JP4379470B2 - 広帯域アンテナ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば、UWB(Ultra Wide Band)技術を利用したBroadband−PAN(Personal Area Network)などの、超広帯域かつ小型なアンテナ装置が必要とされる通信システムに用いられる薄型広帯域アンテナおよび広帯域アンテナ装置に関する。
UWB技術を利用したBroadband−PANを実現するには、「超広帯域」かつ「小型」なアンテナが必要とされる。特に薄型の要求に答えるものとして、いわゆるパッチアンテナ(薄型アンテナ)がある。パッチアンテナは、絶縁性物質を介在物として放射導体と導体地板とを対向して配置することにより構成したものである。
放射導体の形状は、特に決まりはないが、大体において矩形若しくは円形が用いられている。放射導体と導体地板との間に介在させる絶縁性物質の厚みは概ね、無線周波数の波長の1/10以下とされる。このため極めて薄型に構成できる。
また、パッチアンテナは、両面銅張りの絶縁性物質基板をエッチング加工して製造することができるなど、比較的に簡単に製造することができる。つまり、パッチアンテナは、製造が比較的に容易である、または、回路基板との一体化が容易である等の特徴も有するものである。
ところで、上述したパッチアンテナは、動作可能帯域が狭い。このため、動作可能帯域が広帯域である必要のあるPANシステムなどには不向きである。例えば、比誘電率εr=4、導電率=0.003[/Ωm]、厚さt=2mmの絶縁性物質を介在物として用い、一辺の長さが68mmの正方形の導体地板と一辺の長さが15mmの正方形の放射導体とをそれらの中心が一致するように対向させて形成したパッチアンテナであって、導体地板の中心と放射導体の中心とを短絡ピンにより接続し、短絡ピンから3mm離れた位置に給電点を設けるようにしたパッチアンテナの特性についてシミュレーションを行うと以下のような結果が得られる。
図19は、上述のパラメータを持つパッチアンテナのインピーダンス特性を示すスミスチャート(図19A)と、VSWR特性を示す図(図19B)であり、図20は、放射パターン特性(φ=0度面内のθパターン)を示す図である。図20において、図20Aは周波数fが3.5GHzの信号を放射した場合の放射パターン特性を、図20Bは周波数fが4GHzの信号を放射した場合の放射パターン特性を、また、図20Cは、周波数fが4.5GHzの信号を放射した場合の放射パターン特性をそれぞれ示している。
図19から分かるように、動作可能帯域をVSWRが2以下の帯域とした場合、約3%の比帯域幅しか得られていない。また、図20A、B、Cを比較すると分かるように、周波数fが4GHzの信号を用いた場合には、良好に利得を確保しているのに対し、周波数fが3.5GHzの信号を用いた場合と、4.5GHzの信号を用いた場合は、いずれも十分な利得を確保できていないことが分かる。
このため、極めて薄型で、製造しやすく、回路基板との一体化が容易であるなどのパッチアンテナの利点を踏襲し、しかもPANシステムなどのように広帯域を必要とする通信システムに適用可能な薄型の広帯域アンテナ装置、より低背位化した広帯域アンテナ装置の提供が望まれている。
以上のことにかんがみ、この発明は、薄型広帯域アンテナ装置、より低背位化した広帯域アンテナ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の広帯域アンテナ装置は、
少なくともその一部が互いに対向するように配設された導体地板と放射導体板とを備えた広帯域アンテナ装置であって、
前記導体地板と前記放射導体板との間に、使用無線周波数における比透磁率が1より大きく概ね8以下となる磁性体を介在させ
前記磁性体の使用無線周波数における導電率が、概ね0.1[/Ωm]以上10[/Ωm]以下となるものである。
この発明による広帯域アンテナ装置によれば、小型化・低背位化を保ちながら広帯域な放射特性を有するアンテナ装置を安価に実現することができる。
また、この発明による薄型広帯域アンテナ装置によれば、従来からあるいわゆるパッチアンテナ(薄型アンテナ装置)の有益な特徴をそのままに、狭帯域特性を大きく改善し、その適用範囲を飛躍的に高めた薄型広帯域アンテナ装置を実現することができる。
また、整合用容量(キャパシタ)を給電部に直列または並列に、あるいは、直列および並列に接続することにより、整合を容易に取ることができる。
以下、図を参照しながら、この発明による広帯域アンテナ装置、薄型広帯域アンテナ装置の一実施の形態について説明する。
[第1の実施の形態]
この第1の実施の形態の広帯域アンテナ装置は、導体地板と放射導体との間に介在させる物質の導電率σに着目してなされたものであり、導電率σを比較的に大きな値となる所定の範囲に属する物質を用い、信号を導体地板と放射導体間に適度に漏れ込ませて損失を持たせる事により反射波を低減し、低背位化すると共に、動作可能帯域の広帯域化を図るようにしたものである。
