JP4384920B2 - 保守計画の評価方法及び保守計画の評価装置 - Google Patents

保守計画の評価方法及び保守計画の評価装置 Download PDF

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Description

本発明は、劣化を伴う機械設備の予防保全に必要な保守計画を評価する方法に係り、特に各種プラントを対象とした保守計画の評価に好適な方法と装置に関する。
プラントなどにおける機械設備の予防保全には的確な保守(メンテナンス)が欠かせないが、この保守に関しては、設備の主要部品を新品に置き換えることで、機器の劣化度合いを初期状態に戻すことができるようにする保守と、応急的な処置によって部分的に発生した不具合は解消するものの、機器の劣化度合いは改善できない保守とがあり、ここでは前者を設備更新保守、後者を応急修理保守と呼ぶ。
そして、後者の応急修理保守については、設備を点検して不具合が見付かったときや、実際に故障が発生したときに実施されるが、前者の設備更新保守は、応急修理に比して大規模な投資が必要であり、部品の調達にも時間を必要とするため、通常は予め実施時期を設定した上で実施される。
このときの実施時期については、まず設備メーカーが推奨する一定の時期に必ず実施するというTBM(Time Based Maintenance)と呼ばれる方法や、点検により機器の状態を把握し、設備更新が必要なときだけ実施するCBM(Condition Based Maintenance)と呼ばれる方法などが一般的である。
一方、これとは別に、故障リスクを勘案した最適計画手法として、次のような方法が従来技術として提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
すなわち、まず、故障確率と故障時の損失額の積である故障損失の期待値を費用として予防保全投資の費用に上乗せし、一定期間の合計費用を算出する。この計算を、設備更新時期を変えては繰り返えした後、設備更新の時期と合計費用の関係を求め、種々の制約条件を加味した上で最も合計費用の小さい時期を最適な設備更新の時期とするのである。
特開2002−323921号公報
上記従来技術の場合、その手法で得られた結果は故障確率のデータに基づいた最適な解であるといえるが、ここで故障確率が高く、例えば90%とされたからといって、実際に当該機械設備が現時点で必ず壊れてしまうわけではない。
そこで、設備管理者などのユーザは、現時点では何らの不具合も見られない機械設備について、現時点では投資を見合わせ、「何か大きな問題が発生するまでは大規模な予防保全投資は先送りしたい」といった投資の先送りを、機械設備の保守時期決定のための戦略として思い浮かべたとしてもおかしくはない。
この場合、ユーザは、このような設備投資の先送りに関する保守投資の戦略について、どのような価値判断を下したらよいのか迷うことになり、評価の基準が求められることになるが、しかし、従来技術では、この投資意思決定の先送りのような、確率的に発生する事象に基づく意思決定にかかわる戦略の価値については評価できなかった。
本発明の目的は、機械設備の保守時期決定のための戦略として、設備投資の先送りに関する保守投資の戦略が適用されたときにも定量的に価値が評価できるようにした保守計画の評価方法及び装置を提供することにある。
上記目的は、機械設備の予防保全における保守計画を評価する方法であって、前記機械設備に予想される故障発生の有無を、離散化表現された時間区間tにおける1と0の数値に割り当てて二進数列からなるシナリオiとし、それを配列N(t、i)で表される故障シナリオとして発生する故障シナリオ発生手段と、前記機械設備の保守に要する投資の先送りに関する戦略を、前記故障シナリオN(t、i)における時間区間tについて、故障が発生したとき保全対策を実施する場合を1とし、実施しない場合を0で表す条件式として入力戦略入力手段と、前記戦略情報と前記故障シナリオN(t、i)に基づき、前記戦略情報がシナリオiの時刻tで保全対策を実施する場合はu(t、i)=1となり、前記戦略情報がシナリオiの時刻tで保全対策を実施しない場合はu(t、i)=0となる保全シナリオu(t、i)を生成する保全シナリオ発生手段と、前記機械設備の将来における故障の確率と保守実施後の前記機械設備の故障の確率を保存した確率データベースと、前記機械設備の通常運転に伴う費用と故障発生時の損失による費用及び前記機械設備の保守に要する費用と保守実施後の通常運転に伴う費用を保存した費用データベースと、前記故障シナリオと前記保全シナリオ及び前記機械設備の将来における故障確率と前記機械設備をメンテナンスした場合のそれ以降の故障確率、前記機械設備の通常営業に伴う費用と前記故障発生時の損失による費用、それに前記メンテナンスの費用と前記メンテナンス後の通常営業に伴う費用に基づいて、前記機械設備の保守時期決定の戦略を適用した場合の前記機械設備の運転全体に関わる費用を算出する演算手段とを用い、前記機械設備の保守に要する投資の先送りに関する戦略を、前記演算手段の出力に基づいて評価することにより達成される。
同じく、上記目的は、機械設備の予防保全における保守計画を評価する方法であって、前記機械設備に予想される故障発生の有無を、離散化表現された時間区間tにおける1と0の数値に割り当てて二進数列からなるシナリオiとし、それを配列N(t、i)で表される故障シナリオとして発生する故障シナリオ発生手段と、前記機械設備の保守に要する投資の先送りに関する戦略を、前記故障シナリオN(t、i)における時間区間tについて、故障が発生したとき保全対策を実施する場合を1とし、実施しない場合を0で表す条件式として入力戦略入力手段と、前記戦略情報と前記故障シナリオN(t、i)に基づき、前記戦略情報がシナリオiの時刻tで保全対策を実施する場合はu(t、i)=1となり、前記戦略情報がシナリオiの時刻tで保全対策を実施しない場合はu(t、i)=0となる保全シナリオu(t、i)を生成する保全シナリオ発生手段と、前記故障シナリオの中で、前記保全シナリオに設定された前記保守対策の実施時期のうち最も遠い将来にメンテナンスを実施するまでのシナリオと同一のものは削除して前記故障シナリオの数を削減するシナリオ削減手段と、前記機械設備の将来における故障の確率と保守実施後の前記機械設備の故障の確率を保存した確率データベースと、前記機械設備の通常運転に伴う費用と故障発生時の損失による費用及び前記機械設備の保守に要する費用と保守実施後の通常運転に伴う費用を保存した費用データベースと、前記シナリオ削減手段により数が削減された故障シナリオと前記保全シナリオ及び前記機械設備の将来における故障確率と前記機械設備をメンテナンスした場合のそれ以降の故障確率、前記機械設備の通常営業に伴う費用と前記故障発生時の損失による費用、それに前記メンテナンスの費用と前記メンテナンス後の通常営業に伴う費用に基づいて、前記機械設備の保守時期決定の戦略を適用した場合の前記機械設備の運転全体に関わる費用を算出する演算手段とを用い、機械設備の保守に要する投資の先送りに関する戦略を、前記演算手段の出力に基づいて評価することにより達成される。
