JP4364942B2 - 電極アセンブリ - Google Patents

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、電子式の粒子分画、特に、血球の分画を行う装置に用いられる電極アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
多くの医学的研究では、血液試料を自動的に検査することが重要となっている。この点、自動化機器を用いた方法には誤差および不正確さが伴うが、使用する上での速度および使い易さにより、病院の検査室では全血球算定(CBC)を行う好適な方法となっている。日常的な検査における誤差はさほどの問題を引起こさないが、最近、自動化方法による血球分画の不正確さに関する文献に関心が寄せられている。
【0003】
本明細書は、既存のテクノロジにより生ずる誤差を最小限のものとする新規な物理的方法を記述すると共に、特に赤血球もしくは全血球試料と共に用いられるときに現在のテクノロジの精度および分解能を改善する方法を記述するものである。
【0004】
通常、自動粒子カウンタは、絞られた流れにおいて粒子を検出するセンサを用い、特定の種類の粒子の夫々の粒子サイズおよびカウントを測定する。また、斯かるセンサは、血球自体もしくは血球の懸濁液および/または懸濁液体の、電界の変化、レーザからの光散乱の変化、磁界密度すなわち磁束の変化、又は、光学的もしくは音響的もしくは他の物理的特性の変化を検出するのが通常である。如何なる種類のセンサが用いられるとしてもそれは信号を生成するものであって、これは、粒子のサイズ、形状、軌跡、数および他の特性の産物であり、それらの内の幾つかは付随的に測定され得る。粒子を検出する方法として直流もしくは交流を使用する電子式粒子カウンタは、電子式粒子分画装置(以下、EPSと記す)と称されると共に電圧もしくは電流の特性変化を生成するものであるが、これは、粒子が絞り(小孔)を通過するときの電圧パルスとして記録されるのが通常である。
【0005】
電子式の粒子分画法では、導電溶液内に吊下されると共に、懸濁液内の血球もしくは他の小径粒子が通過する単一個の通過チャネル以外は相互に隔絶された2個の電極を使用する。而して、粒子がチャネル(小孔)を通過するとき、チャネルの測定可能な物理的特性は粒子サイズに比例して一時的に変化する。これらの特性の変化を測定することにより、粒子のサイズおよび濃度は決定される。これは、赤血球、白血球、血小板およびフリーセル懸濁液に対して行われるが、任意の手段(例えば光学的、NMR等)により血球を更に識別すべく、染色もしくは他の技術と組み合わされることもある。
【0006】
理想的なシステムにおいては、センサを通過する粒子のサイズは増幅信号により正確に表されるであろう。しかし乍ら、現在のテクノロジの理論的限界および実際的な制約により、信号は増幅器の入力に達する前に劣化する。即ち、システムにおいては、処理上の誤り(不完全な混合、サンプルのpHの無視、粒子形状の無視など)により、且つ、計器の物理的設計態様(長寸のケーブルからのノイズ・ピックアップ、ケーブルのインピーダンス、欠陥を有する電極設計態様、など)およびジョンソン雑音(ホワイト・ノイズ)などの物理的法則により説明される固有ノイズ源などから、ノイズが誘発される。
【0007】
EPS装置に関する既存の電極設計態様では、電極により発生された電界が流体の主要部分を広範囲に通過する。従って、血球が小孔に接近しもしくは小孔を出るとき、それらは電界を歪めることにより、小孔の内側およびその回りの電荷密度を乱すと共に電気信号を劣化させることになる。
【0008】
また、既存の装置においては、電極の両面が電磁干渉(EMI)に晒される。アンテナとして作用する電極はEMIをピックアップするが、これは信号のノイズに繋がり、システムの感度を落とすことになる。更に、各電極は液体中に吊下されていることから、それらは小孔から一定の距離をおいて離間される。これは比較的大きな電極の表面積を必要とすることから、EMIのピックアップが更に大きくなると共に、電極材料は高価になる。更に、電極の物理的運動による機械的なピックアップによっても回路内にはノイズが生ずるが、これは本来的なものであり避けることができない、と言うのも、電極が液体内に拘束無しに吊下されているからである。
【0009】
既存の電極の設計態様では、増幅器から電極までの電気的接続は比較的に長寸であることから、長寸の信号経路から更なるノイズが発生する。この点、電極と増幅器との間の距離は、回路内におけるこの重要箇所におけるノイズ増加に関して特に重要であることは知られている。
【0010】
一般的には、電極に接続されたリード線の一部は液体に沈められもしくは少なくとも晒されるが、この場合には、それらを電極と同一の高価な貴金属で形成する必要がある。
【0011】
既存の装置に関する更なる問題は、各電極および小孔の清掃に手間が掛かることである。即ち、洗浄を行うべき各構成要素を個々に装置から取り外さねばならない。しかし、それは余りにも負担が大きいので実際に行われることは殆ど無い。
