JP4371651B2 - 電子部品製造装置の遠隔監視のための装置およびシステム - Google Patents

電子部品製造装置の遠隔監視のための装置およびシステム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品製造装置の遠隔監視のための装置およびシステムに関し、特に、サポートセンタから遠く離れた場所に設置された半導体製造装置等でトラブルが生じた時に装置状況を正確に把握できる電子部品製造装置の遠隔監視のための装置およびシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
電子部品製造装置の代表例として半導体製造装置の例を説明する。半導体製造装置は、メーカからユーザ(半導体メーカ)に譲り渡され、ユーザの半導体製造工場等に設置されて半導体デバイス等の製造に使用される。近年、半導体製造装置にはプログラマブル・ロジック・コントローラ(以下略して「PLC」と記す)が装備され、半導体製造装置における半導体デバイス等の製造に関する複雑な手順はPLCによるシーケンス制御に基づいて実行される。PLCは、コンピュータのハードシステムと、そのメモリに記憶されるプログラムとに基づいて構成されており、プログラムを適宜に組みかつメモリに格納することにより、必要とされる半導体製造工程に応じて自在にかつ任意にシーケンス制御の手順が設定される。ユーザ企業の工場や研究所等の所在する場所に設置された半導体製造装置は、ユーザごとに必要とされるプログラムが組み込まれ、要求される動作が実行される。
【0003】
近年では、半導体製造装置は、日本国内だけではなく、多数の装置が近隣のアジア諸国やさらに遠く欧米諸国等にも輸出・販売され、半導体製造に使用されている。
【0004】
ユーザ企業で稼動している半導体製造装置で動作トラブルが生じた場合、メーカのサポート部門では、国内の場合にはサポート担当者が一般的に直接に半導体製造装置の設置場所に出向いてその動作状況をチェックし、装置状況を把握することができる。他方、半導体製造装置が海外等の遠隔の地に在る場合には、現地にいる人間に電話で装置状況を聞くしかなかった。
【0005】
関連する従来技術としては、リモートメンテナンス方法を開示する特許文献1を挙げることができる。この特許文献1では、公衆回線または専用線を用いてメンテナンス用コンピュータと現地のPLCと接続し、PLCに保存されたデータの受信等を行っている。このシステムによれば、メンテナンス用コンピュータから現地のPLCのプログラム変更等を行うことができる。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−10607号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
半導体製造装置で動作トラブルが生じた場合、当該装置の動作は停止される。ユーザにおいては、迅速に、半導体製造装置の動作トラブルの原因を究明し、それを取り除き、再動作することが必要となる。
【0008】
サポートセンタから離れた遠隔の地に設置された半導体製造装置で動作トラブルが生じた場合には、現地の人間に電話をかけて装置状況を聞いていたが、装置の動作状況を正確に判断できないのが実状であった。このため、現地に直接に技術者を赴かせ、状況を把握させることが多かった。この結果、半導体製造装置のメーカにとっては手間およびコストがかかるものであり、ユーザの企業にとっては装置トラブルに対する対処が遅いという問題が起きた。そこで、近年のIT(情報技術)を利用して遠隔の地にある半導体製造装置の異常動作の状況を正確に把握できる方法が要求される。
【0009】
電話回線等の通信手段を利用して、遠隔の地に設置された半導体製造装置の稼動状態をリアルタイムでモニタするシステムを構成することも考えられるが、この場合、トラブルが発生した瞬間の状況を見るためには、監視員には、当該トラブルが発生するまで継続して監視することが要求される。さらに、モニタ表示がリアルタイムで変化するように構成されている場合には、トラブル状態の表示は瞬間に消えてしまうので、原因究明の観点では良好なシステムとは云えない。
【0010】
さらに現地の半導体製造装置を直接に監視することが可能な、ITを利用した遠隔監視システムを構築する場合には、現地装置に直接に接続される通信回線が形成されることから、誤操作による人為的ミス、ハッキング等の不正行為による装置へのダメージが生じる可能性がある。そこで、そのような事態発生を防止するセキュリティの対策も十分に講じておくことも要求される。
【0011】
上記では半導体製造装置の例を説明したが、PLCを備え、PLCによって同様にシーケンス制御される他の電子部品製造装置であっても同様な課題が提起される。
【0012】
本発明の目的は、上記課題に鑑み、遠隔の地に設置された半導体製造装置等で例えば動作トラブルが生じたときサポータセンタのコンピュータでトラブルの瞬間の状態をモニタすることができ、トラブル原因の究明上有用であり、現地装置との間に直接的な接続回線を設けることなく必要データの送信・受信を行うことができ、高いセキュリティ環境を実現できる電子部品製造装置の遠隔監視のための装置およびシステムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段および作用】
本発明に係る電子部品製造装置の遠隔監視のための装置およびシステムは、上記目的を達成するために、次の通り構成される。
【0014】
本発明に係る遠隔監視装置(請求項1に対応)は、
電子部品製造装置に付設されかつ、電子部品製造装置のシーケンス制御を実行するプログラムおよび電子部品製造装置の各部の動作状態に係るデバイスデータを記憶するプログラマブル・ロジック・コントローラと、
プログラマブル・ロジック・コントローラに記憶されたデバイスデータを取得し送信する送信装置と、
プログラマブル・ロジック・コントローラが記憶するプログラムと同一のプログラムを有し、送信装置から送信されたデバイスデータを受信し、受信したデバイスデータを同一のプログラムの上に重ね合わせて表示することにより電子部品製造装置の各部の、瞬間の動作状態を再現して表示する仮想プログラマブル・ロジック・コントローラと、
を有することを特徴とする。
【0015】
上記遠隔監視装置では、現地に置かれた製造装置がPLCでシーケンス制御される場合、当該PLCと同等の制御内容を有する仮想PLCを備え、装置状態データに関する制御データを現地の製造装置のPLCから送信等で入手して、仮想PLCで動作状態を再現することが可能である。これによって、動作トラブル等の動作状態を再現し、異常の原因を究明することが可能となる。
【0016】
本発明に係る遠隔監視装置(請求項2に対応)は、上記の構成において、好ましくは、送信装置は、プログラマブル・ロジック・コントローラのシーケンス制御状態を監視し、予め定められたデータ取得条件を満たしたときデバイスデータを取得しかつメモリに記憶することを特徴とする。
【0017】
上記の遠隔監視システムによれば、現地において、電子部品製造像装置に付設されかつこれのシーケンス制御を実行すると共に各部の動作状態に係るデータを記憶するPLCと、当該PLCに対して動作トラブルの発生等を知らせる監視データのチェックを行う現地管理コンピュータを備える。現地管理コンピュータは、現地ごとに設定された管轄範囲に属する複数の電子部品製造装置のそれぞれを管理し、異常発生等の状態が生じていないか否かを定期的にチェックする。他方、サポートセンタには監視コンピュータを備え、かつこの監視コンピュータは、メンテナンスの対象である電子部品製造装置に付設されたPLCと同等の仮想プログラムが用意されている。サポータセンタの監視コンピュータは、監視対象のすべての電子部品製造装置について仮想PLCが用意されている。現地管理コンピュータで、任意の1台の電子部品製造装置のPLCの監視データチェックで、例えば異常発生の情報を受けたときには、当該現地管理コンピュータは、その時の装置状態データをPLCから取得し、リスト状のデータを作成しかつ送信のためのデータ処理し、インターネットを経由してサポートセンタの監視コンピュータに送信する。監視コンピュータでは、装置状態データを受信し、これに基づいて動作トラブル等の状態をモニタする。
【0018】
本発明に係る遠隔監視装置(請求項3に対応)は、上記の構成において、好ましくは、送信装置から仮想プログラマグル・ロジック・コントローラへのデバイスデータの送信はインターネットを経由して送られる電子メール形式で行われることを特徴とする。この構成により、通常の通信手段である電子メールで装置状態データが送信される。送信の手段は、インターネットを利用した通常の手段が使用される。他方、送信される装置状態データはリスト状のビットデータまたは数字の羅列状態で表現されているので、仮に漏洩したとしても、そのままではまったく意味が不明である。
【0019】
本発明に係る遠隔監視装置(請求項4に対応)は、上記の構成において、好ましくは、データ取得条件は、シーケンス制御状態で異常が生じたという条件であり、送信装置は異常時の状態を含むデバイスデータを仮想プログラマブル・ロジック・コントローラに送信することを特徴とする。
【0020】
本発明に係る遠隔監視装置(請求項5に対応)は、上記の構成において、好ましくは、仮想プログラマブル・ロジック・コントローラは、受信したデバイスデータを用いて、電子部品製造装置における動作状態を表示し、異常の原因を見出すようにしたことを特徴とする。監視コンピュータの表示部の画面上で、仮想PLCによって、ラダープログラムに従って各制御対象要素の動作状態を表示することができる。
【0021】
さらに他の遠隔監視装置(請求項6に対応)は、上記の構成において、好ましくは、仮想プログラマブル・ロジック・コントローラ送信されるデバイスデータは動作トラブルの発生時点の瞬間のデータ、およびその前または後の所定の時間間隔に含まれるデータであることを特徴とする。この構成によれば、動作トラブルが発生した瞬時の装置状態データだけではなく、設定されたその前の特定時間の間の動作状態も見ることができるので、より正確な原因分析を行うことができる。
【0022】
さらに他の遠隔監視装置(請求項7に対応)は、上記の構成において、好ましくは、データ取得条件は、予め定められた定期的なデバイスデータ送信時である。この構成により、サポートセンタの監視コンピュータは予知保全等のメンテナンス管理にも対処できる。
本発明に係る遠隔監視装置(請求項8に対応)は、
電子部品製造装置に付設されかつ、電子部品製造装置のシーケンス制御を実行するプログラムおよび電子部品製造装置の各部の動作状態に係る状態データを記憶するプログラマブル・ロジック・コントローラと、
プログラマブル・ロジック・コントローラに記憶された状態データを取得し送信する送信装置と、
プログラマブル・ロジック・コントローラが記憶するプログラムと同一のプログラムを有し、送信装置から送信された状態データを受信し、受信した状態データと同一のプログラムにより電子部品製造装置の各部の動作状態について動作トラブルが発生した時点のプログラム状態を再現する仮想プログラマブル・ロジック・コントローラと、
を有することを特徴とする。
本発明に係る遠隔監視装置(請求項9に対応)は、上記の構成において、好ましくは、送信装置は、プログラマブル・ロジック・コントローラのシーケンス制御状態を監視し、予め定められたデータ取得条件を満たしたとき状態データを取得しかつメモリに記憶することを特徴とする。
本発明に係る遠隔監視装置(請求項10に対応)は、上記の構成において、好ましくは、送信装置から仮想プログラマグル・ロジック・コントローラへの状態データの送信はインターネットを経由して送られる電子メール形式で行われることを特徴とする。
本発明に係る遠隔監視装置(請求項11に対応)は、上記の構成において、好ましくは、データ取得条件は、シーケンス制御状態で異常が生じたという条件であり、送信装置は異常時の状態を含む状態データを仮想プログラマブル・ロジック・コントローラに送信することを特徴とする。
本発明に係る遠隔監視装置(請求項12に対応)は、上記の構成において、好ましくは、仮想プログラマブル・ロジック・コントローラは、受信した状態データを用いて、電子部品製造装置における動作状態を再現し、異常の原因を見出すようにしたことを特徴とする。
本発明に係る遠隔監視装置(請求項13に対応)は、上記の構成において、好ましくは、仮想プログラマブル・ロジック・コントローラへ送信される状態データは、動作トラブルの発生時点の瞬間のデータ、およびその前または後の所定の時間間隔に含まれるデータであることを特徴とする。
本発明に係る遠隔監視装置(請求項14に対応)は、上記の構成において、好ましくは、データ取得条件は、予め定められた定期的な状態データ送信時であることを特徴とする。
本発明に係る遠隔監視装置(請求項15に対応)は、上記の構成において、好ましくは、送信装置から送信されるデータはリスト状に表現されたデータであることを特徴とする。
本発明に係る遠隔監視装置(請求項16に対応)は、上記の構成において、好ましくは、リスト状に表現されたデータはビットデータあるいは他の形式の数値が羅列されたリスト状のデータであることを特徴とする。
本発明に係る遠隔監視装置システム(請求項17に対応)は、電子部品製造装置と、該電子部品製造装置に設けられた遠隔監視装置とから構成される電子部品製造装置の遠隔監視装置システムであって、該遠隔監視装置が上記のいずれかの遠隔監視装置であることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて説明する。
【0024】
実施形態で説明される構成、形状、大きさおよび配置関係については本発明が理解・実施できる程度に概略的に示したものにすぎない。従って本発明は、以下に説明される実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に示される技術的思想の範囲を逸脱しない限り様々な形態に変更することができる。
【0025】
図1は本発明に係る遠隔監視の装置およびシステムの全体的な構成を示している。11は監視対象である半導体製造装置を示し、ブロック12は半導体製造装置11を製造しユーザに販売するメーカを概念的に示し、ブロック13はメーカ12のサポートセンタを示している。
【0026】
本実施形態では、電子部品製造装置の代表例として半導体製造装置を説明するが、本発明の適用例はこれに限定されず、付設されたプログラマブル・ロジック・コントローラによるシーケンス制御で動作する電子部品製造装置に一般的に適用される。
【0027】
半導体製造装置は実際には同様な複数台の装置が設置されているので、複数の半導体製造装置をブロック11Aで示している。説明の便宜上、以下で説明の対象となる1台の半導体製造装置には参照符合11を付し、他の複数台の半導体製造装置には参照符合11Aを付している。以下では、主に、半導体製造装置11の動作状態に関する監視について説明する。
【0028】
半導体製造装置11は、これを購入したユーザ(一般的に半導体製造企業)20の工場または研究所等が所在する場所に設置されている。半導体製造装置11の設置場所は日本国内または諸外国である。この遠隔監視システム10は、主に、メーカ12のサポートセンタ13から遠い遠隔の地に設置された半導体製造装置11の動作におけるトラブル(動作異常)の発生状態を監視するためのシステムである。従って半導体製造装置11は距離的に遠い遠隔の地に設置されておリ、通常は、諸外国での設置を想定している。また半導体製造装置のメーカ12のサポートセンタ13は、ユーザ20に納品された装置の動作トラブルに対処しかつそのメンテナンスを行う部門であり、その名称は任意に定められる。
【0029】
さらにサポートセンタ13では、その他に、半導体製造装置11の動作について、予め定められたデータ取得条件の下で定期的に装置状態データを現地から受信するようになっている。半導体製造装置11に係る装置状態データの現地からの送信、サポートセンタ13における後述する監視コンピュータでの受信は、半導体製造装置11に関する通常のメンテナンスの必要性のためである。特に半導体製造装置11におけるターゲットやゲートバルブ等、使用頻度に応じて消耗される部品に関する交換等の予知保全のため、かかる装置状態データの送信・受信が行われる。なお、装置状態データを送信する側としては、半導体製造装置11に付設された通信機能を有するプログラマブル・ロジック・コントローラから直接に送信が行われてもよいし、現地の管理コンピュータから送信が行われてもよい。
【0030】
上記の複数台の半導体製造装置11,11Aは同じタイプの装置であっても、異なるタイプの装置であってもよい。また1台の装置に付設されるPLCの数は1つに限られず、複数のPLCが付設される場合もある。基本的に、複数台の半導体製造装置11,11Aのそれぞれにおいては、異なる半導体製造プロセスが実行される。
【0031】
半導体製造装置11の動作は、付設されたプログラマブル・ロジック・コントローラ(以下「PLC」)14によるシーケンス制御に基づいて実行される。PLC14は、コンピュータのハードウェア部分と、そのメモリに記憶されかつ自由に変更可能なシーケンス制御手順に係るプログラムのソフトウェア部分とから構成されている。PLC14のメモリに記憶されるプログラムは、シーケンス回路(リレー回路)やタイムチャートに近いシーケンス制御に適した言語を用いたPLC専用の例えばラダープログラムである。半導体製造装置11の動作は、付設されたPLC14により、その動作目的に応じて組まれたプログラムの指定する手順に従ってシーケンス制御に基づき制御される。
【0032】
他の半導体製造装置11Aも個別に同様なPLC14Aを備えている。
【0033】
サポートセンタ13から離れた遠隔地に設置された半導体製造装置11に対して、現地ごとに、現地管理コンピュータ15が設けられる。現地管理コンピュータ15は、例えばパーソナル・コンピュータ(PC)で構成されている。現地管理コンピュータ15は、その管轄範囲に含まれる半導体製造装置11のPLC14とケーブル16で接続されており、半導体製造装置11の動作状況を監視しかつ管理する。
【0034】
現地管理コンピュータ15によって管轄される範囲には、通常、他の複数台の半導体製造装置11Aが含まれ、現地管理コンピュータ15は同様にそれぞれのPLC14Aとケーブル16で接続されている。
【0035】
半導体製造装置11の半導体製造工程に係る動作は、それに設けられたPLC14のメモリに格納されるラダープログラムに基づいて実行される。半導体製造装置11における半導体製造のプロセスにおいて動作トラブル(異常)が起きた場合、その後の状況は動作トラブルに応じて決まる。動作トラブルが重く、その後の動作に影響があるときには半導体製造装置11の動作は停止状態にされ、動作トラブルが軽い時には動作は継続される。動作トラブルの例としては、機械的可動部分の異常トラブル、アラーム系の異常通知、電源系の異常トラブル、ラダープログラムに起因するトラブル等がある。上記の動作トラブルに関して、ハードウェア部分の異常は、装置状態情報として信号(データ)がPLC14に与えられる。従って、PLC14で生成されまたは受信・記憶されるデータを監視すれば、ハードウェア側のトラブルも知ることが可能となる。なおPLC14におけるソフトトラブルも監視できる。半導体製造装置11で動作トラブルが生じたときには、PLC14のメモリには記録が残されることになる。
【0036】
上記のごとく現地管理コンピュータ15はケーブル16で半導体製造装置11のPLC14に接続されておリ、現地管理コンピュータ15自体は、ラダープログラム等を備えていない。従って現地管理コンピュータ15は、ケーブル16を経由してPLC14にアクセスすることにより、半導体製造装置11のシーケンス制御の状態(異常状態を含む)を監視するように構成されている。現地管理コンピュータ15は、PLC14において動作トラブルに係る情報が入手された時に当該動作トラブルが起きた瞬間の装置状態データを取得する。
【0037】
上記の現地管理コンピュータ15は、インターネット21を介して外部とデータの送受を行えるように通信機能部を有している。この通信機能部によって現地管理コンピュータ15は他のコンピュータに対してEメール配信を行うことができる。
【0038】
他の管轄範囲に含まれる複数の半導体製造装置11Aに対しても、現地管理コンピュータ15と同等の機能を備えた他の現地管理コンピュータ15Aが設置されている。
【0039】
一方、サポートセンタ13には監視コンピュータ22が設けられる。この監視コンピュータ22はPLC14と同等なラダープログラムが記憶されており、監視コンピュータ22ではPLC14と同等な仮想PLCが実現される。同様にして、他の複数の半導体製造装置11AのPLC14Aに関しても、監視コンピュータ22は仮想PLCを実現できる構成を有している。なお図1において、番号23は監視コンピュータ22を介してメンテナンス管理作業を行う担当者を概念的に示している。
【0040】
次に図2を参照して現地管理コンピュータ15の動作について説明する。この動作は、現地での半導体製造装置11のPLC14と現地管理コンピュータ15との間の異常管理および通報の動作である。
【0041】
前述した通り半導体製造装置11での半導体製造プロセスはPLC14のメモリに記憶されたラダープログラムに基づくシーケンス制御の手順に従って行われる。半導体製造装置11の電源系、基板搬送用のロボット系、原料ガス供給系、真空排気装置、プロセス条件設定系等の動作はラダープログラムによって実行される。同時に、PLC14は半導体製造装置11の各部から動作状態に係る信号を受信し、装置状態データとしてそのメモリに格納する。動作に係る信号に関しては、異常状態が生じているか否かについてはラダープログラム(異常監視機能を有するプログラム)で判断される。PLC14において異常監視プログラムで異常が見出された時には、監視データとしてそのメモリに記憶される。通常、半導体製造装置11のいずれかの部分で異常が生じた時には、その半導体製造の動作は動作トラブルの内容に応じて停止されまたは継続される。
【0042】
上記前提の下で図2のフローチャートを説明する。図2のフローチャートで示される動作は現地管理コンピュータ15で実行される。図2に示すごとく、現地管理コンピュータ15はケーブル16を経由して定期的にPLC14における監視データを読み出す(ステップS11)。監視データの読み出しステップでは、PLC14へアクセスを行い(ステップS12)、そのメモリに記憶される前述の監視データを読み出す。次に現地管理コンピュータ15は、PLC14から読み出された監視データについて、データ取得条件が成立するか否かを判定する(ステップS13)。判断ステップS13では、前述のごとくPLC14において半導体製造装置11の各部で異常(動作トラブル)が発生した時には監視データとしてその内容が記憶されているので、監視データで異常データが含まれているときには「データ取得条件が成立した」(YES)と判定され、そうでないときには「データ取得条件が成立しない」(NO)と判定される。判断ステップS13でNOであるときには、ステップS11〜S13が繰り返される。判断ステップS13でYESであるときには、ステップS14に移行する。
【0043】
ステップS14ではPLC14からの装置状態データの読み出しが行われる。装置状態データの読み出しステップでは、現地管理コンピュータ15は、ケーブル16を経由してPLC14にアクセスし(ステップS15)、そのメモリから装置状態データが読み出される。
【0044】
現地管理コンピュータ15で実行される上記のステップS11〜S15によれば、当該現地管理コンピュータ15において、半導体製造装置11において何らかの動作トラブルが発生した時、これをPLC14に記憶される監視データをチェックすることにより即座に知得し、装置状態データを読み出すことにより動作トラブルが起った瞬間の装置状態データを得ることができる。
【0045】
現地管理コンピュータ15は、PLC14から半導体製造装置11についての装置状態データを入手すると、その後、入手した装置状態データのパッケージング処理が行われる(ステップS16)。データのパッケージング処理は、例えば図4に示すごとくPLC14でリスト(一覧)状態で表現された装置状態データに関して、当該リスト状の装置状態データをEメールに添付可能にする処理を行う。ここで、リスト状に表現された装置状態データは、PLC14によるシーケンス制御を実行するラダープログラムで用いられ、かつPLC14でのラダープログラム上に重ねられるものである。装置状態データによって、PLC14の動作状態をディスプレイでの表示内容に基づきモニタすることが可能となる。
【0046】
次のサブルーチン処理のステップS17では、現地管理コンピュータ15からサポートセンタ13の監視コンピュータ22へ、上記のパッケージングされたリスト状の装置状態データを添付したEメールを送信するための、当該Eメールを作成する処理が行われる。作成されたEメールは、設定された送信先へメールデータ24として送信される(ステップS18)。図1において、通信回線上でイメージ的に示されたEメール25は、上記メールデータ24を含み、現地管理コンピュータ15からインターネット21を経由してサポートセンタ13の監視コンピュータ22に送られるEメールである。上記メールデータ24の中には装置状態データのリストが含まれている。図4に示された装置状態データの詳細については後で説明される。
【0047】
以上のごとく、現地管理コンピュータ15は、半導体製造装置11の製造動作をそのPLC14にアクセスすることにより監視し、半導体製造装置11で動作トラブルが発生した時にはその瞬間の装置状態データを取得し、Eメール25でサポートセンタ13の監視コンピュータ22に送信する。現地管理コンピュータ15は、管轄範囲に属するすべての半導体製造装置11,11Aについて同様に動作監視を行い、各装置の装置状態データを適宜に収集・保存する。
【0048】
次に図3を参照して、サポートセンタ13における監視コンピュータ22の特徴的動作を説明する。
【0049】
監視コンピュータ22は、現地管理コンピュータ15からEメール25の形式で送信されてくる装置状態データを受信し、当該装置状態データに基づき、半導体製造装置11の動作トラブルの原因を究明する。
【0050】
監視コンピュータ22では仮想PLCを備えている。ここで「仮想PLC」とは、半導体製造装置11のシーケンス制御を行うPLC14に用意されたラダープログラムと同等の内容を監視コンピュータ22でソフト的に実現することである。従って最初のステップS21では、仮想PLCを作成する処理が行われる。この例では、上記PLC14と同じラダープログラムが用意されることを意味する。Eメール25によってメールデータ24が送信され、監視コンピュータ22がこれを受信すると、仮想PLCに、メールデータ24に含まれる現地PLC14の装置状態データが書き込まれる(ステップS22)。担当者23は、監視コンピュータ22でEメール25の受信があると、監視コンピュータ22から通報を受ける。上記ステップS22の処理が実行されると、担当者23が所要の操作を行うことにより、監視コンピュータ22の表示装置において、現地のPLC14と同じ状態を再現した仮想PLCが表示され、担当者23はこれをモニタすることができる(ステップS23)。監視コンピュータ22の表示装置に表示された仮想PLCをチェックすることにより担当者23は、半導体製造装置11で発生した動作トラブルの原因を解析し、当該動作トラブルを究明することができる(ステップS24)。
【0051】
次に図4〜図6を参照して上記ステップS23,S24の内容の一例について詳述する。図4は、PLC14から取得されかつ現地管理コンピュータによって送信されてきた前述した装置状態データのリストの一例を示し、図5はラダープログラム(ソースコード)の一部を表示した状態を示し、図6は、図5に示したラダープログラム上に仮想PLCを表示した状態を示す。
【0052】
図4に示したPLC14における装置状態データのリスト31では、L1000〜L1352に含まれる352個、およびL4000〜L4352に含まれる352個のデバイス(変数)における数値が示されている。L1000〜L1352およびL4000〜L4352の各デバイスでの数値は、ビットデータで示されており、ONの状態を“1”、OFFの状態を“0”で表現している。なお図4に示したリストにおいて、上縁に記載された「0〜F」の文字は、16進数表記を表している。従って例えばL1000に関する斜線で示された行32では右側の最初の0から左側の最後の0までの32個のビットデータはL1000〜L1031までのデバイスのビットデータを示している。その下に続く他の行についても同様である。リスト31では各行で右側から左側に向かってデバイス番号のカウントアップを行う。
【0053】
上記のリスト31において、L1000〜L1352、L4000〜L4352の各デバイスでのビットデータは、それぞれ、PLC14におけるラダープログラムで表現される各制御対象要素の状態に関するON状態(“1”)またはOFF状態(“0”)を示している。
【0054】
上記の装置状態データのリスト31は、全体として、単なるビットデータあるいは他の形式の数値が羅列されたリストである。従って、リスト31は暗号的な性質を有する符合羅列となり、リスト31だけを見ただけでは、半導体製造装置11の状態がどのようになっているのかを判断するのは実際上不可能である。リスト31の装置状態データは、PLC14のラダープログラムの上に重ね合せかつモニタして始めてその意味が明確になる。故に、通常のインターネット21を経由してEメール形式でデータ送信が行われ、仮にその間にデータの漏洩があったとしても、問題は起きないと考えられる。
【0055】
上記のステップS21で作成される仮想PLCの基となるラダープログラムは、図5に示されるごときものである。このラダープログラム41では、一例としてシーケンスステップ9057の箇所42が示され、この部分での制御対象要素として、「NOMALY ON」43、「ALARM 電源ON異常」44、「ALARM 電源トラブル」45、「ALARM HVプロテクト」46、「ALARM HVプロテクトOFF」47、「ALARM HV−R1−1電源異常」48が示されている。またこれらの制御対象要素43〜48のそれぞれにはSM400、L4280、L4282、L4283、L4288、L1105の番号が付されている。これらの番号は装置状態データのリストにおける上記デバイスに対応づけられるものである。このうち、L4280とL1105は、上記リスト31中で示され、それぞれ“1”となっている。
【0056】
監視コンピュータ22では、上記ステップS21によって、図5に示されたラダープログラム41に基づき仮想PLCが用意される。監視コンピュータ22で用意された仮想PLCに、リスト31に示される受信した装置状態データを書き込むと、図6に示されるような仮想PLC51が示される。この仮想PLC51は、現地のPLC14の状態と同じ状態が再現される。仮想PLC51は、図5に示したラダープログラム41の上に、リスト31で与えられたON/OFF情報(各デバイスの数値)を重ね合せることにより、監視コンピュータ22の表示部に表示される。仮想PLC51において、図5で示された制御対象要素には同一の符合を付している。図6に示した仮想PLC51によれば、各制御対象要素のON/OFF状態が示されている。この図示例では、「NOMALY ON」43、「ALARM 電源ON異常」44、「ALARM HV−R1−1電源異常」48がON状態になっている。「NOMALY ON」43はその制御特性上常にON状態に保持される。「ALARM 電源ON異常」44すなわちL4280、「ALARM HV−R1−1電源異常」48すなわちL1105のON状態によって、半導体製造装置11での動作トラブルの原因が判明する。すなわち、「L4280(アラーム電源のオン異常)が原因でリア側1番の高圧電源の異常(L1105)が発生している」ということが、これをモニタする担当者23に理解される。
【0057】
上記の遠隔監視システムの構成によれば、遠隔地に設置された半導体製造装置11の動作でトラブルが発生したときに、即座に動作トラブルの瞬間の状態をサポートセンタ13の監視コンピュータ22でモニタし、トラブル原因を即座に解析でき、現地に対して迅速に対処の指示を出すことができる。
【0058】
上記の構成によれば、監視コンピュータ22からインターネット21を介して半導体製造装置11のPLC14に直接に接続されておらず、現地管理コンピュータ15から装置状態データを送るようにしたため、装置の安全性が確保できるという利点がある。また半導体製造装置11で動作トラブルが起った瞬間の装置状態データを現地の管理コンピュータ15で吸い上げるようにしているため、サポートセンタ13の監視コンピュータ22を常に現地管理コンピュータ15に接続しておく必要がなく、データの漏洩阻止管理の上でも安全である。
【0059】
装置状態データの送信には通常のEメールすなわち電子メールが利用されるので、データ送信のための設備コストを安価にすることができる。またインターネット21との接続には、ファイアウォール等の既存のネットワークセキュリティ機器を利用して高いセキュリティを確保することができる。他方、電子メールを利用するにも拘らず、リスト状の装置状態データそのものからその意味内容を取り出すことは困難であるので、データ保護の観点で安全である。
【0060】
さらに通常の電子メールを利用することから、例えばユーザの本社やユーザの管理担当者、他のサービスマン等のPCや携帯電話等にも所要のデータや、トラブル発生の通話またはメッセージを、同時に、または所要処理の後の所定時間後に送信することもできる。複数の場所に通報を行うように構成することもできる。携帯電話を利用する場合には、リアルタイムな通報を行うことができる。
【0061】
上記実施形態の変形としては、例えば、現地管理コンピュータ15による装置状態データの送信に関して、送信が許容されるデータエリアと送信不許可のデータエリアを設定し、選択的にデータ送信を行うように構成することも可能である。送信不許可のデータエリアに関しては、権限を有する人間のみが設定することができるように制限することでデータ管理が行われる。これによって、半導体製造装置11の動作トラブルに関する装置状態データの管理を高いセキュリティを保持して行うことができる。
【0062】
上記の実施形態では、現地管理コンピュータ15と半導体製造装置11との関係で説明したが、その他の半導体製造装置との関係においても同様に遠隔監視を行うことができる。
【0063】
次に、図7および図8を参照して、本発明に係る半導体製造装置の遠隔監視システムの他の実施形態を説明する。遠隔監視システムのハードウェアの構成は上記実施形態と実質的に同じであるので、ソフトウェアの構成部分のみを示す。図7は図2に対応し、図8は図3に対応している。図7と図8のフローチャートにおいて、図2と図3で説明された同一の要素には同一の符合を付し、その説明を省略し、以下で特徴的な構成部分のみ説明する。
【0064】
この実施形態では、現地管理コンピュータ15で半導体製造装置11のPLC14から取得する装置状態データを、動作トラブルが発生した時点の瞬時のデータだけではなく、その前(または後)の所要時間間隔のデータを含む時系列の複数のデータとするものである。例えば、アラーム発生の動作トラブルが生じた時に、その前の5秒間のデータを0.1秒刻みに取得する。
【0065】
図7のフローチャートを参照して現地管理コンピュータ15の動作を説明する。ステップS11,S12,S13,S17,S18およびメールデータ24は前述の実施形態で説明した通りである。最初のステップS31では、半導体製造装置11のPLC14へアクセスを行って(ステップS32)、半導体製造装置11の装置状態データを読み出す。読み出された装置状態データは、現地管理コンピュータ15のメモリに記憶され、保存される(ステップS33)。本実施形態の構成では、動作トラブルの発生とは関係なく、装置状態データがPLC14から読み出され、メモリにデータ保存が行われる。
【0066】
次の段階で、前述したステップS11,S12,S13が実行される。これらのステップは、半導体製造装置11のいずれかで異常が生じたか否かをPLC14における監視データを読み出し、チェックすることにより判断する。判定ステップS13でNOであるときには、ステップ35に移行する。ステップS35では、メモリに保存された装置状態データに関して特定過去(例えば5秒前)より古いデータを破棄する処理が行われる。判定ステップS13がYESとならない限り、上記のステップS31〜S33,S11〜S13,S35が繰り返される。現地管理コンピュータ15のメモリには所定過去の特定時間内に含まれる装置状態データが保存される。
【0067】
判定ステップS13でYESと判断されると、次のステップS34に移行する。ステップS34は、装置状態データのパッケージング処理を行うサブルーチン処理である。この実施形態の場合には、予め設定された特定時間の装置状態データのパッケージングが行われる。この装置状態データは、上記のステップS33で保存されたデータである。その後、前述の実施形態と同様にステップS17,S18が実行され、メールデータ24がインターネット21を介して監視コンピュータ22へ送信される。ただしステップS18が実行された後、ステップS35を実行して最初のステップS31に戻る。その後、前述した処理が繰り返される。
【0068】
次に、図8のフローチャートを参照して監視コンピュータ22の動作を説明する。ステップS21,S23,S24およびメールデータ24は前述の実施形態で説明した通りである。この実施形態では、現地管理コンピュータ15から送信されてきたメールデータ24から、現地のPLC14の状態データの任意の時間または連続的な特定時間のデータを選択する(ステップS41)。選択された装置状態データを前述したごときPLCに書き込む(ステップS42)。このステップS42は、前述のステップS22に対応している。その後、上記実施形態と同様にステップS23,S24が実行される。
【0069】
この実施形態によれば、サポートセンタ13の監視コンピュータ22での仮想PLCで再現される状態を動作トラブルの前後の特定期間の装置状態を時間を追って再生することができる。これにより、動作トラブルが発生した瞬間だけではなく、その前あるいはその後の動作状態を再生することができるので、分かりにくかった問題点を明確にすることができる。なお、監視コンピュータ22での仮想PLCにおける動作プログラムの再現においては、例えば5秒間のデータを30秒に延長してゆっくり再生することも可能である。
【0070】
前述の実施形態は次のように変形することができる。上記の遠隔監視システムは、遠隔の地にある複数の半導体製造装置の動作状態の監視を行うシステムであったが、本発明の遠隔監視システムの監視対象は半導体製造装置に限られない。例えば、光学的記憶媒体や磁気記憶媒体等の製造装置のごとく、PLCによってシーケンス制御される電子部品製造装置に一般的に適用することができる。
【0071】
また前述したPLCの言語としては、上記のラダープログラムの他に、リスト、スクリプト、SFC等があり、これらの言語の場合にも同様に適用することができる。
【0072】
上記実施形態による遠隔監視システムにおけるサポートセンタ13での監視コンピュータ22においては、予知保全等のメンテナンスのための装置状態データも受信し、担当者23は必要に応じて部品交換等の判断を行い、現地に対して部品交換等の指示を送信する。
【0073】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように本発明によれば、次の効果を奏する。
【0074】
サポートセンタから遠隔の地に設置された少なくとも1台の半導体製造装置等についてそのPLCの監視データをチェックする現地管理コンピュータを設け、当該現地管理コンピュータは動作トラブルを検出したときには半導体製造装置等に関する装置状態データをPLCから取得して電子メール形式でサポートセンタの監視コンピュータに送信し、監視コンピュータでは仮想PLCを備え、受信した装置状態データを仮想PLCでモニタするように構成したため、遠隔の地に設置された半導体製造装置等で動作トラブルが生じたときサポータセンタの監視コンピュータで動作トラブルの瞬間の状態を再現してモニタすることができ、動作トラブルの原因を正確に究明できる。
【0075】
データ送信手段としてインターネットを利用し、電子メールでデータ送信を行うようにしたため、安価なシステムで構築でき、かつ送信される装置状態データは単なるビットデータまたは数字が羅列されたリストにすぎないので、暗号的な性質を有し、対応する仮想PLCが用意されない限りその意味を全く理解する事ができず、現地装置との間に直接的な接続回線を設けることなく必要データの送信・受信に関して高いセキュリティ環境を実現できる。
【0076】
現地管理コンピュータから監視コンピュータへ送信される装置状態データについて、動作トラブルが発生した時点のデータとその前後のデータも含む設定された特定時間のデータを送るようにしたため、仮想PLCによる動作状態の再現もより正確になり、トラブル原因をさらに正確に究明することができる。
【0077】
また現地に置かれた半導体製造装置等では、動作トラブル時だけではなく、予め設定されたデータ取得条件を満たすときにPLCからの装置状態データを入手しサポートセンタ側に送信するように構成したため、サポートセンタ側の監視コンピュータにおいては予知保全等のメンテナンス管理に対しても対処することができる。
【0078】
本発明に係る遠隔監視装置によれば、遠隔の地にある半導体製造装置のごとき電子部品製造装置であってPLCによりシーケンス制御される装置の遠隔監視に適しておリ、仮想PLCを備えることにより、所要の装置状態データを入手するだけで遠隔地にあっても当該装置の動作状態を再現することができ、現場に行くことなく動作トラブルの原因究明を正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る半導体製造装置の遠隔監視システムの全体構成を示す構成図である。
【図2】現地管理コンピュータの監視・通報動作を説明するフローチャートである。
【図3】サポートセンタにおける監視コンピュータの監視動作を説明するフローチャートである。
【図4】現地管理コンピュータから監視コンピュータへ送信される装置状態データのリストの一例を示す図である。
【図5】監視コンピュータに用意される仮想PLCのためのラダープログラムの一例を示す図である。
【図6】監視コンピュータにおける仮想PLCでのシーケンス制御の動作再現状態を示す図である。
【図7】現地管理コンピュータの監視・通報動作の他の例を説明するフローチャートである。
【図8】サポートセンタにおける監視コンピュータの監視動作の他の例を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
10 遠隔監視システム
11,11A 半導体製造装置
12 メーカ
13 サポートセンタ
14,14A PLC
15,15A 現地管理コンピュータ
16 ケーブル
20 ユーザ
21 インターネット
22 監視コンピュータ
23 担当者
24 データメール
25 Eメール

Claims (17)

  1. 電子部品製造装置に付設されかつ、前記電子部品製造装置のシーケンス制御を実行するプログラムおよび前記電子部品製造装置の各部の動作状態に係るデバイスデータを記憶するプログラマブル・ロジック・コントローラ
    前記プログラマブル・ロジック・コントローラに記憶された前記デバイスデータを取得し送信する送信装置
    前記プログラマブル・ロジック・コントローラが記憶する前記プログラムと同一のプログラムを有し、前記送信装置から送信された前記デバイスデータを受信し、受信した前記デバイスデータを前記同一のプログラムの上に重ね合わせて表示することにより前記電子部品製造装置の前記各部の、瞬間の動作状態を再現して表示する仮想プログラマブル・ロジック・コントローラと
    を有することを特徴とする遠隔監視装置。
  2. 前記送信装置は、前記プログラマブル・ロジック・コントローラのシーケンス制御状態を監視し、予め定められたデータ取得条件を満たしたとき前記デバイスデータを取得しかつメモリに記憶することを特徴とする請求項1に記載の遠隔監視装置。
  3. 前記送信装置から前記仮想プログラマグル・ロジック・コントローラへの前記デバイスデータの送信はインターネットを経由して送られる電子メール形式で行われることを特徴とする請求項1または2に記載の遠隔監視装置。
  4. 前記データ取得条件は、前記シーケンス制御状態で異常が生じたという条件であり、前記送信装置は異常時の状態を含む前記デバイスデータを前記仮想プログラマブル・ロジック・コントローラに送信することを特徴とする請求項2または3に記載の遠隔監視装置。
  5. 前記仮想プログラマブル・ロジック・コントローラは、受信した前記デバイスデータを用いて、前記電子部品製造装置における動作状態を表示し、前記異常の原因を見出すようにしたことを特徴とする請求項4に記載の遠隔監視装置。
  6. 前記仮想プログラマブル・ロジック・コントローラ送信される前記デバイスデータは、動作トラブルの発生時点の瞬間のデータ、およびその前または後の所定の時間間隔に含まれるデータであることを特徴とする請求項4または5に記載の遠隔監視装置。
  7. 前記データ取得条件は、予め定められた定期的な前記デバイスデータ送信時であることを特徴とする請求項2に記載の遠隔監視装置。
  8. 電子部品製造装置に付設されかつ、前記電子部品製造装置のシーケンス制御を実行するプログラムおよび前記電子部品製造装置の各部の動作状態に係る状態データを記憶するプログラマブル・ロジック・コントローラと、
    前記プログラマブル・ロジック・コントローラに記憶された前記状態データを取得し送信する送信装置と、
    前記プログラマブル・ロジック・コントローラが記憶する前記プログラムと同一のプログラムを有し、前記送信装置から送信された前記状態データを受信し、受信した前記状態データと前記同一のプログラムにより前記電子部品製造装置の前記各部の前記動作状態について動作トラブルが発生した時点のプログラム状態を再現する仮想プログラマブル・ロジック・コントローラと、
    を有することを特徴とする遠隔監視装置。
  9. 前記送信装置は、前記プログラマブル・ロジック・コントローラのシーケンス制御状態を監視し、予め定められたデータ取得条件を満たしたとき前記状態データを取得しかつメモリに記憶することを特徴とする請求項8に記載の遠隔監視装置。
  10. 前記送信装置から前記仮想プログラマグル・ロジック・コントローラへの前記状態データの送信はインターネットを経由して送られる電子メール形式で行われることを特徴とする請求項8または9に記載の遠隔監視装置。
  11. 前記データ取得条件は、前記シーケンス制御状態で異常が生じたという条件であり、前記送信装置は異常時の状態を含む前記状態データを前記仮想プログラマブル・ロジック・コントローラに送信することを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の遠隔監視装置。
  12. 前記仮想プログラマブル・ロジック・コントローラは、受信した前記状態データを用いて、前記電子部品製造装置における動作状態を再現し、前記異常の原因を見出すようにしたことを特徴とする請求項11に記載の遠隔監視装置。
  13. 前記仮想プログラマブル・ロジック・コントローラへ送信される前記状態データは、動作トラブルの発生時点の瞬間のデータ、およびその前または後の所定の時間間隔に含まれるデータであることを特徴とする請求項11または12に記載の遠隔監視装置。
  14. 前記データ取得条件は、予め定められた定期的な前記状態データ送信時であることを特徴とする請求項9に記載の遠隔監視装置。
  15. 前記送信装置から送信されるデータはリスト状に表現されたデータであることを特徴とする請求項1または8に記載の遠隔監視装置。
  16. リスト状に表現された前記データはビットデータあるいは他の形式の数値が羅列されたリスト状のデータであることを特徴とする請求項15に記載の遠隔監視装置。
  17. 電子部品製造装置と、該電子部品製造装置に設けられた遠隔監視装置とから構成される電子部品製造装置の遠隔監視装置システムであって、該遠隔監視装置が請求項1〜16のいずれかに1項に記載された遠隔監視装置であることを特徴とする遠隔監視装置システム。
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