JP4380003B2 - 電力モニタ、および電力モニタの報知方法 - Google Patents

電力モニタ、および電力モニタの報知方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、交流電源を利用する機器の使用電力量を計測する電力モニタ、および電力モニタの報知方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電力モニタは、使用している時点の瞬時電力量、所定期間内の積算電力量を表示するもので、使用電力量を電気代に換算したり、所定期間内の使用電力量の目標を設定して現在の使用電力量と同時に報知するものや目標値に近づくとデマンドコントロールを行うものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の電力モニタでは、機器の温度設定等のレベル(例えば1、2、3等)を変更した場合の節電効果を知る為には、変更時に使用者が瞬時電力量を記録してその差を知る必要があり使い勝手の悪いものであった。また、現状の使用実態での1日あるいは1ヶ月等の期間での節電効果を具体的に見ることができないという問題点を有していた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、使用者の指示によりレベル毎の所定の単位時間あたりの電力量をそのレベルと同時に記憶して、記憶している電力量のうち少なくとも現電力量の次に少ない電力量のレベルと電力量を報知する構成として、使用者が現レベルを下げた場合の節電効果が即座にわかる電力モニタとしている。
【0005】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載した発明は、交流電源コンセントへの電源接続部と、機器との機器接続部と、使用者の指示により機器側で設定される機器レベルに応じて変化する電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段の検出した結果から所定の単位時間あたりの電力量を求める電力量演算手段と、前記機器レベル毎の所定の単位時間あたりの電力量をその機器レベルに対応させて複数記憶する記憶手段と、前記電力量演算手段により算出される電力量と前記記憶手段に記憶されている電力量を比較する電力量比較手段と、報知手段とを備え、前記電力量比較手段が、前記電力量演算手段により算出される電力量が前記記憶手段に記憶されている電力量のいずれかと一致していると判断した場合、前記報知手段は、前記記憶手段に記憶している電力量のうち、前記電力量演算手段で求められる電力量よりも少ない電力量と、その電力量に対応して記憶されている機器レベルとを報知する構成として、機器に特別な回路等を追加することなく使用者が現レベルを下げた場合の節電効果が即座にわかる電力モニタとしている。
【0006】
請求項4に記載した発明は、電力量を電気料金に換算する電気料金換算手段を備え、前記報知手段は、前記機器レベルと、前記機器レベルに対応した電力量を前記電気料金換算手段によって換算した電気料金とを報知する構成として、使用者が現レベルを下げた場合の節電経済効果を実感できる電力モニタとしている。
【0007】
請求項5に記載した発明は、確認手段を備え、前記確認手段は、前記記憶手段に記憶しているレベル毎の所定の単位時間あたりの電力量または電気料金を使用者の指示により呼び出して前記報知手段に報知する構成として、使用している機器のレベル毎の電力量を確認したい時に自由に確認できる電力モニタとしている。
【0008】
また、請求項5に記載した発明は、所定期間内電力量モニタ手段を備え、前記所定期間内電力量モニタ手段は、所定期間内でのレベル毎の通電時間または最多使用レベルの通電時間をモニタし、前記報知手段に報知する構成として、使用者が自分の使用実態を把握できる電力モニタとしている。
【0009】
また、請求項5に記載した発明は、節電量演算手段を備え、前記節電量演算手段は、前記所定期間内電力量モニタ手段がモニタした結果について、使用したレベルを各々所定レベル下げた場合または最多使用レベルを所定レベル下げた場合の節電量を演算し、前記報知手段に報知する構成として、使用者が自分の使用実態に応じてレベルを下げることによる節電効果がわかる電力モニタとしている。
【0010】
また、請求項5に記載した発明は、第2の節電量演算手段を備え、前記第2の節電量演算手段は、前記所定期間内電力量モニタ手段がモニタした結果について、使用したレベルの各々の通電時間を所定時間減らした場合または最多使用レベルの通電時間を所定時間減らした場合の節電量を演算し、前記報知手段に報知する構成として、使用者が自分の使用実態に応じて使用時間を減らすことによる節電効果がわかる電力モニタとしている。
【0011】
【実施例】
(実施例1)
以下本発明の第1の実施例について説明する。図1は本実施例の構成を示すブロック図である。1は、電力モニタの本体(以下単に本体1と称する)、2は電力線、3は本体1が電力線2に接続するための電源接続部、4は機器、5は本体1に機器4を接続するための機器接続部である。本実施例では、電源接続部3はプラグとし、コンセントへ接続するものとしている。本体1は、電源接続部3と機器接続部5の他に、機器接続部5に接続した機器4と電力線2への接続線2本の内の1本から機器4に流れる電流を検出する電流検出手段6と、電流検出手段6で検出した結果から所定の単位時間(本実施例では1時間)あたりの電力量を求める電力量演算手段7と、使用者の指示によりレベル毎の所定の単位時間(本実施例では1時間)あたりの電力量をそのレベルと同時に複数記憶するための記憶手段8と、電力量演算手段7が算出した1時間あたりの機器の使用電力量と記憶手段8に記憶している複数の電力量との比較を行う電力量比較手段9と、報知手段10を備えている。また、記憶手段8は、使用者が記憶指示を行うための操作部11と、操作部11からの指示に従い、電力量演算手段7が算出した1時間あたりの電力量をレベルと共に記憶しておくメモリ12を備えている。また、機器4は、機器レベル設定スイッチ13により使用者がそのレベルを設定できるようになっている。機器4は、本実施例では電気暖房機を用いたため、機器レベル設定スイッチ13は機器3の暖房強度を設定するものであり、「切」、「1」、「2」、「3」と機器レベルとしては「切」を除けば3レベルで「3」が最も強いレベルを示すものである。
【0012】
以下、本実施例の動作について説明する。使用者は、記憶手段8の操作部11で「レベル記憶モード」にする。本体1は、報知手段10に「絶対レベル未相対レベル未」と表示し、使用者は、操作部11を用いていずれかを選択する。「20℃、21℃」等であれば「絶対レベル」を、「1、2、3」等であれば「相対レベル」を選択する。この場合は「相対レベル」を選択する。すると、本体1は、報知手段10に「レベル1記憶準備」と表示し、レベル1の電力量を記憶する準備を行う。もし、使用者が、報知手段10に表示されているレベル以外のレベルの電力量を記憶させたいならば、操作部11を操作して、他のレベル例えば「レベル3記憶準備」等と表示させてその電力量を記憶させるようにできる。「相対レベル」は本実施例では1〜10の10レベルを準備した。次に使用者は、機器4の機器レベル設定スイッチ13を操作して機器のレベルを本体1の報知手段10に表示させているレベルに合わせる。即ち、本体1の報知手段10が、「レベル1記憶準備」と表示しているなら、機器レベル設定スイッチ13は、「1」に合わせる。電流検出手段6は、電源接続部3が電力線2に接続されていて、機器接続部5に機器4が接続されていれば、機器4に流れる電流を常時監視しており、電力量演算手段7は、電流検出手段6が検出した電流値から1時間あたりの電力量を算出している。使用者が、操作部11で記憶開始操作を行うと、本体1は、報知手段10に「レベル1記憶中」と表示し、電力量演算手段7が算出した1時間あたりの電力量を例えば800Whをメモリ12に記憶し、記憶完了時点で報知手段10に「レベル1記憶完了」と表示する。使用者は、以下同様に他のレベルについても1時間あたりの電力量を記憶手段8で記憶させ、操作部11を操作して「レベル記憶モード」から「通常モード」に戻す。尚、「絶対レベル」を選択した場合は、操作部11を操作して「20℃記憶準備」等の表示をさせて記憶操作を繰り返すものである。
【0013】
「通常モード」では、「レベル記憶モード」の時同様に、本体1の電流検出手段6は、電源接続部3が電力線2に接続されていて、機器接続部5に機器4が接続されていれば、機器4に流れる電流を常時監視しており、電力量演算手段7は、電流検出手段6が検出した電流値から1時間あたりの電力量を算出している。
【0014】
電力量比較手段9は、電力量演算手段7が算出した1時間あたりの電力量と、既に記憶手段8に記憶したレベル毎の電力量、本実施例では3レベル各々の電力量との比較を行う。比較の結果、3つの電力量のいずれかと一致していると判断する(本実施例では両者の差が所定値以下の場合一致と判断する)と、例えばレベル3と一致していると判断すると、報知手段10にレベル3の電力量を「現在レベル3で1200Wh」と表示すると同時に、現在のレベルより1つ下のレベル、即ちレベル2の電力量を「レベル2は1000Wh」と表示する。
【0015】
なお、本実施例では、機器接続部5で機器4のプラグと接続するようにしたが、本体1を機器4に内蔵してもかまわない。また、本実施例では、電力量比較手段9が、電力量演算手段7が算出した1時間あたりの電力量と、既に記憶手段8に記憶したレベル毎の電力量のいずれかと一致していると判断すると、常時、報知手段10に現在レベルとその電力量と、現在のレベルより1つ下のレベルとその電力量を表示するようにしたが、電力量比較手段9が新たな一致と判断した時、即ち機器4の機器レベル設定スイッチ13が操作されレベル変更されたと判断した時のみ表示するようにしてもかまわない。さらに、報知手段10で表示する1つ下のレベルの電力量は、現行との差、即ち「−200Wh」としてもかまわない。また、本実施例では、報知手段10への報知方法を文字表示としたが、LED等を用いたり、音声で行ってもかまわない。また、本実施例では、1つ下のレベルのみ報知したが、現レベルより下のレベル全てについて電力量の報知を行うようにしても良い。さらに、本実施例では、機器4の機器レベル設定スイッチ13は切を含めて4段階のものを用いたが、入と切だけのものは入だけをレベル1として記憶させるようにすれば良い。
【0016】
以上のように本実施例によれば、機器に特別な回路等を追加することなく使用者が現レベルを下げた場合の節電効果が即座にわかり、例えば温度設定を変更する毎に1つ下のレベルの電力量がわかるため少し我慢して控えめ運転にする等の選択がしやすく、節電意識喚起の効果が大きい電力モニタを実現するものである。
【0017】
(実施例2)
次に本発明の第2の実施例について説明する。図2は本実施例の構成を示すブロック図である。本実施例では、実施例1の構成に加えて、電気料金換算手段14を備えている。
【0018】
以下、本実施例の動作について説明する。機器4のレベルとその電力量の記憶方法や、現在の電力量と記憶した電力量が一致しているかどうかの判断を行うまでの動作は、実施例1と同様である。電力量比較手段9が、電力量演算手段7が算出した1時間あたりの電力量と、既に記憶手段8に記憶したレベル毎の電力量、本実施例では3レベル各々の電力量との比較を行った結果、3つの電力量のいずれかと一致していると判断すると、例えばレベル3と一致していると判断すると、電気料金換算手段14でレベル3の電力量を電気料金換算して(本実施例では簡易的に1000Whあたり23円とした)「現在レベル3で1200Wh 27.6円/1時間」と表示すると同時に、現在のレベルより1つ下のレベル、即ちレベル2の電力量を「レベル2は1000Wh 23円/1時間」と表示する。
【0019】
なお、本実施例では、電気料金換算手段14での換算は簡易的に固定レートとしたが、電力会社との契約に合わせて換算方法を設定できるようにしてもかまわない。また、報知手段10で表示する1つ下のレベルの電気料金は、現行との差、即ち「−4.6円/1時間」としてもかまわない。
【0020】
以上のように本実施例によれば、使用者が現レベルを下げた場合の節電経済効果を実感できる電力モニタを実現するものである。
【0021】
(実施例3)
次に本発明の第3の実施例について説明する。図3は本実施例の構成を示すブロック図である。本実施例では、実施例2の構成に加えて、確認手段15を備えているものである。
【0022】
以下、本実施例の動作について説明する。機器4のレベルとその電力量の記憶方法や、現在の電力量と記憶した電力量が一致している時、現レベルと1つ下のレベルの電力量や電気料金を報知する動作は、実施例2と同様である。確認手段15は、使用者の操作により、「通常モード」であるか、「レベル記憶モード」であるかにかかわらず、記憶手段8のメモリ12から記憶しているレベル毎の電力量あるいは電気料金を読み込んで、1つずつまたは一覧できるように報知手段10に表示する。
【0023】
なお、本実施例では、確認手段15の操作は、ボタン操作としたが、音声入力を認識して呼び出すようにしてもかまわない。
【0024】
以上のように本実施例によれば、使用している機器のレベル毎の電力量や電気料金を確認したい時に自由に確認でき、温度変更等レベルの変更を行わなくてもレベル毎の電力量や電気料金を確認できる電力モニタを実現するものである。
【0025】
(実施例4)
次に本発明の第4の実施例について説明する。図4は本実施例の構成を示すブロック図である。本実施例では、実施例3の構成に加えて、所定期間内電力量モニタ手段16を備えているものである。
【0026】
以下、本実施例の動作について説明する。機器4のレベルとその電力量の記憶方法や、現在の電力量と記憶した電力量が一致している時の現レベルと1つ下のレベルの電力量や電気料金を報知する動作、確認手段15でレベル毎の電力量や電気料金が確認できる動作は実施例3と同様である。電力量比較手段9が、現在の電力量と記憶した電力量が一致していると判断した時、所定期間内電力量モニタ手段16は、所定期間内について(本実施例では1日間と1ヶ月間の2とおりの期間を採用した)そのレベルの通電時間を積算していく。
【0027】
そして所定期間の終了時点でその通電時間を報知手段10に報知して積算カウンタをリセットする。
【0028】
即ち、例えば、「1日間でレベル3:3時間(82.8円)、レベル2:5時間(115円)、レベル1:1時間(18.4円)」、「1ヶ月でレベル3:60時間(1656円)、レベル2:130時間(2990円)、レベル1:40時間(736円)」と表示するものである。
【0029】
なお、本実施例では、1日間と1ヶ月間のレベル毎の通電時間としたが、1年間等任意の所定期間として良い。また、本実施例では使用者が1日間及び1ヶ月間の開始時点を選べるようにした(電気の検針日に合わせて前月24日から今月23日までを1ヶ月間とする等)が、固定で所定期間を決定してもかまわない。また、本実施例では記憶手段8に記憶した全てのレベルについて電力量と電気料金を報知するようにしたが、通電時間の最多レベルについてのみ報知するようにしても良い。さらに、本実施例では、所定期間の終了時点で次の終了時点まで報知するようにしたが、所定期間の終了時点で一定時間報知し、使用者が任意に呼び出せるようにしても良い。
【0030】
以上のように本実施例によれば、使用者が自分の使用実態を把握でき、電気の無駄使いがチェックできる電力モニタを実現するものである。
【0031】
(実施例5)
次に本発明の第5の実施例について説明する。図5は本実施例の構成を示すブロック図である。本実施例では、実施例4の構成に加えて、節電量演算手段17を備えているものである。
【0032】
以下、本実施例の動作について説明する。機器4のレベルとその電力量の記憶方法や、現在の電力量と記憶した電力量が一致している時の現レベルと1つ下のレベルの電力量や電気料金を報知する動作、確認手段15でレベル毎の電力量や電気料金が確認できる動作、電力量比較手段9が、現在の電力量と記憶した電力量が一致していると判断した時、所定期間内電力量モニタ手段16が、1日間と1ヶ月間のレベル毎の通電時間を積算して報知する動作は、実施例4と同様である。節電量演算手段17は、所定期間内電力量モニタ手段16が1日間または1ヶ月間のレベル毎の電力量を積算し終わっている場合に、各レベルを所定レベル(本実施例では1レベルとした)ずつ下げた場合の節電量を演算する。例えば所定期間内電力量モニタ手段16が、「1日間でレベル3:3時間(82.8円)、レベル2:5時間(115円)、レベル1:1時間(18.4円)」、「1ヶ月でレベル3:60時間(1656円)、レベル2:130時間(2990円)、レベル1:40時間(736円)」と報知した場合は、節電量演算手段17は、次のように節電量を演算する。即ち、1日間の電力量は、1.2kWhX3時間+1.0kWhX5時間+0.8kWhX1時間=9.4kWhに対して、1レベル下げると1.0kWhX3時間+0.8kWhX5時間+0kWhX1時間=7kWhで節電量は−2.4kWhとなる。また1日間の電気料金は、−2.4kWhX23円=−55.2円となる。そして、報知手段10に「1日間で1レベルダウン−2.4kWh、−55.2円」と報知する。1ヶ月間の節電量についても、1ヶ月あたりについて同様の演算を行い、報知する。
【0033】
なお、本実施例では、使用者が使用した全てのレベルについて電力量と電気料金の節約量を報知するようにしたが、通電時間の最多レベルについてのみ報知するようにしても良い。
【0034】
以上のように本実施例によれば、使用者が自分の使用実態に応じてレベルを下げることによる節電効果がわかる節電意識喚起の効果が大きい電力モニタを実現するものである。
【0035】
(実施例6)
次に本発明の第6の実施例について説明する。図6は本実施例の構成を示すブロック図である。本実施例では、実施例5の構成に加えて、第2の節電量演算手段18を備えているものである。
【0036】
以下、本実施例の動作について説明する。機器4のレベルとその電力量の記憶方法や、現在の電力量と記憶した電力量が一致している時の現レベルと1つ下のレベルの電力量や電気料金を報知する動作、確認手段15でレベル毎の電力量や電気料金が確認できる動作、電力量比較手段9が、現在の電力量と記憶した電力量が一致していると判断した時、所定期間内電力量モニタ手段16が、1日間と1ヶ月間のレベル毎の通電時間を積算して報知する動作、節電量演算手段17が各レベルを所定レベルずつ下げた場合の節電量を演算し報知する動作は、実施例5と同様である。第2の節電量演算手段18は、所定期間内電力量モニタ手段16が1日間または1ヶ月間のレベル毎の電力量を積算し終わっている場合に、各レベルの通電時間を所定時間(本実施例では1時間)減らした場合の節電量を演算する。例えば所定期間内電力量モニタ手段16が、「1日間でレベル3:3時間(82.8円)、レベル2:5時間(115円)、レベル1:1時間(18.4円)」、「1ヶ月でレベル3:60時間(1656円)、レベル2:130時間(2990円)、レベル1:40時間(736円)」と報知した場合は、節電量演算手段18は、次のように節電量を演算する。即ち、1日間の電力量は、1.2kWhX3時間+1.0kWhX5時間+0.8kWhX1時間=9.4kWhに対して、各1レベルの通電時間を1時間減らすと1.2kWhX2時間+1.0kWhX4時間+0.8kWhX0時間=6.4kWhで節電量は−3kWhとなる。また1日間の電気料金は、−3kWhX23円=−69円となる。そして、報知手段10に「1日間で各1時間減−3kWh、−69円」と報知する。1ヶ月間の節電量についても、1ヶ月あたりについて同様の演算を行い、報知する。
【0037】
なお、本実施例では、使用者が使用した全てのレベルについて電力量と電気料金の節約量を報知するようにしたが、通電時間の最多レベルについてのみ報知するようにしても良い。
【0038】
以上のように本実施例によれば、使用者が自分の使用実態に応じて使用時間を減らすことによる節電効果がわかる節電意識喚起の効果が大きい電力モニタを実現するものである。
【0039】
(実施例7)
次に本発明の第7の実施例について説明する。図7は本実施例の構成を示すブロック図である。本実施例では、実施例6の構成に加えて、使用電力量シミュレーション手段19を備えているものである。
【0040】
以下、本実施例の動作について説明する。機器4のレベルとその電力量の記憶方法や、現在の電力量と記憶した電力量が一致している時の現レベルと1つ下のレベルの電力量や電気料金を報知する動作、確認手段15でレベル毎の電力量や電気料金が確認できる動作、電力量比較手段9が、現在の電力量と記憶した電力量が一致していると判断した時、所定期間内電力量モニタ手段16が、1日間と1ヶ月間のレベル毎の通電時間を積算して報知する動作は、実施例4と同様である。使用電力量シミュレーション手段19は、使用者が使用するレベルと通電時間を設定した時に、記憶手段8に記憶されている各レベル毎の電力量をもとに使用電力量を演算し報知するものである。即ち、例えば使用者が現在の1日の使用状態を所定期間内電力量モニタ手段16が報知した「1日間でレベル3:3時間(82.8円)、レベル2:5時間(115円)、レベル1:1時間(18.4円)」をもとに総使用時間9時間を割り振って「レベル3:1時間、レベル2:3時間、レベル1:5時間」と設定した場合、使用電力量は1.2kWhX1時間+1.0kWhX2時間+0.8kWhX6時間=8kWh、使用電気料金は8kWhX23円=184円と演算し報知手段10に「使用電力量8kWh、使用電気料金184円」と報知する。
【0041】
なお、本実施例では、所定期間内電力量モニタ手段16を備えた構成として、使用者がより便利に現使用状態との比較において使用電力量や使用電気料金のシミュレーションができるような例とした。
【0042】
以上のように本実施例によれば、使用者が自由にレベルと使用時間の組み合わせを行って機器の使用計画を立てることができ、自分の要望と電力使用のバランスを考えた理想的な機器運転を行う参考となる電力モニタを実現するものである。
【0043】
【発明の効果】
請求項1に記載した発明は、交流電源コンセントへの電源接続部と、機器との機器接続部と、使用者の指示により機器側で設定される機器レベルに応じて変化する電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段の検出した結果から所定の単位時間あたりの電力量を求める電力量演算手段と、前記機器レベル毎の所定の単位時間あたりの電力量をその機器レベルに対応させて複数記憶する記憶手段と、前記電力量演算手段により算出される電力量と前記記憶手段に記憶されている電力量を比較する電力量比較手段と、報知手段とを備え、前記電力量比較手段が、前記電力量演算手段により算出される電力量が前記記憶手段に記憶されている電力量のいずれかと一致していると判断した場合、前記報知手段は、前記記憶手段に記憶している電力量のうち、前記電力量演算手段で求められる電力量よりも少ない電力量と、その電力量に対応して記憶されている機器レベルとを報知する構成として、機器に特別な回路等を追加することなく使用者が現レベルを下げた場合の節電効果が即座にわかり、例えば温度設定を変更する毎に1つ下のレベルの電力量がわかるため少し我慢して控えめ運転にする等の選択がしやすく、節電意識喚起の効果が大きい電力モニタを実現するものである。
【0044】
請求項4に記載した発明は、電力量を電気料金に換算する電気料金換算手段を備え、前記報知手段は、前記機器レベルと、前記機器レベルに対応した電力量を前記電気料金換算手段によって換算した電気料金とを報知する構成として、使用者が現レベルを下げた場合の節電経済効果を実感できる電力モニタを実現するものである。
【0045】
請求項5に記載した発明は、確認手段を備え、前記確認手段は、前記記憶手段に記憶しているレベル毎の所定の単位時間あたりの電力量または電気料金を使用者の指示により呼び出して前記報知手段に報知する構成として、使用している機器のレベル毎の電力量や電気料金を確認したい時に自由に確認でき、温度変更等レベルの変更を行わなくてもレベル毎の電力量や電気料金を確認できる電力モニタを実現するものである。
【0046】
また、請求項5に記載した発明は、所定期間内電力量モニタ手段を備え、前記所定期間内電力量モニタ手段は、所定期間内でのレベル毎の通電時間または最多使用レベルの通電時間をモニタし、前記報知手段に報知する構成として、使用者が自分の使用実態を把握でき、電気の無駄使いがチェックできる電力モニタを実現するものである。
【0047】
また、請求項5に記載した発明は、節電量演算手段を備え、前記節電量演算手段は、前記所定期間内電力量モニタ手段がモニタした結果について、使用したレベルを各々所定レベル下げた場合または最多使用レベルを所定レベル下げた場合の節電量を演算し、前記報知手段に報知する構成として、使用者が自分の使用実態に応じてレベルを下げることによる節電効果がわかる節電意識喚起の効果が大きい電力モニタを実現するものである。
【0048】
また、請求項5に記載した発明は、第2の節電量演算手段を備え、前記第2の節電量演算手段は、前記所定期間内電力量モニタ手段がモニタした結果について、使用したレベルの各々の通電時間を所定時間減らした場合または最多使用レベルの通電時間を所定時間減らした場合の節電量を演算し、前記報知手段に報知する構成として、使用者が自分の使用実態に応じて使用時間を減らすことによる節電効果がわかる節電意識喚起の効果が大きい電力モニタを実現するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1の電力モニタの構成を示すブロック図
【図2】 本発明の実施例2の電力モニタの構成を示すブロック図
【図3】 本発明の実施例3の電力モニタの構成を示すブロック図
【図4】 本発明の実施例4の電力モニタの構成を示すブロック図
【図5】 本発明の実施例5の電力モニタの構成を示すブロック図
【図6】 本発明の実施例6の電力モニタの構成を示すブロック図
【図7】 本発明の実施例7の電力モニタの構成を示すブロック図
【符号の説明】
1 本体
2 電力線
3 電源接続部
4 機器
5 機器接続部
6 電流検出手段
7 電力量演算手段
8 記憶手段
9 電力量比較手段
10 報知手段
11 操作部
12 メモリ
13 機器レベル設定スイッチ
14 電気料金換算手段
15 確認手段
16 所定期間内電力量モニタ手段
17 節電量演算手段
18 第2の節電量演算手段
19 使用電力量シミュレーション手段

Claims (6)

  1. 交流電源コンセントへの電源接続部と、
    機器との機器接続部と、
    使用者の指示により機器側で設定される機器レベルに応じて変化する電流を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段の検出した結果から所定の単位時間あたりの電力量を求める電力量演算手段と、
    前記機器レベル毎の所定の単位時間あたりの電力量をその機器レベルに対応させて複数記憶する記憶手段と、
    前記電力量演算手段により算出される電力量と前記記憶手段に記憶されている電力量を比較する電力量比較手段と、
    報知手段とを備え、
    前記電力量比較手段が、前記電力量演算手段により算出される電力量が前記記憶手段に記憶されている電力量のいずれかと一致していると判断した場合、
    前記報知手段は、前記記憶手段に記憶している電力量のうち、前記電力量演算手段で求められる電力量よりも少ない電力量と、その電力量に対応して記憶されている機器レベルとを報知する
    電力モニタ。
  2. 使用者の指示により機器側で設定される前記機器レベルが変更されたことで、前記電力量比較手段が、前記電力量演算手段により算出される電力量が前記記憶手段に記憶されている電力量のいずれかと一致していると新たに判断した時のみ、
    前記報知手段は、前記記憶手段に記憶している電力量のうち、前記電力量演算手段で求められる電力量よりも少ない電力量と、その電力量に対応して記憶されている機器レベルとを報知する
    請求項1記載の電力モニタ。
  3. 前記機器レベルは前記機器の温度設定である請求項1記載の電力モニタ。
  4. 電力量を電気料金に換算する電気料金換算手段を備え、
    前記報知手段は、前記機器レベルと、前記機器レベルに対応した電力量を前記電気料金換算手段によって換算した電気料金とを報知する
    請求項1記載の電力モニタ。
  5. 前記記憶手段に記憶している機器レベル毎の所定の単位時間あたりの電力量または電気料金を使用者の指示により呼び出して前記報知手段に報知させる確認手段と、
    所定期間内での機器レベル毎の通電時間または最多使用の機器レベルの通電時間をモニタし前記報知手段に報知させる所定期間内電力量モニタ手段と、
    前記所定期間内電力量モニタ手段がモニタした結果について、使用した機器レベルを各々所定レベル下げた場合、または最多使用の機器レベルを所定レベル下げた場合の節電量を演算し前記報知手段に報知させる節電量演算手段と、
    前記所定期間内電力量モニタ手段がモニタした結果について、使用した機器レベルの各々の通電時間を所定時間減らした場合、または最多使用レベルの通電時間を所定時間減らした場合の節電量を演算し、前記報知手段に報知させる第2の節電量演算手段、とを備えた請求項4に記載した電力モニタ。
  6. 使用者の指示により機器側で設定される機器レベルに応じて変化する電流を電流検出手段で検出するステップと、
    前記電流検出手段の検出した結果から所定の単位時間あたりの電力量を電力量演算手段で求めるステップと、
    前記機器レベル毎の所定の単位時間あたりの電力量をその機器レベルに対応させて記憶手段に複数記憶するステップと、
    前記電力量演算手段により算出される電力量と前記記憶手段に記憶されている電力量を電力量比較手段で比較するステップと、
    前記電力量比較手段で前記電力量演算手段により算出される電力量が前記記憶手段に記憶されている電力量のいずれかと一致していると判断するステップと、
    前記記憶手段に記憶している電力量のうち、前記電力量演算手段で求められる電力量よりも少ない電力量と、その電力量に対応して記憶されている機器レベルとを報知手段で報知するステップとを備えた
    電力モニタの報知方法。
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