JP4365549B2 - Easy peelable multilayer resin stretched film - Google Patents

Easy peelable multilayer resin stretched film Download PDF

Info

Publication number
JP4365549B2
JP4365549B2 JP2001299548A JP2001299548A JP4365549B2 JP 4365549 B2 JP4365549 B2 JP 4365549B2 JP 2001299548 A JP2001299548 A JP 2001299548A JP 2001299548 A JP2001299548 A JP 2001299548A JP 4365549 B2 JP4365549 B2 JP 4365549B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
stretched film
easily peelable
resin
surface layer
peelable multilayer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001299548A
Other languages
Japanese (ja)
Other versions
JP2002200707A (en
Inventor
昌月 山中
和幸 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yupo Corp
Original Assignee
Yupo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yupo Corp filed Critical Yupo Corp
Priority to JP2001299548A priority Critical patent/JP4365549B2/en
Publication of JP2002200707A publication Critical patent/JP2002200707A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4365549B2 publication Critical patent/JP4365549B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築装飾材として有用な易剥離性多層樹脂延伸フィルムに関する。特に、印刷適性及びエンボス加工適性に優れ、従来使用されている壁紙の如く天然紙の裏打ち材を必要とせずに直接水溶性接着剤で壁などに貼り付け施工が可能で、かつ壁面から剥がす時に容易にリサイクル可能な状態で剥離することができる多層樹脂延伸フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、建築装飾材(特に壁紙)に用いられる樹脂フィルムとして、塩化ビニル(PVC)樹脂を主成分とするカレンダー成形フィルムやペースト発泡した材料が多く使用されている。これらPVC樹脂を使用した壁紙類には、廃棄時や火災時に発生する塩素ガスの問題や、可塑剤のブリーディングによる室内汚染等の環境汚染の問題がある。このため、これらの問題を解決するために、最近ではポリオレフィンを用いた壁紙用フィルムやポリオレフィン樹脂を使用したペースト発泡手法等の開発が行われている。
【0003】
また、これらの樹脂フィルムを壁紙として使用するために、樹脂フィルムの裏面に多種素材の裏打ち加工を行ったり、タック紙型壁紙の場合は粘着剤などの塗工処理を行ったり、直接壁や木質合板に貼る場合は接着剤(糊)塗工などを行うことが、従来から行われている。その裏打ち材としては、接着剤、粘着剤との接着性(強さ)や乾燥性が良好であることから、一般的に天然紙が使用されている。だが、壁紙の樹脂素材と組成が異なる天然紙を裏打ち材として用いると、壁紙の貼り替え時に剥がした壁紙をそのままリサイクルすることができなくなるという問題がある。リサイクルするためには、樹脂素材と裏打ち紙を分離しなければならないが、その分離が困難であることがこの問題のネックになっている。
【0004】
また、裏面に合成樹脂を主成分とした感圧粘着剤を塗工したタック紙型壁紙の場合も、感圧粘着剤を樹脂素材から分離することは困難である。このため、多量の感圧粘着剤が付着した状態で剥離され、リサイクル時に樹脂素材が熱分解を起こして異物を発生したり、樹脂の流動特性が大きく変わってしまい、品質上大きな問題となっているのが現状である。
【0005】
最近ではこれらの問題を解決するために、壁紙樹脂素材と裏打ち材(天然紙)を分離しうるように工夫された壁紙が提案されている。例えば、裏打ち紙に水溶性高分子とPVC樹脂系或いは酢酸ビニル系の合成バインダーを主成分とする塗被層を設け、その上にPVC樹脂を積層した壁紙であって、温水またはアルカリ性水溶液に浸漬、撹拌することによってPVCと裏打ち紙を分離できるようにしたもの(特開平6ー173200号公報)や、裏打ち材と発泡ゲル化したPVC基材との中間にPETフィルムやPPフィルム等を積層したもの(特開平11−293600号公報)が提案されている。しかしながら、いずれを用いても裏打ち紙の分離工程が増えるために、リサイクルに要するコストアップやリサイクルされた樹脂素材の品質低下などの問題があり、実用化には至っていない。このため、依然として剥がした壁紙のほとんどは埋め立て、または焼却などで処分されており、リサイクルされていないのが現状である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、これらの従来技術の問題点を解決することを課題とした。
すなわち、本発明は、印刷性及びエンボス加工性に優れ、裏打ち紙や感圧型粘着加工を必要とせずに優れた施工性を有し、壁やボードから剥離する際にリサイクル可能な状態で容易に剥離し、モノマテリアルな壁紙として有用である易剥離性多層樹脂延伸フィルムを提供することを課題とした。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究を行った結果、裏面層に親水性熱可塑性樹脂を用いるとともに、裏面層の剥離強度を所定の範囲内に調整することにより、所期の効果を示す優れた特性を有するフィルムを提供しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、熱可塑性樹脂、無機微細粉末及び/または有機フィラーを含有する印刷可能な表面層(A)の裏面に、親水性熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂、表面処理された無機微細粉末を含有する裏面層(B)を積層してなり、裏面層(B)の剥離強度が10〜200g/cmであることを特徴とする易剥離性多層樹脂延伸フィルムを提供する。
【0008】
本発明の好ましい実施態様では、裏面層(B)が、非親水性熱可塑性樹脂100重量部に対し親水性熱可塑性樹脂3〜200重量部を含有する。また、熱可塑性樹脂はオレフィン系樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマー、またはオレフィン系樹脂とオレフィン系熱可塑性エラストマーの混合物であるのが好ましく、オレフィン系樹脂100重量部に対してオレフィン系熱可塑性エラストマー10〜100重量部を含有するのが好ましい。親水性熱可塑樹脂はアルキレンオキシド系重合体であるのが好ましい。また、裏面層(B)に使用する無機微細粉末の表面は、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、および帯電防止剤から選ばれた少なくとも一つで処理されていることが好ましい。
【0009】
易剥離性多層樹脂延伸フィルムの空孔率は10〜60%であるのが好ましく、裏面層(B)の空孔率は表面層(A)の空孔率よりも大きいことが好ましい。裏面層(B)の水に対する平均接触角は10〜80°であるのが好ましい。また、易剥離性多層樹脂延伸フィルムのフィルムの密度は0.4〜1g/cm3であるのが好ましい。易剥離性多層樹脂延伸フィルムは、表面層(A)と裏面層(B)を積層後に延伸されたものであることが好ましく、延伸は一軸方向が好ましく、表面層(A)及び裏面層(B)には酸化処理が施されていることが好ましい。
【0010】
また表面層(A)には印刷後に更にエンボス加工が施されていることが好ましい。特に、裏面層(B)に直接、水溶性の接着剤を塗工して、壁などに貼り付け施工することが可能であるのが好ましい。裏面層(B)に用いる水溶性の接着剤は澱粉、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、酢酸ビニル、ポリビニルアミドから選ばれる少なくとも一つを含むものであるのが好ましい。
なお、本明細書において「〜」はその前後に記載される数値をそれぞれ最小値および最大値として含む範囲を示す。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下において、本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムについて詳細に説明する。
本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムは、少なくとも表面層(A)と裏面層(B)を有している。表面層(A)と裏面層(B)は、それぞれ熱可塑性樹脂と、無機微細粉末及び/または有機フィラーを含有する。裏面層(B)は、熱可塑性樹脂として親水性熱可塑性樹脂を含有する。また、表面層(A)と裏面層(B)は、熱可塑性樹脂として、オレフィン系熱可塑性エラストマーを含有することが好ましい。
【0012】
表面層(A)の構成
本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムを構成する表面層(A)は、各種の印刷を行い、その後にエンボス加工等の加工処理を行うことができる面である。このような処理を施すことによって、本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムは壁紙等として有用に施工することができる。このような易剥離性多層樹脂延伸フィルムの用途に応じて、表面層(A)は、各種の印刷方式による高精細な印刷に対する適性や、その後に行われるエンボス加工時にインキの脱落を防ぐためのインキの密着強度を有するように構成することができる。
【0013】
表面層(A)に用いる熱可塑性樹脂の種類は特に制限されない。好ましいのは、熱可塑性樹脂としてオレフィン系熱可塑性エラストマーを含む場合であり、オレフィン系熱可塑性エラストマーを含む限り、その他の樹脂の種類と組成は特に制限されない。
オレフィン系熱可塑性エラストマー以外の樹脂として好ましく用いられるのは、オレフィン系樹脂である。具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン等の炭素数2〜8のα−オレフィンの単独重合体、及びこれらαーオレフィンの2〜5種の共重合体が挙げられる。共重合体は、ランダム共重合体でもブロック共重合体でもよい。具体的には密度が0.89〜0.97g/cm3、メルトフローレート(190℃、2.16kg荷重)が1〜10g/10分の分枝ポリエチレン、直鎖状ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン;メルトフローレート(230℃、2.16kg荷重)が0.2〜20g/10分のプロピレン単独重合体、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・4−メチルー1−ペンテン共重合体、プロピレン・3−メチル−1−ペンテン共重合体、ポリ(1−ブテン)、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、プロピレン・エチレン・3−メチル−1−ペンテン共重合体などが挙げられる。
【0014】
これらの中でもプロピレン単独重合体、プロピレン・エチレンランダム共重合体、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンが安価で、かつ成形加工性が良好であるため好ましい。
【0015】
表面層(A)に用いる熱可塑性樹脂として、オレフィン系エラストマーとオレフィン系樹脂とからなる複合材料のオレフィン系熱可塑性エラストマーを用いることが好ましい。特に下記の3種を好ましい例として挙げることができる。
▲1▼ ソフトセグメントとしてのオレフィン系エラストマーとハードセグメントとしてのオレフィンを単純ブレンドしたもの
▲2▼ オレフィン系エラストマーとオレフィン系樹脂とを部分的に架橋または重合させて複合化したもの
▲3▼ オレフィン系エラストマーを架橋させて、それをオレフィン系樹脂に分散させたもの
【0016】
上記オレフィン系エラストマーとしては、EPDMなどに代表されるエチレン系ゴムを挙げることができる。また、オレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、プロピレン系樹脂等を挙げることができる。
【0017】
裏面層(B)および中間層(C)に用いるオレフィン系熱可塑性エラストマーの融点(DSCピーク温度)は、160℃以上であることが好ましく、165〜180℃であることがより好ましい。これらの好ましい融点を有するオレフィン系熱可塑性エラストマーを用いれば、表面層(A)に良好なエンボス適性及び壁面への施工に必要なフィルム剛性と施工後に壁面の凹凸を吸収する柔軟性(フリク性)を付与し、裏面層(B)部分で剥離が開始するように裏面層(B)の空孔率を表面層(A)の空孔率より大きく制御することが容易になる。
【0018】
なお、上記オレフィン系熱可塑性エラストマーや上記熱可塑性樹脂には、必要に応じて、難燃剤、酸化防止剤、分散剤、防カビ剤、抗菌剤、紫外線安定剤等を添加することができる。
本発明では、上記のオレフィン系熱可塑性エラストマー等を一種のみ選択して単独で用いてもよいし、二種以上を選択して組み合わせて用いてもよい。
【0019】
表面層(A)には、オレフィン系樹脂100重量部に対してオレフィン系熱可塑性エラストマーを10〜100重量部含有させることが好ましく、20〜80重量部含有させることがより好ましい。
【0020】
表面層(A)には、無機微細粉末及び/または有機フィラーを用いる。
無機微細粉末の種類は特に制限されないが、平均粒子径が0.1〜3μmの重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、クレー、タルク、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、珪藻土、酸化珪素等が好ましい例として挙げられる。中でも軽質あるいは重質炭酸カルシウム、クレー、珪藻土、酸化チタンが、延伸成形で発生する空孔(ボイド)の形成性が良好で安価なことから好ましい。
【0021】
有機フィラーの種類も特に制限されないが、分散後の平均粒子径が0.1〜3μmであって、主成分である熱可塑性樹脂とは異なる種類の樹脂を選択することが好ましい。例えば熱可塑性樹脂フィルムがオレフィン系樹脂フィルムである場合には、有機フィラーとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ナイロン−6,ナイロン−6,6、環状オレフィン環状オレフィンの単独重合体や環状オレフィンとエチレンとの共重合体等で融点が120℃〜300℃、ないしはガラス転移温度が120℃〜280℃であるものを挙げることができる。
これらの有機フィラーをオレフィン系樹脂中に配合混練する際には、必要に応じて分散剤、酸化防止剤、紫外線安定剤、相溶化剤等を添加することが望ましい。特に相溶化剤は有機フィラーの粒子形態を決定することから添加量、種類の選定が重要となる。
【0022】
無機微細粉末または有機フィラーとしては、44μmを超える粗大粒子の含有量が少ないものを選択することが、印刷時の白抜けを防止するために望ましい。
特に裏面層(B)に用いる無機微細粉末または有機フィラーよりも小さな平均粒子径を有する無機微細粉末または有機フィラーを表面層(A)に用いることにより、延伸によって発生する空孔を裏面層(B)よりできるだけ少なくすることが可能になる。こうすることによって、表面強度の向上及び高精細な印刷が可能になる。これにより壁紙として使用する際にも表面剥離等の欠陥をなくすことができ、また、エンボス加工においては、より低温でのエンボス加工が可能となるので生産性が向上する。
【0023】
表面層(A)には、上記の無機微細粉末および有機フィラーの中から1種を選択してこれを単独で使用してもよいし、2種以上を選択して組み合わせて使用してもよい。2種以上を組み合わせて使用する場合には、無機微細粉末と有機フィラーを混合して使用してもよい。
【0024】
表面層(A)には、オレフィン系樹脂とオレフィン系熱可塑性エラストマーとの混合物40〜90重量%に平均粒子径が0.1〜3μmの無機微細粉末及び/または有機フィラーを10〜60重量%含有することが特に好ましい。
無機微細粉末及び/または有機フィラーが10重量%未満である場合は、インキの密着性が悪くなる傾向がある。また、60重量%を超えると、均一延伸が困難になり、延伸して得られたフィルムの表面に膜ヤブレが起こり、実用性に欠ける傾向がある。無機微細粉末及び/または有機フィラーの平均粒子径が0.1μm未満である場合は、熱可塑性樹脂への分散不良による2次凝集が発生し表面突起物が多くなり高精細な印刷ができなくなる傾向がある。また、3μmを超えると表面平滑度が低下し前記同様高精細な印刷ができなくなる傾向がある。
【0025】
本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムを壁紙として施工する時や、施工後における耐久資材としての材料強度や印刷インキ接着強度等の経時的低下を抑制したい時には、表面層(A)に酸化防止剤、紫外線安定剤、酸化チタン等を添加しておくことが望ましい。
【0026】
裏面層(B)の構成
本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムを構成する裏面層(B)は、親水性熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂と、表面処理された無機微細粉末を含有する。また、裏面層(B)の剥離強度は10〜200g/cmに調整されている。
【0027】
このような特徴を有する裏面層(B)には、立体感のあるエンボス加工を容易に行うことができる。また、裏面層(B)は、水溶性糊を塗工した時の接着剤の乾燥性が良好であり、壁やボード等との接着性等の施工適性に優れている。このため、裏面層(B)に水溶性の接着剤を塗工することにより、本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムを直接壁等に施工することができる。さらに、本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムを施工後に剥がす際には、裏面層(B)の一部素材が壁などに残るため、リサイクルがやりやすくなる。このような利点を有することから、本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムは、壁紙等として有用に施工することができる。
【0028】
本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムの裏面層(B)には、親水性熱可塑性樹脂を用いる。ここでいう親水性熱可塑性樹脂とは、常温30分間で溶解ないしは吸水倍率が3g/g以上であり、より好ましくは吸水倍率が5〜50g/gの範囲である。吸水倍率は、親水性熱可塑性樹脂を押し出し機を接続したTダイや熱プレス成形により約0.1mmの厚さに成形し、常温、例えば25℃の蒸留水に30分間浸漬して吸水させ、吸水後の重量を吸水前の重量で割って得られるものである。本明細書では、このような条件を満たさない熱可塑性樹脂を非親水性熱可塑性樹脂という。また、本明細書にて、熱可塑性樹脂とは、親水性熱可塑性樹脂と非親水性熱可塑性樹脂を含む概念である。
