JP4350201B2 - 超音波モータおよび超音波モータ付電子機器 - Google Patents

超音波モータおよび超音波モータ付電子機器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、本発明は、超音波モータおよびこれを用いた超音波モータ付電子機器に係わり、特に、電子機器の小型化ならびに低コスト化を実現する超音波モータおよびこれを用いた超音波モータ付電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、電子機器分野において、圧電セラミクスの圧電効果を利用して弾性部材に伸縮振動や屈曲振動を発生させて、その振動エネルギを摩擦力によってロータの駆動力に変換する超音波モータが注目されている。
この超音波モータは、圧電素子を有する振動体の機械的共振現象を利用したモータであって、その共振周波数近傍の高周波電圧を圧電素子に印加することで駆動する。しかし、振動体の共振周波数は、環境温度や駆動電圧などにより変化するため、安定した駆動を実現するために、その共振周波数の変化にあわせて圧電素子に印加する交番電圧の周波数をコントロールする必要がある。そのため、一般に超音波モータの駆動回路は非常に複雑になるという課題がある。
【0003】
この課題に対して、高周波電圧を発生する発振器を用いずに、超音波モータの振動体そのものを自励発振させることで駆動を行なう、シンプルな駆動回路で安定駆動が得られる自励振駆動式の超音波モータが知られている(特開平8−251952号公報参照)。
この超音波モータの主たる開発方向は、超音波モータ付電子機器をさらに小型化ならびに低コスト化することにある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この超音波モータ付電子機器としては、電子時計、計測器、カメラ、プリンタ、印刷機、工作機械、ロボット、移動装置、記憶装置などがある。超音波モータ付電子機器に限らず、これらの電子機器には、一定周波数信号である源信(クロック信号)が必要となり、水晶発振器、セラミック発振器、あるいはCR発振器などといった発振器を搭載する必要がある。
【0005】
このように、従来の電子機器には発振器を搭載する必要があるため、製造コストが高く、また小型化する上でも問題になっている。さらには、電子機器の集積化、即ち機構部分と電子回路部分の一体構成化を図る場合、この発振器の存在が問題になる。
【0006】
そこで、本発明者の目的は、超音波モータが超音波領域の高い周波数の圧電振動を利用したモータで有ることに着目し、電子機器から源信(クロック信号)を発生するための発振器を削除することで、安価で小型な電子機器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
すなわち、上述の課題を解決するために、請求項1に記載するように、振動波を発生するステータとしての圧電振動子と、圧電振動子に発生する振動波により駆動される移動体と、圧電振動子を自励発振させて移動体を駆動する発振駆動回路とからなる超音波モータにおいて、発振駆動回路の発振状態を調整して振動体の自励発振を停止させることなく移動体の駆動のみを停止状態にするための発振状態調整手段を有し、圧電振動子の自励発振により発振駆動回路に生成される周期的信号を電子機器の中央演算処理装置あるいは論理回路などに必要となるクロック信号、すなわち源信としても用いることができるようにした。
【0008】
この発明によれば、ステータとしての圧電振動子の自励発振を停止させることなく移動体の駆動のみを停止状態にすることができるため、発振駆動回路は常に周期的信号を発生しつづけるため、その周期的信号を電子機器の中央演算処理装置あるいは論理回路などに必要となるクロック信号、すなわち源信としても用いることができるようになる。
【0009】
以上説明したように、本発明の超音波モータを搭載することで、従来から電子機器において不可欠とされている源信(クロック)の発生源としての水晶発振器に代表される発振器を削除でき、電子機器を従来と比べて小型化できると共に、低価格にて供給できる。
【0010】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の超音波モータにおける発振状態調整手段が出力電圧レベルを変化させることができる可変電源であることが特徴になっている。
この発明によれば、可変電源により発振駆動回路の電源電圧を調整することにより、電子機器の源信となる周期的信号を発生させ続けた状態で超音波モータの駆動と停止および駆動状態を制御することができるようになり、超音波モータを動力源としてのみならず、電子機器における源信としての機能をあわせもたせることができる。すなわち、本発明の超音波モータを搭載することで、電子機器から発振器を削減でき、小型かつ安価な電子機器を提供することができる。
【0011】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の超音波モータにおける発振状態調整手段が、発振駆動回路の一構成要素である出力インピーダンスを調整できる電力増幅器であることが特徴になっている。
