JP4378830B2 - 半田接合用レジスト、半導体パッケージ及びその製造方法 - Google Patents

半田接合用レジスト、半導体パッケージ及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体パッケージに半田ボールを搭載する際の半田接合に関し、さらには、半田ボール搭載がされた半導体パッケージを、プリント配線板に半田接合により実装する際の半田接合用レジストに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の電子機器の高機能化並びに軽薄短小化の要求に伴い、電子部品の高密度集積化、さらには高密度実装化が進んできており、これらの電子機器に使用される半導体パッケージは、従来にも増して益々小型化かつ多ピン化が進んできている。
【0003】
半導体パッケージはその小型化に伴って、従来のようなリードフレームを使用した形態のパッケージでは、小型化に限界がきているため、最近では回路基板上にチップを実装したものとして、BGA(Ball Grid Array)や、CSP(Chip Scale Package)といった、エリア実装型の新しいパッケージ方式が提案されている。これらの半導体パッケージにおいて、半導体チップの電極と、従来型半導体パッケージのリードフレームの機能とを有する、半導体搭載用基板と呼ばれるプラスチックやセラミックス等各種絶縁材料と、導体配線で構成される基板の端子との電気的接続方法として、ワイヤーボンディング方式やTAB(Tape Automated Bonding)方式、さらにはFC(Flip Chip)方式などが知られているが、最近では、半導体パッケージの小型化に有利な、FC接続方式を用いたBGAやCSPの構造が盛んに提案されている。
【0004】
BGAやCSPのプリント配線板への実装には、半田ボールで形成されたバンプによる、半田接合が採用されている。この半田接合には、フラックスが用いられ、ソルダーペーストが併用されることもある。特に半田ボールが使用される理由は、半田供給量を制御し易く、多量の半田を供給できるので、バンプが高くできるためである。また、BGAやCSPの作製工程における、半導体チップの電極と半導体搭載用基板の端子との電気的接続方法にも、半田接合が使われる場合が多い。
【0005】
一般に、半田接合のためには、半田表面と対する電極の、金属表面の酸化物などの汚れを除去すると共に、半田接合時の金属表面の再酸化を防止して、半田の表面張力を低下させ、金属表面に溶融半田が濡れ易くする、半田付け用フラックスが使用される。このフラックスとしては、ロジンなどの熱可塑性樹脂系フラックスに、酸化膜を除去する活性剤等を加えたフラックスが用いられている。
【0006】
しかしながら、このフラックスが残存していると、高温、多湿時に熱可塑性樹脂が溶融し、活性剤中の活性イオンも遊離するなど、電気絶縁性の低下やプリント配線の腐食などの問題が生じる。そのため現在は、半田接合後の残存フラックスを洗浄除去し、上記問題を解決しているが、洗浄剤の環境問題や、洗浄工程によるコストアップなどの欠点がある。
【0007】
フラックスの機能は、前記の通り、半田と金属表面の酸化物除去、再酸化防止、そして半田濡れ性向上(表面張力を低下させる)などであり、フラックスが存在し、金属表面が露出していれば、半田は制限なく濡れてしまう。そこで、一般的に半導体パッケージやプリント配線板の回路表面には、半田接合部のみへの半田の導入と、導体配線パターンの保護とのため、ソルダーレジストが使用されている。しかし、このソルダーレジストが半田接合部に残存すると、接続信頼性が低下したり、半田接合できなかったり、という問題が生じるため、ソルダーレジスト形成には、細心の注意が必要である。
【0008】
また、半導体パッケージの小型化かつ多ピン化は、バンプの微細化を促し、接合強度、信頼性の低下が懸念されている。そこで、バンプ接続部分の信頼性を得るため、チップと基板との間隙に、アンダーフィルと呼ばれる絶縁樹脂を充填して、バンプ接続部分を封止、補強する検討も盛んである。しかし、これには技術的難易度の高いアンダーフィルを充填し、硬化させる工程が必要となるため、製造工程が複雑で製造コストが高くなる問題がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、半導体パッケージの実装時における、半田接合の現状のこのような問題点に鑑み、ソルダーレジストの形成、半田接合後の残存フラックスの洗浄除去、そして、アンダーフィルの充填などが必要なく、高温、多湿雰囲気でも電気絶縁性を保持し、接合強度、信頼性の高い半田接合を可能とする、半田接合レジスト、該半田レジストを用いた半導体パッケージ及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