【0029】
裏面層(B)に用いる親水性熱可塑性樹脂の例としては、ポリビニルアルコールやその重合体ないしは架橋体、ポリビニルピロリドンやその重合体などのホリビニル系樹脂;2−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシプロピル基などのヒドロキシアルキル基を有するアクリル酸、メタクリル酸ないしはマレイン酸のエステルの重合体ないしはそれらの架橋体、ポリアクリルアミドやその重合体、アクリルニトリルの重合体や架橋重合体の加水分解物、アクリル酸やメタクリル酸の重合体やその共重合体などのポリアクリル系樹脂やその塩(例えばナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、1〜4級アンモニウム塩など)、酢酸ビニルとメタクリル酸メチルの共重合体の加水分解物;水溶性ナイロン;ウレタン系樹脂(すなわち、水溶性ポリウレタン、高吸水性ポリウレタン、熱可塑性ポリウレタン);ポリエチレンオキシドやその重合体、ポリプロピレンオキシドやその重合体などのポリアルキレンオキシド系樹脂;ポリエーテルアミド、ポリエーテルエステルアミド;ポリビニルアミン、ポリアリルアミンやその重合体などを挙げることができる。
なかでもポリアルキレンオキシド系重合体、あるいはポリエーテルエステルアミドを用いるのが、高い吸水能とフィルム成形が容易なことから好ましい。
【0030】
裏面層(B)に用いる非親水性熱可塑性樹脂の種類は特に制限されない。例えば、前記表面層(A)に記載したオレフィン系樹脂や熱可塑性エラストマーを裏面層(B)にも用いることができる。裏面層(B)に用いる非親水性熱可塑性樹脂は、表面層(A)に用いるものと同一であってもよいし、異なっていてもよい。
【0031】
親水性熱可塑性樹脂と非親水性熱可塑性樹脂を混合する場合の混合比は、非親水性熱可塑樹脂100重量部に対して親水性熱可塑性樹脂を3〜200重量部、好ましくは5〜100重量部にすることが、フィルム成形性、延伸性、吸水性能の点で好ましい。
【0032】
耐久資材としての易剥離性多層樹脂延伸フィルムの経時劣化を防止するために、裏面層(B)には酸化防止剤、紫外線安定剤等を添加しておくことが望ましい。更に必要に応じて、難燃剤等を添加してもよい。
【0033】
裏面層(B)には、表面処理された無機微細粉末を用いる。表面処理された無機微細粉末としては、例えば、重質炭酸カルシウムを湿式粉砕中に平均分子量1,000〜150,000の水溶性のアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、または非イオン性界面活性剤で処理した物、湿式粉砕中にアニオン性帯電防止剤、カチオン性帯電防止剤、または非イオン性帯電防止剤で処理した物、更に前記界面活性剤処理と有機帯電防止剤処理を2段階で行った物等が挙げられる。
【0034】
裏面層(B)の水に対する平均接触角は、10〜80°であることが好ましく、10〜70°であることがより好ましく、15〜60°であることがさらに好ましい。このような好ましい親水性表面を得るためには、平均粒子径が0.5〜10μmの微細粉末に界面活性剤と有機帯電防止剤を2段階で処理した微細粉末を用いることが特に好ましい。
【0035】
裏面層(B)には、表面処理された無機微細粉末と組み合わせて、表面処理されていない無機微細粉末及び/または有機フィラーを用いてもよい。裏面層(B)に用いることができる無機微細粉末及び/または有機フィラーの種類は特に制限されず、表面層(A)に用いることができる上記無機微細粉末および有機フィラーの中から適宜選択して用いることができる。無機微細粉末及び/または有機フィラーは、いずれかを単独で使用してもよいし、2種以上を選択して組み合わせて使用してもよい。2種以上を組み合わせて使用する場合には、無機微細粉末と有機フィラーを混合して使用してもよい。
【0036】
本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムの空孔率は、10〜60%であることが好ましい。空孔率を好ましい範囲内にするためには、裏面層(B)の表面処理された無機微細粉末の配合量は30〜70重量%にすることが好ましく、35〜65重量%にすることがより好ましい。
表面処理された無機微細粉末が30重量%未満であるか、表面処理された無機微細粉末の平均粒子径が0.5μm未満である場合は、空孔の発生が少なくなるために、エンボス適性(エンボスの掛かり)が不良となる傾向がある。また、壁紙自体の隠蔽性が不足し、壁の地肌が見えたり、壁の凹凸が目立つようになりフリク性が不足し高級感がなくなる傾向がある。さらに、高い吸水能も得ることができなくなる傾向がある。
一方、表面処理された無機微細粉末が70重量%を超えるか、平均粒子径が10μm以上では均一延伸が困難となり、延伸して得られたフィルムの表面に膜ヤブレが起こる傾向がある。
【0037】
裏面層(B)の剥離強度は、10〜200g/cmであるが、好ましくは20〜160g/cmである。剥離強度が10g/cm未満では、壁紙施工時、あるいは施工後に容易に剥がれてしまい実用的でない。また200g/cmを超えると、剥離時に裏面層(B)部分からの剥離ができず、リサイクル性、再貼付け施工性に劣る。
また、裏面層(B)の空孔率は表面層(A)の空孔率よりも大きくすることが好ましい。裏面層(B)の空孔率をより大きくすることによって、壁等に施工した易剥離性多層樹脂延伸フィルムを壁から剥離するときに、裏面層(B)部分から容易に剥離させることができるようになる。
【0038】
その他の層
本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムは、本発明の条件を満たす表面層(A)と裏面層(B)を有していれば、その他にも層を有していてもよい。例えば、表面層(A)と裏面層(B)の間に中間層(C)を1層以上設けてもよい。
この中間層(C)はエンボス適性から裏面層(B)と同程度の空孔率を有することが好ましいが、壁面等から剥離する際に中間層(C)まで剥離が伝播しないようにするために、各層の空孔率が以下の関係を満たすことが好ましい。
裏面層(B)<中間層(C)<表面層(A)
また裏面層(B)と表面層(A)の空孔率の差は20%以上であることがより好ましい。
【0039】
本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムの肉厚は30〜500μmであることが好ましく、80〜400μmであることがより好ましい。また、各種の接着剤を用いて貼合することにより肉厚1mmのものも得ることもできる。
表面層(A)と裏面層(B)の厚みの比〔(A)/(B)〕は〔(1〜7)/(9〜3)〕であることが、表面強度、印刷適性、エンボス加工性、エンボス戻りの面で好ましい。裏面層(B)の厚みの割合が3割未満になるとエンボスの掛かりが悪くなり、また、水溶性接着剤の吸収量が不足し接着剤の乾燥性も悪くなる傾向がある。なお、中間層(C)を設けた場合は、中間層(C)の厚みを前記裏面層(B)の厚みの比の中に含めて考えることが好ましい。
【0040】
易剥離性多層樹脂延伸フィルムの製造と加工
本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムは、当業者に公知の種々の方法を組み合わせることによって製造することができる。いかなる方法により製造された易剥離性多層樹脂延伸フィルムであっても、請求項1に記載される条件を満たすものである限り本発明の範囲内に包含される。
【0041】
本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムは、例えば、表面層(A)および裏面層(B)を別々に延伸した後に積層することによって製造したものであってもよいし、表面層(A)および裏面層(B)を積層した後にまとめて延伸することによって製造したものであってもよい。中間層(C)を有する場合は、3層を別々に延伸してから積層してもよいし、先に積層してからまとめて延伸してもよいし、あるいは表面層(A)および中間層(C)を積層して延伸した後に、延伸または未延伸の裏面層(B)を積層することによって製造したものであってもよい。これらの方法は適宜組み合わせることもできる。
【0042】
好ましい製造方法は、表面層(A)と裏面層(B)を積層した後にまとめて延伸するものである。中間層(C)がある場合は、表面層(A)、中間層(C)、裏面層(B)を積層した後にまとめて延伸することが好ましい。各層を別個に延伸して積層する場合に比べると簡便でありコストも安くなる。また、表面層(A)と裏面層(B)に形成される空孔の制御もより容易になる。
【0043】
延伸には、公知の種々の方法を使用することができる。延伸の具体的な方法としては、ロール群の周速差を利用したロール間延伸、テンターオーブンを利用したクリップ延伸などを挙げることができる。中でも1軸方向のロール延伸によれば、延伸倍率を任意に調節することができ、形成される空孔の大きさや個数をコントロールすることができるために好ましい。また、フィルムの流れ方向に樹脂の延伸配向がなされるため、無延伸フィルムに比べて高抗張力でかつ印刷時や加工時の張力による寸法変化が小さい易剥離性多層樹脂延伸フィルムを得ることができる。このような易剥離性多層樹脂延伸フィルムは、壁紙用として極めて有用である。
【0044】
延伸倍率は特に限定されず、目的と使用する熱可塑性樹脂の特性により適宜選択される。例を挙げると、熱可塑性樹脂としてプロピレン単独重合体ないしその共重合体を使用するときには1.2〜12倍、好ましくは2〜7倍である。
延伸温度は特に制限されないが、裏面層(B)に用いる樹脂の融点より5℃以上(好ましくは10℃以上)低い温度で行うことが好ましい。5℃以上低くないと、ロール間延伸ではロール表面にシートが貼り付き、延伸フィルム表面に貼り付き模様がでる傾向がある。また、裏面層(B)の空孔による亀裂発生が少なくなるために吸水能が不良となり、壁に直接施工した場合、水溶性接着剤の乾燥不良となり施工性が大きく低下する傾向がある。
本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムには、更に必要に応じて高温で熱処理を施すことができる。
【0045】
延伸後の多層樹脂延伸フィルムは微細な空孔を有する。本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムの空孔率は10〜60%であることが好ましく、15〜50%であることがより好ましい。なお、本明細書における空孔率は、電子顕微鏡写真観測した領域の空孔を画像解析装置(ニレコ(株)製:型式ルーゼックスIID)を用いた面積率から求めたものを示す。
【0046】
易剥離性多層樹脂延伸フィルムの空孔率が10%未満である場合は、水溶性接着剤を用いたときの水分吸水能が不足する傾向がある。また空孔率が60%を超える場合は、水分吸水能が大きすぎて、接着剤が層内に多く浸透するために多くの接着剤が必要となり施工コストがかかる傾向がある。
また、上述のように、裏面層(B)の空孔率は表面層(A)の空孔率よりも大きいことが好ましい。表面層(A)の空孔率の方が大きい場合は、リサイクル性、表面層の印刷適性、表面強度の点で問題が生ずることがある。
【0047】
本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムの密度は、0.4〜1g/cm3であることが好ましく、0.45〜0.95g/cm3であることがより好ましい。本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムは、白色不透明な空孔を有するフィルムであることが特に好ましい。
【0048】
本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムは、そのまま使用に供してもよいし、さらに別の熱可塑性フィルム等に積層して使用してもよい。例えば、本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムの表面層(A)には、他の熱可塑性樹脂フィルムを積層することができる。積層するフィルムの例としては、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリオレフィンフィルム等の透明または不透明なフィルムが挙げられる。
【0049】
更に、表面層には印刷適性を向上させるために、各種の酸化処理を施したり、帯電防止剤、アンカーコーティング剤、耐水化剤等を塗布することもできる。
また、裏面層にも親水性の向上や、水溶性接着剤との接着性を向上させるために、各種の酸化処理を施すことが好ましい。酸化処理の方法としては、コロナ放電処理、プラズマ処理、フレーム処理、グロー放電処理、オゾン処理等を挙げることができ、コロナ放電処理、フレーム処理が好ましい。
【0050】
本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムの表面には、使用目的に応じて印刷を行うことができる。印刷の種類や方法は特に制限されない。例えば、公知のビヒクルに顔料を分散したインキを用いたグラビヤ印刷、水性フレキソ、シルクスクリーン、UVオフセット輪転等の印刷等の公知の印刷手段を用いて印刷することができる。また、金属蒸着や、グロス印刷、マット印刷等により印刷することもできる。印刷する絵柄は、石目、木目、格子、水玉、花柄等の天然物柄、抽象柄、キャラクター等から適宜選択することができる。
【0051】
本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムにはエンボス加工を施すことができる。エンボス加工は、印刷を行った後に行うのが一般的であるが、エンボス加工後にさらに印刷を行っても構わない。
エンボス加工は、例えば、平版プレス機、ロールエンボス機等公知の各種プレス、エンボス機を用いて熱や圧力によりエンボス版の凹凸形状を賦形することによって行うことができる。ロールエンボス法は円筒状のエンボス版の凹凸形状を対象材料に熱圧で賦形する方法である。熱圧賦形は、易剥離性多層樹脂延伸フィルムの表面層(A)に使用している樹脂の熱変形温度と溶融温度の間に加熱して、エンボス版を該易剥離性多層樹脂延伸フィルムの表面に押圧して賦形した後、冷却して形状を固定することによって行う。加熱方法としては、例えば赤外線照射、温風吹付け、加熱ローラーからの伝導熱、誘電加熱等の方法が用いられる。なお、エンボスの賦形は、エンボス機を用いずに、延伸前、延伸後のいずれにおいてもフィルム成形と同時に行うこともできる。
【0052】
本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムを化粧合板として用いる場合には、エンボス形成後にワイピングを施して凹部内にワイピングインクを充填することによって意匠性を向上させることができる。特に木目の導管部の外観を再現する場合には好適である。
【0053】
また、ワイピングの他に最外層には、透明な樹脂層からなる表面保護層を形成することもできる。表面保護層は表面層を保護するとともに、下層の絵柄やエンボス等の意匠に立体感を付与する機能も有する。したがって、本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムを化粧板や壁紙として使用する場合に表面保護層は特に有用である。
【0054】
表面保護層は塗工または貼合により形成することができる。表面物性をさらに向上させるためには耐候性、耐摩耗性、耐汚染性等の表面物性の優れた無色透明または着色透明の樹脂を用いるのが好ましい。このような樹脂として好ましいのは、例えば各種アクリレート、ポリエステル等から電離放射線硬化性樹脂、ポリウレタン、不飽和ポリエステル等の2液硬化型樹脂、フッ素樹脂、ポリシロキサン系樹脂等である。この表面保護層には、公知の抗菌剤、防カビ剤、香料等を配合してもよい。
【0055】
易剥離性多層樹脂延伸フィルムの適用
本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムの裏面には、直接接着剤を塗工して、木質壁材、石膏ボード、各種複合材料(樹脂化粧板、木質合板等)や鉄板、アルミニウム板等の金属板上に、直接貼り合わせて使用することができる。このため、本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムを壁紙等に使用する場合、裏打ち材(天然紙等)を裏面に裏打ち加工する必要はない。このため、壁紙等として施工した本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムを壁からはがしてリサイクルする際には、裏打ち材(天然紙等)がリサイクル原料に混入しないため、モノマテリアルな材料のリサイクルが可能となる。
【0056】
本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムを貼り合わせるために使用する接着剤は、特に制限されず水溶性接着剤、含水炭素系接着剤、合成樹脂系接着剤などを使用することができる。接着剤は、溶剤系、水溶性のいずれであってもよいが、作業性、安全性(溶剤飛散による中毒、火災など)の問題から水溶性接着剤を使用するのが好ましい。
【0057】
水溶性接着剤は水に対して溶解または、膨潤する特性を有するものであり、例えば、タンパク質系接着剤としてゼラチン、膠、カゼイン等を挙げることができる。
含水炭素系接着剤としては、澱粉及びその誘導体、セルロース誘導体としてヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ビスコース等が挙げられる。その他アラビヤゴム、トラガントゴム等も挙げられる。
【0058】
合成樹脂系接着剤としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。その他、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアミド、水溶性ポリウレタン、ポリアクリル酸系樹脂やその塩等が挙げられる。更に接着剤として、酢酸ビニル、アクリル酸エステル、エチレン酢酸ビニル、塩化ビニル等の乳化重合で得られるエマルジョン系接着剤も挙げられる。
【0059】
なかでも、本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムを壁などに貼り合わせに用いる水溶性接着剤として、施工性、接着性などから澱粉及びその誘導体、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース(CMC)、酢酸ビニル、ポリビニルアミドが好ましく、澱粉及びその誘導体がより好ましく用いられる。
【0060】
本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムを壁面等からはがした後には、吸水能を有する裏面層(B)が壁面等に残る。本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムの裏面層(B)に直接水溶性接着剤を塗工して、壁面等に残っている裏面層(B)の上から貼り付け施工を行えば、十分な接着性が得られる。すなわち、壁面等に残った裏面層(B)を剥がしてから新たな易剥離性多層樹脂延伸フィルムを貼る必要はなく、壁面等に残った裏面層(B)を利用して何回でも繰り返し貼り付けを行うことが可能である。
【0061】
本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムは、特に壁紙及び化粧合板用化粧紙として有用であるが、床材、自動車の内装材、粘着加工を施したタックラベル等としても有用である。
【0062】
【実施例】
以下に実施例、比較例および試験例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
以下の実施例および比較例で使用する材料を表1にまとめて示す。なお、表中のMFRはメルトフローレートを意味する。
【0063】
【表1】

