JP4368831B2 - 安全運転の評価装置 - Google Patents

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本発明は、車両に取付けられた運行記録装置(通称、タコグラフ)から読み出されるデータを利用して、運転者の運転技量を評価するための装置および方法に関する。とくに、走行中の車両を停止させる運転操作が行われたときに、その操作の中に含まれる「急減速」の発生を設定された定義に基づいて定量的に演算し、これを運転技量評価のために利用する装置および方法に関する。
本発明の評価装置および評価方法による運転伎倆の解析および評価は、主として車両が一般道路を通行している状態を対象とするものであって、高速道路を通行中の運転操作に適用するには必ずしも適さない。
バス・トラック・タクシー・ハイヤーなどの営業用車両には、走行状態を記録する運行記録装置(通称、タコグラフ)が装備されている。一般に一人の運転者が一日の勤務を終えると、その車両から走行状態の記録を取り出して運行管理者に提出し、これが記録として長く保管される。
近年この運行記録装置として、ディジタル運行記録装置(通称、デジタコ)と言われる装置が利用されるようになった。これは、車両に装備されている記録装置に、小型で可搬形の記録媒体を装着して、これに時間の経過とともに車両の走行状態を磁気的にあるいは電子的に記録するものである。この形式の記録装置では、従来のタコグラフに比較すると、飛躍的に大量のデータを記録することができる。
運転者は、たとえば始業時にその記録媒体を車載装置に装着設定し、一日の走行を終えたときに、その記録媒体を車載装置から取り出して運行管理者に提出する。運行管理者は事務所のコンピュータ装置にその記録媒体の内容を取込み保存するとともに、そのコンピュータ装置を利用してその記録を管理し評価することができる。
従来から知られている運転状態の評価システム、特に停車の状況に着目するものとして下記文献に記載のものがある。
特開2004−270580(ダイハツ) 特開2002−89349(ミヤマ) 実公昭62−39518(阪和工材)
上記のようなディジタル運行記録装置として、車速をt秒毎に(例、t=0.5秒)かつ継続的に計測して、ディジタル数値として記録するものが普及している。そしてこのディジタル運行記録装置に記録された数値は、多数の車両を運行するある程度の規模の企業では、車両毎に、運転者毎に、毎日(あるいは勤務交代毎に)その記録を管理者がパソコンに取込み、長く保存することができるようになっている。本発明は、このパソコンに取込まれた運行記録を利用して、運転者の技量を定量的に評価しようとするものである。
本願出願人は、同一出願人による先願(特願2005−122700、平成17年4月20日出願、本願出願時において未公開、以下単に「先願」という)に、同じくディジタル運行記録装置に得られる記録を演算処理して得られる情報から、「停止の緩やかさ」に着目し、これを運転伎倆の評価指針とするための装置および方法の発明を開示した。この先願に開示した技術と本願発明とはその構成要素の一部が重複するが、本願では運転者の技量のうち、とくに車両の急減速の度合いについて着目する。これは先願が課題とする趣旨とは異なる。
すなわち先願では、乗用車両であれば車両の急減速は乗客にとって不快であり、貨物車両であれば急減速は積み荷の破損の原因になる。習慣的に急停車または急減速を行う運転者が運転する車両は、燃料消費率が大きくなり、タイヤやブレーキの摩耗も大きくなる。したがって運転操作ではできる限り急減速の操作を回避することがよいし、上手なかつ経済的な運転操作は急減速をしない運転操作である、との趣旨から設けられた評価基準である。
これに対して本願発明は、同一路面の同一車線を走行する他車両との間で、急減速は後続車両が当該車両に追突する原因になることを考慮して設定するものである。急減速を繰り返す運転操作は、その急減速操作の程度に応じて追突を誘発する可能性が高くなる。これを急減速のための運転操作が行われた「継続時間」および「減速度の大きさ」の観点から評価しようとするものである。
さらに具体的に説明すると、一般道路を通行中の運転者が前方の赤信号を認識する度に急な減速操作を繰り返していると、一万回の減速操作のうち確率的に数回程度の追突を起こす原因となる、というような理解をすると分かりやすい。その急減速の継続時間が長いほど、その急減速の単位時間あたり減速度の大きさが大きいほど、このような後続車両による追突を誘発する可能性が高くなることが理解できる。そして、やむを得ない場合を除いて、このような急減速を伴う運転操作をしないように、それぞれの運転者に、計測評価されたみずからの運転操作の良否を具体的に意識してもらい、その改善に心がけてもらうことがよい。
