JP4361619B2 - 容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、胴部周囲に新規な曲面構造を有する容器に関するもので、より詳細には、独特な装飾効果を有すると共に、耐変形性乃至耐外圧強度、耐転動性、把持性などに優れた包装容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
包装容器の分野において、種々の目的で、容器の胴部表面に種々の凹凸形状を設けることは既に広く行われている。例えば、容器の補強のための周状ビード、容器内の減圧吸収のためのピラー・パネル構造などがその例である。
【0003】
特公平7−5128号公報には、缶胴の少なくとも一部に周状多面体壁が形成され、該多面体壁は構成単位面と、構成単位面同士が接する境界稜線及び境界稜線同士が交わる交叉部を有し、該境界稜線及び交叉部は構成単位面に比べて相対的に容器外側に凸となっており、構成単位面は対向する交叉部間で滑らかに窪んだ部分を有し、構成単位面の周方向に隣合った容器軸方向配列が位相差をなしており、且つ構成単位面の窪んだ部分は式
5t≦R≦r
式中、tは缶胴の厚み(mm)、rは缶胴の半径(mm)、Rは曲率
半径(mm)である、
を満足する曲率半径を有することを特徴とする耐変形性及び装飾効果に優れた薄肉金属容器が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ビード成形では成形前に印刷を施す必要性があり、成形後には印刷像が歪むという美観上の問題があると共に、耐圧性等の向上効果も期待したほどではなく、現在では余り採用されるに至っていない。
【0005】
一方、容器胴部の表面に周状多面体壁を形成させた容器では、境界稜線同士が交差する交叉部(頂点)が存在するため、この胴部では被覆や印刷インク層にダメージを発生しやすく、容器の美観の点でも、また耐腐食性の点でも未だ満足しうるものではない。
【0006】
更に、容器胴部に凹凸を有する公知の包装容器は何れも、その成形や加工に際し、素材の伸び縮みを伴うものであり、これが使用できる素材の種類を制限したり、成形や加工の手段を非能率的なものとしたり、或いは成形後の容器の耐腐食性或いはバリアー性を低下させたりする原因となっている。
【0007】
本発明者らは、容器胴部に、素材の伸び縮みを発生することなく、凹凸面を有する容器の成形について検討した。その結果、軸方向に延びる波線を稜線として折り曲げた構成の波形曲面がこの目的にかなうことを見出し、本発明に到達した。
【0008】
即ち、本発明の目的は、容器の胴部に、素材の伸び縮みを発生することなく、波形曲面構造が形成され、独特な装飾効果を有すると共に、耐変形性乃至耐外圧強度、耐転動性、把持性等に優れた、新規な波形曲面構造を胴部に有する包装容器を提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、胴部軸方向に波打つ少なくとも4面以上の曲面が胴部の少なくとも一部の周囲に形成されており、この曲面は全体として胴部の軸方向に延びる一対の互いに交差することのない波線を稜線としており、前記波線は4本以上の偶数本であって、隣り合う対が胴部軸線を通る面に対して対称となるように形成され、且つ前記波線が平面上に位置するように配置され、任意の波打ち曲面における水平方向断面が直線であって、波打つ曲面が少なくとも2回以上波打つことを特徴とする容器が提供される。
本発明の容器においては、胴部の周囲長が任意の水平方向横断面において一定であることもできるし、或いは胴部の周囲長が容器軸方向に一定の比率で増大し或いは減少する関係にあることもできる。
また、前記波線は、サインウエーブ、角の丸められた三角波、または二次曲線の凸部が交互につながった波線であることもできる。
更に、胴部側壁は、金属或いは樹脂被覆金属で形成されていてもよいし、プラスチック或いはプラスチックと他の材料との積層体で形成されていてもよく、また紙或いは紙と他の材料との積層体で形成されていてもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
[作用]
本発明の容器は、
(1)胴部軸方向に波打つ少なくとも4面以上の曲面が胴部の少なくとも一部の周囲に形成されていること、
(2)この曲面は全体として胴部の軸方向に延びる一対の互いに交差することのない波線を稜線としていること、
(3)前記波線は4本以上の偶数本であって、隣り合う対が胴部軸線を通る面に対して対称となるように形成されていること、
及び
(4)前記波線が平面上に位置するように配置されていること、
が顕著な特徴である。
【0011】
本発明の容器の原理を示す図1及び図2において、図1は容器胴部の斜視図であり、図2は胴部の平面への展開図である。この容器1は、容器の軸方向に波打つ曲面2と曲面3とが周方向に交互に配置されて形成されている。軸方向に波立つとは、この曲面に沿って軸方向に移動すると、波の山4と波の谷5とが交互に現れることを意味する。