更に、上記目的は、機械設備の予防保全における保守計画を評価する装置であって、前記機械設備に予想される故障発生の有無を、離散化表現された時間区間tにおける1と0の数値に割り当てて二進数列からなるシナリオiとし、それを配列N(t、i)で表される故障シナリオとして発生する故障シナリオ発生部と、前記機械設備の保守に要する投資の先送りに関する戦略を、前記故障シナリオN(t、i)における時間区間tについて、故障が発生したとき保全対策を実施する場合を1とし、実施しない場合を0で表す条件式として入力戦略入力部と、前記戦略情報と前記故障シナリオN(t、i)に基づき、前記戦略情報がシナリオiの時刻tで保全対策を実施する場合はu(t、i)=1となり、前記戦略情報がシナリオiの時刻tで保全対策を実施しない場合はu(t、i)=0となる保全シナリオu(t、i)を生成する保全シナリオ発生部と、前記機械設備の将来における故障の確率と保守実施後の前記機械設備の故障の確率を保存した確率データベースと、前記機械設備の通常運転に伴う費用と故障発生時の損失による費用及び前記機械設備の保守に要する費用と保守実施後の通常運転に伴う費用を保存した費用データベースと、前記故障シナリオと前記保全シナリオ及び前記機械設備の将来における故障確率と前記機械設備をメンテナンスした場合のそれ以降の故障確率、前記機械設備の通常営業に伴う費用と前記故障発生時の損失による費用、それに前記メンテナンスの費用と前記メンテナンス後の通常営業に伴う費用に基づいて、前記機械設備の保守時期決定の戦略を適用した場合の前記機械設備の運転全体に関わる費用を算出する演算部と、前記演算部による費用の算出結果をグラフ表示する表示部とを備え、前記機械設備の保守に要する投資の先送りに関する戦略を、前記表示部によるグラフ表示に基づいて評価できるようにしても達成される。
ここで、本発明は、投資戦略の価値評価として一般的に用いられるリアルオプション評価法を、機械設備のメンテナンス(保守)投資戦略に適用した結果であり、この点が大きな特徴であるといえる。
このとき、単純にリアルオプション評価法を適用したのでは、或る条件のもとでは評価に必要な計算量が膨大になってしまう場合がある。そこで、この場合には、リアルオプション評価法に投資戦略に応じた効果的な計算数の削減が得られるようにした点も本発明の特徴であるといえる。
また、このとき、本発明では、戦略の入力に特有の方法が適用されている点も特徴であり、更に、結果の表示に特有の方法が適用されている点も特徴と言える。
本発明によれば、「何か起こるまで何もしない」という意思決定の先送りという戦略そのものが持つ価値が評価可能になるので、投資戦略に新たな選択肢が与えられ、設備管理者などユーザの要望に応えることができる。
また、本発明によれば、入力された戦略の条件を用いて簡略化されるので、価値の評価のための計算処理が、実用的な計算時間の範囲内に抑えることができる。
以下、本発明による保守計画の評価方法について、図示の実施の形態により詳細に説明する。ここで、本発明は、上記したように、投資戦略の価値評価に一般的に用いられるリアルオプション評価法を機械設備のメンテナンス(保守)投資戦略に適用した点を特徴としている。
<第1の実施形態>
まず、本発明で使用している各種情報について、その性格と演算について説明する。
始めに本発明で取り扱う時間について定義すると、まず、ここで時間は離散時間系とする。そして時間の最小単位をhとし、時刻0からn区間分の時刻T=n×h(nは整数)までの区間を考え、t区間目(0≦t≦n)を時刻tとする。この場合、時刻0は評価時点であって、本発明では現在を意味する。
次に、本発明で取り扱うシナリオについて定義する。まず、n個の区間に対して事象が発生したか否かを1と0で表現する。つまり、事象が発生した→1、事象が発生しない→0とする。そうすると、1と0の列で表された数字の列が事象発生のシナリオそのものとなる。
そこで、この数字の列として、配列N(t、i)を定義する。ここで、(1≦i≦2n)である。そして、i番目のシナリオにおける時刻tの区間で故障が発生したとき、N(t、i)=1とし、故障が発生しなければ、N(t、i)=0とする。すなわち、以下の数1と数2に示すように定義する。
(数1)
N(t、i)=1(シナリオiで時刻tに故障が発生した)…… ……(数1)
(数2)
N(t、i)=0(シナリオiで時刻tに故障が発生しなかった)……(数2)
ここで、このシナリオiの作成方法としては、例えば整数i(1≦i≦2n)に対して、N(t、i)は、iを二進数表現したときの(n−t)桁目の数値とすればよい。例えばn=8、i=210とし、ここで数値210を10桁の二進数に変換すると、11010010となるため、配列N(t、i)は以下のようになる。
N(1、210)=1
N(2、210)=1
N(3、210)=0
N(4、210)=1
N(5、210)=0
N(6、210)=0
N(7、210)=1
N(8、210)=0
こうして作成された2n 個のシナリオに対して、戦略に基づき予防保全対策の時期を決定する。まず、以下で取り扱う予防保全対策は単に保全対策と呼ぶ。これは、予防保全対策によって保全計画の対象である機器の劣化度合いが改善するような保全対策という意味からきたもので、この保全対策には、例えば部品の交換、機器の一括交換などが代表例として挙げられれるが、他にも故障確率が改善するような補修方法であれば何でも対象とすることができる。
そして、故障発生の二項シナリオN(t、i)と同様、ここでも予防保全対策シナリオu(t、i)について、シナリオiの時刻tにおいて保全対策を実施した場合、u(t、i)=1、保全対策を実施しない場合はu(t、i)=0と定義する。すなわち、次の数3と数4に示すように定義する。
(数3)
u(t、i)=1(シナリオiの時刻tで保全対策を実施する)………(数3)
(数4)
u(t、i)=0(シナリオiで時刻tに保全対策を実施しない)……(数4)
次に、今後の計算のため、以下の4種の値を定義する。まず、シナリオiにおいて、時刻tにおける直前の故障からの経過時間をγ(t、i)とし、時刻tまでに発生した故障回数をδ(t、i)とする。そして、時刻tにおける直前の保全対策実施からの経過時間をε(t、i)とし、時刻tまでに実施した保全対策の回数をη(t、i)とする。
