JP4371744B2 - 光学測定方法 - Google Patents

光学測定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4371744B2
JP4371744B2 JP2003325163A JP2003325163A JP4371744B2 JP 4371744 B2 JP4371744 B2 JP 4371744B2 JP 2003325163 A JP2003325163 A JP 2003325163A JP 2003325163 A JP2003325163 A JP 2003325163A JP 4371744 B2 JP4371744 B2 JP 4371744B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
detection unit
substrate
optical measurement
side wall
sample
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003325163A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005091168A (ja
Inventor
聡史 玉木
航一郎 岩佐
徹哉 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2003325163A priority Critical patent/JP4371744B2/ja
Publication of JP2005091168A publication Critical patent/JP2005091168A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4371744B2 publication Critical patent/JP4371744B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

本発明は、複数枚の基板の間に検出物質を含有する試料を注入する微細流路と、該微細流路に接続された検出部が形成されている光学測定用マイクロリアクターを用いた光学測定方法に関する。
最近、医療診断を患者の近傍で行うベッドサイド診断、大気や水や土壌中の環境汚染物
質のモニタリング、食品の安全性検査等現場において短時間に安価に診断したり分析する
技術のニーズは非常に高くなってきている。
例えば、従来高価且つ大型の装置を必要とした分析を、持ち運び可能な小型の分析装置
が代替することができれば、大病院にしか設置できなかった分析装置を開業医でも設置、
利用することが可能になり、診断結果を患者に簡便に且つ早期にフィードバックすること
が可能になる。又、高齢者の健康指標を高齢者の家族が測定し、その健康指標数値を在宅
管理したり、病院に定期的に送信して病院で管理することにより在宅医療環境がより優れ
たものとなる。
又、環境ホルモン、ダイオキシン等の環境汚染物質を、高価且つ大型装置を使用するこ
となく、簡易測定することができれば、簡単且つ安価に環境診断することができる。更に
、持ち運び可能な小型の分析装置を用いて現場で環境汚染物質を分析することができれば
、よりきめ細かい安全環境を供出することができる。
このような測定を簡易に行うためには、微量の試料で、高感度に分析検出が行えること
が必要である。そのために、キャピラリーガスクロマトグラフィー(CGC)、キャピラ
リー液体クロマトグラフィー(CLC)、誘導型プラズマ(ICP)等で分離し、質量分
析計(MS)で検出するGC−MS、LC−MS、ICP−MS等が微量、高感度で分析
できる方法として広く使用されてきている。
しかしながら、これらの装置は高価で大掛かりな装置なので持ち運ぶことは困難であり
、所望の場所に設置するには、非常に高いコストがかかる為、上記のような幅広い医療診
断や環境診断のニーズには適合し得なかった。
これを、実際に現場を持ち運ぶ目的の製品形態としてなした例として、電気化学センサ
ー等の分析機構をマイクロリアクター中に備える形で幾つかの製品が開発されている。マ
イクロリアクターとは、掌サイズ程度のチップ内に、マイクロスケールの流体移送手段や
反応部等を含むものの総称であり、例えば、リアクター内部に幅0.1μm〜2000μ
m程度の微細流路を内包している。
マイクロリアクター内に電気化学センサーを備えた例として、例えばイオン選択性電極
、即ち、作用極上に形成した高分子膜の膜電位を計測することにより目的電解質イオンを