【0012】
一方の曲面2は、波線6aと波線7aとを稜線として形成されており、他方の曲面3は波線7aと波線6bとを稜線として形成されている。これらの波線6a‥、7a‥は、容器の周方向には波打っているが、全体として容器の軸方向に延びており、周方向に隣り合う波線6aと7a、波線7aと6bとは互いに交差することなく延びており、これらの波線間には一定幅以上の間隔が設けられている。
【0013】
隣り合う波線は容器軸線を通る中心面に対して対称に形成され、例えば波線6aと波線7aとは中心面Mに対して対称であり、この中心面Mからみて、波線6aの山9と波線7aの山9とが、また波線6aの谷10と波線7aの谷10とがそれぞれ対向している。この関係は、波線7aと波線6bとの関係においても全く同様である。
【0014】
これらの関係は、波線の数が4本以上の偶数本であり且つ曲面の数も4面以上の偶数面において可能となるものである。
【0015】
また、本発明の容器においては、波線6a‥及び波線7a‥は何れも、それらの屈曲構造にかかわらず、同一平面上に位置するという特徴がある。即ち、図1の斜視図と図2の平面展開図とを対比すると明らかなとおり、図1の波形曲面構造は、図2の平面を波線6a‥及び波線7a‥の部分で折り曲げた構造に相当するものであり、波線6a‥及び波線7a‥が何れも平面上に位置することが了解される。
【0016】
更に、図1及び図2に示す具体例では、容器胴部の水平方向断面における周囲長がどの位置においても一定であるという特徴もある。即ち、図3は、図2の位置A、B及びCにおける断面を示したものであるが、図2の位置A、B及びCにおける横方向寸法が同一であることからも明らかなとおり、図2の平面を波線6a‥及び波線7a‥の部分で折り曲げた構造に相当する図1の容器でも、位置A、B及びCにおける断面での周の長さは互いに等しく、一定となっているのである。
勿論、本発明の容器は、胴部の周囲長が一定の容器に限定されず、胴部の周囲長が容器軸方向に一定の比率で増大し或いは減少する関係にある容器であってもよい(これについては後述する)。
【0017】
また、図3を参照することによって明らかなとおり、任意の波打ち曲面2または3における水平方向断面が実質上直線となっていることも明らかである。更にまた、同一の波打ち曲面2(または3)が実質上直線の平行移動の軌跡からなること、即ち、同一の波打ち曲面2(または3)について、任意の複数の水平方向断面が形成する直線は、互いに平行な関係にあることも了解される。
【0018】
本発明の容器において、波打ち曲面が面対称な波線の稜線間に形成されることは既に指摘したが、これら対となった波線間の間隔の最も狭い部分が曲面の波の山4となり、間隔の最も広い部分が曲面の波の谷5となるように、隣り合う波打ち曲面が組み合わされる。
【0019】
本発明の容器においては、上記のように波打ち曲面が波線を介して交互に組み合わされるので、特異な立体構造が容器表面に現出させることができ、特異な外観を与えることができる。また、容器表面に印刷等が施されている場合にも、印刷像の変形の程度を小さく抑制することができ、美観を損なうことがない。
【0020】
また、上記の波打ち曲面が組み合わされた容器では、同一の肉厚の円筒容器と比較して、缶に対する耐外圧強度が1.2倍以上、特に1.5倍以上に向上させ得るという利点がある(後述する実施例1参照)。かくして、本発明を密封容器の内部が減圧となる容器に適用すると、素材の厚みを薄くしながら十分な耐外圧強度を得ることができ、素材の節約及び容器の軽量化の点で顕著な利点がある。しかも、器壁を薄肉化できるので、内容物の冷却や加温の際の効率もよくなるという利点もある。
【0021】
更に、本発明の容器では、外面に波打ち曲面が形成されており、容器を手で把持する際、波谷部に指が係合するため、滑ることなく、把持が容易になるという利点もある。
【0022】
また、本発明の容器では、波打ち曲面が波線での折り曲げとなった構造であるので、円周方向の圧縮および引張ひずみを生じることがなく、したがって、容器の内外表面にコーティングされているフィルムや塗料の物性を損なうことなく、また基体との密着性を損なうこともない。かくして、金属製容器では、金属の腐食や内容物への金属溶出を防止でき、耐内容物性に顕著に優れている。もっとも、容器の軸方向では板が曲げられることにより、曲げの内外面でそれぞれ圧縮・引張ひずみが生じる場合もあるが、曲面を滑らかな波打ち曲面とすることにより、トラブルの発生は回避することができる。
【0023】
更に、本発明の容器は、用いる素材に格別の制約を受けないという利点をも有している。例えば、紙或いは紙積層体は伸びや圧縮を伴うような加工は困難であるが、本発明の容器形状は、円筒或いはテーパ体を周方向に等長変換したものであり、素材の伸び縮みを生じていないので、安価でしかも廃棄処理の容易な紙或いは紙積層体を用いて容器を製造することができる。