このとき、故障回数δ(t、i)は、以下の数5で表わされ、回数η(t、i)は、以下の数6で表わされる。
Figure 0004384920
Figure 0004384920
次に、上記したシナリオ類の設定方法について説明すると、これらは保全対策の意思決定戦略に基づいて設定される。いま、保全対策の意思決定戦略が、例えば「3年目に保全対策を実施する」というものであった場合、予防保全対策シナリオu(t、i)は、次式のように決めればよい。
u(t、i)=1 (t=3の場合)
u(t、i)=0 (t≠3の場合)
また、保全対策の意思決定戦略が、例えば「今後、始めて故障が発生した期間に保全対策を実施する」というものならば、予防保全対策シナリオu(t、i)は、次式のように決めればよい。
u(t、i)=1 {N(t、i)=1で、且つδ(t、i)=1の場合}
u(t、i)=0 {上記以外の場合}
この他にも、例えば「今後、始めて故障が発生した次の期間に保全対策を実施」、或いは「今後3期間は保全対策を実施せず、その後で始めて故障が発生した期間に保全対策を実施」などの定義方法も考えられるので、何れの場合も上記の例のようにN(t、i)、γ(t、i)、δ(t、i)を用いた条件式によってu(t、i)の値を決定すればよい。
次に、シナリオiにおける総費用C(i)を定義する。ここで、このC(i)は期間tごとに決定される費用c(t、i)の積算値であるため、次の数7によって求める。
Figure 0004384920
ここで、この数7における費用c(t、i)は、後述の数9と数10で定義されるが、その前に、これら数9と数10を構成している要素について説明すると、まず、保全対策前の費用をd(t)とする。そうすると、この費用d(t)は、通常の機器運用にかかわる維持費用のことで故障時の補修対策費用を含まないため、シナリオiにかかわらず時間tに依存する。
次に、保全対策のための費用をg(t)とする。このとき、この費用g(t)は、時間tに依存しない固定値でもよいが、ここでは、時間tに依存して変化する値として説明し、そして、保全対策後の費用をe(ε)とする。この費用e(ε)は、保全対策を実施した後の機器運用に関わる維持費用であるため、直前に保全対策を実施してからの経過時間ε(t、i)によって決まる。
なお、この費用e(ε)は、本来は費用e(ε(t、i))と表記されるべきであるが、この場合、複数のカッコになって表記が分かり難くなってしまう虞れがあるので、e(ε)と表記した。また、以後、ε(t、i)のようなカッコ付きの配列変数を、他の配列変数のインデックスに用いる場合には、(t、i)の部分を省略する。
次に、故障による損失額をf(t)とする。そうすると、この損失額f(t)は、数8に示すように、故障停止によって発生する営業収入の減少分f1(t)と、例えば人件費、部品費用など補修対策に必要な費用f2(t)からなる。
(数8)
f(t)=f1(t)+f2(t)……………(数8)
このとき、この損失額f(t)は、時間tに依存しない固定値としてもよいが、ここでは時間tに依存して変化する値として説明する。
最後に、保全対策の費用をg(t)とする。このときも、費用g(t)は、時間tに依存しない固定値でもよいが、ここでも時間tに依存して変化する値として説明する。
そうすると、費用c(t、i)は、次の数9と数10の2式で定義できる。
(数9)
c(t、i)=d(t)+f(t)×N(t、i) (η=0の場合)…………(数9)
(数10)
c(t、i)=e(ε)+f(t)×N(t、i)+
(g(t)−f1(t))×u(t、i) (η≧1の場合)……(数10)
ここで、以上に定義した費用の推移について、図20から図23を用いて説明すると、まず保全対策前の費用d(t)は、日常的な点検や軽微なメンテナンスに関わるものであるため、あまり年ごとに大きく変動しない。
従って、その時間的な推移は図20(a)に示すようになる。なお、ここでは、簡略化のため、d(t)が時間に対して一定であるとして描いてある。また、図20(b)には、費用d(t)の時間積分の推移が示してあるが、この費用d(t)の時間積分は、一定の支出が一定間隔で積算されるため、図示のように、単調に減少している。
次に、図21(a)には、保全対策後の費用e(t)と保全対策費g(t)の推移が示してある。但し、この図では時刻t=0で保全対策を実施した場合とし、このため時間εではなく時間tとしてあり、ここで、保全対策費g(t)は、一般に日常的な費用である保全対策前の費用d(t)よりも大きくいため、最初に大きな出費として現れている。
一方、その後の費用e(t)は、保全対策前の費用d(t)と同様、日常的な点検などに伴う費用と、保全対策によって機械設備が新しくなることにより削減される維持費用(例えば燃料の使用量)とからなるが、この費用e(t)の中に含まれている日常的な点検などに伴う費用は、機械設備が新しくなることによって省略される点検による費用も含まれている。
このため、費用e(t)は、費用d(t)よりも小さくなる上、維持費の削減は、保全対策前の状態を規準にすると、収入が増えたことになるため、図21(a)に示されているように、プラスとなることもある。従って、これらの費用e(t)及び保全対策費g(t)の時間積分は、図21(b)に示すように、最初に大きくマイナスに振れた後、単調に上昇している。
次に、図22は、故障による損失額f(t)の推移状況を示したものであるが、この損失額f(t)は故障が発生したときだけ必要になる費用であるため、この図に示されているように、或る時点でだけ現れる。
ここで、図23(a)は、図20から図22で説明した費用d(t)、保全対策費g(t)、費用e(t)、それに損失額f(t)の積算値、すなわち、費用c(t、i)の推移を示したもので、この図では、t=4の時点で故障が発生し、その期間内に保全対策を実施した場合が例示してあるが、このとき、数式9と数式10による費用c(t、i)は、図23(a)の例では、以下の数11と数12、それに数13に示すようになる。
(数12)
c(t、i)=d(t) (t≦3の場合)…… ……(数11)
(数12)
c(t、i)=g(t)+f(t) (t=4の場合)……(数12)
(数13)
c(t、i)=e(t) (t≧5の場合)…… ……(数13)
このときの費用c(t、i)の時間積分の推移を図23(b)に示す。図示のように、この費用c(t、i)の時間積分は、保全対策前は単調に減少し、故障発生と保全対策により一段と低下し、その後は緩やかに上昇する。そこで、この費用c(t、i)の時刻tまでの時間積分をcf(t、i)と定義すると、次の数14に示すようになる。
