラ81〜83から掻き取られた液体キャリア321は、自然落下して受け皿85に回収され、各色タンク33に戻されるため、別途、液体キャリア321をスキージーローラ81〜83から受け皿85に回収する装置を設ける必要がなく、装置構成の簡素化を図ることができる。また、剥ぎ取った液体キャリア321を各色タンク33に戻すことにより、液体キャリア321を有効利用することができ、液体キャリア321の補給量を必要最小限にすることができる。
また、図9の動作によれば、画占率を求め、回収後に中間転写ベルト41上に残る現像液32のトナー濃度が、各色タンク33内の現像液32のトナー濃度の初期値に近づくように液体キャリア321の剥ぎ取り量を制御するとともに、各色ごとに中間転写ベルト41からスキージーローラ81〜83により剥ぎ取った液体キャリア321の全てをクリーニングブレード84により掻き落として各色タンク33に戻すように構成しているので、各色タンク33内の現像液32のトナー濃度変化を抑制し、初期値に維持することができる。これによって、各色タンク33の現像液32を最後まで無駄なく使用することができ、また、外部からの液体キャリアやトナーなどの補給量を最小限にすることができる。なお、この図9の動作の場合には、粘度計39などの各色タンク33のトナー濃度検出手段を不要としているので、図10の場合に比べて装置構成を簡素化することができるという利点がある。
また、図10の動作によれば、粘度計39の検出値に基づき各色タンク33のトナー濃度を求め、その値に基づき中間転写ベルト41からの液体キャリア321の剥ぎ取り量を制御し、剥ぎ取った液体キャリア321を各色タンク33に戻すように構成しているので、各色タンク33内の現像液32のトナー濃度が変化するのを抑制し、初期値に維持することができる。これによって、各色タンク33内の現像液32を最後まで無駄なく使用することができ、また、外部からの液体キャリアやトナーなどの補給量を最小限にすることができる。
<第2実施形態>
上記第1実施形態では、感光体11Y、11M、11C、11K上の各色トナー像を中間転写ベルト41に転写(1次転写)した後に、各色ごとに中間転写ベルト41から液体キャリア321を剥ぎ取るように構成しているが、感光体11Y、11M、11C、11Kからそれぞれ液体キャリア321を剥ぎ取るように構成してもよい。
図11は本発明に係る画像形成装置の第2実施形態であるプリンタの内部構成を示す図、図12は図11の要部拡大図である。この第2実施形態が第1実施形態と相違する点は、各色スキージーローラ81〜83を中間転写ベルト41に対向配置することに代えて、感光体11Y、11M、11C、11Kにそれぞれ対向配置している点であり、その他の構成は基本的に第1実施形態と同様である。したがって、同一構成については同一符号を付して説明を省略し、以下のおいては相違点を中心に本実施形態の特徴について説明する。
第2実施形態において、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色について、スキージーローラ81〜83が感光体11の回転方向に沿って並んで、しかも感光体11に対向して配置されている。すなわち、スキージーローラ81〜83からなるローラ群が各色ごとに設けられるとともに、それら4組のローラ群は、それぞれ感光体11Y上の現像位置16と1次転写位置42Yとの間、感光体11M上の現像位置16と1次転写位置42Mとの間、感光体11C上の現像位置16と1次転写位置42Cとの間、および感光体11K上の現像位置16と1次転写位置42Kとの間に配置されている。そして、各色スキージーローラ81〜83は、それぞれ感光体11Y、11M、11C、11Kに対して接離方向に移動可能に支持されている。なお、第1実施形態と同様に各色の基本的な構成は同一である。したがって、ここでは、イエローに関する構成について説明し、その他のトナー色については同一または相当符号を付して説明を省略する。
