JP4381128B2 - 曲げ加工機の制御システム及びその方法 - Google Patents

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この発明は曲げ加工機の制御システム及びその方法に関し、さらに詳細には、製品の曲げ工程において、製品の曲げ加工を行う専用曲げ加工機を、加工可能なところまで加工を行うよう制御する曲げ加工機の制御システム及びその方法に関する。
従来、例えば専用曲げ加工機(パネルベンダ等)の制御装置では、自動運転データを生成するため製品形状の情報を取得する。そして、前記制御装置は、製品形状の情報を参照し、自動運転データの生成を行う。
しかし、自動運転データ生成中、最終形状まで加工できない製品は、プログラムエラーとなる。このため、専用曲げ加工機による製品加工(曲げ加工)を初めから行わないで、汎用曲げ加工機等で加工を行っている。
特許文献1。
特開2001−137953号公報
このような従来の方法では、以下のような問題があった。すなわち、専用曲げ加工機(パネルベンダ等)は、同一又は類似の製品を専用に加工する加工機であるので生産性が高い。その一方で、加工形状の制限が多く、加工できる製品の種類が少ないという問題があった。
また、ユーザが手動で製品図面からプログラムを作成すると、プログラムエラーが起こりやすく、製品加工の生産性が低下するという問題があった。
そして、加工できない部分を含む製品については汎用曲げ加工機により、初めから加工を行っているため、生産能率が悪いという問題があった。
本発明は、前述のごとき問題に鑑みてなされたもので請求項1に係る発明は、取得した製品形状の情報を参照し、製品を所望の形状にするための、生産性が高い一方で加工形状に対し加工制限が多いパネルベンダである専用曲げ加工機の加工動作を制御する自動運転データを生成し、前記生産性が高い一方で加工形状に対し加工制限が多いパネルベンダである専用曲げ加工機の制御を行う専用曲げ加工機の制御システムにおいて、前記生産性が高い一方で加工形状に対し加工制限が多いパネルベンダである専用曲げ加工機にて、製品を所望の形状にする自動運転データの生成が不可能な場合を検出する手段と、前記製品の加工可能な範囲を決定し、前記加工可能な範囲の加工を行うための半製品の自動運転データを生成する手段とを備え、前記半製品の自動運転データにより前記製品を加工可能な範囲まで加工するように前記生産性が高い一方で加工形状に対し加工制限が多いパネルベンダである専用曲げ加工機の制御を行い、前記専用曲げ加工機では曲げ加工ができない残りの曲げ加工を行うことが可能な汎用曲げ加工機の自動運転データ生成部は、製品形状と、半製品用自動運転データとを読み込み当該汎用曲げ加工機を制御し、残りの加工を行うための汎用曲げ加工機用自動運転データを生成し、前記汎用曲げ加工機用自動運転データを汎用曲げ加工機自動運転データメモリに格納し、前記所望の製品にするための残りの加工を前記汎用曲げ加工機で行う専用曲げ加工機の制御システムである。
請求項2に係る発明は、予め加工を行う範囲を設定し、この範囲で曲げ加工を行う自動運転データを生成する手段を備えた請求項1記載の専用曲げ加工機の制御システムである。
請求項3に係る発明は、取得した製品形状の情報を参照し、製品を所望の形状にするための、生産性が高い一方で加工形状に対し加工制限が多いパネルベンダである専用曲げ加工機の加工動作を制御する自動運転データを生成し、前記生産性が高い一方で加工形状に対し加工制限が多いパネルベンダである専用曲げ加工機の制御を行う専用曲げ加工機の制御方法において、前記生産性が高い一方で加工形状に対し加工制限が多いパネルベンダである専用曲げ加工機にて、製品を所望の形状にする自動運転データの生成が不可能の場合を検出する工程と、前記製品の加工可能な範囲を決定し、前記加工可能な範囲の加工を行うための半製品の自動運転データを生成する工程とを有し、前記半製品の自動運転データにより前記製品を加工可能な範囲まで加工するように前記生産性が高い一方で加工形状に対し加工制限が多いパネルベンダである専用曲げ加工機の制御を行い、製品形状と、半製品用自動運転データとを読み込み、前記専用曲げ加工機では曲げ加工ができない残りの曲げ加工を行うことが可能な汎用曲げ加工機を制御し、残りの加工を行うための汎用曲げ加工機用自動運転データを生成し、前記汎用曲げ加工機用自動運転データを汎用曲げ加工機自動運転データメモリに格納し、前記所望の製品にするための残りの加工を前記汎用曲げ加工機で行う専用曲げ加工機の制御方法である。
上述の如く本発明によれば、従来通り、専用曲げ加工機(パネルベンダ等)で製品形状の情報の入力を行う。そして、専用曲げ加工機は、最終形状まで曲げ加工を行うことができない場合でも、加工可能な範囲で曲げ加工を行う。
続いて、半製品の状態で、専用曲げ加工機から搬出し、その後、残りの曲げ加工を汎用曲げ加工機(曲げロボット等)にて行う。
これにより、ユーザが製品に含まれる全ての曲げを汎用曲げ加工機を使い手作業で行うことが回避され、作業者の負担が軽減するという効果がある。また、製品の生産性が向上するという効果がある。一方、ユーザが予め加工範囲を設定できるので作業の段取り等が容易になるという効果がある。
本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1は曲げ加工機の制御システム1の概略を示している。本例でいう曲げ加工機は専用曲げ加工機(パネルベンダー等)を想定している。すなわち、同一又は類似の製品のみを大量、迅速に加工するための専用曲げ加工機である。
前記曲げ加工機の制御システム1は、自動運転データの生成等を行う主制御部3と、ディスプレイ5と、キーボード・マウス7と、製品形状の情報を入力するための画面をディスプレイ5に表示させる製品形状入力部9と、ユーザが製品の加工範囲を設定するための画面をディスプレイ5に表示する製品形状設定部11とを備えている。
前記主制御部3は自動運転データ生成部13と、エラー検出部15と、自動運転データ格納メモリ17とを備えている。前記自動運転データ生成部13は、エラー対処部19と、設定対処部21とを備えている。
前記自動運転データ生成部13は取得した製品形状の情報を参照し、専用曲げ加工機23を制御するための自動運転データの生成を行う。前記エラー検出部15は、自動運転データの生成中に製品に加工ができない部分があるとき、プログラムエラーとして検出を行う。
前記エラー対処部19は、エラー検出部15がプログラムエラーを検出したとき、製品の加工可能な範囲を決定し、この範囲内で半製品の自動運転データを生成する。前記設定対処部21は、ユーザが設定した加工範囲での自動運転データを作成する。
前記自動運転データ格納メモリ17は所望の製品を最終まで加工するための自動運転データを格納する製品用自動運転データメモリ17aと、所望の製品形状の途中までを加工するための半製品の自動運転データを格納する半製品用自動運転データメモリ17bとを含む。なお、ユーザが設定した範囲での加工を行うための自動運転データの前記半製品自動運転データメモリ17bに記憶される。
そして、自動運転データ格納メモリ17に格納されている自動運転データ、又は半製品の自動運転データに制御され専用曲げ加工機23が曲げ加工を行う。
一方、曲げ加工機の制御システム1は、サブシステムとしての汎用曲げ加工機制御システム25を備えている。前記汎用曲げ加工機制御システム25は汎用曲げ加工機自動運転データ生成部27を備えている。
前記汎用曲げ加工機自動運転データ生成部27は、製品形状(製品用自動運転データでもよい)と、半製品の形状(半製品用自動運転データでもよい)とを読み込み(本例では、これらをワーク情報という場合がある)汎用曲げ加工機(曲げロボット等)31を制御し、残りの加工を行うための汎用曲げ加工機用自動運転データを生成する。そして、前記汎用曲げ加工機用自動運転データを汎用曲げ加工機自動運転データメモリ29に格納する。
ここで、自動運転データについて図2及び図3を参照し説明する。前記自動運転データは曲げ加工機の動作を自動で数値制御して、所望の製品に加工するための制御用データである。
図2は自動運転データにより制御される専用曲げ加工機(パネルベンダ等)23の構成を示す。ここで、前記専用曲げ加工機23は既に公知であるので概略を説明する。専用曲げ加工機23は、ワークWを載せるフロントテーブル35と、前記ワークWをクランプ39で把持し移動を行うマニピュレータ37、マニピュレータ37で位置決めされたワークWを固定するクランプビーム41と、固定されたワークWに対して曲げ加工を行うベンドビーム43とを備えている。
図3に自動運転データにより制御された専用曲げ加工機23がワークWを曲げる動作を示す。図3(a)を参照する。自動運転データに基づいて制御され、クランプ39に把持されたワークWが所定の位置まで搬送される。図3(b)を参照する。自動運転データに制御され、所定の位置に位置決めされたワークWをクランプビーム41が押さえ固定する。図3(c)を参照する。同様に自動運転データに制御され、所定の位置に位置決めされ固定された前記ワークWに対してベンドビーム41が上昇することにより曲げ加工を行う。
図4及び図5に曲げ加工機の制御システム1の動作を示す。ステップS401では、ユーザが最終製品形状の入力を行う。この結果、図5(a)に示すように、自動運転データ生成部13は製品形状Sを情報として認識できる。
ステップS403では、自動運転データ生成部13が自動運転データの生成の処理を行う。生成される前記自動運転データは順次製品用自動運転データメモリ17aに格納される。
ステップS405では、エラー検出部15がプログラムエラーかどうかを判断する。プログラムエラーと判断したとき処理はステップS411に進む。プログラムエラーではないと判断したとき処理はステップS407に進む。ここでプログラムエラーとは、加工不可能な形状を検知したとき出力するデータである。
図5(b)を参照する。プログラムエラーとなった原因を示す。すなわち、曲げ線L1、L2、及びL3の位置が異なるため専用曲げ加工機23では加工できないと判断される場合である。このとき、プログラムエラーが出力される。なお、その他の曲げ箇所は曲げ加工ができるものとする。
ステップS407では、プログラムエラーが無いとき自動運転データ生成部13による自動運転データ生成が完了する。ステップS409では専用曲げ加工機23が実加工を行う。これにより、所望の製品(最終形状の製品)が完成する。
ステップS411では、エラー対処部19が一つ前の辺までの自動運転データを生成する。すなわち、曲げ加工が可能な範囲での製品の曲げ加工のための自動運転データが生成される(図5(b)の形状まで製品を曲げる自動運転データが作成される)。
ステップS413では、エラー検出部15がプログラムエラーかどうかの判断を行う。プログラムエラーと判断したとき処理はステップS411に戻る(これを繰り返すことにより加工可能な範囲が決定される)。プログラムエラーではないと判断したとき処理はステップS415に進む。
ステップS415では、半製品の自動運転データ生成が完了する。ステップS417では半製品の状態まで実加工を行うことをユーザ(オペレータ)に通知する。ステップS419では、専用曲げ加工機23が半製品の状態まで実加工を行う。
なお、残りの加工を手動、又は自動で加工することにより図5(c)に示すような製品が完成する。
図6を参照する。後工程の段取り等の理由により、ユーザが予め製品の曲げ加工の加工範囲を設定できる方法を示している。
図6(a)は、製品の形状の斜視図である。図6(b)は、図6(a)において、製品形状を断面A−Aから見た側面形状51である。図6(c)は、図6(a)において、製品形状を断面B−Bから見た側面形状53である。
すなわち、前記製品形状は縁部分にヘミング曲げ形状51a、51b、53a、53bを有している。ところで、最終形状にする曲げ工程が弟1工程:ヘミング、弟2工程:90度曲げを4辺行う場合、開口寸法Dが小さすぎると、専用加工機23では加工できない。このような場合、製品形状設定部11がディスプレイ5に表示した画面にユーザがヘミング曲げを優先的に行うと設定しておくと、設定対処部21が、図6(c)に示すように90度曲げを行わずに半製品とする自動運転データの生成を行い半製品用自動運転データメモリ17bに格納する。
すなわち、結果として、ヘミング曲げ51a、51b、53a、53bの加工だけが行われた半製品が搬出される。
図7及び図8を参照する。専用曲げ加工機(パネルベンダ等)61により製品(ワークW)の加工を行った後、汎用曲げ加工機(曲げロボット)63で曲げ加工を行う製造工程を示している。
ステップS801では、専用曲げ加工機(パネルベンダー等)61により加工を行い半製品HSとして搬出する。
ステップS803では、ワーク情報(半製品HS)を専用曲げ加工機61に送り、ワーク情報(半製品HS)を元に残りの曲げ加工を行う。この結果、完成品Sが作製される。
ここで、ワーク情報とは、製品形状(曲げロボットで加工を終了した形状である所望の形状)と、専用曲げ加工機61で加工を行った半製品の2つの情報(例えば形状の情報)を含む。この2つの情報により汎用曲げ加工機63で残りの加工を行うための半製品の自動運転データの生成が可能となる。
なお、本例では専用曲げ加工機61の後に曲げ加工を行うロボット63を想定しているが曲げ加工を行える加工機であれよいものである。
図9を参照する。専用曲げ加工機では、所定の製品形状の入力は製品形状入力部9(又は製品形状設定部11)がディスプレイ5に表示した画面から数値入力で行ってもよい。例えば、A辺について底辺寸法、X:1000.0、Y:240.0を入力する。B辺についてフランジ高さ[L]20.0、曲げ角度[A]90度を入力する。C辺についてフランジ高さ[L]20.0、曲げ角度[A]90度を入力する。D辺についてフランジ高さ[L]20.0、曲げ角度[A]90度を入力する。
図10を参照する。製品形状情報の入力方法は、図形情報(3次元CADデータであるベンドモデルファイル等)で行ってもよい。これにより、線分A、B、C、及びDに90度曲げ、フランジ高さ20.0等の情報が付与されている。
なお、本発明は、上述した実施の態様の例に限定されることなく、適宜の変更を加えることにより、その他の態様で実施できるものである。
曲げ加工機の制御システムの概略を説明する概略図である。 専用曲げ加工機(パネルベンダ)の概略を説明する説明図である。 (a)、(b)、(c)は曲げの動作を説明する説明図である。 曲げ加工機の制御システムの動作を説明するフローチャート図である。 (a)、(b)、(c)は図4での製品形状を説明する説明図である。 (a)、(b)、(c)はユーザが曲げ箇所を設定する場合を説明する説明図である。 専用曲げ加工機と汎用曲げ加工機との複合加工を説明する説明図である。 図7での動作を説明するフローチャート図である。 製品形状の入力を説明する説明図である。 製品形状と曲げ情報とのリンクを説明する説明図である。
符号の説明
1 曲げ加工機の制御システム
3 主制御部
5 ディスプレイ
7 キーボード・マウス
9 製品形状入力部
11 製品形状設定部
13 自動運転データ生成部
15 エラー検出部
17 自動運転データ格納メモリ
19 エラー対処部
21 設定対処部
23 専用曲げ加工機
25 汎用曲げ加工機の制御部
27 汎用曲げ加工機自動運転データ生成部
29 汎用曲げ加工機自動運転データメモリ
31 汎用曲げ加工機

Claims (3)

  1. 取得した製品形状の情報を参照し、製品を所望の形状にするための、生産性が高い一方で加工形状に対し加工制限が多いパネルベンダである専用曲げ加工機の加工動作を制御する自動運転データを生成し、前記生産性が高い一方で加工形状に対し加工制限が多いパネルベンダである専用曲げ加工機の制御を行う専用曲げ加工機の制御システムにおいて、
    前記生産性が高い一方で加工形状に対し加工制限が多いパネルベンダである専用曲げ加工機にて、製品を所望の形状にする自動運転データの生成が不可能な場合を検出する手段と、
    前記製品の加工可能な範囲を決定し、前記加工可能な範囲の加工を行うための半製品の自動運転データを生成する手段とを備え、
    前記半製品の自動運転データにより前記製品を加工可能な範囲まで加工するように前記生産性が高い一方で加工形状に対し加工制限が多いパネルベンダである専用曲げ加工機の制御を行い、
    前記専用曲げ加工機では曲げ加工ができない残りの曲げ加工を行うことが可能な汎用曲げ加工機の自動運転データ生成部は、製品形状と、半製品用自動運転データとを読み込み当該汎用曲げ加工機を制御し、残りの加工を行うための汎用曲げ加工機用自動運転データを生成し、前記汎用曲げ加工機用自動運転データを汎用曲げ加工機自動運転データメモリに格納し、前記所望の製品にするための残りの加工を前記汎用曲げ加工機で行うことを特徴とする専用曲げ加工機の制御システム。
  2. 予め加工を行う範囲を設定し、この範囲で曲げ加工を行う自動運転データを生成する手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の専用曲げ加工機の制御システム。
  3. 取得した製品形状の情報を参照し、製品を所望の形状にするための、生産性が高い一方で加工形状に対し加工制限が多いパネルベンダである専用曲げ加工機の加工動作を制御する自動運転データを生成し、前記生産性が高い一方で加工形状に対し加工制限が多いパネルベンダである専用曲げ加工機の制御を行う専用曲げ加工機の制御方法において、
    前記生産性が高い一方で加工形状に対し加工制限が多いパネルベンダである専用曲げ加工機にて、製品を所望の形状にする自動運転データの生成が不可能の場合を検出する工程と、
    前記製品の加工可能な範囲を決定し、前記加工可能な範囲の加工を行うための半製品の自動運転データを生成する工程とを有し、
    前記半製品の自動運転データにより前記製品を加工可能な範囲まで加工するように前記生産性が高い一方で加工形状に対し加工制限が多いパネルベンダである専用曲げ加工機の制御を行い、製品形状と、半製品用自動運転データとを読み込み、前記専用曲げ加工機では曲げ加工ができない残りの曲げ加工を行うことが可能な汎用曲げ加工機を制御し、残りの加工を行うための汎用曲げ加工機用自動運転データを生成し、前記汎用曲げ加工機用自動運転データを汎用曲げ加工機自動運転データメモリに格納し、前記所望の製品にするための残りの加工を前記汎用曲げ加工機で行うことを特徴とする専用曲げ加工機の制御方法。
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