JP4351435B2 - ベニヤレースへの原木の供給方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ベニヤレースへの原木の供給方法に係り、詳細には、既知の原木の供給方法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ベニヤレースの稼働率の向上を図る為に、旋削する原木の芯出し処理を行う芯出し装置からベニヤレースまで原木を移送する単一の原木供給装置を用いて、順次ベニヤレースへ原木を供給するに際し、供給済の原木の旋削を終えた刃物台(鉋台)を、都度、次に供給する原木の外径に適合する箇所まで後退させる構成を採るベニヤレースへの原木の供給方法が、例えば「ベニヤレースにおける刃物台の位置決め装置」(特開昭58−188611号公報)、「レースチャージャにおける原木移送方法」(特開昭60−176720号公報)、「レースチャージャにおける原木移送方法」(特開昭60−176721号公報)、「原木の芯出し方法、芯出し供給方法およびそれらの装置」(特開平6−293002号公報)等に於て提案されているが、原木供給装置の供給速度と刃物台の後退速度との良好な相関関係について特に注目した提案は無かった。
【0003】
因に、前記原木供給装置の形式としては、例えば原木を両木口面に於て挟持すべく、原木の軸芯方向に倣って接近・離隔自在に備えられる左右一対の伸縮式又は非伸縮式の挟持部材(挟持腕)を有する移動台車を、軌道に沿わせて前後に移動させる形式、或は例えば原木を両木口面に於て挟持すべく、原木の軸芯方向に倣って接近・離隔自在に備えられる左右一対の伸縮式又は非伸縮式又は屈折式の挟持部材(挟持腕)の基端部側を枢支すると共に、原木を挟持する先端部側を前後に揺動(又は揺動及び屈折)させる形式、或は例えば原木を周面に於て把持すべく、原木の求芯方向へ接近自在及び遠心方向へ離隔自在に備えられる適数対の非伸縮式の把持部材(把持腕)を有する移動台車(芯出し装置を兼用する場合もある)を、軌道に沿わせて前後に移動させる形式等が、体表的な例として挙げられ、また原木の移送形態としては、芯出し装置とベニヤレースとの中間に、次に供給する原木を待機させる供給待機位置を設け、必要に応じて、該供給待機位置に於て次に供給する原木を暫時待機させる形態と、芯出し装置からベニヤレースへ直に原木を供給する形態とがあるが、いずれにしても、各種部材類・原木等の可動対象物の重量が、ベニヤレースの刃物台に比べれば軽いことや、或はころがり軸受の活用によって、可動対象物を移動させる際の抵抗を極めて少なく軽減することができることなどから、結果として、然程大きな容量の駆動源を用いなくても、比較的速やかに原木を移動させることが可能である。
【0004】
他方、刃物台の後退装置の形式としては、例えば歩送り用(単板削成用)の駆動源とは別途に、後退専用の駆動源を備えて、所定の早送り速度で刃物台を後退させる形式、或は例えば歩送り用の駆動源を共用するも、変速機構の活用や駆動源の回転数の制御等によって、歩送り速度よりも速い所定の早送り速度で刃物台を後退させる形式等が、体表的な例として挙げられるが、いずれにしても、付属部品を含めた刃物台の重量が、前記原木供給装置に於ける各種部材類・原木等の可動対象物の重量に比べて著しく重いことや、原木の旋削抵抗を確実に受け止めつつ正確な歩送りを保障する為に、刃物台を支持レール上に於て滑らせる移動形態を採ることなどから、結果として、かなり大きな容量の駆動源を用いても、速やかに刃物台を後退させることは決して容易でない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
述上の如き刃物台の後退装置と原木供給装置の実状の基に、適当な時期、例えば供給済の原木の旋削を終えた刃物台を、後退させ始めるのと同時期に、原木供給装置による原木の供給を開始させたとすると、外径が比較的小さい原木を供給する場合には、刃物台の後退距離が比較的短くて済み、然程時間を要せずに所望の箇所まで後退させ得るので、原木供給装置によって原木が速やかに供給されても格別問題が生じる虞はないが、外径が比較的大きい原木を供給する場合には、刃物台の後退距離が長くなって、所望の箇所まで後退させるには、比較的長い時間を要するので、原木供給装置によって原木が速やかに供給されると、該供給される原木が、後退途上の刃物台に具備された単板削成用の刃物や押圧バー等に衝突する虞が生じる。
【0006】
斯様な不都合を解消する工夫としては、例えば刃物台の後退装置の駆動源の容量を著しく巨大にして、強引に刃物台を急速後退させる対策案が考えられるが、近時の原木事情の実体、即ち、外径が比較的小さい原木が大多数であって、外径が比較的大きい原木は少数である実体に照らすと、後退装置の駆動源の容量の巨大化は、初期設備費用及び運転費用の点から無駄が多いので有効でない。また、例えば原木供給装置による原木の供給開始時期を、あらゆる外径の原木に対応できる時期まで一様に遅らせる対策案も考えられるが、前記実体に照らすと、外径が比較的小さい原木を供給する際のロスタイムの累積が多くなり、結果的に、ベニヤレースの稼働率を大幅に低下させることになるので有効でない。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記不都合を有効に解消すべく開発したものであり、具体的には、旋削する原木の芯出し処理を行う芯出し装置からベニヤレースまで原木を移送する単一の原木供給装置を用いて、順次ベニヤレースへ原木を供給するに際し、供給済の原木の旋削を終えた刃物台を、都度、次に供給する原木の外径に適合する箇所まで後退させる構成を採るベニヤレースへの原木の供給方法であって、外径が小さい原木は供給を速くし、外径が大きい原木は供給を遅くするよう、次に供給する原木の外径に適応させて原木供給装置による供給速度を調整することを特徴とするベニヤレースへの原木の供給方法(請求項1)を提案する。
【0008】
また、供給速度の調整形態をより具体化させた方法として、原木供給装置による供給速度を実質的に無段階状に調整して成る請求項1記載のベニヤレースへの原木の供給方法(請求項2)と、原木供給装置による供給速度を数段階状に調整して成る請求項1記載のベニヤレースへの原木の供給方法(請求項3)とを提案する
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面に例示した実施の一例に基づいて詳述すると、図1は、本発明に係るベニヤレースへの原木の供給方法の実施に用いる一連の装置類の概略側面説明図である。図中、1は、芯出し装置Aの一部を構成する左右一対の原木支持具であって、原木Dの左右両木口面の近傍に配設された夫々が、原木Dを支持するV字状の原木支持面1aを有し、原木Dが原木搬入コンベア(図示省略)を介して搬入される都度、後述する制御機構20の制御に基づき、制御弁2及び油圧シリンダ3の作動を得て、図示矢印方向に昇降せしめられ、所定の上昇速度を以って原木Dを規定の芯出し位置まで上昇させる。
【0010】
4は、芯出し装置Aの他の一部を構成する光電管式の原木検出器であって、常態に於ては投光管4aからの投光を受光するが、前記原木支持具1を介して上昇させられる原木Dによって、投光管4aからの投光が遮られると受光が絶たれるよう備えられており、後述する制御機構20へ原木検出信号を発信する。
【0011】
5は、原木供給装置Bの一部を構成する左右一対の非伸縮式の挟持部材であって、夫々が先端部側に原木Dを突刺する多数の突刺爪5aを有し、原木供給装置Bの他の一部を構成する支点軸6を介して、基端部側が揺動自在に枢支されると共に、全体が原木Dの軸芯方向に倣って接近・離隔自在に備えられており、前記原木支持具1を介して原木Dが規定の芯出し位置まで上昇させられる都度、後述する制御機構20の制御に基づき、制御弁7及び油圧シリンダ8の作動を得て、相互に接近せしめられ、原木Dを挟持すると共に、サーボモータ・変速機付電動機等の駆動源9の作動を得て、図示矢印a・dで示す如く(又は必要に応じて、往路に限っては、図示矢印b・cで示す如く、芯出し装置AとベニヤレースCとの中間に設けた供給待機位置に暫時待機させる動作を加えて)往復揺動せしめられ、芯出し装置AからベニヤレースCまで原木Dを移送する。
【0012】
11は、単板削成用の刃物であって、必要に応じて適時交換できるようベニヤレースCの刃物台12に具備されており、左右一対のスピンドル10によって挟持される原木Dから単板13を削成する。
【0013】
14は、原木駆動用の駆動ロールであって、外周に多数の突刺体14aを付設した丸鋸状の駆動部材14bの複数個を、軸芯方向に適宜の間隔を隔てて多列状に具備すると共に、前記突刺体14aが原木Dと単板13との双方を突刺可能な位置に具備されており、図示しない駆動源を介して図示矢印方向に回動せしめられ、刃物11の刃先直前の原木Dの外周部へ、原木Dの旋削に要する駆動力の少なくとも一部を供給する。
【0014】
15は、押圧バーであって、前記駆動ロール14に於ける駆動部材14bの列の間に位置するよう刃物台12に具備されており、原木Dと単板13との境界付近を押圧する。
【0015】
16は、歩送り用の駆動源を兼用する刃物台12の後退用の駆動源であって、サーボモータ・変速機付電動機等から成り、後述する制御機構20の制御に基づき、傘歯車等から成る連結機構17、連結杆17a、左右一対の送り螺子18等を介して、所要の歩送り速度を以って刃物台12を原木求芯方向に前進させると共に、所定の早送り速度を以って刃物台12を原木遠心方向に後退させる。
【0016】
19は、ロータリーエンコーダ等から成る刃物台12の位置検出器であって、前記駆動源16を含めた刃物台前後進用の駆動系統の作動に連動するよう備えられており、後述する制御機構20へ位置検出信号を発信する。
【0017】
20は、制御機構であって、前記一連の装置類の作動を以下の如く制御する。即ち、先ず、芯出し装置Aの制御については、原木Dが図示しない原木搬入コンベアを介して搬入される都度、制御弁2、油圧シリンダ3及び原木支持具1を介して、所定の上昇速度を以って原木Dを上昇させると共に、原木検出器4からの原木検出信号に基づいて算出した原木Dの外径の中心が、規定の芯出し位置へ至る時期に合わせて上昇を中止させ、次いで、原木供給装置Bの挟持部材5によって原木Dを挟持させた後に、制御弁2及び油圧シリンダ3を介して、原木支持具1を下降させ、次の原木Dの搬入に備えるよう制御する。
【0018】
次に、原木供給装置Bの制御については、芯出し装置Aに於て原木Dが規定の芯出し位置まで上昇した後に、制御弁7及び油圧シリンダ8を介して、左右の挟持部材5を互いに接近させて原木Dを挟持し、次いで、適当な時期、例えばベニヤレースCの刃物台12を後退させ始めるのと同時期に、駆動源9を介して、図示矢印aで示す如く、挟持部材5を往動させて、芯出し装置AからベニヤレースCまで直に原木Dを移送し、更に、ベニヤレースCのスピンドル10によって原木Dを挟持した後に、制御弁7及び油圧シリンダ8を介して、左右の挟持部材5を互いに離隔させると共に、駆動源9を介して、図示矢印dで示す如く、挟持部材5を復動させて、次の原木Dの供給に備えるよう制御する。そして而も、先に芯出し装置Aに於て算出した原木Dの外径が小さい場合は、挟持部材5の往動速度を速くし、算出した原木Dの外径が大きい場合は、挟持部材5の往動速度を遅くするよう、次に供給する原木Dの外径に適応させて、原木Dの供給速度を調整するよう制御する。
【0019】
但し、仮に芯出し処理済の原木Dが予め供給待機位置へ移動していれば、芯出し装置Aに於て次の原木Dの芯出し処理が行い得るなど、一連の装置類全体の稼働性からすると、往路の途中に供給待機位置を設ける構成を採るのが好ましく、斯様な構成を採る場合には、挟持部材5によって原木Dを挟持した後で直ちに、駆動源9を介して、図示矢印bで示す如く、挟持部材5を往動させて、予め芯出し装置Aから供給待機位置まで原木Dを移動させ、次いで、供給待機位置に於て暫時供給を待機させた後の適当な時期、例えばベニヤレースCの刃物台12を後退させ始めるのと同時期に、駆動源9を介して、図示矢印cで示す如く、挟持部材5を往動させて、供給待機位置からベニヤレースCまで原木Dを移動させるよう制御すれば足りる。尚、この場合に於ける供給速度の調整は、図示矢印cで示した、供給待機位置からベニヤレースへの移動の際に行うのが実用的であるが、必ずしも限定するものではない。また、供給速度の調整態様としては、原木の外径に厳密に適応させて、実質的に無段階状に調整する(ミクロな段階は度外視する)態様と、原木の外径を、例えば大・中・小の三規格、或は例えば特大・大・中・小の四規格等の如く、適数個の規格に判別し、各規格毎に区分して数段階状に調整する態様とが挙げられるが、いずれの態様を採っても差し支えない。
【0020】
次に、ベニヤレースCの制御については、常法通り、スピンドル10によって原木Dを挟持すると共に、スピンドル10と駆動ロール14を図示矢印方向に回動させ、且つ、駆動源16、連結機構17、送り螺子18等を介して、所要の歩送り速度を以って刃物台12を原木求芯方向に前進させるよう制御し、原木Dからの単板13の削成を始める。やがて、スピンドル10と刃物11との間隔が、限界に至った時期に、刃物台12の前進を中止して、原木Dからの単板13の削成を終了し、更に、位置検出器19からの位置検出信号に基づいて、刃物台12の現在位置を確認しつつ、駆動源16を介して、次に供給する原木Dの外径に適合する箇所まで、所定の早送り速度を以って後退させるよう制御する。
【0021】
本発明に係るベニヤレースへの原木の供給方法は、例えば前記の如く構成した一連の装置類を用いて実施するものであり、原木供給装置によってベニヤレースに原木を供給するに際し、外径が小さい原木は供給を速くし、外径が大きい原木は供給を遅くするよう、供給する原木の外径に適応させて原木供給装置による供給速度を調整するものであるから、供給される原木が、後退途上の刃物台に具備された単板削成用の刃物や押圧バー等に衝突する虞がなくなるのは勿論のこと、刃物台の後退装置の駆動源の容量を著しく巨大にして、強引に刃物台を急速後退させる必要がないので、総じて、ベニヤレースに係る初期設備費用及び運転費用の軽減化が図り得ると共に、外径が比較的小さい原木を供給する際のロスタイムがないので、ベニヤレースの稼働率を大幅に低下させる虞もない。また、斯様に単一の原木供給装置による供給速度を調整する構成によると、原木径の大小に都合良く適応する多様な供給速度の調整が、簡単な構造を以って実現できるのみならず、副次的には、原木供給装置自体の供給用の駆動源の容量も小さくて差し支えないので、原木供給装置に係る諸費用も総じて軽減化することができる。
【0022】
尚、前記実施例に例示した一連の装置類は、単に一例を挙げたものであって、本発明の実施に用い得る装置類としては、前記実施例に例示した形式に限るものではなく、先記公報に開示された他の形式の装置類を含めて、従来公知の種々の形式の装置類が、本発明の実施に用い得る装置類として挙げられるので、以下、それら他の形式の装置類について若干言及する。
【0023】
先ず、芯出し装置の形式としては、先記特開昭58−188611号公報に開示される如く、V字状の原木当接面を有する上下適数対の芯出し部材を、搬入コンベアを介して搬入される原木の上下へ相互に接近・離隔自在に備え、該芯出し部材によって原木を上下から周面に於て把持することにより、機械的に原木の芯出しを行うと共に、芯出し後の原木の外周に当接する計測具を有する計測機構を別途に備えて、原木の外径を計測する形式、或は先記特開昭60−176720号公報に開示される如く、イメージセンサ等から成る原木径検出装置を用いて、搬入コンベアによって搬入する過程で予め原木の外径を計測し、該計測値に基づいて、前記実施例の芯出し装置に於ける原木支持具に相当する原木受台を規定の芯出し位置まで上昇させる形式の外に、例えば「原木の芯出し方法並びに装置」(特開昭47−25778号公報)に開示される如く、個別に上下・前後へ移動自在な左右一対の原木支持部材を備えると共に、該原木支持部材上に搬入した原木の両木口面の外径の中心を基準の芯出し位置に合わせるよう、前記原木支持部材を介して原木の左右の木口部を各別に上下・前後へ移動させて芯出し、併せてイメージセンサ等から成る原木径検出装置を用いて原木の外径を計測する形式、或は例えば「原木木口のマーク位置検出装置」(特開2001−310308号公報)に開示される如く、個別に上下・前後へ移動自在な左右一対の原木支持部材を備え、予め両木口の所望の回転中心に中心孔等の中心印を付けた原木を、前記原木支持部材上に搬入すると共に、原木の両木口の側方に夫々備えたイメージセンサ等から成る原木端面捜査装置を用いて、原木の両木口の中心印と外径とを捜査し、前記原木支持部材を介して原木の左右の木口部を各別に上下・前後へ移動させて、前記中心印を規定の芯出し中心位置に合致させる形式等が、芯出し装置自体に於て芯出し処理を全て完了する形式の代表例として挙げられる。
【0024】
一方、芯出し処理全体の内の少なくとも一部の処理を、原木供給装置に負担させる形式の代表例としては、先記特開平6−293002号公報に開示される如く、原木を仮軸芯で保持して回転させると共に、原木の軸芯方向の適宜長さの区画毎に於て、原木断面の輪郭を検知する接触式又は非接触式の輪郭検知器を有する輪郭検知機構を備えて、各箇所毎の原木断面の輪郭を検知し、検知した各原木断面の輪郭に基づき、改めて当該原木の好適な回転中心と、該回転中心に対応する最大回転半径を確定する処理のみを行い、確定した回転中心をベニヤレースのスピンドルの軸芯に一致させる処理は、全て原木供給装置に負担させる形式の外に、例えば「ベニヤレースにおける芯出し方法およびチャージヤー」(特開昭58−177303号公報)に開示される如く、原木を仮軸芯で保持して回転させると共に、原木の軸芯方向の適数箇所に於て、原木断面を多角形として検知する非接触式の輪郭検知器を有する輪郭検知機構と、原木凹所の深さを検知する深さ検知機構とを備えて、適数箇所の原木断面の輪郭と原木凹所の深さを検知し、検知した原木断面の輪郭と原木凹所の深さと基づき、該原木の好適な回転中心を確定する処理のみを行い、確定した回転中心をベニヤレースのスピンドルの軸芯に一致させる処理は、全て原木供給装置に負担させる形式、或は例えば「レースチャージャ」(特開平11−58327号公報)に開示される如く、原木を仮軸芯で保持して回転させると共に、原木の軸芯方向の適数箇所に於て原木断面の輪郭を検知する非接触式の輪郭検知器を有する輪郭検知機構を備えて、各箇所毎の原木断面の輪郭を検知し、検知した各原木断面の輪郭に基づき、改めて当該原木の好適な回転中心を確定する処理を行い、確定した回転中心をベニヤレースのスピンドルの軸芯に一致させる処理の内で、原木供給装置の保持アームの伸縮方向と交わる方向に対する補正処理は、原木を仮軸芯で保持して回転させる芯出しスピンドルの移動によって行い、残りの原木供給装置の保持アームの伸縮方向に対する補正処理は、該保持アームの伸縮によって行う形式等が挙げられ、いずれの形式も本発明の実施に適用可能である。
【0025】
尚、前記芯出し装置の一部を構成する原木径検出装置(名称・呼称は、必ずしも原木径検出装置に統一されていないが、便宜上、実質的に原木の外径を検出する装置・機構を、原木径検出装置と総称する)の形態は、刃物台の後退位置と密接に関連する要素であって、例えば前記特開昭58−177303号公報に開示される原木径検出装置(輪郭検知機構)の如く、実質的に原木の外周の全域を対象として外径を検出する場合には、検出された外径(実質的には回転半径)に該当する位置まで刃物台を後退させれば足りるが、その他の公報に開示される原木径検出装置の如く、原木の外周の一部を対象として外径(半径の場合もある)を検出する場合には、未検出部分の誤差を考慮して、原木径検出装置によって検出された外径(又は回転半径)よりも若干余分に刃物台を後退させる必要があり、本発明に於ける原木の外径に適合する箇所とは、必ずしも原木径検出装置によって検出された外径(又は回転半径)に丁度見合う箇所に限定するものではなく、相応の余裕を有する箇所をも含むものである。
【0026】
次に、原木供給装置の形式としては、前記実施例と同じ構成で成る先記特開昭58−188611号公報に開示される如き形式や、先記特開昭60−176720号公報に開示される如く、原木の軸芯方向に倣って接近・離隔自在に備えられる左右一対の挟持部材(挟持腕)を有する移動台車を、軌道に沿わせて前後に移動させる形式の如く、既に芯出し装置に於て芯出し処理された原木を、都度、規定通りの軌跡に倣って反復移送する形式と、先記特開平6−293002号公報に開示される如く、原木の軸芯方向に倣って接近・離隔自在に備えられる左右一対の伸縮自在な挟持部材(挟持腕)を、挟持した原木の回転中心に応じて、都度、左右各別に前後に揺動及び伸縮させる形式や、例えば「レースチャージャ」(特開昭60−13506号公報)に開示される如く、原木の軸芯方向に倣って接近・離隔自在に備えられる左右一対の挟持部材(挟持腕)を有する移動台車の軌道の一部を左右各別に昇降自在に、且つ前記移動台車のストッパを左右各別に前後動自在に備えて、挟持した原木の回転中心に応じて、都度、移動台車の挟持移動開始位置又は移動停止位置を、左右各別に上下に昇降及び前後に変動させる形式の如く、芯出し装置に於て確定された原木の回転中心を、ベニヤレースのスピンドルの軸芯に一致させる処理の少なくとも一部を負担して行う形式とが挙げられ、いずれの形式も本発明の実施に適用可能であり、更に、特異な例として、例えば「ロータリーレースに於ける剥心の自動芯出しクランプ装置」(特開昭56−11206号公報)に開示される如く、原木を周面に於て把持すべく、原木の求芯方向へ接近自在及び遠心方向へ離隔自在に備えられる適数対の非伸縮式の把持部材(把持腕)を有する芯出し装置兼用の移動台車を、軌道に沿わせて前後に移動させる形式も、本発明の実施に適用可能である。
【0027】
また、ベニヤレースの形式としては、前記実施例と同じ構成で成る先記特開昭58−188611号公報に開示される如き形式の外に、例えば「ベニヤレースにおける原木旋削の中止方法」(特開平2−111502号公報)に開示される如く、原木の旋削に要する駆動力の全てを、専らスピンドルから供給する形式、或は例えば「原木駆動ロールおよびベニヤース」(特開平3−207601号公報)に開示される如く、スピンドルと併せて、刃物台とは異なる方向から原木を押圧すべく、原木の求芯方向へ接近自在及び遠心方向へ離隔自在に備えた原木駆動ロールからも、原木の旋削に要する駆動力を供給する形式、或は例えば「スピンドルレス切削方式ベニヤレースにおけるベニヤ単板の切削方法及び該スピンドルレス切削方式ベニヤレース」(特開平9−76207号公報)に開示される如く、前記実施例と同じ構成に加えて、刃物台とは異なる少なくとも二つの方向から原木を保持すべく、複数本の保持ロールを原木の求芯方向へ接近自在及び遠心方向へ離隔自在に備えると共に、必要に応じては、少なくとも一本の保持ロールを駆動可能に構成し、所望時期に、スピンドルによる原木の挟持(及び駆動)を開放する形式等が代表的な形式として挙げられ、いずれの形式も本発明の実施に適用可能である。
【0028】
【発明の効果】
以上明らかな如く、本発明に係るベニヤレースへの原木の供給方法によれば、供給される原木が、後退途上の刃物台に具備された単板削成用の刃物や押圧バー等に衝突する虞がなくなるのは勿論のこと、総じて、ベニヤレースに係る初期設備費用及び運転費用の軽減化が図り得ると共に、ベニヤレースの稼働率を大幅に低下させる虞もなく、また、原木供給装置に係る諸費用も総じて軽減化することができるなど、本発明の実用的経済性は甚だ優れるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るベニヤレースへの原木の供給方法の実施に用いる一連の装置類の概略側面説明図である。
【符号の説明】
A :芯出し装置
B :原木供給装置
C :ベニヤレース
D :原木
1 :原木支持具
2・7:制御弁
3・8:油圧シリンダ
4 :原木検出器
5 :挟持部材
9 :挟持部材の揺動用の駆動源
10 :スピンドル
11 :単板削成用の刃物
12 :刃物台
13 :単板
14 :原木駆動用の駆動ロール
16 :歩送り用の駆動源を兼用する刃物台の後退用の駆動源
18 :送り螺子
20 :制御機構

Claims (3)

  1. 旋削する原木の芯出し処理を行う芯出し装置からベニヤレースまで原木を移送する単一の原木供給装置を用いて、順次ベニヤレースへ原木を供給するに際し、供給済の原木の旋削を終えた刃物台を、都度、次に供給する原木の外径に適合する箇所まで後退させる構成を採るベニヤレースへの原木の供給方法であって、外径が小さい原木は供給を速くし、外径が大きい原木は供給を遅くするよう、次に供給する原木の外径に適応させて原木供給装置による供給速度を調整することを特徴とするベニヤレースへの原木の供給方法。
  2. 原木供給装置による供給速度を実質的に無段階状に調整して成る請求項1記載のベニヤレースへの原木の供給方法。
  3. 原木供給装置による供給速度を数段階状に調整して成る請求項1記載のベニヤレースへの原木の供給方法。
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