JP4361715B2

JP4361715B2 - Polylactic acid different shrinkage mixed yarn

Info

Publication number: JP4361715B2
Application number: JP2002177256A
Authority: JP
Inventors: 石田　　央; 隆雄大河内
Original assignee: Nippon Ester Co Ltd
Current assignee: Nippon Ester Co Ltd
Priority date: 2002-06-18
Filing date: 2002-06-18
Publication date: 2009-11-11
Anticipated expiration: 2022-06-18
Also published as: JP2004019057A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、土壌や大気中で生分解し、かつソフトな風合に優れ、膨らみ感のある風合いを有する織編物を得るのに好適なポリ乳酸異収縮混繊糸に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
ポリエステル繊維は、力学的性質、熱安定性、ウォツシヤブル性等に優れており、衣料用、産業資材用、インテリア用等極めて広い分野に使用されている。その中で、一般衣料用途、スポーツ衣料等の織編物には着用時の快適性の面から、ストレッチ性や風合い等の性能も要求されており、現在までに織編物に伸縮性を持たせる方法が種々提案されている。
【０００３】
例えば、優れたソフト性、豊かな膨らみ感を有する布帛を得る方法として、各糸条群の熱処理方法を異ならせ、熱処理履歴の異なる糸条を混繊し、異収縮混繊糸とすることがよく知られている。
しかし、このようなポリエステル繊維を含め、ポリオレフイン、ポリアミド等の合成繊維は、使用した後自然界に放置されると、分解され難く、地球環境の保護の面から様々な問題を生じている。例えば、これらの生活衣料品等は分解されにくいため、使用後に一部はリサイクルされるが、その大半は焼却等の処理が必要となるため、その廃棄に制限があった。
このような問題を解決するために、土中又は水中で分解される布帛を用いることが考えられてきたが、充分なものは得られていない。
【０００４】
従来の生分解性ポリマーとしては、セルロース、セルロース誘導体、キチン、キトサン等の多糖類、タンパク質、ポリ３−ヒドロキシプチレートや３−ヒドロキシプチレートと３−ヒドロキシバリレートの共重合体等の微生物により作られるポリマー、ポリグリコリド、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン等の脂肪族ポリエステルが知られている。
【０００５】
その中で、主に使用されているセルロース系のコットン、再生セルロースは安価であるが、熱可塑性でないため用途が限定されている。また、微生物により作られるポリ３−ヒドロキシプチレート、３−ヒドロキシプチレートと３−ヒドロキシバリレートの共重合体等は、高価で汎用には向いておらず、また強度が低いという問題があった。さらに、ポリカプロラクトン、ポリプチレンサシサクシネートは、溶融紡糸可能な熱可塑性である生分解性ポリマーであるが、融点が低く、耐熱性という点で問題があった。
【０００６】
