JP4351743B2 - 電源プラグ、電源プラグを有する電気機器及び電源プラグの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば商用電源などの電源コンセント(ソケットともいう:receptacle)の差し込み口に差し込まれて、電気機器に電源(電力)を供給するための電源プラグに関し、更に詳しくは、電源プラグに間隙充填部材を形成してトラッキング火災(塵埃等の堆積による短絡を原因とする火災)を防止する電源プラグに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電化製品やOA(オフィスオートメーション)機器等の電気機器は、電源コンセントの差し込み口に差し込み接続される電源プラグを備えている。この電源プラグの接続端子部材は、電源コンセントの差し込み口に差し込み可能とするために、接続端子部材の外形寸法が差し込み口の内径寸法に比べてやや小さくなっている。従って、電源プラグの接続端子部材は電源コンセントの差し込み口に差し込まれた際に、電源プラグの接続端子部材と電源コンセントの差し込み口の間隙に塵埃等が付着して、電気的ショート(短絡)等の不都合が発生する恐れがある。
【0003】
また、電源プラグの接続端子部材は、電源コンセントの差し込み口に差し込まれた状態で間隙が生じているため、差し込み口において電源プラグがガタつきやすく、電源プラグが電源コンセントに対して傾斜してしまって差し込み口から抜けやすい状態となる。このため、電源プラグの電源コードに誤って足を引っかけた場合に電源プラグが差し込み口から簡単に抜けてしまい、特に電力の供給を常時必要とするOA機器等においては、電源プラグが抜けてしまい電力の供給が遮断すると、内部データが破損するという問題が発生する。
この問題を解決する目的で、本出願人が先に出願した特願平07−37388号明細書に記載の「電源プラグ」があり、その概要を第1、第2先願例として説明する。
【0004】
図7に示す第1の先願例の電源プラグ1は、図7に示すようにプラグ本体3と、電源コンセント2の電源プラグ差し込み口9A,9Bに差し込まれる一対の接続端子部材4A,4Bと、電気機器に接続された電源コード5を備えている。
【0005】
プラグ本体3は、プラスチックや合成ゴム等の絶縁性を有する絶縁材料によって作られており、プラグ本体3の外形が略矩形状に形成されている。プラグ本体3には、電源コンセント2の電源プラグ接続口9A,9Bに差し込む側の突当面3Aに、一対の間隙充填部6A,6Bがプラグ本体3の成形時に一体的に突出して形成されている。
【0006】
この間隙充填部6A,6Bは角筒状に形成され、その外形寸法が電源コンセント2の電源プラグ接続口9A,9Bの内径寸法と略等しい大きさになっている。間隙充填部6A,6Bには、図8に示すように、接続端子部材4A,4Bの外形寸法に略等しい内径寸法を有する接続端子挿通穴7A,7Bが設けられている。また、間隙充填部6A,6Bの先端部には面取り部8A,8Bがそれぞれ形成されている。
【0007】
接続端子部材4A,4Bは金属板で形成され、図7に示すように接続端子部材4A,4Bの基端側がプラグ本体3の内部に支持され、電源コンセント2の差し込み口9A,9Bに差し込まれる側の接続端子部材4A,4Bの先端部分が、図8に示すようにプラグ本体3の接続端子挿通穴7A,7Bから突出するようにして、接続端子部材4A,4Bがプラグ本体3に取付けられている。従って、接続端子部材4A,4Bに関しては、プラグ本体3から突出した部分のうちの根元部分の外周壁が、プラグ本体3の間隙充填部6A,6Bの内周壁に覆われている。
【0008】
以上のように構成された電源プラグ1の接続端子部材4A,4Bが、電源コンセント2の電源プラグ差し込み口9A,9Bにそれぞれ差し込まれる。このようにして差し込まれた際に、電源プラグ1の接続端子部材4A,4Bの外周壁と電源コンセント2の電源プラグ差し込み口9A,9Bの内周壁との間に生じる間隙10A,10Bには、間隙充填部6A,6Bが充填される。これにより、間隙10A,10Bがなくなり塵埃等が入り込むことを防止するとともに、ガタつきの発生を防止するというものである。
【0009】
また、第2の先願例の電源プラグ(図示省略)においては、間隙充填キャップ(ブレードキャップ)をプラグ本体と別体に設けることにより、ブレードキャップの着脱が可能となり、このブレードキャップを挿着することにより、間隙に塵埃等が入り込むことを防止するものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図7と図8に示す上記第1の先願例の電源プラグ1においては、間隙充填部6A,6Bをプラグ本体3と同一材料にて一体に形成する構造のため、例えばプラグ本体3を作るのに軟質の塩化ビニル等の材質を用いた場合には、間隙充填部6A,6Bの肉厚が薄いので、電源コンセントの差し込み口9A,9Bに間隙充填部6A,6Bを差し込む時の間隙充填部6A,6Bの耐久性が低くなるという問題点がある。
【0011】
先願の第2の先願例電源プラグにおいては、ブレードキャップを別体に設けてプラグ本体と着脱できるようにしたものである。しかしながら、ブレードキャップにはプラグ本体との接続手段を有していないため、プラグ本体を下方へ押し下げる力が付加されたり、離脱しかかった状態においては、挿着したブレードキャップがプラグ本体の根元から離れて接続端子部材4A,4Bがブレードキャップから出てしまい、間隙に塵埃等が入り込む恐れがあった。
本発明は上記課題を解消するために、軟質な材料で構成された電源プラグにおいても、使用耐久性の優れた間隙充填部材を設けることができ、この間隙充填部材の脱落を防いで安全性を高めた電源プラグを提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、本発明にあっては、電源コンセントの差し込み口に対して差し込むことで電気的に接続するための電源プラグであり、軟質の絶縁材料によって電源コードを保持するように形成されたプラグ本体と、一部が電源コードと電気的に接続されると共にプラグ本体の内部に支持され、プラグ本体から突出した残部が電源コンセントの差し込み口に差し込まれる複数の電気接続端子と、複数の電気接続端子にそれぞれ差し込むことで配置されて、電気接続端子と電源コンセントの差し込み口を形成している内面との間隙を充填するための、プラグ本体とは別部材である間隙充填部材と、間隙充填部材をプラグ本体に固定する固定手段と、を備え、間隙充填部材は、プラグ本体を形成する軟質の絶縁材料よりも硬い樹脂材料で形成されていると共に、内径寸法が前記電気接続端子の外形寸法とほぼ等しい断面四角形状の筒状形状をなし、先端部に面取り部が設けられている電源プラグにより、達成される。
【0013】
本発明では、間隙充填部材が、電気接続端子と電源コンセントの差し込み口を形成している内面との間の間隙を充填するようになっている。この間隙充填部材は、プラグ本体とは別部材となっており、この間隙充填部材がプラグ本体に対して固定手段により固定するようになっている。
このことから、電気接続端子と電源コンセントの差し込み口の内面の間隙は、間隙充填部材により確実に充填できるので、この間隙をなくすことができる。しかも、間隙充填部材は、プラグ本体を形成する軟質の絶縁材料よりも硬い樹脂材料で形成されており、使用耐久性に優れている。以上のことから、この電源プラグは、塵埃等が付着して電源プラグが短絡するのを防止することができる。この間隙充填部材は固定手段によりプラグ本体に対して確実に固定できるので、電源プラグの電気接続端子を電源コンセントの差し込み口に対して差し込み動作を繰り返したとしても、間隙充填部材がプラグ本体から脱落するようなことがない。
【0014】
