JP4368569B2 - Preventive and ameliorating agents for renal function decline - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酵母細胞壁画分を有効成分とする腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤、及び該腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤を添加した腎機能低下の予防用及び/又は改善用飲食品又は飼料、更に詳しくは、酵素処理した酵母又は非酵素的に処理した酵母から、可溶性菌体内成分を除去した菌体残渣或いはその処理物を有効成分とする腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤及び該腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤を添加した腎機能低下の予防用及び/又は改善用飲食品又は飼料に関する。
【0002】
【従来の技術】
腎疾患患者、特に腎不全患者は年々増加の傾向にあり、その治療法としては、人工透析或いは腎移植が行われている。また、薬剤による腎疾患症状の改善を図る治療薬としても種々の薬剤が開発されている。
一般に、腎機能低下に伴う諸症状の治療には、その疾患の種類、症状に応じて副腎皮質ホルモン、免疫抑制剤、非ステロイド系消炎剤、降圧利尿剤などの薬物療法やタンパク質摂取制限などの食事制限が行われている。そして腎機能が高度に障害される腎不全に対しては、特に有効な薬物療法もなく、腎不全患者に対しては、苦痛を伴う人工透析が行われており、人工透析患者数はすでに20万人を突破したことが報告されている。
人工透析は一般的に、患者が週に数回人工透析施設に出向き、数時間拘束されなければならず、また、高額な費用を要することから、精神的にも肉体的にも、患者に対して重度の負担を与えるものであることは周知である。
【0003】
一方で、腎疾患症状の改善のために、薬剤も使用されている。現在使用されている腎機能改善剤には、副作用の強いものが多く、治療効果も限定されている。
例えば、アラビアゴム等の一部の食物繊維やオリゴ糖による窒素排泄促進効果が知られているが(Bri. J. Nutr. 75, 461-469, 1996、J. Nutr. Biochem. 9, 613-620, 1998)、嗜好面から長期の摂取は困難であり、多量摂取による悪心や腹部膨満感、下痢も報告されていることから継続的な治療には適さない。
上記のように、腎不全患者の直接的な治療には人工透析が用いられている。しかし、人工透析による代謝老廃物、水分等の除去も決して十分なものとはいえない。そこで、腎疾患患者の体内への老廃物の蓄積を抑制し、排泄を促進することで、より有効に該患者の症状の進行を遅らせ、尿毒症症状を改善し透析導入期を遷延化させることができれば、それによって延命を図りうる。したがって、このような観点からの、より安全な新しい技術、薬剤薬物及びそのような機能を有する飲食品の開発が望まれると共に、腎不全を事前に予防する観点からの腎機能低下の予防剤の開発も望まれている。
【0004】
腎疾患の症状改善剤に関する技術や薬剤については、今までに多くのものが開示されている。例えば、マメ科植物の含有するフラボノイド、サポニン又はそれらの配糖体からなる群から選ばれた少なくとも一つを有効成分として含有する尿素窒素代謝改善剤(特公平8−32632号公報)が開示されている。しかし、該改善剤は、その製造が難しい上、その作用機作に不明な点が多く、また、その効果の確認にも不明瞭な点が残る。また、ビフィズス菌の発酵代謝物を有効成分とする腎機能改善剤(特開平1−163128号公報)が開示されている。しかし、投与期間が5日間と非常に短期のデータの有効性のみ明らかにされており、長期摂取における有効性が明確にされていない。更に、食物種子の外皮から得られる食物繊維を有効成分とする腎疾患改善剤/食品「(日本食品化工株式会社製「日食セルファーR」)」(特開平2−101016号公報)が開示されている。しかし、この腎疾患改善剤の場合、単に腎不全ラットの生存期間が対照群で2.7日であるところを被検物質投与により3.4日に延長しているという結果が示されているだけで、腎疾患改善剤としての効果がもう一つ明確にされていない。
【0005】
また、キトサンを有効成分として含有するリン吸着剤(特開平5−213762号公報)が開示されている。しかし、腎疾患の結果二次的に引き起こされる高リン血症の治療には有用であるが、腎疾患そのものの改善効果はない。
その他、腎疾患患者用の低カリウムかつ低リンの大豆タンパク質(特開平2−87979号公報)、電解質含量を低減化させた食物繊維(特開平4−210639号公報)、リン・カリウム含量を低減化させた食物繊維組成物(特開平6−70720号公報)等が開示されているが、これらに関しても二次的に生じる症状(高リン血症・高カリウム血症等)の一部を改善するに過ぎない上、臨床効果は認められていない。
【0006】
このように、腎疾患の症状改善剤に関する多くの技術や薬剤が開示されているが、腎疾患患者の体内への老廃物の蓄積を抑制し、排泄を促進する作用を有する効果的なものはなく、このような観点からの、より安全な新しい技術、薬剤薬物の開発が望まれているところである。
【0007】
一方、酵母又は酵母菌体構成成分については、従来より、該成分を有効成分として、これを薬理用組成物として利用する試みがなされている。例えば、酵母細胞壁を塩基性有機溶媒中でクロルスルホン酸または無水硫酸で硫酸化するか、または酵母細胞壁を冷却糊状化した濃硫酸と混和して硫酸化し、次いでアルカリ塩とする、消化性潰瘍治療作用及び抗動脈硬化作用を有する多糖類硫酸エステル混合物およびそのアルカリ金属塩類の製造法(特開昭49−48894号公報)や、酵母細胞壁を塩基性有機溶媒中でクロルスルホン酸または無水硫酸で硫酸化するか、または酵母細胞壁を冷却糊状化した濃硫酸と混和して硫酸化し、次いでアルカリ塩とする多糖類硫酸エステル混合物及びそのアルカリ金属塩類の製造法(特開昭56−31955号公報)や、サッカロミセス属に属する酵母菌体よりペプチドマンナンAを抽出し、該抽出物よりペプチドマンナンAを摂取する新規生理活性物質ペプチドマンナンAの製造法(特開昭49−69808号公報)や、酵母細胞壁にペプシンを作用させて、アミノ酸やマンノースを含む抗潰瘍作用を有する複合タンパク質SP−1の製法(特開昭62−39527号公報)が知られている。
【0008】
また、酵母等を由来とするマンナンを有効成分とする抗アレルギー剤(特開昭63−119427号公報)や、天然物であるが故に副作用を懸念する必要が全くない乾燥ビール酵母を有効成分とする抗潰瘍剤(特開平1−313434号公報)や、食物中の繊維源、糞便増量剤及び短鎖脂肪酸を供給するために十分な量の酵母由来のβ−グルカンからなり、哺乳動物における消化を改良し、血清コレステロールのレベルを減少し、そして体重低下を増強する、哺乳動物に投与するための食物補足組成物(特表平4−505997号公報)や、菌体内成分を溶出分離して調製した酵母細胞壁内にマグネシウム塩を内包してなるマグネシウム補給用素材を含有する飲食品、医薬品(特開平9−107919号公報)や、酵母関連高分子からなる抗体産生細胞抑制剤及びこの抗体産生細胞抑制剤を含有する、自己免疫疾患用の食品や医薬品などの組成物(特開平9−188626号公報)や、ビール酵母のプロテアーゼ加水分解物と利水薬とを含有するアトピー性皮膚炎等の予防・治療に適した皮膚状態改善組成物(特開平9−227390号公報)が知られている。
【0009】
更に、酵母細胞壁画分に関しては、酵母細胞壁画分は、種々の用途に用いることが知られているもので、酵母細胞壁画分としては、その製造法に起因すると思われる種々の組成比のものが知られているが(特開2001−055338号公報、特開2002−153263号公報)、その薬理用組成物としての利用として、該酵母細胞壁画分を、便秘の予防及び/又はその症状改善剤として、或いはアレルギー性疾患の予防及び/又はその症状改善剤として用いることが知られている(特開2001−055338号公報)。しかし、酵母細胞壁画分の腎機能低下に対する予防効果及び/又は急性及び慢性の腎不全による腎疾患の症状改善効果は知られていない。
【0010】
酵母から酵母細胞壁画分を調製する際の、酵母や酵母細胞壁の処理については、従来より、その利用目的に応じて、種々のものが知られている。例えば、酵母の自己消化残さの無味無臭化に関する技術として、ビール酵母を水蒸気蒸留及び有機溶媒により処理して、ビール酵母の風味を改善したもの(特開昭63−22177号公報)や、酵母エキス抽出残渣をアルカリ及び酸で処理した後に高濃度のオゾン処理を行い、さらにエタノール処理をすることにより酵母エキス抽出残渣、すなわち酵母自己消化残渣の脱色、脱臭をしたもの(特開平4−248968号公報)や、酵母又は酵母処理物を酸及び加熱処理することによって酵母特有の異味異臭を低減させたもの(特開平6−70751号公報)や、酵母自己消化不溶物をエタノールで懸濁させた後アルカリ下で攪拌処理することで、異味異臭の原因物質を溶出させ、さらに遠心分離によって溶出物質を除去することで酵母自己消化不溶物特有の異味異臭を除去したもの(特開平9−103266号公報)が知られている。その他酵母菌体や酵母細胞壁の処理方法に関する技術としては、酵母菌体を高圧噴射衝撃式ホモゲナイザーにより破砕し、熱水抽出し、後に微粒化できなかった酵母細胞壁を遠心分離して、調味料として使用するもの(特開平9−117263号公報)等が知られている。
【0011】
【特許文献1】
特開昭49−48894号公報
【特許文献2】
特開昭49−69808号公報
【特許文献3】
特開昭56−31955号公報
【特許文献4】
特開昭62−39527号公報
【特許文献5】
特開昭63−22177号公報
【特許文献6】
特開昭63−119427号公報
【特許文献7】
特開平1−163128号公報
【特許文献8】
特開平1−313434号公報
【特許文献9】
特開平2−87979号公報
【特許文献10】
特開平2−101016号公報
【特許文献11】
特開平4−210639号公報
【特許文献12】
特開平4−505997号公報
【特許文献13】
特開平4−248968号公報
【特許文献14】
特開平5−213762号公報
【特許文献15】
特開平6−70720号公報
【特許文献16】
特開平6−70751号公報
【特許文献17】
特開平9−103266号公報
【特許文献18】
特開平9−107919号公報
【特許文献19】
特開平9−117263号公報
【特許文献20】
特開平9−176202号公報
【特許文献21】
特開平9−188626号公報
【特許文献22】
特開平9−227390号公報
【特許文献23】
特開2001−55338号公報
【特許文献24】
特開2002−153263号公報
【非特許文献1】
Bri. J. Nutr. 75, 461-469, 1996
【非特許文献2】
J. Nutr. Biochem. 9, 613-620, 1998
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、副作用が少なく、日常摂取することが可能であり、かつ腎機能低下の広い予防効果及び/又は治療効果を有する腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決すべく、腎機能予防活性及び/又は改善活性を有する物質について鋭意探索した結果、酵母細胞壁画分がの広い予防効果及び/又は治療効果を有することを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、酵母細胞壁画分を有効成分とする腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤からなり、酵母細胞壁画分を有効成分として投与することにより、腎機能低下の予防を図ると共に、急性又は慢性の腎不全による腎疾患の症状の改善を図るものである。該酵母細胞壁画分としては、酵素処理した酵母から可溶性菌体成分を除去した菌体残渣、或いは溶媒等を用いた化学的処理、又は破砕分画等による機械処理等によって得られた菌体残渣、更には該菌体残渣を、アルカリ、酸、アルコール、オゾン又は過酸化水素での処理、或いはそれらの複数を組み合わせた処理を施したもの等、種々の酵母細胞壁画分を用いることができる。
【0014】
本発明の酵母細胞壁画分を有効成分とする腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤は、腎機能低下に対する広い予防効果及び/又は治療効果を有し、腎機能低下の予防のために及び/又は急性又は慢性の腎不全による腎疾患の症状改善のために、効果的に用いることができる。本発明の腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤は、飲食品や動物の飼料に添加して、腎機能低下の予防用及び/又は改善用の飲食品又は飼料として用いることができる。
本発明の腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤は、腎機能低下の広い予防効果及び/又は治療効果を有すると共に、天然物由来であり、副作用が少なく、日常摂取することが可能であり、かつ安全で比較的安価であるという実用上の効果を有する。したがって、その平易な適用が可能であり、例えば、人工透析を受けている急性及び慢性腎不全患者や、人工透析を受けるまでには至っていないが、腎機能低下によりタンパク制限を受けている患者等の腎疾患患者や腎疾患動物に経口投与することで、過剰なタンパク質の吸収を抑制し、尿素窒素等の尿毒症物質の産生を抑制し、排泄を促進することによって、腎機能低下の予防及び/又は症状の改善を図ることができる。
【0015】
具体的には本発明は、酵母細胞壁画分を有効成分とする腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤(請求項1)や、腎機能低下の予防及び/又は改善が、血中尿素窒素の低下によることを特徴とする請求項1記載の腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤(請求項2)や、腎機能低下の改善が、急性又は慢性の腎不全による腎疾患の症状の改善であることを特徴とする請求項1又は2記載の腎機能低下の改善剤(請求項3)からなる。
【0016】
また本発明は、酵母細胞壁画分が、酵素処理した酵母から可溶性菌体内成分を除去した菌体残渣であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤(請求項4)や、酵母細胞壁画分が、酵母菌体又は酵素処理した酵母から可溶性菌体内成分を除去した菌体残渣を高圧ホモジナイザー処理し、水洗浄した酵母細胞壁画分を用いることを特徴とする請求項項1〜4のいずれか記載の腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤(請求項5)からなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明は、酵母細胞壁画分を腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤として用いて、腎機能低下の予防及び/又は腎不全による腎疾患の症状の改善を図ることよりなる。
本発明において用いる酵母細胞壁画分としては、酵母菌体から例えばタンパク質、アミノ酸、核酸などの水又は極性溶剤に可溶性の菌体成分を除去したものが挙げられ、酵素的、化学的或いは機械的処理によっても調製可能であり、特に限定されるものではないが、該酵母細胞壁画分は、通常酵素処理により酵母菌体を溶菌して可溶性菌体成分を菌体外に分離・除去することにより調製することができる。該酵素処理方法は、いずれも酵母菌体内成分を酵母エキスとして製造する際に用いる方法であることからして、製造コストの点等を考慮すると、酵母細胞壁画分として、酵母エキス製造における副生成物である酵母エキス抽出残渣を用いることが有利である。該酵母エキス抽出残渣としては、従来公知の方法で得られる酵母エキス残渣であれば、特に制限されることなく使用することができる。
【0018】
(原料酵母)
本発明に用いられる酵母細胞壁画分の原料となる酵母としては、分類学上酵母に属し、可食性の酵母であれば特に制限はなく、ビール醸造工程の副生成物であるビール酵母の他、パン酵母、アルコール酵母、清酒用酵母などを用いることができる。このような酵母としては、例えば、ビール酵母、パン酵母の属するサッカロマイセス属のサッカロマイセス・セレビッシェ(Saccharomyces cerevisiae)あるいはサッカロマイセス・パストリアヌス(Saccharomyces pastorianus)、その他サッカロマイセス・ルーキシ(Saccharomyces rouxii)、サッカロマイセス・カールスバーゲンシス(Saccharomyces carlsbergensis)、サッカロマイセス・ポンベ(Saccharomyces pombe)、またメタノール資化性酵母であるキャンディダ属のキャンディダ・ウティリス(Candida utilis)、キャンディダ・トロピカリス(Candida tropicalis)、キャンディダ・リポリティカ(Candida lipolytica)、キャンディダ・フレーベリ(Candida flaveri)、キャンディダ・ボイジニィ(Candida boidinii)等を、さらにトルラ属のロドトルラ・ミニュータ(Rhodotrura minuta)等を挙げることができる。
【0019】
(酵母細胞壁画分の調製)
本発明において用いる酵母細胞壁画分としては、酵母菌体から例えばタンパク質、アミノ酸、核酸などの水又は極性溶剤に可溶性の菌体成分を除去したものをいい、該酵母菌体からこれら可溶性菌体成分を除去することにより得られる酵母細胞壁画分は、通常酵素処理により酵母菌体を溶菌して可溶性菌体成分を菌体外に分離・除去することにより調製することができる。かかる酵素処理方法としては、酵母菌体の酵素を使用するいわゆる自己消化法や、外部からプロテアーゼ、ヌクレアーゼ、グルカナーゼ、エステラーゼなどの酵素を添加する酵素添加法や、それらを併用する方法などを例示することができ、かかる酵素処理酵母菌体から、可溶性菌体成分を遠心分離などの除去方法を施すことによって酵母細胞壁画分を得ることができる。
【0020】
前記のとおり、上記例示の酵素処理方法は、いずれも酵母菌体内成分を酵母エキスとして製造する際に用いる方法であることからして、製造コストの点を考慮すると、酵母細胞壁画分として、酵母エキス製造における副生成物である酵母エキス抽出残渣を用いることが有利である。かかる酵母細胞壁画分として、例えば市販されているビール酵母細胞壁(田辺製薬株式会社製「イムセルBFR」)を用いることができる。
本発明において用いる、酵母細胞壁画分としては、上記のようにして酵母の酵素処理により可溶性菌体内成分を除去して得られた酵母細胞壁画分を、酸性水溶液で処理し、更に可溶化分を除去した酵母菌体残渣として調製しても良い。
より具体的には上記酵母細胞壁画分を0.01〜2N、好ましくは0.1〜0.5Nの例えば塩酸、硫酸、硝酸等の酸で処理した後、その懸濁液を遠心分離等により上清と酵母菌体残渣に分離し、この酵母菌体残渣を採取することにより調製することができる。また、酸処理に際しては80℃前後に加熱することが好ましい(特開2000−044878号公報)。
【0021】
(酵母菌体の高圧処理、洗浄)
本発明において、酵母菌体を酵素処理し、菌体内可溶化分を除去して酵母細胞壁画分を調製するに際して、予め或いは酵素処理後に原料酵母菌体或いは酵母エキス抽出残渣を高圧処理することができる。該高圧処理を行うことにより、高圧処理後に行われる水洗浄と相俟って、速やかな酵素処理と、菌体内可溶化分として、酵母エキス抽出残渣に含まれるアミノ酸、核酸等の呈味エキス成分や酵母特有の苦味成分等の食物繊維以外の夾雑物を効率よく除去しうる。該高圧処理は、酵母エキス抽出残渣に高圧を負荷する処理であればどのような処理でもよく、酵母菌体あるいは酵母エキス抽出残渣のいずれにおいても使用することができる。高圧処理として、高圧ホモジナイザー処理、フレンチプレス処理、エクストルーダー処理等を具体的に例示することができるが、これらの高圧処理の中でも夾雑物の除去効率の点で高圧ホモジナイザー処理が好ましい。かかる酵母エキス残渣の高圧処理としては、例えば高圧ホモジナイザー処理の場合、好ましくは100〜1500kg/cm2、より好ましくは500〜1500kg/cm2の圧力下での高圧処理を挙げることができる。また、かかる酵母エキス抽出残渣の高圧処理は、夾雑物の除去効果をさらに高めるために、複数回実施したり、種類のことなる上記の各種高圧処理を2種類または3種類適宜組み合わせて使用することもできる。
【0022】
酵母エキス残渣の高圧処理に続いて行われる水洗浄の方法としては、エキス分や苦味成分等の高圧処理後の水可溶性画分と、水不溶性の酵母細胞壁画分を分離できる方法であればどのような方法でもよく、必要に応じて加水・攪拌した後の遠心分離処理、濾過処理等の方法を挙げることができるが、作業効率を考慮すると遠心分離処理の方が好ましい。水洗浄に用いられる水としては通常の上水道水を用いることができるが、夾雑物の除去効率を低下させない範囲で、酸性水、アルカリ性水、アルコール(エタノール)含有水を用いることもできる。また、洗浄回数については、夾雑物の除去の程度・度合いにより適宜選択することができる。そして、高圧処理、水洗浄処理の後、必要に応じて、有機溶剤処理、酵素処理、酸、アルカリ処理等を行い、より純度の高い酵母細胞壁画分とすることもできる。
【0023】
(アルカリ処理、水洗浄)
本発明において用いる、特に好ましい酵母細胞壁画分としては、酵母菌体又は酵母エキス抽出残渣を、アルコール処理及び/又は酸処理及び/又はオゾン処理することなく、アルカリ処理後水洗浄することにより得られる酵母細胞壁画分を挙げることができる。なお、該アルカリ処理水洗浄の前後の両方或いはどちらかに前記した自己消化処理、各種酵素処理や各種高圧処理を単一或いは複数ずつ、適宜組み合わせて行っても良い。また該アルカリ処理水洗浄の前後の両方に前記した自己消化処理、各種酵素処理や各種高圧処理を、単一と複数の組み合わせ或いは複数と単一の組み合わせで行うことができる。更に全ての処理において、前記した自己消化処理、各種酵素処理や各種高圧処理において同一の処理を単回のみならず、複数回ずつや単回と複数回の組合わせで行っても良い。該酵母細胞壁画分は、より優れた腎機能改善効果を奏するばかりでなく、自己消化による特有の異味異臭がなく、経口摂取に適している。
かかる酵母菌体又は酵母エキス抽出残渣の処理における、アルカリ処理後の水洗浄処理としては、酵母エキス抽出工程においてスラリー状の酵母菌体をアルカリ処理後水洗浄し、酵母菌体から得られた酵母エキス抽出残さをさらにアルカリ処理し、その後水洗浄処理することが好ましいが、酵母菌体あるいは酵母エキス抽出残渣のいずれか一方に対してアルカリ処理後水洗浄を行ってもよい。
【0024】
上記スラリー状の酵母菌体のアルカリ処理としては、例えば、固形分濃度を5〜20重量%、好ましくは8〜12重量%、より好ましくは約10重量%に調整した酵母菌体スラリーに、そのpHが8〜12、好ましくは、9〜10となるように水酸化ナトリウムを添加し、0〜20℃、好ましくは0〜10℃での攪拌処理を挙げることができ、また、かかるアルカリ処理後の水洗浄としては、通常の水洗浄方法を用いることができ、アルカリ処理後の菌体を遠心分離機等で脱水した後に行うことが洗浄効率の点からして好ましく、かかる洗浄工程は複数回行うこともできる。また、上記酵母エキス抽出残渣のアルカリ処理としては、例えば、固形分濃度を5〜20重量%、好ましくは8〜12重量%、より好ましくは約10重量%に調整した酵母エキス抽出残渣スラリーに、そのpHが8〜12、好ましくは、9〜10となるように水酸化ナトリウムを添加し、0〜70℃、好ましくは0〜50℃、より好ましくは10〜30℃での攪拌処理を挙げることができる。
【0025】
また、かかるアルカリ処理後の水洗浄としては、通常の水洗浄方法を用いることができ、アルカリ処理後の酵母エキス抽出残渣を遠心分離機等で脱水した後に行うことが洗浄効率の点からして好ましく、かかる洗浄工程は複数回行うこともできる。エタノール処理、オゾン処理、酸処理を行うことなく、このようなアルカリ処理後水洗浄処理により、異味異臭原因物質が簡便かつ低コストで除去することができ、単独で摂取する場合はもちろん、他の食品素材と混合使用する場合であっても、かかる食品素材の風味を損なうことがない無味無臭の酵母細胞壁画分を得ることができる。
【0026】
(アルカリ処理後水洗浄−高圧後水洗浄の併用処理)
本発明の酵母細胞壁画分としては、例えば酵母菌体又は酵母エキス抽出残渣をアルカリ処理後水洗浄し、さらに高圧処理・水洗浄を施すことにより得られることが特に望ましい。かかる酵母細胞壁画分としては、凍結乾燥物、噴霧乾燥物、自然乾燥物、熱風乾燥物等の乾燥物中の食物繊維含量が75重量%以上、特に80重量%以上で、タンパク質含量が15重量%以下、特に10重量%以下であるものが特に好ましい。ここで、食物繊維含量は、以下に示す酵素−重量法により測定した値である。
【0027】
すなわち、500ml容トールビーカー2個に採取量の差が20mg以内であるように試料を1gずつ分取し(S)、0.08mol/Lリン酸緩衝液(pH8.0)を50mlずつ、及びターマミル(NOVO NORDISK社製, 120L)を0.1mlずつ添加し、沸騰水中で約5分間隔で振とうしながら30分間加熱する。放冷後、0.275mol/L水酸化ナトリウム溶液10mlでpH7.5±0.1に調整し、リン酸緩衝液に50mg/mlの濃度で溶解させたプロテアーゼ溶液(SIGMA社製「P−5380」)を0.1mlずつ添加した後、60℃、30分間振とうする。放冷後、0.325mol/L塩酸溶液10mlでpH4.3±0.3に調整し、アミログルコシダーゼ溶液(SIGMA社製「A−9913」)を0.1mlずつ添加した後、60℃、30分間振とうする。その後、60℃に加温した95%エタノールを4倍容ずつ加え、室温で1時間放置後、あらかじめ約1.1gのセライトでろ過層を形成させてある2G2のガラスフィルターを用い、吸引ろ過する。残留物を78%エタノール20mlで3回、次いで95%エタノール10mlで2回以上、最後にアセトン10mlで2回以上洗浄し、105℃で一晩乾燥させる。恒量測定(R1、R2)後、一つは525℃で5時間灰化させ、灰分含有率(A)を算出する。
【0028】
もう一つはケルダール法(係数6.25)によりタンパク質含有率(P)を算出する。試料を添加せず同様の方法により処理した各値をブランク値とする。それぞれの値をもとに以下の計算式によって食物繊維含量を算出する。食物繊維(重量%)=(R×(1−(P+A)/100−B)/S×100
R:残留物の重量(平均値、(R1+R2)/2、mg)
P:残留物中のタンパク含有率(%)
A:残留物中の灰分含有率(%)
S:試料採取量(平均値、mg)
B:ブランク(mg)
B(mg)=r×(1−(p+a)/100)
r:ブランク残留物の重量(平均値、mg)
p:ブランク残留物中のタンパク含有率(%)
a:ブランク残留物中の灰分含有率(%)
また、タンパク質含量はケルダール法で測定した値であり、例えば文献「食品分析法、日本食品工業学会食品分析法編集委員会編、p101」記載の方法に準じて行うことができる。
【0029】
本発明において用いる、酵母細胞壁画分としては、上記のような処理の他に、酵母の可溶性菌体内成分を除去して得られた得られた酵母細胞壁画分を、アルコール、オゾン、H22の各種処理やそれらの組合わせ処理によって処理した酵母細胞壁画分を用いることができる。これらの処理により、酵母細胞壁画分の脱臭や脱色等を行い、酵母細胞壁画分の性状を改善して用いることができる。
【0030】
本発明において酵母細胞壁画分を有効成分とする腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤としての薬理用組成物は、酵母細胞壁画分を単独又は酵母細胞壁画分と他の成分若しくは素材との混合物からなり、酵母細胞壁画分の有する薬理作用の対象となる腎不全に係る疾病に対する予防及び/又は症状改善用の薬理用組成物をいい、更に本発明は、該腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤を添加した該腎機能低下の予防用及び/又は症状改善用の飲食品又は飼料を含むものである。
かかる本発明の腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤は、固形状(固形状、粉末状、顆粒状、その他)、ペースト状、液状、あるいは混濁状のいずれの形態でもよく、単独で、あるいは他の飲食品素材に添加・配合して、例えば経口的に投与することにより使用することができる。
【0031】
本発明の酵母細胞壁画分を添加・配合する他の飲食品素材として、例えば、ヨーグルト、ドリンクヨーグルト、果汁ジュース、野菜ジュース、果汁と野菜の混合ジュース、牛乳、豆乳、酒類、コーヒー、紅茶、煎茶、ウーロン茶、スポーツ飲料等の各種飲料や、プリン、ビスケット、クッキー、パン、ケーキ、ゼリー、煎餅などの焼き菓子、羊羹などの和菓子、冷菓、チューインガム等の菓子類や、食パン、フランスパン、ロールパン等のパン類や、うどん、そば等の麺類や、かまぼこ、ハム、魚肉ソーセージ等の魚肉練り製品や、みそ、しょう油、ドレッシング、マヨネーズ、甘味料等の調味料や、豆腐、こんにゃく、その他佃煮、餃子、豚カツ、ハンバーグ、コロッケ、サラダ等の各種惣菜等の各種食品を挙げることができる。また、本発明の酵母細胞壁画分は他の飼料、即ち動物用飼料素材、例えばペットフード、家畜用飼料、水産飼料、草食獣、肉食獣、水鳥、家禽類、霊長類、爬虫類、両生類を始めとする動物園用飼料に添加・配合することができる。
本発明の酵母細胞壁画分をこれら各種の飲食品や飼料に添加・配合することで、特に、食事制限の多い慢性腎不全等の患者のQOL(quality of life)の改善や腎機能の低下が認められる上記各種動物の治療・症状改善に貢献することができる。
【0032】
【実施例】
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明の技術的範囲は以下の実施例によって限定されるものではない。なお、特に断らない限り、実施例中に示された酵母菌体重量は全て実状態での重量(ドライウエイト)である。
【0033】
実施例1(酵母細胞壁画分:BYCの調整)
ビール醸造工程より副生成物として得られる、発酵後ビール酵母スラリーの重量を正確に量った後、固形分が10重量%になるように加水した。水酸化ナトリウムをpH9となるまで添加し、10℃で攪拌処理を行った後、遠心分離を行った。固形分が10重量%になるように加水した懸濁液を50℃、17時間の反応条件で自己消化させた後、さらにプロテアーゼを添加し50℃で18時間酵素反応を行い、その後、遠心分離を行うことで可溶性菌体成分を除去した。得られた酵母細胞壁残さを、高圧ホモジナイザー(APV社製「Blue-top 40. 80H」)を用いて4回高圧処理を行った。まず、60℃下900barで2時間、次に、75℃下500barで2時間高圧処理を3回行った。該高圧処理液状物を水で4倍に希釈・攪拌後、遠心分離機(アルファラバル社製「FEUX512型」)を用い、5300rpmで2時間固液分離を行い、エキス分の洗浄・除去を行った。この洗浄・除去操作をさらに3回繰り返し、酵母細胞壁画分スラリー(以下「BYCスラリー」と略す)を製造した。
【0034】
このBYCスラリーを凍結乾燥したものを酵母細胞壁画分:BYCとし、その成分分析を行った。水分は試料を常圧下105℃で5時間加熱する常圧加熱乾燥法(「食品分析法、日本食品工業学会食品分析法編集委員会編、p4」参照)により、タンパク質は前述のケルダール法により、脂質は酸分解法(「食品分析法、日本食品工業学会食品分析法編集委員会編、p128」参照)により、灰分は前述の直接灰化法により、食物繊維は前述の酵素−重量法により、糖質は水分、タンパク質、脂質、食物繊維、灰分の合計を全量から差し引くことによりそれぞれ測定した。測定は三回行い、その平均値を重量%で示した。かかるBYCスラリーの製造は2回行い、これら2ロットのBYCスラリーの凍結乾燥物の成分分析値を表1に示した。
なお、以下の実施例2,4、5ではBYCとして表1の凍結乾燥物1を、また実施例3ではBYCとして表1の凍結乾燥物2を、それぞれ使用した。
【0035】
【表1】

Figure 0004368569
【0036】
実施例2(正常ラットに対するBYCのタンパク排泄促進効果)
(1)材料及び方法
Wistar系雄ラット(7週齢)を正常粉末食(CE−2、日本クレア)の自由摂食下で1週間予備飼育し実験環境への順化を行った後、体重を指標に1群6匹で3群に群分けした。供試飼料(被検サンプル)としては、表2に組成が示されている実施例1により調整されたBYCを5,10%の各割合で正常粉末食と混合したものを用いた。
【0037】
【表2】
Figure 0004368569
【0038】
供試飼料を2週間自由摂食させ、試験終了直前の2日間、各個体の糞便を採取した。その後エーテル麻酔下で腹大動脈より全採血を行い、エチレンジアミン四酢酸二カリウム二水和物により抗凝固処理を施した血液ならびに遠心分離により血清を取得し分析に供した。血清中の尿素窒素濃度(mg/dL)は、ウレアーゼインドフェノール法にて測定を行った。
採取した糞は、凍結乾燥を施し乾燥重量を測定した。さらに乾燥糞をパーソナルミル(IKA社製 分析用粉砕器A10)を用いて粉砕後、ケルダール法により糞中窒素含量を測定した。同じくケルダール法により測定した1日摂取窒素量と糞中窒素量の差を1日摂取窒素量で序した値をタンパク質の見掛けの吸収消化率とした。
【0039】
(2)結果
以上の実験結果を図1〜4に示す。
BYCの2週間にわたる混餌投与の結果、5%混餌より有意かつ用量依存的な糞乾燥重量の増加が観察された(図1)。また、ケルダール法により測定した糞中窒素排泄量はBYCの用量依存的に有意な増加を示しており(図2)、従って糞中窒素排泄量と窒素摂取量より算出したタンパク質の見掛けの消化吸収率はBYCの混餌投与により用量依存的な低下を示した(図3)。
またこのとき、血中尿素窒素濃度はBYC混餌投与群にてBYCの用量依存的に低下する傾向が認められた(図4)(尿素は、クレアチニン、尿酸などと共に含窒素物質の最終代謝産物であり、主として腎臓を通して体外へ排泄されることから腎機能の指標とされる。つまり、老廃物である血中尿素窒素濃度の低下は、腎機能の改善を意味しており、この結果はBYCによる腎機能改善効果を示唆している。)。
以上より、正常ラットへのBYCの混餌投与により、糞量の増加、糞中窒素排泄量の増加、タンパク質の見かけの消化吸収率の低下、血中尿素窒素の低下が観察された(これらの結果から、BYCは小腸にて過剰なタンパク質の吸収を抑制することで、その代謝産物である尿素を始めとした尿毒症物質の体内への貯留を抑制し、腎臓への負担を軽減することによって腎不全の進行抑制、諸症状の改善に有効に働くことが示唆される。)。
【0040】
実施例3(他繊維との比較)
試験例1
調製例5で得られた酵母細胞壁画分の水中での膨潤能と、他の食物繊維素材として日食セルファー(日本食品化工株式会社製)との比較を行うため、消化管内を人工的に再現した環境下における水中沈定体積を測定した。サンプルとして酵母細胞壁画分および日食セルファー各1gをそれぞれ100mlメジューム瓶にとり、1/15Mリン酸緩衝液(Na2HPO4を4.7g、KH2PO4を4.5gとり、蒸留水を加え1Lに定容、pH6.8)を50ml加えて攪拌した。超音波処理及び脱気処理を1分間行い、さらに超音波処理を3分間継続して行った後、100mlメスシリンダーに移し、上記緩衝液を加えて100mlに定容した。15分間静置後、各サンプルの沈定体積(ml/g)の測定を行った。結果を図5に示す。図5からもわかるように、酵母細胞壁画分は日食セルファーに比べて、水中での高い膨潤能を有することが判明した。
【0041】
試験例2
(1)材料及び方法
実施例2にならいWistar系雄ラット(7週齢)を体重および血清尿素窒素値を指標に1群6匹で3群に群分けした。供試飼料(被検サンプル)としては、実施例1により調整されたBYC凍結乾燥物2を5%の割合で、表3に成分を示す日食セルファーを5%の割合で正常粉末食と混合したものを用いた(表4)。
供試飼料を2週間自由摂食させ、試験終了直前の2日間、各個体の糞便を採取した。その後エーテル麻酔下で腹大動脈より全採血を行い、エチレンジアミン四酢酸二カリウム二水和物により抗凝固処理を施した血液ならびに遠心分離により血清を取得し分析に供した。血清中の尿素窒素濃度(mg/dL)は、ウレアーゼインドフェノール法にて測定を行った。
採取した糞は、凍結乾燥を施し乾燥重量を測定した。さらに乾燥糞をパーソナルミル(IKA社製;分析用粉砕器A10)を用いて粉砕後、ケルダール法により糞中窒素含量を測定した。同じくケルダール法により測定した1日摂取窒素量と糞中窒素量の差を1日摂取窒素量で序した値をタンパク質の見掛けの吸収消化率とした。
【0042】
【表3】
Figure 0004368569
【0043】
【表4】
Figure 0004368569
【0044】
(2)結果
以上の実験結果を図6〜10に示す。
BYCおよび日食セルファーの2週間にわたる混餌投与の結果、日食セルファー投与群にて糞便乾燥重量は最大値を示した(図6;図中、*は、対照群に対し、危険率1%以下で有意差を認める。**は、対照群に対し、危険率0.1%以下で有意差を認める。)。しかし糞便中の窒素含量は、対照群と比較しBYC投与群にて有意に増加しているものの、セルファー投与群ではBYC投与群の約1/3程度であった(図7;図中、*は、対照群に対し、危険率1%以下で有意差を認める。**は、対照群に対し、危険率0.1%以下で有意差を認める。)。その結果、糞便中への窒素排泄量は、対照群およびセルファー投与群と比較しBYC投与群にて有意な増加が認められ(図8;図中、*は、対照群に対し、危険率1%以下で有意差を認める。**は、対照群に対し、危険率0.1%以下で有意差を認める。)、糞中窒素排泄量と窒素摂取量より算出したタンパク質の見掛けの消化吸収率はBYC投与群にて有意な低下を示した(図9;図中、*は、対照群に対し、危険率1%以下で有意差を認める。**は、対照群に対し、危険率0.1%以下で有意差を認める。)。
また血中尿素窒素濃度は、14日にわたる各供試飼料の投与の結果、対照群およびセルファー投与群においても若干の低下が認められたものの、BYC投与群においては明らかに有意な低下が認められた(図10;図中、*は、投与前の値に対し、危険率5%以下で有意差を認める。**は、投与前の値に対し、危険率1%以下で有意差を認める。)。
以上より、BYCは日食セルファーと比較し繊維含量が低いにも関わらず、有意な糞中窒素排泄量の増加、タンパク質の見かけの消化吸収率の低下、血中尿素窒素の低下を示した。よってこの結果は、膨潤能をはじめとするBYC独自の性質によるものと思われる。
【0045】
実施例4(腎不全ラットに対するBYCのタンパク排泄促進効果)
(1)材料及び方法
SD系雄ラット(6週齢)を正常粉末食(CE−2、日本クレア)の自由摂食下で1週間予備飼育後、ADR(アドリアシン注、協和発酵工業)を3mg/kg静脈内に投与し2週間後に2mg/kgを静脈内に投与した。ADRの媒介は生理的食塩液を用い、同量(2ml/kg)の生理的食塩液を投与したラットを正常対照群とした。ADR2回目の投与より2週間後に代謝ケージを用いて24時間尿を、また尾部先端部より血清を取得し、体重、タンパク尿および血清尿素窒素を指標として1群10匹で3群を構成した。群分け後、正常対照群には正常粉末食(Control+Std.)を、ADR腎不全ラットへは正常粉末食(ADR+Std.)、5%BYC混餌食(ADR+BYC5%)、10%BYC混餌食(ADR+BYC10%)を給餌した。投与期間中、1〜2週間間隔で尾部先端部より採血を、また、4週間間隔で代謝ケージを用いて24時間尿を採取した。
【0046】
(2)結果
以上の実験結果を図11〜14に示す。
ADRのラットへの反復静脈内投与により進行性の慢性腎不全症状を惹起できた。血清尿素窒素及び血清クレアチニン値の経時的推移を図11、12に示した。正常食飼育下のADR腎不全ラットでは摂食処置2週間後より血清尿素窒素及び血清クレアチニン値の急峻な上昇が認められたが、BYC混餌投与により血清尿素窒素および血清クレアチニン値ともに、その上昇は顕著に抑制された。血清リン値は、血清尿素窒素および血清クレアチニン値の上昇に遅れて摂食処置約4週後より観察され、BYCの混餌投与により、ほぼ正常状態まで上昇は抑制された(図13)。尿タンパク値においてもADR投与により著明な上昇が観察されたが、BYC混餌投与によりタンパク尿の改善が認められた(図14)。また、赤血球数はADR腎不全ラットで減少が観察されたが、BYCの混餌投与により有意に増加し腎性貧血の改善が認められた。
以上より、BYCの混餌投与によりこれまでにない腎不全の進展抑制作用が認められた。また、腎不全の合併症でもある腎性貧血に関しても改善効果が認められたことから、BYCは腎不全の進行抑制、諸症状の改善に有効であるといえる。
【0047】
実施例5(健常人に対するBYCのタンパク排泄促進効果)
9名の健常人に対し、朝夕食後にそれぞれ4gのBYCを28日間にわたり経口投与した。その後、投与開始時(1日目)と投与開始後28日目にそれぞれ上腕部から10mlずつを採血し、実施例2記載の方法に従って血清中の尿素窒素濃度(mg/dL)を測定した。測定結果は、9名の平均値±標準偏差で示した。その結果、9名中8名について、血中尿素窒素濃度の低下が認められ、値は、投与開始時(1日目):14.6±1.6mg/dLに対し、投与開始後(28日目):11.3±2.4mg/dlと有意な低下が認められた(図15)。また、このとき被験者の体重に殆ど変化はなく、血液検査、血液化学及び内分泌パラメーター(総タンパク、アルブミン、ビリルビン、GOT、GPT、LDH、ALP、γ−GTP、総コレステロール、中性脂肪、ナトリウム、カリウム、血糖、白血球数、赤血球数等)は全て正常範囲であった。(よって安全性に全く問題はなく、医薬品や日常の食品素材として利用できるものである。)
【0048】
実施例6(BYC添加・配合飲食品の製造)
以下の表5に示す配合でBYC配合ビスケットを、表6に示す配合でBYC配合ハンバーグを、表7に示す配合でBYC配合ソーセージを、表8に示す配合でBYC配合野菜ジュースを、表9に示す配合でBYC配合ヨーグルトを製造した。
【0049】
【表5】
Figure 0004368569
【0050】
【表6】
Figure 0004368569
【0051】
【表7】
Figure 0004368569
【0052】
【表8】
Figure 0004368569
【0053】
【表9】
Figure 0004368569
【0054】
【発明の効果】
本発明の腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤は、腎機能低下の広い予防効果及び/又は治療効果を有すると共に、天然物由来であり、副作用が少なく、日常摂取することが可能であり、かつ安全で比較的安価であるという実用上の効果を有する。したがって、その平易な適用が可能であり、例えば、人工透析を受けている急性及び慢性腎不全患者や、人工透析を受けるまでには至っていないが、腎機能低下によりタンパク制限を受けている患者等の腎疾患患者や腎疾患動物に経口投与することで、過剰なタンパク質の吸収を抑制し、尿素窒素等の尿毒症物質の産生を抑制し、排泄を促進することによって、腎機能低下の予防及び/又は症状の改善を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における、正常ラットに対するBYCのタンパク排泄促進効果についての試験において、BYCの2週間にわたる混餌投与の結果の糞乾燥重量の増加の観察結果を示す図である。
【図2】本発明の実施例における、正常ラットに対するBYCのタンパク排泄促進効果についての試験において、BYCの2週間にわたる混餌投与の結果のケルダール法により測定した糞中窒素排泄量の結果を示す図である。
【図3】本発明の実施例における、正常ラットに対するBYCのタンパク排泄促進効果についての試験において、BYCの2週間にわたる混餌投与の結果の糞中窒素排泄量と窒素摂取量より算出したタンパク質の見掛けの消化吸収率についての結果を示す図である。
【図4】本発明の実施例における、正常ラットに対するBYCのタンパク排泄促進効果についての試験において、BYCの用量と血中尿素窒素濃度の関係を示す図である。
【図5】本発明の実施例における、BYCと日食セルファーの膨潤能についての比較試験において、BYC及び日食セルファーの水中沈定体積の結果を示す図である。
【図6】本発明の実施例における、正常ラットに対するBYCと日食セルファーのタンパク排泄促進効果についての試験において、BYC及び日食セルファーの2週間にわたる混餌投与の結果の糞乾燥重量の増加の観察結果を示す図である。
【図7】本発明の実施例における、正常ラットに対するBYCと日食セルファーのタンパク排泄促進効果についての試験において、BYC及び日食セルファーの2週間にわたる混餌投与の結果のケルダール法により測定した糞中窒素含量の結果を示す図である。
【図8】本発明の実施例における、正常ラットに対するBYCと日食セルファーのタンパク排泄促進効果についての試験において、BYC及び日食セルファーの2週間にわたる混餌投与の結果のケルダール法により測定した糞中窒素排泄量の結果を示す図である。
【図9】本発明の実施例における、正常ラットに対するBYCと日食セルファーのタンパク排泄促進効果についての試験において、BYC及び日食セルファーの2週間にわたる混餌投与の結果の糞中窒素排泄量と窒素摂取量より算出したタンパク質の見掛けの消化吸収率についての結果を示す図である。
【図10】本発明の実施例における、正常ラットに対するBYCと日食セルファーのタンパク排泄促進効果についての試験において、BYC及び日食セルファーの混餌投与を行った場合の、血中尿素窒素濃度の関係を示す図である。
【図11】本発明の実施例における、腎不全ラットに対するBYCのタンパク排泄促進効果についての試験において、ADRの反復静脈内投与による進行性の慢性腎不全症状のラットにBYC混餌投与を行った場合の、血清尿素窒素の継時的推移を示す図である。
【図12】本発明の実施例における、腎不全ラットに対するBYCのタンパク排泄促進効果についての試験において、ADRの反復静脈内投与による進行性の慢性腎不全症状のラットにBYC混餌投与を行った場合の、血清クレアチニン値の継時的推移を示す図である。
【図13】本発明の実施例における、腎不全ラットに対するBYCのタンパク排泄促進効果についての試験において、ADRの反復静脈内投与による進行性の慢性腎不全症状のラットにBYC混餌投与を行った場合の、血清リン値の継時的推移を示す図である。
【図14】本発明の実施例における、腎不全ラットに対するBYCのタンパク排泄促進効果についての試験において、ADRの反復静脈内投与による進行性の慢性腎不全症状のラットにBYC混餌投与を行った場合の、尿タンパク値の継時的推移を示す図である。
【図15】本発明の実施例における、健常人に対するBYCのタンパク排泄促進効果についての試験において、9名の健常人に対し、朝夕食後にBYCを経口投与した場合の血清中の尿素窒素濃度を測定した結果を示す図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a preventive and / or ameliorating agent for reducing renal function comprising a yeast cell wall fraction as an active ingredient, and for preventing and / or reducing renal function by adding the preventive and / or improving agent for renal function. Food / drink for improvement or feed, and more specifically, a preventive agent for decrease in renal function comprising as an active ingredient a cell residue obtained by removing soluble cell components from an enzyme-treated yeast or non-enzymatically treated yeast, or a processed product thereof The present invention also relates to a food and drink or a feed for preventing and / or improving renal function deterioration to which an improving agent and / or a preventive agent and / or improving agent for renal function are added.
[0002]
[Prior art]
Renal disease patients, especially those with renal failure, tend to increase year by year, and artificial dialysis or kidney transplantation is performed as a treatment method. In addition, various drugs have been developed as therapeutic drugs for improving renal disease symptoms caused by drugs.
In general, treatment of various symptoms associated with decreased renal function includes drug therapy such as corticosteroids, immunosuppressants, non-steroidal anti-inflammatory drugs, and antihypertensive diuretics depending on the type and condition of the disease and restriction of protein intake. There are dietary restrictions. And for renal failure in which renal function is highly impaired, there is no particularly effective drug therapy. For patients with renal failure, painful artificial dialysis is performed, and the number of artificial dialysis patients is already 20 It has been reported that it has exceeded 10,000 people.
Artificial dialysis generally requires the patient to go to a dialysis facility several times a week and be restrained for several hours, and is expensive and can be costly to the patient, both mentally and physically. It is well known that it gives a heavy burden.
[0003]
On the other hand, drugs are also used for improving renal disease symptoms. Many renal function improving agents currently used have strong side effects and their therapeutic effects are limited.
For example, some dietary fibers such as gum arabic and oligosaccharides are known to promote nitrogen excretion (Bri. J. Nutr. 75, 461-469, 1996, J. Nutr. Biochem. 9, 613- 620, 1998), it is difficult to take for a long time because of preference, and nausea, abdominal bloating, and diarrhea due to high intake have been reported, so it is not suitable for continuous treatment.
As mentioned above, artificial dialysis is used for the direct treatment of patients with renal failure. However, removal of metabolic wastes, water, etc. by artificial dialysis is never sufficient. Therefore, by suppressing the accumulation of waste products in the body of patients with kidney disease and promoting excretion, the progression of the patient's symptoms can be more effectively delayed, the uremic symptoms can be improved, and the dialysis induction period can be prolonged. If you can, it can prolong life. Therefore, development of safer new technologies, pharmaceutical drugs, and foods and drinks having such functions from such a viewpoint is desired, and a preventive agent for renal function deterioration from the viewpoint of preventing renal failure in advance. Development is also desired.
[0004]
Many technologies and drugs relating to symptoms-improving agents for renal diseases have been disclosed so far. For example, a urea nitrogen metabolism improving agent (Japanese Patent Publication No. 8-32632) containing as an active ingredient at least one selected from the group consisting of flavonoids, saponins or glycosides thereof contained in legumes is disclosed. ing. However, the improving agent is difficult to produce, has many unclear points in its mechanism of action, and remains unclear in the confirmation of its effect. Moreover, a renal function improving agent (JP-A-1-163128) containing a fermented metabolite of bifidobacteria as an active ingredient is disclosed. However, only the effectiveness of the extremely short-term data of 5 days is clarified, and the effectiveness in long-term intake is not clarified. Furthermore, a renal disease ameliorating agent / food "(produced by Nippon Food Chemical Co., Ltd.R")" (Japanese Patent Laid-Open No. 2-101016). However, in the case of this renal disease ameliorating agent, the results show that the survival time of the renal failure rats is simply 2.7 days in the control group and is extended to 3.4 days by administration of the test substance. However, another effect as a renal disease ameliorating agent is not clarified.
[0005]
Also disclosed is a phosphorus adsorbent containing chitosan as an active ingredient (JP-A-5-213762). However, although it is useful for the treatment of hyperphosphatemia that is secondary caused as a result of kidney disease, it does not improve the kidney disease itself.
In addition, low potassium and low phosphorus soy protein for patients with kidney disease (Japanese Patent Laid-Open No. 2-87979), dietary fiber with reduced electrolyte content (Japanese Patent Laid-Open No. 4-210639), reduced phosphorus / potassium content Dietary fiber composition (Japanese Patent Laid-Open No. 6-70720) is disclosed, but some of the secondary symptoms (hyperphosphatemia, hyperkalemia, etc.) are also improved in relation to these. In addition, no clinical effect has been observed.
[0006]
As described above, many techniques and drugs related to a renal disease symptom improving agent have been disclosed, but effective ones that suppress the accumulation of waste products in the body of patients with renal disease and promote excretion are effective. However, development of new safer technologies and pharmaceutical drugs from this point of view is desired.
[0007]
On the other hand, with respect to yeast or yeast cell components, attempts have been made to use the components as active ingredients and as pharmacological compositions. For example, peptic ulcers in which the yeast cell wall is sulfated with chlorosulfonic acid or sulfuric anhydride in a basic organic solvent, or the yeast cell wall is sulphated by mixing with concentrated chilled sulfuric acid and then alkalinized. A method for producing a polysaccharide sulfate ester mixture having a therapeutic action and an anti-arteriosclerotic action and an alkali metal salt thereof (Japanese Patent Laid-Open No. 49-48894), or treating a yeast cell wall with chlorosulfonic acid or anhydrous sulfuric acid in a basic organic solvent A method for producing a polysaccharide sulfate ester mixture which is sulfated or mixed with concentrated sulfuric acid in which yeast cell walls are cooled and gelatinized and then sulfated, and then converted to an alkali salt (Japanese Patent Laid-Open No. 56-31955) ) And a novel physiological activity of extracting peptide mannan A from yeast cells belonging to the genus Saccharomyces and ingesting peptide mannan A from the extract A method for producing the substance peptide mannan A (JP-A-49-69808), or a method for producing a complex protein SP-1 having an anti-ulcer activity containing amino acids and mannose by allowing pepsin to act on the yeast cell wall (JP-A-62) -39527).
[0008]
Further, an antiallergic agent (manufactured by JP-A-63-1119427) containing mannan derived from yeast or the like as an active ingredient, or a dry brewer's yeast having no need to worry about side effects because it is a natural product is used as an active ingredient. An anti-ulcer agent (Japanese Patent Laid-Open No. 1-331434), and a sufficient amount of β-glucan derived from yeast to supply a fiber source in food, a fecal extender, and a short-chain fatty acid, and digestion in mammals Improved food, reduced serum cholesterol levels, and enhanced weight loss, supplemented with a food supplement for administration to mammals (Japanese Patent Publication No. 4-505997), and eluted and separated intracellular components Food / beverage products, pharmaceuticals (Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-107919) and yeast-related polymers containing a magnesium replenishment material containing a magnesium salt in the prepared yeast cell wall. A composition (such as JP-A-9-188626) containing a production cell inhibitor and a food or drug for autoimmune disease containing the antibody production cell inhibitor, beer yeast protease hydrolyzate and water-utilizing agent A skin condition improving composition (Japanese Patent Laid-Open No. 9-227390) suitable for prevention and treatment of atopic dermatitis and the like is known.
[0009]
Furthermore, with regard to the yeast cell wall fraction, the yeast cell wall fraction is known to be used for various purposes, and the yeast cell wall fraction has various composition ratios that may be attributed to its production method. Is known (Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-055338, Japanese Patent Application Laid-Open No. 2002-153263). As a pharmacological composition, the yeast cell wall fraction is used to prevent constipation and / or to improve symptoms thereof. It is known to be used as an agent or as an agent for preventing and / or improving symptoms of allergic diseases (Japanese Patent Laid-Open No. 2001-055338). However, the preventive effect on the renal function decline of the yeast cell wall fraction and / or the symptom improvement effect of renal diseases due to acute and chronic renal failure are not known.
[0010]
Regarding the treatment of yeast and yeast cell wall when preparing a yeast cell wall fraction from yeast, various types have been conventionally known depending on the purpose of use. For example, as a technique relating to tasteless bromide of yeast self-digestion residue, beer yeast treated with steam distillation and an organic solvent to improve the taste of beer yeast (Japanese Patent Laid-Open No. 63-22177), yeast extract The extract residue is treated with an alkali and an acid and then subjected to high-concentration ozone treatment, and further subjected to ethanol treatment to decolorize and deodorize the yeast extract extract residue, that is, yeast self-digestion residue (Japanese Patent Laid-Open No. Hei 4-248968) ), Yeast or a processed yeast product that has been subjected to acid and heat treatment to reduce the off-flavor peculiar to the yeast (JP-A-6-70751), and after suspending yeast self-digesting insoluble matter with ethanol By stirring under an alkali, the causative substances of off-flavors and odors are eluted, and further, the eluted substances are removed by centrifugation to eliminate the self-extinguishing yeast Insolubles obtained by removing a specific off taste odor (JP-A-9-103266) are known. Other techniques for treating yeast cells and yeast cell walls include crushing the yeast cells with a high-pressure jet impact homogenizer, hot water extraction, and then centrifuging the yeast cell walls that could not be atomized later. What is used (Japanese Patent Laid-Open No. 9-117263) is known.
[0011]
[Patent Document 1]
JP 49-48894 A
[Patent Document 2]
JP 49-69808 A
[Patent Document 3]
JP-A-56-31955
[Patent Document 4]
Japanese Patent Laid-Open No. 62-39527
[Patent Document 5]
Japanese Unexamined Patent Publication No. 63-22177
[Patent Document 6]
JP-A-63-1119427
[Patent Document 7]
JP-A-1-163128
[Patent Document 8]
JP-A-1-31434
[Patent Document 9]
Japanese Patent Laid-Open No. 2-87979
[Patent Document 10]
JP-A-2-101016
[Patent Document 11]
Japanese Patent Laid-Open No. 4-210639
[Patent Document 12]
JP-A-4-505997
[Patent Document 13]
JP-A-4-248968
[Patent Document 14]
JP-A-5-213762
[Patent Document 15]
JP-A-6-70720
[Patent Document 16]
JP-A-6-70751
[Patent Document 17]
JP-A-9-103266
[Patent Document 18]
JP-A-9-107919
[Patent Document 19]
JP-A-9-117263
[Patent Document 20]
JP-A-9-176202
[Patent Document 21]
JP-A-9-188626
[Patent Document 22]
JP-A-9-227390
[Patent Document 23]
JP 2001-55338 A
[Patent Document 24]
JP 2002-153263 A
[Non-Patent Document 1]
Bri. J. Nutr. 75, 461-469, 1996
[Non-Patent Document 2]
J. Nutr. Biochem. 9, 613-620, 1998
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a preventive and / or ameliorating agent for reducing renal function, which has few side effects, can be taken daily, and has a broad preventive effect and / or therapeutic effect on decreased renal function. is there.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problems, the present inventor has eagerly searched for a substance having renal function preventing activity and / or improving activity, and as a result, found that the yeast cell wall fraction has a wide preventive effect and / or therapeutic effect, The present invention has been completed.
That is, the present invention comprises a preventive and / or ameliorating agent for reducing renal function comprising a yeast cell wall fraction as an active ingredient, and is intended to prevent a decrease in renal function by administering the yeast cell wall fraction as an active ingredient. It is intended to improve symptoms of renal diseases caused by acute or chronic renal failure. As the yeast cell wall fraction, a cell residue obtained by removing a soluble cell component from enzyme-treated yeast, a chemical treatment using a solvent, or a mechanical treatment by a crushing fraction, etc. Furthermore, various yeast cell wall fractions such as those obtained by treating the cell residue with alkali, acid, alcohol, ozone or hydrogen peroxide, or a combination of a plurality of them can be used.
[0014]
The preventive agent and / or ameliorating agent for lowering renal function comprising the yeast cell wall fraction of the present invention as an active ingredient has a wide preventive effect and / or therapeutic effect on lowering renal function, and for preventing the lowering of renal function. It can be effectively used for improving symptoms of renal diseases caused by acute or chronic renal failure. The preventive agent and / or ameliorating agent for lowering renal function of the present invention can be added to foods and drinks and animal feeds and used as foods and drinks or feeds for preventing and / or improving renal function deterioration.
The preventive and / or ameliorating agent for lowering renal function of the present invention has a wide range of preventive and / or therapeutic effects on lowering renal function, is derived from natural products, has few side effects, and can be taken daily. And has a practical effect of being safe and relatively inexpensive. Therefore, its simple application is possible, for example, patients with acute and chronic renal failure undergoing artificial dialysis, patients who have not yet undergone artificial dialysis, but are subject to protein restriction due to decreased renal function, etc. Orally administered to patients with renal diseases and animals with renal diseases, by suppressing excessive protein absorption, suppressing production of uremic substances such as urea nitrogen, and promoting excretion, / Or symptoms can be improved.
[0015]
  Specifically, the present invention relates to a preventive and / or ameliorating agent for lowering renal function comprising a yeast cell wall fraction as an active ingredient (Claim 1), and preventing and / or improving renal function lowering in blood urea nitrogen. The preventive and / or ameliorating agent for lowering renal function according to claim 1 or the improvement of lowering of renal function according to claim 1, wherein the symptoms of renal disease due to acute or chronic renal failure are The agent for improving a decrease in renal function according to claim 1 or 2, wherein the agent is an improvement (claim 3).).
[0016]
  The present invention also providesThe agent for preventing and / or improving renal function according to any one of claims 1 to 3, wherein the yeast cell wall fraction is a cell residue obtained by removing soluble cell components from enzyme-treated yeast. Claim 4) or the yeast cell wall fraction is characterized by using a yeast cell wall fraction that has been subjected to a high-pressure homogenizer treatment of a cell residue obtained by removing soluble intracellular components from yeast cells or yeast treated with an enzyme, and washed with water. The preventive agent and / or ameliorating agent for renal function deterioration according to any one of claims 1 to 4 (claim 5).Consists of.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention comprises using the yeast cell wall fraction as a preventive agent and / or ameliorating agent for lowering renal function to prevent the lowering of renal function and / or improve symptoms of renal diseases caused by renal failure.
Examples of the yeast cell wall fraction used in the present invention include those obtained by removing bacterial cell components soluble in water or polar solvents such as proteins, amino acids and nucleic acids from yeast cells, and enzymatic, chemical or mechanical treatments. Although not particularly limited, the yeast cell wall fraction is usually prepared by lysing yeast cells by enzymatic treatment and separating / removing soluble cell components outside the cells. can do. The enzyme treatment method is a method used when producing yeast components as yeast extract. Therefore, considering the production cost, etc., as a yeast cell wall fraction, by-product in yeast extract production It is advantageous to use a yeast extract extraction residue which is a product. The yeast extract extraction residue is not particularly limited as long as it is a yeast extract residue obtained by a conventionally known method.
[0018]
(Raw material yeast)
The yeast used as a raw material for the yeast cell wall fraction used in the present invention is not particularly limited as long as it belongs to the taxonomic group and is an edible yeast, in addition to the beer yeast that is a by-product of the beer brewing process, Baker's yeast, alcohol yeast, sake yeast and the like can be used. Examples of such yeast include beer yeast, Saccharomyces cerevisiae or Saccharomyces pastorianus belonging to the genus Saccharomyces to which baker's yeast belongs, Saccharomyces rouxii, and Saccharomyces rouxii. Saccharomyces carlsbergensis, Saccharomyces pombe, and Candida utilis, Candida tropicalis, Candida lipolytica (Candida lipolytica) which are methanol-utilizing yeasts ), Candida flaveri, Candida boidinii, and Rhodotrura minuta from Torula. I can make it.
[0019]
(Preparation of yeast cell wall fraction)
The yeast cell wall fraction used in the present invention refers to a yeast cell obtained by removing cell components soluble in water or a polar solvent such as proteins, amino acids and nucleic acids, and these soluble cell components from the yeast cell. The yeast cell wall fraction obtained by removing can be prepared by lysing yeast cells by enzyme treatment and separating / removing soluble cell components outside the cells. Examples of such an enzyme treatment method include a so-called self-digestion method using an enzyme of yeast cells, an enzyme addition method in which an enzyme such as protease, nuclease, glucanase, or esterase is added from the outside, or a method using these in combination. From such enzyme-treated yeast cells, a yeast cell wall fraction can be obtained by subjecting soluble cell components to a removal method such as centrifugation.
[0020]
As described above, the enzyme treatment methods exemplified above are all methods used when producing a yeast cell component as a yeast extract. Therefore, in consideration of the production cost, It is advantageous to use a yeast extract extraction residue which is a by-product in the manufacture of the extract. As such a yeast cell wall fraction, for example, a commercially available beer yeast cell wall ("Imcell BF" manufactured by Tanabe Seiyaku Co., Ltd.)R") Can be used.
As the yeast cell wall fraction used in the present invention, the yeast cell wall fraction obtained by removing soluble intracellular components by enzymatic treatment of yeast as described above is treated with an acidic aqueous solution, and the solubilized fraction is further obtained. You may prepare as a removed yeast cell residue.
More specifically, the yeast cell wall fraction is treated with 0.01-2N, preferably 0.1-0.5N acid such as hydrochloric acid, sulfuric acid, nitric acid, and the suspension is centrifuged. It can be prepared by separating the supernatant and yeast cell residue and collecting the yeast cell residue. In addition, the acid treatment is preferably performed at around 80 ° C. (Japanese Patent Laid-Open No. 2000-0448878).
[0021]
(High-pressure treatment and washing of yeast cells)
In the present invention, when preparing yeast cell wall fractions by enzymatically treating yeast cells and removing the solubilized cells, the raw yeast cells or yeast extract extraction residue may be subjected to high pressure treatment in advance or after the enzyme treatment. it can. By performing the high-pressure treatment, in combination with the water washing performed after the high-pressure treatment, a rapid enzyme treatment and a taste extract component such as amino acids and nucleic acids contained in the yeast extract extraction residue as a solubilized part in the cell. Contaminants other than dietary fiber such as yeast-specific bitter components can be efficiently removed. The high-pressure treatment may be any treatment as long as high-pressure is applied to the yeast extract extraction residue, and can be used in either yeast cells or yeast extract extraction residue. Specific examples of the high-pressure treatment include high-pressure homogenizer treatment, French press treatment, and extruder treatment. Among these high-pressure treatments, the high-pressure homogenizer treatment is preferable from the viewpoint of the removal efficiency of impurities. As high-pressure treatment of such yeast extract residue, for example, in the case of high-pressure homogenizer treatment, preferably 100-1500 kg / cm.2, More preferably 500-1500 kg / cm2And high pressure treatment under the pressure of. Moreover, in order to further enhance the effect of removing impurities, the high-pressure treatment of the yeast extract extraction residue may be carried out a plurality of times, or the above-mentioned various high-pressure treatments of different types may be used in combination of two or three types as appropriate. You can also.
[0022]
As a method of washing with water following the high-pressure treatment of the yeast extract residue, any method can be used as long as it can separate the water-soluble fraction after the high-pressure treatment such as extract and bitter components from the water-insoluble yeast cell wall fraction. Such a method may be used, and methods such as a centrifugal separation treatment and a filtration treatment after adding water and stirring may be mentioned as necessary, but the centrifugal separation treatment is more preferable in consideration of work efficiency. As the water used for water washing, normal tap water can be used, but acidic water, alkaline water, and alcohol (ethanol) -containing water can also be used as long as the removal efficiency of impurities is not lowered. Further, the number of washings can be appropriately selected depending on the degree and degree of removal of impurities. Then, after the high-pressure treatment and the water washing treatment, if necessary, an organic solvent treatment, an enzyme treatment, an acid, an alkali treatment and the like can be performed to obtain a yeast cell wall fraction with higher purity.
[0023]
(Alkaline treatment, water washing)
A particularly preferable yeast cell wall fraction used in the present invention is obtained by subjecting yeast cell bodies or yeast extract extraction residue to water washing after alkali treatment without alcohol treatment and / or acid treatment and / or ozone treatment. Mention may be made of the yeast cell wall fraction. The self-digestion treatment, various enzyme treatments, and various high-pressure treatments described above or both before and after washing with the alkali-treated water may be performed in a single or plural combination as appropriate. In addition, the self-digestion treatment, various enzyme treatments, and various high-pressure treatments described above can be performed both before and after washing with the alkali-treated water in a single and plural combination or plural and single combination. Furthermore, in all the treatments, the same treatment may be performed not only once but also a plurality of times or a combination of a single time and a plurality of times in the above-mentioned self-digestion treatment, various enzyme treatments and various high-pressure treatments. The yeast cell wall fraction not only has a better renal function improving effect, but also has no peculiar off-flavor due to autolysis, and is suitable for oral intake.
In the treatment of the yeast cell or yeast extract extraction residue, as the water washing treatment after the alkali treatment, the yeast obtained from the yeast cell by washing the slurry-like yeast cells with the alkali in the yeast extract extraction step. It is preferable to further subject the extract extraction residue to an alkali treatment, and then to a water washing treatment, but either one of the yeast cells or the yeast extract extraction residue may be washed with water after the alkali treatment.
[0024]
As the alkali treatment of the slurry yeast cells, for example, the solid content concentration is adjusted to 5 to 20 wt%, preferably 8 to 12 wt%, more preferably about 10 wt%, Sodium hydroxide is added so that the pH is 8 to 12, preferably 9 to 10, and a stirring treatment at 0 to 20 ° C., preferably 0 to 10 ° C. can be mentioned. As the water washing, a normal water washing method can be used, and it is preferable from the viewpoint of washing efficiency that the alkali-treated cells are dehydrated with a centrifugal separator or the like, and this washing step is performed a plurality of times. It can also be done. In addition, as the alkali treatment of the yeast extract extraction residue, for example, the yeast extract extraction residue slurry adjusted to a solid content concentration of 5 to 20% by weight, preferably 8 to 12% by weight, more preferably about 10% by weight, Sodium hydroxide is added so that the pH is 8 to 12, preferably 9 to 10, and a stirring treatment at 0 to 70 ° C., preferably 0 to 50 ° C., more preferably 10 to 30 ° C. is mentioned. Can do.
[0025]
In addition, as the water washing after the alkali treatment, a normal water washing method can be used. From the viewpoint of washing efficiency, it is performed after dehydrating the yeast extract extraction residue after the alkali treatment with a centrifuge or the like. Preferably, the washing step can be performed a plurality of times. Without performing ethanol treatment, ozone treatment, or acid treatment, the water-washing treatment after alkali treatment can remove the off-flavor and odor-causing substances easily and at low cost. Even when mixed with a food material, a tasteless and odorless yeast cell wall fraction that does not impair the flavor of the food material can be obtained.
[0026]
(Combination treatment of water washing after alkali treatment-water washing after high pressure)
It is particularly desirable that the yeast cell wall fraction of the present invention is obtained, for example, by subjecting yeast cells or yeast extract extraction residue to an alkali treatment followed by water washing, followed by high pressure treatment and water washing. Such a yeast cell wall fraction has a dietary fiber content of 75% by weight or more, particularly 80% by weight or more, and a protein content of 15% by weight in dried products such as freeze-dried products, spray-dried products, natural dried products, and hot-air dried products. % Or less, particularly 10% by weight or less is particularly preferred. Here, the dietary fiber content is a value measured by the enzyme-weight method shown below.
[0027]
That is, 1 g of a sample was taken into two 500 ml tall beakers so that the difference in the collected amount was within 20 mg (S), 50 ml of 0.08 mol / L phosphate buffer (pH 8.0), and Add 0.1 ml of Termamyl (NOVO NORDISK, 120 L) and heat for 30 minutes while shaking in boiling water at intervals of about 5 minutes. After standing to cool, the protease solution ("P-5380" manufactured by SIGMA) was adjusted to pH 7.5 ± 0.1 with 10 ml of 0.275 mol / L sodium hydroxide solution and dissolved in phosphate buffer at a concentration of 50 mg / ml. )) Is added in 0.1 ml portions and shaken at 60 ° C. for 30 minutes. After standing to cool, the solution was adjusted to pH 4.3 ± 0.3 with 10 ml of 0.325 mol / L hydrochloric acid solution, 0.1 ml of amyloglucosidase solution (“A-9913” manufactured by SIGMA) was added, and then 60 ° C., 30 Shake for a minute. Then, add 4 volumes of 95% ethanol warmed to 60 ° C, let stand at room temperature for 1 hour, and filter by suction using a 2G2 glass filter in which a filter layer is formed in advance with about 1.1 g of celite. . The residue is washed 3 times with 20 ml of 78% ethanol, then twice more with 10 ml of 95% ethanol and finally twice more with 10 ml of acetone and dried at 105 ° C. overnight. After the constant weight measurement (R1, R2), one is incinerated at 525 ° C. for 5 hours to calculate the ash content (A).
[0028]
The other is to calculate the protein content (P) by the Kjeldahl method (coefficient 6.25). Each value processed by the same method without adding a sample is taken as a blank value. Based on the respective values, the dietary fiber content is calculated by the following formula. Dietary fiber (% by weight) = (R × (1− (P + A) / 100−B) / S × 100
R: weight of the residue (average value, (R1 + R2) / 2, mg)
P: Protein content in the residue (%)
A: Ash content in residue (%)
S: Sampling amount (average value, mg)
B: Blank (mg)
B (mg) = r × (1− (p + a) / 100)
r: weight of blank residue (average value, mg)
p: protein content (%) in the blank residue
a: Ash content (%) in the blank residue
The protein content is a value measured by the Kjeldahl method, and can be performed, for example, according to the method described in the document “Food Analysis Method, Japan Food Industry Association, Food Analysis Method Editorial Committee, p101”.
[0029]
As the yeast cell wall fraction used in the present invention, in addition to the treatment as described above, the yeast cell wall fraction obtained by removing the soluble intracellular components of yeast is used as alcohol, ozone, H,2O2Yeast cell wall fractions treated by the various treatments described above or combinations thereof can be used. By these treatments, it is possible to deodorize or decolorize the yeast cell wall fraction and improve the properties of the yeast cell wall fraction.
[0030]
In the present invention, the pharmacological composition as a preventive and / or ameliorating agent for reducing renal function comprising a yeast cell wall fraction as an active ingredient is a yeast cell wall fraction alone or a yeast cell wall fraction and other components or materials. A pharmacological composition for prevention and / or symptom improvement against a disease related to renal failure, which comprises a mixture and is a target of pharmacological action of the yeast cell wall fraction. It includes a food / beverage product or feed for preventing the decrease in renal function and / or for improving symptoms to which an improving agent is added.
Such a preventive agent and / or ameliorating agent for renal function of the present invention may be in any form of solid (solid, powder, granule, etc.), paste, liquid, or turbidity, Alternatively, it can be used by adding or blending with other food and drink materials and administering, for example, orally.
[0031]
Other food and drink materials to which the yeast cell wall fraction of the present invention is added and blended include, for example, yogurt, drink yogurt, fruit juice, vegetable juice, mixed juice of fruit juice and vegetable, milk, soy milk, liquor, coffee, tea, sencha , Various beverages such as oolong tea, sports drinks, baked confectionery such as pudding, biscuits, cookies, bread, cakes, jelly, rice crackers, Japanese confectionery such as sheep crab, confectionery such as frozen confectionery, chewing gum, bread, French bread, roll bread, etc. , Bread noodles, noodles such as udon and soba, fish paste products such as kamaboko, ham and fish sausage, seasonings such as miso, soy sauce, dressing, mayonnaise, sweetener, Various foods such as various side dishes such as pork cutlet, hamburger, croquette and salad can be mentioned. The yeast cell wall fraction of the present invention includes other feeds, that is, animal feed materials such as pet food, livestock feed, aquatic feed, herbivorous animals, carnivorous animals, waterfowls, poultry, primates, reptiles, amphibians and the like. It can be added to and blended with zoo feed.
By adding and blending the yeast cell wall fraction of the present invention to these various foods and drinks and feeds, particularly the improvement of QOL (quality of life) and decrease of renal function of patients with chronic renal failure and the like who are often dietary restricted. It can contribute to the treatment and symptom improvement of the above-mentioned various animals.
[0032]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention in detail, the technical scope of this invention is not limited by a following example. Unless otherwise specified, all yeast cell weights shown in the examples are actual weights (dry weight).
[0033]
Example 1 (Yeast cell wall fraction: adjustment of BYC)
After accurately weighing the weight of the post-fermentation brewer's yeast slurry obtained as a by-product from the beer brewing step, water was added so that the solid content was 10% by weight. Sodium hydroxide was added until the pH reached 9, and the mixture was stirred at 10 ° C. and then centrifuged. Suspension hydrolyzed so that the solid content becomes 10% by weight is self-digested under the reaction conditions of 50 ° C. and 17 hours, and further protease is added and the enzyme reaction is performed at 50 ° C. for 18 hours, followed by centrifugation. The soluble microbial cell component was removed by performing. The obtained yeast cell wall residue was subjected to high pressure treatment four times using a high pressure homogenizer (“Blue-top 40. 80H” manufactured by APV). First, high pressure treatment was performed 3 times at 900 bar at 60 ° C. for 2 hours and then at 500 bar at 75 ° C. for 2 hours. After diluting and agitating the high-pressure treated liquid with water four times, using a centrifuge (“FEUX512 type” manufactured by Alfa Laval), solid-liquid separation is performed at 5300 rpm for 2 hours to wash and remove the extract. It was. This washing / removal operation was further repeated three times to produce a yeast cell wall fraction slurry (hereinafter abbreviated as “BYC slurry”).
[0034]
This BYC slurry was freeze-dried and used as a yeast cell wall fraction: BYC, and its components were analyzed. Moisture is measured by atmospheric pressure heating and drying at 105 ° C. for 5 hours under normal pressure (see “Food Analysis Method, Edited Committee of Food Analysis Method of the Japanese Food Industry Association, p4”), and protein by the Kjeldahl method described above. Lipids are analyzed by the acid decomposition method (see “Food Analysis Methods, Japan Food Industry Association, Food Analysis Method Editorial Committee, p128”), ash content is determined by the direct ashing method, and dietary fiber is determined by the enzyme-weight method. Carbohydrates were measured by subtracting the total amount of water, protein, lipid, dietary fiber, and ash from the total amount. The measurement was performed three times, and the average value was shown by weight%. The BYC slurry was produced twice, and the component analysis values of the lyophilized product of these two lots of BYC slurry are shown in Table 1.
In Examples 2, 4, and 5, the lyophilized product 1 shown in Table 1 was used as BYC, and the lyophilized product 2 shown in Table 1 was used as BYC in Example 3.
[0035]
[Table 1]
Figure 0004368569
[0036]
Example 2 (Promoted protein excretion effect of BYC on normal rats)
(1) Materials and methods
Wistar male rats (7 weeks old) were preliminarily kept for 1 week under free feeding of normal powder diet (CE-2, Nippon Claire) and acclimated to the experimental environment. The animals were divided into 3 groups. As the test feed (test sample), BYC prepared according to Example 1 whose composition is shown in Table 2 was mixed with a normal powdered meal at a ratio of 5 to 10%.
[0037]
[Table 2]
Figure 0004368569
[0038]
The test feed was freely fed for 2 weeks, and feces of each individual were collected for 2 days immediately before the end of the test. Thereafter, whole blood was collected from the abdominal aorta under ether anesthesia, and blood subjected to anticoagulation treatment with ethylenediaminetetraacetic acid dipotassium dihydrate and serum were obtained by centrifugation and used for analysis. The urea nitrogen concentration (mg / dL) in serum was measured by the urease indophenol method.
The collected feces were freeze-dried and the dry weight was measured. Further, the dried feces were pulverized using a personal mill (analytical pulverizer A10 manufactured by IKA), and the nitrogen content in the feces was measured by the Kjeldahl method. Similarly, the difference between the daily intake nitrogen amount and the fecal nitrogen amount measured by the Kjeldahl method was ordered by the daily intake nitrogen amount as the apparent absorption digestibility of the protein.
[0039]
(2) Results
The above experimental results are shown in FIGS.
As a result of the BYC diet administration over 2 weeks, a significant and dose-dependent increase in fecal dry weight was observed over the 5% diet (FIG. 1). In addition, the fecal nitrogen excretion measured by the Kjeldahl method showed a significant increase in BYC dose-dependently (FIG. 2). Therefore, the apparent digestive absorption of protein calculated from fecal nitrogen excretion and nitrogen intake The rate showed a dose-dependent decrease with administration of BYC (FIG. 3).
At this time, the blood urea nitrogen concentration tended to decrease in a dose-dependent manner in BYC in the BYC mixed administration group (FIG. 4). (Urea is the final metabolite of nitrogen-containing substances along with creatinine, uric acid, etc.) Yes, it is used as an index of renal function mainly because it is excreted from the body through the kidneys, that is, a decrease in blood urea nitrogen concentration, which is a waste product, means an improvement in renal function. Suggests an improvement in renal function.)
From the above, by administration of BYC to normal rats, an increase in fecal volume, an increase in fecal nitrogen excretion, a decrease in apparent digestive absorption rate of protein, and a decrease in blood urea nitrogen were observed (these results). Therefore, BYC suppresses the absorption of excess protein in the small intestine, thereby suppressing the retention of uremic substances including its metabolite urea in the body and reducing the burden on the kidney. It is suggested that it works effectively in suppressing the progression of failure and improving various symptoms.)
[0040]
Example 3 (comparison with other fibers)
Test example 1
In order to compare the swelling ability of the yeast cell wall fraction obtained in Preparation Example 5 in water with eclipse self-fertilizer (manufactured by Nippon Shokuhin Kako Co., Ltd.) as another dietary fiber material, the inside of the digestive tract is artificially reproduced. The subsidence volume in water was measured. As a sample, 1 g each of the yeast cell wall fraction and eclipse self-fertilizer were placed in a 100 ml medium jar, and 1/15 M phosphate buffer (Na2HPOFour4.7 g of KH2POFourWas added with distilled water, and the volume was adjusted to 1 L, and 50 ml of pH 6.8) was added and stirred. Sonication and deaeration were performed for 1 minute, followed by further sonication for 3 minutes, then transferred to a 100 ml graduated cylinder, and the above buffer solution was added to adjust the volume to 100 ml. After standing for 15 minutes, the settling volume (ml / g) of each sample was measured. The results are shown in FIG. As can be seen from FIG. 5, it was found that the yeast cell wall fraction has a higher swelling ability in water than eclipse self-fertilizer.
[0041]
Test example 2
(1) Materials and methods
Wistar male rats (7 weeks old) following Example 2 were divided into 3 groups with 6 animals per group using body weight and serum urea nitrogen level as indicators. As the test feed (test sample), BYC lyophilized product 2 prepared in Example 1 was mixed at a rate of 5%, and eclipse self-ferred ingredients shown in Table 3 were mixed with a normal powdered diet at a rate of 5%. (Table 4).
The test feed was freely fed for 2 weeks, and feces of each individual were collected for 2 days immediately before the end of the test. Thereafter, whole blood was collected from the abdominal aorta under ether anesthesia, and blood subjected to anticoagulation treatment with ethylenediaminetetraacetic acid dipotassium dihydrate and serum were obtained by centrifugation and used for analysis. The urea nitrogen concentration (mg / dL) in serum was measured by the urease indophenol method.
The collected feces were freeze-dried and the dry weight was measured. Further, the dried feces were pulverized using a personal mill (manufactured by IKA; analytical pulverizer A10), and the nitrogen content in the feces was measured by the Kjeldahl method. Similarly, the difference between the daily intake nitrogen amount and the fecal nitrogen amount measured by the Kjeldahl method was ordered by the daily intake nitrogen amount as the apparent absorption digestibility of the protein.
[0042]
[Table 3]
Figure 0004368569
[0043]
[Table 4]
Figure 0004368569
[0044]
(2) Results
The above experimental results are shown in FIGS.
As a result of the administration of BYC and eclipse self-feeder over 2 weeks, the dry weight of feces showed the maximum value in the eclipse self-administered group (FIG. 6; in the figure, * indicates a risk rate of 1% or less relative to the control group) ** indicates a significant difference with respect to the control group at a risk rate of 0.1% or less.) However, although the stool nitrogen content was significantly increased in the BYC administration group compared to the control group, the stool administration group was about 1/3 of the BYC administration group (FIG. 7; Is significantly different from the control group at a risk rate of 1% or less, and ** is significantly different from the control group at a risk rate of 0.1% or less.) As a result, the amount of excreted nitrogen in the stool was significantly increased in the BYC-administered group compared to the control group and the self-administered group (FIG. 8; in the figure, * indicates a risk rate of 1). ** indicates a significant difference with respect to the control group at a risk rate of 0.1% or less.) Apparent digestive absorption of protein calculated from fecal nitrogen excretion and nitrogen intake The rate showed a significant decrease in the BYC administration group (FIG. 9; in the figure, * indicates a significant difference with respect to the control group at a risk rate of 1% or less. ** indicates the risk rate with respect to the control group. Significant difference is observed at 0.1% or less.)
In addition, blood urea nitrogen concentration was slightly decreased in the control group and the self-administered group as a result of administration of each test feed over 14 days, but clearly decreased significantly in the BYC-administered group. (FIG. 10; in the figure, * indicates a significant difference with respect to the value before administration at a risk rate of 5% or less. ** indicates a significant difference with respect to the value before administration at a risk rate of 1% or less. .)
As described above, BYC showed a significant increase in fecal nitrogen excretion, a decrease in apparent digestive absorption rate of protein, and a decrease in blood urea nitrogen, although the fiber content was lower than that of solar eclipse. Therefore, this result is considered to be due to the unique properties of BYC including swelling ability.
[0045]
Example 4 (Promoted protein excretion effect of BYC on renal failure rats)
(1) Materials and methods
SD male rats (6 weeks old) were preliminarily raised for 1 week under free feeding of normal powder diet (CE-2, Nippon Claire), and then ADR (adriacin injection, Kyowa Hakko Kogyo) was administered intravenously at 3 mg / kg. Two weeks later, 2 mg / kg was administered intravenously. ADR was mediated using physiological saline, and rats administered with the same amount (2 ml / kg) of physiological saline were used as a normal control group. Two weeks after the second administration of ADR, 24-hour urine was obtained using a metabolic cage, and serum was obtained from the tip of the tail, and 3 groups were composed of 10 animals per group using body weight, proteinuria and serum urea nitrogen as indices. After grouping, normal powder (Control + Std.) Is used for normal control group, normal powder (ADR + Std.), 5% BYC mixed diet (ADR + BYC 5%), 10% BYC mixed diet (ADR + BYC 10%) for ADR renal failure rats. ). During the administration period, blood was collected from the tip of the tail at intervals of 1 to 2 weeks, and 24-hour urine was collected at intervals of 4 weeks using a metabolic cage.
[0046]
(2) Results
The above experimental results are shown in FIGS.
Progressive chronic renal failure symptoms could be induced by repeated intravenous administration of ADR to rats. The time course of serum urea nitrogen and serum creatinine levels are shown in FIGS. In ADR renal failure rats under normal diets, a sharp increase in serum urea nitrogen and serum creatinine levels was observed after 2 weeks of feeding, but the increase in both serum urea nitrogen and serum creatinine levels by administration of BYC was Remarkably suppressed. Serum phosphorus levels were observed from about 4 weeks after feeding treatment with a delay in the increase of serum urea nitrogen and serum creatinine levels, and the increase was suppressed to almost normal by administration of BYC feeding (FIG. 13). A marked increase in urinary protein level was also observed with ADR administration, but proteinuria was improved with BYC diet administration (FIG. 14). In addition, a decrease in the number of erythrocytes was observed in rats with ADR renal failure, but it was significantly increased by the administration of BYC and the improvement of renal anemia was observed.
From the above, an unprecedented inhibitory effect on the progression of renal failure was observed with the administration of BYC. Moreover, since the improvement effect was recognized also about the renal anemia which is a complication of renal failure, it can be said that BYC is effective in suppressing the progression of renal failure and improving various symptoms.
[0047]
Example 5 (Protein excretion promoting effect of BYC on healthy persons)
Nine healthy individuals were orally administered with 4 g of BYC for 28 days after dinner each morning. Thereafter, 10 ml of blood was collected from the upper arm at the start of administration (day 1) and 28 days after the start of administration, and the urea nitrogen concentration (mg / dL) in the serum was measured according to the method described in Example 2. The measurement results are shown as the average value ± standard deviation of nine people. As a result, a decrease in blood urea nitrogen concentration was observed in 8 out of 9 patients, and the value was 14.6 ± 1.6 mg / dL at the start of administration (after day 1 of administration) (28 (Day): A significant decrease was observed as 11.3 ± 2.4 mg / dl (FIG. 15). In addition, there is almost no change in the body weight of the subject at this time, blood test, blood chemistry and endocrine parameters (total protein, albumin, bilirubin, GOT, GPT, LDH, ALP, γ-GTP, total cholesterol, neutral fat, sodium, Potassium, blood sugar, white blood cell count, red blood cell count, etc.) were all in the normal range. (Thus, there is no safety problem, and it can be used as a medicine or daily food material.)
[0048]
Example 6 (BYC addition / production of blended food and drink)
BYC blended biscuits with the formulation shown in Table 5 below, BYC blended hamburger with the formulation shown in Table 6, BYC blended sausage with the formulation shown in Table 7, BYC blended vegetable juice with the formulation shown in Table 8, Table 9 BYC blended yogurt was prepared with the formulation shown.
[0049]
[Table 5]
Figure 0004368569
[0050]
[Table 6]
Figure 0004368569
[0051]
[Table 7]
Figure 0004368569
[0052]
[Table 8]
Figure 0004368569
[0053]
[Table 9]
Figure 0004368569
[0054]
【The invention's effect】
The preventive and / or ameliorating agent for lowering renal function of the present invention has a wide range of preventive and / or therapeutic effects on lowering renal function, is derived from natural products, has few side effects, and can be taken daily. And has a practical effect of being safe and relatively inexpensive. Therefore, its simple application is possible, for example, patients with acute and chronic renal failure undergoing artificial dialysis, patients who have not yet undergone artificial dialysis, but are subject to protein restriction due to decreased renal function, etc. Orally administered to patients with renal diseases and animals with renal diseases, by suppressing excessive protein absorption, suppressing production of uremic substances such as urea nitrogen, and promoting excretion, / Or symptoms can be improved.
[Brief description of the drawings]
BRIEF DESCRIPTION OF DRAWINGS FIG. 1 is a diagram showing an observation result of increase in dry weight of feces as a result of administration of BYC for 2 weeks in a test on the protein excretion promoting effect of BYC on normal rats in Examples of the present invention.
FIG. 2 is a graph showing the results of fecal nitrogen excretion measured by the Kjeldahl method as a result of the administration of BYC over 2 weeks in a test on the protein excretion promoting effect of BYC on normal rats in Examples of the present invention. It is.
FIG. 3 shows the appearance of protein calculated from fecal nitrogen excretion and nitrogen intake as a result of BYC feeding for two weeks in a test on the protein excretion promoting effect of BYC on normal rats in the examples of the present invention. It is a figure which shows the result about the digestion / absorption rate.
FIG. 4 is a graph showing the relationship between the dose of BYC and blood urea nitrogen concentration in a test on the protein excretion promoting effect of BYC on normal rats in Examples of the present invention.
FIG. 5 is a diagram showing the results of the volume of settled volume of BYC and solar eclipse selfie in a comparative test on the swelling ability of BYC and solar eclipse selfie in an example of the present invention.
FIG. 6 shows an increase in dry weight of feces as a result of the administration of BYC and eclipse self-feeding over 2 weeks in a test on the protein excretion promoting effect of BYC and eclipse self-treatment on normal rats in an example of the present invention. It is a figure which shows a result.
FIG. 7 shows fecal samples measured by the Kjeldahl method of the results of dietary administration of BYC and eclipse self-ferrer over 2 weeks in a test on the protein excretion promoting effects of BYC and eclipse self-permeate on normal rats in Examples of the present invention. It is a figure which shows the result of nitrogen content.
FIG. 8 shows feces measured by the Kjeldahl method of the results of dietary administration of BYC and eclipse self-ferrer over 2 weeks in a test on the protein excretion promoting effect of BYC and eclipse self-ferrer on normal rats in the examples of the present invention. It is a figure which shows the result of a nitrogen excretion amount.
FIG. 9 shows fecal nitrogen excretion and nitrogen as a result of a 2-week dietary administration of BYC and solar eclipse selfie in a test on the protein excretion promoting effect of BYC and eclipse selfie on normal rats in an example of the present invention. It is a figure which shows the result about the apparent digestive absorption rate of the protein computed from the intake.
FIG. 10 shows the relationship between blood urea nitrogen concentration when BYC and eclipse self-fertilizer were administered in a test on the protein excretion promoting effect of BYC and eclipse self-perfusion on normal rats in Examples of the present invention. FIG.
FIG. 11 shows a case in which BYC was administered to rats with progressive chronic renal failure symptom by repeated intravenous administration of ADR in a test on the protein excretion promoting effect of BYC in rats with renal failure in Examples of the present invention. It is a figure which shows the time-dependent transition of serum urea nitrogen.
FIG. 12 shows a case where BYC is administered to rats with progressive chronic renal failure symptoms by repeated intravenous administration of ADR in a test for promoting protein excretion of BYC in rats with renal failure in Examples of the present invention. It is a figure which shows the time-dependent transition of a serum creatinine level.
FIG. 13 shows a case in which BYC was administered to rats with progressive chronic renal failure symptoms by repeated intravenous administration of ADR in a test for promoting protein excretion of BYC in rats with renal failure in Examples of the present invention. It is a figure which shows the time-dependent transition of serum phosphorus level.
FIG. 14 shows a case where BYC was administered to rats with progressive chronic renal failure symptom by repeated intravenous administration of ADR in a test on the protein excretion promoting effect of BYC on rats with renal failure in Examples of the present invention. It is a figure which shows the time-dependent transition of the urine protein level.
FIG. 15 shows the concentration of urea nitrogen in serum when BYC was orally administered to 9 healthy individuals after breakfast in a test on the protein excretion promoting effect of BYC on healthy subjects in Examples of the present invention. It is a figure which shows the measurement result.

Claims (5)

酵母細胞壁画分を有効成分とする腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤。  A preventive and / or ameliorating agent for lowering renal function comprising a yeast cell wall fraction as an active ingredient. 腎機能低下の予防及び/又は改善が、血中尿素窒素の低下によることを特徴とする請求項1記載の腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤。  The preventive and / or ameliorating agent for renal function deterioration according to claim 1, wherein the prevention and / or improvement of renal function deterioration is due to a decrease in blood urea nitrogen. 腎機能低下の改善が、急性又は慢性の腎不全による腎疾患の症状の改善であることを特徴とする請求項1又は2記載の腎機能低下の改善剤。  The agent for improving renal function deterioration according to claim 1 or 2, wherein the improvement of the renal function decrease is improvement of a symptom of renal disease due to acute or chronic renal failure. 酵母細胞壁画分が、酵素処理した酵母から可溶性菌体内成分を除去した菌体残渣であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤。  The preventive agent and / or improving agent for renal function deterioration according to any one of claims 1 to 3, wherein the yeast cell wall fraction is a microbial residue obtained by removing soluble microbial components from enzyme-treated yeast. 酵母細胞壁画分が、酵母菌体又は酵素処理した酵母から可溶性菌体内成分を除去した菌体残渣を高圧ホモジナイザー処理し、水洗浄した酵母細胞壁画分を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれか記載の腎機能低下の予防剤及び/又は改善剤。 The yeast cell wall fraction is obtained by using a yeast cell wall fraction that has been subjected to a high-pressure homogenizer treatment on a cell residue obtained by removing soluble cell components from yeast cells or yeast treated with an enzyme , and then washed with water. The preventive agent and / or improving agent of a renal function fall of any one of these.
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