【0024】
更にまた、本発明の容器は、耐転動性に優れているという利点をも有している。即ち、この容器では、波線が平面上に存在するため、容器を横に倒して平面上に置いた場合にも、前記並線が接地部となり、平面上を転がるのを防止することができる。
【0025】
本発明の容器はまた、巻締、クリンチ、カール加工、接着、ヒートシール等による蓋の施用が容易であるという付加的な利点もある。即ち、この容器胴部における波打ち曲面構造は、円筒体を波打ち曲面に等長変換したものであるので、蓋を施す開口部を円筒形に保つことが容易であり、従来もっとも普通に使用されている円形の蓋を容易に装着しうるわけである。
【0026】
[容器形状]
本発明において、波打ち曲面の稜線となる波線としては、サインウエーブ、角の丸められた三角波、または二次曲線の凸部が交互に逆向きにつながった波線等が挙げられる。二次曲線としては、円、楕円、放物線、双曲線がある。
【0027】
波線の例を示す図4において、Aはサインウエーブ、Bは角の丸められた三角波、Cは円の凸部が交互につながった波線、Dは楕円の凸部が交互につながった波線、Eは放物線の凸部が交互につながった波線、Fは双曲線の凸部が交互につながった波線であるが、波線の種類及び形状は勿論これらに限定されない。二次曲線の凸部が交互に逆向きにつながった波線では、凸部の接続部ではそれらの微分係数が同一であることが必要である。
【0028】
波線の山或いは谷は応力集中を避けるために滑らかであるのが好ましく、一般に山及び谷付近の最小曲率半径(R1 )は1乃至40mm、特に2乃至30mmの範囲にあるのが望ましい。この曲率半径が上記範囲よりも小さいと波線の山や谷に応力集中が生じる傾向があり、一方この曲率半径が上記範囲よりも大きくなると波打ち曲面がなだらかになりすぎて、前述した本発明の利点が損なわれることになる。
【0029】
波の振幅(S、波の山と谷との高さの1/2の値)は、容器の大きさによっても変化するが、一般的にいって(350ml缶を想定した場合)、1乃至20mm、特に2乃至10mmの範囲にあるのが好ましい。即ち、振幅が上記範囲を下回ると、波打ち曲面を設けることによる前述した効果が損なわれる傾向があり、振幅が上記範囲を上回ると、容器の変形の程度が大きすぎて美観が損なわれたり、容器の強度が低下したり、成形操作が困難となる傾向があると共に、容器の内容積も減少するので好ましくない。
【0030】
一方、波の周期(P、波の山と山と(或いは谷と谷と)の距離)は、容器の大きさや、波の振幅によっても変化するが、一般的にいって、一般に振幅Sの1乃至40倍、特に2乃至30倍の範囲にあるのが好ましい。即ち、周期が上記範囲を上回ると、波打ち曲面を設けることによる前述した効果が損なわれる傾向があり、一方周期が上記範囲を下回ると、容器の変形の程度が微細になりすぎて美観が損なわれたり、容器の強度が低下したり、成形操作が困難となる傾向があって、共に好ましくない。
【0031】
1本の波線における波の形状、波の振幅或いは周期は、図4に示すとおり、一定のものであってもよいし、波の形状、波の振幅或いは周期の異なるものが組み合わせで含まれていてもよい。例えば、波の振幅或いは周期の変化は断続的であっても、連続的であってもよい。図5には、このような複数の波の組み合わせを含む波線の数例を示しており、Aは異なる大きさの三角波(振幅も周期も異なる)を組み合わせた波線の例であり、Bは異なる大きさの円弧を組み合わせた波線の例(振幅及び周期を中央から上下方向に順次小さくしている例)であり、Cは異なる大きさの円弧を組み合わせた波線の例(振幅及び周期の大きいものと小さいものとを交互に設けている例)、Dは三角波と円弧とを交互に組み合わせた波線の例、Eは三角波を上側に円弧を下側に組み合わせた波線の例である。
【0032】
本発明において、隣り合う波線が互いに交差することなく離隔していることは既に指摘したとおりであるが、この離隔の程度(T、周方向に隣り合う波線間の最近接距離)は、前記振幅Sの0.05倍以上、特に0.1乃至10倍の範囲にあることが好ましい。
【0033】
本発明の容器において、容器の波打ち曲面の形状及び寸法は、波線における波の形状、並びに波の振幅及び周期を定めると、それに応じて必然的に定まる。波線の数は、既に指摘したとおり、4本以上の偶数本であるが、通常の包装容器では、一般に8乃至40本の範囲が好適である。
【0034】
波線、従って波打ち曲面を設ける範囲は、容器胴部の少なくとも一部に全周にわたって設けられていればよく、例えば容器の軸方向の全部に設けても、或いは容器中央部のみに設けてもよい。図6は、容器胴部の中央部のみに波打ち曲面を設けた例を示す。
【0035】
容器の中央部等の一部分のみに波打ち曲面を設ける場合、波線の周期は少なくとも1周期分、好適には2乃至20周期分設けることが、本発明の前述した効果を達成する上で好ましい。
【0036】
