JP4351766B2 - 止水材の撤去方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気ケーブル等の線条体が挿通された保護パイプの管口を止水する止水材の撤去に用いられる止水材撤去用工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図13は、地下洞道やマンホール等の壁となる躯体に、電気ケーブルや光ケーブル等の線条体を挿通した構造を示すものである。同図の符号1はコンクリート等からなる躯体を示し、符号2は躯体1に埋設された線条体挿通用の保護パイプを示し、符号3は保護パイプ2に挿通された線条体を示している。
このような保護パイプ2においては、地下水等が保護パイプ2の内部を通って外部に流れ出るのを止水するために、管口2aが止水材4で塞がれている。この止水材4としては、例えば、吸水することで膨潤性を発揮すると同時に硬化する膨潤剤を、親水性のあるスポンジ等の多孔質体に含浸させたものが用いられている。この場合の止水材4は、線条体が通される部分に線条体の外径よりも小さな挿通孔4aと、保護パイプ2の内径よりも大きな外径と、圧縮力を受けることで収縮可能な弾性力とを有している。
【0003】
このような止水材4による止水施工は、以下のような流れで行われる。すなわち、挿通孔4a内に線条体3を通した後、止水材4の周囲よりこれを外径が小さくなるように圧縮し、収縮状態のまま管口2aより内部へと挿入して押し込む。すると、止水材4を圧縮していた力が開放されるので、止水材4は元の外径まで戻ろうとするが、この外径よりも小さな内径を有する保護パイプ2の内壁面2bによって膨張が規制される。したがって、止水材4の外周面4bは保護パイプ2の内壁面2bと緊密に合致する。同時に、止水材4の挿通孔4aと線条体3の外周面3aとの間も緊密に合致する。
【0004】
以上までが止水施工であるが、この後、保護パイプ2内に地下水等の水(図示せず)が伝わって来て、管口2aから外部に流れ出ようとすると、この水はまず止水材4に浸透し、前記膨潤剤を膨潤させると同時にこれを膨張状態に硬化させる。すると、止水材4の外周面4bは保護パイプ2の内壁面2bを圧迫してより緊密に合致する。同時に、止水材4の挿通孔4aも線条体3の外周面3aを圧迫するようになり、より緊密に合致して接着状態となる。
以上説明のような工程により、保護パイプ2の管口2aは止水材4によって水密にシールされることとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような止水材4は極めて優れた止水効果を有しているが、一方、保護パイプ2の管口2aを強固にシールする必要上から硬化させているため、例えば止水材4の交換等を行う必要が有る場合には、その撤去作業が大変であるという問題を有している。
すなわち、止水材4の撤去作業は、ラジオペンチ等の通常使用工具(図示せず)を用いて止水材4を部分的に少しづつ穿って取り除くこととなるが、このような工具で摘んだりするための取っ掛かりがないので、簡単に穿ることができなかった。さらには、これを狭い作業場所(通常、この種の保護パイプ2の管口2aは、複数本のものが密接しており、これら管口2aより出ている他の線条体を避けながら撤去作業を行うため、広い作業場所を確保するのが困難である。)で行わなければならないことも、撤去作業を困難ならしめていた。
このような手間をなるべく省くために、例えばナイフ等の鋭利な刃物(図示せず)で止水材4を縦横に切り裂いて撤去することも考えられるが、線条体3を傷つけてしまう恐れがあるので、これを使用することは許されなかった。
【0006】
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであって、保護パイプ内に挿通されている電気ケーブルや通信ケーブル等の線条体を傷つけることなく容易に止水材の撤去が行える止水材撤去用工具の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の止水材の撤去方法は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち請求項1記載の止水材の撤去方法は、電気ケーブル等の線条体が挿通された保護パイプの管口を止水する止水材の撤去方法であって、前記止水材は、吸水することで膨潤性を発揮すると同時に硬化する膨潤剤を多孔質体に含浸させたものであり、前記止水材を撤去する工具として、前記止水材を切り込む先端部分に、円形の刃先が形成されている円筒形状の円筒刃と、該円筒刃をその軸線回りに回転駆動する回転駆動機構とが備えられ、前記円筒刃の側部には、前記止水材の、前記刃先で切り取られて円筒刃内部に進入した除去物を排出する排出口が形成され、該排出口の前記軸線方向の長さ寸法をL1とし、前記止水材の厚み寸法をL2とした場合、L1≧0.5×L2であり、該排出口を対向視したときの幅寸法をWとし、前記円筒刃の内径寸法をDとした場合、WはDの0.5〜1倍であり、該排出口と前記刃先との最短距離寸法L3が前記厚み寸法L2の0.2〜3倍であり、前記円筒刃内部には、該円筒刃内部に進入する除去物を前記排出口に向かって偏向させる、傾斜角度αが15〜45度の傾斜面が形成されていることを特徴とする止水材撤去用工具を用い、円筒刃の軸線と線条体の軸線とを略平行となるように止水材撤去用工具を保持した状態で、その刃先を止水材に向かって押し付けながら回転駆動機構によって円筒刃を回転駆動させ、十分に深く円筒刃が食い込むか、または完全に止水材を貫通した後、円筒刃を止水材から引き抜くことで孔を形成し、この孔を取っ掛かりとしてこの孔に工具を引っかけて孔近傍の止水材を取り除き、保護パイプ内を圧迫していた力を弱めて保護パイプ内での止水材の嵌まり具合を緩くして止水材を引き出すことを特徴とする。
【0008】
上記請求項1記載の止水材撤去方法によれば、円筒刃の軸線と線条体の軸線とを略平行となるように止水材撤去用工具を保持した状態で、その刃先を止水材に向かって押し付けながら回転駆動機構によって円筒刃を回転駆動させると、円形の刃先が回転しながら止水材の内部に深く食い込み、この食い込まれた部分は、円筒刃の円筒刃内部空間内へと進入していく。十分に深く円筒刃が食い込むか、または完全に止水材を貫通した後、円筒刃を止水材から引き抜くことで、円筒刃でくり抜かれた除去物が円筒刃と共に取り去られて孔が形成される。この工程を必要回数繰り返すことで、複数の孔が形成される。
さらに、これらの孔を取っ掛かりとしてラジオペンチ等の通常使用工具で孔近傍の止水材を取り除くことで、止水材が部分的に取り除かれるので、今まで保護パイプ内を圧迫していた力が弱められ、保護パイプ内での止水材の嵌まり具合が緩くなる。この状態で止水材を引き出すことが可能であれば、止水材に形成された孔に手をかけて引き出し、除去する。また、引き出せない場合には、形成された孔を取っ掛かりとして残りの止水材を前記通常使用工具で取り除くことで除去する。
【0010】
記止水材撤去用工具によれば、この円筒刃で止水材に孔を形成するときに円筒刃内部に進入してくる除去物は、排出口より円筒刃外部に向かって排出される。したがって、円筒刃内部に目詰まりを起こすことがない。
【0012】
記止水材撤去用工具によれば、円筒刃内部の除去物が確実に排出される寸法の開口が排出口に確保される。
【0013】
また、請求項2記載の止水材撤去方法は、前記止水材撤去用工具において、前記回転駆動機構が、前記円筒刃が装着される回転軸と、該回転軸をその軸線回りに回転自在かつ該軸線方向に移動自在に保持する把持部とを有し、これら回転軸または把持部のいずれか一方には、その軸線回りの螺状溝が形成され、他方には、これに固定されて前記螺状溝内に挿入された突部が形成されていることを特徴とする。
【0014】
記止水材撤去用工具によれば、円筒刃の刃先を止水材に当てた後、把持部を止水材に向かって押し付けると、円筒刃が固定された回転軸は、把持部内に向かって収納されるように進入する。このとき、回転軸の螺状溝は常に突部と噛み合った状態が維持されているので、回転軸及び円筒刃は、進入と共にその軸線回りに回転する。このようにして、止水材撤去用工具の円筒刃を止水材に向かって押し付ける直線的な押圧力を加えるだけで、これが円筒刃の刃先を回転させて止水材を切る力へと変換される。
【0015】
また、請求項3記載の止水材撤去方法は、前記止水材撤去用工具において、前記円筒刃の刃先が、鋸刃であることを特徴とする。
【0016】
記止水材撤去用工具によれば、円筒刃の刃先を、側面視して波形状を有する鋸刃とすることで、容易に止水材の切り込みがなされるので、円筒刃の食い込みを容易にすることができる。
【0017】
また、請求項4記載の止水材撤去方法は、前記止水材撤去用工具において、前記円筒刃の刃先が、斜め刃であることを特徴とする。
【0018】
記止水材撤去用工具によれば、円筒刃の刃先を、該円筒刃の軸線を通ってかつこれより傾斜した仮想断面で切断された斜め刃とすることで、容易に止水材の切り込みがなされるので、円筒刃の食い込みを容易にすることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の止水材撤去用工具は、電気ケーブル等の線条体が挿通された保護パイプの管口を止水する止水材の撤去に用いられる止水材撤去用工具であり、その各実施の形態を図面を参照しながら以下に説明するが、本発明がそれらに限定解釈されるものでないことはもちろんである。
【0020】
図1〜図8を参照しながら、本発明の第1の実施の形態の止水材撤去用工具11について以下に説明を行う。