上記目的は、本発明にあっては、電源コンセントの差し込み口に電源プラグを差し込むことで電気的に接続して電源を取る電気機器において、軟質の絶縁材料によって電源コードを保持するように形成されたプラグ本体と、一部が電源コードと電気的に接続されると共にプラグ本体の内部に支持され、プラグ本体から突出した残部が電源コンセントの差し込み口に差し込まれる複数の電気接続端子と、複数の電気接続端子にそれぞれ差し込むことで配置されて、電気接続端子と電源コンセントの差し込み口を形成している内面との間隙を充填するための、プラグ本体とは別部材である間隙充填部材と、間隙充填部材をプラグ本体に固定する固定手段と、を備え、間隙充填部材は、プラグ本体を形成する軟質の絶縁材料よりも硬い樹脂材料で形成されていると共に、内径寸法が前記電気接続端子の外形寸法とほぼ等しい断面四角形状の筒状形状をなし、先端部に面取り部が設けられている電源プラグ、を有することを特徴とする電気機器により、達成される。
【0015】
本発明では、電源コンセントの差し込み口に電源プラグを差し込むことで電気機器に対して電気的に接続して電源を取る場合に、間隙充填部材が、電気接続端子と電源コンセントの差し込み口を形成している内面との間の間隙を充填するようになっている。この間隙充填部材は、プラグ本体とは別部材となっており、しかもこの間隙充填部材がプラグ本体に対して固定手段により固定するようになっている。
このことから、電気接続端子と電源コンセントの差し込み口の内面の間隙は、間隙充填部材により確実に充填できるので、この間隙をなくすことができる。しかも、間隙充填部材は、プラグ本体を形成する、軟質の絶縁材料よりも硬い樹脂材料で形成されており、使用耐久性に優れている。以上のことから、この電気機器では、塵埃等が付着して電源プラグが短絡するのを防止することができる。この間隙充填部材は固定手段によりプラグ本体に対して確実に固定できるので、電源プラグの電気接続端子を電源コンセントの差し込み口に対して差し込み動作を繰り返したとしても、間隙充填部材がプラグ本体から脱落するようなことがない。
【0016】
上記目的は、本発明にあっては、電源コンセントの差し込み口に対して複数の電気接続端子を差し込むことで電気的に接続するための電源プラグの製造方法であり、電気接続端子と電源コンセントの差し込み口を形成している内面との間隙を充填部材であって、内径寸法が電気接続端子の外形寸法とほぼ等しい断面四角形状の筒状形状をなすと共に、先端部に面取り部が設けられた間隙充填部材を電源プラグのプラグ本体を形成する軟質の絶縁材料よりも硬い樹脂材料で形成し、複数の電気接続端子に間隙充填部材をそれぞれ差し込むことで配置し、軟質の絶縁材料によって複数の電気接続端子と間隙充填部材を支持すると共に電源コードを保持するようにしてプラグ本体を一体成形することを特徴とする電源プラグの製造方法により、達成される。
【0017】
本発明では、電気接続端子と電源コンセントの差し込み口を形成している内面との間隙を充填するために間隙充填部材を電源プラグのプラグ本体を形成する軟質の絶縁材料よりも硬い樹脂材料で形成し、複数の電気接続端子に間隙充填部材をそれぞれ差し込むことで配置する。その後プラグ本体が、電気接続端子と間隙充填部材に対して成形される。
これにより、プラグ本体と間隙充填部材は別部材であるので、仮にプラグ本体が比較的柔らかい材料で作られていたとしても、プラグ本体とは関係なく間隙充填部材は使用耐久性に優れる材料を用いて、間隙を充填することができる。このことから電源プラグの塵埃による短絡を防止することができるとともに、使用耐久性を上げることができる。
【0018】
上記目的は、本発明にあっては、電源コンセントの差し込み口に対して複数の電気接続端子を差し込むことで電気的に接続するための電源プラグの製造方法であり、複数の電気接続端子を軟質の絶縁材料によって電源コードを保持するように形成されたプラグ本体に配置し、電気接続端子と電源コンセントの差し込み口を形成している内面との間隙を充填する部材であって、内径寸法が電気接続端子の外形寸法とほぼ等しい断面四角形状の筒状形状をなすと共に、先端部に面取り部が設けられ、且つ、プラグ本体側に鍔部を有する間隙充填部材を、プラグ本体を形成する軟質の絶縁材料よりも硬い樹脂材料で形成し、複数の電気接続端子に間隙充填部材をそれぞれ差し込むことで配置し、間隙充填部材の鍔部を、プラグ本体に接着することを特徴とする電源プラグの製造方法により、達成される。
【0019】
