JP4383149B2 - 砥粒およびそれを用いた半導体ブロックのスライス方法 - Google Patents

砥粒およびそれを用いた半導体ブロックのスライス方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体ブロック等をワイヤーソーでスライスする際に好適に用いることができる砥粒、およびそれを用いた半導体ブロックのスライス方法に関するものである。
半導体素子や太陽電池に用いられる半導体ウエハーは、チョクラルスキー法や鋳造法で作成された単結晶や多結晶の半導体ブロックから形成される。例えば多結晶シリコンウエハーは一般的にキャスティング法と呼ばれる方法で製造される。このキャスティング法とは、離型材を塗布した黒鉛などからなる鋳型内にシリコン融液を注入して、冷却固化することによってシリコンインゴットを形成する方法である。このシリコンインゴットの端部を除去したり、所望の大きさに切断したりして切り出し、切り出したインゴットを所望の厚みにスライスして単結晶または多結晶のシリコンウエハーを得る。
このような半導体ブロックから一定の厚みのウエハーを切り出す装置としてワイヤーソーが用いられる。このワイヤーソーは、直径約100〜300μmのピアノ線などの一本のワイヤーを、間隔保持用ローラー5上に設けた多数の溝に巻きつけて、一定ピッチで互いに平行となるように張って、ワイヤーを一方向または双方向に走行させる。このワイヤーにスラリーと呼ばれるオイルまたは水にSiCなどの砥粒を混合した切削液を供給しながら、半導体ブロックをワイヤーに押圧して半導体ブロックを徐々にスライスしていく。つまり、ワイヤーによって運ばれた砥粒の切削力によって半導体ブロックをスライスする。このワイヤーソーによるスライスでは多数の半導体ウエハーを同時にスライスすることができ、また外周刃や内周刃などを使用する他のスライス方法と比べてスライス精度が高く、かつ使用しているワイヤーが細いためカーフロス(切り代)を少なくできるという利点がある。
このときに使用するSiCからなる砥粒は、その粒径で管理するのが一般的である(例えば特許文献1参照)。このようにSiCの粒径をある範囲内に限定することにより、カーフロスを一定範囲内に保つことができ、スライスされたウエハーの厚みのばらつきを抑えることができる。
ところが、上述した従来の半導体ブロックのスライス方法では、スライスしたウエハーの厚みのばらつきをある程度抑えることはできるものの、切削性にばらつきがあるため、スライスした半導体ウエハーの表面が波打ったり、傷が付いたりしてしまうという問題があった。
これは従来の砥粒は、粒子の線形度、凹凸度、粒径分布を管理していないため、砥粒のなかに切削力の低い粒が入っており、スライスがスムーズに進まないためである。
図7は従来の半導体ブロックの切断方法によってスライスされたウエハーの断面状態を説明するための図である。図中の6はワイヤー、9はウエハー、10はワイヤー走方向出口側を示す。ワイヤー6はワイヤー走方向に走りながら上方向に進行し、ウエハー9を切り出す。このとき従来の半導体ブロックのスライス方法では、ワイヤー走方向出口側10に表面の波うちや傷といった不良が発生しやすい。これはワイヤーの走方向の入口側では切削力の高い砥粒が充分にあるため、ワイヤー6がスムーズに走行するものの、出口側10付近には切削力の強い砥粒が供給されにくいためである。そこで単結晶ウエハーなどでは切断後にラッピング処理などをして、波うちや傷などを消すのが一般的である。しかし工数の増加につながり生産性が悪い。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、半導体ブロックの切削性に優れ、生産性の高い砥粒およびそれを用いた半導体ブロックのスライス方法を提供することを目的とする。
本発明の砥粒は、半導体ブロックから一定の厚みのウエハーを切り出すときに使用される切削液に用いられる砥粒であって、砥粒の成分がSiCであり、該砥粒の平均体積に対応する粒径(平均体積粒径という)が6〜16μmの範囲にあり、該平均体積粒径のマイナス2μmからプラス1μmまでの粒子の体積の合計が、全砥粒の体積の65%以上のものからなり、前記粒子の線形度が1.4〜2.4の範囲にあるものが70体積%以上、前記粒子の凹凸度が1.2〜1.8の範囲にあるものが70体積%以上であることを特徴とする。
さらに、前記砥粒の体積分布において、体積比率が最大となる粒径が平均体積粒径以上であることを特徴とする。
