JP4380182B2 - 光ディスク記録装置およびプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、CD−R(Compact Disc−Recordable)などの光ディスクに、可視画像を形成するための光ディスク記録装置およびプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、CD−Rなどの光ディスクにおいて、その記録面に記録されたデータの内容を肉眼で識別することはできないので、記録面だけみて、光ディスクを識別することは困難である。そこで、光ディスクに、文字や、記号、絵写真などの画像を形成することによって、光ディスクを外観的に識別できるような技術が提案されている。この技術によれば、画像は、ドットに応じた強度でレーザ光を照射し、記録面の一部を変色させることによって形成される。
【0003】
光ディスクへの画像の形成は、ホストコンピュータに光ディスクドライブが接続された構成において、ホストコンピュータ上にて画像形成用(例えば、ライティングやオーサリング用)のアプリケーションプログラムを実行することによって実行される。
ここで、該アプリケーションプログラムを実行すると、光ディスクの記録面のうち、当該データが記録された領域(または、データを記録すべき領域)を除外した画像形成の可能な領域が画面表示される。そして、ユーザは、画面表示された領域において、所望の画像をカット&ペーストなどで配置したり、テキスト文を入力・配置したりする編集の後に、書込指示をすると、ホストコンピュータは、必要なデータを光ディスクドライブに供給する一方、光ディスクドライブは、供給されたデータにしたがって画像を形成する構成となっている。
ところで近年では、文字記号や絵写真などの一般的な画像に加えて、ドットを近接配置して、一種の回折格子を形成し、この回折光を用いたホログラムを光ディスクに形成する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−11804号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ホログラムを形成するためのデータは非常に膨大である。例えば、ホログラムの形成領域が2cm角であって、回折光を得るためにドットの間隔が1μmである場合、単純計算しても、20,000×20,000ドットとなって、400Mbit、すなわち50Mbyteのデータ量となる。このため、ホストコンピュータにおいて、表示された画像形成可能領域にホログラムをペーストなどしたり、移動させたりする処理の負荷が大きくなって、操作性が悪化する、といった問題があった。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とすることろは、形成すべきホログラムを光ディスクに対して編集する際に、操作性の悪化を防止した光ディスク記録装置、および、プログラムを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る光ディスク記録装置は、レーザ光の照射により視認画像が形成される光ディスクを回転させるとともに、制御に基づいて当該光ディスクにレーザ光を照射して視認画像を形成する光ディスクドライブと、前記光ディスクのうち、前記視認画像の形成が可能な領域を表示する表示手段と、ホログラム画像を示すホログラムデータと、当該ホログラム画像に対応するプレビュー画像であって、当該ホログラム画像よりもドット間隔が広いプレビュー画像を示すプレビューデータとを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されたプレビューデータが示すプレビュー画像を、前記領域のうち、指定された位置に表示させるように、前記表示手段の表示を制御する表示制御手段と、予め定められた指示があった場合、前記表示手段に表示されたプレビュー画像に対応するホログラム画像が、当該プレビュー画像が表示された位置に対応した前記光ディスクの位置に形成されるように、前記光ディスクドライブを制御する制御手段とを具備することを特徴とする。本発明によれば、表示手段には、ホログラムに対応したプレビューデータに基づく画像が、ホログラムに替えて表示されるので、当該画像を用いた編集等の処理負荷が低くて済む。
また、上記構成において、前記記憶手段は、前記ホログラム画像よりもドット間隔が広いイメージ画像を示すイメージデータを記憶し、前記表示制御手段は、前記表示手段に対し、前記記憶手段に記憶されたイメージデータが示すイメージ画像を、前記領域のうち、指定された位置に表示させ、前記制御手段は、前記表示手段に表示されたイメージ画像が、当該イメージ画像が表示された位置に対応した前記光ディスクの位置に形成されるように、前記光ディスクドライブを制御する構成が好ましい。この構成によれば、表示手段には、ホログラムについては、それ自体ではなく、プレビューデータに基づく画像が表示されるが、イメージデータについては、それ自体に基づく画像がそのまま表示されることになる。