なお、この発明による広帯域アンテナ装置は、導体地板と放射導体との間に所定の導電率特性をもつ物質を介在させて形成する種々のアンテナ装置に適用可能であるが、以下においては、いわゆるパッチアンテナに適用した場合を例にして説明する。
図1は、この第1の実施の形態の広帯域アンテナ装置の構成を説明するための図である。図1において、図1Aはこの第1の実施の形態の広帯域アンテナ装置の断面図であり、図1Bはこの第1の実施の形態の広帯域アンテナ装置の上面図である。
図1Aに示すように、この第1の実施の形態の広帯域アンテナ装置は、導体地板1と放射導体2とを対向して配置し、これら導体地板1と放射導体2との間に、導電率σが使用無線周波数において、概ね0.1[/Ωm]以上の値である導電性特性を有する物質を介在物3として介在させて形成したものである。この第1の実施の形態において、介在物3は、損失性の高い誘電体であり、その厚みtは、例えば2[mm]程度である。
そして、この第1の実施の形態において、誘電体である介在物3の導電率σは、前述したように、概ね0.1[/Ωm]以上であればよいが、実際の使用に際して好適な特性を得られる導電率の範囲は、概ね0.1[/Ωm]以上10.0[/Ωm]以下となる。この範囲の導電率特性を持つ種々の誘電体を介在物3として用いることが可能である。
そして、図1Bに示すように、この第1の実施の形態の薄型広帯域アンテナ装置において、導体地板1は、一辺が長さlgである正方形のものであり、放射導体2は、一辺が長さleである正方形のものである。これら導体地板1と放射導体2とをそれらの中心の位置が一致するように対向させている。
さらに、図1A、Bに示すように、この第1の実施の形態の広帯域アンテナ装置においては、導体地板1の中心(導体地板1の2本の対角線同士の交点)と、放射導体2の中心(放射導体2の2本の対角線同士の交点)とを接続する短絡ピン4を設けている。この短絡ピン4から長さgf[mm]分離れた位置に、導体地板1側にはグラウンド給電点1fを、放射導体2側には信号給電点2fを設けている。なお、この短絡ピン4は、主には高次モード励振を抑制するためのものである。
このように構成される広帯域アンテナ装置について、介在物3として用いる誘電体の導電率σを、0.1[/Ωm]、1.0[/Ωm]、10.0[/Ωm]とした場合のそのそれぞれの導電率σにおいてのインピーダンス特性と整合特性とのシミュレーション結果について説明する。
図2は、この第1の実施の形態の薄型広帯域アンテナ装置についてのシミュレーション時におけるパラメータリストである。すなわち、図2に示すように、導体地板1と放射導体2との間に介在させる介在物3として、比誘電率εrがいずれも4.0である誘電体であり、しかも比透磁率μrおよびアンテナ寸法は共通であるが、導電率σが、0.1[/Ωm]、1.0[/Ωm]、10.0[/Ωm]と異なる3種類の誘電体を介在物3として用いている。これらのパラメータを使用して、この第1の実施の形態の広帯域アンテナ装置についてシミュレーションを行った。但し、導体地板1及び介在物3の一辺の長さは、lg=68[mm]である。
図2において、tanδは、導電率σを変えることにより変わる従属的なパラメータである。tanδは、実部と虚部とで表される複素誘電率εあるいは複素透磁率μの虚部と実部との比であり、虚部が大きい場合に大きな値となり、ロスが大きいことが分かるものである。
また、図2において、整合用容量値は、用いたキャパシタの容量を示すものであり、Cp:0.5は、並列に0.5[pF]のキャパシタを給電部(給電点)に接続したことを示し、Cp:1.5は、並列に1.5[pF]のキャパシタを給電部に接続したことを示している。
そして、図2の左端に示すように、各パラメータに応じたシミュレーション結果が、図3、図4、図5である。すなわち、図3は、介在物3として、導電率σ=0.1[/Ωm]である誘電体を用いた場合のインピーダンス特性を示すスミスチャート(図3A)と、整合特性を示すVSWR特性図(図3B)である。
また、図4は、介在物3として、導電率σ=1.0[/Ωm]である誘電体を用いた場合のインピーダンス特性を示すスミスチャート(図4A)と、整合特性を示すVSWR特性図(図4B)であり、図5は、介在物3として、導電率σ=10.0[/Ωm]である誘電体を用いた場合のインピーダンス特性を示すスミスチャート(図5A)と、整合特性を示すVSWR特性図(図5B)である。
図2に示したように、導電率σ=0.1[/Ωm]の誘電体を介在物3とした場合には、整合を取るためのキャパシタは用いないが、導電率σ=1.0[/Ωm]の誘電体を介在物3とした場合と、導電率σ=10.0[/Ωm]の誘電体を介在物3とした場合においては、整合用キャパシタを用いている。
整合の効果を示すため、図4、図5において、マル印でプロットした線で示した整合用キャパシタを用いない場合のシミュレーション結果及び、バツ印でプロットした線で示した整合用キャパシタを用いた場合のシミュレーション結果の両方を図示している。
そして、図3に示したスミスチャート、VSWR特性の図から分かるように、導電率σ=0.1[/Ωm]の場合において、VSWRが3以下である帯域を動作可能帯域とすると、4GHz近辺を中心として、約700MHz(比帯域15%程度)が動作可能帯域として確保されていることが分かる。また、VSWRが2以下である部分を動作可能帯域とすると、4GHz近辺を中心として、約500MHzが動作可能帯域として確保されていることが分かる。
また、図4、図5から分かるように、導電率σが1.0[/Ωm]、10.0[/Ωm]の介在物3を用いるようにした場合には、整合を取るためのキャパシタを給電部に接続することによって、整合を大きく改善し、動作可能帯域をVSWRが3以下の帯域とすると、少なくとも比帯域50%以上に渡る広帯域特性を実現することができるし、動作可能帯域をVSWRが2以下の帯域とした場合であっても、約2GHzの帯域を動作可能帯域として確保することができる。
そして、図19、図20を用いて前述した、介在物3として、比誘電率εr=4.0、導電率σ=0.003[/Ωm]、厚みt=2[mm]の絶縁性物質を用いた従来のパッチアンテナの図19Aに示したスミスチャート、および、図19Bに示したVSWR特性図と、この第1の実施の形態のシミュレーション結果(図3〜図4)とを比較すると明らかなように、この第1の実施の形態の広帯域アンテナ装置の動作可能帯域の広帯域化が確実に実現されていることが確認できる。
このように、介在物3として上述したように所定の導電率特性を持つ物質(この第1の実施の形態においては誘電体)を用いることで、低背位化した極めて薄型の広帯域アンテナ装置を実現することができる。
[第2の実施の形態]
この第2の実施の形態の薄型広帯域アンテナ装置は、導体地板と放射導体との間に介在させる物質の比透磁率μrに着目してなされたものであり、介在物を磁性体とし、その磁性体の比透磁率μrを所定の範囲に属するものとすることにより、動作可能帯域の広帯域化を図るようにしたものである。
図6は、この第2の実施の形態の薄型広帯域アンテナ装置の構成を説明するための図である。図6において、図6Aはこの実施の形態の薄型広帯域アンテナ装置の断面図であり、図6Bはこの実施の形態の薄型広帯域アンテナ装置の上面図である。図6に示したように、この第2の実施の形態の薄型広帯域アンテナ装置は、図1に示した第1の実施の形態の広帯域アンテナ装置と同様に構成されるものである。
しかし、この第2の実施の形態の広帯域アンテナ装置の場合には、介在物3として、誘電体に替えて、磁性体を用いるという全く新しい着想のもとになされたものである。この第2の実施の形態の広帯域アンテナ装置は、比透磁率が1.0より大きく概ね8.0以下の磁性体を用いることにより、波長短縮効果をそのまま利用すると共に、さらに動作可能帯域の広帯域化を実現するものである。
[介在物3として磁性体を用いた場合のシミュレーション結果]
図6に示した構成を有し、介在物3として、比透磁率μr=4.0、比誘電率εr=1.0、導電率σ=0.003[/Ωm]、厚みt=2[mm]の磁性体を用いると共に、導体地板1の一辺の長さlg=68[mm]、放射導体2の一辺の長さle=15[mm]、短絡ピン4と給電点1fとの間隔gf=3.0[mm]というパラメータを備えたこの第2の実施の形態の薄型広帯域アンテナ装置の特性シミュレーション結果について説明する。
図7は、介在物3として、比透磁率μr=4.0の磁性体を用いたこの第2の実施の形態の薄型広帯域アンテナ装置のVSWR特性を示す図である。図7において、VSWRの下限が6近傍となるマル印が付いている線が、この第2の実施の形態の薄型広帯域アンテナ装置の生のVSWR特性(アンテナ装置自体のVSWR特性)であり、VSWR値の下限が1近傍となるバツ印が付いている線が、キャパシタ0.35pFを給電部(給電点)に直列接続して整合を取った場合のこの第2の実施の形態の薄型広帯域アンテナ装置のVSWR特性である。
図7から分かるように、キャパシタを用いない場合であっても、概ね4GHzに共振点が存在する。しかし、インピーダンスの虚部の値が完全にゼロとならないため、このままでは、規格化インピーダンスである50オームに整合することができない。
そこで、キャパシタ0.35pFを給電部に直列接続して整合を取るようにする。これにより、VSWR特性は大幅に改善される。例えば、VSWRが2以下となる帯域を動作可能帯域とした場合、22%もの比帯域幅が得られる。一般に、誘電体を用いた従来構成では概ね数%のオーダーであり、本発明による広帯域化の効果が確認できる。
また、図8は、介在物3として、比透磁率μr=4.0の磁性体を用いたこの第2の実施の形態の薄型広帯域アンテナ装置の放射パターン特性(φ=0度面内のθパターン)を示す図である。図8において、図8Aは周波数fが3.5GHzの信号を放射した場合の放射パターン特性を、図8Bは周波数fが4GHzの信号を放射した場合の放射パターン特性を、また、図8Cは、周波数fが4.5GHzの信号を放射した場合の放射パターン特性をそれぞれ示している。これら図8A、B、Cから分かるように、3.5GHz〜4.5GHzの広範囲に渡って約5dBiの利得が確保できていることが分かる。
そして、さらに、比透磁率μr=2.0である磁性体を介在物3として用いた薄型広帯域アンテナ装置と、比透磁率μr=8.0である磁性体を介在物3として用いた薄型広帯域アンテナ装置のVSWR特性を図9A、Bに示す。