この発明によれば、電力増幅器の出力インピーダンスを調整することにより、電子機器の源信となる周期的信号を発生させ続けた状態で超音波モータの駆動と停止および駆動状態を制御できる。すなわち、非常に簡単な制御により請求項1あるいは請求項2と同様の効果が得られ、本発明の超音波モータを搭載することで、電子機器から発振器を削減でき、小型かつ安価な電子機器を提供することができる。
【0012】
また、請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の超音波モータにおける電力増幅器を、複数の電力増幅回路を並列接続して構成されたものとして、複数の電力増幅回路の少なくも1つは常に能動状態に保ち、他の電力増幅回路を選択的に非能動状態にするようにしたことを特徴としている。
この発明によれば、請求項3に記載の発明における電力増幅器の出力インピーダンス調整がより精度よくできるため、より信頼性の高い超音波モータが実現できる。
【0013】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1記載の超音波モータにおける圧電振動子は、少なくとも超音波モータ駆動のための第1の電極と源信を発生させるための第2の電極を有し、発振状態調整手段は、前記発振駆動回路の構成要素であって出力端子を前記第1の電極に接続された第1の電力増幅器と出力端子を前記第2の電極に接続した第2の電力増幅器からなることを特徴としている。
【0014】
この発明によれば、源信を発生させるための第2の電極に出力端子が接続された第2の電力増幅器は常に能動状態に保ちつつ、超音波モータ駆動のための第1の電極に出力端子が接続された第1の電力増幅器の状態を制御し、すなわち能動状態あるいは非能動状態のいずれの状態にさせるかにより、電子機器の源信となる周期的信号を発生させ続けた状態で超音波モータの駆動と停止および駆動状態を制御する。すなわち、モータ駆動用と源信発生用の励振電極が別けられているため、源信の発生を支持した状態でも複雑なモータ制御が可能になる。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の超音波モータであって、振動波を発生するステータとしての圧電振動子と、圧電振動子に発生する振動波により駆動される移動体と、圧電振動子を自励発振させて移動体を駆動する発振駆動回路と、発振駆動回路の発振状態を調整して圧電振動子の自励発振を停止させることなく移動体の駆動のみを停止状態にするための発振状態調整手段とをフォトファブリケーション技術を用いて同一基板上に作製することを特徴としている。
【0016】
この発明によれば、発振駆動回路などの集積回路を有する超音波モータを一連のプロセスで製造でき超音波モータが非常に低価格で供給できる。これは、電子機器における水晶発振器などの発振器が不要になるために、集積回路と超音波モータ、さらには動力伝達機構をワンチップ上に構成したマイクロ機器が実現できるようになり、さらには、フォトファブリケーション技術を用いることで生産効率は格段に向上し、生産コストを下げられると共に、小型化にも有利となる。また、この超音波モータはワンチップ型であり、従来とは全く異なった構成となるため、その応用範囲も格段に広がる。
【0017】
また、請求項7に記載の発明は、超音波モータ付電子機器であって、請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の超音波モータを有することを特徴としている。
この発明によれば、従来より小さくかつ安価な超音波モータ付電子機器が実現する。
【0018】
この超音波モータ付電子機器としては、例えば電子時計、計測器、カメラ、プリンタ、印刷機、工作機械、ロボット、移動装置、記憶装置などがある。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図を用いて本発明の実施例について詳細に説明する。
【0020】
<第1の実施例>
まず、図1〜図7を用いて本発明の第1の実施例である超音波モータ付電子時計1について説明する。
図1は、超音波モータ付電子時計1の構成を説明する図であり、図2は超音波モータ付電子時計1に用いられる超音波モータ10の断面概略図である。
【0021】
図3は超音波モータ10の一構成要素である圧電素子11および振動体12の構成を説明する上面概略図であり、図4は超音波モータ10の動作を説明する概略図である。
図5(A)および同図(B)はそれぞれ圧電素子11の電極17および電極18の構成を説明する概略図であり、図6はリード線19と電極11との接続構造を説明するための振動体12の縦断面図である。
【0022】
図7は発振駆動回路20の電圧波形を説明する図である。
【0023】
まず、超音波モータ付電子時計1の構成について説明する。
超音波モータ付電子時計1は、超音波モータ10と、超音波モータ10の駆動と超音波モータ付電子時計1の源信(クロック)を発生の双方の機能を果たす発振駆動回路20と、超音波モータ10の動力を外部に取り出して伝達する動力伝達機構30と、動力伝達機構30によって伝達された動力によって駆動する時刻表示針40と、を主要部とする多機能時計である。
【0024】
超音波モータ10は、図2に示すように、円盤状の圧電素子11(圧電体)と、圧電素子11を接着した円盤状の振動体12と、振動体12の上面に一体的に設けられた複数の突起13と、振動体12の中心を固定支持する軸14と、軸14を回転案内として回転するロータ15と、ロータ15の中心に当接していてロータ15を突起13に押しつけるバネ16と、圧電素子11に駆動信号を入力する電極17および電極18と、電極17に駆動信号を伝達するリード線19と、により概略構成されており、軸14は支持板80に固定される。
