JP4357686B2 - 土留パネル用切梁ロッド装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、掘削される溝の両側に沿って立設される土留パネルを土留パネル外側からの土圧に抗するように支持させるために設ける切梁ロッド装置に係り、特に、切梁ロッド装置の切梁ロッドの一端を、土留パネルに取り付けた連結具に容易に着脱することを可能にする構造の改良にに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、下水道管等の埋設物を地中へ埋設する場合、地面を掘削して掘削溝を作り、掘削中および掘削後の溝の両側の土が掘削溝内へ崩落しないようにするために複数の土留パネルを掘削溝の両側に沿って立設することが行われている。なお、土留パネルは、溝の掘削に伴って沈降する。ここで、これらの立設された土留パネルが掘削作業中に土圧によって掘削溝内側へ倒れないようにするために、両側の土留パネル間に切梁ロッドが横方向に設けられる。そして、埋設管、例えば、下水道管を掘削溝内へ下降させるときには、切梁ロッドが邪魔になるので、切梁ロッドの一端と一方の土留パネルの連結具とを連結している貫通ピンを抜き取ることにより、切梁ロッドの一端を当該土留パネルの連結具から外し、次いで切梁ロッドの流体圧式伸縮部(水圧シリンダ)の圧力流体を抜くことによって起こる収縮により切梁ロッドを縮めるとともに、切梁ロッドの一端を一方の土留パネルの連結具から離し、土留パネルに連結されている切梁ロッドの他端部に設けた旋回可能な支持部のピンを中心として、切梁ロッドを土留パネルの面に平行となる方向に旋回させることが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来技術の切梁ロッドでは、その伸縮のために流体圧シリンダのみを用いる方式またはターンバックルのような螺合伸縮装置のみを用いる方式が採用されている。ところが、流体圧シリンダのみを用いる方式では、流体圧シリンダ内の圧力が強いうちはシリンダが伸長し続け、また流体圧シリンダは内部圧力がある間は圧縮に対し安定的に抗するが、それを収縮させるために内部圧力を除去すると収縮動作が不安定になる欠点がある。このため、両側の土留パネルを溝幅に合わせて切梁ロッドで連結するため切梁ロッドの長さを微調整するのが難しい。そして、両側の土留パネルまたは土留パネル用ガイドレールに切梁ロッドの両端部を連結具を介して連結する作業は簡単ではない。さらに、埋設管の掘削溝内への下降を可能にするために切梁ロッドを上述のように旋回させる際に、切梁ロッドを連結具から切り離す作業や、埋設管の掘削溝内への下降完了後に切梁ロッドを元の位置に旋回させて戻してから再び切梁ロッドを連結具に連結する作業は、連結ピンの引き抜きや挿入を伴い、しかも切梁ロッドの荷重を支えながら行う必要があるので時間がかかるとともに困難であり、安定的に行いにくい。さらにまた、上述のように埋設管を掘削溝内へ下降させるために切梁ロッドを縮める作業も容易には行い難い。
【0004】
一方、前記螺合伸縮装置のみを用いる方式では、切梁ロッドの長さの微調整が可能で、溝幅に合わせた切梁ロッド長さの調節や、切梁ロッド両端部と土留パネルまたは土留パネル用ガイドレールとの着脱作業をし易い利点があるが、両側の土留パネルに土圧が作用した状態での螺合伸縮装置の伸縮操作は容易ではなく、しかもこの伸縮操作を行う作業は掘削中の溝の中へ作業員が入って行わなければならないので危険である。そして、埋設管を掘削溝内へ下降させるための切梁ロッドの収縮旋回作業の場合も同様の問題があり、また流体圧シリンダを用いる上述の場合について述べたと同じ問題がある。
【0005】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、流体圧シリンダ方式および螺合伸縮方式を組み合せ、両方式の短所を補い合うことができ、所望長への長さの微調節が容易で、土圧の掛かった状態でも簡単に伸縮でき、伸縮動作が安定的で、前述の旋回作業の前後における切梁ロッドと連結具の切り離しや連結が簡単かつ容易で、しかも安全で時間をかけずに作業を行うことが可能な、土留パネル用切梁ロッド装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記従来技術の課題を解決するため、本発明の土留パネル用切梁ロッド装置は、掘削溝の両側に沿って立設される土留パネルの間に、土留パネル外側からの土圧に抗するように設けられた切梁ロッドと、切梁ロッドを旋回可能にその一端で支持する旋回支持具と、この旋回支持具を一方の土留パネルに連結する第1の連結具と、切梁ロッドの一端を他方の土留パネルに連結する第2の連結具とを備える土留パネルの切梁ロッド装置において、前記切梁ロッドが、その軸線方向の伸縮手段を構成する流体圧式伸縮部と、螺合伸縮部とを備え、流体圧式伸縮部はその内部に作用する流体圧の除去により収縮するように構成され、前記切梁ロッドはその他端に被係合ピンを有し、前記第1の連結具は、前記被係合ピンに係脱可能に回動する係合フックを備えており、前記第2の連結具で前記切梁ロッドの一端と他方の土留パネルを連結した状態で、前記係合フックは、前記流体圧式伸縮部がその内部に作用する流体圧の除去により収縮した際に前記被係合ピンから脱するように回動可能であるとともに、前記流体圧式伸縮部がその内部に作用する流体圧の加圧により膨張した際に前記被係合ピン係合するように回動可能であり、前記被係合ピンは、切梁ロッドの前記他端に取り付けた筒状部材の径方向に対向する側面に突設した1対の被係合ピンであり、前記係合フックは、前記第1の連結具に間隔をおいて回動可能に取り付けた1対の係合フックにより構成されており、前記1対の係合フックが一体的に回動するように連結部材により連結されていることを特徴とする。
【0007】
前記流体圧式伸縮部は流体圧シリンダとすることができ、その内部に、流体圧導入によるシリンダの伸長時にシリンダを収縮方向に付勢する力を蓄えるばねを有する構成とすることができる。
【0009】
また、前記1対の係合フックは一体的に回動するように連結部材により連結した構成とすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の土留パネル用切梁ロッド装置の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0013】
図1に示すように、切梁ロッド装置1は、掘削する溝2の両側に沿って立設される土留パネル3,3の間に土圧に抗する突張り材として横方向に架設される。切梁ロッド装置1は、図2に示すように、切梁ロッド4を構成する流体圧式伸縮部としての水圧シリンダ5と、螺合伸縮部としてのねじ装置6と、両端の2つの連結具7a、7bと、旋回支持部8とを備えている。切梁ロッド4を構成する水圧シリンダ5とねじ装置6とは切梁ロッド4の長手方向に連結されている。そして、ねじ装置6の外端には前記旋回支持部8を介して第1の連結具7bが連結され、水圧シリンダ5の外端には第2の連結具7aが連結されている。
【0014】
水圧シリンダ5の端部は、図2に示すように、第2の連結具7aに連結されており、かつシリンダ9と、ピストン10と、ピストンロッド11と、コイルばね12と、ブッシュ13とを備えている。シリンダ9の内端にはシリンダ頭部14が螺着されている。そして、このシリンダ頭部14の軸線上には空所15が形成されており、この空所15に直交して流体(水)流路16が形成され、この流路16には、水を空所15内に流入させかつ空所15より流出させるためのスイベルジョイント17が接続されている。そして、このスイベルジョイント17は配管21を介して図示しない水圧供給源に接続されている。
【0015】
シリンダ9の外端には前記ブッシュ13が固着されてシリンダ9内のチャンバを閉塞している。ピストン10は、その外径がシリンダ9の内径と等しくされ、ピストン10内端には円板状のピストンリング18がボルト19によりピストン10を介して後述のピストンロッド11に固着され、ピストン10の外周面の溝内にはパッキン20がはめ込まれている。ピストンロッド11は、シリンダ9の内径よりも小径であって、その外端はシリンダ9の外部へ突出し、後述のように第2の連結装置7aに連結されている。
【0016】
ブッシュ13のフランジ部22は、シリンダ9の外面23にはめられて固着され、その孔24にはピストンロッド11の外周面25が摺接している。コイルばね12は、シリンダ9の内周面26と、ピストンロッド11の外周面25との間で、かつ、ピストン10と、ブッシュ13との間に圧縮状態で挿入されている。前記ねじ装置6は、おねじパイプ27と、おねじ先端ロッド28と、めねじ付き回転部30等とを備えている。おねじパイプ27の外端の内面には前記おねじ先端ロッド28が挿入固着されている。そして、おねじパイプ27の外面の全長にわたっておねじ31が形成されている。一方、おねじパイプ27の内端は、シリンダ頭部14に当接している。おねじ先端ロッド28は、その外端に軸線方向に円柱形凹穴33が形成されている。そして、おねじ先端ロッド28には円柱形凹穴33に直交する径方向にピン孔34が貫設されている。前記シリンダ頭部14の水圧シリンダ5と反対の側には、フランジ14aが形成され、このフランジ14aの内側には支持パイプ35がねじ込みにより固定されている。
【0017】
29は、土留パネル3,3の間隔に合わせて用いる継足しパイプであり、これに前記めねじ付き回転部30の支承パイプ32が固定されている。支持パイプ35、継足しパイプ29、支承パイプ32は溶接により互いに一体化されている。前記めねじ付き回転パイプ30の内面にはおねじパイプ27のおねじ31に螺合されるめねじ36が形成されている。めねじ付き回転パイプ30の内端は半割り可能の円筒状回転カバー38に固着されており、回転カバー38は前記支承パイプ32の外周面の環状突起および環状凹溝に回転可能に係合している。めねじ付き回転パイプ30の外周面には周方向に間隔をおいて例えば3か所にスパナ用凹穴37が形成されている。
【0018】
第1の連結具7bは公知のもので、基本的にピン状をなす頭部部材40と、筒体41と、土留パネル内面に当接させられる当接部材42と、コッタ43とを備えている。頭部部材40は、円柱ピン形状の本体44の外端部にT字形状の頭部45を一体的に形成したものであって、本体44にはコッタ孔46が軸線に直交する径方向に貫設されている。頭部部材40を内部に摺動自在に収める筒体41は円筒形状をなし、その外端部には四角形板状の外フランジ47が溶接等により一体的に固着され、このフランジ47に接して筒体41に長手方向に細長いコッタ孔48が径方向に貫設されている。また、四角形板状の外フランジ47の反コッタ孔側の面には、ゴム材よりなる例えば円柱形状の前記当接部材42が複数個固着されている。そして、コッタ43をコッタ孔46,48に挿入することにより頭部部材40は、筒体41から外方へ抜けないよう固定されるようになっている。
【0019】
前記旋回支持具8は、図2および図3に示すようにU字形状の旋回部材50と、2本の平行な鉛直方向ピン51とを備えている。そして、旋回部材50は、ピン51により第1の連結具7bのスリーブ部材41に固着されている。そして、1本のピン51を外し、かつ切梁ロッド4の端部を第2の連結具7aから外すと、残る1本のピン51を鉛直方向回転軸として切梁ロッド4を図3に仮想線で示すように所要の方向へ水平方向に旋回させることができるようになっている。
【0020】
本発明の特徴の一部をなす前記第2の連結具7aは、図4および図5に全体的に示すように構成されている。第2の連結具7aは部分的に前記第1の連結具7bと同じ構造を有しているので、同じ部分については第1の連結具7bに付したと同じ符号を用いて説明する。まず、図5に示す頭部部材40は、中実円柱形状の本体44の外端部にT字形状の頭部45を一体的に形成したものであって、本体44にはコッタ孔46が軸線に直交する径方向に貫設されている。頭部部材40を摺動自在に内部に収める筒体41は円筒形状をなし、その外端部には四角形板状の外フランジ47が一体的に固着され、この外フランジ47に接して筒体41にコッタ孔48が径方向に貫設されている。第2の連結具7aの構造は、図6ないし図9をさらに参照することにより良く理解することができる。四角形板状の外フランジ47の反コッタ孔側の面には、ゴム材よりなる当接部材42が複数個固着されている。当接部材42の形状は、背面図である図8に示されるように横に長い形状になっている。第1の連結具7bの場合と同様に、コッタ43を図5に示すようにコッタ孔46,48に挿入することにより、頭部部材40が、筒体41から外方へ抜けることが阻止される。以上に述べた第2の連結具7aの構成は、第1の連結具7bの構成と基本的に同一である。
【0021】
第2の連結具7aはさらに次の構成を備えている。前記外フランジ47は図10および図11に示すような構成を有しており、基本的に四角形板の両側側辺に四辺形状の凹欠60を、また中央部に円形孔61を有している。なお、62は前記当接部材42を固定するためのボルトを通す孔を示す。各凹欠60には側方に突出する円柱状軸支部63が突設されている。図11に示すように、円柱状軸支部63は外フランジ47の外側(裏側)に僅かに寄った位置に形成されている。軸支部63の中心には軸装着用孔64が設けられている。図12は前記筒体41のみを示している、この筒体41は、前述のように外フランジ47に溶接等により固着される。
【0022】
図13は本発明の特徴をなす板状の係合フック66を示す。この係合フック66は、基部に回転軸挿入用孔67を、先端部にピン68を、また中程に係合凹部70を備えている。また、係合フック66の基部には当接段部69が形成されている。係合フック66は、図4に示すように、回転軸挿入用孔67を貫通して回転軸ピン71を円柱状軸支部63の軸装着用孔64へ装着することによって、外フランジ47の両側部に上下に回動可能に支持される。そして、各係合フック66には、図4、図6および図7にに示すように、外フランジ47との間にねじりばね73が装着され、各係合フック66を図7において反時計方向に弾力で付勢するようになっている。
【0023】
図5に示すように、水圧シリンダ5のピストンロッド11はシリンダ9から外部へ突出しており、ピストンロッド11の突出する端部の外周には筒状部材80が嵌められている。そして、この筒状部材80の基端部は、ピストンロッド11の突出端部を径方向に貫通する連結ピン82をによってピストンロッド11の突出端部に固定されている。したがって、ピストンロッド11の変位につれて筒状体80も一緒に変位する。この筒状部材80の先端部の側面両側には、図4に示すように被係合ピン84が径方向外側へ向かって突設されている。また、筒状部材80の先端縁部には長手方向に切り込まれたスロット85が形成されている。このスロット85は、前記コッタ−43がその内部に入り込める寸法になっている。
【0024】
第2の連結具7aに対して切梁ロッド4の端部を連結するには、水圧シリンダ5のピストンロッド11の端部に固定した筒状部材80の先端部を、図4に示す状態から第2連結具7aの筒体41の外側にはめ込む。この時、前記スロット85をコッタ−43の外側にすべり込ませるようにする。これによって、図5に示す状態が得られる。だだし、その時、前記係合フック66はねじりばね73の付勢力に抗して上方へ回動させておく。この上方への回動のためには、係合フック66の先端に設けたピン68に上向きの力を作用させる。そして、筒状部材80が図5に示す位置まで前進し終わったところで係合フック66を解放すると、係合フック66はねじりばね73の付勢力によって下方へ回動し、その係合凹部70は筒状部材80の両側面に突設した被係合ピン84に係合する(図1の状態)。これによって、筒状部材80を含む切梁ロッド4は、第2の連結具7aから離れる方向に変位不能となり、両者は連結される。
【0025】
切梁ロッド装置1を図1に示すように土留パネル3,3(のガイドレール52)に組み付けるには、水圧シリンダ5内へスイベルジョイント17を経て圧力水を供給し、ピストン10を図2において右方へ変位させる。これによって、ピストンロッド11はコイルばね12を圧縮しつつ水圧シリンダ5の外側へ向かって変位し、切梁ロッド4は伸張する。この動作により、水圧シリンダ5は、土留パネル3,3間の所定間隔に近い長さに切梁ロッド4が伸長するまで伸長される。次いで、水圧シリンダ5内の水圧を維持して水圧シリンダ5を閉め切った後、ねじ装置6の凹穴37にスパナ等の工具を挿入してめねじ付き回転パイプ30を回転させる。この時、回転カバー38は支承パイプ32の周りで回転パイプ30と共に回転する。したがって、水圧シリンダ5の伸長量に誤差があっても、回転パイプ30の回転により、それと螺合するおねじパイプ27が軸方向に進退してねじ部6の長さが所定値に正確に調節され、切梁ロッド4の全長が溝幅に適した所定の寸法となる。
【0026】
次いで、例えば地表に立てた土留パネル3,3(のガイドレール52)の細長い形状の窓孔53(図14)内に連結具7a,7bの頭部部材40のT字形状頭部45を図15に示すようにそれぞれ溝内側から外側へ向かって挿入した後、ほぼ90゜回動させる。これによって、バヨネット結合の原理によりT字形状頭部45は窓孔53から抜けなくなり、土留パネル3,3に連結具7a,7bが取り付けられる。この状態では、前記当接部材42は土留パネル3,3の内壁に弾性変形を伴って当接する。なお、窓孔53は図14に仮想線で示すようにパネル3自体に設ける場合もある。次に、連結具7a,7bに切梁ロッド4の両端を連結する。なお、第1の連結具7bは従来から用いられている公知の構造をもっており、第1の連結具7bと切梁ロッド4の端部との連結の仕方は公知のものであるので特に説明はしないが、切梁ロッド4の端部に第1の連結具7bを予め連結しておいてから、第1の連結具7bを土留パネル3に取り付けることもできる。このような土留パネル3,3の組み立ては、切梁ロッド4の長さ調節の容易性と安定性によって地表において可能になる。分解についても同様である。
【0027】
第2の連結具7aと切梁ロッド4の端部との連結の仕方は、前述の通りである。すなわち、切梁ロッド4の他方の端部の筒状部材80の先端部を、図4に示す状態から第2連結具7aの筒体41の外側にはめ込む。この際、前記切り込み状スロット85をコッタ43の外側にすべり込ませるようにする。この時、係合フック66はねじりばね73の付勢力に抗してピン68に上向き力を作用させることにより上方へ回動させておく。そして、筒状体80が図5に示す位置まで前進し終わったところで係合フック66を解放すると、係合フック66はねじりばね73の付勢力によって下方へ回動し、その係合凹部70が筒状体80の両側面に突設した被係合ピン84に係合し、筒状部材80を含む切梁ロッド4は、第2の連結具7aから離れる方向に変位不能となり、両者は連結される。この時、係合フック66の当接段部69は、図7に示すように外フランジ47の内面に当接するので、係合フック66の係合位置が保持される。
【0028】
次に、溝2の底へ下水道管等を上方から入れる場合の切梁ロッド装置1の作用を説明する。
【0029】
先ず、土圧下で土留パネル3,3間に突張られている切梁ロッド装置1の水圧シリンダ5と第2の連結装置7aとの連結状態を、係合フック66をねじりばね73の付勢力に抗して上方へ回動させて被係合ピン84から外すことによって解除する。これによって、切梁ロッド4は片持ち状態になるが、切梁ロッド4の自由端は下降しないように適当に支持しておく。そして、水圧シリンダ5の水圧を抜くと、圧縮されているばね12の付勢力によりピストンロッド11はねじ装置6側へ(図2の左方へ)安定的に後退する。これによって得られる状態は図3に実線で示す状態である。このようにして、螺合伸縮装置6を土圧に抗して回動させたり、土圧を軽減させたりしなくても、また作業員が危険を冒して掘削溝内に降りて作業をしなくても、水圧シリンダ5の安定的な収縮によって切梁ロッド4が自動的に一定量だけ収縮する。そして、旋回支持具8の2本のピン51のうち1本を外し、切梁ロッド4を掘削溝2の長手方向と平行になるように残るピン51を回転軸として旋回させることにより、図3に仮想線で示すように切梁ロッド4を退避させると、下水道管等を溝2の上方から溝2内へ下降させることができるようになる。
【0030】
上述のように、係合フック66の単なる回動による切梁ロッド4と第2の連結具7aとの連結および連結状態の解除は、従来から使用されている第1の連結具7bのようなピンを用いる連結具の場合に比し、操作が極めて容易で確実である。ピンの挿入および引き抜き作業は、切梁ロッド等の重量や摩擦力に打ち勝って行わなければならず、極めて困難である。これに対して、係合フック66の回動作業はそのような困難を伴うことがなく、しかも係合フック66はねじりばね73の付勢力により常に被係合ピン84に強制的に係合させられているから、外れにくく安全である。
【0031】
図16から図18は本発明の他の実施の形態を示す。この実施の形態が今まで述べた実施の形態と異なる点は、1対の係合フック66が、逆U字形状の連結部材90によって連結され、両者が同期して回動する点にある。連結部材90は、それぞれの係合フック66に一体的に連結された左右1対の側部材90a、90aと、両側部材90a、90aを連結するロッド90bとからなる。この実施の形態では、ロッド90bにフック等を掛けて持ち上げることにより1対の係合フック66を同時に回動させることができるので、係合フック66の開閉作用が容易でかつ確実である利点がある。それ以外の構成および作用は前述の実施の形態と同じであるので、対応する部材および部分に同じ符号を付して説明を省略する。 以上に2つの実施の形態につき説明したが、これら実施の形態は発明の精神の範囲内で適宜設計変更することができる。例えば、上記実施の形態における流体伸縮装置は、水圧シリンダによるものとしたが、油圧シリンダでもよい。また、係合フック66は鉛直面内で回動するように設計してあるが、必ずしも鉛直面内で回動するようにしなくても良く、傾斜または水平面内で回動するようにしても良い。この場合には、当然のことながら、被係合ピン84の向きも水平方向では無くなる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の土留パネル用切梁ロッド装置は、切梁ロッドを旋回可能に一端で支持する旋回支持部を有するので、掘削溝内でどの方向に対しても自由に旋回させることができるのはの勿論、切梁ロッドの端部には連結具を設けているので、切梁ロッドの土留パネルまたはそのガイドレールへの連結を確実に行うことができる。さらに、この切梁ロッド装置は、切梁ロッドの軸線方向の伸縮手段を構成する流体圧式伸縮部と螺合伸縮部とを有しており、切梁ロッドの旋回時には、流体圧の除去により流体圧式伸縮部を自動的に収縮させて、土留パネルへの土圧の軽減をしなくても切梁ロッドの旋回を可能にし、また土留パネルの組立て、分解時には、螺合伸縮装部で切梁ロッドの長さを微調整して対応することができる。そして、埋設管を掘削溝内へ降ろす時には、切梁ロッドの旋回支持部と反対の側の第2の連結装置を外し、流体圧式伸縮部の流体を抜くと、それが自動的に収縮するので、土圧下でも切梁ロッドを土留パネルに沿う向きに容易に旋回させ、退避させることができる。また、螺合伸縮部は、流体圧式伸縮部を流体の導入により適宜に伸長させた後における切梁ロッドの長さの調節を正確に行うことを可能にする。そして、螺合伸縮部は溝の掘削幅に対応して切梁ロッドの長さを容易に調節することを可能にするので、地表での土留パネルの組み立てが可能となる。
【0033】
また、本発明によれば、第2の連結具は、切梁ロッドの対応端部に設けた被係合ピンに対し回動して被係合ピンに係脱する係合フックを設けているので、連結具と切梁ロッドの対応端部との連結および切り離しを行うために、連結ピンの挿入および引き抜きを摩擦に打ち勝って行わなければならない従来の場合に比し、作業を短時間で、容易、簡単かつ確実に行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】掘削溝に土留パネルを立設し、切梁ロッド装置を装着した場合の溝長手方向に見た図。
【図2】切梁ロッド装置の拡大断面図。
【図3】切梁ロッドの旋回状態を示す説明図。
【図4】本発明の特徴をなす第2連結具と切梁ロッド対応端部の連結直前の状態を示す斜視図。
【図5】第2連結具と切梁ロッド対応端部の連結完了時の状態を示す断面図。
【図6】第2連結具の掘削溝内側から見た立面図。
【図7】第2連結具の側面図。
【図8】第2連結具の背面図。
【図9】第2連結具の一部を断面で示す底面図。
【図10】第2連結具の外フランジのみを示す立面図。
【図11】外フランジの側面図。
【図12】第2連結具の筒体を示す平面図。
【図13】第2連結具の係合フックを示す側面図。
【図14】1対の対向する土留パネルを示す斜視図。
【図15】土留パネルの一部の拡大斜視図。
【図16】本発明の他の実施の形態における第2連結具の掘削溝内側から見た立面図。
【図17】図16に示す第2連結具の側面図。
【図18】図16に示す第2連結具の背面図。
【符号の説明】
1 切梁ロッド装置
4 切梁ロッド
5 流体圧式伸縮部(水圧シリンダ)
6 螺合伸縮部(ねじ装置)
7a 第1連結具
7b 第2連結具
8 旋回支持部
9 シリンダ
10 ピストン
11 ピストンロッド
12 ばね
13 ブッシュ
14 シリンダ頭部
15 空所
16 流路
27 おねじパイプ
28 おねじ先端ロッド
30 めねじ付き回転パイプ
32 支承パイプ
35 支持パイプ
37 回転工具用凹穴
38 円筒状回転カバー
40 頭部部材
41 筒体
42 当接部材
43 コッタ
44 頭部部材の本体
45 T字形頭部
47 外フランジ
48 コッタ用孔
63 軸支持部
66 係合フック
69 当接段部
70 係合凹部
71 回転軸ピン
73 ねじりばね
80 筒状部材
84 被係合ピン
68 ピン
85 切り込みスロット
82 連結ピン
90 連結部材

Claims (2)

  1. 掘削溝の両側に沿って立設される土留パネルの間に、土留パネル外側からの土圧に抗するように設けられた切梁ロッドと、切梁ロッドを旋回可能にその一端で支持する旋回支持具と、この旋回支持具を一方の土留パネルに連結する第1の連結具と、切梁ロッドの一端を他方の土留パネルに連結する第2の連結具とを備える土留パネルの切梁ロッド装置において、
    前記切梁ロッドが、その軸線方向の伸縮手段を構成する流体圧式伸縮部と、螺合伸縮部とを備え、流体圧式伸縮部はその内部に作用する流体圧の除去により収縮するように構成され、
    前記切梁ロッドはその他端に被係合ピンを有し、
    前記第1の連結具は、
    前記被係合ピンに係脱可能に回動する係合フックを備えており、
    前記第2の連結具で前記切梁ロッドの一端と他方の土留パネルを連結した状態で、前記係合フックは、前記流体圧式伸縮部がその内部に作用する流体圧の除去により収縮した際に前記被係合ピンから脱するように回動可能であるとともに、前記流体圧式伸縮部がその内部に作用する流体圧の加圧により膨張した際に前記被係合ピン係合するように回動可能であり、
    前記被係合ピンは、切梁ロッドの前記他端に取り付けた筒状部材の径方向に対向する側面に突設した1対の被係合ピンであり、前記係合フックは、前記第1の連結具に間隔をおいて回動可能に取り付けた1対の係合フックにより構成されており、
    前記1対の係合フックが一体的に回動するように連結部材により連結されている
    ことを特徴とする切梁ロッド装置。
  2. 前記流体圧式伸縮部は流体圧シリンダであり、内部に、流体圧導入によるシリンダの伸長時にシリンダを収縮方向に付勢する力を蓄えるばねを有していることを特徴とする請求項1記載の土留パネル用切梁ロッド装置。
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