JP4361776B2 - 電子ビームctを用いて局所的な肺機能を測定するためのシステム - Google Patents

電子ビームctを用いて局所的な肺機能を測定するためのシステム Download PDF

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Description

本発明は一般に、電子ビーム断層撮影(EBT)スキャナを用いたイメージングに関する。具体的には、本発明は、EBTスキャナを用いて局所的な肺機能を測定することに関する。
医療診断用イメージングシステムは、X線システム、コンピュータ断層撮影(CT)システム、超音波システム、電子ビーム断層撮影(EBT)システム、磁気共鳴(MR)システム及び同様のもののような種々のイメージング診断装置を含む。医療診断用イメージングシステムは、例えば患者を透過するX線のようなエネルギー源に曝すことよって、患者のような被検体の画像を生成する。生成された画像は、多くの目的のために用いることができる。例えば、被検体の内部欠陥を検出することができる。更に、内部構造又は整列位置の変化を求めることができる。また、被検体内の流体の流れを表すことができる。更に、画像はまた、被検体内の構成要素の存在又は欠如を示すことができる。医療診断用イメージングから得られた情報は、医薬及び製造を含む多くの分野における用途を有する。
EBTスキャナは、一般に、Boyd他の米国特許第4,352,021号(1982年9月28日)、及び全てRand他の米国特許第4,521,900号(1985年1月4日)、米国特許第4,521,901号(1985年1月4日)、米国特許第4,625,150号(1986年11月25日)、米国特許第4,644,168号(1987年2月17日)、米国特許第5,193,105号(1993年3月9日)、米国特許第5,289,519号(1994年2月22日)、米国特許第5,719,914号(1998年2月17日)、及び米国特許第6,208,711号、並びにHarmanの米国特許第5,406,479号(1995年4月11日)に記載されている。
米国特許第4,352,021号 米国特許第4,521,900号 米国特許第4,521,901号 米国特許第4,625,150号 米国特許第4,644,168号 米国特許第5,193,105号 米国特許第5,289,519号 米国特許第5,719,914号 米国特許第6,208,711号 米国特許第5,406,479号
上記引用特許に記載されているように、電子ビームは真空にされたほぼ円錐形のハウジングチャンバの上流側端の電子源によって生成される。電子源のカソード上の大きな負電位(例えば−130kV又は−140kV)が、ハウジングチャンバの軸線に沿って下流側に電子ビームを加速する。更に下流側において、ソレノイド、四極子、及び偏向コイルを含むビーム光学系が、X線生成ターゲットに沿ってスキャンするようにビームを集束及び偏向させる。EBTシステムは、高エネルギー電子ビームを使用してターゲットに当て、画像化されるべき被検体を照射するためのX線を生成する。電子がターゲットに当たる位置は、「ビームスポット」と呼ばれる。ターゲットにおける最終的なビームスポットは、楕円形の形状にされ、スキャナによって与えられた画像の鮮明度が低下しないように適切に鮮鋭化され、収差のない状態にされなければならない。
ターゲットによって生成されたX線は、患者又は他の被検体を透過し、検出器アレイによって検出される。ターゲット状の検出器アレイは、対称なスキャナ軸線に対して直角な平面と同軸でありかつ該平面を定める。検出器アレイからの出力は、デジタル化され、格納され、コンピュータ処理されて、再構成された被検体のX線スライス画像、典型的には心臓又は肺といった患者の解剖画像を生成する。
EBTスキャナは、短時間で多くのビュー角度の収集と多数のスライスのスキャンを可能にする。機械的に移動するガントリは存在しない。高分解能と動的スキャンモードとの両方を与える一方で、従来のX線管を電子ビーム技術に置き換えることによって、どのようなターゲット又は検出器の動きに対する必要性をも無くすことができる。
集束された電子ビームを、被検体の下に位置された210度のターゲットリングに沿って磁気的に操作することによって多数のビューを生成することができる。ターゲットリングの反対側は、被検体上を216度の円弧で取り囲むカドミウムタングステン酸塩結晶の固定検出器リングである。放射されたX線の強度を記録するために検出器リングの光ダイオードが用いられる。X線強度データは、画像を生成するのに処理することができる。
医療診断用イメージングの1つの重要な機能は、肺機能及び肺活量を測定することである。肺測定は、患者の肺又は肺機能に関連する疾患及び他の問題の診断に用いることができる。肺の情報は、気腫のような状態を診断し処置するのに用いることができる。
典型的には、肺機能の測定値を得るために、空気の流量を測定する肺活量計又は他の装置が用いられる。患者は、深く息を吸い込み、空気を迅速に吐き出す呼気をする。肺活量計は、肺の中の空気体積の時間的変化を計測するものである。残念なことに、この方法で肺活量計を用いると、単に肺全体の機能が測定されるのみである。更に、肺活量計を用いる測定は粗測定であり、疾患の初期発症段階のような肺機能の微妙な変化を検出することができない。従って、肺の疾患の早期発見を可能にするシステムが非常に望まれる。更に、肺全体ではなく肺の一部の測定を可能にするシステムも非常に望まれる。
肺活量計は、患者が息を吸って、次いで迅速に、通常1−2秒間にわたって吐き出す間の肺機能を測定する。すなわち、肺活量計は、患者が吸い込み又は吐き出す空気の体積を時間の関数として測定する。肺活量計はまた、体積が時間の関数として変化するときの流れ即ち流量を計測する。現在のところ、測定値は肺全体に対して得られる。しかしながら、肺活量計と組み合わせて肺の体積のこの迅速な変化をスキャンする良いイメージング方法が現在のところ存在しない。従来のCTイメージングシステムは、局所的な肺機能の画像を十分に早く取得できるものではない。従来のシステムは、500ms毎に100msのスキャン時間でEBT画像を得ようとするものであった。肺の吸い込み−吐き出し挙動の長さは、ほぼ2秒間にすぎないので、500msという時間は、肺に発症している疾患又は他の状態を診断するのに粗すぎる(細部が低レベルである)患者の肺のサンプリングとなる。或いは、従来技術は、116ms毎のスキャンを用いており、その結果として、特に幼児、10代の子供、及び青少年に対しては過度の被爆量となる。従って、局所的な肺機能の画像を取得するのに十分なだけ迅速にスキャンすることができるシステムが非常に望まれる。
特定の実施形態は、局所的な肺機能を測定しイメージングする方法及びシステムを含む。この方法は、患者の少なくとも肺の断面の画像スキャンをトリガし、患者による空気の吸息及び呼息の少なくとも一方の間に肺の断面をスキャンして肺画像データを取得し、患者による空気の吸息及び呼息の少なくとも一方の間に肺機能を測定して肺機能データを取得することを含む。この方法はまた、イメージングにおける肺の断面を特定するために患者のプレビュー・スキャンを実行することを含むことができる。更に、患者の診断に用いるために、肺画像データと肺機能データを組み合わせることができる。肺画像データと肺機能データは、出力することもできる。この方法は更に、肺機能データを処理して、肺の減弱対時間のプロットを生成することを含むことができる。この方法には、全体的な肺の断面及び/又は局所的な肺部位(例えば種々の肺葉)を用いることができる。
特定の実施形態においては、トリガ段階は、患者の肺の空気の流れに基づいて画像スキャンをトリガすることを含む。スキャン段階によって、肺の空気の流れと肺気量の少なくとも1つが変化するときの肺画像データを動的に取得することができる。或いは、スキャン段階によって、肺の空気の流れと肺の空気容量の少なくとも1つが一定に保たれるときの肺画像データを取得することができる。特定の実施形態においては、スキャン段階によって、少なくとも33msの掃引の間の肺画像データが取得される。別の実施形態において、スキャン段階によって、多くとも50msの掃引の間の肺画像データが取得される。
本システムは、患者のイメージング・スキャンをトリガするトリガと、ターゲットに当てる電子ビームを発生させるエネルギー供給源と、電子ビームに応答して放射線を発生させるターゲットとを含む。放射線は、患者の肺の少なくとも一部に照射される。このシステムはまた、イメージング・スキャンの際に患者の肺に放射線が照射された後に、放射線を受ける検出器と、放射線に基づいて検出器から肺画像データを取得するデータ収集システムと、画像データから断面画像を計算する再構成システムと、患者の診断に用いるために、肺機能データと肺画像データを組み合わせる画像操作システムとを含む。更に、本システムは、患者の肺機能を測定するための肺活量計を含むことができる。肺活量計は、肺の空気の流れと肺の体積の少なくとも1つに基づく肺機能データを生成する。このシステムはまた、肺機能データ及び肺画像データを表示すること、印刷すること、及び格納すること、の少なくとも1つを行うための出力を含むことができる。このシステムはまた、更に処理するために肺機能データと肺画像データをワークステーションに送信することができる。
特定の実施形態においては、イメージング・スキャンは、少なくとも33msのイメージング掃引で実行される。別の実施形態においては、イメージング・スキャンは、多くとも50msのイメージング掃引で実行される。再構成システムは、肺機能データを処理して肺の減弱対時間のプロットを生成することができる。トリガは、肺活量計からの肺機能データに基づいてイメージング・スキャンをトリガすることができる。トリガはまた、イメージング・スキャンのために肺の一部を特定するために患者のプレビュー・スキャンをトリガすることができる。特定の実施形態においては、データ収集システムは、肺の空気の流れと肺の空気容量の少なくとも1つが変化するときの肺画像データを動的に取得する。或いは、データ収集システムは、肺の空気の流れと肺の空気容量の少なくとも1つが一定に保たれるときの肺画像データを取得することができる。
特定の実施形態は、患者の肺の異常を検出する方法を含む。この方法は、肺の空気の流れと肺の空気体積の少なくとも1つに基づく肺機能データを取得し、肺機能データに基づいて肺のスキャンをトリガし、肺の断面をスキャンして一回の掃引で肺画像を取得し、肺の異常を検出するために、肺機能データを肺断面画像と組み合わせて検査することを含む。
上記の課題を解決するための手段及び以下の本発明を実施するための最良の形態は、添付の図面と共に読むとより理解されるであろう。本発明を図示する目的のために図面に特定の実施形態が示されている。しかしながら、本発明は、添付の図面に示された装置及び手段に限定されるものではないことを理解されたい。
単に例証の目的のために、以下の詳細な説明は電子ビーム断層撮影(EBT)イメージングシステムの特定の実施形態について言及するものである。本発明は、EBTイメージングシステム以外のイメージングシステムに用いることができる点を理解されたい。
本発明の特定の実施形態を説明する前に、EBTイメージングシステムの動作を理解することは有用である。図1及び図2は、本発明の実施形態に従って形成されたイメージングシステム8を示している。図2に示されるように、システム8は、真空チャンバハウジング10を含み、該ハウジングにおいて、上流側領域34に配置された電子源32のカソードにおいて−140kVといった電圧に反応して電子ビーム12が発生される。次いで、電子ビーム12は、チャンバハウジング10の前方の下部16に配置された少なくとも1つの半円形ターゲット14をスキャンするために、磁気レンズ39と偏向コイル42を含む光学系38によって制御される。
集束された電子ビーム12によってスキャンされたときに、ターゲット14は、移動するX線の扇形ビーム18を放射する。次いでX線18は、被検体20(例えば患者又は他の物体)の領域を透過し、ターゲット14とは正反対に配置された検出器アレイ22上に位置合わせされる。検出器データは、データを処理し記録するプロセッサ又はコンピュータ・サブシステム24に出力され、ビデオ・モニタ26上の被検体のスライス画像を生成する。コンピュータ・サブシステム24はまた、システム8及び該システム内の電子ビームの生成を制御する。
ビーム光学系38は、チャンバハウジング10内に取り付けられ、磁気レンズ39、偏向コイル及び四極子コイル(まとめてコイル42と呼ぶ)、及び電極組立体44を含む。レンズ39とコイル42は、電子ビームがターゲット14の1つをスキャンする際に、最終的なビームスポットを楕円形の形状にするのを助ける集束作用に寄与する。
電極組立体44は、電子源32とビーム光学組立体38との間のチャンバハウジング10内に取り付けられ、電子ビーム12がz軸線28に沿って軸方向に組立体44を透過するようにされる。z軸線28は、チャンバハウジング10内のビーム光学組立体38より上流側の電子ビーム12と同軸である。z軸線28はまた、チャンバハウジング10の縦方向軸線と、電極組立体44及び本発明の実施形態に係るビーム光学組立体38の対称軸とを表すことができる。別の実施形態においては、ビーム光学組立体38の軸線は、チャンバの縦方向軸線に対してある角度をなす。z軸線28はまた、典型的には、スキャンされる被検体20を通るスキャン軸である。しかしながら、1つの実施形態において、被検体20が配置される表面を傾斜及び回転させて、z軸線28と被検体20の軸線が一致しないようにされてもよい。
被検体20をスキャンするために、X線扇形ビーム18は、種々の位置を通り、又は扇形ビュー角を通るx−y平面内で回転される。扇形ビーム18の中心は、210度にわたって回転され、検出器アレイ22のカドミウム−タングステン酸塩結晶検出器要素又は他の検出器材料のような円弧状の検出器要素によって検出される。一実施形態においては、検出器アレイ22の検出器リングの各々は、例えば、1728カドミウム−タングステン酸塩結晶検出器要素を含むことができる。一実施形態においては、検出器アレイ22は、種々の数の検出器要素と検出器材料を有する多数の同軸リングを含むことができる。扇形ビーム18は、再構成サークル内の被検体20を透過し、検出器アレイ22に入射する。被検体20の一回のスキャンにおける検出器アレイ22の検出器要素によって取得されたデータサンプルが、検出器ファンを構成する。例証として、検出器ファンは、50msのスキャンにおける864のデータ点又はサンプルを含むことができる。各サンプルは、ターゲット14から検出器要素までのX線経路を表し、これは被検体20によって減弱される。全ての検出器要素(全ての検出器ファン)からのスキャンを介して収集された全てのデータサンプル(全てのX線経路)は、扇形ビューシノグラムを構成する。
図3は、本発明の一実施形態に係るEBTイメージングシステム300の論理ブロック図である。システム300は、オペレータ・コンソール310、ビーム制御システム320、ECGデジタイザ322、高電圧発生器324、X線コリメーション・システム326、ターゲットリング330、検出器リング340、患者位置決め装置350、位置決め装置制御システム355、データ収集システム(DAS)360、画像再構成モジュール362、画像表示及び操作システム364、及び肺活量計370(図示せず)を含む。システム300はまた、画像データを操作及び処理するための外部ワークステーション(図示せず)を含むことができる。ワークステーションは、画像データからの機能曲線を導出することができる。
オペレータ・コンソール310、ECGデジタイザ322、高電圧発生器324、及び位置決め装置制御システム355は、ビーム制御システム320と通信して、電子ビームを生成し制御する。ビーム制御システム320は、位置決め装置制御システム355と通信して、患者位置決め装置350を制御する。ビーム制御システム320によって、電子ビームがターゲットリング330上を掃引する。掃引は、ターゲットリング330の一回の横断とすることができる。検出器リング340は、例えばターゲットリング330からX線のような放射線を受ける。DAS360は、検出器リング340からデータを受信する。DAS360は、画像再構成モジュール362にデータを送信する。画像再構成モジュール362は、画像表示及び操作システム364に画像を送信する。システム300の構成要素は、別々のユニットであってもよいし、種々の形態で一体化されてもよく、ハードウェア及び/又はソフトウェアに実装されてもよい。
オペレータ・コンソール310は、システム300の作動モードを選択する。オペレータ・コンソール310はまた、例えばシステム300に対してパラメータ又は構成情報を入力することができる。オペレータ・コンソール310は、トリガ、スキャンのタイプ、電子ビームの掃引速度、及び患者位置決め装置350の位置(例えば水平方向、垂直方向、チルト及び/又は回転)といったパラメータを設定することができる。オペレータは、オペレータ・コンソール310を用いてシステム300に情報を入力することができる。或いは、オペレータ・コンソール310で動作を開始させるために、プログラム又は他の自動的手順を用いることができる。オペレータ・コンソール310はまた、手順が実行される間のシステム300の動作及び特性を制御することができる。
オペレータの入力に基づいて、オペレータ・コンソール310は、スキャンモード、スキャン構成情報、及びシステムパラメータといった動作情報をビーム制御システム320に送信する。一実施形態においては、ECGデジタイザ322が、ビーム制御システム320に心電図トリガ信号を送信して、電子ビームの掃引と患者位置決め装置350の移動のタイミング取りを支援する。心電図(ECG)は、心筋の興奮によって生じる心臓の電気ポテンシャルの変化のトレースである。ECGは、心房及び心室の活動による電荷及び電圧の時間的変化から生じた動揺の波を含む。P波は、心房の興奮に起因する動揺である。QRS群は、心室の興奮及び脱分極に起因するQ波、R波及びS波の動揺を含む。R波は、QRS群の最初の上行性の動揺である。T波は、心室の再分極に起因する動揺である。ECGデジタイザ322は、1つ又はそれ以上のタイプの波(R波のような)に基づいてECGトリガをビーム制御システム320に送信して、電子ビームとイメージング掃引の制御を支援する。
システム300は、ECGトリガに基づいてイメージング掃引を開始及び終了するように構成することができる。ECGデータからのトリガ点は、ビーム制御システム320に予めプログラミングする、及び/又はオペレータ・コンソール310によって設定することができる。更に、スキャンは、オペレータ・コンソール310によって(例えばボタンを押すことによって)手動でトリガすることができる。
肺活量計370又は他の測定装置からのデータが、スキャンをトリガすることができる。肺活量計370は、空気といった媒体の流量を測定するのに用いられる。肺活量計370は、流れを測定するための電子装置を含む。流れデータは、(例えばソフトウェアによって)スキャンを開始するトリガに変換される。すなわち、トリガは、例えば空気の流れ又は空気の体積に関する閾値集合から生成することができる。外部プロセッサ又はシステム300の内部にあるプロセッサは、肺活量計370からの情報を処理してトリガを生成することができる。
或いは、患者の胸部における動き又は変化を検出するシステム又は方法のいずれもスキャンをトリガするのに用いることができる。例えば、ミラーから胸部に反射された光、胸部のインピーダンスの変化の測定、及び/又は胸部の周りの空気圧ベルトは、トリガとして働くことができる。ユーザコマンドはまた、患者に呼吸挙動を開始するように指示するのと同時に、スキャン・シーケンスをトリガすることができる。
典型的な肺試験は、患者による強制呼気挙動(肺の中の空気を迅速に吐き出すこと)を含む。患者は、深く息を吸い込み、肺活量計370が流量を測定する。患者が息を迅速に吐き出すときに肺活量計370によって測定された流量変化が、スキャンを開始させる。肺活量計370のトリガは、ECGトリガ又はオペレータ・コンソール310のボタントリガといった他のトリガと並行して用いることができる。スキャンは、例えばトリガされた後の数ミリ秒で開始され、その後規則的にサンプリングされる。例えば、スキャンは、1秒間にわたり100ms毎に、2秒間にわたり200ms毎に、及び3−6秒間にわたり500ms毎に行われる50msのスキャンとすることができる。体積−時間曲線の全体的な形状がゆるやかな上昇を示す場合には、100ms毎のサンプリングは、例えばより長く続くように設定されてもよい。
例えば、肺活量計370とEBTビーム制御システム320及び/又はオペレータ・コンソール310との間に感圧スイッチを接続しても良い。患者による空気の呼息は圧力変化をもたらし、これが肺又は肺セグメントのEBT300によるスキャンと肺活量計370による測定との両方をトリガする。肺画像及び肺機能データは、画像再構成モジュール362及び/又は画像表示及び操作システム364によって組み合わせることができる。
単に例証の目的のために、肺物質及び肺機能に関係する微細なレベルの詳細を取得するために、高い時間的分解能の50ms又は30msの掃引を用いることができる。従って、患者の放射線被爆量を著しく増大させることなく、気腫といった疾患の発現を早期に発見することができる。より高い時間的分解能はまた、画像に現れるモーション・アーチファクトを減少させる。特定の実施形態は、掃引間の任意のタイミングを与え、放射線量を考慮してから肺機能及び肺組成測定を特徴付けるまでの間のサンプリング周波数を最適化させる。
電子ビームを生成するために、高電圧発生器324をビーム制御システム320に用いても良い。高電圧発生器324は、例えば80又は130ミリ秒間のパワー・オン時間をもつUniversal Voltronics又はSpellman電源装置とすることができる。
電子ビームは、ターゲットリング330に向けて集束され角度をもたされる。電子ビームは、ターゲットリング330上を掃引する。電子ビームがターゲットリング330に当たると、ターゲットリング330は、例えばX線といった扇形の放射線ビームを放出する。ターゲットリング330は、例えばタングステン又は他の金属から形成することができる。ターゲットリング330は、210度の円弧といった円弧状の形状にすることができる。ターゲットリング330上の210度の各電子ビームの掃引は、ターゲットリング330からの30度の扇形電子ビームといった扇形ビームをもたらす。
ターゲットリング330から放射されたX線は、患者位置決め装置350上に位置付けられた、例えば患者といった被検体を透過する。次いで、X線は検出器リング340に入射する。検出器リング340は、X線の入射に応答して信号を生成する1つ、2つ、又はそれ以上の検出器の列を含んでも良い。信号は、検出器リング340からDAS360に送信され、そこで信号が収集され処理される。
検出器リング340の信号からのデータは、次いで、DAS360から画像再構成モジュール362に送ることができる。画像再構成モジュール362は、データを処理して1つ又はそれ以上の画像を構成する。画像は、静止画像であってもよいし、動画であっても良く、或いは静止画像と動画(映画像)との組み合わせであってもよい。画像再構成モジュール362は、例えば、バックプロジェクション、フォワードプロジェクション、フーリエ分析、及び他の再構成方法といった複数の再構成方法を用いても良い。画像は、次いで、調整し、記憶し、及び/又は表示するために画像表示及び操作システム364に送信される。
画像表示及び操作システム364は、例えば、画像からのアーチファクトを無くすことができ、及び/又はオペレータ・コンソール310からの入力又は他の画像要求事項に基づいて画像を修正し又は変更することもできる。画像表示及び操作システム364は、例えば画像を内部又は外部メモリに格納することができ、更に該画像を、例えばテレビ、モニタ、平面パネルディスプレイ、LCDスクリーン、又は他のディスプレイに表示することができる。画像表示及び操作システム364はまた、画像を印刷することができる。一実施形態においては、操作システム364は、オペレータ・コンソール310に組み入れることができる。別の実施形態においては、操作システム364は、オペレータ・コンソール310と記憶装置を共有する別個のワークステーションであってもよいし、及び/又はオペレータ・コンソール310とネットワークで結ばれたものであってもよい。
患者位置決め装置350は、例えば患者といった被検体が、ターゲットリング330と検出器リング340との間に位置させられるようにすることができる。患者位置決め装置350は、例えば、テーブル、テーブルバッキー、垂直バッキー、支持体、又は他の位置決め装置とすることができる。患者位置決め装置350は、ターゲットリング330と検出器リング340との間に被検体を位置させて、電子ビームの掃引が検出器リング340への途中で被検体を透過した後に、X線がターゲットリング330から放射されるようにする。従って、検出器リング340は、被検体を透過したX線を受け取る。患者位置決め装置350は、段階的又は個別の距離だけ移動することができる。すなわち、患者位置決め装置350は、特定距離だけ移動して停止する。次いで患者位置決め装置350は再び移動し停止す。患者位置決め装置350の停止及び移動運動は、例えば所望の繰り返し数、所望の時間、及び/又は所望の距離だけ繰り返されても良い。或いは、患者位置決め装置350は、例えば、所望の時間、ターゲットリング330の電子ビーム掃引の所望の数、及び/又は所望の距離だけ連続的に移動されても良いし、或いは患者位置決め装置350は移動されなくても良い。一実施形態においては、患者位置決め装置350は、各スキャン挙動の間に静止状態に保たれ、次の挙動のために別の位置に動かされるようにすることができる。別の実施形態においては、患者位置決め装置350は、患者が肺機能挙動をする際にシステム300が患者の肺運動に追従するように移動させることができる。
特定の実施形態においては、静止及び/又は動的肺測定値を取得することができる。例えば、肺の局所的又は選択された領域における肺材料の減弱度、すなわち密度の減少を測定することによって、動的な局所的肺機能を測定することができる。気腫といった疾患をもつ患者は、健康な人々が肺に空気を保持するときより長く肺に空気を保持する。通常より長く空気を肺に保持することは、空気トラッピングと呼ばれる。空気トラッピングの結果として、患者が呼気するときの肺材料の減弱度は、典型的に観測されるのと同じ位迅速には増加しない。すなわち、肺の中にある空気がより多くなると、減弱度がより低くなる。肺測定値を用いて、肺の局所的領域における種々の形態のヒストグラムの特徴付けを行うことができる。更に、肺の一部に関連するデータは、輪郭検出フォームを用いて抽出することができる。肺領域の変化、すなわち肺の体積の変化も、局所的肺機能を測定するのに用いることができる。
局所的肺機能の静止測定は、十分に吸息したとき、十分に呼息したとき、又は肺活量計370による空気体積が一定に保たれる間のある一定体積のときにおける肺測定を含む。局所的肺機能の静止測定値は、例えば、肺材料の減弱度、気道の形状、及び/又はヒストグラム分布を検査することによって得られる。
本発明の特定の実施形態は、向上された掃引速度及びプログラム可能性による局所的断面イメージング及び局所的肺機能測定を可能にする。システム300の速度及び融通性は、例えば、トリガ適用可能範囲及び放射量の選択を可能にする。すなわち、画像スキャンは、肺からの空気の呼息か又は患者の心拍数(ECGトリガ)に基づく種々のトリガ点で取得することができる。システム300は、患者に過度の不快感を与えることなく、呼吸の吸息及び呼息の間の肺の局所的スライス画像を取得するのに十分なだけ迅速にスキャンする。
作動においては、断面画像は、例えば従来のCT又はEBTシステムと同様にして得ることができる。患者の肺領域は、患者の低線量のプレビューか又はスカウトスキャンに基づいて選択することができる。高速の低X線被曝プレビュー・スキャンを用いて、肺の低解像度の「マップ」を取得することができる。オペレータは、プレビュー情報に基づいてスキャンし測定するために、肺領域を選択することができる。すなわち、プレビュー・スキャンは、所望の領域の画像を取得するために、患者をどこに位置させるか、及びスキャンをどこで停止し及び開始するのかに関する情報を与える。
特定の実施形態において、患者は、該患者の背部に患者位置決め装置350が位置付けられる。患者は、プレビュー・スキャンからの情報を用いて患者位置決め装置350上に位置されても良い。特定の実施形態においては、患者の肺は、プレビュー・スキャンから選択された多数の位置でサンプリングされる。
EBTシステム300においては、電子ビームは、例えば半径90cmで患者を囲む210度の円弧のターゲット330に沿って掃引される。X線は、ターゲットリング330から発生され、X線コリメーション・システム326によって細いビームにコリメートされ、患者が患者位置決め装置350上に位置される間に患者の肺の一部に照射される。X線は、次いで検出器リング340に衝突する。
DAS360は、検出器リング340に衝突するX線の特性に基づくデータを生成する。肺セグメントにわたる複数のX線は、画像再構成システム362及び/又は画像表示及び操作システム364によって肺の断面画像を生成できるようにする。従来のEBTシステムは、100msの掃引で画像データを生成するものであった。特定の実施形態は、持続する50ms、33ms又はそれよりも短い掃引で画像データを生成する。結果として得られた画像は、肺材料及び肺特徴を描き出し、気腫といった肺の発現状態を示すことができる。
特定の実施形態においては、流量及び肺体積を測定すると共に、イメージング掃引におけるトリガを生成するために、ビーム制御システム320又は他のプロセッサが肺活量計370と共に用いられる。肺体積は、体積−時間曲線の時間に対する積分である。流量は、体積−時間曲線の微分である。肺活量計370からのトリガは、ビーム制御システム320に送信される。ビーム制御システム320は、肺活量計370のトリガに基づいて電子ビームの掃引を制御する。DAS360は、X線が衝突すると検出器リング340から画像データ信号を受信する。画像再構成モジュール362は、画像データ信号から断面画像を再構成する(通常のCT挙動)。画像再構成システム362及び/又はDAS360は、肺の減弱度を測定し、肺の輪郭を抽出することができる。画像表示及び操作システム364は、減弱度対時間のプロットを生成すると共に、肺の断面画像を表示することができる。
肺における空気のトラッピングは、断面画像における黒色(低密度)領域として現れる。局所的な肺機能測定値は、肺材料の減弱度対時間の曲線として描かれる。肺活量計370からの肺機能測定値と、DAS360、画像再構成システム362、及び/又は画像表示及び操作システム364からの肺断面画像及びデータを組み合わせて、患者の診断及び処置を改善することができる。
現在のCTスキャナ及び他の断面イメージング装置は、肺の一部の断面画像を100ms単位で収集することはできない。CTを用いる肺のスキャンは、典型的には、十分に吸息され又は呼息されたときに、或いはその間の定められたポイントにおいて安定して保たれた肺体積によって得られる。こうしたスキャンは、不正確となる可能性があり、長時間保つ場合に患者を不快にさせる。最近のCTスキャナ又はEBTスキャナであれば、10秒より短い時間で肺全体をスキャンすることができるが、こうしたスキャンにより得られるのは、詳細な動画ではなく静止画像である。肺機能は、典型的には、吐き出す空気量及びその速度を測定する肺活量計370によって測定される。しかしながら、これらの静的な方法は、肺の疾患が進行しているときには有用であるが、初期疾患を検出するには十分な感度ではなく、そのため介入(薬などの)が最も有益である。本発明の特定の実施形態は、局所的肺セグメントの断面イメージング、並びに肺特性及び肺機能の測定のためのシステム及び方法を提供するものである。
図4は、本発明の一実施形態に係る肺機能の測定と局所的な肺イメージングのための方法400のフロー図を示す。最初に、段階405において、患者位置決め装置350上の患者に対して肺活量計370を較正する。一実施形態において、「低温」の肺活量計370の使用に関する製造業者の推奨に従って肺活量計370を較正する。例えば、肺活量計370は、室温の読取値で較正される。
次に、段階410において、スキャン・プロトコルを選択する。例えば、ユーザは、CT又はEBTスキャナで実行されるべきスキャンのタイプを選択することができる。一実施形態において、プロトコルは、所定のインターバルに従う1つ又はそれ以上のスキャンによる外部トリガで開始される計時プロトコルである。プロトコルはまた、設定されたインターバルでプロトコルを繰り返すために、患者位置決め装置350の動き指定を含むことができる。
次いで、段階415において、患者の肺の寸法、位置、及び同様な物の概観を得るために、患者のプレビュー・スキャンを実行する。特定の実施形態において、プレビュー・スキャンは、システム300に対する患者の肺の基本的なレイアウトを特定するための低線量のスカウトスキャンである。プレビュー・スキャンは、例えば患者の前方/後方及び横方向の透過ビューを与える局所化又はスカウトスキャンとすることができる。プレビュー・スキャンは、局所的な肺のスキャンがどのポイントで開始され停止されるかを決めるのに用いることができる。プレビュー・スキャンは、肺のどのセグメント又は断面を画像にするかを識別するのに用いることができる。
段階420において、プレビュー情報に基づいて患者を位置付け、画像スキャンを構成する。プレビュー・スキャンは、システム300における患者と患者位置決め装置350の位置決めを助けることができる。プレビュー又はスカウトスキャン情報を用いて、患者の検査されるべき肺の一部についての1つ又は複数の位置を選択することができる。一実施形態においては、患者位置決め装置350は、選択されたスキャン・プロトコルの実行開始時に、しかしトリガが要求される前に定められた位置に移動する。
次に、段階425において、肺のスキャンを得るために患者に肺作動(空気を十分に吸息し呼息すること、吸息し息を止めることなど)について指示する。患者との肺活量計370の接続部は、患者の口の中に入れられたチューブ又は例えば患者からの空気を捕捉するように設計された他の装置とすることができる。肺活量計370は、空気が患者から周囲の環境ではなく肺活量計370に移送されることを保証する一助となるマスク又は他のケーシングを含んでもよい。次いで、肺の検査を容易にするための適切な呼吸方法について患者に指示する。例えば、患者は、深く息すなわち空気を吸い込み、緩め、指示されたときに深く吐き出すように指示される。この結果は、体積−時間曲線の形態とすることができる。閾値を設定することができ、得られた体積−時間曲線に基づいてスキャン・プロトコルを修正することができる。
次いで、段階430において、患者の肺の局所的部位をスキャンする。スキャンは、例えば、肺活量計370によって、オペレータによって、又はプロセッサによって読み取られた患者からの肺体積データによってトリガすることができる。すなわち、肺活量計370からのトリガは、スキャン・シーケンスを開始することができ、これによりスキャン・シーケンスの所定の時間において得られるCTデータのような画像データが得られる。
段階435において、局所的な肺のスキャンから画像を再構成する。肺の一回の吸息/呼息挙動の間に多数の断面画像を収集することができる。特定の実施形態において、患者が複数回息を止めることによって一連の断面画像を得ることができる。画像は、例えば50ms、33ms又はこれよりも短いタイムスパンで上述のようにターゲットリング330上に電子ビームを掃引させることによって得られる。一実施形態において、肺挙動の間の肺の局所的部位の画像を得るために、多数の検出器リングを用いることができる。ビームの掃引から得られた画像データは、多方向のX線ビューを含むことができる。肺部位の断面図を示す画像は、例えば従来のCT再構成技術を用いて再構成することができる。
次に、段階440において、別の肺位置をスキャンする。一実施形態においては、肺は同じ患者挙動を用いて幾つかの位置でサンプリングすることができる。局所的な肺位置は、10cm毎といった規則的なインターバルでスキャンすることができる。局所的な肺位置はまた、例えば肺気道の分岐点の位置といった情報からオペレータによって選択された位置でスキャンすることができる。次いで、段階435で上述されたように、得られたデータから画像を再構成する。
段階445において、局所的な肺機能データを抽出する。特定の実施形態において、肺機能を肺活量計370によって測定する。肺機能は、画像スキャンの前に、画像スキャンの間、又は画像スキャンの後に測定することができる。肺活量計370は、肺を通る空気の流れを測定し、例えば流量及び容量の変化を記録することができる。一実施形態において、肺の測定は、動的なものであって画像スキャンの間の空気流の変化を記録することができるか、又は静的なものであって十分に吸息し十分に呼息したときの肺容量と空気の流れを測定することができる。
一実施形態において、得られた画像から肺の所望の部分の面積を抽出することができる。次いで、局所的肺面積を時間の関数としてプロットする。プロットは、肺の局所的部位の体積−時間曲線を与える。面積は、特定のシーケンスからの肺の全面積とすることができる。例えば、より局所的なデータを取得するために、肺葉の境界も用いることができる。別の実施形態において、肺の一部の密度は、時間の関数として検査される。例えば、空気の呼息の終了時に、肺の密度は増大する(空気が少量しか存在しないため)。肺が良好に機能しない場合には、或る領域に空気が捕捉され(例えば通常に吐き出されない)、その結果として通常より密度が低下することになる。一実施形態において、ワークステーションで肺機能データの抽出を行うことができる。処理しデータを抽出するために画像をスキャナからワークステーションに送信することができる。
次いで、段階450において、肺機能測定値を断面画像データと組み合わせることができる。特定の実施形態において、肺の減弱度対時間を示すグラフが、肺の空気トラッピング及び異常を示す肺の断面画像と対にされる。更に、局所的肺部位を特徴付けるヒストグラムを形成して、局限的な肺画像と関連付けることができる。肺の体積及び減弱度はまた、例えば気道の形状及び肺の輪郭と併せて分析することができる。一例として、画像の特定の断面に対する最大流量(肺の面積−時間曲線からの面積/時間の最大変化)を抽出し、例えば静止画像上の着色としてプロットすることができる。
最後に、段階455において、患者の診断及び/又は処置に用いるために肺のデータ及び画像を出力する(例えば印刷、格納、又は表示)ことができる。一実施形態においては、抽出されたデータ及び画像は、後で引き出すためにアーカイブ媒体、医用画像管理システム(PACS)、又は他の記憶装置に格納される。
例えば、患者の肺を検査する際に、装置仕様に従って肺活量計370を較正する。肺活量計370のベースライン読取値を与えるために室温情報を用いる。次いで、EBTスキャナ300の流れ−時間プロトコルを選択する。イメージングされる患者は、患者の肺の概観を与えるプレビュースカウトスキャンが実施されている間、深呼吸を保つ。次いで、プレビュー・データを用いて患者を位置決めし、患者の肺が、関心のある肺断面の1つ又はそれ以上のスキャンに適応されるようにする。次に、肺活量計370からのチューブを患者の口の中に入れる。患者は、深く息を吸い込み、次いで肺活量計チューブに深く息を吐き出す。肺活量計370が0.5リットル毎秒といった所定の空気流の閾値を測定すると、肺断面のスキャンがトリガされる。
数秒間に肺の多数の50msスキャンを行い、肺画像を得る。1秒間で100ms毎に50msスキャンを得る。2秒間の間に200ms毎に50msスキャンを実行する。次いで、3−6秒間の間に500ms毎にスキャンを実行する。患者は、肺の異なる場所をスキャンするために移動又は再位置決めされる。或いは、スキャンは、例えば100msの持続時間であってもよい。
局所的な肺の画像は、肺の種々の断面画像を与えるために、複数のスキャンから再構成される。断面画像は、2次元画像として使用し及び/又は格納することができる。断面画像はまた、組み合わされて3次元画像にされてもよい。各断面画像におけるスキャンされた肺の一部の面積が、画像から求められる。従って、異なる時点における肺の一部の面積を多数の画像から求めることができる。局所的な肺の面積は、時間の関数として表示又は分析することができる。空気の流量又は肺の密度も求めることができる。肺又は肺セグメントがもつ閉塞、欠損又は他の問題を画像データ及び肺機能データの分析から識別することができる。
従って、本発明の特定の実施形態は、肺機能の測定値及び肺領域の断面画像を得るための高速な融通性のあるシステム及び方法を与える。特定の実施形態は、種々のトリガを用いて、画像掃引間のデータを取得する任意のタイミングを与え、その一方で、患者のX線被爆量を最小限にする。特定の実施形態は、全体的な肺スキャンを実行するのではなく、患者が吸息し及び呼息する際の迅速な局所的肺イメージングを可能にする。特定の実施形態は、患者の不快感を最小にする局所的な肺イメージングを与える。特定の実施形態は、肺の疾患の早期診断及び処置を改善し、肺活量計での肺の空気流の簡単な測定を向上させるために局所的な肺の画像を肺機能測定値と共に用いることを可能にする。
本発明を特定の実施形態について説明してきたが、当業者であれば本発明の範囲から逸脱することなく種々の変更を行うことができ、均等物に置き換えることができることが理解されるであろう。更に、本発明の範囲から逸脱することなく本発明の教示に適応するように、特定の状況又は材料に多くの修正を加えることができる。従って、本発明は、開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の請求項の範囲内に含まれる全ての実施形態を含むものである。
本発明の実施形態に従って用いられるEBTイメージングシステムを示す図。 本発明の実施形態に係る電子ビーム及びX線放射経路を含むEBTイメージングシステムの側面図。 本発明の実施形態に係るEBTイメージングシステムの論理ブロック図。 本発明の一実施形態に係る肺機能を測定し局所的に肺イメージングする方法のフロー図。
符号の説明
310 オペレータ・コンソール
320 ビーム制御システム
322 ECGデジタイザ
324 高電圧発生器
326 X線コリメーション・システム
330 ターゲットリング
340 検出器リング
350 患者位置決め装置
355 位置決め装置制御システム
360 データ収集システム
362 画像再構成モジュール
364 画像表示及び操作システム

Claims (10)

  1. 診断用イメージングシステム(8、300)であって、
    肺の空気の流れ、前記肺の体積、前記肺の動き、及び前記肺の密度の少なくとも1つに基づいて患者(20)のイメージング・スキャンをトリガするトリガと、
    ターゲット(14、330)に当てる電子ビーム(12)を発生させるエネルギー供給源(32、324)と、
    前記電子ビーム(12)に応答して、前記患者(20)の肺の少なくとも一部に照射される放射線を発生させるターゲット(14、330)と、
    前記イメージング・スキャンの際に前記患者(20)の肺に前記放射線が照射された後に、前記放射線を受ける検出器(22、340)と、
    前記放射線に基づいて前記検出器(22、340)から肺画像データを取得するデータ収集システム(360)と、
    前記患者(20)の診断に用いるために、局所的な肺機能データと前記肺画像データとを組み合わせる再構成システム(362)と、
    を備え、
    第1の位置における前記肺の第1の部分がスキャンされ、
    前記再構成システム(362)は、前記第1の位置における前記肺の第1の画像を再構成し、
    第2の位置における前記肺の第2の部分がスキャンされ、
    前記再構成システム(362)は、前記第2の位置における前記肺の第2の画像を再構成し、
    前記肺の異常を検出するために、抽出された局所的な肺機能データが前記第1及び第2の画像組み合わせる、
    システム(8、300)。
  2. 前記肺機能データと前記肺画像データとを記憶する記憶装置と、前記肺機能データと前記肺画像データとを表示するするディスプレイを更に備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム(8、300)。
  3. 前記イメージング・スキャンは持続する33msよりも短い掃引で画像データを生成することを特徴とする請求項1に記載のシステム(8、300)。
  4. 前記イメージング・スキャンは持続する50msよりも短い掃引で画像データを生成することを特徴とする請求項1に記載のシステム(8、300)。
  5. 前記再構成システム(362)が、肺の減弱対時間のプロットを生成することを特徴とする請求項1に記載のシステム(8、300)。
  6. 前記データ収集システム(360)は、前記肺の空気の流れと肺気量の少なくとも1つが変化するときの肺画像データを動的に取得することを特徴とする請求項1に記載のシステム(8、300)。
  7. 前記データ収集システム(360)は、前記肺の空気の流れと肺の空気容量の少なくとも1つが一定に保たれるときの肺画像データを取得することを特徴とする請求項に記載のシステム(8、300)。
  8. 前記トリガは、前記イメージング・スキャンのために前記肺の一部を特定するために患者のプレビュー・スキャンをトリガすることを特徴とする請求項1に記載のシステム(8、300)。
  9. 患者(20)の肺機能を測定し、前記肺の空気の流れと肺の空気体積の少なくとも1つに基づく局所的な肺機能データを生成する肺活量計(370)を更に含むことを特徴とする請求項に記載のシステム(8、300)。
  10. 前記トリガは、前記肺活量計(370)からの前記局所的な肺機能データに基づいて前記イメージング・スキャンをトリガすることを特徴とする請求項に記載のシステム(8、300)。
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