JP4356894B2 - デジタル時刻表示用最終１分間複合素子グラフィックス - Google Patents

Description

本発明はあるタイプのデジタル時刻表示における各正時までの最終の残り１分のグラフィック描写に関する。

従来技術としては、例えば、特許文献１，特許文献２，特許文献３，特許文献４及び特許文献５に記載されているような、逆算型、四元逆算型及び拡張四元逆算型のデジタル時刻表示などがある。これらの開示は参照によって本明細書に組込んだものとする。これらの表示は、次の正時になる前の最終の残り１分になると、次の正時ディジットの左側に分ディジットの１及び下側に秒ディジットのゼロが示され、他の分表示はないという共通の特徴を有する。残り５９秒はそのままでカウントダウンされていくだけである。

特許文献６には、それまでは次の正時までの残りの分で占められていたスペースに、逆算型デジタル時刻表示の残り５９秒のカウントダウンをグラフィック描写するシステムが記載されている。このシステムは一対の７セグメント表示素子の６本の水平表示セグメントを点灯し、次いで、次の正時までの、初めの３０秒間は外側の７セグメント表示素子の水平セグメントのそれぞれを初めに上から下に、その後の残り３０秒間は内側の７セグメント表示素子の水平セグメントのそれぞれを上から下に、１０秒進む毎に、順次、１０秒間点滅させるように構成されている。

６つの１０秒期間のいずれかの間は、６本の水平セグメントの内の１本だけが点滅するが、点滅しているセグメントの形状が、それぞれが以前の点滅期間にあった、点灯したままの他のセグメントの形状と同じに見えるという点において、上述のシステムの欠点が明らかになった。すなわち、点滅しているセグメントと点灯したままのセグメントの間に、視覚的に異なる、直ちに認識できる差異がない。そのような差異は、点滅しているセグメントを一意的に識別するためだけでなく、次の正時までの最終５９秒のカウントダウンの間、他のセグメントに対する点滅セグメントの位置を識別し、よって、任意のある時刻におけるカウントダウンを示す表示物の表示を向上させるためにも必要とされている。
米国特許第４２６４９６６号明細書 米国特許第４４８３６２８号明細書 米国特許第４６２７７３７号明細書 米国特許第４２７１４９７号明細書 米国特許第６２１５７３６Ｂ１号明細書 米国特許第５７５７７３０号明細書

点滅しているセグメントを一意的に識別でき、次の１時間までの残り５９秒のカウントダウンの間、点滅しているセグメントの他のセグメントに対する位置を識別できる、逆算型時刻表示を提供する。

本発明は、カウントダウンされている現時点の１０秒期間の直ちに認識できる表示物として小さな点滅するゼロを導入し、よって次の正時の前の全５９秒期間の間、まだ至っていない残りの１０秒期間から識別されるという方式に基づく、上述した問題に対する簡素で有効な対処法を提供する。そのような点滅するゼロは、例えば、本発明の発明者により先に出願された米国特許出願第０９／９０１４２０号明細書の主題である、２つの１０セグメントラダーアレイ表示素子の１／３サイズの６つのゼロとすることができよう。

本発明のさらなる詳細は、図面に示され、以下で説明される、本発明の特定の実施形態を参照することにより、容易に理解されるであろう。

図１を参照すれば、符号Ａ〜Ｆで指定される、デジタル表示素子から成る６種類のアレイすなわちセットが示されている。セットＡは、先に挙げた四元逆算型及び拡張四元逆算型の特許文献に説明されるように、１〜１２の値のデジタル時刻を表示するように点灯できる。セットＢは、現在の正時の開始後の経過時間を表示するように点灯できる。最初の１５分（００〜１５）はそれぞれの１０セグメントラダーアレイの上段７セグメントの点灯により相対的に上の位置に表示され、次の１５分（１６〜３０）はそれぞれのラダーアレイの下段７セグメントの点灯により相対的に下の位置に表示される。

セットＣは、次の正時の前の２９から１６の残り分をラダーアレイの下段７セグメントの点灯により相対的に下の位置に表示し、次の正時の前の最後の１５から０の残り分をラダーアレイの上段７セグメントの点灯により相対的に上の位置に表示するように点灯できる。

セットＤは、それぞれの１分経過の間に０秒から５９秒を表示し、それぞれの残り１分の間に５９秒から０秒を表示するように点灯できる。

セットＥはそれぞれの週の曜日を２文字の略称で表示するように点灯でき、セットＦはそれぞれの月の日付を表示するように点灯可能である。

ここで図２を参照すれば、時刻が次の正時である１０時の前の正確な１分（０１）０秒である表示状態が示される。

曜日及び日付には本発明による変更がないから、曜日及び日付は示されていない。

次に図３を参照すれば、次の正時である１０時になる前の最終５９秒のカウントダウンの開始時の表示状態を示す。図示されるように、（時表示に対して）外側の１０セグメントラダーアレイの上段の４本のセグメントが、光条で表される、点滅するゼロを表示するように点灯される。この点滅するゼロの下には、同じアレイの残りの２本の下段の水平な表示セグメントが点灯したままの状態にされている。同様に、内側の１０セグメントラダーアレイの３本の下段の水平な表示セグメントも点灯したままの状態にされている。図３のこの選択的点灯の表示は、セットＤの素子によって秒が５９から５０までカウントダウンされている１０秒期間中維持され、そのような秒値のそれぞれにおいて数字ゼロが点滅する。

したがって図３は、（i）時表示から最も遠い上段の位置で点滅するゼロ（０）とともに（ii）このゼロの下側であって、このゼロと時表示の間に配置される、５本の点灯したままの水平のセグメントからなる複合素子グラフィックの図を表す。

得られる効果は、外側のラダーアレイをその下段まで下に進み、その後、内側のラダーアレイの上段から下段まで進む、点滅するゼロの道程が初めに描かれ、次いで、点滅するゼロが点灯したままの水平なセグメントにより強調される残りの位置を通って下方に移動するから、点滅するゼロの道程が１０秒経過毎に追尾され、道路地図に若干似ている。点滅するゼロが点灯したままの横線から直ちに見分けられ、よって、精度レベルが必要とされないかまたは望まれなければ、次の正時の表示の下の特定のデジタル秒値を参照せずに、減じていく残りの秒の値の進行を、見る人がアナログ式に容易に見守ってモニタできることがわかる。５本の点灯したままの横線だけが表示にあるということは、その間は秒値が５０台にあり、正確に値５０で終了する初めの１０秒期間内でカウントダウンが進行していることを見る人に知らせる。

図４は次の１０秒期間の表示状態を示す。点滅するゼロは一段下げられて、外側のラダーアレイの中段位置にある。残りの４本の点灯したままの横線はカウントダウン中の秒値が４０台（すなわち４９〜４０）にあることを示し、図には具体的に４８という値が示されている。

図５はカウントダウンの次の１０秒期間を示す。点滅するゼロは外側のラダーアレイの下段に達し、隣にある内側のラダーアレイの３本の点灯したままの横線は秒値が３０台（すなわち３９〜３０）で減じていることを表し、図には具体的に３７という値が示されている。このカウントダウンの終点においては、正確に３０秒時に最後のゼロ点滅がおこる。すなわち、外側のラダーアレイにおける点滅の終止は、次の正時である１０時の前の最終残り６０秒期間の初めの３０秒期間のカウントダウンの完了に同期する。

図６は次の正時の前の最終３０秒期間のカウントダウン開始時における表示状態を示す。点滅するゼロは内側のラダーアレイの上段にあり、残る２本の点灯したままの横線は秒値のカウントダウンが２０台（すなわち２９〜２０）にあることを表し、図には具体的に２２という値が示されている。

図７は次のカウントダウンの終わりから２番目の１０秒期間の状態を示す。点滅するゼロは内側のラダーアレイの中段、最終段の上隣に下がり、その下のただ一本の横線は秒値のカウントダウンが１０台（すなわち１９〜１０）で進行していることを表し、図には具体的に１６という値が示されている。

図８は次の正時になる前の最終１０秒をカウントダウンしている表示状態を示す。このとき、点滅するゼロは下段で時表示に最も近い位置にある。秒値は最終の単位（９〜０）でカウントダウンされているから、残る横線はなく、図には具体的に３という値が示されている。

本発明の特定の実施形態を上に説明した。その利点は自明である。点滅するゼロを、道路地図様の描像で配置される、点灯したままの横線とともに用いることにより、それぞれの現在の１時間が終わって次の１時間が始まる、最終時点に向かう経路の各段を通って降下する点滅するゼロの進行を、見ている人が容易に認識及びモニタできる。この描像は、いかなる指定された瞬間においても、最終５９秒のカウントダウン状況のアナログ近似を、１０秒期間のそれぞれの間の特定の秒値の精度、ならびに、見分けることができる連続する６つの１０秒期間によって与える。

本発明は、先に挙げた特許文献のデジタル表示においても、または次の新しい１時間の前の最終５９秒のカウントダウンを備える他のあらゆるデジタル時刻表示においても実施できる。腕時計での実施については、図１に示されるように配置されたＬＣＤデジタル表示素子レイアウトが構成されるであろう。最終５９秒の間、上で説明され、図２〜８に示されるシーケンスで表示素子を駆動してそれらを点灯させる埋込みソフトウエアでマイクロプロセッサがプログラムされるであろう。マイクロプロセッサは、それぞれの１時間の５９分の進行の間、好ましくは拡張四元逆算型計時を表示するためにＬＣＤ装置も駆動するであろう。回路基板、電池、時計ケース及び切換機構、好ましくは米国特許第６２８６９９１Ｂ１号明細書に説明される単竜頭制御が、本発明を利用する完成腕時計の作成に必要な残りの基本組立部品である。上記明細書の開示は参照によって本明細書に含まれる。その他の時計、例えば、据置時計、時計付ラジオ、自動車時計を、同様の態様で作成することができる。

上で説明し、図示した特定の実施形態の多くの変形及び改変が当業者には明らかであろう。したがって、添付される特許請求項及びそれらの全ての等価物の字義通りの範囲内に入るような改作及び翻案の全てを包含するものと理解されるべきである。

特許文献４に開示され、改変形態で特許文献５にも開示される、四元逆算型及び拡張四元逆算型計時をそれぞれ実施するためのデジタル表示素子のレイアウトを示す 次の正時である１０時に至る前の正確な１分０秒時を示すために選択された図１の表示素子の点灯を示す 本発明にしたがい、図２の時刻の１秒後、すなわち次の正時である１０時の５９秒前を示す 次の正時の４８秒前を示す 次の正時の３７秒前を示す 次の正時の２２秒前を示す 次の正時の１６秒前を示す 次の正時の３秒前を示す

符号の説明

Ａ，Ｂ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，Ｆ デジタル表示素子

Claims (11)

1. 次の正時間になる前の残りの分をデジタル形式で明示するデジタル時刻表示のための最終１分間複合素子グラフィック表示システムにおいて、
   １〜１２の値を有する次の正時をデジタル形式で表示するように点灯することができる複数のデジタル表示素子、及び
   （i）次の正時になる前の２９〜１の値を有する残り分を表示するため、あるいは（ii）点滅する数字ゼロ及び、前記次の正時になる前の最終５９秒の間、前記点滅する数字ゼロにより占められるであろう連続する位置を示す、横線を表示するように点灯することができる複数の別のデジタル表示素子、
   を備え、
   前記点滅する数字ゼロは、連続する６つの１０秒期間中に連続する６つの位置を占めるように点灯され、同時に、前記横線は前記点滅する数字ゼロが前記次の正時になるまでの最終５９秒の間に通過する経路を順次示すように表示される、
   ことを特徴とするシステム。
2. 前記示される経路が、前記表示される前記次の正時の左側の相対的に外側にある上段、中段及び下段の３つの位置、並びに、前記次の正時の左側の相対的に内側にある上段、中段及び下段の３つの位置を含むことを特徴とする請求項１に記載のシステム。
3. 最終５９秒の前記連続する６つの１０秒期間の間、前記点滅する数字ゼロが、前記次の正時になるまで、初めに前記相対的に外側の上段、中段及び下段の位置を連続して通過し、その後、前記相対的に内側の上段、中段及び下段の位置を連続して通過することを特徴とする請求項２に記載のシステム。
4. 前記通過される外側の３つの位置及び内側の３つの位置はいずれも、それぞれの３つの位置が縦方向に整列した状態で配列されていることを特徴とする請求項３に記載のシステム。
5. 前記点滅する数字ゼロが前記横線で示される前記位置を離れた後に前記横線のそれぞれが順次消灯されることを特徴とする請求項４に記載のシステム。
6. 前記横線が、次の正時になる前の前記最終５９秒のカウントダウンを表示するための、５つの連続する１０秒期間に対応するセグメントからなる複数のデジタル表示素子からなり、１０秒期間のカウントが完了する毎に、順次外側の上段から当該セグメントが消灯されるように点灯することができるものであることを特徴とする請求項１に記載のシステム。
7. デジタル形式の次の正時になる前の残りの分をデジタル形式で明示する四元逆算型または拡張四元逆算型システムのための最終１分間複合素子グラフィック表示システムにおいて、
   １〜１２の値を有する次の正時をデジタル形式で表示するように点灯することができる複数のデジタル表示素子、及び
   デジタル表示素子から成る一対の１０セグメントアレイであって、前記アレイの内の一方は前記正時表示素子の左側の相対的に外側に配置され、他方のアレイは前記正時表示素子の左側の相対的に内側に配置され、前記アレイは次の正時になる前の２９〜１の値を有する残り分を表示するように点灯することができる１０セグメントアレイ、
   を備え、
   前記アレイは、前記次の正時になるまでの最終５９秒の順次１０秒期間と同期して、初めに前記相対的に外側のアレイの上段、中段及び下段の位置を通過し、その後、前記相対的に内側のアレイの上段、中段及び下段の位置を通過する、点滅する数字ゼロを表示するように選択的に点灯することができ、
   前記相対的に外側のアレイの２本の下段水平表示セグメント及び前記相対的に内側のアレイの３本の下段水平表示セグメントが、前記点滅する数字ゼロの開始時に対応する横線を表示するように同時に点灯され、前記線は前記次の正時になるまでの最終５９秒の間に前記点滅する数字ゼロが通過する経路を示す、
   ことを特徴とするシステム。
8. 前記横線のそれぞれが、前記横線によって示される前記位置を前記点滅する数字ゼロが離れるとともに、順次消灯されることを特徴とする請求項７に記載のシステム。
9. 前記正時表示素子の下方に配置され、前記次の正時になるまでの最終５９秒をカウントダウンするように点灯することができる、一対の７セグメントデジタル表示素子を備えることを特徴とする請求項７に記載のシステム。
10. 次の正時になる前の残りの分を明示するデジタル時刻表示における最終５９秒の複合素子グラフィック表示を含める方法において、
    複数の表示素子を提供する段階、
    １〜１２の値を有する次の正時をデジタル形式で表示するように前記複式表示素子を点灯する段階、
    複数の別の表示素子を、一方は前記次の正時表示素子の左側の相対的に外側にあり、他方は前記次の正時表示素子の左側の相対的に内側にある、一対のアレイとして提供する段階、
    残り１分０秒に達するまで、次の正時になる前の残り分を表示するように前記別の素子を点灯する段階、
    その後、前記比較的に外側のアレイの上段位置において点滅する数字ゼロを形成するように前記別の素子を点灯し、同時に、前記次の正時になるまでの最終５９秒の間に前記点滅する数字ゼロが通過する位置を示す５本の対応する横線を形成するように、前記比較的に外側のアレイの２本の水平な下段表示セグメント及び前記相対的に内側のアレイの３本の水平な下段表示セグメントを点灯する段階、及び
    前記次の正時になる前の最終５９秒の間に前記５本の横線のそれぞれにより示される位置を前記点滅する数字ゼロが離れるとともに前記５本の横線を順次消灯しながら、前記点滅する数字ゼロを１０秒期間毎に前記相対的に外側のアレイの前記上段位置から中段位置に、次いで下段位置に順次移し、その後、前記相対的に内側のアレイの前記上段位置に、次いで中段位置に、次いで下段位置に順次移すために前記別の表示素子を点灯し、同時に、前記次の正１時間の前の最終５９秒の間に前記５本の横線のそれぞれにより示される前記位置を前記点滅する数字ゼロが離れるとともに前記５本の横線を順次消灯する段階、
    を有してなることを特徴とする方法。
11. 前記相対的に外側のアレイ及び前記相対的に内側のアレイのそれぞれを１０セグメントの縦配置アレイの形態で提供する段階及び、相補的な前記相対的に外側の１０セグメント縦配置アレイ及び前記相対的に内側の１０セグメント縦配置アレイを前記正１時間表示素子の右側に設ける段階及び、前記次の正時になる前の最終５９秒の前記表示に先立ち、四元逆算型または拡張四元逆算型計時シーケンスを表示するように前記アレイを点灯する段階を含むことを特徴とする請求項１０に記載の方法。

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