JP4351504B2 - 有機性排水処理装置 - Google Patents

有機性排水処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4351504B2
JP4351504B2 JP2003311857A JP2003311857A JP4351504B2 JP 4351504 B2 JP4351504 B2 JP 4351504B2 JP 2003311857 A JP2003311857 A JP 2003311857A JP 2003311857 A JP2003311857 A JP 2003311857A JP 4351504 B2 JP4351504 B2 JP 4351504B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tank
sludge
yeast
aerobic treatment
treatment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003311857A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005074404A (ja
Inventor
信 鷹取
健一 伊藤
昭 大下
博子 間瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nishihara Environment Co Ltd
Original Assignee
Nishihara Environmental Technology Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nishihara Environmental Technology Co Ltd filed Critical Nishihara Environmental Technology Co Ltd
Priority to JP2003311857A priority Critical patent/JP4351504B2/ja
Publication of JP2005074404A publication Critical patent/JP2005074404A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4351504B2 publication Critical patent/JP4351504B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Landscapes

  • Activated Sludge Processes (AREA)
  • Physical Water Treatments (AREA)
  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)

Description

本発明は、有機性排水の処理装置に関する。
活性汚泥処理
従来、有機性排水の処理は、活性汚泥で処理をすることが一般的であった。しかし、活性汚泥処理のBOD−SS負荷は、0.2〜0.4kg/kg・日であり、高負荷運転ができないため、装置が大型化することが多く、イニシャルコストの面で問題があった。また、油の分解ができないため、高油脂含有排水(例えば、ノルマルヘキサン抽出物質濃度100mg/L以上)の場合、生物処理性能が安定しないという問題点もあった。
物理化学的処理+活性汚泥処理
これに対して、物理化学的処理と活性汚泥処理を組み合わせることにより、高油脂含有排水の処理が可能となるが、物理化学的処理で油脂分を分離するため、分離された油脂分(廃油フロス)を処分する必要がある。当該処分は、作業上の手間の問題があり、また、廃油フロスが腐敗しやすく、臭気を発生するなど衛生面の問題を有する。さらに、焼却および埋立等を実施するため、ランニングコストが増加する。また、敷地面積は小さくなるが、物理化学的処理を行うためのイニシャルコストが高くなる。
酵母処理+活性汚泥処理
酵母処理では、酵母の活性を高めるために、硫酸や塩酸等を酵母反応槽へ添加し、pHを3〜6に調整することが一般的であった。また、pH調整と同時または単独で、次亜塩素酸ナトリウムなどの添加により、活性汚泥との競合を避ける方法を採っていた。
この組合せでは、高濃度有機性排水や高油脂含有排水を処理することが可能だが、酵母の特性上、酵母処理だけでは、公共水域の放流規制値を満足できない場合がある。また、酵母処理の後段に活性汚泥処理槽を設けても、酵母と活性汚泥中の微生物とは、基質除去速度、増殖速度および最適基質濃度範囲が異なるために、生物反応槽中の酵母と微生物との存在比率は、流入水の性状および水量変動に大きく影響を受けることになり、結果的に処理性能が不安定となる。
また、酵母処理+活性汚泥処理では、窒素を除去することができなかった。
前述のように、酵母反応槽のpHを3〜6に調整し、酵母の活性を維持するためには、硫酸や塩酸等の薬剤を連続的に添加する必要がある。薬剤の連続的な添加は、大きな薬剤貯蔵タンクを必要とし、設置スペースやイニシャルコストの問題がある。また、ランニングコストの増加や保管時の取扱いに注意を必要とするなどの問題もある。
また、酵母処理+活性汚泥処理で高度処理を行う場合、酵母は硝化能力を有していないため、流入水中の窒素は菌体合成に使用される数%のみしか除去されず、残りの窒素はそのまま放流されていた。後処理の活性汚泥処理をA2O法や間欠曝気法とすることにより窒素除去が可能となるが、広い敷地面積が必要で、運転管理が煩雑になる。さらに、水産加工排水のように、TNが100〜300mg/Lと高濃度に含まれる排水の高度処理は、困難であるなどの問題もあった。
さらに、硫酸を添加する場合には、汚泥が嫌気化する部位が存在すると、硫酸イオンが還元され、硫化水素が発生して悪臭源となったり、コンクリートを腐食するなどの不具合が生じる場合があった。
次に、活性汚泥処理と酵母処理の問題点を同時に解決するために、たとえば、特開2000−246284号公報に記載されるように、酵母と活性汚泥を混在させる処理法がある。しかし、酵母と活性汚泥は、基質除去速度や増殖速度が異なり、また、基質除去に最適な濃度範囲が異なり、増殖に最適な濃度範囲も異なる。このため、汚泥中の酵母と活性汚泥との存在比率は、流入水性状に大きく影響を受け、どのような状態で安定するかを予想することは困難であった。
また、基本的には活性汚泥の増殖速度が酵母の増殖速度よりも大きいため、しばしば活性汚泥が優占するようになり、高負荷運転時の性能が不安定になる事例が多くみられた。
一方、従来の処理方式では、好気性処理槽から固液分離槽へ移送される汚泥混合液中に含まれる軽い汚泥成分(浮上物)が、固液分離槽の表面に浮く場合があり、これがスカムとして処理水中に流出し、水質悪化をもたらす場合があった。
また、軽い汚泥が多い場合、連続的な汚泥成分の流出により必要な汚泥量が確保できず、処理性能が低下する場合もあった。
これに対して、好気性処理槽と固液分離槽の間に、汚泥に付着した気泡を除去する脱気槽を設ける場合もあるが、軽い汚泥成分を除去する訳ではないので、あまり効果はなかった。
特開2000−246284号公報
本発明の目的は、BOD−SS負荷の変動や油の含有率の大小に応じて、最適に制御可能で、安定的に良好な処理水が得られ、かつ、小さい規模で効率のよい有機性排水処理装置を提供することにある。
本発明の有機性排水処理装置は、酵母含有活性汚泥を用いて好気性で有機性排水を処理する好気性処理槽と、好気性処理槽混合液を汚泥と処理水に分離する固液分離槽と、前記汚泥を前記好気性処理槽へ返送する汚泥返送管と、前記汚泥返送管に設けられ、pH調整剤で好気性処理槽へ返送する前記汚泥のpHを調整するpH調整槽と、前記汚泥返送管に設けられ、酸化剤および好気性処理槽へ返送する前記汚泥を反応させる調整槽とからなる
さらに、前記汚泥返送管に薬品注入器が設けられていることが望ましい。
さらに、調整槽は、電解槽であることが望ましい。
さらに、前記好気性処理槽複数の仕切が設けられていることが望ましい。
さらに、浮上汚泥を分離する浮上物分離槽が設けられていることが望ましい。
さらに、前記好気性処理槽簡易沈殿槽が設けられていることが望ましい。
さらに、有機酸を生成する嫌気槽が設けられていることが望ましい。
(1)酵母含有活性汚泥における酵母の存在割合を調整できるため、従来の処理方法に比べて、排水の濃度や負荷変動などの排水の性質の変化に自在に対応できるので、対応可能な対象排水が増える。
また、酵母優占または活性汚泥優占の処理を制御することにより、高濃度のノルマルヘキサン抽出物質(100mg/L以上)を含む排水の安定した処理、および、高負荷(BOD−SS負荷が0.5kg/kg・日以上)排水の安定した処理が同時に実現できる。
(2)酵母含有活性汚泥を顕微鏡や蛍光染色などにより定量化することで、さらに最適運転が可能となり、薬品添加量、空気量および汚水の移送量の調整などの自動化が可能となる。
(3)酵母含有活性汚泥における酵母の存在割合を調整できるため、設定により処理特性−処理水水質を変更でき、対象排水によっては、後処理の活性汚泥部分が不要となる。そのため、1つの好気性処理槽と1つの固液分離槽を設ければよく、小さい敷地面積で処理することができ、イニシャルコストを低く抑えることができる。
また、物理化学的処理を行わないため、イニシャルコストを低く抑えることができ、同時に、廃油フロスが発生しないため、その処理のためのランニングコストが不要となり、作業環境の悪化や臭気の問題もない。
(4)低pHにより酵母を完全に優占させる場合、好気性処理槽でのpHが流入水により上昇することを利用できる。同時に、処理水側でpHを上げるために添加するアルカリ剤の量も少なくて済む。
また、酵母含有活性汚泥のフロックは、比重が大きく強固であるため、良好な沈降特性を持ち、安定した処理が可能となる。
(5)調整槽の後段を中和反応に用いると、薬品の注入量、たとえば、塩素添加量を、十分量とすることができる。このため、確実な不活性化効果を得ることができる。しかも、不活性化の効果の持続による影響を考える必要がなくなり、運転も容易となる。
(6)スカム発生の原因となる浮上物(軽い汚泥成分)が除かれた酵母含有活性汚泥が、固液分離槽に移送されるため、沈殿池でスカムが発生することによる水質悪化を防止できる。また、固液分離槽における固液分離性、すなわち汚泥の沈降が良好になり、処理水に浮遊性物質が含まれないため、安定した良好な処理水が得られる。さらに、固液分離性が良好であるから、返送汚泥が沈降性の良い汚泥となり、好気性処理槽における微生物濃度を高められ、高負荷運転が可能となる。
(7)浮上物を、好気性処理槽や再曝気槽で再曝気することにより、浮上物に付着した気泡をなくし、浮上物に吸着された未分解の物質を酸化分解でき、汚泥発生量の減少だけでなく、汚泥の比重が大きくなり沈降しやすくなる。したがって、固液分離槽で汚泥の比重が大きくなり沈降しやすくなることで、好気性処理槽から連続的に汚泥が浮上物として流出し好気性処理槽で必要な汚泥量が確保できないという処理性能の低下を、防ぐことができる。
(8)浮上物をそのまま系外排除すれば、浮上物に吸着された未分解の物質を酸化分解する必要がないため、消費エネルギーを減らすことができ、さらに好気性処理槽の汚泥を良好とすることができる。
(9)各生物処理ユニット毎に薬品注入器を設けることにより、流入水の負荷および性状に適した混合液あるいは汚泥を人為的に生み出すことが可能となる。例えば、高、中、低負荷専用の生物活性を適正に制御したユニットが一つ以上個別にあり、急激な負荷変動が発生しても、それぞれの負荷専用ユニットを使用することにより、対応することが可能となる。
(10)何らかの理由で、流入水量が計画値よりも長期的に少なくなった場合、使用するユニット数を減らして生物処理することが可能となり、使用ブロワ台数薬品使用量等、ランニングコストを削減する効果も期待できる。また、将来、流入水量が増える可能性が出てきた場合でも、後から、ユニットを増設することによって対応することが可能となる。このように顧客に対してイニシャルコスト及びランニングコストの負担を軽減することができる。
(11)設置スペースがない場合でも、例えば図18のように、サークル型にすることにより、スペースを有効に利用することが可能となる。
(12)タンデム型(直列型)ユニットに比して、サークル型ユニットにした場合、維持管理者の動線が改善され、維持管理し易くなることが挙げられる。これにより、きめ細かな維持管理が可能となることが期待できる。
(13)ユニットの簡易沈殿槽より、汚泥を含んだ処理水が流出する現象が生じても、後段のユニットでカバーすることが可能な構造にしたので、最終の固液分離槽にて最終的に処理水と汚泥とに分離され、最終処理水は、系外へ排出される。余剰汚泥は汚泥処理設備に移送され、汚泥処分工程に移る。返送汚泥は、汚泥返送管に設けられた薬品注入器にて汚泥中の酵母汚泥と活性汚泥の割合を調整後、流入水に対応した汚泥として、各ユニットに返送および分流させ、各ユニットの特性を維持するようにすることが可能となる。従来、生物指標を用いた生物診断があったが、事後評価にすぎず、急な流入負荷変動等において即時対応が困難であった。本発明においては、生物汚泥をブラックボックスとして捕らえるのではなく、厳密かつ精確に汚泥中の生物を制御することによって、急激な流入水水質変動に対応することが可能となる。
(14)各ユニットにpH勾配をつけることによって、生物量、活性を制御することが可能になる。
酵母汚泥の至適pH域(pH3〜6)と活性汚泥の至適pH域(pH5〜8)との相違を利用して、各ユニット混合液のpHを変化させることにより、各ユニット内の混合液中の酵母汚泥と活性汚泥との割合を変化させ、生物活性を制御することが可能となる。
(15)酵母汚泥の活性には影響がなく、次亜塩素酸ソーダ、抗生物質の投与等のように、活性汚泥の活性に影響を及ぼす物理化学的手段を用いることによって、各ユニットの酵母汚泥と活性汚泥との割合(存在比)を変化させることによって、生物活性を制御することが可能になる。
(16)各ユニットに汚泥濃度勾配をつけることによって、生物活性を制御することが可能になる。
例えば、流入水水質濃度が極端に高くなった場合、前段ユニットに酵母汚泥濃度を高めた汚泥を保つようにし、後段ユニットに行くに従って、各ユニット内の活性汚泥濃度を低下させ、結果的には各ユニットの負荷を一定に保つことが可能となる。
(17)各ユニットで目的とする生物活性を制御することができるため、工場生産品目の変更等における排水濃度、性質の変化に対応できる。
(18)電気分解は、電流量で制御できるため、目標水質に応じた運転が可能である。
(19)アンモニアと反応した後に、塩素が残留するため好気性処理槽で酵母と活性汚泥の活性を調整するための薬剤(次亜塩素酸ナトリウムなど)添加が不要または少量となる。
(20)運転管理は、電流量の調整と定期的な電極の交換のみで良く、容易である。
(21)次亜塩素酸ナトリウム等(添加する薬剤として)の使用量が減少するため、貯留タンクの容量が小さくなる。
(22)電気分解に必要な薬品は電解質となる物質のみであり、NaCL等を用いるため、安価で安全である。また、海水を電解質として利用することも可能である。
(23)水産加工排水のように電解質が多く含まれる場合は、改めて電解質(NaCL等)の添加も必要ない。
(24)処理水は流入水と比べ有機物、SS等の汚濁物質が少ないため、処理水の電気分解処理では、生成された次亜塩素酸イオンの大半をアンモニア態窒素の酸化に利用できる。
(25)処理水の一部を返送することにより、電気分解後の残留塩素が生物反応槽に戻るため、次亜塩素酸ナトリウムなどの添加が不要または少量となる。
(26)処理水中に残留塩素があるため、処理水への消毒剤添加が不要または少量となる。
(27)処理水を返送することにより、処理水中に放出された酵素(酵母の菌体外酵素)が返送され、生物反応槽の処理能力が上がる。
(28)電気分解は電流量で制御できるため、目標水質に応じた運転が可能である。たとえば、生物処理に必要な窒素量だけ残すことができる。
(29)流入水中の有機物を処理することによって、生物反応槽へ流入する負荷の調整が可能となる。負荷を下げることにより、生物反応槽容量を小さくすることができる。
(30)酵母処理だけでは、処理水のBODが200mg/L程度であり、公共用水域に放流するためには、後処理として活性汚泥処理が必要であった。電気分解手段は、アンモニア態窒素だけでなく、有機物も処理できるため、好気性処理槽−固液分解槽の後に電解槽を設けることにより、後処理の活性汚泥槽をなくすことができる。
(31)さらに、図22に示すように、処理水の一部を電気分解することもできる。
(32)図23に示すように、好気性処理槽と固液分解槽の間で電気分解する。好気性処理槽の後で混合液を電気分解することにより、汚泥(マイナスに帯電)の電荷が中和され、フロック形成しやすくなる。結果として沈降性が向上する。
(33)酵母の活性を高めるために、pHを3〜6に調整するが、この調整のために、硫酸や塩酸などを好気性処理槽に添加することがないか、少量で済むので、薬液貯留タンクや薬液添加装置等が不要、あるいは小規模となり、イニシャルコストを下げることができる。
また、継続的に薬品を添加する必要がないので、ランニングコストを下げることができる。
(34)また、従来、pHを3〜6に調整するために硫酸を添加すると、汚泥が嫌気化する部位が存在すると硫酸イオンが還元され硫化水素が発生し、悪臭源となったり、コンクリートを腐食するなどの不具合が生ずる場合があったが、硫酸を使用しないか、少量で済むので、悪臭の発生やコンクリートの腐食を防止することができる。
(35)また、図26に示した構成においては、余剰汚泥の減量化も期待できる。
本発明における反応槽および沈殿槽などについて、図面を参照して説明する。
図1から図5は、本発明の有機性排水処理装置の実施例を示す概略的な構成図である。図6から図9は、本発明の有機性排水処理装置の実施例を示す概略的な構成図であり、好気性処理槽の構成を示した。図10から図12は、本発明の有機性排水処理装置の実施例を示す概略的な構成図である。図13および図14は、生物処理ユニットの実施例を示す概略的な構成図である。図15から図19は、生物処理ユニットの構成の異なる実施例を示す概略的な構成図である。図20から図23は、電解槽を用いた場合の実施例を示す概略的な構成図である。図24から図26は、嫌気槽を備えた場合の実施例を示す概略的な構成図である。
(1)構成要素
生物処理ユニット
生物処理ユニットは、好気性処理槽と簡易沈殿槽とからなる。
図13に示した生物処理ユニットでは、好気性処理槽と簡易沈殿槽とが独立した構造であり、図14に示した生物処理ユニットでは、仕切り板により好気性処理槽と簡易沈殿槽とを分けた構造である。仕切り板の底部は開いていて、移送管の役目を果たす。図15から図19に示すように、複数の生物処理ユニットを組み合わせることにより、流入水の水量変動、急激な水質変化に迅速に対応することが可能となり、かつ、各生物処理ユニット毎の酵母汚泥と活性汚泥との存在比を人為的に制御することが可能となる。
好気性処理槽と簡易沈殿槽とからなる生物処理ユニット以外にも、生物処理手段と固液分離手段とが組み合わさっていればよい。
さらに、好気性処理槽、簡易沈殿槽、流入ライン(流入に関する槽構造を含む)、または汚泥返送管(返送に関する槽構造を含む)に、例えばpH調整手段を実施することが可能なように、すなわち結果的には、酵母の増殖を優占的にしたり、活性汚泥の増殖を抑制させたりすることが人為的に可能な薬品注入器を備える。
簡易沈殿槽
簡易沈殿槽では、好気性処理槽より移流した混合液中の汚泥を液層から分離し、分離した汚泥を返送できれば、いかなる方法を使用してもよい。
固液分離槽
固液分離槽は、簡易沈殿槽と同様に混合液中の汚泥を固液分離して、さらに、汚泥を返送できる。例えば、重力式沈殿槽、スクリーン分離装置、遠心分離装置、ろ布分離装置、ベルト走行式分離装置などが利用可能である。
好気性処理槽
好気性処理槽は、活性汚泥と有機物資化性の酵母菌との混合系の微生物群を有する反応槽である。低pHに対応できる材質であれば、一般的な反応槽を利用できる。
好気性処理槽で使用する酵母菌は有機物を資化できるものであれば、どのような属でもよい。たとえば、トリコスポロン(Trichosporon)、キャンディダ(Candida)、ハンゼヌラ(Hansenula)、サッカロマイセス(Saccharomyces)、クルイベロマイセス(Kluyveromyces)属等の酵母菌が利用可能である。
好気性処理槽は、図6〜図9に示すように、複数の仕切を設けてあることが好ましい。この構成により、生物活性が制御され、前段では有機物資化性酵母の活性度が高く、後段に行くに従って活性汚泥の活性が高まるようにできる。
散気手段
好気性処理槽内には、槽内を曝気する散気手段が備えられる。散気手段は、曝気工程中に、槽内を適正なDO(溶存酸素)濃度に保持できるものであれば任意である。たとえば、多段式散気装置、ディスク型散気装置、筒状散気装置、ドラフトチューブ型散気装置などが利用可能である。散気手段は、散気手段に空気を送るブロワに接続される。
散気手段に接続するブロワは、複数の散気手段に共通して設けてもよい。複数の生物処理ユニットで、使用しないユニットの散気手段を停止することもできる。
汚泥返送管
汚泥返送管は、固液分離槽で処理水と分離された汚泥の一部または全量を好気性処理槽へ返送する。本発明では、図1〜図9に示されるように、汚泥返送管に分配された汚泥に対して、殺菌処理および/またはpH調整が行なわれる。また、必要に応じて、図4に示したように、異なる汚泥返送管を設けて薬品の注入は行わず、酵母含有活性汚泥がダメージを受けないように汚泥を返送してもよい。
薬品注入器
薬品注入器は、汚泥返送管の途中あるいは槽に設けられ、汚泥の生物活性度を調整し、好気性処理槽に生息する生物活性のバランスを保つための薬品を注入する。スタティックミキサーなどのインラインミキサーなどを用いることができるが、薬品注入量を制御しうるものであれば、その形態は問わない。主として、酸、アルカリあるいは消毒剤、過酸化水素、オゾン、汚泥減容化剤などの薬剤を添加する化学的な方法を利用するが、電気分解、超音波、加温、破砕などの物理的方法を利用する装置に置換することも可能である。
制御設備
薬品注入器を制御しうるものであれば、汎用コンピュータを用いるなど、その形態は問わない。好気性処理槽における酵母量と活性汚泥量との比率や酸素利用速度などの定量的、直接的なデータを用いて、好気性処理槽におけるこれらの活性バランスを保つように、薬品注入量を制御する。また、より簡単に、好気性処理槽、調整槽などのpHや溶存酸素濃度などに基づいて間接的に薬品注入量を設定する方法もある。さらに、薬品注入器以外に、曝気における空気量、汚水移送量、返送汚泥量などの調整も管理できるようにするとよい。
調整槽
汚泥返送管の途中に調整槽を設けることで、返送汚泥と薬品が撹拌により反応させられ、殺菌剤の効果のよい反応領域とすることができる。また、調整槽で曝気を行い、酵母に付着した基質の酸化を行うこともできる。さらに、調整槽を複数、設けてもよい。
浮上物分離槽
図10〜図12に示すように、好気性処理槽からの流出水の浮上物を分離する浮上物分離槽を設けることで、気泡が付着した汚泥や、未分解の油滴を抱き込んだ汚泥である浮上物を、分離させ、沈降した汚泥のみを固液分離槽に移送することができる。これにより、固液分離槽におけるスカム発生は防止され、固液分離槽の分離特性は良好となる。
浮上物は、必要に応じて再曝気処理され処理系統に返送されたり、図12に示すように、系外排除されたりする。
再曝気槽
図11に示すように、再曝気槽を設けることで、浮上物が抱き込んだ未分解の油滴を分解したり、付着した気泡を壊したりすることができる。
嫌気槽
図24〜図26に示すように、嫌気槽を設けることで、流入水中の有機物の一部または全量が嫌気発酵し有機酸を生じさせ、この有機酸を、従来の硫酸や塩酸の代わりに用いることができる。
酵母の活性を高めるために、pHを3〜6に調整するが、この調整のために、硫酸や塩酸などを好気性処理槽に添加することがないか、少量で済むので、薬液貯留タンクや薬液添加装置等が不要、あるいは小規模となり、イニシャルコストを下げることができる。また、継続的に薬品を添加する必要がないので、ランニングコストを下げることができる。
また、従来、pHを3〜6に調整するために硫酸を添加して、汚泥が嫌気化する部位が存在すると硫酸イオンが還元され硫化水素が発生し、悪臭源となったり、コンクリートを腐食するなどの不具合が生ずる場合があったが、硫酸を使用しないか、少量で済むので、悪臭の発生やコンクリートの腐食を、防止することができる。
また、図26に示した構成においては、余剰汚泥の減量化も期待できる。
(2)pH調整・塩素添加
本発明の有機性排水処理装置の一態様では、図1から図5に示すように、好気性で有機性排水を処理する好気性処理槽と、汚泥と処理水に分離する固液分離槽と、汚泥を返送する汚泥返送管とからなり、前記好気性処理槽が酵母含有活性汚泥を用いた好気性処理槽であり、かつ、前記汚泥返送管に薬品注入器を備えることを特徴とする。
酵母の至適pHは3〜6であり、活性汚泥の至適pHは5〜8である。通常、酵母は増殖速度が活性汚泥よりも小さいため、pH調整などを行わない場合には、活性汚泥が優占することが多い。また、酵母は塩素に対して耐性があるが、活性汚泥は塩素に耐性がない。
したがって、pH調整と塩素添加により、酵母と活性汚泥とが混在している汚泥中において、活性汚泥にダメージ(不活化)を選択的に付与できる。また、このダメージの程度により、活性汚泥の量を制御できる。その他、メタ重亜硫酸カリウムの添加などを用いて、活性汚泥に、ダメージを選択的に与えてもよい。
本発明では、活性汚泥の死滅および不活化手段として、図1から図5に示すように、汚泥返送管に薬品注入器を設け、直接、汚泥返送管に薬品を注入し、pHを調整および/または殺菌処理をする。これは、好気性処理槽に薬品注入を行わないことで、薬品の注入量を、汚泥返送管に十分量投入しても、汚泥と混合した後に好気性処理槽に移流するので、好気性処理槽での生物活性に対する薬品の影響を少なくすることができる。
好気性処理槽のpH調整は、流入水のpHが7を超える場合や、流入水のpHが4を下回るような場合などに、必要に応じて行う。pH調整剤としては、硫酸や水酸化ナトリウムなどを使用するが、微生物の生育を阻害しないものであれば任意の薬品を利用できる。
さらに、図2から図5に示すように、汚泥返送管に調整槽を設け、十分に攪拌を行ってもよい。これにより、十分なpH調整および/または殺菌処理を行うことができる。調整槽は必要に応じて複数設けてもよい。また、調整槽を設けた場合、調整槽で曝気を行い、酵母に吸着した基質の酸化を行ってもよい。
さらに、流入水の性状により必要があれば、好気性処理槽の前段で、夾雑物除去や油分の分散化などの前処理を行う。
固液分離槽で処理水と分離された後の汚泥は、流入状況と処理目標に応じて、汚泥返送管と排出配管とに分配される。汚泥返送管に分配された汚泥は、前述の薬品注入器や調整槽で、pHを4付近まで下げられる。これにより、混合汚泥中の活性汚泥は、死滅または不活化する。
また、図4および図5に示すように、異なる汚泥返送管を設け、汚泥の返送を行い、この経路の酵母含有活性汚泥に対しては、pH調整や塩素添加を行わずに、酵母含有活性汚泥がダメージを受けないようにして、好気性処理槽での生物活性のバランスを調整することもできる。
さらに、必要に応じて、図示しないが、異なる汚泥返送管でアリルチオ尿素などを添加することで、亜硝酸菌量の調整を行ってもよい。このことで、pHが低下し過ぎることや、COD対策とすることができる。