【0025】
圧電素子11は、周知の圧電体を円盤状に成形したものであり、図3に示すように、圧電素子11の一方の表面上には、円周方向に12等分した大きさであって1つおきの6箇所に電極17が真空蒸着法で形成されている。また、他方の面には全面の電極18が形成されており、電極18を設けた面で振動体12に接着されている。ここで、図中の記号+、−は、圧電素子11の分極方向を表しており、厚み方向に処理した分極の方向は1つおきに交互に逆転するような形で分極処理が施されている。
【0026】
振動体12は円盤状の金属であって、本実施の形態ではアルミニウム合金で作製されている。突起13は圧電素子11の圧電効果によって振動体に発生させた振動エネルギをロータの動力に変換するためのものである。
また、突起13は、図3に示すように、圧電素子11の電極17の各々の1辺上に位置するように、6本設けられている。
【0027】
支持板80に固定された軸14は金属製であり、円盤の上に、太さの異なる円柱状の棒を2本積み重ねた形状をしている。円盤や2本の棒の断面積は、軸14が下から上に向かって細くなるように相対的に調節されており、圧電素子11が接着された振動体12をその中心で固定支持している。
【0028】
ロータ15は、突起13の動作に従って一方向に回転する。
すなわち、図4に示すように、圧電素子11の電極17に、圧電素子11を接着した振動体12の共振周波数近傍の交番電圧を印加することにより、圧電効果により振動体12には円周方向に3波長分の屈曲定在波は発生する。ここで、上述のような突起13と圧電素子11の電極17との位置関係により、この定在波の腹と節の中間位置の一つおきの位置に突起13が位置する。従って、突起13が上昇するときには、左方向の変位成分を持つため、上方より突起13に圧接する物体には、左方向に移動するような力が加わる。このような原理によりロータ15は一方向に回転する。
【0029】
ここで、ロータ15はバネ16により所定の圧力で突起13に押さえつけられているため、効率よく突起13の運動を受けて回転する。また、ロータ15は摩擦係数が大きく、耐摩耗性に優れたエンジニアリングプラスチックでできている。
【0030】
圧電素子11に設けられた6枚の電極17は、具体的には図5(A)に示すように、方向が交互に逆転するように分極処理を施したのちに、短絡電極17aにより圧電素子11の内周部で短絡された構造を採用しており、駆動信号を印加し易くしている。すなわち、図6に示すように、リード線19により圧電素子11の電極17のすべてに同一の信号を入力するように接続されている。
【0031】
図1に示すように、本実施の形態である超音波モータ付電子時計1は、超音波モータ10と、超音波モータ10の駆動回路と超音波モータ付電子時計1の源信(クロック)の発生源の双方の役割を果たす発振駆動回路20と、発振駆動回路20の発生する源信(クロック)を波形整形するためのインバータ23と、その源信(クロック)を受けて動作するCPU25および分周回路24と、CPU25あるいは分周回路24からの命令信号に基づいて発振駆動回路20の状態を制御するためのモータ制御回路22と、インバータ23により波形整形された源信パルス(クロック)から1Hzの周波数にまで周波数を下げるための分周回路24と、超音波モータ10の動力を外部に取り出して伝達する動力伝達機構30と、動力伝達機構30によって伝達された動力によって駆動する時刻表示針40とから構成されている。
【0032】
発振駆動回路20は、リード線19を介して圧電素子11の電極17に出力端子が接続されたモータ駆動用の電力増幅器としてのトライ・ステート・バッファ21bと超音波モータは駆動せずに超音波モータ付電子機器の源信(クロック)を発生させるための電力増幅器としてのバッファ21aと、入力端子がコンデンサ101および振動体12を介して圧電素子11の電極18とに接続されるとともに出力端子が抵抗103を介してバッファ21aおよびトライ・ステート・バッファ21bの入力端子に接続された反転電力増幅器としてのインバータ21cと、インバータ21cの動作点を安定させるためにインバータ21cに並列接続された帰還抵抗104と、抵抗103とで積分回路を構成して発振駆動回路20の位相調整を行なうコンデンサ102と、により構成されている。ここで、振動体12と圧電素子11の電極18とは接着されているが導通が確保されており、同電位になっているためインバータ21cの入力端子は、振動体12に接続されていても電極18に接続されていることと同じである。
【0033】
モータ制御回路22は、トライ・ステート・バッファ21bの制御端子に制御信号を入力し、トライ・ステート・バッファ21bを能動状態あるいは非能動状態にする。トライ・ステート・バッファ21bが能動状態となり電力増幅器として機能すると、超音波モータ10の振動体12は力強く励振され、モータ駆動を行ない、同時に超音波モータ付電子時計1の源信(クロック)を発生する。一方、モータ制御回路22の制御信号によりトライ・ステート・バッファ21bが非能動状態になると、振動体12の励振はバッファ21aのみによる非常に弱い励振の状態になり、モータとしては機能せず、即ちモータは停止状態になるが、超音波モータ付電子時計1の源信(クロック)としての機能は保持され源信(クロック)は発生し続ける。
【0034】
次に、図7を用いて、超音波モータ付電子時計1の具体的な動作方法と原理を説明する。発振駆動回路20において、モータ制御回路22の出力信号によりトライ・ステート・バッファ21bが非能動状態になっても、バッファ21aは常に作動しているため、超音波モータ10の動作は停止状態になるが、電力増幅率は低いが発振駆動回路20の回路中の信号レベルは小さいが振動体12の自励発振は永続する。
【0035】
以上説明したように、本開発の超音波モータを搭載することで、源信(クロック)の発生源として水晶発振器などを機器から削除でき、本実施の形態においてもCPU25、モータ制御回路22、分周回路24は正常動作を持続する。
【0036】
ここで、超音波モータ10の振動体12の自励発振を応用しているため、振動体12の固有振動数が源信(クロック)となり、分周回路24は上記の固有振動数から超音波モータ付電子時計1の通常時の運針に必要となる1Hzのパルス信号に周波数をおとすためのものであって、モータ制御回路22は1秒毎に超音波モータ10を駆動させて1秒ごとのステップ運針を実現している。すなわち、動力伝達機構30は、歯車であって秒針、分針、時針からなる時計表示針40に超音波モータの動力を伝達している。なお、この超音波モータ付電子時計1は、CPU25を搭載した多機能電子時計であって、リューズなどによるユーザによる外部命令に対して、所定の情報を表示するための針駆動を行なわせることができ、その場合はCPUから直接モータ制御回路22に所定の量だけ超音波モータ10を駆動させるシステムを採用している。
【0037】
以上のように、発振駆動回路20は、振動体12を励振するためのバッファが、電子機器の源信(クロック)としての機能を持たせるためのバッファ21aとモータ駆動をさせるためのトライ・ステート・バッファ21bの2つから構成したことに特徴があり、この部分の構成とその使分けの方法が周知の超音波モータの発振駆動回路とは異なる点である。
【0038】
これにより、従来から電子機器では不可欠であった水晶発振器などの発振器を用いずに電子時計を構成でき、安価で小型の超音波モータ付電子機器を実現できた。なお、本発明によれば、電子時計のみならず計測器、ロボット、工作機械、記憶装置など各種の電子機器も同様の効果が得られ、安価で小型の超音波モータ付電子機器を実現できる。
【0039】
<実施の形態2>
次に、図8および図9を用いて本発明の第2の実施例である超音波モータ付電子時計2について説明する。
図8は、超音波モータ付電子時計2の構成を説明する図であり、図9(A)はモータ制御回路52あるいはCPU55の出力信号を説明する図であり、同図(B)は電源56の出力状況を説明する図であり、同図(C),同図(D)は図8中のA点およびB点の電圧波形をそれぞれ説明する図である。
【0040】
まず、超音波モータ付電子時計2の構成について説明する。
超音波モータ付電子時計2は、超音波モータ10と、超音波モータ10の駆動と超音波モータ付電子時計2の源信(クロック)の発生の双方の機能を果たす発振駆動回路50と、可変電源56と、可変電源56の電圧レベルを調整することで超音波モータ10を駆動状態あるいは停止状態にするモータ制御回路52と、超音波モータ付電子時計2の全体を制御するためのCPU55と、超音波モータ10の振動体12が発振駆動回路50により自励発振することで発生する源信(クロック)を波形整形するインバータ53と、振動体12の固有振動数の源信(クロック)より1Hzのパルス信号を作るための分周回路54と、超音波モータ10の動力を外部に取り出して伝達する動力伝達機構30と、動力伝達機構30によって伝達された動力によって駆動する時刻表示針40と、を主要部とする多機能時計である。
【0041】
すなわち、超音波モータ付電子時計2は、超音波モータ付電子時計1と概略同じ構成を有するが、発振駆動回路20の代わりに発振駆動回路50を用いている。発振駆動回路20では振動体12を励振させる電力増幅器としてバッファ21aとトライ・ステート・バッファ21bを並列に組込んだ構成になっているが、発振駆動回路50ではバッファ51aのみの構成になっている点が異なり、可変電源56を用いることで振動体12の励振強度を電源電圧のレベルで変えて、超音波モータ10の駆動と停止をコントロールする方式を採用している。可変電源56は、周知の可変電源であり、モータ制御回路52からの指示に従って出力電圧のレベルを変更する。
【0042】
モータ制御回路52は、振動体12の自励発振により発生する超音波モータ付電子時計2の源信(クロック)から分周回路54によりつくられた1Hz周期のパルス信号に基づいて、1秒毎に可変電源56にHIGHレベルの信号を出力する。可変電源56は、HIGHレベルの信号が入力されると電源の出力レベルを上げて超音波モータ10を所定の量だけ駆動させる。また、この超音波モータ付電子機器2は、実施の形態1と同様のCPUを搭載した多機能時計であって、時刻表示以外の情報も表示可能であり、リューズ操作により入力された命令により、通常の時刻表示以外の針駆動を行い、日付け等の表示を行なう。この場合は、モータ制御回路52の出力信号によらず、CUPの出力信号に基づいて可変電源56の電圧レベルが変わり、超音波モータ10が駆動される。
【0043】
