JP4355859B2 - 電子カメラ装置および撮像方法 - Google Patents
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Description
このような電子カメラの場合、暗所(光量が不足している場所をいう)ではCCDの感度を上げて(CCDからの信号を増幅して)明るい画像を撮像する手法が用いられている。
撮像素子で取込んだ画像を所望のタイミングで撮像/記録可能な電子カメラ装置において、
前記所望のタイミングで撮像指示を行なうことにより発光するストロボ発光装置と、
前記ストロボ発光装置を発光させて取込んだストロボ画像中の第1の箇所の輝度を得る第1の輝度検出手段と、
この第1の輝度検出手段により得られた前記第1の箇所の輝度値に応じた第1のストロボ発光量を得る第1のストロボ発光量決定手段と、
この第1のストロボ発光量決定手段により得られた第1のストロボ発光量で前記ストロボ発光装置を発光させて画像を取込む動作を行うことにより第1のストロボ画像を得る第1のストロボ撮像手段と、
この第1のストロボ撮像手段により得られた第1のストロボ画像中の第2の箇所の輝度を得る第2の輝度検出手段と、
この第2の輝度検出手段により得られた前記第2の箇所の輝度値に応じた第2のストロボ発光量を得る第2のストロボ発光量決定手段と、
この第2のストロボ発光量決定手段により得られた第2のストロボ発光量でストロボ発光装置を発光させて画像を取込む動作を行うことにより第2のストロボ画像を得る第2のストロボ撮像手段と、
前記第1及び第2のストロボ撮像手段により得られた第1及び第2のストロボ画像において所定範囲の輝度を有する部分を抽出して合成する動作を行うことにより合成画像を得る画像合成手段と、
ユーザの操作に基づき、前記画像合成部により抽出される部分を拡大または縮小させて画像の再合成を行なう再合成手段と、
を有する。
前記第2のストロボ発光量決定手段は、更に、前記第1のストロボ画像中の第1及び第2の箇所の輝度値に応じた第2のストロボ発光量を得る手段を含み、
前記第2のストロボ撮像手段は、更に、前記第2のストロボ発光量決定手段により得られた前記第1及び第2の箇所の輝度値に応じた第2のストロボ発光量でストロボ発光装置を発光させて画像を取込む動作を行うことにより第2のストロボ画像を得る手段を含んでもよい。
所望のタイミングで撮像/記録可能な電子カメラ装置において、
中心被写体、背景被写体との距離を計測可能な距離計測手段と、
前記所望のタイミングで撮像指示を行なうことにより発光するストロボ発光装置と、
前記距離計測手段により計測された中央被写体までの距離に応じた第1のストロボ発光量を得る第1のストロボ発光量決定手段と、
この第1のストロボ発光量決定手段により得られた第1のストロボ発光量で前記ストロボ発光装置を発光させて画像を取込む動作を行うことにより第1のストロボ画像を得る第1のストロボ撮像手段と、
この第1のストロボ撮像手段により得られた第1のストロボ画像中の背景被写体部分の輝度を得る輝度検出手段と、
この輝度検出手段により得られた第1のストロボ画像中の背景被写体部分の輝度値及び前記距離計測手段により計測された背景被写体までの距離に応じた第2のストロボ発光量を得る第2のストロボ発光量決定手段と、
この第2のストロボ発光量決定手段により得られた第2のストロボ発光量でストロボ発光装置を発光させて画像を取込む動作を行うことにより第2のストロボ画像を得る第2のストロボ撮像手段と、
前記第1及び第2のストロボ撮像手段により得られた第1及び第2のストロボ画像において所定範囲の輝度を有する部分を抽出して合成する動作を行うことにより合成画像を得る画像合成手段と、
ユーザの操作に基づき、前記画像合成部により抽出される部分を拡大または縮小させて画像の再合成を行なう再合成手段と、
を有する。
前記第2のストロボ発光量決定手段は、更に、前記距離計測手段により計測された背景被写体までの距離、前記輝度検出手段により得られた第1のストロボ画像中の背景被写体部分の輝度値、及び前記第1のストロボ画像中の中心被写体部分の輝度値に応じた第2のストロボ発光量を得る手段を含んでもよい。
所定の記録指示操作があった場合に前記合成画像を前記記録手段に記録する記録制御手段とを更に備えてもよい。
撮像素子で取込んだ画像を所望のタイミングで撮像/記録可能な電子カメラ装置における撮像方法であって、
ストロボ発光装置を発光させて取込んだストロボ画像前記取込んだ画像中の第1の箇所の輝度を得る第1の輝度検出工程と、
この第1の輝度検出工程により得られた前記第1の箇所の輝度値に応じた第1のストロボ発光量を得る第1のストロボ発光量決定工程と、
この第1のストロボ発光量決定工程により得られた第1のストロボ発光量でストロボ発光装置を発光させて画像を取込む動作を行うことにより第1のストロボ画像を得る第1のストロボ撮像工程と、
この第1のストロボ撮像工程により得られた第1のストロボ画像中の第2の箇所の輝度を得る第2の輝度検出工程と、
この第2の輝度検出工程により得られた前記第2の箇所の輝度値に応じた第2のストロボ発光量を得る第2のストロボ発光量決定工程と、
この第2のストロボ発光量決定工程により得られた第2のストロボ発光量でストロボ発光装置を発光させて画像を取込む動作を行うことにより第2のストロボ画像を得る第2のストロボ撮像工程と、
前記第1及び第2のストロボ撮像工程により得られた第1及び第2のストロボ画像において所定範囲の輝度を有する部分を抽出して合成する動作を行うことにより合成画像を得る画像合成工程と、
ユーザの操作に基づき、前記画像合成工程において抽出される部分を拡大または縮小させて画像の再合成を行なう再合成工程と、
を有する。
所望のタイミングで撮像/記録可能な電子カメラ装置における撮像方法であって、
中心被写体、背景被写体との距離を計測する距離計測工程と、
この距離計測工程により計測された中央被写体までの距離に応じた第1のストロボ発光量を得る第1のストロボ発光量決定工程と、
