JP2005308203A - 連結部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】 駆動体と、被駆動体とを連結し、駆動体の駆動力を被駆動体へ伝達すると共に被駆動体の駆動負荷が所定値を超えた場合に駆動力の伝達を遮断するようにした連結部材であって、動力の伝達が遮断される際の駆動負荷の変動を抑えて信頼性の向上を図ったものを提供する。
【解決手段】 一対の側片12aの一端同士を開閉可能に連結して成るリーフスプリング状のものであると共に開放端側がプーリ4に設けられたピン6を連結端側と背反する方向に離脱可能に狭持するように形成され、ピン6を一対の側片12a間の隙間16内に挿入した状態で開放端側に押し付けることにより一対の側片12aが開く方向に弾性変形してピン6が開放端側で狭持されるようにしたことを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被駆動体と、被駆動体を駆動する駆動体とを連結し、駆動体の駆動力を被駆動体へ伝達すると共に被駆動体の駆動負荷が所定値を超えた場合に駆動力の伝達を遮断するようにした連結部材に関するものである。
図19は車両用空調装置の圧縮機とエンジンとの動力伝達構造の一例の要部断面図、図20は図19の動力伝達構造の要部分解斜視図である。これらの図において、101はクラッチレス圧縮機のハウジングで、そのボス部102には軸受け103を介して駆動体としてのプーリ104が回転自在に支持されている。ハウジング101には、ボス部102に対して同軸状に配置されると共にボス部102から外方へ突出した回転軸105が収容されており、その端部には、ボルト106及びワッシャ107を介して被駆動体としてのハブ108が固着されている。
ハブ108にはリベット109を介して円盤状のカバー部材110が固定されており、その周縁部には、複数個の凹部111が回転軸105を中心とする同一円周上に所定の角度間隔をおいて形成されている。各凹部111内には円柱状の緩衝ゴム112が接着固定されており、その一端には、転動ボール113を一部が突出するように転動自在に収容する穴が形成されている。
また、プーリ104におけるカバー部材110に対向する面には、各転動ボール113を転動自在に収容する穴115が同一円周上に形成されており、その同一円周上には、各穴115から離脱した転動ボール113を落とし込むための穴116が形成されている。
プーリ104の外周部にはベルト(図示せず)が巻き掛けられており、このベルトはエンジン(図示せず)のクランクシャフトに連結されている。エンジンを駆動するとプーリ104が回転し、転動ボール113、緩衝ゴム112、カバー部材110、及びハブ108を介して回転軸105に動力が伝達される。
クラッチレス圧縮機の内部に焼き付け等の異常が発生して負荷トルクが所定値を超えた場合には、各緩衝ゴム112が変形して転動ボール113から離脱し、各転動ボール113はカバー部材110に押されて穴115から離脱して穴116内に入り込む。これにより、プーリ104から回転軸105への動力の伝達が遮断されるので、プーリ104が空転する。
上記従来技術のものでは、緩衝ゴム112の摩耗や経時劣化等により、圧縮機への動力の伝達が遮断される際の負荷トルク限界値が低下するため、信頼性に難点が有った。
特開2000−87850号公報
解決しようとする問題点は、摩耗や経時劣化等により動力の伝達が遮断される際の駆動負荷が変動する点である。
本発明の連結部材は、一対の側片12aの一端同士を開閉可能に連結して成るリーフスプリング状のものであると共に開放端側が駆動体4又は被駆動体10に設けられた円柱状の突起6を連結端側と背反する方向に離脱可能に狭持するように形成され、突起6を一対の側片12a間の隙間16内に挿入した状態で開放端側に押し付けることにより一対の側片12aが開く方向に弾性変形して突起6が開放端側で狭持されるようにしたことを特徴としている。
