JP4353481B2 - ステントグラフト固定装置 - Google Patents

Description

本発明は、医療装置に関し、特に、人体あるいは動物の身体内で使用されるプロテーゼあるいはステントグラフトに関し、特に、ステントをステントグラフトあるいはプロテーゼのグラフト材料に固定する装置に関する。

ステントは、例えばグラフト材料のチューブを開放状態にするため、あるいはルーメンの開孔を維持するために、グラフト材料と関連して使用される。特に、ステントが、グラフト材料から近位方向あるいは遠位方向に延びている場合においては、ステントをグラフト材料に固定する確実な方法が望まれている。

本発明は、自己拡張型のステントをポリエステル材料製グラフト材料に固定することについて特に議論するが、本発明は、この特定のアプリケーションに限定されるものではなく、他の種類のステントあるいはグラフト材料にも適用可能である。

ＰＣＴ特許公開第ＷＯ９８／５３７６１号 ＰＣＴ特許公開第ＷＯ０３／０３４９３８号 米国特許第６，２０６，９３１号明細書 米国特許第４，９０２，５０８号明細書 米国特許第５，７３３，３３７号明細書 ＰＣＴ特許公開第ＷＯ９８／２２１５８号 米国特許第５，９６８，０９６号明細書 米国特許第５，９５５，１１０号明細書 米国特許第５，８８５，６１９号明細書 米国特許第５，７１１，９６９号明細書 17 Nature Biotechnology 1083 (Nov. 1999); Cook et al.

本明細書を通して、大動脈、留置装置あるいはプロテーゼの部分に関し、用語「遠位」とは、心臓から血液が流れる方向で、心臓からさらに離れる方向の大動脈、留置装置あるいはプロテーゼの端部を言う。一方、用語「近位端」とは、大動脈、留置装置あるいはプロテーゼの端部で心臓に近い方の部分を意味する。他の血管に関し用いられた場合には、対応する用語、例えば「尾側」と「頭側」が対応するものとして理解されたい。

本発明の一態様（これに限定されるものではないが）においては、本発明は、グラフト材料と、前記グラフト材料に固定され、そこから伸びるステントと、前記ステントをグラフト材料に固定するとを有し、前記固定部は、前記ステントの周囲で、前記グラフト材料を貫通するフレキシブルな糸の巻回を少なくとも１回有することを特徴とする。

前記固定部は、前記ステントの周囲で、前記グラフト材料を通過するフレキシブルな糸の巻回を２回有し、前記固定部は、前記糸を結ぶ、少なくとも２個、好ましくは４個の結び目構造を有する。

前記フレキシブルな糸材料は、単繊維縫合材料または撚った縫合材料のいずれかで、例えば、Ethicon社から市販されているプロレン（Prolene）又はエテボンド（Ethebond）である。

前記グラフト材料は、ポリエステル又はポリテトラフルオロエチレンのような、生物適合性のある織った材料又は編んだ材料である。

前記ステントは、バルーン拡張ステント又は自己拡張ステントで、特に、自己拡張Ｚステントである。

好ましくは、グラフトに固定されているステントの一部は、グラフト材料の内側に配置されている。

好ましくは、結び目構造は、グラフト材料の外側に配置され、グラフト内に血栓を発生させないようにしている。

Zステントは、複数の支柱とそれらの間に配置された曲げ部とから構成され、前記少なくとも２個の離間して配置された固定部は、前記Ｚステントの頂部の曲げ部と支柱との結合部に配置されている、あるいは、１つあるいは複数の固定部は、曲げ部に配置されている。別の構成として、一方の固定部は、前記曲げ部上に配置され、他方の固定部は、１本の支柱上に配置される。

一方の固定部は、曲げ部に配置され、別の固定部は、曲げ部に隣接する支柱上に配置され、支柱上の固定部は、固定部の両側へ曲げ部の頂部から曲げ部の半径に沿って測定された５０℃の角度で延びる領域内に配置される。

前記固定部は、前記糸の巻回がグラフト材料の同一分を貫通しない程度十分に離間して配置され、その少なくとも２個の固定部の離間距離は、０．５ｍｍから２ｍｍの範囲である。

本発明の他の態様においては、本発明は、グラフト材料と、第１支柱と、第２支柱と、それらの間に形成された曲げ部とを有するステントと、前記第１支柱と第２支柱と曲げ部の内の少なくとも１つの周囲で、前記グラフト材料を貫通して巻回される第１固定部と、前記第１支柱と第２支柱と曲げ部の内の少なくとも１つの周囲で、前記グラフト材料を貫通して巻回され、前記第１固定部から最小スペース離間して配置される第２固定部とを有する。

好ましくは、固定部は、細長いフレキシブルな繊維あるいは糸で、例えば、単繊維縫合材料または撚った縫合材料である。

好ましくは、前記第１と第２の固定部は、２回巻回されている。

好ましくは、前記固定部、例えば、結び目構造は、フレキシブルな糸を結び、少なくとも２個、好ましくは４個の結び目を有する。

その少なくとも２個の固定部の離間距離は、０．５ｍｍから２ｍｍの範囲である。

本発明の他の実施例においては、少なくとも２個の離間した固定部は、一本の縫合材料から形成され、ステントの曲げ部の周囲で離間している。取りつけ構造／方法は、曲げ部に隣接する各ステントの周囲に１回の巻回と、曲げ部そのものに２回の巻回とがあり、結び目で結ばれている。

本発明の他の態様は、グラフト材料と、第１支柱と第２支柱とそれらの間に形成された曲げ部とを有するステントと、前記曲げ部に隣接する第１支柱の周囲に巻回される第１の固定部と、前記曲げ部に隣接する第２支柱の周囲に巻回される第２の固定部と
を有し、前記第１と第２の固定部は、それぞれの支柱の両側のグラフト材料に係合し、前記支柱の上を通る機械縫いの縫い目を有する。

好ましくは、各支柱に少なくとも５個、好ましくは１０個の機械縫いの縫い目がある。

好ましくは、医療装置は、ステントがグラフト材料から離間して伸びている露出したステントである。前記ステントは、複数の支柱と隣接する支柱間の曲げ部とを組み込んだ自己拡張Ｚステントである。

グラフト材料は、ダクロン（Dacron）、 発泡性ポリテトラフルオロエチレン（ｅＰＴＦＥ）、あるいは他の合成対生物適合材料である。

ダクロン（Dacron）、発泡性ポリテトラフルオロエチレン（ｅＰＴＦＥ）、あるいは他の人工対生物適合材料は、ステントの外被を製造するのに使用される。天然の生物材料例えばコラーゲン、特に細胞外マトリックス（extracellular Matrix ECM）と知られている特殊派生材料、例えば小腸粘膜下組織（small intestinal submucosa ＳＩＳ）が、特に好ましい。ＳＩＳ以外に、ECMの例は、心膜、胃腸粘膜下組織、肝臓基礎膜、膀胱粘膜下組織、組織粘膜、硬膜である。

「プロテーゼとプロテーゼの留置方法」と題する特許文献１は、各端部が独立に動くようにプロテーゼを保持するプロテーゼの導入装置を開示している。特許文献１に開示された特徴および他の特徴は、本発明と共に使用され、特許文献１の開示は、その全体を本発明に挿入する。

「湾曲したルーメン用のプロテーゼ」と題する特許文献２は、湾曲したルーメン内に配置するようにプロテーゼを曲げる構造を具備したプロテーゼを開示している。特許文献２に開示された特徴および他の特徴は、本発明と共に使用され、特許文献２の開示は、その全体を本発明に挿入する。

「グラフトプロテーゼ材料」と題する特許文献３は、患者の身体の一部に移植する／置換する／治療するグラフトプロテーゼ材料とその方法、特に粘膜下組織源から取り出した精製コラーゲンベースのマトリックス構造の製造とその使用を開示している。特許文献３に開示された特徴および他の特徴は、本発明と共に使用され、特許文献３の開示は、その全体を本発明に挿入する。

「改良したグラフト接着構造を具備するステントグラフト」と題する米国特許出願第１０／３２２，８６２は、グラフトが留置される血管壁内にステントグラフトを接着させるのを促進する、ステントグラフトの構造を開示している。米国特許出願第１０／３２２，８６２に開示された特徴および他の特徴は、本発明と共に使用され、米国特許出願第１０／３２２，８６２の開示は、その全体を本発明に挿入する。