即ち、本発明は、半田ボール搭載用ランドを有する回路パターン上に塗布され、該ランド上に載せた半田ボールをマスクとして活性エネルギー線を照射することにより、活性エネルギー線露光部の流動性が低下し、半田リフローによって半田ボールをランドに接合させた後、さらに加熱により硬化して、前記回路パターンのレジストとして使用するための半田接合用レジストであって、該半田接合用レジストが、少なくとも1個のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有するフェノールノボラック(A)、その硬化剤として作用する樹脂(B)、及び光重合開始剤(C)を必須成分とすることを特徴とする半田接合用レジストである。
【0011】
本発明の半田接合用レジストは、好ましくは、少なくとも1個のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有するフェノールノボラック(A)である、分子中に1個又は2個のフェノール性水酸基を有するフェノール化合物とホルムアルデヒドとを、酸性触媒下で縮合して得られる多官能フェノールを必須成分とし、これらにより得られる半田接合用レジストの半田接合温度における溶融粘度が、好ましくは50Pa・s以下であることを特徴とする。
【0012】
本発明の半田接合用レジストを半導体パッケージの半田ボールが搭載される面の回路パターン上全面に塗布し、該回路パターンの半田ボール搭載用のランド上に半田ボールを載せて、半田ボールをマスクとして活性エネルギー線を照射することにより、活性エネルギー線露光部の半田接合用レジストの流動性を低下させて、半田リフローによって半田ボールをランドに半田接合させた後、さらに加熱により半田接合用レジストを硬化して、前記回路パターンのレジストを形成してなり、また半田ボール接合部を樹脂補強する形態で硬化させてなることを特徴とする半導体パッケージ及びその製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の半田接合用レジストは、少なくとも1個のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有するフェノールノボラック(A)、その硬化剤として作用する樹脂(B)、及び光重合開始剤(C)を必須成分とするものであり、本発明に用いる少なくとも1個のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有するフェノールノボラック(A)の、フェノール性水酸基は、その還元作用により、半田および金属表面の酸化物などの汚れを除去し、半田接合のフラックスとして作用する。このフェノール性水酸基としては、何ら制約するところはないが、半田接合のフラックスとしての作用を高めるため、少なくとも1個のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有するフェノールノボラック(A)は、フェノール性水酸基に対してのオルソ、パラ位に電子吸引基、メタ位に電子供与基を有するものが好ましい。
【0014】
更に、その硬化剤として作用する樹脂(B)により、良好な硬化物を得ることができるため、半田接合後の洗浄除去が必要なく、高温、多湿雰囲気でも電気絶縁性を保持し、接合強度、信頼性の高い半田接合を可能とする。
【0015】
本発明において用いる、少なくとも1個のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有するフェノールノボラック(A)は、分子中に1個又は2個のフェノール性水酸基を有するフェノール化合物とホルムアルデヒドとを、酸性触媒下で縮合して得られる多官能フェノールを用いるのが好ましく、グリシジル基を有するアクリレート又はメタクリレートとを反応させて得られる。光架橋し活性エネルギー線露光部の半田接合用レジストの流動性を低下させるためには、フェノールノボラックのフェノール性水酸基に対して、20〜70%の比率でグリシジル基を有するアクリレート又はメタクリレートを反応させることが適当である。30%より小さいと活性エネルギー線露光部の光架橋が不十分になり、半田接合用レジストの流動性を低下させることができない。このことは特に、高密度パッケージ(狭ピッチで半田ボールが搭載される場合)での半田ボール搭載時、半田接合用レジストと半田ボールとの界面張力による半田ボールの凝集につながる。また、70%より多いと還元作用を示すフェノール性水酸基が不足し、半田および金属表面の酸化物などの汚れを除去できなくなり、半田接合のフラックスとして作用しなくなる。
【0016】
分子中に2個のフェノール性水酸基を有するフェノール化合物としては、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型またはビスフェノールS型等が挙げられる。また、アルキルフェノールノボラックからのノボラックも使用することができるが、その場合のアルキル基は、炭素数が1〜4程度が好ましく、例えばメチル基、エチル基,n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、さらにはアリル基等であり、炭素数がそれ以上の場合は、体積当たりのフェノール性水酸基量が低下し、半田接合のために好ましくない。さらに好ましくは、重量平均分子量20000以下のものが良い。分子量が大きすぎると、半田接合時における未露光部の半田接合用レジストの流動性が低下し、半田接合を阻害するため好ましくない。但し、その他の配合剤の使用により、半田接合時における溶融粘度を、50Pa・s以下に制御できれば何ら問題はない。この目的のために、液状の硬化剤を配合したり、溶剤を加えても良い。分子量、溶融粘度共に、特に下限はないが、分子量が極端に小さすぎたり、溶融粘度が低すぎたりすると、半田接合時のリフロー炉の予熱で半田接合用レジストが、蒸発してしまったり、流れ出したりして好ましくない。
【0017】
つまり、回路パターンの保護用レジストとして作用する部分(露光部)は、半田接合時の流動性を低下させて、均一なレジスト層の形成とその維持、界面張力による半田ボール凝集などを抑制し、半田接合に関与する部分(未露光部)は、半田接合に必要な流動性を確保することが重要となる。従って、前記の溶融粘度調整の手段の他、均一なレジスト層形成や半田ボールを凝集させないために、レベリング剤などを添加し、表面張力を低下させたり、基材表面を粗面化処理してもよい。
【0018】
グリシジル基を有するアクリレート又はメタクリレートは、例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートが反応性、入手の容易さ等により好ましいものである。
【0019】
少なくとも1個のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有するフェノールノボラック(A)の配合量は、半田接合用レジスト全体の30〜90重量%が好ましい。30重量%未満であると、半田および金属表面の酸化物などの汚れを除去する作用が低下し、半田接合できなくなってしまう。また、90重量%より多いと、十分な硬化物が得られず、接合強度と信頼性が低下する。溶融粘度、酸化物除去性と硬化性のバランスが採れた配合による、本発明の半田接合用レジストは、半田接合部周辺をリング状に補強する形で硬化するため、従来のフラックスによる半田接合と比較して、接合強度、信頼性を大幅に向上させることができる。
【0020】
少なくとも1個のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有するフェノールノボラック(A)の、硬化剤として作用する樹脂(B)としては、エポキシ樹脂やイソシアネート樹脂などが用いられる。具体的にはいずれも、ビスフェノール系、フェノールノボラック系、アルキルフェノールノボラック系、ビフェノール系、ナフトール系やレソルシノール系などのフェノールベースのものや、脂肪族、環状脂肪族や不飽和脂肪族などの骨格をベースとして変性されたエポキシ化合物やイソシアネート化合物が挙げられる。配合量は、これらの官能基の当量で、少なくとも1個のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有するフェノールノボラック(A)のフェノール性水酸基当量の0.5〜2倍当量が好ましい。0.5倍当量よりも少ないと、フェノール性水酸基が多く残存し耐薬品性に劣り、2倍当量よりも多いと、半田接合レジスト中のフェノール性水酸基の絶対量が不足し、半田接合不良につながる場合がある。従って、硬化剤として作用する樹脂(B)は、官能基当量が比較的小さいものを選択し、1〜1.5倍当量で配合することがより好ましい。また、本発明の半田接合用レジストの硬化を促進するため、公知の硬化触媒を用いても良い。
【0021】
本発明に用いる光重合開始剤(C)としては、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインジメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテルなどのベンゾインアルキルエーテル類、4―フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−トリクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノンなどのアセトフェノン類、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソンなどのチオキサンソン類、エチルアントラキノン、ブチルアントラキノンなどのアルキルアントラキノン類などを挙げることができる。これらは単独、あるいは2種以上の混合物として用いられる。この光重合開始剤の添加量は、通常、本発明の半田接合用レジスト中、0.1〜10重量%の範囲で用いられる。その他、本発明の樹脂組成物には必要に応じて、保存安定性のために紫外線防止剤、熱重合防止剤、可塑剤、硬化促進剤などが添加できる。
