以下に添付図面を参照して、この発明にかかる情報端末装置、情報処理装置、情報取得方法、およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
まず、この発明の本実施の形態にかかる情報端末装置としての携帯電話機を含むシステムのシステム構成について説明する。図1は、この発明の本実施の形態にかかる情報端末装置としての携帯電話機を含むシステムのシステム構成を示す図である。図に示すように、ネットワーク100に対して、情報処理装置としての管理サーバ101と、WEBサーバ102と、通知サーバ103と、情報端末装置としての携帯電話機104(104a,104b)とが接続されている。また、ネットワーク100には、電話局(のサーバ)106が接続され、さらに電話局106には、無線基地局105(105a,105b)が接続されている。そして、通知サーバ103と電話局106は、公衆回線網107によって接続されている。さらにまた、ネットワーク100には、IP電話対応の受話器などの情報処理装置108が接続されている。
管理サーバ101は、WEBサーバ102と、通知サーバ103と、を管理する。また、管理サーバ101は、WEBサーバ102に対して、WEBサーバ102のコンテンツ情報となるHTMLファイルやXMLファイルなどの修正や更新を、FTPプロトコルを用いたツールや、専用のアプリケーションを用いておこなう。さらに、管理サーバ101は、通知サーバ103に対し、通知サーバ103から電話の接続要求を発信させるための配信要求をおこなう。この配信要求は、ブラウザや専用のアプリケーションを用い、HTTPや、TCPプロトコルに基づいた通信にておこなわれる。また、管理サーバ101は、配信するための情報を用意したり、電話の接続要求をおこなうために管理者を配置してもよい。
WEBサーバ102は、HTMLファイルやXMLファイルなどから構成されるコンテンツ情報が設置され、携帯電話機104aからブラウザを使用してアクセスされる。また、WEBサーバ102は、各携帯電話機にて使用される各種アプリケーションソフトウエアから取得される動画像、静止画像、音声ファイルなどのコンテンツファイルも設置できる。これらのコンテンツファイルは、主にWWWサーバやFTPサーバなどによって配信がおこなわれる。また、WEBサーバ102に掲載されるコンテンツは、管理サーバ101の管理者によって認証許可される端末装置や携帯端末装置などから更新処理がおこなわれる。
通知サーバ103は、いわゆる、CTI(Computer Telephony Integration)サーバであり、CTIアプリケーションの要求をPBX(交換機)に伝えたり、PBXの呼制御情報をアプリケーション側に通知したりする。CTIサーバが、電話の接続要求である呼び出しを発信する際には、管理サーバ101に備えられたCTI用のアプリケーションからHTTPプロトコルを使用して発信指示を受ける。通知サーバ103は、管理サーバ101から指示を受けると、公衆回線網107、電話局106、無線基地局105を介して携帯電話機104に対して呼び出しの発信をおこなう。
携帯電話機104(104a,104b)は、たとえばNTT Docomoの「iモード(R)」や、au社の「ezweb(R)」のように、少なくともインターネットへの接続が可能で、ブラウザや、Java(R)アプリケーションなどを用いてネットワーク100へアクセスする情報通信機能を備えた携帯電話機である。そして、携帯電話機104は、情報の供給者からの情報を、これら情報通信機能を使用して取得する。また、IP電話が利用でき、ネットワーク100へアクセスする情報通信機能を使用することができるものであれば、PDAや、デスクトップ型パーソナルコンピュータや、ノート型パーソナルコンピュータなどであっても携帯電話機104と同じく利用することができる。
また、無線基地局105は、携帯電話機104への無線電波の送信、または、携帯電話機104からの無線電波の受信をおこなう。携帯電話機104は、この無線基地局105を介して電話局106に接続されている。
管理サーバ101と、WEBサーバ102と、通知サーバ103は、たとえば、各種パーソナルコンピュータやワークステーションなどであり、ネットワーク100を介したデータ通信においては、必要に応じてSSL方式を利用したセキュリティー機能を利用する。
なお、図1では、管理サーバ101と、WEBサーバ102と、通知サーバ103と、を全て別のサーバとしたが、それぞれの機能を一つのサーバにまとめてもよい。また、システムの形態により、通知サーバ103が携帯電話機104に対しておこなう発呼の処理は、一般的な電話装置にて代用することが可能である。
図2は、この発明の本実施の形態にかかる携帯電話機の機能的構成を示すブロック図である。図に示すように、携帯電話機104aは、ネットワーク100に接続され、検知部201と、取得要求部202と、格納部203と、受信部204と、出力部205とによって構成されている。
検知部201は、所定の発信元からの電話の着信を検知する。たとえば、携帯電話機104aがネットワーク100に含まれる通信網からの着信を受けた場合、受信した呼出信号からその発信元である発信者の電話番号情報を検知する。この発信元となるのは、たとえば、図1に示した電話接続をおこなうための通知サーバ103や、他の一般の電話装置である。発信元の電話番号の検知は、電話接続を結ばなくとも(受話しなくとも)着信を受けた状態にて検知することができる。検知部201は、具体的には、たとえば、後述する図4に示すROM402、RAM403などに記録されたプログラムをCPU401が実行することによってその機能を実現する。
取得要求部202は、検知部201にて着信を検知すると、所定のURLに登録されたコンテンツ情報の取得要求を直ちにおこなう。また、取得要求部202は、検知部201にて着信を検知すると、所定の発信元の電話番号に対応するURLに登録されているコンテンツ情報の取得要求を直ちにおこなう。携帯電話機104aが、通知サーバ103からの着信を受けた後、直ちにコンテンツ情報の取得要求をおこなうことによりプッシュ型の情報配信を実現する。取得要求部202は、具体的には、たとえば、後述する図4に示す通信制御部408によってその機能を実現する。
また、取得要求部202が取得要求をおこなうURLを有するサーバは、本実施の形態では、WEBサーバ102を指す。そして、URLに登録されたコンテンツ情報は、たとえば、HTML形式やXML形式などの文字ファイルや画像ファイル、あるいは、WAV形式を始めとする音声ファイルなどであり、HTTPや、FTP、あるいは、POPプロトコルなどを用いて携帯電話機104aによって取得される。
格納部203は、複数の発信元の電話番号に関する情報と、各電話番号に対応するURLに関する情報と、を関連付けて格納する。この電話番号情報は複数の登録をすることができ、URL情報も複数ある電話番号情報のそれぞれと関連付けられて格納される。こうすることにより、情報発信者が電話番号ごとに異なるURLを用い、多様な情報の配信をおこなうことができるようになる。格納部203は、具体的には、たとえば、後述する図4に示すRAM403、外部記憶装置410などによってその機能を実現する。
受信部204は、取得要求部202によって取得要求がおこなわれたコンテンツ情報を受信する。そして、受信部204にて受信されたコンテンツ情報は、携帯電話機104aにてすぐに表示出力や音声出力されるため、後述する出力部205へと送出される。受信部204は、具体的には、たとえば、後述する図4に示す通信制御部408によってその機能を実現する。
出力部205は、受信部204によって受信されたコンテンツ情報を出力する。受信部204にて受信されるコンテンツ情報は、文字や画像や音声などのファイルであり、これらを出力部205が出力する。たとえば、文字のファイルの場合は、荷物の配送先を指示する文章が書かれたHTMLファイルが携帯電話機104aの表示画面に表示される。また、画像のファイルは、事故現場などの画像が携帯電話機104aの表示画面に表示される。そして、音声のファイルは、人の声や音楽などで作成された朝の目覚ましが音声スピーカから出力されたりする。出力部205は、具体的には、後述する図4に示すディスプレイ404、スピーカ407などによってその機能を実現する。
図3は、この発明の本実施の形態にかかる情報処理装置としての管理サーバの機能的構成を示すブロック図である。図に示すように、管理サーバ101は、ネットワーク100を介してWEBサーバ102と、通知サーバ103とに接続され、登録部301と、発呼部302とによって構成されている。
登録部301は、所定のURLにコンテンツ情報を登録する。所定のURLは、本実施の形態ではWEBサーバ102内に設定されており、管理サーバ101は、文字ファイルや画像ファイルや音声ファイルとして作成されるコンテンツ情報を、WEBサーバ102に登録する。登録したコンテンツ情報は、ネットワーク100を介して携帯電話機104(104a,104b)により取得され、視聴される。
発呼部302は、登録部301によってコンテンツ情報が登録された場合に、所定の電話番号へ直ちに発呼し、発呼をしてから所定時間経過後に発呼を停止する。この発呼をきっかけとして携帯電話機104(104a,104b)が、WEBサーバ102に登録されたコンテンツ情報を取得要求する。配信したい情報であるコンテンツ情報を登録部301から登録すると、直ちに発呼部302によって携帯電話機104(104a,104b)へ配信のきっかけとなる発呼がおこなわれるため、情報の供給者は短時間のうちに携帯電話機104(104a,104b)へ情報の配信をおこなうことができる。
登録部301および、発呼部302は、具体的には、たとえば、後述する図5に示すネットワークI/F509によってその機能を実現する。その際、CPU501が、ROM502、RAM503、HD505、FD507、CD−ROM(RW)514などに記録されたプログラムを実行することによって、ネットワークI/F509に処理をおこなわせる。
図4は、この発明の本実施の形態にかかる携帯電話機のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。図4において、携帯電話機104(104a,104b)は、CPU401と、ROM402と、RAM403と、ディスプレイ404と、操作キー405と、マイク406と、スピーカ407と、通信制御部408と、外部接続端子409と、外部記憶装置410と、アンテナ411と、を備え、アンテナ411は無線基地局105と通信接続している。また、各構成部はバス400によってそれぞれ接続されている。
ここで、CPU401は、携帯電話機104(104a,104b)全体の制御を司る。ROM402は、基本入出力プログラムや、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM403は、CPU401のワークエリアとして使用される。ディスプレイ404は、液晶ディスプレイであり、文書、画像、機能情報などのデータに関するウインドウ(ブラウザ)を表示する。
操作キー405は、文字、数字、各種指示などを入力する。マイク406は、入力した音声を電気信号に変換する。スピーカ407は、入力した電気信号を音声に変換して出力する。通信制御部408は、アンテナ411を介して無線基地局105と電波の送受信をし、制御をおこなう。外部接続端子409は、フラッシュメモリなどの外部記憶装置410との接続口となる。
図5は、この発明の本実施の形態にかかる情報処理装置としての管理サーバ、WEBサーバ、および通知サーバのハードウエア構成を示すブロック図である。図5において、管理サーバ101、WEBサーバ102、通知サーバ103は、CPU501と、ROM502と、RAM503と、HDD(ハードディスクドライブ)504と、HD(ハードディスク)505と、FDD(フレキシブルディスクドライブ)506と、着脱可能な記録媒体の一例としてのFD(フレキシブルディスク)507と、ディスプレイ508と、ネットワークI/F(インタフェース)509と、キーボード510と、マウス511と、スキャナ512と、プリンタ513と、着脱可能な記録媒体の一例としてのCD−ROM(RW)514と、CD−RWドライブ515と、を備えている。また、各構成部はバス500によってそれぞれ接続されている。
ここで、CPU501は、管理サーバ101、WEBサーバ102、通知サーバ103各々の全体の制御を司る。ROM502は、基本入出力プログラムや、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。HDD504は、CPU501の制御にしたがってHD505に対するデータのリード/ライトを制御する。HD505は、HDD504の制御で書き込まれたデータを記憶する。
FDD506は、CPU501の制御にしたがってFD507に対するデータのリード/ライトを制御する。FD507は、FDD506の制御で書き込まれたデータを記憶する。着脱可能な記録媒体として、FD507の他、CD−RW、MO、DVD(Digital Versatile Disk)などであってもよい。ディスプレイ508は、カーソル、メニュー、あるいは文書、画像、機能情報などのデータに関するウインドウ(ブラウザ)を表示する。たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどである。
キーボード510は、文字、数値、各種指示などの入力のためのキーを備え、データ入力をおこなう。マウス511は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウインドウの移動やサイズの変更などをおこなう。ポインティングデバイスとして同様の機能を備えるものであれば、トラックボール、ジョイスティックなどであってもよい。
ネットワークI/F509は、図1に示したネットワーク100と内部とのインタフェースを司り、管理サーバ101、WEBサーバ102、通知サーバ103からのデータの入出力を制御する。また、スキャナ512は、文字や画像を光学的に読み取る。そして、プリンタ513は、文書データを印刷する。たとえば、レーザプリンタなどである。CD−RWドライブ515は、CPU501の制御にしたがってCD−ROM(RW)514に対するデータのリードを制御する。CD−ROM(RW)514は、着脱可能な記録媒体である。
図6は、この発明の本実施の形態にかかる情報端末装置としての携帯電話機を含むシステムの処理の一例を示すフローチャートである。図6では、緊急情報が発生した際に、その緊急情報が、最終的な配信先である携帯電話機104aまで配信される流れを、管理サーバ101と、WEBサーバ102と、通知サーバ103と、を利用して示したフローチャートである。
まず、緊急に配信すべき情報が発生すると(ステップS601)、管理サーバ101を管理する管理者は、ステップS601にて発生した緊急の情報を、携帯電話機104aに備えられた専用のアプリケーション(または、ブラウザなど)にて閲覧可能なHTMLファイル形式などのファイルを生成し、登録部301からWEBサーバ102に登録をおこなう(ステップS602)。
ステップS602にておこなうファイルの登録は、HTTPや、FTPプロトコルを用いておこなうファイルのアップロードか、もしくは登録をおこなうための専用のアプリケーションを用いておこなわれる。また、このときWEBサーバ102に登録されたファイルを、以下、緊急情報ファイルと呼ぶ。
つぎに、ステップS602にて登録された緊急情報ファイルを携帯電話機104aに配信するため、管理サーバ101は、通知サーバ103に対しそのきっかけとなる配信要求をおこなう(ステップS603)。配信要求を受けた通知サーバ103は、携帯電話機104aに対して発呼部302から発呼となる電話接続の呼び出しを発信し(ステップS604)、その後、呼び出しの送信を切断する(ステップS605)。この呼び出しの信号を送信している時間は、携帯電話機104aのリンガが数回鳴る程度でもよいし、リンガが鳴らないごく短い時間であってもよい。携帯電話機104aが、通知サーバ103からの電話接続による呼び出しによって着信されればよい。
通知サーバ103からの着信によって、携帯電話機104aの検知部201は発信者の番号である発信者電話番号を取得する(ステップS606)。発信者電話番号を取得すると、取得要求部202は、格納部203に格納されている発信者電話番号に予め関連付けられた緊急情報ファイルが設置されているURLを参照し、WEBサーバ102に対して緊急情報ファイルの取得要求をおこなう(ステップS607)。なお、発信者電話番号と、それに関連付けられた緊急情報ファイルのURLについての関係は後述する図7にて説明をおこなう。
そして、携帯電話機104aから緊急情報ファイルの取得要求を受けたWEBサーバ102は、緊急情報ファイルを携帯電話機104aに対して配信し(ステップS608)、携帯電話機104aは受信部204にて受信する(ステップS609)。そして、携帯電話機104aでは、出力部205により受信した緊急情報のファイルを出力表示し(ステップS610)、処理を終了する。
図7は、この発明の本実施の形態にかかる変換テーブルの一例を示す説明図である。この変換テーブルは、各通知サーバの電話番号と、緊急情報ファイルが設置されるURLと、が関連付けられて設定されるテーブルである。
携帯電話機104aが、1種類以上の緊急情報ファイルの配信を受ける場合にはこの変換テーブルを携帯電話機104a内に設定しておく必要がある。この変換テーブルの設定は、WEBサーバ102に変換テーブルを取得するための会員登録の仕組みを作っておいたり、電子メールの添付による配信を受けたり、WEBのサイトなどの決められたディレクトリからダウンロードする仕組みを作るなどしてもよい。
携帯電話機104aは、複数のうちの一つの通知サーバ103から電話接続による着信を受けると、変換テーブルを参照し、変換テーブル内の該当する通知サーバ103の電話番号に関連付けられたURLに対してコンテンツ情報の取得要求をおこなう。そして、このURLに設置されている緊急情報ファイルが取得され、携帯電話機104aの表示画面に表示、あるいは、音声出力される。
図に示す変換テーブルでは、表の左の項目701は、通知サーバ103に割り当てられた電話番号であり、それに対応して関連付けられたURLが右の項目702に示されている。図の例によれば、通知サーバ103に割り当てられた電話番号が11−1111−1111の場合、それに対応するURLはURL1である。よって、電話番号11−1111−1111である通知サーバ103から、携帯電話機104aが着信を受けると、URL1に対して取得要求がおこなわれる。
また、2番目の22−2222−2222に対するURLはURL2とし、3番目の33−3333−3333に対するURLはURL3である。携帯電話機104aは、電話番号が22−2222−2222に割り当てられた通知サーバ103から着信を受けると、URL2に対して取得要求がおこなわれ、電話番号が33−3333−3333に割り当てられた通知サーバ103から着信を受けると、URL3に対して取得要求がおこなわれることを示している。
図8は、この発明の本実施の形態にかかる携帯電話機にて緊急情報ファイルを表示する処理の一例を示すフローチャートである。図8では、通知サーバ103からの着信を受けた以降の携帯電話機104aにおけるフローチャートを示し、図6を補足するものである。
まず、携帯電話機104aは、通知サーバ103から電話接続による着信を受ける(ステップS801)。携帯電話機104aが着信を受けると、検知部201によって発信者電話番号を検知する(ステップS802)。そして、検知した発信者電話番号が、格納部203に設定された変換テーブルに登録されているか否かを判断する(ステップS803)。
ステップS801にて着信した発信者電話番号が変換テーブルに登録されていなかった場合は(ステップS803:No)、そのまま処理を終了する。このとき、着信した電話番号が変換テーブルに登録されていないものであったことを、携帯電話機104aの表示画面にメッセージ出力してもよい。
そして、ステップS801にて着信した発信者電話番号が変換テーブルに登録されていた場合は(ステップS803:Yes)、発信者電話番号に関連付けられたURLを参照し、このURLが登録されたWEBサーバ102へ緊急情報ファイルの取得要求をおこなう(ステップS804)。これにより、携帯電話機104aは、WEBサーバ102から配信される緊急情報ファイルを受信部204にて受信する(ステップS805)。
携帯電話機104aは、ステップS805にて緊急情報ファイルを受信すると、出力部205によって緊急情報ファイルの表示をおこない(ステップS806)、処理を終了する。このとき、携帯電話機104aが緊急の情報を取得したことを示すため、音声を鳴らす仕組みにしてもよい。また、携帯電話機104aが、情報の緊急性に従って音声の種類や大きさ、あるいは、表示する画面の内容や色などを変化させることも可能である。さらに、ステップS806にて表示した画面上には、応答を返すためのボタンや入力フィールドなどの記入項目を付け、携帯電話機104aからWEBサーバ102に応答を返す仕組みを作成することもできる。
図9は、この発明の本実施の形態にかかる通知サーバの発信処理の一例を示すフローチャートである。図9では、通知サーバ103が、管理サーバ101から緊急情報ファイルの配信要求を受けた後のフローチャートを示し、図6を補足するものである。
まず、通知サーバ103は、WEBサーバ102に登録された緊急情報ファイルを携帯電話機104aによって取得させるために、管理サーバ101から出される緊急情報ファイルの配信要求を受信する(ステップS901)。通知サーバ103が、ステップS901にて配信要求を受信すると、携帯電話機104aに対し発呼部302から発呼である呼び出しの発信をおこない(ステップS902)、呼び出し先の携帯電話機104aの電源がオンか否かの判断をおこなう(ステップS903)。
呼び出し先の携帯電話機104aの電源がオンでなかった場合は(ステップS903:No)、携帯電話機104aが着信不可であることをログファイルに履歴として記録し(ステップS904)、呼び出しの切断をおこない(ステップS905)、処理を終了する。携帯電話機104aの電源がオンであった場合は(ステップS903:Yes)、呼び出しの切断をおこない(ステップS905)、処理を終了する。なお、上述したように、通知サーバ103は、呼び出し先の携帯電話機104aが着信できなかった履歴をログファイルに残すことができるため、携帯電話機104aを所持するユーザに対する送達確認ができることになる。
図10は、この発明の本実施の形態にかかるWEBサーバによる緊急情報ファイルの配信処理の一例を示すフローチャートである。図10では、WEBサーバ102が、携帯電話機104aから緊急情報ファイルの取得要求がおこなわれた際のフローチャートを示し、図6を補足するものである。
まず、WEBサーバ102は、携帯電話機104aから緊急情報ファイルの取得要求があったか否かの判断をおこなう(ステップS1001)。緊急情報ファイルの取得要求が無かった場合は(ステップS1001:No)、そのまま処理を終了する。緊急情報ファイルの取得要求があった場合は(ステップS1001:Yes)、緊急情報ファイルを携帯電話機104aに送信する(ステップS1002)。そして、ステップS1002にて緊急情報ファイルを送信したことをログファイルに履歴として記録する(ステップS1003)。
ここで、ステップS1004以降では、ステップS1002にて送信した緊急情報ファイルが、携帯電話機104aからの応答を要求する記入項目を設けたコンテンツ情報であった場合を想定し、フローチャートにして説明している。ここでいう記入項目とは、たとえば、WEBサイトにおけるHTMLファイルであれば、表示されたHTMLファイル内に、閲覧者によって文字を記入させるためのフィールドなどのオブジェクトである。この記入項目に記入した後、サーバに送信するためのボタンを押下することによって、サーバに対して記入した文字情報が応答として返される。
また、記入項目の内容の例としては、たとえば、緊急情報ファイルの伝達する内容が、携帯電話機104aを所持する携帯者の居る場所を問うものであった場合は、携帯者の居場所や住所などを、また、携帯者に対して集合場所への到着時間を問うものであった場合は、携帯者が到着するであろう時間を操作キー405から文字入力し、WEBサーバ102に対して送信をおこなう。
まず、WEBサーバ102は、携帯電話機104aに送信した緊急情報ファイルから返される記入項目の内容データの送信要求があったか否かを判断する(ステップS1004)。緊急情報ファイルによる記入項目の送信要求が無かった場合は(ステップS1004:No)、そのまま処理を終了する。携帯電話機104aに送信した緊急情報ファイルにより記入項目の内容データの送信要求があった場合は(ステップS1004:Yes)、送信された記入項目の内容データを受信する(ステップS1005)。そして、記入項目の内容データを受信したことを履歴としてログファイルに記録し(ステップS1006)、処理を終了する。
なお、上述したように、WEBサーバ102は、ステップS1003の緊急情報ファイルの送信履歴や、ステップS1006の記入項目の内容データの受信履歴をログファイルに残すことができる。そのため、携帯電話機104aを持つユーザに対する緊急情報ファイルの送信、あるいは、送信した緊急情報ファイルに対してのユーザからの応答、の2点で送達確認ができることになる。よって、図9にて示したログファイルの記録を含めて、ユーザが閲覧したか否かを上述した3つのログファイルを見ることにより確認することができる。
図11は、この発明の本実施の形態にかかる携帯電話機を含むシステムを応用した一例を示す説明図である。図11では、管理サーバ101と、WEBサーバ102a〜102dと、通知サーバ103a〜103dと、携帯電話機104(104a,104b)と、が接続されている。以下では、本発明を災害情報のシステムとして説明をおこない、発信する情報をカテゴリ分けをして用いる例を示す。
まず、WEBサーバ102aには台風情報、WEBサーバ102bには雷情報、WEBサーバ102cには地震情報/被害、WEBサーバ102dには地震情報/震度、がそれぞれ管理サーバ101より、回線lin5〜8を通じて災害発生時に登録される。また、これらの緊急情報が各WEBサーバに登録されると、管理サーバ101は、携帯電話機104(104a,104b)に配信するため、通知サーバ103a〜103dに対し、回線lin1〜4を通じて配信要求をおこなう。
一方、携帯電話機104aには、変換テーブルtb1が設定され、変換テーブルtb1内は通知サーバ103aまたは通知サーバ103bからの着信に対応する内容となっている。これにより、携帯電話機104aが台風情報と雷情報の配信を受けることが可能となる。また、携帯電話機104bには、変換テーブルtb2が設定され、変換テーブルtb2内は通知サーバ103cと、通知サーバ103dからの着信に対応する内容となっている。これにより、地震情報/被害と地震情報/震度の配信を受けることが可能となる。
ここで、携帯電話機104aが、情報配信を受ける際の具体例を示す。たとえば、管理サーバ101が台風情報を入手すると、回線lin5を通じてWEBサーバ102aに台風情報に関する緊急情報ファイルの登録をおこなう。続いて、管理サーバ101は、回線lin1を通じて通知サーバ103aに対して配信要求をおこなうと、携帯電話機104aに対し通信lout1を通じて、通知サーバ103aから電話接続の呼び出しがおこなわれる。呼び出しを受けた携帯電話機104aは、発信者電話番号を検知し、変換テーブルtb1のなかの該当する発信者の電話番号1から変換先のURL1を取得する。そして、携帯電話機104aは、取得したURL1に登録された緊急情報ファイルを、通信kout1を通じて取得要求をおこなうことにより、WEBサーバ102aに設置された台風情報の緊急情報ファイルの表示をおこなう。
そして、上述した例は、管理サーバ101が雷情報を入手した場合も同様である。雷情報を入手した場合は、管理サーバ101が、通知サーバ103bに配信要求をおこなうと、通知サーバ103bから携帯電話機104aに対し、通信lout2を通じて電話接続の呼び出しがおこなわれる。呼び出しを受けた携帯電話機104aは、変換テーブルtb1のなかに設定された変換先のURL2を取得し、通信kout2を通じてWEBサーバ102bに取得要求をおこなうことによって雷情報の緊急情報ファイルの表示をおこなう。
以上説明した例により、複数の通知サーバが用意されると、異なる電話番号を利用することが可能となり、各通知サーバに割り当てられている電話番号ごとに異なる情報の配信をおこなうことができることを示している。このことによって、緊急の情報をカテゴリごとに分類したり、緊急度に応じた分類をすることが可能となる。
つぎに、携帯電話機104bに対して情報配信をおこなう際の具体例を示す。たとえば、管理サーバ101が地震情報/被害の情報を入手すると、回線lin7を通じてWEBサーバ102cに緊急情報ファイルの登録をおこなう。続いて、管理サーバ101は、回線lin3を通じて通知サーバ103cに配信要求をおこなうと、携帯電話機104bに対し通信lout3を通じて、通知サーバ103cから電話接続の呼び出しがおこなわれる。呼び出しを受けた携帯電話機104bは、発信者電話番号を検知し、変換テーブルtb2のなかの該当する発信者の電話番号3から変換先のURL−Gを取得する。
そして、携帯電話機104bは、検知した電話番号3と、取得したURL−Gを送信し、通信kout3を通じてWEBゲートウェイ1101に対して緊急情報ファイルの取得要求をおこなう。WEBゲートウェイ1101は、変換テーブルtb3により、受信した電話番号3に対応するURL3を取得し、通信gout1を通じてWEBサーバ102cに再び取得要求をおこなう。これによって、携帯電話機104bは、WEBサーバ102cに設置された地震情報/被害の緊急情報ファイルの表示をおこなう。
上述した例は、管理サーバ101が地震情報/震度の情報を入手した場合も同様である。管理サーバ101が地震情報/震度の情報を入手すると、WEBサーバ102dに緊急情報ファイルの登録をおこない、通知サーバ103dに配信要求を送信する。通知サーバ103dは、携帯電話機104bに対し通信lout4を通じて電話接続の呼び出しをおこない、携帯電話機104bは変換テーブルtb2のなかに設定された電話番号4から変換先のURL−Gを取得する。
そして、携帯電話機104bは、検知した電話番号4と、取得したURL−Gを送信し、通信kout3を通じてWEBゲートウェイ1101に緊急情報ファイルの取得要求をおこなう。つぎに、WEBゲートウェイ1101は、変換テーブルtb3により、受信した電話番号4に対応するURL4を取得し、通信gout2を通じてWEBサーバ102dに再び取得要求をおこなう。携帯電話機104bは、WEBサーバ102dに設置された地震情報/震度の緊急情報ファイルを取得し、表示をおこなう。
以上説明した例により、携帯電話機104bが、WEBサーバ102c,102dにアクセスするために、WEBゲートウェイ1101を介してアクセスさせることができることが示される。このことは、緊急の情報をカテゴリごとに分類することにもつながるが、WEBサーバ102c,102dへアクセスする際のURLを、WEBゲートウェイ1101の変換テーブルを書き換えることのみでおこなうことができることを意味する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、情報の供給者は、緊急に配信したい情報が発生した場合、通知サーバ103に対して緊急情報の配信要求をおこない、携帯電話機104(104a,104b)に対して通知サーバ103から電話接続の呼び出しをおこなうだけで配信を開始させることができる。このことにより、緊急時の情報配信のリアルタイム性を確保させることができるようになる。
また、携帯電話機104(104a,104b)に対して電話接続の呼び出しをおこなう際、携帯電話機104に着信記録を残すだけでよいため、携帯電話機104(104a,104b)のユーザは呼び出しに対する接続をしなくともよくなる。これにより、電話接続による通信料の発生を防ぐことができる。
また、情報の情報受信者側である携帯電話機104(104a,104b)は、通知サーバ103からの電話接続の呼び出しをきっかけとしてアプリケーションの起動をおこない、緊急の情報をWEBサーバ102に取得しにいくことができるようになる。このことによって、携帯電話機104(104a,104b)のユーザは、電話連絡時のような受信動作を取らなくてよく、緊急の情報が配信されるのを待ち、視聴するだけでよくなる。また、緊急情報が無いときのWEBサーバ102に対する無駄なアクセスをしなくて済むため、パケット送信にかかる課金の節約をすることができる。
つぎに、この発明の本実施の形態にかかる携帯電話機を含むシステムの具体的な適用例について説明する。図12は、この発明の本実施の形態にかかる携帯電話機を含むシステムの具体例を示す概要図である。図12の例は、管理サーバ101と、WEBサーバ102と、通知サーバ103と、携帯電話機104a〜104nと、によって構成される運送会社のシステムである。前記した各サーバは、会社内や、あるいは専門会社に設置されるものとし、各携帯電話機104a〜104nは、社員であるドライバーが携帯するものとする。
まず、管理サーバ101に、地区、時間帯、住所、氏名などが書かれた配送のための指図書1201が矢印ln1に示すように届けられる。この書類に基づいて管理サーバ101からWEBサーバ102に対し、矢印ln2に示すように指図書1201の内容がコンテンツ情報として登録される。このとき、指図書1201に書かれている顧客の属性データは、属性DB1202に登録される。
つぎに、この内容をドライバーの持つ各携帯電話機104a〜104nに配信するため、管理サーバ101は、通知サーバ103に対し矢印ln3に示すように配信要求をおこなう。ここでの配信要求は、指図書1201に書かれた地区、時間帯などによってリスト化されており、地区、時間帯に合致するドライバーのみに電話接続の呼び出しがおこなわれるように分けられている。
たとえば、東京の品川区を担当するドライバーのみに情報が配信されればよい場合には、品川区を担当するドライバーが所持する各携帯電話機104a〜104nに呼び出しが発信されればよい。これらの情報は、属性DB1202に登録されており、指図書1201に書かれた地区によって情報配信をおこなう電話番号を選別し、リスト化されて通知サーバ103に送信されるものとする。図に示した例では、携帯電話機104aと、携帯電話機104cと、携帯電話機104nを所持する各ドライバーが担当のドライバーに該当し、リスト化されて通知サーバ103に送信される。また、携帯電話機104bを所持するドライバーは他の地域の配送を担当するものとし、リストの中に含まれず、呼び出しの発信はされない。
通知サーバ103から矢印ln4a〜4nに示す呼び出しの発信がされた携帯電話機104a、携帯電話機104c、携帯電話機104nは、さらに、矢印ln6a〜6nに示す情報の取得要求をWEBサーバ102に対しておこなう。これにより、指図書1201に基づいてWEBサーバ102に登録された情報が配信され、各ドライバーへ情報が配信されることになる。なお、矢印ln4a〜4nの呼び出しの発信がされた時点にて、通知サーバ103から管理サーバ101に対して矢印ln5にて示す配信要求の完了通知がなされる。
また、携帯電話機104a、携帯電話機104c、携帯電話機104nからおこなわれるWEBサーバ102に対しての情報の取得要求は、履歴としてログDB1203に登録される。このログDB1203を、管理サーバ101から矢印ln7を通じて閲覧、あるいはファイル取得することにより、情報が携帯電話機104a、携帯電話機104c、携帯電話機104nに確実に配信されたか否かの送達確認をすることができる。なお、上述した図12で述べた携帯電話機は、携帯電話機104a〜104nまでとしたが、a〜nまでの数に限定されるものではなく、通知サーバ103にて管理できる数に依存するものである。
図13は、この発明の本実施の形態にかかる緊急情報ファイルのメッセージの一例を示す説明図である。図13では、図12にて示した運送会社にて、システムが使用される際に使われる緊急情報のメッセージの具体例を示すものである。
項目1301は、各携帯電話機に電話接続の呼び出しをおこなう情報の発信元の各通知サーバ名を示している。項目1302は、各携帯電話機が項目1301に示す各通知サーバからの着信を受けたときに配信される各メッセージの具体例を示している。
まず、表の内容の1行目は、通知サーバAから着信を受けた際には、「すぐメールを見て下さい。」のメッセージが各携帯電話機に配信されることを示している。このメッセージは、管理サーバ101がWEBサーバ102に登録したもので、以下の他のメッセージについても同様である。通知サーバBから着信を受けた際には、「近くの配送センタに連絡して下さい。」のメッセージが各携帯電話機に配信される。
つぎに、通知サーバCから着信を受けた際には、「国道100号線:Sインター出口で事故発生 国道99号線にて迂回せよ。」のメッセージが各携帯電話機に配信される。そして、通知サーバDから着信を受けた際には、「荷物の残数を入力してOKボタンを押して下さい。」のメッセージが各携帯電話機に配信される。このとき、メッセージのつぎの行に表示されている個数の入力フィールドに個数を入力し、さらに、つぎの行に表示されたOKボタンを押下することにより、WEBサーバ102に対して前記した荷物の個数の情報を応答として返すことができることを示している。
以上説明したように、本実施の形態によれば、運送会社のドライバーなど、携帯電話機を所持する多くの携帯者に対し、緊急の情報を短時間のうちに一斉に配信することができるようになる。このことは、物流業界におけるドライバーだけでなく、一般企業における営業員など、多くの人間が配される職種に適するものである。
また、通知サーバ103への電話接続の発信要求は、携帯電話機を所持するユーザの属性ごとに分類して発信させることによって、情報の配信先を細かく分けることができる。また、上述した、運送会社を例にしたドライバーは、運転中に携帯電話で通話することが禁止されているため、通話することを必要としない本発明のシステムは適していると考えられる。
なお、本発明は、上述した運送会社の例だけでなく、ディスカウントストアやスーパーマーケットなどの量販店が、自店で会員登録をおこなったユーザに対して情報を配信するシステムとしても利用することができる。たとえば、店側が、携帯電話を所持する多くの顧客会員に対し、その日の特売品や限定品などの情報を、各人に時間差なく、公平に情報配信することができる。情報配信されると携帯電話の表示画面に情報が表示されるため、視認性の高い広告を配信することができる。
なお、本実施の形態で説明した情報取得方法は、予め用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。