Figure 0004384920
次に、シナリオiの成立確率P(i)を定義する。P(i)は、各シナリオにおける時刻tの故障確率p(t、i)の積で表わされるので、次の数15に示すようになる。
Figure 0004384920
そうすると、各シナリオiにおける時刻tの故障確率p(t、i)は、以下のようにして定義される。すなわち、まず、最初の保全対策が実施される前の故障確率をq(t)、保全対策実施後の故障確率をr(ε)とすると、p(t、i)は次の数16〜数19の4式で定義できる。
(数16)
p(t、i)=q(t) {η=0で、N(t、i)=1の場合}…………(数16)
(数17)
p(t、i)=1−q(t) {η=0で、N(t、i)=0の場合}……(数17)
(数18)
p(t、i)=r(ε) {η≧1で、N(t、i)=1の場合}…………(数18)
(数19)
p(t、i)=1−r(ε) {η≧1で、N(t、i)=0の場合}……(数19)
次に、これら故障確率の取り扱い方法について具体的に説明する。ここで、一般に、機械設備の故障確率はワイブル分布で表現される。従って、いま、或る機械設備の故障確率を表わすワイブル分布の形状母数(パラメータ)をαとし、尺度母数(パラメータ)をβとすると、当該機械設備の運転開始からの経過時間tm に対する故障確率w(tm)は次の数20に従う。
(数20)
w(tm)=α/β・tm (α-1)・exp(−(tm/β)α)…………(数20)
このときの形状母数αと、尺度母数βは機械設備の劣化特性に依存するパラメータで、実際の機械設備の故障履歴から統計的に算出される値であるが、ここで、一例として、α=6、β=10とした場合の経過時間tm と故障確率w(tm)の関係を示したのが図15であり、この図から、経過時間tm の途中で故障確率w(tm)にピークが現われることが判る。
次に、この故障確率w(tm)の積分として得られるワイブル累積確率分布W(t)は次の数21で与えられる。
(数21)
W(t)=1−exp(−(tm/β)α)…………(数21)
ここで、図16は、図15と同じパラメータのときの時間tm とW(t)の関係を示したものである。
ところで、この実施形態では、上記したように、時間を離散化して取り扱うようになっているため、機械設備の故障確率w(tm)も、図17に示すように、離散化した数値の列として取り扱う。そして、まず現時点におけるプラントの運転開始からの経過時間をとする。
そこで、次に、図17の条件のもとで、時間の単位を年にとり、ここで一例として、運転開始から7年(tL=7)を経過したプラント(機械設備)に対して、いまから6年後(u=6)に保全対策を実施する場合の故障確率値の取り扱い方法について、図18を用いて説明する。
まず1年目の故障確率q(1)は、運転開始から6年間は故障せず、7年目に故障が発生するという条件付きの確率になるため、tm=0から7までの故障確率w(tm)の積算値となる。すなわち、数22の通りになる。
Figure 0004384920
一方、最初の保全対策の前(η=0)までは、各年の故障確率がそのまま故障確率q(t)そのものとなり、従って、次の数23の通りになる。
(数23)
q(t)=w(t+tL) (1<t<uの場合)……(数23)
ここで、保全対策を実施したとすると、機械設備は新品同然となるため、故障確率はプラントの運転時間ゼロ時の故障確率w(0)に初期化されて再スタートする。従って、次の数24の通りになる。
(数24)
r(ε)=w(ε) (η≧1の場合)…… ……(数24)
以上の結果、i番目のシナリオN(t、i)に対して、そのシナリオに従って必要となる費用をC(i)とし、そのシナリオの成立する確率をP(i)とすると、この保全対策戦略の価値Xは、次の数25で与えられる。
Figure 0004384920
こうして得られた保全対策戦略の価値Xは、ユーザにより入力された戦略に対応したものであり、従って、この価値Xを比較評価することで、ユーザは前記の投資戦略の優劣を定量的に評価することができる。
ここで、この価値Xは、まさに価値そのものであるが、更に期間ごとの所謂キャッシュフローに相当する費用推移x(t)とすると、これは、次の数26で表わされるが、この費用推移x(t)も、ユーザによる戦略の価値評価に有用な情報となる。
Figure 0004384920
ここで、この第1の実施形態における計算方法による利点は、予防保全投資の時期が確定しないような保全計画であっても、その保全計画の価値を定量的に算出できる点にあるが、この点について、図3により説明すると、まず、この図は二項過程を枝分かれの分岐で表現したものである。
そして、この図3では、左から右に向かって時間の経過にそった状態の変化が示され、このとき、白丸はその期間に故障が発生しなかったことを表わし、黒丸はその期間に故障が発生したことを表わす。ここでq(t)は、最初の保全対策が実施される前の故障確率を表わし、r(ε)は、保全対策実施後の故障確率を表わす。
このとき、図3では、一例として、前述した「今後、始めて故障した場合は機器を更新する」という戦略の場合を表現したもので、ここで黒丸を囲む四角は保全対策が実施されたことを示している。
次に、以上に説明した計算方法を保守計画の評価方法の第1の実施形態として具現した場合について、以下、図1により説明すると、これは、図示のように、戦略入力部100と故障シナリオ発生部200、保全シナリオ発生部300、費用DB(費用データベース)400、確率DB(確率データベース)500、第1の演算部600、それに表示部700で構成されている。
そして、機械設備の管理者(設備管理者)などのユーザは、戦略入力部100に対して、例えば「今後、初めて故障が発生した場合に保全対策を実施する」といった戦略を、配列N(t、i)からなる条件式として入力するようになっている。
従って、いま、ユーザが戦略入力部100に所定の戦略を条件式として入力したとすると、入力された条件式が戦略情報S1 として出力され、保全シナリオ発生部300に入力される。また、このとき、故障シナリオ発生部200は、配列N(t、i)で表される故障シナリオ情報S2 を出力し、同じく保全シナリオ発生部300に入力する。
そこで、保全シナリオ発生部300は、これら戦略情報S1 と故障シナリオ情報S2 に基づいてシナリオ毎に決まる保全対策シナリオu(t、i)を生成し、これを保全シナリオ情報S3 として出力する。