本発明では、複数の電気接続端子をプラグ本体に配置して、電気接続端子と電源コンセントの差し込み口を形成している内面との間隙を充填しプラグ本体側に鍔部を有する間隙充填部材を、プラグ本体を形成する軟質の絶縁材料よりも硬い樹脂材料で形成し、複数の電気接続端子に間隙充填部材をそれぞれ差し込むことで配置し、間隙充填部材の鍔部を、プラグ本体に対して接着する。
これにより、プラグ本体と間隙充填部材は別部材であるので、仮にプラグ本体が比較的柔らかい材料で作られていたとしても、プラグ本体とは関係なく間隙充填部材は使用耐久性に優れる材料を用いて、別途接着することで間隙を充填することができる。このことから電源プラグの塵埃による短絡を防止することができるとともに、使用耐久性を上げることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
なお、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。
【0021】
実施の形態1
図1と図2を参照して、本発明の電源プラグの実施の形態1を説明する。図1は電源プラグを示す断面部分を有する図であり、図2はこの電源プラグと電源コンセントの斜視図である。
【0022】
図1と図2に示す電源プラグ11は、プラグ本体13、電源コンセント2の差し込み口9A,9Bに差し込まれる一対の接続端子部材4A,4B、ブレードキャップ(間隙充填部材)12A,12B、電気機器に接続された電源コード5、および電源コード5と接続端子部材4A,4Bとを接続するカシメ部14を備えている。
この電源コンセント2は、従来用いられている電源コンセントを採用でき、図7及び図8で説明した電源コンセント2と同様のものを採用できる。
【0023】
プラグ本体13は、絶縁材料、例えばプラスチック、好ましくはポリ塩化ビニル材料(PVC)等によって作られており、プラグ本体13の外形がほぼ断面で見て矩形状に形成されている。プラグ本体13は突当面13Aを有しており、この突当面13Aからは、一対の接続端子部材4A,4Bが突出している。
この一対の接続端子部材4A,4Bは、金属板で形成されているとともに、接続端子部材4A,4Bの一部4C,4Dがプラグ本体13の内部にしっかりと支持されている。この接続端子部材4A,4Bの一部4C,4Dは、電源コード5の各線5a,5aに対して、例えば金属製のカシメ部14,14を用いて、電気的にそれぞれ接続されている。
一方、接続端子部材4A,4Bの残部4E,4Fは、上述したように、プラグ本体13の突当面13Aから突出している。
【0024】
次に、ブレードキャップ12A,12Bについて説明する。このブレードキャップ12A,12Bは、電源コンセント2の差し込み口9A,9Bと、接続端子部材4A,4Bの残部4E,4Fの間に形成される間隙を充填して塞ぐ部材である。このブレードキャップ12A,12Bは、プラグ本体13とは異なる材料、例えばポリスチレン(PS)で形成する。このポリスチレン(PS)で形成したブレードキャップ12A,12Bは、プラグ本体13を作っているポリ塩化ビニルに比べると、硬い材料である。
【0025】
これにより、接続端子部材4A,4Bの残部4E,4Fが、図2の電源コンセント2の差し込み口9A,9Bに差し込む際に生じる隙間に充填を行っても、そのブレードキャップ12A,12Bの使用耐久性を向上することができる。これらのブレードキャップ12A,12Bは、例えば断面でみて四角形状でかつ筒状に形成されており、接続端子部材4A,4Bの中間部分の外形寸法にほぼ等しい内径寸法を有するように、接続端子部材の挿通穴15A,15Bが形成されている。
【0026】
ブレードキャップ12A,12Bの先端部には、それぞれ面取り部8A,8Bが形成されている。このように面取り部8A,8Bを形成するのは、ブレードキャップ12A,12Bが、電源コンセント2の差し込み口9A,9Bにスムーズに差し込むことができるようにし、かつブレードキャップ12A,12Bの差し込み時の損傷を防ぐためである。