また、同様に熱可塑性樹脂であるポリ乳酸は、溶融紡糸が容易で、耐熱性もあり、特開平6-248511号公報、特開2001-40527号公報等で種々のポリ乳酸繊維が提案されている。しかしながら，これらの繊維は、ソフト性、風合いなどの面で不満足な点があり、一般衣料用途に使用するための改善が望まれているが、ソフト性等の風合を満足するものはなかった。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題を解決し、土壌や大気中で生分解性を示し、かつ、ソフトな風合に優れ、豊かな膨らみ感を有する織編物を得るのに好適なポリ乳酸異収縮混繊糸を提供することを技術的な課題とするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するために、鋭意検討を重ねた結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、Ｄ−乳酸の含有率が異なる２種類のポリ乳酸糸条を用い、Ｄ−乳酸の含有率が高く、高収縮性のポリ乳酸糸条Ａと、Ｄ−乳酸の含有率が低く、低収縮性のポリ乳酸糸条Ｂからなる混繊糸であって、ポリ乳酸糸条Ａの沸水収縮率が３０％以下であり、かつポリ乳酸糸条Ａとポリ乳酸糸条Ｂとの沸水収縮率の差が５％以上であって、ポリ乳酸糸条Ａ及びポリ乳酸糸条Ｂとが下記式（１）を満足することを特徴とするポリ乳酸異収縮混繊糸を要旨とするものである。
（１）式：５≦ＤＡ％−ＤＢ％≦１２
ただし、ＤＡ％：ポリ乳酸糸条Ａに含まれるＤ−乳酸の含有率（質量％）
ＤＢ％：ポリ乳酸糸条Ｂに含まれるＤ−乳酸の含有率（質量％）
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明のポリ乳酸異収縮混繊糸は、高収縮性のポリ乳酸糸条Ａと、ポリ乳酸糸条Ａより低収縮性のポリ乳酸糸条Ｂとを混繊した異収縮混繊糸である。
【００１０】
本発明でいうポリ乳酸糸条とは、ポリ乳酸及び／又はポリ乳酸を主体とする共重合物で形成された糸条である。ポリ乳酸を製造するための乳酸は、Ｄ体とＬ体の混合物である。ポリ乳酸を主体とする共重合物としては、乳酸（Ｄ体のみ、Ｌ体のみ、Ｄ体とＬ体の混合物のいずれでもよい）と、例えば ε−カプロラクトン等の環状ラクトン類、α−ヒドロキシ酪酸、α−ヒドロキシイソ酪酸、α−ヒドロキシ青草酸等のα−オキシ酸類、エチレングリコール、１，４−ブタンジオール等のグリコール類、コハク酸、セバシン酸等のジカルボン酸類から選ばれるモノマーの一種又は二種以上とを共重合したものが挙げられる。共重合の割合としては、乳酸 100質量部に対して、共重合させるモノマーは10質量部以下が好ましく、５質量部以下がより好ましい。
【００１１】
また、本発明の異収縮混繊糸は、ポリ乳酸糸条Ａの沸水収縮率が30％以下、好ましくは15〜25％であり、かつ、ポリ乳酸糸条Ａとポリ乳酸糸条Ｂとの沸水収縮率の差が５％以上、好ましくは５〜15％である収縮特性を有することが必要である。
【００１２】
ここでいう沸水収縮率とは、次の方法で測定されるものである。
すなわち、異収縮混繊糸を構成するポリ乳酸糸条Ａとポリ乳酸糸条Ｂとを分割して、それぞれを検尺機で20回かせ取りを行い、1/33.3(cN/dtex) の荷重下で糸長L0を測定し、次いで無荷重下で沸水中に入れ30分間処理する。その後、風乾し、再度1/33.3(cN/dtex) の荷重下で収縮後の長さL1を測定し、沸水収縮率を次式で算出するものである。
沸水収縮率（％）＝〔(L0 −L1）／L0〕×100
【００１３】
本発明において、ポリ乳酸糸条Ａの沸水収縮率が30％を超えると、収縮により風合が硬化し、ソフトな風合が得られないばかりか、製糸時、加工時の工程通過性の悪化や、寸法安定性の低下が起こるため好ましくない。また、ポリ乳酸糸条Ａとポリ乳酸糸条Ｂとの沸水収縮率の差が５％未満になると、膨らみ感が不足し、通常のポリ乳酸繊維と何ら変わりがなくなるため、目的とする風合が得られなくなる。
【００１４】
本発明の異収縮混繊糸は、高収縮性のポリ乳酸糸条Ａと、ポリ乳酸糸条Ａより低収縮性のポリ乳酸糸条Ｂとを、混繊した糸条であり、両糸条間の、延伸や熱処理時の収縮率差を利用して、通常は織編物にした後で糸長差を発現させるものである。そして、ポリ乳酸糸条Ａとポリ乳酸糸条Ｂに含まれるＤ−乳酸の含有量の差が大きい程、糸長差の発現に有利である。しかし、ポリ乳酸糸条Ａとポリ乳酸糸条Ｂに含まれるＤ−乳酸含有量の差が12質量％を超えると、特にポリ乳酸糸条Ａに含まれるＤ−乳酸量が増えてしまうため、ポリ乳酸糸条Ａの融点が低下し、混繊糸を熱処理した際に膠着又は融解が起こるため十分な糸長差が発現せず、布帛の風合を硬くするため好ましくない。また、ポリ乳酸糸条Ａとポリ乳酸糸条ＢとのＤ−乳酸含有量差が５質量％未満になると、各糸条間での収縮差が少なくなり、糸長差による膨らみ感の発現が乏しくなるため好ましくなく、ポリ乳酸糸条Ａとポリ乳酸糸条Ｂに含まれるＤ−乳酸の含有量の差は前記▲１▼式のように５〜１２質量％、特に 5.5〜９質量％が好ましい。
【００１５】
本発明の異収縮混繊糸を構成する糸条Ａ、Ｂの各単繊維の断面形状は、円形、長円形、多角形、多葉型、その他各種の非円形（異形）等任意に選択することができる。繊度も同様に使用目的に応じて任意に選ばれるが、通常の衣料用途では、単糸繊度0.5 〜20dtex程度の範囲、特に1.0 〜10dtexの範囲が好ましく用いられる。
【００１６】
本発明の複合繊維には、各種顔料、染料、着色剤、撥水剤、吸水剤、難燃剤、安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、金属粒子、無機化合物粒子、結晶核剤、滑剤、可塑剤、抗菌剤、香料その他の添加剤を混合することができる。
【００１７】
次に、本発明のポリ乳酸異収縮混繊糸の製法例について説明する。
糸条Ａ用のポリ乳酸と、糸条Ｂ用のポリ乳酸とを別々に溶融、紡糸し、紡出糸条を横吹付装置や環状吹付装置等の公知の冷却装置を用いて吹付風により冷却した後、油剤を付与し、引取ローラを介して捲取機に糸条Ａ用と糸条Ｂ用の未延伸糸として別々に捲取る。曳糸性を考慮すると、引取ローラの速度は８００〜３５００ｍ／分であることが好ましい。
次いで、得られた未延伸糸を図１に示す延伸装置でそれぞれ延伸を行い、合糸して目的とするポリ乳酸異収縮混繊糸を得る。
【００１８】
すなわち、ポリ乳酸糸条Ａ用の未延伸糸１とポリ乳酸糸条Ｂ用の未延伸糸２とをガイド３、供給ローラ４介して加熱された延伸ローラ５に供給し、次いで、未延伸糸２のみを加熱板６に接触させて熱処理を施し、未延伸糸１は加熱板６から離して熱処理を施すことなく延伸を行い、延伸後の両糸条Ａ、Ｂを引き揃えガイド８で引き揃えた後、ローラ９を介してパーン10に巻き取る。なお、図中、７は引き出しガイドである。
【００１９】
上記の製造法において、溶融紡糸時のポリ乳酸Ａ、Ｂの温度は特に限定されるものではないが、ポリ乳酸樹脂の融点以上、２３０℃以下、特にポリ乳酸樹脂の融点以上、２１０℃以下であるであることが望ましい。溶融紡糸時のポリ乳酸樹脂の温度が２３０℃を超えると、ラクチドを再生成して熱劣化しやすくなる。
【００２０】
【実施例】
次に、本発明を実施例によって具体的に明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、実施例における特性値等の測定法は、次のとおりである。
(1) 相対粘度（ηＲ）
フェノール／四塩化エタンの等質量混合溶液を溶媒とし、ウベローデ粘度計を使用して、温度20℃で測定した。
(2) Ｌ・Ｄ−乳酸の含有率（％）
純水と１Ｎの水酸化ナトリウムのメタノール溶液の等質量混合液を溶媒とし、高速液体クロマトグラフィー（ＨＰＬＣ）法により測定した。カラムには、sumic hiral OA6100を使用し、ＵＶ吸収測定装置により検定した。
(3) 沸水収縮率（％）
本文中に記載の方法で測定した。
(4) 風合評価（ソフト感、膨らみ感）
混繊糸を経糸密度71本／2.54cm、緯糸密度66本／2.54cmの羽二重に製織し、精錬した後、 100℃で30分間煮沸した。得られた布帛を10人のパネラーの触感による官能検査により、下記５段階評価により採点した。