図12は、イエローに関する構成を示している。イエロー(Y)用のスキージーローラ81〜83は、感光体11Y上の現像液32に接触する接触位置に配置されることにより、感光体11Yから液体キャリア321を剥ぎ取る。このときイエロー画像の画占率等に応じて接触位置に配置させるスキージーローラ81〜83の組合せが制御されることによって、液体キャリア321の剥ぎ取り量が制御される。なお、スキージーローラ81〜83による液体キャリア321の剥ぎ取り動作は、図4〜図8と同様である。そして、剥ぎ取った液体キャリア321は第1実施形態と同様にしてタンク33Yに戻される。すなわち、スキージーローラ81〜83によって感光体11Yから剥ぎ取られた液体キャリア321は、それぞれクリーニングブレード84により掻き取られることによりスキージーローラ81〜83から除去されて、受け皿85に回収される。回収された液体キャリア321は、開閉弁87の開閉によって調整されて、その一部または全部がタンク33Yに戻される。これにより、タンク33Yに貯留されている現像液32のトナー濃度の変動を抑制することができる。
同様にして、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の他のトナー色についても、各色画像の画占率等に応じて液体キャリア321の剥ぎ取り量が制御され、剥ぎ取った液体キャリア321がそれぞれ、タンク33M、33C、33Kに戻される。これにより、各色タンク33内の現像液32のトナー濃度が変動するのを抑制することができる。
なお、各色ごとのスキージーローラ81〜83による液体キャリアの剥ぎ取り量は、各色画像の画占率に限らず、各色タンク33のトナー濃度検出結果に基づいて制御するようにしてもよい。
以上のように、この第2実施形態によれば、各感光体ごとに(各色ごとに)スキージーローラ81〜83を配設し、各感光体ごとに接触位置に配置するスキージーローラ81〜83の組合せを制御しているので、各色ごとに液体キャリア321の剥ぎ取り量を制御することができる。そして、各色スキージーローラ81〜83が剥ぎ取った液体キャリア321をそれぞれ各色タンク33に戻すように構成しているので、上記剥ぎ取り量を制御することで各色タンク33への戻し量を調整することができる。これにより、各色タンク33内の現像液32のトナー濃度が変動するのを抑制することができ、各色タンク33へのトナーまたは液体キャリアの補充を必要最小限にすることができる。なお、この第2実施形態においても、図9、図10に示す回収量調整処理動作を行うことができる。
<第3実施形態>
図13は本発明に係る画像形成装置の第3実施形態であるプリンタの内部構成を示す図、図14は図13の要部拡大図である。この画像形成装置は、いわゆる4サイクル方式のカラープリンタであり、感光体11が図13の矢印方向に回転自在に設けられている。また、この感光体11の周りにその回転方向に沿って、帯電部12、現像部30(30C、30M、30Y、30K)、スキージーローラ81〜83、クリーニング部14および除電部(図示省略)がそれぞれ配置されている。
また、帯電部12と現像部30との間の表面領域は露光部20からの光ビーム21の照射領域となっており、この照射領域に各色画像信号に対応する静電潜像が形成される。各現像部30C、30M、30Y、30Kは、それぞれ現像ローラ31に加えて、各色トナーを分散した現像液32を貯留するタンク33(33C、33M、33Y、33K)と、各色タンク33に貯留された現像液32を汲み上げて現像ローラ31に塗布する塗布ローラ34と、該塗布ローラ34上の現像液層の厚さを均一に規制する規制ブレード35と、感光体11へのトナー供給後に現像ローラ31上に残留した現像液32を除去するクリーニングブレード36とをそれぞれ備えている。
各現像部30C、30M、30Y、30Kは、各色画像信号に対応して形成された静電潜像を当該色のトナーで現像する場合のみ、該当する色の現像部が選択的に感光体11と所定の現像ギャップを隔てて対向する所定の現像位置に位置決めされて、当該現像部が担持するトナーを感光体11の表面に付与する。これによって、感光体11上に形成された静電潜像が、対応するトナー色で顕像化される。なお、現像に関与しない他の色の現像部は、感光体11から離間した位置に退避される。