選択的に計測する電極が搭載されたものが挙げられる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−65791号公報
上記マイクロリアクターでは、イオン選択性電極としてマイクロ電極を用いるとともに
、マイクロレベルの幅及び深さを有する流体移送用の流路を適宜使用することにより、掌
サイズの微小な分析システムを実現している。システムが非常に小さいため、持ち運びが
可能であり、大掛かりな測定装置を用いることなしに、微量成分を測定することが出来る
しかし、マイクロリアクターにおいては、微量の試料を用いて微量物質の測定をするの
であるから、電気化学センサーを用いて感度よく測定することはできなかった。
又、微量物質の測定方法としては紫外線吸収法、赤外線吸収法、蛍光分析法等の光学測
定方法が知られており、これらの光学測定方法をマイクロリアクターに適用することも可
能である。しかし、これらの光学測定方法においても、測定すべき微量物質の濃度は薄く
、光学的に利用可能な測定距離が短いので感度よく測定することはできなかった。
本発明の目的は、上記欠点に鑑み、非常に小型な光学測定用マイクロリアクターを用い
て、簡便に且つ濃度の薄い微量物質を感度よく測定することができる光学測定方法を提供
することにある。
請求項1記載の光学測定方法は、積層された上部基板と下部基板の間に検出物質を含有する試料を注入する微細流路と、互いに平行な平面である上側壁と下側壁、長さ方向(試料の流れ方向)の一対の相対する側壁及び幅方向の一対の相対する側壁よりなり、上部基板及び下部基板の1側面近傍から他側面近傍までの長さを有し、該微細流路に接続された検出部が形成されており、上部基板及び/又は下部基板の前記1側面に、平滑な光線入射面を有する突出部あるいはへこみ部が、光線入射面が上記検出部の上壁面又は下壁面に対して20〜70度になるように設けられている光学測定用マイクロリアクターの、微細通路から検出部に検出物質を含有する試料を注入し、突出部あるいはへこみ部の光線入射面に対し垂直に光線を入射することにより、上部基板及び/又は下部基板の前記1側面付近から他側面方向に、且つ、検出部の上側壁平面又は下側壁平面に対し非垂直方向から光線を入射し、上部基板の上面及び下部基板の下面で反射され、検出部を複数回横切った後、上部基板及び/又は下部基板の前記他側面から出光した光線を光学測定装置で受光して、検出物質を測定することを特徴とする。
上記光学測定用マイクロリアクターは、上部基板と下部基板が積層されて形成されるが、基板の素材は、光線透過性を有していれば、特に限定されるものではなく、例えば、従来から使用されてきている、ガラス、石英、シリコン等の無機材料が挙げられる。これら無機材料は精度、加工性等が優れており、例えば、半導体微細加工技術において広く用いられている光リソグラフィー技術を利用すれば、ガラスやシリコン基板上にミクロンオーダーの溝を自在に形成することができる。
しかしながら、光学測定用マイクロリアクターを大量に、容易に且つ安価に生産し、か
つ廃棄出来ることも重要である。このような場合、材料そのものが高価であるガラスやシ
リコンの使用は望ましいとはいえない。
又、医療の現場においては、ガラス製の製品を使う場合には、廃棄の際に適切な処理費
用を支払うことが義務付けられており、それ以外にも軽い、割れない等のメリットがあり
、さらには、転写金型を利用した射出成形やホットプレス成形を行うことにより、非常に
高い生産性にて表面に溝や孔を形成することが可能であることから、基板は高分子樹脂か
ら形成されるのが好ましい。
上記高分子樹脂の種類は、特に限定されるものではないが、加熱により簡単に表面加工
出来るという点では、熱可塑性樹脂が好ましく、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリス
チレン系樹脂、ポリ乳酸系樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート系樹
脂、熱可塑性飽和ノルボルネン樹脂、シクロオレフィン樹脂に代表される嵩高脂環式オレ
フィン樹脂等が挙げられる。
これらの高分子樹脂を用いる際には、その複屈折が問題となる場合がある。その抑制の
為に各種方法が知られているが、例を挙げると、負の配向複屈折を示すポリメチルメタク
リレート樹脂と正の配向複屈折を示すポリビニリデンフロライドをブレンドすることによ
り、複屈折を相殺するポリマーブレンドや、高分子樹脂中に炭酸ストロンチウム、シリカ
ナノ粒子、クレイなどの無機材料を分散させるナノコンポジット化が挙げられる。
等が挙げられる。
上記光学測定用マイクロリアクターは、検出部に光線が入射されるのであるから、光線
透過性が優れているのが好ましく、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹
脂及び熱可塑性飽和ノルボルネン樹脂あるいはこれらをベースとしたポリマーブレンド、
ナノコンポジット化材料がより好ましい。
一方、熱硬化性樹脂は、加熱により可塑化して簡単に表面加工するという利点は有さな
いが、予め硬化剤等を混合した前駆体液を転写金型に導入しておき、その場硬化させるこ
とにより、樹脂表面を賦形することが可能である。
この場合、前駆体が液状のため、転写金型の形状をより忠実に転写するという利点があ
る。又、一般に、静的に硬化された樹脂は、低い線膨張率、低い成形収縮率を示すことか
らも、有利に用いることができる。このような熱硬化樹脂としては、コストや易取扱い性
の点から、エポキシ樹脂あるいはこれらをベースとしたナノコンポジット化材料を有利に
用いることができる。
上記基板は、1種類の素材単独で形成されてもよいし、2種類以上の素材で形成されて
もよい。又、検出部のみ光線透過性の優れた素材で構成し、他の部分を光線透過性の優れ
ていない素材で構成してもよい。尚、基板の屈折率は1.05〜2.50が好ましい。
上部基板と下部基板は積層され、上部基板と下部基板の間に検出物質を含有する試料を注入する微細流路と該微細流路に接続された検出部が形成されている。微細流路は、検出
物質を含有する試料が流動可能であることが必要であり、一般に、その幅及び深さは0.1〜2000μmが好ましい。
又、微細流路の試料の注入口と検出部の間に、検出物質の濃縮部(例えば、液体クロマ
トグラフカラム)が設置されてもよい。
上記検出部は、互いに平行な平面である上側壁と下側壁、長さ方向(試料の流れ方向)の一対の相対する側壁及び幅方向の一対の相対する側壁よりなり、突出部あるいはへこみ部の光線入射面に対し垂直に光線を入射することにより、上部基板及び下部基板の前記1側面付近から他側面方向に、且つ、検出部の上側壁平面又は下側壁平面に対し非垂直方向に入射した光線が、上部基板の上面及び下部基板の下面で反射され、検出部を複数回横切った後、上部基板及び/又は下部基板の他側面付近から出光するのであるから、上部基板及び下部基板の1側面近傍から他側面近傍までの長さを有しており、その平面形状は略長方形であるのが好ましい。
上部基板及び下部基板の1側面から検出部までの距離並びに上部基板及び下部基板の他側面から検出部までの距離が長いと、光線が入射された時と出光する時に基板材料による吸収が大きくなり測定精度が低下するので、近傍とは5mm以下が好ましく、より好ましくは1mm以下である。
又、上側壁及び下側壁は凹凸や屈曲面を有していると入射光線が乱反射して測定感度が
低下するので、上側壁及び下側壁は互いに平行な平面であり、且つ、基板の上面及び下面
に平行な平面であるのが好ましい。
上記微細流路が、基板の1側面側から検出部に接続されると、この基板の1側面付近か
ら光線を入射して測定する場合には、測定の邪魔になり測定感度が低下するので、微細流
路は、微細流路内の試料の流れ方向と、検出部内の試料の流れ方向が略垂直になるように
、検出部に接続されるのが好ましい。
又、接続部分に屈曲面があると入射光線が乱反射して測定感度が低下することがあるの
で、微細流路の側壁は互いに平行な平面であり、検出部の側壁と屈曲面を形成することな
く接続されるのが好ましい。
検出部の長さは、光学測定用マイクロリアクターの幅と略同一であり、一般に5mm〜5cmが好ましく、検出部の幅及び深さ(検出部の上側壁と下側壁の距離)は、入射光線が光学測定用マイクロリアクターの上部基板及び/又は下部基板の1側面から他側面まで透過することができればよいので、一般に0.1〜2000μmが好ましい。
又、検出部の上側壁と上部基板の上面の間の距離あるいは検出部の下側壁と下部基板の下面の間の距離が、検出部の深さより相当大きくなると、光線が検出部内を通過する距離が短くなり、検出感度が低下する。その為、検出部の上側壁と上部基板の上面の間の距離あるいは検出部の下側壁と下部基板の下面との距離に対する検出部の深さは小さいほうが好ましく、検出部の深さと、検出部の上側壁と上部基板の上面又は検出部の下側壁と下部基板の下面との距離の比は1.1以上であることが好ましい。
又、上部基板と下部基板の間に検出部の出口側に接続された試料排出用微細通路が形成され、該試料排出用微細通路に廃液貯蔵部等が連結され、端部が廃液排出口又はガス抜き口となされていてもよい。
上記試料排出用微細流路が、基板の他端面側から検出部に接続されると、測定の邪魔に
なり測定感度が低下するので、試料排出用微細流路は、試料排出用微細流路内の試料の流
れ方向と、検出部内の試料の流れ方向が略垂直になるように、検出部に接続されるのが好
ましい。
又、接続部分に屈曲面があると入射光線が乱反射して測定感度が低下することがあるの