図1と図2に示すように、接続端子部材4A,4Bの残部4E,4Fの中間部分の外周壁が、接続端子部材4A,4Bに差し込むことで配置されたブレードキャップ12A,12Bの内周面により覆われている。
【0027】
図2の電源コンセント2は、上述したように2つの差し込み口9A,9Bを有し、これらの差し込み口9A,9Bには、通電線9C,9Dを介して例えば商用電源9Eに接続されている。この商用電源としては、例えば所定電圧の交流電源である。
【0028】
次に、上述した電源プラグの製造方法について説明する。
接続端子部材4A,4Bの中間部分に、ブレードキャップ12A,12Bを各々はめこみ、一対の接続端子部材4A,4Bの一部4C,4D側(基端側)は、カシメ部14,14によって電源コード5の各線5a,5aにそれぞれ接続する。この状態において、プラグ本体13を形成するポリ塩化ビニル材料等の樹脂を金型に流し込むことにより、接続端子部材4A,4B、ブレードキャップ12A,12Bとが、プラグ本体13と固定されて一体になる。つまり、電源プラグ13を金型で成型する時、電源プラグ13の固定部分13E,13Eが接続端子部材4A,4Bとブレードキャップ12A,12Bの固定手段の役割を果たしている。
このようにして、接続端子部材4A,4Bに間隙充填手段としてのブレードキャップ12A,12Bを配置することにより、電源コンセント2内への塵埃等の侵入を防止して使用安全性と信頼性の向上を図った電源プラグ11が完成される。
【0029】
以上のように作られた電源プラグ11の接続端子部材4A,4Bは、前述の電源コンセント2の差し込み口9A,9Bに容易に差し込むことができる。そして、差し込まれた際に生じる接続端子部材4A,4Bの外周壁および電源プラグ差し込み口9A,9Bの内周壁の間に生じる間隙には、ブレードキャップ12A,12Bが充填される。
これにより、接続端子部材4A,4Bの外周壁および電源プラグ2の差し込み口9A,9Bの内周壁の間に生じる間隙に塵埃等が侵入することを防止するとともに、電源プラグ11の電源コンセント2に対するガタつきの発生も軽減する。従って、電源プラグ11は、極めて使用安全性が高く、電源コード5の一端が接続された電気機器100に電源(電力)を供給することができる。
【0030】
実施の形態2
次に、図3〜図6を参照して本発明の電源プラグの実施の形態2の構成を説明する。図3は電源プラグ21を示す図であり、図4は電源プラグ21に挿着されるブレードキャップ22A,22Bの背面からみた斜視図、そして図5と図6は同電源プラグに挿着されるブレードキャップ22A,22Bの正面図および側面図である。
【0031】
電源プラグ21は、図3に示すように、絶縁性のプラグ本体23、一対の接続端子部材4A,4B、及びブレードキャップ(間隙充填部材)22A,22Bを有している。このブレードキャップ22A,22Bは、本実施の形態2の特徴事項として、これら接続端子部材4A,4Bのプラグ本体23の突当面23Aから突出した部分の根元部分に差し込み、プラグ本体23の突当面23Aと接着できる。
【0032】
図4〜図6に示すブレードキャップ22A,22Bは、樹脂等の絶縁物で形成されるとともに、接続端子部材4A,4Bに挿通するための接続端子部材の挿通穴25を有している。このブレードキャップ22A,22Bは各々プラグ本体23の突当面23A側に、固定手段であるつば24を有している。つば24には、ブレードキャップ22A,22Bをプラグ本体23に貼着するための接着紙26および剥離紙27が備えられている。ブレードキャップ22A,22Bの先端部には面取り部8A,8Bが形成されていて、図2に示すような電源コンセント2の差し込み口9A,9Bへの差し込みを容易としている。
【0033】
次に、図3〜図6を参照して本発明の実施の形態2の電源プラグ21の製造方法を説明する。
ブレードキャップ22A,22Bのつば24には、剥離紙27の付着した接着紙26が予め貼り付けられている。本発明のブレードキャップ22A,22Bの実際の使用にあたっては、この剥離紙27を引き剥がし、ブレードキャップ22A,22Bは、接続端子部材4A,4Bに接続端子挿通穴25を合わせて根元まで挿入し、接着紙26を用いてプラグ本体23の突当面23Aに貼り付ける。
【0034】
このように構成された電源プラグ21の使用に際しては、図2に示すような相手側の電源コンセント2の電源プラグの差し込み口9A,9Bに、本発明のブレードキャップ22A,22Bの外周部が入り込む構造となっており、また、本発明のブレードキャップ22A,22Bの材質が絶縁物によって形成されているため、電源プラグ21が電源コンセント2の差し込み口9A,9Bから少し抜けかかったとしても、接続端子部材4A,4Bが露出することはない。
【0035】
これにより、接続端子部材4A,4Bの外周壁および電源プラグの差し込み口の内周壁の間に生じる間隙に塵埃等が進入することを防止するとともに、電源プラグ21の電源コンセント2に対するガタつきの発生を防止する。従って、電源プラグ21は、電気機器100に対して安全性が高く確実に電源(電力)を供給することができる。
なお、ブレードキャップ22A,22Bのプラグ本体23への接続方法として、接着紙26を例示して説明したが、接着紙のような接着シートに代えて接着剤等の塗布の別の接続手段も応用可能である。
【0036】
本発明の実施の形態では、接続端子部材に塵埃等の付着が原因で発生する短絡やトラッキング火災を防止できる。
また仮にプラグ本体が軟質な材料で形成されていても、ブレードキャップ(間隙充填部材)は異質の硬質な材料で形成することが可能となり、電源プラグの使用耐久性を高めることができる。
【0037】
図3の実施の形態2では、ブレードキャップは通常の電源プラグに後から挿着でき、すでに使用している電源プラグの安全対策を図ることができる。
本発明のブレードキャップは、プラグ本体に対して接着紙や接着剤により固定するので、幼児等の使用者が、誤って電源プラグの根元に触れたとしても、接続端子部材の導電部が露出しない構造のため、感電事故等を未然に防止することができる。
【0038】
ところで、本発明は、前述の実施の形態に限定されず種々の実施形態を採用することができる。例えば、前述の実施の形態では電源プラグを例示したが、本発明の電源プラグを使用したあらゆる電気機器100に利用可能であることは勿論、AC/DC(直流−交流変換)アダプタ、テーブルタップ等の接続端子部材が備えられた電源プラグに適用することが可能である。また、本発明は、接続端子部材は2本のものに限らず1本又は3本以上有する電源プラグの概念も含んでいる。また、本発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜応用可能であることは言うまでもない。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、軟質な材料で構成された電源プラグにおいても、使用耐久性の優れた間隙充填部材を設けることができ、この間隙充填部材の脱落を防いで安全性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電源プラグの実施の形態1を示す図。
【図2】図1の電源プラグと電源コンセントの斜視図。
【図3】本発明の電源プラグの実施の形態2を示す図。
【図4】図4の電源プラグに挿着されるブレードキャップの背面斜視図。
【図5】同電源プラグに挿着されるブレードキャップの正面図。
【図6】ブレードキャップの側面図。
【図7】従来の電源プラグを示す図。
【図8】従来の電源プラグの正面図。
【符号の説明】
2・・・電源コンセント、3,13,23・・・プラグ本体、4A,4B・・・接続端子部材(電気接続端子部材)、5・・・電源コード、6A,6B・・・間隙充填部、9A,9B・・・差し込み口、11・・・電源プラグ、12A,12B,22A,22B・・・ブレードキャップ(間隙充填部材)、13E・・・固定部分(固定手段)、14・・・カシメ部、15A,15B,25・・・接続端子部材の挿通穴、21・・・電源プラグ、24・・・つば、26・・・接着紙、27・・・剥離紙
Claims (8)
- 電源コンセントの差し込み口に対して差し込むことで電気的に接続するための電源プラグであり、
