JP4379706B2 - 領域抽出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、医療分野において、血管や骨、臓器などの三次元モデル画像を生成するために、CT画像などのスライス画像から血管等の対象領域を抽出する領域抽出方法に関するものである。
図14は、このような領域抽出方法が利用されるコンピュータ支援診断装置の一例を示す構成図である。図において、1はCT画像などの医療画像情報が記憶された記憶装置、2は表示装置、3は記憶装置1に記憶された医療画像情報を検索して、表示装置2に表示させたり、スライス画像を画像処理して、血管等の三次元モデル画像を生成し、表示装置2に表示させるコンピュータである。本発明の如き領域抽出方法は、このような画像処理の際に利用されるものである。
図15は、従来の領域抽出方法の一例を示すフロー図である。図に示す領域抽出方法は、CT画像やMRI画像など、三次元物体を対象にスキャンした一連のスライス画像に対して、全スライス画像または各スライス画像ごとに画素濃度分布のヒストグラムを作成するとともに(ステップ11)、このヒストグラムから抽出すべき領域を判別して(ステップ12)、対象領域の閾値を決定し(ステップ13)、この閾値に基づいて2値化処理を行い(ステップ14)、対象領域の抽出を行っている。
特開2003−024300 MRA画像における脳血管抽出プログラム及び装置
このように、各スライス画像に対して血管等の対象領域が抽出されると、各抽出領域を画像処理することにより、血管等の三次元モデル画像を得ることができる。
しかしながら、スライス画像から対象領域を抽出する際に、領域を閾値のみで分類すると、対象領域だけではなく、非対象領域をも抽出してしまう場合が多い。
図16は従来の領域抽出方法により抽出された領域画像の一例を示すものある。図に示す例は、頭部の血管領域を抽出した場合であるが、図に示すように、対象となる血管領域15の他に、血管領域15と同様の画素濃度を有する非血管領域16も抽出されていることが分かる。
また、CTやMRI等により頭部または胸部などの部位を撮影する際には、全体を一度に撮影するのではなく、何回かに分けて撮影することが多く、撮影の条件も分割された領域によって異なる場合がある。このような場合には、分割された境界のスライス画像間で濃度分布に不連続が生じるため、非対象領域がノイズとして多く抽出されてしまうことがある。
本発明は、上記のような従来方法の欠点をなくし、非対象領域の抽出を低減して、対象領域のみを正確に抽出することのできる領域抽出方法を提供することを目的としたものである。
このような目的を達成するために、本発明の領域抽出方法は、次に示す構成を有するものである。
(1)領域抽出方法は、三次元モデル画像を生成するために複数のスライス画像から対象領域を2値化して抽出する領域抽出方法において、キースライス画像中に指定された対象領域を基にして隣接するスライス画像上に順次探索対象領域を設定するステップと、この設定された探索対象領域を2値化するステップとを有するとともに、前記1つのスライス画像に対する処理において、前記探索対象領域を設定するステップから前記2値化のステップまでの処理を、そのスライス画像において抽出される対象領域が変化しなくなるまで繰り返す第1の循環処理と、この第1の循環処理が終了した後、処理の対象を隣接するスライス画像へ移動させるとともに、処理すべきスライス画像の位置が全スライス画像における両端に達した時には、隣接スライス画像への移動の方向を逆転させ、全スライス画像についてそれぞれ抽出される対象領域が変化しなくなるまで、隣接スライス画像への移動とそのスライス画像に対する前記第1の循環処理を繰り返す第2の循環処理とを具備することを特徴とする領域抽出方法。
(2)前記対象領域を指定する操作が、キースライス画像における座標の指定により行われることを特徴とする(1)に記載の領域抽出方法。
(3)前記対象領域を指定する操作が、キースライス画像における特定の領域を指定するマウス操作により行われることを特徴とする(1)に記載の領域抽出方法。
(4)前記対象領域を指定する操作が、キースライス画像における画素濃度の閾値を指定することにより行われることを特徴とする(1)に記載の領域抽出方法。
(5)前記探索対象領域を設定するステップが、1つ手前のスライス画像または現在のスライス画像において既に抽出された対象領域を膨張処理することにより行われることを特徴とする(1)乃至(4)のいずれかに記載の領域抽出方法。
(6)前記対象領域の膨張処理が、4近傍画素を対象として行われることを特徴とする(5)に記載の領域抽出方法。
(7)前記対象領域の膨張処理が、8近傍画素を対象として行われることを特徴とする(5)に記載の領域抽出方法。
(8)前記対象領域の膨張処理が、1つ手前のスライス画像または現在のスライス画像において既に抽出された対象領域との面積比によって決定されることを特徴とする(5)に記載の領域抽出方法。
(9)前記対象領域の膨張処理が、1つ手前のスライス画像または現在のスライス画像において既に抽出された対象領域との周囲長の比によって決定されることを特徴とする(5)に記載の領域抽出方法。
(10)前記対象領域の膨張処理が、1つ手前のスライス画像または現在のスライス画像において既に抽出された対象領域との画素濃度値の総和の比によって決定されることを特徴とする(5)に記載の領域抽出方法。
(11)前記2値化のための閾値を決定するステップが、探索対象領域における画素濃度分布のヒストグラムが対象領域と非対象領域がそれぞれ正規分布であり、2つの分布の重ね合わせであると仮定して、その2つの分布の境界を閾値とすることを特徴とする(1)乃至(10)のいずれかに記載の領域抽出方法。
(12)前記2値化のための閾値を決定するステップが、探索対象領域における画素濃度分布のヒストグラムが対象領域と非対象領域がそれぞれ正規分布であり、2つの分布の重ね合わせであると仮定して、クラス間分散値が最大となる画素濃度値を閾値とすることを特徴とする(1)乃至(10)のいずれかに記載の領域抽出方法。
(13)前記2値化のための閾値を決定するステップが、スライス画像中の各探索対象領域毎に閾値を決定することを特徴とする(1)乃至(12)のいずれかに記載の領域抽出方法。
このように、本発明の領域抽出方法では、スライス画像内の探索対象領域ごとに、統計的手法により閾値を決定することができるので、非対象領域の抽出を低減して、対象領域のみを正確に抽出することができる。
また、膨張処理と第1の循環処理との組み合わせにより、探索対象領域を逐次設定し、この探索対象領域に対してのみ2値化処理(対象領域の抽出)を行うので、対象領域から離れた位置であれば、画素濃度の高い非対象領域が存在したとしても、この非対象領域が探索対象領域に含まれてしまうことはなく、この非対象領域が抽出されてしまうことはない。
以下、図面を用いて、本発明の領域抽出方法を説明する。
図1は、本発明の領域抽出方法の一実施例を示すフロー図である。図において、21はキースライス画像において抽出すべき対象領域を指定するステップ、22は隣接するスライス画像に処理を移動させるステップ、23は1つ手前のスライス画像または現在のスライス画像において既に抽出された対象領域を基にして、現在のスライス画像上に探索対象領域を設定するステップ、24はこの探索対象領域に対して画素濃度分布のヒストグラムを作成するステップ、25はこのヒストグラムから閾値を決定するステップ、26はこの閾値に応じて探索対象領域を2値化するステップ、27はこの2値化により抽出された対象領域を前回の処理結果と比較して、現在のスライス画像において抽出される対象領域が変化しなくなるまで、前記探索対象領域を指定するステップ23から前記2値化のステップ26までの処理を繰り返す第1の循環ループ、28はこの第1の循環ループ27が終了した後、前記隣接スライス画像への移動ステップ22へ戻るとともに、処理すべきスライス画像の位置が全スライス画像における両端に達した時には、隣接スライス画像への移動の方向を逆転させて前記隣接スライス画像への移動ステップ22へ戻り、全スライス画像についてそれぞれ抽出される対象領域が変化しなくなるまで、前記隣接スライス画像への移動ステップ22から前記第1の循環ループ27までの処理を繰り返す第2の循環ループである。
図2は、各スライス画像とそのスライス画像上に定義される各種領域との関係を、上記フロー図に沿って示したものである。図において、iをキースライス画像とすると、ステップ21により、キースライス画像i上に抽出すべき対象領域A0が指定される。ここで、キースライス画像iは注目する部位の特徴を最も良く表したもので、この画像を見ながら、血管などの抽出領域が指定される。
次に、ステップ22により、処理が隣接するスライス画像(i+1)に移動すると、ステップ23により、このスライス画像(i+1)上に、1つ手前のスライス画像(ここではi)または現在のスライス画像において既に抽出された対象領域(A0)を基にして、探索対象領域A2が設定される。なお、A1はこのスライス画像(i+1)において抽出されるべき対象領域である。
ここで、探索対象領域A2の設定には、膨張処理という手法が使用される。図3は膨張処理の一例を示す概念図である。図において、P0を1つ手前のスライス画像(ここではi)または現在のスライス画像において既に抽出された対象領域(A0)に含まれる画素とすると、この画素P0の周囲に膨張処理による画素P1が定義される。すなわち、この画素P1を含む領域を探索対象領域A2とすることにより、前回抽出された対象領域A0よりも一回り大きな探索対象領域A2を設定することができる。
ステップ24では、この探索対象領域A2に対して、画素濃度分布のヒストグラムが作成され、ステップ25により、このヒストグラムから抽出すべき領域A1に応じた閾値が決定される。
ステップ26では、ステップ25により決定された閾値に応じて探索対象領域A2を2値化し、探索対象領域A2に含まれる対象領域A1を抽出する。
図4は、ステップ23からステップ26により抽出される対象領域の様子を示すものである。前記図2中のスライス画像(i+1)を例に示せば、ステップ23により、スライス画像(i+1の1)の如く、探索対象領域A2が設定され、ステップ26により、スライス画像(i+1の2)の如く、探索対象領域A2に含まれていた対象領域A3が抽出される。
この抽出された対象領域A3を有するスライス画像(i+1の2)は、第1の循環ループ27により、スライス画像(i+1)の抽出画像として一時記憶されるとともに、再度ステップ23に送られる。ステップ23では、スライス画像(i+1の2)に対して、図4に示すスライス画像(i+1の3)の如く、新たに探索対象領域A2を設定する。
以下、前記と同様に、ステップ24からステップ26により、対象領域が抽出されるとともに、新たなスライス画像(i+1のn)がステップ23に送られ、この循環動作が繰り返される。この結果、抽出される領域は次第に抽出すべき領域A1に近づき、最終的には領域A1が全て探索対象領域A2に含まれるようになる。
第1の循環ループ27では、抽出された対象領域を前回の処理結果と比較して、現在のスライス画像(i+1)において抽出される対象領域が変化しなくなるまで、前記探索対象領域を指定するステップ23から前記2値化のステップ26までの処理を繰り返す。
スライス画像(i+1)に対する処理が終了すると、処理は第2の循環ループ28に移り、図2に示す如く、ステップ22により、処理対象のスライス画像が隣接するスライス画像(i+2)に移動する。スライス画像(i+2)に対しても前記と同様な処理が繰り返され、全ての対象領域が抽出されたところで、順次、次のスライス画像へと処理対象が移動してゆく。
ここで、処理すべきスライス画像の位置が全スライス画像における両端に達した時には、第2の循環ループ28は、隣接スライス画像への移動の方向を逆転させて、前記隣接スライス画像への移動ステップ22へ戻し、全スライス画像についてそれぞれ抽出される対象領域が変化しなくなるまで、前記隣接スライス画像への移動ステップ22から前記第1の循環ループ27までの処理を繰り返す。
この結果、全スライス画像に対して、連続性のある対象領域の抽出を行うことができ、得られたデータを画像処理することにより、ノイズの少ない三次元モデル画像を生成することができる。
また、膨張処理と第1の循環ループ27との組み合わせにより、探索対象領域を逐次設定し、この探索対象領域に対してのみ2値化処理(対象領域の抽出)を行うので、対象領域から離れた位置であれば、画素濃度の高い非対象領域が存在したとしても、この非対象領域が探索対象領域に含まれてしまうことはなく、この非対象領域が抽出されてしまうことはない。
なお、上記の説明では、探索対象領域に含まれる範囲のみを2値化処理する場合を例示したが、予めスライス画像全体を2値化処理し、探索対象領域に含まれるかまたは重なる領域を抽出するように構成しても、同様の動作を行わせることができる。
図5は、前記対象領域を指定するステップ21の一実施例を示す図である。図に示す例は、対象領域の指定をキースライス画像における座標の指定により行うようにしたものである。予め一定面積の領域A00が定義されており、マウス等によりスライス画像中の任意の点(座標)をクリックすることにより、その点(座標)を中心とした対象領域A11〜A13が指定される。
なお、隣接する点(座標)をクリックすることにより、指定範囲を重ね合わせ、対象領域を拡張することができる。
医用画像のように幾何学的な形状を持たない領域を対象領域として指定するためには、対象領域に沿ってマウスのドラッグ操作を行うのが一般的であり、このような作業は非常に時間がかかってしまう。
これに対して、対象領域内における1点の座標を指定して、予め定義された面積領域を対象領域とすると、対象領域の指定作業を容易にすることができる。
なお、ここで指定される対象領域は、次の探索対象領域を指定するステップ23から2値化のステップ26などにより、逐次適正な領域に変更されてゆくので、さほど高い設定精度を要求されるものではない。
図6は、前記対象領域を指定するステップ21の他の実施例を示す図である。図に示す例は、キースライス画像上のマウス操作(ドラッグ等)により対象領域の指定を行うようにしたものである。キースライス画像上をマウスによりクリック、ドラッグすることにより、任意の範囲を対象領域A11〜A13として指定することができる。
なお、マウス操作により形成される領域の形状には、図示の如く、矩形A01、楕円A02、自由閉曲線A03などが考えられる。
このような手法は、抽出したい領域が、個々の領域によって大きく形状が異なる場合などに有効である。
図7は、前記対象領域を指定するステップ21の他の実施例を示す図である。図に示す例は、対象領域の指定をキースライス画像における画素濃度の閾値を指定することにより行うようにしたものである。図7(a)をキースライス画像の原画像であるとすると、このような画像は濃度階調(0〜255)を有しており、0が黒、255が白を表している。
いま、原画像から白い部分を対象領域として抽出しようとした場合、閾値を設定して、閾値よりも濃度値が大きい画素の集合を対象領域とすることになるが、例えば、閾値を128、150、200と変化させると、抽出される対象領域は、図7(b)、(c)、(d)の如く変化する。すなわち、閾値が大きくなるにつれて、抽出される対象領域は小さくなるので、抽出された結果を見ながら、最適な閾値を決め、最終的な対象領域の指定を行う。
抽出された結果を見ながら対象領域の指定を行うことができるので、適切な対象領域を容易に指定することができる。
図8は、前記探索対象領域を設定するステップ23において実施される膨張処理の一実施例を示すものである。図8(a)は4近傍法と呼ばれるものであり、1つ手前のスライス画像または現在のスライス画像において既に抽出された対象領域に含まれる画素をP0とすれば、その4方に位置する画素P11〜P14が探索対象領域として追加される。また、図8(b)は8近傍法と呼ばれるものであり、画素P0の8方に位置する画素P11〜P18が探索対象領域として追加される。
図9は、前記4近傍法および8近傍法により膨張処理された探索対象領域の例を示すものである。図9(a)は4近傍法により膨張処理された探索対象領域であり、図9(b)は8近傍法により膨張処理された探索対象領域である。図に示される通り、8近傍法を使用した方が探索対象領域は大きくなる。
4近傍法は、上下左右に膨張させるので、長方形や楕円のように方向性のある領域を膨張させるのに効果的であり、8近傍法は4近傍法に比べ、等方性が強くなるので、円形などの領域に効果がある。また、8近傍法は、エッジノイズの成分をより効果的に平滑化することができる。
図10は、前記探索対象領域を設定するステップ23において実施される膨張処理の他の実施例を示すものである。図に示す例は、設定する探索対象領域を、1つ手前のスライス画像または現在のスライス画像において既に抽出された対象領域との面積比によって決定するようにしたものである。図において、黒く塗りつぶされた画素領域S1を前回抽出された対象領域とすれば、斜線を施した画素領域S2が膨張させる領域(探索対象領域)であり、この面積の比S1:S2が所定の値となるように、探索対象領域S2の大きさが設定される。
対象領域と非対象領域のそれぞれについて、ヒストグラムで占める面積が予め既知である場合には、この比率を用いて探索対象領域を膨張させることにより、対象領域の抽出精度を向上させることができる。
図11は、前記探索対象領域を設定するステップ23において実施される膨張処理の他の実施例を示すものである。図に示す例は、設定する探索対象領域を、1つ手前のスライス画像または現在のスライス画像において既に抽出された対象領域との周囲長の比によって決定するようにしたものである。図において、黒く塗りつぶされた画素領域S1を前回抽出された対象領域で、その周囲長をL1(図では24画素)とし、斜線を施した画素領域S2が膨張させる領域(探索対象領域)で、その周囲長をL2(図では32画素)とすれば、この周囲長の比L1:L2が所定の値となるように、探索対象領域S2の大きさが設定される。
対象領域が、臓器など各スライス画像間で個体別変化が少ないものの場合には、対象領域とその周囲領域は、周囲長の比率を用いて膨張させる手法が有効である。
また、膨張処理の他の実施例としては、設定する探索対象領域を、1つ手前のスライス画像または現在のスライス画像において既に抽出された対象領域との画素濃度値の総和の比によって決定する方法も考えられる。すなわち、前回抽出された対象領域における画素濃度値の総和をC1とし、膨張させる領域(探索対象領域)における画素濃度値の総和をC2とすれば、この画素濃度値の総和の比C1:C2が所定の値となるように、探索対象領域の大きさが設定される。
三次元構造を持つ領域を撮影したスライス画像では、対象領域がスライス画像間に渡って連続的に分布するとともに、隣接するスライス画像同士で、スライス面内での形状および画素濃度構成が類似している場合が多いので、周囲長および画素濃度の総和の比によって膨張領域を決定する手法が有効である。
図12は、前記閾値を決定するステップ25の一実施例を示すものである。図に示す例は、探索対象領域における画素濃度分布のヒストグラムが対象領域と非対象領域がそれぞれ正規分布であり、2つの分布の重ね合わせであると仮定して、その2つの分布の境界を閾値とするものである。図は探索対象領域における画素濃度分布のヒストグラムを示したもので、ここでは、探索対象領域に含まれる対象領域の画素濃度分布のヒストグラムをH0、非対象領域の画素濃度分布のヒストグラムをH1として、それぞれが正規分布を有し、全体のヒストグラムはこれらの正規分布H0、H1の和であると仮定する。
ここで、2つの分布H0、H1が交差する濃度値Scを閾値に決定する。
一般に医用画像では、撮影された対象領域を濃度のヒストグラムで見たとき、正規分布のような分布をしている。さらに、その構造が、対象領域を非対象領域である別の構成要素が取り囲んでいるようなものが多く、その非対象領域も同様に正規分布を持つ場合が多い。
したがって、探索対象領域の全画素のヒストグラムについて、複数種類の正規分布の重ね合わせであると仮定することは、対象領域を正確に抽出する手法として有効である。
図13は、前記閾値を決定するステップ25の他の実施例を示すものである。図に示す例は、探索対象領域における画素濃度分布のヒストグラムが対象領域と非対象領域がそれぞれ正規分布であり、2つの分布の重ね合わせであると仮定して、クラス間分散値が最大となる画素濃度値を閾値とするものである。
対象領域と非対象領域のそれぞれが正規分布であると仮定して、両分布が多少重なりを持ってヒストグラムを構成する場合には、クラス間分散値によって全体の分布状態を観察し、閾値を決定する手法が有効である。
図は前記図12における画素濃度分布のヒストグラムから、各画素値に対するクラス間分散を求めたものである。
画素の濃度値の分散値σは、以下の式によって表される。
また、クラス間分散値σ(k)は、以下の式によって表される。
この例では、画素値kまでの分散値と全体の分散値との比を取り、この比が最大になる画素値を2つの分布を分離する画素濃度値(閾値)とする。
2つの分散値分散比は以下の式で表される。
ここで、画素の濃度値の分散値σは探索対象領域全体で決まるものであるため、探索対象領域では一定値である。よって、2つの分散値分散比が最大を取るときの画素値kは、クラス間分散値σ(k)の絶対値が最大値を取るときのkと同じである。
この例では、上記の方法によって得られる濃度値を閾値に決定する。
また、前記閾値を決定するステップ25の他の実施例としては、スライス画像中の各探索対象領域毎に閾値を決定する方法も考えられる。すなわち、上記の説明においては、1つのスライス画像に対しては共通の閾値を設定し、対象領域の抽出を行う場合を例示したが、1つのスライス画像に含まれる複数の探索対象領域に対して各探索対象領域毎に閾値を決定して、対象領域を抽出するようにすれば、より正確な抽出を行うことができる。
CTなどのスライス画像を取得する装置では、撮影される対象物は、スライス画像中の位置によって画素濃度が異なる場合があり、このような場合には、探索対象領域ごとに閾値を決定する手法が有効である。
本発明の領域抽出方法の一実施例を示すフロー図。 各スライス画像とそのスライス画像上に定義される各種領域との関係を、上記フロー図に沿って示した図。 膨張処理の一例を示す概念図。 ステップ23からステップ26により抽出される対象領域の様子を示す図。 対象領域を指定するステップ21の一実施例を示す図。 対象領域を指定するステップ21の他の実施例を示す図。 対象領域を指定するステップ21の他の実施例を示す図。 探索対象領域を設定するステップ23において実施される膨張処理の一実施例を示す図。 4近傍法および8近傍法により膨張処理された探索対象領域の例を示す図。 探索対象領域を設定するステップ23において実施される膨張処理の他の実施例を示す図。 探索対象領域を設定するステップ23において実施される膨張処理の他の実施例を示す図。 閾値を決定するステップ25の一実施例を示す図。 閾値を決定するステップ25の他の実施例を示す図。 領域抽出方法が利用されるコンピュータ支援診断装置の一例を示す構成図。 従来の領域抽出方法の一例を示すフロー図。 従来の領域抽出方法により抽出された領域画像の一例を示す図。
符号の説明
1 記憶装置
2 表示装置
3 コンピュータ
11 ヒストグラムを作成するステップ
12 抽出領域を判別するステップ
13 閾値を決定するステップ
14 2値化処理を行うステップ
21 対象領域を指定するステップ
22 隣接するスライス画像に処理を移動するステップ
23 探索対象領域を設定するステップ
24 ヒストグラムを作成するステップ
25 閾値を決定するステップ
26 2値化処理を行うステップ
27 第1の循環ループ
28 第2の循環ループ

Claims (13)

  1. 三次元モデル画像を生成するために複数のスライス画像から対象領域を2値化して抽出する領域抽出方法において、キースライス画像中に指定された対象領域を基にして隣接するスライス画像上に順次探索対象領域を設定するステップと、
    この設定された探索対象領域を2値化するステップとを有するとともに、
    前記1つのスライス画像に対する処理において、前記探索対象領域を設定するステップから前記2値化のステップまでの処理を、そのスライス画像において抽出される対象領域が変化しなくなるまで繰り返す第1の循環処理と、
    この第1の循環処理が終了した後、処理の対象を隣接するスライス画像へ移動させるとともに、処理すべきスライス画像の位置が全スライス画像における両端に達した時には、隣接スライス画像への移動の方向を逆転させ、全スライス画像についてそれぞれ抽出される対象領域が変化しなくなるまで、隣接スライス画像への移動とそのスライス画像に対する前記第1の循環処理を繰り返す第2の循環処理とを具備することを特徴とする領域抽出方法。
  2. 前記対象領域を指定する操作が、キースライス画像における座標の指定により行われることを特徴とする請求項1に記載の領域抽出方法。
  3. 前記対象領域を指定する操作が、キースライス画像における特定の領域を指定するマウス操作により行われることを特徴とする請求項1に記載の領域抽出方法。
  4. 前記対象領域を指定する操作が、キースライス画像における画素濃度の閾値を指定することにより行われることを特徴とする請求項1に記載の領域抽出方法。
  5. 前記探索対象領域を設定するステップが、1つ手前のスライス画像または現在のスライス画像において既に抽出された対象領域を膨張処理することにより行われることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の領域抽出方法。
  6. 前記対象領域の膨張処理が、4近傍画素を対象として行われることを特徴とする請求項5に記載の領域抽出方法。
  7. 前記対象領域の膨張処理が、8近傍画素を対象として行われることを特徴とする請求項5に記載の領域抽出方法。
  8. 前記対象領域の膨張処理が、1つ手前のスライス画像または現在のスライス画像において既に抽出された対象領域との面積比によって決定されることを特徴とする請求項5に記載の領域抽出方法。
  9. 前記対象領域の膨張処理が、1つ手前のスライス画像または現在のスライス画像において既に抽出された対象領域との周囲長の比によって決定されることを特徴とする請求項5に記載の領域抽出方法。
  10. 前記対象領域の膨張処理が、1つ手前のスライス画像または現在のスライス画像において既に抽出された対象領域との画素濃度値の総和の比によって決定されることを特徴とする請求項5に記載の領域抽出方法。
  11. 前記2値化のための閾値を決定するステップが、探索対象領域における画素濃度分布のヒストグラムが対象領域と非対象領域がそれぞれ正規分布であり、2つの分布の重ね合わせであると仮定して、その2つの分布の境界を閾値とすることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の領域抽出方法。
  12. 前記2値化のための閾値を決定するステップが、探索対象領域における画素濃度分布のヒストグラムが対象領域と非対象領域がそれぞれ正規分布であり、2つの分布の重ね合わせであると仮定して、クラス間分散値が最大となる画素濃度値を閾値とすることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の領域抽出方法。
  13. 前記2値化のための閾値を決定するステップが、スライス画像中の各探索対象領域毎に閾値を決定することを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の領域抽出方法。
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