この第1のストロボ発光量決定工程により得られた第1のストロボ発光量でストロボ発光装置を発光させて画像を取込む動作を行うことにより第1のストロボ画像を得る第1のストロボ撮像工程と、
この第1のストロボ撮像工程により得られた第1のストロボ画像中の背景被写体部分の輝度を得る輝度検出工程と、
この輝度検出工程により得られた第1のストロボ画像中の背景被写体部分の輝度値及び前記距離計測工程手段により計測された背景被写体までの距離に応じた第2のストロボ発光量を得る第2のストロボ発光量決定工程と、
この第2のストロボ発光量決定工程により得られた第2のストロボ発光量でストロボ発光装置を発光させて画像を取込む動作を行うことにより第2のストロボ画像を得る第2のストロボ撮像工程と、
前記第1及び第2のストロボ撮像工程により得られた第1及び第2のストロボ画像において所定範囲の輝度を有する部分を抽出して合成する動作を行うことにより合成画像を得る画像合成工程と、
ユーザの操作に基づき、前記画像合成工程において抽出される部分を拡大または縮小させて画像の再合成を行なう再合成工程と、
を有する。
[回路構成例]
図1は、本発明を適用した電子カメラ装置の一実施例としてのデジタルカメラの回路構成例を示すブロック図であり、図1(a)で、デジタルカメラ100は、光学系10、ストロボ発光部11、信号変換部12、信号処理部13、DRAM(ダイナミックメモリー)14、制御部20、操作部30、表示部40、OSDデータ用ROM45、記録部50および電源90を有している。
図2は、図1のデジタルカメラの一実施例の斜視図(背面図)である。デジタルカメラ100の上面には、処理モードを切換える処理モード切換えスイッチ(スライドスイッチ)105と、機能選択用ボタン31〜35と、デジタルカメラ100を起動するメインスイッチ106、ストロボ設定ボタン36、シャッターボタン37および出力用ボタン38が設けられている。
図3は、図1のデジタルカメラ100の回路構成を例としたDRAM14内の各バッファ等の領域設定例を示す説明図である。
図1の例では信号処理部13からの画像データ、VRAM(Video Random Access Memory)への画像データの出力およびデータ圧縮/伸張の際の画像データの書込/読み出しに同じDRAM14を用いている。このためにDRAM14上の画像データ記録用の領域の構成として、図3のようにいくつかの領域に分割したバッファを用意することで、目的に応じて各領域を設定できる。
図4はデジタルカメラ100の処理モードの構成例を示す説明図であり、デジタルカメラ100の処理モードは記録、再生モードからなる通常モードおよび近接撮影等の特殊撮影モードに大別され、処理モード切換えスイッチ105の切換えにより通常モードと特殊撮影モードとの切換えがなされ、記録/再生モード切換えスイッチ107の操作により記録モードと再生モードの切換えが行なわれる。なお、特殊撮影モード下でも通常モードと同様に記録モードおよび再生モードがある(以下の説明は、通常モードの場合について述べるが特殊撮影モードにおいても同様である)。
(1) 記録モード
記録モードは被写体像を取込んで液晶ディスプレイ40に表示する撮像モードと、ストロボ発光により撮像を行なうストロボ撮像モードと、ユーザーが、スルー画像を視覚的に確認しながら取り込みたいタイミングでシャッターボタン37を押し下げることにより、その時点で表示されている画像のデータ(画像データ(YUVデータ))をDRAM14等の不揮発性メモリーからメモリーカード51に保存する記録保存モードを含んでいる。
なお、ユーザが記録/再生モード切換えスイッチ107を記録側にスライドすると記録モードとなって撮像モードに遷移し、通常撮像モード下でユーザーがストロボ設定ボタン36を押すとストロボ撮像モードに遷移し、通常撮像モード下でシャッターボタン37が押されると記録保存モードに遷移し、ストロボ撮像モード下でシャッターボタン37が押されるとストロボ発光強度を変えた複数枚の画像が撮像され、それら複数枚の画像から合成画像を得た後、再度シャッターボタン37が押し下げられると記録保存モードに遷移する。
撮像モードでは、CCD121から周期的に取り込んでくる画像データをファインダ(液晶ディスプレイ)40上にスルー画像として表示する。
(3) ストロボ撮像モード
ストロボ撮像モードに遷移すると、ストロボ設定がなされ、ストロボ表示ランプ108が赤色表示されると共に、ストロボ発光部11に電源90から電荷が印加され、ストロボが発光可能状態となるまで電荷が蓄積される。ストロボが発光可能状態になるとストロボ表示ランプ108が緑色に点灯される。
ストロボ撮像モード下では、CCDから周期的に取り込んでくる画像データを液晶ディスプレイ40にスルー画像として表示し、検出されるカメラ周囲の光量が閾値範囲の下限の場合には、CCD121からの信号が増幅され液晶ディスプレイ40には明るいスルー画像が表示される。
ストロボ撮像モード下でシャッターボタン37が押されると光量の異なる複数枚(実施例では2枚)の画像が撮像され、それら複数枚の画像から合成画像を得て液晶ディスプレイ40に合成画像を表示し、使用者の確認を得た後、記録保存モードに遷移する。なお、ストロボ撮像モード下での撮像、画像合成/表示等の具体的動作等については後述する。
(4) 記録保存モード
通常撮像モードでシャッターボタン37が押されると記録保存モードに遷移して液晶ディスプレイ40にその時点で表示されている画像が静止画となり、画像バッファ141の内容はJPEG圧縮処理されてメモリーカード51に記録される。一方、ストロボ撮像モードで合成画像が表示された後に再度シャッターボタン37が押されると記録保存モードに遷移し、画像バッファ141の内容(この場合は合成画像が記憶されている)はJPEG圧縮処理されてメモリーカード51に記録される。
(5) 再生モード
再生モードでは、メモリーカード51に記録されている画像データ(画像データまたは/およびストロボ画像データ)を読み出し再生して液晶ディスプレイ40に表示する。また、再生された画像のデータを図示しないインターフェイスを介してパソコンやプリンタ等の外部装置に出力(送信)することができる。