図1に示すように、本実施の形態の止水材撤去用工具11は、止水材(図示せず)を切り込む先端部分に、該先端部分を対向視して円形の刃先12が形成されている円筒形状の円筒刃13と、該円筒刃13をその軸線a回りに回転駆動する回転駆動機構14とを備えている。なお、これら円筒刃13及び回転駆動機構14は、前記軸線aをその共通の軸線としている。
【0021】
図2及び図3に示すように、円筒刃13は、前記止水材の、刃先12で切り取られて円筒刃内部15に進入した除去物Eを外部に排出する排出口16が側部に形成された円筒刃本体17と、円筒刃内部15に備えられ、ここに進入する除去物Eを排出口16へと導くガイド部材18とを備えている。
刃先12は、軸線aを通る断面で円筒刃本体17を断面視した場合(図3に示す断面で見た場合)、円筒刃本体17の先端部分外周に、先端に向かって緩やかな曲線を描いて内周面12aに接するように形成した傾斜面12bを、図4の斜視図に示すように環状に形成したものである。言い換えれば、円筒刃本体17の先端部分を先細り形状となるように傾斜面12bを形成したことで、該傾斜面12bと内周面12aとが交わる円を切っ先12cとする円形状の刃物を形成している。
なお、この切っ先12cが形成する仮想平面12dは、図3に示すように軸線aに対して垂直をなしており、この切っ先12cを前記止水材に密着するように押し当てることで、自然と円筒刃本体17(止水材撤去用工具11)が前記止水材に対して略垂直に保たれるようになっている。
【0022】
円筒刃本体7の内周面12aは、図3に示すように全長方向のいずれの箇所においても一定の内径d1を有しており、これにより、円筒刃内部15は直円柱形状の空間となっている。したがって、円筒刃本体17は、先端部分と後端部分とが開口した中空円柱形状となっている。また、円筒刃本体17の外径d2は、前記傾斜面12bを除いてその全長方向で一定寸法を有している。また、円筒刃本体17の、ガイド部材18が挿入固定される後端側の側部には、ネジ20が通されるネジ挿通孔17bが形成されている。
【0023】
排出口16は、これを図2に示すように対向視した場合、軸線a方向に長い概略楕円形状を有しており、円筒刃本体17の円筒刃内部15から外部へと繋がる開口となっている。また、これを図3に示す側面側から見た場合には、円筒刃本体17の外周面17aより軸線aに向かって抉り取るように形成されており、その両端16a、16bが、排出される除去物Eが引っかかることなくスムーズにこの排出口16を通過するように、緩やかな曲線を描くように形成されている。
【0024】
ガイド部材18は、図3に示すように軸線aを通ってかつこれに対して傾斜した傾斜面18aが先端側に形成された概略円柱形状を有している。また、このガイド部材18の後端側には、軸線aを共通の軸線とする、本体よりも外径の細くなった棒形状の着脱部19が一体に形成されている。
さらにガイド部材18は、これを円筒刃本体17の円筒刃内部15に挿入して嵌め込む際に、容易に挿入できながらも挿入後にがたつきを生じないような公差を持つように外径d3が設計されている。このような外径d3を採用することにより、ガイド部材18を円筒刃本体17に嵌め込むだけで自然と両者の軸線aが一致し、着脱部19に回転駆動力を加えてこれを軸線a回りに回転させたときに、軸ずれが生じて刃先12が首振り運動しないようになっている。
【0025】
また、ガイド部材18には、これを円筒刃本体17に取り付けた状態で前記ネジ挿通孔17bに連通するネジ孔18bが形成されている。これらネジ挿通孔17b及びネジ孔18bは、互いの孔の位置が一致した状態でここにネジ20を螺合させて固定することで、これらの間での軸線a方向の移動及び該軸線a回りの回転ずれが生じないように固定される。また、このネジ20で固定された状態では、図2に示すように排出口16を対向視した場合に、該排出口16と前記傾斜面18aとの位置が一致するようになっている。
図3に示すように、取り付けたネジ20は、その外部に面した端部が前記外周面17aよりも出っ張らないようになっている。これは、止水材への切り込みを行う際に、ネジ20が出っ張りとなって止水材に引っかかるのを防ぐためである。これにより、スムーズに円筒刃13を止水材にねじ込めるようになっている。
【0026】
前述した排出口16の寸法及び位置は、容易に排出口16より除去物Eをスムーズに排出するべく、下記のようにするのが好ましい。
すなわち、図6に示すように、排出口16の前記軸線a方向の長さ寸法をL1とし、前記止水材の厚み寸法をL2とした場合、L1はL2の1/2倍以上、1〜2倍とするのが、除去物Eを排出口16より排出しやすいことから好ましい。また、図2に示すように、排出口16を対向視したときの幅寸法をWとし、円筒刃本体17(円筒刃13)の内径寸法をDとした場合、WはDの0.5〜1倍とするのが、除去物Eを排出口16より排出しやすくなることから好ましい。また、図6に示すように、該排出口16と刃先12との最短距離寸法L3は、前記厚み寸法L2の0.2〜3倍が好ましく、より好ましくは0.5〜1倍とするのが、円筒刃内部15に除去物Eが目詰まりを起こすことがないので良い。
