JP4369182B2 - 位置調整固定装置 - Google Patents

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Description

この発明は、位置調整固定装置に関し、特に、椅子の座部の高さ調整等に用いられる位置調整固定装置に関するものである。
この種の位置調整固定装置は、従来から、空気圧または油圧のシリンダを用いたピストン伸縮移動と復帰力を有する圧縮ばねとを組み合わせることによって構成されている。従来の装置では、流体圧シリンダが部材を所定の調整した位置に固定するために用いられている。
ところで、装置構成を簡素化するために流体圧シリンダの代わりにエラストマ(合成ゴム)等の弾性物質の膨張と収縮を利用して部材を所定の位置に調整し、固定する装置が、たとえば、特表平11−503810号公報に開示されている。
このような装置の場合、弾性物質を膨張または収縮させるためには、所定の変位を弾性物質に与える必要がある。上記の公報に開示された装置では、ばねバイアスを弾性物質に与える。また、従来の流体圧シリンダを用いたピストンの伸縮移動と同様にして、カム機構等を採用してバイアス力を弾性物質に与える。
しかしながら、ばねを用いてバイアス力を与える場合には、ばねの伸縮に必要なスペースが必要となり、装置構成が複雑になるという問題がある。また、カム機構を採用してバイアス力を与える場合には、使用頻度が増大するにつれて摩耗によってカム形状が変形し、所望のバイアス力を得ることができなくなるという問題がある。
特表平11−503810号公報
そこで、この発明の一つの目的は、従来の装置よりも構成を簡素化することが可能な位置調整固定装置を提供することである。
また、この発明のもう一つの目的は、使用頻度が増大しても所望のバイアス力を維持することが可能な位置調整固定装置を提供することである。
この発明の一つの局面に従った位置調整固定装置は、部材を直線移動させて所定の位置に固定させるための位置調整固定装置であって、筒部材と、ベース部材と、第1と第2の弾性部材と、間隔部材とを備える。筒部材は内周面を有する。ベース部材は筒部材に対して相対的に移動可能に配置されている。第1の弾性部材は、筒部材の内側に配置され、外周面が筒部材の内周面に接触し、または、筒部材の内周面から離隔するように弾性変形可能な物質からなる。第2の弾性部材は、ベース部材に固定され、バイアス力を与えるために弾性変形可能な物質からなる。間隔部材は、第1と第2の弾性部材の間の間隔を規制するように第1と第2の弾性部材の間に配置されている。位置を調整する場合には、バイアス力に打ち勝つことができる力で第1の弾性部材に向かって第2の弾性部材を押圧することによって、第2の弾性部材が軸線方向にほぼ直交する方向に膨張しかつ軸線方向に収縮するように弾性変形するとともに、第1の弾性部材が軸線方向に膨張しかつ軸線方向にほぼ直交する方向に収縮するように弾性変形して第1の弾性部材の外周面が筒部材の内周面から離隔する。位置を固定する場合には、バイアス力で第2の弾性部材が軸線方向に膨張しかつ軸線方向にほぼ直交する方向に収縮するように弾性変形するとともに、第1の弾性部材が軸線方向にほぼ直交する方向に膨張しかつ軸線方向に収縮するように弾性変形して第1の弾性部材の外周面が筒部材の内周面に接触する
この発明の一つの局面に従った位置調整固定装置においては、第2の弾性部材にバイアス力を与えると、そのバイアス力につりあった状態で第1の弾性部材の外周面が筒部材の内周面に接触するように弾性変形させることができる。第2の弾性部材はベース部材に固定されているので、この状態でベース部材を筒部材に対して所定の位置に固定することができる。第2の弾性部材のバイアス力に打ち勝つように第2の弾性部材を押圧すると、第1の弾性部材の外周面が筒部材の内周面から離隔するように第1の弾性部材が弾性変形する。これにより、ベース部材を筒部材に対して移動させることができるようになるので、位置を調整することができる。
このようにして、第1と第2の弾性部材に生じさせる弾性変形を利用して位置調整と固定とを行なうことができるので、従来の装置よりも構成を簡素化することができる。また、弾性物質を利用してバイアス力を与えるので、使用頻度が増大しても所望のバイアス力を維持することができる。
この発明の一つの局面に従った位置調整固定装置は、第1の弾性部材に向かって第2の弾性部材を押圧することによって、第1の弾性部材の外周面が筒部材の内周面から離隔するように第1の弾性部材が弾性変形するとともに第2の弾性部材が弾性変形するようにするために、以下のように構成されるのが好ましい。
間隔部材は筒部材である。位置調整固定装置は、棒状部材と、第1と第2の係止部材とをさらに備える。棒状部材は、一方端部と他方端部とを有し、中央部が間隔部材の中を挿通するように配置されている。第1の係止部材は棒状部材の一方端部に固着されている。第2の係止部材は、棒状部材の他方端部に固着されている。第1の弾性部材は第1の係止部材と間隔部材との間に配置されている。第2の弾性部材は第2の係止部材と間隔部材との間に配置されている。
この場合、第2の係止部材によって第2の弾性部材にバイアス力を与えることができ、そのバイアス力を容易に調整することができる。また、棒状部材の他方端部を押圧することによって、上記のバイアス力に打ち勝つことができるように第2の弾性部材を弾性変形させるとともに、第1の弾性部材の外周面が筒部材の内周面から離隔するように第1の弾性部材を弾性変形させることができる。
この発明のもう一つの局面に従った位置調整固定装置は、部材を直線移動させて所定の位置に固定させるための位置調整固定装置であって、内筒部材と、外筒部材と、ばね部材と、第1と第2の弾性部材と、間隔筒部材と、棒状部材と、第1と第2の係止部材とを備える。内筒部材は内周面と外周面を有する。外筒部材は、内筒部材に対して相対的に移動可能に配置され、内筒部材の外周面の少なくとも一部分を取り囲むように配置されている。ばね部材は、一方端部が外筒部材に固着され、他方端の位置が内筒部材によって規制されるように配置されている。外筒部材は、内筒部材から離隔する方向にばね部材によって付勢されている。第1の弾性部材は、内筒部材の内側に配置され、外周面が内筒部材の内周面に接触し、または、内筒部材の内周面から離れるように弾性変形可能な物質からなる。第2の弾性部材は、外筒部材に固定され、バイアス力を与えるために弾性変形可能な物質からなる。間隔筒部材は、第1と第2の弾性部材の間の間隔を規制するように第1と第2の弾性部材の間に配置されている。棒状部材は、一方端部と他方端部とを有し、中央部が間隔筒部材の中を挿通するように配置されている。第1の係止部材は棒状部材の一方端部に固着されている。第2の係止部材は棒状部材の他方端部に固着されている。第1の弾性部材は第1の係止部材と間隔筒部材との間に配置され、第2の弾性部材は第2の係止部材と間隔筒部材との間に配置されている。位置を調整する場合には、バイアス力に打ち勝つことができる力で第2の係止部材の側から第1の係止部材に向かって第2の弾性部材を押圧することによって、第2の弾性部材が軸線方向にほぼ直交する方向に膨張しかつ軸線方向に収縮するように弾性変形するとともに、第1の弾性部材が軸線方向に膨張しかつ軸線方向にほぼ直交する方向に収縮するように弾性変形して第1の弾性部材の外周面が円筒部材の内周面から離隔する。位置を固定する場合には、バイアス力で第2の弾性部材が軸線方向に膨張しかつ軸線方向にほぼ直交する方向に収縮するように弾性変形するとともに、第1の弾性部材が軸線方向にほぼ直交する方向に膨張しかつ軸線方向に収縮するように弾性変形して第1の弾性部材の外周面が円筒部材の内周面に接触する