以下の実施例は、ストロボ発光後、光量の異なる複数枚の画像を撮像して画像合成する例であり、実施例1ー1(ストロボ撮像/合成手段110),実施例1ー2(ストロボ撮像/合成手段150),実施例1ー3(ストロボ撮像/合成手段150’)について述べる。
ストロボ撮像/合成手段110(または150,150’)は、ユーザーがストロボ設定ボタン36を押した場合に起動され、ストロボ撮像モード処理を実行する。
ストロボ撮像/合成手段110(または150,150’)はハードウエア回路で構成することもできるが本実施例ではこれらをプログラムで構成している。なお、ストロボ撮像/合成手段110(または150,150’)の各モジュールのうちあるモジュールをハードウエア回路で、その他のモジュールをプログラムで構成するようにしてもよい。
また、プログラムで構成されたストロボ撮像/合成手段110(または150,150’)の各モジュールはROM23またはメモリーカード51に記録され、制御プログラムのコントール下でCPU21により実行制御され、本実施例のストロボ撮像/合成処理を実現する。
本実施例でストロボ撮像/合成手段110は、ストロボ発光強度を変えた複数枚の画像を撮像し、それら複数枚の画像から合成画像を得て液晶ディスプレイ40に合成画像を表示し、使用者の確認を得たのち、記録保存モードに移行する。
図5はストロボ撮像/合成手段110の構成例を示すブロック図であり、ストロボ撮像/合成手段110は、光量判定手段111,画像判定手段112,ストロボ発光量決定手段113、ストロボ撮像手段114および画像合成手段115を含んでいる。
光量判定手段111は、ユーザーがストロボ設定ボタン36を押すと、モード判定手段によりストロボ撮像モードに遷移され、自動絞り機構102の光量検出部からの光量検出値と、撮像に必要とする光量L(閾値φ)を比較し、L<φの場合には画像判定手段112に遷移する。なお、L≧φの場合にはストロボ撮像不要としてストロボ設定を解除しストロボ表示ランプによる発光表示を中止すると共に、ストロボ発光部11への電荷印加を中止して通常撮像モードに遷移し、シャッターボタン37が押されるまで、通常撮像モードと同様の撮像状態を続行させる。すなわち、周辺光量が液晶ディスプレイ40で確認できる程度の明るさと判定され、液晶ディスプレイ40撮像モードの場合と同様の信号処理によるスルー画像が表示される。
画像判定手段112は、例えば、図6に示すような輝度分布からそれぞれスルー画像、第1ストロボ画像および第2ストロボ画像の中心被写体(81)の輝度y1a,y1b,y1cおよび背景被写体(82)の輝度y2a,y2b,y2cを得る。
まず、自動絞り機構102の光量検出部からの光量検出値ρ1と画像判定手段112で得たスルー画像(図8(b))の中心被写体81の輝度y1aを基にストロボ発光部11の第1回目のストロボ発光量P1を決定すると共に、輝度y1aとy2aの差Δyaと閾値δを比較し、Δya−δ≧0の場合にはストロボ撮像フラグをオンとし、Δya−δ<0の場合にはストロボ撮像フラグをオフとする。ただし、この判断は第1回目のストロボ撮像データに基づいて行なった方が判別し易い。なぜなら図8(a)の81と82とでは輝度の変化は実際あまりなく、ストロボがたかれて初めて輝度に差が生じるからである。
なお、ストロボ発光量は単位時間当りの放出電荷量の制御による発光ランプの発光制御、或いは所定の放出電荷に対する電荷放出時間の制御による発光ランプの発光制御により制御できる。本実施例ではストロボ発光量決定手段113は電荷放出時間を決定し、その値(秒)をCPU21に送る。CPU21は決定された電荷放出時間値によりストロボ発光部11を制御し、ストロボランプを当該時間発光させる。
この場合、シャッターボタン37が押されると、ストロボ撮像手段114は、CPU21を介して、AGC124に対してゲインを通常値(実際の光量による値)にするための制御信号を送出する。これによりCCD121からの信号の増幅率が通常値に戻される。なお、シャッターボタン37が押されたときCPU21を介して、AGC124に対してCCD121からの信号の増幅度をストロボ発光時の所定値に変えるよう制御信号を送出するよう構成してもよい。
ストロボ撮像手段114は、また、ストロボ発光装置11に発光指示信号を与え、また、CCD121から取込むデータのDRAM14上の記憶領域をストロボ画像バッファ142−2に切換え、ストロボ発光量決定手段113で決定されたストロボ発光量P2でストロボを発光させて光量を補い、同じ被写体群を撮像してその第2ストロボ画像(データ)をストロボ画像メモリー142−2に記憶する。なお、図8(d)に、第2ストロボ画像で中心被写体81は光量が高過ぎて白飛びするが背景被写体82は適正光量で撮像された画像の例を示した。
なお、ストロボ撮像フラグがオフの場合には画像合成不要(すなわち、第1ストロボ画像で中心被写体81および背景被写体82が適正に撮像されているものとして)2回目の撮像は行なわない。
今、第1ストロボ画像の輝度分布を図6(b)に示した分布とすると、図8(a)の中心被写体81の輝度y1bは、0<<y1b<255であり、背景被写体82の輝度y2bは、0<y2b<<255である。また、第2ストロボ画像の輝度分布を図6(c)に示した分布とすると、図8(a)の中心被写体81の輝度y1cは最大輝度となり、背景被写体82の輝度は0<y2c=y1b−α<<255である。ここで、適正な光量の画像をストロボ画像バッファ142−1の第1ストロボ画像の中心被写体81の輝度y1bから±β(α<β<Δyb)の範囲の輝度の画像部分とする。
また、表示された合成画像が所望の明るさでない場合に、使用者の選択により中心被写体81の切取り範囲を縮小若しくは拡大して再合成する画像再合成手段を画像合成手段115の後段に備えるようにストロボ撮像/合成手段110を構成してもよい。
