JP4350578B2 - インホイールモータ搭載全輪駆動車及びその制駆動方法 - Google Patents

インホイールモータ搭載全輪駆動車及びその制駆動方法 Download PDF

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Description

本発明は、全輪駆動車に関するもので、特に、前輪または後輪のどちらか一方を内燃機関で駆動し、他方を車輪部に搭載された電気モータにより駆動するタイプの全輪駆動車とその制駆動方法に関する。
従来、前輪駆動車を基本として全輪駆動車化する場合には、例えば、図6(a)に示すように、非駆動輪である後輪部にドライブシャフト41a、トランスファデファレンシャル(デフ)41b、プロペラシャフト41c、トランスファ41dなどの動力伝達機構41を追加して、内燃機関42からの駆動力を後輪40R,40Rに伝達するようにしていた。このような手法は一般的に広く用いられている方法であるが、同種の車輌であっても、上記の部品を車輌に追加するスペースを確保するために、全輪駆動用の車体40を別に用意する必要があるだけでなく、搭載部品が増えるため、居住空間が減少してしまうといった問題点があった。
そこで、近年、図6(b)に示すような、内燃機関42に発電機43を取付け、内燃機関42にて前輪40F,40Fを駆動しつつ、上記発電機43で発生した電力により、上記内燃機関42とは独立して、車体40の後部に搭載された電気モータ44を用いて後輪40R,40Rを駆動させる方式の全輪駆動車が提案されている。なお、同図において、符号44Cは上記電気モータ44を制御するモータコントローラである。この方式は、車体40の前部から車体40の後部に動力を伝達するトランスファ41dやプロペラシャフト41cなどが不要となるため、居住空間の拡大が図れるとともに、車輌重量を軽減できるというメリットがある。
一方、図6(c)に示すように、車体40の後部に搭載されているモータ44を車輌バネ下に搭載してインホイールモータとすれば、更に、デフ41bやドライブシャフト41aがなどが不要となるため、車輌の居住空間を飛躍的に増大させることができる。また、図6(d)に示すように、前輪40F,40Fをハイブリット化する際にも、モータ44を前輪のバネ下に搭載すれば、車輌の居住空間を増大させることができる。
しかしながら、周知の通り、一般的なインホイールモータ車では、モータ44が車輌バネ下部に固定的に取付けられていることからバネ下質量が大きくなり、そのため、上記図6(a),(b)に示した構成の全輪駆動車に比べて、後輪40R,40R側の乗り心地性とタイヤ接地性とが悪化するという問題点を抱えることになる。
これに対して、図7に示すような、インホイールモータ3のステータ3Sを支持する非回転側ケース3aを、直動ガイド51を介して互いに車輌の上下方向に作動方向が限定され、かつ、車輌の上下方向に作動するバネ52及びダンパ53により結合された2枚のプレート54,55を備えた緩衝機構50を介して足回り部品であるナックル5に対して弾性支持するとともに、ロータ3Rを支持する回転側ケース3bとホイール2とを、複数枚の中空円盤状のプレート61A〜61Cと、隣接する上記プレート61A,61B及びプレート61B,61C間を結合するとともに、上記隣接するプレート61A,61B及びプレート61B,61Cを互いに円盤のラジアル方向に案内する直動ガイド62A,62Bとを備えたフレキシブルカップリング60により結合する構成のインホイールモータシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このように、インホイールモータを車輌バネ下部に取付ける際に、上記モータ3を、弾性要素と粘性要素を介して車輌バネ下部に支持させるような構造とすれば、インホイールモータ3自身はバネ下質量とはならず、バネ下の振動を低減するダイナミックダンパ装置として作動することになるので、接地性は逆に向上する。
国際公開第02/83446号パンフレット
上記図7のインホイールモータ3を従動輪に装着した場合、上記モータ3は、回転方向に対しては、ホイール2に固定されているため、上記モータ3は、後輪での駆動が特に必要のない場合でも回転しつづけるので、いわゆるフルタイム4WDの形式をとることになる。