また、上記構成において、前記制御手段は、前記イメージ画像または前記ホログラム画像のいずれか一方が前記光ディスクに形成された後、他方が前記光ディスクに形成されるように、前記光ディスクドライブを制御してもよい。
また、本発明に係る光ディスク記録装置は、レーザ光の照射により視認画像が形成される光ディスクを回転させるとともに、制御に基づいて当該光ディスクにレーザ光を照射して視認画像を形成する光ディスクドライブと、前記光ディスクのうち、前記視認画像の形成が可能な領域を表示する表示手段と、第1の画像を示す第1の画像データと、当該第1の画像に対応する第2の画像であって、当該第1の画像よりもドット間隔が広い第2の画像を示す第2の画像データと、第1の画像よりもドット間隔が広い第3の画像を示す第3の画像データとを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された第2の画像データが示す第2の画像および第3の画像データが示す第3の画像を、前記領域のうち、指定された位置に表示させるように、前記表示手段の表示を制御する表示制御手段と、予め定められた指示があった場合、前記表示手段に表示された第2の画像に対応する第1の画像が、当該第2の画像が表示された位置に対応した前記光ディスクの位置に形成され、前記表示手段に表示されたイメージ画像が、当該イメージ画像が表示された位置に対応した前記光ディスクの位置に形成されるように、前記光ディスクドライブを制御する制御手段とを具備することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るプログラムは、レーザ光の照射により視認画像が形成される光ディスクを回転させるとともに、制御に基づいて当該光ディスクにレーザ光を照射して視認画像を形成する光ディスクドライブに接続されるとともに、前記光ディスクのうち、前記視認画像の形成が可能な領域を表示する表示手段と、ホログラム画像を示すホログラムデータと、当該ホログラム画像に対応するプレビュー画像であって、当該ホログラム画像よりもドット間隔が広いプレビュー画像を示すプレビューデータとを記憶する記憶手段とを備えたコンピュータに、前記記憶手段に記憶されたプレビューデータが示すプレビュー画像を、前記領域のうち、指定された位置に表示させるように、前記表示手段の表示を制御する表示制御機能と、予め定められた指示があった場合、前記表示手段に表示されたプレビュー画像に対応するホログラム画像が、当該プレビュー画像が表示された位置に対応した前記光ディスクの位置に形成されるように、前記光ディスクドライブを制御する制御機能とを実現させることを特徴とする。
また、上記構成において、前記記憶手段は、前記ホログラム画像よりもドット間隔が広いイメージ画像を示すイメージデータを記憶し、前記表示制御機能は、前記表示手段に対し、前記記憶手段に記憶されたイメージデータが示すイメージ画像を、前記領域のうち、指定された位置に表示させ、前記制御機能は、前記表示手段に表示されたイメージ画像が、当該イメージ画像が表示された位置に対応した前記光ディスクの位置に形成されるように、前記光ディスクドライブを制御してもよい。
また、上記構成において、前記制御機能は、前記イメージ画像または前記ホログラム画像のいずれか一方が前記光ディスクに形成された後、他方が前記光ディスクに形成されるように、前記光ディスクドライブを制御してもよい。
また、本発明に係るプログラムは、レーザ光の照射により視認画像が形成される光ディスクを回転させるとともに、制御に基づいて当該光ディスクにレーザ光を照射して視認画像を形成する光ディスクドライブに接続されるとともに、前記光ディスクのうち、前記視認画像の形成が可能な領域を表示する表示手段と、第1の画像を示す第1の画像データと、当該第1の画像に対応する第2の画像であって、当該第1の画像よりもドット間隔が広い第2の画像を示す第2の画像データと、第1の画像よりもドット間隔が広い第3の画像を示す第3の画像データとを記憶する記憶手段とを備えたコンピュータに、前記記憶手段に記憶された第2の画像データが示す第2の画像および第3の画像データが示す第3の画像を、前記領域のうち、指定された位置に表示させるように、前記表示手段の表示を制御する表示制御機能と、予め定められた指示があった場合、前記表示手段に表示された第2の画像に対応する第1の画像が、当該第2の画像が表示された位置に対応した前記光ディスクの位置に形成され、前記表示手段に表示されたイメージ画像が、当該イメージ画像が表示された位置に対応した前記光ディスクの位置に形成されるように、前記光ディスクドライブを制御する制御機能とを実現させることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、実施形態に係る光ディスク記録装置の構成を示すブロック図である。この図に示されるように、光ディスク記録装置100は、ホストコンピュータ200に光ディスクドライブ300を接続した構成となっている。