次に、本発明の有機性排水処理装置では、酵母含有活性汚泥の不活性化手段として、返送汚泥に対する塩素系薬剤による殺菌処理が行われる。塩素系薬剤の添加により、細菌の細胞壁に多く含まれる脂肪酸が塩素により酸化され、細胞壁に穴があくため殺菌される。したがって、酵母含有活性汚泥中の活性汚泥は不活性化される。しかし、酵母の細胞壁は、キチン、キトサン、グルカンおよびマンナンが主構成成分であるため、塩素では酸化されにくく、酵母は塩素では阻害されない。
これにより、好気性処理槽における酵母含有活性汚泥中の酵母含有量を自在に変化させることができる。たとえば、流入水の負荷が高い場合や高濃度のn−Hex抽出物質が含まれる場合、酵母含有量が多くなるように塩素の添加量を多くし、逆に、負荷の低い場合には、酵母含有量が少なくなるように塩素の添加量を少なくする。したがって、好気性処理槽における生物活性のバランスを負荷変動に自在に対応できるようにすることができる。
塩素による殺菌処理は、薬品注入器からたとえば次亜塩素酸ナトリウムのように塩素系殺菌剤を注入することにより行う。
(3)好気性処理
返送汚泥は、汚泥返送管においてpH調整および/または塩素添加により不活性化処理が施される。このような返送汚泥が投入される好気性処理槽の前段では、酵母の至適pH(3〜6)となり、また、塩素系薬剤の添加により活性汚泥が不活性化しているため、酵母による処理が主になり、濃度の高い流入水に対応できる。複数に仕切られたか、あるいは複数槽の好気性処理槽の場合には、後段に行くに従って、pHが活性汚泥の至適pH(5〜8)に変化し、また、塩素濃度が低くなるため、活性汚泥による処理が主となり、これにより酵母優占では処理しきれないBODがほとんど処理できるようになる。
好気性処理槽は、流入水質や水量により、単槽で複数の仕切りを入れるか、あるいは複数槽であってもよい。
複数に仕切られたか、あるいは複数槽の好気性処理槽の場合に、各槽における生物活性度をより厳密に調整するために、各槽に薬品を注入できるように薬品注入器を好気性処理槽に設けてもよい。薬品注入器から殺菌剤および/またはpH調整剤を注入することにより、各槽で優占させる生物に最適な殺菌剤および/またはpH調整が可能となる。また、そのため、各槽に設けた薬品注入器を制御することが好ましい。
(4)生物処理ユニットの構成例
図15は、好気性処理槽と簡易沈澱槽とが独立した生物処理ユニットが4ユニット直列に連結した配置を示している。流入水が、好気性処理槽に流入し、ここで、生物処理がなされた後、簡易沈殿槽へ混合液が移流し、ここで混合液は、処理水部分と汚泥部分とに固液分離される。このとき、固液分離が完全になされなくてもよく、ある程度のSS成分を含んだ処理水が、次のユニットへ引き継がれ、生物処理が実施される。また、固液分離した汚泥は、汚泥返送管に入り好気性処理槽へ返送される。この汚泥返送管の途中には薬品注入器が設けられ、ここで酵母汚泥と活性汚泥との存在比を人為的に調整し、生物活性を適正に制御した汚泥として各ユニットの好気性処理槽へ返送される。汚泥返送管は、一つまたは複数のユニットに返送および分流することができる構造であれば円筒状の管だけでなく、四角柱状であっても良い。また、流入水あるいは処理水の水量及び負荷変動に応じて、使用するユニット数を変化させたり、あるいは流入水、処理水、返送汚泥を各ユニットへ分流させたりすることで、各種排水に適応した生物処理が可能となる。最終の沈殿槽において、処理水部分と汚泥部分が固液分離され、処理水は系外へと排出される。処理水と分離した汚泥は、各ユニットへ返送されるが、返送途中に薬品注入器を設け、各ユニットに相応しい生物活性になるように調整後、分流および返送されることとなる。
また、簡易沈殿槽の汚泥はユニットの好気性処理槽に戻される。さらに、簡易沈殿槽の汚泥は固液分離槽からの返送汚泥と合流して、別のユニットに分配できる。これは、いくつかのユニットを1つの運転条件で運転して、流入量や負荷の変動に対応できるような構造である。図16〜図19についても同様に、固液分離槽の汚泥も簡易沈殿槽の汚泥も自在に各ユニットに分配できる構造となっている。
しかし、流入水質や制御方法によって、各ユニット毎に汚泥返送管と薬品注入器を設けなくてもよい。例えば、流入水を途中のユニットに入れない場合は、最初に薬品注入管を設けるだけでよい。
図16と図15とは、異なる生物処理ユニットを使用している。各生物処理ユニットの固液分離性が低下しても大きな問題とはならないことから、図14に示したような生物処理ユニットの様な構造を有した装置を用いれば、設置スペースの節約となり、イニシャルコストの低減化につながる。
図17は、各生物処理ユニットにおいて、簡易沈殿槽を対角線上に位置し、各生物処理ユニット間を流体が千鳥状に流れるように構成することもできる。
図18は、同じ4つの生物処理ユニットでも、サークル状に構成することも可能である。これは、流入水をいったん分配手段に受け、各生物処理ユニットのどこへでも流入水を分配することが可能とする。図18では各生物処理ユニットの簡易沈殿部の対角に位置したところに流入水を流入させた。この場合、全生物処理ユニットの流体の流れは、反時計回りとなる。本実施例のメリットは、縦長に設置できない時に有効となる。また施設の運転維持管理者の動線を考えた場合、縦長よりも維持管理上、効率良いといえる。
図19は、図14に示した生物処理ユニットの変形で、図17で使用したユニットを複数連結した例を示している。(a)は、1系と2系をそれぞれ独立したものであるが、例えば、1系のみで運転した場合、負荷変動によって、破線の矢印で示したように流入水を2系のユニットに分注させることも可能である。(b)は、図18に示したサークル型ユニットを複数組連結させたものである。破線の矢印で示すように、負荷変動によって流入水を分注させ、適正な負荷に調節し生物処理を実施することが可能となる。
(5)電気分解(殺菌)
また、汚泥返送管や調整槽において電気分解によって塩素を発生させることも可能である。水産加工排水や漬け物工場排水などは、塩素イオン濃度が高いため、電気分解による塩素の生成も効率よく行うことができる。電気分解による塩素の発生過程は次の通りである。
塩水を電気分解すると、陽極(プラス極)で塩素(Cl2)が発生する。
(i) 2Cl- ⇒ Cl2 + 2e-
発生する塩素(Cl2)は、溶液のpHによってその形態が変化し、酸性領域では塩素(Cl2)、中性領域では次亜塩素(HClO)や次亜塩素酸イオン(ClO-)が主成分となる。酸性領域においては、塩素(Cl2)の一部は溶液に溶解するが、塩素ガスとして系外に排出される。具体的には、次の平衡反応による。
(ii) Cl2(塩素) + H2O ⇔ HClO(次亜塩素酸) + H+ + Cl-
(iii) HClO(次亜塩素酸) ⇔ H+ + ClO-(次亜塩素酸イオン)
因みに、殺菌性の指標として用いられている“有効塩素濃度”は、溶液中の塩素(Cl2)、次亜塩素(HClO)および次亜塩素酸イオン(ClO-)の総濃度である。
なお、実際の電気分解では、(i)の塩素(Cl2)の発生反応の競争反応として、酸素(O2)が発生する。
(iv) H2O ⇒ 1/2O2 + 2H+ + 2e-
電気分解により発生した次亜塩素酸は、残留塩素として残るため、処理水を返送し、生物反応槽に流入させることにより、酵母の活性と活性汚泥の活性とを調整することができる。また、次亜塩素酸の酸化力は、有機物の酸化処理、消毒などにも利用される。
(6)電気分解(窒素除去)
本発明では、高濃度有機物や油分は、酵母と活性汚泥の混合液により処理する。この混合液は固液分離槽で、汚泥と処理水に分離する。分離された処理水を電気分解槽で電気分解処理すると、処理水中には塩化物イオンなどの電解質が含まれているので、次亜塩素酸が発生する。次亜塩素酸は、処理水中のアンモニア態窒素と反応し酸化分解することで、処理水中に含まれるアンモニア態窒素を除去する。電気分解によるアンモニア態窒素の除去は、塩化物イオンが乖離した溶液に、電気エネルギーを与えることによって電子が放出され、塩素が発生する。これが水と反応することによって次亜塩素酸イオンが生成され、その酸化力によりアンモニアが酸化して、脱窒される。下記は電気分解によるアンモニア態窒素の化学反応式である。
Cl2 + H2O ⇒ HClO + HCl
2NH3 + 3HClO ⇒ N2↑ + 3H2O + 3HCl
これらより、
3Cl2 + 2NH3 + 3H2O ⇒ N2↑ + 3H2O + 6HCl
電気分解により発生した次亜塩素酸は、残留塩素として残るため、処理水を返送し、好気性処理槽に流入、あるいは、汚泥返送管に投入したり、調整槽に投入することにより、酵母と活性汚泥の活性を調整することができる。また、次亜塩素酸の酸化力は、有機物の酸化処理、消毒などにも利用される。
処理水中に電解質が不足している場合は、塩化ナトリウム等の電解質となる薬品を電解槽に必要量添加する。
(7)有機酸発酵
嫌気槽で有機物は、加水分解・酸生成細菌群の働きにより加水分解され、加水分解により生成された溶解性有機物は、加水分解・酸生成細菌群の働きにより有機酸に転換される。
嫌気槽での有機酸の生成は、次のような条件が推奨される。
図25の装置を用いて、嫌気槽のpHは6.3〜8.5、投入アルカリ度3500(mgCaCO3/L)程度、ORPは−300〜−350mV、水温35℃(10℃〜45℃)、SRT20日で運転したところ、有機酸転換率(有機酸濃度/投入基質濃度)59%が得られた。有機酸の組成別濃度では、酢酸の割合が多く、40%以上であった。これにより、pH調整に使う薬剤量を減少でき、さらに、硫酸を少量にできるので悪臭の発生を防ぐことができる。
殺菌による活性汚泥の不活性化のための薬品は、塩素に限定されず、たとえば、過酸化水素、オゾンまたは汚泥減容化剤などを使用することもできる。また、薬品だけでなく、超音波、加温、破砕、電解などを用いることもできる。
あるいは、好気性処理槽での亜硝酸菌の存在比を、薬品注入器より注入する薬品を変えたり、異なる汚泥返送管を設けてアリルチオ尿素などを添加することにより、亜硝酸菌を殺菌することで、pHの低下を防いだり、亜硝酸によりCODが高くなるのを防いだりすることが可能となる。
本発明の有機性排水処理装置では、酵母含有活性汚泥による処理において、酵母と活性汚泥量とを定量化した指標を用いることで、従来、経験的に行ってきた薬品添加量や空気量、流入量などの調整を、定量的に運転管理できる。また、これにより装置の最適運転が可能となる。
次のような手段で計測した好気性処理槽における酵母量と活性汚泥量との比率を、定量化された指標とすることができる。
・顕微鏡観察により、酵母と活性汚泥の個体数をカウントし、その比を定量化された指標とする。
・酵母と活性汚泥を別々に蛍光染色し、画像処理によりそれぞれの量を計測し、その比を定量化した指標とする。
・酵母含有活性汚泥について、未処理の試料と、pH調整や塩素添加を行ない活性汚泥を不活性化させた試料とのそれぞれについて、酸素利用速度を測定し、得られた酸素利用速度を定量化された指標とする。
これらの指標は、組み合わせて用いてもよい。また、これらの指標以外にも、酵母の性質と活性汚泥の性質との違いにより、それぞれの量や活性度を区別して表せる指標ならば、すべて使用可能である。試料の採取場所は、好気性処理槽が望ましいが、調整された後の返送汚泥を採取してもよい。
たとえば、これらの指標化されたデータを制御設備に入力することで、制御設備が制御する薬品注入量を定量的に管理でき、これにより、pH調整や塩素添加量を適切に変化させることができる。このような、定量化した運転管理により、汚泥返送量や流入水量などの調整も自動化できるようになり、省力化が可能となる。さらに、その時点ごとの反応槽の状態を定量的に把握することができるため、負荷変動などにも容易に対応できるようになる。
(実施例1)
図1に示すように、好気性で処理する好気性処理槽と、汚泥と処理水に分離する固液分離槽と、汚泥を返送する汚泥返送管とからなる有機性排水処理装置において、前記好気性処理槽が酵母含有活性汚泥を用いた好気性処理槽であり、前記汚泥返送管に薬品注入器を備え、前記薬品注入器としてスタティックミキサーを使用し、pHと次亜塩素酸ナトリウムを添加時間で制御した。
油分含有排水を対象としたので、酵母含有活性汚泥中の酵母比率を高め、活性汚泥にダメージを与えるような操作とした。すなわち、pHを7から4に近づけるようにpH調整剤の添加時間を増やし、次亜塩素酸ナトリウムの添加時間も増やした。
その結果、良好で安定した処理水質を得ることができた。
さらに、図2に示すように、薬品注入器に調整槽を1つ設けて、pH調整剤を添加する時間と、次亜塩素酸ナトリウムを添加する時間とを、調整した。その結果、前述と同様に、安定した処理水質が得られた。
また、図3に示すように、薬品注入器に調整槽を2つ設けて、一方の調整槽ではpH調整剤の添加混合反応を行い、他方の調整槽では次亜塩素酸ナトリウムの添加混合反応を行った。その結果、前述と同様に、安定した処理水質が得られた。
本実施例のように、中和反応のための調整槽を設けた場合、塩素添加量を十分量とすることができる。このため、確実な不活性化の効果を得ることができる。しかも、不活性化の効果の持続による影響を考える必要が無くなり、運転もさらに容易となった。
(実施例2)
図4に示すように、好気性で処理する好気性処理槽と、汚泥と処理水に分離する固液分離槽と、汚泥を返送する汚泥返送管とからなる有機性排水処理装置において、前記好気性処理槽が酵母含有活性汚泥を用いた好気性処理槽であり、前記汚泥返送管を2つ設け、一方の汚泥返送管に2つの調整槽を備え、該調整槽に薬品注入器を備え、一方の調整槽では、pH調整剤の添加混合反応を行わせ、他方の調整槽では、次亜塩素酸ナトリウムの添加混合反応を行った。
なお、固液分離槽からの汚泥を受け入れる調整槽は、次亜塩素酸ナトリウムの添加を、調整槽からの汚泥を受け入れるpH調整槽はpH調整を行う。しかし、固液分離槽からの流出水が酸性の場合はpH調整を調整槽で行うこともできる。また、pH調整槽からの流出水が酵母の比率の大きい槽への返送ならpH調整はわずかか、しなくても良いが、活性汚泥の比率の大きい槽への返送ならpH調整を行うことが良い。
高濃度有機物含有排水を対象としたので、酵母含有活性汚泥の酵母比率を高め、活性汚泥にダメージを与えるような操作とした。すなわち、pHを7から4に近づけるようにpH調整剤の添加運転時間を増やし、次亜塩素酸ナトリウムの添加時間も増やした。さらに、他方の汚泥返送管には、薬品を注入しないので、活性汚泥にはダメージを与えることがなく、各汚泥返送管からの返送量で好気性処理槽での酵母比率を設定値にすることが容易であった。
その結果、良好で安定した処理水質を得ることができた。
本実施例では、調整槽を2つとしたが、図5に示すように、調整槽を1つとして、pH調整剤を添加する時間と、次亜塩素酸ナトリウムを添加する時間とを調整したところ、前述と同様に、より安定した処理水質が得られた。
(実施例3)
負荷が低い排水を対象とし、混合汚泥中の活性汚泥比率を高めるため、活性汚泥のダメージを減らすような操作を行った以外は、実施例2と同様に行った。すなわち、殺菌剤である次亜塩素酸ナトリウム添加混合反応を少なくするため、当該調整槽への分配割合を減らし、薬品の添加量を調整した。さらに、pHの添加混合反応の割合を減らし、pHを4から7に近づけた。
その結果、良好で安定した処理水質を得ることができ、また、BOD濃度の低い流入水であるので、窒素の硝化も良好に行えた。
(実施例4)
図5に示す装置を用いて、まず、調整槽にpHの調整のための薬剤である硫酸を加え表1に示す所定のpHに調整をして、次に次亜塩素酸ナトリウムを加え表1に示す所定の塩素濃度として運転した。
Figure 0004351504
BOD/SS負荷0.8〜1.2(kg/kg)を処理対象とした場合、pHを4〜5に、次亜塩素酸ナトリウムを対象水中の濃度として20〜30(mg−Cl/L)を加えた。汚泥返送量の割合は、調整槽の敷設された側の汚泥返送管Aは80〜100%、汚泥返送管のみの側の汚泥返送管Bは0〜20%とした。
BOD/SS負荷0.5〜0.8(kg/kg)を処理対象とした場合、pHを5〜6に、次亜塩素酸ナトリウムを対象水中の濃度として5〜20(mg−Cl/L)を加えた。汚泥返送量の割合は、調整槽の敷設された側の汚泥返送管Aは60〜80%、汚泥返送管のみの側の汚泥返送管Bは20〜40%とした。
BOD/SS負荷0.2〜0.5(kg/kg)を処理対象とした場合、pHを6〜7に、次亜塩素酸ナトリウムを対象水中の濃度として5(mg−Cl/L)以下を加えた。汚泥返送量の割合は、調整槽の敷設された側の汚泥返送管Aは40〜60%、汚泥返送管のみの側の汚泥返送管Bは40〜60%とした。
その結果、好気性処理槽において、酵母含有活性汚泥中の酵母含有量を自在に変化できたので、負荷の高い場合は、酵母含有量が多くなるように塩素の添加量を高くし、さらに、汚泥返送量も、活性汚泥に多くのダメージを与えるように、そのまま汚泥を返送する側を少なくした。逆に、負荷の低い場合は、酵母含有量が少なくなるように塩素の添加量を低くし、さらに、汚泥返送量も、活性汚泥にダメージを与えるないように、そのまま汚泥を返送する側を多くした。以上により、負荷変動に自在に対応できた。
(実施例5)
図6に示した装置を使用し、酵母の至適pH(3〜6)と活性汚泥の至適pH(5〜8)の差を利用した。
注入する薬品として硫酸を使用し、返送汚泥のpHを3に調整した。好気性処理槽は4槽に仕切り、各槽にpH計を設置した。
表2に、水産加工排水処理における、仕切られた各槽のpHと、各槽の出口上澄水のBOD濃度(mg/L)、およびノルマルヘキサン抽出物質濃度の平均値(mg/L)を示した。なお、流入水量により仕切りの数は自在である。また、pH計は複数、設置したが、費用の関係で投入式のもので測定することもできる。
Figure 0004351504
酵母の至適pH(3〜6)の範囲にあたる1槽目と2槽目とで、ノルマルヘキサン抽出物質(n−Hex)が22(mg/L)まで処理され、活性汚泥の至適pH(5〜8)にあたる3槽目と4槽目とで、BODが31(mg/L)まで除去された。
(実施例6)
図7に示した装置を使用し、酵母と活性汚泥の耐塩素性の差を利用した。
薬品注入器に次亜塩素酸ナトリウムを使用し、返送汚泥量に対し有効塩素として5〜50(mg−Cl/L)に調整した。
酵母は塩素に耐性があり、50(mg−Cl/L)に調整した場合は、活性汚泥が主に活性を失うので、5〜50(mg−Cl/L)まで変化させることで、酵母が主な生物相となり、濃度の濃い流入水に対応できる。その後は、3槽目、4槽目で塩素が薄くなると、活性汚泥が主な生物相となり、ある程度酵母により処理された水を、実施例6と同様に処理できた。
(実施例7)
図8に示した装置を使用し、好気性処理槽でもpH制御を行なった。
各槽の生物活性度をより厳密に調整するため、薬品注入器を好気性処理槽の仕切られた各槽のそれぞれにも設けた。また、各槽にpHコントローラーを設けた。薬品としては、硫酸、水酸化ナトリウムを添加して、優占させる生物に最適なpHに調整した。
実施例5で用いた水産加工排水を処理したが、水質変動に対応した処理ができ、良好な処理水質が得られた。
(実施例8)
図9に示した装置を使用し、薬品注入器通過後の返送汚泥を、各槽に分配した。
仕切られた各槽のpHや塩素濃度は、優占させる微生物に適した条件に調整した。
pHを、酵母の至適pH(3〜6)とした返送汚泥を多く返送した槽では、酵母が主な生物相となり、BOD濃度の高い流入水に対応できた。また、濃度の低い流入水に対しては、活性汚泥の至適pH(5〜8)の返送汚泥を返送した。
他の槽では、塩素に耐性のある酵母が主な生物相となるように、次亜塩素酸ナトリウムを50(mg−Cl/L)となるように加えた返送汚泥を返送して、BOD濃度の高い流入水に対応させ、濃度の低い流入水に対しては、活性汚泥が主な生物相となるように、次亜塩素酸ナトリウムが5(mg−Cl/L)となるように加えた返送汚泥を返送した。
実施例5で用いた水産加工排水を処理したが、水質変動に対応した処理ができ、良好な処理水質が得られた。
(実施例9)
図10に示した装置を使用した。流入水は、好気性処理槽へ導入され、酵母含有活性汚泥と曝気混合した。好気性処理槽で好気性処理された汚泥混合液は、流入水によって押し出され、浮上物分離槽に導入した。
浮上物分離槽では、好気性処理槽からの汚泥混合液を静的に保ち、浮上物(軽い汚泥成分)を比重差により分離した。固液分離槽では、浮上物が分離除去された汚泥混合液を移送され、スカム発生が防止され、固液分離槽の分離が良好となった。
浮上物は、浮上物分離槽から好気性処理槽へ移送されることにより、気泡が付着していたり、未分解の油滴を抱き込んでいたが、好気性処理槽で再度、曝気処理されることにより、汚泥粒子に付着した気泡が抜けたり、油が酸化分解され、比重が大きくなり、沈降しやすくなった。
(実施例10)
図11に示した装置を使用した。流入水は、好気性処理槽へ導入され、酵母含有活性汚泥と曝気混合した。好気性処理槽で好気性処理された汚泥混合液は、流入水によって押し出され、浮上物分離槽に導入した。
浮上物分離槽は、好気性処理槽からの汚泥混合液を静的に保ち、浮上物(軽い汚泥成分)を比重差により分離した。固液分離槽では、浮上物が分離除去された汚泥混合液を移送され、スカム発生が防止され、固液分離槽の分離が良好となった。
浮上物は、浮上物分離槽から再曝気槽へ移送されることにより、気泡が付着していたり、未分解の油滴を抱き込んでいたが、再曝気槽に導入され、再度、集中的に曝気処理されることにより、汚泥粒子に付着した気泡が抜けたり、油が酸化分解された後に、好気性処理槽へ移送したので、好気性処理槽の汚泥の比重が大きくなり、沈降しやすい汚泥が多くなった。
(実施例11)
図12に示した装置を使用した。流入水は、好気性処理槽へ導入され、酵母含有活性汚泥と曝気混合した。好気性処理槽で好気性処理された汚泥混合液は、流入水によって押し出され、浮上物分離槽に流入した。
浮上物分離槽は、好気性処理槽からの汚泥混合液を静的に保ち、浮上物(軽い汚泥成分)を比重差により分離した。固液分離槽では、浮上物が分離除去された汚泥混合液を移送され、スカム発生が防止され、固液分離槽の分離が良好となった。なお、浮上物分離槽に分離を促進する目的で緩やかに撹拌してもよく、また、不要な汚泥の堆積を防止するために、一定間隔で強く混合してもよい。
浮上物は、浮上物分離槽からそのまま、系外に排除されることで、好気性処理槽に戻した場合や、あるいは、再曝気して好気性処理槽に戻した場合より、さらに、好気性処理槽の汚泥が良好となった。
(実施例12)
図20に示した構成で、本発明の装置を用いて水産加工排水を処理した。表3に結果を示す。
電解質を分解して次亜塩素酸を発生させて、処理水中のアンモニアを分解して、窒素除去とCODcrの除去を行うことができた。さらに、電解槽からの流出水に残留する残留塩素を好気性処理槽に戻すことで好気性処理槽の酵母と活性汚泥の活性を調整することができた。あるいは、汚泥返送管に投入することで同様に酵母と活性汚泥の活性の調整をすることができた。
あるいは、図22に示すように、処理水の一部を電気分解することでやはり次亜塩素酸を生成して、処理水中のアンモニアを除去して、除去した処理水を好気性処理のラインに戻すことで固液分離後の処理水の窒素も有機物も処理が良好にできた。
あるいは、図23に示すように、好気性処理槽の流出水を電気分解して次亜塩素酸を生成することで、上記の効果に加え、汚泥(マイナスに帯電)の電荷が中和されるので、フロック形成がし易くなり、固液分離槽での沈降性が向上した。
Figure 0004351504
(実施例13)
図21に示した構成で、水産加工排水を処理した。電気分解処理は20分間とした。結果を表4に示す。
流入水の一部または全部を電気分解処理すると、流入水中には塩化物イオンなどの電解質が含まれているので、次亜塩素酸が発生する。次亜塩素酸は、流入水中のアンモニア態窒素と反応し、酸化分解されて脱窒する。一部の次亜塩素酸は、残留し、残留塩素として検出される。この残留塩素が好気性処理槽に流入することにより、活性汚泥と酵母の活性の調整ができた。
その結果、窒素除去と、CODcr除去、n−Hex抽出物質の除去も良好であった。
流入水中に電解質が不足している場合は、塩化ナトリウム等の電解質となる薬品を電解槽に必要量添加する。
Figure 0004351504
(実施例14)
図24に示す装置を使用して、流入水の一部または全量を適切な時間だけ嫌気的に保つために、嫌気槽に導き、流入水中の有機物の一部または全量が嫌気発酵し、有機酸を生じさせた。この有機酸を、従来の硫酸や塩酸の代わりに用いることで、薬品量を減少できた。さらに、汚泥が嫌気化する部位でも、硫化水素の発生を減らすことができた。
また、本実施例では、嫌気槽を経由する流入水量と、経由しない流入水量の比は、固定したが、好気性処理槽単独または好気性処理槽と嫌気槽にpH計を設け、嫌気槽を経由する流入水量と経由しない流入水量の比を制御してもよい。
しかし、嫌気槽における有機酸の生成量が必要量に達しない場合、適宜、硫酸や塩酸を添加する場合もある。
(実施例15)
図25に示す装置を使用して、嫌気槽で生じた有機酸を多量に含む流入水を汚泥返送管に導入して、必要な接触時間を確保した後、好気性処理槽に投入したところ、実施例14と同様に薬品量の削減と悪臭の低減ができた。
(実施例16)
図26に示す装置を使用して、嫌気槽へ流入水の一部または全量と、余剰汚泥の一部また全量を嫌気槽へ移送し、発酵を促進したところ、実施例14と同様に薬品量の削減と悪臭の低減ができた上に、余剰汚泥の減量化もできた。
本発明は、小規模の下水処理施設や、工場排水処理施設、油脂含有排水処理施設、高濃度有機性排水処理施設などに利用可能である。
本発明の有機性排水処理装置の一実施例を示す概略的な構成図である。 本発明の有機性排水処理装置の一実施例を示す概略的な構成図である。 本発明の有機性排水処理装置の一実施例を示す概略的な構成図である。 本発明の有機性排水処理装置の一実施例を示す概略的な構成図である。 本発明の有機性排水処理装置の一実施例を示す概略的な構成図である。 本発明の有機性排水処理装置の一実施例を示す概略的な構成図であり、好気性処理槽の構成を示した。 本発明の有機性排水処理装置の一実施例を示す概略的な構成図であり、好気性処理槽の構成を示した。 本発明の有機性排水処理装置の一実施例を示す概略的な構成図であり、好気性処理槽の構成を示した。 本発明の有機性排水処理装置の一実施例を示す概略的な構成図であり、好気性処理槽の構成を示した。 本発明の有機性排水処理装置の一実施例を示す概略的な構成図を示した。 本発明の有機性排水処理装置の一実施例を示す概略的な構成図を示した。 本発明の有機性排水処理装置の一実施例を示す概略的な構成図を示した。 生物処理ユニットの実施例を示す概略的な構成図(断面)である。 生物処理ユニットの実施例を示す概略的な構成図(断面)である。 生物処理ユニットの構成の異なる実施例を示す概略的な構成図(断面)である。 生物処理ユニットの構成の異なる実施例を示す概略的な構成図(断面)である。 生物処理ユニットの構成の異なる実施例を示す概略的な構成図(平面)である。 生物処理ユニットの構成の異なる実施例を示す概略的な構成図(平面)である。 生物処理ユニットの構成の異なる実施例を示す概略的な構成図(平面)である。 電解槽を用いた場合の実施例を示す概略的な構成図である。 電解槽を用いた場合の実施例を示す概略的な構成図である。 電解槽を用いた場合の実施例を示す概略的な構成図である。 電解槽を用いた場合の実施例を示す概略的な構成図である。 嫌気槽を備えた場合の実施例を示す概略的な構成図である。 嫌気槽を備えた場合の実施例を示す概略的な構成図である。 嫌気槽を備えた場合の実施例を示す概略的な構成図である。

Claims (7)

  1. 100mg/L以上のノルマルヘキサン抽出物質を含む有機性排水を、酵母含有活性汚泥を用いて好気性で処理する好気性処理槽と、
    該好気性処理槽から流入する好気性処理槽混合液を汚泥と処理水に分離する固液分離槽と、
    該固液分離槽で分離した前記汚泥の一部を前記好気性処理槽へ返送する汚泥返送管と、
    該汚泥返送管に設けられ、硫酸または塩酸を添加し、返送される汚泥のpHを3〜5に調整するpH調整槽と、
    前記汚泥返送管に設けられ、該pH調整槽から流出した汚泥と塩素系薬剤とを反応させて、殺菌する調整槽と、
    からなることを特徴とする有機性排水処理装置。
  2. 前記汚泥返送管に薬品注入器が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の有機性排水処理装置。
  3. 記調整槽は、電解槽であることを特徴とする請求項1および2のいずれかに記載の有機性排水処理装置。
  4. 前記好気性処理槽に複数の仕切が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の有機性排水処理装置。
  5. 前記好気性処理槽からの流出水の浮上汚泥を分離する浮上物分離槽が前記好気性処理槽と前記固液分離槽との間に設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の有機性排水処理装置。
  6. 前記好気性処理槽に簡易沈殿槽が設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の有機性排水処理装置。
  7. 前記有機性排水を導入して有機酸を生成する嫌気槽が前記好気性処理槽の前に設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の有機性排水処理装置。
JP2003311857A 2003-09-03 2003-09-03 有機性排水処理装置 Expired - Fee Related JP4351504B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003311857A JP4351504B2 (ja) 2003-09-03 2003-09-03 有機性排水処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003311857A JP4351504B2 (ja) 2003-09-03 2003-09-03 有機性排水処理装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007291512A Division JP2008049343A (ja) 2007-11-09 2007-11-09 有機性排水処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005074404A JP2005074404A (ja) 2005-03-24
JP4351504B2 true JP4351504B2 (ja) 2009-10-28

Family

ID=34413310

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003311857A Expired - Fee Related JP4351504B2 (ja) 2003-09-03 2003-09-03 有機性排水処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4351504B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4832032B2 (ja) * 2005-09-13 2011-12-07 中国電力株式会社 排水処理方法及び排水処理装置
JP2007185596A (ja) * 2006-01-12 2007-07-26 Nishihara Environment Technology Inc 有機性排水処理装置
JP4709792B2 (ja) * 2007-03-14 2011-06-22 株式会社東芝 排水処理システム
JP5725813B2 (ja) * 2010-11-29 2015-05-27 渡辺 昌規 洗米排水の固形成分の沈降方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005074404A (ja) 2005-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7332084B2 (en) Process for biological treatment of organic wastewater and apparatus therefor
US6802956B2 (en) Electrolytic treatment of aqueous media
CN106396270A (zh) 一种高浓度制药废水处理系统及处理方法
JP2008049343A (ja) 有機性排水処理装置
CN106116031A (zh) 一种屠宰废水的高效处理工艺
CN102249501B (zh) 一种发制品废水的处理装置及其处理方法
JP4907103B2 (ja) 生物処理槽の汚泥処理方法
CN111153547A (zh) 污水处理系统
JP2016043281A (ja) 浄化処理方法及び浄化槽
JP2006312124A (ja) 汚泥の処理方法
JP4351504B2 (ja) 有機性排水処理装置
KR20120064836A (ko) 순환교반기를 가진 무 배관 막 여과 생물반응조
CN103241892A (zh) 一种污水处理方法
KR20180031085A (ko) 유기성 배수의 생물 처리 방법 및 장치
JP5073369B2 (ja) 汚泥の処理方法
CN210481103U (zh) 一种基于电絮凝技术的废水净化处理系统
EP1361198A1 (en) Process for treating water and treatment plant
CN106673306A (zh) 一种高浓度难降解含氨有机废水的处理方法
JP4615530B2 (ja) 汚泥の処理方法
JP2008114209A (ja) 汚泥の処理方法
CN209522729U (zh) 一种废水电气浮高级氧化处理系统
CN115124116B (zh) 一种用于处理高氯盐有机废水的电芬顿装置及方法
JP2004089916A (ja) 有機物を含む廃水の処理方法
CN212403799U (zh) 一种针对高浓度高盐的las废水处理系统
JP2005074269A (ja) 余剰汚泥減量装置及び方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050427

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070824

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070911

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071109

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090127

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090330

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090421

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090617

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090707

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090724

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120731

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4351504

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120731

Year of fee payment: 3

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120731

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120731

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140731

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees