JP4349986B2 - 動力伝達装置及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は圧縮機における動力伝達装置及びその製造方法に関するものである。
図11は従来のこの種の動力伝達装置の一例の要部断面図、図12は図11の動力伝達装置の要部分解斜視図である。これらの図において、101はクラッチレス圧縮機のハウジングで、そのボス部102には軸受け103を介してプーリ104が回転自在に支持されている。ハウジング101には、ボス部102に対して同軸状に配置されると共にボス部102から外方へ突出した回転軸105が収容されており、その端部には、ボルト106及びワッシャ107を介してハブ108が固着されている。
ハブ108にはリベット109を介して円盤状のカバー部材110が固定されており、その周縁部には、複数個の凹部111が回転軸105を中心とする同一円周上に所定の角度間隔をおいて形成されている。各凹部111内には円柱状の緩衝ゴム112が接着固定されており、その一端には、転動ボール113を一部が突出するように転動自在に収容する穴が形成されている。
また、プーリ104におけるカバー部材110に対向する面には、各転動ボール113を転動自在に収容する穴115が同一円周上に形成されており、その同一円周上には、各穴115から離脱した転動ボール113を落とし込むための穴116が形成されている。
プーリ104の外周部にはベルト(図示せず)が巻き掛けられており、このベルトはエンジン(図示せず)のクランクシャフトに連結されている。エンジンを駆動するとプーリ104が回転し、転動ボール113、緩衝ゴム112、カバー部材110、及びハブ108を介して回転軸105に動力が伝達される。
クラッチレス圧縮機の内部に焼き付け等の異常が発生して負荷トルクが所定値を超えた場合には、各緩衝ゴム112が変形して転動ボール113から離脱し、各転動ボール113はカバー部材110に押されて穴115から離脱して穴116内に入り込む。これにより、プーリ104から回転軸105への動力の伝達が遮断されるので、プーリ104が空転する。
上記従来技術のものでは、緩衝ゴム112の摩耗や経時劣化等により、圧縮機への動力の伝達が遮断される際の負荷トルク限界値が低下するため、信頼性に難点が有った。
さらに、上記従来技術のものは、組み立てに手間がかかり、生産性が良くないという問題点も有った。
特開2000−87850号公報
解決しようとする問題点は、摩耗や経時劣化等により動力の伝達が遮断される際の駆動負荷が変動する点と、組み立てに手間がかかる点である。
本発明の動力伝達装置は、圧縮機のハウジング1のボス部2に回転自在に支持された第1の伝動部材4と、ボス部2に対して同軸状に配置されると共にボス部2から外方へ突出した回転軸7の端部に固着された第2の伝動部材10とを連結して第1の伝動部材4から第2の伝動部材10へ動力を伝達すると共に圧縮機の負荷トルクが所定値を超えた場合に動力の伝達を遮断するようにしたものであって、第1の伝動部材4又は第2の伝動部材10のいずれか一方に設けられた円柱状の第1の突起6と、第2の伝動部材10又は第1の伝動部材4のいずれか他方に設けられた円柱状の第2の突起13と、第1の突起6と第2の突起13とを連結するリーフスプリング状の連結部材12とを備え、この連結部材12は一対の側片12aの一端同士を開閉可能に連結して成る二股状のものであり、その連結端側が第2の突起13の外周部に回転自在に係合すると共に開放端側が第1の突起6を連結端側と背反する方向に離脱可能に狭持するように形成され、第1の突起6を一対の側片12a間の隙間16内に挿入した状態で開放端側に押し付けることにより一対の側片12aが開く方向に弾性変形して第1の突起6が開放端側で狭持されるようにしたことを特徴としている。