図3に示すガイド部材18の傾斜面18aの傾斜角度αとしては、15〜45度の範囲内、より好ましくは30度とするのが望ましい。この傾斜角度αが15度以下であると、その全長が排出口16の全長よりも長くなって排出口16の一部を塞いで狭くしてしまったり、円筒刃内部15を狭くして除去物Eの通過を妨げる問題が生じることとなる。逆に傾斜角度αが45度以上になると、除去物Eの進行を外部に偏向させるのが難しくなり、円筒刃本体17内の目詰まりを起こしやすいという問題を生じることとなる。また、同図に示すように、刃先12からのガイド部材18先端までの距離寸法をL4とした場合、この距離寸法L4は前記止水材の厚み寸法L2以上とするのが好ましい。
【0027】
また、図5に示すように前記着脱部19には、該着脱部19を前記回転駆動機構14に係合固定するための係合溝19aと、着脱部19への回転駆動力を受けるための突起19bとが形成されている。係合溝19aは、図5に示す断面での形状がV字形状を有するV溝であり、ここに回転駆動機構14の係合ピン21(係合ピン21の詳細については後述)を係合させることで、着脱部19が軸線a方向に不用意に外れることのないようになっている。
なお、この係合溝19aの形状としては、本実施の形態のV溝に限らず、係合ピン21が係脱できれば良く、U溝等その他の形状を採用しても良い。さらには、この係合溝19aと係合ピン21との係合に限らず、着脱部19が軸線a方向に不用意に抜け出さないように固定できるものであれば良く、その他の脱着固定方法を採用しても良い。
突起19bは、着脱部19の後端の一側部を削り取ることにより形成されたものであり、軸線aを通る視線でこれを対向視した場合には、軸線aが位置する中心よりも外周側に偏った位置に概略半月形状の突起を形成している。なお、回転駆動機構14と着脱部19との間の接合部分での回転駆動力の伝達は、着脱部19を回転駆動機構14に対して相対回転不可に固定できれば良く、その他の固定方法を採用しても良い。
【0028】
図1に示す回転駆動機構14は、円筒刃13が装着される回転軸22と、該回転軸22をその軸線a回りに回転自在かつ該軸線a方向に移動自在に保持する把持部23とを有している。
回転軸22には、その軸線a回りに互いに逆回りとなる一対の螺状溝22a、22bが形成されている。そしてこの回転軸22は、把持部23内に同軸に形成された円柱形状の収納孔23a内に軸線a方向に移動自在、かつ、図示されないバネによって一部が外部に露出するように付勢された状態に保持されている。さらに、把持部23には、回転軸22が完全に収納孔23aから外れてしまうのを阻止するためのストッパ(図示せず)が設けられている。したがって、回転軸22は、前記バネによって絶えず把持部23より軸線a方向に突出するように付勢されていながらも、前記ストッパによって完全に抜け出すことのないように規制されている。
【0029】
収納孔23aの内径は、回転軸22の軸線a方向の移動が容易に行えながらも、軸線aの大きな狂いが生じるほどのがたつきが生じない程度の寸法に設計されている。
回転軸22の螺状溝22a、22bに対して、把持部23内には、スイッチ24によって螺状溝22aまたは螺状溝22bのいずれか一方に適宜選択的に挿入可能な突部(図示せず)が固定されている。スイッチ24は、軸線a方向で3箇所の位置のいずれかを選択して固定することが可能となっており、このスイッチ24の固定位置によって、回転軸22を軸線aに対して右回り回転させるか、または左回り回転させるか、または回転禁止とするかが選択できるようになっている。
【0030】
すなわち、把持部23内の前記突部は、スイッチ24の固定位置により螺状溝22aまたは螺状溝22bのいずれかの螺旋方向に沿った状態で挿入されるか、または回転軸22の回転が不可となるように規制することが可能となっている。したがい、例えばスイッチ24を軸線a方向先端側に選択した場合には、回転軸22に対して軸線a方向後端側(把持部23に向かう側)に向かって押圧力が加わると、前記突部が螺状溝22aの螺旋方向に沿って挿入され、回転軸22(しいては、円筒刃13)を先端方向に向かって左回転(図1の矢印方向)に回転させる。
逆に、スイッチ24を軸線a方向後端側に選択した場合には、回転軸22に軸線a方向の前記後端側に向かって押圧力が加わると、前記突部が螺状溝22bの螺旋方向に沿って挿入され、回転軸22(しいては、円筒刃13)を先端方向に向かって右回転(図1の矢印とは反対方向)に回転させる。
【0031】
なお、本実施の形態では、回転軸22に螺状溝22a、22bを形成し、把持部23側に前記突部を形成するものとしたが、これに限らず、回転軸22に対して軸線a方向の後端側に向かう押圧力を加えた場合に、回転軸22が把持部23に対して回転する構成であれば良く、例えば把持部23の収納孔23a内の方に螺状溝を形成するとともに、該螺状溝に挿入される突部を回転軸22の外周面に形成する構成(図示せず)を採用しても良い。
また、螺状溝は符号22a及び22bの2本を形成するものとしたが、これに限らず、いずれか一方のみを形成して一方向に回転させる構成としても良い。
【0032】
図5に示すように、回転軸22の先端部分には、円筒刃3の着脱部9を外すリリース操作を行うためのリリースキャップ25が、軸線a方向にスライド移動自在かつ前記先端部分を覆うように被されている。このリリースキャップ25は、概略中空円筒形状を有しており、その先端側に、回転軸22との間に保持されるバネ26を押さえ込むバネ押さえ25aが形成されている。すなわち、回転軸22の先端部分には外径が一段細くなった箇所が形成されており、この箇所に同軸に取り付けられたバネ26によってバネ押さえ25a(すなわちリリースキャップ25全体)が軸線a方向先端側に向かうように常時付勢されている。ただし、このバネ押さえ25aは、回転軸22の先端にはめ込まれたリング27によって必要以上に移動してリリースキャップ25が外れてしまうの防止している。
【0033】
このようなリリースキャップ25には、前記係合ピン21が取り付けられており、リリースキャップ25を後退(軸線a方向後方側への移動)させることで、図5の視線において上方向に連動して移動させられるようになっている。よって、リリースキャップ25に操作を加えない状態では、バネ26によってリリースキャップ25が軸線a方向前方側に向かって付勢され、係合溝19aへの係合ピン21の係合状態が保たれ、着脱部19が(すなわち円筒刃13が)抜出不可に固定される。逆に、回転軸22に対してリリースキャップ25を後退させるように操作すると、係合ピン21が係合溝19aより外れて、着脱部19が(すなわち円筒刃13が)抜出可能状態となる。
【0034】
次に、図6〜図8を参照しながら、本実施の形態の止水材撤去用工具11を用いた止水材の撤去方法についての説明を行う。なお、止水材など、従来の技術で説明した図13のものと同一構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
まず図6に示すように、止水材撤去用工具11を、その軸線aが前記線条体3の軸線と平行となるように(または止水材4の外表面に対して略垂直をなすように)手で保持した後、線条体3より離れた箇所の止水材4に刃先12を押し当てる。刃先12が止水材4の表面に当接した後、さらに図6の矢印方向に押圧力を加えることで、図7に示すように止水材4の一部が除去物Eとしてくり抜かれることとなる。
【0035】
すなわち、刃先12を止水材4に当ててから更に把持部23を止水材4に向かって押し付けることで、回転軸22に対してこれを後方側(把持部23の収納部23a内に向かう方向)に向けて圧縮する力が発生する。すると、把持部23内の前記突部が前記螺状溝22aまたは22bを通るように回転軸22が回転し、しいては円筒刃13の刃先12が回転することとなる。このような回転駆動力と付勢力とを得た円筒刃13は、止水材4をくり抜きながら深く食い込み、この食い込まれた部分(除去物E)が、円筒刃13の円筒刃内部15へと進入していく。このとき、除去物Eは、前記ガイド部材18によって排出口16へと導かれ、該排出口16より円筒刃13外部に向かって次々と排出される。
【0036】
十分に深く円筒刃13が食い込むか、または完全に止水材4を貫通した後、円筒刃13を止水材4から引き抜くことで、円筒刃13でくり抜かれた除去物Eが円筒刃13と共に取り去られて孔27が形成される。この工程を必要回数繰り返すことで、図8に示す状態となる。
さらに、これらの孔27を取っ掛かりとしてラジオペンチ等の通常使用工具(図示せず)で各孔27近傍の止水材4を取り除くことで、符号28の斜線に示すように止水材4が部分的に取り除かれるので、今まで保護パイプ2内を圧迫していた力が弱められ、保護パイプ2内での止水材4の嵌まり具合が緩くなる。この状態で止水材4を引き出すことが可能であれば、止水材4に形成された孔28に手をかけて引き出し、除去する。また、引き出せない場合には、形成された孔28を取っ掛かりとして残りの止水材4を前記通常使用工具で取り除くことで除去する。
【0037】
本実施の形態の止水材撤去用工具11によれば、先端部分を対向視して円形の刃先12が形成されている円筒形状の円筒刃13と、該円筒刃13をその軸線a回りに回転駆動させる回転駆動機構14とを備えた構成を採用した。この構成により、刃先12を止水材4に向かって押し付けて回転駆動機構14によって円筒刃13を回転駆動してくり抜く工程を必要回数繰り返すことで、ラジオペンチ等の通常使用工具や手を引っかけるための取っ掛かりとなる孔が容易に形成できる。しかも、この撤去工程は、線条体3に対して略平行となるように円筒刃13を押し付けて孔27を形成するので、例えばナイフ等を用いて同様の孔を形成する場合に比較して、線条体3を傷つけてしまう恐れが低い。したがって、保護パイプ2内に挿通されている線条体3を傷つけることなく容易に止水材4の撤去を行うことが可能となる。