本発明の容器胴部では、波線に対する垂直断面でみて、隣り合う波打ち曲面の内面同士が波線の部分で曲率部を介して滑らかに接続されていることが耐内容物性の点で好ましい。図7は、容器胴部の波線に対する垂直断面を拡大して示したものであるが、隣り合う波打ち曲面の内面12、13同士が波線の部分で曲率部14を介して滑らかに接続されている。この曲率部14の曲率半径R2 は、一般に0.2乃至20mm、特に0.5乃至10mmの範囲にあることが望ましい。
【0037】
本発明の容器は、図1乃至3に示した胴部の水平断面の周囲長が任意の位置で一定であるものに限定されず、水平断面の周囲長が軸方向に向けて一定の比率で増大し或いは減少するものであってもよい。この例を示す図8(斜視図)及び図9(平面展開図)において、この容器胴部の下端15における半径rdに比して上端16における半径rtは大きく形成されていて、容器胴部における高さhにおける周囲長Lhは、容器の高さをHとしたとき、下記式
で表される。この容器において、波線6a‥及び波線7a‥の中心線が容器の軸を含む面上に位置するように設けられており、その他の形状は図1乃至図3の場合と同様である。また、この容器胴部を平面に展開すると図9に示すとおり、おおぎ型形状となる。
【0038】
[容器]
本発明は、金属、プラスチック、紙或いはそれらの積層体から形成された立体状の容器に適用できる。例えば、これらの素材、或いは複合材から成る缶、ボトル、カップ、ケース等に適用できる。以下その例について説明する。
【0039】
(1)缶詰用缶
缶詰用缶としては、金属素材或いは樹脂被覆金属素材の絞り・深絞り成形や絞り・しごき成形で形成されたシームレス缶(ツーピース缶)や、金属素材或いは樹脂被覆金属素材を筒状に成形し、対向する端縁部を溶接、接着、はんだ付等により接合したサイドシーム缶(スリーピース缶)等が挙げられる。
【0040】
缶胴に本発明の波打ち曲面を形成させるには、例えば、波線を稜線とする波打ち曲面を備えた内型(雄型)と前記波打ち曲面と補完的なパターンを有する外型(雌型)とで缶胴を挟み込み、缶胴に対する波線の転写と波線からの折り曲げとを行えばよい。
【0041】
この成形の原理を説明する図10(雄型)、図11(雌型)及びそれらを組み合わせた図12において、缶胴40内に挿入する内型(雄型)20の表面には、一対の波線21、22と、これらの波線を稜線とする波打ち曲面23とが形成されている。一方、缶胴外に配置する外型(雌型)30の表面にも、一対の波線31、32と、これらの波線を稜線とする波打ち曲面33とが形成されている。外型の波線31、32及び波打ち曲面33は、内型の波線21、22及び波打ち曲面23と補完的な関係にあるものである。これらの内型20及び外型30で缶胴を挟み込むことにより、缶胴に波線及び波打ち曲面を形成させることができる。図10乃至図12で示した装置では、缶胴の周方向の位置を一面相当分だけずらしながら、曲面の形成を行うことになるが、この成形操作を、内型及び外型を回転させて連続的に行うことも勿論可能である。
【0042】
この連続成形操作では、内型として、形成すべき缶胴の曲面パターンよりも2面分少ない曲面パターンを備えたロールを使用する(さもなくば、ロールの缶胴への挿入が困難となる)。小径ロールを用いた場合、缶胴円筒と波打ち曲面との等長変換の関係が厳密には成り立たなくなる。これを避けるため、内型ロールには、波線を正確に位置決めして優先的に設け、ロールに関して等長変換の関係は成り立たなくしている。このロールを使用することにより、缶胴には波線の形成が正確に行われ、ロールの1回転+2面分の回転により、曲面パターンの形成が円滑に行われる。
【0043】
缶を構成する金属板としては各種表面処理鋼板やアルミニウム等の軽金属板が使用される。表面処理鋼板としては、冷圧延鋼板を焼鈍後二次冷間圧延し、亜鉛メッキ、錫メッキ、ニッケルメッキ、電解クロム酸処理、クロム酸処理等の表面処理の一種または二種以上行ったものを用いることができる。好適な表面処理鋼板の一例は、電解クロム酸処理鋼板であり、特に10乃至200mg/m2 の金属クロム層と1乃至50mg/m2 (金属クロム換算)のクロム酸化物層とを備えたものであり、このものは塗膜密着性と耐腐食性との組合せに優れている。表面処理鋼板の他の例は、0.5乃至11.2g/m2 の錫メッキ量を有する硬質ブリキ板である。このブリキ板は、金属クロム換算で、クロム量が1乃至30mg/m2 となるようなクロム酸処理或いはクロム酸/リン酸処理が行われていることが望ましい。更に他の例としてはアルミニウムメッキ、アルミニウム圧接等を施したアルミニウム被覆鋼板が用いられる。これらの内でも、上記電解クロム酸処理鋼板に適用した場合に効果が特に大きい。
一方、軽金属板としては、所謂純アルミニウム板の他にアルミニウム合金板が使用される。耐腐食性と加工性との点で優れたアルミニウム合金板は、Mn:0.2乃至1.5重量%、Mg:0.8乃至5重量%、Zn:0.25乃至0.3重量%、及びCu:0.15乃至0.25重量%、残部がAlの組成を有するものである。これらの軽金属板も、金属クロム換算で、クロム量が3乃至300mg/m2 となるようなクロム酸処理或いはクロム酸/リン酸処理が行われていることが望ましい。