本発明の連結部材は、リーフスプリング状であるため経時変化や摩耗が生じにくい。また、突起6を隙間16から開放端に狭持させることにより開放端の先端部側に摩耗が生じないため、突起6の離脱に要する力が変動しにくい。したがって、動力遮断時の駆動負荷が変動しにくく、信頼性が高い。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態である連結部材を備えた動力伝達構造の要部側面図、図2は図1のA−A線断面図、図3は図1のB−B線断面図、図4は図1の要部拡大図、図5は図1の動力伝達構造の組立方法の説明図、図6は実施形態の動力遮断後の状態を示す要部側面図である。
図2において、1はクラッチレス圧縮機のハウジングで、そのボス部2には軸受け3を介してプーリ4(駆動体)が回転自在に支持されている。図1に示すように、プーリ4の一方の端面には複数個の円柱状のピン6(突起)がプーリ4の中心点を中心とする同一円周上に一定の角度間隔をおいて立設されている。
図2に示すように、ハウジング1には、ボス部2に対して同軸状に配置されると共にボス部2から外方へ突出した回転軸7が収容されており、その端部には、ボルト8を介してハブ10(被駆動体)が固着されている。ハブ10には、複数個のピン挿入孔11が回転軸7を中心とする同一円周上に120°の角度間隔をおいて形成されており、ここに円柱状のピン13が貫通状態で固定されている。
図1に示すように、ピン13は同形同大の複数個の連結部材12を介してピン6と連結されている。この連結部材12は高炭素鋼等のバネ材により作製されたリーフスプリング状のもので、所定形状に打ち抜かれた同形同大の複数枚の板材M(図3参照)を厚み方向に重ね合わせることにより形成されている。このような製造方法を採用することで、打ち抜き加工が容易となり、加工性が向上すると共に、ばね荷重が安定する。バネ材で形成された連結部材12には経時変化や摩耗が生じにくい。
連結部材12は一対の側片12aの一端同士を開閉可能に連結して成る二股状のもので、連結端側にピン13の外周部に回転自在に係合する貫通孔14を有している。また、図4に示すように、平面図で各側片12aは、開放端側の内側面にピン6の外周部の周方向に間隔をおいて形成されると共にピン6の外周部に点接触する凸部17A、17Bと、これらの間に形成されピン6の外周部と空隙を存して対向する曲面15を有しており、これらの曲面15間においてピン6を径方向に挟持している。
一対の側片12a,12a間の隙間16は、ピン6を径方向に移動自在に収容するものであり、隙間16の幅wはピン6の外周径よりもわずかに大きくなっている(w≧2R)。これにより、ピン6を隙間16内に簡単に挿入することができ、組み付けを簡単に行うことができる。
また、連結端側の凸部17A、17A間の距離Lは、ピン6を曲面15,15間に挿入する際に連結部材12が弾性域内の応力に収まるような値となっている。連結端側の凸部17A、17A間の距離Lは、開放端側の凸部17B、17B間の距離L’よりも大きくなっており(L>L’)、隙間16内に挿入されたピン6を曲面15,15間に押し込むために側片12a,12aを開かせる力が、曲面15,15間に狭持されたピン16を開放端側へ離脱させるために側片12a,12aを開かせる力よりも小さくなっている。また、ピン6の組み付け時の応力発生を抑制することができ、組み付け時におけるピン6の離脱を防止することができると共に、ピン6の保持力の劣化を防止することができる。
ピン6,13を連結部材12で連結する場合には、図5に示すように、各連結部材12の連結端側の貫通孔14をピン13の外周部に係合すると共にピン6を隙間16内に挿入する。次いで、ハブ10を回転しないように固定すると共にプーリ4を矢印方向に回転させて各ピン6を隙間16の開放端側に押し付ける。これによって各連結部材12は側片12a,12aが開く方向に弾性変形し、各ピン6がそれぞれ曲面15,15間に押し込まれる。そして、側片12a,12aが弾性復帰し、各ピン6が連結部材12の開放端側に狭持された状態となる(図1参照)。なお、ピンは円筒状連結部材は板材であり、ピン軸方向では4箇所の線支持となる。