本発明はこのような背景に行われたものであって、運転者の技量、とくに減速操作の緩やかさを安全性の観点から、定量的に評価することができる評価方法および装置を提供することを目的とする。本発明は、ディジタル運行記録装置による記録を利用して、一連の走行後に、安全性を評価する評価方法および装置を提供することを目的とする。本発明は、演算を単純化して感覚的にわかりやすく、しかも実体を的確に表すことができる、停止の緩やかさを評価する方法および装置を提供することを目的とする。本発明は、運転者に一つの定量的な目標を提示して、安全な運転操作を心がけてもらうように利用することを目的とする。
本発明の第一は安全運転の評価装置であって、車載の記録装置で記録されたメモリ内容から車速vが時間の経過にしたがって小さくなりv=0となる停止時刻を特定する手段と、その停止時刻から時間を遡り車速vが連続して減少する時間領域内に車速が急に減少しはじめる点を停止決心点として特定する手段と、この停止決心点から車両の停止点までの車速変化から減速の継続時間および減速度にしたがって急減速の度合いを段階的に格付けする手段とを含むことを特徴とする。
このように本発明においても、上記先願で利用した「停止決心点」という概念を利用する。すなわち、停止(v=0)に至る前の数十秒間についてその車速記録を停止点からさかのぼって着目し評価し、減速度が急に大きくなる点を一定の論理により停止決心点として特定する。この構成要素については上記先願と同様である。そして本発明は、この停止決心点を特定してから、停止決心点以降、車両停止までの車速変化から急減速の度合いを段階的に評価する。
停止決心点を特定する手段は、先願発明と同様であり、直前または直後の隣接する時間の記録について移動平均を演算する手段を含む構成とすることがよい。この構成により特異なデータの影響を軽減して、平均減速度を利用しやすい形態で演算することができる。
上述のように本発明は、通常道路での停止操作に関連して評価を行うために適する考え方である。高速道路では原則的に最低速度が設定されていて停止操作を行うことは原則として許されない。すなわち何らかの特別な事情により停車する以外に、路面上で運転者がブレーキを操作して車両を停車させるということはない。したがって高速道路上の通行については、停車にいたる急減速の度合いを定常的に評価する意味はないものと考えられる。
急減速の度合いは、数段階(n段階、例、3〜4段階)に区分され、それぞれ評価対象となる全時間における所定の停止回数(例、1000回)に対する急減速の発生回数として表示する手段を含む構成とすることができる。前記数段階に区分された急減速の発生回数に、それぞれ対応して設定された係数を掛けて、これを点数表示する手段を含む構成とすることにより、さらに分かりやすい表示を行うことができる。この構成により、その運転者は減速をはじめてから停車にいたるまで、その減速操作が後続車両に追突される可能性があるとすると、それがどの程度安全性に影響するかを数量的に評価することができる。
本発明の第二は安全運転の評価方法の発明であって、車速vが時間の経過にしたがって小さくなり停止した時刻を特定し、その停止した時刻に至る車速vの記録から車速vが継続減少した時間領域内に車速が急に減少しはじめる点を停止決心点として特定し、この停止決心点から車両の停止点までの減速の継続時間および減速度により安全性への影響を段階的に評価することを特徴とする。
上記構成により、停止のための運転操作について、急減速を行ったために後続車両が追突する、という可能性を数量的にかつ個別に評価することができる。この評価値を利用して運転者の運転技能について個別に指導を行うことが可能になり、安全運転を推進することができる。
日本国の交通法規の上からは、一般道路での追突は後続車両にその責任の大部分があり、追突された側の車両を運転する者には直接の責任が及ばないとされる。しかしけっして「追突されてもよい」というものではない。先行車両の減速操作が適当でなかったことが直接の原因で追突が発生すると、その影響は、追突した車両だけでなく、追突された先行車両にも、その追突された車両の乗客にも、その追突された車両に搭載された積み荷にも、その追突された車両の運転者にも及ぶ。運転伎倆の優れた職業運転者は、毎日運転しても、一度も後続車両に追突されたことがなく、十年以上にわたり無事故運転を継続することができるという実績が多数ある。本発明により、このような「追突されることがない」という安全運転の指導推進がはかられることを期待する。
図1は本発明実施例装置の全体構成を説明する模式図である。この発明を実施する企業は、一般に一つのトラック基地で多数(数十台ないし数千台)の配送トラックを運行している。指定のトラック基地に出勤した運転者は、所定の個人宛て指示書にしたがって、その日に運転するように指定された車両1に乗車する。そして指示書とともに渡された記録媒体3を運転席に装備されたディジタル・タコメータ2に装着する。
記録媒体3は、一例を示すと一枚のプラスチック・カードである。これは鉄道の改札口で使用するプリペイド・カードに類似するやや厚手のカードである。表面には識別番号の記載があるが、情報はすべてカード内の磁性体(または半導体)に記録されていて、表面から記録内容を肉眼で読むことはできない。
車両1に装備されたディジタル・タコメータ2は、エンジン制御装置(ECU)および各種センサと電気的に結線されている。この結線を介してそれぞれ情報が取込まれ、これをディジタル・タコメータ2に内蔵されている時計が発生する時刻情報とともに、これを所定の形式で上記記録媒体3に記録することができる。この記録の形態はある程度標準化されているが、記録媒体3が装着されると、ディジタル・タコメータ2が起動し、基礎データ(時刻、車速、走行距離など)、運行管理データ(走行状態、作業、温度など)、その他(燃料流量、エンジン回転、アクセル開度など)が所定の方式にしたがって自動的に編集され、この記録媒体3に順次記録される。この記録内容は磁性媒体(または半導体記録媒体)に記録され、この内容を肉眼で外部から読み取ることはできない。
この車両を運転する運転者は、本発明の内容とは直接に関係のない運行指示書にしたがって車両を運行し、貨物の集積基地、および一つまたは複数の目的地に立ちより、積み荷を配送しまたは積み荷を受領する。必要があれば所定の給油所に立ちより燃料を補給する。一つの運行事務所はたとえば数十台ないし数千台の車両、およびそれぞれその車両を運転する運転者を管理する。
各運転者は一日の配送または集荷を終えると、この運行事務所のある基地に戻る。基地では積み荷を指定の位置に下ろし、あるいは新しい積み荷を積載する。そして勤務時間の終了前に、車両のエンジンを停止させた時点で、上記記録媒体3をディジタル・タコメータ2から抜取る。この記録媒体を配送集荷報告とともに運行事務所に提出する。
運行事務所にはパソコン4が装備されていて、対応する係の者が運転者から差し出された記録媒体3をこれに装着してその記録内容を読み出す。これは所定の手順にしたがって自動的にパソコン4の記憶装置に保存される。必要があればこの記録内容を読み出し表示装置5により確認することができる。表示装置を見ながら、パソコン4を操作して分析処理もしくは統計処理することができる。その結果は全体として、あるいは個別に表示装置5に表示することができるし、さまざまな形態で分析レポート6として印刷し出力することができる。
ここで本発明の特徴はこの分析処理の一つの手法にある。すなわち会社(または運行管理者)は、多数の運転者に対して、車両をできるだけ円滑かつ経済的に運転してもらいたい。とくにここで注目するところは、急停車を繰り返す運転操作により後続車両に追突され、車両を破損する、あるいは運転者や同乗者が思わぬけがをするような運転は回避してもらいたい。やむを得ない場合を除いて、後続車両が追突するような急停車はできるだけ回避したい。さらに詳しくは、後続する車両に追突されてからの議論ではなく、追突される可能性ができるだけ小さくなるように運転してもらいたい。
図面を参照して本発明の論理演算実施例を説明する。図2(a)は「停止決心点」の説明図である。図2(a)は横軸に時間の経過をとり、縦軸に当該車両の車速を表示する。この例では車速が零となった車両停止点を時刻の基準にするから、横軸はマイナス秒の表示となる。実線は上記記録媒体3に記録された内容から、車両が停止するに至る一つの過程を抽出したものである。すなわち記録内容について車速を0.5秒ごとにプロットし、これを実線で結んで表示する。はじめにこの車両は巡航速度近傍の速度で走行していたが、運転者は停車を意識し、点Pから減速をはじめて、ブレーキが操作され図2(a)に実線で示すように車速が変化し、点0で車速が零になった。
この車速の記録について、パソコン4の上で車速が零になった点0を見出す。そしてこの車速が零になった点0を原点として、逆に時間をさかのぼり、さらに車速が巡航速度である部分を短く含むデータを切り取り、これを評価のためのデータとして演算回路に取込む。そしてこの実線で表示される車速の時間変化から、本発明の特徴である「停止決心点P」を特定する。
この停止決心点Pは、車速が巡航速度vt km/h(例、vt=25km/h)以上であって、車速がしだいに小さくなっている状態であって、急に車速が小さくなった(すなわち設定された減速度を越えて小さくなった)点である。この点を、巡航速度以上で走行している車両を停止させるために、運転者が意図的にブレーキをかけはじめた時点に対応すると考えることにする。
具体的には、時間の経過に対する車速データの移動平均を演算すると、この停止決心点Pを適正に同定しやすい。移動平均とは統計処理を行う一つの方法であり、時系列的なデータについて一つずつ項をずらしながら平均を求める方法である。統計学の論理によれば、移動平均を演算することにより特異なデータの影響を排除して傾向を正しく把握することができる。
すなわち、この記憶媒体3には時計にしたがって0.5秒ごとに車速が記録されているから、各行ごとに隣接する行(0.5秒前のデータ)との差分(減速量)を求めてゆく。そしてその差分の連続するn行についての平均値が設定値を越えた時刻を求める。このnの値は一つの移動平均を演算するためにデータとして勘定する行数である。現実のデータで演算を試みるとn=3〜5とすることが適当であった。いまnを3とすると、0.5秒ごとに記録されているデータの連続する3行(n=3)の記録から
(0.5秒前の減速度+その時刻の減速度+その0.5秒後の減速度)/3
を演算する。つぎに、
(その時刻の減速度+その0.5秒後の減速度+1秒後の減速度)/3
を演算する。つまり順次0.5秒ずつ時間をずらして測定された3行毎の減速度の平均値を演算する。この3行ごとの減速度の平均値を注目する時刻を一行ずつ順に時刻をさかのぼりながら演算を繰り返す。そして各演算毎にその着目する3行の減速度平均値の大きさをあらかじめ設定した基準値と比較してゆく。この3行の減速度平均値に基準値を越えて大きい減速度が現れたとき、その時刻を停止決心点Pと特定する。停止決心点Pと車速が零となる点とを直線で結ぶ図2(a)の破線は、停止決心点P以降の減速度を一律と仮定した平均減速度である。
図2(b)は図2(a)に対応する加速度(速度vの時間微分値dv/dt)の時間経過を表す。単位はkm/h/Sである。横軸は図2(a)と等しい時間軸であり、単位はS(秒)である。この例では停止決心点P以降は継続的に減速状態にあるので、加速度の値は0以下すなわちマイナス側に表示する。この実施例では「停止決心点から車両の停止点までの車速変化から減速の継続時間および減速度にしたがって急減速の安全性を格付けする手段」として、連続する5秒間の減速度に着目する「5秒減速率」、連続する3秒間の減速度に着目する「3秒減速率」、および連続する1秒間の減速度に着目する「1秒減速率」という値をその評価対象とする。
「5秒減速率」とは例示すると、図2(b)に表示する加速度曲線を横軸に平行な長さ5秒の範囲で、停止決心点P以降停車までの範囲で移動平均を求めたときに、最も大きい減速度(絶対値が最も大きい負の加速度)となる。単位は加速度(km/h/S)となる。図中に切片D5として表示する。切片D5はその長さが5秒であり、その表示されている高さはその長さが示す5秒間の加速度(dv/dt)の平均値であり、そして停止決心点Pから車速が零になるまでの区間で、その5秒間の加速度の平均値がもっとも低くなる(絶対値が大きくなる)位置に表示されている。
「3秒減速率」とは同様に図2(b)に表示する加速度曲線を横軸に平行な長さ3秒の範囲で平均値を求めたときに、最も大きい減速度を示すその減速度の値である。これを同様に図中にD3として表示する。その切片D3はその長さが3秒であり、その表示されている切片の高さがその3秒間の加速度移動平均の最低値である。さらに「1秒減速率」を同様に図中にD1として示すことができる。
この3つの切片D5、D3、およびD1として示す減速率に対応して次のように考えることができる。すなわち当該車両が走行中に急ブレーキをかけ急減速すると、それまで車間距離をほぼ一定に維持して追従走行していた後続車両が、当該車両に追突する可能性が生じる。この後続車両が追突する可能性の度合いは、車両の減速度の大きさおよびその減速の継続時間に関係する。減速度が大きいほどその度合いは大きく、継続時間が長いほどその度合いは大きくなる。したがって減速度の大きさおよびその減速度の継続時間を共に配慮して追突の可能性を考えなければならない。
そして、本発明の演算処理は、これを運転者の指導に利用するものであるから、その按分を数学的に極めて厳密に配慮する、あるいは数式に表示する等は、わかりにくくなるだけであまり意味がない。したがって、本発明実施例装置ではその一つの形態として、走行記録から上述のように「5秒減速率」「3秒減速率」および「1秒減速率」を求めて、これを評価基準とすることとした。
この評価基準は、そのまま運転者に提示して急ブレーキの操作が多いこと、追突される可能性が高いことなどな説明することができるが、一例として次のように区分して考えると実用的に利用しやすい。すなわち、「急減速度0」とは、追突の可能性がほとんどない通常の穏やかな減速であり、「急減速度1」とは、後続車に「ハッ」とする危機感を与える減速であり、「急減速度2」とは後続車が追突するまでには至らないが、かなり強くブレーキをかけないと追突してしまうような、後続車に大きな危機感(「ヒャリ」とする危機感)を与える強い減速であり、「急減速度3」とは、事故発生レベルの減速であり、後続車は衝突回避目的以外では発生しない強いブレーキ操作を行う可能性のある減速である、というように「急減速度」に4つの区分を設ける。そして、上記「5秒減速率」、「3秒減速率」および「1秒減速率」について、その数値がどの「急減速度」に該当するかあらかじめ決められた対応付けに基づいて、1回の急減速停止で得られた「5秒減速率」、「3秒減速率」、「1秒減速率」の値のうち、もっとも高い値の「急減速度」の停止があったとする。「5秒減速率」のどの数値範囲が、「急減速度0」、「急減速度1」、「急減速度2」、「急減速度3」になるか、また「3秒減速率」、「1秒減速率」のどの値の範囲が「急減速度0〜3」になるのかはあらかじめ決められた対応表をもつ。このとき、「5秒減速率」と「3秒減速率」との値においては、その対応付けは、「5秒減速率」の数値(負の加速度)は「3秒減速率」の数値より小さくても「急減速度」は高いとする。これは、急減速の継続時間および急減速の程度を考慮して安全性を評価することを意味し、これにより、急減速の継続時間と減速度との両方を考慮した危険度を評価することができる。
そうして、1回の急減速停止で得られた「5秒減速率」、「3秒減速率」、「1秒減速率」のうち、もっとも「急減速度」が高く評価されたものを採用して、「急減速度」の値として採用して急減速の発生回数としてカウントする。
さらに、この「急減速度」の値について、停止1000回当たりの各急減速度の発生回数を計算し、その発生回数を表示することで、運転の安全性を評価する。「急減速度2」、「急減速度3」の発生回数の多い運転者は、安全性が低い運転を行っていることになるので、追突を回避するための安全運転指導を合理的に行うことができる。
本発明を上述のように運転操作を指導するために利用するほか、指導による改善が見られない場合などには、急減速度のある運転操作について、その安全性を一定の基準を設けて数値化することにより、
1.運転者毎に減点方式を設定する、あるいは
2.運転者毎に走行距離1000km毎の減点表を作成する、
などにより、これを運転者毎の勤務評定として利用することもできる。
本発明実施例装置のブロック構成図。 本発明実施例装置の演算処理を説明する図。 本発明実施例装置の演算処理を説明するフローチャート。
符号の説明
1 車両
2 ディジタル・タコメータ
3 記録媒体
4 パソコン
5 表示装置
6 分析レポート

Claims (1)

  1. 車載の記録装置で記録されたメモリ内容から車速vが時間の経過にしたがって小さくなりv=0となる停止時刻を特定する手段と、
    その停止時刻から時間を遡り車速vが連続して減少する時間領域内に車速が急に減少しはじめる点を停止決心点として特定する手段と、
    この停止決心点から車両の停止点までの車速変化から減速の継続時間および減速度にしたがって急減速の度合いを格付けする手段と
    を含み、
    前記急減速の度合いは、数段階(n段階、nは2以上の整数)に区分され、それぞれ評価対象となる全時間における所定の停止回数に対する急減速の発生回数として表示する手段を含む
    ことを特徴とする安全運転の評価装置。
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