【0044】
金属板の厚みは、金属の種類、容器の構造、容器の用途或いはサイズによっても相違するが、一般に0.10乃至0.50mmの厚みを有するのがよく、この内でも表面処理鋼板の場合には、0.10乃至0.30mmの厚み、また軽金属板の場合には0.12乃至0.40mmの厚みを有するのがよい。
【0045】
本発明の容器の成形に先立って、金属板には樹脂の被覆を設けておくのが望ましく、この樹脂被覆は塗料の形で或いは樹脂フィルムの形で設けることができる。
【0046】
保護塗膜としては、熱硬化性樹脂塗料、例えば、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、フラン−ホルムアルデヒド樹脂、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂、ケトン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ビスマレイミド樹脂、トリアリルシアヌレート樹脂、熱硬化性アクリル樹脂、シリコーン樹脂、油性樹脂、或は熱可塑性樹脂塗料、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−マレイン酸−酢酸ビニル共重合体、アクリル重合体、飽和ポリエステル樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂塗料は単独でも2種以上の組合せでも使用される。これらの塗膜の厚みは、一般に1乃至40μmの厚みで設けられる。
【0047】
また、上記金属板上に被覆される熱可塑性樹脂としては、結晶性の熱可塑性樹脂が好ましく、その例として、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリルエステル共重合体、アイオノマー等のオレフィン系樹脂フィルム;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、エチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体等のポリエステル;ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン11、ナイロン12等のポリアミド;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン等を挙げることができる。
【0048】
被覆熱可塑性樹脂の金属板への被覆は、熱融着法、ドライラミネーション、押出コート法等により行われ、被覆樹脂と金属板との間に接着性(熱融着性)が乏しい場合には、例えばウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、酸変性オレフィン樹脂系接着剤、コポリアミド系接着剤、コポリエステル系接着剤等を介在させることができる。
【0049】
熱可塑性樹脂の厚みは、一般に3乃至50μm、特に5乃至40μmの範囲にあることが望ましい。フィルムを用いた熱融着の場合、未延伸のものでも延伸のものでもよい。
【0050】
特に好適なフィルムとして、エチレンテレフタレート単位を主体とするポリエステルを、T−ダイ法やインフレーション製膜法でフィルムに成形し、このフィルムを延伸温度で、逐次或いは同時二軸延伸し、延伸後のフィルムを熱固定することにより製造されたフィルムを挙げることができる。
【0051】
原料ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレートそのものも著しく制限された延伸、熱固定及びラミネート条件下で使用可能であるが、フィルムの到達し得る最高結晶化度を下げることが耐衝撃性や加工性の点で望ましく、この目的のためにポリエステル中にエチレンテレフタレート以外の共重合エステル単位を導入するのがよい。エチレンテレフタレート単位を主体とし、他のエステル単位の少量を含む融点が210乃至252℃の共重合ポリエステルの二軸延伸フィルムを用いることが特に好ましい。尚、ホモポリエチレンテレフタレートの融点は一般に255〜265℃である。
【0052】
用いるコポリエステルは、フィルムを形成するに足る分子量を有するべきであり、このためには固有粘度(I.V.)が0.55乃至1.9dl/g 、特に0.65乃至1.4dl/gの範囲にあるものが望ましい。
【0053】
ポリエステルフィルムと金属素材の間に所望により設ける接着プライマーは、金属素材とフィルムとの両方に優れた接着性を示すものである。密着性と耐腐食性とに優れたプライマー塗料の代表的なものは、種々のフェノール類とホルムアルデヒドから誘導されるレゾール型フェノールアルデヒド樹脂と、ビスフェノール型エポキシ樹脂とから成るフェノールエポキシ系塗料であり、特にフェノール樹脂とエポキシ樹脂とを50:50乃至5:95重量比、特に40:60乃至10:90の重量比で含有する塗料である。