図9Aは、比透磁率μr=2.0である磁性体を介在物3として用いたこの第2の実施の形態の薄型広帯域アンテナ装置のVSWR特性を示す図である。図9Aにおいて、VSWRの下限が2近傍となるマル印が付いている線が、この第2の実施の形態の薄型広帯域アンテナ装置の生のVSWR特性(アンテナ装置自体のVSWR特性)であり、VSWR値の下限が1近傍となるバツ印が付いている線が、キャパシタ0.75pFを給電部に直列接続して整合を取った場合のこの第2の実施の形態の薄型広帯域アンテナ装置のVSWR特性である。
この図9Aから分かるように、比透磁率μr=2.0である磁性体を介在物3として用いた場合であっても、VSWRが2以下の帯域を動作可能帯域とした場合には、4GHzを中心周波数として約10%の比帯域幅が得られている。
また、図9Bは、比透磁率μr=8.0である磁性体を介在物3として用いたこの第2の実施の形態の薄型広帯域アンテナ装置のVSWR特性を示す図である。図9Bにおいて、この第2の実施の形態の薄型広帯域アンテナ装置の生のVSWR特性(アンテナ装置自体のVSWR特性)は図示されておらず、VSWR値の下限が1近傍となるバツ印が付いている線が、キャパシタ0.19pFを給電部に直列接続して整合を取った場合のこの第2の実施の形態の薄型広帯域アンテナ装置のVSWR特性である。この場合にも、VSWRが2以下の帯域を動作可能帯域とした場合には、4GHzを中心周波数として約13%の比帯域幅が得られている。
つまり、比透磁率μr=2.0、4.0、8.0のいずれの場合にも、比較的に広い動作可能帯域を確保できていることが確認できる。ここでは、動作可能帯域をVSWRが2以下の帯域としたが、動作可能帯域をVSWRが3以下の帯域とした場合には、いずれの場合にもより広い動作可能帯域を確保することができる。
なお、比透磁率μr=8.0の場合には、高次モードが縮退する傾向があり、放射指向性の安定性がやや失われると考えられるため、比透磁率μrが8.0より大きな磁性体は介在物3として用いるのは難しい。このため、介在物3として用いる磁性体の比透磁率μrの使用可能範囲は、比透磁率μrが1.0より大きく、おおむね8.0までの範囲(1.0<μr≦8.0)が好ましい。
そして、介在物3として磁性体を用いたこの第2の実施の形態の薄型広帯域アンテナ装置についての図7、図8、図9に示したシミュレーション結果と、介在物3として従来から用いられている絶縁性物質を用いることにより一般的に構成可能な従来のパッチアンテナについての図19、図20に示したシミュレーション結果とを比較すると、以下の点が明確になる。
狭帯域であっても、十分な利得と安定した放射パターン特性を得る必要のある従来の適用範囲を想定して形成するパッチアンテナ装置の場合には、介在物3として従来からの絶縁性物質を用いても、図19、図20に示したように、その目的を十分に達成することが可能な特性のパッチアンテナ装置を形成することができる。
しかし、近年注目されているUWB技術を用いたPANシステムなどのように、動作可能帯域が広帯域となり、指向特性も無指向性が好ましい新たな適用範囲に使用する場合には、図7、図8、図9に示したように、介在物3として比透磁率が、1.0より大きく概ね8.0以下の範囲となる磁性体を用いることにより実現可能なこの第2の実施の形態の薄型広帯域アンテナ装置でなければ対応できない。
つまり、従来のパッチアンテナの場合には、良好な通信を行うためには高利得を実現しなければならず、介在物としては絶縁性物質を用いなければならなかった。しかし、PANシステムなどの新たな適用分野に対応するために、従来の考え方から脱却し、介在物3として磁性体を用いるという新たな着想に基づくことにより、極めて薄型で、しかも広帯域のアンテナ装置の実現が可能となった。
なお、介在物3として磁性体を用いた場合にも、また、一般的な絶縁性物質を用いた場合にも、給電点については、中心より若干オフセットした位置に取られ、導体地板と放射導体とを励振する。
このように、介在物として絶縁性物質が用いられて形成される従来のパッチアンテナに比べて、この第2の実施の形態において説明した磁性体を介在物3として用いた薄型広帯域アンテナ装置の方が、実際の適用に際して、使用条件が厳しくなったり、あるいは、特別の注意が必要になったりするなどの不都合を生じさせることもない。
このように、介在物3として、比透磁率が1より大きく概ね8以下である磁性体を用いることによって、従来からのパッチアンテナの有益な特徴をそのまま踏襲した薄型広帯域アンテナ装置を実現することができる。
[第3の実施の形態]
前述した第1の実施の形態においては、導体地板1と放射導体2との間に介在させる介在物3として、導電率σが、概ね0.1[/Ωm]以上10.0[/Ωm]以下となる誘電体を用いるようにした。しかし、第2の実施の形態において説明したように、介在物として、磁性体を用いることも考えられる。
そこで、この第3の実施の形態においては、介在物として磁性体を用いるが、第2の実施の形態の場合のように、介在させる磁性体を比透磁率μrのみによって規定するのではなく、導体地板と放射導体との間に介在させる磁性体が持つ導電率でも規定するようにしたものである。