ところで、上記モータ3を全駆動領域で使用せず、例えば、低μ路での発進時のアシストとしてのみ使用するというような、用途を限定して使用する場合には、未使用時には上記ホイール2と上記モータ3間の動力伝達路を切り離す必要が生じてくる。しかしながら、上記構成のインホイールモータ3を従動輪に装着したシステムにおいては、上記動力伝達機構をスムーズに断続する動力断続手段については、本出願人の知るところでは、提案されてはいない。
本発明の目的は、モータアシストが必要な場合のみモータを駆動させることのできる動力断続手段を備えたインホイールモータ搭載全輪駆動車とその制駆動方法を提供することにある。
の請求項1に記載の発明は、内燃機関の回転力により前輪または後輪のどちらか一方を駆動する車輌の非駆動輪に搭載された、補助駆動用の電気モータが、上記非駆動輪のバネ下部に対して、粘性要素及び弾性要素により上下方向に支持された構造のインホイールモータと、上記モータの回転を上記非駆動輪のホイールに伝達する動力伝達機構と、上記モータとホイールとの連結を断続する動力断続手段とを備えたインホイールモータ搭載全輪駆動車であって、上記動力伝達機構を、上記モータのロータと上記ホイールとを連結する、複数枚の中空円盤状のプレートと、隣接する中空円盤状のプレート間を結合するガイド部材とを備えた構成とし、上記動力断続手段を、上記動力伝達機構のホイールと連結される側のプレートを、ブレーキディスクの周方向に回転可能なローラとブレーキディスクとにより両側から挟み込む構成としたことを特徴とするものである
請求項に記載の発明は、請求項1に記載のインホイールモータ搭載全輪駆動車において、上記動力伝達機構を、2枚の中空円盤状のプレートを、ロータ周方向に配置された、表裏で作動方向が直交する複数のクロスガイドにより結合する構成としたものである。
請求項に記載の発明は、請求項1に記載のインホイールモータ搭載全輪駆動車において、上記動力伝達機構のホイールと連結される側のプレートを、ブレーキディスクとともにブレーキキャリパで両側から挟み込む構成の制動手段を設けたものである。
請求項に記載の発明は、請求項〜請求項のいずれかに記載のインホイールモータ搭載全輪駆動車において、上記動力伝達機構のホイールと連結される側のプレートのブレーキディスクとの摺動面に高い摩擦力を有する部材を取付けたものである。
また、請求項に記載の発明は、内燃機関の回転力により前輪または後輪のどちらか一方を駆動する車輌の非駆動輪に、補助駆動用の電気モータが、上記非駆動輪のバネ下部に対して、粘性要素及び弾性要素により上下方向に支持され、かつ、上記モータのロータとホイールとが、複数枚の中空円盤状のプレートと、隣接する上記プレート間を結合するガイド部材とを備えた動力伝達機構を介して連結された構造のインホイールモータを搭載した全輪駆動車を制駆動する際に、上記動力伝達機構のホイールと連結される側のプレートである動力伝達用プレートを、ブレーキディスクの周方向に回転可能なローラとブレーキディスクとにより両側から挟み込む構成の動力断続手段を設け、モータアシストが必要な場合のみ、上記動力伝達用プレートを上記ローラと上記ブレーキディスクとにより両側から挟み込んで、上記モータの回転力を上記ホイールに伝達することで、上記モータの回転力により上記非駆動輪を駆動し、上記動力伝達用プレートを、ブレーキディスクとともにブレーキキャリパで両側から挟み込むことで、上記ホイールの回転を制動するようにしたことを特徴とするものである
本発明によれば、内燃機関の回転力により前輪または後輪のどちらか一方を駆動する車輌の非駆動輪に、補助駆動用の電気モータが、上記非駆動輪のバネ下部に対して、粘性要素及び弾性要素により上下方向に支持された構造のインホイールモータを搭載して上記車輌を全輪駆動車とするとともに、上記モータの動力をホイールに伝達する、ロータとホイールとを、複数枚の中空円盤状のプレートと、隣接する上記プレート間を結合するガイド部材とを備えた動力伝達機構と、上記動力伝達機構のホイールと連結される側のプレートである動力伝達用プレートを、ブレーキディスクの周方向に回転可能なローラとブレーキディスクとにより両側から挟み込む構成の動力断続手段を設けて、モータアシストが必要な場合のみ上記モータを駆動するとともに、上記動力伝達用プレートを上記ローラと上記ブレーキディスクとにより両側から挟み込んで、上記モータの回転力を上記ホイールに伝達するようにしたので、簡単な構成でモータからホイールに動力を伝達することができるとともに、駆動ロスが低減されるので、燃費効率を向上させることができる
更に、上記インホイールモータは、車輌のバネ下部に対して、粘性要素及び弾性要素により上下方向に支持されているので、バネ下振動が低減され、従来のインホイールモータの問題点であった接地性の悪さが改善される。このとき、モータロータ軸とホイール軸とは相対的に偏心するが、動力伝達機構として、2枚のプレートでクロスガイドを挟み込んだ構造の動力伝達機構を用いれば、上記偏心を吸収しながらモータの回転力を確実にホイールに伝達することができる。
また、上記ホイールと連結される側のプレートをブレーキディスクとともにブレーキキャリパで両側から挟み込む構造として、ブレーキキャリパのブレーキパットとブレーキディスク間、ブレーキディスクとホイールに連結される側のプレート間、及び、上記プレートと上記ブレーキパット間にて摩擦力を発生させるようにすれば、簡単な構成で、確実に制動力を得ることができる。このとき、上記ホイールと連結される側のプレートのブレーキディスクとの摺動面に、ブレーキパット材のような高い摩擦力を有する摩擦材を配置すれば、動力を更に確実に伝達することができる。
以下、本発明の最良の形態について、図面に基づき説明する。
図1は、本最良の形態に係わるインホイールモータシステムの構成を示す図で、同図において、1はタイヤ、2はリム2aとホイールディスク2bとから成るホイール、3は半径方向に対して内側に設けられた非回転側ケース3aに固定されたモータステータ(以下、ステータという)3Sと、半径方向に対して外側に設けられ、軸受け3jを介して上記非回転側ケース3aに対して回転可能に接合された回転側ケース3bに固定されたモータロータ(以下、ロータという)3Rとを備えたアウターロータ型のインホイールモータである。
4はホイール2とその回転軸において連結されたハブ部、5は上下のサスペンションアーム6a,6bに連結されるナックル、7はショックアブゾーバ等から成るサスペンション部材、8は上記ハブ部4に装着されたブレーキディスク、9Aは本発明によるローラ付キャリパ、9Bはブレーキキャリパである。
また、10はモータの非回転側ケース3aを、車輌の足回り部品であるナックル5に対して、車輌の上下方向及び前後方向に粘性要素及び弾性要素により支持する緩衝機構、20はモータの回転側ケース3bに取付けられた中空円盤状のモータ側プレート21とホイール2に連結される側のプレートである動力伝達用プレート22とを表裏で作動方向が直交するように配置された複数個のクロスガイド23により結合した動力伝達機構で、モータ3の回転力を、上記ブレーキディスク8及びハブ部4を介して、ホイール2に伝達する。
ローラ付キャリパ9Aは、図2に示すように、その内壁側の上記ブレーキディスク8に対向する位置に、ブレーキディスク8の周方向に回転可能なローラ91と、上記ローラ91をブレーキディスク8方向に押し付けるためのピストン92とを備えたローラ付きピストン93とを備えている。
また、ブレーキキャリパ9Bは、その内壁側の上記ブレーキディスク8に対向する位置に設けられた摩擦材から成るブレーキパット94と、このブレーキパット94をブレーキディスク8に押し付けるためのピストン95とを備えている。
本例では、上記動力伝達機構20の動力伝達用プレート22に、動力伝達用連結部材24を取付け、この連結部材24をブレーキディスク8と上記ローラ91とにより両側から挟み込むことにより、上記モータ3の回転力を、ハブ部4を介して、ホイール2に伝達する。また、上記連結部材24をブレーキディスク8と上記ブレーキパット94とにより両側から挟み込むことにより、上記ホイール2の回転を制動する。
上記連結部材24は、詳細には、動力伝達用プレート22からブレーキディスク8方向に突出する水平片24aとこの水平片から上記ブレーキディスク8の延長方向に平行に延長する垂直片24bとを備えたもので、この垂直片24bの上記ブレーキディスク8側に、ブレーキパット材のような高い摩擦力を有する摩擦材24cが取付けられている。
本例の動力断続手段は、上記動力伝達用プレート22に取付けられた上記連結部材24と、上記ローラ付きピストン93と、ブレーキディスク8とにより構成され、制動手段は、上記連結部材24と上記ローラ付きピストン93とブレーキディスク8とブレーキパット94とにより構成される。
なお、上記連結部材24は、ハブ部4にベアリング24kを介して連結されており、上記モータ3の動力は、モータ側プレート21及び動力伝達用プレート22から直接ホイール2に伝達されるのではなく、ハブ部4に装着されたブレーキディスク8を介して伝達される。
上記緩衝機構10は、図4にも示すように、非回転側ケース3aを、中央に切り欠き部11hが形成された円盤状のモータ取付部材11の外周部に取付け、このモータ取付部材11と前後方向に長軸を有するモータ上下支持部材12とを、車輌上下方向に案内するスライドガイド13Gに装着されたバネ部材から成るダンパ13と、車輌上下方向に案内する直動ガイド14Aとを介して結合するとともに、上記モータ上下支持部材12と固定部であるナックル5に取付けられる中空円盤状のナックル取付部材15とを、弾性体16と車輌前後方向に案内する直動ガイド14Bとにより結合したもので、これにより、インホイールモータ3は、車輌の足回り部品であるナックル5に対して、粘性要素及び弾性要素により、上下方向に支持されるので、インホイールモータ3を車輌バネ下部に対してフローティングマウントすることができるとともに、モータ軸と車輪軸とは別々に車輌前後方向にも揺動可能となるので、タイヤ前後力変動も減少させることができる。したがって、凹凸路走行時のバネ下振動が低減され、タイヤの最小接地荷重が引き上げられるだけでなく、車輌前後方向の振動も低減できるので、走破性能が向上するとともに、乗り心地性についても向上する。
次に、動力伝達機構20について説明する。
上記動力伝達機構20に用いられるクロスガイド23は、図5(a)に示すように、モータ側プレート21に装着されるビーム状の部材である第1のガイドレール23Aと、動力伝達用プレート22に配置される第2のガイドレール23Bと、上面及び下面にそれぞれ案内溝23a,23bが設けられたクロスガイド本体23Cとを備えたもので、第1のガイドレール23Aと第2のガイドレール23Bとは、クロスガイド本体23Cの案内溝23a,23bに沿って互いに直交する方向に稼動することができる。
本例では、図5(b)に示すように、モータ側プレート21と動力伝達用プレート22との間に、上記クロスガイド23を4個等間隔(90°間隔)に配置するとともに、上記各クロスガイド23の第1のガイドレール23Aを、その稼動方向が全て上記プレート21の径方向に対して45°方向になるように配置している。したがって、第1のガイドレール23Aの各稼動方向は全て同方向(45°方向)を向き、第2のガイドレール23Bのそれぞれの稼動方向は、上記各第1のガイドレール23Aの稼動方向に対してそれぞれ直交する方向となる。これにより、インホイールモータ3の回転側ケース3bからの回転力は、まず、モータ側プレート21を介して、第1のガイドレール23Aに入力され、この第1のガイドレール23Aに入力された周方向の力はクロスガイド本体23Cを通して、第2のガイドレール23Bに伝達され、これにより、動力伝達用プレート22が回転し、この回転が、ブレーキディスク8及びハブ部4を介して、上記ホイール2に伝達される。
このとき、クロスガイド本体23Cには、第1のガイドレール23Aからの入力と第2のガイドレール23Bからの反作用によって、周方向に回転する力と径方向外側に押し出される力とが作用する。しかし、第1のガイドレール23Aと第2のガイドレール23Bとは回転する方向に動くが、常に互いに直交した方向を保とうとするため、上記クロスガイド23を径方向外側に押し出そうとする力は、クロスガイド本体23Cの捩れ反力と釣り合う。その結果、複数のクロスガイド23のみで偏心を吸収することができる。
本最良の形態では、上記モータ3を上記緩衝機構10により弾性支持しているため、モータロータ軸とホイール軸とは相対的に偏心するが、ロータ3Rとホイール2とを上記動力伝達機構20を用いて結合させることにより、上記のような偏心が生じた場合でも、ロータ3Rからのトルクをスムーズにホイール2に伝達させることができる。
次に、モータ動力の伝達方法及び切り離し方法について説明する。
低μ路での発進時のようにモータアシストが必要な場合には、ローラ付キャリパ9Aのローラ付きピストン93のピストン92を稼動させて、ローラ91,91をブレーキディスク8側に突出させ、動力伝達用プレート22の連結部材24とブレーキディスク8とを上記ローラ91,91で挟み込む。このとき、ローラ91と連結部材24間、及び、ローラ91とブレーキディスク8間には摩擦が発生しないので、連結部材24もブレーキディスク8もそのまま回転する。
一方、動力伝達用プレート22とブレーキディスク8との間には挟み込みの摩擦力が発生するので、上記動力伝達用プレート22と上記ブレーキディスク8とはともに回転する。本例では、上記連結部材24とブレーキディスク8との摺動面である垂直片24bのブレーキディスク8側に、ブレーキパット材のような高い摩擦力を有する摩擦材24cを取付けているので、上記動力伝達用プレート22とブレーキディスク8とは滑ることなく、一体に回転する。したがって、モータ3からの回転力を確実にホイール2に伝達することができる。
また、車輌の速度が上がりアシストが不要となったときには、上記ローラ91,91を解放すれば、容易に動力の伝達を断ち切ることができる。なお、車輌が安定に走行している時に、モータ3を稼動させずに(モータ3に通電せずに)、上記連結部材24をブレーキディスク8と上記ローラ91とにより両側から挟み込み、ホイール2の回転力により上記モータ3を回転させれば、上記モータ3を発電機として使用することも可能であり、更に、バッテリー等に導通させて、減速・制動時に回生ブレーキとして適用することもできる。
また、制動時には、ブレーキキャリパ9Bのピストン95を稼動させて、ブレーキパット94,94をブレーキディスク8側に突出させ、動力伝達用プレート22の連結部材24とブレーキディスク8とを上記ローラ91,91で挟み込むようにすれば、ブレーキパット94とブレーキディスク8間、ブレーキディスク8と動力伝達用プレート22間、動力伝達用プレート22と上記ブレーキパット94間にて摩擦力を発生させ、制動力を得ることができる。また、連結部材24の垂直片24bには摩擦材24cを取付けられているので、動力伝達用プレート22とブレーキディスク8との回転を確実に制動することができる。
このように、本最良の形態では、インホイールモータ3とホイール2とを、モータの回転側ケース3bに取付けられたモータ側プレート21とモータ3の回転力を伝達する動力伝達用プレート22とを表裏で作動方向が直交するように配置された複数個のクロスガイド23により結合した動力伝達機構20により結合するとともに、上記動力伝達用プレート22に、動力伝達用連結部材24を取付け、この連結部材24をブレーキディスク8と、ローラ付キャリパ9Aに設けられた、上記ブレーキディスク8の周方向に回転可能なローラ91とにより両側から挟み込む構成の動力断続手段を設けて、モータアシストが必要な場合のみ、上記インホイールモータ3を駆動させるようにしたので、駆動ロスが低減され燃費効率を向上させることができる。
また、連結部材24をブレーキディスク8とともにブレーキキャリパ9Bで両側から挟み込む構造の制動手段を設けたので、簡単な構成で、確実に制動力を得ることができる。
更に、上記モータ3を、粘性要素及び弾性要素を備えた緩衝機構10により、車輌のバネ下部に対して支持し、ダイナミックダンパ装置として作動するようにしたので、タイヤの接地性能を高めることができるとともに、凹凸路走行時のバネ下振動を大幅に低減することができるので、安全性が高く、かつ、乗り心地性に優れたインホイールモータ搭載全輪駆動車を得ることができる。
なお、上記最良の形態では、2枚のプレート21,22を表裏で作動方向が直交するように配置された複数個のクロスガイド23により結合した構成の動力伝達機構20に動力断続手段を設けて、インホイールモータ3の動力を伝達したり切り離したりしたりしたが、本発明の動力断続手段は、図7に示した従来のフレキシブルカップリング60のような、モータロータとホイールとを、複数枚の中空円盤状のプレートと、隣接する上記プレート間を結合するガイド部材とを備えた他の動力伝達機構により連結した構成のインホイールモータを搭載する場合にも適用可能である。
また、緩衝機構についても、上記構成の緩衝機構10に限らず、インホイールモータ3を車輌バネ下部に対して、粘性要素及び弾性要素により上下方向に支持する構成のものであればよい。
以上説明したように本発明によれば、モータアシストが必要な場合のみモータを駆動して、モータからホイールに動力を伝達することができるようにしたので、駆動ロスが低減され燃費効率を向上させることができるとともに、インホイールモータを車輌のバネ下部に対して、粘性要素及び弾性要素によりに支持して、上記モータをダイナミックダンパ装置として作動させるようにしたので、安全性が高く、かつ、乗り心地性のよいインホイールモータ搭載全輪駆動車を実現することができる。
本発明の最良の形態に係わるインホイールモータ搭載全輪駆動車の、インホイールモータにより駆動される側の車輪部の構成を示す図である。 本最良の形態に係わる動力断続手段の構成を示す図である。 本最良の形態に係わる制動手段の構成を示す図である。 本最良の形態に係わる緩衝機構の構成を示す図である。 本最良の形態に係わる動力伝達機構の構成を示す図である。 従来のダイナミックダンパ型インホイールモータの構成を示す図である。 従来の全輪駆動車の構成を示す図である。
符号の説明
1 タイヤ、2 ホイール、2a リム、2b ホイールディスク、
3 インホイールモータ、3R モータロータ、3S モータステータ、
3a 非回転側ケース、3b 回転側ケース、3j 軸受け、4 ハブ部、
5 ナックル、6a,6b サスペンションアーム、7 サスペンション部材、
8 ブレーキディスク、9A ローラ付キャリパ、9B ブレーキキャリパ、
10 緩衝機構、20 動力伝達機構、21 モータ側プレート、
22 動力伝達用プレート、23 クロスガイド、24 動力伝達用連結部材、
24a 水平片、24b 垂直片、24c 摩擦材、24k ベアリング、
91 ローラ、92,95 ピストン、93 ローラ付きピストン、
94 ブレーキパット。

Claims (5)

  1. 内燃機関の回転力により前輪または後輪のどちらか一方を駆動する車輌の非駆動輪に搭載された、補助駆動用の電気モータが、上記非駆動輪のバネ下部に対して、粘性要素及び弾性要素により上下方向に支持された構造のインホイールモータと、
    上記モータの回転を上記非駆動輪のホイールに伝達する動力伝達機構と、
    上記モータとホイールとの連結を断続する動力断続手段とを備えたインホイールモータ搭載全輪駆動車であって、
    上記動力伝達機構を、上記モータのロータと上記ホイールとを連結する、複数枚の中空円盤状のプレートと、隣接する中空円盤状のプレート間を結合するガイド部材とを備えた構成とし、
    上記動力断続手段を、上記動力伝達機構のホイールと連結される側のプレートを、ブレーキディスクの周方向に回転可能なローラとブレーキディスクとにより両側から挟み込む構成としたことを特徴とするインホイールモータ搭載全輪駆動車。
  2. 上記動力伝達機構を、2枚の中空円盤状のプレートを、ロータ周方向に配置された、表裏で作動方向が直交する複数のクロスガイドにより結合する構成としたことを特徴とする請求項1に記載のインホイールモータ搭載全輪駆動車。
  3. 上記動力伝達機構のホイールと連結される側のプレートを、ブレーキディスクとともにブレーキキャリパで両側から挟み込む構成の制動手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載のインホイールモータ搭載全輪駆動車。
  4. 上記動力伝達機構のホイールと連結される側のプレートのブレーキディスクとの摺動面に高い摩擦力を有する部材を取付けたことを特徴とする請求項〜請求項のいずれかに記載のインホイールモータ搭載全輪駆動車。
  5. 内燃機関の回転力により前輪または後輪のどちらか一方を駆動する車輌の非駆動輪に、補助駆動用の電気モータが、上記非駆動輪のバネ下部に対して、粘性要素及び弾性要素により上下方向に支持され、かつ、上記モータのロータとホイールとが、複数枚の中空円盤状のプレートと、隣接する上記プレート間を結合するガイド部材とを備えた動力伝達機構を介して連結された構造のインホイールモータを搭載した全輪駆動車を制駆動する際に、上記動力伝達機構のホイールと連結される側のプレートである動力伝達用プレートを、ブレーキディスクの周方向に回転可能なローラとブレーキディスクとにより両側から挟み込む構成の動力断続手段を設け、モータアシストが必要な場合のみ、上記動力伝達用プレートを上記ローラと上記ブレーキディスクとにより両側から挟み込んで、上記モータの回転力を上記ホイールに伝達することで、上記モータの回転力により上記非駆動輪を駆動し、上記動力伝達用プレートを、ブレーキディスクとともにブレーキキャリパで両側から挟み込むことで、上記ホイールの回転を制動するようにしたことを特徴とするインホイールモータ搭載全輪駆動車の制駆動方法。
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