【0054】
接着プライマー層は、一般に0.3乃至5μmの厚みに設けるのがよい。接着プライマー層は予め金属素材上に設けてもよく或いは予めポリエステルフィルム上に設けてもよい。
【0055】
金属製カップ状容器への成形は、側壁部が薄肉化されるようにそれ自体公知の手段、例えば絞り再絞りしごき加工、絞り引っ張り曲げ曲げ戻し再絞り加工、絞り引っ張り曲げ曲げ戻し再絞りしごき加工等で行われる。もちろん、再絞り工程、しごき工程を複数回行うことも可能である。
【0056】
例えば、深絞り引っ張り曲げ曲げ戻し成形(絞り−引っ張り曲げ曲げ戻し再絞り成形)によれば、被覆金属板から成形された前絞りカップを、このカップ内に挿入された環状の保持部材とその下に位置する再絞りダイスとで保持する。これらの保持部材及び再絞りダイスと同軸に、且つ保持部材内を出入し得るように再絞りポンチ配置する。再絞りポンチと再絞りダイスとを互いに噛みあうように相対的に移動させる。
【0057】
これにより、前絞りカップの側壁部は、環状保持部材の外周面から、その曲率コーナー部を経て、径内方に垂直に曲げられて環状保持部材の環状底面と再絞りダイスの上面とで規定される部分を通り、再絞りダイスの作用コーナー部により軸方向にほぼ垂直に曲げられ、前絞りカップよりも小径の深絞りカップに成形することができる。
【0058】
この際、再絞りダイスの作用コーナー部の曲率半径(Rd)を、素材元板厚(tB)の1乃至2.9倍、特に1.5乃至2.9倍の寸法とすることにより、側壁部の引張り曲げ曲げ戻しによる薄肉化を有効に行うことができる。のみならず、側壁部の下部と上部とにおける厚みの変動が解消され、全体にわたって均一な薄肉化が可能となる。一般に、缶胴の側壁部は下記数式
式中、tBは元板厚であり、tWは側壁部の厚みである。
で定義される薄肉化率が5乃至45%、特に5乃至40%の厚みに薄肉化することができる。
【0059】
深絞り缶の場合、下記数式
式中、Dは剪断したラミネート材の径であり、dはポンチ径である、
で、定義される絞り比RD は一段では1.1乃至2.0の範囲、トータルでは1.5乃至5.0の範囲にあるのがよい。
【0060】
また、再絞り或いは引っ張り曲げ曲げ戻し再絞りの後方にしごきダイスを配置して、側壁部に対して、しごきも含めた薄肉化率が5乃至70%、特に10乃至60%の厚みになるようにしごきで薄肉化することもできる。
【0061】
勿論、本発明は、上に詳述したシームレス缶に限定されず、溶接、接着等によるサイドシームを有するスリーピース缶にも広く適用することができる。
【0062】
(2)プラスチック容器
プラスチック容器としては、例えばボトル、カップ、プラスチック缶等が好適なものとして挙げられる。
容器胴部へ波打ち曲面パターンを形成するには、最終容器に成形する際の金型として、本発明の波打ち曲面パターンと補完的なパターンを有するものを使用して成形を行えばよい。
【0063】
プラスチックの容器への成形は、押出機や射出機を用いて行うことができる。押出機としては、任意のスクリュウを備えた押出機が好適に使用される。ダイスとしては、フラットダイやリングダイを使用することができ、例えばフィルムやシートの成形には、Tダイ法やインフレーション製膜法が使用される。また、押し出されたパリソンを中空成形することにより、ボトル、チューブ、タンク等の中空成形容器が成形される。更に、得られたフィルム乃至シートを、真空成形、圧空成形、プラグアシスト成形等に付することにより、カップ状容器が得られる。
【0064】
射出機としては、射出プランジャまたはスクリューを備えたそれ自体公知のものが使用され、ノズル、スプルー、ゲートを通して前記プラスチックを射出型中に射出する。これにより、樹脂が射出型キャビティ内に流入し、冷却固化されて、成形容器或いは延伸ブロー成型用のプリフォームとなる。
【0065】
容器を構成するプラスチックとして、オレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート等が好適に使用される。
【0066】
オレフィン樹脂としては、低−、中−或いは高−密度のポリエチレン(LDPE,MDPE,HDPE)、アイソタクティックポリプロピレン(PP)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、エチレン−プロピレン共重合体、ポリブテン−1、エチレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、イオン架橋オレフィン共重合体(アイオノマー)、エチレン−アクリル酸エステル共重合体或いはこれらのブレンド物等が挙げられる。
【0067】
ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、エチレンテレフタレート/イソフタレート共重合体等のポリエステルやそのブレンド物等を挙げることができる。
