JP4365184B2 - 内燃機関用ピストン及び該ピストンの製造方法 - Google Patents

内燃機関用ピストン及び該ピストンの製造方法 Download PDF

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本発明は、例えば自動車の部品であるアルミニウム合金材のピストンのピストン本体に複合強化部を埋設して強化した内燃機関用ピストン及び該ピストンの製造方法に関する。
周知のように、内燃機関のピストンにあっては、軽量化の要請からピストン本体をアルミニウム合金材によって形成しているが、このピストン本体に大きな燃焼圧力が掛かると、ピストン本体の冠面のピンピストン軸方向位置での撓み変形が大きくなることから、この部位を強化するために、ピストン冠面に、銅などの複合強化部を設けたものが種々提供されており、その一例として、以下の特許文献1に記載されたものが知られている。
この発明は、ディーゼルエンジンに適用されたもので、ピストン本体の冠面に凹型の燃焼室の孔縁部のうちの少なくともピストンピン方向において、前記冠面に存在する互いに対向する一対の領域を無機繊維で複合強化すると共に、少なくとも前記冠面に好ましくは部分的に硬質アルマイト処理を施すことによって、燃焼室の孔縁部に亀裂が発生するのを防止するようにしたものである。
特開昭61−294159号公報
しかしながら、前記従来の内燃機関用ピストンにあっては、前述のように、無機繊維の複合強化部が、燃焼室の孔縁部、つまり冠面の角部に設けられているため、ピストン本体内の燃焼室からピストンピン回りに大きな燃焼圧力を受けて僅かにでも変形すると、前記角部に応力が集中してしまう。このため、この角部にある複合強化部と燃焼室の孔縁部との境目に割れなどが発生し易くなり、角部の耐久性が低下するおそれがある。
本発明は、前記従来の内燃機関用ピストンの技術的課題に鑑みて案出されたもので、請求項1に記載の発明は、とりわけ、ピストン本体の上部に有する冠面を平坦状に形成すると共に、この平坦状の冠面の前記ピストンピンの軸線の投影線を含む位置に、前記ピストン本体よりも強度が強化された円形または楕円形の複合強化部を設けたことを特徴としている。
この発明によれば、複合強化部を、従来のような燃焼室の孔縁部ではなく、平坦な冠面の特定の個所に設けたため、燃焼圧力によってピストンピン回りが変形したとしても、複合強化部付近に応力集中が発生することがない。
この結果、長期に亘る使用においても、複合強化部付近に亀裂などが発生することがなく、ピストンの耐久性を向上させることができる。
請求項2に記載の発明は、前記複合強化部を、高エネルギー熱源で溶融される銅材によって構成すると共に、該溶融部におけるアルミ合金材に対する銅材の含有量を、10〜30重量%に設定したことを特徴としている。
発明者の実験結果によれば、溶融部におけるアルミニウム合金材に対する銅材の含有量を10重量%以下に設定した場合では、複合強化部による十分な強度が得られず、逆に30重量%以上になると、割れが発生して複合強化部としての機能を発揮できない。したがって、銅材の含有量を前述の10重量%〜30重量%の範囲に設定することによって、複合強化部による十分な強度と耐久性を得ることが可能になる。
以下、本発明に係る内燃機関用ピストン及び該ピストンの製造方法の実施形態を図面に基づいて詳述する。なお、本実施形態に供されるピストンは、レシプロ・ガソリンエンジンに適用したものである。
すなわち、ピストンは、そのピストン本体1がAC8A Al−Si系のアルミニウム合金によって鋳造され、図1〜図3に示すように、円筒状のスカート部2と、該スカート部2の上端部に一体に有する所定肉厚の冠部3と、前記スカート部2の内部に対向して一体に設けられて、それぞれの内部のピストンピン6の両端部を支持するピン孔4a、5aを有するほぼ円筒状のピンボス部4,5とから構成されている。
また、前記冠部3は、その外周面に3つのピストンリング溝7,8、9が形成されていると共に、上面である冠面3aの一部がほぼ平坦状に形成されていると共に、該平坦部3bを除く前記ピストンピン6の軸線Xを挟んだ両側に、バルブとの干渉を回避する三日月状のバルブリセス10,11が形成されている。
