JP4363685B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式等のトナーにより可視化するタイプの画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
公知のように電子写真方式の画像形成装置、いわゆる電子写真プリンタは、感光ドラム等の感光体(像担持体)に静電潜像を形成した後、これを現像してトナー像となし、このトナー像を直接または中間転写体(像担持体)を介して、記録媒体に転写、定着して、その印刷を行うものである。転写後の感光体上に残ったトナー、いわゆる転写残りは次の画像形成の際、ゴーストとなって現れ印字品質を著しく低下させる。たとえば、典型的な乾式電子写真プリンタで転写残りは、転写前のトナー重量の約20%のトナーが残る。これを防止するため、転写後、次の画像形成に先だって、感光体表面をクリーニングする手段を設ける。
【0003】
クリーニング手段としては、各種の方式が提案されているが、特に工業用途など印刷枚数の多い電子写真プリンタでは、高速に対応でき、しかもクリーニング性能を長期に亘って確保できるブラシクリーニングが一般的である。ブラシクリーニングの場合には、一旦ブラシに捕獲したトナー粒子を如何にして回収するかがポイントになっている。サクション等空気流を使って吸引する場合もあるが、電力、騒音、スペースの面で課題があり、ブラシに接触しトナー粒子がブラシから吸引される方向の静電引力が発生するような電位を有する導電性の回収ロールを設けて、ブラシロールから静電的に回収ロール側にトナーを移動させ、しかる後に回収ロール上のトナーを機械的に掻き取るのが、一般的となっている。多くの場合、掻き取り手段としてブレードを使っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記に説明したクリーニング方式では、回収ロール表面を出来る限りなめらかにし、回収ロール表面に摺接しているブレードとの当たりを均一にして、トナーのくぐり抜けを極力抑えるようにしている。
【0005】
しかしながら、本発明者らの知見によると、上記のごとき構成においては、例えば長期にわたって連続的に感光体の回転方向に伸びた直線をずっと印刷していると、感光体の画線部に対応した部分のみ回転方向に平行な筋状あるいは帯状の汚れを発生するケースがあった。この汚れが、結果的に印刷物の白地部の汚れの原因となることが少なくなかった。
【0006】
そこで本発明の目的は、長期にわたって連続的に感光体の回転方向に伸びた直線をずっと印刷しても対応部位での筋状または帯状の汚れが発生しにくい画像形成装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、像担持体と、前記像担持体上にトナー画像を形成する画像形成手段と、前記像担持体上に形成されたトナー画像を記録媒体に転写する転写手段と、前記転写後の像担持体上に残ったトナー像をクリーニングするクリーニング手段とを有する画像形成装置であって、前記クリーニング手段が像担持体接触して回転するブラシロールであるクリーニングロールと、前記クリーニングロールに接触して回転する回収ロールと、前記回収ロール周面に接触するブレードから構成され、前記回収ロール表面に該表面からの深さがトナーの平均粒子径以上0.2mm以下で、幅が前記クリーニングロールと前記回収ロールとの接触深さ以下の溝をスパイラル状に設けたことを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0012】
また、本発明の好ましい態様によれば、前記ブレードが柔軟性のある材料から構成されていることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0014】
また、本発明の好ましい態様によれば、トナーの嵩密度が0.43g/cm3以下であることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0017】
本発明者らは、回収ロール表面をできるだけ滑らかにする構成においては、ブラシロール、回収ロール、ブレードにトナーが溜まり、回収ロールとブレード先端部間にトナーが食い込み、回収ロール表面のトナーが掻き取れなくなって、この回収ロール表面に堆積したトナー層がブラシロールから回収ロールへトナーを移動する静電引力を弱め、ブラシロールにトナーが大量に蓄積し、本来とは逆にブラシロールから感光体にトナーが移動し、結果として、感光体の回転方向に筋状又は帯状の汚れが生じていることを見出した。そして、この一因がクリーニング手段全体の軸方向の対称性が非常に高く、すなわち、軸方向のどの部分で切断しても同じ構成となっているため、現像により感光体に付着したトナー粒子やキャリア粒子が、その後、ブラシロール、回収ロール、ブレードへと移動する過程で、これら粒子が感光体軸方向に移動するようになっていないことにもあることを見出した。
【0018】
さらに本発明者らの知見では、このような傾向は、特に流動性の高くないトナー粒子を含む現像剤を用いる場合に強く見られる。
【0019】
そこで本発明では、ブレードまたは回収ロール(特にブレード)に付着したトナー粒子を剥落しやすくするために、回収ロール表面にトナー粒子の平均粒径以上の溝を設け、機械的掻き取り効果によりブレードまたは回収ロールに付着したトナー粒子等の残存現像剤の剥落を助る。
【0020】
また、溝の場合、ブレードに与える衝撃や損傷が小さくなり、全体として寿命が延びやすい。また、溝を回収ロール軸方向に実質的に平行に設ける場合、回収ロールとブレードとが接触するロール軸方向の接触幅よりも短い複数の溝を含めておけば、溝がブレードに接触するときのブレードへの衝撃を低減できる。
【0021】
さらに、溝の少なくとも一部が回収ロール軸方向および回転方向のいずれとも斜交する方向に設けると、溝への衝撃を低減すると共に、トナー粒子が軸方向の同一位置に滞留することを低減し、より筋状や帯状の白地汚れの発生を抑制することができる。
【0022】
また、溝を設ける場合にはその幅をクリーニングロール(特にブラシロールの場合)と回収ロールとの接触深さよりも小さくしておくと、クリーニングロール先端が溝の内部に入り込みにくくなりクリーニング不良の原因となりにくくなる。これは、溝の内部はブレードで掻き取るのが困難なことが多いためトナー粒子が蓄積しやすくしたがってクリーニングロールからトナー粒子を引き付ける静電気力が弱いので、この部分にクリーニングロールの先端が近接しても回収ローラにトナー粒子が移動しにくくクリーニング不良の原因となりやすい。したがって、この部分にクリーニングロールの先端部が入り込みにくくすることによってこの影響を小さくすることができる。
【0024】
次に、本発明の効果が現れやすい、嵩密度の低い乾式現像剤の例を示す。
【0025】
かかる乾式現像剤としては、トナーを単独で用いる一成分系現像剤、トナーとキャリアを混合した二成分系現像剤などが用いられる。トナーは、以下の組成物から構成されている。
【0026】
トナー組成物に含有される結着樹脂としては、公知の結着樹脂を使用することができ、例えば、ポリスチレンホモポリマー、スチレン−イソブチレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−アクリル共重合体、スチレン−メチルメタクリレート共重合体、スチレン−nブチルメタクリレート共重合体、スチレン−グリシジルメタクリレート共重合体等のスチレン共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリエチルメタクリレート、ポリnブチルメタクリレート、ポリグリシジルメタクリレート等のアクリル系ホモポリマーまたは共重合体、ポリエチレンテレフタレート、フマル酸/エーテル化ジフェニール系ポリエステル、多価アルコールおよび/または多価カルボン酸による架橋ポリエステル等のポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂などが挙げられる。このうち、フラッシュ定着時の熱分解による臭気を低減するためにはポリエステル系樹脂が好適である。
【0027】
特に限定されるものではないが、ポリエステル樹脂の酸成分中の80モル%以上がフタル酸系ジカルボン酸からなる酸成分と、アルコール成分中の80モル%以上がビスフェノールAアルキレンオキサイド付加物からなるアルコール成分から得られるポリエステル樹脂が好ましい。さらには、定着性を考慮して軟化点が80〜130℃、ガラス転移点(Tg)が55〜70℃、フローテスターによる溶融粘度である10000センチポイズ到達温度が90〜135℃が好ましく、ポリエステル樹脂の分子量分布は数平均分子量が2500〜4500、重量平均分子量が7000〜130000が好適である。
【0028】
ただし、本発明で解決しようとする課題は、トナー組成物の結着樹脂の軟化点、ガラス転移温度、10000センチポイズ到達温度が低い方が発生しやすく、これら熱的特性と関係が強い。
【0029】
本発明におけるトナー組成物に含有される着色剤としては、公知の着色剤を使用することができ、例えば、ファーネスブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラックなどが挙げられる。これらの着色剤のうちカーボンブラックの結着樹脂中への分散は、トナーの荷電安定性の上で重要で、必要に応じて分散剤を併用することができる。また、カーボンブラックの含有量は、トナー組成物100重量部に対して、2〜10重量部が好ましい。2重量部未満では結着樹脂の隠蔽力が不足して、十分な画像濃度が得られない。一方、10重量部を越える場合は、形成される画像の隠蔽力を増大させ画像濃度を高める上では好ましいが、半面、トナー粒子中に形成されるカーボンブラックのチエンストラクチャーによりトナー粒子が過度に導電性となるために、絶縁性が損なわれ、トナーの帯電性が減少し、この結果、画像濃度が低下し、さらには、白地汚れやトナー飛散が増加する。
【0030】
本発明におけるトナー組成物においては磁性体を添加しても良い。磁性体としては、強磁性体粒子が用いられる。具体的には、鉄、コバルト、ニッケル等の磁性金属、これらの合金、コバルト添加酸化物、酸化クロム等の金属酸化物,Mn・Znフェライト、Ni・Znフェライト等の各種フェライト、マグネタイト、ヘマタイト等、さらに、これらの表面をシランカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、チタンカップリング剤等の表面処理剤で処理したものやポリマーでコーティングしたもの等の粉末が使用できる。これらの磁性粉の粒径は0.05〜1.0μmの範囲が好ましい。このような磁性体粒子の具体例としては、例えばMG−MK,MG−RF,A,MG−SH,MG−Z,MG−WF、MGーWM、MGーWL(以上三井金属工業社製),MTS−005HD,MTH−009,EPT−305,EPT−500,EPT−1000,EPR−1000H,EPT−1001,EPT−1002,MTO−021,EPT−L1000,MAT−305,MAT−305HD,MAT−222,MAT−222HD,MTA−740,MAT−230(以上戸田工業社製),KBC−100シリーズ,KBC−200シリーズ,KBFシリーズKBN−400シリーズ(以上関東電化工業社製)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0031】
これらの磁性体粒子の含有量は、トナー組成物100重量部に対して、10〜30重量部が好ましい。10重量部未満の場合にはトナーのマグロールに対する付着力が十分でなく白地汚れが生じる。一方30重量部を超える場合には現像性が劣化し、印字濃度の低下が生じる。
【0032】
また、トナー組成物においては荷電制御剤を添加しても良い。荷電制御剤としては公知の正帯電性の荷電制御剤を用いることができる。このような荷電制御剤としては、ニグロシン系の荷電制御剤、トリフェニルメタン系の荷電制御剤、四級アンモニウム等のカチオン性化合物、染料等の塩基性染料、高級脂肪酸の金属塩(金属石鹸)等を用いることができる。このようなものとしては、具体的にはニグロシン系の荷電制御剤としてオリエント化学社製のボントロンN−01,N−13、または、これらのニグロシン系の荷電制御剤を真空加熱処理したもの。トリフェニルメタン系荷電制御剤としては、C.I.Solvent Blue66、124、C.I.Pigment Blue61、56、19、18などが挙げられ、C.I.Solvent Blue124を使うことが好ましい。このようなトリフェニルメタン系荷電制御剤の具体例としては、ヘキスト社製の”コピーブルー” PR、”Brilliant Blue Base” SM、ビーエーエスエフ ジャパン社製の”BASF Alkali Blue” NB D 6156 D LDなどが挙げられる。
【0033】
四級アンモニウム等のカチオン性化合物の具体例としては、四級アンモニウム塩化合物のアニオンが、モリブデンあるいはタングステン原子を含有する無機アニオンである。無機アニオンの具体例としては、モリブデン酸、タングステン酸、リンモリブデン酸、ケイモリブデン酸、リンタングステン酸、ケイタングステン酸、リンタングステン・モリブデン酸、ケイタングステン・モリブデン酸、リンタングステン・モリブデン酸、クロム・モリブデン酸などが挙げられ、具体例としては、保土ヶ谷化学社製のTP−302,415などが挙げられる。
【0034】
荷電制御剤の添加量としてはトナー組成物100重量部に対して、0.1〜5重量部が好ましい。0.1重量部未満では十分な帯電性をトナーに付与することができず、5重量部を超えた場合には荷電制御剤が他のトナー成分に比べ高価なため、コストアップに繋がる。
【0035】
また流動性等を向上することを目的として、補助的に外添剤として、平均粒径が0.005〜1.0μmの無機微粒子もしくは有機微粒子を必要に応じて添加することができる。無機微粒子としては、酸化珪素(シリカ)、酸化チタン、酸化アルミナなどの微粒子を用いることができる。また、有機微粒子としては、ポリメチルメタクリレート、フッ素樹脂、シリコーン樹脂などの樹脂微粒子を用いることができる。
【0036】
本発明のトナー組成物の平均粒径は4〜20μmであることが好ましく、6〜12μmがより好ましい。トナーの平均粒径が4μm未満の場合には、従来の混練粉砕法による製造が困難であるので、製品収率が著しく低下し、20μmを超える場合には細線の再現性が劣るといった問題が生じる。
【0037】
本発明で用いるトナー組成物は、従来公知の方法で製造できる。すなわち、結着樹脂、着色剤、荷電制御剤および必要に応じて分散補助剤等のトナー組成物を、例えば、スーパーミキサーで予備混合した後、2軸押出機で均一に分散、溶融、混練し、ジェットミルで微粉砕した後、風力分級機により分級して、その後、上記に示した外添剤を添加して所望のトナー組成物を得ることができる。
【0038】
本発明のトナー組成物は、キャリアと混合されて二成分系現像剤として用いることができる。また、一成分系現像剤として静電潜像の現像に用いることもできる。キャリアは、鉄、マンガン、コバルト、ニッケル、クロム等の金属や、二酸化クロム、三二酸化鉄、四三酸化鉄等の金属酸化物やフェライトなどの磁性材料からなり、フェライトは、一般式MFe204(MはMn,Co,Mg,ZnまたはCu)で代表されるものである。なお、キャリアを金属材料で構成する場合、キャリア表面の酸化を防止するために酸化物被膜を形成しておくことも好ましい。さらには、マグネタイト微粒子、フェライト微粒子を造粒したキャリアのほか、樹脂中にマグネタイト微粒子もしくはフェライト微粒子と荷電制御剤を分散させたいわゆる樹脂型キャリアを用いることもできる。また、キャリア表面に帯電特性を改善するなどの目的で、トナー組成物に含まれる樹脂と同じ樹脂または異なる樹脂を被覆してもよい。
【0039】
キャリアの粒径は一般に20〜200μmのものが用いられるが、20〜60μmの小粒径キャリアを用いることが良好な印字濃度を得るためには好ましい。
【0040】
二成分系現像剤はトナー組成物と以上述べたキャリアを混合して製造される。トナー組成物の配合比はトナー組成物とキャリアの総量に対して通常1〜20重量%程度であるが、これはキャリアの種類や用いられるトナーの帯電特性および現像方式の違いによるところが大きい。小粒径キャリアほどキャリアの比表面積が増加するため一般に、トナー配合比を大きくできる。現像剤中のトナー濃度が低すぎる場合は、画像濃度が薄くなり、あるいはキャリアが感光体上に付着する、いわゆるキャリアオーバー発生しやすい。一方、トナー濃度が高すぎる場合は、画像背景部の白地汚れやトナー飛散によるプリンタ機内外の汚染が目立つようになるため、適正なトナー配合比は、実際にプリンタで印字評価を行って決定される。
【0041】
以下に好ましいキャリア、トナーの一例の詳細を記述する。
【0042】
[キャリアの製造]
ポリエステル樹脂(”タフトン”TTR−2、花王(株)社製)24重量%
磁性体(EPT−1000、戸田工業社製) 74重量%
荷電制御剤(”ボントロン”S−34:オリエント化学社製) 1重量%
ワックス(LUVAX−1151:日本精蝋社製) 1重量%。
【0043】
上記成分を十分混合した後、2軸押出機(PCM−30;池貝社製)で溶融、混練を行った。この混練物を冷却後粗粉砕機(UG−210KGS:朋来鉄工所製)にて2mmΦパスに粗粉砕し、これを中粉砕機(”ファインミル”FM−300N:日本ニューマッチック工業製)で中粉砕した後、微粉砕機(”セパレーター”DS−5UR:日本ニューマッチック工業製)を用いて分級を行い重量平均粒径50μmの樹脂キャリアを得た。
【0044】
[トナーの製造]
ポリエステル樹脂(”タフトン”TTR−2、花王(株)社製) 60重量%
ポリエステル樹脂(”タフトン”TTR−5、花王(株)社製) 16重量%
磁性体(EPT−1000、戸田工業社製) 20重量%
カーボンブラック(キャボット社製;”リーガル”330R) 2重量%
ニグロシン系荷電制御剤(”ボントロン”N−01、オリエント化学社製) 1重量%。
【0045】
上記成分を十分混合した後、2軸押出機(PCM−30;池貝社製)で溶融、混練後,ジェットミル粉砕機(PJM−100;日本ニューマチック工業社製)で微粉砕した後、風力分級機(A−12;アルピネ社製)で分級し、重量平均粒径が8μmのトナーを得た。さらにトナーの流動性を向上させるために、疎水性シリカ微粉子(日本ヘキスト社製;HVK−2150)をトナーに対して1.0重量%を添加し、スーパーミキサー(SMV−20;カワタ社製)で混合してトナーを調製した。
【0046】
上記トナーの嵩密度を、以下の方法で測定した。その結果0.43g/cm3の値を得た。嵩密度は一般的に流動性の指標として用いられており、嵩密度が高いほど、空隙の容積が少なく、所定の容積により多くのトナーを充填できるので、流動性が高いと判断される。
【0047】
[嵩密度の測定方法]
JIS K 5101「粉体の嵩比重の測定方法」に従って容積30mlの容器内に上方から漏斗を通して静かに試料を充填し、その重量を測定し、その値から嵩密度を求めた。
【0048】
[平均粒径の測定方法]
COULTER MULTISIZER( COULTER社製)により、アパーチャー径100μmを用い測定を行った。本明細書中のすべて粒径この方法により測定した重量平均粒径を意味する。
【0049】
次に、上記トナーを10重量%に、上記樹脂キャリア90重量%で配合して現像剤を調整した。
【0050】
【発明の実施の形態】
図1は、電子写真プリンタの全体の概略図を示しており、像担持体としての感光ドラム1を備えている。この感光ドラム1は、アルミ製のドラムをベースにその表面に光導電性を示す感光材料薄膜2が形成されている。感光材料としては、有機材料であるOPC(Organic Photo Conductor)、アモルファスシリコン系、セレン系など各種の材料が適用可能である。この感光ドラム1は、図示しない駆動系により、図1中矢印の方向に一定速度で回転可能となっている。
【0051】
感光ドラム1の直上には、感光材料薄膜2の近傍に位置して、一次帯電器3が配置されている。この一次帯電器3は、その直下を感光ドラム1の感光材料薄膜2が通過するとき、この感光材料薄膜2の表面をトナー粒子の帯電極性(上記トナーの例では正極性)と同極性に一様に帯電させる。より均一に感光材料薄膜2の表面を帯電させるため、一次帯電器3の構成としては、コロナワイヤと感光材料薄膜2との間に一定電圧に制御されたグリッド、具体的には金属メッシュを配置したいわゆるスコロトロン方式の帯電器が好ましい。グリッドを有しないコロトロンでも多くの場合問題なく使用できる。
【0052】
一次帯電器3の近傍には、感光ドラム1の回転方向側に位置して、露光装置4および現像器5が順次配置されている。露光装置4は、独立に発光できる発光ダイオード列を含んであり、これら発光ダイオードは、感光ドラム1に向けて光ビームを出射可能である。なお、発光ダイオードのほかに半導体レーザ等のレーザビームをポリゴンミラーでスキャンする方法や液晶シャッタを用いる方法でもよい。
【0053】
さて、このように感光ドラム1の感光材料薄膜2に光ビームが照射されると、この感光材料薄膜2に静電潜像が形成される。この後、静電潜像は、現像器5によって、トナー現像されることにより、可視化されたトナー画像が得られる。ここで、現像器5にて使用される現像剤に含まれるトナーは、前述した嵩密度0.43g/cm3のものを用いる。
【0054】
そして、感光ドラム1の直下には、この感光ドラム1を挟んで、一次帯電器3と対向する転写帯電器6が配置されている。この転写帯電器6は、一次帯電器3と同様な構成でトナー粒子の帯電極性と反対の極性を有する帯電器からなり、転写帯電器6は、感光ドラム1の感光材料薄膜2表面に形成されたトナー像を記録紙Sに転写させることができる。転写帯電器6は、前述のスコロトロン方式でもよいが、均一さよりも効率よく記録紙Sの裏面に電荷を付与することが優先されるため、コロナワイヤとシールドケースからなるいわゆるコロトロン方式の帯電器が好ましい。
【0055】
連続記録紙Sにトナー画像を転写するには、感光ドラム1に向けて連続記録紙Sを供給しておく必要があり、このため、本発明の電子写真プリンタは、連続記録紙Sの搬送装置を備えている。この連続記録紙Sは、その長手方向に所定の間隔を存して折り畳み、かつ切り取り可能なファンホールド紙であって、従って、このファンホールド紙両側縁には、所定の間隔を存してスプロケットホールが形成されている。連続記録紙のほかにカット紙を使用できるようにしても良い。
【0056】
搬送装置は、感光ドラム1への連続記録紙Sの供給方向でみて、感光ドラム1よりも上流側に位置して、一対のトラクタユニット13が配置されている。これらトラクタユニット13は、連続記録紙Sの両側縁に位置づけられており、連続記録紙Sのスプロケットホールに係合可能な多数のスプロケットを有している。ここで、一対のトラクタユニット13による連続記録紙Sの送り速度と感光ドラムの周速とはほぼ一致するように搬送されている。
【0057】
そして、連続記録紙Sの供給方向でみて、感光ドラム1よりも下流側には、引き出しユニット14が配置されている。この引き出しユニット14は、感光ドラム1の近傍に配置された従動ロール141と、連続記録紙Sの供給方向でみて、感光ドラム1から離れる方向に配置された駆動ロール142と、これら駆動ロール142と従動ロール141との間に掛け回された搬送ベルト140とを備えている。搬送ベルト140には、全面に亘って図示しない多数の小孔が設けられており、搬送ベルト140の裏面側に配設された図示しない吸引装置により、用紙を搬送ベルト140上に吸引しながら搬送していく。なお、感光ドラム1の周囲には、転写後に感光ドラム13から用紙を剥離するために交番電圧を印加して帯電状態にある用紙を除電し分離する分離帯電器7、感光ドラム1への用紙の巻き付きを防止する剥離爪8がそれぞれ設けられている。また、引き出しユニット14には、トナー粒子と逆極性のバイアス電圧が印加されており、連続記録紙S上に転写されたトナー粒子が、連続記録紙Sから脱離しないようにしている。これには、特に定着装置がフラッシュ閃光方式の場合には、ランプハウジング開口部にある透明ガラスを汚さない効果がある。このバイアス電圧の電源は後述のクリーニング装置ブラシロール、あるいは回収ロールに印加しているバイアス電源と共通化することが可能である。
【0058】
次に、感光ドラム1のためのクリーニング装置10がある。このクリーニング装置10は、感光ドラム1の回転方向からみて、転写帯電器6よりも下流側でかつ一次帯電器3よりも上流側に位置して配置されている。図2にクリーニング装置10、およびその近傍の詳細を示した。
【0059】
クリーニング装置10は、ハウジング118を備えている。このハウジング118は、感光ドラム1の感光材料薄膜2の表面近傍に配置され、ハウジング118の感光材料薄膜2表面に対向する部位には開口120が形成されている。ハウジング118内には、ブラシロール122が、回転自在に支持されおり、このブラシロール122は、例えば、アルミニウム合金等の導電性材料からなるロールボディ124と、このロールボディ124の周面全面に生えた柔軟な毛126とからなっている。柔軟な毛126は、カーボン粉末などの導電性材料を含む化学繊維、あるいは合成繊維からなり、ロールボディ124の周面に接着剤等を使用して接着されている。柔軟な毛126の素材は、例えば導電性を示すレーヨン糸でフィラメント数100、トータル繊度600デニールの106〜1010Ω・cm程度の比抵抗を有している。もちろん、上記の比抵抗を示すものであれば、レーヨン糸に限らず、ナイロン糸、ポリエステル糸でも利用できる。毛126の長さは約5mmとした。柔軟な毛126は、感光体1や後述の回収ロール128と実際の印刷に際して接したときに強い応力を相手に与えて回転の障害とならない程度に柔軟であれば良い。他と接触せずに回転している時の柔軟な毛126を含めたブラシ外径は、直径39mmである。
【0060】
ブラシロール122の柔軟な毛126は、ハウジング118の開口120から突出するようにして、感光ドラム1の感光材料薄膜2表面に接触している。
【0061】
一方、ハウジング118内には、ブラシロール122に隣接して回収ロール128が回転自在に配置されており、この回収ロール128は、ブラシロール122の柔軟な毛126と接触しながら回転可能になっている。回収ロール外径は直径28mmで、図中に示すブラシロール122との接触深さd(ブラシロール122の最も回転中心軸から遠い部位と回転中心軸との距離および回収ロール128の最も回転中心軸から遠い部位と回転中心軸との距離の和から両者の回転中心軸間の距離を差し引いたもの)は1.0mmである。ブラシロール122の柔軟な毛126は、回収ロール128との接触部で、緩やかに屈曲し、回収ローラ128と離れた位置で、ほぼ元の真直な状態に戻るような腰を有している。回収ロールへのトナーの移行を効率よく行うために、上記接触深さdは、同様に計算されるブラシロール122と感光ドラム1との接触深さより大きいことが好ましい。但し、上記接触深さdが、大きくなりすぎると、ブラシロール122の回転の負荷が大きくなり、好ましくない。
【0062】
回収ロール128は、導電性の材料であれば、問題ないが、ブラシロール122からトナーを引きつける静電引力を高めるために低抵抗材料であることが好ましい。例えば、アルミニウム合金等の金属材料からなっている。
【0063】
更に回収ロール128の下方には、ハウジング118の内壁に近傍して、搬送スクリュー130が回転自在に支持されており、この搬送スクリュー130は、ハウジング118の内壁と協働して、搬送コンベアを構成している。
【0064】
更にブラシロール122は、直流バイアス電源132に電気的に接続されており、この直流バイアス電源132は、ブラシロール122の柔軟な毛126に所定のバイアス電圧E1(例えば、−150V)を印加可能である。このバイアス電圧E1の極性は、感光ドラム1の感光材料薄膜2表面に現像されるトナー粒子の帯電極性とは逆向きである。また、回収ロール128もまた、直流バイアス電源134に接続されており、この直流バイアス電源134は、回収ロール130に所定のバイアス電圧E2(例えば、−300V)を印加可能である。このバイアス電圧E2は、前述したバイアス電圧E1と同一の極性を有しており、その電位の絶対値は、バイアス電圧E1の電位の絶対値よりも大きく設定されている。即ち、|E2|>|E1|である。このようにして、トナー粒子が感光体1の表面からブラシロール122ヘ、さらにブラシロール122から回収ロール128に移動するようになっている。
【0065】
また、ハウジング118内には、回収ロール128の周面の移動方向とカウンタに摺接するブレード136が固定されて配置されている。ブレード136として、厚み2mm、ショアーAゴム硬度60°ウレタンゴムを用いた。後述のごとく、本発明のごとく、回収ロール128表面に凹凸をもうける場合には、あまり硬い材質のブレードを用いると回収ロール128の駆動系の負荷が著しく上がるため、ショアーAゴム硬度で70°以下が好ましい。
【0066】
そして、図2でみて、ハウジング118の直下には、クリーニング前帯電器9が配置されている。このクリーニング前帯電器9は、感光ドラム1の感光材料薄膜2表面に近接して位置付けられており、その構造は、前述した転写帯電器6と同様なものである。
【0067】
上述したクリーニング装置10によれば、ブラシロール122及び回収ロール128は、図示しない駆動機構により、図2中矢印方向にそれぞれ回転される。即ち感光ドラム1の回転方向でみて、ブラシロール122及び回収ロール128は、同一の方向にそれぞれ回転される。また、ブラシロール122の柔軟な毛126及び回収ロール128には、前述したバイアス電圧E1、E2がそれぞれ印加されている。
【0068】
このような状態で、感光ドラム1の感光材料薄膜2表面に形成されたトナー画像が転写帯電器6の働きにより、記録紙Sに転写されると、この後、トナー画像が形成された感光材料薄膜2表面は、クリーニング装置10に向かって移動する。 このとき、感光体1表面には転写により連続記録紙Sに転写されなかったトナー粒子と現像剤に含まれるキャリア粒子が残存している(残留現像剤)。転写帯電器6を通過した感光材料薄膜2表面に残留している現像剤を一旦クリーニング前帯電器9でトナー粒子と同一の極性かつ絶対値の大きな電位に再帯電する。
【0069】
この後、感光材料薄膜2表面に残留する現像剤がブラシロール122に達すると、この残留現像剤は、ブラシロール122の柔軟な毛126に静電吸着されて、感光材料薄膜2表面から除去される。
【0070】
ブラシロール122の柔軟な毛126に吸着された残留現像剤は、この後、バイアス電圧E1、E2の電位差の関係から、回収ロール128の周面に静電吸着される。そして、この回収ロール128に吸着した残留現像剤は、ブレード136を通過するとき、このブレード136によって、回収ロール128の周面から掻き落とされ、この後、搬送スクリュー130により、図示しない回収容器まで搬送される。
【0071】
残留現像剤の中に、正常な極性を有するトナー粒子以外に、仮に逆の極性を有する物質、例えば、逆極性のトナー粒子、あるいはキャリア、遊離した流動化剤があったとしても、上述したように、この実施例のクリーニング装置10によれば、クリーニング前帯電器9を備えているから残留現像剤がブラシロール122に達する前には、正常なトナー粒子と同極性に帯電させておくことができる。従って、ブラシロール122の柔軟な毛126に全てのものを静電吸着することが可能となり、感光材料薄膜2表面のクリーニング効果を向上することができる。このように感光材料薄膜2表面の清掃が確実になされることにより、記録紙Sに転写される画像の画質を良好に維持することができる。
【0072】
また、感光材料薄膜2表面からの残留現像剤の除去には、柔軟な毛126を有したブラシロール122が使用されているので、感光ドラム1の感光材料薄膜2表面が著しく損傷されることはない。
【0073】
再度、図1を参照すると、感光ドラム1の感光材料薄膜2表面の近傍には、除電ランプ11が配置されており、この除電ランプ11は、感光材料薄膜2表面が前述したクリーニング装置10によるクリーニング処理を受けた後、この感光材料薄膜2表面の帯電を除去するためのものである。
【0074】
一方、連続記録紙Sの搬送方向にみて、前述した引き出しユニット14の下流側には、定着装置12が配置されており、この定着装置12は、その下部を連続記録紙Sが通過する過程で、トナー画像を連続記録紙Sに定着させるためのものである。定着装置としては、圧力、熱ロール、フラッシュ閃光等公知のいずれの方法でも活用できるが、連続記録紙Sの場合には、接触式の定着方法では、記録紙が蛇行して紙ジャムが発生することが多いので、非接触のフラッシュ閃光が好ましい。フラッシュ閃光の定着装置としては、キセノンフラッシュランプが一般的であるが、これに常時点灯しているハロゲンランプを組み合わせることで、さらにトナーの記録紙への定着性を向上させることが可能である。
【0075】
【実施例】
以下、回収ロール128の形態の詳細の実施例などを図面を用いて説明する。
【0076】
[比較対象となる形態]
クリーニング装置10内の回収ロール128として、第7図に示したアルミニウム合金製の切削加工したロールを用いた。ロール表面の凹凸をキーエンス社製非接触表面粗さ測定器"profile micrometer VF7500"で測定したところ、軸方向、円周方向共にRaとして6.5μm以下の値を得た。上記回収ロールをクリーニング装置10に組み込み、1ページ12×8.5インチの連続記録紙で印刷評価(平均絵柄面積率15%。以下同様)を行ったところ、約6000ページで回収ロール128上にトナーの掻き取り不良が見られ、約10000ページで記録紙上でも筋状の白地汚れが発生した。
【0077】
[第1の実施形態]
図5に示すように、上記比較対象となる形態で示した回収ロールにかえて、これに軸方向に平行でロール全幅にわたるストレート溝を45°間隔に切削加工で形成したものを用いた。溝幅は0.3mm、溝深さは0.05mmとした。上記回収ロールをクリーニング装置10に組み込み、1ページ12×8.5インチの連続記録紙で印刷評価を行ったところ、100000ページ印刷しても本発明の課題であるクリーニング不良は発生しなかった。
【0078】
[第2の実施形態]
図3に示すように、上記比較対象となる形態で示した回収ロールにかえて、これに軸方向に平行で、段違いのストレート溝を回転方向について45°間隔に切削加工で形成したものを用いた。溝幅は0.2mm、溝深さは0.15mmとした。上記回収ロールをクリーニング装置10に組み込み、1ページ12×8.5インチの連続記録紙で印刷評価を行ったところ、やはり、100000ページ印刷しても本発明の課題であるクリーニング不良は発生しなかった。第1の実施形態に比較して、回収ロール128全幅にわたってブレード136が溝に落ち込むことがないので、駆動系にかかる負荷も軽く、スムーズに回転していた。
【0079】
[第3の実施形態]
図4に示すように、上記比較対象となる形態で示した回収ロールにかえて、これにスパイラル状に設けられた幅0.3mm、深さ0.2mmの溝を切削加工で形成したものを用いた。すなわち、この溝は少なくとも一部が回収ロール軸方向および回転方向のいずれとも斜交する方向に設けられている。溝幅は0.3mm、溝深さは0.2mmとした。上記回収ロールをクリーニング装置10に組み込み、1ページ12×8.5インチの連続記録紙で印刷評価を行ったところ、100000ページ印刷しても本発明の課題であるクリーニング不良は発生しなかった。これは、溝の少なくとも一部が回収ロール軸方向および回転方向のいずれとも斜交する方向に設けられているので、回収ロール軸方向とほぼ平行な方向に設けられたブレード136と溝の接触部位が回収ロールの回転に伴ってロール軸方向に移動する。そのため、局部的な振動または機械的な掻き取りの作用点が移動するので、トナー粒子のロール軸方向における移動を助けたことが、ブレード136と回収ロール128間のトナーの溜まりを防止したと考えられる。
【0080】
なお、同様なスパイラル状の溝を溝幅1.2mm、深さ0.2mmで形成したところ、ブラシロール122の上にこれに対応したスパイラル状のトナーの非常に多い領域が現れ、30000ページ以上で、記録紙上にもスパイラル状の地汚れが発生した。この現象は、溝幅をブラシロール122と回収ロール128との接触深さ(図2のd)以下にする事で回避できる。また、ブラシロール122の回転数を回収ロール128の回転数の整数倍としない、あるいは、逆に回収ロール128の回転数をブラシロール122の回転数の整数倍としないことで、回収ロール128の溝と接触するとブラシロール122の毛が一回転毎に異なるため、トナーがブラシロール122上の特定の領域にのみ蓄積することが防止できて、改善できる。
【0082】
なお、上記の各実施形態ではいずれも回収ロールの表面に溝を設けることでトナー粒子の剥落をたすけるよう構成した。しかしながら、このほかに、回収ロールやブレードを別途振動させる手段を用いることで同様の効果を達成できる。たとえば、回収ロールやブレードにアクチュエータを接続して直接これらを振動させてもよいし、回収ロールの軸受けに揺動溝を設けて回収ロールを揺動させてもよい。また、アクチュエータを用いる場合には、印刷中常時駆動していてもよいがそうしなくても良い。あるいはまた、ブレードと回収ロールの接触角度(回収ロール外径の接線と回収ロールから充分に離れた位置でのブレード中心線を延長した線が成す角度)を大きくして、一種の「びびり」状態を故意に発生させることでも可能である。
【0083】
なお、上記実施態様例ではトナー像を感光体から直接記録紙に転写するタイプの電子写真プリンタとしたが、本発明は、トナー像を感光体からの転写を一旦受け付け、その後記録紙に転写する中間転写方式のプリンタに適用することができる。この場合のクリーニングの対象とする像担持体は、感光体でもよく、中間転写体でもよい。
【0084】
また、上記実施態様例ではいずれも現像剤はトナー粒子とキャリア粒子を含んだ乾式現像剤を用いたが、本発明は、トナー粒子と絶縁性液体からなる湿式現像剤を用いた場合にも適用可能である。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る画像形成装置においては、クリーニング装置内の回収ロールとブレード間にトナーがくい込むことなく、クリーニング不良による地汚れのない良好な印刷が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一実施態様を示す全体図である。
【図2】図1の実施態様のクリーニング装置、およびその近傍の説明図である。
【図3】クリーニング装置内の本発明の回収ロールの第1の実施の形態を示す図である。
【図4】クリーニング装置内の本発明の回収ロールの第2の実施の形態を示す図である。
【図5】クリーニング装置内の本発明の回収ロールの第3の実施の形態を示す図である。
【図6】クリーニング装置内の本発明の回収ロールの第4の実施の形態を示す図である。
【図7】クリーニング装置内の回収ロールの比較の対象となる形態を示す図である。
【符号の説明】
1 感光ドラム
2 感光材料薄膜
3 一次帯電器
4 露光装置
5 現像器
6 転写帯電器
7 分離帯電器
8 分離爪
9 クリーニング前帯電器
10 クリーニング装置
11 除電ランプ
12 定着装置
13 トラクタユニット
14 引き出しユニット
118 ハウジング
120 開口
122 ブラシロール
128 回収ロール
130 搬送スクリュー
132 直流バイアス電源
134 直流バイアス電源
136 ブレード
S 連続記録紙
Claims (3)
- 像担持体と、前記像担持体上にトナー画像を形成する画像形成手段と、前記像担持体上に形成されたトナー画像を記録媒体に転写する転写手段と、前記転写後の像担持体上に残ったトナー像をクリーニングするクリーニング手段とを有する画像形成装置であって、前記クリーニング手段が像担持体に接触して回転するブラシロールであるクリーニングロールと、前記クリーニングロールに接触して回転する回収ロールと、前記回収ロール周面に接触するブレードから構成され、前記回収ロール表面に該表面からの深さがトナーの平均粒子径以上0.2mm以下で、幅が前記クリーニングロールと前記回収ロールとの接触深さ以下の溝をスパイラル状に設けたことを特徴とする画像形成装置。
- 前記ブレードが柔軟性のある材料から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- トナーの嵩密度が0.43g/cm 3 以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
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