JP4379326B2 - プリンタヘッド - Google Patents

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

本発明は、インクジェット方式のプリンタヘッドおよびその製造方法に関する。
近年、様々な分野でインクを微小な開口から吐出して印刷を行うインクジェット方式のプリンタが利用されている。このようなプリンタの多くでは、インクの取り扱いを容易とするとともにプリンタを低コストにて製造するために水溶性のインクが用いられている。インクジェット方式のプリンタヘッドの構造としては、例えば、特許文献1に開示されたものがある。プリンタヘッドにおけるインクの吐出動作の駆動源としては、例えば、ピエゾが利用され、ピエゾはインクを貯溜する微細な圧力室に外側から接合される。圧力室には吐出口へと向かう流路が接続され、ピエゾにパルス信号が入力されると、圧力室内のインクに圧力変動が与えられ、この圧力変動が吐出口まで伝播して微小なインクの液滴が吐出口から飛び出す。
ここで、印刷を安定して行い、印刷対象の範囲を拡大するには、インクとして溶剤系のものを用いることが好ましい。従来のプリンタヘッドでは構成部材が多くの箇所で接着剤にて接着されており、溶剤系のインクが使用可能なプリンタヘッドの場合、接着剤として溶剤系のインクに溶解されないものが使用され、構造も水溶性のインクの場合と異なり様々な工夫が必要となる。このようなプリンタヘットとしては、例えば、特許文献2に開示されたものがある。
特開平6−183014号公報 特開2003−182080号公報
ところで、プリンタヘッドにおける部材間の接合に樹脂系の接着剤を用いる場合、部材間に生じる歪みの影響により剥離が生じる等の耐久性が問題となる。また、接着剤を用いる場合、接着剤は印刷技術を利用して塗布されるが、この方法では歩留りが低くなってしまう。
一方で、接着剤を用いない接合方法、例えば、はんだを用いて接合したり、ステンレス鋼の部材同士を熱拡散法により直接接合する場合には部材を高温にする必要が生じ、ピエゾが破損したり、高精度にて微細な加工が施された部材が変形してしまう等の新たな問題が生じてしまう。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、好ましい条件を選択しつつ(特に、比較的低温にて)プリンタヘッドの部材同士を接合して溶剤系のインクに適した流路を形成することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、インクジェット方式のプリンタヘッドであって、第1部材と、前記第1部材と接合されることによりインクの流路の少なくとも一部を形成する第2部材と、を備え、前記第1部材が、第1母材と、前記第1母材上の前記第2部材側の面に形成された第1金属層と、を備え、前記第2部材が、第2母材と、前記第2母材の前記第1母材側の面全体に形成され、前記第1金属層と金属接合された第2金属層と、を備え、前記第1金属層が、前記第1母材上の前記第2部材側の前記面と、前記流路との境界に沿って形成され前記流路の隙間を無くす境界部を有し、前記第1金属層が、前記境界部の外側に形成されたドットパターンをさらに有し、前記境界部および前記ドットパターンと前記第2金属層とは、表面処理により表面を金属原子が露出した状態とされ、金属原子レベルで金属接合された構成を有することを特徴とするプリンタヘッドである。
請求項2に記載の発明は、インクジェット方式のプリンタヘッドであって、第1部材と、前記第1部材と接合されることによりインクの流路の少なくとも一部を形成する第2部材と、を備え、前記第1部材が、第1母材と、前記第1母材上の前記第2部材側の面全体に形成された第1金属層と、を備え、前記第2部材が、第2母材と、前記第2母材の前記第1母材側の面に形成され、前記第1金属層と金属接合された第2金属層と、を備え、 前記第2金属層が、前記第2母材上の前記第1部材側の前記面と、前記流路との境界全体に沿って形成された境界部を有し、前記第2金属層が、前記境界部の外側に形成されたドットパターンをさらに有し、前記第1金属層と前記境界部および前記ドットパターンとは、表面処理により表面を金属原子が露出した状態とされ、金属原子レベルで金属接合された構成を有することを特徴とするプリンタヘッドである。
請求項3に記載の発明は、前記ドットパターンが、円形であることを特徴とする請求項1または2記載のプリンタヘッドである。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載のプリンタヘッドであって、前記第1金属層と前記第2金属層とが、プラズマ処理またはエネルギー波の照射後に互いに当接させて押圧することにより接合されている。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載のプリンタヘッドであって、前記第1部材が、前記流路の前記少なくとも一部を形成する貫通穴を有し、前記第1部材の貫通穴の前記第1金属層とは反対側の開口が、前記インクを吐出する吐出口である。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載のプリンタヘッドであって、前記インクの吐出動作の駆動源であるピエゾをさらに備える。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のプリンタヘッドであって、前記流路の前記少なくとも一部が、前記インクを貯留するとともに前記ピエゾにより振動が付与される圧力室を含む。
請求項8に記載の発明は、請求項7に記載のプリンタヘッドであって、前記圧力室から前記インクの吐出口に至る流路における金属同士の接合が、全て金属接合である。
請求項9に記載の発明は、請求項1ないし8のいずれかに記載のプリンタヘッドであって、前記第1金属層および前記第2金属層のそれぞれが、金、銅またはアルミニウムにより形成されている。
本発明によれば、母材同士では金属接合が不可能であったり、高温高圧下で接合する必要がある場合であっても、母材とは異なる金属層の、金属原子が露出した状態に表面処理された表面同士における原子レベルでの金属接合を利用して好ましい条件を選択しつつ接合を行うことができる。その結果、金属層を利用した低温あるいは低荷重の接合により、吐出口を形成する貫通穴を備えた前面部材の変形が防止され、高精度のプリンタヘッドを製造することが実現される。また、低温の金属接合により、インクの吐出動作の駆動源であるピエゾの破損を防止することができる。
また、境界部により接合時の荷重が不必要に大きくなることが防止され、ドットパターンにより押圧時の荷重の増加を抑えつつ母材の歪みを防止することができる。
請求項5の発明では、吐出口が形成された第1部材の変形を防止することができ、請求項6および7の発明では、ピエゾの破損を防止することができ、請求項8の発明では、プリンタヘッドの長寿命化が実現される。
図1は、本発明の一の実施の形態に係るインクジェット方式のプリンタヘッド1の断面図である。プリンタヘッド1は大きく分けて、図1において下側に位置する前面部材2、前面部材2が接合されるベース部材3、および、図1においてベース部材3の上面に接合される駆動部材4を備える。図1では、前面部材2、ベース部材3および駆動部材4の一部のみを図示しており、実際には各部材は薄い板状に広がっている。
前面部材2はステンレス鋼板にて形成され、インクを吐出するための多数の吐出口(オリフィス)21が高い形状精度および位置精度にて形成されている。ベース部材3は、多数の薄いステンレス鋼板にエッチングを施した上でこれらを重ねて熱拡散法にて接合することにより形成され、紙面に垂直な方向に長い共通インク室31、共通インク室31から駆動部材4側へと通じる導入路32、および、駆動部材4側から前面部材2の吐出口21へと貫通する吐出路33が内部に形成されている。
駆動部材4は、母材401が電鋳のニッケルで形成されており、上側にはクロム層402、銅層403が順に設けられ、銅層403上にはPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)にて形成される薄膜のピエゾ404および電極としての白金層405が設けられる。なお、母材401とクロム層402との間には、適宜、薄い金属層や樹脂層が設けられる。母材401内には、インクを貯溜するとともにピエゾ404により振動が付与される圧力室41が設けられ、圧力室41はベース部材3の導入路32を介して共通インク室31に接続され、吐出路33を介して吐出口21に連絡する。ピエゾ404にパルス信号が入力されると、圧力室41内のインクに圧力変動が与えられ、この圧力変動が吐出口21まで伝播して微小なインクの液滴が吐出口21から飛び出す。
導入路32、圧力室41、吐出路33および吐出口21の組合せである吐出機構は、紙面に垂直な方向に多数配列され、1列分の吐出機構は1つの共通インク室31からインクが導入される。また、吐出機構の列は紙面の左右方向にも必要に応じて繰り返し設けられる。
図2は前面部材2、ベース部材3および駆動部材4が接合される際の処理の流れを示す図である。
各部材が接合される際には、まず、図3に示すように、プラズマ処理用のチャンバ51内にてステージ52上に前面部材2が載置され、チャック53にベース部材3が保持される。これにより、前面部材2の上面とベース部材3の下面とが対向した状態とされる。その後、チャンバ51には図示省略のカメラが一時的に挿入され、前面部材2の吐出口21(図1参照)とベース部材3の吐出路33との位置合わせが行われる(ステップS1)。なお、実際には、複数の前面部材2を含む1つの部材がステージ52に載置され、複数のベース部材3を含む1つの部材がチャック53に保持され、最終工程にて一括して分割される。
ステージ52およびチャック53は互いに対向する電極となっており、チャンバ51内が10Pa程度まで減圧され、7sccmでアルゴンガスが導入され、ステージ52とチャック53との間に500Wの交流の高周波電圧が5秒間印加されることによりプラズマが発生し、前面部材2の上面およびベース部材3の下面に表面処理(いわゆる、プラズマ洗浄処理)が施される(ステップS2)。
図4は、前面部材2のベース部材3側の面を示す拡大図である。既述のように前面部材2はステンレス鋼により形成されており、多数の吐出口21が形成されている(ただし、図4では吐出口21とは反対側の面の開口に符号21を付しており、開口内部の形状は省略している。)。そして、母材であるステンレス鋼のベース部材3側の面にメッキにより金の金属層のパターンが形成されている。金属層のパターンは、母材上のベース部材3側の面と、吐出口21に連絡する流路(すなわち、前面部材2とベース部材3とが接合されることにより形成される流路の一部)との間の境界に沿って形成された境界部221と、境界部221の外側に形成されたドットパターン222とを有する。一方、ベース部材3の前面部材2側の面全体には一様に金の金属層が形成されている。図3に示す表面処理により、互いに対向する前面部材2およびベース部材3の双方の金属層の表面は金属原子が露出する状態とされる。
表面処理が完了すると、図5に示すようにチャック53に接続されているシャフト54が下降し、前面部材2とベース部材3とが当接し、さらに前面部材2とベース部材3とが互いに近づく方向に押圧され、金属層同士の金属接合が行われる(ステップS3)。図6および図7は金属接合の直前と直後の様子を示す断面図である。図6では、前面部材2の母材201の上面に金属層の境界部221が形成され、ベース部材3の母材301の下面に金属層302が形成された様子を示している。前面部材2とベース部材3とが当接すると、図7に示すように、前面部材2の金属層(境界部221およびドットパターン222)とベース部材3の金属層302とが金属接合する(すなわち、金属原子レベルで接合される)。その結果、接合部では下側から順に、母材201、母材201上の金属層、母材201上の金属層に金属接合された金属層302、および、母材301が順に積層された構造となり、吐出路33から吐出口21へと至る流路が隙間なく形成される。なお、プラズマ処理後、大気中にて接合が行われてもよく、この場合、例えば、処理後1分以内に150℃、100kPaにて1秒間の押圧が行われる。