ＳＩＳは、特に有益で、特許文献４に開示された方法で製造できる。腸内コラーゲン層は、特許文献５と非特許文献１と特許文献６に記載されている。原材料とは無関係（人工物か天然物かの別なく）に、材料は、複数の積層した構造、例えば特許文献７、８、９、１０に開示されたようなＳＩＳ構造を構成することにより、より厚くすることができる。動物実験データが示すところによると、例えば静脈弁で使用されるＳＩＳは、１ヶ月という短い期間で天然組織で置換される。異種生物材料例えばＳＩＳに加えて、自己増殖組織は、これらの材料を形成するのに用いるために増殖することができる。さらにまた、エラスチン（Elastin）あるいはエラスチン様プリピタイド（Elastin-Like Polypetides (ELPs)）等は、例外的に生物適合性を具備した装置を形成するためのカバーあるいはフレームを製造するような材料としての潜在的可能性を有する。別の代替え材料あるいは組織は,アログラフ（allogragh）を使用することである、これらの組織は、低温保存状態で市販されている。

本発明の第１実施例を示す図１−３において、プロテーゼまたはステントグラフトは、グラフト材料チューブ１と、グラフト材料チューブ１に固定されそこから延びる露出した自己拡張型Ｚステント２とを有する。自己拡張型Ｚステント２とグラフト材料チューブ１の内部に取り付けられた他のステントとは、複数の支柱３から構成され、隣接する一対の支柱３の間に曲げ部４が形成されている。ある支柱３はかえし９を有し、このかえし９が、支柱３が留置されるルーメンの壁に係合して、ルーメン内でステントが移動するのを防止する。

ステントグラフトが血管内に留置されると、血流がグラフト材料チューブに引っ張る力を引き起こし、ステントの「かえし」がこれに対抗する。自己拡張型Ｚステント２をグラフト材料チューブ１に取り付ける固定部５は、プロテーゼを引っ張るので、これらの固定部は、その引っ張り力に耐える程度十分強くなければならない。

図２に詳細に示すように、ステントの支柱３と曲げ部４は、グラフト材料チューブ１の下あるいはグラフト材料チューブ１の内側に形成され、そして少なくとも２個の固定部６、７を用いて、自己拡張型Ｚステント２をグラフト材料チューブ１に固定している。同図に示すように、第１固定部６と第２固定部７とは、曲げ部４からステントの支柱に至る移行部に隣接する曲げの周囲に離間して配置されている。しかし、一方の固定部を曲げ部４に配置し、他の固定部をステントの支柱３に配置することも可能である。

図３に詳細に示すように、各固定部６、７は、縫合材料８の少なくとも２回の巻回を有し、縫合材料を結んで留める少なくとも４個の結び目を有する。

テスト結果が示したところによれば、大動脈内で「かえし」付きのステントがグラフトの動きを阻止するのに必要な力の大きさは、１６−２５ニュートン（Newton）である。この負荷は、グラフト材料から固定部を介して８個から１２個の曲げ部を有するようなステント上の「かえし」までにより得られたものであり、各固定部は、１ニュートンから５ニュートンの間の負荷を受け持つことが必要とされると予測される。負荷はバランスが取れていないことがあり、すなわち１つの「かえし」が他の「かえし」よりも、より多くの負荷を受け持つことがあるが、各固定部は合理的な安全係数でもって負荷全体を受け持つするようにするのが望ましい。それゆえに、各固定部の組は、約１６−２５ニュートンの力を受け持たなければならない。さまざまな固定部の組み合わせの強さを示すテスト結果を以下に示す。

図４に示した実施例においては、ステントのグラフト材料への取り付けは、３個の弓形状の縫い目で縫合材料の１個の長さを形成することにより得られる。

支柱１０、１１とこの支柱を繋ぐ曲げ部１２とを有するステントの一部が、グラフト材料１４の上に配置され、３個の弓状縫い目１３が形成される。この３個の弓状縫い目１３は、曲げ部１２の周囲でグラフト材料１４を貫通する縫合糸１６の縫い目１５の少なくとも２回の巻回と、各支柱１０、１１のそれぞれの周囲にありグラフト材料１４を貫通する縫合糸１６の縫い目１７、１９のそれぞれの少なくとも１回の巻回とからなり、そして縫合糸１６が結び目２０で結ばれる。縫合糸を結ぶ結び目２０の構成は、縫合糸１６に少なくとも２個の結び目、好ましくは４個の結び目を有する。この構成により、少なくとも２つの離間した固定部の効果が得られる。

図５、６に示した実施例において、曲げ部３０とその曲げ部の両側の支柱３１、３３を組み込んだステントの一部がグラフト材料３５の上に配置され、縫い目３７と３９のラインが各支柱の一部の上に、それに沿って配置される。縫い目３７と３９の各ラインは、縫合糸の一本のより糸例えば縫合材料３８はグラフト材料３５の下に、縫合糸の一本のより糸例えば縫合材料４０はグラフト材料３５の上にあり、グラフト材料３５を貫通してステントの各側で互いに係合する構成を用いたミシンで形成したループの縫い目である（図６）。この種の縫い目は、ボタンホールの縫い目よりも好ましい。少なくとも５個、好ましくは１０個以上の縫い目を各支柱に用いるが、縫い目のラインの各端部で、きっちりと縫い解けないように縫い目を結びつける必要はない。

図７−１０は、本発明の他の実施例を示す。この実施例において、プロテーゼあるいはステントグラフト５０は、グラフト材料チューブ５２とグラフト材料チューブ５２の周囲に固定され、そこから延びる自己拡張型Ｚステント５４を有する。自己拡張型Ｚステント５４は、複数の支柱５６と、隣接する一対の支柱５６の間の曲げ部５８とからなる。ある支柱５６は、支柱５６から延び、支柱５６が留置されるルーメンの壁に係合するかえし６０を有し、ステントがルーメン内で移動しないようにしている。

ステントグラフトが血管内に留置されると、血流がグラフト材料チューブに引張り力を引き起こし、これに対しステント５４上のかえし６０が対抗する。ステント５４をチューブ５２に取り付ける固定部６２は、プロテーゼ上で引っ張り力を起こすので、これらの固定部は、その引っ張り力に耐える程度十分強くなければならない。

図８に詳細に示すように、ステントの支柱５６と曲げ部５８は、グラフト材料チューブ５２の下あるいは内側に形成される。少なくとも２個の固定部６４、６６を用いて、自己拡張型Ｚステント５４をグラフト材料チューブ５２に固定している。同図に示すように、第１固定部６４は、曲げ部５８の頂部に配置され、第２固定部６６は、ステントの曲げ部５８から支柱５６へ移行する部分に隣接して離間して配置される。第２固定部６６は、図９に示すように、第１固定部６４の両側へ曲げ部５８の頂部から曲げ部の半径に沿って測定された５０℃の角度で延びる領域内で、曲げ部５８から延びるいずれかの側の支柱５６の上に配置される。一般的に、第２固定部６６は、第１固定部６４から、０．５ｍｍから２ｍｍだけ離れている。

自己拡張型Ｚステント５４の支柱と曲げは、図１０の長さ６９で示したように、２−３ｍｍの距離だけグラフト材料の上から延びている。

図８の詳細図からわかるように、各固定部６４と６６は、縫合糸を結ぶために、２個から４個の結び目６７と縫合材料６５の少なくとも２回の巻回を有する。

実験１
出願人は、単繊維の縫合材料を用いて、ニチノール製またはステンレス製のＺ−ステントをダクロン材料（Dacron material）内に固定する強さを決定する試験を行った。

注意すべき点として、行われた直接的な引っ張りテストは、固定方法／手段の強度の全体的な示唆ではない。その理由は、多くの要素、例えば縫合材料の断面厚さを減少させるような結び目の引っ張り、使用中に摩耗を引き起こすような動きを考慮に入れていないからである。ここに示した値は、固定方法／手段の強さの示唆と見なすべきものである。

プロレン（Prolene）５．０（ポリプロピレンの単繊維縫合材料）を固定材料として用いて、破壊／破損に至るまでの直接的な引っ張り試験の結果を表１に示した。

表１
固定構造 結果
１回の巻回／１個の固定部 １０−１５ニュートン
２回の巻回／１個の固定部 ２０−２５ニュートン
３回の巻回／１個の固定部 ３０−３５ニュートン
２回の巻回／２個の固定部 ３５ニュートン

前述したように、１６−２５ニュートンの力が、ステントをグラフト材料に縫い合わせることにより保持するのに十分であると予測される。これらのテスト結果は、１回の巻回は十分な強度を与えないが、１個の固定部中に３回の巻回は、２回の巻回以上の効果はない。２個の固定部中にそれぞれ１回の巻回を有するものは十分な強度を与え、２個の固定部中にそれぞれ２個の巻回を与えるものは、十分すぎる強度を与える。

プロレン（Prolene）４．０を用いて、より太い縫合材料を固定糸材料として用い、その得られた結果を表２に示す。

表２
固定構造 結果
１回の巻回／１個の固定部 １７ニュートン
２回の巻回／１個の固定部 ２０ニュートン
３回の巻回／１個の固定部 ２３ニュートン
２回の巻回／２個の固定部 ３３−３７ニュートン

２回の巻回の使用は十分な結果を与え、この２個の固定部は、極めて優れた結果を与える。固定部に３回の巻回を具備することは、大幅な利点があるようには見えない。

図４に示した縫い目の形状をテストし、その結果、テスト強度は、約４０−５０ニュートンである。

図５、６に示した形状の縫い目をテストし、その結果、テスト強度は、約８０−１００ニュートンである。

実験２
動脈を流れる血流はステントグラフトにパルス状の負荷を与える。そのため、ステントグラフト上にステントを固定する長期に渡る有効性を決定するには周期的な疲労テストが有効である。実行されたテストは、１回と２回のループ／巻回のステントの取り付けの疲労に対する耐性を決定するために行われた。

各テスト片をＥｎｄｕｒａ ＴＥＣ（ミネソタ州、ミネトンカ（Minnetonka））の縦軸の疲労テスターに搭載し、腎臓用ステントをテスターの固定側に、グラフト本体をテスターの移動側に取り付けて、腎臓用Ｚ−ステントを取り付けた縫合上に疲労負荷を全体的にかけた。テスト片をその後３７℃の蒸留水中で、５．０Ｎから５０．０Ｎの範囲の負荷に制御した軸方向疲労試験を行った。各テスト片は、周期的に目視観察され、縫合の破損が起こると、破損時の繰り返し回数を記録した。縫合の破損が起こらない場合には、テストは２４００万回のサイクルの「満了」の後、停止した。１重（回）と２重（回）の縫合に対するテスト結果を表３に示す。１重（回）の縫合テスト片は、それぞれのテストサンプルで、１０個の縫合中１０個、１０個の縫合中８個、１０個の縫合中８個が破損した。

テスト結果は、破損時の周期の全数を示すよう記録した。データ分析は、縫合の破損時の繰り返し回数の平均と標準偏差を計算した。

表３
試験 量 故障時の回数
１重（回）の縫合のゼニス（Zenith ）
ＡＡＡステントグラフト^１
テスト１ １ １，２０７，５２６
テスト２ １ ５，７１５，９８７
テスト３ １ ３，９６３，２６７

平均±ＳＤ ３，６２８，９２７±２，２７２，７５０

２重（回）の縫合のゼニス
ＡＡＡステントグラフト^２
テスト４ １ 満了（＞２４００万回以上）
破損しない
テスト５ １ 満了（＞２４００万回以上）
破損しない
テスト６ １ 満了（＞２４００万回以上）
破損しない

^１各腎臓のステント取り付け部位に４個の固定結び目を具備した１個のダブルループ縫合（サンプル当たり１０個の縫合）
^２各腎臓のステント取り付け部位に４個の固定結び目を具備した２個のダブルループ縫合（サンプル当たり２０個の縫合）

この試験結果から明らかになったことは、各腎臓ステントの取り付け部位における４個の固定結び目を具備した２個のダブルループ縫合は、かなり良好な疲労耐性を与えることである。

本明細書を通してさまざまな示唆が本発明の範囲として示されているが、本発明はこれらの各々に限定されるものではなく、これらを複数組み合わせたものにもある。ここに示した具体例は単なる例示であり、本発明の範囲を限定するよう解釈すべきものではない。

本発明による一実施例による固定部を具備したプロテーゼあるいはステントグラフトの部分斜視図。 図１の実施例の固定状態を表す詳細図。 図１の実施例の固定状態の断面図。 本発明による縫合の別の固定方法を表す図。 本発明による縫合の他の実施例を表す図。 図５の線６−６’に沿った断面図。 本発明による他の実施例による固定部を具備したプロテーゼあるいはステントグラフトの部分斜視図。 図７の実施例の固定状態を表す詳細図。 図７の実施例の固定部の配置を表す詳細図。 図７の実施例の固定部の最終状態の配置を表す詳細図。

符号の説明

１ グラフト材料チューブ
２ 自己拡張型Ｚステント
３ 支柱
４ 曲げ部
５ 固定部
６ 第１固定部
７ 第２固定部
８ 縫合材料
９ かえし
１０，１１ 支柱
１２ 曲げ部
１３ 弓状縫い目
１４ グラフト材料
１５ 縫い目
１６ 縫合糸
１７，１９ 縫い目
２０ 結び目
３０ 曲げ部
３１，３３ 支柱
３５ グラフト材料
３８ 縫合材料
３７，３９ 縫い目
４０ 縫合材料
５０ ステントグラフト
５２ グラフト材料チューブ
５４ 自己拡張型Ｚステント
５６ 支柱
５８ 曲げ部
６０ かえし
６２ 固定部
６４ 第１固定部
６５ 縫合材料
６６ 第２固定部
６７ 結び目
６９ 長さ

Claims (20)

1. （Ａ） グラフト材料と、
   （Ｂ） 前記グラフト材料に固定され、そこから伸びるステントと、
   前記ステントは、、複数の支柱とそれらの間の曲げ部とから構成され、前記曲げ部が頂部を規定し
   （Ｃ） 前記ステントをグラフト材料に固定する、少なくとも２個の離間して配置された固定部と
   を有し、
   前記固定部は、前記ステントの周囲で、前記グラフト材料を貫通するフレキシブルな糸の巻回を少なくとも１回有し、
   前記少なくとも２個の離間して配置された固定部は、前記ステントの頂部の曲げ部と支柱との結合部に配置されている
   ことを特徴とする医療装置。
2. 前記固定部は、前記ステントの周囲で、前記グラフト材料を通過するフレキシブルな糸の巻回を２回有する
   ことを特徴とする請求項１記載の医療装置。
3. 前記少なくとも２個の固定部は、前記糸を結ぶ結び目構造を有する
   ことを特徴とする請求項１記載の医療装置。
4. 前記結び目構造は、少なくとも２個、好ましくは４個の結び目を有する
   ことを特徴とする請求項３記載の医療装置。
5. 前記結び目構造は、前記グラフト材料の外側に配置されている
   ことを特徴とする請求項３記載の医療装置。
6. 前記フレキシブルな糸は、単繊維縫合材料と撚った縫合材料の少なくとも一方であることを特徴とする請求項１記載の医療装置。
7. 前記グラフト材料は、ポリエステルと多孔性ポリテトラフルオロエチレンからなる群から選択された、生物適合性のある織った材料と編んだ材料の少なくとも一方を含む
   ことを特徴とする請求項１記載の医療装置。
8. 前記少なくとも２個の固定部の第１と第２の固定部は、前記グラフト材料をそれぞれの支柱の両側に係合させ、前記支柱の上を通る機械縫いの縫い目を有する
   ことを特徴とする請求項１記載の医療装置。
9. 前記ステントは、自己拡張Ｚステントである
   ことを特徴とする請求項１記載の医療装置。
10. 前記少なくとも２個の固定部の内の第１の固定部は、前記曲げ部の頂部に配置され、
    前記少なくとも２個の固定部の内の他の固定部は、前記曲げ部に隣接する支柱上に配置される
    ことを特徴とする請求項１記載の医療装置。
11. 前記固定部は、前記糸の巻回がグラフト材料の同一分を貫通しない程度十分に離間して配置されている
    ことを特徴とする請求項１記載の医療装置。
12. 前記少なくとも２個の固定部の離間距離は、０．５ｍｍから２ｍｍの範囲である
    ことを特徴とする請求項１記載の医療装置。
13. （Ａ） グラフト材料と、
    （Ｂ） 第１支柱と、第２支柱と、それらの間に形成された曲げ部とを有するステントと、
    （Ｃ） 前記第１支柱と第２支柱と曲げ部の内の少なくとも１つの周囲で、前記グラフト材料を貫通して巻回される第１固定部と、
    （Ｄ） 前記第１支柱と第２支柱と曲げ部の内の少なくとも１つの周囲で、前記グラフト材料を貫通して巻回される第２固定部と、
    を有し、
    前記第２固定部は、第１固定部から最小スペース離間して配置される
    ことを特徴とする医療装置。
14. 前記固定部は、フレキシブルな細長い繊維で形成されている
    ことを特徴とする請求項１３記載の医療装置。
15. 前記第１と第２の固定部は、２回巻回されている
    ことを特徴とする請求項１３記載の医療装置。
16. 前記２個の固定部の離間距離は、０．５ｍｍから２ｍｍの範囲である
    ことを特徴とする請求項１３記載の医療装置。
17. 前記ステントは、露出し、グラフト材料から離間して伸びている
    ことを特徴とする請求項１３記載の医療装置。
18. 前記ステントは、複数の支柱と隣接する支柱間の曲げ部とを組み込んだ自己拡張Ｚステントである
    ことを特徴とする請求項１３記載の医療装置。
19. 前記第１と第２の固定部は、前記グラフト材料をそれぞれの支柱の両側に係合させ、前記支柱の上を通る機械縫いの縫い目を有する
    ことを特徴とする請求項１３の医療装置。
20. 前記各支柱上に少なくとも５個の縫い目、好ましくは１０個の縫い目を有する
    ことを特徴とする請求項１９記載の医療装置。

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