JP4384826B2 - インジェクタ制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、定電流制御機能を備えたインジェクタ制御装置に係り、特に、電流検出機能を有し、検出された電流をフィードバックすることにより、定電流出力を実現させるインジェクタ制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車等に用いられる内燃機関の燃料噴射装置としては、インジェクタ駆動装置(電磁式燃料噴射装置)が知られている。このインジェクタ駆動装置内のインジェクタは、燃料噴射孔を持つノズルと、該燃料噴射孔を開閉させて燃料の供給を行うバルブとから構成されている。
【0003】
そして、このバルブ駆動用の駆動コイルに電流を流し、前記バルブに電磁力を与えることで該バルブの開閉を行っており、前記駆動コイルの発生する電磁力が燃料圧力を上回った場合には、前記バルブは開方向へ移動し、前記駆動コイルの発生する電磁力が燃料圧力を下回った場合若しくは0であるときには、前記バルブは閉方向へ移動する。そして、前記バルブは、一般的に全開または全閉に制御され、前記インジェクタの燃料噴射量は、前記バルブが開弁されている時間を可変とすることで調整がなされている。
【0004】
ここで、前記駆動コイルの通電方法には、該駆動コイルに定電圧を与える方法と、定電流を与える方法とが良く知られている。
前記インジェクタに発生する電磁力は、前記駆動コイルの通電電流にほぼ比例するので、開弁指令に対するバルブ開閉の応答性を向上させ、開弁指令時間の短い低噴射領域においても前記燃料噴射量の直線性を保つためには、電流の立ち上がりを短時間で制御できる後者の定電流方式が有利である。
【0005】
この定電流方式を採用する場合には、負荷に対して通電されている電流を検出し、これをフィードバックすることにより定電流制御を行うインジェクタ制御装置の技術がある(例えば、特開平6−241137号公報参照)。該提案の技術は、検出すべきインジェクタ駆動電流が流れる配線に、電流を検出する手段として抵抗を直列に挿入し、この抵抗で生じる電圧降下を検出して電流値に換算する。なお、電流検出素子は抵抗に限定されるものではなく、通電電流に対応する電圧を出力するその他の電流−電圧変換素子および回路でも良い。
【0006】
また、インジェクタ制御装置の他の一例としては、高速応答が可能なインジェクタの駆動を図る技術が提案されており(例えば、特開平10−47140号公報等参照)、さらに、上記の電流を検出する手段の他の一例としては、電流検出精度の向上を図る技術が提案されている(例えば、特開平7−191059号公報等参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、電流検出用の抵抗の抵抗値に誤差があることは、検出される電圧降下もそれに比例した誤差を持つこととなり、正確な電流検出ができないので、前記抵抗の抵抗値は、要求される電流検出精度に対応した精度を持っていなければならないものである。さらに、検出すべき電流が大きい場合において、前記抵抗値が大きいと、この抵抗で消費される電力及び発熱も大きくなるので、前記抵抗の抵抗値は、その精度が同じであるならば、できるだけ小さいことが望ましいものである。よって、電流検出用の抵抗には、高精度な低抵抗の素子であるシャント抵抗が使用される。
【0008】
また、前記駆動コイルの定電流制御方式において求められる電流精度は、要求される燃料噴射量の精度に依存するものである。つまり、前記インジェクタのバルブ開弁のために、前記駆動コイルに定電流を流すに当たっては、通電電流が小さい場合には前記バルブを開状態のまま保持することができないので、燃料噴射量が減少若しくは燃料噴射ができなくなる。その一方、通電電流が大きいときには、前記バルブの閉弁指令時に電流の立ち下がり及び電磁力の立ち下がりにも遅れが生じるので、燃料噴射量が増大してしまうことになるからである。よって、前記駆動コイルに通電する電流は、所定の精度を持っていなければならないことが分かる。
【0009】