次に、図9を用いて超音波モータ付電子時計2の動作を説明する。可変電源56の出力電圧は、振動体12は自励発振するが振動体12の励振作用が弱く超音波モータ10の駆動には至らないレベルとなり、モータ制御回路52あるいはCPU55の出力がHIGHレベルのときには強い励振効果が得られ超音波モータ10は駆動状態になる。
【0044】
以上のように、本発明の超音波モータは、電子機器の源信(クロック)としての機能を兼ね備えており、水晶発振器やセラミック発振器などの発振器を搭載しなくても電子機器が構成できる。本実施の形態では、電子時計であるが、工作機械やロボット、情報機器など様々な電子機器に置いても同様の効果が得られ、安価で小型な機器が提供できる。
【0045】
<第3の実施例>
次に、図10〜図14を用いて本発明の第3の実施例である超音波モータ付電子時計3について説明する。
図10は、超音波モータ付電子時計3の構成を説明する図である。
図11は超音波モータ付電子時計3の一構成要素である超音波モータ60の一構成要素である振動体202および圧電素子61との接着位置関係を説明する上面概略図であり、図12は超音波モータ60の動作を説明する概略図である。
【0046】
図13(A)および同図(B)はそれぞれ圧電素子61の電極62,電極63,電極64,電極65の構成を説明する概略図であり、図14はリード線66,リード線67と電極62,電極63との接続構造を説明するための振動体202の縦断面図である。
【0047】
まず、超音波モータ付電子時計3の構成について説明する。
超音波モータ付電子時計3は、超音波モータ60と、超音波モータ60の駆動回路と超音波モータ付電子時計3の源信(クロック)の発生源の双方の役割を果たす発振駆動回路70と、発振駆動回路70の発生する源信(クロック)を波形整形するためのインバータ73と、その源信(クロック)を受けて動作するCPU75および分周回路74と、CPU75あるいは分周回路74からの命令信号に基づいて発振駆動回路70の状態を制御するためのモータ制御回路72と、超音波モータ70の動力を外部に取り出して伝達する動力伝達機構30と、動力伝達機構30によって伝達された動力によって駆動する時刻表示針40とから構成されている。
【0048】
すなわち、超音波モータ付電子時計3は、超音波モータ付電子時計1と概略同じ構成を有するが、超音波モータ10の代わりに超音波モータ60を、発振駆動回路20の代わりに発振駆動回路70を、それぞれ用いている。
【0049】
超音波モータ60の構成としては、基本的には実施の形態1における超音波モータ10と同じであるが(図2参照)、圧電素子の電極構造および駆動方法が異なる。すなわち、圧電素子11の代わりに圧電素子61を用いており、その電極構造としては電極17と18の代わりに電極62、63、64と65を用いている。さらに、圧電素子61への電圧供給としてのリード線19の代わりにリード線66、67、68を用いている。
【0050】
圧電素子61は、周知の圧電体を円盤状に成形したものであり、図11に示すように、円周方向に6分割されており、さらにこの分割部を、分極方向が互い違いになるように分極した構成をとる。
さらに、この分割部すべてを半径方向に2分割し、さらに外周側を円周方向に2等分することにより、外周側に超音波モータ60の駆動用電極62、63を構成する電極61a,61b,61c,61d,61e,61f,61g,61h,61i,61j,61k,61lを、また、中心側に超音波モータ付電子時計3の源信発生用電極64を構成する電極61m,61n,61o,61p,61q,61rを備える。なお、前記した源信発生用電極64は前記した駆動用電極62、63よりかなり小さく形成される。
【0051】
また、図14に示すように、振動体202の突起203は、駆動用電極を構成する電極61a、61b、・ ・ ・、61lの境界線上の一つおきの位置に配置されように圧電素子61の電極65の面と振動体202とを接着する。
【0052】
上記の各電極の具体的な構成としては、図13(A)に示すように、駆動用電極62を構成する電極61a,61c,61e,61g,61i,61kは分極処理後に源信発生用電極64との境界付近で短絡用電極62aにより短絡され、リード線66により発振駆動回路70に結線される。同様に、駆動用電極63を構成する電極61b,61d,61f,61h,61j,61lが圧電素子61の外周部で短絡用電極63aにより短絡され、リード線67により発振駆動回路70に結線される。
【0053】
また、源信発生用電極64を構成する電極61m,61n,61o,61p,61q,61rは、分極処理後に図中には示していないが短絡用電極64aで覆っており、リード線68により発振駆動回路70に結線される。
【0054】
ここで、図11、図12、図13により、超音波モータ60の動作原理について説明する。圧電素子61の電極65の面が振動体202に接着され、他方の面の駆動用電極62、63および源信発生用電極64は各々発振駆動回路70に結線される。この超音波モータ60は、上述の通り2つの駆動用電極62、63を備えており、そのどちらか一方のみを選択して駆動に用いる。駆動用電極63を用いて駆動する場合、振動体202に発生する屈曲定在波と突起203の位置関係は図12(A)のようになり、突起に上方より加圧接触するロータ15は矢印のように右方向に回転する。逆に、駆動用電極62を選択して駆動する場合、振動体202に発生する屈曲定在波と突起203の位置関係は図12(B)のようになり、突起に上方より加圧接触するロータ15は矢印のように左方向に回転する。
