JP4371744B2 - 光学測定方法 - Google Patents
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質のモニタリング、食品の安全性検査等現場において短時間に安価に診断したり分析する
技術のニーズは非常に高くなってきている。
が代替することができれば、大病院にしか設置できなかった分析装置を開業医でも設置、
利用することが可能になり、診断結果を患者に簡便に且つ早期にフィードバックすること
が可能になる。又、高齢者の健康指標を高齢者の家族が測定し、その健康指標数値を在宅
管理したり、病院に定期的に送信して病院で管理することにより在宅医療環境がより優れ
たものとなる。
となく、簡易測定することができれば、簡単且つ安価に環境診断することができる。更に
、持ち運び可能な小型の分析装置を用いて現場で環境汚染物質を分析することができれば
、よりきめ細かい安全環境を供出することができる。
が必要である。そのために、キャピラリーガスクロマトグラフィー(CGC)、キャピラ
リー液体クロマトグラフィー(CLC)、誘導型プラズマ(ICP)等で分離し、質量分
析計(MS)で検出するGC−MS、LC−MS、ICP−MS等が微量、高感度で分析
できる方法として広く使用されてきている。
、所望の場所に設置するには、非常に高いコストがかかる為、上記のような幅広い医療診
断や環境診断のニーズには適合し得なかった。
ー等の分析機構をマイクロリアクター中に備える形で幾つかの製品が開発されている。マ
イクロリアクターとは、掌サイズ程度のチップ内に、マイクロスケールの流体移送手段や
反応部等を含むものの総称であり、例えば、リアクター内部に幅0.1μm〜2000μ
m程度の微細流路を内包している。
、即ち、作用極上に形成した高分子膜の膜電位を計測することにより目的電解質イオンを
選択的に計測する電極が搭載されたものが挙げられる(例えば、特許文献1参照。)。
、マイクロレベルの幅及び深さを有する流体移送用の流路を適宜使用することにより、掌
サイズの微小な分析システムを実現している。システムが非常に小さいため、持ち運びが
可能であり、大掛かりな測定装置を用いることなしに、微量成分を測定することが出来る
。
であるから、電気化学センサーを用いて感度よく測定することはできなかった。
定方法が知られており、これらの光学測定方法をマイクロリアクターに適用することも可
能である。しかし、これらの光学測定方法においても、測定すべき微量物質の濃度は薄く
、光学的に利用可能な測定距離が短いので感度よく測定することはできなかった。
て、簡便に且つ濃度の薄い微量物質を感度よく測定することができる光学測定方法を提供
することにある。
つ廃棄出来ることも重要である。このような場合、材料そのものが高価であるガラスやシ
リコンの使用は望ましいとはいえない。
用を支払うことが義務付けられており、それ以外にも軽い、割れない等のメリットがあり
、さらには、転写金型を利用した射出成形やホットプレス成形を行うことにより、非常に
高い生産性にて表面に溝や孔を形成することが可能であることから、基板は高分子樹脂か
ら形成されるのが好ましい。
出来るという点では、熱可塑性樹脂が好ましく、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリス
チレン系樹脂、ポリ乳酸系樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、熱可塑性飽和ノルボルネン樹脂、シクロオレフィン樹脂に代表される嵩高脂環式オレ
フィン樹脂等が挙げられる。
為に各種方法が知られているが、例を挙げると、負の配向複屈折を示すポリメチルメタク
リレート樹脂と正の配向複屈折を示すポリビニリデンフロライドをブレンドすることによ
り、複屈折を相殺するポリマーブレンドや、高分子樹脂中に炭酸ストロンチウム、シリカ
ナノ粒子、クレイなどの無機材料を分散させるナノコンポジット化が挙げられる。
等が挙げられる。
透過性が優れているのが好ましく、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹
脂及び熱可塑性飽和ノルボルネン樹脂あるいはこれらをベースとしたポリマーブレンド、
ナノコンポジット化材料がより好ましい。
いが、予め硬化剤等を混合した前駆体液を転写金型に導入しておき、その場硬化させるこ
とにより、樹脂表面を賦形することが可能である。
る。又、一般に、静的に硬化された樹脂は、低い線膨張率、低い成形収縮率を示すことか
らも、有利に用いることができる。このような熱硬化樹脂としては、コストや易取扱い性
の点から、エポキシ樹脂あるいはこれらをベースとしたナノコンポジット化材料を有利に
用いることができる。
もよい。又、検出部のみ光線透過性の優れた素材で構成し、他の部分を光線透過性の優れ
ていない素材で構成してもよい。尚、基板の屈折率は1.05〜2.50が好ましい。
物質を含有する試料が流動可能であることが必要であり、一般に、その幅及び深さは0.1〜2000μmが好ましい。
トグラフカラム)が設置されてもよい。
低下するので、上側壁及び下側壁は互いに平行な平面であり、且つ、基板の上面及び下面
に平行な平面であるのが好ましい。
ら光線を入射して測定する場合には、測定の邪魔になり測定感度が低下するので、微細流
路は、微細流路内の試料の流れ方向と、検出部内の試料の流れ方向が略垂直になるように
、検出部に接続されるのが好ましい。
で、微細流路の側壁は互いに平行な平面であり、検出部の側壁と屈曲面を形成することな
く接続されるのが好ましい。
なり測定感度が低下するので、試料排出用微細流路は、試料排出用微細流路内の試料の流
れ方向と、検出部内の試料の流れ方向が略垂直になるように、検出部に接続されるのが好
ましい。
で、試料排出用微細流路の側壁は互いに平行な平面であり、検出部の側壁と屈曲面を形成
することなく接続されるのが好ましい。
の幅及び高さは0.1〜2000μmが好ましい。
が向上する。従って、検出部中(試料中)を通過する光線の距離は長いほど好ましいが、
光線の反射率、減衰等を考慮すると、光線が検出部を横切る総距離が、検出部の長さの1
.1倍以上にするのが好ましく、より好ましくは1.15〜2.0倍である。
出部の温度を一定に制御して測定するのが好ましく、好ましい温度範囲は15〜25℃で
ある。温度を一定に制御する方法としては、例えば、恒温室で測定する方法、検出部の周
囲に周囲にヒーター、冷却装置等の微細温度制御装置を設置する方法等が挙げられる。
ず、例えば、紫外線、赤外線等が挙げられる。また出射する光線としては、入射光線以外
にも、入射光線により検出部中で発生した蛍光が挙げられる。
光学測定用マイクロリアクターの一例を示す平面図であり、図2は光線の透過状態を示す
図1におけるA−A部分断面図である。
レート樹脂製の下部基板である。上部基板1及び下部基板2の長さは2cm、幅1cm、
厚さ0.75mmの板状体であり、微細流路3、検出部4及び試料排出用微細流路5を形
成するための溝が形成されており、両者を溝が当接されるように積層することにより光学
測定用マイクロリアクターが形成されている。
は上部基板1の上面13及び下部基板2下面14と垂直であり、且つ、上部基板1及び下
部基板2の側面11と平行であって、側面11と側面に近い側壁32の間隔が1mmにな
るように形成されている。
00μm、深さ1000μmの正方形である。その長さ方向の側壁41、42は上部基板
1の上面13及び下部基板2下面14と垂直であり、且つ、上部基板1及び下部基板2の
側面11と垂直に形成され、幅方向の側壁43、44は上部基板1の上面13及び下部基
板2下面14と垂直であり、且つ、上部基板1及び下部基板2の側面11と平行に形成さ
れており、微細流路3の長さ方向と検出部4長さ方向が垂直になるように形成されている
。
0μmになるように形成され、検出部4の下側壁46は、下部基板2の下面14と平行な
平面であって、間隔が250μmになるように形成されている。
部基板1及び下部基板2の側面11に近い側の幅方向の側壁43と面一なるように接続さ
れ、上部基板1及び下部基板2の側面11に遠い側の側壁33は、検出部4の長さ方向の
側壁41に垂直に接続されている。又、微細流路3の反対側(上流側)には試料注入口3
1が穿設されている。
、その側壁は上部基板1の上面13及び下部基板14下面と垂直であり、且つ、上部基板
1及び下部基板2の他側面12と平行であって、他側面12と他側面に近い側壁52の間
隔が1mmになるように形成されている。
が、検出部4の上部基板1及び下部基板2の他側面に近い側の幅方向の側壁44(検出部
4の下流側の側壁)と面一なるように接続され、上部基板1及び下部基板2の他側面12
に遠い側の側壁53は、検出部4の長さ方向の側壁41に垂直に接続されている。又、試
料排出用微細流路5の反対側(下流側)には試料排出口51が穿設されている。
光線入射面61は上部基板1の側面11に対して60度の角度を有している。
用マイクロリアクター内に入射された光線Cは検出部4の幅方向の側壁43から検出部4
内に入射する。
基板の他側面12から出光するので、この出光した光線Cを光学測定装置で受光して測定
する。
60度)と略同一の角度で検出部4の上側壁45及び下側壁46に交差し、検出部4を複
数回横切るので光線を検出部4に対し平行に入射した場合よりも長い距離試料に照射され
た状態になり、感度よく検出することができる。
ーを使用しているにもかかわらず、検出部に入射された光線は検出部を複数回横切るので
、検出する距離が実際の検出部よりも長くなり、濃度の薄い微量物質を感度よく検出する
ことができる。
図1に示した光学測定用マイクロリアクターの試料注入口51から濃度0.01g/
mlのロイヤルブラック水溶液を注入し、ロイヤルブラック水溶液で微細流路3、検出部
4及び試料排出用微細流路5で充満した。
ィクス社製、商品名「LS−1」)から光線を照射し、検出部4から出光した波長500
nmの光線を吸光光度計(オーシャンオプティクス社製、商品名「USB200」)で受
光して吸光度を測定したところ1.5Absであった。
突出部6がない以外は同一の図1に示した光学測定用マイクロリアクターに、試料注入
口51から0.01g/mlロイヤルブラック水溶液を注入し、ロイヤルブラック溶液で
微細流路3、検出部4及び試料排出用微細流路5で充満した。
ンオプティクス社製、商品名「LS−1」)から光線を照射し、検出部4から出光した波
長500nmの光線を吸光光度計(オーシャンオプティクス社製、商品名「USB200
」)で受光して吸光度を測定したところ0.2Absであった。
2 下部基板
3 微細流路
4 検出部
45 上側壁
46 下側壁
5 試料排出用微細流路
6 突出部
61 光線入射面
Claims (9)
- 積層された上部基板と下部基板の間に検出物質を含有する試料を注入する微細流路と、互いに平行な平面である上側壁と下側壁、長さ方向(試料の流れ方向)の一対の相対する側壁及び幅方向の一対の相対する側壁よりなり、上部基板及び下部基板の1側面近傍から他側面近傍までの長さを有し、該微細流路に接続された検出部が形成されており、上部基板及び/又は下部基板の前記1側面に、平滑な光線入射面を有する突出部あるいはへこみ部が、光線入射面が上記検出部の上壁面又は下壁面に対して20〜70度になるように設けられている光学測定用マイクロリアクターの、微細通路から検出部に検出物質を含有する試料を注入し、突出部あるいはへこみ部の光線入射面に対し垂直に光線を入射することにより、上部基板及び/又は下部基板の前記1側面付近から他側面方向に、且つ、検出部の上側壁平面又は下側壁平面に対し非垂直方向から光線を入射し、上部基板の上面及び下部基板の下面で反射され、検出部を複数回横切った後、上部基板及び/又は下部基板の前記他側面から出光した光線を光学測定装置で受光して、検出物質を測定することを特徴とする光学測定方法。
- 検出部の平面形状は略長方形であることを特徴とする請求項1記載の光学測定方法。
- 微細流路の試料の流れ方向と、検出部の試料の流れ方向が略垂直になるように、微細流路と検出部が接続されていることを特徴とする請求項1又は2記載の光学測定方法。
- 検出部の深さ(検出部の上側壁と下側壁の距離)と、検出部の上側壁と上部基板の上面との距離との比及び検出部の深さ(検出部の上側壁と下側壁の距離)と、検出部の下側壁と下部基板の下面との距離との比が1.1以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の光学測定方法。
- 検出部の幅方向の一対の相対する側壁が平面であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1記載の光学測定方法。
- 積層された上部基板と下部基板の間に試料排出用微細流路が形成されており、該試料排出用微細流路は、試料排出用微細流路内の試料の流れ方向と、検出部内の試料の流れ方向が略垂直になるように、検出部に接続されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の光学測定方法。
- 上部基板及び下部基板の屈折率が1.05〜2.50であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の光学測定方法。
- 光線が検出部を横切る総距離が、検出部の長さの1.1倍以上になるように、光線を入射することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の光学測定方法。
- 検出部の温度を一定に制御して測定することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の光学測定方法。
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