【0038】
また、本実施の形態の止水撤去用工具11によれば、円筒刃13の側部に、刃先12で切り取られて円筒刃内部15に進入した除去物Eを排出する排出口16を設けた構成を採用したことで、この円筒刃13で止水材4に孔27を形成するときに円筒刃内部15に進入してくる除去物Eは、ガイド部材18によって排出口16へと導かれ、該排出口16より円筒刃13の外部に向かって排出される。したがって、円筒刃内部15に目詰まりを起こすことがないので、深く切削しても円筒刃13の切れ味を維持することが可能となる。
【0039】
また、本実施の形態の止水材撤去用工具11によれば、排出口16が、円筒刃13の側部に形成され、該排出口16の前記軸線a方向の長さ寸法をL1とし、止水材4の厚み寸法をL2とした場合、L1≧0.5×L2であり、該排出口16を対向視したときの幅寸法をWとし、円筒刃13の内径寸法をDとした場合、WはDの0.5〜1倍であり、該排出口16と刃先12との最短距離寸法L3が前記厚み寸法L2の0.2〜3倍(より好ましくは0.5〜1倍)であり、円筒刃内部15には、該円筒刃内部15に進入する除去物Eを排出口16に向かって偏向させる傾斜面を有するガイド部材18が形成されている構成を採用することで、止水材4に切り込む際の排出口16の開口が確保されるので、円筒刃内部15の除去物Eを確実に排出口16から外部へと除去することが可能となる。
【0040】
また、本実施の形態の止水材撤去用工具11によれば、回転駆動機構14を、螺状溝22a、22bが形成された回転軸22と、前記突部が形成された把持部23とを有するものとしたことで、止水材撤去用工具11の円筒刃13を止水材4に向かって押し付ける直線的な押圧力を加えることで、これが円筒刃13の刃先12を回転させて止水材4を切る力へと変換される。したがって、共に円柱形状を有する把持部23と回転軸22と円筒刃13との組み合わせにより、刃先12の回転を可能としながらも、全体的に細い外形状の工具とすることができるので、狭い作業場所しか確保できない現場でも、容易に撤去作業を行うことが可能となる。
【0041】
次に、図9、図10を参照しながら本発明の第2の実施の形態について説明を行う。なお、本実施の形態では、上記第1の実施の形態と異なる点についてのみ説明を行うものとし、その他構成については第1の実施の形態と同じとしてその説明を省略する。
図9に示す本実施の形態の止水材撤去用工具31は、前記回転駆動機構14の代わりに異なる回転駆動機構32を備えている点が、第1の実施の形態と特に異なっている。すなわち、この回転駆動機構32は、回転軸33と、該回転軸33を軸線a回りに回転自在に保持する把持部34と、回転軸33を回転駆動する円盤ギヤ35と、該円盤ギヤ35を回転駆動させるために手で保持して回転させるハンドル36と、円筒刃13を着脱する円筒刃着脱部37とを備えている。
【0042】
回転軸33には、該回転軸33に固定されて同軸に回転する一対のギヤ33a、33bを有している。これらギヤ33a、33bは円盤ギヤ35の一側面に周状に形成されたギヤ35aと噛み合っている。この円盤ギヤ35は、中心軸35b回りに回転自在に把持部34に固定されており、円盤ギヤ35の他側面に固定されたハンドル36を手で回すことで、回転軸33を軸線a回りに回転できるようになっている。
回転軸33の先端部には、円筒刃13の着脱部19が挿入固定される円筒刃着脱部37が設けられており、該円筒刃着脱部37を一方向に回転させることで、内蔵されている3つの爪37a(図10参照)が互いに接近し、これらの間に挿入された着脱部19を外周から挟み込んで抜出不可かつ相対回転不可に把持できるようになっている。これら隣り合う各爪37a間には、バネ37bが備えられており、円筒刃着脱部37を他方向に回転させることで、各爪37a間が開いてここより着脱部19が取り外し可能な状態となる。
【0043】
本実施の形態の止水材撤去用工具31による前記止水材4の撤去方法は、第1の実施の形態と同様であるが、円筒刃13の回転駆動は、ハンドル36による回転軸33の回転駆動によって行われる点が異なっている。
本実施の形態の止水材撤去用工具31によれば、第1の実施の形態の止水材撤去用工具11と同様の効果を得ることができるが、ハンドル36の回転力で積極的に円筒刃13を回転させる関係上、第1の実施の形態の止水材撤去用工具11よりも強い回転駆動力を円筒刃13に与えることが可能である。ただし、ハンドル36を回転操作する関係上、比較的広い作業領域が確保されている場所での使用に適している。
【0044】
次に、図11を参照しながら本発明の第3の実施の形態の止水材撤去用工具41について説明を行う。なお、本実施の形態では、上記第1の実施の形態と異なる点についてのみ説明を行うものとし、その他構成については第1の実施の形態と同じとしてその説明を省略する。
本実施の形態の円筒刃13の刃先42は、側面視して波形状を有する鋸刃であり、鋸状の刃が円形に形成されたものである。
本実施の形態の止水材撤去用工具41によれば、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができるが、鋸状に形成された刃先42により、回転による止水材の切り込みをより容易にすることが可能となっている。
【0045】
次に、図12を参照しながら本発明の第4の実施の形態の止水材撤去用工具51について説明を行う。なお、本実施の形態では、上記第1の実施の形態と異なる点についてのみ説明を行うものとし、その他構成については第1の実施の形態と同じとしてその説明を省略する。
本実施の形態の円筒刃13の刃先52は、該円筒刃13の軸線aを通ってかつこれより傾斜した仮想断面で切断された斜め刃であり、鋭利な先端形状となっている。
本実施の形態の止水材撤去用工具51によれば、上記第1の実施の形態と同様の作用効果を得ることができるが、斜め刃として鋭利に形成された刃先52によって、軸線a方向への押圧力を加えた際の切り込み深さをより深くできるようになっている。
【0046】
なお、上記第1〜第4の実施の形態の排出口16は、円筒刃13の側部に形成されるものとしたが、これに限らず、把持部23、24の後端側の位置に形成するものとしても良い。すなわち、前記円筒刃13の全長を、把持部23、24の後端まで延長し(図示せず)、該延長部分を把持部23、24内に同軸に形成された収納孔内に回転自在に保持し、前記ガイド部材18を撤去して円筒刃13の後端に開口を形成する構成である。この場合、刃先12より円筒刃内部15を進入する前記除去物Eは、そのまま真っ直ぐ進んで円筒刃13の前記開口より外部へと排出される。
なお、上記第1〜第4の実施の形態における回転駆動機構14、32は、手動により回転されるものとしたが、これらに限らず、電動で回転駆動する構成を採用しても良い。
【0047】
【発明の効果】
本発明の上記請求項1記載の止水材撤去方法によれば、円形の刃先が形成されている円筒形状の円筒刃と、該円筒刃をその軸線回りに回転駆動させる回転駆動機構とを備えた構成の止水材撤去用工具を採用した。この構成により、刃先を止水材に向かって押し付けて回転駆動機構によって円筒刃を回転駆動してくり抜く工程を必要回数繰り返すことで、ラジオペンチ等の通常使用工具や手を引っかけるための取っ掛かりとなる孔が容易に形成できる。しかも、この撤去工程は、線条体に対して略平行となるように円筒刃を押し付けて孔を形成するので、例えばナイフ等を用いて同様の孔を形成する場合に比較して、線条体を傷つけてしまう恐れが低い。したがって、保護パイプ内に挿通されている線条体を傷つけることなく容易に止水材の撤去を行うことが可能となる。
【0048】
また、前記止水撤去用工具によれば、円筒刃の側部に、刃先で切り取られて円筒刃内部に進入した除去物を排出する排出口を設けた構成を採用したことで、この円筒刃で止水材に孔を形成するときに円筒刃内部に進入してくる除去物は、ガイド部材によって排出口へと導かれ、該排出口より円筒刃外部に向かって排出される。したがって、円筒刃内部に目詰まりを起こすことがないので、深く切削しても円筒刃の切れ味を維持することが可能となる。
【0049】
また、前記止水材撤去用工具によれば、排出口が、円筒刃の側部に形成され、該排出口の軸線方向の長さ寸法をL1とし、止水材の厚み寸法をL2とした場合、L1≧0.5×L2であり、該排出口を対向視したときの幅寸法をWとし、円筒刃の内径寸法をDとした場合、WはDの0.5〜1倍であり、該排出口と刃先との最短距離寸法L3が前記厚み寸法L2の0.2〜3倍であり、円筒刃内部には、該円筒刃内部に進入する除去物を排出口に向かって偏向させる傾斜面が形成されている構成を採用することで、止水材に切り込む際の排出口の開口が確保されるので、円筒刃内部の除去物を確実に排出口から外部へと除去することが可能となる。
【0050】
また、前記止水材撤去用工具によれば、回転駆動機構を、一方に螺状溝が形成され、他方に突部が形成された把持部と回転軸とを有するものとしたことで、止水材撤去用工具の円筒刃を止水材に向かって押し付ける直線的な押圧力を加えることで、これが円筒刃の刃先を回転させて止水材を切る回転力へと変換される。したがって、共に円柱形状を有する把持部と回転軸と円筒部との組み合わせにより、刃先の回転を可能としながらも、全体的に細い外形状の工具とすることができるので、狭い作業場所しか確保できない現場でも、容易に撤去作業を行うことが可能となる。
【0051】
また、前記止水材撤去用工具によれば、円筒刃の刃先を鋸刃としたことで、容易に止水材の切り込みがなされるので、円筒刃の食い込みを容易にすることが可能となる。
【0052】
また、前記止水材撤去用工具によれば、円筒刃の刃先を、鋭利な斜め刃としたことで、容易に止水材の切り込みがなされるので、円筒刃の食い込みを容易にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の止水材撤去用工具の第1の実施の形態を示す図であって、側面図である。
【図2】 同実施の形態の止水材撤去用工具の円筒刃を示す図であって、側面図である。
【図3】 同実施の形態の止水材撤去用工具の円筒刃を示す図であって、図2のA−A線から見た断面図である。
【図4】 同実施の形態の止水材撤去用工具の円筒刃を示す図であって、先端部分の斜視図である。
【図5】 同実施の形態の止水材撤去用工具の円筒刃の着脱機構を示す図であって、図1に示すB部の、円筒刃の軸線を通る断面での断面図である。
【図6】 同実施の形態の止水材撤去用工具による止水材の撤去工程を示す図であって、側面図である。
【図7】 同実施の形態の止水材撤去用工具による止水材の撤去工程の続きを示す図であって、側面図である。
【図8】 同実施の形態の止水材撤去用工具による止水材の撤去工程の続きを示す図であって、止水材を図7のC−C線で見た正面図である。
【図9】 本発明の止水材撤去用工具の第2の実施の形態を示す図であって、側面図である。
【図10】 同実施の形態の止水材撤去用工具の円筒刃の着脱機構を示す図であって、図9のD−D線側から見た断面図である。
【図11】 本発明の第3の実施の形態の止水材撤去用工具の円筒刃を示す図であって、先端部分の斜視図である。
【図12】 本発明の第4の実施の形態の止水材撤去用工具の円筒刃を示す図であって、先端部分の斜視図である。
【図13】 一般的な止水材の施工を示す図であって、保護パイプの軸線を通る断面での断面図である。
【符号の説明】
2・・・保護パイプ
2a・・・管口
3・・・線条体
4・・・止水材
11、31、41、51・・・止水材撤去用工具
12、42、52・・・刃先
13・・・円筒刃
14、32・・・回転駆動機構
15・・・円筒刃内部
16・・・排出口
18a・・・傾斜面
19・・・回転軸
22a、22b・・・螺状溝
23・・・把持部
a・・・軸線
D・・・内径寸法
E・・・除去物
L1・・・長さ寸法
L2・・・厚み寸法
L3・・・最短距離寸法
W・・・幅寸法

Claims (4)

  1. 電気ケーブル等の線条体が挿通された保護パイプの管口を止水する止水材の撤去方法であって、
    前記止水材は、吸水することで膨潤性を発揮すると同時に硬化する膨潤剤を多孔質体に含浸させたものであり、
    前記止水材を撤去する工具として、前記止水材を切り込む先端部分に、円形の刃先が形成されている円筒形状の円筒刃と、
    該円筒刃をその軸線回りに回転駆動する回転駆動機構とが備えられ、
    前記円筒刃の側部には、前記止水材の、前記刃先で切り取られて円筒刃内部に進入した除去物を排出する排出口が形成され、
    該排出口の前記軸線方向の長さ寸法をL1とし、前記止水材の厚み寸法をL2とした場合、L1≧0.5×L2であり、
    該排出口を対向視したときの幅寸法をWとし、前記円筒刃の内径寸法をDとした場合、WはDの0.5〜1倍であり、
    該排出口と前記刃先との最短距離寸法L3が前記厚み寸法L2の0.2〜3倍であり、
    前記円筒刃内部には、該円筒刃内部に進入する除去物を前記排出口に向かって偏向させる、傾斜角度αが15〜45度の傾斜面が形成されていることを特徴とする止水材撤去用工具を用い、
    円筒刃の軸線と線条体の軸線とを略平行となるように止水材撤去用工具を保持した状態で、その刃先を止水材に向かって押し付けながら回転駆動機構によって円筒刃を回転駆動させ、十分に深く円筒刃が食い込むか、または完全に止水材を貫通した後、円筒刃を止水材から引き抜くことで孔を形成し、この孔を取っ掛かりとしてこの孔に工具を引っかけて孔近傍の止水材を取り除き、保護パイプ内を圧迫していた力を弱めて保護パイプ内での止水材の嵌まり具合を緩くして止水材を引き出す、止水材の撤去方法。
  2. 前記止水材撤去用工具において、
    前記回転駆動機構は、前記円筒刃が装着される回転軸と、該回転軸をその軸線回りに回転自在かつ該軸線方向に移動自在に保持する把持部とを有し、
    これら回転軸または把持部のいずれか一方には、その軸線回りの螺状溝が形成され、他方には、これに固定されて前記螺状溝内に挿入された突部が形成されていることを特徴とする請求項1記載の止水材撤去方法
  3. 前記止水材撤去用工具において、
    前記円筒刃の刃先は、鋸刃であることを特徴とする請求項1または2記載の止水材撤去方法
  4. 前記止水材撤去用工具において、
    前記円筒刃の刃先は、斜め刃であることを特徴とする請求項1または2記載の止水材撤去方法
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