【0055】
ところで、源信発生用電極64に信号が印加されると、振動体202の内周部を小さい面積で励振することとなり、ロータ15を駆動させるだけの強い励振力は振動体202には発生しない。すなわち、この源信発生用電極64を用いて発振駆動回路70により自励発振させると、超音波モータ60は停止状態のままで、超音波モータ付電子時計3の源信(クロック)のみを発生することになる。
【0056】
次に、図10に基づいて発振駆動回路70の構成について説明する。
発振駆動回路70は、モータ駆動用の電力増幅器として2つトライ・ステート・バッファ71a、71bと、源信発生用の電力増幅器としてのバッファ71cを備えたことが特徴になっている。2つのトライ・ステート・バッファ71a、71bの出力端子は、各々圧電素子61の駆動用電極62、63にリード線66、67により接続されており、制御端子は各々モータ制御回路72に接続されている。また、源信発生用のバッファ71cの出力端子はリード線68により源信発生用電極64に接続されている。入力端子がコンデンサ101および振動体202を介して圧電素子61の電極65とに接続されるとともに出力端子が抵抗103を介してトライ・ステート・バッファ71a、71bおよびバッファ71cの入力端子に接続された反転電力増幅器としてのインバータ21cを有し、インバータ21cには、動作点を安定させるために帰還抵抗104が並列に接続されている。また、抵抗103とで積分回路を構成して発振駆動回路70の位相調整を行なうコンデンサ102が備わっている。
【0057】
ここで、振動体202と圧電素子61の電極65とは接着されているが導通が確保されており、同電位になっているためインバータ21cの入力端子は、振動体202に接続されていても電極65に接続されていることと同じである。
モータ制御回路72は、トライ・ステート・バッファ71aおよび71bの制御端子に制御信号を入力し、モータ駆動時には回転方向に合わせてどちらか一方のみを能動状態、他方を非能動状態にし、モータを停止させておくときには双方とも非能動状態にする。モータ制御回路72の出力信号に基づいてトライ・ステート・バッファ71a、71bが双方とも非能動状態にあり、モータが停止しているときも、源信発生用のバッファ71cは常に能動状態を維持し、振動体202の自励発振を維持して源信(クロック)を発生し続ける。これにより、超音波モータ付電子時計のCPU75、分周回路74、モータ制御回路72は正常機能を維持する。
【0058】
次に、超音波モータ付電子時計3の動作について説明する。モータ制御回路72は、振動体202の自励発振により発生する超音波モータ付電子時計3の源信(クロック)から分周回路74によりつくられた1Hz周期のパルス信号に基づいて、モータ駆動命令を出力する。1Hz周期で出力されるこの命令を受け、トライ・ステート・バッファ71aもしくは71bが能動状態となり、1秒毎に超音波モータ10を所定の量だけ駆動させ時刻表示としての運針動作を得る。また、この超音波モータ付電子機器3は、実施の形態1と同様のCPUを搭載した多機能時計であって、時刻表示以外の情報も表示可能であり、リューズ操作により入力された命令により、通常の時刻表示以外の針駆動を行い、日付け等の表示を行なう。この場合は、分周回路74の1Hzパルス信号によらず、CUPの出力信号に基づいてモータ制御回路72は、トライ・ステート・バッファ71a、71bに駆動命令を出力し、超音波モータ60を駆動する。
【0059】
以上より、本発明の第3の実施例である超音波モータ付電子時計3によれば、時刻表示針40を駆動させるための超音波モータ60を、圧電素子61の固有振動を源信(クロック)とするため、水晶振動子などの発信回路を別途設ける必要はない。
従って、超音波モータ付電子時計3は、従来と比べて小型化すると共に、低価格にて供給できる。
【0060】
また、超音波モータ60は逆方向にも駆動可能であるため、超音波モータ付電子時計3は、超音波モータ付電子時計1と比べてより複雑な機能を備えることができる。
【0061】
<第4の実施例>
次に、図15を用いて本発明の第4の実施例である超音波モータ付電子時計4について説明する。
図15は超音波モータ付電子時計4の構成を説明する斜視概略図である。
【0062】
超音波モータ付電子時計4は、超音波モータ110と、IC120(制御手段)と、超音波モータ110のロータから伝えられる動力によって回転する秒針駆動用歯車130(動力伝達手段)と、秒針駆動用歯車130とかみ合っている分針駆動用歯車140(動力伝達手段)と、分針駆動用歯車140とかみ合っている時針駆動用歯車150(動力伝達手段)と、駆動用IC120に加えられる電圧を安定化するコンデンサ160を主要部としており、例えばSi製の基板100の上にフォトリソグラフィ工程、フォトエッチング工程、フォトエレクトロフォーミング工程からなる、いわゆるフォトファブリケーション技術により形成されるワンチップ型の電子時計である。
【0063】
超音波モータ110の基本構成は、例えば超音波モータ10や超音波モータ60と同様の構成であり、電極やリード線は半導体製造技術により、また、圧電素子はスパッタリング法により作製可能な超音波モータである。
【0064】