【0010】
このうち、ホストコンピュータ200は、光ディスクドライブ300にセットされた光ディスク310に形成すべき画像の選択・編集を実行するものである。このため、ホストコンピュータ200は、各部を制御するCPU(Central Processing Unit)210、基本プログラム等を記憶するROM(Read Only Memory)220、一時作業領域等として用いられるRAM(Random Access Memory)230、各種のプログラムやデータを記憶する記憶装置240、CRTや液晶パネルなどの表示装置250、キーボードやマウスなどの入出力装置260、光ディスクドライブ300を接続するためのインターフェース(I/F)270を有し、これらは、互いにバスBを介して接続されている。
【0011】
これらのうち、記憶装置240には、第1にオペレーションシステム、第2に光ディスク310に画像を形成するための専用アプリケーションプログラム、第3に光ディスク310に形成すべき画像データが、それぞれ記憶されている。ここで、光ディスク310に形成すべき画像データは、文字や、記号、絵写真などの単純なイメージデータと、ホログラムを形成するためのホログラムデータとに大別される。
イメージデータは、その画像をドット(画素)に分解したビットマップ形式に変換可能であれば、その形式は問われない。また、ホログラムデータは、例えば3次元物体の形状や色を規定するデータからホログラムをコンピュータで計算合成して得たものであり、回折光を得るための格子をドットとして規定する。ここで、ホログラムにおけるドット間隔は、回折光を得るために非常に狭く、約1μm程度である。これに対し、イメージデータで示される画像のドット間隔は、約100μm程度である。したがって、ホログラムデータの容量は、イメージデータの容量に対し画像面積が同一であれば、約1万倍となる。
【0012】
そこで、本実施形態では、ホログラムの各々に対して、ホログラムを簡易表示させるためのプレビューデータが用意される。このプレビューデータは、そのホログラムを特定の角度から視認した場合の簡略画像を、上記イメージデータと同様な形式で規定するものである。
本実施形態において、記憶装置240には、図2に示されるように、画像データとして、ホログラムデータとイメージデータとが、それぞれ複数種類記憶され、さらに、ホログラムデータの各々に対して、プレビューデータが対となってそれぞれ記憶されている。
ここで、図2においてホログラムデータC1は、立方体のホログラムを形成するためのデータであり、それに対応するプレビューデータP1は、当該立方体の正面を示す四角形のイメージデータである。また、ホログラムデータC2は、円錐のホログラムを形成するためのデータであり、それに対応するプレビューデータP2は、当該円錐の側面を示す三角形のイメージデータである。なお、イメージデータS1、S2は、予めユーザによって用意された、または、ユーザによって作成されたビットマップデータである。
【0013】
なお、ホログラムに対応するプレビューデータは、ホログラムデータを計算合成する際に同時に作成するようにしても良いし、別途用意されるアプリケーションプログラムを実行することによって、ホログラムデータから、そのホログラムを特定の角度で視認される画像をイメージデータとして生成するようにしても良い。
【0014】
説明を再び図1に戻すと、光ディスクドライブ300は、光ディスク310を回転させるスピンドルモータ320と、光ディスク310にレーザ光LBを照射する一方、その反射光を取得するピックアップ330と、これらを制御するとともに、インターフェース270に接続された制御部340とを有する。このうち、スピンドルモータ320には図示せぬ回転検出器が取り付けられて、1回転する毎にパルスを伴う検出信号を、制御部340に供給する。
なお、この図において光ディスクドライブ300は、ホストコンピュータ200に対して外付けとなっているが、内蔵する構成であっても良い。
【0015】