で、試料排出用微細流路の側壁は互いに平行な平面であり、検出部の側壁と屈曲面を形成
することなく接続されるのが好ましい。
試料排出用微細流路は、排出する試料が流動可能であることが必要であり、一般に、そ
の幅及び高さは0.1〜2000μmが好ましい。
上記光学測定用マイクロリアクターには、上部基板及び/又は下部基板の前記1側面に、平滑な光線入射面を有する突出部あるいはへこみ部が、光線入射面が上記検出部の上壁面又は下壁面に対して20〜70度になるように設けられており、本発明においては、上記光学測定用マイクロリアクターの微細通路から検出物質を含有する試料を注入し、突出部あるいはへこみ部の光線入射面に対し垂直に光線を入射することにより、上部基板及び/又は下部基板の1側面付近から他側面方向に、且つ、検出部の上側壁又は下側壁に対し非垂直方向から光線を入射し、上部基板の上面及び下部基板の下面で反射され、検出部を複数回横切った後、上部基板及び/又は下部基板の他側面付近から出光した光線を光学測定装置で受光して検出物質を測定する。
突出部あるいはへこみ部の光線入射面に対し垂直に光線を入射すると上部基板及び/又は下部基板の1側面付近から他側面方向に、且つ、検出部の上側壁平面又は下側壁平面に対し斜め方向に光線は入射され、光線は検出部内及び検出部の上側壁又は下側壁を通過し、上部基板の上面又は下部基板の下面で反射される。
反射された光線は検出部の上側壁又は下側壁を通過し、再度、検出部内及び検出部の下側壁又は上側壁を通過し、上部基板の上面又は下部基板の下面で反射され検出部内に返ってくる。光線は、この反射を繰り返して上部基板及び/又は下部基板の他側面に到達し、そこから出光する。
反射することにより、検出部中(試料中)を通過する光線の距離が長くなり、検出感度
が向上する。従って、検出部中(試料中)を通過する光線の距離は長いほど好ましいが、
光線の反射率、減衰等を考慮すると、光線が検出部を横切る総距離が、検出部の長さの1
.1倍以上にするのが好ましく、より好ましくは1.15〜2.0倍である。
上記の検出部中(試料中)を通過する光線の距離を達成するには、光線を検出部の上側壁平面及び下側壁平面に対してできだけ鋭角で入射させるのが好ましい。この条件を達成するために、上記の突起部あるいはへこみ部の光線入射面は、上部基板の上面及び下部基板の下面に対して20〜70度である
又、測定する際の温度が変化すると、測定結果が変動し、測定精度が低下するので、検
出部の温度を一定に制御して測定するのが好ましく、好ましい温度範囲は15〜25℃で
ある。温度を一定に制御する方法としては、例えば、恒温室で測定する方法、検出部の周
囲に周囲にヒーター、冷却装置等の微細温度制御装置を設置する方法等が挙げられる。
入射する光線としては、一般に光学測定で使用されている光線であれば、特に限定され
ず、例えば、紫外線、赤外線等が挙げられる。また出射する光線としては、入射光線以外
にも、入射光線により検出部中で発生した蛍光が挙げられる。
又、上部基板及び/又は下部基板の他側面から出光した光線を光学測定装置で受光して検出物質を測定するのであり、光学測定装置としては、照射された光線に従い、一般に光学測定で使用されている光学測定装置であれば、特に限定されず、例えば、紫外線吸収分析装置、赤外線分析装置、蛍光分析装置等が挙げられる。
次に、本発明の光学測定方法を図面を参照して説明する。図1は、本発明で使用される
光学測定用マイクロリアクターの一例を示す平面図であり、図2は光線の透過状態を示す
図1におけるA−A部分断面図である。
図中1はポリメチルメタクリレート樹脂製の上部基板であり、2はポリメチルメタクリ
レート樹脂製の下部基板である。上部基板1及び下部基板2の長さは2cm、幅1cm、
厚さ0.75mmの板状体であり、微細流路3、検出部4及び試料排出用微細流路5を形
成するための溝が形成されており、両者を溝が当接されるように積層することにより光学
測定用マイクロリアクターが形成されている。
微細流路3は断面形状は、幅300μm、深さ1000μmの長方形であり、その側壁
は上部基板1の上面13及び下部基板2下面14と垂直であり、且つ、上部基板1及び下
部基板2の側面11と平行であって、側面11と側面に近い側壁32の間隔が1mmにな
るように形成されている。
検出部4の平面形状は長さ8mm、幅1000μmの長方形であり、断面形状は幅10
00μm、深さ1000μmの正方形である。その長さ方向の側壁41、42は上部基板
1の上面13及び下部基板2下面14と垂直であり、且つ、上部基板1及び下部基板2の
側面11と垂直に形成され、幅方向の側壁43、44は上部基板1の上面13及び下部基
板2下面14と垂直であり、且つ、上部基板1及び下部基板2の側面11と平行に形成さ