一方、費用DB400は、保全対策前の機械設備の運用にかかる費用d(t)と保全対策後の運用にかかる費用e(ε)、故障による損失額である費用f(t)、それに保全対策にかかる費用g(t)の各々からなる費用情報S4 を出力し、確率DB500は、ワイブル故障確率W(tm)を故障確率情報S5 として出力する。
そこで、第1の演算部600は、前述した数5式から数22式を用い、故障シナリオ情報S2 と保全シナリオ情報S3、費用情報S4、それに故障確率情報S5 の何れか、若しくは全部に基づいて、費用情報戦略の価値Xとキャッシュフローx(t)、各シナリオの費用推移c(t、i)、それにシナリオ毎の確率P(i)の夫々を演算し、それらを演算結果情報S6 として表示部700に供給する。
ここで、図5は、このときの計算手順を処理フローとして表したもので、数1と数2で定義されたシナリオ発生処理を実施する(S1)。次に、数11〜数16を用いて、シナリオ毎の成立確率計算処理を実行する(S2)。続いて数式7〜数式10を用い、シナリオ毎の費用計算処理を実行する(S3)。最後に数25と数26を用い、積和計算処理を実行してキャッシュフローx(t)と価値Xを求めるのである(S4)。このとき、S3とS4の順序は任意でよい。
この結果、表示部700には、演算結果情報S6 による各種の情報、すなわち、費用情報戦略の価値Xとキャッシュフローx(t)、各シナリオの費用推移c(t、i)、それにシナリオ毎の確率P(i)の夫々が表示されることになり、ここでユーザは、入力した所定の戦略に対応した各種の情報が入手でき、投資意思決定の先送りのような、確率的に発生する事象に基づく意思決定戦略の価値について定量的に評価することができる。
ここで、図8は、上記した確率DB500の一例を示したもので、ここでプラントとは機械設備のことであり、その故障確率は前述の数11式から数20式を用いて計算されるが、このときの基本となるパラメータは、ワイブル分布の形状母数(パラメータ)α及び尺度母数(パラメータ)βの2種であり、これらのパラメータα及びパラメータβがプラント毎に定義されていればよい。
ここで、この図8は、形状パラメータαと尺度パラメータβをプラント毎に数値として保存してデータベースとした場合の例であるが、このときの故障確率の値はワイブル分布のパラメータとして保存する必要は特にない。
一方、図9は、確率DB500の別の例で、運転からの経過年数に応じたワイブル故障確率W(tm)値の列として記憶したものであり、このような確率DB500を用いるようにしてもよい。
次に、図10から図13は、上記した費用DB400の例で、各々プラントごとに分類して記憶したものであり、ここで、まず、図10の費用DB400aは、今後事故を発生しない場合の費用d(t)をデータベースとした場合で、次に、図11の費用DB400bは、事故発生時の故障による損失額f(t)をデータベースとした場合である。
また、図12の費用DB400cは、保全対策後の費用e(ε)をデータベースとした場合であり、それに図13の費用DB400dは、保全対策の費用g(t)をデータベースとした場合である。
次に、図14は、故障シナリオ発生部200によるシナリオiの様態を示したもので、既に説明したように、評価区間数をnとした場合の故障発生のシナリオN(t、i)は、シナリオ番号iを二進数に変換した際のn−t桁目の値そのものである。
従って、このシナリオN(t、i)は、故障シナリオ発生部200でi毎に逐次、二進数展開して求めてもよいし、予め演算しておいて、それを出力するようにしてもよい。
<第2の実施形態>
ところで、これまでに説明した第1の実施形態の場合、そこにおける計算方法は、n個の時間区間に対して2n 個のシナリオを用いた計算方法であり、従って、いま、例えば最小時間単位hを1年とし、機械設備の向こう10年間の予防保全計画に対する投資戦略を評価しようとしたとすると、この場合、シナリオ数は210 =1024であり、現在の計算機の処理能力からすれば、処理が困難なほどシナリオ数が多いというわけではない。
しかし、例えば予防保全計画が15年とすると、シナリオ数は215 =32768となり、20年ならば220 =1048576となって、期間が延長されるほど計算量が膨大になり、計算機に大きな処理能力が必要になってしまう。
そこで、まず、上記した評価方法において、「今後、保全対策は実施しない」という戦略についての価値を計算してみることにすると、この場合、全ての区間で、費用としては数9が用いられ、確率としては数16と数17が用いられる。このとき、数9の費用のうち、最初の項のd(t)は故障の有無に関わらない費用であり、このため、数25は、次の数27に展開できる。
Figure 0004384920
そうすると、これから次の数28が成立する。
Figure 0004384920
ここで、この数28の第2項は、故障損失の期待値そのものなので、この数28は次の数29式に書き換えられる。
Figure 0004384920
そうすると、この数29から明らかなように、保全対策を実施しない場合の戦略の価値Xは、通常の費用d(t)に故障による損失の期待値を上乗せするという、特許文献1に記載の従来技術による計算方法が採用できる。
次に、ここて、評価区間中に保全対策が1回だけだとした場合には、数29の考え方に基づいて、保全対策後の計算値を、数30によって求めた計算値に置き換えられることが判る。すなわち、保全対策後の価値をYとすると、これは、数30で与えられる。
Figure 0004384920
そこで、この考え方を反映して、以下に説明する第2の実施形態では、数式1から数式26を変更し、これにより、期間が延長されても計算量が抑えられるようにしながら、ユーザは、入力した所定の戦略に対応した各種の情報が入手でき、投資意思決定の先送りのような、確率的に発生する事象に基づく意思決定戦略の価値について定量的に評価することができるようにしたものである。
このため、まず、シナリオの個数を再定義する。保全対策後のシナリオが一本化されるため、保全対策を評価区間中に1回と規定して上記の考え方を適用すれば、シナリオの個数はn+1になる。そして、保全対策をm回(m≦n)とすれば、想定される最後の保全対策後に数30の考え方を適用できるため、シナリオの個数vは、次の数31で求まる。
Figure 0004384920
ここで、nCkは確率統計における組合せの計算記号であり、この方式を用いることにより、例えば、n=15として、保全対策を1回(m=1)とすると、215 =32768となるのに対して、v=16となり、大幅なシナリオ数の削減が得られることになる。
ここで、既に説明した第1の実施形態による故障シナリオN(t、i)に対して、削減後の故障シナリオN'(t、j)の作成方法について、図19により説明する。まず、上述したように、評価する区間の数はn、その中で保全対策は最大でm回実施されるとする。そして、まず、S11で、整数iとシナリオ番号jを初期化する。次に、S12で、整数iを二進数に変換し、S13で、いま変換した二進数をn個の0と1の何れかに分解する。次に、S14で、分解した0又は1の総和を求め、その値がm以下の場合はS15とS16を経由してからS17に進むが、m以上の場合は直ちにS17に進む。
そして、S15では、分解された0又は1の列をシナリオN'(t、j)に割り当て、S16ではjに1を加算し、この後、S17でiに1を加算する。S17の後はSTEP18に進み、ここで、iが2n 以下(i≦2n)であった場合はS12に戻るが、iが2n を越えていた(i>2n)場合は、ここで処理を終了し、これにより数列N'(t、j)を決定するのである。
次に、この故障シナリオN'(t、j)に対しても、各々保全シナリオu(t、j)と経過時間γ(t、j)、故障回数δ(t、j)、経過時間ε(t、j)、回数η(t、j)を再定義する必要があるが、これは上記した数3〜数6において、整数iをシナリオ番号jに置き換えればよい。そして、整数iをシナリオ番号jに変換した後の夫々の数列については、各々u'(t、j)、γ'(t、j)、δ'(t、j)、ε'(t、j)、η'(t、j)とする。
次に、数9と数10で与えられる費用c(t、i)に対して、変換後の費用c'(t、j)と変換後の総費用C'(j)を定義する。ここで、変換後の費用c'(t、j)は次の数32と数33で求められる。
(数32)
c'(t、j)=d(t)+f(t)×N'(t、j) (η=0の場合)…… ……(数32)
(数33)
c'(t、j)=e(ε)+f(t)×N'(t、j)+
(t)−f1(t))×u'(t、j) (m>η≧1の場合)……(数33)
このとき、保全対策の回数がm回に制限されているため、保全対策の回数の積算値であるη(t、j)がmと等しくなった場合には、数式26の考え方が適用できるので、変換後の費用c'(t、j)は、次の数34で求められる。
(数34)
c'(t、j)=e(ε)+f(t)×r(ε)+
(g(t)−f1(t))×u'(t、j) (η=mの場合)……(数34)
従って、以上より、変換後の総費用C'(j)は、次の数35で求められる。
Figure 0004384920
次に、シナリオの成立確率P(i)と時刻tの故障確率p(t、i)に対して、変換後のシナリオの成立確率P'(j)と変換後の時刻tの故障確率p'(t、j)を定義するが、このとき、まず、故障確率p'(t、j)は、保全対策を実施する前までの確率を考慮するだけでよいので、次の数36〜数39で定義できる。
(数36)
p'(t、j)=q(t (η=0で、N(t、j)=1の場合)…… ……(数36)
(数37)
p'(t、j)=1−q(t) (η=0で、N(t、j)=0の場合)……(数37)
(数38)
p'(t、j)=r(ε) (η≧1で、N(t、j)=1の場合)…………(数38)
(数39)
p'(t、j)=1−r(ε) (η≧1で、N(t、j)=0の場合)……(数39)
ここで、いま、η=mとなる時刻、すなわち保全対策の回数が最初に制限した回数に到達する時刻をtmax(j)とすると、シナリオjの成立確率P'(j)は次の数40で求められる。
Figure 0004384920
以上より、戦略に基づいて削減されたシナリオによる戦略の価値X'は、削減されたシナリオの個数vに対して、次の数41で求められる。
Figure 0004384920
次に、数式26と同様に、この価値X'の各区間におけるキャッシュフローに相当する値をx'(t)とすると、これは次の数42で定義される。
Figure 0004384920
ここで、この第1の実施形態における計算方法による利点は、予防保全投資の時期が確定しないような保全計画であっても、その保全計画の価値を定量的に算出できる点にあるが、この点について、図3により説明すると、まず、この図は二項過程を枝分かれの分岐で表現したものである。
このように、この第2の実施形態よれば、入力された戦略に基づいて計算の順序を変更し、シナリオ数の削減を得ることができる点が特徴であるが、この点について、図4により説明すると、ここで、この図4は、第1の実施形態における図3において、保全対策が実施されたことを示す四角以降のシナリオを分岐させず、数30で表される費用c'(t、j)を示す三角に置き換えたものである。
このとき、第1の実施形態における計算結果で得られるXと、第2の実施形態の計算結果で得られるX'は、戦略が同一の場合は等しくなる。
第1の実施形態において、評価区間の長さnが10数区間に及ぶ場合は、シナリオの数は数万から数十万にも及び、このシナリオの数は、そのまま計算機の負荷となり、評価に必要な時間は数十分から数時間になることもある。
これに対して、この第2の実施形態による計算方法の場合は、戦略に応じたシナリオ数の削減が与えられ、最小のケースでは数個のシナリオだけとなるので、計算時間が大幅に削減され、この結果、評価に必要な時間は、長くても数秒で済み、これがこの第2の実施形態の特徴である。
次に、以上に説明した計算方法を保守計画の評価方法の第2の実施形態として具現した場合について、以下、図4により説明すると、この図において、800はシナリオ発生・削減部で、900は第2の演算部であり、その他、戦略入力部100と保全シナリオ発生部300、費用DB(費用データベース)400、確率DB(確率データベース)500、それに表示部700で構成されている点は、図1に示した第1の実施形態の場合と同じである。
従って、この図2の第2の実施形態は、図1の第1の実施形態における故障シナリオ発生部200に代えてシナリオ発生・削減部800を設け、同じく第1の演算部600に代えて第2の演算部900を設けたものに相当する。この結果、戦略入力部100と、費用DB300と、確率DB400の機能は、図1の第1の実施形態において説明した通りであり、データベースの構造や働きも同一なので、説明は割愛する。
そして、まず、シナリオ発生・削減部800は、戦略情報S1 に基づいて、図19のアルゴリズムを用いるなどして二項配列N(t、i)を削減し、第2の実施形態における削減後の故障シナリオN'(t、j)を生成し、削減故障シナリオ情報S7 を出力する。
この結果、保全シナリオ発生部300の機能は図1の第1の実施形態の場合と同様であるが、故障シナリオ情報S2 ではなく削減故障シナリオ情報S7 が入力される。その後の処理は図1の第1の実施形態の場合と同様である。
次に、第2の演算部900は、前述した数32から数42を用い、削減故障シナリオ情報S7 と保全シナリオ情報S3、費用情報S4、それに故障確率情報S5 の何れか、若しくは全部に基づいて、費用情報戦略の価値X'とキャシュフローx'(t)、各シナリオの費用推移c'(t、j)又はcf'(t、j)、それにシナリオ毎の確率P'(i)の夫々を演算し、それらを演算結果情報S6 として表示部700に供給する。
ここで、図6は、このときの計算手順を処理フローとして表したもので、まず、数1と数2で定義されたシナリオ発生処理を実行する(S5)。次に、図19で説明したアルゴリズムにより戦略に基づく枝刈り処理を実行し、故障シナリオの数を削減する(S6)。次いで、数36〜数40を用いて、シナリオ毎の成立確率計算処理を実行する(S7)。次に、数32〜数35を用いて、シナリオ毎の費用計算処理を実行する(S8)。最後に、数41と数42を用いて積和計算処理を実行し、キャッシュフローx'(t)と価値X'を求めるのである(S9)。このとき、S7とS8の順序は任意でよい。
この結果、表示部700には、演算結果情報S6 による各種の情報、すなわち、費用情報戦略の価値X'とキャッシュフローx'(t)、各シナリオの費用推移c'(t、i)又はcf'(t、j)、それにシナリオ毎の確率P'(i)の夫々が表示されることになり、ここでユーザは、入力した所定の戦略に対応した各種の情報が入手でき、投資意思決定の先送りのような、確率的に発生する事象に基づく意思決定戦略の価値について定量的に評価することができる。
このとき、この第2の実施形態では、上記したように、シナリオ数が削減されているので、計算時間が大幅に削減され、この結果、評価に必要な時間の大幅な短縮が得られることになる。
ところで、以上に説明した実施形態では、既に説明したように、戦略入力部100からは、例えば「今後、初めて故障が発生した場合に保全対策を実施する」といった戦略が、配列N(t、i)からなる条件式として入力されるようになっている。そこで、この戦略入力部100からユーザにより入力される情報について説明すると、これは、少なくとも保全対策の回数と、夫々の対策実施回数における保全対策の種類、それに夫々の対策実施回数における実施条件となっている。
このときの対策実施回数における実施条件には、例えば実施が許される期間の定義や実施決定を契機とするイベントの種類、そのイベントから何ステップ後に対策を実施するかを決める条件オフセットなどがあり、戦略条件から対策実施の時期を特定するための条件として必要なものは全て含まれるものである。
次に、上記第1の実施形態の表示部700における表示態様について図7(a)、(b)により説明する。ここで、この表示部700の表示は、横軸に時間をとり、縦軸に費用をとったグラフ表示で、まず図7(a)は、図1の第1の実施形態において、キャッシュフローx(t)をグラフ表示した場合で、図7(b)は、図2の第2の実施形態において、各シナリオのキャッシュフローであるcf(t、i)をグラフ表示した場合である。
そして、この図7(b)の場合は、各シナリオの成立確率であるP(i)に応じて、線の太さや、破線と実線など線の種類を変え、或いは線の色を変えて表示し、更には線の濃度を段階的に変えて表示したりしたもので、これにより各々が容易に識別でき、想定したシナリオの計算結果に対する影響度が直感的に理解できる。
本発明の第2の実施形態における表示部700も同様で、キャッシュフローx'(t)をグラフ上にプロットする機能と、各シナリオのキャッシュフローであるcf'(t、j)をグラフ中にプロットする機能とを備えている。また、この場合、各シナリオの成立確率であるP'(j)に応じて、表示する線の色、或いは太さ、または線の種類、更には線の濃さを段階的に変更して表示する。
これらの機能を備えた表示部700によれば、ユーザが入力した予防保全戦略に対して影響の大きいシナリオが明らかになるため、ユーザを支援し、より有効な予防保全戦略の立案に寄与することができる。
本発明による保守計画の評価方法の第1の実施形態を示す説明図である。 本発明による保守計画の評価方法の第2の実施形態を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態による計算処理の概念図である。 本発明の第1の実施形態による計算処理の概念図である。 本発明の第1の実施形態による計算処理フローの説明図である。 本発明の第2の実施形態による計算処理フローの説明図である。 本発明の各実施形態における表示態様の一例を示す説明図である。 本発明の各実施形態における故障確率データベースの一例を示す説明図である。 本発明の各実施形態における故障確率データベースの他の一例を示す説明図である。 本発明の各実施形態における無事故時の費用データベースの一例を示す説明図である。 本発明の各実施形態における大規模投資後の費用データベースの一例を示す説明図である。 本発明の各実施形態における事故発生時の費用データベースの一例を示す説明図である。 本発明の各実施形態における事故発生時の費用データベースの他の一例を示す説明図である。 本発明の各実施形態における故障シナリオ発生部の一例を示す説明図である。 時間に対する故障確率分布の一例を表わした特性図である。 時間に対する故障確率の累積分布の一例を表わした特性図である。 本発明の各実施形態で使用する故障確率の一例を表わした特性図である。 本発明の各実施形態における故障確率の使用方法を示す説明図である。 本発明の第2の実施形態による故障シナリオ数削減のためのアルゴリズムを例示した処理フローの説明図である。 本発明の各実施形態における保全対策前の費用推移の一例を示す説明図である。 本発明の各実施形態における保全対策後の費用推移の一例を示す説明図である。 本発明の各実施形態における故障発生時の費用の一例を示す説明図である。 本発明の各実施形態における保全対策シナリオにおける費用推移の一例を示す説明図である。
符号の説明
100:戦略入力部部
200:故障シナリオ発生部
300:保全シナリオ発生部
400:費用データベース
500:確率データベース
600:第1の演算部
700:表示部
800:シナリオ発生・削減部
900:第2の演算部

Claims (6)

  1. 機械設備の予防保全における保守計画を評価する方法であって、
    前記機械設備に予想される故障発生の有無を、離散化表現された時間区間tにおける1と0の数値に割り当てて二進数列からなるシナリオiとし、それを配列N(t、i)で表される故障シナリオとして発生する故障シナリオ発生手段と、
    前記機械設備の保守に要する投資の先送りに関する戦略を、前記故障シナリオN(t、i)における時間区間tについて、故障が発生したとき保全対策を実施する場合を1とし、実施しない場合を0で表す条件式として入力戦略入力手段と、
    前記戦略情報と前記故障シナリオN(t、i)に基づき、前記戦略情報がシナリオiの時刻tで保全対策を実施する場合はu(t、i)=1となり、前記戦略情報がシナリオiの時刻tで保全対策を実施しない場合はu(t、i)=0となる保全シナリオu(t、i)を生成する保全シナリオ発生手段と、
    前記機械設備の将来における故障の確率と保守実施後の前記機械設備の故障の確率を保存した確率データベースと、
    前記機械設備の通常運転に伴う費用と故障発生時の損失による費用及び前記機械設備の保守に要する費用と保守実施後の通常運転に伴う費用を保存した費用データベースと、
    前記故障シナリオと前記保全シナリオ及び前記機械設備の将来における故障確率と前記機械設備をメンテナンスした場合のそれ以降の故障確率、前記機械設備の通常営業に伴う費用と前記故障発生時の損失による費用、それに前記メンテナンスの費用と前記メンテナンス後の通常営業に伴う費用に基づいて、前記機械設備の保守時期決定の戦略を適用した場合の前記機械設備の運転全体に関わる費用を算出する演算手段とを用い、
    前記機械設備の保守に要する投資の先送りに関する戦略を、前記演算手段の出力に基づいて評価することを特徴とする保守計画の評価方法。
  2. 機械設備の予防保全における保守計画を評価する方法であって、
    前記機械設備に予想される故障発生の有無を、離散化表現された時間区間tにおける1と0の数値に割り当てて二進数列からなるシナリオiとし、それを配列N(t、i)で表される故障シナリオとして発生する故障シナリオ発生手段と、
    前記機械設備の保守に要する投資の先送りに関する戦略を、前記故障シナリオN(t、i)における時間区間tについて、故障が発生したとき保全対策を実施する場合を1とし、実施しない場合を0で表す条件式として入力戦略入力手段と、
    前記戦略情報と前記故障シナリオN(t、i)に基づき、前記戦略情報がシナリオiの時刻tで保全対策を実施する場合はu(t、i)=1となり、前記戦略情報がシナリオiの時刻tで保全対策を実施しない場合はu(t、i)=0となる保全シナリオu(t、i)を生成する保全シナリオ発生手段と、
    前記故障シナリオの中で、前記保全シナリオに設定された前記保守対策の実施時期のうち最も遠い将来にメンテナンスを実施するまでのシナリオと同一のものは削除して前記故障シナリオの数を削減するシナリオ削減手段と、
    前記機械設備の将来における故障の確率と保守実施後の前記機械設備の故障の確率を保存した確率データベースと、
    前記機械設備の通常運転に伴う費用と故障発生時の損失による費用及び前記機械設備の保守に要する費用と保守実施後の通常運転に伴う費用を保存した費用データベースと、
    前記シナリオ削減手段により数が削減された故障シナリオと前記保全シナリオ及び前記機械設備の将来における故障確率と前記機械設備をメンテナンスした場合のそれ以降の故障確率、前記機械設備の通常営業に伴う費用と前記故障発生時の損失による費用、それに前記メンテナンスの費用と前記メンテナンス後の通常営業に伴う費用に基づいて、前記機械設備の保守時期決定の戦略を適用した場合の前記機械設備の運転全体に関わる費用を算出する演算手段とを用い、
    機械設備の保守に要する投資の先送りに関する戦略を、前記演算手段の出力に基づいて評価することを特徴とする保守計画の評価方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の保守計画の評価方法において、
    前記演算手段で算出された費用をグラフ表示する際、各シナリオの成立確率に応じて線の色、太さ、種類、濃淡のいずれかを変更して表示することを特徴とする保守計画の評価方法。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の保守計画の評価方法において、
    前記戦略入力手段には、メンテナンスの種類を表わす第1の情報とメンテナンスの時期を決定するための契機とする故障の時期を特定するための第2の情報が入力されることを特徴とする保守計画の評価方法。
  5. 請求項4に記載の保守計画の評価方法において、
    前記第2の情報は、メンテナンスの実施を許可する時間範囲と、メンテナンスの実施を決定する契機となる故障は現在から数えて何番目に発生する故障であるかを定義する情報と、メンテナンスの実施時期はその故障から何区間後に実施するかのオフセット情報とからなることを特徴とする保守計画の評価方法。
  6. 機械設備の予防保全における保守計画を評価する装置であって、
    前記機械設備に予想される故障発生の有無を、離散化表現された時間区間tにおける1と0の数値に割り当てて二進数列からなるシナリオiとし、それを配列N(t、i)で表される故障シナリオとして発生する故障シナリオ発生部と、
    前記機械設備の保守に要する投資の先送りに関する戦略を、前記故障シナリオN(t、i)における時間区間tについて、故障が発生したとき保全対策を実施する場合を1とし、実施しない場合を0で表す条件式として入力戦略入力部と、
    前記戦略情報と前記故障シナリオN(t、i)に基づき、前記戦略情報がシナリオiの時刻tで保全対策を実施する場合はu(t、i)=1となり、前記戦略情報がシナリオiの時刻tで保全対策を実施しない場合はu(t、i)=0となる保全シナリオu(t、i)を生成する保全シナリオ発生部と、
    前記機械設備の将来における故障の確率と保守実施後の前記機械設備の故障の確率を保存した確率データベースと、
    前記機械設備の通常運転に伴う費用と故障発生時の損失による費用及び前記機械設備の保守に要する費用と保守実施後の通常運転に伴う費用を保存した費用データベースと、
    前記故障シナリオと前記保全シナリオ及び前記機械設備の将来における故障確率と前記機械設備をメンテナンスした場合のそれ以降の故障確率、前記機械設備の通常営業に伴う費用と前記故障発生時の損失による費用、それに前記メンテナンスの費用と前記メンテナンス後の通常営業に伴う費用に基づいて、前記機械設備の保守時期決定の戦略を適用した場合の前記機械設備の運転全体に関わる費用を算出する演算部と、
    前記演算部による費用の算出結果をグラフ表示する表示部とを備え、
    前記機械設備の保守に要する投資の先送りに関する戦略を、前記表示部によるグラフ表示に基づいて評価できるように構成したことを特徴とする保守計画の評価装置。
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