さらに本発明の半導体ブロックのスライス方法によれば、供給リールから供給されるワイヤーを複数の間隔保持用ローラー間に配置し、巻き取りリールで巻き取りながら、上記砥粒を液体に混合させたスラリーを供給して半導体ブロックをスライスすることを特徴とする。
さらに、前記半導体ブロックがシリコンであることを特徴とする。
さらに、前記半導体ブロックを複数ブロック同時にスライスすることを特徴とする。
以上のように、半導体ブロックから一定の厚みのウエハーを切り出すときに使用される切削液に用いられる砥粒であって、砥粒の成分がSiCであり、該砥粒の平均体積に対応する粒径(平均体積粒径という)が6〜16μmの範囲にあり、該平均体積粒径のマイナス2μmからプラス1μmまでの粒子の体積の合計が、全砥粒の体積の65%以上のものからなり、前記粒子の線形度が1.4〜2.4の範囲にあるものが70体積%以上、前記粒子の凹凸度が1.2〜1.8の範囲にあるものが70体積%以上、であることから、半導体ブロックをスライスする際に、切削性の高いスライスを行うことができ、その切削性が維持されるため、生産性を高めることができるので、ウエハー表面の波うちや傷の発生を抑制することができ、ラッピング等の表面処理を行う必要がなくなることで、例えば太陽電池素子に適したウエハーにスライスすることを実現することができる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明を実施するためのワイヤーソーを示す概略図である。ワイヤーソーは、半導体ブロックから一定の厚みのウエハーを切り出す装置である。
図1において、1はスラリー供給ノズル、2はスラリー受け、3a、3bは半導体ブロック、4はスライス台、5は間隔保持用ローラー、6はワイヤー、7はディップ槽、8はワイヤー供給リールである。間隔保持用ローラー5は、通常2〜4本設置されている。
このワイヤーソーは、直径約100〜300μmのピアノ線などの一本のワイヤー6を間隔保持用ローラー5上に設けた多数の溝に巻きつけて、一定ピッチで互いに平行となるように配置してワイヤーを一方向または双方向に走行させる。
このワイヤー6にスラリー供給ノズル1からスラリー受け2を介してスラリーと呼ばれるオイルまたは水にSiCなどの砥粒を混合した切削液を供給する。スラリーを供給しながら半導体ブロック3a、3b(総称するときは「半導体ブロック3」という)をワイヤー6に押圧して半導体ブロック3の下方から上方に向けて徐々にスライスしていく。このとき、ワイヤー6によって運ばれた砥粒の切削力によって半導体ブロック3をスライスする。スライスする半導体ブロックの数は、図1に示すように、2つであってもよく、1つまたは3つ以上であってもよい。
ここで、砥粒の形状を示す数値を定義する。
「線形度」とは砥粒1粒の最大長(最大直径)と最大の断面積との比率であり、
線形度=[(最大長)/最大断面積]×(π/4)
で表す。真球の場合、線形度は1であり、真球から外れるほど線形度は上がる。
また、砥粒の「凹凸度」は、砥粒1粒の最大周囲長と最大断面積の比率であり
凹凸度=[(最大周囲長)/最大断面積)*(1/4π)]
で表す。真球の場合は凹凸度1となり、周囲長が長くなるほど凹凸度の値は大きくなる。
線形度と同様に、砥粒の形状の扁平率を表す数値として「針状比」を使用することもできる。針状比は
針状比=最大長/対角幅
で表す。対角幅とは最大長と直角に交わる長さのことをいう。
なお、この線形度や凹凸度などは走査型レーザー顕微鏡で測定する。
図2から図4は砥粒の形状を説明するための模式図である。図2のように砥粒Pの断面形状が真球の場合は線形度1となり、図3のような楕円球の場合は楕円の扁平率が高くなるほど線形度は1より大きくなる。
SiCなどの砥粒は、線形度が1.4〜2.4のものが70体積%以上あるものを使用する。平均体積粒径が6〜16μmの砥粒において線形度が1.4以下の場合、砥粒の形状は図2に示すような真球に近くなり切削性が悪くなる。線形度が2.4以上の場合には初期の切削性は高いものの、砥粒によって他の砥粒が削られて砥粒全体としての切削強度が弱くなってしまうため、繰り返し使用することが困難となる。
また、平均体積粒径が6μm未満の場合、スライス時に砥粒が回転しにくくなってしまうため、ワイヤーがスムーズに進行しなくなってしまい、切り出されたシリコンウェハーの表面が波打ったり傷がついたりワイヤーが断線したりするという問題が発生することがある。
平均体積粒径が16μmを越える場合には、カーフロスが大きくなってしまうため不向きである。
さらに、線形度が1.4〜2.4のものが70体積%に満たないと、1.4〜2.4以外の比率が高くなってしまうため、真球に近くなり切削性が悪くなったり初期の切削性は高いものの砥粒により他の砥粒が削られ、砥粒全体としての切削強度が弱くなってしまうため、繰り返し使用することが困難になったりする。また、線形度は1.8〜2.0であれば更によい。このように選定すると砥粒の形状のばらつきが小さくなるので、砥粒により他の砥粒が削られるということが少なくなり、全ての砥粒が切削に有効に寄与することになる。
また、この砥粒は凹凸度が1.2〜1.8のものが70体積%以上であるのがよい。凹凸度が1.2以下の場合、図2の真球に近い形状となって切削性が悪い。また、1.8以上の場合には初期の切削性は高いものの、図4に示すようなSiCの周囲の突起がスライス時に削られやすくなるため繰り返し使用することが困難となり不向きである。さらに、凹凸度が1.2〜1.8のものが70体積%未満であれば、1.2〜1.8以外の砥粒の比率が高くなりすぎてしまうため、切削性が悪かったり繰り返し使用することが困難になったりする。また、凹凸度は1.4〜1.6であれば更によい。
なお、この凹凸度は円形度として表すことも可能である。この「円形度」は凹凸度の逆数である。シスメックス測定器を用いて直接円形度を測定することも可能である。測定によって得られる円形度は0.84〜0.87であったほうがよい。針状比を用いた場合には、針状比を1.2〜1.8、特に1.4〜1.6にすればよい。
前記線形度および凹凸度の範囲内の砥粒は、SiCの砥粒を使用し、シリコンブロックをスライスするときに特に有効にその効果を発揮する。
なお、上述のような線形度や凹凸度を有する砥粒は、石英とタールと塩を焼き固め、ボールミルで一次粉砕し、さらに別のボールミルで二次粉砕するか、ジェットミルで二次粉砕することにより得られる。
つぎに、スラリーに含まれる砥粒の体積分布について解説する。
本発明では、スラリーに含まれる砥粒の平均体積に対応する粒径(「平均体積粒径」という)をa(単位μm)とする。aマイナス2μmからaプラス1μmまでの砥粒の体積の合計が、全砥粒の体積の65%以上の分布となる砥粒を用いる。なお、砥粒の体積分布についてはJIS R6002の測定方法(研削といし用研磨材の粒度の試験方法)で測定する。
図5は、砥粒の体積分布を説明するためのグラフである。ある粒径に全砥粒の何%の体積の砥粒が存在しているかを示す。図中aは平均体積粒径を示す。平均体積粒径aは、粒径と体積の積分値を砥粒の全体積で割った値となる。このとき砥粒の体積分布はレーザーカウンター等で測定することができる。
本発明によれば粒径が(a−2)μmから(a+1)μmの領域にある砥粒の体積の合計が全砥粒の体積の65%以上になる。粒径が(a−2)μm未満の小さな粒径の砥粒の割合が増えると、大きな粒径の砥粒の間に小さな粒径の砥粒がつまり砥粒全体の動きを阻害する。逆に粒径が(a+1)μmを越える大きな粒径の砥粒の割合が増えると、スライスで得られたウエハーの厚みに面内のばらつきが生じる。つまり粒径(a−2)μmから粒径(a+1)μmの粒径の砥粒が最も有効に切削に寄与する。
例えば平均体積粒径aが15μmのときには、粒径が13μm以上16μm以下の領域にある砥粒の体積が全砥粒の体積の65%以上になる。
このような体積分布を実現する砥粒の入ったスラリーを選定することにより、従来問題であったワイヤー走方向出口側10(図7参照)での波うちや傷の発生を抑制することができる。これは、粒径(a−2)μmから粒径(a+1)μmの領域の砥粒の切削力が他の領域に比べ高いからである。
また粒径(a−2)μmから粒径(a+1)μmの領域にある砥粒の体積の合計が全砥粒の体積の70%以上であれば、その効果を更に有効に発揮する。
さらに、体積比率が最大となる粒径bを定義する。この最大体積粒径bを図6に示している。図6に示すように、全砥粒の体積分布において、最大体積粒径bは平均体積粒径a以上であったほうがよい。すなわち、
b>a
これにより、切削力が更に向上する。このように粒径の大きな砥粒の割合を少なくすることにより、全ての砥粒が有効に回転し、切削に寄与しやすくなる。
このように、粒径(a−2)μmから粒径(a+1)μmまでの粒子の体積の合計が全砥粒の体積の65%以上となるようにするには、分級により選別すればよい。分級の方法には湿式分級と乾式分級の方法があるが、粒径(a−2)μmから粒径(a+1)μmまでの粒子の体積の合計が全砥粒の体積の65%以上にするためには、湿式分級を行ったほうがよい。これは湿式分級のほうが、より正確に粒径の細かい粒子を選別することができるからである。
湿式分級のプロセスには、上昇流を利用するもの、水平流を利用するもの、単なる静置によるもの等があり、特に分離の精度において優れているのは上昇流を利用するものである。また、上昇流を利用するものは、バッチ式操作(一度に仕込んだ粒子を逐次取り出すもの)による場合と、連続式操作(連続的に供給される粒子を連続的に取り出すもの)による場合とに大別される。このうち、上昇流を利用し、かつバッチ式操作による基本的な分級装置は分級筒の下部に分級液の流入口、上部に細粒子を含むスラリーの流出口、中程にスラリーの供給口を設ける。
分級液として通常は、被分級粒子よりも密度の低い液体が用いられる。被分級粒子は分級液の中にあって、重力の作用で沈降し、従って分級液に対して相対的に下に移動するが、分級液は分級筒下部の流入口から継続的に供給され、分級筒内を上に移動しているので、この分級液の上昇と粒子の沈降とが相殺され、スラリー状の粒子は、比較的長く分級筒内に留まる。
この場合、分級筒内に供給されたスラリー状の粒子の沈降速度は、それらの粒子に依存し、粗い粒子ほど早く沈降する。つまり、分級液の上昇速度との比較において、より早く沈降する成分(粗い粒子)は下へ、そうでない粒子(細かい粒子)は上へ移動する。その結果、分級筒内には、粒子の径に対応して、大きな径の粒子ほど下方に位置する層状構造ができる。
以上で本発明の実施の形態を説明してきたが、本発明の実施は、前記の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更を施すことが可能である。
平均体積粒径のみを管理した砥粒、平均体積粒径と線形度を管理した砥粒、および平均体積粒径と線形度と凹凸度を管理した砥粒を用意した。砥粒の平均体積粒径が6μm未満の場合、スライス時に砥粒が回転しにくくなってしまうため、ワイヤーがスムーズに進行しなくなってしまい、切り出されたシリコンウェハーの表面が波打ったり傷がついたり、ワイヤーが断線したりするという問題を発生することがある。
平均体積粒径が16μmを越える場合には、カーフロスが大きくなってしまうため不向きである。そのためすべて14.7μmに統一した。
鋳造法で製造された約150×150×300mmの直方体の多結晶シリコンから成るブロックを2本用意し、同じ砥粒で5回繰り返してワイヤーソーでスライスした。
そのときの1回目および5回目のウエハーの良品比率(ウエハー表面に傷やうねりがないものが良品)を表1に示す。
砥粒の平均体積粒径、線形度および凹凸度は、1Lot1.5tの砥粒を攪拌し均一な状態にした後、左右相殺法により16分割に縮分し、それぞれから任意に22個の砥粒を抜き出して測定した後、22個のデータのうち最大値と最小値を除いた20個のデータの合計320個の分布により求めた。
Figure 0004383149
平均体積粒径のみを管理した条件No.1、2の従来品の場合、1回目の良品比率は74.5〜75.2%、5回目の良品比率は62.3〜73.9%であった。
これに対し平均体積粒径と線形度を管理した条件No.3〜8のうち、線形度1.4〜2.4の割合が70%体積以上の条件No.32〜8で、1回目の良品比率、5回目の良品比率ともに条件No.1、2の従来砥粒を用いたときの良品比率を上回った。
また、条件No.3〜8のうち、線形度1.8〜2.0の割合が70体積%以上となる条件No.6〜8では、5回目の良品比率でも85%を超える高い値となった。
また、条件No.9〜14の、線形度の1.4〜2.4の割合を76.1〜76.7体積%、1.8〜2.0の割合を71.2〜71.8体積%に管理した砥粒では、凹凸度1.2〜1.8の割合が70体積%以上の条件No.11〜14で1回目の良品比率が90%を越える高い値となった。特に凹凸度が1.4〜1.6の割合が70体積%を越える条件No.13、14の砥粒を使用すると5回目の良品比率も90体積%を超える高い値となった。
鋳造法で製造された150×150×300mmの直方体の多結晶シリコンから成るブロックをワイヤーソーでスライスした。
砥粒として次の5種類を用いた。いずれも平均体積粒径は14.7μmであった。砥粒の分布は、1Lot1.5tの砥粒を攪拌して均一な状態にした後、左右相殺法によって16分割に縮分し、それぞれから任意に22個の砥粒を抜き出して測定した後、22個のデータのうち最大値と最小値を除いた20個のデータの合計320個の分布によって求めた。
(1)全砥粒の体積累計値が97%となる点での砥粒の粒径が、その体積累計値で50%となる点の砥粒の粒径の1.5〜1.8倍となる従来の体積分布の砥粒。
(2)平均体積粒径マイナス2μmから平均体積粒径プラス1μmの領域(つまり12.7μmから15.7μmまで)にある砥粒の体積の合計が、全部の砥粒の体積の64.5%になる本発明による体積分布の砥粒。この砥粒は、最大体積粒径が15.0μmであった。
(3)平均体積粒径マイナス2μmから平均体積粒径プラス1μmの領域(つまり12.7μmから15.7μmまで)にある砥粒の体積の合計が、全部の砥粒の体積の65.6%になる本発明による体積分布の砥粒。この砥粒は、最大体積粒径が15.3μmであった。
(4)平均体積粒径マイナス2μmから平均体積粒径プラス1μmの領域(つまり12.7μmから15.7μmまで)にある砥粒の体積の合計が、全部の砥粒の体積の70.9%になる本発明による体積分布の砥粒。この砥粒は、最大体積粒径が15.1μmであった。
(5)平均体積粒径マイナス2μmから平均体積粒径プラス1μmの領域(つまり12.7μmから15.7μmまで)にある砥粒の体積の合計が、全部の砥粒の体積の75.1%になる本発明による体積分布の砥粒。この砥粒は、最大体積粒径が15.2μmであった。
(1)(2)(3)(4)(5)によって得られたウエハーのうち、表面に目視可能な波うちおよび傷のあるウエハーの枚数を調べた結果を表2に示す。数値は、波うちや表面の傷に起因する不良枚数比率を表す。
Figure 0004383149
従来の砥粒(1)ではウエハーに発生していた表面の波うちが4.2%であり、従来の砥粒(2)では3.6%となった。これに対し本発明の砥粒(3)では0.8%となった。また、本発明の砥粒(4)では0.4%となった。このように平均体積粒径マイナス2μmから平均体積粒径プラス1μmの領域にある砥粒の体積の合計が、全部の砥粒の体積の65%以上になる本発明の砥粒では大幅に減少した。
さらに、平均体積粒径マイナス2μmから平均体積粒径プラス1μmの領域にある砥粒の体積の合計が、全部の砥粒の体積の70%以上になる本発明の砥粒(5)ではさらに大きく減少した。また、本発明の砥粒(3)〜(4)では表面の傷も5.4%、3.9%から1.5〜1.0%に大きく減少した。
これによって、従来の砥粒(1)では81.7%、従来の砥粒(2)では84.2%であった良品比率(全不良枚数比率)が本発明の砥粒(3)〜(5)では90%以上に向上し、特に平均体積粒径マイナス2μmから平均体積粒径プラス1μmの領域にある砥粒の体積の合計が、全部の砥粒の体積の70%以上になる本発明の砥粒(4)、(5)では92%を越える高い比率になった。
半導体ブロックのスライス方法に用いるワイヤーソーを示す概略図である。 砥粒の形状を説明するための図である。 砥粒の他の形状を説明するためのである。 砥粒のさらに他の形状を説明するためのである。 砥粒の体積分布を示す図である。 他のパターンにおける砥粒の体積分布を示す図である。 半導体ブロックのスライスによって得られたウエハーの表面状態を説明するための断面図である。

Claims (5)

  1. 半導体ブロックから一定の厚みのウエハーを切り出すときに使用される切削液に用いられる砥粒であって、砥粒の成分がSiCであり、
    砥粒の平均体積に対応する粒径(平均体積粒径という)が6〜16μmの範囲にあり、
    該平均体積粒径のマイナス2μmからプラス1μmまでの粒子の体積の合計が、全砥粒の体積の65%以上のものからなり、
    前記粒子の線形度が1.4〜2.4の範囲にあるものが70体積%以上、
    前記粒子の凹凸度が1.2〜1.8の範囲にあるものが70体積%以上、
    であることを特徴とする砥粒。
  2. 前記砥粒の体積分布において、体積比率が最大となる粒径が平均体積粒径以上であることを特徴とする請求項1に記載の砥粒。
  3. 供給リールから供給されるワイヤーを複数の間隔保持用ローラー間に配置し、巻き取りリールで巻き取りながら、請求項1または2に記載の砥粒を液体に混合させたスラリーを供給して半導体ブロックをスライスする半導体ブロックのスライス方法。
  4. 前記半導体ブロックがシリコンであることを特徴とする請求項3に記載の半導体ブロックのスライス方法。
  5. 前記半導体ブロックを複数ブロック同時にスライスすることを特徴とする請求項3または4に記載の半導体ブロックのスライス方法。
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