れており、微細流路3の長さ方向と検出部4長さ方向が垂直になるように形成されている
検出部4の上側壁45は、上部基板1の上面13と平行な平面であって、間隔が25
0μmになるように形成され、検出部4の下側壁46は、下部基板2の下面14と平行な
平面であって、間隔が250μmになるように形成されている。
微細流路3は、上部基板1及び下部基板2の側面に近い側の側壁32が、検出部4の上
部基板1及び下部基板2の側面11に近い側の幅方向の側壁43と面一なるように接続さ
れ、上部基板1及び下部基板2の側面11に遠い側の側壁33は、検出部4の長さ方向の
側壁41に垂直に接続されている。又、微細流路3の反対側(上流側)には試料注入口3
1が穿設されている。
試料排出用微細流路5は断面形状は、幅300μm、深さ1000μmの長方形であり
、その側壁は上部基板1の上面13及び下部基板14下面と垂直であり、且つ、上部基板
1及び下部基板2の他側面12と平行であって、他側面12と他側面に近い側壁52の間
隔が1mmになるように形成されている。
試料排出用微細流路5は、上部基板1及び下部基板2の他側面12に近い側の側壁52
が、検出部4の上部基板1及び下部基板2の他側面に近い側の幅方向の側壁44(検出部
4の下流側の側壁)と面一なるように接続され、上部基板1及び下部基板2の他側面12
に遠い側の側壁53は、検出部4の長さ方向の側壁41に垂直に接続されている。又、試
料排出用微細流路5の反対側(下流側)には試料排出口51が穿設されている。
又、6は上部基板1の側面に形成された平滑な光線入射面61を有する突出部であり、
光線入射面61は上部基板1の側面11に対して60度の角度を有している。
従って、光線照射装置から光線Bを光線入射面61に対し垂直に入射すると、光学測定
用マイクロリアクター内に入射された光線Cは検出部4の幅方向の側壁43から検出部4
内に入射する。
入射された光線Cは検出部4内を横切って通過し、検出部4の下側壁46から出光し、下部基板2の下面14で反射され、再び検出部4の下側壁46から検出部4に入射される。入射された光線Cは検出部4内を横切って通過し、検出部4の上側壁45から出光し、上部基板1の上面13で反射され、検出部4の上側壁45から検出部4に入射される。
光線Cは、上記入射、出光、反射を繰り返し、検出部4の幅方向の側壁44に到達し、
基板の他側面12から出光するので、この出光した光線Cを光学測定装置で受光して測定
する。
尚、入射された光線Cは、「光線入射面61の側面11に対する角度」(上記の場合は
60度)と略同一の角度で検出部4の上側壁45及び下側壁46に交差し、検出部4を複
数回横切るので光線を検出部4に対し平行に入射した場合よりも長い距離試料に照射され
た状態になり、感度よく検出することができる。
本発明の光学測定方法の構成は上述の通りであるから、非常に小型なマイクロリアクタ
ーを使用しているにもかかわらず、検出部に入射された光線は検出部を複数回横切るので
、検出する距離が実際の検出部よりも長くなり、濃度の薄い微量物質を感度よく検出する
ことができる。
次に本発明の実施例を説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図1に示した光学測定用マイクロリアクターの試料注入口51から濃度0.01g/
mlのロイヤルブラック水溶液を注入し、ロイヤルブラック水溶液で微細流路3、検出部
4及び試料排出用微細流路5で充満した。
光線入射面61に対し垂直に、ハロゲンータングステンランプ光源(オーシャンオプテ
ィクス社製、商品名「LS−1」)から光線を照射し、検出部4から出光した波長500
nmの光線を吸光光度計(オーシャンオプティクス社製、商品名「USB200」)で受
光して吸光度を測定したところ1.5Absであった。
(比較例1)
突出部6がない以外は同一の図1に示した光学測定用マイクロリアクターに、試料注入
口51から0.01g/mlロイヤルブラック水溶液を注入し、ロイヤルブラック溶液で
微細流路3、検出部4及び試料排出用微細流路5で充満した。
基板の側面から検出部4に対し平行に、ハロゲンータングステンランプ光源(オーシャ
ンオプティクス社製、商品名「LS−1」)から光線を照射し、検出部4から出光した波
長500nmの光線を吸光光度計(オーシャンオプティクス社製、商品名「USB200
」)で受光して吸光度を測定したところ0.2Absであった。
光学測定用マイクロリアクターの一例を示す平面図である。 光線の透過状況を示す、図1におけるA−A部分断面図である。
符号の説明
1 上部基板
2 下部基板
3 微細流路
4 検出部
45 上側壁
46 下側壁
5 試料排出用微細流路
6 突出部
61 光線入射面