次に、駆動部材4(正確には、複数の駆動部材4となる部位を含む1つの部材)がチャンバ51に搬入され、チャンバ51内のステージ52上に接合済みの前面部材2およびベース部材3が載置された状態とされ、チャック53に駆動部材4が保持される。これにより、ベース部材3の上面と駆動部材4の下面とが対向する。その後、ベース部材3の吐出路33および導入路32と駆動部材4の圧力室41との位置合わせが行われ(ステップS4)、ステップS2と同様に、チャンバ51内が減圧された後、必要な量だけアルゴンガスが導入され、ステージ52とチャック53との間に交流の高周波電圧が印加されることによりプラズマが発生し、ベース部材3の上面および駆動部材4の下面に表面処理が施される(ステップS5)。
図8は金属接合直前のベース部材3の上部および駆動部材4の下部を示す断面図であり、図6に対応する。ベース部材3の上部では、ステンレス鋼である母材301の駆動部材4側の面全体にメッキにより金の金属層303が形成されている。一方、駆動部材4の下部では、ニッケルである母材401のベース部材3側の面に金属層のパターンが形成されている。金属層のパターンは、母材401上のベース部材3側の面と、導入路32と連絡する流路でもある圧力室41(すなわち、ベース部材3と駆動部材4とが接合されることにより形成される流路の一部)との間の境界に沿って形成された境界部461と、境界部461の外側に形成されたドットパターン462とを有する。なお、境界部461は圧力室41の境界全体に形成されており、吐出路33側(図1参照)においても同様に形成されている。
表面処理が完了すると、チャック53に接続されているシャフト54が下降し、ベース部材3と駆動部材4とが当接し、さらにベース部材3と駆動部材4とが互いに近づく方向に押圧される(ステップS6)。これにより、ベース部材3の金属層303と駆動部材4の金属層(境界部461およびドットパターン462)とが金属接合する。その結果、接合部では下側から順に、母材301、母材301上の金属層303、金属層303に金属接合された金属層、および、母材401が順に積層された構造となり、図1に示すように共通インク室31から導入路32、圧力室41および吐出路33を経由して吐出口21へと至る流路が隙間なく形成される。なお、実際には、接合が完了した段階では複数のプリンタヘッド1に対応する構造が1つの積層構造体として完成し、後工程で分割が行われる。
ここで、ベース部材3と駆動部材4との接合に際して、表面処理から接合完了に至るまでの間、ベース部材3および駆動部材4の温度は150℃以下とされる。これにより、ピエゾ404が熱により破損してしまうことが防止される。
以上、プリンタヘッド1の構造および製造方法について説明してきたが、プリンタヘッド1では、前面部材2、ベース部材3および駆動部材4を接合してインクの流路の少なくとも一部を形成する際に、母材上に金属層を形成して金属層同士を金属接合させる。これにより、母材同士では金属接合が不可能であったり、高温高圧にする必要がある(例えば、ステンレス鋼同士を熱拡散法にて接合するには真空中にて1100℃に加熱する必要がある。)場合であっても、母材とは異なる金属層同士の金属接合を利用してより好ましい条件を選択しつつ接合を行うことができる。特に、金属層を金とすることにより、低温で容易に接合することができ、流路の遮蔽状態も良好なものとすることができる。
また、前面部材2が、流路の少なくとも一部を形成する貫通穴(図6中に符号21aを付す。)を有し、貫通穴21aの金属層とは反対側の開口が高精度にて形成された吐出口21である場合、金属層を利用して低温あるいは低荷重にて接合することにより、前面部材2の変形が防止され、高精度のプリンタヘッド1を製造することが実現される。さらに、流路の少なくとも一部がインクを貯留するとともにピエゾ404により振動が付与される圧力室41を含む構造において、金属層を利用した低温の金属接合により既述のようにピエゾ404の破損を防止することができる。
金属接合による流路形成により、接着剤を用いて接合を行う場合に比べて溶剤系のインクに対する流路の耐久性および信頼性の向上、長寿命化等も実現され、印刷対象や用途を拡大することができる。接着剤を用いる場合よりも飛び出したインクの液滴径の微細化も実現され、本実施の形態に係るプリンタヘッド1では液滴径を15μm程度まで微細化することも可能となる。さらに、接着剤を用いる場合よりも製造時の歩留りを向上することが実現される。なお、金属層は母材上に直接形成される必要はなく、他の層(金属以外であってもよい)を介して母材上に間接的に形成されてもよい。
上記実施の形態では、一方の部材上に形成された金属層が、流路の境界(正確には、母材上の他方の部材側の面と、部材同士の接合により形成される流路(の少なくとも一部)との間の境界)に沿って形成された境界部を有するため、流路の密閉を小さな面積の境界部で的確に行うことができ、接合時の荷重が不必要に大きくなることが防止される。さらに、境界部の外側に微小なドットパターンが形成されるため、押圧時の荷重の増加を抑えつつ押圧時に境界部の段差で母材が歪んでしまう(例えば、押圧時に前面部材2や駆動部材4が歪んでしまう)ことが防止される。
図9および図10は、前面部材2およびベース部材3に施される表面処理(図2のステップS2)の他の例を示す図である。なお、これらの処理は、ベース部材3と駆動部材4とに施される表面処理(ステップS5)に利用されてもよい。図9では、減圧されたチャンバ61内でエネルギー波照射源62からステージ63に載置された前面部材2およびチャック64に保持されたベース部材3にエネルギー波が照射されて表面処理が行われる。エネルギー波としては、電子ビーム、高速原子ビーム(FAB)、イオンビーム、紫外線、レーザ光等が利用される。表面処理後はシャフト65が下降することによりチャンバ61内で前面部材2とベース部材3とが互いに押圧され、これらの部材の金属層同士が金属接合される。
図10では、大気中にてエキシマ紫外線ランプ71を利用してステージ72上に載置された前面部材2およびチャック73に保持されたベース部材3に紫外線が照射されることにより、これらの部材の金属層に表面処理が施される様子を示す図である。紫外線照射後は、チャック73に接続されているシャフト74が下降して金属層同士が大気中にて金属接合される。なお、図3や図9の場合において表面処理後にチャンバから両部材を取り出して大気中にて押圧による金属接合が行われてもよい。さらに、超音波振動が補助的に併用されてもよい。両金属層にエネルギー波を照射した後に互いに当接させて押圧して金属接合を行うことにより、簡単な装置構造で容易に低温での接合を行うことが実現される。
ところで、プリンタヘッド1では、ベース部材3におけるステンレス鋼の薄板同士も熱拡散法による金属接合とされるため、圧力室41から吐出口21に至る流路における金属同士の接合(本実施の形態の場合は全ての部材間の接合)が全て金属接合とされる。これにより、圧力の加わる部位全体の耐久性を接着剤を用いる場合よりも向上することができるため、プリンタヘッド1の長寿命化が実現される。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の上記実施の形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
上記実施の形態では、金属層としては金が用いられるが、他の好ましい金属材料として、銅またはアルミニウムが採用されてもよい。金属層の境界部以外のドットパターンはおよそドット状であれば円形以外に、楕円、正方形、長方形などでもよい。また、母材は、ステンレス鋼やニッケルには限定されず、他の金属であってもよく、さらには、樹脂や半導体であってもよい。
金属層を利用した金属接合では、ロウ材を用いることなく金属同士が原子レベルで直接接合されるのであれば、さらに他の接合方法が採用されてよい。
プリンタヘッドの構造は、上記実施の形態にて示したものには限定されず、例えば、吐出の駆動源はヒータであってもよく、溝が形成された部材に金属層を介して板部材を金属接合することにより流路が積層部材の境界に対して平行に形成されてもよい。
本発明は、インクジェット方式にて印刷を行う様々なプリンタヘッドに利用することができる。
インクジェット方式のプリンタヘッドの断面図 前面部材、ベース部材および駆動部材が接合される際の処理の流れを示す図 プラズマ処理用のチャンバを示す図 前面部材のベース部材側の面の拡大図 プラズマ処理用のチャンバを示す図 金属接合の直前の様子を示す断面図 金属接合の直後の様子を示す断面図 金属接合の直前の様子を示す断面図 表面処理の他の例を示す図 表面処理の他の例を示す図
符号の説明
1 プリンタヘッド
2 前面部材
3 ベース部材
4 駆動部材
21 吐出口
21a 貫通穴
33 吐出路
41 圧力室
201,301,401 母材
221,461 境界部
222,462 ドットパターン
301,303 金属層
404 ピエゾ
S1〜S6 ステップ

Claims (9)

  1. インクジェット方式のプリンタヘッドであって、
    第1部材と、
    前記第1部材と接合されることによりインクの流路の少なくとも一部を形成する第2部材と、
    を備え、
    前記第1部材が、
    第1母材と、
    前記第1母材上の前記第2部材側の面に形成された第1金属層と、
    を備え、
    前記第2部材が、
    第2母材と、
    前記第2母材の前記第1母材側の面全体に形成され、前記第1金属層と金属接合された第2金属層と、
    を備え、
    前記第1金属層が、前記第1母材上の前記第2部材側の前記面と、前記流路との境界に沿って形成され前記流路の隙間を無くす境界部を有し、
    前記第1金属層が、前記境界部の外側に形成されたドットパターンをさらに有し、前記境界部および前記ドットパターンと前記第2金属層とは、表面処理により表面を金属原子が露出した状態とされ、金属原子レベルで金属接合された構成を有することを特徴とするプリンタヘッド。
  2. インクジェット方式のプリンタヘッドであって、
    第1部材と、
    前記第1部材と接合されることによりインクの流路の少なくとも一部を形成する第2部材と、
    を備え、
    前記第1部材が、
    第1母材と、
    前記第1母材上の前記第2部材側の面全体に形成された第1金属層と、
    を備え、
    前記第2部材が、第2母材と、
    前記第2母材の前記第1母材側の面に形成され、前記第1金属層と金属接合された第2金属層と、
    を備え、
    前記第2金属層が、前記第2母材上の前記第1部材側の前記面と、前記流路との境界全体に沿って形成された境界部を有し、
    前記第2金属層が、前記境界部の外側に形成されたドットパターンをさらに有し、前記第1金属層と前記境界部および前記ドットパターンとは、表面処理により表面を金属原子が露出した状態とされ、金属原子レベルで金属接合された構成を有することを特徴とするプリンタヘッド。
  3. 前記ドットパターンは、円形であることを特徴とする請求項1または2記載のプリンタヘッド。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項に記載のプリンタヘッドであって、
    前記第1金属層と前記第2金属層とが、プラズマ処理またはエネルギー波の照射による表面処理後に互いに当接させて押圧することにより接合されていることを特徴とするプリンタヘッド。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載のプリンタヘッドであって、前記第1部材が、前記流路の前記少なくとも一部を形成する貫通穴を有し、
    前記第1部材の貫通穴の前記第1金属層とは反対側の開口が、前記インクを吐出する吐出口であることを特徴とするプリンタヘッド。
  6. 請求項1ないし4のいずれか1項に記載のプリンタヘッドであって、
    前記インクの吐出動作の駆動源であるピエゾをさらに備えることを特徴とするプリンタヘッド。
  7. 請求項6に記載のプリンタヘッドであって、
    前記流路の前記少なくとも一部が、前記インクを貯留するとともに前記ピエゾにより振動が付与される圧力室を含むことを特徴とするプリンタヘッド。
  8. 請求項7に記載のプリンタヘッドであって、
    前記圧力室から前記インクの吐出口に至る流路における金属同士の接合が、全て金属接合であることを特徴とするプリンタヘッド。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載のプリンタヘッドであって、
    前記第1金属層および前記第2金属層のそれぞれが、金、銅またはアルミニウムにより形成されていることを特徴とするプリンタヘッド。
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