この発明のもう一つの局面に従った位置調整固定装置においては、第2の係止部材によって第2の弾性部材にバイアス力を与えると、そのバイアス力につりあった状態で第1の弾性部材の外周面が内筒部材の内周面に接触するように弾性変形させることができる。第2の弾性部材は外筒部材に固定されているので、この状態で外筒部材を内筒部材に対して所定の位置に固定することができる。棒状部材の他方端部を押圧することによって、上記のバイアス力に打ち勝つことができるように第2の弾性部材を押圧すると、第1の弾性部材の外周面が内筒部材の内周面から離隔するように第1の弾性部材が弾性変形する。これにより、外筒部材を内筒部材に対して移動させることができるようになるので、位置を調整することができる。
このようにして、第1と第2の弾性部材に生じさせる弾性変形を利用して位置調整と固定とを行なうことができるので、従来の装置よりも構成を簡素化することができる。また、弾性物質を利用してバイアス力を与えるので、使用頻度が増大しても所望のバイアス力を維持することができる。
また、この発明のもう一つの局面に従った位置調整固定装置においては、外筒部材は内筒部材から離隔する方向にばね部材によって付勢されている。このため、上述したように第1の弾性部材の外周面が内筒部材の内周面から離隔するように第1の弾性部材が弾性変形することによって、外筒部材を内筒部材に対して移動させることができるようになると、外筒部材に荷重が加えられていないとき、ばね部材の付勢力によって外筒部材は最大限度まで内筒部材から離隔する。外筒部材に所定の荷重が加えられている場合には、ばね部材の付勢力に対抗する荷重に応じて、内筒部材に対して外筒部材の位置を調整することができる。所望の調整位置になると、棒状部材の他方端部に与えられる押圧を解除することによって、第2の弾性部材のバイアス力とばね部材の付勢力につりあった状態で第1の弾性部材の外周面が内筒部材の内周面に接触するように第1の弾性部材が元どおりに弾性変形する。第2の弾性部材は外筒部材に固定されているので、この状態で外筒部材を内筒部材に対して所定の位置に固定することができる。
このようにして、外筒部材に所定の荷重が加えられる場合において外筒部材と内筒部材との間の相対的な位置の調整と固定を行なうことができる。このような場合においても、従来の装置よりも構成を簡素化することができ、弾性物質を利用してバイアス力を与えるので、使用頻度が増大しても所望のバイアス力を維持することができる。
この発明のもう一つの局面に従った位置調整固定装置は、好ましくは、内筒部材に固着された第1のベース部材と、外筒部材に固着された第2のベース部材と、第2のベース部材に取り付けられ、第2の係止部材の側から第1の係止部材に向かって棒状部材を押圧することができるように配置されたレバー部材とをさらに備える。
この場合、第1のべース部材を固定された本体側に取り付け、第2のベース部材を移動可能な可動体側に取り付けることによって、本発明の装置を高さ調整、傾斜調整、開閉機構等の種々の位置調整機構に適用することができる。たとえば、第1のベース部材を椅子の基部に取り付け、第2のベース部材を椅子の座部に取り付けることによって、椅子の高さ調整機構に本発明の装置を適用することができる。また、レバー部材を用いて第2のベース部材の位置を第1のベース部材に対して相対的に容易に移動させることができる。
以上のように、この発明によれば、第1と第2の弾性部材に生じさせる弾性変形を利用して位置調整と固定とを行なうことができるので、従来の装置よりも構成を簡素化することができ、弾性物質を利用してバイアス力を与えるので、使用頻度が増大しても所望のバイアス力を維持することができる。
この発明の一つの実施の形態を図1〜図4に基づいて説明する。
図1は、本発明の位置調整固定装置を適用することが可能な一つの例として、椅子を底部から見て示す概略的な斜視図である。図2は本発明の一つの実施の形態として位置調整固定装置の縦断面を示す概略的な断面図、図3は位置を調整するときの断面図、図4は位置を固定するときの断面図である。
図1に示すように、椅子100は、基部110と座部120と背もたれ部130と肘掛け部140と脚部150とから構成されている。基部110は座部120を支持し、座部120は基部110に取り付けられている。背もたれ部130は座部120に取り付けられている。肘掛け部140は座部120に取り付けられている。座部120の高さは、基部110に設けられた高さ調整部Pによって調整される。背もたれ部130の傾斜は、座部120に設けられた傾斜調整部Qによって調整される。肘掛け部140の高さは、座部120に設けられた高さ調整部Rによって調整される。本発明の一つの実施の形態としての位置調整固定装置は、高さ調整部PとR、傾斜調整部Qに適用することができる。
図2に示すように、位置調整固定装置1は、互いに相対的に移動可能に配置された内筒部材10と外筒部材20とを備える。内筒部材10は内周面と外周面を有する。内筒部材10の一方端には板状の第1のベース部材11が固着されている。外筒部材20の一方端には板状の第2のベース部材21が取り付けられている。外筒部材20は内筒部材10の外周面の少なくとも一部分を取り囲むように配置され、内筒部材10の一部分は外筒部材20の内部に挿入されている。ばね部材としての圧縮ばね80は外筒部材20の周りを取り囲むように配置されている。圧縮ばね80の一方端部81は外筒部材20の外周面に固着されている。圧縮ばね80の他方端82は第1のベース部材11によって規制されている。これにより、外筒部材20は内筒部材10から離隔する方向に圧縮ばね80によって付勢されている。
略円柱状の第1の弾性部材30は内筒部材10の内側に配置され、外周面が内筒部材10の内周面に接触し、または、内筒部材10の内周面から離れるように弾性変形可能な物質、たとえば、ウレタンゴム等の合成ゴム、弾性に優れたエラストマー(高分子物質)から形成される。略円柱状の第2の弾性部材40は外筒部材20に固着された第2のベース部材21に固定され、弾性変形可能な物質、たとえば、ウレタンゴム等の合成ゴム、弾性に優れたエラストマー(高分子物質)から形成される。
間隔筒部材50は第1の弾性部材30と第2の弾性部材40との間の間隔を規制するようにそれらの間に配置されている。間隔筒部材50の一方端は第2のベース部材21の内側表面に密着し、他方端はワッシャ31を介在して第1の弾性部材30に密着している。棒状部材としてのボルト60が第1の弾性部材30の穴、ワッシャ31、間隔筒部材50、第2のベース部材21の穴、ワッシャ41、第2の弾性部材40の穴およびワッシャ42に順に差し込まれ、ナット70で締め付けられる。この場合、頭部62は棒状部材としてのボルト60の一方端部61に固着され、第1の弾性部材30の移動を係止する第1の係止部材として作用する。第1の弾性部材30は頭部62に固着されているのが好ましい。ナット70は棒状部材としてのボルト60の他方端部63に固着され、第2の弾性部材40の移動を係止する第2の係止部材として作用する。ナット70を締め付けることによって常に圧力が加えられ、バイアス力が第2の弾性部材40に与えられている。このバイアス力につりあった状態で、第1の弾性部材30の外周面が内筒部材10の内周面に密着接触するように第1の弾性部材30が弾性変形している状態が保たれている。第2の弾性部材40は第2のベース部材21を介して外筒部材20に固定されているので、この状態で外筒部材20を内筒部材10に対して所定の位置に固定することができる。
第2のベース部材21には支持アーム部材22が固着されている。レバー部材90は回動軸23を介して支持アーム部材22に対して矢印AまたはDで示される方向に回動できるように設けられている。
上述のように構成される位置調整固定装置1を用いて位置を調整する場合の動作について説明する。
図3に示すように、レバー部材90を矢印Aで示す方向に回動する。レバー部材90がボルト60の他方端部63を押圧する。ナット70の位置はボルト60に対して固定されているので、ナット70と第2のベース部材21との間の間隔が狭められる。これにより、第2の弾性部材40はバイアス力に打ち勝つことができるように押圧される。すなわち、第2の弾性部材40は矢印Bで示す方向に膨張するとともに、ボルト60の軸線方向に収縮するように弾性変形する。このとき、棒状部材としてのボルト60においてナット70が締め付けられた他方端部63と頭部62との間の間隔はほぼ一定に保たれ、ボルト60の中央部は間隔筒部材50によって一定の間隔が保持されている。このため、第2の弾性部材40がボルト60の軸線方向に収縮することによってボルト60がナット70とともに移動した距離は頭部62とワッシャ31との間の間隔を増大させることになる。この増大した間隔に応じて第1の弾性部材30はボルト60の軸線方向に膨張するとともに、矢印Cで示す方向に収縮するように弾性変形する。すなわち、第1の弾性部材30の外周面が内筒部材10の内周面から離隔するように第1の弾性部材30が弾性変形する。この結果、第2の弾性部材40が固定されている外筒部材20を内筒部材10に対して相対的に移動することができるようになる。この状態で、内筒部材10に対する外筒部材20の位置を調整することができる。
外筒部材20を所望の位置に調整した後、位置調整固定装置1を用いて位置を固定する場合の動作について説明する。
図4に示すように、レバー部材90を矢印Dで示す方向に回動する。レバー部材90をボルト60の他方端部63から離す方向に、または、ボルト60の他方端部63に圧力が加わらない程度まで矢印Dで示す方向にレバー部材90を回動する。ナット70の位置はボルト60に対して固定されているので、ナット70と第2のベース部材21との間の間隔が広げられる。これにより、第2の弾性部材40はバイアス力によって押圧前の状態に戻ろうとする。すなわち、第2の弾性部材40はボルト60の軸線方向に膨張するとともに、矢印Eで示す方向に収縮するように弾性変形する。このとき、棒状部材としてのボルト60においてナット70が締め付けられた他方端部63と頭部62との間の間隔はほぼ一定に保たれ、ボルト60の中央部は間隔筒部材50によって一定の間隔が保持されている。このため、第2の弾性部材40がボルト60の軸線方向に膨張することによってボルト60がナット70とともに移動した距離は頭部62とワッシャ31との間の間隔を減少させることになる。この減少した間隔に応じて第1の弾性部材30はボルト60の軸線方向に収縮するとともに、矢印Fで示す方向に膨張するように弾性変形する。すなわち、第1の弾性部材30の外周面が内筒部材10の内周面に密着接触するように第1の弾性部材30が弾性変形する。この結果、第2の弾性部材40が固定されている外筒部材20を内筒部材10に対して固定することができるようになる。この状態で、内筒部材10に対する外筒部材20の位置を固定することができる。
このようにして、第1と第2の弾性部材に生じさせる弾性変形を利用して位置調整と固定とを行なうことができるので、従来の装置よりも構成を簡素化することができる。また、弾性物質を利用してバイアス力を与えるので、使用頻度が増大しても所望のバイアス力を維持することができる。
また、図2〜図4に示された位置調整固定装置においては、外筒部材20は内筒部材10から離隔する方向に圧縮ばね80によって付勢されている。このため、上述したように第1の弾性部材30の外周面が内筒部材10の内周面から離隔するように第1の弾性部材30が弾性変形することによって、外筒部材20を内筒部材10に対して移動させることができるようになると、外筒部材20に荷重が加えられていないとき、圧縮ばね80の付勢力によって外筒部材20は最大限度まで内筒部材10から離隔する。外筒部材20に第2のベース部材21を介して所定の荷重が加えられている場合には、圧縮ばね80の付勢力に対抗する荷重に応じて、内筒部材10に対して外筒部材20の位置を調整することができる。所望の調整位置になると、棒状部材としてのボルト60の他方端部63に与えられる押圧を解除することによって、第2の弾性部材40のバイアス力と圧縮ばね80の付勢力につりあった状態で第1の弾性部材30の外周面が内筒部材10の内周面に接触するように第1の弾性部材30が元どおりに弾性変形する。第2の弾性部材40は第2のベース部材21を介して外筒部材20に固定されているので、この状態で外筒部材20を内筒部材10に対して所定の位置に固定することができる。
このようにして、外筒部材に所定の荷重が加えられる場合において外筒部材と内筒部材との間の相対的な位置の調整と固定を行なうことができる。このような場合においても、従来の装置よりも構成を簡素化することができ、弾性物質を利用してバイアス力を与えるので、使用頻度が増大しても所望のバイアス力を維持することができる。特に、図2〜図4に示される位置調整固定装置1を図1において座部120の高さを調整するための高さ調整部P、背もたれ部130の傾斜を調整するための傾斜調整部Qに適用する場合、人間の体重が加えられるので有利である。
上記の実施の形態の位置調整固定装置を用いる場合には、第1と第2の弾性部材30と40の締め付け具合を調整することによって、任意の位置で耐荷重を微調整することができる。また、従来の位置調整固定装置に比べて、レバー部材90の移動量を小さくして位置調整ができるので、座面の低い椅子等の小さなスペースの箇所に取り付けることができる。
また、上記の実施の形態では、直線方向に弾性部材を押圧するレバー部材を用いて位置の調整作業を行なっているが、少なくとも第1と第2の弾性部材に弾性変形を生じさせることができるように圧力を加えるための操作部材であればよい。たとえば、実施の形態で示したレバー部材の代わりに、弾性部材を周方向から締め付け、または緩めることによって弾性変形を生じさせることができる締め付けレバー部材を用いてもよい。
さらに、上記の実施の形態では、椅子の高さ等の調整機構に適用する場合の装置の例について説明したが、ドアの開閉機構等の種々の位置調整機構にも本発明の装置を適用することができる。
以上に開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正や変形を含むものである。
本発明の位置調整固定装置を適用することが可能な一つの例として、椅子を底部から見て示す概略的な斜視図である。 本発明の一つの実施の形態として位置調整固定装置の縦断面を示す概略的な断面図である。 本発明の一つの実施の形態として位置調整固定装置を用いて位置を調整するときの断面図である。 本発明の一つの実施の形態として位置調整固定装置を用いて位置を固定するときの断面図である。
符号の説明
1:位置調整固定装置、10:内筒部材、11:第1のベース部材、20:外筒部材、21:第2のベース部材、30:第1の弾性部材、40:第2の弾性部材、50:間隔筒部材、60:棒状部材としてのボルト、61:一方端部、62:頭部、63:他方端部、70:ナット、80:圧縮ばね、81:一方端部、82:他方端、90:レバー部材。

Claims (4)

  1. 部材を直線移動させて所定の位置に固定させるための位置調整固定装置であって、
    内周面を有する筒部材と、
    前記筒部材に対して相対的に移動可能に配置されたベース部材と、
    前記筒部材の内側に配置され、外周面が前記筒部材の内周面に接触し、または、前記筒部材の内周面から離隔するように弾性変形可能な物質からなる第1の弾性部材と、
    前記ベース部材に固定され、バイアス力を与えるために弾性変形可能な物質からなる第2の弾性部材と、
    前記第1と第2の弾性部材の間の間隔を規制するように前記第1と第2の弾性部材の間に配置された間隔部材とを備え、
    位置を調整する場合には、バイアス力に打ち勝つことができる力で前記第1の弾性部材に向かって前記第2の弾性部材を押圧することによって、前記第2の弾性部材が軸線方向にほぼ直交する方向に膨張しかつ軸線方向に収縮するように弾性変形するとともに、前記第1の弾性部材が軸線方向に膨張しかつ軸線方向にほぼ直交する方向に収縮するように弾性変形して前記第1の弾性部材の外周面が前記筒部材の内周面から離隔し、
    位置を固定する場合には、バイアス力で前記第2の弾性部材が軸線方向に膨張しかつ軸線方向にほぼ直交する方向に収縮するように弾性変形するとともに、前記第1の弾性部材が軸線方向にほぼ直交する方向に膨張しかつ軸線方向に収縮するように弾性変形して前記第1の弾性部材の外周面が前記筒部材の内周面に接触するように構成されている、位置調整固定装置。
  2. 前記間隔部材は筒部材であり、さらに、
    一方端部と他方端部とを有し、中央部が前記間隔部材の中を挿通するように配置された棒状部材と、
    前記棒状部材の一方端部に固着された第1の係止部材と、
    前記棒状部材の他方端部に固着された第2の係止部材とを備え、
    第1の弾性部材が前記第1の係止部材と前記間隔部材との間に配置され、前記第2の弾性部材が前記第2の係止部材と前記間隔部材との間に配置されている、請求項1に記載の位置調整固定装置。
  3. 部材を直線移動させて所定の位置に固定させるための位置調整固定装置であって、
    内周面と外周面を有する内筒部材と、
    前記内筒部材に対して相対的に移動可能に配置され、前記内筒部材の外周面の少なくとも一部分を取り囲むように配置された外筒部材と、
    一方端部が前記外筒部材に固着され、他方端の位置が前記内筒部材によって規制されるように配置されたばね部材とを備え、
    前記外筒部材は、前記内筒部材から離隔する方向に前記ばね部材によって付勢されており、さらに、
    前記内筒部材の内側に配置され、外周面が前記内筒部材の内周面に接触し、または、前記内筒部材の内周面から離れるように弾性変形可能な物質からなる第1の弾性部材と、
    前記外筒部材に固定され、バイアス力を与えるために弾性変形可能な物質からなる第2の弾性部材と、
    前記第1と第2の弾性部材の間の間隔を規制するように前記第1と第2の弾性部材の間に配置された間隔筒部材と、
    一方端部と他方端部とを有し、中央部が前記間隔筒部材の中を挿通するように配置された棒状部材と、
    前記棒状部材の一方端部に固着された第1の係止部材と、
    前記棒状部材の他方端部に固着された第2の係止部材とを備え、
    第1の弾性部材が前記第1の係止部材と前記間隔筒部材との間に配置され、前記第2の弾性部材が前記第2の係止部材と前記間隔筒部材との間に配置され、
    位置を調整する場合には、バイアス力に打ち勝つことができる力で前記第2の係止部材の側から前記第1の係止部材に向かって前記第2の弾性部材を押圧することによって、前記第2の弾性部材が軸線方向にほぼ直交する方向に膨張しかつ軸線方向に収縮するように弾性変形するとともに、前記第1の弾性部材が軸線方向に膨張しかつ軸線方向にほぼ直交する方向に収縮するように弾性変形して前記第1の弾性部材の外周面が前記円筒部材の内周面から離隔し、
    位置を固定する場合には、バイアス力で前記第2の弾性部材が軸線方向に膨張しかつ軸線方向にほぼ直交する方向に収縮するように弾性変形するとともに、前記第1の弾性部材が軸線方向にほぼ直交する方向に膨張しかつ軸線方向に収縮するように弾性変形して前記第1の弾性部材の外周面が前記円筒部材の内周面に接触するように構成されている、位置調整固定装置。
  4. 前記内筒部材に固着された第1のベース部材と、
    前記外筒部材に固着された第2のベース部材と、
    前記第2のベース部材に取り付けられ、前記第2の係止部材の側から前記第1の係止部材に向かって前記棒状部材を押圧することができるように配置されたレバー部材とをさらに備える、請求項3に記載の位置調整固定装置
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