さらに、前記冠面3aの前記平坦部3bには、前記ピストンピン6の軸線Xの投影線Yと両ピンボス部4,5の対向面4b、5bの投影面Zを結ぶ線上の交点Q位置に、銅材の複合強化部12が溶融によって一体に埋設されている。
すなわち、図2に示すピストン1の発生応力MPaの分布図からからも明らかなように、機関の作動中に、ピストン1の冠面3aに掛かる大きな燃焼圧力によって該ピストン1が撓み変形するが、この撓み変形によって冠部3に発生する応力MPaは、ピストン本体1の中心P位置付近から立ち上がって前述した交点Q、Q位置で最も大きくなり、さらに冠面3aの外周側にいくにしたがって低下することが明らかである。したがって、前記交点Q、Qの位置に、ここを中心として複合強化部12、12を溶融埋設したものである。
以下、前記複合強化部12を冠部3内に埋設するためのピストンの製造方法について説明する。なお、便宜上、一方の複合強化部12側の溶融埋設作業手順のみを説明する。
まず、前記の成分から構成されるアルミニウム合金のピストン本体1を、予め前記図1などに示す形状に鋳造しておく。このとき、冠面3aは、前記バルブリセス10,11以外のほぼ全体が平坦状に形成されていると共に、この平坦部3bの前記交点Qの位置に、図5A、Bに示すように、ほぼ円形状の突部13が予め一体に形成されている(第1,第2工程)。
そして、前記各突部13のほぼ中央位置に、ドリル加工によって円柱状の凹部14を穿設する(第3工程)。
次に、図5A、Bに示すように、前記各凹部14内に、予め切り出された無酸素銅の強化材料であるほぼ小径円柱状の銅部材15を挿入配置する(第4工程)。この銅部材15の外径は、挿通抵抗のないように、凹部14の内径よりも若干小さく設定されている。また、前記銅部材15は、その長さが凹部14の深さとの関係で、凹部14内に挿入配置した際に、上端部15aが凹部14の上端開口から僅かに突出するように形成されている。
次に、この銅部材15を、高エネルギー熱源である電子ビームによって照射溶融する(第5工程)。そうすると、該銅部材15は、図1及び図5C、図6に示すように、突部13のアルミニウム合金材に溶け込んで拡がり、上面が平坦面の球状に溶解された複合強化部12となる。なお、この複合強化部12(溶融部)は、アルミニウム合金材に対する銅材の含有量割合が約20重量%に設定されていると共に、前記冠面3aの表面積の約10%から30%以内の面積に設定されている。
したがって、この実施形態によれば、複合強化部12を、従来のような燃焼室の孔縁部ではなく、角部のない平坦な冠面3aに設けたため、燃焼圧力によってピストンピン6回りが変形したとしても、複合強化部12付近に応力集中が発生することがない。この結果、長期に亘る使用においても、複合強化部12付近に亀裂などが発生することがなく、ピストンの耐久性を向上させることができる。
また、複合強化部12を、応力が集中する特定個所、つまり、最大負荷の掛かるQ点個所にのみに設けたことから、必要な個所だけを十分に強化しつつピストンの軽量化を図ることができると共に、ピストン本体1の強度補強がより効果的となる。
また、突部13を形成したことから、この溶融工程時に該溶融個所に発生する、いわゆる材料引け(収縮)を突部13によって補うことができる。
したがって、事後的に切削加工などによって前記突部13を切削して冠面3a上を整える必要がなくなる。この結果、複合強化部12の成形加工作業が容易になり、コストの高騰を抑制できる。
さらに、前述のように、複合強化部12(溶融部)におけるアルミニウム合金材に対する銅材の含有量を、約20重量%としたため、この複合強化部12による十分な強度と耐久性を得ることが可能になる。すなわち、図7のグラフで示すように、アルミニウム合金材に対する銅材の含有量を10重量%以下に設定した場合では、複合強化部12による十分な強度が得られず、逆に30重量%以上になると、割れが発生して複合強化部12としての機能を発揮させることができないからである。
また、前記複合強化部12は、ほぼ円形に形成されていることから、ピストン本体1と複合強化部12との溶融境界部12aでの応力集中の発生を防止することが可能になる。
また、前記複合強化部12を、前記冠面3aの表面積の約10%から30%以内の面積に設定したため、必要な個所だけを十分に強化しつつピストンの軽量化を図ることができる。
さらに、高エネルギー熱源として、エネルギー密度の高い電子ビームとしたことにより、溶融時における銅材量を増量することができると共に、溶融複合強化部12内でのブローホールの発生を抑制することができる。
また、前記凹部14内に銅部材15を挿通配置した際に、上端部15aが凹部14の上端開口縁から突出するように形成されているので、銅部材15を溶融した際に発生する材料のいわゆる引け現象の分を、上端部15aの突出分によって補うことが可能になる。
さらに、図8A〜Cに示すように、前記凹部14内に銅部材15を収容した後に、電子ビームによる溶融を複数回(第1〜第3溶融)行うことも可能である。
このように再溶融を何度も行うことによって、複合強化部12とピストン本体1との境界部12aを、最初の溶融による溶融部16と再溶融による再溶融部16及び3度目の溶融による再々溶融部17を漸次ぼかすことができる。この拡がったぼかし効果によってこの境界部12aでの応力集中の発生をさらに効果的に抑制することができる。つまり、同図Cに示すように、再溶融が繰り返されることによって銅材の濃度が外周部に行くにしたがって薄くなってぼかし効果が発揮されるのである。
また、例えば、ピストン本体1の凹部14に銅部材15を挿通配置して溶融した後には、前述のように各突部13が引けを補う形になって冠面3a上は平坦化されるが、場合によっては突部13の一部が突出したままになることがある。
そこで、前記突部13の一部を切削加工によって切除して冠面3aを平坦状に形成すれば、冠面3a全体が平坦状になることから、燃焼室内での混合気の滑らかスワールを生成することができ、燃焼への悪影響を及ぼすことがなくなる。また、突部13の一部のみを切削加工するだけであるから、コストの上昇を抑制できる。
また、第2の実施形態として、無酸素銅の強化材料を、図9A、Bに示すように、多重に巻回された銅線19を用いることも可能であり、この銅線19の溶融埋設作業手順としては、まず、この銅線19の先端部19aを凹部14に挿入配置する。この先端部19aの外径は、挿通抵抗のないように、凹部14の内径よりも若干小さく設定されている。
その後、前記先端部19aを凹部14内に挿入配置した状態で、該先端部19aの所定位置、つまり凹部14の深さよりも僅かに長い個所を図外のカッターによって切断する。これによって、切断された先端部19aの上端部19bが凹部14の上端開口から僅かに突出した状態になる。
次に、切断された先端部19aを、高エネルギー熱源である電子ビームによって照射溶融する。そうすると、該先端部19aは、先の実施形態と同じく、突部13のアルミニウム合金材に溶け込んで拡がり、上面が平坦な球状に溶解された複合強化部12となる(図1参照)。
他の構成は第1の実施形態と同様である。したがって、第1の実施形態と同様な作用効果が得られることは勿論のこと、長尺な銅線19の先端部19aを凹部14内に収容した後に、必要な分だけ切り落として使用することができることから、銅材料の歩留まりが良好になり、材料コストの点で有利になる。
また、第3の実施形態として、無酸素銅の強化材料を、図10〜図12に示すように、凹部14内に収容配置される銅球20としたものである。すなわち、この銅球20は、その直径が凹部14の内径よりも若干小さく設定され、また凹部14の深さよりも大きく設定されている。したがって、凹部14に収容配置された銅球20の上端部が凹部14の上端開口から僅かに突出している。
したがって、強化材料を銅球20としたことから、凹部14への収容時に銅材の姿勢を考慮することがなく、したがって、該収容作業が簡単になる。
また、銅球20の上端部が凹部14から突出した形に成形したことから、前述と同様、該銅球20の溶解時に発生する引けによる減少を補うことができる。これは、特に、図11に示すように、冠面3a上に突部14を形成しない場合に有効である。
さらに、図12に示すように、銅球20の上端部を凹部14内から飛び出させずに、全体を埋没状態に収容することも可能である。
また、第4の実施形態としては、無酸素銅の強化材料を、図13A、Bに示すように銅粉21としたものである。つまり、内部に銅粉21を貯留した供給用漏斗22の漏斗口22aから凹部14内に銅粉22を供給して内部で固めて収容するようにした。その後の手順は第1の実施形態と同様である。
このように、銅材を銅粉22としたことによって、凹部14内に銅材以外の例えばニッケル粉などの他の成分も混合することが可能になるので、成分の自由度が高くなり、アルミニウム合金のピストン本体1との密着性や高強度化などが図れる。
本発明は、前記各実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば、前記複合強化部12の溶融埋設工程として、第1、第2工程を鋳造時に同時に行って、ピストン本体1と突部13とを一体に形成しているが、別々の工程によって突部13を後工程で形成することも可能である。また、前記第3工程で形成される凹部14をドリリング加工ではなく、第1、第2工程の鋳造時に同時に一緒に形成することも可能である。
前記実施形態から把握される前記請求項に記載した発明以外の技術的思想について以下に説明する。
(1)前記複合強化部を、前記平坦状冠面の最も応力が集中する前記ピストンピンの軸線の投影線とピンボス部の先端部から付け根部付近間の最大応力が掛かる部位との間の結ぶ線上の交点位置に設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関用ピストン。
この発明によれば、燃焼圧力を受けてピストンが下方へ撓んで最も応力が集中するピストン本体の冠面に複合強化部を設けたことから、ピストンの強度をさらに向上させることが可能になる。
(2)前記複合強化部は、前記冠面の表面積の約10%〜30%以内の面積に設定したことを特徴とする請求項1、2、(1)のいずれかに記載の内燃機関用ピストン。
この発明によれば、燃焼圧力によって冠面に応力が集中する個所のみに前記数値範囲において複合強化部を設けたことから、必要な個所だけを十分に強化しつつピストンの軽量化を図ることができる。
(3)前記複合強化部を、前記冠面の中心を挟んだ両側に設けたことを特徴とする請求項1、2、(1)、(2)のいずれかに記載の内燃機関用ピストン。
この発明によれば、ピストンにおいては、燃焼圧力を受けて強度が最も低下する2個所の位置に複合強化部を設けたため、ピストン本体の強度補強がより効果的となる。
(4)前記複合強化部を、円形または楕円形に形成したことを特徴とする請求項1、2、(1)〜(3)のいずれかに記載の内燃機関用ピストン。
複合強化部の外形が円形あるいは楕円形であることから、ピストン本体と複合強化部との溶融境界部での応力集中の発生を防止することが可能になる。
(5)前記複合強化部を溶融する高エネルギー熱源を、電子ビームとしたことを特徴とする1、2、(1)〜(4)のいずれかに記載の内燃機関用ピストン。
この発明によれば、エネルギー密度の高い電子ビームとしたことにより、溶融時における銅材量を増量することができると共に、銅材内でのブローホールの発生を抑制することができる。
(6)前記ピストン本体の凹部に銅材を収容配置して溶融した後に、前記突部を切削加工によって切除して冠面を平坦状に形成する工程を有することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関用ピストンの製造方法。
この発明によれば、冠面全体が平坦状になることから、燃焼室内での混合気の滑らかスワールを生成することができ、燃焼への悪影響を及ぼすことがなくなる。また、突部のみを切削加工するだけであるから、コストの上昇を抑制できる。
(7)前記凹部に収容配置される銅材を、ボール状に形成したことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関用ピストン。
この発明によれば、銅材をボール状に形成したことから、凹部への収容時に銅材の姿勢を考慮することがなく、したがって、収容作業が容易になる。
(8)前記凹部に収容配置される銅材を、線状に形成したことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関用ピストン。
この発明によれば、長尺な線状の銅材の先端部を凹部内に収容した後に、必要な分だけ切り落として使用することができることから、銅材の歩留まりが良好になり、材料コストの点で有利になる。
(9)前記凹部に収容配置される銅材を、粉状に形成したことを特徴とする請求項3に記載の内燃機関用ピストン。
この発明によれば、銅材を紛状にしたことから、ここに銅材以外の例えばニッケル粉などの他の成分も混合することが可能になるので、成分の自由度が高くなり、アルミニウム合金のピストン本体との密着性や高強度化などが図れる。
(10)前記凹部内に銅材を収容した際に、該銅材の上端部が凹部の上端開口縁から突出するように形成したことを特徴とする請求項3、(6)〜(9)のいずれかに記載の内燃機関用ピストン。
この発明によれば、銅材を溶融した際に発生する材料のいわゆる引け現象の分を、突出分によって補うことが可能になる。
(11)前記凹部内に銅材を収容した後に、高エネルギー熱源による銅材の溶融を複数回行うことを特徴とする3、(6)〜(10)のいずれかに記載の内燃機関用ピストン。
この発明によれば、銅材の溶融部とアルミニウム合金のピストン本体との境界部は、異なる材料同士の弾性係数が相違することから、その界面に応力が集中し易くなるが、境界部を何度か再度溶融することによってぼかすことによりこの部位での応力集中の発生を抑制できる。
本発明の第1の実施形態に係る内燃機関用ピストンの斜視図である。 同ピストン及び該ピストンに掛かる発生応力を示す特性図である。 同ピストンの一部を断面して示す正面図である。 同ピストン本体に複合強化部を埋設する位置を示すピストンの一部平面図である。 ピストンの製造工程の一部を示し、Aはピストン本体の凹部に銅材を挿入配置する状態を示す斜視図、Bは同銅材を凹部に挿入配置した状態を示す斜視図、銅材を溶融した状態を示す斜視図である。 図5CのA−A線断面図である。 複合強化部におけるアルミニウム合金材に対する銅材の含有量によって強度が変化する状態を示す特性図である。 アルミニウム合金材と銅材間の溶融状態を示す平面図であって、Aは最初の溶融状態を示し、Bは再溶融状態を示し、Cは再々溶融状態を示している。 強化材料として銅線を用いた場合を示し、Aは凹部内に銅線の先端部を挿入配置しようとする状態を示す断面図、Bは凹部に挿通配置した後に、銅線の先端部をカットした状態を示す断面図である。 強化材料として用いられた銅球を突部の凹部内に収容配置した状態を示す断面図である。 同銅球を突部のない凹部内に収容配置した状態を示す断面図である。 同銅球を突部の凹部内に上端部を突出した状態で収容配置した状態を示す断面図である。 Aは強化材料として用いられた銅粉を凹部内に入れる状態を示す断面図、Bは該銅粉を凹部内に収容した状態を示す断面図である。
符号の説明
1…ピストン本体
2…スカート部
3…冠部
3a…冠面
3b…平坦部
4・5…ピンボス部
6…ピストンピン
12…複合強化部
13…突部
14…凹部
15…銅部材
16〜18…溶融部
19…銅線
20…銅球
21…銅粉

Claims (2)

  1. アルミニウム合金材からなるピストン本体の内部に、ピストンピンを保持するピンボス部が形成されている内燃機関用ピストンにおいて、
    前記ピストン本体の上部に有する冠面に平坦部を形成すると共に、
    前記平坦部の前記ピストンピンの軸線の投影線を含む位置に、前記ピストン本体よりも強度が強化された円形または楕円形の複合強化部を設けたことを特徴とする内燃機関用ピストン。
  2. 前記複合強化部を、高エネルギー熱源で溶融される銅材によって構成すると共に、該溶融部におけるアルミ合金材に対する銅材の含有量を、10〜30重量%に設定したことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関用ピストン。
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