このように所定の色の静電潜像が形成、現像された後に、現像されたトナー像322が感光体11の回転とともに搬送されて1次転写位置42で中間転写ベルト41に転写(1次転写)される。この実施形態では、最初に例えばシアン(C)のトナー像322を現像した後に中間転写ベルト41に転写し、続いて、例えばマゼンタ(M)のトナー像322を現像した後に中間転写ベルト41に転写し、続いて、例えばイエロー(Y)のトナー像322を現像した後に中間転写ベルト41に転写し、最後に、例えばブラック(K)のトナー像322を現像した後に中間転写ベルト41に転写することになる。このように、感光体11を4回転させることにより、中間転写ベルト41上に順次、各色トナー像322が重ね合わされてフルカラーのトナー像322が形成される。
こうして中間転写ベルト41に形成されたトナー像322は中間転写ベルト41の回転(図中、時計回り方向)に伴ってローラ45、48で挟まれた2次転写位置49に搬送され、記録媒体4に2次転写される。トナー像322が2次転写された記録媒体4は、所定の搬送経路5(図13中、一点鎖線)に沿って搬送され、定着ユニット(図示省略)によってトナー像322が記録媒体4に定着され、排出される。
次に、スキージーローラ81〜83の構成について説明する。イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色について、スキージーローラ81〜83が感光体11の回転方向15に沿って並んで、しかも感光体11に対向して配置されている。すなわち、スキージーローラ81〜83からなるローラ群が4組設けられるとともに、それら4組のローラ群が、それぞれ現像部30C、30M、30Y、30Kに対向する現像位置16C、16M、16Y、16Kと1次転写位置42との間に配置されている。そして、現像された色に対応するスキージーローラ81〜83が適宜、感光体11上の現像液に接触する接触位置に配置されて液体キャリア321を剥ぎ取る。なお、各色スキージーローラ81〜83はトナー色が相違するのみで基本的な構成は同一である。したがって、ここでは、イエロー(Y)用のスキージーローラ81〜83について説明し、その他の色のスキージーローラ81〜83については同一または相当符号を付して説明を省略する。
図14は、イエローに関する構成を示している。帯電部12により帯電された感光体11の外周面に向けて露光部20によって画像信号に対応するイエロー用静電潜像が形成される。イエロー用静電潜像は、現像部30Yが現像位置16Yに配置されることにより付与されたイエロートナーによって現像され、感光体11上にイエロートナー像322が形成される。このとき、感光体11にはイエロートナーとともに現像部30Yに付着していた液体キャリア321の一部が感光体11に移動しており、感光体11の回転に伴って搬送される。なお、現像に関与しない他の色の現像部30C、30M、30Kは、感光体11から離間した位置に退避している。
そして、感光体11に対向して配設されたイエロー(Y)用のスキージーローラ81〜83によってイエロートナー像322に付着する液体キャリア321が感光体11から適宜、剥ぎ取られる。このときイエロー画像の画占率等に応じて接触位置に配置させるスキージーローラ81〜83の組合せが制御されることによって、液体キャリア321の剥ぎ取り量が調整される。なお、スキージーローラ81〜83による液体キャリア321の剥ぎ取り動作は、図4〜図8と同様である。
剥ぎ取られた液体キャリア321は第1実施形態と同様にしてタンク33Yに戻される。すなわち、スキージーローラ81〜83により感光体11から剥ぎ取られた液体キャリア321は、それぞれクリーニングブレード84により掻き取られることによりスキージーローラ81〜83から除去されて、受け皿85に回収される。そして、回収された液体キャリア321は、開閉弁87の開閉によって戻し量が調整されて、その一部または全部がタンク33Yに戻される。これにより、タンク33Y内の現像液32のトナー濃度が変動するのを抑制することができる。
ついで、感光体11の回転に伴ってイエロートナー像322が1次転写位置42まで搬送されて中間転写ベルト41に転写(1次転写)される。なお、1次転写後における感光体11上の残留電荷はLEDなどからなる除電部(図示省略)により除去され、残留現像液はクリーニング部14により除去される。
同様にして、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の他のトナー色についても、感光体11が回転するごとに感光体11上に形成された各色トナー像322に付着する液体キャリア321が各色スキージーローラ81〜83により適宜、剥ぎ取られる。各色スキージーローラ81〜83による液体キャリア321の剥ぎ取り量は、各色画像の画占率等に応じて接触位置に配置させるスキージーローラ81〜83の組合せを制御することによって調整される。そして、剥ぎ取った液体キャリア321がそれぞれ、タンク33M、33C、33Kに戻される。これにより、各色タンク33内の現像液32のトナー濃度が変動するのを抑制することができる。
以上のように、この第3実施形態によれば、感光体11に各色トナー像322が形成されるごとに、接触位置に配置する各色スキージーローラ81〜83の組合せを制御しているので、感光体11からの液体キャリア321の剥ぎ取り量を各色ごとに制御することができる。そして、各色スキージーローラ81〜83が剥ぎ取った液体キャリア321を各色タンク33にそれぞれ戻すように構成しているので、上記剥ぎ取り量を制御することで各色タンク33への戻し量を調整することができる。これにより、各色タンク33内の現像液32のトナー濃度の変動を抑制することができ、各色タンク33へのトナーまたは液体キャリアの補充を必要最小限にすることができる。なお、この第3実施形態においても、図9、図10に示す回収量調整処理動作を行うことができる。
なお、本実施形態では、各色ごとにスキージーローラ81〜83、受け皿85、配管86等の「回収手段」を設けて各色タンク33に液体キャリア321を戻すようにしているが、これに限られず、「回収手段」を1個だけ設けておいて、各色ごとに回収した液体キャリア321を該当する色のタンク33に戻すように、液体キャリア321の戻し先を切替えるように構成してもよい。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したものに対して種々の変更を加えることが可能であり、例えば以下の変形形態(1)〜(13)を採用することができる。
(1)上記第1実施形態では、各色ごとに3個のスキージーローラ81〜83を備えているが、これに限られず、2個または4個以上備えるようにしてもよい。すなわち複数のスキージーローラを備えておれば、接触位置に配置するスキージーローラの組合せを制御することにより、中間転写ベルト41からの液体キャリア321の剥ぎ取り量を制御することができる。
(2)図15はスキージーローラ81の接触位置として、中間転写ベルト41との距離が異なる3箇所の接触位置を設けた場合の、各接触位置における液体キャリア321の剥ぎ取り量を説明する図である。また、図15ではスキージーローラ81についてのみ示しているが、スキージーローラ82,83についても同様である。
この実施形態は、アクチュエータ91(図3)を例えばモータで構成し、スキージーローラ81〜83の接触位置として、中間転写ベルト41に付着する現像液32の表面からの距離が互いに異なる複数の接触位置にスキージーローラ81〜83を配置可能にしたものである。ここでは、図15(A)に示すように、中間転写ベルト41にはべた画像が転写されているとする。また、上記実施形態と同様に、トナー像322の厚さはt1で、液体キャリア321の厚さはt2である。また、スキージーローラ81の半径をRとしている。
同図(B)では、接触位置をスキージーローラ81の表面がかろうじて中間転写ベルト41上の現像液32に接触する位置に設定している。すなわち、スキージーローラ81の中心と現像液32の表面との距離L1を、L1≒RかつL1≦Rに設定している。これによって、中間転写ベルト41上に残る液体キャリア321の厚さがt3になり、中間転写ベルト41上の現像液32の表層の液体キャリア321が少量だけ剥ぎ取られることとなる。
同図(C)では、接触位置を同図(B)より中間転写ベルト41に近接した位置に設定している。すなわち、スキージーローラ81の中心と現像液32の表面との距離L2を、L2<L1に設定している。これによって、中間転写ベルト41上に残る液体キャリア321の厚さがt4(<t3)になり、中間転写ベルト41上の現像液32の表層の液体キャリア321が同図(B)の場合より多く剥ぎ取られる。
同図(D)では、接触位置を同図(C)よりさらに中間転写ベルト41に近接した位置に設定している。すなわち、スキージーローラ81の中心と現像液32の表面との距離L3を、L3<L2に設定している。これによって、中間転写ベルト41上に残る液体キャリア321の厚さがt5(<t4)になり、中間転写ベルト41上の現像液32の表層の液体キャリア321が同図(C)の場合よりさらに多く剥ぎ取られる。
このように、図15の形態によれば、各色スキージーローラ81〜83の接触位置として、中間転写ベルト41からの距離が互いに異なる複数の接触位置にスキージーローラ81〜83を配置可能にしているので、スキージーローラ81〜83の接触位置を変更することにより、中間転写ベルト41からの液体キャリア321の剥ぎ取り量を制御することができ、これによって、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、この形態では、スキージーローラは、複数に限られず、1個だけ備えるようにしてもよい。この場合でも、液体キャリア321の剥ぎ取り量を制御することができる。
(3)上記第1実施形態において、ローラ駆動モータ94によりスキージーローラ81〜83の回転速度を変更可能にして、中間転写ベルト41により搬送される現像液に対するスキージーローラ81〜83の接触面の相対速度を変更するようにしてもよい。この形態によれば、中間転写ベルト41の周速に対してスキージーローラ81〜83の周速を増減することにより、液体キャリア321の剥ぎ取り量を増減することができ、これによって、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。なお、この形態では、スキージーローラは、複数に限られず、1個だけ備えるようにしてもよい。この場合でも、液体キャリア321の剥ぎ取り量を制御することができる。
(4)また、上記第2、第3実施形態においても、上記第1実施形態と同様に上記(1)〜(3)に示す変形形態を採用することができる。すなわち、各色ごとに3個のスキージーローラ81〜83を備えているが、2個または4個以上備えるようにしてもよい。また、スキージーローラ81〜83の感光体11からの距離を異ならせたり、感光体11により搬送される現像液に対するスキージーローラの接触面の相対速度を変更してもよい。この場合、スキージーローラを各色ごとに1個だけ備えるようにしてもよい。
(5)上記第1実施形態では、中間転写ベルト41上に各色トナー像322が重ね合わされるとともに、スキージーローラ81〜83によって剥ぎ取られずに残った液体キャリア321が蓄積されていくことになる。そこで、例えば図7(A)に示すように、第2〜第4色目(ここでは、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像322を中間転写ベルト41上に転写した場合であって、トナー像322に悪影響を及ぼす虞がない場合には、同図(D)においてスキージーローラ83を接触位置に配置するようにして、さらに液体キャリア321を剥ぎ取るようにしてもよい。
(6)上記実施形態では、例えば図7(A)に示すように、トナー像322の厚さt1=2μm、液体キャリア321の厚さt2=8μmとしているので、同図(D)において、スキージーローラ83を接触位置に配置すると、トナー像322に悪影響を及ぼす虞があることになる。しかし、例えばトナー像322の厚さt1=1μmであるなど、スキージーローラ83を接触位置に配置してもトナー像322に悪影響を及ぼす虞がない場合には、例えば同図(D)においてスキージーローラ83を接触位置に配置するようにしてもよい。
(7) 上記(5)、(6)の場合のように、スキージーローラ83を接触位置に配置してもトナー像322に悪影響を及ぼす虞がない場合には、図9、図10の動作では接触位置に移動するスキージーローラの個数を最大2個までとしているのに対して、比較するステップを1個増やして、スキージーローラ81〜83を3個とも接触位置に配置するステップを設けるようにしてもよい。
例えば図9の動作では、判別する画占率のレベルを細分化すればよい。すなわち、例えば0<P≦20であれば3個のスキージーローラを接触位置に移動させ、20<P≦35であれば2個のスキージーローラを接触位置に移動させ、35<P≦55であれば1個のスキージーローラを接触位置に移動させればよい。また、例えば図10の動作では、N1<N2となる値N2についてもトナー濃度Nと比較して、N2<Nであれば3個のスキージーローラを接触位置に移動させ、N1<N≦N2であれば2個のスキージーローラを接触位置に移動させ、N0<N≦N1であれば1個のスキージーローラを接触位置に移動させればよい。
(8)上記実施形態の図9の動作では、画占率が低い範囲では液体キャリアを十分に回収することができず、タンク33Yのトナー濃度が上昇する傾向になってしまう。すなわち、例えば図7(A)に示すように、トナー像322の厚さt1=2μm、液体キャリア321の厚さt2=8μmとしているので、同図(D)において、スキージーローラ83を接触位置に配置すると、トナー像322に悪影響を及ぼす虞があることになる。そのため、図7を参照して説明したように、画占率が20%の場合には、中間転写ベルト41上に残る現像液32のトナー濃度は約14体積%までは近付くものの、初期値である20体積%には達しない。
そこで、例えばステップ#12において、55<Pのときにも1個だけスキージーローラを接触位置に配置するようにしてもよい。これによって、液体キャリア321の回収量を増加させてタンク33Yへの戻し量を増加させることができ、タンク33Y内のトナー濃度の上昇を抑制して、可能な限り初期値に維持することができる。
(9)上記第2実施形態では、各色スキージーローラ81〜83を感光体11Y、11M、11C、11Kの現像位置16と1次転写位置42Y、42M、42C、42Kとの間にそれぞれ対向配置し、1次転写前に各感光体の表面に担持されている現像液32から液体キャリア321を剥ぎ取るようにしているが、これに限られない。例えば、各色スキージーローラ81〜83を感光体11Y、11M、11C、11K上の1次転写位置16とクリーニング部14との間に対向配置し、1次転写後に各感光体の表面に残る現像液32から液体キャリア321を剥ぎ取るようにしてもよい。
(10)上記実施形態では、液体キャリア321の回収量を調整し、回収した全ての液体キャリア321をタンク33Yに戻すように構成しているが、これに限られず、液体キャリア321の剥ぎ取り量を一定、例えばトナー像322に悪影響を及ぼさない範囲で液体キャリア321を可能な限り剥ぎ取るようにしておき、タンク33Yへの液体キャリア321の戻し量を、画占率(図9)やトナー濃度(図10)に応じて調整するような構成にしてもよい。
(11)上記実施形態では、静電潜像を構成する画素のうちでトナーが付着するオンドット数をカウントするドットカウンタを備え、画像全体のドット数に対するオンドット数の比率を画占率としているが、画占率を求める手法はこれに限られない。画占率は現像量、すなわち現像ローラ31から感光体11へのトナーの移動量に応じた値となるので、例えば現像ローラ31から感光体11に流れる電流を現像電流として検出し、この現像電流に基づきトナーの移動量(現像量)を求めて、これを画占率としてもよい。
(12)上記実施形態では、剥ぎ取り部材として、ローラ状のスキージーローラ81〜83を用いているが、これに限られず、例えばベルト状のものを用いてもよい。
(13)上記実施形態では、ホストコンピュータなどの外部装置より与えられた画像を転写紙に印刷するプリンタを用いて説明しているが、本発明はこれに限られず、複写機やファクシミリ装置などを含む一般の電子写真方式の画像形成装置に適用することができる。
要は、液体キャリアにトナーを分散した現像液を用いて現像したトナー像を中間転写ローラ、中間転写ベルト、中間転写ドラムなどの中間転写媒体に一時的に担持した後、該トナー像を記録媒体に2次転写する画像形成装置全般に本発明を適用することができる。
11…感光体(潜像担持体)、33Y,33M,33C,33K…タンク(容器)、39…粘度計(濃度検出手段)、 41…中間転写ベルト(転写媒体)、81〜83…スキージーローラ(剥ぎ取り部材、回収手段)、85…受け皿(回収部)、86…配管(連通部)