JP4371745B2 - 光学測定用マイクロリアクター及びそれを用いた光学測定方法 - Google Patents

光学測定用マイクロリアクター及びそれを用いた光学測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数枚の基板の間に検出物質を含有する試料を注入する微細流路と、該微細流路に接続された検出部が形成されている光学測定用マイクロリアクター及びそれを用いた光学測定方法に関する。
最近、医療診断を患者の近傍で行うベッドサイド診断、大気や水や土壌中の環境汚染物
質のモニタリング、食品の安全性検査等現場において短時間に安価に診断したり分析する
技術のニーズは非常に高くなってきている。
例えば、従来高価且つ大型の装置を必要とした分析を、持ち運び可能な小型の分析装置
が代替することができれば、大病院にしか設置できなかった分析装置を開業医でも設置、
利用することが可能になり、診断結果を患者に簡便に且つ早期にフィードバックすること
が可能になる。又、高齢者の健康指標を高齢者の家族が測定し、その健康指標数値を在宅
管理したり、病院に定期的に送信して病院で管理することにより在宅医療環境がより優れ
たものとなる。
又、環境ホルモン、ダイオキシン等の環境汚染物質を、高価且つ大型装置を使用するこ
となく、簡易測定することができれば、簡単且つ安価に環境診断することができる。更に
、持ち運び可能な小型の分析装置を用いて現場で環境汚染物質を分析することができれば
、よりきめ細かい安全環境を供出することができる。
このような測定を簡易に行うためには、微量の試料で、高感度に分析検出が行えること
が必要である。そのために、キャピラリーガスクロマトグラフィー(CGC)、キャピラ
リー液体クロマトグラフィー(CLC)、誘導型プラズマ(ICP)等で分離し、質量分
析計(MS)で検出するGC−MS、LC−MS、ICP−MS等が微量、高感度で分析
できる方法として広く使用されてきている。
しかしながら、これらの装置は高価で大掛かりな装置なので、持ち運ぶことは困難であ
り、所望の場所に設置するには、非常に高いコストがかかる為、上記のような幅広い医療
診断や環境診断のニーズには適合し得なかった。
これを、実際に現場を持ち運ぶ目的の製品形態としてなした例として、電気化学センサ
ー等の分析機構をマイクロリアクター中に備える形で幾つかの製品が開発されている。マ
イクロリアクターとは、掌サイズ程度のチップ内に、マイクロスケールの流体移送手段や
反応部等を含むものの総称であり、例えば、リアクター内部に幅0.1μm〜1500μ
m程度の微細流路を内包している。
マイクロリアクター内に電気化学センサーを備えた例として、例えばイオン選択性電極
、即ち、作用極上に形成した高分子膜の膜電位を計測することにより目的電解質イオンを
選択的に計測する電極が搭載されたものが挙げられる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−65791号公報
上記マイクロリアクターでは、イオン選択性電極としてマイクロ電極を用いるとともに
、マイクロレベルの幅及び深さを有する流体移送用の流路を適宜使用することにより、掌
サイズの微小な分析システムを実現している。システムが非常に小さいため、持ち運びが
可能であり、大掛かりな測定装置を用いることなしに、血液中成分を測定することが出来
る。
しかし、マイクロリアクターにおいては、微量の試料を用いて微量物質の測定をするの
であるから、電気化学センサーを用いて感度よく測定することはできなかった。
又、微量物質の測定に紫外線吸収法、赤外線吸収法、蛍光分析法等の光学測定方法が知
られており、これらの光学測定方法をマイクロリアクターに適用することも可能である。
しかし、これらの光学測定方法においても、測定すべき微量物質の濃度は薄く、光学的に
利用可能な測定距離が短いので感度よく測定することはできなかった。
本発明の目的は、上記欠点に鑑み、非常に小型で簡便に且つ濃度の薄い微量物質を感度
よく測定することができる光学測定用マイクロリアクター及びその光学測定用マイクロリ
アクターを用いた光学測定方法を提供することにある。