【0022】
本発明の半田接合用レジストは、前記成分をアルコール類、エーテル類、ケトン類などの有機溶媒で混合溶解して、半田接合用レジストのワニスとして、得ることもできる。これを半導体パッケージに用いる場合は、半導体パッケージの半田ボールが搭載される面の回路パターン上全面に、スクリーン印刷やスピンコートなどの方法により塗布した後、該回路パターンの半田ボール搭載用のランド上に半田ボールを載せ、半田ボールをマスクとして活性エネルギー線を照射することにより、活性エネルギー線露光部の半田接合用レジストの流動性を低下させて、半田リフローによって半田ボールがランドに半田を接合させた後、さらに加熱により半田接合用レジストを硬化して、前記回路パターンのレジストを形成することできる。
【0023】
前述してきたように、半田接合用レジスト中の最適なフェノール性水酸基の量と、アクリロイル基又はメタクリロイル基の量、さらには、溶融粘度、酸化物除去性と硬化性のバランスが採れた配合による、本発明の半田接合用レジストは、予め半田ボールをマスクとして活性エネルギー線露光することで、半田接合に関与しない部分の半田接合用レジストが、光架橋し、流動性が極端に低下することで、半田リフロー時に半田ボールとの界面張力により生じる半田ボールの凝集(狭ピッチで半田ボールが搭載される場合、特に問題となる)を抑制できる。また、半田ボールがマスクとなり、光架橋しなかった半田接合用レジスト部分は、半田リフロー時にフラックスとして機能し、且つ、半田ボールとの界面張力により半田接合部周辺をリング状に補強する形状(メニスカスを形成)で硬化するため、従来のフラックスによる半田接合と比較して、接合強度、信頼性を大幅に向上させることができる。
【0024】
【実施例】
以下、実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれによって何ら限定されるものではない。
【0025】
まず、少なくとも1個のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有するフェノールノボラック(A)、その硬化剤として作用する樹脂(B)、及び光重合開始剤(C)を配合して、半田接合用レジストワニスを調整し、その特性評価のため、半田ボールシェア強度試験、温度サイクル試験、および絶縁抵抗試験を行った。実施例および比較例の評価結果は、まとめて表1に示した。
【0026】
合成例1.
フェノールノボラック(大日本インキ化学工業(株)製、フェノライトTD−2090−60M)の不揮発分70%メチルエチルケトン(MEK)溶液600g(OH基約4当量)を2lのフラスコ中に投入し、これにトリブチルアミン1g、およびハイドロキノン0.2gを添加し、110℃に加温した。その中へ、グリシジルメタクリレート284g(2モル)を30分間で滴下した後、110℃で5時間攪拌反応させることにより、不揮発分約80%メタクリロイル基含有フェノールノボラックa(メタクリロイル基変性率50%)を得た。
【0027】
合成例2.
ビスフェノ−ルA型ノボラック(大日本インキ化学工業(株)製、フェノライトLF−4871)の不揮発分約70%MEK溶液685g(OH基約4当量)を、2lのフラスコ中に投入し、これにハイドロキノン0.2gとグリシジルメタクリレート284g(2モル)加え、110℃に加温した。その中へ、トリブチルアミン1gを添加した後、110℃で5時間攪拌反応させることにより、不揮発分約80%メタクリロイル基含有フェノールノボラックb(メタクリロイル基変性率50%)を得た。
【0028】
実施例1.
合成例1で得たメタクリロイル基含有フェノールノボラックa(メタクリロイル基変性率50%,OH基当量350)を100g、ビスフェノールF型エポキシ(RE−404S、日本化薬(株)製、エポキシ当量165)50gと、光重合開始剤としてベンゾインジメチルエーテル(チバ・ガイギー社製、イルガキュア651)3gを、シクロヘキサノン60gに溶解し、硬化触媒として2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール0.2gを添加し、半田接合用レジストワニスを作製した。
【0029】
実施例2.
実施例1で用いた合成例1のメタクリロイル基含有フェノールノボラックa100gに代えて、合成例2で得たメタクリロイル基含有フェノールノボラックb(メタクリロイル基変性率50%,OH基当量380)を100gを用いた以外は、実施例1と同様にして、半田接合用レジストワニスを作製した。
【0030】
1.半田ボールシェア強度試験
厚さ125μmの銅板(EFTEC64T、古川電気工業(株)製)を用いて、ランド径300μm、ランドピッチ0.5mmを含む評価用回路を形成し、そのリードフレームを半導体封止材(EME−7372、住友ベークライト(株)製)でモールド封止した後、片面から研磨して、前記の評価用回路を露出させ、10mm角の評価用パッケージを作製した。研磨の仕上げには、JIS−R6252に規定された、耐水研磨紙1000番を使用した。これをイソプロピルアルコールで洗浄した後、80℃で30分乾燥して、半田接合評価用パッケージとした。比較のために、半田接合のためのランド以外をソルダーレジストで被覆した評価用パッケージも準備した。
【0031】
前記評価用パッケージの評価用回路露出面の全面に、実施例1及び2で得られた半田接合用レジストワニスを、それぞれ塗布し、80℃で10分乾燥して、厚さ20μmの半田接合用レジスト膜を形成した。実施例1、2で得た半田接合用レジスト、および、比較例として市販の半田フラックスMSP511(九州松下電器株式会社製)をそれぞれ塗布した、評価用パッケージ回路のランド上に、350μm径の半田ボール(Sn−Pb系共晶半田、千住金属鉱業(株)製)60個を搭載した後、実施例1及び2については、半田ボールをマスクとして高圧水銀灯露光装置を用い照射量500mJ/cm2で露光し、ピーク温度を240℃に設定されたリフロー炉を通して、半田ボールを評価用パッケージに接合させた。その後実施例については、150℃で60分熱処理して、半田接合用レジストを硬化させた。市販のフラックスについては、ソルダーレジストの形成された評価用パッケージも準備した。
【0032】
次に、得られた半田ボール付き評価用パッケージの、半田ボールシェア強度(デイジ社製万能型ボンドテスターPC2400Tによる)を測定した。それぞれ60個の平均値を求め、その結果をまとめて表1に示した。尚、比較例としては、ソルダーレジストの形成された半田ボール付き評価用パッケージを比較例2、ソルダーレジストの形成されていないものを比較例1とした。
【0033】
2.温度サイクル試験
温度サイクル(TC)試験用プリント配線板に、前記市販のフラックスを塗布し、実施例、および比較例の前記半田ボール付き評価用パッケージを搭載して、ピーク温度240℃に設定されたリフロー炉を通して、評価用パッケージ実装基板をそれぞれ10個ずつ作製した。この評価用パッケージ実装基板は、評価用パッケージ、および試験用プリント配線板を介して、60個の半田ボール接合部が直列につながるように回路設計されている。
【0034】
得られた評価用パッケージ実装基板の導通を確認後、−50℃で10分、125℃で10分を1サイクルとするTC試験を実施した。温度サイクル(TC)試験1000サイクル後の断線不良数の結果をまとめて表1に示した。比較例としては、ソルダーレジストが形成された半田ボール付き評価用パッケージを比較例2、ソルダーレジストが形成されていないものを比較例1、さらに、ソルダーレジストが形成されており、アンダーフィルを充填したものを比較例3とした。比較例については、評価用パッケージ実装後、イソプロピルアルコールで洗浄して使用した。
【0035】
3.絶縁抵抗試験
半田メッキが施された導体間隔150μmのくし形パターンを有する、絶縁信頼性試験用プリント配線板を使用し、このプリント配線板に実施例1及び2で得られた半田接合用レジストワニスを、それぞれ塗布し、80℃で10分乾燥して厚さ20μmの半田接合用レジスト膜を形成した後、高圧水銀灯露光装置を用い照射量500mJ/cm2で露光した。比較例として、前記市販のフラックスを塗布した試験用プリント配線板も準備した。ピーク温度240℃に設定されたリフロー炉を通した後、実施例1及び2については、150℃で60分熱処理して半田接合用レジストを硬化させ、試験用プリント配線板とした。
【0036】
このプリント配線板の絶縁抵抗を測定した後、85℃/85%の雰囲気中で、直流電圧50Vを印加し、1000時間経過後の絶縁抵抗を測定した。測定時の印加電圧は100Vで1分とし、絶縁抵抗をまとめて表1にした。比較例としては、フラックスを洗浄していないものを比較例4とした。
【0037】
【表1】
Figure 0004378830
【0038】
表1に示した評価結果から分かるように、本発明の半田接合用レジストを用いた場合、従来のフラックスを用いた場合に比べて、半田ボールシェア強度では、2.3〜2.5倍という高い値を示し、また、TC試験では、断線不良の発生はほとんどなくなった。絶縁抵抗試験でもほとんど低下を示さず、本発明の半田接合用レジストの効果が明白である。また、ソルダーレジストが形成されていないにもかかわらず、ファインピッチの半田ボール搭載が可能である。
【0039】
【発明の効果】
本発明の半田接合用レジストは、半田接合後の残存フラックスの洗浄除去を必要とせず、高温、多湿雰囲気でも電気絶縁性を保持し、また、半田接合用レジストが半田接合部周辺をリング状に補強する形で硬化するため、接合強度と信頼性の高い半田接合を可能にするので、半導体パッケージのプリント配線板への搭載における工程を簡素化して、製造コストを抑制し、また、半導体パッケージにおける半田接合の信頼性向上に極めて有用である。

Claims (8)

  1. 半田ボール搭載用ランドを有する回路パターン上に塗布され、該ランド上に載せた半田ボールをマスクとして活性エネルギー線を照射することにより、活性エネルギー線露光部の流動性が低下し、半田リフローによって半田ボールをランドに接合させた後、さらに加熱により硬化して、前記回路パターンのレジストとして使用するための半田接合用レジストであって、
    該半田接合用レジストが、少なくとも1個のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有するフェノールノボラック(A)、その硬化剤として作用する樹脂(B)、及び光重合開始剤(C)を必須成分とすることを特徴とする半田接合用レジスト。
  2. 前記少なくとも1個のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有するフェノールノボラック(A)が、分子中に1個又は2個のフェノール性水酸基を有するフェノール化合物とホルムアルデヒドとを、酸性触媒下で縮合して得られる多官能フェノールであることを特徴とする請求項1記載の半田接合用レジスト。
  3. 半田接合温度での溶融粘度が50Pa・s以下であることを特徴とする請求項1記載または請求項2記載の半田接合用レジスト。
  4. 半田ボール接合部を樹脂補強する形態で硬化することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の半田接合用レジスト。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の半田接合用レジストを半導体パッケージの半田ボールが搭載される面の回路パターン上全面に、塗布し、該回路パターンの半田ボール搭載用のランド上に半田ボールを載せて、半田ボールをマスクとして活性エネルギー線を照射することにより、活性エネルギー線露光部の半田接合用レジストの流動性を低下させて、半田リフローによって半田ボールをランドに半田接合させた後、さらに加熱により半田接合用レジストを硬化して、前記回路パターンのレジストを形成してなることを特徴とする半導体パッケージ。
  6. 半田ボール接合部を樹脂補強する形態で硬化させてなることを特徴とする請求項5記載の半導体パッケージ。
  7. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の半田接合用レジストを半導体パッケージの半田ボールが搭載される面の回路パターン上全面に塗布し、該回路パターンの半田ボール搭載用のランド上に半田ボールを載せて、半田ボールをマスクとして活性エネルギー線を照射することにより、活性エネルギー線露光部の半田接合用レジストの流動性を低下させて、半田リフローによって半田ボールをランドに半田接合させた後、さらに加熱により半田接合用レジストを硬化して、前記回路パターンのレジストを形成することを特徴とする半導体パッケージの製造方法。
  8. 半田ボール接合部を樹脂補強する形態で硬化させることを特徴とする請求項7記載の半導体パッケージの製造方法。
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