軟質の絶縁材料によって電源コードを保持するように形成されたプラグ本体と、
一部が前記電源コードと電気的に接続されると共に前記プラグ本体の内部に支持され、前記プラグ本体から突出した残部が前記電源コンセントの差し込み口に差し込まれる複数の電気接続端子と、
前記複数の電気接続端子にそれぞれ差し込むことで配置されて、前記電気接続端子と前記電源コンセントの差し込み口を形成している内面との間隙を充填するための、前記プラグ本体とは別部材である間隙充填部材と、
前記間隙充填部材を前記プラグ本体に固定する固定手段と、
を備え、
前記間隙充填部材は、前記プラグ本体を形成する前記軟質の絶縁材料よりも硬い樹脂材料で形成されていると共に、内径寸法が前記電気接続端子の外形寸法とほぼ等しい断面四角形状の筒状形状をなし、先端部に面取り部が設けられていることを特徴とする電源プラグ。 - 前記固定手段は、前記間隙充填部材を前記電気接続端子の所定位置に差し込んだ状態で前記プラグ本体と一体成形して固定する構成である請求項1に記載の電源プラグ。
- 前記固定手段は、前記間隙充填部材の前記プラグ本体側に鍔部を設け、前記鍔部を前記プラグ本体に接着する接着部材である請求項1に記載の電源プラグ。
- 接着部材は、接着シートである請求項3に記載の電源プラグ。
- 接着部材は、接着剤である請求項3に記載の電源プラグ。
- 電源コンセントの差し込み口に電源プラグを差し込むことで電気的に接続して電源を取る電気機器において、
軟質の絶縁材料によって電源コードを保持するように形成されたプラグ本体と、
一部が前記電源コードと電気的に接続されると共に前記プラグ本体の内部に支持され、前記プラグ本体から突出した残部が前記電源コンセントの差し込み口に差し込まれる複数の電気接続端子と、
前記複数の電気接続端子にそれぞれ差し込むことで配置されて、前記電気接続端子と前記電源コンセントの差し込み口を形成している内面との間隙を充填するための、前記プラグ本体とは別部材である間隙充填部材と、
前記間隙充填部材を前記プラグ本体に固定する固定手段と、
を備え、
前記間隙充填部材は、前記プラグ本体を形成する前記軟質の絶縁材料よりも硬い樹脂材料で形成されていると共に、内径寸法が前記電気接続端子の外形寸法とほぼ等しい断面四角形状の筒状形状をなし、先端部に面取り部が設けられている電源プラグを有することを特徴とする電気機器。 - 電源コンセントの差し込み口に対して複数の電気接続端子を差し込むことで電気的に接続するための電源プラグの製造方法であり、
前記電気接続端子と前記電源コンセントの差し込み口を形成している内面との間隙を充填する部材であって、内径寸法が前記電気接続端子の外形寸法とほぼ等しい断面四角形状の筒状形状をなすと共に、先端部に面取り部が設けられた間隙充填部材を前記電源プラグのプラグ本体を形成する軟質の絶縁材料よりも硬い樹脂材料で形成し、
前記複数の電気接続端子に前記間隙充填部材をそれぞれ差し込むことで配置し、
前記軟質の絶縁材料によって前記複数の電気接続端子と前記間隙充填部材を支持すると共に電源コードを保持するようにして前記プラグ本体を一体成形することを特徴とする電源プラグの製造方法。 - 電源コンセントの差し込み口に対して複数の電気接続端子を差し込むことで電気的に接続するための電源プラグの製造方法であり、
複数の電気接続端子を軟質の絶縁材料によって電源コードを保持するように形成されたプラグ本体に配置し、
前記電気接続端子と前記電源コンセントの差し込み口を形成している内面との間隙を充填する部材であって、内径寸法が前記電気接続端子の外形寸法とほぼ等しい断面四角形状の筒状形状をなすと共に、先端部に面取り部が設けられ、且つ、前記プラグ本体側に鍔部を有する間隙充填部材を、前記プラグ本体を形成する前記軟質の絶縁材料よりも硬い樹脂材料で形成し、
前記複数の電気接続端子に前記間隙充填部材をそれぞれ差し込むことで配置し、
前記間隙充填部材の前記鍔部を、前記プラグ本体に接着することを特徴とする電源プラグの製造方法。
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