Figure 0004365549
【0064】
(実施例1〜6および比較例1〜2)
以下の手順にしたがって本発明の多層樹脂延伸フィルム(実施例1〜6)および比較用の多層樹脂延伸フィルム(比較例1〜2)を製造し、さらにこれらを用いて壁紙を製造した。比較例1は、特開平11−348192号公報の実施例1の多層樹脂延伸フィルムと同じである。表2〜3に、各フィルムの製造にあたって使用した材料の種類と量、延伸条件、および製造したフィルムの状態をまとめて示した。
【0065】
熱可塑性樹脂樹脂、エラストマーおよび無機微細粉末を混合することによって、表面層(A)用の配合物[A]を調製した。熱可塑性樹脂樹脂、親水性熱可塑性樹脂、エラストマーおよび無機微細粉末を混合することによって、裏面層(B)用の配合物[B]を調製した。また、実施例4〜6および比較例1〜2では、熱可塑性樹脂樹脂、親水性熱可塑性樹脂、エラストマーおよび無機微細粉末を混合することによって、中間層(C)用の配合物[C]も調製した。それぞれの材料の種類と配合量については、表2に記載されるとおりにした。
【0066】
配合物[A]と配合物[B]のみを調製した場合は、それぞれを250℃に設定された2台の押出機で溶融混練し、ダイ内で2つの配合物を積層して押出成形し、冷却装置にて70℃まで冷却して、2層の無延伸シートを得た。
配合物[A]、配合物[B]、配合物[C]を調製した場合は、これらの配合物を250℃に設定された3台の押出機でそれぞれ溶融混練し、ダイ内で配合物[C]の表面側に配合物[A]、裏面側に配合物[B]を積層して押出成形し、冷却装置にて70℃まで冷却して、3層の無延伸シートを得た。
【0067】
形成された無延伸シートを表2に記載される延伸温度に加熱した後、縦方向にロール間で表2に記載される倍率に延伸した。ただし、実施例4では、3層構造の無延伸シートを130℃に加熱した後、縦方向にロール間で5倍延伸し、次いで、155℃に加熱した後、テンター延伸機を用いて横方向に9倍延伸して2軸延伸フィルムを得た。また、比較例2では延伸を行わなかった。
次いで、得られた延伸フィルムの両面に放電処理機(春日電機(株)製)を用いて50W/m2・分のコロナ処理を行って多層樹脂延伸フィルムを得た。得られた多層樹脂延伸フィルムの各層の空孔率、全体の空孔率、および密度は表3に示すとおりであった。
【0068】
これらの多層樹脂延伸フィルムの表面層(A)に花柄のグラビヤ印刷(インキ:東洋インキ(株)製:商品名「CCST」)を施した後、100℃に加熱した深さ0.5mmのエンボスロールにて絹目柄のエンボス加工を行って壁紙を得た。
さらに多層樹脂延伸フィルムの裏面層(B)には表2に記載される種類の水溶性接着剤(水と1:1に混合)を自動壁紙糊付機を用いて塗布し、素早く木質合板の壁面に貼り合わせ施工を行った。
【0069】
(比較例3〜4)
上記の多層樹脂延伸フィルムの他に、比較例2で得られた2層構造の無延伸フィルムの裏面層(B)に酢酸ビニル系接着剤(中央理化製「商品名AC−500」)を塗布し、坪量が80g/m2の天然紙を裏打ち貼合したものを、比較例3として調製した。さらに、天然紙が裏打ちされた市販のPVC壁紙を比較例4とした。
【0070】
比較例3の表面層(A)、比較例4の天然紙が裏打ちされていない側に、花柄のグラビヤ印刷(インキ:東洋インキ(株)製:商品名「CCST」)を施した後、100℃に加熱した深さ0.5mmのエンボスロールにて絹目柄のエンボス加工を行って壁紙を得た。
さらに、比較例3の裏面層(B)、比較例4の裏打ち紙側に、表2に記載される種類の水溶性接着剤(水と1:1に混合希釈)を自動壁紙糊付機を用いて塗布し、素早く木質合板の壁面に貼り合わせ施工を行った。
【0071】
(試験例)
調製した各多層樹脂延伸フィルムおよび壁紙について、以下の試験と評価を行った。
【0072】
1)水接触角
実施例1〜6および比較例1〜2で調製した各多層樹脂延伸フィルムの裏面層(B)の水接触角を、イオン交換水を用いて接触角計(協和界面化学(株)製:型式CA−D)で10回測定し、平均値を求めた。
【0073】
2)剥離強度
実施例1〜6および比較例1〜2で調製した各多層樹脂延伸フィルムの裏面層(B)面に粘着テープ(ニチバン(株)製、商品名「セロテープ」)を貼着し、これを幅10mm、長さ100mmに切り取り24時間後に引張試験機(島津製作所製、商品名「オートグラフ」)を使用して、引張速度1000mm/分にて、180度の角度で剥離させ、剥離強度を測定した。
【0074】
3)印刷適性
グラビア印刷された各多層樹脂延伸フィルムのインキ表面に粘着テープ(ニチバン(株)製:商品名「セロテープ」)を貼り付け、十分に押しつけた後、粘着テープを90度の角度において一定の速度で引き剥がしインキの取られ方を下記の基準により判定した。
◎:全くインキが剥がれない
○:フィルムの材料部分が破壊されるが、実用上問題ない
△:インキの殆どが剥がれるが、剥離するときに抵抗がある
実用上問題がある
X:インキ全量が剥がれ、剥離するときの抵抗もない
実用上使用できない
【0075】
4)エンボス加工適性
(エンボスの掛かり評価)
エンボス加工された各壁紙の表面凹凸を肉眼にて下記の基準により判定した。
○:立体感があり且つシャープさもある
△:立体感はあるがややシャープさに欠ける。実用上問題ない
×:深さもシャープさにも欠ける。実用上使用できない
【0076】
(エンボスの戻り評価)
また、エンボス加工された各壁紙の裏面層(B)面に表1に記載の水溶性接着剤▲1▼を水で1:1に希釈したものを刷毛で適量塗り、合板の表面に空気が入らないように貼り付けた。貼り付けた合板2枚を壁紙の貼られた面同士を重ね合わせて60℃の乾燥機に入れ、300kg/m2で3分間加圧した。その後、取り出して、貼り付けられた壁紙のエンボスの状態を下記基準により肉眼で判定した。
◎:変化無し
○:わずかに立体感が減少しているが、実用上問題ない
△:立体感に欠け、明らかにエンボスの戻りがみられ、実用上やや問題あり
×:殆どエンボスが無くなっており、実用上使用できない
【0077】
5)貼付け施工性
(作業性)
90cmx180cmのサイズに各多層樹脂延伸フィルムを切り取り、裏面層(B)面(裏打ち紙のある場合は裏打ち紙面)に表2に記載される種類の水溶性接着剤を水で1:1に希釈したものを自動壁紙糊付機(極東産機株社製)で付け、素早く木質合板の壁に貼った。この一連の作業性を下記基準で判定した。
○:貼り皺も無く連続的に綺麗に貼れた
△:貼り皺が若干発生するため、貼り付けに時間を要し実用上問題あり
X:貼り皺などが多く、きれいに壁に貼れないため実用上使用できない
【0078】
(乾燥性)
90cmx180cmのサイズに各多層樹脂延伸フィルムを切り取り、裏面層(B)面(裏打ち紙のある場合は裏打ち紙面)に表2に記載される種類の水溶性接着剤を水で1:1に希釈したものを自動壁紙糊付機(極東産機株社製)で付け、素早く木質合板の壁に貼った。この一連の作業性を下記基準で判定した。
○:天然紙製の裏打ち紙と同等の乾燥性を示し、取り扱いが容易である
△:天然紙製の裏打ち紙に比べ乾燥性に劣り、取り扱いに問題あり
X:天然紙製の裏打ち紙に比べ乾燥性に劣り、実用上使用できない
【0079】
(再貼付け施工性)
各多層樹脂延伸フィルムの裏面層(B)面(裏打ち紙のある場合は裏打ち紙面)に表2に記載される種類の水溶性接着剤を水で1:1に希釈したものを自動壁紙糊付機(極東産機株社製)で付け、素早く木質合板の壁に貼った。7日経過後に各多層樹脂延伸フィルムを壁から剥がした。次いで剥がされた各多層樹脂延伸フィルムの剥離面(再接着面)に表2に記載される種類の水溶性接着剤を水で1:1に希釈したものを自動壁紙糊付機(極東産機株社製)で付け、素早く木質合板の壁に貼った。7日経過後に各多層樹脂延伸フィルムに粘着テープ(ニチバン(株)製:商品名「セロテープ」)を貼り付け、十分に押しつけた後、粘着テープの幅にナイフで壁紙を切り、粘着テープを90度の角度において一定の速度で木質合板パネルから手で引き剥がし、その状態を下記の基準により判定した。
○:剥がすときに抵抗があり、裏面層(B)部分から剥離されている
△:再接着面から裏面層(B)が部分的に剥がされている
剥離するときに抵抗があるが弱い。実用上問題ある
X:再接着面から裏面層(B)が剥がれ、剥離するときの抵抗がほとんどない。実用上使用できない
【0080】
7)リサイクル適性
施工された各壁紙を1ヶ月後に壁面から剥がし、剥がした壁紙を粉砕機にかけてチップ状にした後、使用した高融点の樹脂材料の融点より60℃高い温度に設定され、100メッシュのスクリーンパックを装備した2軸押出機にて再溶融押出しを行った。このときのスクリーンパックの詰まりや発煙、変色などから再溶融押出し(再生)が可能か否かを判定した。
【0081】
以上の試験例の試験結果をまとめて表3に示す。
【0082】
【表2】
Figure 0004365549
【0083】
【表3】
Figure 0004365549
【0084】
【発明の効果】
本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムは、印刷適性及びエンボス加工適性などの壁紙としての性能に優れ、かつ裏面層(B)には水溶性接着剤の吸水能が付与されているために壁面等への貼り付け施工性に優れている。また、本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムは、裏面層(B)の剥離強度が20〜200g/cmに設定されているため、壁面等から剥離する時に裏面層(B)部分が壁面に残った状態となる。このため、剥離した易剥離性多層樹脂延伸フィルムは天然紙などの裏打ち材、感圧粘着剤、水溶性接着剤などの他素材を含まないので、これら素材を分離することなくリサイクルすることが可能である。さらに、剥離された壁面等の上には、再度水溶性接着剤を用いて貼り付け施工が可能であることから、本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムは建築装飾材等として極めて有用である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an easily peelable multilayer resin stretched film useful as a building decoration material. In particular, it is excellent in printability and embossability, and can be applied directly to a wall with a water-soluble adhesive without the need for a natural paper lining material like conventional wallpaper, and when peeling from the wall The present invention relates to a stretched multilayer resin film that can be easily peeled in a recyclable state.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as a resin film used for an architectural decoration material (particularly wallpaper), a calendered film mainly composed of a vinyl chloride (PVC) resin or a foamed material has been used. Wallpapers using these PVC resins have problems of chlorine gas generated at the time of disposal or fire, and environmental pollution problems such as indoor pollution due to bleeding of plasticizers. For this reason, in order to solve these problems, development of a film for wallpaper using polyolefin, a paste foaming method using a polyolefin resin, and the like has been recently conducted.
[0003]
In addition, in order to use these resin films as wallpaper, various types of materials are lined on the back of the resin film, and in the case of tack paper type wallpaper, an adhesive is applied, or the walls or wood When pasting on a plywood, it has been conventionally performed to apply an adhesive (glue). As the backing material, natural paper is generally used because of its good adhesiveness (strength) and drying properties with adhesives and pressure-sensitive adhesives. However, when natural paper having a composition different from that of the resin material of the wallpaper is used as the backing material, there is a problem that the wallpaper removed when the wallpaper is replaced cannot be recycled as it is. In order to recycle, the resin material and the backing paper must be separated, but the difficulty in separating them is a bottleneck in this problem.
[0004]
Further, in the case of a tack paper type wallpaper in which a pressure sensitive adhesive mainly composed of a synthetic resin is applied to the back surface, it is difficult to separate the pressure sensitive adhesive from the resin material. For this reason, it peels in a state where a large amount of pressure-sensitive adhesive is adhered, and the resin material undergoes thermal decomposition during recycling to generate foreign substances, and the flow characteristics of the resin change greatly, which is a major quality problem. The current situation is.
[0005]
Recently, in order to solve these problems, a wallpaper devised so that the wallpaper resin material and the backing material (natural paper) can be separated has been proposed. For example, a wallpaper with a water-soluble polymer and a PVC resin or vinyl acetate synthetic binder as the main component on the backing paper, and a PVC resin laminated on it, soaked in warm or alkaline aqueous solution In addition, a PET film or a PP film or the like laminated between a backing material and a foamed gelled PVC base material that can separate PVC and backing paper by stirring (JP-A-6-173200) The thing (Unexamined-Japanese-Patent No. 11-293600) is proposed. However, any of these methods increases the number of steps for separating the backing paper, and there are problems such as an increase in cost required for recycling and a reduction in quality of the recycled resin material. For this reason, most of the stripped wallpaper is still disposed of by landfill or incineration and is not recycled.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to solve these problems of the prior art.
That is, the present invention is excellent in printability and embossability, has excellent workability without the need for backing paper or pressure-sensitive adhesive processing, and is easily recyclable when peeled from a wall or board. The object was to provide an easily peelable multilayer resin stretched film that peels off and is useful as a monomaterial wallpaper.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of diligent research, the present inventors have used a hydrophilic thermoplastic resin for the back surface layer, and adjusted the peel strength of the back surface layer to a predetermined range, thereby exhibiting excellent characteristics showing the desired effect. The present inventors have found that a film having the above can be provided, and have completed the present invention.
That is, the present invention relates to a thermoplastic resin containing a hydrophilic thermoplastic resin on the back surface of a printable surface layer (A) containing a thermoplastic resin, an inorganic fine powder and / or an organic filler, and a surface-treated inorganic fine powder. Provided is an easily peelable multilayer resin stretched film characterized in that the back layer (B) containing is laminated, and the peel strength of the back layer (B) is 10 to 200 g / cm.
[0008]
In a preferred embodiment of the present invention, the back layer (B) contains 3 to 200 parts by weight of a hydrophilic thermoplastic resin with respect to 100 parts by weight of the non-hydrophilic thermoplastic resin. The thermoplastic resin is preferably an olefin-based resin, an olefin-based thermoplastic elastomer, or a mixture of an olefin-based resin and an olefin-based thermoplastic elastomer, and the olefin-based thermoplastic elastomer 10 to 100 parts by weight of the olefin-based resin. It is preferable to contain 100 parts by weight. The hydrophilic thermoplastic resin is preferably an alkylene oxide polymer. Further, the surface of the inorganic fine powder used for the back layer (B) is treated with at least one selected from an anionic surfactant, a cationic surfactant, a nonionic surfactant, and an antistatic agent. It is preferable.
[0009]
The porosity of the easily peelable multilayer resin stretched film is preferably 10 to 60%, and the porosity of the back surface layer (B) is preferably larger than the porosity of the surface layer (A). It is preferable that the average contact angle with respect to the water of a back surface layer (B) is 10-80 degrees. The density of the easily peelable multilayer resin stretched film is 0.4 to 1 g / cm.ThreeIs preferred. The easily peelable multilayer resin stretched film is preferably stretched after laminating the surface layer (A) and the back surface layer (B), and the stretching is preferably uniaxial, and the surface layer (A) and the back surface layer (B ) Is preferably subjected to an oxidation treatment.
[0010]
The surface layer (A) is preferably further embossed after printing. In particular, it is preferable to apply a water-soluble adhesive directly to the back surface layer (B) and apply it to a wall or the like. The water-soluble adhesive used for the back layer (B) preferably contains at least one selected from starch, polyacrylic acid, polyacrylamide, polyethylene oxide, polyvinyl alcohol, carboxymethylcellulose, vinyl acetate, and polyvinylamide.
In the present specification, “to” indicates a range including numerical values described before and after the values as a minimum value and a maximum value, respectively.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Below, the easily peelable multilayer resin stretched film of this invention is demonstrated in detail.
The easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention has at least a surface layer (A) and a back surface layer (B). The surface layer (A) and the back surface layer (B) each contain a thermoplastic resin, an inorganic fine powder and / or an organic filler. The back layer (B) contains a hydrophilic thermoplastic resin as a thermoplastic resin. Moreover, it is preferable that a surface layer (A) and a back surface layer (B) contain an olefin type thermoplastic elastomer as a thermoplastic resin.
[0012]
Structure of surface layer (A)
The surface layer (A) constituting the easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention is a surface on which various types of printing can be performed, followed by processing such as embossing. By performing such treatment, the easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention can be usefully applied as wallpaper or the like. Depending on the use of such an easily peelable multilayer resin stretched film, the surface layer (A) is suitable for high-definition printing by various printing methods and prevents ink from falling off during embossing performed thereafter. It can be configured to have ink adhesion strength.
[0013]
The kind of thermoplastic resin used for the surface layer (A) is not particularly limited. The case where an olefinic thermoplastic elastomer is included as a thermoplastic resin is preferable, and the type and composition of other resins are not particularly limited as long as the olefinic thermoplastic elastomer is included.
Olefin resins are preferably used as resins other than olefin thermoplastic elastomers. Specifically, α-C 2 -C 8 such as ethylene, propylene, 1-butene, 1-hexene, 1-heptene, 1-octene, 4-methyl-1-pentene, 3-methyl-1-pentene and the like. Examples thereof include homopolymers of olefins and 2 to 5 types of copolymers of these α-olefins. The copolymer may be a random copolymer or a block copolymer. Specifically, the density is 0.89 to 0.97 g / cm.ThreeBranched polyethylene, linear polyethylene, high-density polyethylene, linear low-density polyethylene having a melt flow rate (190 ° C., 2.16 kg load) of 1 to 10 g / 10 min; melt flow rate (230 ° C., 2.16 kg) Propylene homopolymer, propylene / ethylene copolymer, propylene / 1-butene copolymer, propylene / ethylene / 1-butene copolymer, propylene / 4-methyl-1 -Pentene copolymer, propylene · 3-methyl-1-pentene copolymer, poly (1-butene), poly (4-methyl-1-pentene), propylene · ethylene · 3-methyl-1-pentene copolymer Examples include coalescence.
[0014]
Among these, propylene homopolymer, propylene / ethylene random copolymer, high-density polyethylene, and linear low-density polyethylene are preferable because they are inexpensive and have good moldability.
[0015]
As the thermoplastic resin used for the surface layer (A), it is preferable to use a composite material olefinic thermoplastic elastomer composed of an olefinic elastomer and an olefinic resin. In particular, the following three types can be mentioned as preferred examples.
(1) Simple blend of olefin elastomer as soft segment and olefin as hard segment
(2) A compound obtained by partially crosslinking or polymerizing an olefin elastomer and an olefin resin.
(3) Cross-linked olefin elastomer and dispersed in olefin resin
[0016]
Examples of the olefin elastomer include ethylene rubber typified by EPDM. Examples of the olefin resin include polyethylene and propylene resin.
[0017]
The melting point (DSC peak temperature) of the olefinic thermoplastic elastomer used for the back layer (B) and the intermediate layer (C) is preferably 160 ° C. or higher, and more preferably 165 to 180 ° C. If an olefinic thermoplastic elastomer having these preferable melting points is used, the surface layer (A) has good embossability and the film rigidity necessary for the construction on the wall surface and the flexibility to absorb the irregularities on the wall surface after the construction (flick property) It is easy to control the porosity of the back surface layer (B) to be larger than the porosity of the surface layer (A) so that peeling is started at the back surface layer (B) portion.
[0018]
In addition, a flame retardant, antioxidant, a dispersing agent, a fungicide, an antibacterial agent, an ultraviolet stabilizer, etc. can be added to the olefinic thermoplastic elastomer and the thermoplastic resin as necessary.
In the present invention, only one of the above olefinic thermoplastic elastomers may be selected and used alone, or two or more may be selected and used in combination.
[0019]
The surface layer (A) preferably contains 10 to 100 parts by weight of olefinic thermoplastic elastomer, more preferably 20 to 80 parts by weight, based on 100 parts by weight of olefinic resin.
[0020]
An inorganic fine powder and / or an organic filler is used for the surface layer (A).
The type of inorganic fine powder is not particularly limited, but heavy calcium carbonate, light calcium carbonate, clay, talc, titanium oxide, barium sulfate, zinc oxide, magnesium oxide, diatomaceous earth, silicon oxide with an average particle size of 0.1 to 3 μm Etc. are mentioned as preferable examples. Among these, light or heavy calcium carbonate, clay, diatomaceous earth, and titanium oxide are preferable because they have good formation of voids generated by stretch molding and are inexpensive.
[0021]
The type of the organic filler is not particularly limited, but it is preferable to select a resin having an average particle diameter after dispersion of 0.1 to 3 μm and different from the thermoplastic resin as the main component. For example, when the thermoplastic resin film is an olefin resin film, the organic filler includes polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, polycarbonate, nylon-6, nylon-6,6, cyclic olefin cyclic olefin homopolymer or cyclic Examples thereof include a copolymer of olefin and ethylene having a melting point of 120 ° C. to 300 ° C. or a glass transition temperature of 120 ° C. to 280 ° C.
When blending and kneading these organic fillers in an olefin resin, it is desirable to add a dispersant, an antioxidant, an ultraviolet stabilizer, a compatibilizing agent, and the like as necessary. In particular, since the compatibilizer determines the particle form of the organic filler, the selection of the addition amount and type is important.
[0022]
As the inorganic fine powder or organic filler, it is desirable to select one having a small content of coarse particles exceeding 44 μm in order to prevent white spots during printing.
In particular, by using an inorganic fine powder or organic filler having an average particle size smaller than that of the inorganic fine powder or organic filler used for the back surface layer (B) for the surface layer (A), pores generated by stretching are formed on the back surface layer (B ) It becomes possible to reduce as much as possible. By doing so, surface strength can be improved and high-definition printing can be performed. As a result, even when used as wallpaper, defects such as surface peeling can be eliminated, and in embossing, embossing at a lower temperature is possible, so productivity is improved.
[0023]
For the surface layer (A), one of the above inorganic fine powders and organic fillers may be selected and used alone, or two or more may be selected and used in combination. . When using in combination of 2 or more types, you may mix and use an inorganic fine powder and an organic filler.
[0024]
The surface layer (A) is composed of 40 to 90% by weight of a mixture of an olefin resin and an olefin thermoplastic elastomer and 10 to 60% by weight of inorganic fine powder and / or organic filler having an average particle size of 0.1 to 3 μm. It is particularly preferable to contain it.
When the inorganic fine powder and / or the organic filler is less than 10% by weight, the adhesion of the ink tends to deteriorate. On the other hand, if it exceeds 60% by weight, uniform stretching becomes difficult, and film blurring occurs on the surface of the film obtained by stretching, which tends to lack practicality. When the average particle size of the inorganic fine powder and / or organic filler is less than 0.1 μm, secondary aggregation occurs due to poor dispersion in the thermoplastic resin, and surface projections tend to increase and high-definition printing tends to be impossible. There is. On the other hand, when the thickness exceeds 3 μm, the surface smoothness tends to be lowered and high-definition printing tends to be impossible as described above.
[0025]
When applying the easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention as wallpaper, or when you want to suppress deterioration over time such as material strength and printing ink adhesion strength as a durable material after construction, prevent oxidation on the surface layer (A) It is desirable to add an agent, an ultraviolet stabilizer, titanium oxide and the like.
[0026]
Configuration of back layer (B)
The back layer (B) constituting the easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention contains a thermoplastic resin containing a hydrophilic thermoplastic resin and a surface-treated inorganic fine powder. Moreover, the peeling strength of the back surface layer (B) is adjusted to 10 to 200 g / cm.
[0027]
The back surface layer (B) having such characteristics can be easily embossed with a three-dimensional effect. Further, the back layer (B) has good drying properties of the adhesive when coated with water-soluble glue, and is excellent in construction suitability such as adhesion to walls and boards. For this reason, the easily peelable multilayer resin stretched film of this invention can be directly applied to a wall etc. by applying a water-soluble adhesive to a back surface layer (B). Furthermore, when peeling the easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention after the construction, since a part of the back layer (B) remains on the wall or the like, recycling becomes easy. Because of such advantages, the easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention can be usefully applied as wallpaper or the like.
[0028]
A hydrophilic thermoplastic resin is used for the back layer (B) of the easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention. Here, the hydrophilic thermoplastic resin has a water absorption capacity of 3 g / g or more at room temperature for 30 minutes, and more preferably a water absorption capacity of 5 to 50 g / g. The water absorption ratio is formed by forming a hydrophilic thermoplastic resin to a thickness of about 0.1 mm by a T die connected to an extruder or hot press molding, and immersed in distilled water at room temperature, for example, 25 ° C. for 30 minutes to absorb water, It is obtained by dividing the weight after water absorption by the weight before water absorption. In the present specification, a thermoplastic resin that does not satisfy such conditions is referred to as a non-hydrophilic thermoplastic resin. Further, in the present specification, the thermoplastic resin is a concept including a hydrophilic thermoplastic resin and a non-hydrophilic thermoplastic resin.
[0029]
Examples of the hydrophilic thermoplastic resin used for the back layer (B) include polyvinyl alcohols such as polyvinyl alcohol and polymers or crosslinked products thereof, polyvinyl pyrrolidone and polymers thereof; 2-hydroxyethyl group, 2-hydroxypropyl group Acrylic acid, methacrylic acid or maleic acid ester polymer having a hydroxyalkyl group such as a cross-linked product thereof, polyacrylamide or a polymer thereof, a polymer of acrylonitrile or a hydrolyzate of a cross-linked polymer, acrylic acid, Polyacrylic resins such as methacrylic acid polymers and copolymers thereof, and salts thereof (for example, sodium salts, potassium salts, lithium salts, and primary to quaternary ammonium salts), and copolymers of vinyl acetate and methyl methacrylate. Hydrolyzate; water-soluble nylon; urethane resin (ie, water-soluble polyurethane) Polyethylene oxide and its polymers, Polyalkylene oxide resins such as polypropylene oxide and its polymers; Polyether amide and Polyether ester amide; Polyvinylamine, Polyallylamine and its heavy Examples include coalescence.
Among these, it is preferable to use a polyalkylene oxide polymer or polyether ester amide because of its high water absorption ability and easy film formation.
[0030]
The kind of non-hydrophilic thermoplastic resin used for the back layer (B) is not particularly limited. For example, the olefin resin and thermoplastic elastomer described in the surface layer (A) can be used for the back layer (B). The non-hydrophilic thermoplastic resin used for the back layer (B) may be the same as or different from that used for the surface layer (A).
[0031]
When mixing the hydrophilic thermoplastic resin and the non-hydrophilic thermoplastic resin, the mixing ratio is 3 to 200 parts by weight, preferably 5 to 100 parts by weight of the hydrophilic thermoplastic resin with respect to 100 parts by weight of the non-hydrophilic thermoplastic resin. It is preferable to use parts by weight in terms of film moldability, stretchability, and water absorption performance.
[0032]
In order to prevent deterioration over time of the easily peelable multilayer resin stretched film as a durable material, it is desirable to add an antioxidant, an ultraviolet stabilizer or the like to the back layer (B). Furthermore, you may add a flame retardant etc. as needed.
[0033]
A surface-treated inorganic fine powder is used for the back layer (B). Examples of the surface-treated inorganic fine powder include water-soluble anionic surfactants, cationic surfactants, or nonionic surfactants having an average molecular weight of 1,000 to 150,000 during wet grinding of heavy calcium carbonate. Products treated with a surfactant, treated with an anionic antistatic agent, a cationic antistatic agent or a nonionic antistatic agent during wet grinding, and further treated with the surfactant and the organic antistatic agent. The thing performed in the stage etc. are mentioned.
[0034]
The average contact angle of the back layer (B) with respect to water is preferably 10 to 80 °, more preferably 10 to 70 °, and still more preferably 15 to 60 °. In order to obtain such a preferable hydrophilic surface, it is particularly preferable to use a fine powder obtained by treating a fine powder having an average particle size of 0.5 to 10 μm with a surfactant and an organic antistatic agent in two stages.
[0035]
In the back surface layer (B), inorganic fine powder and / or organic filler that is not surface-treated may be used in combination with the surface-treated inorganic fine powder. The kind of the inorganic fine powder and / or organic filler that can be used for the back layer (B) is not particularly limited, and is appropriately selected from the inorganic fine powder and organic filler that can be used for the surface layer (A). Can be used. Any one of the inorganic fine powder and / or the organic filler may be used alone, or two or more may be selected and used in combination. When using in combination of 2 or more types, you may mix and use an inorganic fine powder and an organic filler.
[0036]
The porosity of the easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention is preferably 10 to 60%. In order to make the porosity within a preferable range, the blending amount of the surface-treated inorganic fine powder of the back layer (B) is preferably 30 to 70% by weight, and preferably 35 to 65% by weight. More preferred.
When the surface-treated inorganic fine powder is less than 30% by weight or the average particle size of the surface-treated inorganic fine powder is less than 0.5 μm, the generation of voids is reduced, so that embossability ( The embossing tends to be poor. In addition, the wallpaper itself is not sufficiently concealed, and the background of the wall can be seen, and the unevenness of the wall becomes conspicuous, so that the flicker property is insufficient and there is a tendency that the luxury feeling is lost. Furthermore, there is a tendency that high water absorption ability cannot be obtained.
On the other hand, when the surface-treated inorganic fine powder exceeds 70% by weight or the average particle diameter is 10 μm or more, uniform stretching becomes difficult, and film blurring tends to occur on the surface of the film obtained by stretching.
[0037]
The peel strength of the back layer (B) is 10 to 200 g / cm, preferably 20 to 160 g / cm. If the peel strength is less than 10 g / cm, it will be easily peeled off during or after wallpaper construction. Moreover, when it exceeds 200 g / cm, peeling from a back surface layer (B) part cannot be performed at the time of peeling, but it is inferior to recyclability and re-pasting construction property.
Moreover, it is preferable to make the porosity of a back surface layer (B) larger than the porosity of a surface layer (A). By increasing the porosity of the back surface layer (B), when the easily peelable multilayer resin stretched film applied to the wall or the like is peeled from the wall, it can be easily peeled from the back surface layer (B) portion. It becomes like this.
[0038]
Other layers
The easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention may have other layers as long as it has the surface layer (A) and the back surface layer (B) that satisfy the conditions of the present invention. For example, one or more intermediate layers (C) may be provided between the front surface layer (A) and the back surface layer (B).
This intermediate layer (C) preferably has a porosity comparable to that of the back layer (B) from the viewpoint of embossability. However, in order to prevent peeling from propagating to the intermediate layer (C) when peeling from the wall surface or the like. In addition, the porosity of each layer preferably satisfies the following relationship.
Back layer (B) <intermediate layer (C) <surface layer (A)
The difference in porosity between the back surface layer (B) and the surface layer (A) is more preferably 20% or more.
[0039]
The wall thickness of the easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention is preferably 30 to 500 μm, and more preferably 80 to 400 μm. Moreover, a 1 mm thick thing can also be obtained by bonding using various adhesives.
The ratio [(A) / (B)] of the thickness of the surface layer (A) and the back layer (B) is [(1-7) / (9-3)]. It is preferable in terms of workability and emboss return. When the ratio of the thickness of the back surface layer (B) is less than 30%, embossing tends to be poor, and the amount of water-soluble adhesive absorbed tends to be insufficient, resulting in poor adhesive drying. In addition, when providing an intermediate | middle layer (C), it is preferable to consider including the thickness of an intermediate | middle layer (C) in the ratio of the thickness of the said back surface layer (B).
[0040]
Manufacture and processing of easily peelable multilayer resin stretched films
The easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention can be produced by combining various methods known to those skilled in the art. An easily peelable multilayer resin stretched film produced by any method is included within the scope of the present invention as long as it satisfies the conditions described in claim 1.
[0041]
The easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention may be produced, for example, by separately stretching the surface layer (A) and the back surface layer (B) and then laminating the surface layer (A). In addition, it may be produced by laminating the back layer (B) and then stretching them together. When the intermediate layer (C) is included, the three layers may be stretched separately and then laminated, or may be laminated and then stretched together, or the surface layer (A) and the intermediate layer. It may be produced by laminating (C) and stretching, and then laminating a stretched or unstretched back layer (B). These methods can be combined as appropriate.
[0042]
A preferable manufacturing method is to stretch the surface layer (A) and the back surface layer (B) together after stretching. When there exists an intermediate | middle layer (C), it is preferable to extend | stretch collectively after laminating | stacking a surface layer (A), an intermediate | middle layer (C), and a back surface layer (B). Compared with the case where each layer is stretched separately and laminated, the cost is reduced. Moreover, the control of the holes formed in the front surface layer (A) and the back surface layer (B) becomes easier.
[0043]
Various known methods can be used for stretching. Specific methods of stretching include stretching between rolls utilizing the peripheral speed difference of the roll group, clip stretching using a tenter oven, and the like. Among these, roll stretching in the uniaxial direction is preferable because the stretching ratio can be arbitrarily adjusted and the size and number of holes formed can be controlled. In addition, since the resin is oriented in the flow direction of the film, it is possible to obtain an easily peelable multilayer resin stretched film that has a higher tensile strength than a non-stretched film and a small dimensional change due to tension during printing or processing. . Such an easily peelable multilayer resin stretched film is extremely useful for wallpaper.
[0044]
The draw ratio is not particularly limited, and is appropriately selected depending on the purpose and the characteristics of the thermoplastic resin used. For example, when a propylene homopolymer or a copolymer thereof is used as the thermoplastic resin, the ratio is 1.2 to 12 times, preferably 2 to 7 times.
The stretching temperature is not particularly limited, but it is preferably performed at a temperature 5 ° C. or more (preferably 10 ° C. or more) lower than the melting point of the resin used for the back layer (B). If the temperature is not lower than 5 ° C., there is a tendency that the sheet sticks to the roll surface and the sticking pattern appears on the stretched film surface in the inter-roll stretching. Moreover, since the crack generation by the void | hole of a back surface layer (B) decreases, water absorption ability becomes bad, and when it constructs directly on a wall, there exists a tendency for water-soluble adhesive to become dry and workability to fall large.
The stretchable multilayer resin stretched film of the present invention can be further subjected to heat treatment at a high temperature as necessary.
[0045]
The stretched multilayer resin film has fine pores. The porosity of the easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention is preferably 10 to 60%, and more preferably 15 to 50%. In addition, the porosity in this specification shows what calculated | required the void | hole of the area | region which observed the electron micrograph from the area ratio using the image-analysis apparatus (Nireco Co., Ltd. product: type | mold Luzex IID).
[0046]
When the porosity of the easily peelable multilayer resin stretched film is less than 10%, the water-absorbing ability tends to be insufficient when a water-soluble adhesive is used. Moreover, when the porosity exceeds 60%, the water-absorbing ability is too large, and a large amount of adhesive is required for the adhesive to permeate into the layer, so that the construction cost tends to increase.
Further, as described above, the porosity of the back surface layer (B) is preferably larger than the porosity of the surface layer (A). When the porosity of the surface layer (A) is larger, problems may occur in terms of recyclability, printability of the surface layer, and surface strength.
[0047]
The density of the easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention is 0.4 to 1 g / cm.ThreePreferably, 0.45 to 0.95 g / cmThreeIt is more preferable that The stretchable multilayer resin stretched film of the present invention is particularly preferably a film having white opaque holes.
[0048]
The easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention may be used as it is, or may be used by being laminated on another thermoplastic film or the like. For example, another thermoplastic resin film can be laminated on the surface layer (A) of the easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention. Examples of the laminated film include transparent or opaque films such as a polyester film, a polyamide film, and a polyolefin film.
[0049]
Furthermore, in order to improve printability, the surface layer can be subjected to various oxidation treatments, or an antistatic agent, an anchor coating agent, a waterproofing agent, or the like can be applied.
Moreover, in order to improve hydrophilicity and the adhesiveness with a water-soluble adhesive, it is preferable to perform various oxidation treatments on the back layer. Examples of the oxidation treatment method include corona discharge treatment, plasma treatment, flame treatment, glow discharge treatment, and ozone treatment, and corona discharge treatment and flame treatment are preferred.
[0050]
The surface of the easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention can be printed according to the purpose of use. The type and method of printing are not particularly limited. For example, printing can be performed using known printing means such as gravure printing using an ink in which a pigment is dispersed in a known vehicle, aqueous flexo, silk screen, UV offset rotary printing, or the like. Moreover, it can also print by metal vapor deposition, gloss printing, mat printing, etc. The pattern to be printed can be appropriately selected from natural patterns such as stone, wood, lattice, polka dots, and floral patterns, abstract patterns, characters, and the like.
[0051]
The easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention can be embossed. The embossing is generally performed after printing, but further printing may be performed after the embossing.
The embossing can be performed, for example, by shaping the concavo-convex shape of the embossing plate with heat or pressure using various known presses or embossing machines such as a lithographic press machine or a roll embossing machine. The roll embossing method is a method in which the uneven shape of a cylindrical embossing plate is formed on a target material by hot pressure. Heat pressing is performed between the heat deformation temperature and the melting temperature of the resin used for the surface layer (A) of the easily peelable multilayer resin stretched film, and the embossed plate is stretched to the easily peelable multilayer resin stretched film. After pressing and shaping the surface, cooling is performed to fix the shape. As the heating method, for example, infrared irradiation, hot air blowing, conduction heat from a heating roller, dielectric heating, or the like is used. The embossing can be performed simultaneously with the film forming either before or after stretching without using an embossing machine.
[0052]
When the easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention is used as a decorative plywood, the design can be improved by wiping after embossing and filling the recess with wiping ink. It is particularly suitable for reproducing the appearance of the wood conduit.
[0053]
In addition to wiping, a surface protective layer made of a transparent resin layer can be formed as the outermost layer. The surface protective layer protects the surface layer, and also has a function of imparting a three-dimensional effect to the design such as the underlying pattern and emboss. Accordingly, the surface protective layer is particularly useful when the stretchable multilayer resin stretched film of the present invention is used as a decorative board or wallpaper.
[0054]
The surface protective layer can be formed by coating or pasting. In order to further improve the surface physical properties, it is preferable to use a colorless transparent or colored transparent resin having excellent surface physical properties such as weather resistance, abrasion resistance, and stain resistance. Preferable examples of such resins include various liquid curable resins such as various acrylates and polyesters, ionizing radiation curable resins, polyurethanes and unsaturated polyesters, fluorine resins, and polysiloxane resins. This surface protective layer may contain known antibacterial agents, fungicides, fragrances and the like.
[0055]
Application of easily peelable multilayer resin stretched film
The back surface of the easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention is directly coated with an adhesive, such as wood wall material, gypsum board, various composite materials (resin decorative board, wood plywood, etc.), iron plate, aluminum plate, etc. It can be used by directly bonding onto a metal plate. For this reason, when using the easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention for wallpaper or the like, it is not necessary to back the backing material (natural paper or the like) on the back surface. For this reason, when the stretchable multilayer resin stretched film of the present invention constructed as wallpaper is peeled off from the wall and recycled, the backing material (natural paper, etc.) is not mixed into the recycled material, so the recycling of monomaterial materials Is possible.
[0056]
The adhesive used for bonding the easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention is not particularly limited, and a water-soluble adhesive, a water-containing carbon-based adhesive, a synthetic resin-based adhesive, or the like can be used. The adhesive may be either solvent-based or water-soluble, but it is preferable to use a water-soluble adhesive from the viewpoint of workability and safety (poisoning due to solvent scattering, fire, etc.).
[0057]
The water-soluble adhesive has a property of dissolving or swelling in water, and examples of the protein-based adhesive include gelatin, glue, and casein.
Examples of the hydrous carbon-based adhesive include starch and derivatives thereof, and examples of the cellulose derivative include hydroxyethyl cellulose, ethyl hydroxyethyl cellulose, carboxymethyl cellulose (CMC), and viscose. Other examples include arabic rubber and tragacanth rubber.
[0058]
Examples of the synthetic resin adhesive include polyvinyl alcohol, polyvinyl ether, and polyvinyl pyrrolidone. In addition, polyacrylamide, polyethylene oxide, polyvinyl amide, water-soluble polyurethane, polyacrylic acid resin and salts thereof, and the like can be given. Further, examples of the adhesive include emulsion adhesives obtained by emulsion polymerization of vinyl acetate, acrylic acid ester, ethylene vinyl acetate, vinyl chloride and the like.
[0059]
Among them, as a water-soluble adhesive used for bonding the easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention to a wall or the like, starch and its derivatives, polyacrylic acid, polyacrylamide, polyethylene oxide, polyvinyl from the viewpoint of workability and adhesiveness. Alcohol, carboxymethyl cellulose (CMC), vinyl acetate, and polyvinyl amide are preferable, and starch and derivatives thereof are more preferably used.
[0060]
After peeling the easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention from the wall surface or the like, the back surface layer (B) having a water absorbing ability remains on the wall surface or the like. It is sufficient if a water-soluble adhesive is directly applied to the back surface layer (B) of the easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention, and affixing is performed from above the back surface layer (B) remaining on the wall surface or the like. Adhesiveness can be obtained. That is, it is not necessary to apply a new easily peelable multilayer resin stretched film after peeling off the back layer (B) remaining on the wall surface, etc., and repeatedly applying the back layer (B) remaining on the wall surface and the like as many times as necessary. It is possible to attach.
[0061]
The stretchable multilayer resin stretched film of the present invention is particularly useful as wallpaper and decorative paper for decorative plywood, but is also useful as a flooring material, an interior material for automobiles, a tack label subjected to adhesive processing, and the like.
[0062]
【Example】
The features of the present invention will be described more specifically with reference to the following examples, comparative examples and test examples. The materials, amounts used, ratios, processing details, processing procedures, and the like shown in the following examples can be changed as appropriate without departing from the spirit of the present invention. Therefore, the scope of the present invention should not be construed as being limited by the specific examples shown below.
Table 1 summarizes the materials used in the following examples and comparative examples. In addition, MFR in a table | surface means a melt flow rate.
[0063]
[Table 1]
Figure 0004365549
[0064]
(Examples 1-6 and Comparative Examples 1-2)
A multilayer resin stretched film (Examples 1 to 6) and a comparative multilayer resin stretched film (Comparative Examples 1 and 2) of the present invention were produced according to the following procedure, and wallpaper was produced using these. Comparative Example 1 is the same as the multilayer resin stretched film of Example 1 of JP-A-11-348192. Tables 2 and 3 collectively show the types and amounts of materials used in the production of each film, the stretching conditions, and the state of the produced film.
[0065]
A blend [A] for the surface layer (A) was prepared by mixing the thermoplastic resin, the elastomer and the inorganic fine powder. A blend [B] for the back layer (B) was prepared by mixing a thermoplastic resin, a hydrophilic thermoplastic resin, an elastomer, and an inorganic fine powder. Moreover, in Examples 4-6 and Comparative Examples 1-2, the compound [C] for intermediate | middle layer (C) is also mixed by mixing a thermoplastic resin, a hydrophilic thermoplastic resin, an elastomer, and inorganic fine powder. Prepared. About the kind and compounding quantity of each material, it was as having described in Table 2.
[0066]
When only compound [A] and compound [B] were prepared, each was melt-kneaded with two extruders set at 250 ° C., and the two compounds were laminated and extruded in a die. And it cooled to 70 degreeC with the cooling device, and obtained the two-layer unstretched sheet.
When the blend [A], blend [B], and blend [C] were prepared, these blends were melt-kneaded with three extruders set at 250 ° C., and blended in the die. Compound [A] was laminated on the surface side of [C] and compound [B] was laminated on the back side and extruded, and cooled to 70 ° C. with a cooling device to obtain a three-layer unstretched sheet.
[0067]
The formed unstretched sheet was heated to the stretching temperature described in Table 2, and then stretched in the machine direction between the rolls to the magnification described in Table 2. However, in Example 4, an unstretched sheet having a three-layer structure was heated to 130 ° C., then stretched 5 times between rolls in the longitudinal direction, and then heated to 155 ° C., and then transversely using a tenter stretching machine. The film was stretched 9 times to obtain a biaxially stretched film. In Comparative Example 2, no stretching was performed.
Next, 50 W / m was used on both sides of the obtained stretched film using a discharge treatment machine (Kasuga Denki Co., Ltd.).2-A corona treatment for min was performed to obtain a stretched multilayer resin film. Table 3 shows the porosity, overall porosity, and density of each layer of the obtained multilayer resin stretched film.
[0068]
The surface layer (A) of these multilayer resin stretched films was subjected to floral gravure printing (ink: manufactured by Toyo Ink Co., Ltd .: trade name “CCST”) and then heated to 100 ° C. with a depth of 0.5 mm. The wallpaper was obtained by embossing the silk pattern with the embossing roll.
Furthermore, the back surface layer (B) of the stretched multilayer resin film was coated with a water-soluble adhesive of the type shown in Table 2 (mixed with water in a ratio of 1: 1) using an automatic wallpaper pasting machine, and quickly Lamination was done on the wall.
[0069]
(Comparative Examples 3-4)
In addition to the above-mentioned multilayer resin stretched film, a vinyl acetate adhesive ("trade name AC-500" manufactured by Chuo Rika Co., Ltd.) is applied to the back layer (B) of the unstretched film having a two-layer structure obtained in Comparative Example 2. The basis weight is 80 g / m2A natural paper was laminated as a backing and prepared as Comparative Example 3. Further, a commercially available PVC wallpaper lined with natural paper was used as Comparative Example 4.
[0070]
After applying the surface layer (A) of Comparative Example 3 and the natural paper of Comparative Example 4 on which the natural paper is not backed, a floral gravure printing (ink: manufactured by Toyo Ink Co., Ltd .: trade name “CCST”), A silk pattern was embossed with an embossing roll having a depth of 0.5 mm heated to 100 ° C. to obtain a wallpaper.
Furthermore, an automatic wallpaper pasting machine with a water-soluble adhesive of the type shown in Table 2 (mixed and diluted 1: 1 with water) on the back layer (B) of Comparative Example 3 and the backing paper side of Comparative Example 4 It was applied and applied to the wall surface of the wooden plywood quickly.
[0071]
(Test example)
Each of the prepared multilayer resin stretched films and wallpaper was subjected to the following tests and evaluations.
[0072]
1) Water contact angle
The water contact angle of the back surface layer (B) of each multilayer resin stretched film prepared in Examples 1 to 6 and Comparative Examples 1 and 2 was measured using a contact angle meter (manufactured by Kyowa Interface Chemical Co., Ltd .: Model). CA-D) was measured 10 times and the average value was determined.
[0073]
2) Peel strength
Adhesive tape (made by Nichiban Co., Ltd., trade name “cello tape”) was attached to the back layer (B) surface of each multilayer resin stretched film prepared in Examples 1 to 6 and Comparative Examples 1 and 2, and this width was determined. Cut to 10 mm and 100 mm in length, and after 24 hours, peel using a tensile tester (manufactured by Shimadzu Corporation, trade name “Autograph”) at a pulling speed of 1000 mm / min at an angle of 180 degrees and measure the peel strength. did.
[0074]
3) Printability
Adhesive tape (manufactured by Nichiban Co., Ltd .: trade name “Cellotape”) is applied to the ink surface of each gravure-printed multi-layer resin stretched film. How to take off the peeling ink was determined according to the following criteria.
A: Ink does not peel off at all
○: Although the material part of the film is destroyed, there is no practical problem.
Δ: Most of the ink peels off, but there is resistance when peeling
There are practical problems
X: The whole amount of ink peeled off, and there was no resistance when peeling
Cannot be used practically
[0075]
4) Embossing suitability
(Embossed hook evaluation)
The surface unevenness of each embossed wallpaper was determined with the naked eye according to the following criteria.
○: 3D and sharp
(Triangle | delta): Although there is a three-dimensional effect, it is a little lacking in sharpness. No problem in practical use
X: Lack of depth and sharpness. Cannot be used practically
[0076]
(Emboss return evaluation)
In addition, an appropriate amount of water-soluble adhesive (1) listed in Table 1 diluted 1: 1 with water is applied to the back layer (B) of each embossed wallpaper with a brush, and air is applied to the surface of the plywood. I stuck it so as not to enter. Two sheets of pasted plywood are placed on the surface with wallpaper on top of each other and placed in a dryer at 60 ° C., 300 kg / m2For 3 minutes. Thereafter, the embossed state of the wallpaper taken out and pasted was determined with the naked eye according to the following criteria.
A: No change
○: Three-dimensional effect is slightly reduced, but there is no practical problem
△: lack of stereoscopic effect, apparently embossed return, somewhat problematic in practical use
×: Embossing almost disappeared and cannot be used practically
[0077]
5) Pasting workability
(Workability)
Each multilayer resin stretched film was cut to a size of 90 cm × 180 cm, and a water-soluble adhesive of the type described in Table 2 was diluted 1: 1 with water on the back layer (B) side (the side of the backing paper if a backing paper was present). A thing was put with an automatic wallpaper pasting machine (manufactured by Kyokuto Sangyo Co., Ltd.) and quickly put on the wall of wood plywood. This series of workability was determined according to the following criteria.
○: Attached cleanly continuously without sticking
Δ: Some sticking occurs, so it takes time to paste and there are practical problems
X: There are many sticks etc., and it cannot be put on the wall neatly, so it cannot be used practically
[0078]
(Drying)
Each multilayer resin stretched film was cut to a size of 90 cm × 180 cm, and a water-soluble adhesive of the type described in Table 2 was diluted 1: 1 with water on the back layer (B) side (the side of the backing paper if a backing paper was present). A thing was put with an automatic wallpaper pasting machine (manufactured by Kyokuto Sangyo Co., Ltd.) and quickly put on the wall of wood plywood. This series of workability was determined according to the following criteria.
○: Drying equivalent to natural paper backing paper, easy to handle
△: Inferior to natural paper-lined paper and poor handling
X: Inferior to dry paper made of natural paper and cannot be used practically
[0079]
(Re-sticking workability)
Automatic wallpaper paste of water-soluble adhesive of the type listed in Table 2 diluted 1: 1 with water on the back layer (B) side of each multi-layer resin stretched film (backing paper surface if a backing paper is used) It was attached with a machine (manufactured by Kyokuto Sangyo Co., Ltd.) and quickly attached to the wall of wood plywood. After 7 days, each multilayer resin stretched film was peeled off the wall. Next, an automatic wallpaper gluing machine (Kyokuto Industrial Machine) was prepared by diluting a water-soluble adhesive of the type shown in Table 2 1: 1 with water on the peeled surface (re-adhesive surface) of each peeled multilayer resin film. It was attached to the wall of wood plywood. After 7 days, adhesive tape (made by Nichiban Co., Ltd .: trade name “Cerotape”) was pasted on each multi-layered resin stretched film, fully pressed, then wallpaper was cut with a knife to the width of the adhesive tape, and 90 It peeled by hand from the wood plywood panel at a constant speed at an angle of degrees, and the state was judged according to the following criteria.
○: There is resistance when peeling, and it is peeled off from the back layer (B)
(Triangle | delta): The back surface layer (B) is partially peeled from the rebonding surface.
There is resistance when peeling, but it is weak. Practical problem
X: The back surface layer (B) peels off from the rebonding surface, and there is almost no resistance when peeling. Cannot be used practically
[0080]
7) Recyclability
Each applied wallpaper is peeled off from the wall after one month, and the peeled wallpaper is crushed into chips and then set to a temperature 60 ° C. higher than the melting point of the high melting point resin material used. Remelting extrusion was performed with the equipped twin screw extruder. Whether or not remelt extrusion (regeneration) is possible was determined from the clogging, smoke generation, and discoloration of the screen pack.
[0081]
The test results of the above test examples are summarized in Table 3.
[0082]
[Table 2]
Figure 0004365549
[0083]
[Table 3]
Figure 0004365549
[0084]
【The invention's effect】
The stretchable multilayer resin stretched film of the present invention has excellent performance as wallpaper such as printability and embossability, and the back layer (B) is provided with the water absorption capability of a water-soluble adhesive. Excellent workability for pasting to etc. Moreover, since the peeling strength of the back surface layer (B) is set to 20 to 200 g / cm, the easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention has the back surface layer (B) portion on the wall surface when peeling from the wall surface or the like. It remains. For this reason, the peeled easily peelable multilayer resin stretched film does not contain other materials such as natural paper backing materials, pressure sensitive adhesives, water-soluble adhesives, etc., so these materials can be recycled without separation. It is. Furthermore, since it is possible to apply a water-soluble adhesive again on the peeled wall surface or the like, the easily peelable multilayer resin stretched film of the present invention is extremely useful as a building decoration material or the like. .