なお、ストロボ撮像フラグがオフの場合には第2ストロボ画像は撮像されないので、上記画像合成を行なうことなくストロボ画像バッファ142−1に書込まれた第1ストロボ画像(データ)を画像バッファ141に書込む。これにより、第1ストロボ画像が液晶ディスプレイ40に静止画像として表示される。
図7で、記録モードが選択されると撮像モードに遷移してスルー画像が液晶ディスプレイ40に表示される。
ここで、撮像者が周辺の明るさからストロボ撮影が必要と判断するか、或いはファインダ或いは液晶ディスプレイ40の画面の明るさからストロボ撮影が必要と判断してストロボ設定ボタン36を押すと、モード判定手段によりストロボモードに遷移してストロボ撮像/合成手段110が起動され、ストロボ表示ランプ108が点灯されS2に移行する。ストロボ表示ランプ108はストロボ充電状態では赤、ストロボ発光可能状態では青色に点灯する。ストロボ設定ボタン36を再度押すとストロボ表示ランプ108が消灯し、ストロボ撮像/合成手段110による処理が中断されて通常撮像モードに戻る(S1)。
上記S2でL<φの場合には、CCD121から画像バッファ141に取込まれるスルー画像の輝度分布を調べてスルー画像の中心被写体81の輝度y1aと背景被写体82の輝度y2aを得る(S3)。
さらに、自動絞り機構102の光量検出部からの光量検出値ρ1と、スルー画像(図8(b))の中心被写体81の輝度y1aからストロボ発光部11の第1回目のストロボ発光量P1を決定すると共にy1aとy2aの差Δyaと閾値δを比較し、Δya−δ≧0の場合にはストロボ撮像フラグをオンとし、Δya−δ<0の場合にはストロボ撮像フラグをオフとする(S4)。この判断についても前記ストロボ発光量決定手段と同様のことがいえる。
次に、ストロボ撮像フラグを調べ(S6)、オンの場合にはS8に移行し、オフの場合にはストロボ画像バッファ142−1に書込まれた第1ストロボ画像(データ)を画像バッファ141に書込みS12に移行する。これにより、第1ストロボ画像が液晶ディスプレイ40に静止画像として表示される(S7)。
AGC124に対してゲインを通常値(実際の光量による値)にするための制御信号を送出すると共に、ストロボ発光装置11に発光指示信号を与え、また、CCD121から取込むデータのDRAM14上の記憶領域をストロボ画像バッファ142−2に切換えてS10に移行する。これによりCCD121からの信号の増幅率が通常値に戻され、次に、ストロボが発光(第2のストロボ発光)して発光量P2だけ周囲の光量を補う。CCD121からの信号はストロボ発光により補われた光量P2を加えた分増加し、ストロボ画像バッファ142−2には第2のストロボ画像が記憶される(S9)。
なお、上記例では複数の背景被写体がある場合(スルー画像の輝度分布に複数の凸部がある場合)には、所定輝度γ以上で輝度がγに最も近い凸部を背景被写体として、中心被写体と1つの背景被写体の2つの画像を合成する例について説明したが、背景被写体を2以上とし3つ以上の画像を合成するように構成することもできる。この場合、ストロボ画像バッファ142を3つ以上設け、ストロボ発光量決定の際には、中心被写体81に対するストロボ発光量をP1とし、背景被写体についてはその存在を示す凸部(図6)の輝度の高い順にP2,P3,・・として決定し、合成の際には、所定輝度γ以上で輝度がγに最も近いストロボ画像n(nは自然数)をストロボ画像バッファ141−n(図示せず)から画像バッファ141に書込み、ストロボ画像n−1,・・・,ストロボ画像2,ストロボ画像1を順次ストロボ画像バッファ141−n−1,・・・,141−2、141−1から画像バッファ141に書込まれたストロボ画像nに上塗りするように書込む。
本実施例では、ストロボ発光後に背景被写体82がよく写るように光量を補うためシャッタースピードを制御して、ストロボ撮像画像と光量を補った背景画像とを合成する。
図9はストロボ撮像/合成手段150の構成例を示すブロック図であり、ストロボ撮像/合成手段150は、光量判定手段151,画像判定手段152,ストロボ発光量決定手段153、ストロボ撮像手段154、シャッター動作制御手段155および画像合成手段156を含んでいる。
ストロボ撮像手段154は、また、ストロボ発光装置11に発光指示信号を与え、また、CCD121から取込むデータのDRAM14上の記憶領域をストロボ画像バッファ142−1に切換える。これにより、ストロボが発光して発光量Pだけ周囲の光量を補い、現在液晶ディスプレイ40にスルー画像として表示されている被写体を撮像する。CCD121からの信号はストロボ発光により補われた光量Pを加えた分増加し、ストロボ画像バッファ142−1にストロボ画像として記憶される。
すなわち、シャッター動作制御手段155は、ストロボ画像バッファ142−1のストロボ画像の輝度分布のピークの輝度y1bと画像バッファ141でシャッターの遅延時間tの間に光量を累積したスルー画像の輝度分布のピークy2cの差Δy=y1bーy2cを調べ、|Δy|<δのとき絞り駆動部に対する絞り閉鎖信号の出力を行って、画像バッファ141のスルー画像への光量の累積を遮断し、画像合成手段156に遷移する。また、|Δy|≧δのときは絞り駆動部に対する絞り閉鎖信号の出力を行なわず|Δy|<δになるまで輝度の比較動作を継続する。ここでδは閾値(δ≧0)である。
また、表示された合成画像が所望の明るさでない場合に、使用者の選択により中心被写体81の切取り範囲を縮小若しくは拡大して再合成する画像再合成手段を画像合成手段156の後段に備えるようにストロボ撮像/合成手段150を構成してもよい。
図11で、記録モードが選択されると撮像モードに遷移してスルー画像が液晶ディスプレイ40に表示される。ここで、ステップU1〜U3、U8,U9は図7のステップS1〜S3、S11,S12と同様の動作である。
撮像者がストロボ設定ボタン36(図2)を押すと、ストロボモードに遷移してストロボ撮像/合成手段150が起動されU2に移行し(U1)、次に、光量判定手段151が起動され、光量検出部からの検出光量と撮像に必要とする光量L(閾値φ)を比較し、L<φの場合にはU3に移行し、L≧φの場合にはストロボ撮像不要としてストロボ設定を解除する(U2)。L<φの場合には、CCD121から画像バッファ141に取込まれるスルー画像の輝度分布を調べてスルー画像の中心被写体81の輝度y1aと背景被写体82の輝度y2aを得る(U3)。
ストロボが発光可能状態になった以降の任意のタイミングでユーザーがシャッターボタン37を押すと、AGC124に対してゲインを通常値(実際の光量による値)にするための制御信号を送出すると共に、ストロボ発光装置11に発光指示信号を与え、また、CCD121から取込むデータのDRAM14上の記憶領域をストロボ画像バッファ142−1に切換えてU6に移行する。これによりCCD121からの信号の増幅率が通常値に戻され、次に、ストロボが発光して発光量Pだけ周囲の光量を補う。CCD121からの信号はストロボ発光により補われた光量Pを加えた分増加し、ストロボ画像バッファ142−1にはストロボ画像が記憶される(U5)。
|Δy|<δの場合には、ストロボ画像バッファ142−1のストロボ画像(データ)の輝度がy1b〜y1b−αの範囲W1(図10(b))を切抜いて画像バッファ141に書込む。これによりストロボ画像(図8(c))の中心被写体の部分がスルー画像(図8(d))の上に上塗りされた合成画像(図8(e))を得る(U7)。
本実施例では、ストロボ発光後に背景被写体82がよく写るように光量を補うためゲインを制御して、ストロボ撮像画像と光量を補った背景画像とを合成する。
図12はストロボ撮像/合成手段150’の構成例を示すブロック図であり、ストロボ撮像/合成手段150’は、光量判定手段151,画像判定手段152,ストロボ発光量決定手段153、ストロボ撮像手段154、ゲイン制御手段155’および画像合成手段156を含んでいる。
なお、ストロボ撮像/合成手段150’の構成要素のうち、ストロボ撮像/合成手段150〜ストロボ撮像手段154および画像合成手段156の構成および機能は図9のストロボ撮像/合成手段150と同様である。
また、この場合のデジタルカメラの動作は、図11のフローチャートと同様であり、ステップU6の動作をゲイン制御手段155’による輝度比較動作およびゲイン制御動作に置き換えればよい。
本実施形態では本発明を適用した電子カメラの一実施例として、図1のデジタルカメラ100の構成にオートフォーカス機構を設けたデジタルカメラ(以下、デジタルカメラ200と記す)を例として説明する。
本実施例のデジタルカメラ200は、図1(a)で、デジタルカメラ100の光学系10の構成にオートフォーカス機構103(図13)を加えた構成をなし、自動焦点制御(オートフォーカス制御)により被写体からの光を後段の信号変換部12のCCD121上に結像させる。光学系10以外の回路構成は図1のデジタルカメラ100と同様とする。また、DRAM14の領域設定、装置外観、および処理モードも同様とする。
なお、ROM23は制御プログラムとストロボ撮像/合成手段210およびデジタルカメラ200のその他の各機能を実行させるためのプログラムを記録する。
[構成例]
図13は光学系10に設けられたオートフォーカス機構の構成例を示すブロック図であり、オートフォーカス機構103は、レンズ駆動信号によって駆動され、レンズ101を前後に移動させるレンズ駆動部(例えば、ステップモータ)1031と、レンズ101からの光学像を基に合焦の正否を判定して、判定信号を制御部20に送出する合焦検証部1032と、制御部20からの制御信号を基にレンズ駆動信号をレンズ駆動部1031に与えるレンズ駆動制御部1033を有している。そして、オートフォーカス機構103はレンズ101の移動距離ΣΔXと画角情報を制御部20に与え、制御部20からレンズ駆動制御信号を受け取る。
図14はオートフォーカス機構によるオートフォーカス制御の原理説明図である。図14で、被写体1とレンズ101との距離をA、レンズ101とCCD121表面との距離をB、レンズの焦点距離をFとすると、1/A+1/B=1/Fが成立する。
ここで、レンズ101を±ΔX(ΔX<B<<A)移動させると、
1/(A−ΔX)+1/(B+ΔX)=1/F または、
1/(A+ΔX)+1/(B−ΔX)=1/F
となるが、B<<Aであるから左辺第1項の1/(A+ΔX)≒1/Aとみなし得るので、1/A+1/(B±ΔX)=1/Fが成立する。
ここで、レンズ101とCCD121の新たな距離B’=B±ΔXにおける被写体の合焦状態を検出して、ピントの合否を判定して、その結果によりレンズの移動距離ΔXを算出して、レンズ101の移動制御を行なうことにより、オートフォーカス(自動合焦)を行なうことができる。
撮像モードでユーザがデジタルカメラ200を被写体1の方向に向けると、ファインダー(図示せず)の中心(ファインダー内に輝点等で示される)部分の像に対し、合焦検証部1032で合焦検証が行なわれ、ピントがあっていない場合にはその差分データ(判定信号)が制御部20に与えられ、制御部20ではピント合せに必要な移動距離ΔXを算出して、これに基づいた制御信号(駆動量信号)をレンズ駆動制御部1033に送出する。レンズ駆動制御部1033は制御信号に基づいてレンズ駆動信号をレンズ駆動部1031に与え、レンズ駆動部1031はレンズ101を指示された距離だけ移動させる。この結果を合焦検証部1032を介してフィードバックして、ピント合せを行なう。
以下の実施例は、被写体までの距離を計測してストロボ光量を得てストロボ発光した後、光量の異なる複数枚の画像を撮像して画像合成する例であり、実施例2ー1(ストロボ撮像/合成手段210),実施例2−2(ストロボ撮像/合成手段250),実施例1ー3(ストロボ撮像/合成手段250’)について述べる。
ストロボ撮像/合成手段210(または250,250’)はハードウエア回路で構成することもできるが本実施例ではこれらをプログラムで構成している。なお、ストロボ撮像/合成手段210(または250,250’)の各モジュールのうちあるモジュールをハードウエア回路で、その他のモジュールをプログラムで構成するようにしてもよい。