本発明の製造方法は、連結部材12の連結端側を第2の突起13に回転自在に係合すると共に第1の突起6を隙間16内に挿入し、第2の伝動部材10又は第1の伝動部材4のいずれか一方を固定すると共に第1の伝動部材4又は第2の伝動部材10のいずれか他方を一方向に回転させ、第1の突起6を隙間16の開放端側に押し付けることにより連結部材12を一対の側片12aが開く方向に弾性変形させて第1の突起6を連結部材12の開放端側に狭持させることを特徴としている。
本発明の連結部材12はリーフスプリング状であるため経時変化や摩耗が生じにくい。また、第1の突起6を隙間16から開放端に狭持させることにより開放端の先端部に摩耗が生じないため、第1の突起6の離脱に要する力が変動しにくい。したがって、動力遮断時の負荷トルク限界値が変動しにくく、信頼性が高い。
また、本発明の製造方法は、連結部材12を第1の突起6に対して連結する作業をワンタッチで行うことができるため、組み立て作業が容易で、生産性が良好である。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施例の要部側面図、図2は図1のA−A線断面図、図3は図1のB−B線断面図、図4は図1の要部拡大図、図5は実施例の組立方法の説明図、図6は実施例の動力遮断後の状態を示す要部側面図である。
図2において、1はクラッチレス圧縮機のハウジングで、そのボス部2には軸受け3を介してプーリ4(第1の伝動部材)が回転自在に支持されている。図1に示すように、プーリ4の一方の端面には複数個の円柱状のピン6(第1の突起)がプーリ4の中心点を中心とする同一円周上に一定の角度間隔をおいて立設されている。
図2に示すように、ハウジング1には、ボス部2に対して同軸状に配置されると共にボス部2から外方へ突出した回転軸7が収容されており、その端部には、ボルト8を介してハブ10(第2の伝動部材)が固着されている。ハブ10には、複数個のピン挿入孔11が回転軸7を中心とする同一円周上に120°の角度間隔をおいて形成されており、ここに円柱状のピン13(第2の突起)が貫通状態で固定されている。
図1に示すように、ピン13は同形同大の複数個の連結部材12を介してピン6と連結されている。この連結部材12は高炭素鋼等のバネ材により作製されたリーフスプリング状のもので、所定形状に打ち抜かれた同形同大の複数枚の板材M(図3参照)を厚み方向に重ね合わせることにより形成されている。このような製造方法を採用することで、打ち抜き加工が容易となり、加工性が向上すると共に、ばね荷重が安定する。
連結部材12は一対の側片12aの一端同士を開閉可能に連結して成る二股状のもので、連結端側にピン13の外周部に回転自在に係合する貫通孔14を有している。また、図4に示すように、平面図で各側片12aは、開放端側の内側面にピン6の外周部の周方向に間隔をおいて形成されピン6の外周部に点接触する凸部17A、17Bと、これらの間に形成されピン6の外周部と空隙を存して対向する曲面15とを有しており、これらの曲面15間においてピン6を径方向に挟持している。
バネ材で形成された連結部材12には経時変化や摩耗が生じにくい。また、本実施例のように、同形同大の連結部材12が回転軸7のまわりに等しい角度間隔をおいて対称的に設けられた構造であると、各連結部材12の強度や寸法のばらつきによる影響が少なくなり、所望の負荷トルク限界値による動力の遮断が得られ易くなる。
一対の側片12a,12a間の隙間16は、ピン6を径方向に移動自在に収容するものであり、隙間16の幅wはピン6の外周径(直径)Rよりもわずかに大きくなっている(w≧2R)。これにより、ピン6を隙間16内に簡単に挿入することができ、組み付けを簡単に行うことができる。
また、連結端側の凸部17A、17A間の距離Lは、ピン6を曲面15,15間に挿入する際に連結部材12が弾性域内の応力に収まるような値となっている。連結端側の凸部17A、17A間の距離Lは、開放端側の凸部17B、17B間の距離L’よりも大きくなっており(L>L’)、隙間16内に挿入されたピン6を曲面15,15間に押し込むために側片12a,12aを開かせる力が、曲面15,15間に狭持されたピン16を開放端側へ離脱させるために側片12a,12aを開かせる力よりも小さくなっている。また、ピン6の組み付け時の応力発生を抑制することができ、組み付け時におけるピン6の離脱を防止することができると共に、ピン6の保持力の劣化を防止することができる。