IC120は、発振駆動回路20、50、70などの発振駆動回路機能とモータ制御回路22、52、72などのモータ制御回路機能と、CPU25、55、75などのCPU機能、さらには分周回路24、54、74などの分周回路機能などを備えるように設計され、周知の半導体製造技術によって作製可能な集積回路であり、超音波モータ110のステータの自励発振を源信(クロック)として用いる。
【0065】
秒針駆動用歯車130は、軸131を回転軸とする歯車であり、また、回転軸131の頭頂部には秒針132が取り付けられる。
この秒針駆動用歯車130は、周知のマイクロマシン作製技術、すなわちフォトファブリヶーション技術によって作製可能である。
【0066】
すなわち、まず、基板100に回転軸131を設ける箇所に、周知のエッチング技術を用いて窪みを形成する。次に、この孔および基板100の表部を薄くレジストを塗布する。次に、周知のCVD法を用いて酸化シリコン膜を回転軸131として必要な厚さほど堆積する。次に、周知のリソグラフィ技術を用いて酸化シリコン膜の不要箇所を除去することにより、秒針駆動用歯車130を、回転軸131も含めて形成する。この際、前記窪みおよび基板100の表部に設けたレジストもリソグラフィに用いた溶媒によって除去されるため、秒針駆動用歯車130は基板100の上に回転可能に形成される。
【0067】
分針駆動用歯車140は、軸141を回転軸とする歯車であり、また、回転軸141の頭頂部には分針142が取り付けられる。
この分針駆動用歯車140は、秒針駆動用歯車130と同様の技術を用いて、秒針駆動用歯車130と同時に作製可能である。
【0068】
時針駆動用歯車150は、軸151を回転軸とする歯車であり、また、回転軸151の頭頂部には時針152が取り付けられる。
この分針駆動用歯車150は、秒針駆動用歯車130と同様の技術を用いて、秒針駆動用歯車130と同時に作製可能である。
【0069】
コンデンサ160も、周知の半導体製造技術により作製可能である。
【0070】
このように、超音波モータ付電子時計4によれば、水晶振動子などの発振器を使用しないことにより、すべての構成要素が同一の基板100上にコンパクトに製造できる。
従って、超音波モータ付電子時計4は、上述した超音波モータ付電子時計1,2,3と同様の効果を得るほか、一連のプロセスによって作製できるため、その生産効率は格段に向上し、生産コストを下げられると共に、小型化にも有利となる。
【0071】
また、超音波モータ付電子時計4はワンチップ型であり、従来とは全く異なった構成となるため、その応用範囲も格段に広がる。
【0072】
なお、本発明は上述した超音波モータ付電子時計1〜4に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変形可能である。
例えば、適用する超音波モータは上述した超音波モータ10,60のような円盤型に限定されるものではなく、当然直方体型など、他のタイプの超音波モータを適用できる。また、その駆動方式も定在波型には限定されない。
【0073】
さらに、本発明を適用する超音波モータ付電子機器は超音波モータ付電子時計に限定されるものではなく、当然、計測器、カメラ、プリンタ、印刷機、工作機械、ロボット、移動装置、記憶装置など、他の電子機器にも適用可能である。この場合は、時刻表示針の代わりに、カメラにおいてはシャッタ駆動機構やレンズ駆動機構などを、記憶装置に用いる場合は該記憶装置内の記憶媒体に情報を読み書きするヘッドを駆動するヘッド駆動機構を、工作機械においては刃具送り機構や加工部材送り機構などを用いる。
【0074】
【発明の効果】
以上より、請求項1および請求項2に記載の発明によれば、超音波モータ付機器などにおいて水晶振動子などの発信回路を別途設ける必要はなくなるため、超音波モータ付機器を、従来と比べて小型化できると共に、低価格にて供給できる。
【0075】
また、請求項3に記載の発明によれば、非常に簡単な制御により請求項1の発明の効果が得られる。
また、請求項4に記載の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、より信頼性の高い超音波モータが得られる。
また、請求項5に記載の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、より複雑なモータ制御ができるという効果が得られる。
【0076】
また、請求項6に記載の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、生産効率が高まり、より安価な超音波モータを供給できる。さらには、小型化にも非常に有利となる。
また、請求項7に記載の発明によれば、従来より小さくかつ安価な超音波モータ付電子機器が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例である超音波モータ付電子時計1の構成を説明する図である。
【図2】超音波モータ付電子時計1に用いられる超音波モータ10の断面概略図である。
【図3】超音波モータ10の一構成要素である圧電素子11および振動体12の構成を説明する上面概略図である。
【図4】超音波モータ10の動作を説明する概略図である。
【図5】図5(A)および同図(B)はそれぞれ圧電素子11の電極17および電極18の構成を説明する概略図である。
【図6】リード線19と電極11との接続構造を説明するための振動体12の縦断面図である。
【図7】発振駆動回路20の電圧波形を説明する図である。