【0068】
一方、ポリアミドとしては、ナイロン6(N6)、ナイロン6,6(N6,6)ナイロン11、ナイロン12等のポリアミドや、ナイロン6/6,6等のこれらの共重合ポリアミド、或いはこれらの2種以上のブレンド物等を挙げることができる。
【0069】
また、ポリカーボネート(PC)としては、ビスフェノールA或いはF等のビスフェノール類からのポリカーボネート、ポリカーボネートZ等が使用される。
【0070】
本発明のプラスチック容器は、単層のプラスチック容器であっても、また多層のプラスチック容器であってもよい。例えば、外表面層が線状低密度ポリエチレンからなり、内層が高密度ポリエチレンやアイソタクティックポリプロピレンから成るような同種の樹脂の積層体でも、オレフィン樹脂とポリエステル或いはポリアミドとの積層体のように異種の樹脂の積層体であってもよい。勿論、この成形体は、上記の2層構造のものに限定されず、3層或いは4層以上の多層構造であってよい。
【0071】
また、このプラスチック成形容器は、他のプラスチックや金属箔を含んでいてもよい。例えば、形成される容器に、酸素等に対する耐気体透過性を付与するために、ガスバリヤー性樹脂やアルミ箔、鋼箔等を多層構造中に組み込むことができる。
【0072】
ガスバリヤー性樹脂としては、一般に酸素透過係数(PO2 )が5.5×10-12 cc・cm/cm2 ・sec・cm Hg以下、特に4.5×10-12 cc・cm/cm2 ・sec・cmHg 以下で、特にエチレン含有量が20乃至50モル%で且つ未ケン化ビニルエステル残基の含有量が5モル%以下のエチレン−ビニルアルコール共重合体や、炭素数100個当りのアミド基の数が3乃至30個、特に4乃至25個の範囲で含有されるホモポリアミド、コポリアミドまたはそのブレンド物が好適に使用される。勿論、上述したエチレン−ビニルアルコール共重合体とポリアミドとはブレンド物の形で使用することもできるし、このものの本質を損なわない範囲内、例えば20重量%以下の範囲内で、他の熱可塑性樹脂、例えばポリオレフィンやポリオレフィンとの間の接着性を付与する樹脂等をブレンドして用いることもできる。
【0073】
上記中間層に置換して、或いは上記中間層と共に、酸素吸収剤含有樹脂層、乾燥剤含有樹脂層等を中間層として設けることができ、また、ブロー成形等の際生じるリグラインド(スクラップ樹脂)を再利用のため、中間層として用いてもよい。
【0074】
(3)紙容器
本発明は、紙或いは紙と他の材料との積層体からなる容器にも適用することができる。
これらの紙容器に本発明の波打ち曲面構造を導入するには、容器形成用のシートに前述した波線を折れ線として形成させ、この折れ線の部分でシートを折り曲げればよく、これにより、波打ち曲面が形成された容器胴部とすることができる。
【0075】
紙としては、植物繊維或いは更に他の繊維を絡み合わせ、膠着させてできた薄層としたものが使用される。このタイプの容器には、従来包装の分野で使用されている任意の紙が基体として使用され、植物繊維としては、砕木パルプ、リファイナーグランドパルプ、亜硫酸パルプ、ソーダパルプ、クラフトパルプ、セミケミカルパルプ、ケミグランドパルプ等の木材パルプ、或いは木綿パルプ、亜麻パルプ、麻パルプ、こうぞパルプ、みつまたパルプ、わらパルプ、竹パルプ、パガスパルプ等のその他のパルプ類が単独または2種以上の組み合わせで使用され、これらは、クラフト紙、模造紙、ロール紙、中質紙、ボード、グラシン紙、パーチメント、アート紙等の形で、また板目紙、段ボール原紙(ライナー)、段ボール中シン原紙等の板紙の形で使用される。
これら紙基体の坪量(JIS P8124)は、紙質によっても相違するが、一般に10乃至1000g/m2 、特に30乃至700g/m2 の範囲にあり、更に厚さ(JIS P8124)は、一般に5μm乃至1mm、特に30μm乃至0.8mmの範囲にあるものが好ましい。尚、坪量/厚さで定義される緊度は、一般的にいって、0.1乃至1.5g/cm3 のものが適している。
【0076】
上記紙基体には、液体に対する不透過性を付与するために熱可塑性樹脂フィルム、特にポリエチレンフィルム等を積層し、また気体に対する不透過性を付与するためにアルミニウム箔を積層したものが一般的に使用される。
本発明を次の実施例を挙げて更に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
【0077】
【実施例】
内外面にポリエステルフィルムをラミネートしたTFS材からなる缶胴板厚(内外面フィルムを含む)0.18mm、胴部直径65.3mm、缶高さ120mmの飲料用空缶に本発明の波打ち曲面を形成させ、容器の耐外圧強度を調べたところ、元の円筒形状の場合よりも耐外圧強度の向上を確認することができた。
【0078】
耐外圧強度の測定