本発明の光学測定用マイクロリアクターは、複数枚の基板が積層され、基板の間に検出物質を含有する試料を注入する微細流路と、該微細流路に接続された検出部が形成されており、前記基板の1側面から入射された光線が、検出部を通過して前記基板の他側面から出光するマイクロリアクターであって、該検出部は前記基板の1側面近傍から他側面近傍までの長さを有し、その平面形状は略長方形であって、長さ方向の対向する側壁は互いに平行な平面であり、且つ、基板の上面及び下面に垂直な平面であり、検出部の両側に空隙部が形成されており、該空隙部の検出部に近い面は、検出部の側壁に平行な平面であり、前記基板の1側面から入射された光線は空隙部の側面で反射され、検出部を複数回横切った後、前記基板の他側面から出光するようになされていることを特徴とする。
上記基板の素材は、光線透過性を有していれば、特に限定されるものではなく、例えば
、従来から使用されてきている、ガラス、石英、シリコン等の無機材料が挙げられる。こ
れら無機材料は精度、加工性等が優れており、例えば、半導体微細加工技術において広く
用いられている光リソグラフィー技術を利用すれば、ガラスやシリコン基板上にミクロン
オーダーの溝を自在に形成することができる。
しかしながら、光学測定用マイクロリアクターを大量に、容易に且つ安価に生産し、か
つ廃棄出来ることも重要である。このような場合、材料そのものが高価であるガラスやシ
リコンの使用は望ましいとはいえない。
又、医療の現場においては、ガラス製の製品を使う場合には、廃棄の際に適切な処理費
用を支払うことが義務付けられており、それ以外にも軽い、割れない等のメリットがあり
、さらには、転写金型を利用した射出成形やホットプレス成形を行うことにより、非常に
高い生産性にて表面に溝や孔を形成することが可能であることから、基板は高分子樹脂か
ら形成されるのが好ましい。
上記高分子樹脂の種類は、特に限定されるものではないが、加熱により簡単に表面加工
出来るという点では、熱可塑性樹脂が好ましく、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリス
チレン系樹脂、ポリ乳酸系樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、熱可塑性飽和ノルボルネン樹脂、シクロオレフィン樹脂に代表される嵩高脂環式オレ
フィン樹脂等が挙げられる。
これらの高分子樹脂を用いる際には、その複屈折が問題となる場合がある。その抑制の
為に各種方法が知られているが、例を挙げると、負の配向複屈折を示すポリメチルメタク
リレート樹脂と正の配向複屈折を示すポリビニリデンフロライドをブレンドすることによ
り、複屈折を相殺するポリマーブレンドや、高分子樹脂中に炭酸ストロンチウム、シリカ
ナノ粒子、クレイなどの無機材料を分散させるナノコンポジット化が挙げられる。
上記光学測定用マイクロリアクターは、検査部において光線が入射されるのであるから
、光線透過性が優れているのが好ましく、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネ
ート樹脂及び熱可塑性飽和ノルボルネン樹脂及びこれらをベースとしたポリマーブレンド
、ナノコンポジット化材料がより好ましい。
一方、熱硬化性樹脂は、加熱により可塑化して簡単に表面加工するという利点は有さな
いが、予め硬化剤等を混合した前駆体液を転写金型に導入しておき、その場硬化させるこ
とにより、樹脂表面を賦形することが可能である。
この場合、前駆体が液状のため、転写金型の形状をより忠実に転写するという利点があ
る。又、一般に、静的に硬化された樹脂は、低い線膨張率、低い成形収縮率を示すことか
らも、有利に用いることができる。このような熱硬化樹脂としては、コストや易取扱い性
の点から、エポキシ樹脂及びこれらをベースとしたナノコンポジット化材料を有利に用い
ることができる。
上記基板は、1種類の素材単独で形成されてもよいし、2種類以上の素材で形成されて
もよい。又、検出部のみ光線透過性の優れた素材で構成し、他の部分を光線透過性の優れ
ていない素材で構成してもよい。尚、基板の屈折率は1.05〜2.50が好ましい。
上記基板が積層され、基板の間に検出物質を含有する試料を注入する微細流路と該微細
流路に接続された検出部が形成されている。微細流路は、検出物質を含有する試料が流動
可能であることが必要であり、一般に、その幅及び高さは0.1〜1500μmが好まし
い。
又、微細流路の試料の注入口と検出部の間に、検出物質の濃縮部(例えば、液体クロマ
トグラフカラム)が設置されてもよい。
基板の1側面から入射された光線は検出部を通過して前記基板の他側面から出光するのであるが、基板の1側面から入射された光線が空隙部の側面で反射され、複数回横切るのであるから、上記検出部は、基板の1側面近傍から他側面近傍までの長さを有しており、その平面形状は略長方形である。