そして、これが顕著になるのは、全開保持時間の燃料噴射量に対して、閉弁時過渡状態での燃料噴射量の影響が大きい場合、すなわち、噴射時間の短い場合、より換言すれば、一噴射当たりの燃料噴射量の要求が小さい場合である。特に、直噴式のインジェクタにおいては、燃料噴射量が小さい領域でも高い電流精度が求められる。なぜならば、直噴式のインジェクタでは、通常のインジェクタ以上の希薄燃焼を成層燃焼で行う必要があるからである。
【0010】
したがって、前記インジェクタにおける前記駆動コイルの電流精度は、燃料噴射量の要求精度、ひいては要求されるエンジンの制御性によるものであるが、例えば直噴式インジェクタにて燃料噴射量が小さい場合を考慮すると、±10%程度に抑える必要があることになる。
【0011】
しかし、前記従来の技術、特に、前記特開平6−241137号公報所載のインジェクタ制御装置の技術においては、前記駆動コイルの電流精度を確保するために、電流検出用の抵抗の抵抗値には要求精度に対応した精度が求められている一方で、インジェクタ駆動電流の通電ラインに重なる電流検出ラインのハーネスインピーダンスについて配慮がされていない。
【0012】
これは、前記シャント抵抗の如く電流−電圧変換素子による電流検出においては、検出すべき電流の通電ライン及び検出ラインのハーネスインピーダンスによる電圧降下もまた検出精度に影響を及ぼすので、該ハーネスインピーダンスの電圧降下によって、電流検出に誤差が生じ、電流精度に影響を与えるという問題が生ずる。より具体的には、インジェクタ駆動電流の検出に誤差が生じると、正確な電流フィードバック及び電流制御ができなくなるので、燃料噴射量に誤差が生じ、エンジンの制御性及びエミッション性能の悪化を引き起こすことになる。
【0013】
つまり、本願発明者は、インジェクタ制御装置の抵抗による電流検出において、ハーネスインピーダンスを有する電流の通電及び検出ラインにインジェクタ駆動電流が流れることによって生じる電圧降下が、電流検出の精度に影響を及ぼさないようにするための何等の手段が必要であるという新たな知見を得ている。しかし、前記従来の技術は、この点に関していずれも格別の配慮がなされていない。
【0014】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、インジェクタ制御装置の電流検出において、ハーネスインピーダンスの影響による誤差を小さくし、より正確な電流検出を行うことができるインジェクタ制御装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成すべく、本発明に係るインジェクタ制御装置は、インジェクタのバルブを開閉させる駆動コイルからグランドへ電流をシンクさせるインジェクタ駆動回路と、該インジェクタ駆動回路に対して直列に接続され、前記インジェクタの駆動電流を対応電圧に変換させる電流検出素子と、該電流検出素子の電圧値を検出する電圧検出器とを有するインジェクタ制御装置において、該制御装置は、前記インジェクタ駆動回路と前記電流検出素子との間の配線と、前記電圧検出器と前記電流検出素子との間の配線とが異なる系で構成され、前記インジェクタ駆動回路と前記電流検出素子との間の配線と、前記電圧検出器と前記電流検出素子との間の配線との共通する配線部分が、前記電流検出素子との接続点のみであり、前記インジェクタ駆動回路は、複数のチャンネルを有し、前記電流検出素子は、前記複数のチャンネル毎に設けられ、前記電圧検出器は、前記複数のチャンネル毎に設けられた複数の前記電流検出素子の電圧値を検出するように共通して設けられており、前記制御装置は、前記複数の電流検出素子の前記グランド側に一点の共通接続部を有すると共に、前記複数の電流検出素子の各端部と前記共通接続部との間の配線が、異なる系で構成され、かつ、前記共通接続部から前記電圧検出器に共通の入力配線を有していることを特徴としている。
【0016】
前記の如く構成された本発明のインジェクタ制御装置は、前記インジェクタ駆動回路と前記電流検出素子との間の配線と、前記電圧検出器と前記電流検出素子との間の配線とが異なる系で構成され、より具体的には、各配線の共通する配線部分が電流検出素子との接続点のみ、換言すれば、電圧検出器と電流検出素子との間の配線が、インジェクタ駆動回路と電流検出素子との間の配線から引き出されることなく、電流検出素子の一端から引き出され、インジェクタ駆動電流の通電ラインと電流検出ラインとが重ならないように構成されているので、各ラインのハーネスインピーダンスの影響をなくし、より正確な電流検出及び電流制御を行うことができる。
【0017】
また、本発明に係るインジェクタ制御装置の具体的態様は、前記インジェクタ駆動回路と前記電流検出素子との間の配線と、前記電圧検出器と前記電流検出素子との間の配線との共通する配線部分が、前記電流検出素子との接続点のみであること、又は前記電圧検出器と前記電流検出素子との間の配線は、前記インジェクタ駆動回路と前記電流検出素子との間の配線から引き出されることなく、該電流検出素子の一端から引き出されていることを特徴としている。
【0018】
さらに、本発明に係るインジェクタ制御装置の他の具体的態様は、前記制御装置は、複数のチャンネルを有するインジェクタ駆動回路を有し、2チャンネル以上の前記インジェクタ駆動回路に対して共通の電流検出素子を有していることを特徴としている。
【0019】
さらにまた、本発明に係るインジェクタ制御装置のさらに他の具体的態様は、前記制御装置は、複数の電流検出素子を有し、この全ての電流検出素子は、該電流検出素子の前記グランド側が一点で接続される共通接続部を有していること、若しくは前記制御装置は、前記共通接続部から前記電圧検出器に導き出される入力配線を有していること、又は前記制御装置は、前記インジェクタ駆動回路と、前記電圧検出器と、を同一の基板に備えるインジェクタ駆動部を有していること、又は前記制御装置は、バッテリーの電圧を昇圧させて高電圧を生成する昇圧電源回路と、該昇圧電源回路からの電流を前記駆動コイルに供給するインジェクタ駆動回路と、前記バッテリーからの電流を前記駆動コイルに供給するインジェクタ駆動回路と、をさらに有することを特徴としている。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0021】
図1は、本実施形態のインジェクタ制御装置を含んだ制御システムの構成を示すものである。
該制御システムは、エンジン制御装置1と、該エンジン制御装置1に電力を供給するバッテリー電源2と、所定のエンジン回転角度ごとにパルス信号を出力してエンジンの回転位置及び回転数を検出する回転角度センサ3と、前記エンジンの気筒内への吸入空気量を検出するエアフローセンサ4と、前記エンジンに燃料を噴射する燃料噴射装置(インジェクタ)5から構成される。
【0022】
前記エンジン制御装置1は、前記各センサからの出力信号に基づいて各種の演算を行う演算装置(CPU)16と、本実施形態のインジェクタ制御装置20とを有しており、該インジェクタ制御装置20は、バッテリー2の電圧から電圧変換して内部回路を駆動するための電力を供給する電源回路6と、電流を通電させることでインジェクタ5のバルブの開閉力を生じさせるインジェクタ駆動コイル7と、バッテリー2の電圧を昇圧させて駆動コイル7に高電圧を供給する昇圧電源回路(高電圧生成部)8と、この高電圧生成部8から駆動コイル7に電流を供給するインジェクタ駆動回路(Pch-MOSFET)9と、バッテリー2から駆動コイル7に電流を供給するインジェクタ駆動回路(Nch-MOSFET)10と、高電圧生成部8からバッテリー2に電流が逆流するのを防ぐ逆流防止ダイオード11と、前記Nch-MOSFET10のオン・オフによる定電流制御においてNch-MOSFET10のオフ時に駆動コイル7の電流を還流させる還流用ダイオード12と、駆動コイル7に直列に接続され、インジェクタ5の駆動電流を対応電圧に変換させる、つまり、駆動コイル7の通電電流に対応した電圧降下を生じさせる電流検出素子の一態様である電流検出抵抗13a、13b、13cと、前記Pch-MOSFET9及びNch-MOSFET10を駆動する機能を備えたインジェクタ駆動部14と、駆動コイル7への3段階の通電電流目標値15a、15b、15cを出力する電流指令値設定回路15とから構成される。なお、該電流指令値設定回路15は、抵抗の定数を変更することによって容易に電流指令値を変えられるようにするため、電源回路6の出力を(外付け)抵抗で分圧して生成させている。
【0023】
ここで、前記インジェクタ駆動部14は、前記電流検出抵抗13の両端の電圧を検出する電圧検出器17と、駆動コイル7と直列に接続され、通電する気筒を選択し、この選択された気筒の駆動コイル7からグランド21へ電流をシンクさせる気筒セレクト用のインジェクタ駆動回路(FET)18と、前記電流指令値設定回路15及び前記電圧検出器17の信号に基づき前記Pch-MOSFET9と前記Nch-MOSFET10を駆動させる電流制御部19とを備え、これらは同一の基板上に構成されている。
【0024】
そして、本実施形態のインジェクタ制御装置20は、後述するように、インジェクタ駆動回路(FET)18と電流検出抵抗13との間の配線29と、電圧検出器17と電流検出抵抗13との間の配線30とが異なる系で構成されているとともに、複数個の電流検出抵抗13は、該抵抗のグランド21側が一点で接続されている共通接続部24を有し、該共通接続部24から電圧検出器17に導き出される入力配線25を有しているものである。
【0025】
ここで、CPU16は、回転角度センサ3及びエアフローセンサ4からの信号に基づいてインジェクタ駆動部14に制御指令を与え、該インジェクタ駆動部14は、通電すべき駆動コイル7に対応する気筒セレクト用の前記FET18をオンにさせるとともに、電流制御部19が電流指令値設定回路15及び電圧検出器17の信号に基づいて通電電流を制御する。このインジェクタ駆動部14の動作を下記に詳述する。
【0026】
CPU16からインジェクタ駆動指令が与えられると、まず、前記Pch-MOSFET9をオンにしつつ、電流指令値設定回路15の出力15aとフィードバックされた電圧検出器信号17sとを比較する。そして、該電圧検出器信号17sが電流指令値設定回路出力15aを上回った場合には、前記Pch-MOSFET9をオフにする。
【0027】
続いて、電流指令値設定回路15の出力15bと前記電圧検出器信号17sとを比較し、該電圧検出器信号17sの方が小さい場合には前記Nch-MOSFET10をオンにし、前記電圧検出器信号17sの方が大きいときには前記Nch-MOSFET10をオフにする。そして、これをあらかじめ定められた時間分保持し、この所定時間経過後、さらに、電流指令値設定回路15の出力15cと前記電圧検出器信号17sとを比較し、同様の動作を行う。
【0028】
電流指令値設定回路15の信号15a〜15cは、15a、15b、15cの順に小さくされている。これは、インジェクタ5の開弁動作の初期には、前記バルブを開方向に加速させるため、大きな電流15aが必要となるからである。そして、加速後は定電流15bで全開位置まで持っていき、その後は小さい保持電流15cのみで全開状態を維持している。
【0029】
図2は、インジェクタ駆動コイル7への電流指令値及び実電流の波形を示したものである。なお、実電流の波形が電流指令値の波形と異なるのは、駆動コイル7にインダクタンス成分が含まれることと、定電流制御のためにスイッチングを繰り返すことに起因するものである。
【0030】
ここで、応答性の遅れは致命的であり、ノッキングや失火等の発生を引き起こすという応答性の問題を鑑みると、図示の期間Aでは速やかに電流を立ち上げる必要があり、高電圧を利用することが望ましいので、高電圧生成部8に接続されたインジェクタ駆動回路たるPch-MOSFET9を駆動させ、大きな電流15aを用いている。
【0031】
また、図示の期間Bでは、上述のように、前記期間Aに比べて小さい電流を保持するのみで良いので、バッテリー2の電源を用いることとし、インジェクタ駆動回路たるNch-MOSFET10を駆動させ、定電流15b及び小さい保持電流15cを用いている。
【0032】
ところで、電流を精度良く制御するためには、当然に指令値の精度も必要となるので、電流指令値を生成するための分圧用抵抗も精度の良いものを用いる必要がある。また、電流指令値設定回路15の出力信号ラインからのリーク電流が、分圧抵抗に流れる電流と比較して無視できないほど大きい場合には、電流指令値設定回路15の出力電圧に誤差が生じてしまうので、電流指令値設定回路15の出力信号ラインからのリーク電流を小さくするべく、電流制御部19の入力インピーダンスを大きくするか、前記分圧抵抗に流れる電流を大きくするように、そのインピーダンスを小さくする必要がある。
【0033】
さらに、電流指令値設定回路15の出力15cと前記電圧検出器信号17sとを比較するに当たり、インジェクタ5の駆動電流の検出精度が問題となる。ここで、インジェクタ5の通電電流は、電圧検出器17によって得られた検出電流を用いてフィードバック制御しているため、電流検出の誤差がそのまま実電流の誤差になり、前記通電電流を正確に制御することができず、インジェクタ5のバルブの開き時間にもずれを生じさせる原因となる。これは、燃料噴射量の誤差として現れ、エンジンの制御性、エミッション性能、及び燃費性能などに悪い影響があることになる。
【0034】
したがって、本実施形態のインジェクタ制御装置20は、少なくともインジェクタ5の開き時間に大きなずれが生じない程度の正確な電流制御を行うために、これに必要な電流検出の精度を確保する必要があることから、電流検出抵抗13には個体差による差違が±1%と高精度のものが使用されている。
【0035】
また、インジェクタ5に通電される電流は非常に大きく、バッテリー2の電圧や温度等の条件によって最大14A程度になることが考えられ、電流検出抵抗13の抵抗値が大きいと、その電力損失・発熱が大きくなってしまうことから、本実施形態の電流検出抵抗13では、50mΩの抵抗値を有するものが採用されている。
【0036】
しかし、インジェクタ駆動コイル7に通流し得る最大電流14Aの場合でも、その電圧降下は0.7Vにしかならないので、電圧検出器17内にオペアンプ(図示しない)を設け、増幅した後に電流制御部19に信号を送ることで、検出電流分解能をより高めることとしている。ただし、前記オペアンプ及び電流制御部19内の電流指令値信号と電圧検出器信号17sのコンパレータの精度(±5%)はさらに悪化するが、トータルでの電流検出精度は±6%程度に抑えられるので、目標精度10%を達成することはできる。
【0037】
さらに、本実施形態の電流検出抵抗13は、図1に示すように、インジェクタ駆動回路を2回路で一つのインジェクタ駆動回路(FET)18としている。これは、対向気筒のインジェクタ5は同時に駆動することがないためである。よって、検出されている電流を、「気筒セレクト用FET18が選択通電している気筒の電流値である」と判断することによって、一つの電流検出抵抗13で両気筒の電流検出が可能であり、つまり、複数のチャンネルを有するFET18に共通の電流検出抵抗13を有しているので、電流検出抵抗13及び検出信号増幅用のオペアンプの数を半減させることができ、部品点数並びに基板面積の削減が可能にされている。
【0038】
図3は、従来のインジェクタ制御装置における電流検出回路の構成図であり、一方、図4は、本実施形態のインジェクタ制御装置1における電流検出回路の構成図である。
上述のように、インジェクタ5の駆動電流の検出精度に影響を与える要素には、ラインのハーネスインピーダンスによる電圧降下があり、この電圧降下は、そのラインに流れる電流の大きさに比例することが分かっている。そして、前記電流検出ラインがインジェクタ5の駆動電流の通電ラインと重なると、前記電流検出ラインにもインジェクタ駆動電流そのものが流れるため、大きな電圧降下を生じることとなり、この電圧降下が検出精度に影響を及ぼし、正確な電流検出ができなくなる。
【0039】
つまり、従来のインジェクタ制御装置は、図3に示すように、インジェクタ5の駆動電流を対応電圧に変換させる電流検出抵抗13と、電流検出抵抗13の両端の電圧を検出する電圧検出器17と、駆動コイル7と直列に接続され、通電する気筒を選択し、この選択された気筒の駆動コイル7からグランド21へ電流をシンクさせる気筒セレクト用のインジェクタ駆動回路(FET)18との構成において、該FET18と電流検出抵抗13との間のインジェクタ駆動電流の通電ラインと、電圧検出器17と電流検出抵抗13との間の電流検出ラインとが共通の配線23によって重なっており、この部分のハーネスインピーダンスによって電圧降下が生じることになる。
【0040】
この場合、電圧検出器分となる抵抗値は、電流検出抵抗13のインピーダンスと、前記電流検出ラインと前記インジェクタ駆動電流の通電ラインの共通配線部分23のインピーダンスとの和となり、純粋に電流検出抵抗の値ではなく、すなわち、実際の電圧検出器分として作用するインピーダンスが、電流検出抵抗13のインピーダンスよりも大きくなり、そして、前記電流検出ラインと前記インジェクタ駆動電流の通電ラインの共通配線部分23に電流が流れたときには、そのインピーダンスで生じる電圧降下が検出電流の誤差となって現れてしまう。なぜならば、比較的大きい電流(数A)を流すインジェクタ駆動回路に用いられる電流検出抵抗は、その電力損失・発熱を抑えるために小さい抵抗値(数十mΩ)の素子が使用される傾向にあるのに対し、前記インジェクタ駆動電流の通電ライン及びこれに重なる前記電流検出ラインのハーネスインピーダンスは、無視できない大きさとなるからである。
【0041】
そこで、本実施形態のインジェクタ制御装置20は、図4に示すように、インジェクタ駆動回路(FET)18と電流検出抵抗13との間の配線29と、電圧検出器17と電流検出抵抗13との間の配線30とが異なる系で構成されており、換言すれば、インジェクタ駆動回路18と電流検出抵抗13との間の配線29と、電圧検出器17と電流検出抵抗13との間の配線30との共通する配線部分が、電流検出抵抗13との一点22のみとされ、共通する配線部分が極力少なくされている。より具体的には、例えば、電圧検出部17への信号が、電流検出抵抗13の上流側の端から直接に入力される場合には、電圧検出器分となる抵抗値は、純粋に電流検出抵抗の値と一致し、この場合にも、電流検出ラインとなる配線30のハーネスインピーダンスによる電圧降下は存在するものの、インジェクタ駆動電流の通電ラインではないので、流れる電流はごく僅かなものであり、その電圧降下も僅かなものとなる。そのため、電流検出ラインのハーネスインピーダンスによる電圧降下は実際の検出電圧と比較して無視できる程度の小さいものとなり、このハーネスインピーダンスによっては検出電流の誤差がほとんど生じなくなる。これにより、ラインのハーネスインピーダンスによる電圧降下の影響を軽減させることができる。
【0042】
図5は、従来のインジェクタ制御装置における電流検出抵抗のグランド側接続の説明図であり、一方、図6は、本実施形態のインジェクタ制御装置1における電流検出抵抗のグランド側接続の説明図である。
電流検出抵抗を複数個持つインジェクタ制御装置においては、電流検出抵抗の下流に位置する電流検出ラインのハーネスインピーダンスにも配慮する必要がある。
【0043】
つまり、従来のインジェクタ制御装置は、図5に示すように、複数のインジェクタ駆動コイル7a、7b、7cと、インジェクタ駆動回路18と、複数の電流検出抵抗13a、13b、13cと、電圧検出器17との構成において、各電流検出抵抗13a、13b、13cのグランド21側の接続点28、31のように複数個存在していることが分かる。より具体的には、例えば、駆動コイル7aに電流が流れると、電流検出抵抗13a−13b間の配線26、及び電流検出抵抗13b−13c間の配線27が電流検出経路になり、その配線27のハーネスインピーダンスによる電圧降下も生ずることになるが、この配線27は、駆動コイル7aだけでなく、駆動コイル7bに対しても電流検出経路になる。つまり、電流検出抵抗13b−13c間の配線27は、共通の電流検出経路であるため、駆動コイル7bの電流検出にも影響を及ぼし、誤差を生じさせることになる。なお、配線27は、駆動コイル7cの電圧検出経路ではなく、駆動コイル7a、7bの駆動電流は、駆動コイル7cの電流検出には影響を及ぼさないものである。
【0044】
したがって、各電圧検出抵抗13a、13b、13cのグランド21側の接続点28、31が、図5のように複数個存在すると、一部もしくは全てのインジェクタ5の電流検出に誤差を生じさせるとともに、各インジェクタ5の電流検出特性、ひいては制御特性に差異を生じさせる原因ともなり、正確な電流フィードバック及び電流制御に悪影響を及ぼすことになる。
【0045】
そこで、本実施形態のインジェクタ制御装置20は、図6に示すように、複数ある電流検出抵抗13a、13b、13cのグランド21側を一点接続にする共通接続部24を有しており、この共通接続部24から電流検出ラインを引き出し、これを共通の検出ライン25として電圧検出器17に入力させ、この電圧検出器17の内部で各チャンネル(ch)の電圧−電流換算回路に分配させている。より具体的には、例えば、駆動コイル7aに電流が流れると、電流検出抵抗13a−13b間の配線32において、そのハーネスインピーダンスによる電圧降下が生じるものの、配線32は、駆動コイル7b、7cの電流検出経路ではないため、駆動コイル7aの駆動電流は、駆動コイル7b、7cの電流検出には影響を及ぼさない。また、駆動コイル7bに電流が流れるときには上記の配線がなく、さらに、駆動コイル7cに電流が流れると、電流検出抵抗13b−13c間の配線33において、そのハーネスインピーダンスによる電圧降下が生じるものの、配線33は、駆動コイル7a、7bの電流検出経路ではないため、駆動コイル7cの駆動電流は、駆動コイル7a、7bの電流検出には影響を及ぼさなくなり、あるチャンネルに駆動電流が流れても、他チャンネルの電流検出ラインには電流が流れることはないことから、各チャンネルの電流検出及び電流制御の特性を精度がより高く、かつ、均一化されたものとすることができる。
【0046】
以上のように、本発明の前記各実施形態は、上記の構成としたことによって次の機能を奏するものである。
すなわち、前記実施形態のインジェクタ制御装置1は、インジェクタ駆動回路18-電流検出素子13間の配線と、電圧検出器17-電流検出素子13間の配線を異なる系で構成されて共通部分を一点のみとすること、すなわち、電圧検出器17と電流検出抵抗13との間の配線30は、気筒セレクト用FET18と電流検出抵抗13との間の配線29から引き出されることなく、該電流検出素子13の一端の接続点22から引き出され、電流の通電ラインと検出ラインとが別個に存在しているので、通電ライン及び検出ラインの配線抵抗たるハーネスインピーダンスによる電圧降下は実際の検出電圧と比較して無視できる程度の小さいものとなり、このハーネスインピーダンスによっては検出電流の誤差がほとんど生じなくさせることができ、従来に比して電流検出・制御の精度をより高くさせることができる。
【0047】
また、前記実施形態のインジェクタ制御装置1は、複数ある電流検出抵抗13a、13b、13cのグランド21側を一点で接続する共通接続部24を有し、この共通接続部24から共通の電流検出ライン25を引き出して電圧検出器17に入力させているので、各チャンネルの電流検出による干渉がなく、電流検出をより正確に行うことができるとともに、各チャンネルの電流検出及び電流制御の特性が均一化され、その制御性の向上を図ることができる。
【0048】
さらに、比較的大きい電流(数A以上)が通電される必要のあるインジェクタ制御装置においては、電流検出用の抵抗として、その電力損失・発熱を抑えるために小さい抵抗値(数十mΩ程度)の素子を使用しなければならず、電流検出抵抗13の抵抗値に対するハーネスインピーダンスの比が大きくなる。よって、電流検出の精度を上げるために電流検出抵抗の精度を例えば±1%としたとしても、電流検出抵抗の抵抗値に対するハーネスインピーダンスの比がこれを超えてしまうような場合には、電流検出抵抗の精度は意味のないものとなってしまう。しかも、さらに精度が悪化し、燃料噴射量の誤差が大きくなった場合には、エンジンの制御性及びエミッション性能の悪化を引き起こす恐れがあることになるが、本実施形態のインジェクタ制御装置1は、このような比較的大きい電流を通電させる必要がある場合にも十分に対応でき、上述と同様の効果を得ることができる。
【0049】
さらにまた、インジェクタ駆動部14をICで実現させる場合には、インジェクタ駆動電流の通電ライン及び電流検出ラインには、IC内部の配線やボンディングワイヤの抵抗、ICピンの抵抗、はんだ接続部の抵抗、IC外部パターンインピーダンス等も含まれ、そのインピーダンスの総和は大きくなる。一例では数十mΩ程度となって、このインピーダンスで生じる電圧降下による誤差も大きくなってしまい、目標電流と実電流に大きな誤差が生じることになってしまうことにもなるが、本実施形態のインジェクタ制御装置1は、このようなインジェクタ駆動部14のIC化を図る場合にも十分に適応することができ、上述と同様の効果を得ることができる。
【0050】
以上、本発明の一実施形態について詳述したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の精神を逸脱しない範囲で、設計において種々の変更ができるものである。
例えば、前記実施形態では電流検出抵抗13とされているが、抵抗に限られるものではなく、他の電流検出素子であっても良く、この場合にも前記と同様の効果を得ることができる。
【0051】
【発明の効果】
以上の説明から理解できるように、本発明のインジェクタ制御装置は、ラインにおけるハーネスインピーダンスの影響による誤差をなくすことができ、より正確な電流検出及び電流制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態におけるインジェクタ制御装置を含む制御システムの構成図。
【図2】図1のインジェクタ駆動コイルの電流波形の説明図。
【図3】従来のインジェクタ制御装置における電流検出回路の構成図。
【図4】図1のインジェクタ制御装置における電流検出回路の構成図。
【図5】従来のインジェクタ制御装置における電流検出素子のグランド側接続の説明図。
【図6】図1のインジェクタ制御装置における電流検出素子のグランド側接続の説明図。
【符号の説明】
5 インジェクタ
7 駆動コイル
8 昇圧電源回路
9 インジェクタ駆動回路(Pch-MOSFET)
10 インジェクタ駆動回路(Nch-MOSFET)
13a 電流検出素子
13b 電流検出素子
13c 電流検出素子
14 インジェクタ駆動部
17 電圧検出器
18 インジェクタ駆動回路(FET)
20 インジェクタ制御装置
21 グランド
22 接続点(電流検出素子の一端)
24 共通接続部
25 入力配線
29 インジェクタ駆動回路と電流検出素子との間の配線
30 電圧検出器と電流検出素子との間の配線
Claims (3)
- インジェクタのバルブを開閉させる駆動コイルからグランドへ電流をシンクさせるインジェクタ駆動回路と、該インジェクタ駆動回路に対して直列に接続され、前記インジェクタの駆動電流を対応電圧に変換させる電流検出素子と、該電流検出素子の電圧値を検出する電圧検出器とを有するインジェクタ制御装置において、
該制御装置は、前記インジェクタ駆動回路と前記電流検出素子との間の配線と、前記電圧検出器と前記電流検出素子との間の配線とが異なる系で構成され、
前記インジェクタ駆動回路と前記電流検出素子との間の配線と、前記電圧検出器と前記電流検出素子との間の配線との共通する配線部分が、前記電流検出素子との接続点のみであり、
前記インジェクタ駆動回路は、複数のチャンネルを有し、
前記電流検出素子は、前記複数のチャンネル毎に設けられ、
前記電圧検出器は、前記複数のチャンネル毎に設けられた複数の前記電流検出素子の電圧値を検出するように共通して設けられており、
前記制御装置は、前記複数の電流検出素子の前記グランド側に一点の共通接続部を有すると共に、前記複数の電流検出素子の各端部と前記共通接続部との間の配線が、異なる系で構成され、かつ、前記共通接続部から前記電圧検出器に共通の入力配線を有していることを特徴とするインジェクタ制御装置。 - 前記制御装置は、前記インジェクタ駆動回路と、前記電圧検出器と、を同一の基板に備えるインジェクタ駆動部を有していることを特徴とする請求項1に記載のインジェクタ制御装置。
- 前記制御装置は、バッテリーの電圧を昇圧させて高電圧を生成する昇圧電源回路と、該昇圧電源回路からの電流を前記駆動コイルに供給するインジェクタ駆動回路と、前記バッテリーからの電流を前記駆動コイルに供給するインジェクタ駆動回路と、をさらに有することを特徴とする請求項1又は2に記載のインジェクタ制御装置。
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