【0012】
特許文献1は粒子カウンタを記述しており、小孔が配置されたサファイア・ウェハ上に各電極が一体成形されている。また、サファイア・ウェハの一側面にはシリコン層がバイタキシャル的(vitaxially)に形成されると共に、従来の光蝕刻技術を用いてシリコン層上には集積回路が形成される。また、小孔はサファイア・ウェハに穿孔を行うことで形成される。しかし、これに必要とされるサファイア片は高価すぎる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】
欧州特許出願公開第0246011号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、上述の問題を解決すると共に更なる利益を提供するものであるが、これは、卓越した性能を有すると共に、取り外しおよび交換ならびに修理が容易であり、且つ、他の電子的機構と共に装置に容易に組入れられる電極アセンブリを提供することで行われる。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の第1の側面によれば、電極アセンブリは、
相互に面対向関係で支持された2個の平坦電極と、
該電極間に位置せしめられたプレート状の流体用絶縁体であって、各電極は該絶縁体に固着されると共に、各電極は自身を貫通延伸する開口を有し、2個の電極の各開口は相互に整列されている、プレート状の流体用絶縁体と、を備え、
上記絶縁体は、上記各開口よりも小径の小孔が予形成された最初は別体の要素を受容するキャビティを有し、
上記小孔は、該小孔と各電極の開口とを介した液体の流れを許容すべく位置せしめられ、且つ、
各電極は、上記開口の外周縁において液密シールにより絶縁体に接合されている。
【0016】
概略的には、電極が担持される絶縁体は、プリント回路盤(PCB)製造に用いられる如き基体で形成される。それは、概略的には、電極の外周縁の外側に延在する。実際、電気回路の他の構成要素に対するリード線およびコネクタを有するプリント回路盤の表面部分により絶縁体を形成することが可能である。代わりに、セラミックスで絶縁体を形成し、それに電極を取付け、または反応不活性金属を被覆(glaze)することも可能である。
【0017】
電極アセンブリは実質的に、EPS装置から取り外しおよび交換可能なユニットとして提供される。
【0018】
本発明の第2の側面によれば、EPS装置の測定部材は、本発明の電極アセンブリと組合せて、
ひとつの壁部が各電極の一方により形成されると共に、内部が小孔と流体連通する取入側流体チャンバと、
該取入側流体チャンバの内部に通ずる取入管路と、
取入側流体チャンバから外部に通ずる懸濁液排出管路と、
ひとつの壁部が各電極の他方により形成されると共に、内部が小孔と流体連通する吐出側流体チャンバと、
吐出側流体チャンバの内部に通ずる接触流体管路と、
吐出側流体チャンバから外部に通ずる接触流体排出管路と、
吐出側流体チャンバから外部に通ずる測定済懸濁液排出管路と、
を備えて成る。
【0019】
取入側流体チャンバは、各電極のうちで取入側電極と称され得る方の電極により形成されたひとつの壁部を有する。検査されるべき懸濁液は、取入管路を介して取入側流体チャンバ内に導かれる。懸濁液の一定割合部分は小孔を介して吐出側流体チャンバ内へ進む。懸濁液の残りの部分は懸濁液排出管路を介して、取入側流体チャンバから排出される。取入側流体チャンバは、例えば、ブロックの一側に形成された凹所として形成され、取入管路および排出管路が、ブロックの他側から貫通して凹所の内部に通ずる通路として形成される。凹所が形成される方のブロック側部は、取入側流体チャンバを形成すべく、取入側電極に対向して位置することが可能である。
【0020】
通常、凹所を形成する液体チャンバを有するブロック面と、電極と、の間には液密シール用ガスケットが配備される。このガスケットは、例えば、ブロック上の着座部内に保持される。ガスケットは電極自体に対するシールを形成することから、取入側電極は、ガスケットにより囲繞されたブロックの凹所の開口面積よりも大きな面積を有する。
【0021】
同様にして、吐出側流体チャンバをブロックの一側に形成された凹所により形成し、通路により夫々形成された取入管路、吐出管路および排出管路がブロックの他の面から凹所の内部に通じても良い。ブロック面と電極との間に液密シールを形成する為にガスケットを使用しても良い。
【0022】
好適には、取入側流体チャンバおよび吐出側流体チャンバを夫々形成する各ブロックの開口面積は実質的に同一のサイズおよび形状とされ、且つ、電極アセンブリの両側において相互に整列される。各ブロックは、それらに対向すべく配置されたシール用ガスケットを介して2個の電極を夫々押圧することから、電極アセンブリの曲げは一切生じない。
【0023】