１点：風合不良、２点：風合やや不良、３点：風合普通、４点：風合良好、５点：風合非常に良好
評価は、10人のパネラーの合計点により評価した。そして、風合評価の合計点が35点以上を合格点とした。
【００２１】
実施例１
糸条Ａ用のポリ乳酸としてＤ−乳酸の含有率が７質量％であるＬ−乳酸を主体とするポリ乳酸を用い、糸条Ｂ用のポリ乳酸としてＤ−乳酸の含有率が 1.2質量％であるＬ一乳酸を主体とするポリ乳酸を用い、各々のポリ乳酸を紡糸温度２１０℃で溶融し、吐出量を10g/分とし、24孔のノズルを用いて、引き取り速度1000m/分で引き取り、糸条Ａ用と糸条Ｂ用の未延伸糸を得た。
次いで、得られた未延伸糸を図１に示す方法でそれぞれ延伸を行い、110dtex/48f の異収縮混繊糸を得た。
【００２２】
このとき、ポリ乳酸糸条Ａ及び、ポリ乳酸糸条Ｂを供給ローラ４介して70℃に加熱された延伸ローラ５に供給した。次いで、ポリ乳酸糸条Ｂのみを加熱板６に接触させて熱処理を施し、ポリ乳酸糸条Ａは加熱板から離して熱処理を施すことなく延伸倍率 2.0倍で延伸を行い、両糸条をガイド８で引き揃えた後、延伸速度500m／分で巻き取った。
【００２３】
得られた異収縮混繊糸の物性は、繊度108dtex 、強度3.1cN/dtex、伸度28％であり、このときのポリ乳酸糸条Ａの沸水収縮率は21％、ポリ乳酸糸条Ｂの沸水収縮率は12％であった。その異収縮混繊糸の風合い評価を行ったところ、膨らみ感、ソフト性ともに非常に優れたものであった。
【００２４】
実施例２〜７、比較例１〜４
ポリ乳酸糸条Ａ及びＢのＤ−乳酸の含有量を表１記載のように変更し、その他は実施例１と同様な方法により、ポリ乳酸異収縮混繊糸を得た。
得られた混繊糸の評価結果を表１に示す。
【００２５】
【表１】

【００２６】
表１から明らかなように、実施例１〜４は、本発明の要件を満たす異収縮混繊糸の性能を有しているため、良好な風合いを有するものとなった。
【００２７】
一方、比較例１は、使用したポリ乳酸糸条ＡのＤ−乳酸の含有量が多いため、ポリ乳酸糸条Ａの収縮率が高くなりすぎ、収縮による風合い硬化が発生し、十分なソフト性を得ることができなかった。また、比較例２は、ポリ乳酸糸条Ａ、Ｂ間のＤ−乳酸の含有量差が小さくて、ポリ乳酸糸条Ａ、Ｂ間に十分な収縮差が発生しないため、膨らみ感、ソフト性に欠けた風合いとなった。さらに、比較例３の糸条は、ポリ乳酸糸条Ａ、Ｂ間のＤ−乳酸の含有量差が大きすぎるため、ポリ乳酸糸条Ａの収縮率が高くなり、収縮率による風合い硬化が発生し、十分なソフト性を得ることができなかった。
【００２８】
【発明の効果】
本発明によれば、土壌や大気中で生分解性を示し、製糸性よく製造することができ、ソフトな風合いに優れ、膨らみ感のある織編物を得るのに好適なポリ乳酸異収縮混繊糸が提供される。
【００２９】
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のポリ乳酸異収縮混繊糸を製造するための一実施態様を示す概略工程図である。
【符号の説明】
１ポリ乳酸糸条Ａ用の未延伸糸
２ポリ乳酸糸条Ｂ用の未延伸糸
３ガイド
４供給ローラ
５加熱ローラ
６加熱板
７引き出しガイド
８引き揃えガイド
９ローラ
10 パーン[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a polylactic acid different shrinkage mixed yarn suitable for obtaining a woven or knitted fabric that is biodegradable in soil or air, has an excellent soft texture, and has a feeling of swelling.
[0002]
[Prior art]
Polyester fibers are excellent in mechanical properties, thermal stability, washability and the like, and are used in a very wide range of fields such as clothing, industrial materials, and interiors. Among them, woven and knitted fabrics such as general clothing and sports clothing are also required to have performance such as stretchability and texture from the aspect of comfort during wearing. Various proposals have been made.
[0003]
For example, as a method of obtaining a fabric having excellent softness and a rich swell feeling, different heat treatment methods for each yarn group may be used, and yarns having different heat treatment histories may be mixed to form a different shrinkage mixed yarn. well known.
However, synthetic fibers such as polyolefins and polyamides, including such polyester fibers, are difficult to be decomposed when used in nature after use, causing various problems in terms of protecting the global environment. For example, these daily apparel are difficult to disassemble and are partly recycled after use, but most of them require treatment such as incineration, so that their disposal is limited.
In order to solve such a problem, it has been considered to use a fabric that is decomposed in soil or water, but a sufficient fabric has not been obtained.
[0004]
Conventional biodegradable polymers include microorganisms such as cellulose, cellulose derivatives, polysaccharides such as chitin and chitosan, proteins, poly 3-hydroxy propylate, and copolymers of 3-hydroxy propylate and 3-hydroxy valerate. Polymers to be made, aliphatic polyesters such as polyglycolide, polylactic acid, polycaprolactone and the like are known.
[0005]
Among them, cellulose-based cotton and regenerated cellulose that are mainly used are inexpensive, but their use is limited because they are not thermoplastic. In addition, poly-3-hydroxy propylate, a copolymer of 3-hydroxy propylate and 3-hydroxy valerate produced by microorganisms are expensive, unsuitable for general use, and have a problem of low strength. . Furthermore, polycaprolactone and polybutylene succinate are thermoplastic biodegradable polymers that can be melt-spun, but have a problem in that they have a low melting point and heat resistance.
[0006]
Similarly, polylactic acid, which is a thermoplastic resin, is easy to melt-spin and has heat resistance, and various polylactic acid fibers have been proposed in JP-A-62-248511 and JP-A-2001-40527. Yes. However, these fibers are unsatisfactory in terms of softness, texture, etc., and improvements for use in general clothing applications are desired, but none of them satisfy the texture, such as softness. .
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention solves the above problems, is polylactic acid different shrinkage mixture suitable for obtaining a woven or knitted fabric that exhibits biodegradability in soil or air, has an excellent soft texture, and has a rich swell feeling. Providing fiber yarn is a technical issue.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The inventors of the present invention have reached the present invention as a result of intensive studies in order to solve the above problems. That is, the present invention uses two types of polylactic acid yarns having different D-lactic acid content rates, a high D-lactic acid content rate, a highly shrinkable polylactic acid yarn A, and a D-lactic acid content rate. And a low-shrinkage polylactic acid yarn B, wherein the polylactic acid yarn A has a boiling water shrinkage of 30% or less, and the polylactic acid yarn A and the polylactic acid yarn B The gist of the polylactic acid different shrinkage mixed yarn is characterized in that the difference in boiling water shrinkage is 5% or more and the polylactic acid yarn A and the polylactic acid yarn B satisfy the following formula (1): To do.
(1) Formula: 5 ≦ DA% −DB% ≦ 12
However, DA%: content of D-lactic acid contained in polylactic acid yarn A (mass%)
DB%: Content (% by mass) of D-lactic acid contained in the polylactic acid yarn B
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The polylactic acid different shrinkage mixed yarn of the present invention is a different shrinkage mixed yarn obtained by mixing a high-shrinkage polylactic acid yarn A and a polylactic acid yarn B having a lower shrinkage than the polylactic acid yarn A. .
[0010]
The polylactic acid yarn referred to in the present invention is a yarn formed of polylactic acid and / or a copolymer mainly composed of polylactic acid. Lactic acid for producing polylactic acid is a mixture of D-form and L-form. Copolymers mainly composed of polylactic acid include lactic acid (only D form, only L form, or a mixture of D form and L form), cyclic lactones such as ε-caprolactone, α-hydroxybutyric acid, and the like. , One or two monomers selected from α-oxyacids such as α-hydroxyisobutyric acid and α-hydroxycyanovaleric acid, glycols such as ethylene glycol and 1,4-butanediol, and dicarboxylic acids such as succinic acid and sebacic acid What copolymerized more than seed | species is mentioned. The proportion of copolymerization is preferably 10 parts by mass or less, more preferably 5 parts by mass or less, based on 100 parts by mass of lactic acid.
[0011]
In the different shrinkage mixed yarn of the present invention, the boiling rate of the polylactic acid yarn A is 30% or less, preferably 15 to 25%, and the polylactic acid yarn A and the polylactic acid yarn B are It is necessary that the difference in boiling water shrinkage is 5% or more, preferably 5 to 15%.
[0012]
The boiling water shrinkage referred to here is measured by the following method.
That is, the polylactic acid yarn A and the polylactic acid yarn B constituting the different shrinkage mixed fiber are divided, and each is squeezed 20 times with a measuring machine, and the load is 1 / 33.3 (cN / dtex) The yarn length L0 is measured below and then placed in boiling water under no load and treated for 30 minutes. Thereafter, the sample is air-dried, the length L1 after shrinkage is measured again under a load of 1 / 33.3 (cN / dtex), and the boiling water shrinkage rate is calculated by the following equation.
Boiling water shrinkage (%) = [(L0-L1) / L0] x 100
[0013]
In the present invention, when the boiling water shrinkage ratio of the polylactic acid yarn A exceeds 30%, the texture is hardened due to the shrinkage and a soft texture cannot be obtained, and the process passability during yarn production and processing deteriorates. In addition, the dimensional stability is lowered, which is not preferable. Also, if the difference in boiling water shrinkage between the polylactic acid yarn A and the polylactic acid yarn B is less than 5%, the feeling of swelling will be insufficient, and there will be no change from normal polylactic acid fiber. Cannot be obtained.
[0014]
The different shrinkage mixed yarn of the present invention is a yarn obtained by mixing a high-shrinkage polylactic acid yarn A and a polylactic acid yarn B having a lower shrinkage than the polylactic acid yarn A, and both yarns. By utilizing the difference in shrinkage during stretching and heat treatment, the yarn length difference is usually expressed after forming a woven or knitted fabric. And the larger the difference in the content of D-lactic acid contained in the polylactic acid yarn A and the polylactic acid yarn B, the more advantageous the expression of the yarn length difference. However, if the difference in the D-lactic acid content contained in the polylactic acid yarn A and the polylactic acid yarn B exceeds 12% by mass, the amount of D-lactic acid contained in the polylactic acid yarn A will increase. The melting point of the polylactic acid yarn A is lowered, and when the blended yarn is heat-treated, sticking or melting occurs. Therefore, a sufficient yarn length difference does not appear, and the fabric feel becomes hard, which is not preferable. Moreover, when the D-lactic acid content difference between the polylactic acid yarn A and the polylactic acid yarn B is less than 5% by mass, the shrinkage difference between the respective yarns is reduced, and the expression of swelling due to the yarn length difference is exhibited. It is not preferable because it becomes poor, and the difference in the content of D-lactic acid contained in the polylactic acid yarn A and the polylactic acid yarn B is 5 to 12% by mass, particularly 5.5 to 9% by mass as shown in the above formula (1). preferable.
[0015]
The cross-sectional shape of each single fiber of the yarns A and B constituting the different shrinkage mixed yarn of the present invention is arbitrarily selected, such as a circle, an oval, a polygon, a multi-leaf type, and various other non-circular shapes (an irregular shape). be able to. Similarly, the fineness is also arbitrarily selected according to the purpose of use, but in normal apparel applications, a single yarn fineness range of about 0.5 to 20 dtex, particularly a range of 1.0 to 10 dtex is preferably used.
[0016]
The composite fiber of the present invention includes various pigments, dyes, colorants, water repellents, water absorbents, flame retardants, stabilizers, antioxidants, ultraviolet absorbers, metal particles, inorganic compound particles, crystal nucleating agents, lubricants, Plasticizers, antibacterial agents, fragrances and other additives can be mixed.
[0017]
Next, the example of the manufacturing method of the polylactic acid different shrinkage mixed fiber of this invention is demonstrated.
Polylactic acid for yarn A and polylactic acid for yarn B are melted and spun separately, and the spun yarn is cooled by blowing air using a known cooling device such as a horizontal spraying device or an annular spraying device. After that, an oil agent is applied, and the unwinded yarn for the yarn A and the yarn B is separately wound on the take-up machine via a take-up roller. Considering the spinnability, the take-up roller speed is preferably 800 to 3500 m / min.
Next, the obtained undrawn yarn is drawn by a drawing apparatus shown in FIG. 1 and combined to obtain a desired polylactic acid different shrinkage mixed yarn.
[0018]
That is, the undrawn yarn 1 for the polylactic acid yarn A and the undrawn yarn 2 for the polylactic acid yarn B are supplied to the heated drawing roller 5 through the guide 3 and the supply roller 4, and then the undrawn yarn 2 is brought into contact with the heating plate 6 and subjected to heat treatment. The undrawn yarn 1 is separated from the heating plate 6 without being subjected to heat treatment, and the drawn yarns A and B are drawn by the alignment guide 8. After being aligned, it is wound on the pan 10 via the roller 9. In the figure, reference numeral 7 denotes a drawer guide.
[0019]
In the above production method, the temperatures of the polylactic acids A and B at the time of melt spinning are not particularly limited, but are not less than the melting point of the polylactic acid resin and not more than 230 ° C., particularly not less than the melting point of the polylactic acid resin and not more than 210 ° C. It is desirable to be. When the temperature of the polylactic acid resin at the time of melt spinning exceeds 230 ° C., lactide is regenerated and heat deterioration is likely to occur.
[0020]
【Example】
EXAMPLES Next, although an Example demonstrates this invention concretely, this invention is not limited to these.
In addition, the measuring methods, such as a characteristic value in an Example, are as follows.
(1) Relative viscosity (ηR)
An equimass mixed solution of phenol / ethane tetrachloride was used as a solvent, and measurement was performed at a temperature of 20 ° C. using an Ubbelohde viscometer.
(2) L / D-lactic acid content (%)
It measured by the high performance liquid chromatography (HPLC) method by using the equal mass liquid mixture of the pure water and the methanol solution of 1N sodium hydroxide as a solvent. As the column, sumic hiral OA6100 was used, and assayed with a UV absorption measuring device.
(3) Boiling water shrinkage (%)
It was measured by the method described in the text.
(4) Feel evaluation (soft feeling, swelling feeling)
The blended yarn was woven into a double feather with a warp density of 71 / 2.54cm and a weft density of 66 / 2.54cm, refined, and boiled at 100 ° C for 30 minutes. The obtained fabric was scored according to the following five-grade evaluation by sensory test based on the touch of 10 panelists.
1 point: poor texture, 2 points: slightly bad texture, 3 points: normal texture, 4 points: good texture, 5 points: very good evaluation, evaluated by the total score of 10 panelists . And the total score of texture evaluation set 35 points or more as a passing score.
[0021]
Example 1
A polylactic acid mainly composed of L-lactic acid having a D-lactic acid content of 7% by mass as the polylactic acid for the yarn A is used, and a D-lactic acid content of 1.2% by mass as the polylactic acid for the yarn B. Each polylactic acid is melted at a spinning temperature of 210 ° C., the discharge rate is 10 g / min, and is taken out at a take-up speed of 1000 m / min using a 24-hole nozzle. Unstretched yarns for yarn A and yarn B were obtained.
Next, the obtained undrawn yarn was drawn by the method shown in FIG. 1 to obtain a different shrinkage mixed yarn of 110 dtex / 48f.
[0022]
At this time, the polylactic acid yarn A and the polylactic acid yarn B were supplied to the drawing roller 5 heated to 70 ° C. via the supply roller 4. Next, only the polylactic acid yarn B is brought into contact with the heating plate 6 and subjected to heat treatment, and the polylactic acid yarn A is separated from the heating plate without being subjected to heat treatment and stretched at a draw ratio of 2.0 times to guide both yarns. After aligning at 8, the film was wound at a stretching speed of 500 m / min.
[0023]
The physical properties of the obtained different shrinkage mixed yarn were as follows: fineness 108dtex, strength 3.1cN / dtex, elongation 28%. Polylactic acid yarn A had a boiling water shrinkage of 21% and polylactic acid yarn B The boiling water shrinkage was 12%. When the texture of the different shrinkage mixed yarn was evaluated, the feeling of swelling and softness were both excellent.
[0024]
Examples 2-7, Comparative Examples 1-4
The content of D-lactic acid in the polylactic acid yarns A and B was changed as shown in Table 1, and polylactic acid different shrinkage mixed yarn was obtained by the same method as in Example 1.
Table 1 shows the evaluation results of the obtained mixed yarn.
[0025]
[Table 1]

[0026]
As is clear from Table 1, Examples 1 to 4 had a good texture because they had the performance of different shrinkage mixed yarn satisfying the requirements of the present invention.
[0027]
On the other hand, in Comparative Example 1, since the content of D-lactic acid in the used polylactic acid yarn A is large, the shrinkage rate of the polylactic acid yarn A becomes too high, and the texture hardening due to the shrinkage occurs, and the sufficient softness. Could not get. In Comparative Example 2, the difference in the content of D-lactic acid between the polylactic acid yarns A and B is small, and a sufficient shrinkage difference does not occur between the polylactic acid yarns A and B. The texture was lacking. Furthermore, since the yarn of Comparative Example 3 has an excessively large D-lactic acid content difference between the polylactic acid yarns A and B, the shrinkage rate of the polylactic acid yarn A is increased, and texture hardening due to the shrinkage rate occurs. However, sufficient softness could not be obtained.
[0028]
【The invention's effect】
According to the present invention, a polylactic acid different shrinkage mixed fiber that is biodegradable in soil and air, can be produced with good yarn-making properties, has an excellent soft texture, and is suitable for obtaining a woven or knitted fabric with a feeling of swelling. Yarn is provided.
[0029]
[Brief description of the drawings]
BRIEF DESCRIPTION OF DRAWINGS FIG. 1 is a schematic process diagram showing an embodiment for producing a polylactic acid different shrinkage mixed yarn of the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Undrawn yarn for polylactic acid yarn A 2 Undrawn yarn for polylactic acid yarn B 3 Guide 4 Supply roller 5 Heating roller 6 Heating plate 7 Drawer guide 8 Draw guide 9 Roller
10 Pan

Claims

Using two types of polylactic acid yarns with different D-lactic acid content, high D-lactic acid content, high shrinkage polylactic acid yarn A, and low D-lactic acid content, low shrinkage Of the polylactic acid yarn B, the boiling rate of the polylactic acid yarn A is 30% or less, and the difference in the boiling water shrinkage between the polylactic acid yarn A and the polylactic acid yarn B is 5% or more, and polylactic acid yarn A and polylactic acid yarn B satisfy the following formula (1).
(1) Formula: 5 ≦ DA% −DB% ≦ 12
However, DA%: D-lactic acid content (mass%) contained in polylactic acid yarn A
DB%: Content (% by mass) of D-lactic acid contained in the polylactic acid yarn B