Claims (16)

熱可塑性樹脂、無機微細粉末及び/または有機フィラーを含有する印刷可能な表面層(A)の裏面に、親水性熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂、表面処理された無機微細粉末を含有する裏面層(B)を積層してなり、裏面層(B)の剥離強度が10〜200g/cmであることを特徴とする易剥離性多層樹脂延伸フィルム。Thermoplastic resin containing a hydrophilic thermoplastic resin on the back surface of the printable surface layer (A) containing a thermoplastic resin, inorganic fine powder and / or organic filler, and a back layer containing a surface-treated inorganic fine powder An easily peelable multilayer resin stretched film obtained by laminating (B) and having a peel strength of the back layer (B) of 10 to 200 g / cm. 裏面層(B)が、非親水性熱可塑性樹脂100重量部に対し親水性熱可塑性樹脂3〜200重量部を含有する請求項1に記載の易剥離性多層樹脂延伸フィルム。The easily peelable multilayer resin stretched film according to claim 1, wherein the back layer (B) contains 3 to 200 parts by weight of a hydrophilic thermoplastic resin with respect to 100 parts by weight of the non-hydrophilic thermoplastic resin. 熱可塑性樹脂が、オレフィン系樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマー、またはオレフィン系樹脂とオレフィン系熱可塑性エラストマーの混合物である請求項1または2に記載の易剥離性多層樹脂延伸フィルム。The easily peelable multilayer resin stretched film according to claim 1 or 2, wherein the thermoplastic resin is an olefin resin, an olefin thermoplastic elastomer, or a mixture of an olefin resin and an olefin thermoplastic elastomer. オレフィン系樹脂とオレフィン系熱可塑性エラストマーの混合物が、オレフィン系樹脂100重量部に対してオレフィン系熱可塑性エラストマー10〜100重量部を含有する請求項3に記載の易剥離性多層樹脂延伸フィルム。The easily peelable multilayer resin stretched film according to claim 3, wherein the mixture of the olefin resin and the olefin thermoplastic elastomer contains 10 to 100 parts by weight of the olefin thermoplastic elastomer with respect to 100 parts by weight of the olefin resin. 親水性熱可塑樹脂がアルキレンオキシド系重合体である請求項1〜4のいずれかに記載の易剥離性多層樹脂延伸フィルム。The easily peelable multilayer resin stretched film according to any one of claims 1 to 4, wherein the hydrophilic thermoplastic resin is an alkylene oxide polymer. 裏面層(B)に使用する無機微細粉末の表面が、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、および帯電防止剤から選ばれた少なくとも一つで処理されている請求項1〜5のいずれかに記載の易剥離性多層樹脂延伸フィルム。The surface of the inorganic fine powder used for the back layer (B) is treated with at least one selected from an anionic surfactant, a cationic surfactant, a nonionic surfactant, and an antistatic agent. The easily peelable multilayer resin stretched film according to any one of claims 1 to 5. 易剥離性多層樹脂延伸フィルムの空孔率が10〜60%である請求項1〜6のいずれかに記載の易剥離性多層樹脂延伸フィルム。The easily peelable multilayer resin stretched film according to any one of claims 1 to 6, wherein the easily peelable multilayer resin stretched film has a porosity of 10 to 60%. 裏面層(B)の空孔率が表面層(A)の空孔率よりも大きい請求項1〜7のいずれかに記載の易剥離性多層延伸フィルム。The easily peelable multilayer stretched film according to any one of claims 1 to 7, wherein the porosity of the back surface layer (B) is larger than the porosity of the surface layer (A). 裏面層(B)の水に対する平均接触角が10〜80°である請求項1〜8のいずれかに記載の易剥離性多層延伸フィルム。The easily peelable multilayer stretched film according to any one of claims 1 to 8, wherein the back surface layer (B) has an average contact angle with water of 10 to 80 °. 易剥離性多層樹脂延伸フィルムの密度が0.4〜1g/cm3である請求項1〜9のいずれかに記載の易剥離性多層樹脂延伸フィルム。The easily peelable multilayer resin stretched film according to any one of claims 1 to 9, wherein the easily peelable multilayer resin stretched film has a density of 0.4 to 1 g / cm 3 . 表面層(A)と裏面層(B)が積層後に延伸されている請求項1〜10のいずれかに記載の易剥離性多層樹脂延伸フィルム。The easily peelable multilayer resin stretched film according to any one of claims 1 to 10, wherein the surface layer (A) and the back surface layer (B) are stretched after lamination. 1軸方向に延伸されている請求項1〜11のいずれかに記載の易剥離性多層樹脂延伸フィルム。The easily peelable multilayer resin stretched film according to any one of claims 1 to 11, which is stretched in a uniaxial direction. 表面層(A)及び裏面層(B)に酸化処理が施されている請求項1〜12のいずれかに記載の易剥離性多層樹脂延伸フィルム。The easily peelable multilayer resin stretched film according to any one of claims 1 to 12, wherein the surface layer (A) and the back surface layer (B) are oxidized. 表面層(A)に印刷後にエンボス加工が施されている請求項1〜13のいずれかに記載の易剥離性多層樹脂延伸フィルム。The easily peelable multilayer resin stretched film according to any one of claims 1 to 13, wherein the surface layer (A) is embossed after printing. 裏面層(B)に水溶性の接着剤が塗工されている、貼り付け施工用の請求項1〜14のいずれかに記載の易剥離性多層延伸フィルム。The easily peelable multilayer stretched film according to any one of claims 1 to 14, wherein the water-soluble adhesive is applied to the back surface layer (B). 水溶性の接着剤が、澱粉、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、酢酸ビニルおよびポリビニルアミドから選ばれる少なくとも一つを含むものである請求項15に記載の易剥離性多層樹脂延伸フィルム。The easily peelable multilayer resin according to claim 15, wherein the water-soluble adhesive contains at least one selected from starch, polyacrylic acid, polyacrylamide, polyethylene oxide, polyvinyl alcohol, carboxymethylcellulose, vinyl acetate and polyvinylamide. Stretched film.
JP2001299548A 2000-10-31 2001-09-28 Easy peelable multilayer resin stretched film Expired - Fee Related JP4365549B2 (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001299548A JP4365549B2 (en) 2000-10-31 2001-09-28 Easy peelable multilayer resin stretched film

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000332690 2000-10-31
JP2000-332690 2000-10-31
JP2001299548A JP4365549B2 (en) 2000-10-31 2001-09-28 Easy peelable multilayer resin stretched film

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002200707A JP2002200707A (en) 2002-07-16
JP4365549B2 true JP4365549B2 (en) 2009-11-18

Family

ID=26603147

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001299548A Expired - Fee Related JP4365549B2 (en) 2000-10-31 2001-09-28 Easy peelable multilayer resin stretched film

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4365549B2 (en)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4133127B2 (en) * 2002-08-30 2008-08-13 ロンシール工業株式会社 Olefin-based resin sheet
JP5779425B2 (en) * 2010-06-30 2015-09-16 株式会社ユポ・コーポレーション Water-absorbing easily peelable film and wallpaper or label using the same
CN102971144B (en) 2010-06-30 2015-04-08 优泊公司 Readily removable film, label for in-mold molding, molded resin article having label attached thereto, wallpaper, glue label, and container having label attached thereto
EP2834065A1 (en) * 2012-04-05 2015-02-11 Avery Dennison Corporation Multilayer film
TWI750611B (en) 2019-03-22 2021-12-21 日商旭化成股份有限公司 Non-woven fabrics for packaging materials for sterilization
JP7322455B2 (en) * 2019-03-27 2023-08-08 凸版印刷株式会社 flame retardant sheet
WO2023190415A1 (en) * 2022-03-29 2023-10-05 株式会社ユポ・コーポレーション Recording paper

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002200707A (en) 2002-07-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9486986B2 (en) Multilayered-stretched resin film
CN1057729C (en) Synthetic paper with multi-layer structure and excellent printing property
US6534150B1 (en) Stretched film of thermoplastic resin
JPH0985824A (en) Embossed sheet, laminate using the same and production thereof
JPH023707B2 (en)
JP4448607B2 (en) Multilayer resin stretched film
JP4365549B2 (en) Easy peelable multilayer resin stretched film
JP2003266549A (en) Raw material for foamed decorative sheet and manufacturing method for the foamed decorative sheet
JP4675131B2 (en) Polyolefin foam wallpaper with high adhesion of the pattern layer made of water-based paint
JPH07276588A (en) Laminated film
JP3874537B2 (en) Multilayer resin stretched film
JP3841551B2 (en) Method for producing stretched multilayer resin film
JP2006097192A (en) Wall paper
JP2002069859A (en) Decorative paper sheet
JP2000246845A (en) Acrylic resin laminate, production thereof and laminated structure
JP2003118042A (en) Adhesive floor material
JP4806948B2 (en) Foamed wallpaper containing hydrogenated petroleum resin
JP4649143B2 (en) Propylene resin film
JP2003221566A (en) Adhesive sheet for label with good printability
JP3400759B2 (en) Floor tile
JP5779425B2 (en) Water-absorbing easily peelable film and wallpaper or label using the same
JPH0345341A (en) Waterproof recording material
JP4276460B2 (en) Olefin resin flooring
JP3407423B2 (en) Manufacturing method of decorative sheet
JP2005088279A (en) Laminated water-resistant paper having good cutting properties

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080828

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090811

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090821

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120828

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4365549

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130828

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees