JP4364396B2 - 物品容器開閉・転送装置 - Google Patents

物品容器開閉・転送装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本願の発明は、半導体集積回路の処理中に、半導体ウエハやレクチルの微粒子汚染を低下させるために使用される標準化されたメカニカルインターフェース(SMIF)システムに係り、特に物品処理や物品保管のための制御された空間(第3制御空間)とSMIFポッド(以下、単に物品容器または容器ともいう。)の内部空間(第2制御空間)との間で物品を転送するための物品容器開閉・転送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
SMIFポッド(pod)は、ウエハを収納するカセットを載せるポッドドアと、カセットおよびポッドドアを包囲するポッドとからなり、ポッドドアは、ラッチ機構を内部に有していて、ポッドとポッドドアとを機械的に一体に保持するときには、このラッチ機構の掛け金部が外方に伸長して、ポッドの開口部の内周壁と係合する。また、ポッドドアには、ポッドとポッドドアとを密閉するための弾性体シールが添設されていて、ラッチ機構が作動しているとき、この弾性体シールが押圧されて、周囲の雰囲気(第1空間)からポッド内空間(第2制御空間)を遮断することができるようになっている。これらは、SEMI規格によって規格化されている。
【0003】
制御された環境の中にある処理室やフロントエンド等の第3制御空間に第2制御空間のポッド内ウエハを搬入するためには、ウエハを周囲の汚染された雰囲気(第1空間)に曝さないように、ポッドドアのラッチを外し、ポッドとポッドドアとを分離してポッドを開放してから、ウエハもしくはカセットを第3制御空間に搬入することができるようにする必要がある。
【0004】
特表平6−501815号公報、特公平8−21609号公報、特許登録第2593185号公報、特開平10−242095号公報等に記載されたSMIFポッドの開閉機構は、逆コップ状のSMIFポッドを処理室のキャノピー上面に設けた開口を有するポートプレート上に載せ、このポートプレートの開口に嵌まり込むポートドアにはポッドドアを載せ、ラッチを解除し、ポートドアを下降させることで、ポッドドアはポートプレートの開口を通って、ポッド内の物品を処理室に移送できるようにして、ウエハを外気汚染から防ぎ、2つの密封環境間でのウエハの転送を行なっている。
【0005】
これらの公報に示されている、物品をポッド内部空間から処理室空間に移動開放するための方法は、物品が搭載されたポートドアを処理室雰囲気内に下降させるエレベータを備えたタイプであり、残されたポッドは、ポートプレートと係合して、外界雰囲気と処理室雰囲気とを完全に遮断することができる。
【0006】
しかしながら、この方法によれば、カセットはパスライン(床面より900mmの高さ)よりも低い位置に移動させられる。つまり、ハンドリング装置等よりも低い位置に下降させられることになり、ポートドア昇降装置とカセットとが同一環境下に同居するようになっていて、この領域では、気流が形成されにくく、淀みが生じ易いので、結果として、昇降装置等から発生する微粒子がウエハを汚染する。
【0007】
そこで、カセット高さを発塵源(昇降装置等)よりも高い位置に維持して、微粒子汚染を抑制することができるようにし、さらに、クリーン気流で浮遊する微粒子をカセット領域から排除するようにしたものがポッド昇降型の物品容器開閉・転送装置であって、このような物品容器開閉・転送装置が、特開平10−116876号公報、米国特許第5934991号明細書に記載されている。
【0008】
これらの文献には、ポート上に載置されたポッドとポッドドアとのラッチを解除して、ポッドを上昇させることにより、ポッド内と処理室とを連通させ、物品を処理室に搬送することができるようにした物品容器開閉・転送装置の提案がなされている。
【0009】
このものにおいては、処理室には、物品を出し入れするための開口が設けられ、開閉・転送装置には、ポッドを載せて昇降するポートプレートが下限にあるときに、この開口を閉塞するシャッターが取り付けられ、ポートプレートの昇降動作とともにシャッターが昇降することにより、この開口を開閉することができるようになっている。また、このポートプレートには、シャッターが上向きに取り付けられる辺以外の辺に隔壁カバーが垂下されていて、この隔壁カバーとポートドアとにより、外界の雰囲気が処理室に流入しないように空気シールが形成されている。
【0010】
さらに、特開平10−116876号公報記載のものは、ポッド搬送域の雰囲気よりも陽圧にされたクリーンダウンフローエアが、処理室から開口を経て開放されたポッド空間に流入し、さらに、そこから外界に流れるような気流を形成して、浮遊する微粒子を気流により外へ排除することができるようになっており、米国特許第5934991号明細書記載のものは、クリーンエアを生成して吹き出す手段を開閉・転送装置に設け、ポッド上昇中にクリーンエアを、特開平10−116876号公報記載のものとは逆方向に、処理室に向けて吹き出し、カセットおよびウエハ周辺の微粒子を排除することができるようになっている。
【0011】
ここで、米国特許第5934991号明細書記載のものは、微粒子を気流により処理室に吹き出す方式であり、クリーンエアは、処理室圧力よりも高い圧力で吹き出すことが要求されるので、処理室内を清浄化するダウンフローエアそのものの流れを乱すことになる。また、ポッドが上昇した際のカセットやウエハ周辺の微粒子は、その気流により排除することができたとしても、排除した微粒子は、処理室やフロントエンドに送り出されるので、そこで搬送されているウエハを汚染したり、また、搬送装置の動作や吹き出す気流により、汚染された下部の雰囲気が巻き上げられる等の可能性を否定することができない。
【0012】
他方、特開平10−116876号公報記載のものは、処理室やフロントエンドのクリーンなダウンフローエアを取り込む方法であるので、処理室やフロントエンドに浮遊する微粒子を吹き出し、そこで搬送されているウエハを汚染する虞もなく、また、ダウンフローを乱す可能性も低く、ポッドを上昇させて閉塞されていた開口部を徐々に開放していくと、クリーンなエアを導入することができ、浮遊している微粒子を外部に排出することが可能になる。
【0013】
しかしながら、この方法によると、ポッドが上昇するとき、ポッド内の雰囲気は負圧になるので、ポッドドア、カセットおよびウエハが占めていた容積分をガスが補充することになるが、上昇を始めたポッド内へのガス流入は、ポッドおよびポッドドアの形状からして、ポートドア周辺四方の雰囲気をポッド内に引き込むことになる。すなわち、物品出し入れのための開口からのクリーンエアの導入が可能になるのは、少なくともポッドドアがポッド内から完全に離れた後の状態になってからのこととなる。
【0014】
ポッドが上昇を始める前の、物品出入口である開口が閉塞された状態においては、ポッド内に導入されるポートドア周辺の雰囲気は、外気とは空気シールにより遮断されてはいるが、気流の流れはなく、淀んだ状態にある。また、そこには、発塵装置があり、ポートドア周辺の雰囲気中には微粒子が浮遊している。そして、この浮遊微粒子を含む雰囲気が、ポッド上昇時に、ポッド内に導入される。ポッド上昇により、ポッド内雰囲気は乱れ、そこに微粒子が入り込むと、処理室やフロントエンドからクリーンガスを導入して浮遊する微粒子を排除する前に、ウエハは微粒子で汚染される可能性が高くなる。
【0015】
さらに、また、SMIFポッドを容器開閉・転送装置に載置した際、外の環境の雰囲気をポートプレート、ポートドア、ポッドおよびポッドドアとで挟み込むことになる。ポッドが搬送される外界の雰囲気は、クラス100〜10000のクリーン度が一般的であるが、この雰囲気がポッド載置時に形成される空間(第4空間)に閉じ込められ、ポッド上昇時に、ポッド内に進入することになる。
【0016】
そこで、特表平6−501815号公報には、ポッドドア内部空間やSMIFポッドとポートプレート、ポートドアとにより形成される第4の空間雰囲気を、密閉されたSMIFポッドを開放する前に、パージする方法が提案されている。
【0017】
この方法によれば、ポートプレートにガス吸引口およびガス供給口を設け、ガス吸引口に減圧手段を接続して、先ず、第4空間を減圧する。これにより、SMIFポッドとポート組立体とにより形成された第4空間内のガスをパージして、その後、純粋なガスをガス供給口から供給する。このようにして、処理室雰囲気とポッド内部および第4空間の雰囲気とを同じ環境にすることができる。
【0018】
しかしながら、ポートドアとポートプレートとを密着させて外界の雰囲気と処理室あるいはフロントエンドの制御された空間とを遮断することができたとしても、SEMI規格に準ずるようなポートプレート平面に載置されるポッド下面の平面度は高くない。吸引力次第では、外界の雰囲気を吸引するようになり、ガスパージは困難である。また、ポッドドア内部は、ラッチ開閉機構を内蔵した広い空間となっており、ラッチが出入りする2個所を開口させている。ラッチ開閉機構から発生する塵埃は、この広い空間に溜まり、浮遊して、吸引によりラッチ開口部からドアの外に出され、吸引排除される。このように、この方法によれば、第4空間の減圧時、外界の雰囲気を吸引したり、ポッドドア内部空間の雰囲気を吸引したりするので、ガスパージに長時間を要し、長時間をかけないと、その空間のガスはクリーンガスに置換されないことになる。
【0019】
さらには、ポッド上昇の際に、それまで密着させられていたポートドアとポートプレートとが離れる。部材の接離動作によっても、微粒子が発生することは知られている。そこで、ポッド上昇の際には、ポートドアとポートプレートとにより挟み込まれた微粒子ばかりでなく、ポッド上昇時に自ら発生させた微粒子をも、ポッド内に進入させることになる。
【0020】
ポートドアとポートプレートとの間に狭い間隙(空気シール)を維持させるようにすると、両部材は接離動作することがないので、塵埃を発生させることはなく、しかも、外界の圧力が装置内環境よりも負圧であるので、外界の雰囲気の内部への進入を阻止することは可能である。しかしながら、先に説明したように、ポートプレート、ポートドア、ポッドおよびポッドドアとで挟み込んだ外界の雰囲気を吸引して除去しようとしても、ポートドアとポートプレートとの間の四方の間隙に外界の雰囲気が進入するようになるので、清浄効果は期待できない。
【0021】
次に、ポッドを開放した後には、物品を取り出したり、収納したりする搬送作業がある。対象物品がウエハである場合には、ウエハ搬送ロボット等を処理室空間に設け、ポートドアに載っているカセットからウエハを直接取り出したり、また、カセットにウエハを収納したりしている。搬送対象がカセットである場合には、搬送手段を容器開閉・転送装置に組み込んだ一体型が多い。
【0022】
米国特許第5934991号明細書に記載のカセット搬送装置は、第1アームおよび第2アームをベルト駆動して直線運動させる機構であり、先端部にカセットを傾斜させるチルト機構やカセットの位相を変える旋回機構が設けられ、かつ、昇降手段により昇降させる構成となっている。ポッド昇降機構は、開閉・転送装置の下部に設けられ、ポートプレート構成体の下部には、ウエハから処理室へとクリーンエアを吹き出すブロアが取り付けられており、ポートプレートと一体になって昇降する。ポートプレート構成体を昇降させる昇降機構からの発塵は、ブロアで吸収され、フィルターを介して整流板から排出されるようになっているので、そこでの発塵によるウエハダメージは解消される。また、カセット搬送手段は、開閉・転送装置の物品出入口の上方に設けられ、制御装置ともども開閉・転送装置の中に組み込まれているので、狭いフットプリントの搬送手段付容器開閉・転送装置を実現している。
【0023】
しかしながら、カセット搬送手段の昇降機構は、送りネジ、リニアガイド、タイミングベルトおよびモータからなり、それらを箱体に収納し、箱体の下方には孔を明け、搬送手段の昇降軸(パイプ)を出入り(上下)させる構造となっており、箱体の中には発塵機構があり、微粒子は浮遊した状態にあり、搬送手段の昇降運動はポンピング作用をすることから、昇降軸と孔との隙間から微粒子あるいは塵埃が処理室空間に飛散する。開閉・転送装置が作り出したクリーンな気流で飛散した微粒子を吹き飛ばすとしても、処理室側のカセット位置に搬送手段がある場合には、ウエハに向かって飛散微粒子を吹き出すことになり、ウエハにダメージを与える可能性は高い。箱体内を吸引する方法も考えられるが、装置コストが高くなる。さらには、ポッド昇降機構の発塵をブロアで吸引しているので、フィルターの目詰まりも早く、メンテナンスおよび維持費が増大するといった難点がある。
【0024】
最近では、ますます半導体集積回路の高細密度化が進み、線幅は従来の0.13μmから0.1μmになり、それに伴い、処理室やフロントエンドのクリーン度は、従来、0.1μm粒子1個/cft から同10個/cft であったのが、現在では、その1/10の0.1μm粒子1個/10cft を要求されるようになってきている。
【0025】
高いクリーン度を工場全体に要求すると、クリーンルーム設備費は1平方メートル当たり数百万円程度かかり、また、維持費も莫大なものとなる。そこで、工場全体はクラス100〜10000程度の低いクリーンルームとし、高クリーン度が要求される個所を囲ってクリーン度を高めたミニエンバイアロンメントを設け、それらの間のウエハの搬送をSMIFポッドを利用して搬送する方法が注目を浴びるようになった。SMIFポッドは、低クリーンの工場環境下でウエハを微粒子汚染から保護するためのもので、ポッド開閉器は、ポッド内部の清浄空間と処理室あるいはフロントエンド等のミニエンバイアロンメント内の清浄空間との間で、工場の低クリーン(汚染空間)からウエハを保護しつつ、出し入れすることができるようにしたインターフェースである。したがって、ウエハを汚染させる可能性は、ポッド開閉器の出来如何である。
【0026】
ウエハを微粒子汚染から防ぐには、次の認識が必要である。
▲1▼装置は、全て微粒子を発生させる汚染源である。
▲2▼ミニエンバイアロンメントに形成されるクリーンなダウンフローの気流を乱さない。
▲3▼SMIFポッドの外部表面あるいは外部と連通する空間の雰囲気は、汚染されている。
▲4▼ポッド内部にも微粒子が存在し、また、ウエハとカセット構成体との擦動によっても微粒子が発生する。
▲5▼ポッドドア近傍の雰囲気がポッド開動作のとき、微粒子がポッド内に進入する。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】
このような認識に立ったとき、従来のSMIFポッドを利用したポッド昇降型の物品容器開閉・転送装置には、さらに、次のような問題点があった。
先ず、SMIFポッドの構造を図13により説明すると、SMIFポッド00は、1面を開口した鞘状の形をしたポッド01と、その開口(第1の開口)に嵌まり込み、これを塞ぐポッドドア02とからなる。つまり、SMIFポッド00は、本明細書においては、ポッド01の開口をポッドドア02により塞がれて密閉された容器全体を指すものとして定義される。ポッド01とポッドドア02とは、ポッドドア02の内部に設けられたラッチ機構03により、ラッチできるようになっている。ポッド01とポッドドア02とがラッチ機構03によりラッチされたとき、ラッチ機構03の爪が突出して、ポッド01の開口内周面に形成された凹部に係合する。図13には、ラッチ爪が突出して、ポッド01の開口内周面の凹部に係合した状態が図示されている。
【0028】
04は弾性体シールであり、ポッド01の開口とポッドドア02との間に介装されて、第2空間200 (第2の環境)を外気100 (第1の環境)から完全に遮断することができる。第2空間200 に、対象となる物品、例えば、複数枚のウエハを収容したカセット(図示省略)が収納される。このようなSMIFポッド00(容器)は、アシスト社によって提供されている。
【0029】
以上のようにして構成されるSMIFポッド00は、その開口部を下に向けて、図14に図示される全体として符号090 で示された物品容器開閉・転送装置本体の載置面に載置される。この場合、ポッド01の開口端面はポートプレート010 上に、また、ポッドドア02の外面はポートドア011 上に載置される。ポートドア011 は、ポートプレート010 に形成された開口(第3の開口)に嵌まり込み、ポッドドア02に内設されたラッチ機構03を開閉するための手段(図示されず)を備えている。
【0030】
ポートプレート010 の上面には、そこにSMIFポッド00が載置されるときガイドとなるポッドガイド(容器ガイド)012 が、SMIFポッド00の開口部外周を囲むようにして、設けられている。
【0031】
ポートプレート010 には、その周縁の一辺から起立するシャッター013 と、その周縁の残りの辺から垂下する隔壁カバー014 とが一体に組み付けられて、ポートプレート010 に支持されており、これらは、ポートプレート010 の昇降に伴って一体に昇降するポートプレート構成体を形成している。隔壁カバー014 のうち、シャッター013 側側面に対向する位置(バックプレート016 の対面)にある隔壁カバー014 には、複数の気流通過孔015aが形成されていて、気流抵抗板015 として構成されている。隔壁カバー014 は、バックプレート016 側側面を除く残りの3つの側面を囲う。シャッター013 は、バックプレート016 および処理室もしくはフロントエンド構成壁021 を貫通して形成される開口017 (第2の開口)を開閉する。
【0032】
ポートプレート010 およびポートドア011 の下方には、ポートプレート昇降機構やポートドア移動機構、ポートドア旋回機構等が収容される第4空間400 が形成されている。020 は、ミニエンバイアロンメントとしての処理室であり、例えば、ロードロック室として構成されており、その室内では、ULPAフィルターにより制御されたクリーン空間(第3の環境)300 が維持されている。
【0033】
空間100 は通常クラス100〜10000に、空間300 はクラス1〜10に、それぞれ維持されている。空間300 は、空間100 より通常2Pa 程陽圧であり、これらの間は、開口017 を閉塞するシャッター013 が開口017 の周壁と非接触状態を維持しつつ、空間300 の陽圧を維持して、空間100 の汚染雰囲気が空間300に進入しないようにしている。物品搬送用ロボット(図示されず)は空間300 の中にあり、空間200 と空間300 との間で開口17を介してウエハを転送する。
【0034】
以上のようにして構成されてなる従来の物品容器開閉・転送装置において、第2空間200 に収納された物品、例えば、複数枚のウエハを収容したカセット内のウエハを第3空間300 に転送するに際しては、ラッチ機構03を解除してポッド01とポッドドア02とを分離可能な状態にし、第4空間400 に収容されたポートプレート昇降機構により、ポートプレート構成体を上方に移動する。これにより、ポートプレート010 と一体のシャッター013 は、開口017 を開放する(図15参照)。
【0035】
この状態においては、空間300 を流れるクリーンダウンフローエアの一部は、水平方向に曲流させられて空間200 を流れ、そこから気流抵抗板015 の複数の気流通過孔015aを通って空間100 に流出する。したがって、空間100 の汚染された雰囲気が空間200 に進入することはないので、空間200 にあるカセットに収容されたウエハは、この汚染雰囲気により汚染されることなく、空間200 から空間300 への転送が可能になる。ウエハ搬送用ロボットは、空間300 に置かれている。
【0036】
図14および図15と図16および図17との違いは、第3空間(ミニエンバイアロンメント空間)300 と物品容器開閉・転送装置本体090 の内部空間(第4空間)400 とが遮断されているか、連通されているかの違いであり、前者はスタンドアロンタイプのポッド開閉・転送装置に多く、後者はフロントエンドと開閉・転送装置とが一体化された設備に多い。
【0037】
ところで、図14において、ポッド01、ポッドドア02、ポートプレート010 およびポートドア011 により閉じ込められた空間の雰囲気は、空間100 の雰囲気であり、汚染されている。また、ポートプレート010 とポートドア011 、ポッドドア02とポートドア011 との間は、密着しているかもしくは小さな間隙があり、そこの環境も汚染されている。さらに、空間400 も空間300 から遮断された汚染空間である。
【0038】
このような状態にある物品容器開閉・転送装置において、容器00のラッチ機構03を解除して(図18参照)、ポートプレート構成体の上方移動を開始すると、図19に図示されるように、ポッド01、ポッドドア02、ポートプレート010 およびポートドア011 により閉じ込められた空間の汚染雰囲気、ポートプレート010とポートドア011 、ポッドドア02とポートドア011 との間の小さな間隙から吸い出される汚染雰囲気、空間400 の汚染雰囲気がポッド01内の空間200 に流入する。そして、空間200 にあるカセットに収納されたウエハを、空間300 からのクリーンダウンフローエアが空間200 を通流する前に、汚染する。
【0039】
このような現象は、空間400 が空間300 に連通されている図16の場合においても同様に起こる。なぜなら、空間400 には発塵機構が存在するので、空間400が空間300 と連通されていたとしても、空間300 のクリーンダウンフローエアは、ポートドア011 の周辺までも清浄化させることはなく、そこでは気流が淀み、汚染された雰囲気にあるからである。
以上のような事情により、ポッド上昇開始時において、ポッド01内に流入する雰囲気は汚染されたものであった。
【0040】
本願の発明は、従来の物品容器開閉・転送装置が有する前記のような種々の問題点を解決して、発塵する物品容器開閉・転送装置の機構部からウエハを隔離し、ポッド内に進入する雰囲気を清浄化し、避けられないポッド内部の塵埃は速やかに除去し、ウエハを微粒子汚染から保護することができる物品容器開閉・転送装置およびカセット搬送手段付物品容器開閉・転送装置を容易に且つ安価に提供することを課題とする。
【0041】
【課題を解決するための手段および効果】
本願の発明は、前記のような課題を解決した物品容器開閉・転送装置に係り、その請求項1に記載された発明は、第1の開口を有するポッドと、前記ポッドの前記第1の開口に嵌まり込み、ラッチ機構を内部に有するポッドドアとにより、物品を密閉収納して転送可能にされた開閉可能な容器であって、第1の環境から隔離された第2の制御された環境を維持する開閉可能な容器と、物品を出入りさせるための開閉可能な第2の開口を有し、前記第1の環境から隔離されて前記第1の環境よりも陽圧の雰囲気にされた第3の制御された環境を維持する室と、前記第2の環境と前記第3の環境との間で物品を転送可能にするために、前記容器を載置する面と、前記容器を開閉するための第3の開口とを有する昇降可能なポートプレートと、前記ポートプレートの前記第3の開口に嵌まり込むポートドアと、前記ポートプレートの周縁の一辺から起立して前記室の前記第2の開口を開閉するシャッターと、複数の気流通過孔を有し、前記ポートプレートの周縁の前記シャッターが起立する一辺と対向する位置にある一辺もしくは該一辺の近傍から垂下する気流抵抗板と、前記ポートプレートの周縁の残りの辺から垂下して前記第1の環境と前記第3の環境とを隔離する隔壁カバーとを備えてなるポッド昇降型の物品容器開閉・転送装置において、前記ポートドアの下方には、前記ポートドアを支持するとともに、前記ポートドアを前記第1の環境から隔離する天板が設けられ、前記ポートドアと前記天板との間に形成された空隙の周方向の一部は、前記第3の環境に連通され、同周方向の残部は、前記気流抵抗板と前記隔壁カバーとにより包囲されるようにされたことを特徴とする物品容器開閉・転送装置である。
【0042】
請求項1に記載された発明は、前記のように構成されているので、ポッド昇降型の物品容器開閉・転送装置において、ポートドアと天板との間に形成された空隙には、常に第3の制御された環境から第1の環境に向かう気流が形成される。
【0043】
この結果、物品容器開閉・転送装置の下方部に配置される機構部から発生される塵埃や、容器をポートプレートおよびポートドアの面上に載置したとき、これらにより形成される空間もしくは隙間(ポッド、ポッドドア、ポートプレート、ポートドアの各内周面もしくは外周面により囲まれて形成される空間もしくは隙間)内に閉じ込められる塵埃を常時吸引して、ポートドアと天板との間に形成される空隙に吸い出し、吸い出されたこれらの塵埃を第1の環境に向けて排出することができ、これらの塵埃からウエハを隔離することができる。また、第2の制御された環境と第3の制御された環境との間で物品を転送するために、ポッドを上昇させたとき、ポッド内に不可避的に進入する雰囲気を可能な限り清浄な雰囲気にすることができる。これらにより、ウエハを微粒子汚染から良好に保護することができる。
【0044】
また、請求項2記載のように請求項1記載の発明を構成することにより、ポートドアには、複数のガスジェット孔が設けられて、クリーン圧縮ガスが、ポッドとポッドドアとの隙間に向かって噴出するようにされる。
【0045】
この結果、容器をポートプレートおよびポートドアの面上に載置したとき、これらにより形成される空間もしくは隙間(ポッド、ポッドドア、ポートプレート、ポートドアの各内周面もしくは外周面により囲まれて形成される空間もしくは隙間)内に閉じ込められる微粒子を積極的にポートドアと天板との間に形成された空隙内に追い出すことができ、追い出された塵埃を、この空隙内を第3の制御された環境から第1の環境に向かって流れる気流が吸引して第1の環境に排出することができて、これらの微粒子からウエハをさらに良く隔離することができる。また、第2の制御された環境と第3の制御された環境との間で物品を転送するために、ポッドを上昇させたとき、ポッド内に不可避的に進入する雰囲気をさらに清浄な雰囲気にすることができる。これらにより、ウエハを微粒子汚染からさらに良好に保護することができる。
【0046】
また、請求項3記載のように請求項1記載の発明を構成することにより、ポートプレートには、複数のガスジェット孔が設けられて、クリーン圧縮ガスが、ポッドとポッドドアとの隙間に向かって噴出するようにされる。この結果、請求項2記載の発明が奏する効果と同様の効果を奏する代替的手段を提供することができる。
【0047】
さらに、請求項4記載のように請求項1ないし請求項3のいずれか記載の発明を構成することにより、ポートプレートには、気流抵抗板の外側にあって、ポートプレートの周縁のシャッターが起立する一辺と対向する位置にある一辺から垂下する外カバーがさらに備えられ、気流抵抗板が有する複数の気流通過孔は、下方から上方に行くにしたがい徐々に大きくなるようにされる。
【0048】
この結果、第3の制御された環境から第1の環境に向けて排出される気流は、第2の制御された環境(この環境は、第2の制御された環境と第3の制御された環境との間で物品を転送するために、ポッドを上昇させたとき、ポッド内と連通する空間として形成される。)およびポートドアと天板との間に形成される空隙を流れた後、外カバーに衝突して、下方に指向されるので、第1の環境と第3の制御された環境との間の圧力差が大きい場合であっても、排出される気流は、第1の環境のダウンフローを乱すことがない。
【0049】
また、気流抵抗板が有する複数の気流通過孔が下方から上方に行くにしたがい徐々に大きくなるようにされるので、遠方に行くほど気流の流れ抵抗が小さくされて、気流は、第2の制御された環境およびポートドアと天板との間に形成される空隙の略全域にわたって一様に流れ、淀み部の形成が抑制される。これにより、これらの空間の雰囲気の略全域にわたる清浄化が可能になる。さらに、第3の制御された環境の圧力を維持することが容易になる。
【0050】
また、請求項5記載のように請求項4記載の発明を構成することにより、外カバーと気流抵抗板との間の空間には、第1の環境に向かう排出気流の流量を調整するための調整弁が設けられる。この結果、第3の制御された環境の圧力に応じて排出気流の流量を調整することができるようになり、第3の制御された環境の圧力を維持することがさらに容易になる。
【0051】
また、請求項6記載のように請求項1ないし請求項5のいずれか記載の発明を構成することにより、昇降可能なポートプレート構成体には、物品を転送するための物品搬送手段が設けられる。この結果、ポートプレートに載置されるポッドの開閉昇降動作と物品搬送手段の搬送昇降動作とを1つの昇降機構によって実現することができ、昇降機構の構造を簡単化することができる。
【0052】
さらに、その請求項7に記載された発明は、第1の開口を有するポッドと、前記ポッドの前記第1の開口に嵌まり込み、ラッチ機構を内部に有するポッドドアとにより、物品を密閉収納して転送可能にされた開閉可能な容器であって、第1の環境から隔離された第2の制御された環境を維持する開閉可能な容器と、物品を出入りさせるための開閉可能な第2の開口を有し、前記第1の環境から隔離されて前記第1の環境よりも陽圧の雰囲気にされた第3の制御された環境を維持する室と、前記第2の環境と前記第3の環境との間で物品を転送可能にするために、前記容器を載置する面と、前記容器を開閉するための第3の開口とを有する昇降可能なポートプレートと、前記ポートプレートの前記第3の開口に嵌まり込むポートドアと、前記ポートプレートの周縁の一辺から起立して前記室の前記第2の開口を開閉するシャッターと、複数の気流通過孔を有し、前記ポートプレートの周縁の前記シャッターが起立する一辺と対向する位置にある一辺もしくは該一辺の近傍から垂下する気流抵抗板と、前記ポートプレートの周縁の残りの辺から垂下して前記第1の環境と前記第3の環境とを隔離する隔壁カバーとを備えてなるポッド昇降型の物品容器開閉・転送装置において、前記昇降可能なポートプレート構成体には、前記物品を転送するための物品搬送手段が設けられたことを特徴とする物品容器開閉・転送装置である。
【0053】
請求項7に記載された発明は、前記のように構成されており、ポッド昇降型の物品容器開閉・転送装置において、昇降可能なポートプレート構成体に、物品を転送するための物品搬送手段が設けられる。この結果、ポートプレートに載置されるポッドの開閉昇降動作と物品搬送手段の搬送昇降動作とを1つの昇降機構によって実現することができるようになり、昇降機構の構造を簡単化することができる。
【0054】
【発明の実施の形態】
次に、図1ないし図3に図示される本願の請求項1ないし請求項3に記載された発明の一実施形態(実施形態1)について説明する。
SMIFポッドの構造および該SMIFポッドが第1の環境(以下、第1空間ともいう。)との間でインターフェースとして使用される処理室の構造は、従来のものと異なるところはなく、図13以下の図面に示される従来のものと同一部分には、従来のものに付された符号の頭の数字0を削除した符号を付すこととする。また、SMIFポッドを除いた物品容器開閉・転送装置本体の構造は、従来のものと異なっているが、従来のものと対応する部分には、同じく、従来のものに付された符号の頭の数字0を削除した符号を付すこととする。但し、同一環境(同一空間)には、同一の符号を付す。
【0055】
図1は、SMIFポッド0が物品容器開閉・転送装置の本体部80に載置される前の状態を示しており、図2は、容器としてのSMIFポッド0を開放して、ポッド1を上昇させ、第2の制御された環境(以下、第2空間ともいう。)200 と第3の制御された環境(以下、第3空間ともいう。)300 との間で物品の転送が可能にされた状態を示している。但し、いずれの図においても、物品(カセット50および該カセット50に収納されたウエハ51。図7参照。)の図示が省略されている。
【0056】
図1に図示されるように、本実施形態1におけるSMIFポッド0は、第1の開口を有するポッド1と、該ポッド1の第1の開口に嵌まり込み、ラッチ機構を内部に有するポッドドア2とにより、物品を密閉収納して転送可能にされた開閉可能な容器として構成されており、第1の環境100 から隔離された第2の制御された環境200 を維持する開閉可能な容器をなしている。
【0057】
また、処理室20は、物品を出入りさせるための開閉可能な第2の開口17を有し、第1の環境100 から隔離されて該第1の環境100 よりも陽圧の雰囲気にされた第3の制御された環境(エンバイアロンメント空間)300 を維持する室であり、ここにおいて物品に所定の処理が施される。処理室20の周壁21の前面には、バックプレート16が添設されていて、第2の開口17は、このバックプレート16と周壁21とを貫通して形成されている。
【0058】
物品容器開閉・転送装置本体80は、第2の環境200 と第3の環境300 との間で物品を転送可能にするために、容器(SMIFポッド)0を載置する面と該容器0を開閉するための第3の開口とを有する昇降可能なポートプレート10と、該ポートプレート10の第3の開口に嵌まり込むポートドア11と、ポートプレート10の周縁の一辺から起立して処理室20の第2の開口17を開閉するシャッター13と、複数の気流通過孔15a を有し、ポートプレート10の周縁のシャッター13が起立する一辺と対向する位置にある一辺から垂下する気流抵抗板15と、ポートプレート10の周縁の残りの辺から垂下して第1の環境100 と第3の環境300 とを隔離する隔壁カバー14とを備えている。この場合に、複数の気流通過孔15a は、上下方向に同じ大きさの孔とされてよい。
【0059】
ポートプレート10の上面の外周部には、容器0の開口部周辺を包囲して容器0を位置決めすることができるポッド(容器)ガイド12が取り付けられている。このポッドガイド12には、SEMIスタンダードに準じて、ポッド押え機構が設けられることが望ましい。
【0060】
また、ポートドア11の下方には、該ポートドア11を支持するとともに、該ポートドア11を第1の環境100 から隔離する天板40が設けられ、ポートドア11と天板40との間には、空隙(第5空間)500 が形成されている。この空隙500 の周方向の一部は、第3の環境300 に連通され、同周方向の残部は、気流抵抗板15と隔壁カバー14とにより包囲されている。空隙500 の高さは、少なくともポートドア11の厚さ以上にされ、好ましくはその2倍以上にされる。
【0061】
天板40の周縁からは、バックプレート16側の周縁部を除いて、空気シール板19が垂下されていて、この空気シール板19と隔壁カバー14および気流抵抗板15との間に1mm以下(好ましくは0.5mm以下)の狭い間隙が形成されている。この間隙は、空気シール(空気抵抗)として機能して、ポートドア11を天板40の下方の第4空間400 から隔離する。
【0062】
この第4空間400 は、第1の環境100 に通じており、また、その内部には、ポートプレート構成体(ポートプレート10、シャッター13、隔壁カバー14、気流抵抗板15、ポッドガイド12からなる一体組立体)の昇降機構や、容器0のポッドドア2の内部に収容されたラッチ機構の駆動機構等の発塵機構が収容されているので、その内部は、第1の環境100 と同様に、汚染された雰囲気にある。ラッチ機構の駆動機構は、ポートドア11と天板40とを連結する円筒部材からなる支柱41の内部を通って、ポッドドア2の内部に通じている。
【0063】
空隙500 には、ポートプレート10の昇降動作に拘わらず、常に第3の環境300の雰囲気が第1の環境100 に向けて流れている。このクリーンなダウンフローエアは、前記した空気シールの作用とも相俟って、ポートドア11を第1の環境100からさらに良好に隔離して、空隙500 を清浄な状態に保つ。気流抵抗板15は、クリーンダウンフローエアの流過を許容しつつ、第3の環境300 を第1の環境100よりも常に陽圧の雰囲気に維持する機能を兼備している。
【0064】
空隙500 を流れるクリーンダウンフローエアは、また、容器0がポートプレート10およびポートドア11上に載置される(実際には、容器0のポッド1部がポートプレート10上に、また、容器0のポッドドア2部がポートドア11上に、それぞれ載置される。)とき、ポッド1、ポッドドア2、ポートプレート10およびポートドア11により挟み込まれて形成される第6空間600 の雰囲気をポートプレート10とポートドア11との間隙から空隙500 内に吸い出して、これを第1空間100 に向けて排出する。第6空間600 の雰囲気は、第1空間100 の雰囲気が閉じ込められて形成されており、汚染されている。ポートプレート10とポートドア11とは、非接触状態に維持されるのが好ましく、その間隙は0.5mm以下にされるのが望ましい。
【0065】
第6空間600 の清浄化は、さらに、次の動作により可能である。すなわち、先ず、図1の状態から容器0を下降させて、容器0をポート部(ポートプレート10およびポートドア11の面上)に載置する。次いで、容器0を開放することなく、一旦上昇させると、第6空間600 および該第6空間600 を形成する各部材表面をクリーン気流浴で清浄化することができる。
【0066】
前記のようにして、容器0を一旦上昇させた後、再び下降させて、容器0をポート部に載置し、次いで、ポッドドア2のラッチを外してポッド1を開放し、次いで、ポートプレート構成体を昇降機構により上昇させて、ポッド1をポートプレート10とともに上昇させる。この状態が図2に図示されている。ポッド1の上昇動は、最初はスロー(20mm/秒以下)に行なわれるのが望ましい。
【0067】
図2に図示される状態において、ポッドドア2は、その上に物品(カセット50および該カセット50に収容されたウエハ51)を載置させた状態でポートドア11の面上に残り、第2空間200 と第3空間300 との間での物品の転送が可能にされる。このとき、第3空間300 内のクリーンなダウンフローエアは、その一部が水平方向に曲流されて、拡大された第2空間200 と第5空間500 とを流れ、これらの空間内の汚染された雰囲気を同伴しつつ、気流抵抗板15を抜けて第1空間100 に流出する。このようにして清浄化された雰囲気の中で、第2空間200 と第3空間300 との間での物品の転送作業が遂行される。
【0068】
本実施形態1においては、また、第6空間600 の清浄化のために、図3に図示されるように、ポートドア11に複数のノズル(ガスジェット孔)42が設けられていて、クリーン圧縮ガスが、このノズル42から第6空間600 の一部をなすポッド1とポッドドア2との隙間に向かって噴出するようになっている。
【0069】
ノズル42は、平面視矩形枠形状の第6空間600 の形状に合わせて多数配設され、ポートドア11の内部に設けられたリザーバ43に接続されており、このリザーバ43は、クリーン圧縮ガス供給口44に連通していて、ここからクリーンな圧縮ガスの供給を受ける。ノズル42は、20mm前後のピッチで配設され、孔径1〜2mmにされれば十分である。クリーン圧縮ガスは、工場ユーティリティから得ることも可能であるが、圧縮エアをフィルターに通して作ることも可能である。リザーバ43は、多数のノズル42に均一な圧力ガスを供給する機能を有している。
【0070】
ノズル42から吹き出したクリーンジェット流は、第6空間600 に排出され、第6空間600 の雰囲気を第5空間500 に排出する。第5空間500 に排出された第6空間600 の雰囲気は、クリーンジェット流とも一緒になって、第3空間300 から吹き出されてくるクリーンダウンフローエアに搬送されて、第1空間100 へと排出される。
【0071】
容器0をポート部に載置したときに、ノズル42からクリーンジェットを吹き出すようにすることにより、第6空間600 の雰囲気を動かして、これを清浄にすることができる。この操作と、先に説明した、図1の状態から容器0を下降させてポート部に載置し、次いで、容器0を開放することなく一旦上昇させる操作とにより、第6空間600 をさらに清浄化することができる。
【0072】
ウエハ51を汚染する因子としては、さらに、ポッド1の開口部をポッドドア2により閉塞するに際して使用されるシール材(弾性体シール)4が出す微粒子、ポッド1内に浮遊する微粒子、第2空間200 からカセット50もしくはウエハ51を取り出す際に発生する微粒子等が考えられるが、これらの微粒子は、ポッド1を上昇させた図2に図示される状態において、第3空間300 内のクリーンダウンフローエアを第2空間200 、第5空間500 に通流させることにより、第1空間100に排出することができる。
【0073】
本実施形態1においては、以上に説明したような各種の方法、すなわち、ポートドア11の下方に天板40を設置したり、第5空間500 に第3空間300 のクリーンなダウンフローエアを常時通流させたり、ポートドア11に複数のノズル42を設けて、これらのノズル42から第6空間600 にクリーンな圧縮ガスを吹き出すようにしたり、ポッド1を上昇させた物品転送可能状態において、第2空間200 に第3空間300 のクリーンなダウンフローエアを通流させたりすることにより、クラス1〜0.1といった高いクリーン度の要求にも応えられる高性能の物品容器開閉・転送装置を得ることができ、ウエハ51の保管および転送に際して、ウエハ51を微粒子汚染から良好に保護することができる。
【0074】
なお、本実施形態1において、ノズル42はポートドア11に設けられたが、これに代えて、ポートプレート10に設けるようにしてもよく、このようにしても、ノズル42から吹き出すクリーン圧縮ガスが第6空間600 の雰囲気を追い出して、該第6空間600 を清浄化することができ、ノズル42をポートドア11に設ける場合と同様の効果を得ることができる。なお、詳細な図示を省略する。
【0075】
次に、本実施形態1の物品容器開閉・転送装置におけるポートプレート構成体の昇降機構について、図10ないし図12を参照しつつ、説明する。
図10は、物品容器開閉・転送装置の平面図、図11は、同正面図であって、ポートプレート構成体が下限にあるときの状態図、図12は、同正面図であって、ポートプレート構成体が上限にあるときの状態図である。なお、いずれの図においても、SMIFポッド(容器)0は図示省略されている。
【0076】
バックプレート16の両側縁には、リニアガイド70が上下方向に長く敷設されていて、ポートプレート構成体を案内するようになっている。ポートプレート構成体を構成する隔壁カバー14は、内部が空洞化された二重壁板体からなっていて、対面する2面の隔壁カバー14、14の一方の隔壁カバー14には、その二重壁板体の内部空洞部のバックプレート16側寄りの下方部に、ボールナット71が固着されている。そして、このボールナット71に螺合するボールネジ72が、物品容器開閉・転送装置本体80の底板75上に固定されたモータ73の回転軸とタイミングベルト(図示されず)を介して連動連結されている。
【0077】
対面する2面の隔壁カバー14、14の他方の隔壁カバー14には、その二重壁板体の内部空洞部のバックプレート16側寄りの上下方向に、ワイヤ74が伸張されていて、ポートプレート構成体が物品搬送手段を備える場合に、該物品搬送手段に電力を供給する配線として使用される。
【0078】
そこで、今、モータ73が正逆に回転すると、タイミングベルトを介してボールネジ72が回転して、該ボールネジ72に螺合するボールナット71が上下方向に進退動しようとするので、該ボールナット71と一体のポートプレート構成体は、リニアガイド70に案内されて、上下方向に移動(昇降動)する。これにより、シャッター13が第2の開口17を開閉する。
【0079】
昇降するポートプレート構成体は、他の部材と接触擦動する個所はなく、シャッター13とバックプレート16、隔壁カバー14と空気シール板19、気流抵抗板15と空気シール板19の各間は、1mm以下、好ましくは0.5mm以下の隙間を維持するようにされて、空気シールを構成するようにされている。
【0080】
ポートプレート構成体が物品搬送手段を備えない本実施形態1の場合、ポートプレート構成体(ポートプレート10)の昇降動は、物品容器開閉・転送操作の中で、次のように行なわれる。
(1) 容器0をポート部上に載置(センサON)→→(2) ポッド押え機構(押え)→→(3) ポートプレート10上昇→→(4) ポートプレート10下降→→(5) ポッドドア2開放→→(6) ポートプレート10上昇(上限)→→(7) 物品転送可信号発信
工程(3) と(4) が、第6空間600 の清浄化のためになされることは、前記したとおりである。
【0081】
次に、図4ないし図6に図示される本願の請求項4および請求項5に記載された発明の一実施形態(実施形態2)について説明する。
本実施形態2においては、図4に図示されるように、ポートプレート10に、気流抵抗板15の外側にあって、ポートプレート10の周縁のシャッター13が起立する一辺と対向する位置にある一辺から垂下する外カバー30がさらに備えられ、気流抵抗板15が有する複数の気流通過孔15a は、図5に図示されるように、下方から上方に行くにしたがい徐々に大きくなるようにされている。気流通過孔15a の形状は、丸孔、角孔等のいずれであってもよい。
【0082】
また、外カバー30と気流抵抗板15との間の空間には、図6に図示されるような偏平な漏斗形状のトンネル構成体31が配設され、該トンネル構成体31の出口括れ部31a には、該トンネル構成体31の内部を流れて第1の環境100 に向かう排出気流の流量を調整するための調整弁32が設けられている。この調整弁32は、ネジ等によりロックできる構造のものが望ましい。
本実施形態2は、以上の点で実施形態1と異なっているが、その他の点において異なるところはないので、詳細な説明を省略する。
【0083】
本実施形態2は、前記のように構成されているので、次のような効果を奏することができる。
第3空間300 から第1空間100 に向けて排出される気流は、第2空間200 およびポートドア11と天板40との間に形成される空隙500 を流れた後、外カバー30に衝突して、下方に指向されるので、第1空間100 と第3空間300 との間の圧力差が大きい場合であっても、排出される気流は、第1空間100 のダウンフローを乱すことがない。しかも、複数の気流通過孔15a は、下方から上方に行くにしたがい徐々に大きくなるようにされているので、遠くに行くほど流れ抵抗が少なくなり、気流は、第2空間200 および空隙500 の略全域にわたって一様に流れて、淀み部の形成が抑制され、これらの空間の雰囲気の略全域にわたる清浄化が可能になる。さらに、外カバー30と気流抵抗板15とがあることにより、第3空間300 の陽圧を維持することが容易になる。
【0084】
また、外カバー30と気流抵抗板15との間の空間には、第1空間100 に向かう排出気流の流量を調整するための調整弁32が設けられているので、第3空間300 の圧力に応じて排出気流の流量を調整することができ、第3空間300 の圧力を維持することがさらに容易になる。その他、実施形態1と同様の効果を奏することができる。
【0085】
半導体製造ラインの処理室は多数あり、1ラインで必要とされる物品容器開閉・転送装置は数百台に上る。処理室あるいはフロントエンド等の第3空間300 は、ポッド搬送空間(第1空間)100 に比較して、通常、1〜2Pa 程度の陽圧にされるが、中にはストッカーのように、10Pa 〜20Pa の圧力差を維持している場合もある。このようなラインにおいて、物品容器開閉・転送装置に重大な故障が生ずると、予備の装置と交換して生産を続行することが求められる。この場合に、物品容器開閉・転送装置の種類が少なければ少ない程、予備台数も少なくて済む。前記のように、調整弁32が設けられて、第3空間300 の圧力に応じて排出気流の流量を調整することができるようになれば、物品容器開閉・転送装置の種類を少なくすることができ、予備台数を少なくすることができて、設備コストを低減することができる。
【0086】
さらに、次に、図7ないし図9に図示される本願の請求項6および請求項7に記載された発明の一実施形態(実施形態3)について説明する。
本実施形態3においては、図7に図示されるように、昇降可能なポートプレート構成体に、物品(カセット50および該カセット50に収容されたウエハ51)を転送するための物品搬送手段60が一体に設けられており、ポートプレート構成体と一体に昇降動するようになっていて、この点が実施形態2と異なっている。
【0087】
この物品搬送手段60は、処理室20の周壁21およびバックプレート16を貫通して形成された第2の開口17に臨むポートプレート10の周縁およびポッドガイド12の外側面に沿わせて、これらに一体に取り付けられており、第2の開口17内をポートプレート構成体の昇降動に同伴されて昇降動する。
【0088】
また、この物品搬送手段60は、2本のアーム(第1アーム61、第2アーム62)と第2アーム62の先端のチャック63とを有し、これらのアームは、モータ64により駆動される。図7の状態において、容器0はポート部に載置されて、開放される直前にあり、物品搬送手段60は、第2の開口17内の最下限の位置にあり、その2本のアームは折り畳まれて、物品搬送手段60の全体が物品容器開閉・転送装置内に収納された状態にある。
【0089】
この状態から、ポッド1がポートプレート構成体とともに上昇させられて、シャッター13が第2の開口17を開放すると、容器0内に収容されていたカセット50は、ポッドドア2上にあって、第2空間200 から第3空間300 に転送可能な状態に置かれる。そこで、物品搬送手段60の2本のアームがカセット50の方に伸張されて、その先端のチャック63がカセット50を電磁力により把持して、所定高さ持ち上げる。この状態が、図8に図示されている。この場合に、物品搬送手段60にチルト機構を具備させて、このチルト機構により、カセット50を若干傾けて把持させるようにすると、次の搬送工程において、ウエハ51を安定させて水平搬送を行なうことができる。チャック63がカセット50を所定高さ持ち上げる動作は、ポッド1の上昇動とともに行なわれる。
【0090】
次いで、2本のアームは、第3空間300 の方に向けて旋回されて、所定高さ降ろされ、カセット50を第3空間300 に設けられた受け台22上に載置して、チャック63が消磁される。このようにして、カセット50の第2空間200 から第3空間300 への転送が完了する。この状態が、図9に図示されている。カセット50の第3空間300 から第2空間200 への転送(収納)は、以上とは逆の動作により行なわれる。
【0091】
ここで、ポートプレート構成体が物品搬送手段60を備える本実施形態3の場合について、ポートプレート構成体(ポートプレート10)の昇降動および物品搬送手段60の動作をさらに詳細に説明すれば、以下のとおりである。
(1) 容器0をポート部上に載置(センサON)→→(2) ポッド押え機構(押え)→→(3) ポートプレート10上昇→→(4) ポートプレート10下降→→(5) ポッドドア2開放→→(6) ポートプレート10上昇(上限)→→(7) アーム61、62進入→→(8) ポートプレート10下降(把持高さ)→→(9) カセット50把持→→(10)ポートプレート10上昇(上限)→→(11)カセット50チルト→→(12)アーム61、62移動→→(13)ポートプレート10下降(カセット50載置高さ)→→(14)カセット50把持解放→→(15)ポートプレート10上昇(上限)→→(16)アーム61、62戻り(原位置)→→(17)待機
【0092】
本実施形態3は、前記のように構成されているので、ポートプレート10に載置されるポッド1の開閉昇降動作と物品搬送手段60の搬送昇降動作とを1つの昇降機構によって実現することができ、昇降機構の構造を簡単化することができる。その他、実施形態2と同様の効果を奏することができる。
【0093】
本実施形態1〜3における物品容器開閉・転送装置は、前記のように構成されており、前記のような種々の効果を奏することができる。しかしながら、本願の発明は、このような実施形態に特定されるものではなく、本願の発明の要旨を変更しない範囲において、種々の変形が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願の請求項1ないし請求項3に記載された発明の一実施形態(実施形態1)の物品容器開閉・転送装置において、SMIFポッドがポート部に載置される前の状態を示す縦断面図である。
【図2】図1の物品容器開閉・転送装置において、SMIFポッド(密閉容器)を開放して、ポッドを上昇させ、物品の転送が可能にされた状態を示す縦断面図である。
【図3】図1の物品容器開閉・転送装置において、SMIFポッドの載置部を中心とする部分の拡大縦断面図である。
【図4】本願の請求項4および請求項5に記載された発明の一実施形態(実施形態2)の物品容器開閉・転送装置の縦断面図であって、図2に対応する図である。
【図5】図4の物品容器開閉・転送装置に使用される気流抵抗板の正面図である。
【図6】図4の物品容器開閉・転送装置に使用されるトンネル構成体の斜視図である。
【図7】本願の請求項6および請求項7に記載された発明の一実施形態(実施形態3)の物品容器開閉・転送装置において、SMIFポッドがポート部に載置された状態を示す縦断面図である。
【図8】図7の物品容器開閉・転送装置において、SMIFポッド(密閉容器)を開放して、ポッドを上昇させ、物品搬送手段が物品を把持して、物品の転送が可能にされた状態を示す縦断面図である。
【図9】図7の物品容器開閉・転送装置において、物品の転送が完了した状態を示す縦断面図である。
【図10】図1の物品容器開閉・転送装置の概略平面図である。
【図11】同正面図であって、ポートプレート構成体が下限にあるときの状態を示す図である。
【図12】同正面図であって、ポートプレート構成体が上限にあるときの状態を示す図である。
【図13】従来のSMIFポッドの縦断面図である。
【図14】従来の物品容器開閉・転送装置において、SMIFポッドがポート部に載置された状態を示す縦断面図である。
【図15】図14の物品容器開閉・転送装置において、SMIFポッド(密閉容器)を開放して、ポッドを上昇させ、物品の転送が可能にされた状態を示す縦断面図である。
【図16】他の従来の物品容器開閉・転送装置の縦断面図であって、図14と同様の図である。
【図17】同他の従来の物品容器開閉・転送装置の縦断面図であって、図15と同様の図である。
【図18】図14の物品容器開閉・転送装置において、ポッドドアのラッチが外された状態を示す縦断面図である。
【図19】図14の物品容器開閉・転送装置において、ポッドの上昇が開始された直後の状態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
0…SMIFポッド(密閉容器)、1…ポッド、2…ポッドドア、3…ラッチ機構、4…シール材(弾性体シール)、10…ポートプレート、11…ポートドア、12…ポッドガイド(容器ガイド)、13…シャッター、14…隔壁カバー、15…気流抵抗板、15a …気流通過孔、16…バックプレート、17…第2の開口、19…空気シール板、20…処理室、21…周壁、22…受け台、30…外カバー、31…トンネル構成体、31a …出口括れ部、32…調整弁、40…天板、41…支柱、42…ノズル(ガスジェット孔)、43…リザーバ、44…クリーン圧縮ガス供給口、50…カセット、51…ウエハ、60…物品搬送手段、61…第1アーム、62…第2アーム、63…チャック、64…モータ、70…リニアガイド、71…ボールナット、72…ボールネジ、73…モータ、74…ワイヤ、75…底板、80…物品容器開閉・転送装置本体、100 …外気(第1の環境、第1空間)、200 …第2の制御された環境(第2空間)、300 …第3の制御された環境(第3空間)、400 …第4の環境(第4空間)、500 …空隙(第5空間)、600 …第6空間。

Claims (7)

  1. 第1の開口を有するポッドと、前記ポッドの前記第1の開口に嵌まり込み、ラッチ機構を内部に有するポッドドアとにより、物品を密閉収納して転送可能にされた開閉可能な容器であって、第1の環境から隔離された第2の制御された環境を維持する開閉可能な容器と、
    物品を出入りさせるための開閉可能な第2の開口を有し、前記第1の環境から隔離されて前記第1の環境よりも陽圧の雰囲気にされた第3の制御された環境を維持する室と、
    前記第2の環境と前記第3の環境との間で物品を転送可能にするために、前記容器を載置する面と、前記容器を開閉するための第3の開口とを有する昇降可能なポートプレートと、
    前記ポートプレートの前記第3の開口に嵌まり込むポートドアと、
    前記ポートプレートの周縁の一辺から起立して前記室の前記第2の開口を開閉するシャッターと、
    複数の気流通過孔を有し、前記ポートプレートの周縁の前記シャッターが起立する一辺と対向する位置にある一辺もしくは該一辺の近傍から垂下する気流抵抗板と、
    前記ポートプレートの周縁の残りの辺から垂下して前記第1の環境と前記第3の環境とを隔離する隔壁カバーと
    を備えてなるポッド昇降型の物品容器開閉・転送装置において、
    前記ポートドアの下方には、前記ポートドアを支持するとともに、前記ポートドアを前記第1の環境から隔離する天板が設けられ、
    前記ポートドアと前記天板との間に形成された空隙の周方向の一部は、前記第3の環境に連通され、同周方向の残部は、前記気流抵抗板と前記隔壁カバーとにより包囲されるようにされたことを特徴とする物品容器開閉・転送装置。
  2. 前記ポートドアには、複数のガスジェット孔が設けられて、クリーン圧縮ガスが、前記ポッドと前記ポッドドアとの隙間に向かって噴出するようにされたことを特徴とする請求項1記載の物品容器開閉・転送装置。
  3. 前記ポートプレートには、複数のガスジェット孔が設けられて、クリーン圧縮ガスが、前記ポッドと前記ポッドドアとの隙間に向かって噴出するようにされたことを特徴とする請求項1記載の物品容器開閉・転送装置。
  4. 前記ポートプレートには、前記気流抵抗板の外側にあって、前記ポートプレートの周縁の前記シャッターが起立する一辺と対向する位置にある一辺から垂下する外カバーがさらに備えられ、
    前記気流抵抗板が有する前記複数の気流通過孔は、下方から上方に行くにしたがい徐々に大きくなるようにされたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか記載の物品容器開閉・転送装置。
  5. 前記外カバーと前記気流抵抗板との間の空間には、前記第1の環境に向かう排出気流の流量を調整するための調整弁が設けられたことを特徴とする請求項4記載の物品容器開閉・転送装置。
  6. 前記昇降可能なポートプレート構成体には、前記物品を転送するための物品搬送手段が設けられたことを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか記載の物品容器開閉・転送装置。
  7. 第1の開口を有するポッドと、前記ポッドの前記第1の開口に嵌まり込み、ラッチ機構を内部に有するポッドドアとにより、物品を密閉収納して転送可能にされた開閉可能な容器であって、第1の環境から隔離された第2の制御された環境を維持する開閉可能な容器と、
    物品を出入りさせるための開閉可能な第2の開口を有し、前記第1の環境から隔離されて前記第1の環境よりも陽圧の雰囲気にされた第3の制御された環境を維持する室と、
    前記第2の環境と前記第3の環境との間で物品を転送可能にするために、前記容器を載置する面と、前記容器を開閉するための第3の開口とを有する昇降可能なポートプレートと、
    前記ポートプレートの前記第3の開口に嵌まり込むポートドアと、
    前記ポートプレートの周縁の一辺から起立して前記室の前記第2の開口を開閉するシャッターと、
    複数の気流通過孔を有し、前記ポートプレートの周縁の前記シャッターが起立する一辺と対向する位置にある一辺もしくは該一辺の近傍から垂下する気流抵抗板と、
    前記ポートプレートの周縁の残りの辺から垂下して前記第1の環境と前記第3の環境とを隔離する隔壁カバーと
    を備えてなるポッド昇降型の物品容器開閉・転送装置において、
    前記昇降可能なポートプレート構成体には、前記物品を転送するための物品搬送手段が設けられたことを特徴とする物品容器開閉・転送装置。
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