Claims (9)

  1. 積層された上部基板と下部基板の間に検出物質を含有する試料を注入する微細流路と、互いに平行な平面である上側壁と下側壁、長さ方向(試料の流れ方向)の一対の相対する側壁及び幅方向の一対の相対する側壁よりなり、上部基板及び下部基板の1側面近傍から他側面近傍までの長さを有し、該微細流路に接続された検出部が形成されており、上部基板及び/又は下部基板の前記1側面に、平滑な光線入射面を有する突出部あるいはへこみ部が、光線入射面が上記検出部の上壁面又は下壁面に対して20〜70度になるように設けられている光学測定用マイクロリアクターの、微細通路から検出部に検出物質を含有する試料を注入し、突出部あるいはへこみ部の光線入射面に対し垂直に光線を入射することにより、上部基板及び/又は下部基板の前記1側面付近から他側面方向に、且つ、検出部の上側壁平面又は下側壁平面に対し非垂直方向から光線を入射し、上部基板の上面及び下部基板の下面で反射され、検出部を複数回横切った後、上部基板及び/又は下部基板の前記他側面から出光した光線を光学測定装置で受光して、検出物質を測定することを特徴とする光学測定方法。
  2. 検出部の平面形状は略長方形であることを特徴とする請求項1記載の光学測定方法。
  3. 微細流路の試料の流れ方向と、検出部の試料の流れ方向が略垂直になるように、微細流路と検出部が接続されていることを特徴とする請求項1又は2記載の光学測定方法。
  4. 検出部の深さ(検出部の上側壁と下側壁の距離)と、検出部の上側壁と上部基板の上面との距離との比及び検出部の深さ(検出部の上側壁と下側壁の距離)と、検出部の下側壁と下部基板の下面との距離との比が1.1以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の光学測定方法。
  5. 検出部の幅方向の一対の相対する側壁が平面であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1記載の光学測定方法。
  6. 積層された上部基板と下部基板の間に試料排出用微細流路が形成されており、該試料排出用微細流路は、試料排出用微細流路内の試料の流れ方向と、検出部内の試料の流れ方向が略垂直になるように、検出部に接続されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載の光学測定方法。
  7. 上部基板及び下部基板の屈折率が1.05〜2.50であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の光学測定方法。
  8. 光線が検出部を横切る総距離が、検出部の長さの1.1倍以上になるように、光線を入射することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載の光学測定方法。
  9. 検出部の温度を一定に制御して測定することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載の光学測定方法。
JP2003325163A 2003-09-17 2003-09-17 光学測定方法 Expired - Fee Related JP4371744B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003325163A JP4371744B2 (ja) 2003-09-17 2003-09-17 光学測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003325163A JP4371744B2 (ja) 2003-09-17 2003-09-17 光学測定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005091168A JP2005091168A (ja) 2005-04-07
JP4371744B2 true JP4371744B2 (ja) 2009-11-25