基板の1側面から検出部までの距離が長いと、光線が入射された時と出光する時に基板
材料による吸収が大きくなり測定精度が低下するので、近傍とは5mm以下が好ましく、
より好ましくは1mm以下である。
又、側壁が凹凸や屈曲面を有していると入射光線が乱反射して測定感度が低下するので、長さ方向の対向する側壁は互いに平行な平面であり、且つ、基板の上面及び下面に垂直な平面である。
上記微細流路が、基板の1側面から検出部に接続されると、この基板の1側面から光線
を入射して測定するのであるから、測定の邪魔になり測定感度が低下するので、微細流路
は、微細流路内の試料の流れ方向と、検出部内の試料の流れ方向が略垂直になるように、
検出部に接続されるのが好ましい。
又、接続部分に屈曲面があると入射光線が乱反射して測定感度が低下することがあるの
で、微細流路の側壁は互いに平行な平面であり、検出部の側壁と屈曲面を形成することな
く接続されるのが好ましい。
検出部の長さは、光学測定用マイクロリアクターの幅と略同一であり、一般に5mm〜
5cmが好ましく、検出部の幅及び高さは、入射光線が光学測定用マイクロリアクターの
1側面から他側面まで透過することができればよいので、一般に0.1〜1500μmが
好ましい。
上記光学測定用マイクロリアクターには、検出部の両側に空隙部が形成されており、前記基板の1側面から入射された光線は空隙部の側面で反射されるようになされている。従
って、光線が全反射されるように、空隙部の検出部に近い側面は検出部の側壁に平行な平面である。
又、検出部の側壁と空隙部の検出部に近い面との幅が、検出部の幅(検出部の長さ方向の側壁間の距離)より相当大きくなると、光線が検出部内を通過する距離が相対的に短くなり、検出感度が低下する。その為、検出部の幅(検出部の長さ方向の側壁間の距離)と、検出部の側壁と空隙部の検出部に近い面との幅の比が1.1以上であることが好ましい。
又、2枚の間に形成された試料排出用微細通路が検出部の出口側に接続され、該試料排
出用微細通路に廃液貯蔵部等が連結され、端部が廃液排出口又はガス抜き口となされてい
てもよい。
上記試料排出用微細流路が、基板の他端面から検出部に接続されると、測定の邪魔にな
り測定感度が低下するので、試料排出用微細流路は、試料排出用微細流路内の試料の流れ
方向と、検出部内の試料の流れ方向が略垂直になるように、検出部に接続されるのが好ま
しい。
又、接続部分に屈曲面があると入射光線が乱反射して測定感度が低下することがあるの
で、試料排出用微細流路の側壁は互いに平行な平面であり、検出部の側壁と屈曲面を形成
することなく接続されるのが好ましい。
試料排出用微細流路は、排出する試料が流動可能であることが必要であり、一般に、そ
の幅及び高さは0.1〜1500μmが好ましい。
請求項6記載の光学測定方法は、請求項1〜5のいずれか1項記載の光学測定用マイクロリアクターの微細通路から、検出物質を含有する試料を検出部に注入し、基板の1側面から光線を入射し、空隙部の側面で反射され、検出部を複数回横切った後、基板の他側面から出光した光線を光学測定装置で受光して検出物質を測定することを特徴とする。
基板の1側面から、検出部内の試料の流れ方向に対し一定角度を有し、基板の上面又は
下面と略平行に光線を入射すると、光線は検出部内及び検出部の側壁を通過し、空隙部の
検出部に近い側面で反射される。
反射された光線は検出部の側壁を通過し、再度、検出部内及び検出部の反対側の側壁を
通過し、反対側の空隙部の検出部に近い側面で反射され検出部内に返ってくる。光線は、
この反射を繰り返して基板の他側面に到達し、そこから出光する。
反射することにより、検出部中(試料中)を通過する光線の距離が長くなり、検出感度
が向上する。従って、検出部中(試料中)を通過する光線の距離は長いほど好ましいが、
光線の反射率、減衰等を考慮すると、光線が検出部を横切る総距離が、検出部の長さの1
.1倍以上にするのが好ましく、より好ましくは1.15〜2.0倍である。
上記、検出部中(試料中)を通過する光線の距離を達成するには、光線を検出部の試料
の流れ方向に対して20〜60度になるように入射するのが好ましい。
又、測定する際の温度が変化すると、測定結果が変動し、測定精度が低下するので、検
出部の温度を一定に制御して測定するのが好ましく、好ましい温度範囲は15〜25℃で
ある。温度を一定に制御する方法としては、例えば、恒温室で測定する方法、検出部の周
囲にヒーター、冷却装置等の微細温度制御装置を設置する方法等が挙げられる。
入射する光線としては、一般に光学測定で使用されている光線であれば、特に限定さ
れず、例えば、紫外線、赤外線等が挙げられる。また出射する光線としては、入射光線以
外にも、入射光線により検出部中で発生した蛍光が挙げられる。
又、基板の他側面から出光した光線を光学測定装置で受光して検出物質を測定するので
あり、光学測定装置としては、照射された光線に従い、一般に光学測定で使用されている
光学測定装置であれば、特に限定されず、例えば、紫外線吸収分析装置、赤外線分析装置
、蛍光分析装置等が挙げられる。
次に、本発明の光学測定用マイクロリアクター及びそれを用いた光学測定法を図面を参
照して説明する。図1は、本発明の光学測定用マイクロリアクターの一例を示す平面図で
あり、図2は図1におけるA−A断面図であり、図3は図1におけるBの拡大図であって
、光線の透過状況を示している。
図中1はポリメチルメタクリレート樹脂製の上部基板であり、2はポリメチルメタクリ
レート樹脂製の下部基板である。上部基板1及び下部基板2の長さは2cm、幅1cm、
厚さ3mmの板状体であり、微細流路3、検出部4、試料排出用微細流路5及び空隙部6
、61を形成するための溝が形成されており、両者を溝が当接されるように積層すること
により光学測定用マイクロリアクターが形成されている。
微細流路3は断面形状は、幅300μm、深さ100μmの長方形であり、その側壁は
上部基板1の上面及び下部基板2下面と垂直であり、且つ、上部基板1及び下部基板2の
側面11と平行であって、側面11と側面に近い側壁32の間隔が1mmになるように形
成されている。
検出部4の平面形状は長さ8mm、幅500μmの長方形であり、断面形状は幅500
μm、深さ100μmの長方形である。その長さ方向の側壁41、42は上部基板1の上
面及び下部基板2下面と垂直であり、且つ、上部基板1及び下部基板2の側面11と垂直
に形成され、幅方向の側壁43、44は上部基板1の上面及び下部基板2下面と垂直であ
り、且つ、上部基板1及び下部基板2の側面11と平行に形成されており、微細流路3の
長さ方向と検出部4長さ方向が垂直になるように形成されている。
微細流路3は、上部基板1及び下部基板2の側面に近い側の側壁32が、検出部4の上
部基板1及び下部基板2の側面に近い側の幅方向の側壁43と面一なるように接続され、
上部基板1及び下部基板2の側面11に遠い側の側壁33は、検出部4の長さ方向の側壁
41に垂直に接続されている。又、微細流路3の反対側(上流側)には試料注入口31が
穿設されている。
試料排出用微細流路5は断面形状は、幅300μm、深さ100μmの長方形であり、
その側壁は上部基板1の上面及び下部基板2下面と垂直であり、且つ、上部基板1及び下
部基板2の他側面12と平行であって、他側面12と他側面に近い側壁52の間隔が1m
mになるように形成されている。
試料排出用微細流路5は、上部基板1及び下部基板2の他側面12に近い側の側壁52
が、検出部4の上部基板1及び下部基板2の他側面に近い側の幅方向の側壁44(検出部
4の下流側の側壁)と面一なるように接続され、上部基板1及び下部基板2の他側面12
に遠い側の側壁53は、検出部4の長さ方向の側壁41に垂直に接続されている。又、試
料排出用微細流路5の反対側(下流側)には試料排出口51が穿設されている。
図中6及び61は、検出部4の両側に形成された空隙部であり、平面形状は長方形であ
り、断面形状は幅600μm、深さ100μmの長方形である。空隙部6及び61の検出
部4に近い面62、63は、検出部4の側壁に平行な平面であり、検出部4の側壁との間
隔は20μmである。
入射された光線Dは検出部4内を横切って通過し、検出部4の長さ方向の側壁42から
出光し、空隙部6の検出部4に近い面62で反射され、再び長さ方向の側壁42から検出
部4に入射される。
入射された光線Dは検出部4内を横切って通過し、検出部4の反対側の長さ方向の側壁
41から出光し、反対側の空隙部61の検出部4に近い面63で反射され、長さ方向の側
壁41から検出部4に入射される。
光線Dは、上記入射、出光、反射を繰り返し、検出部4の幅方向の側壁44に到達し、
基板の他側面12から出光するので、この出光した光線Dを光学測定装置で受光して測定
する。
尚、入射された光線Dは、検出部4を複数回横切るので光線を検出部4に対し平行に入
射した場合よりも長い距離試料に照射された状態になり、感度よく検出することができる
請求項1記載の光学測定用マイクロリアクターの構成は上述の通りであるから、非常に
小型でありながら、検出部に入射された光線は複数回検出部を複数回横切るので、検出す
る距離が実際の検出部よりも長くなり、濃度の薄い微量物質を感度よく検出することがで
きる。
請求項6記載の光学測定方法の構成は上述の通りであるから、簡便に且つ濃度の薄い微量物質を感度よく測定することができる。
次に本発明の実施例を説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示した光学測定用マイクロリアクターの試料注入口51から0.01g/mlロ
イヤルブラック水溶液を注入し、ロイヤルブラック水溶液で微細流路3、検出部4及び試
料排出用微細流路5で充満した。
ハロゲンータングステンランプ光源(オーシャンオプティクス社製、商品名「LS−1
」)から光線を基板1の側面11に対し45度の角度で照射し、検出部4から出光した波
長500nmの光線を吸光光度計(オーシャンオプティクス社製、商品名「USB200
」)で受光して吸光度を測定したところ1.5Absであった。
(比較例1)
図1に示した光学測定用マイクロリアクターに、試料注入口51から0.01g/ml
ロイヤルブラック水溶液を注入し、ロイヤルブラック溶液で微細流路3、検出部4及び試
料排出用微細流路5で充満した。
基板1の側面11から検出部4に対し平行に、ハロゲンータングステンランプ光源(オ
ーシャンオプティクス社製、商品名「LS−1」)から光線を照射し、検出部4から出光
した 波長500nmの光線を吸光光度計(オーシャンオプティクス社製、商品名「US
B200」)で受光して吸光度を測定したところ0.2Absであった。
本発明の光学測定用マイクロリアクターの一例を示す平面図である。 図1におけるA−A断面図である。 図1におけるBの拡大図であって、光線の透過状況を示している。
符号の説明
1 上部基板
2 下部基板
3 微細流路
4 検出部
5 試料排出用微細流路
6、61 空隙部

Claims (8)

  1. 複数枚の基板が積層され、基板の間に検出物質を含有する試料を注入する微細流路と、該微細流路に接続された検出部が形成されており、前記基板の1側面から入射された光線が、検出部を通過して前記基板の他側面から出光するマイクロリアクターであって、該検出部は前記基板の1側面近傍から他側面近傍までの長さを有し、その平面形状は略長方形であって、長さ方向の対向する側壁は互いに平行な平面であり、且つ、基板の上面及び下面に垂直な平面であり、検出部の両側に空隙部が形成されており、該空隙部の検出部に近い面は、検出部の側壁に平行な平面であり、前記基板の1側面から入射された光線は空隙部の側面で反射され、検出部を複数回横切った後、前記基板の他側面から出光するようになされていることを特徴とする光学測定用マイクロリアクター。
  2. 微細流路内の試料の流れ方向と、検出部内の試料の流れ方向が略垂直になるように、微細流路が検出部に接続されていることを特徴とする請求項1記載の光学測定用マイクロリアクター。
  3. 複数枚の基板の間に試料排出用微細流路が形成されており、該試料排出用微細流路は、試料排出用微細流路内の試料の流れ方向と、検出部内の試料の流れ方向が略垂直になるように、検出部に接続されていることを特徴とする請求項1又は2記載の光学測定用マイクロリアクター。
  4. 検出部の幅(検出部の長さ方向の側壁間の距離)と、検出部の側壁と空隙部の検出部に近い面との幅の比が1.1以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の光学測定用マイクロリアクター。
  5. 基板の屈折率が1.05〜2.50であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の光学測定用マイクロリアクター。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の光学測定用マイクロリアクターの微細通路から、検出物質を含有する試料を検出部に注入し、基板の1側面から光線を入射し、空隙部の側面で反射され、検出部を複数回横切った後、基板の他側面から出光した光線を光学測定装置で受光して検出物質を測定することを特徴とする光学測定方法。
  7. 光線が検出部を横切る総距離が、検出部の長さの1.1倍以上になるように、光線を入射
    することを特徴とする請求項6記載の光学測定方法。
  8. 検出部の温度を一定に制御して測定することを特徴とする請求項6又は7記載の光学測定方法。
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