本発明において電極は反応不活性の導体から作成されるが、これは通常、金、好適には白金などの金属である。また、各電極は金属の薄層で形成するのが好適である。それらは、予成形された箔を絶縁体表面に接着することにより形成しても良い。箔の厚みは通常25乃至100μmである。この代わりに、適切な析出技術を用いて絶縁体上に金属を被覆することにより電極を形成しても良い。以上の技術は、厚寸もしくは薄寸の膜を形成する技術としても良く、または、電気メッキもしくは化学メッキにより行っても良い。析出された被覆は、典型的には、数原子の厚みから25μmの厚さである。
【0024】
上記絶縁体の厚さは概略的には10μm乃至5mmであることから、各電極はこの距離だけ相互に離間される。好適には、厚みは0.5mm乃至3.0mmの範囲である。
【0025】
一方、電極の中央開口は好適には円形とされる。もし小孔を担持する別体的な構成要素を使用するのであれば、適切な直径の選択は主に、その構成要素の外径に依存する。この制限により、直径は可及的に小寸とすべきであり、且つ、適切な直径は0.5mm乃至10mmの範囲であることが見出された。而して、絶縁体の小孔は各開口と略々同心的であり、且つ、標準的な合成サファイアもしくはセラミックスの構成要素で形成しても良く、構成要素は、絶縁体の本体に対向穿孔して形成されたキャビティ内に配置かつ固着される。小孔は、40μm乃至160μmの内径を有するのが好適である。斯かる小孔を有するサファイア要素は市販されており、適切な内径および外径ならびに形状の構成要素の選択は、測定を行う粒子のサイズ、組立を行う間の取扱いの容易性などに依存する。当業者であれば、測定する粒子に対して適切な構成要素を選択し得よう。
【0026】
取入流体および吐出流体に晒される各電極の面積は5mm2乃至1,000mm2の範囲であれば好適である。また、流体に対して露出される電極領域の外周縁は略々円形状である。
【0027】
検査すべき試料懸濁液から成る流体の体積は取入側小孔において比較的に小さく抑え得ることから、使用される検査対象懸濁液の体積を最小限にすると共に、懸濁液の移動流が小孔において撹拌(mixing)されるのを回避することができる一方、依然として電気的接触は許容される。例えば、取入側流体チャンバの体積は1ml未満、例えば500μl未満または100μlもしくはそれ以下としても良い。従って、取入側流体チャンバを形成するブロックの凹所の平均的な深さは100μm乃至1,000μmであり、例えば約500μm以下である。
【0028】
小孔を通る液体流の特性を最適化する本発明の一実施例の特徴は測定済懸濁液除去管路の配備であるが、これはチューブであり、小孔に近接して吐出チャンバ内に位置せしめられた口部と、この口部から離間した当該チューブの端部において圧力を減少する手段とを有している。このチューブは小孔と同軸的であるのが好適である。吐出側流体チャンバ内の液体と比較した場合、チューブ内の圧力は低いことから、小孔を通過した粒子は、吐出側流体チャンバから、従って小孔近傍の電界から迅速に除去され、管路を介して排出される。これにより、粒子による電界の乱れは最小限のものとなる。また、チューブと小孔との軸心方向の整列により、小孔の中心を通る粒子の流れが助長されるが、其処は、液体の速度が最大であり、最良のパルスが生成される箇所である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】先行技術に係る電極を含む電気式粒子分画装置の測定部材の概略的説明図である。
【図2】本発明に係る電極アセンブリの平面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿った断面図である。
【図4】図2の電極と共に使用される流体取入チャンバを形成するブロックの凹所形成面の正面図である。
【図5】図4に示されたブロックの平面図である。
【図6】流体取入チャンバを形成すべく所定位置に置かれた図4のブロックと、吐出流体チャンバを形成する更なるブロックとを有する、本発明の別実施例の電極アセンブリの断面図である。
【図7】小孔の逆流洗浄間に測定部材を通る流れの概略的説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
添付図面を参照し、本発明を更に説明する。
【0031】
図1には、先行技術の実施例の測定部材100が示されている。これは、その内側が吐出側チャンバ103を形成する内部槽101から成っている。内部槽101は、内側105が取入側チャンバを形成する外側槽102内に保持されている。内部槽101の下端104は、取入側チャンバ105内の液体の表面よりも低位に位置せしめられている。上記取入チャンバ内には懸濁液108が満たされる。内部槽の壁部113には、取入側流体チャンバ105と、内部槽の内側に形成された吐出側流体チャンバ103との間の流体連通を提供する小孔106が設けられる。接触液体107は吐出側流体チャンバを満たしている。
【0032】
取入側流体チャンバ内の液体内には、白金板により形成されると共にリード線112に取付けられた取入側電極111が吊下されている。一方、吐出側流体チャンバ内の液体内には、電極111と同様の構造を有すると共にリード線110に接続された吐出側電極109が吊下されている。
【0033】
一方、図2および図3に示される如く、本発明に係る電極アセンブリ1は絶縁基体2を備えて成る。この基体2はプリント回路盤の製造に使用される任意の標準的材料で形成されていることから、剛性を有すると共に電気的絶縁性を有している。典型的な基体材料は、エポキシ被覆グラスファイバ、FR-4と称された市販材料、セラミックス、または、ポリアミドである。
【0034】
絶縁体2には、(例えば白金もしくは金の)板状の反応不活性導体が取付けられ、電極3を形成している。この電極3は実質的に円形であり、外径は20乃至25mmである。また、この電極の中央には、該電極の外周縁と同心的な円形開口4が配備されている。その直径は約4mmである。
【0035】
上記絶縁材料は上記電極の外周縁の内方および外方に延在する。また、電極の開口と同心的に対向穿孔されたキャビティ5が配備され、該キャビティ5内には、電極開口および電極外周縁と同心的に小孔16が延在するサファイアもしくはセラミックス製の要素40が保持される。赤血球を測定するに適した小孔の直径は40μm乃至160μmであり、好適には約70μmである。上記電極は絶縁体2に対して直接的に接着されていることから、電極の開口4の縁部の回りに付加的なシール手段を配備する必要は無い。更に、電極の背面全体を上記絶縁体に対して接着もしくはシールしても良い。但し、場合によっては、基体2と電極3との間において開口4の外周縁の回りに液密な(不浸透性の)シールを設けることが必要となり得る。基体自体は液密である。
【0036】
絶縁体2は、電極の領域の外方に位置せしめられた4個の開口6、6’、7および7’を有している。これらの開口はたとえば、液体チャンバ(下記参照)を形成するブロックなどの、EPS装置の他の構成要素を取付ける為のものである。
【0037】
電極3は、絶縁体2の表面に対して該電極3を取付ける前に露出された銅製リング8を介して接続される。リングコネクタ8はリード線10に接続されることにより電気コネクタ11に接続される。上記電極は、リングコネクタ8およびリード線12を介し、基体の縁部に形成されたエッジコネクタ13にも接続される。代替的な実施例においては、リングコネクタとエッジコネクタとを結合するリード線は、多層PCBの中間層として形成しても良い。エッジコネクタは、標準的な構成要素に接続を行うに適したものである。リード線12、10およびそれらのコネクタ13および11は、代替的な接続を許容すると共に、接続手段を選択する上での柔軟性を与える為に配備されている。従って、いずれかを省略することが可能である。
【0038】
リングコネクタ8は電極3の中心から、図2中で破線19で概略的に示された如く装置の使用中に濡れる電極領域の外周縁よりも離間して配置されている。この配置構成により、蒸気および金属に対して比較的に透過性となる如く電極3が薄寸であったとしても、電気コネクタ12、10および8の接触および腐食が回避される、と言うのも、これらの構成要素は濡れ領域から離間されているからである。
【0039】
上記電極は、コネクタ11および/または13を介してEPS装置の電気回路に接続され得る。斯かる回路は習用のものである。また、電極アセンブリを形成する回路盤上もしくは回路盤内には、温度センサ、圧力センサ、導電率センサ、pHセンサもしくは他の物理的センサを取入れても良い。斯かるセンサは回路盤上にもしくは回路盤内に取り入ると共に、液体内、小孔構造内もしくはその外側において回路盤のいずれかの側面に位置せしめても良い。更に、増幅器もしくは電源、または、そのいずれかの部分、または、他の関連回路要素を、回路盤内にもしくは回路盤上に取入れても良い。
【0040】
図3には、図2の電極アセンブリの中央線(III-III)に沿った断面が示されている。第1の電極3は、基体2のキャビティ5と同心的な開口4を有している。更に、基体2の他側面には、電極3と実質的に同一サイズの第2電極14が位置せしめられ、絶縁体の吐出側表面上の銅製リングコネクタ9を介してコネクタ18に電気接続されている。上記吐出側電極はその中心15に、電極14の外周縁、および、構成要素40のキャビティ5および小孔16、と同心的な開口を有している。小孔16は、当該アセンブリを貫通する流体の通路を提供する。
【0041】
図4および図5は夫々、その前面に形成された凹所壁41を有する凹所21を備えたブロック20の正面図および平面図である。この凹所は、電極アセンブリの取入側電極と協働して取入流体チャンバを形成する。また、凹所21の外周縁回りには、ガスケットに対する着座部を形成する溝22が配備されている。典型的には、溝22の合計深さは約1mm乃至2mmであり、一方、溝22の内側範囲における凹所の更なる深さは約0.4mmである。
【0042】
検査対象懸濁液に対する管路は、ブロック20の底面30内の凹所として形成されたチャンバ23を備えて成る。これは、実質的に円形の凹所23の中心から取入流体チャンバ21の中央部27に至る直線状の傾斜通路25を備えた取入管路に通じている。
【0043】