すなわち、この第3の実施の形態の広帯域アンテナ装置は、導体地板と放射導体との間に介在させる物質を磁性体とすると共に、その導電率σを比較的に大きな値となる所定の範囲に属するものとすることにより、信号を導体地板と放射導体間に適度に漏れ込ませて損失を持たせる事により反射波を低減し、動作可能帯域の広帯域化を図るようにしたものである。
図10は、この第3の実施の形態の広帯域アンテナ装置の構成を説明するための図である。図10において、図10Aはこの実施の形態の薄型広帯域アンテナ装置の断面図であり、図10Bはこの実施の形態の広帯域アンテナ装置の上面図である。
図10に示したように、この第3の実施の形態の広帯域アンテナ装置は、導体地板1と放射導体2との間に介在させる介在物3が、誘電体でなく、導電率σが、概ね0.1[/Ωm]以上10.0[/Ωm]以下となる磁性体を用いるようにした点を除けば、図1に示した第1の実施の形態の広帯域アンテナ装置、および、図6に示した第2の実施の形態の薄型広帯域アンテナ装置と同様に構成されるものである。
この第3の実施の形態の広帯域アンテナ装置について、介在物3として用いる磁性体の導電率σを、0.1[/Ωm]、1.0[/Ωm]、10.0[/Ωm]とした場合のそのそれぞれの導電率σにおいてのインピーダンス特性と整合特性とのシミュレーション結果について以下に説明する。
図11は、この第3の実施の形態の薄型広帯域アンテナ装置についてのシミュレーション時におけるパラメータリストである。すなわち、図11に示すように、この第3の実施の形態においては、導体地板1と放射導体2との間に介在させる介在物3として、比透磁率μrがいずれも4.0である磁性体であり、しかも比誘電率εrおよびアンテナ寸法は共通であるが、導電率σが、0.1[/Ωm]、1.0[/Ωm]、10.0[/Ωm]と異なる3種類の磁性体を介在物3として用いている。これらのパラメータを使用して、この第3の実施の形態の広帯域アンテナ装置についてシミュレーションを行った。但し、導体地板1及び介在物3の一辺の長さは、lg=68[mm]である。
また、図11において、tanδは、前述もしたように、導電率σを変えることにより変わる従属的なパラメータである。また、図11において、整合用容量値は、用いたキャパシタの容量を示すものであり、Cs:0.4は、直列に0.4[pF]のキャパシタを給電部に接続したことを示している。また、Cs:0.5は、直列に0.5[pF]のキャパシタを給電部に接続したことを示している。そして、導電率σ=10.0の場合のみにおけるCs:1.5+Cp:0.5は、直列に1.5[pF]のキャパシタを接続すると共に、並列に0.5[pF]のキャパシタを給電部に接続したことを示している。
そして、図11の左端に示すように、各パラメータに応じたシミュレーション結果が、図12、図13、図14である。すなわち、図12は、介在物3として、導電率σ=0.1[/Ωm]で、比透磁率μrが4.0である磁性体を用いた場合のインピーダンス特性を示すスミスチャート(図12A)と、整合特性を示すVSWR特性図(図12B)である。
また、図13は、介在物3として、導電率σ=1.0[/Ωm]で、比透磁率μrが4.0である磁性体を用いた場合のインピーダンス特性を示すスミスチャート(図13A)と、整合特性を示すVSWR特性図(図13B)であり、図14は、介在物3として、導電率σ=10.0[/Ωm]で、比透磁率μrが4.0である磁性体を用いた場合のインピーダンス特性を示すスミスチャート(図14A)と、整合特性を示すVSWR特性図(図14B)である。
整合の効果を示すため、図12、図13、図14において、マル印でプロットした線で示した整合用キャパシタを用いない場合のシミュレーション結果及び、バツ印でプロットした線で示した整合用キャパシタを用いた場合のシミュレーション結果の両方を示している。
図12に示したスミスチャートおよびVSWR特性図から分かるように、介在物3である磁性体が導電率σ=0.1[/Ωm]の場合において、整合用キャパシタを用いることにより、整合を大きく改善でき、VSWRが3以下である部分を動作可能帯域とすると、4GHz近辺を中心として、約2GHz(比帯域50%程度)を動作可能帯域として確保できていることが分かる。また、VSWRが2以下である部分を動作可能帯域としても、4GHz近辺を中心として、約1.5GHzが動作可能帯域として確保されていることが分かる。
図13に示したスミスチャートおよびVSWR特性図から分かるように、介在物3である磁性体が導電率σ=1.0[/Ωm]の場合において、整合用キャパシタを用いることにより、整合を大きく改善でき、VSWRが3以下である部分を動作可能帯域とすると、4.5GHz近辺を中心として、約3GHz(比帯域70%程度)を動作可能帯域として確保できていることが分かる。また、VSWRが2以下である部分を動作可能帯域としても、4GHz近辺を中心として、約1.5GHzが動作可能帯域として確保されていることが分かる。
また、図14に示したスミスチャートおよびVSWR特性図から分かるように、介在物3である磁性体が導電率σ=10.0[/Ωm]の場合において、整合用キャパシタを用いることにより、整合を大きく改善でき、VSWRが3以下である部分を動作可能帯域とすると、5GHz近辺を中心として、約4GHz(比帯域80%程度)を動作可能帯域として確保できていることが分かる。また、VSWRが2以下である部分を動作可能帯域としても、5GHz近辺を中心として、約2GHzが動作可能帯域として確保されていることが分かる。
そして、図12〜図14のシミュレーション結果を勘案すると、概ね0.1[/Ωm]から10.0[/Ωm]程度の値であるような導電率特性を有する磁性体を導体地板1と放射導体2との間に挿入して介在させる事により、VSWR<3を使用可能な周波数範囲(動作可能帯域)の目安と考えると、4〜5GHz近辺を中心として比帯域50%以上に渡る広帯域特性を実現できることが分かる。
VSWRが3以下の帯域を動作可能帯域として、図19に示した、導電率σ=0.003[/Ωm]の絶縁性物質(誘電体)を介在物3として用いた一般的なアンテナ装置と、図12に示した、導電率σ=0.1[/Ωm]、比透磁率μr=4.0のこの第3の実施の形態の広帯域アンテナ装置とを比べると、この第3の実施の形態の広帯域アンテナ装置の場合には、十分に広帯域となっていることが判る。また、図12〜図14に示したように、外部に整合用の容量を装荷することにより、整合を大きく改善することができ、使用に十分耐えうる極めて薄型の広帯域アンテナ装置を実現することができる。
なお、この第3の実施の形態においては、導電率が概ね0.1以上10.0以下となる磁性体を用いるものとして説明した。しかし、これに加え、前述した第2の実施の形態の広帯域アンテナ装置の場合と同様に、比透磁率μrを、1.0より大きく概ね8.0以下とする磁性体を用いることにより、さらに特性をよくすることができる。つまり、導電率σが概ね0.1以上10.0以下であって、かつ、比透磁率μrが、1.0より大きく概ね8.0以下である磁性体を介在物3として用いることにより、より特性のよい薄型広帯域アンテナ装置を実現することができる。
[目的とする導電率を有する物質の形成方法の一例について]
前述した第1、第3の実施の形態においては、使用周波数帯において、導電率σが、0.1以上10.0以下となる誘電体、あるいは、磁性体を導体地板1と放射導体2との間に介在させる介在物3として用いるようにした。
そして、使用周波数帯において、導電率σが、0.1以上10.0以下となる物質の形成方法としては、種々の方法が考えられる。介在物3として用いる物質が誘電体であれば、カーボンなどの導電性材料を適量混入するようにしたり、また、介在物3として用いる物質が磁性体であれば、フェライトの混成比率を変えたりするなど、介在物としての誘電体、磁性体の組成を種々変更するようにする方法が考えられる。
この他、導体地板1と放射導体2との間に介在物3を介在させるというこの発明による広帯域アンテナ装置の構成に基づいて、使用周波数帯において、導電率σが、0.1以上10.0以下となる物質を形成するようにすることも可能である。
図1、図10に示したように、介在物3の表面に放射導体を設ける場合には、介在物3の表面に放射導体2を塗布、蒸着、接着、メッキ等の手法で形成することになる。この場合、放射導体2を設ける側の介在物の表面が粗い場合には、誘電正接tanδが大きくなり、損失が大きくなる。これを利用することによって、導電率σを目的とする値にしたり、目的の値に近づけたりすることが可能である。
すなわち、上述した第1、第3の実施の形態においては、一般的な誘電体材料などを使用する場合に比べて、より大きなtanδの領域で、即ち大きな導電率の領域でその材料を使用することにより広帯域なアンテナ実現するようにした。このため、誘電体や磁性体などの介在物の表面に放射導体2を形成する場合には、その放射導体2を形成する側の介在物表面(材料表面)を一般的に使用される平均表面粗さよりも粗くすることによって、所望の導電率特性に近いものを得ることができる。
介在物表面(材料表面)の粗さによるtanδの劣化に関しては、放射導体単体の導電率と使用周波数の関数である表皮深さが目安となっていると考えられる。したがって、例えば、上述した場合(導電率σ=0.1から10.0)のような大きなtanδ (大きな導電率)を得る平均表面粗さの目安として、表皮深さの約10倍以上を目安とすることができる。
ちなみに、表皮の深さは以下の(1)式によって与えられる。すなわち、
表皮深さD[m]=Sqrt[2/(μ σm ω)] …(1)
(1)式において、μは使用する金属材料の透磁率であり、一般にμ=μ0=1.26×10-6[H/m]であり、σmは金属材料の導電率[/Ωm]であり、ωは使用角周波数[rad/m]である。
このように、放射導体2の導電率と使用周波数とから計算される表皮深さD[m]に基づいて、導体地板1と放射導体2との間に介在させる介在物3の放射導体側の表面粗さを決め、その粗さの表面を持つ介在物3を形成することにより、所望の導電率により近い導電率を有する介在物3として用いることが可能な物質を得ることができる。
このように、所望の導電率σを持つ介在物3として用いられる物質の形成方法としては、組成物の割合を調整したり、放射導体2を設ける側の介在物3の表面粗さを粗くしたりするなどの方法を用いることが可能である。もちろん、上述した方法の他の方法により、導電率σが、0.1以上10.0以下となるような介在物となる物質を形成し、これを用いるようにしてももちろんよい。
[第4の実施の形態]
前述した第1、第2、第3の実施の形態の広帯域アンテナ装置は、導体地板1と放射導体2との間に介在させる介在物に着目することによりなされたものである。そして、前述した第1、第2、第3の実施の形態のように広帯域アンテナ装置を構成した場合であっても、より動作可能帯域を広げたいとする場合もある。
そこで、この第4の実施の形態においては、導体地板1と放射導体2との間に存在する給電線をテーパー上に形成することによって、さらに広帯域特性を得ようとするものである。
図15は、この第4の実施の形態の第1の例を説明するための図であり、前述した第1、第2、第3の実施の形態の場合と同様に、いわゆる薄型アンテナ装置にこの発明を適用した場合の例を説明するための図である。
図15に示すように、導体地板1と放射導体2との間に存在する給電線の形状をいわゆるテーパー状にする。この図15に示す例の場合には、放射導体2から導体地板1に向かって、幅を徐々に狭くして行くように給電線2aを形成することによって、いわゆるテーパー状に給電線2aを形成する。
この時、信号給電点fdは導体地板1と概ね同一平面に存在するが、導体地板1とは絶縁されている。又、導体地板1の図示しないグラウンド給電点は、この信号給電点fdに近接して設けられている。このように、給電線2aをテーパー状に形成することにより、より広帯域化することが可能である。
この図15に示したように、給電線2aをテーパー状に形成する構成を前述した第1、第2、第3の実施の形態の広帯域アンテナ装置に適用することによって、動作可能帯域をより広帯域化することができるようにされる。
また、図15においては、放射導体2の全面を導体地板1と対向させるようにして形成するいわゆる薄型のアンテナ装置に適用した場合を例にして説明したが、これに限るものでない。
例えば、図16に示すように、導電率σが、0.1以上10.0以下の介在物5の側面と上面に放射導体2を貼り付けるように形成し、側面側に設ける給電線2aをテーパー状に形成するようにしてもよい。
また、図17に示すように、導体地板1の面上に直方体の介在物5を設け、この介在物5の導体地板1と直交する面と、平行となる面に円形平板上の放射導体2を貼付するようにして、広帯域アンテナ装置を形成するようにしても良い。
この場合、介在物5は、その導電率σが、0.1以上10.0以下となる誘電体または磁性体、または、比透磁率が1.0より大きく概ね8.0以下である磁性体、または、導電率σが、0.1以上10.0以下であって、比透磁率が1.0より大きく概ね8.0以下である磁性体などを用いることができる。
また、図18に示すように、導体地板1の面上に立方体の介在物5を設け、この介在物5の隣り合う3つの面であって、導体地板1と直交する2つの面と、平行となる1つの面とに円形平板状の放射導体を貼付するようにして、広帯域アンテナ装置を形成するようにしても良い。この場合においても、介在物5は、その導電率σが、0.1以上、10.0以下となる誘電体または磁性体、比透磁率が1.0より大きく概ね8.0以下である磁性体、または、導電率σが、0.1以上10.0以下であって、比透磁率が1.0より大きく概ね8.0以下である磁性体などを用いることが可能である。
なお、図15、図16、図17、図18のそれぞれにおいて、符号fdは信号給電点を示している。この時、信号給電点fdは導体地板1と概ね同一平面に存在するが、導体地板1とは絶縁されている。又、導体地板1の図示しないグラウンド給電点は、この信号給電点fdに近接して設けられている。また、図15、図16、図17、図18のそれぞれにおいて、介在物5の面上への放射導体2の形成は、塗布、蒸着、接着、メッキ等の種々の方法を用いることが可能である。
このように、給電線の形状をいわゆるテーパー状に形成することによって、動作可能帯域をより広帯域化することが可能となる。
なお、前述した第1、第2、第3の実施の形態において、放射導体2は矩形のものを用いたが、円形のものを用いるなど、種々の形状の放射導体を用いることが可能である。そして、実際の製造時においては、両面銅張りの誘電体基板、あるいは、磁性体基板をエッチング加工して製作することができるので、製造がきわめて容易であり、安価な広帯域アンテナ装置を実現できる。
また、介在物3の大きさや形状は、前述した実施の形態に示した例に限られるものではなく、種々の大きさ、種々の形状のものを用いることが可能である。例えば、放射導体2が設けられる面が、放射導体2の平面よりも小さな面の介在物を用いることも可能である。また、介在物と導体地板、介在物と放射導体とは、前述した実施の形態のように、必ずしも密着している必要はなく、隙間を空ける構成としてもよい。
また、前述した第1の実施の形態においては、介在物3として誘電体を用い、前述した第3の実施の形態においては、介在物3として磁性体を用いるようにした。また、第4の実施の形態においては、介在物5として、誘電体あるいは磁性体を用いるようにした。しかし、介在物は、誘電体、磁性体に限るものではなく、例えば、発泡性の固形物(比誘電率、比透磁率とも略1の物質)を用いるようにしてもよい。
この発明による広帯域アンテナ装置の第1の実施の形態の構成を説明するための図である。 図1に示した構成の広帯域アンテナ装置についてのシミュレーション時のパラメータを示す図である。 図1に示した広帯域アンテナの介在物3として、導電率σが0.1[/Ωm]である誘電体を用いた場合のシミュレーション結果を示す図である。 図1に示した広帯域アンテナの介在物3として、導電率σが1.0[/Ωm]である誘電体を用いた場合のシミュレーション結果を示す図である。 図1に示した広帯域アンテナの介在物3として、導電率σが10.0[/Ωm]である誘電体を用いた場合のシミュレーション結果を示す図である。 この発明による広帯域アンテナ装置の第2の実施の形態の構成を説明するための図である。 図6に示した構成を有する広帯域アンテナ装置の介在物3の比透磁率μrが4.0の場合のVSWR特性を示す図である。 図6に示した構成を有する広帯域アンテナ装置の介在物3の比透磁率μrが4.0の場合の放射パターン特性を示す図である。 図6に示した構成を有する広帯域アンテナ装置の介在物3の比透磁率μrが2.0と、8.0の場合のVSWR特性を示す図である。 この発明による広帯域アンテナ装置の第3の実施の形態の構成を説明するための図である。 図10に示した構成の広帯域アンテナ装置についてのシミュレーション時のパラメータを示す図である。 図10に示した広帯域アンテナの介在物3として、導電率σが0.1[/Ωm]である磁性体を用いた場合のシミュレーション結果を示す図である。 図10に示した広帯域アンテナの介在物3として、導電率σが1.0[/Ωm]である磁性体を用いた場合のシミュレーション結果を示す図である。 図10に示した広帯域アンテナの介在物3として、導電率σが10.0[/Ωm]である磁性体を用いた場合のシミュレーション結果を示す図である。 この発明による広帯域アンテナ装置の第4の実施の形態の一例の構成を説明するための図である。 この発明による広帯域アンテナ装置の第4の実施の形態の他の例の構成を説明するための図である。 この発明による広帯域アンテナ装置の第4の実施の形態の他の例の構成を説明するための図である。 この発明による広帯域アンテナ装置の第4の実施の形態の他の例の構成を説明するための図である。 介在物として一般的な絶縁性物質を用いた薄型アンテナ装置の特性を説明するための図である。 介在物として一般的な絶縁性物質を用いた薄型アンテナ装置の放射パターン特性を説明するための図である。
符号の説明
1…導体地板、2…放射導体、3…介在物、4…短絡ピン、1f…グラウンド給電点、2f…信号給電点

Claims (8)

  1. 少なくともその一部が互いに対向するように配設された導体地板と放射導体板とを備えた広帯域アンテナ装置であって、
    前記導体地板と前記放射導体板との間に、使用無線周波数における比透磁率が1より大きく概ね8以下となる磁性体を介在させ
    前記磁性体の使用無線周波数における導電率が、概ね0.1[/Ωm]以上10[/Ωm]以下となる広帯域アンテナ装置。
  2. 請求項1に記載の広帯域アンテナ装置であって、
    給電線と前記放射導体上の信号給電点が接続される部位に、直列または並列に、あるいは、直列および並列に容量が装荷される広帯域アンテナ装置。
  3. 請求項1に記載の広帯域アンテナ装置であって、
    給電線と前記放射導体上の信号給電点が接続される部位が、テーパー状である広帯域アンテナ装置。
  4. 請求項1に記載の広帯域アンテナ装置であって、
    前記磁性体は多面体部材であり、
    前記放射導体は、前記多面体部材の少なくとも2つの隣り合う面に設けられる広帯域アンテナ装置。
  5. 請求項4に記載の広帯域アンテナ装置であって、
    前記磁性体は立方体部材であり、
    前記放射導体は、前記立方体部材の互いに隣り合う3つの面に設けられる広帯域アンテナ装置。
  6. 請求項4に記載の広帯域アンテナ装置であって、
    前記放射導体は、前記導体地板と並行となる前記多面体部材の上面と、前記導体地板と直行する前記多面体部材の側面とに設けられ、
    前記多面体部材の側面に設けられる給電線がテーパー状である広帯域アンテナ装置。
  7. 請求項4に記載の広帯域アンテナ装置であって、
    前記放射導体は、複数の半円形状パターンを前記多面体部材の面に形成して構成するものである広帯域アンテナ装置。
  8. 請求項5に記載の広帯域アンテナ装置であって、
    前記放射導体は、扇状パターンを前記立方体部材の面に形成して構成するものである広帯域アンテナ装置。
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