Family

ID=34455696

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003325163A Expired - Fee Related JP4371744B2 (ja) 2003-09-17 2003-09-17 光学測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4371744B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016009467A1 (ja) 2014-07-14 2016-01-21 株式会社日立ハイテクノロジーズ マルチチャンネル分析装置
SI3150988T1 (sl) * 2015-10-01 2021-08-31 Nano Temper Technologies Gmbh Sistem in postopek za optično merjenje stabilnosti in agregacije delcev

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005091168A (ja) 2005-04-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU746051B2 (en) Analyzer
US7386199B2 (en) Providing light to channels or portions
US8367424B2 (en) Microchip and method of using the same
US20150196908A9 (en) Structures for controlling light interaction with microfluidic devices
US20090155125A1 (en) Microchip
JP2005181095A (ja) チップ、反応分析装置、反応分析方法
CN101688829A (zh) 光学元件
JP2009544016A (ja) 光学的キャラクタリゼーション法およびシステム
JP5995573B2 (ja) 発光検出用流路デバイス
CN1712926A (zh) 单细胞藻流式分析微流控芯片
EP2092299A1 (en) Detection method
JP2009019962A (ja) 蛍光検出ユニット、反応検出装置、マイクロチップ検査システム
JP4371745B2 (ja) 光学測定用マイクロリアクター及びそれを用いた光学測定方法
JP2006184010A (ja) マイクロ流体デバイス及びその製造方法、並びにこのマイクロ流体デバイスを備えた化学分析装置
JP2009287971A (ja) マイクロチップ
JP4371744B2 (ja) 光学測定方法
Foley et al. Experimental and model investigation of the time-dependent 2-dimensional distribution of binding in a herringbone microchannel
CN101256145A (zh) 一种用于吸收光度法检测的微流控芯片装置
JP3813566B2 (ja) 樹脂チップ
US9079359B2 (en) Microchip and method of manufacturing the same
JP5017723B2 (ja) 光学測定用キュベットを有するマイクロチップおよびその使用方法
JP2009109245A (ja) 検出方法および検出装置
CN112816411B (zh) 基于弯曲波导传输损耗的折射率检测传感器、芯片及方法
Ho et al. F2-laser microfabrication for integrating optical circuits with microfluidic biochips
JP2010175407A (ja) 流体物性測定計

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060518

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090520

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090706

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090805

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090901

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120911

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4371744

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120911

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130911

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees