JP4385366B2 - 液体用組立式コンテナならびに該コンテナ用下金枠、側壁板および上蓋 - Google Patents

液体用組立式コンテナならびに該コンテナ用下金枠、側壁板および上蓋 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば、液状食品(香料、牛乳、果汁、果汁加工品、アロエ、酒、清涼飲料水など)または医薬用液体製品(液状の薬品など)を充填した大形袋(ガゼット)などの収納、輸送に適した液体用組立式コンテナと、該コンテナの製造に適した下金枠、側壁板および上蓋とに、関する。
【0002】
【従来の技術】
液体を収納し、輸送するための容器としては、液体を充填するための袋と、該袋を収納するための組立式コンテナとからなるバッグインコンテナが知られている(たとえば特許文献1参照)。
【0003】
金属製の組立式コンテナをバッグインコンテナに用いる場合において、収納される液体の圧力に耐えられるようにするために、角パイプなどの補強部材を組み合わせて使用することが多い。このため、最終的に使用される部材点数が多くなり、その結果、コンテナ製造時の加工工程数が増加していた。また、補強部材の形状によってはコンテナの外径寸法に対し、収納できる容積が大幅に減少することがあった。
【0004】
これに対し、木製の組立式コンテナをバッグインコンテナに用いる場合には、合板などの比較的高い強度が得られる木材を使用することで、収納できる容積を多く確保することができる利点がある。しかしながら、木製のコンテナを構成するコンテナ部材(たとえば側壁板や上蓋など)として、合板製の芯材に、表面を保護するための樹脂シートが被覆された材料を使用した場合、水分や酸素などが外部からコンテナ内部へ透過侵入してくることがあり、収納している液体に対して悪影響を及ぼすことがあった。
【0005】
ところで、組立式コンテナにおいては、コンテナの密閉性を高めるとともに、座屈を防止するために、底板の上部に収容空間を形成する複数の側壁板を配置するに際して、前記底板と側壁板との間に下金枠を設置することが行われている(たとえば特許文献2参照)。しかしながら、この特許文献2に記載されている下金枠には、前記側壁板を、収容空間の外側から自立させて固定するような位置に固定用枠が設けられているため、前記収容空間内部に、温度が比較的高く、内容量500〜1500kgのような大容量の液体をガゼットを介して充填した場合、コンテナ内部と外部との温度差によって、側壁板の内側に結露による水分が付着しても効果的に外部に排出することはできなかった。結露による水分がコンテナ内部に残存した場合、収納している液体に対して悪影響を及ぼすおそれがあった。
【0006】
さらに、前述したバッグインコンテナ用、すなわち液体用組立式コンテナについては、底板の上部に収容空間を形成する複数の側壁板と、前記収容空間を閉じる上蓋との間で、輸送時の振動などによって上蓋が外れずに、密着性を高めておくことも望まれていた。
【0007】
【特許文献1】
特開平11−152184号公報
【特許文献2】
特開2000−159227号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の第1の目的は、結露により生じる水分を効果的に外部へ排出することができる液体用組立式コンテナを提供することである。本発明の第2の目的は、収納可能な容積を十分に確保しつつ、外部からの水分や酸素などの気体の透過侵入を効果的に遮断することができる液体用組立式コンテナを提供することである。本発明の第3の目的は、底板の上部に収容空間を形成する複数の側壁板と、前記収容空間を閉じる上蓋との間で、輸送時の振動などによって上蓋が外れることがなく、密着性が高められた液体用組立式コンテナを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点によれば、パレットの上面に載置される底板の上面周囲に沿って立設された角筒状の下金枠と、
該下金枠に接続されて前記底板の上部に収容空間を形成する複数の側壁板とを、有する液体用組立式コンテナであって、
前記下金枠が、
前記複数の側壁板の少なくとも一つを下側から支持する支持部と、
該支持部の前記収容空間側から起立し、前記側壁板を前記収容空間の内側から自立させて固定する固定用枠部と、
下部に設置された前記収容空間の内側から外部に通じる排水口とを有することを特徴とする液体用組立式コンテナが提供される。
【0010】
好ましくは、前記下金枠が、前記支持部の前記収容空間とは反対側から起立し、側壁板が外側へ膨らむのを防止する膨らみ防止部を有する。
【0011】
本発明の第2の観点では、パレットの上面に載置される底板の上部に収容空間を形成する複数の側壁板を有する液体用組立式コンテナであって、
前記側壁板の少なくとも一つが、
合板からなる芯材と、
該芯材の表面に被覆されたステンレス鋼板からなる表面材とで構成されていることを特徴とする液体用組立式コンテナが提供される。
【0012】
本発明の第3の観点では、パレットの上面に載置される底板の上部に収容空間を形成する複数の側壁板と、
該複数の側壁板の上端開口に着脱自在に装着された、前記収容空間を閉じるための上蓋とを、有する液体用組立式コンテナであって、
前記上蓋が、
合板からなる芯材と、
該芯材の表面に被覆されたステンレス鋼板からなる表面材とで構成されていることを特徴とする液体用組立式コンテナが提供される。
【0013】
本発明の第4の観点では、パレットの上面に載置される底板の上部に収容空間を形成する複数の側壁板と、
該複数の側壁板の上端開口に着脱自在に装着された、前記収容空間を閉じるための上蓋とを、有する液体用組立式コンテナであって、
前記上蓋が、
矩形状の上蓋本体と、該上蓋本体の四周辺部に一体的に形成された断面コの字状の隆起部とを有し、該上蓋本体と該隆起部とがステンレス鋼板により一体折り曲げ成形された表面材と、
該表面材を外側から補強する断面略コの字状の棒状補強材とで構成されていることを特徴とする液体用組立式コンテナが提供される。
【0014】
本発明の第5の観点では、パレットの上面に載置される底板の上部に収容空間を形成する複数の側壁板と、
該複数の側壁板の上端開口に着脱自在に装着された、前記収容空間を閉じるための上蓋とを、有する液体用組立式コンテナであって、
前記上蓋が、
該上蓋の周囲に沿って連続的に形成され、かつ前記複数の側壁板の上部が挿入される断面コの字状の側壁板上部挿入部と、
該側壁板上部挿入部に挿入された側壁板を固定するための止め金具とを、有する液体用組立式コンテナが提供される。
【0015】
本発明によれば、パレットの上面に載置される底板の上面周囲に沿って所定高さで立設された角筒状の下金枠と、
該下金枠に接続されて前記底板の上部に収容空間を形成する複数の側壁板とを、有する液体用組立式コンテナの前記下金枠であって、
前記複数の側壁板の少なくとも一つを下側から支持する支持部と、
該支持部の前記収容空間側から起立し、前記側壁板を前記収容空間の内側から自立させて固定する固定用枠部と、
下部に設置された前記収容空間の内側から外部に通じる排水口とを、有する液体用組立式コンテナの下金枠が提供される。
【0016】
本発明によれば、パレットの上面に載置される底板の上部に収容空間を形成する複数の側壁板を有する液体用組立式コンテナの前記側壁板であって、
合板からなる芯材と、
該芯材の表面に被覆されたステンレス鋼板からなる表面材とで構成されていることを特徴とする液体用組立式コンテナの側壁板が提供される。
【0017】
本発明によれば、パレットの上面に載置される底板の上部に収容空間を形成する複数の側壁板と、
該複数の側壁板の上端開口に着脱自在に装着された、前記収容空間を閉じるための上蓋とを、有する液体用組立式コンテナの前記上蓋であって、
合板からなる芯材と、
該芯材の表面に被覆されたステンレス鋼板からなる表面材とで構成されていることを特徴とする液体用組立式コンテナの上蓋が提供される。
【0018】
本発明によれば、パレットの上面に載置される底板の上部に収容空間を形成する複数の側壁板と、
該複数の側壁板の上端開口に着脱自在に装着された、前記収容空間を閉じるための上蓋とを、有する液体用組立式コンテナの前記上蓋であって、
矩形状の上蓋本体と、該上蓋本体の四周辺部に一体的に形成された断面コの字状の隆起部とを有し、該上蓋本体と該隆起部とがステンレス鋼板により一体折り曲げ成形された表面材と、
該表面材を外側から補強する断面略コの字状の棒状補強材とで構成されていることを特徴とする液体用組立式コンテナの上蓋が提供される。
【0019】
本発明によれば、パレットの上面に載置される底板の上部に収容空間を形成する複数の側壁板と、
該複数の側壁板の上端開口に着脱自在に装着された、前記収容空間を閉じるための上蓋とを、有する液体用組立式コンテナの前記上蓋であって、
周囲に沿って連続的に形成され、かつ前記複数の側壁板の上部が挿入される断面コの字状の側壁板上部挿入部と、
該側壁板上部挿入部に挿入された側壁板を固定するための止め金具とを、有する液体用組立式コンテナの上蓋が提供される。
【0020】
【発明の作用および効果】
従来の下金枠には、側壁板を、収容空間の外側(図3では右側に相当する)から自立させて固定する固定用枠部が設けられていた。確かに、この位置に設けられた固定用枠部によっても側壁板を自立、固定させることは可能である。
しかしながら、このような位置に固定用枠部が設けられていると、側壁板の収容空間側(内側)に発生した結露による水分は、該側壁板の内側を伝わって収容空間の下部に集められてしまう。通常、側壁板と固定用枠部とは、接着剤やボルトなどで密着、固定されてはおらず、単に側壁板が固定用枠部の上に載せられているだけである。したがって、側壁板と固定用枠部との間には、水分が通過する程度の隙間が空いていることが多いが、上記従来の構成では、収容空間内部で発生した結露による水分を外部(側壁板の外側)へ効果的に排出することはできなかった。
【0021】
これに対し、前記第1の観点の発明では、下金枠において、側壁板を下側から支持する支持部の前記収容空間側から起立した固定用枠部を設け、該固定用枠部により側壁板を前記収容空間の内側(図3では左側に相当する)から自立させて固定するようにしている。このため、側壁板の収容空間側(内側)に発生した結露による水分が、該側壁板の内側を伝わって、該側壁板と下金枠との接続点に達すると、該側壁板と下金枠との間の僅かな隙間を通り、外部(側壁板の外側)へ排出される。また、第1の観点の発明では、下金枠の下部には、前記収容空間の内側から外部に通じる排水口が設置されている。このため、下金枠の収容空間側(内側)に発生した結露による水分が、該下金枠の収容空間側を伝わり、下部に設置された排水口を通じて外部へ排出される。すなわち、側壁板の収容空間側に発生した結露による水分を、効果的に外部へ排出することができる。
【0022】
また、前記下金枠が、前記支持部の前記収容空間とは反対側から起立する膨らみ防止部を有することにより、コンテナ内部に収納された収容物が、外部との圧力差により膨張した場合でも、側壁板が支持部から脱落することを効果的に防止することができる。
【0023】
前記第2の観点の発明では、底板の上部に収容空間を形成する複数の側壁板の少なくとも一つを、合板からなる芯材と、該芯材の表面に被覆されたステンレス鋼板からなる表面材とで構成し、前記第3〜4の観点の各発明では、前記複数の側壁板の上端開口に着脱自在に装着された前記収容空間を閉じるための上蓋を、合板からなる芯材と、該芯材の表面に被覆されたステンレス鋼板からなる表面材とで構成し、もしくは、矩形状の上蓋本体と、該上蓋本体の四周辺部に一体的に形成された断面コの字状の隆起部とを有し、該上蓋本体と該隆起部とがステンレス鋼板により一体折り曲げ成形された表面材と、該表面材を外側から補強する断面略コの字状の棒状補強材とで構成したので、コンテナの収納可能な容積を十分に確保しつつ、外部からの水分や酸素などの気体の透過侵入を効果的に遮断することができる。
【0024】
前記第5の観点の発明では、前記上蓋に、該上蓋の周囲に沿って連続的に形成され、かつ前記複数の側壁板の上部が挿入される断面コの字状の側壁板上部挿入部と、該側壁板上部挿入部に挿入された側壁板を固定するための止め金具とを、有することとしたので、複数の側壁板と上蓋との間で、輸送時の振動などによって上蓋が外れることがなく、側壁板と上蓋との密着性が高められる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を、図面に示す実施形態に基づき説明する。ここにおいて、
図1は本実施形態に係る液体用組立式コンテナの分解斜視図、
図2は図1中のII−II線に沿う断面図、
図3は図2中のIII の拡大図であり、側壁板と下金枠の関係を示す概略断面図、
図4は側壁板の要部断面図、
図5(A)〜(C)は上蓋に形成された止め金具の説明図、
図6は上蓋の他の実施形態に係る斜視図、
図7は図6のVII−VII線に沿う断面図である。
【0026】
図1に示すように、本実施形態に係る液体用組立式コンテナ2は、フォークリフトなどのリフト手段の爪部が挿入可能な凹所4が形成してあるパレット6を有する。パレット6の上面には、底板8が載置されている。底板8は、たとえば厚さ1〜5mm程度のステンレス鋼板や、厚さ5〜15mm程度の樹脂発泡材などにより構成される。底板8の上面周囲には、角筒状の下金枠10が立設されている。
【0027】
下金枠10の上には、底板8の上部に収容空間11を形成する4つの側壁が配置されている。4つの側壁は、対向する一対の側壁板12a,12cと、これら側壁板12a,12cを連結するように対向する一対の側壁板12b,12dとで構成される。本実施形態では、側壁板12a、12cは、コンテナ内部の掃除や、ガゼット装着、脱着の作業性を高めるため、上下に二分割可能な構造を有することが好ましい。本実施形態では、これら側壁板12a〜12dは、折り畳み自在に組み立てられる。
【0028】
下金枠10の上で、側壁板12a〜12dにより囲まれた空間が、液状食品または医薬用液体製品を充填したガゼット(図示省略)などを収容する空間11となる。そして、これら側壁板12a〜12dで囲まれた空間11を閉じるために、側壁板12a〜12dの上端開口には、上蓋14が着脱自在に装着される。なお、コンテナ2は、側壁板12a〜12dを固定するための固定支柱や、側壁板12a〜12dを補強するための補強支柱を有していてもよい。
【0029】
下金枠10は、たとえば鉄鋼板などの金属板で構成してある。本実施形態では下金枠10の高さは、下金枠10の内部に4つの側壁板12a〜12dが内側に重ねて折り畳まれる程度の高さとしてある。具体的には400〜500mm程度が好ましい。下金枠10は、側壁板12a〜12dにより囲まれた空間内に収容されるガゼット(図示省略)から内容物を取り出すための内容物取り出し口107が形成されている。本実施形態では、この取り出し口107のサイズは、特殊なサイズのノズルにも対応できるよう可変可能にしてある。
【0030】
図2および図3に示すように、本実施形態では、下金枠10は、側壁板12aの下端部122aを下側から支持する支持部102と、該支持部102の前記収容空間11側から起立する固定用枠部104と、該支持部102の前記収容空間11とは反対側から起立する膨らみ防止部105とを有し、固定用枠部104と膨らみ防止部105との間の空間に側壁板12aを保持することができるようになっている。固定用枠部104は、側壁板12aを、前記収容空間11の内側(図3では左側)から自立させて固定するための部材である。側壁板12aの固定方法は、接着剤やボルトなどの締結手段を使用するのではなく、たとえば、ラッチ錠などにより行われる。膨らみ防止部105は、コンテナ内部に収納される収容物(液体を充填したガゼット)が、外部との圧力差により膨張した場合に、側壁板12aが支持部102から脱落することを防止するための部材である。また、図1に示すように、下金枠10の下部には、収容空間11の内側から外部に通じる排水口106が形成されており、これにより、側壁板を伝わってきた結露による水分とともに、下金枠10自体に付着した水分をも外部へ排出することができるようになっている。
【0031】
図1に示すように、本実施形態では、側壁板12a〜12dの上端近傍には、該側壁板12a〜12dの一方面から他方面へ通ずる貫通孔123a〜123dが、各側壁板12a〜12d毎に1つ以上形成してある。これら貫通孔123a〜123dは、後述する止め金具144が抜き差しされるためのものである。
【0032】
図4に示すように、本実施形態では、側壁板12aは、芯材124aと、この芯材124aの表面を被覆する表面材126aとから構成されている。他の側壁板12b〜12dについても同様である。
【0033】
芯材124aは合板で構成されている。合板を芯材124aの構成材料とすることにより、側壁板12aの全体を金属製とする場合に比べ、コンテナ2の軽量化を図ることができる。合板は断熱性があるので、これを芯材124aに使用することで、コンテナ2に断熱性を付与することができる。これによって、コンテナ2の収容空間11内の温度変化を抑制でき、内壁や収容物への結露を抑制できる。芯材124aの厚さとしては、側壁板12a〜12dの段積み可能枚数を確保するために、5〜15mmの厚みとすることが好ましい。
【0034】
表面材126aを構成する金属材料としては、特に限定されないが、SUS304等のステンレス鋼板が好ましい。この材料は、入手しやすく、酸、アルカリに比較的強く、錆難いからである。表面材126aとしてステンレス鋼板等の金属を使用すると、水分や、酸素などの気体の透過を防止することができる。また、材料の入手が容易な上に加工が容易であり、強度も十分に確保できる。さらに、金属なので吸湿性がなく、表面に黴が発生しにくいので、衛生的である。表面材126aとしての金属材料は、コンテナ2の軽量化のためになるべく薄い方がよいが、側壁板12a〜12dの強度を確保するためには一定値以上の厚さが必要である。このため、表面材126aの厚さは、0.05〜1mmの範囲が好ましい。
【0035】
なお、側壁板12aの縁部外周には、本実施形態では金属製の枠体が装着してあり、側壁板12aを補強している。他の側壁板12b〜12dについても同様である。
【0036】
本実施形態では、前記側壁板12a〜12dと同様に、上蓋14も、合板からなる芯材と、この芯材の表面を被覆するステンレス鋼板からなる表面材とで構成されている。
【0037】
図5(A)に示すように、本実施形態では、上蓋14の周囲に沿って4つの側壁板12a〜12dの上部が挿入される側壁板上部挿入部142が連続して四周辺部に形成されている。この側壁板上部挿入部142は、断面コの字状に成形された金属で構成される。また、上蓋14には、この側壁板上部挿入部142に挿入される側壁板12a〜12dの上部を固定するための止め金具144が装着されている。本実施形態では、この止め金具144は、4つの側壁板12a〜12dの上部が挿入された際に、該側壁板12a〜12dの上端近傍に形成された貫通孔123a〜123dに差し込むことにより、側壁板12a〜12dに対して上蓋14を固定することができるようになっている(図5(B)〜(C)参照)。
【0038】
図1に示すように、上蓋14の一側端部には、側壁板との接続を補助するゴムバンド部145が設置してあり、このゴムバンド部145を、側壁板12dの上部に形成されたゴムバンド受け部125dに引っかけることにより接続を補助することができるようになっている。
【0039】
上蓋14の四隅には、ズレ防止用の治具141(たとえばゴム板など)が設置してあってもよい。
【0040】
なお、上蓋14に代えて、図6および図7に示す別の態様の上蓋30を使用してもよい。図6および図7に示すように、上蓋30は、表面材304を有する。表面材304は、矩形状の上蓋本体301と、該上蓋本体301の四周辺部に一体的に形成された断面コの字状の隆起部302(側壁板上部挿入部142に相当する)とで構成されている。上蓋本体301と隆起部302とは、ステンレス鋼板により一体折り曲げ成形されている。表面材304は、断面略コの字状の棒状補強材306により、該表面材304を外側から補強されている。
【0041】
本実施形態に係る液体用組立式コンテナ2の組立方法の一例を説明する。まず、図1に示すように、パレット6の上面に底板8を載置する。次に、底板8の上面周囲に沿って角筒状の下金枠10を立設する。次に、下金枠10の上に、底板8の上部に収容空間11を形成する4つの側壁板12a〜12dを配置する。具体的には、まず、対向する一対の側壁板12b,12dを、下金枠10の上に配置し、固定する。次に、これら側壁板12b,12dを連結するように対向する一対の側壁板12a,12cを下側から、下金枠10の支持部102で支持させるとともに、固定用枠部104により、一対の側壁板12a,12cを、収容空間11の内側から自立させて固定し、4つの側壁を配置する。これにより、底板8と、下金枠10、側壁板12a〜12dとで収容空間11が形成される。次に、収容空間11に、液状食品または医薬用液体製品を充填したガゼット(図示省略)などを収容した後、側壁板12a〜12dの上端開口に上蓋14を装着する。このとき、図5(A)〜(C)に示すように、4つの側壁板12a〜12dの上部を側壁板上部挿入部142に挿入させた後、止め金具144を、側壁板12a〜12dの上端近傍に形成された貫通孔123a〜123dに差し込むとともに、ゴムバンド部145を側壁板12dに形成されたゴムバンド受け部125dに引っかけることにより、側壁板12a〜12dに対して上蓋14を確実に固定することができる。
【0042】
本実施形態に係るコンテナ2では、下金枠10において、固定用枠部104を、側壁板12aの下端部122aを下側から支持する支持部102の前記収容空間11側から起立するようにしたので、側壁板12aの収容空間11側に発生した結露による水分は、該側壁板12aの内側を伝わって、該側壁板12aと下金枠10との接続点に達すると、該側壁板と下金枠との間の僅かな隙間Aを通り、外部(側壁板12aの外側。図3では右側)へ排出される。また、下金枠10の下部には、前記収容空間11の内側から外部に通じる排水口106が設置されている。このため、下金枠10の収容空間11側に発生した結露による水分は、該下金枠10の収容空間11側を伝わり、下部に設置された排水口106を通じて外部へ排出される。このように、本実施形態によれば、側壁板12aの収容空間11側に発生した結露による水分を、効果的に外部へ排出することができる。
【0043】
また、本実施形態のコンテナ2によれば、側壁板12a〜12dとともに、上蓋14をも、合板からなる芯材124aと、該芯材の表面に被覆されたステンレス鋼板からなる表面材126aとで構成したので、コンテナ2の収納可能な容積を十分に確保しつつ、外部からの水分や酸素などの気体の透過侵入を効果的に遮断することができる。また、上蓋14に代えて上蓋30を使用しても同様の効果が期待できる。
【0044】
さらに、本実施形態のコンテナ2によれば、上蓋14が、複数の側壁板12a〜12dの上部が挿入される断面コの字状の側壁板上部挿入部142と、該側壁板上部挿入部142に挿入された側壁板を固定するための止め金具144とを有するので、複数の側壁板と上蓋との間で、輸送時の振動などによって上蓋が外れることがなく、側壁板と上蓋との密着性が高められる。しかも本実施形態では、これに加えてゴムバンド部145が設けられているので、側壁板との接続が一層確実になる。
【0045】
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
【0046】
たとえば、上述した実施形態では、下金枠10の側壁板12aが接続される部分のみが、上記特定構造となっている場合を例示したが、これに限定する趣旨ではなく、側壁板12b〜12dの1つ以上が接続される部分が特定構造となっていても良い。また、側壁板12a〜12dの少なくとも一つが、上記特定構造となっていれば良く、必ずしも全ての側壁板12a〜12dが上記特定構造となっていなくても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本実施形態に係る液体用組立式コンテナの分解斜視図である。
【図2】 図2は図1中のII−II線に沿う断面図である。
【図3】 図3は図2中のIII の拡大図であり、側壁板と下金枠の関係を示す概略断面図である。
【図4】 図4は側壁板の要部断面図である。
【図5】 図5(A)〜(C)は上蓋に形成された止め金具の説明図である。
【図6】 図6は上蓋の他の実施形態に係る斜視図である。
【図7】 図7は図6のVII−VII線に沿う断面図である。
【符号の説明】
2… コンテナ
4… 凹所
6… パレット
8… 底板
10… 下金枠
102… 支持部
104… 固定用枠部
105… 膨らみ防止部
106… 排水口
107… 内容物取り出し口
11… 収容空間
12a〜12d… 側壁板
124a… 芯材
126a… 表面材
125d… ゴムバンド受け部
14,30… 上蓋
142… 側壁板上部挿入部
144… 止め金具
145… ゴムバンド部
302… 隆起部
304… 表面材
306… 棒状補強材

Claims (4)

  1. パレットの上面に載置される底板の上面周囲に沿って立設された角筒状の下金枠と、
    該下金枠に接続されて前記底板の上部に収容空間を形成する複数の側壁板と、
    前記収容空間を閉じるための上蓋とを、有する液体用組立式コンテナであって、
    前記下金枠が、
    前記複数の側壁板の少なくとも一つを下側から、前記側壁板との間に水分が通過可能な僅かな隙間を形成するように支持する支持部と、
    該支持部の前記収容空間側から起立し、前記側壁板を前記収容空間の内側から自立させて、前記側壁板との間に水分が通過可能な僅かな隙間を形成するように固定する固定用枠部と、
    下部に設置された前記収容空間の内側から外部に通じる排水口と、
    サイズが可変な内容物取り出し口と
    前記支持部の前記収容空間とは反対側において、部分的に、当該反対側から起立し、側壁板が外側へ膨らむのを防止する膨らみ防止部とを、有し
    前記上蓋が、
    当該上蓋の周囲に沿って連続的に形成され、かつ前記複数の側壁板の上部が挿入される断面コの字状の側壁板上部挿入部と、
    前記側壁板上部挿入部に挿入された側壁板を固定するための止め金具とを、有する液体用組立式コンテナ。
  2. 前記側壁板の少なくとも一つが、
    合板からなる芯材と、
    該芯材の表面に被覆されたステンレス鋼板からなる表面材とで、構成されていることを特徴とする請求項1に記載の液体用組立式コンテナ。
  3. 前記上蓋が、さらに、
    合板からなる芯材と、
    該芯材の表面に被覆されたステンレス鋼板からなる表面材とで構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体用組立式コンテナ。
  4. 前記上蓋が、さらに、
    矩形状の上蓋本体と、該上蓋本体の四周辺部に一体的に形成された断面コの字状の側壁板上部挿入部とを有し、該上蓋本体と該側壁板上部挿入部とがステンレス鋼板により一体折り曲げ成形された表面材と、
    該表面材を外側から補強する断面略コの字状の棒状補強材とを有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体用組立式コンテナ。
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