さらに、ピン6を挟持した状態における開放端側の凸部17B、17B間の距離L’は、連結端側における凸部17A、17A間の距離Lも小さくなっている。これにより、ピン6が連結端側の凸部17A、17Aを乗り越える力が小さくて良く、ピン6の挟持を円滑に行うことができる。また、ピン6が開放端側の凸部17B、17Bを通過することを抑制することができ、確実な組み付けを行うことができる。
ピン6,13を連結部材12で連結する場合には、図5に示すように、各連結部材12の連結端側の貫通孔14をピン13の外周部に係合すると共にピン6を隙間16内に挿入する。次いで、ハブ10を回転しないように固定すると共にプーリ4を矢印方向に回転させて各ピン6を隙間16の開放端側に押し付ける。これによって各連結部材12は側片12a,12aが開く方向に弾性変形し、各ピン6がそれぞれ曲面15,15間に押し込まれる。そして、側片12a,12aが弾性復帰し、各ピン6が連結部材12の開放端側に狭持された状態となる(図1参照)。このように、本発明では、各連結部材12の取り付け作業を極めて容易に行うことができるため、生産性が向上するという利点がある。
この実施形態において、一対の側片12aのそれぞれには、連結端側に凸部17Aが対向するように形成されると共に、開放端側に凸部17Bが対向するように形成されており、これらの凸部17A、17Bが4点でピン6に接触して挟持する。このように4点で接触して挟持する場合には、ピン6をがたつくことなく安定して挟持することができる。なお、ピンは円筒状で連結部材は板材であり、ピン軸方向では4箇所の線支持となる。
なお、凸部17A、17Bは端縁がアール状に形成されていて、ピン6の外周部に点接触する。そのため、ピン6をがたつかずに狭持することができ、異音が生じたり、連結部材12が摩耗するのを防ぐことができる。また、曲面15,15間に狭持されたピン6を開放端側へ離脱させるための力が安定するという利点がある。
図4に示すように、曲面15,15間に狭持されたピン6の外周部には凸部17A、17Bからの反力f、f’が生じている。なお、これらの反力f、f’は、ピン6の中心点と凸部17A、17Bの端縁アールを形成する円の中心点とを結ぶ直線の方向に作用する。ピン6に開放端側へ離脱させる方向の力Fが作用していない状態では、反力fの分力f1 が反力f’の分力f1’と等しくなっている。ピン6に力Fが作用するとf1 が小さくなり、f1’が大きくなる。F<2f1ではF+2f1=2f1’であり、F>2f1ではf1=0、F=2f1’である。そして、Fがさらに大きくなって所定値を超えると、側片12a,12aが開いてピン6が曲面15,15間から離脱する。
このように、ピン6が曲面15,15間に狭持された状態においては、力Fの変化によってf1とf’1の大きさが変化するが、ピン16ががたつくことはないため、凸部17Bが摩耗することがない。したがって、長期間使用してもピン6が連結部材12から離脱する際の力Fの大きさは殆ど変動せず、圧縮機への動力の伝達が遮断される際の負荷トルク限界値をほぼ一定に保つことができる。
また、凸部17A、17Bの端縁はアール状に形成されており、そのようにすることで、金型の寿命が長くなるとと共に、凸部17A、17Bの摩耗が少なくなってピン6が離脱する際の力Fの大きさが変動しにくくなるという利点がある。
なお、ピン6が連結部材12から離脱する際に連結部材12が塑性変形するようにすると、弾性変形する場合に比べて連結部材12を小型化することができるため、装置全体が小型化すると共に設計が容易となる。
また、本実施形態では、隙間16が貫通孔14と連通した状態となっている。このようにすることで、ピン6を隙間15,15間に押し込む際に連結部材12が全長にわたって変形するようになるため、連結部材12の小型化を図ることができる。
開放端側がピン6から離脱した連結部材12は係止手段19により係止される。図2に示すように、この係止手段19は、ハブ10の軸部10aの外周部に同心状に取り付けられたワッシャ状の弾発部材から成っており、周縁部がハブ10のフランジ部10bに向けて屈曲しており、各連結部材12をハブ10のフランジ部10bの裏面に摺動可能に押圧して係止する。
次に、上記のように構成された動力伝達装置の作用を説明する。圧縮機側の負荷トルクが所定値以下の場合には、図示しないベルトを介してプーリ4に与えられるエンジンの動力は、ピン6、連結部材12、及びピン13を介してハブ10に伝達され、回転軸7が回転する。
圧縮機内部に焼付等が生じて負荷トルクが所定値を超えた場合には、各連結部材12の開放端側に狭持されたピン6が連結部材12の側片12a,12aを押し広げて連結部材12から離脱する。これにより、プーリ4から回転軸7への動力の伝達が遮断されるので、プーリ4が空転する。
なお、ピン6から離脱した各連結部材12は突起13を中心として回動自在の状態となるが、図6に一点鎖線で示す軌道Tに沿って周回する突起6に衝突し、係止手段19に摺接しながら軌道Tの内側に回動し、突起6に当接しない領域で係止される。この状態において、プーリ4が回転し続けてもピン6が連結部材12に当接することがないので、騒音が発生することはない。
なお、本実施形態のように、動力伝達遮断後に回転し続けるプーリ4から連結部材12が離脱するようにすると、メンテナンス時に連結部材12が回転していないため、作業者に連結部材12が当たって作業者が怪我するのを防止することができる。
また、連結部材12とプーリ4の間のクリアランスの幅X(図2参照)は所定の大きさ以上に保つ必要があり、連結部材12を回転軸7の軸方向に位置決めする手段が存在しない場合には、部品のばらつき等により、この幅Xが所定の大きさよりも小さくなることがあるため、回転軸7の先端面とハブ10の間にシムを挿入して調整する必要がある。本実施形態のように、係止手段19で連結部材12をハブ10に押し付けるようにすると、所定の大きさ以上の幅Xを確保することができるため、調整の手間が省けるという利点が有る。
図7及び図8は、本発明の別の実施形態を示す。この実施形態においても、貫通孔14が連結部材12の連結端側に形成されている。貫通孔14は図1及び図2に示すと同様に、被駆動体であるハブ10のピン挿入孔11を貫通して固定されたピン13の外周部に回転自在に係合するものである。また、連結部材12における一対の側片12aの間には、プーリ4側のピン6が挿入される隙間16が形成されるが、貫通孔14は隙間16とは独立した状態となっている。すなわち、貫通孔14と隙間16との間には、架橋部51が形成されており、架橋部51によって貫通孔14と隙間16とが離隔されている。なお、架橋部51は一対の側片12aを連設するように作用している。
このように貫通孔14を隙間16と独立させることにより、貫通孔14に係合するピン13の外形寸法管理が容易となる。また、ピン6が連結部材12から離脱する際における応力が貫通孔14に伝達されることがなく、応力による貫通孔14の変形を防止することができ、これにより、ピン13への悪影響を防止することが可能となる。
この実施形態において、連結部材12の開放端側には、プーリ4側のピン6の外周面に接触する凸部47A,47Bが形成されると共に、凸部47A,47Bの間には、曲面15が形成されている。このように一対の側片12aのそれぞれにピン6と接触する凸部47A,47Bを形成することにより、ピン6の外周面に4点から接触するため、ピン6をがたつくことなく確実に挟持することができる。
図8に示すように、この実施形態においても、一対の側片12aの間の隙間16の幅wはピン6の外周径(直径)よりもわずかに大きくなっており(w≧2R)、ピン6を隙間16内に簡単に挿入することができ、組み付けを簡単に行うことができる。また、連結端側の凸部47A、47A間の距離Lが、開放端側の凸部47B、47B間の距離L’よりも大きくなっており(L>L’)、ピン6の組み付け時の応力発生を抑制することができ、組み付け時におけるピン6の離脱を防止することができ、さらには、ピン6の保持力の劣化を防止することが可能となっている。
さらに、ピン6を挟持した状態における開放端側の凸部47B、47B間の距離L’は、連結端側における凸部47A、47A間の距離Lも小さくなっており、ピン6が連結端側の凸部47A、47Aを乗り越える力が小さくて良く、ピン6の挟持を円滑に行うことができる。また、ピン6が開放端側の凸部47B、47Bを不用意に通過することを抑制することができ、確実な組み付けを行うことができる。
以上に加えて、この実施形態においては、連結端側の凸部47Aと隙間16との間に、これらを連結する傾斜部52が形成されている。傾斜部52は一対の側片12aに対向するように形成されるものであり、一対の側片12aの間では、隙間16から凸部47Aに向かうにつれて徐々に接近するような斜面となっている。このような傾斜部52を形成することにより、組み付けの際に傾斜部52に沿ってピン6が凸部47A側に移動するため、ピン6の組み付けを容易に行うことができる。また、凸部47Aに先だってピン6が傾斜部52に接触するため、ピン6の組み付けをさらに簡単に行うことが可能となる。
図9は、被駆動体であるハブ10に固定されるピン13の別の実施形態を示す。
ピン13はハブ10に形成されたピン挿入孔11に挿入されることによりハブ10に固定される。一方、連結部材12には、ピン13が貫通することにより、ピン13の外周部に回転自在に係合する貫通孔14が形成されている。既述したようにピン13はこれらのピン挿入孔11及び貫通孔14を貫通しており、軸方向における一端側には、ピン挿入孔11よりも大径となった脱落防止部13Aが形成されている。
また、脱落防止部13Aからは軸部13Bが軸方向に一体的に延びており、軸部13Bがピン挿入孔11及び貫通孔14を貫通している。軸部13Bは、脱落防止部13A側が幾分大径で、これに続く部分が小径となった段付状となっており、その段部13Dがハブ10に当接するようになっている。
このピン13においては、連結部材12側から軸部13Bを挿入して連結部材12の貫通孔14及びハブ13のピン挿入孔11を貫通させる。そして、ピン挿入孔11を貫通した貫通端13Cを13図の様に加締めることによりピン13を固定する。このような構造では、脱落防止部13Aと加締めた貫通端13Cとによってピン13がハブ13及び連結部材12を挟み込みすぎない。ピン13の固着を防止することができ、安定した固定を行うことができる。また、加締め力を一定に保つことが可能となる。また、連結部材12と、脱落防止部13Aの間にスプリング力を有したワッシャー(図示せず)を挿入すると連結部材12が所定の保持力でハブに固定できる為、組立性がさらによい。
図10は、連結部材12における一対の側片12aに形成した面15の変形々態を示す。面15は側片12aにおける凸部17A,17Bの間に形成されるが、面15としては、ピン6の曲率と異なる曲率の曲面であっても良く、曲面ではなく直線状であっても良いものである。面15をこのようにすることにより、連結部材12の製造を簡単に行うことが可能となる。
また、ピンおよび連結部材の挟持部形状はピン軸方向平面図による形状であり、軸方向で一定の寸法形状である方が好ましい。
図13、図14、図15は、本発明の別の実施形態であり、図13はこの実施形態の連結部材を備えた動力伝達構造の分解斜視図、図14は動力伝達構造の側面図、図15は図14のD−D線断面図である。これらの図において、図1〜図6に示す部材と同一の部材には同一の符号を付して対向させてある。
図13〜図15に示すように、この実施形態では、駆動体であるプーリ4に、同様に駆動体を構成するロケーションプレート31が連結状態で取り付けられ、このロケーションプレート31と被駆動体であるハブ10とが複数の連結部材12によって連結されている。これにより、駆動体側の駆動力(回転)が被駆動体側に伝達されるようになっている。
ロケーションプレート31のプーリ4への取り付けは、プーリ4の内部に複数のダンパー38を配置し、このダンパー38及び各ダンパー38に挟持したロケーション軸34を介して行われる。
ダンパー38は、略四角柱のブロック形状に成形された一対のダンパー本体38aと、ダンパー本体38aの一側で一対のダンパー本体38aを連結する連結帯38bとによって構成されており、全体がゴム、軟質樹脂等の弾性体によって全体が形成されている。一対のダンパー本体38aの間には、ロケーション軸34の軸体35が挿入可能な挿入空間38dが形成されている。また、ダンパー本体38aにおける連結帯38bとの反対側には、溝部38cが形成されることにより、ダンパー本体38aが撓み易くなっている。
このダンパー38は、プーリ4の内部に径方向内側に向かって放射状に延びた複数のリブ部39と、プーリ4の内面に一体的に突出された段部40とによって形成された収納空間41内に収納される。収納に際しては、連結帯38b側を先に収納するものであり、これにより、挿入空間38dがロケーションプレート31側に位置した状態となる。
ロケーションプレート31は、円形リング状に形成されており、回転軸7を中心とした円周上の4等分位置には、挿入孔32が厚さ方向に貫通している。挿入孔32は、ロケーション軸34のピン(円柱状の突起)6が貫通するものである。
ロケーション軸34は、このピン6と、フランジ板36と、フランジ板36の反対側でピン6と同軸的に延びた軸体35とが一体的に形成された形状となっている。軸体35は、偏平な軸状となっており、この軸体35をダンパー本体38aの間の挿入空間38dに挿入することにより、ロケーション軸34がダンパー38を介してプーリ4と連結され、これにより、ロケーションプレート31がダンパー38及びロケーション軸34を介してプーリ4に連結され、ロケーションプレート31がプーリ4と一体的に回転するようになっている。
被駆動体としてのハブ10には、ロケーション軸34のピン6に対応したピン13が取り付けられる。従って、この実施形態では、ピン13は、回転軸7を中心とした円周上の4等分位置に配置されるようになっている。
連結部材12は、ピン13及びロケーション軸34のピン6の間に掛け渡し状に取り付けられることにより、ピン13及びピン6を介してハブ10をロケーションプレート31に連結するようになっている。
連結は以下の様な手順で行われる。連結部材12は、図9の様にピン13でハブに回動自在に加締固定されている。ロケーションプレート31に設けられたピン6を連結部材12の隙間部に挿入する。その後、ハブ10と、ロケーションプレート31を、相対回転させピンが連結部材側に押し付けることにより挟持部に連結させる。
なお、連結部材12の開放端側に係合するピン6(第1の突起)をハブ10(第2の伝動部材)に設け、連結部材12の連結端側に係合するピン13(第2の突起)をプーリ4(第1の伝動部材)に設けるようにしても良い。
また、ピンおよび連結部材の挟持部形状はピン軸方向平面図による形状であり、軸方向で一定の寸法形状である方が、好ましい。
その他にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に種々の変形を施すことができる。
本発明の一実施形態の要部側面図。 図1のA−A線断面図。 図1のB−B線断面図。 図1の要部拡大図。 一実施形態の組立方法の説明図。 一実施形態の動力遮断後の状態を示す要部側面図。 別の実施形態の連結部材を示す正面図。 図7の連結部材の各部を示す正面図。 ハブ及び連結部材の間に取り付けられるピンの別の実施形態の断面図。 連結部材の別の形態の断面図。 従来の動力伝達装置の一例の要部断面図。 図11の動力伝達装置の要部分解斜視図。 本発明の別の実施形態の連結部材を備えた動力伝達構造の分解斜視図。 図7の動力伝達構造の側面図。 図8のD−D線断面図。
符号の説明
1 ハウジング
2 ボス部
4 プーリ(第1の伝動部材)
6 ピン(第1の突起)
7 回転軸
10 ハブ(第2の伝動部材)
12 連結部材
12a 側片
13 ピン(第2の突起)
14 貫通孔
16 隙間
17A,17B,47A,47C 凸部

Claims (9)

  1. 圧縮機のハウジング(1)のボス部(2)に回転自在に支持された第1の伝動部材(4)と、ボス部(2)に対して同軸状に配置されると共にボス部(2)から外方へ突出した回転軸(7)の端部に固着された第2の伝動部材(10)とを連結して第1の伝動部材(4)から第2の伝動部材(10)へ動力を伝達すると共に圧縮機の負荷トルクが所定値を超えた場合に動力の伝達を遮断するようにしたものであって、
    第1の伝動部材(4)又は第2の伝動部材(10)のいずれか一方に設けられた円柱状の第1の突起(6)と、第2の伝動部材(10)又は第1の伝動部材(4)のいずれか他方に設けられた円柱状の第2の突起(13)と、第1の突起(6)と第2の突起(13)とを連結するリーフスプリング状の連結部材(12)とを備え、この連結部材(12)は一対の側片(12a)の一端同士を開閉可能に連結して成る二股状のものであり、その連結端側が第2の突起(13)の外周部に回転自在に係合すると共に開放端側が第1の突起(6)を連結端側と背反する方向に離脱可能に狭持するように形成され、第1の突起(6)を一対の側片(12a)間の隙間(16)内に挿入した状態で開放端側に押し付けることにより一対の側片(12a)が開く方向に弾性変形して第1の突起(6)が開放端側で狭持されるようにしたことを特徴とする動力伝達装置。
  2. 連結部材(12)における第1の突起(6)の狭持部は、一対の側片(12a)の開放端側の内側面に第1の突起(6)の外周部の周方向に間隔をおいて形成され第1の突起(6)の外周部に点接触する一対の凸部(17A、47A)、(17B、47C)からなり、第1の突起(6)の外面に4点で接触して挟持することを特徴とする請求項1記載の動力伝達装置。
  3. 凸部(17A、47A)、(17B、47C)の端縁がアール状に形成されたことを特徴とする請求項2に記載の動力伝達装置。
  4. 一対の側片(12a)間の隙間(16)の幅が第1の突起(16)の直径と同等以上となっていることを特徴とする請求項1記載の動力伝達装置。
  5. 連結端側における一対の側片(12a)の凸部(17A、47A)間の距離に対し、開放端側における一対の側片(12a)の凸部(17B、47C)間の距離が小さくなっていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の動力伝達装置。
  6. 第1の突起(6)を挟持した状態における開放端側の凸部(17B、47C)間の距離は、連結端側の凸部(17A、47A)間の距離も小さくなっていることを特徴とする請求項5記載の動力伝達装置。
  7. 隙間(16)と一対の側片(12a)における連結端側の凸部(17A,47A)との間に、凸部(17A、47A)に近づくにつれて隙間(16)の間隔が徐々に小さくなる斜面からなる傾斜部(52)が形成されていることを特徴とする請求項1記載の動力伝達装置。
  8. 連結部材(12)は第1の突起(6)が開放端から離脱する際に塑性変形するように形成されたことを特徴とする請求項1記載の動力伝達装置。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の動力伝達装置の製造方法であって、連結部材(12)の連結端側を第2の突起(13)に回転自在に係合すると共に第1の突起(6)を隙間(16)内に挿入し、第2の伝動部材(10)又は第1の伝動部材(4)のいずれか一方を固定すると共に第1の伝動部材(4)又は第2の伝動部材(10)のいずれか他方を一方向に回転させ、第1の突起(6)を隙間(16)の開放端側に押し付けることにより連結部材(12)を一対の側片(12a)が開く方向に弾性変形させて第1の突起(6)を連結部材(12)の開放端側に狭持させることを特徴とする動力伝達装置の製造方法。
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