なお、凸部17A、17Bは端縁がアール状に形成されていて、ピン6の外周部に点接触する。そのため、ピン6をがたつかずに狭持することができ、異音が生じたり、連結部材12が摩耗するのを防ぐことができる。また、曲面15,15間に狭持されたピン6を開放端側へ離脱させるための力が安定するという利点がある。
図4に示すように、曲面15,15間に狭持されたピン6の外周部には凸部17A、17Bからの反力f、f’が生じている。なお、これらの反力f、f’は、ピン6の中心点と凸部17A、17Bの端縁アールを形成する円の中心点とを結ぶ直線の方向に作用する。ピン6に開放端側へ離脱させる方向の力Fが作用していない状態では、反力fの分力f1 が反力f’の分力f1’と等しくなっている。ピン6に力Fが作用するとf1 が小さくなり、f1’が大きくなる。F<2f1ではF+2f1=2f1’であり、F>2f1ではf1=0、F=2f1’である。そして、Fがさらに大きくなって所定値を超えると、側片12a,12aが開いてピン6が曲面15,15間から離脱する。
このように、ピン6が曲面15,15間に狭持された状態においては、力Fの変化によってf1とf’1の大きさが変化するが、ピン16ががたつくことはないため、凸部17Bが摩耗することがない。したがって、長期間使用してもピン6が連結部材12から離脱する際の力Fの大きさは殆ど変動せず、圧縮機への動力の伝達が遮断される際の負荷トルク限界値をほぼ一定に保つことができる。
また、凸部17A、17Bの端縁はアール状に形成されており、そのようにすることで、金型の寿命が長くなるとと共に、凸部17A、17Bの摩耗が少なくなってピン6が離脱する際の力Fの大きさが変動しにくくなるという利点がある。
なお、ピン6が連結部材12から離脱する際に連結部材12が塑性変形するようにすると、弾性変形する場合に比べて連結部材12を小型化することができるため、連結部材12周辺の構造の設計が容易となる。
また、本実施形態では、隙間16が貫通孔14と連通した状態となっている。このようにすることで、ピン6を隙間15,15間に押し込む際に連結部材12が全長にわたって変形するようになるため、連結部材12の小型化を図ることができる。
開放端側がピン16から離脱した連結部材12は係止手段19により係止される。図2に示すように、この係止手段19は、ハブ10の軸部10aの外周部に同心状に取り付けられたワッシャ状の弾発部材から成っており、周縁部がハブ10のフランジ部10bに向けて屈曲しており、各連結部材12をハブ10のフランジ部10bの裏面に摺動可能に押圧して係止する。
次に、上記のように構成された動力伝達構造の作用を説明する。圧縮機側の負荷トルクが所定値以下の場合には、図示しないベルトを介してプーリ4に与えられるエンジンの動力は、ピン6、連結部材12、及びピン13を介してハブ10に伝達され、回転軸7が回転する。
圧縮機内部に焼付等が生じて負荷トルクが所定値を超えた場合には、各連結部材12の開放端側に狭持されたピン6が連結部材12の側片12a,12aを押し広げて連結部材12から離脱する。これにより、プーリ4から回転軸7への動力の伝達が遮断されるので、プーリ4が空転する。
なお、ピン6から離脱した各連結部材12はピン13を中心として回動自在の状態となるが、図6に一点鎖線で示す軌道Tに沿って周回するピン6に衝突し、係止手段19に摺接しながら軌道Tの内側に回動し、ピン6に当接しない領域で係止される。この状態において、プーリ4が回転し続けてもピン6が連結部材12に当接することがないので、騒音が発生することはない。
図7〜図14は、本発明の別の実施形態であり、図7はこの実施形態の連結部材を備えた動力伝達構造の分解斜視図、図8は動力伝達構造の側面図、図9は図8のD−D線断面図、図10はこの実施形態の連結部材の正面図、図11は連結結部材の拡大正面図、図12は連結部材の作用を説明する部分拡大正面図、図13及び図14は連結部材の特性を示すグラフである。これらの図において、図1〜図6に示す部材と同一の部材には同一の符号を付して対向させてある。
図7〜図9に示すように、この実施形態では、駆動体であるプーリ4に、同様に駆動体を構成するロケーションプレート31が連結状態で取り付けられ、このロケーションプレート31と被駆動体であるハブ10とが複数の連結部材12によって連結されている。これにより、駆動体側の駆動力(回転)が被駆動体側に伝達されるようになっている。
ロケーションプレート31のプーリ4への取り付けは、プーリ4の内部に複数のダンパー38を配置し、このダンパー38及び各ダンパー38に挟持したロケーション軸34を介して行われる。
ダンパー38は、略四角柱のブロック形状に成形された一対のダンパー本体38aと、ダンパー本体38aの一側で一対のダンパー本体38aを連結する連結帯38bとによって構成されており、全体がゴム、軟質樹脂等の弾性体によって全体が形成されている。一対のダンパー本体38aの間には、ロケーション軸34の軸体35が挿入可能な挿入空間38dが形成されている。また、ダンパー本体38aにおける連結帯38bとの反対側には、溝部38cが形成されることにより、ダンパー本体38aが撓み易くなっている。
このダンパー38は、プーリ4の内部に径方向内側に向かって放射状に延びた複数のリブ部39と、プーリ4の内面に一体的に突出された段部40とによって形成された収納空間41内に収納される。収納に際しては、連結帯38b側を先に収納するものであり、これにより、挿入空間38dがロケーションプレート31側に位置した状態となる。
ロケーションプレート31は、円形リング状に形成されており、回転軸7を中心とした円周上の4等分位置には、挿入孔32が厚さ方向に貫通している。挿入孔32は、ロケーション軸34のピン(円柱状の突起)6が貫通するものである。
ロケーション軸34は、このピン6と、フランジ板36と、フランジ板36の反対側でピン6と同軸的に延びた軸体35とが一体的に形成された形状となっている。軸体35は、偏平な軸状となっており、この軸体35をダンパー本体38aの間の挿入空間38dに挿入することにより、ロケーション軸34がダンパー38を介してプーリ4と連結され、これにより、ロケーションプレート31がダンパー38及びロケーション軸34を介してプーリ4に連結され、ロケーションプレート31がプーリ4と一体的に回転するようになっている。
被駆動体としてのハブ10には、ロケーション軸34のピン6に対応したピン13が取り付けられる。従って、この実施形態では、ピン13は、回転軸7を中心とした円周上の4等分位置に配置されるようになっている。
連結部材12は、ピン13及びロケーション軸34のピン6の間に掛け渡し状に取り付けられることにより、ピン13及びピン6を介してハブ10をロケーションプレート31に連結するようになっている。
連結部材12は、図1〜図6の実施形態と同様に、隙間16を介して対向した一対の側片12aの一端を連設し、他端を開放端とした二股状のリーフスプリング状に成形されており、連結端側にはハブ10側のピン13に回転自在に係合する貫通孔14が形成されている。この実施形態における連結部材12としては、「SUJ」等の軸受鋼が使用されており、これにより耐摩耗性、鞭性及び良好な引っ張り強度を備えたものとなっている。
連結部材12の開放端側には、ロケーションプレート31側のピン6を保持する挟持部が形成されている。挟持部は、2つの対の凸部47A、47B及びその間の曲面15で構成されており、開放端側で対向している一対の側片12aのそれぞれの先端部に保持面45が形成されている。曲面15は、ピン6の外周部の曲率と異なった曲率を有し、挟持時、ピン6の外周部と空隙を存する。これらの保持面45(凸部47Bと先端部47Cの間)の長さはピン6の摺動距離Hに相当するように設定される。
このような連結部材12の構造においては、通常状態では、ロケーション軸34のピン6が保持面47Bによって挟持されているが、圧縮機内部の焼付等によって負荷トルクが所定値を超えた場合、ピン6は抜け荷重によって図12(a)の状態(保持面47Bによる保持位置)から開放端側に向かって摺動し、同図(b)の状態(凸部47C)に至る。その後、ピン6は凸部47Cで連結部材12から離脱する。