上記ブロックは更に、自身の頂面24に形成されると共に懸濁液排出管路31により凹所21と接続された排出吐出孔29を備えて成るが、これは、凹形吐出口29の中心に至る実質的に鉛直な通路31まで凹所21の頂部から延在する実質的に水平な通路26を備えて成る。
【0044】
凹所21の中央領域27からの検査対象懸濁液の流れを最適化すると共に、凹所21の上部に気泡が捕捉されることにより電極に対する流体の接触表面積が減少するのを防止する為に、凹所壁41には溝28が設けられるが、該溝28は、凹所21よりも深い例えば約4mmの深さを有すると共に通路26の口部から凹所の中央に向けて鉛直に通じている。
【0045】
通路26、31および25は、典型的には約4mmの内径を有する。
【0046】
上記ブロック20は更に、凹所21の回りに位置せしめられて電極アセンブリの開口6、6’、7および7’と整合する取付開口32乃至35を更に備えている。また、このブロックは、Perspex(登録商標;ポリメチルメタクリレート)、ポリテトラフルオロエチレン、PEEK(非透明だが耐熱かつ耐摩耗性のポリマー)、ガラス、セラミックス、または他の反応不活性材料から作成されれば好都合である。但し、それは透明なものを選び、操作間における視認検査を許容するのが好適である。それは、上記凹所および通路の幾つかもしくは全てと共に鋳型成形しても良く、または、斯かる凹所および通路の幾つかもしくは全てを中実鋳造ブロックに穿孔しても良い。
【0047】
図6に示された如く、図4および図5のブロック20と同一のブロック220と、電極アセンブリ201と、更なるブロック236とを相互に組み付け、EPS装置の測定部材を構成することができる。尚、図6は、斯かる組付体の鉛直中央ラインに沿った断面である。図6において、ブロック220の底面の凹所223は、取入管路の開始部におけるチャンバを形成する。これは、ブロック220の前面に形成された凹所221に至る傾斜通路225に通じている。取入側電極203に対する所定位置に置かれたとき、O−リング227により形成されたガスケットは凹所221を囲繞する溝222内に位置せしめられる。凹所221により形成された取入側液体チャンバ237からの吐出管路は、鉛直通路231に至るべく凹所221の頂部から延伸する水平通路226により形成されている。この管路は、取入側液体チャンバ237を、ブロックの頂面における凹所229により形成された吐出口に接続する。而して、O−リング227は、アセンブリの電極203の表面に対する液密シールを形成する。
【0048】
吐出側電極214に対する所定位置には第2ブロック236が保持される。このブロックの前面には、吐出側電極214に対する凹所239が形成される。ブロック236の前面に形成された溝240は、凹所239を囲繞する。この溝内にはO−リング241が位置せしめられ、ブロック236と吐出側電極214との間の液密シールを形成する。
【0049】
取入側電極203は、O−リング227により形成された取入流体チャンバ221の外周縁を越えて位置せしめられた銅製リングコネクタ208に電気的に接続されている。リングコネクタ208は、PCB内の中間層として形成されたリード線210に接続されている。吐出口側において、電極214はリングコネクタ208と同様の銅製リングコネクタ209に接続される一方、該リングコネクタ209は埋め込みリード線217に接続されることによりコネクタ218に接続されている。絶縁基体の取入側に対向穿孔されたキャビティ205は、小孔216が貫通延伸するサファイア要素260を保持する。
【0050】
凹所239は電極214と協働し、吐出側流体チャンバ238を形成する。また、ブロックの表面244からは、接触流体取入管路242が凹所239内に延びている。接触流体吐出管路243は、ブロックの凹所239から後面244へと至っている。吐出口243は、チャンバの頂部側内壁に形成された凹みから吐出側流体チャンバ238の外部に通じている。それは、吐出側流体チャンバ内の液体から気泡を収集して除去する位置に置かれている。測定済懸濁液の排出管路はチューブ245により形成されるが、該チューブ245は、その口部を上記小孔216近傍に位置する如く凹所239内を延伸すると共に、ブロック236の後壁および後面244を貫通して小孔216と同軸的になっている。
【0051】
上記組立体が使用されるとき、検査の対象となる懸濁液の流れは矢印247により示された方向に向けて取入側ブロック220の凹所223内に通過せしめられる。懸濁液は、管路225を通って取入側液体チャンバ237内へと進む。懸濁液の一部は、取入側液体チャンバ237と吐出側流体チャンバ238との間の圧力差の下で、電極203、214間の小孔216を通過する。懸濁液の残りの部分は懸濁液排出管路226、231に沿い、凹所229により形成された吐出口に至り、其処から矢印方向に移送排出される。
【0052】
組立体の吐出側にては、接触液体の流れは矢印248の方向に管路242を通り、吐出側流体チャンバ238を満たすことになる。接触流体は、小孔216を通過した懸濁液と共に、排出管路243および245の一方もしくは両者を介して除去される。この場合、2個の吐出口を配備するのが好適である、と言うのも、その様にすれば、小孔216を通る流体通過を最適化し得ると共に、小孔領域の吐出側および各電極からの懸濁液を除去して電界内の血球により引起こされる干渉を最小限のものとし得るからである。この干渉は、小孔を各検査の間にフラッシング(flushing)する(洗浄する)ことにより、かつ/または、詰った粒子を検査中に除去すべく洗い流すことにより、更に小さなものとなる。
【0053】
ブロック220およびブロック236はボルトまたは他の支持手段により所定箇所に位置せしめられて保持されるが、これは、取入ブロックに形成された通路234および235と、絶縁基体202に形成された開口207および206と、吐出口ブロックに形成された更なる通路249および250と、(組立体の他側における他の同様の通路対と、)
を貫通する。而して、十分な圧力が付与されると、各電極に対してO−リング227および241により適切なシールが与えられる。
【0054】
検査対象懸濁液が上記装置を流れる間、電極203と214との間に交流もしくは直流を付与することにより、電界が形成される。本発明者等は、電流としては0.1mA乃至1.0mAの直流を供給するのが好都合であることを見出した。而して、粒子をカウントかつ/または分画すべく、小孔216内の電気的変化を測定する手段が設けられる。
【0055】
図7は、逆流洗浄サイクルの間における流れの概略的説明図である。取入チャンバ321は、注入器351内の懸濁液リザーバからの試料取入管路325を有している。また、試料排出管路331は、取入側流体チャンバの頂部から出ている。取入側電極303および吐出側電極314は、取入側流体チャンバ321および吐出側流体チャンバ338を分離する壁部内の小孔316を貫通する電界を付与する。吐出側流体チャンバ338は、取入管路342を介して注入器352内の塩水(saline)リザーバに接続されている。吐出側流体チャンバの頂部からは、ドリップ排出管路343および真空排出管路345が出ている。試料排出管路331内には、第1バルブ353および逆止弁356が配備される。また、ドリップ排出管路343内には、第2バルブ354および第2逆止弁357が配備される。更に、真空排出管路345内には、第3バルブ355が配備される。
【0056】
装置の通常のサイクルにおいて、バルブ353乃至355および注入器351および352は、取入側流体チャンバ321と吐出側流体チャンバ338との間に(例えば約10インチ(25cm)水頭の)高圧を与えるべく作動せしめられる。検査対象懸濁液は注入器351から放出され、取入側流体チャンバ321および小孔316並びに排出管路331を通過する。小孔316内に留まった粒子を排除する洗浄サイクルもしくは清掃サイクルにおいては、注入器351を使用せずに、(吐出側流体チャンバ内の接触液体に対して使用されるのと同一の液体ともされ得る)塩水が注入器352から吐出側流体チャンバ338内に送られるが、注入器352およびバルブ353乃至355は、吐出側流体チャンバ内を高圧力とする逆圧力差を達成すべく調節される。これにより、(作動サイクルとは)逆方向の塩水の流れが小孔316を通過せしめられる。図7において矢印により示される塩水流は、取入側流体チャンバおよび吐出側流体チャンバの洗浄を行う役割も果たしている。また、懸濁液の代わりに塩水を取入管路325に通過せしめることにより、更なる洗浄を行なっても良い。
【0057】
相互に対してもしくは小孔に対して移動できない様に、各電極が堅固な基体に取付けられると共に、一様な電界が小孔を貫通してその回りに生成される如く、小孔を各電極に極限的に近接させた上記電極アセンブリを使用することにより、以下の如き多くの利点が達成される:
a)生成されたデータが更に正確になり、既存の電極アセンブリよりも更に精度が高くなる。
【0058】
b)円形の各電極が円形の小孔に調和し、各電極間の電界と、小孔の内側の電界との両者が一層均一になる。均一な電界では、血球もしくは粒子が電界のいずれの部分を通過するかに関わり無く、更に一貫した電圧パルスが生成される。
【0059】
c)流体主要部内への電界の広がりが最小になる。血球が小孔に接近しもしくは小孔から出て行くとき、それらは電界を歪めることから、小孔の内側およびその回りの電荷密度を乱し電気信号を劣化させる。然るに、各電極と小孔との間の距離を最小限にすることにより、電界を同時に遮る血球は一層少なくなると共に、血球が電界に対して与える歪みは一層少なくなるが、これは、電界密度が小孔および電極から離間すると急激に衰退するからである。この様にして小孔は、血球および漂積物の局所的な運動からの影響を免れ得ることになる。
【0060】
d)電極の各々の側面は他方の電極に対向していることから、これらの電極はお互いをEMIから遮蔽する。これにより、アンテナ(電極)の露出表面積に依存する電磁干渉のピックアップが減少される。また、同様の形態を有すると共に相互に整列された電極による更なる利点は、結果として両者ともに極めて類似したEMIに露出されることである。この点、各電極からの信号を増幅すると共に、一方の信号を反転してからそれらの信号を結合することにより、斯かる2個の同様の導体で発生したEMIノイズを消去する(同相分排除[common mode rejection]と称される)技術がある。この様にして、EMIノイズが打ち消される。この技術は、拘束無しに吊下された電極に対しては使用し得ない、と言うのも、EMIが相当に異なるからである。
【0061】
e)電極は小孔に近接していることから、EPS方法において通常的に見られるものよりも小寸とし得る。これにより電極の費用が減少すると共に、それらのノイズ感度も小さくできる。
【0062】
f)電極は堅固な基体に取付られる。堅固な基体は各電極を、相互に対し、且つ、小孔および血球に対して所定位置に確実に保持する。これは、電極の運動を最小限にすることにより、機械的なピックアップ(小孔はマイクロフォンの様に作用する)を最小限のものとする。更に、現在使用されている拘束無しの浮遊電極は、自動化されたシステムの機械的な振動および撹拌に耐える様に十分な厚みを有さねばならない。
【0063】
g)電極を堅固な基体に取付けることにより、貴金属を更に薄寸としてコストを減少し得る。典型的には、この電極の厚みは2mil乃至3mil(50μm乃至75μm)である。
【0064】
h)電極アセンブリは、既存のPCB製造技術を用いて安価に製造できる。液体に露出されるのはPt電極(白金などの貴金属が典型的である)だけであることから、連結線(および構成要素)の全てはプリント回路盤の様に製造できる。回路盤の完成後、2枚の白金ディスクを表面に接着(または貼着)して電極を形成すると共に半田付けを行い、回路盤の残りの部分に電気的に接続する。液体中に沈められるという従来の電極の状況とは異なり、半田接合は液体に晒されないことから、電解および腐食の影響を受けにくい。代わりに、現在の銅製PCBが作成されている様に、回路盤全体をPtで被覆すると共に、不要なPtをエッチングにより除去することも可能である。更に、電極から電子機器への信号経路を複数とすれば信号の完全性は高められる。
【0065】
i)基体上に、電子的構成要素もしくは機械的構成要素を取り入れることができる。典型的な基体材料は、エポキシ被覆グラスファイバ、FR-4、セラミックス、ポリアミド、または、プリント回路盤(PCB)の製造に用いられる他の標準的材料である。温度センサ、導電性プローブ、pHプローブ、及び、他のセンサは、最小限の作業で基体に機械的かつ電気的に接続し得る。
【0066】
j)信号経路が短くなる。構成要素の幾つかもしくは全てを基体上に結合することにより、電極と増幅器との間の信号経路は1インチ即ち25mm以下に短縮でき、且つ、もし増幅器が電極間に結合されれば、それは数ミリメートルまで短縮できる(配線が不要となる)。
【0067】
k)電極と信号搬送導体との間の機械的接続部分が流体に露出されない。先行技術の装置においては、Ptのワイヤ片が電極に溶着されて信号を増幅器に搬送している。この接着部は液体内に位置することから、腐食を防止すべく同一の材料で作成しなければならない。然るに、本発明の方法では、検査キャビティの断面積に対する電極の濡れ領域を制限することから、濡れ領域の外側におけるシステムの残りの部分にPt電極を通常の半田で取付け、コストを削減することができる。
【0068】
l)修理もしくは実験の為に組付体を迅速に取り外しもしくは交換できる。電極アセンブリは縁部嵌合コネクタと共に設計され得ることから、SI mmソケット等の標準的なコネクタに適合して作成することができる。これにより、アセンブリとその他の電子部品との間の気密接続が確実なものとなる。代わりに、押圧嵌合コネクタをアセンブリに半田付けすることも可能である。
【0069】
m)電極、小孔および絶縁基体は、常に一体的となる。斯かる装置が一旦較正されれば、如何なる計器においても同一の結果が得られる。もし、温度、圧力、pHなどの幾つかの現象が較正の間に記録され、または、較正曲線もしくはデータがあれば、この情報は小孔カード上の構成要素に関して電子的に記録かつ蓄積され得る。また、増幅器、その一部もしくは関連回路が基体上に取り付けられるのであれば、装置全体を工場にて較正し、更なる較正無しに使用できる状態でユーザに送ることができる。更に、マルチフィンガ・コンタクトは、電極アセンブリ・カードとコンピュータとの間の通信を容易なものとし、同一情報を担持するカード上にプリントされたデータもしくはコードの交換を可能とする。
【0070】
n)アセンブリ全体が強靱なものとなる。従って、小孔カードは、手作業によるブラシ、超音波浴、または、化学洗浄剤により清掃することが可能となる。
【0071】
o)修理が簡単になる。電極は計器に対して弾性的に嵌装かつ取り外しできることから、故障ユニットを操作者が交換でき、修理を依頼する必要が無くなる。
【0072】
p)異なる材料、異なるサイズの小孔、異なる貴金属、または、プラスチックもしくはカーボンなどの導電材料、から作成された実験的小孔を容易にテストできる。また、合成サファイアもしくはセラミックスの単一片から形成され得る絶縁体に小孔を形成することも可能であり、この場合には、絶縁体を形成するボードのキャビティに対し、小孔が形成された別体的構成要素を接着するのが回避される。設計態様がモジュラー式であることから、斯かる代替物の実験も容易である。
【0073】
q)小孔のブラッシング(flushing)および電極の洗浄が容易になるが、これは、希釈剤の集中噴射を用いて行うものであり、気泡も除去される。
【符号の説明】
【0074】
1 電極アセンブリ
2 絶縁体
3 第1電極
4 開口
5 キャビティ
14 第2電極
16 小孔
40 要素

Claims (21)

  1. 相互に面対向関係で支持された平坦な2つの電極と、これら電極間に配置されたプレート状の流体用の絶縁体とを具備する電極アセンブリであって、前記電極が前記絶縁体に固着され、各電極が該電極を貫通して延びる開口を有すると共に前記2つの電極の開口が相互に一直線に整列され、前記絶縁体がサファイアもしくはセラミックスからなる別体の要素を受容するキャビティを有し、該キャビティが前記開口の直径よりも小さい直径を有し、前記要素が前記キャビティよりも直径が小さい予め形成された小孔を有し、該小孔が該小孔と電極の開口とを介して液体が流れるように配置され、前記電極が前記開口の外周縁において絶縁体に液密にシールされている電極アセンブリ。
  2. 各電極が白金で形成されている請求項1記載の電極アセンブリ。
  3. 前記絶縁体が10μm〜5mmの範囲の厚みを有する請求項1記載の電極アセンブリ。
  4. 前記絶縁体が0.5mm〜3.0mmの範囲の厚みを有する請求項3記載の電極アセンブリ。
  5. 前記絶縁体がプリント回路基板である請求項1記載の電極アセンブリ。
  6. 前記プリント回路基板が前記電極の外周縁の外側に接続された増幅器を有する請求項5記載の電極アセンブリ。
  7. 前記絶縁体が前記電極の外周縁を越えて延在し、前記電極の小孔と前記絶縁体の小孔とが実質的に同軸的である請求項1記載の電極アセンブリ。
  8. 請求項1記載の電極アセンブリと、1つの壁が前記電極の一方により形成されると共に内部が前記小孔と流体連通する取入側流体チャンバと、該取入側流体チャンバ内に通ずる取入管路と、前記取入側流体チャンバから外部に通ずる懸濁液排出管路と、1つの壁が前記電極の他方により形成されると共に内部が前記小孔と流体連通する吐出側流体チャンバと、該吐出側流体チャンバ内に通ずる接触流体管路と、前記吐出側流体チャンバから外部に通ずる接触流体排出管路と、前記吐出側流体チャンバから外部に通ずる測定済懸濁液排出管路とを具備する測定部を有する抵抗パルス・スペクトロスコピー装置。
  9. 前記取入側流体チャンバがブロックの一側面に形成された凹所として形成され、前記取入管路および排出管路が前記ブロックの他の側面から前記凹所内に通ずる通路として形成され、前記凹所が形成された前記ブロックの側面が対応の電極に対向して配置されて前記取入側流体チャンバを形成する請求項8記載の抵抗パルス・スペクトロスコピー装置。
  10. 前記凹所を有する側のブロックの面と前記電極との間に液密シールガスケットが設けられる請求項9記載の抵抗パルス・スペクトロスコピー装置。
  11. 前記吐出側流体チャンバがブロックの一側面に形成された凹所により形成され、通路から形成された取入管路と吐出管路と排出管路とがブロックの他の側面から前記凹所に通じ、前記凹所が形成された前記ブロックの側面が対応の電極と対向して配置されて前記吐出側流体チャンバを形成する請求項8記載の抵抗パルス・スペクトロスコピー装置。
  12. 前記凹所が形成されたブロックの面と対応の電極との間に液密シールを形成するようにガスケットが配備される請求項11記載の抵抗パルス・スペクトロスコピー装置。
  13. 前記液密シールガスケットと前記ブロックとが前記電極アセンブリの両側で整列せしめられている請求項10記載の抵抗パルス・スペクトロスコピー装置。
  14. 前記取入側流体チャンバが1ml未満の容積を有する請求項9記載の抵抗パルス・スペクトロスコピー装置。
  15. 各電極の作用表面積が5mm 2 〜103mm2の範囲である請求項8記載の抵抗パルス・スペクトロスコピー装置。
  16. 各電極が白金で形成されている請求項8記載の抵抗パルス・スペクトロスコピー装置。
  17. 前記絶縁体が10μm〜5mmの範囲の厚みを有する請求項8記載の抵抗パルス・スペクトロスコピー装置。
  18. 前記絶縁体が0.5mm〜3.0mmの範囲の厚みを有する請求項17記載の抵抗パルス・スペクトロスコピー装置。
  19. 前記絶縁体がプリント回路基板である請求項8記載の抵抗パルス・スペクトロスコピー装置。
  20. 前記プリント回路基板が前記電極の外周縁の外側に接続された増幅器を有する請求項19記載の抵抗パルス・スペクトロスコピー装置。
  21. 前記絶縁体が前記電極の外周縁を越えて延在し、前記電極の小孔と前記絶縁体の小孔とが実質的に同軸的である請求項8記載の抵抗パルス・スペクトロスコピー装置。
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