JP4355407B2 - バンパリンフォース部材及びその部分補強方法 - Google Patents

バンパリンフォース部材及びその部分補強方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願発明は、バンパリンフォース部材に関し、特にその閉断面部(すなわち、バンパリンフォース部材の閉空間部)に発泡充填材を充填して、バンパリンフォース部材を補強するその補強構造及びその補強方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車の衝突安全の向上が益々望まれており、フルフラップ衝突試験のみならず、最近ではオフセット衝突試験が重要視されてきている。その一方で、車両乗員に損傷を与えることの少ない軽衝突では、車両ボディーが変形すると修理費の高騰につながることから、車両ボディーの変形を防止して、修理費の低減を図ることが希求されている。そのため、自動車の前後には、バンパが設けられており、これによって、およそ10km以下の速度領域で衝突事故が起きた場合、車両ボディーに変形を与えることなく衝突エネルギーを吸収できるようになっている。
【0003】
車同士がフルフラップ状態で軽衝突した場合、互いのバンパ全体でその衝突エネルギーを吸収できることから既存のバンパでも車両ボディーまで影響を与えることはほとんどなかった。しかしながら、電柱やポールのような縦方向に伸びる細長い部材に単独で衝突した場合、かりに低速度であっても、前記細長い部材側にエネルギー吸収構造がなく、また、バンパも全体ではなくその一部が前記部材と接触することから、その接触部位での曲げ応力が高くなり、バンパのみならずバンパを支持ないし補強するバンパリンフォース部材までもが座屈してしまい、最終的に車両ボディーの変形を来たすという問題があった。
【0004】
この点についてさらに詳細に説明する。車両は、通常、その左右両側に配置したサイドメンバーと、当該サイドメンバーの前方端間に連結された前方側のバンパリンフォース部材と、当該サイドメンバーの後方端間に連結された後方側のバンパリンフォース部材と、前記前方側のバンパリンフォース部材の前方に配置された前方側のバンパと、前記後方側のバンパリンフォース部材の後方に配置された後方側のバンパとを備えている。前記バンパは、ウレタンやPPなどの発泡剤と、その発泡剤の周囲を覆うシェル(外殻部)とを備えている。
【0005】
このように、バンパリンフォース部材は、その両側でサイドメンバーに支持されていることから、バンパの側方が前記細長い部材に軽衝突した場合、その衝突部位に発生する曲げ応力は比較的に小さくなる。このため、当該バンパリンフォース部材が座屈することはなく、車両ボディーに影響を与えることもない。しかしながら、バンパの中心部が前記細長い部材に軽衝突した場合、その衝突部位に発生する曲げモーメントや曲げ応力は高くなり、バンパリンフォース部材自身の曲げ強度を越え、当該バンパリンフォース部材が座屈し、車両ボディーが変形するという可能性があった。特に、車両を後退させる場合、ドライバーは、車両の真後ろが見づらいことから、後方側のバンパーの中心部を細長い部材に当ててしまうということが多い。
【0006】
上記問題に対して、バンパリンフォース部材の曲げ強度を一律に高くすると、コスト高になるばかりでなく、バンパリンフォース部材全体の重量が嵩み、ひいては燃料消費率が悪くなるという問題が生じてしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本願発明は、かかる問題点に鑑みなされたものであり、バンパリンフォース部材の曲げ強度がほぼ従来一律であったのを、軽衝突により発生する曲げ応力の分布を考慮して、その中心部分の曲げ強度を高め、これによって、軽衝突が起きた場合でも、車両ボディに影響を与えることを防止できる軽量のバンパリンフォース部材を安価に提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本願発明によれば、バンパリンフォース部材の長手方向に沿って伸長する、少なくとも1つの中空構造の閉断面部と、前記閉断面部の長手方向に対するほぼ中心部に充填された発泡充填材とを備えたので、バンパリンフォース部材の中心部分の曲げ強度が高められ、軽衝突が起きた場合でも、その衝突により生じる曲げモーメントないし曲げ応力に応じた曲げ強度がバンパリンフォース部材に与えられ、この結果、車両ボディに影響を与えることが防止される。また、発泡充填材をバンパリンフォース部材の中心部分だけに充填するようにしたので、バンパリンフォース部材の補強を安価に行うことができる。
【0009】
また、本願発明は、車両用のバンパリンフォース部材であって、
前記バンパリンフォース部材の長手方向に沿って伸長する中空構造の第1の閉断面部と、
前記バンパリンフォース部材の長手方向に沿って伸長し、前記第1の閉断面部に並設された、中空構造の第2の閉断面部と、
前記第1の閉断面部の長手方向に対するほぼ中心部に充填された第1の発泡充填材と、
前記第2の閉断面部の長手方向に対するほぼ中心部に充填された第2の発泡充填材とを備えたバンパリンフォース部材を提供するものである。
【0010】
また、本願発明は、長手方向に沿って伸長する中空構造の閉断面部を備えた車両用のバンパリンフォース部材を提供するステップと、
前記バンパリンフォース部材の長手方向に対するほぼ中心部に、前記閉断面部に連通可能な発泡充填材充填用の孔を形成するステップと、
所望の位置に移動可能なマニピュレーターを提供するステップと、
前記マニピュレーターに取り付けられた噴射装置を前記発泡充填材充填用の孔に挿入して、前記噴射装置から前記閉断面部に発泡充填材を供給できるように、前記マニピュレータの位置を制御するステップと、
前記閉断面部内に充填された前記発泡充填材が硬化発泡したとき、実質的に6面体形状になり且つそのうちの1面が一方の側から見て実質的に台形になるように、前記噴射装置を制御するステップとを備えたバンパリンフォース部材の補強方法を提供するものである。
【0011】
さらに、本願発明は、自動車製造ライン上を流れる複数の車体のバンパリンフォース部材を順次補強する補強方法であって、前記バンパリンフォース部材は、その長手方向に沿って伸長する中空構造の閉断面部を備えており、
所望の位置に移動可能な、穿孔用マニピュレーターを前記自動車製造ライン上の穿孔作業位置に提供するステップと、
前記バンパリンフォース部材が前記穿孔作業位置に入ったことを検知するステップと、
前記検知スッテプでの検知に基づいて、前記穿孔用マニピュレータの位置を制御して、前記バンパリンフォース部材の長手方向に対するほぼ中心部に、前記閉断面部に連通可能な発泡充填材充填用の孔を形成するステップと、
所望の位置に移動可能な、噴射装置を備えた充填用マニピュレーターを、前記自動車製造ライン上の充填作業位置に提供するステップと、
前記バンパリンフォース部材が前記充填作業位置に入ったことを検知するステップと、
前記検知スッテプでの検知に基づいて、前記充填用マニピュレーターの前記噴射装置を前記発泡充填材充填用の孔に挿入して、前記噴射装置から前記閉断面部に発泡充填材を供給できるように、前記充填用マニピュレータの位置を制御するステップと、
前記閉断面部内に充填された前記発泡充填材が硬化発泡したとき、実質的に6面体形状になり且つそのうちの1面が一方の側から見て実質的に台形になるように、前記噴射装置を制御するステップとを備えたバンパリンフォース部材の補強方法を提供するものである。
【0012】
本願発明の一実施例を詳細に説明する前に、本願発明が、下記の記述に述べられ図面に示された構成要素の詳細な配置や詳細な構造への適用に限定されるものではないということを、理解するべきである。本願発明は、他の実施例においても可能であり、また、種々の方法で実行され成し遂げることができる。また、ここに使用された用語や術語は説明のためのものであって、限定して解釈されるべきでないということを理解するべきである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の一実施形態を図1乃至図8に基づいて説明する。
図1は、車両フレーム10の後端側を図示しており、車両フレーム10は、左右両側に配置したサイドメンバー12、14と、サイドメンバー12、14の後方端間を連結する後方側のバンパリンフォース部材16と、サイドメンバーの前方端間を連結する前方側のバンパリンフォース部材(図示せず)とを備えている。前方側のバンパリンフォース部材は、後方側のバンパリンフォース部材と同様の構造を取ることができるので、以下は、後方側のバンパリンフォース部材だけを参照して説明する。
【0014】
後方側のバンパリンフォース部材16の後方には、衝突エネルギーを吸収するためのウレタンやPPなどの発泡剤(図示せず)が充填配置されており、バンパリンフォース部材16と前記発泡剤は、図示しないシェル(外殻部)によりその周囲が覆われている。
【0015】
バンパリンフォース部材16は、ロール成形やアルミ押し出し成形などの種々の成形方法で構成することができ、ほぼ全体が湾曲して伸長している。バンパリンフォース部材16は、図2及び図3に示されるように、その長手方向に沿って伸長する第1の閉断面構造体18と、同様にその長手方向に沿って伸長し第1の閉断面構造体18に並設された第2の閉断面構造体20と、第1の閉断面構造体18と第2の閉断面構造体20とをその長手方向に沿って連結する連結部22とを備えている。
【0016】
第1の閉断面構造体18は、上面部18aと、これに対向する下面部18bと、上面部18aと下面部18bとの間を伸長する後面部(すなわち、衝突面)18cと、後面部18cに対向する前面部18dとを備えている。上面部18a、下面部18b、後面部18c及び前面部18dとで、車体の横方向に伸長する中空構造で四角形状の第1の閉断面部24が画定されている。
【0017】
バンパリンフォース部材16が車両フレーム10に取り付けられた状態で、第2の閉断面構造体20は、第1の閉断面構造体18の下側に配置されている。第2の閉断面構造体20は、上面部20aと、これに対向する下面部20bと、上面部20aと下面部20bとの間を伸長する後面部(すなわち、衝突面)20cと、後面部20cに対向する前面部20dとを備えている。上面部20a、下面部20b、後面部20c及び前面部20dとで、車体の横方向に伸長する中空構造で四角形状の第2の閉断面部26が画定されている。本実施形態においては、第1の閉断面部24の容積は、第2の閉断面部26よりも大きくなっている。すなわち、第1の閉断面部24の断面積は、第2の閉断面部26の断面積よりも大きくなっている。
【0018】
バンパリンフォース部材16の後面部18cには、そのほぼ中心部に、外部と第1の閉断面部24との間を連通する発泡充填材充填用の孔28が形成されている。発泡充填材充填用の孔28は、バンパリンフォース部材16のうちサイドメンバー12、14に取り付けられた2点の中心部位あるいはその中心部位から100ないし250mmの範囲(最も好ましくは、100mm)の範囲に形成されることが好ましい。発泡充填材充填用の孔28の口径は、10ないし30mmの範囲にあることが好ましいが、12ないし20mmの範囲にすることが最も好ましい。本実施形態において、発泡充填材充填用の孔28は、後面部18cに形成したが、上面部18a、下面部18b又は前面部18dのほぼ中心部に形成し、そこから発泡充填材30を充填するようにしてもよい。また、発泡充填材充填用の孔に、切欠き付きの膜を備えたゴム製グロメットを嵌合させて、充填の際に発泡充填材がはみ出すのを防止することができる。あるいは、逆流防止プラグなどを発泡充填材充填用の孔に取り付けることもできる。
【0019】
発泡充填材充填用の孔28を介して発泡充填材30が、第1の閉断面部24の長手方向に対するほぼ中心部に充填されている。本実施形態においては、第2の閉断面部26には、発泡充填材が充填されていないが、第1の閉断面部24だけでなく第2の閉断面部26にも発泡充填材を充填してもよい。両閉断面部に充填することにより、曲げ強度を高めることができる。また、第1の閉断面部24に充填することなく、第2の閉断面部26だけに発泡充填材を充填してもよい。
【0020】
発泡充填材30は、背面ないし正面から見て実質的に台形形状になるように(台形状構造を取るように)、第1の閉断面部24内に充填されている。すなわち、発泡充填材30は、実質的に6面体形状となっており、上面長さと下面長さに差違があり、下面長さは、上面長さよりも長くなっている。バンパリンフォース部材16の長手方向に対する発泡充填材30の充填長さは、100ないし900mmの範囲にすることが好ましい。そして、長辺部(本実施形態においては、下面部30b)と短辺部(本実施形態においては、上面部30a)との差は、30ないし200mmとすることが好ましい。
【0021】
より詳細に説明すれば、発泡充填材30は、上面部30aと、上面部に対向する下面部30bと、上面部30aの後方の端から下方に向けて伸びて下面部に連結する後面部30cと、後面部30cに対向する前面部30dと、上面部30aの一方の端から下面部30bの一方の端まで伸長し前面部30dの一方の端と後面部30cの一方の端とを連結する第1の側面部30eと、上面部30aの他方の端から下面部30bの他方の端まで伸長し前面部30dの他方の端と後面部30cの他方の端とを連結する第2の側面部30fとを備えている。上面部30aの長さと下面部30bの長さは異なっており、下面部30bの長さは、上面部30aの長さよりも長くなっている。本実施形態に示されているように、上面部30aの長さと下面部30bの長さを相違させて、第1の側面部30eと第2の側面部30fを傾斜して伸長させるようにしたので、バンパリンフォース部材の中央部へ単純に充填した場合に比較して、充填領域の境界面での応力集中が回避され、その部位での折れ曲がりの発生を防止できる。
【0022】
上記実施形態においては、車両の背面側や正面側から見て、台形になるように閉断面部内に発泡充填材を充填したが、車両の上面側や下面側から見て実質的に台形になるように閉断面部内に発泡充填材を充填するようにしてもよい。この場合、前面部の長さ(前面長さ)と後面部の長さ(後面長さ)は異なっており、前面部の長さを、後面部の長さよりも長くすることができ、あるいは、後面部の長さを前面部の長さよりも短くすることができる。すなわち、発泡充填材は、車両の少なくとも一方の側から見て台形形状になっていればよい。
【0023】
バンパリンフォース部材16には、発泡充填材充填用の孔28の近傍に、応力緩和手段としての一対の応力緩和穴32が形成されている。一対の応力緩和穴32は、バンパリンフォース部材16の長手方向に沿って、孔28を挟んで離間されている。このように、応力緩和穴32を設けたため、衝突時、衝突部位から応力緩和穴32に向けて応力を逃がすことができ、バンパリンフォース部材の衝突部位での応力集中を緩和することができる。応力緩和穴は、バンパリンフォース部材16の充填領域中心部から100ないし300mmの範囲(最も好ましくは150ないし300mmの範囲)に形成することが好ましく、また、その穴の直径は、4ないし15mmにすることが好ましい。
【0024】
発泡充填材30は、ウレタンフォームとするのが好ましく、ポリオールを主成分とする主剤と、ポリイソシアネートを主成分とする硬化剤とから構成する2液型のウレタンフォームを用いることができる。また、密度は100ないし600kg/m3 (最も好ましくは200ないし600kg/m3 )、材質は硬質発泡体(主剤:平均OH価約400、硬化剤:ポリメリックMDI系、混合比1:1近傍)、作業性は流動性が高すぎない性質とし、アミン化合物を主剤に配合し、クリームゲル化の速度の速い組成とするのが好ましい。
【0025】
より詳細に説明すれば、ポリオールを主成分とする主剤として、例えば、ポリエーテルポリオールがある。ポリエーテルポリオールは、多価アルコール、ビスフェノール類、各種アミンなどの活性水素含有化合物に、アルキレンオキシドを付加反応させて得られる。ポリイソシアネートを主成分とする硬化剤として、例えば、芳香族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、及び芳香族脂肪族ポリイソシアネートがある。さらに、これらの各種変性物(ポリオールと過剰のイソシアネート化合物の反応で得られた末端NCO基含有のウレタンプレポリマー)から構成してもよい。また、前記主剤側に水や低沸点溶剤及び加熱発泡剤等の発泡剤を配合し、さらに、必要に応じて反応触媒、鎖延長剤、架橋剤、製泡剤、着色剤、可塑剤、充填材、難燃剤、老化防止剤、抗酸化剤などを加えた2液型発泡ウレタン材料を使用できる。上記のような材料を用いることにより、発泡後、発泡充填材は自動的に台形形状となる。最も、他の材料からなる発泡充填材を用いる場合、バンパリンフォース部材内に移動自在にガイド部材を配置し、発泡時にガイド部材を位置決めし、発泡後にガイド部材を取り出すことにより、発泡後の形状を台形形状とすることもできる。
【0026】
本実施形態に係わるバンパリンフォース部材16の閉断面部に発泡充填材を充填するための充填装置が、図4に示されている。かかる充填装置は、所望の位置に移動可能なマニピュレーターとしてのロボット100と、ロボット100に取り付けられた噴射装置150と、噴射装置150に、発泡充填材(例えば、常温硬化発泡性2液型ポリウレタン材料)を供給する供給手段としてのポンプ156と、バンパリンフォース部材16の発泡充填材充填用の孔28に噴射装置150が整合するようにロボットの位置を制御すると共に、第1の閉断面部24内に所望の量だけ発泡充填材を充填するようにポンプ156を制御するコントローラ140とを備えている。
【0027】
本実施形態においては、上述したように、図4に示すロボット100がマニピュレーターを構成している。ロボット100は、自動車製造ライン112に沿って設けられた作業位置114に設置されている。バンパリンフォース部材16が作業位置114に入ったことを検知する検知装置116が、ロボット100の近傍に設けられている。
【0028】
なお、作業位置114より上流側の自動車製造ライン112に、発泡充填材充填用の孔28を形成するための穿孔作業位置を設けるようにしてもよい。この場合、前記穿孔作業位置に、所望の位置に移動可能な穿孔用マニピュレーターと、バンパリンフォース部材が前記穿孔作業位置に入ったことを検知する検知装置を設けと、前記検知装置での検知に基づいて、前記穿孔用マニピュレータの位置を制御して、前記バンパリンフォース部材の長手方向に対するほぼ中心部に、前記閉断面部に連通可能な発泡充填材充填用の孔を形成することができる。最も、自動車製造ライン112と同一ライン上で発泡充填材充填用の孔を形成する必要はなく、別ラインなどで予め発泡充填材充填用の孔を形成しておいてもよい。
【0029】
ロボット100は、工場の床面118に固定されたベース部120と、ベース部120に縦軸122を中心に枢動可能に取り付けられたボディ部124と、ボディ部124に横軸126を中心に枢動可能に取り付けられた第1のアーム部128と、第1のアーム部128の末端に横軸線130を中心として枢動可能に取り付けれた第2のアーム部132と、第2のアーム部132の末端に横軸134を中心に枢動可能に取り付けられていると共に、回転軸136を中心に回転自在に取り付けられているハンド部138とを備えている。
【0030】
このようにして、バンパリンフォース部材16が製造ライン112上を流れてきてロボット100の近傍に達すると、検知装置116がこれを検知し、入出力(I/O)装置142を通してコントローラ140にバンパリンフォース部材16が作業位置114に入ったことを伝える。コントローラ140は、これに基づいて、入出力(I/O)装置142を通してロボット100に指示を与え、ボディ部124をベース部120に対して枢動させ、第1のアーム部128をボディ部124に対して枢動させ、第2のアーム部132を第1のアーム部128に対して枢動させ、ハンド部138を第2のアーム部132に対して枢動または回転させることにより、ハンド部138を所望の位置に移動できるようになっている。
【0031】
噴射装置150は、ハンド部138の先端側、すなわち末端側に固定されている。噴射装置150は、製造ライン112側に向けて突出する吐出充填ノズル152を備えている。吐出充填ノズル52には、開閉可能なバルブ(図示せず)を設けることができ、このバルブを開くタイミングを制御することにより、発泡充填材の吐出を開始するタイミングをより正確に制御でき、発泡充填材の吐出後、このバルブを閉じるタイミングを制御することにより、後だれを防止できる。このようなバルブは供給手段の一部を構成することとなる。噴射装置150は、導管154を通して一対のポンプ156(図では1つのポンプとして表している)に連結されている。一対のポンプ156はタンク158、160に連結されている。一方のタンク158には主剤(例えば、ポリオール主剤)が蓄えられており、他方のタンク160には硬化剤(例えば、ポリイソシアネート硬化剤)が蓄えられている。これらの常温硬化発泡性2液型ポリウレタンフォーム材料の主剤と硬化剤は、一対のポンプ56によりそれぞれ別々に噴射装置150に圧送され、衝突混合され、吐出充填ノズル152から発泡充填材として吐出される。
【0032】
自動車製造ライン112上には、所定の間隔をあけて図4に示すようなバンパリンフォース部材単体が、あるいは車体または車体フレーム190に取り付けられた状態のバンパリンフォース部材が順次流れるようになっている(図4においては、車体190は点線により簡略化して示されている)。例えば、バンパリンフォース部材が車体に取り付けられた状態で自動車製造ライン112上を流れている場合で、後ろ側のバンパリンフォース部材に発泡充填材を充填するとき、車体の後側をロボット100に向けた状態で、図4の紙面の奥側から手前側に向けて、あるいはその逆の方向に向けて、車体を順次流すことができる。これによって、バンパリンフォース部材16の発泡充填材充填用の孔28に吐出充填ノズル152を容易に挿入させることができる。
【0033】
コントローラ140は、記憶部162に接続されている。この記憶部162には、ロボットを制御する制御プログラムが記憶されており、例えば、吐出充填ノズル152がバンパリンフォース部材16の発泡充填材充填用の孔28に嵌合する基準位置の空間座標等が記憶されている。
【0034】
コントローラ140は、記憶部162に記憶された制御プログラムの指示に基づいて、まず、記憶部162から前記基準位置の空間座標を読みとり、ロボット100を駆動することにより、吐出充填ノズル152を前記基準位置の空間座標に移動させてバンパリンフォース部材16の発泡充填材充填用の孔28に吐出充填ノズル152を嵌合させる。このようにして、吐出充填ノズル152の位置決めが行われた後に、ポンプ156を駆動して、所望量だけ発泡充填材30を充填し、発泡充填材30は、第1の閉断面部24内で上述したような台形形状となって硬化する。
【0035】
このようにして、1台の車体のバンパリンフォース部材16への発泡充填材の充填が終了すると、コントローラ140は、ハンド部138などが車体の移動を妨げないようにロボット100をホームポジションに戻して、次の車体が来るまで待機する。
【0036】
次に、上記実施形態の全体的な動作の概要を図5のフローチャートに基づいて説明する。
まず、車体が作業位置114に入ったことを検知装置116が検知したか否かを判断する(ステップ200)。車体が作業位置114に入っていない場合、車体を検知するまで待機する。車体が作業位置114に入ったことを検知装置116が検知した場合、ロボット100を駆動し吐出充填ノズル152を前記基準位置の空間座標に移動して、吐出充填ノズル152をバンパリンフォース部材16の発泡充填材充填用の孔28に嵌合させる(ステップ202)。その後、所望量の発泡充填材が充填されるように主剤と硬化剤用の一対のポンプ156を駆動する(ステップ204)。この後、ロボット100をホームポジションに戻し(ステップ206)、次の車体が来るまで待機する。
【0037】
次に、バンパリンフォース部材の閉断面部用の充填装置の他の実施形態を図6に基づいて説明する。なお、上記実施形態と同様な構成は同符号を用いてその詳細な説明は省略する。
【0038】
車体の個々に歪みなどによる位置ずれがある場合や製造ライン上に位置ずれ誤差が生じた場合、上記実施形態のようにロボット100を一律に位置決め制御すると、発泡充填材充填用の孔28に吐出充填ノズル152が嵌合しない可能性が生じる。かかる不都合を回避するために、当該実施形態では、さらに、吐出充填ノズル152と第1の閉断面部24用の発泡充填材充填用の孔28との間のずれ量を感知する位置検出センサを備えている。位置検出センサは、前記ずれ量をコントローラー140に出力し、コントローラー140はこのずれ量がゼロになるようにハンド部やアーム部などの位置を調節している。
【0039】
前記位置検出センサは、ハンド部138に取り付けられた、発泡充填材充填用の孔28を撮像する撮像管としてのCCDカメラ170と、発泡充填材充填用の孔の基準画像を記憶する記憶部162と、CCDカメラ170より出力される発泡充填材充填用の孔28の映像と記憶部162に記憶された基準画像とを比較してそれらの間のずれ量を検出する検出部としてのコントローラ140とを備えている。
【0040】
記憶部162は、車体に位置ずれがない場合に、吐出充填ノズル152が前記基準位置に移動したときにCCDカメラ170により映し出されるバンパリンフォース部材16の発泡充填材充填用の孔28の基準画像を記憶している。
【0041】
コントローラ140は、図7に示すように、まず、バンパリンフォース部材16の発泡充填材充填用の孔28に嵌合可能な基準位置に吐出充填ノズル152を移動させる(ステップ300)。このとき、コントローラ140は、CCDカメラ170からバンパリンフォース部材16の発泡充填材充填用の孔28の画像データを取り込み(ステップ302)、記憶部162から発泡充填材充填用の孔28の基準画像データを読み出し(ステップ304)、基準画像データと、CCDカメラ70から得られた画像とを比較し、発泡充填材充填用の孔の間にずれが有るか否かをチェックする(ステップ306)。ずれがある場合、このずれ量が減少する方向にロボット100のハンド部138などを移動させ(ステップ308)、ずれ量がなくなったことを確認してから(ステップ310)、発泡充填材充填用の孔28に吐出充填ノズル152を嵌合させ(ステップ311)、ポンプ156を駆動して発泡充填材の充填を開始する(ステップ312)。一方、スッテプ306で、発泡充填材充填用の孔の基準画像データと、CCDカメラから得られた画像との間にずれがない場合、発泡充填材充填用の孔28に吐出充填ノズル152を嵌合させた後、ポンプ156を駆動して発泡性材料の充填を開始する。
【0042】
なお、図7に示したフローチャートは、図6に示したメインフローチャートのサブルーチンとして組み込まれることが好ましい。
以上のように上記実施形態によれば、車体などに位置ずれが生じていた場合でも、吐出充填ノズルを発泡充填材充填用の孔28に正確に嵌合させることができる。
【0043】
次に、バンパリンフォース部材の閉断面部用の充填装置のさらに別の実施形態を図8に基づいて説明する。なお、上記実施形態と同様な構成は同符号を用いてその詳細な説明は省略する。
【0044】
当該実施形態では、図8に示すように、さらに、発泡充填材30の閉断面部内での硬化発泡状態ないし硬化充填状態をモニターするモニター装置を備えている。発泡充填材、例えば、常温硬化発泡性2液型ポリウレタンフォーム材料は、主剤と硬化剤とを混合したときから激しく発熱反応しながら硬化発泡する。モニター装置は、かかる材料が充填された車体閉断面部の温度をモニターするものであって、発泡充填材の閉断面部内での硬化発泡状態をモニタする赤外線カメラ180と、赤外線カメラ180からの温度信号を熱画像データに変換し表示する熱画像装置とを備えている。熱画像装置は、赤外線カメラ180からの温度信号を熱画像データに変換するコントローラ140と、コントローラ140からの熱画像データを表示するディスプレイ装置182とを備えている。図8に示された赤外線カメラ80は、バンパリンフォース部材16の中央部分をモニターできる任意の位置に固定されている。
【0045】
ディスプレイ装置182は、発泡充填材の充填部位と未充填部位とを温度差によって表示するようになっている。したがって、オペレータがディスプレイ装置182を見ることにより、第1の閉断面部24内で発泡充填材が適切に充填されてほぼ台形形状で硬化したか否かを監視し、仮に台形形状に充填できなかった場合、当該車体を不良品として取り扱うことができる。
【0046】
また、冷えた硬化発泡状態の場合である硬化充填状態をモニターする場合にはタッピング式非破壊検査装置を用いることができる。タッピング式非破壊検査装置は、タッピング操作を自動化し、音色と感性による判別を、ハンマーに内蔵したフォースセンサーとCPUに置き換えてデジタル処理を行い判別を定量化する装置である。本願発明のモニター装置は、車体閉断面部内での硬化充填状態をモニターする前記タッピング式非破壊検査装置と、前記タッピング式非破壊検査装置からのタッピング波形を変換し表示する装置とを備えることにより構成することもできる。
【0047】
硬化発泡状態ないし硬化充填状態をモニターする方法として、例えば、CCDカメラ又は赤外線カメラにより、発泡充填材充填用の孔の近傍に設けた応力緩和穴32を介して前記状態をモニターすることもできる。
【0048】
上記実施形態において、第2の閉断面構造体20の中央部分に発泡充填材を台形形状となるように充填してもよい。上記実施形態においては、第2の閉断面構造体20は中空構造としたが中実構造としてもよい。
【0049】
次に、本願発明の第2の実施形態を図9及び図10に基づいて説明する。当該第2の実施形態においては、上記実施形態と同様な構成は同符号を用い、その説明は省略する。
【0050】
上記第1の実施形態においては、バンパリンフォース部材をロール成形で形成し、第1の閉断面部24のほぼ中央部に発泡充填材を台形形状となるように充填した例を示したが、図9及び図10に示すように、バンパリンフォース部材をアルミ押し出し成形して、第1の閉断面部24と第2の閉断面部26とを形成し、第1の閉断面部と第2の閉断面部のそれぞれのほぼ中央部に発泡充填材30を台形形状となるように充填してもよい。この第2実施形態においては、第1の閉断面部及び第2の閉断面部のそれぞれに応力緩和穴32が形成されている。この実施形態においては、連結部22も閉断面部構造となっている。この実施形態において、さらに、連結部22の閉断面部にも発泡充填材を台形形状となるように充填してもよい。また、第1の閉断面部24だけ、第2の閉断面部26だけ、連結部22の閉断面部だけに発泡充填材を台形形状となるように充填してもよい。第2の実施形態においては、第1の閉断面部24の断面積と第2の閉断面部26の断面積と連結部22の断面積は同一になっているが、それぞれ任意の大きさに形成してもよい。
【0051】
なお、上記実施形態において、発泡充填材充填用の孔を、後面部18cに形成したが、上面部18aに形成した場合、例えば、図11(a)及び(b)に示されているように、噴射装置150を上方から発泡充填材充填用の孔内に挿入して充填することができる。
【0052】
また、第1の閉断面部24及び第2の閉断面部26のそれぞれに発泡充填材30を充填する場合、図12(a)、(b)、(c)及び(d)に示されているように、発泡充填材充填用の孔を第1の閉断面構造体の上面部18aに形成すると共に、第2の閉断面部の後面部20cに発泡充填材充填用の孔を形成することもできる。そして、それぞれの閉断面部内に発泡充填材を充填するとき、まず、第1の閉断面構造体の上面部に形成した発泡充填材充填用の孔を介して噴射装置により充填し(図12(a)及び(b)参照)、次いで、第2の閉断面構造体の後面部に形成した発泡充填材充填用の孔を介して噴射装置により充填することが好ましい(図12(c)及び(d)参照)。勿論、第2の閉断面部を先に充填するようにしてもよい。
【0053】
上記それぞれの実施の形態においては、2つあるいは3つの中空構造の閉断面部を備えたバンパリンフォース部材を説明したが、本願発明は、これに限定されるものではなく、任意の数の閉断面部を備えたバンパリンフォース部材に対し適用可能である。
【0054】
1つのバンパリンフォース部材に複数の閉断面部を並設した場合、任意の閉断面部の大きさを相違させてもよいし、同一にしてもよい。また、少なくとも1つの閉断面部に発泡充填材を充填すればよいのであって、発泡充填材を充填する閉断面部の数は任意に設定できる。
【0055】
【実施例】
本願発明に係るバンパリンフォース部材を以下の実施例1ないし3に示すように製作した。
【0056】
実施例1:バンパリンフォース部材をロール成形で形成し、その上側の閉断面部にウレタンフォームを充填した。閉断面部は、長さ1200mm(スパン:1000mm)、奥行き60mm、高さ60mm、板厚1.6mmの形状とした。発泡充填材の充填長さは、上面長さ250mm、下面長さ350mmとした。発泡充填材充填用の孔は、衝突面たる後面部に形成し、直径14mmとした。
【0057】
実施例2:バンパリンフォース部材をロール成形で形成し、その上側の閉断面部にウレタンフォームを充填した。閉断面部は、長さ1200mm(スパン:1000mm)、奥行き60mm、高さ60mm、板厚1.6mmの形状とした。発泡充填材の充填長さは、側面部の中心点間の距離を400mmとした。発泡充填材充填用の孔は、衝突面たる後面部に形成し、直径14mmとした。また、発泡充填材充填用の孔から150mm離間した位置に形成し、直径を10mmとした。
【0058】
実施例3:バンパリンフォース部材をアルミ押し出し成形で形成し、その上側の閉断面部にウレタンフォームを充填した。閉断面部は、長さ1200mm(スパン:900mm)、奥行き60mm、高さ60mm、板厚2.0mmの形状とした。発泡充填材の充填長さは、上面長さ300mm、下面長さ450mmとした。発泡充填材充填用の孔は、衝突面たる後面部に形成し、直径14mmとした。
【0059】
上記実施例1、2及び3のバンパリンフォース部材を、およそ10km程度のの速度領域でポールに衝突させたところ、バンパリンフォース部材に座屈がほとんど発生することはなかった。
【0060】
上記実施形態に示されたように、後方からバンパリンフォース部材に衝撃が加えられた場合、バンパリンフォース部材の中央部に最大の曲げモーメントが加わることから、バンパリンフォース部材は、その中央部から折り曲げられようとする。しかしながら、発泡充填材がバンパリンフォース部材の中央部に充填されているため、最も曲げ応力が加えられる部位が抵抗し、その中央部の座屈が防止される。また、発泡充填材30を台形形状とした場合、境界部分での応力集中が緩和され、座屈の発生がより効果的に防止される。さらに、応力緩和穴を設けることにより、応力集中をより緩和することができる。
【0061】
本願発明の種々の特徴が、特許請求の範囲に述べられている。
【0062】
【発明の効果】
以上のように、本願発明によれば、少なくとも1つの閉断面部の長手方向に対するほぼ中心部に発泡充填材を充填したので、その中心部分の曲げ強度が高められ、軽衝突が起きた場合でも、車両ボディに影響を与えることを防止できる軽量のバンパリンフォース部材を安価に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、第1の実施形態に係る、ロール成形で形成された後方側のバンパリンフォース部材の上面図である。
【図2】図2は、図1の後方側のバンパリンフォース部材の正面図である。
【図3】図3は、図2のIII−III線に沿って取った、後方側のバンパリンフォース部材の断面図である。
【図4】図4は、バンパリンフォース部材の閉断面部用の充填装置のブロック図である。
【図5】図5は、図4の充填装置の作動を説明するためのフローチャートである。
【図6】図6は、他の実施形態に係わる、バンパリンフォース部材の閉断面部用の充填装置のブロック図である。
【図7】図7は、図6の充填装置の作動を説明するためのフローチャートである。
【図8】図8は、さらに別の実施形態に係わる、バンパリンフォース部材の閉断面部用の充填装置のブロック図である。
【図9】図9は、第2の実施形態に係る、アルミ押し出し成形で形成された後方側のバンパリンフォース部材の正面図である。
【図10】図10は、図9のX−X線に沿って取った、後方側のバンパリンフォース部材の断面図である。
【図11】図11(a)は、発泡充填材充填用の孔を第1の閉断面構造体の上面部に形成した場合の充填装置の一部を正面側から見た概略図であり、図11(b)はそれを側面から見た概略図である。
【図12】図12は、発泡充填材充填用の孔を第1の閉断面構造体の上面部に形成すると共に、第2の閉断面部の後面部に発泡充填材充填用の孔を形成し、それぞれの閉断面部内に発泡充填材を充填するようにした実施形態を示しており、図12(a)は第1の閉断面構造体の上面部に形成した発泡充填材充填用の孔を介して噴射装置により充填している状態を正面から見た概略図、図12(b)はそれを側面から見た概略図、図12(c)は第2の閉断面構造体の後面部に形成した発泡充填材充填用の孔を介して噴射装置により充填している状態を正面から見た概略図(充填状態を示すために噴射装置は省略されている)、図12(d)はそれを側面から見た概略図である。
【符号の説明】
10 車両フレーム 12 サイドメンバー
14 サイドメンバー 16 バンパリンフォース部材
18 第1の閉断面構造体 18a 上面部
18b 下面部 18c 後面部
18d 前面部 20 第2の閉断面構造体
20a 上面部 20b 下面部
20c 後面部 20d 前面部
22 連結部 24 第1の閉断面部
26 第2の閉断面部 28 発泡充填材充填用の孔
30 発泡充填材 30a 上面部
30b 下面部 30c 後面部
30d 前面部 30e 第1の側面部
30f 第2の側面部 32 応力緩和穴
100 ロボット 112 自動車製造ライン
114 作業位置 116 検知装置
118 工場の床面 120 ベース部
122 縦軸 124 ボディ部
126 横軸 128 第1のアーム部
130 横軸線 132 第2のアーム部
134 横軸 136 回転軸
138 ハンド部 140 コントローラ
142 入出力(I/O)装置 150 噴射装置
152 吐出充填ノズル 156 ポンプ
158 タンク 160 タンク
170 CCDカメラ 180 赤外線カメラ
182 ディスプレイ装置 190 車体または車体フレーム

Claims (8)

  1. 車両用のバンパリンフォース部材であって、
    前記バンパリンフォース部材の長手方向に沿って伸長する、少なくとも1つの中空構造の閉断面部と、
    前記閉断面部の長手方向に対するほぼ中心部に充填された発泡充填材とを備え、
    前記発泡充填材は、前記車両の一方の側から見て実質的に台形になっていることを特徴とするバンパリンフォース部材。
  2. 請求項1に記載のバンパリンフォース部材において、
    前記発泡充填材は、実質的に6面体形状となっており、上面長さと下面長さに差違があることを特徴とするバンパリンフォース部材。
  3. 請求項1に記載のバンパリンフォース部材において、
    前記発泡充填材は、実質的に6面体形状となっており、前面長さと後面長さに差違があることを特徴とするバンパリンフォース部材。
  4. 請求項1に記載のバンパリンフォース部材において、
    前記発泡充填材は、
    上面部と、
    前記上面部に対向する下面部と、
    前記上面部の前方端から下方に向けて伸びて前記下面部に連結する前面部と、
    前記前面部に対向し、前記上面部の後方端から下方に向けて伸びて前記下面部に連結する後面部と、
    前記上面部の一方の端から前記下面部の一方の端まで伸長し、前記前面部の一方の端と前記後面部の一方の端とを連結する第1の側面部と、
    前記上面部の他方の端から前記下面部の他方の端まで伸長し、前記前面部の他方の端と前記後面部の他方の端とを連結する第2の側面部とを備えており、
    前記発泡充填材は、台形形状をしており、
    さらに、前記バンパリンフォース部材は、外部と前記閉断面部との間を連通する、発泡充填材充填用の孔を備えており、
    前記発泡充填材充填用の孔の近傍に、応力緩和手段が設けられており、
    前記応力緩和手段は、一対の応力緩和穴からなり、
    前記一対の応力緩和穴は、前記バンパリンフォース部材の長手方向に沿って、前記発泡充填材充填用の孔を挟んで離間されていることを特徴とするバンパリンフォース部材。
  5. 請求項1に記載のバンパリンフォース部材において、
    前記発泡充填材は、ウレタンフォームからなることを特徴とするバンパリンフォース部材。
  6. 請求項に記載のバンパリンフォース部材において、
    前記ウレタンフォームは、ポリオールを主成分とする主剤と、ポリイソシアートを主成分とする硬化剤とを備えた2液型のウレタンフォームであることを特徴とするバンパリンフォース部材。
  7. 長手方向に沿って伸長する中空構造の閉断面部を備えた車両用のバンパリンフォース部材を提供するステップと、
    前記バンパリンフォース部材の長手方向に対する所望の位置に、前記閉断面部に連通可能な発泡充填材充填用の孔を形成するステップと、
    所望の位置に移動可能なマニピュレーターを提供するステップと、
    前記マニピュレーターに取り付けられた噴射装置を前記発泡充填材充填用の孔に挿入して、前記噴射装置から前記閉断面部に発泡充填材を供給できるように、前記マニピュレータの位置を制御するステップと、
    前記閉断面部内に充填された前記発泡充填材が硬化発泡したとき、実質的に6面体形状になり且つそのうちの1面が一方の側から見て実質的に台形になるように、前記噴射装置を制御するステップとを備えたことを特徴とするバンパリンフォース部材の補強方法。
  8. 自動車製造ライン上を流れる複数の車体のバンパリンフォース部材を順次補強する補強方法であって、前記バンパリンフォース部材は、その長手方向に沿って伸長する中空構造の閉断面部を備えており、
    所望の位置に移動可能な、穿孔用マニピュレーターを前記自動車製造ライン上の穿孔作業位置に提供するステップと、
    前記バンパリンフォース部材が前記穿孔作業位置に入ったことを検知するステップと、
    前記検知スッテプでの検知に基づいて、前記穿孔用マニピュレータの位置を制御して、前記バンパリンフォース部材の長手方向に対する所望の位置に、前記閉断面部に連通可能な発泡充填材充填用の孔を形成するステップと、
    所望の位置に移動可能な、噴射装置を備えた充填用マニピュレーターを、前記自動車製造ライン上の充填作業位置に提供するステップと、
    前記バンパリンフォース部材が前記充填作業位置に入ったことを検知するステップと、
    前記検知スッテプでの検知に基づいて、前記充填用マニピュレーターの前記噴射装置を前記発泡充填材充填用の孔に挿入して、前記噴射装置から前記閉断面部に発泡充填材を供給できるように、前記充填用マニピュレータの位置を制御するステップと、
    前記閉断面部内に充填された前記発泡充填材が硬化発泡したとき、実質的に6面体形状になり且つそのうちの1面が一方の側から見て実質的に台形になるように、前記噴射装置を制御するステップとを備えたことを特徴とするバンパリンフォース部材の補強方法。
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