図13に示す装置を用いて、容器外部雰囲気からの加圧による容器の永久変形が生じる圧力を測定することにより、容器の耐外圧強度測定を行う。すなわち、本発明の容器40を入れたチャンバー41に、配管42を介して圧力発生装置43から圧縮空気を送り込み、圧力調整装置44で圧力を上昇させるとともに、圧力計45で容器の永久変形が生じる圧力を読み取る。
【0079】
実施例1
内外面にポリエステルフィルムをラミネートしたTFS材からなる缶胴板厚(内外面フィルムを含む)0.18mm、胴部直径65.3mm、缶高さ120mmの飲料用容器の耐外圧強度を調べたところ1.0kgf/cm2 であった。この容器に表1の実施例1で構成される波打ち曲面を形成させると耐外圧強度が2.5kgf/cm2 に向上した。
【0080】
実施例2
内外面にポリエステルフィルムをラミネートしたTFS材からなる缶胴板厚(内外面フィルムを含む)0.18mm、胴部直径65.3mm、缶高さ120mmの飲料用容器の耐外圧強度を調べたところ1.0kgf/cm2 であった。この容器に表1の実施例2で構成される波打ち曲面を形成させると耐外圧強度が3.5kgf/cm2 に向上した。
【0081】
【表1】
【0082】
【発明の効果】
本発明の容器は、(1)胴部軸方向に波打つ少なくとも4面以上の曲面が胴部の少なくとも一部の周囲に形成されていること、(2)この曲面は全体として胴部の軸方向に延びる一対の互いに交差することのない波線を稜線としていること、(3)前記波線は4本以上の偶数本であって、隣り合う対が胴部軸線を通る面に対して対称となるように形成されていること、及び(4)前記波線が実質上平面上に位置するように配置されていること、の特徴を有し、この特徴により、容器の胴部に、素材の伸び縮みを発生することなく、波形曲面構造が形成され、独特な装飾効果を有すると共に、耐変形性乃至耐外圧強度、耐転動性、把持性等に優れているという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の容器胴部の一例の斜視図である。
【図2】図1の容器胴部の平面への展開図である。
【図3】図1の容器の水平断面図である。
【図4】波線の形状の数例を示す説明図である。
【図5】複数の波の組み合わせからなる波線の数例を示す説明図である。
【図6】波打ち曲面を中央にのみ設けた容器の側面図である。
【図7】波線に対する垂直断面を拡大して示す断面図である。
【図8】テーパー状容器の斜視図である。
【図9】図8の容器の平面展開図である。
【図10】本発明の容器の製造に用いる内型の一例を示す側面図、上面図及び両端面図である。
【図11】本発明の容器の製造に用いる外型の一例を示す側面図、下面図及び端面図である。
【図12】図10の内型及び図11の外型を組み合わせた状態を示す斜視図である。
【図13】実施例において、耐外圧強度の測定に用いた装置を示す説明図である。
【符号の説明】
1 容器
2、3 曲面
4 波の山
5 波の谷
6a、6b 波線
7a 波線
9 山
10 谷
M 中心面
12、13 内面
14 曲率部
15 下端
16 上端
20 内型(雄型)
21、22 内型の波線
23 波打ち曲面
30 外型(雌型)
31、32 一対の波線
33 波打ち曲線
40 容器
41 チャンバー
42 配管
43 圧力発生装置
44 圧力調整装置
45 圧力計
Claims (9)
- 胴部軸方向に波打つ少なくとも4面以上の曲面が胴部の少なくとも一部の周囲に形成されており、この曲面は全体として胴部の軸方向に延びる一対の互いに交差することのない波線を稜線としており、前記波線は4本以上の偶数本であって、隣り合う対が胴部軸線を通る面に対して対称となるように形成され、且つ前記波線が平面上に位置するように配置され、任意の波打ち曲面における水平方向断面が直線であって、波打つ曲面が少なくとも2回以上波打つことを特徴とする容器。
- 同一の波打ち曲面が直線の平行移動の軌跡からなる請求項1記載の容器。
- 対となった波線間の間隔の最も狭い部分が曲面の波の山となり、且つ間隔の最も広い部分が曲面の波の谷となるように波打ち曲面が組み合わされてる請求項1又は2記載の容器。
- 前記胴部の周囲長が任意の水平方向横断面において一定である請求項1乃至3の何れかに記載の容器。
- 前記胴部の周囲長が容器軸方向に一定の比率で増大し或いは減少する関係にある請求項1乃至3の何れかに記載の容器。
- 前記波線がサインウエーブ、角の丸められた三角波、または二次曲線の凸部が交互につながった波線である請求項1乃至5の何れかに記載の容器。
- 胴部側壁が金属或いは樹脂被覆金属で形成されている請求項1乃至6の何れかに記載の容器。
- 胴部側壁がプラスチック或いはプラスチックと他の材料との積層体で形成されている請求項1乃至6の何れかに記載の容器。
- 胴部側壁が紙或いは紙と他の材料との積層体で形成されている請求項1乃至6の何れかに記載の容器。
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