【図8】本発明の第2の実施例である超音波モータ付電子時計2の構成を説明する図である。
【図9】図9(A)はモータ制御回路52あるいはCPU55の出力信号を説明する図であり、同図(B)は電源56の出力状況を説明する図であり、同図(C),同図(D)は図8中のA点およびB点の電圧波形を説明する図である。
【図10】本発明の第3の実施例である超音波モータ付電子時計3の構成を説明する図である。
【図11】超音波モータ付電子時計3の一構成要素である超音波モータ60の一構成要素である振動体202および圧電素子61との接着位置関係を説明する上面概略図である。
【図12】超音波モータ60の動作を説明する概略図である。
【図13】図13(A)および同図(B)はそれぞれ圧電素子61の電極62,電極63,電極64,電極65の構成を説明する概略図である。
【図14】リード線66,リード線67と電極62,電極63との接続構造を説明するための振動体202の縦断面図である。
【図15】本発明の第4の実施例である超音波モータ付電子時計4の構成を説明する斜視概略図である。
【符号の説明】
1,2,3,4 超音波モータ付電子時計
10 超音波モータ
11 圧電素子
12 振動体
13 突起
14 軸
15 ロータ
16 バネ
17,18 電極
19 リード線
20 発振駆動回路
21a バッファ
21b トライ・ステート・バッファ
22 モータ制御回路
23 インバータ
24 分周回路
25 CPU
30 動力伝達機構
40 時刻表示針
100 基板
110 超音波モータ
120 IC
130 秒針駆動用歯車
140 分針駆動用歯車
150 時針駆動用歯車

Claims (7)

  1. 振動波を発生するステータとしての圧電振動子と、圧電振動子に発生する振動波により駆動される移動体と、圧電振動子を自励発振させて移動体を駆動する発振駆動回路とからなる超音波モータにおいて、
    発振駆動回路の発振状態を調整して圧電振動子の自励発振を停止させることなく移動体の駆動のみを停止状態にするための発振状態調整手段を有し、
    圧電振動子の自励発振により発振駆動回路に生成される周期的信号を電子機器の中央演算処理装置あるいは論理回路などに必要となるクロック信号、すなわち源信としても用いることができるようにした、
    ことを特徴とする超音波モータ。
  2. 請求項1に記載の超音波モータにおいて、
    前記発振状態調整手段は、出力電圧レベルを変化させることができる可変電源であって、可変電源により前記発振駆動回路の電源電圧を調整することにより、電子機器の源信となる周期的信号を発生させ続けた状態で超音波モータの駆動と停止および駆動状態を制御する、
    ことを特徴とする超音波モータ。
  3. 請求項1に記載の超音波モータにおいて、
    前記発振状態調整手段は、前記発振駆動回路の一構成要素である出力インピーダンスを調整できる電力増幅器であって、電力増幅器の出力インピーダンスを調整することにより、電子機器の源信となる周期的信号を発生させ続けた状態で超音波モータの駆動と停止および駆動状態を制御する、
    ことを特徴とする超音波モータ。
  4. 請求項3に記載の超音波モータにおいて、
    前記電力増幅器は、複数の電力増幅回路を並列接続して構成されたものであって、複数の電力増幅回路の少なくも1つは常に能動状態に保ち、他の電力増幅回路を選択的に非能動状態にすることにより、電子機器の源信となる周期的信号を発生させ続けた状態で超音波モータの駆動と停止および駆動状態を制御する、
    ことを特徴とする超音波モータ。
  5. 請求項1記載の超音波モータにおいて、
    前記圧電振動子は、少なくとも超音波モータ駆動のための第1の電極と源信を発生させるための第2の電極を有し、
    前記発振状態調整手段は、前記発振駆動回路の構成要素であって出力端子を前記第1の電極に接続された第1の電力増幅器と出力端子を前記第2の電極に接続した第2の電力増幅器からなり、
    源信を発生させるための第2の電極に出力端子が接続された第2の電力増幅器は常に能動状態に保ちつつ、超音波モータ駆動のための第1の電極に出力端子が接続された第1の電力増幅器の状態を制御し、すなわち能動状態あるいは非能動状態のいずれの状態にさせるかにより、電子機器の源信となる周期的信号を発生させ続けた状態で超音波モータの駆動と停止および駆動状態を制御する、
    ことを特徴とする超音波モータ。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の超音波モータにおいて、
    振動波を発生するステータとしての圧電振動子と、
    圧電振動子に発生する振動波により駆動される移動体と、
    圧電振動子を自励発振させて移動体を駆動する発振駆動回路と、
    発振駆動回路の発振状態を調整して圧電振動子の自励発振を停止させることなく移動体の駆動のみを停止状態にするための発振状態調整手段と、
    をフォトファブリケーション技術を用いて同一基板上に作製する、
    ことを特徴とする超音波モータ。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の超音波モータを有することを特徴とする超音波モータ付電子機器。
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