ここで、光ディスクドライブ300においてデータを記録する場合、制御部340は、スピンドルモータ320を回転させる一方、ピックアップ330のレーザ光LBを、光ディスク310の記録面に形成された螺旋状グルーブ(図示省略)をトレースするように照射させるとともに、ホストコンピュータ200から供給されたデータを予め定められた規則にしたがったパルス列に変換し、当該パルス列に応じてレーザ光LBの強度を制御する。これにより、光ディスク310には、レーザ光LBの照射に応じて変色したピットがグルーブに沿って形成されて、データが記録されることになる。なお、記録したデータを再生する場合には、ピットに照射したレーザ光の戻り光の出力からパルス列を取得し、これを上記規則とは逆に変換することで、記録したデータが得られる。
【0016】
また、光ディスクドライブ300において画像を形成する場合、本実施形態において光ディスク310は、回転によって主走査され、ピックアップ330を光ディスク310の径方向に移動によって副走査される。ここで、光ディスク310において主走査軌跡は同心円上となるので、径方向に仮想的な基準線を定めるとともに、副走査時に、当該基準線からどれだけ回転したを知る必要がある。そこで、本実施形態においては、上記回転検出器からの検出信号においてパルスが発生したときにレーザ光の照射点と光ディスクの中心とを結ぶ直線を上記基準線とし、検出信号の周波数を逓倍するとともに、該逓倍した信号の立ち上がりをカウントすることで、当該基準線からどれだけ回転したを知ることができる。例えば検出信号の逓倍率が「3600」であれば、その逓倍信号の1周期は、光ディスク310が0.1度(=360/3600)だけ回転する期間に相当するからである。
このため、光ディスクドライブ300において、光ディスク310が回転するとき、レーザ光の照射点が、主走査・副走査において、どの座標に位置するのかを上記回転検出器の検出信号から知ることができるようになっている。
【0017】
次に、光ディスク記録装置100によって画像を形成する場合の動作について説明する。図3は、その形成手順を示すフローチャートである。
まず、ユーザが、画像を形成したい光ディスク310を光ディスクドライブ300にセットするとともに、画像形成用のアプリケーションプログラムを起動すると、CPU210は、図4に示されるようなウィンドウ画面251を表示するように、表示装置250を制御する(ステップSp1)。すなわち、CPU210は、セットされた光ディスク310においてデータがすでに記録された領域を検出するとともに、光ディスク310の記録面のうち、データが記録された領域を除外して、画像形成可能領域として示すウィンドウ画面251を、表示装置250に表示させる。
光ディスク310において、データは内周側から外周側に向かって形成されるので、記録されたデータ容量が多くなるにつれて、画像形成可能領域の内周端252が矢印の方向に拡がって、それだけ画像形成可能領域が狭められることになる。なお、ウィンドウ画面251とは別に、各種の作業内容を指示するツールボックスやツールバーも表示されるが、図4以降では省略されている。
【0018】
次に、ユーザは、入出力装置260を用いた操作により、光ディスク310に形成したい画像を、記憶装置240に記憶された画像データの一覧から選択するととも、画像形成可能領域内において画像形成したい位置を指定して、光ディスク310に対し画像をレイアウトする(ステップSp2)。
CPU210は、選択された画像データが、イメージデータであるか、ホログラムデータであるかを判別して、イメージデータであれば、当該イメージデータに基づく画像を、表示された画像形成可能領域に合わせて縮小または拡大するとともに、指定された位置に表示するように表示装置250を制御する一方、選択された画像データがホログラムデータであれば、当該ホログラムデータに対応するプレビューデータに基づく画像を、表示された画像形成可能領域に合わせて縮小または拡大するとともに、指定された位置に表示するように表示装置250を制御する。
【0019】
ここでユーザが、例えば記憶装置240から、イメージデータS1に基づく画像の4個と、ホログラムデータC1に基づくホログラムと、ホログラムデータC2に基づくホログラムとを選択して、これらをレイアウトしたときに表示されるウィンドウ画面251の一例は、図5に示されるようなものとなる。このウィンドウ画面251において、画像255(S1)は、イメージデータS1に基づく画像を、表示された画像形成可能に合わせて縮小または拡大したものであるが、画像253(P1)は、プレビューデータP1に基づく画像を、画像形成可能領域に合わせて縮小または拡大したものである。同様に、画像254(P2)は、プレビューデータP2に基づく画像を、画像形成可能領域に合わせて縮小または拡大したものである。
【0020】
すなわち、ホログラムについては、それぞれに対応したプレビューデータP1、P2に基づく画像が、ホログラムの代替としてウィンドウ画面251に表示される。
表示装置250に画像を表示させるためには、その画像に対応するデータを、表示する大きさに合わせて加工する必要があるが、上述したようにホログラムデータのデータ量は、イメージデータのデータ量と比較して膨大であるので、表示のために、直接ホログラムデータを加工すると、その処理の負荷が非常に大きくなる。これに対して本実施形態では、表示のために、ホログラムデータではなく当該ホログラムデータに対応したプレビューデータを加工するので、その処理の負荷を低く抑えることができる。
【0021】
また、このように光ディスク310に画像をレイアウトしたときであっても、ユーザは、画像を選択するとともに移動させて(例えば、ドラッグ操作により)、位置合わせをすることもできる(ステップSp3)。このとき、CPU210は、選択された画像データが、イメージデータであるか、ホログラムデータであるかを判別して、イメージデータであれば、当該イメージデータに基づいて縮小また拡大した画像がドラッグ操作にしたがって移動するように表示装置250を制御する一方、選択された画像データがホログラムデータであれば、当該ホログラムデータに対応するプレビューデータに基づいて縮小また拡大した画像がドラッグ操作にしたがって移動するように表示装置250を制御する。
例えば、画像253(P1)を移動させる場合、ユーザは、当該画像253(P1)をマウスクリック等により選択するとともに、図6に示されるようにポインタ257によって所望の位置までドラッグ操作により移動させる。
ここで、移動する画像253(P1)は、ホログラムデータC1ではなく、簡易表示用のプレビューデータP1であるので、移動過程で処理するデータはプレビューデータP1だけで済む。このため、膨大なデータ量のホログラムデータC1を処理する場合と比較して、その処理負担が低減される。
【0022】
このように、光ディスク310に画像のレイアウトを完了すると、ユーザは、入出力装置260に対して画像形成の開始を指示する(ステップSp4)。
この指示により、ホストコンピュータ200において、CPU210は、画像形成可能領域のうち、中心から12時の方向に向かう直線を、光ディスク310の基準線と想定して、レイアウトされた画像のうち、まずイメージデータで示される画像のドットを、上記主走査・副走査に対応した座標に変換して、光ディスクドライブ300に供給する。一方、光ディスクドライブ300において、制御部340は、スピンドルモータ320に対し光ディスク310を回転させるように指示するとともに、レーザ光の照射点が画像形成可能領域の内周端に相当する地点となるようにピックアップ330を移動させると、回転による主走査および内周側から外周側に向かう副走査を開始させる。そして、座標変換されたドットのうち、レーザ光の照射点位置に対応するドットに応じてレーザ光の強度を制御する。このような走査が、画像形成可能領域の外周端に相当する地点まで実行されると、光ディスク310には、まず、イメージデータに基づく画像が変色したドットによって形成されることになる。
【0023】
次に、ホストコンピュータ200において、CPU210は、ホログラムデータで示されるホログラムのドットを、上記主走査・副走査に対応した座標に変換して、光ディスクドライブ300に供給する。一方、光ディスクドライブ300において、制御部340は、レーザ光の照射点が画像形成可能領域の内周端に相当する地点となるようにピックアップ330を再度移動させ、主走査・副走査を再度開始させる。そして、座標変換されたドットのうち、レーザ光の照射点位置に対応するドットに応じてレーザ光の強度を制御する。このような走査が、像形成可能領域の外周端に相当する地点まで実行されると、光ディスク310には、ホログラムデータに基づくドットによって回折格子が形成されて、ホログラムが追加形成されることになる。
【0024】
したがって、光ディスク310には、図7に示されるように、ホログラムデータC1に基づくホログラム313(C1)、ホログラムデータC2に基づくホログラム314(C2)、イメージデータS1に基づく画像315(S1)の4個が、画像形成可能領域におけるレイアウトと同様な配置で形成される。
【0025】
このように本実施形態によれば、ホストコンピュータ200において、画像形成用のアプリケーションプログラムを実行して、ホログラムを光ディスク310にレイアウトするとき、ホログラムを規定するホログラムデータではなく、その簡易表示用のプレビューデータを用いているので、表示に対する処理の負担が低下して、良好な操作性を確保することができる。
【0026】
なお、実施形態にあっては、光ディスク310に対し、イメージデータに基づく画像を形成した後に、ホログラムデータに基づくホログラムを形成したが、先にホログラムを形成しても良い。また、単純なイメージとホログラムとの形成を別々に分けたのは、両者においては、ドットの間隔が違うため、同一の走査で両者を同時に形成することが困難なためである。ただし、ドット間隔が整数倍の関係にあり、かつ、回転速度制御・レーザ光の強度制御が可能であれば、同一の走査で単純なイメージとホログラムとを同時に形成しても良い。
【0027】
実施形態にあっては、すでにデータが記録された光ディスク310に対して画像を形成するようにしたが、ホストコンピュータ200においてアプリケーションプログラムを実行したときに、記録すべきデータやプログラムなどを選択して、選択した容量を計算して、その容量から画像形成可能領域を逆算して求めても良い。このようなアプリケーションプログラムにおいて、書込開始の指示がなされると、記録領域の内周端からデータ等が記録され、この後、データ記録された領域にかからないように画像形成可能領域において画像が形成されることとなる。
また、光ディスク310に形成すべき画像については、入出力装置260によって入力された文字などのキャラクターを適宜配置させるとともに、そのイメージデータとして用いても良い。
【0028】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、形成すべきホログラムを光ディスクに対して編集する際に、操作性の悪化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る光ディスク記録装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 ホストコンピュータの記憶装置に記憶される画像データの例を示す図である。
【図3】 同光ディスク記録装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】 同光ディスク記録装置における表示画面の一例を示す図である。
【図5】 同光ディスク記録装置における表示画面の一例を示す図である。
【図6】 同光ディスク記録装置における表示画面の一例を示す図である。
【図7】 同光ディスク記録装置によって画像形成された光ディスクを示す平面図である。
【符号の説明】
100…光ディスク記録装置、200…ホストコンピュータ、210…CPU(表示制御手段、供給手段)、240…記憶装置(記憶手段)、250…表示装置(表示手段)、300…光ディスクドライブ、310…光ディスク
Claims (8)
- レーザ光の照射により視認画像が形成される光ディスクを回転させるとともに、制御に基づいて当該光ディスクにレーザ光を照射して視認画像を形成する光ディスクドライブと、
前記光ディスクのうち、前記視認画像の形成が可能な領域を表示する表示手段と、
ホログラム画像を示すホログラムデータと、当該ホログラム画像に対応するプレビュー画像であって、当該ホログラム画像よりもドット間隔が広いプレビュー画像を示すプレビューデータとを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されたプレビューデータが示すプレビュー画像を、前記領域のうち、指定された位置に表示させるように、前記表示手段の表示を制御する表示制御手段と、
予め定められた指示があった場合、前記表示手段に表示されたプレビュー画像に対応するホログラム画像が、当該プレビュー画像が表示された位置に対応した前記光ディスクの位置に形成されるように、前記光ディスクドライブを制御する制御手段と
を具備することを特徴とする光ディスク記録装置。 - 前記記憶手段は、前記ホログラム画像よりもドット間隔が広いイメージ画像を示すイメージデータを記憶し、
前記表示制御手段は、前記表示手段に対し、前記記憶手段に記憶されたイメージデータが示すイメージ画像を、前記領域のうち、指定された位置に表示させ、
前記制御手段は、前記表示手段に表示されたイメージ画像が、当該イメージ画像が表示された位置に対応した前記光ディスクの位置に形成されるように、前記光ディスクドライブを制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク記録装置。 - 前記制御手段は、前記イメージ画像または前記ホログラム画像のいずれか一方が前記光ディスクに形成された後、他方が前記光ディスクに形成されるように、前記光ディスクドライブを制御する
ことを特徴とする請求項2に記載の光ディスク記録装置。 - レーザ光の照射により視認画像が形成される光ディスクを回転させるとともに、制御に基づいて当該光ディスクにレーザ光を照射して視認画像を形成する光ディスクドライブと、
前記光ディスクのうち、前記視認画像の形成が可能な領域を表示する表示手段と、
第1の画像を示す第1の画像データと、当該第1の画像に対応する第2の画像であって、当該第1の画像よりもドット間隔が広い第2の画像を示す第2の画像データと、第1の画像よりもドット間隔が広い第3の画像を示す第3の画像データとを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された第2の画像データが示す第2の画像および第3の画像データが示す第3の画像を、前記領域のうち、指定された位置に表示させるように、前記表示手段の表示を制御する表示制御手段と、
予め定められた指示があった場合、前記表示手段に表示された第2の画像に対応する第1の画像が、当該第2の画像が表示された位置に対応した前記光ディスクの位置に形成され、前記表示手段に表示されたイメージ画像が、当該イメージ画像が表示された位置に対応した前記光ディスクの位置に形成されるように、前記光ディスクドライブを制御する制御手段と
を具備することを特徴とする光ディスク記録装置。 - レーザ光の照射により視認画像が形成される光ディスクを回転させるとともに、制御に基づいて当該光ディスクにレーザ光を照射して視認画像を形成する光ディスクドライブに接続されるとともに、
前記光ディスクのうち、前記視認画像の形成が可能な領域を表示する表示手段と、
ホログラム画像を示すホログラムデータと、当該ホログラム画像に対応するプレビュー画像であって、当該ホログラム画像よりもドット間隔が広いプレビュー画像を示すプレビューデータとを記憶する記憶手段と
を備えたコンピュータに、
前記記憶手段に記憶されたプレビューデータが示すプレビュー画像を、前記領域のうち、指定された位置に表示させるように、前記表示手段の表示を制御する表示制御機能と、
予め定められた指示があった場合、前記表示手段に表示されたプレビュー画像に対応するホログラム画像が、当該プレビュー画像が表示された位置に対応した前記光ディスクの位置に形成されるように、前記光ディスクドライブを制御する制御機能と
を実現させるためのプログラム。 - 前記記憶手段は、前記ホログラム画像よりもドット間隔が広いイメージ画像を示すイメージデータを記憶し、
前記表示制御機能は、前記表示手段に対し、前記記憶手段に記憶されたイメージデータが示すイメージ画像を、前記領域のうち、指定された位置に表示させ、
前記制御機能は、前記表示手段に表示されたイメージ画像が、当該イメージ画像が表示された位置に対応した前記光ディスクの位置に形成されるように、前記光ディスクドライブを制御する
ことを特徴とする請求項5に記載のプログラム。 - 前記制御機能は、前記イメージ画像または前記ホログラム画像のいずれか一方が前記光ディスクに形成された後、他方が前記光ディスクに形成されるように、前記光ディスクドライブを制御する
ことを特徴とする請求項6に記載のプログラム。 - レーザ光の照射により視認画像が形成される光ディスクを回転させるとともに、制御に基づいて当該光ディスクにレーザ光を照射して視認画像を形成する光ディスクドライブに接続されるとともに、
前記光ディスクのうち、前記視認画像の形成が可能な領域を表示する表示手段と、
第1の画像を示す第1の画像データと、当該第1の画像に対応する第2の画像であって、当該第1の画像よりもドット間隔が広い第2の画像を示す第2の画像データと、第1の画像よりもドット間隔が広い第3の画像を示す第3の画像データとを記憶する記憶手段と
を備えたコンピュータに、
前記記憶手段に記憶された第2の画像データが示す第2の画像および第3の画像データが示す第3の画像を、前記領域のうち、指定された位置に表示させるように、前記表示手段の表示を制御する表示制御機能と、
予め定められた指示があった場合、前記表示手段に表示された第2の画像に対応する第1の画像が、当該第2の画像が表示された位置に対応した前記光ディスクの位置に形成され、前記表示手段に表示されたイメージ画像が、当該イメージ画像が表示された位置に対応した前記光ディスクの位置に形成されるように、前記光ディスクドライブを制御する制御機能と
を実現させるためのプログラム。
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JP2003061742A JP4380182B2 (ja) | 2003-03-07 | 2003-03-07 | 光ディスク記録装置およびプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
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