この実施形態において、凸部47Cで離脱するまでの間、ピン6は保持面47Bによって挟持された状態で保持面45に沿って摺動する。従って、保持面47Bを摺動する間、側片12a(連結部材12)に対しては、ピン6からの荷重が作用している。これにより連結部材12に対して抜け荷重が発生する区間が延長しており、図13の特性曲線における平坦部で示すように、ピン6が摺動している間(凸部47Bと先端47Cの間)は、平坦な抜け荷重がそれぞれの連結部材12に作用している。
このような実施形態の構造では、複数の連結部材12の間における最大発生荷重のバラツキを減少させることができ、ピン6が離脱する際の作動が安定する。また、連結部材12の製造時における公差を拡大することができるため、その製造が容易となる。図14は、図1〜図6に示す実施形態の連結部材12に作用する抜け荷重であり、凸部17Aで最大となっているだけで、凸部17A以外では、抜け荷重が作用することがない。なお、図13及び図14に示すグラフにおいて、横軸はピン6の移動量、縦軸は荷重であり、これらの特性曲線が横軸と交わる左端部分はピン6の移動開始位置、右端部分はピン6が連結部材12から離脱する位置となっている。
生じている。また、図12(b)では、凸部47Cからの反力W’が生じている。A1、A2は、凸部47Aがピン6と接触する点であり、B1、B2は、凸部47Cがピン6と接触する点である。
ピン6に対し、開放端側への離脱方向への力Fが作用した場合、W=1/2Ftanθであるから、離脱力F=2W/tanθとなる。なお、これらの式は、摩擦抵抗μをゼロと仮定した場合である。従って、凸部47Aから凸部47Cにピン6が移動する際に、離脱力Fを一定に保つためには、W’<Wで且つ、A1とA2の間の長さ>B1とB2の長さとすると共に、実際の摩擦力を考慮して凸部47Aからの接線角度αを若干修正することにより可能となる。
この実施形態において、連結部材12は図8に示すように、回転軸7の中心とハブ10のピン13の中心を結ぶ直線に対し、略直角となるように組み付けられている。連結部材12をこのような角度で組み付けることにより、連結部材12の配置スペースを小さくすることができ、コンパクトとすることができる。また、負荷トルクの腕を長くすることができ、荷重効率が良好となる。この連結部材12の角度としては、90°が最適であり、実用上は75°〜105°の範囲内で適宜変更することが可能である。
図15及び図16は、本発明のさらに別の実施形態を示す。この実施形態においても、貫通孔14が連結部材12の連結端側に形成されている。貫通孔14は図1及び図2に示すと同様に、被駆動体であるハブ10のピン挿入孔11を貫通して固定されたピン13の外周部に回転自在に係合するものである。また、連結部材12における一対の側片12aの間には、プーリ4側のピン6が挿入される隙間16が形成されるが、貫通孔14は隙間16とは独立した状態となっている。すなわち、貫通孔14と隙間16との間には、架橋部51が形成されており、架橋部51によって貫通孔14と隙間16とが離隔されている。架橋部51は一対の側片12aを連設するものである。
このように貫通孔14を隙間16と独立させることにより、貫通孔14に係合するピン13の外形寸法管理が容易となる。また、ピン6が連結部材12から離脱する際における応力が貫通孔14に伝達されることがなく、応力による貫通孔14の変形を防止することができ、これにより、ピン13への悪影響を防止することが可能となる。
この実施形態においても、連結部材12の開放端側には、プーリ4側のピン6の外周面に接触する凸部47A,47Bが形成されると共に、凸部47A,47Cの間には、曲面5が形成されている。このように一対の側片12aのそれぞれにピン6と接触する凸部47A,47Bを形成することにより、ピン6の外周面に4箇所から接触するため、ピン6を確実に挟持することができる。
図16に示すように、この実施形態においても、一対の側片12aの間の隙間16の幅wはピン6の外周径よりもわずかに大きくなっており(w≧2R)、ピン6を隙間16内に簡単に挿入することができ、組み付けを簡単に行うことができる。また、連結端側の凸部47A、47A間の距離Lが、開放端側の凸部47B、47B間の距離L’よりも大きくなっており(L>L’)、ピン6の組み付け時の応力発生を抑制することができ、組み付け時におけるピン6の離脱を防止することができ、さらには、ピン6の保持力の劣化を防止することが可能となっている。
以上に加えて、この実施形態においては、連結端側の凸部47Aと隙間16との間に、これらを連結する傾斜部52が形成されている。傾斜部52は一対の側片12aに対向するように形成されるものであり、一対の側片12aの間では、隙間16から凸部47Aに向かうにつれて徐々に接近するような斜面となっている。このような傾斜部52を形成することにより、組み付けの際に傾斜部52に沿ってピン6が凸部47A側に移動するため、ピン6の組み付けを容易に行うことができる。また、凸部47Aに先だってピン6が傾斜部52に接触するため、ピン6の組み付けをさらに簡単に行うことが可能となる。
図17は、被駆動体であるハブ10に固定されるピン13の別の実施形態を示す。
ピン13はハブ10に形成されたピン挿入孔11に挿入されることによりハブ10に固定される。一方、連結部材12には、ピン13が貫通することにより、ピン13の外周部に回転自在に係合する貫通孔14が形成されている。既述したようにピン13はこれらのピン挿入孔11及び貫通孔14を貫通しており、軸方向における一端側には、ピン挿入孔11よりも大径となった脱落防止部13Aが形成されている。
また、脱落防止部13Aからは軸部13Bが軸方向に一体的に延びており、軸部13Bがピン挿入孔11及び貫通孔14を貫通している。軸部13Bは、脱落防止部13A側が幾分大径で、これに続く部分が小径となった段付状となっており、その段部13Dがハブ10に当接するようになっている。
このピン13においては、連結部材12側から軸部13Bを挿入して連結部材12の貫通孔14及びハブ10のピン挿入孔11を貫通させる。そして、ピン挿入孔11を貫通した貫通端13Cを加締めることによりピン13を固定する。このような構造では、脱落防止部13Aと加締めた貫通端13Cとによってピン13がハブ10及び連結部材12を挟み込みすぎない、ピン13の固着を防止することができ、安定した固定を行うことができる。また、加締め力を一定に保つことが可能となる。また、連結部材12と、脱落防止部13Aとの間に、スプリング力を有したワッシャー(図示せず)を挿入すると連結部材12が所定の保持力でハブ10に固定できる為、組付け性がさらに良い。
図18は、連結部材12における一対の側片12aに形成した面15の変形々態を示す。面15は側片12aにおける凸部17A,17Bの間に形成されるが、面15としては、ピン6の曲率と異なる曲率の曲面であっても良く、曲面ではなく直線状であっても良いものである。面15をこのようにすることにより、連結部材12の製造を簡単に行うことが可能となる。
また、ピンおよび連結部材の挟持部形状は、ピン軸方向平面図による形状であり軸方向で一定の寸法形状である方が好ましい。
以上の実施形態では、いずれも車両用空調装置の圧縮機の回転軸に固着されたハブ(被駆動体)と、エンジンにより回転するプーリ(駆動体)とを連結する連結部材に本発明を適用した場合について説明したが、その他の被駆動体と駆動体とを連結する連結部材にも本発明を適用することができる。
また、連結部材の開放端側に係合する突起を被駆動体に設け、連結部材の連結端側を駆動体に接続するようにしてもよい。
その他にも、本発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に種々の変形を施すことができる。
本発明の一実施形態である連結部材を備えた動力伝達構造の要部側面図。 図1のA−A線断面図。 図1のB−B線断面図。 図1の要部拡大図。 図1の動力伝達構造の組立方法の説明図。 図1の動力伝達構造の動力遮断後の状態を示す要部側面図。 本発明の別の実施形態の連結部材を備えた動力伝達構造の分解斜視図。 図7の動力伝達構造の側面図。 図8のD−D線断面図。 別の実施形態の連結部材を示す正面図。 連結部材の拡大正面図。 (a)、(b)は保持面の設計を説明する部分正面図。 別の実施形態の荷重特性を示すグラフ。 図1〜図6の実施形態の荷重特性を示すグラフ。 さらに別の実施形態の連結部材を示す正面図。 図15の連結部材の各部を示す正面図。 ハブ及び連結部材の間に取り付けられるピンの別の実施形態の断面図。 連結部材の別の形態の断面図。 車両用空調装置の圧縮機とエンジンとの動力伝達構造の従来例の要部断面図。 図19の動力伝達構造の要部分解斜視図。
符号の説明
4 プーリ(駆動体)
6 ピン(突起)
10 ハブ(被駆動体)
11 ピン挿入孔
12 連結部材
12a 側片
13 ピン
14 貫通孔
15 面
16 隙間
17A,17B,47A、47C 凸部

Claims (7)

  1. 被駆動体(10)と、被駆動体(10)を駆動する駆動体(4)とを連結し、駆動体(4)の駆動力を被駆動体(10)へ伝達すると共に被駆動体(10)の駆動負荷が所定値を超えた場合に駆動力の伝達を遮断するようにした連結部材であって、一対の側片(12a)の一端同士を開閉可能に連結して成るリーフスプリング状のものであると共に開放端側が駆動体(4)又は被駆動体(10)に設けられた円柱状の突起(6)を連結端側と背反する方向に離脱可能に狭持するように形成され、突起(6)を一対の側片(12a)間の隙間(16)内に挿入した状態で開放端側に押し付けることにより一対の側片(12a)が開く方向に弾性変形して突起(6)が開放端側で狭持されるようにしたことを特徴とする連結部材。
  2. 突起(6)の狭持部は、一対の側片(12a)の開放端側の内側面に突起(6)の外周部の周方向に間隔をおいて形成され突起(6)の外周部に点接触する凸部(17A,47A)、(17B,47C)と、これらの間に形成され突起(6)の外周部と空隙を存して対向する面(15)とを有することを特徴とする請求項1記載の連結部材。
  3. 被駆動体(10)又は駆動体(4)に固定されたピン(13)に回転自在に係合する貫通孔(14)が隙間(16)と連通した状態で連結端側に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の連結部材。
  4. 突起(6)が開放端から離脱する際に塑性変形するように形成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の連結部材。
  5. 保持状態の突起(6)が摺動可能な長さを有した保持面(40)を、一対の側片(12a)における開放端側に対向して形成したことを特徴とする請求項1記載の連結部材。
  6. 被駆動体(10)又は駆動体(4)に固定されたピン(13)に回転自在に係合する貫通孔(14)が隙間(16)と独立した状態で連結端側に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の連結部材。
  7. 前記ピン(13)が貫通するピン挿入孔(11)が被駆動体(10)又は駆動体(4)に形成されており、ピン(13)はピン挿入孔(11)よりも大径の脱落防止部(13A)と、脱落防止部(13A)から軸方向に延びて貫通孔(14)を貫通する軸部(13B)とを有しており、軸部(13B)の貫通端(13C)を加締めることによりピン(13)が被駆動体(10)又は駆動体(4)に固定されていることを特徴とする請求項3又は6記載の連結部材。
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JP2008095838A (ja) * 2006-10-12 2008-04-24 Sanden Corp 動力伝達装置

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