また、プログラムで構成されたストロボ撮像/合成手段210(または250,250’)の各モジュールはROM23またはメモリーカード51に記録され、制御プログラムのコントール下でCPU21により実行制御され、本実施例のストロボ撮像/合成処理を実現する。
図15はストロボ撮像/合成手段210の構成例を示すブロック図であり、ストロボ撮像/合成手段210は、距離計測手段211,画像判定手段212,ストロボ発光量決定手段213,ストロボ撮像手段214,および画像合成手段215を含んでいる。
距離計測手段211は、使用者がストロボ設定ボタン36を押した後、中心被写体および背景被写体にピントを合せる操作を行なうことによってピントを合せた被写体との距離および画面内での位置を算出し、DRAM14の予備領域143(図3)に一時的に記憶させる。
1/A=1/F−1/(B±ΔX)から、
被写体1とレンズ101の距離A={(B±ΔX)・F}/(B−F)
として算出することができるので、中心被写体および背景被写体とレンズ101との距離も同様にしてピント合せの際に求めることができる。
まず、中心被写体81とレンズ101の距離x1と画像判定手段112で得たスルー画像(図8(b))の中心被写体81の輝度y1aを基にストロボ発光部11の第1回目のストロボ発光量P1を決定する。また、y1aとy2aの差Δyaと閾値δを比較し、Δya−δ≧0の場合にはストロボ撮像フラグをオンとし、Δya−δ<0の場合にはストロボ撮像フラグをオフとする。ストロボ撮像フラグは距離の差でオン、オフしてもよい。
ストロボ撮像手段214の構成および機能は、実施形態1のストロボ撮像手段114(図5)の構成および機能と同様とする。
画像合成手段215の構成および機能は、実施形態1の画像合成手段115(図5)の構成および機能と同様とする。また、表示された合成画像が所望の明るさでない場合に、実施形態1と同様に使用者の選択により中心被写体81の切取り範囲を縮小若しくは拡大して再合成する画像再合成手段を画像合成手段215の後段に備えるようにストロボ撮像/合成手段210を構成できる。
図16で、記録モードが選択されると撮像モードに遷移してスルー画像が液晶ディスプレイ40に表示される。
ここで、撮像者が周辺の明るさからストロボ撮影が必要と判断するか、或いはファインダ或いは液晶ディスプレイ40の画面の明るさからストロボ撮影が必要と判断してストロボ設定ボタン36を押すと、モード判定手段によりストロボモードに遷移してストロボ撮像/合成手段210が起動され、ストロボ表示ランプ108が点灯されT2に移行する。ストロボ設定ボタン36を再度押すとストロボ表示ランプ108が消灯し、ストロボ撮像/合成手段210による処理が中断されて通常撮像モードに戻る(T1)。
また、中心被写体81と背景被写体82との距離の差ΔX1を算出して閾値ψと比較し、ΔX1≧ψの場合にはT4に遷移する。なお、ΔX1<ψの場合にはストロボ撮像不要としてストロボ設定を解除しストロボ表示ランプによる発光表示を中止すると共に、ストロボ発光部11への電荷印加を中止して通常撮像モードに遷移し、シャッターボタン37が押されるまで、通常撮像モードと同様の撮像状態を続行させる(T3)。この被写体の明暗は前記(S4)と同様に判断してもよい。
さらに、測定した距離x1とスルー画像(図8(b))の中心被写体81の輝度y1aからストロボ発光部11の第1回目のストロボ発光量P1’を決定すると共にy1aとy2aの差Δyaと閾値δを比較し、Δya−δ≧0の場合にはストロボ撮像フラグをオンとし、Δya−δ<0の場合にはストロボ撮像フラグをオフとする(T5)。この場合も、ストロボ撮像フラグは距離の差でオンオフしてもよい。
上記T7でストロボ撮像フラグがオンの場合には、第1ストロボ画像(図8(c))の背景被写体82の輝度y2bと距離x2を基に背景被写体82の輝度が第1ストロボ画像の中心被写体81の輝度−αの範囲になるようにストロボ発光部11の第2回目のストロボ発光量P2’を決定しT10に移行する(T9)。
AGC124に対してゲインを通常値(実際の光量による値)にするための制御信号を送出すると共に、ストロボ発光装置11に発光指示信号を与え、また、CCD121から取込むデータのDRAM14上の記憶領域をストロボ画像バッファ142−2に切換えてT11に移行する。これによりCCD121からの信号の増幅率が通常値に戻され、次に、ストロボが発光(第2のストロボ発光)して発光量P2’だけ周囲の光量を補う。CCD121からの信号はストロボ発光により補われた光量P2’を加えた分増加し、ストロボ画像バッファ142−2には第2のストロボ画像が記憶される(T10)。
再度シャッターボタン37が押されると記録保存モードに遷移し、画像バッファ141の内容はJPEG圧縮処理されてメモリーカード51に記録される。また、他の機能ボタン(例えば、ボタン33)が押されると撮像画像はキャンセルされ撮像モードに戻る(T13)。
なお、上記例ではスルー画像の中心被写体81を最初にピントが合わされた被写体(通常は画面中央に位置する)とし、背景被写体82を次にピントが合わされた被写体とし、2つのストロボ画像を撮像して合成したが、複数の背景被写体がある場合に3つ以上のストロボ画像を撮像して合成画像を得ることもできる。
本実施例では、ストロボ発光後に背景被写体82がよく写るように光量を補うためシャッタースピードを制御して、ストロボ撮像画像と光量を補った背景画像とを合成する。
図17はストロボ撮像/合成手段250の構成例を示すブロック図であり、ストロボ撮像/合成手段250は、距離計測手段251,画像判定手段252,ストロボ発光量決定手段253、ストロボ撮像手段254、シャッター動作制御手段255および画像合成手段256を含んでいる。
また、距離計測手段251は、中心被写体と各背景被写体との距離の差ΔX1,ΔX2,・・・,ΔXnのうち、最も大きい差ΔXiを算出して閾値ψと比較し、ΔXi≧ψの場合には画像判定手段252に遷移する。なお、ΔXi<ψの場合にはストロボ撮像不要としてストロボ設定を解除し通常撮像モードと同様の撮像状態を続行させる。
ストロボ撮像手段254の構成および機能は、実施形態1のストロボ撮像手段154(図9)の構成および機能と同様である。
画像合成手段256の構成および機能は、実施形態1の画像合成手段156(図9)の構成および機能と同様であり、画像バッファ141に記憶されたスルー画像(図8(d))とストロボ画像バッファ142−1に記憶されたストロボ画像(図8(c))を合成して適正な光量の画像(図8(e))を得る。
また、表示された合成画像が所望の明るさでない場合に、実施形態1の場合と同様に使用者の選択により中心被写体81の切取り範囲を縮小若しくは拡大して再合成する画像再合成手段を画像合成手段255の後段に備えるようにストロボ撮像/合成手段250を構成できる。
図18で、記録モードが選択されると撮像モードに遷移してスルー画像が液晶ディスプレイ40に表示される。ここで、ステップV1〜V4、V9,V10は図16のステップT1〜T4、T12,T13と同様の動作である。
撮像者がストロボ設定ボタン36(図2)を押すと、ストロボモードに遷移してストロボ撮像/合成手段250が起動されV2に移行し(V1)、次に、中心被写体81および背景被写体82にピントを合せる操作を行なうと、ピントを合せた被写体毎にレンズ101との距離とその画面内での位置が算出され、DRAM14の予備領域143(図3)に一時的に記憶される(V2)。
上記V3でΔX1≧ψの場合には、CCD121から画像バッファ141に取込まれるスルー画像の輝度分布を調べてスルー画像の中心被写体81の輝度y1aと背景被写体82の輝度y2aを得る(V4)。
さらに、測定した距離x1とスルー画像(図8(b))の中心被写体81の輝度y1aからストロボ発光部11のストロボ発光量P’を決定する(V5)。
|Δy|<δの場合には、ストロボ画像バッファ142−1のストロボ画像(データ)の輝度がy1b〜y1b−αの範囲W1(図10(b))を切抜いて画像バッファ141に書込む。これによりストロボ画像(図8(c))の中心被写体の部分がスルー画像(図8(d))の上に上塗りされた合成画像(図8(e))を得る(V8)。
再度シャッターボタン37が押されると記録保存モードに遷移し、画像バッファ141の内容(この場合は合成画像が記憶されている)はJPEG圧縮処理されてメモリーカード51に記録される。また、他の機能ボタン(例えば、ボタン33)が押されると撮像画像はキャンセルされ撮像モードに戻る(V10)。
本実施例では、ストロボ発光後に背景被写体82がよく写るように光量を補うためゲインを制御して、ストロボ撮像画像と光量を補った背景画像とを合成する。
図19はストロボ撮像/合成手段250’の構成例を示すブロック図であり、ストロボ撮像/合成手段250’は、光量判定手段251,画像判定手段252,ストロボ発光量決定手段253、ストロボ撮像手段254、ゲイン制御手段255’および画像合成手段256を含んでいる。
なお、ストロボ撮像/合成手段250’の構成要素のうち、ストロボ撮像/合成手段250〜ストロボ撮像手段254および画像合成手段256の構成および機能は図15のストロボ撮像/合成手段250と同様である。
また、この場合のデジタルカメラの動作は、図18のフローチャートと同様であり、ステップV7の動作をゲイン制御手段155’による輝度比較動作およびゲイン制御動作に置き換えればよい。
なお、本発明では、被写体の輝度や距離に基づいてストロボ発光量を制御するようにしたが、単純にストロボ発光量を順次変えながら複数枚撮影し、その後、適度な明るさの部分を抽出して合成するようにしてもよい。
また、本発明ではストロボ発光後に複数枚の画像を撮影し、それらを合成して適切な画像を得たが、ストロボ発光を行なわずにシャッタースピード、又はゲインを変えて撮影した複数の画像を合成するようにしてもよい。
11 ストロボ発光装置
42 液晶ディスプレイ装置(表示装置)
51 記録媒体(メモリーカード)
100 デジタルカメラ(撮像装置)
102 自動絞り装置(光量検出手段)
112 画像判定手段(輝度検出手段)
113 ストロボ発光量検出手段
114 ストロボ撮像手段
115 画像合成手段
103 オートフォーカス機構
121 CCD(撮像素子)
155 シャッター動作制御手段(撮像手段)
155’ ゲイン制御手段(撮像手段)
Claims (7)
- 撮像素子で取込んだ画像を所望のタイミングで撮像/記録可能な電子カメラ装置において、
前記所望のタイミングで撮像指示を行なうことにより発光するストロボ発光装置と、
前記ストロボ発光装置を発光させて取込んだストロボ画像中の第1の箇所の輝度を得る第1の輝度検出手段と、
この第1の輝度検出手段により得られた前記第1の箇所の輝度値に応じた第1のストロボ発光量を得る第1のストロボ発光量決定手段と、
この第1のストロボ発光量決定手段により得られた第1のストロボ発光量で前記ストロボ発光装置を発光させて画像を取込む動作を行うことにより第1のストロボ画像を得る第1のストロボ撮像手段と、
この第1のストロボ撮像手段により得られた第1のストロボ画像中の第2の箇所の輝度を得る第2の輝度検出手段と、
この第2の輝度検出手段により得られた前記第2の箇所の輝度値に応じた第2のストロボ発光量を得る第2のストロボ発光量決定手段と、
この第2のストロボ発光量決定手段により得られた第2のストロボ発光量でストロボ発光装置を発光させて画像を取込む動作を行うことにより第2のストロボ画像を得る第2のストロボ撮像手段と、
前記第1及び第2のストロボ撮像手段により得られた第1及び第2のストロボ画像において所定範囲の輝度を有する部分を抽出して合成する動作を行うことにより合成画像を得る画像合成手段と、
ユーザの操作に基づき、前記画像合成部により抽出される部分を拡大または縮小させて画像の再合成を行なう再合成手段と、
を有することを特徴とする電子カメラ装置。 - 前記第2の輝度検出手段は、更に、前記第1のストロボ撮像手段により得られた第1のストロボ画像中の第1の箇所の輝度を得る手段を含み、
前記第2のストロボ発光量決定手段は、更に、前記第1のストロボ画像中の第1及び第2の箇所の輝度値に応じた第2のストロボ発光量を得る手段を含み、
前記第2のストロボ撮像手段は、更に、前記第2のストロボ発光量決定手段により得られた前記第1及び第2の箇所の輝度値に応じた第2のストロボ発光量でストロボ発光装置を発光させて画像を取込む動作を行うことにより第2のストロボ画像を得る手段を含むことを特徴とする請求項1記載の電子カメラ装置。 - 所望のタイミングで撮像/記録可能な電子カメラ装置において、
中心被写体、背景被写体との距離を計測可能な距離計測手段と、
前記所望のタイミングで撮像指示を行なうことにより発光するストロボ発光装置と、
前記距離計測手段により計測された中央被写体までの距離に応じた第1のストロボ発光量を得る第1のストロボ発光量決定手段と、
この第1のストロボ発光量決定手段により得られた第1のストロボ発光量で前記ストロボ発光装置を発光させて画像を取込む動作を行うことにより第1のストロボ画像を得る第1のストロボ撮像手段と、
この第1のストロボ撮像手段により得られた第1のストロボ画像中の背景被写体部分の輝度を得る輝度検出手段と、
この輝度検出手段により得られた第1のストロボ画像中の背景被写体部分の輝度値及び前記距離計測手段により計測された背景被写体までの距離に応じた第2のストロボ発光量を得る第2のストロボ発光量決定手段と、
この第2のストロボ発光量決定手段により得られた第2のストロボ発光量でストロボ発光装置を発光させて画像を取込む動作を行うことにより第2のストロボ画像を得る第2のストロボ撮像手段と、
前記第1及び第2のストロボ撮像手段により得られた第1及び第2のストロボ画像において所定範囲の輝度を有する部分を抽出して合成する動作を行うことにより合成画像を得る画像合成手段と、
ユーザの操作に基づき、前記画像合成部により抽出される部分を拡大または縮小させて画像の再合成を行なう再合成手段と、
を有することを特徴とする電子カメラ装置。 - 前記輝度検出手段は、更に、前記第1のストロボ画像中の中心被写体部分の輝度を得る手段を含み、
前記第2のストロボ発光量決定手段は、更に、前記距離計測手段により計測された背景被写体までの距離、前記輝度検出手段により得られた第1のストロボ画像中の背景被写体部分の輝度値、及び前記第1のストロボ画像中の中心被写体部分の輝度値に応じた第2のストロボ発光量を得る手段を含むことを特徴とする請求項3記載の電子カメラ装置。 - 前記画像合成手段により得られた合成画像を記録する記録手段と、
所定の記録指示操作があった場合に前記合成画像を前記記録手段に記録する記録制御手段とを更に備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の電子カメラ装置。 - 撮像素子で取込んだ画像を所望のタイミングで撮像/記録可能な電子カメラ装置における撮像方法であって、
ストロボ発光装置を発光させて取込んだストロボ画像前記取込んだ画像中の第1の箇所の輝度を得る第1の輝度検出工程と、
この第1の輝度検出工程により得られた前記第1の箇所の輝度値に応じた第1のストロボ発光量を得る第1のストロボ発光量決定工程と、
この第1のストロボ発光量決定工程により得られた第1のストロボ発光量でストロボ発光装置を発光させて画像を取込む動作を行うことにより第1のストロボ画像を得る第1のストロボ撮像工程と、
この第1のストロボ撮像工程により得られた第1のストロボ画像中の第2の箇所の輝度を得る第2の輝度検出工程と、
この第2の輝度検出工程により得られた前記第2の箇所の輝度値に応じた第2のストロボ発光量を得る第2のストロボ発光量決定工程と、
この第2のストロボ発光量決定工程により得られた第2のストロボ発光量でストロボ発光装置を発光させて画像を取込む動作を行うことにより第2のストロボ画像を得る第2のストロボ撮像工程と、
前記第1及び第2のストロボ撮像工程により得られた第1及び第2のストロボ画像において所定範囲の輝度を有する部分を抽出して合成する動作を行うことにより合成画像を得る画像合成工程と、
ユーザの操作に基づき、前記画像合成工程において抽出される部分を拡大または縮小させて画像の再合成を行なう再合成工程と、
を有することを特徴とする撮像方法。 - 所望のタイミングで撮像/記録可能な電子カメラ装置における撮像方法であって、
中心被写体、背景被写体との距離を計測する距離計測工程と、
この距離計測工程により計測された中央被写体までの距離に応じた第1のストロボ発光量を得る第1のストロボ発光量決定工程と、
この第1のストロボ発光量決定工程により得られた第1のストロボ発光量でストロボ発光装置を発光させて画像を取込む動作を行うことにより第1のストロボ画像を得る第1のストロボ撮像工程と、
この第1のストロボ撮像工程により得られた第1のストロボ画像中の背景被写体部分の輝度を得る輝度検出工程と、
この輝度検出工程により得られた第1のストロボ画像中の背景被写体部分の輝度値及び前記距離計測工程手段により計測された背景被写体までの距離に応じた第2のストロボ発光量を得る第2のストロボ発光量決定工程と、
この第2のストロボ発光量決定工程により得られた第2のストロボ発光量でストロボ発光装置を発光させて画像を取込む動作を行うことにより第2のストロボ画像を得る第2のストロボ撮像工程と、
前記第1及び第2のストロボ撮像工程により得られた第1及び第2のストロボ画像において所定範囲の輝度を有する部分を抽出して合成する動作を行うことにより合成画像を得る画像合成工程と、
ユーザの操作に基づき、前記画像合成工程において抽出される部分を拡大または縮小させて画像の再合成を行なう再合成工程と、
を有することを特徴とする撮像方法。
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