JP4348081B2 - 6,9−二置換2−(トランス−1,4−ジアミノシクロヘキシル)−プリンのアシル及びスルホニル誘導体及び抗増殖剤としてのその使用 - Google Patents

6,9−二置換2−(トランス−1,4−ジアミノシクロヘキシル)−プリンのアシル及びスルホニル誘導体及び抗増殖剤としてのその使用 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、6,9−二置換2−(トランス−1,4−ジアミノシクロヘキシル)−プリンのアシル及びスルホニル誘導体並びにこれらを抗増殖剤として使用する又はアポトーシスを防止するための方法に関する。
【0002】
【背景技術】
正常細胞及び新生物細胞の両者において、細胞分裂は、所定の段階で起こる厳密に制御された現象である。活発に分裂していない静止状態の細胞は、細胞が最終的に分化したか又は一時的に休止状態にあるG0期にある。最初の期間は第一ギャップ(G1)期であり、この期間中に細胞はDNA合成の準備をする。制限点もしくはR点と呼ばれるG1期の後期に、細胞は、DNAの合成が起こるS期に入り始める。S期が完了すると、細胞は第二ギャップ(G2)期に入り、この期間に細胞は分裂の準備をし、有糸分裂すなわちM期がこれに続く。
【0003】
細胞周期の調節における初期の実験では、「成熟促進因子」(MPF)と呼ばれるタンパク質でキナーゼ活性を有するヘテロダイマーが発見された。その後、ついで同定されたタンパク質とそれらの基底遺伝子の比較により、細胞分裂制御(cdc)遺伝子として知られる酵母遺伝子のファミリーが明らかにされた。更なる実験により、一部のcdc遺伝子はキナーゼをコードすることが証明され、その後、サイクリン依存性キナーゼ(cdk)と呼ばれるようになった。この再分類の結果として、一部の細胞周期タンパク質は、例えばcdk1がcdc2としても知られているように、二重の名称をもっている。MPFのキナーゼ成分は現在ではp34cdc2として同定され、MPFの調節サブユニットは現在、サイクリンBと呼ばれている。サイクリンは、最初にタンパク質として同定され、細胞周期の間そのレベルは変動し、有糸分裂時に特異的に分解する。今日まで、動物ではサイクリンA〜I及びcdk1〜8が同定されている。命名法をさらに複雑にしているのは、サイクリン及びcdkのサブタイプ、例えばサイクリンB1及びB2が同定されたことによる(cdkのレビューについてはD.O. Morgan, Annu. Rev. Cell Dev. Biol. 13, 261-291, 1997参照)。
【0004】
細胞調節に関するその後の研究で、細胞分裂の段階は一部、サイクリン及びサイクリン依存性キナーゼ(cdk)の修飾によって達成されることが証明された。サイクリンは逐次的にcdkを調節し、タンパク質キナーゼパートナーとの結合に関与する「サイクリンボックス」と命名された100アミノ酸ホモロジー領域を特徴としている。cdkは配列及びサイズ(35〜40kDa)が密接に関連しており、結合したサイクリン調節サブユニットにより活性化されたタンパク質キナーゼとして定義される。cdkは約300アミノ酸の保存的活性部位クレフトを含有し、これはすべての原核生物タンパク質キナーゼの特徴である。従って、サイクリン及びcdkはいずれも、高度に保存されたタンパク質ファミリーであると考えられる。
【0005】
個々のサイクリン及びcdkの単離は、細胞周期の相転移における各成分の役割及び相互作用の更なる同定を可能にした。cdkの過剰レベルは細胞周期の全過程を通じて維持される。cdkの活性化は、サイクリンの合成及び触媒的cdkのサブユニットへの結合時に起こり、その結果、cdkセリン/スレオニンキナーゼの活性が刺激される。完全なcdkの活性化は、サイクリン依存性のキナーゼ活性化キナーゼ(CAK)によるT−ループに局在する保存的スレオニン残基上のリン酸化を必要とする。
【0006】
また、サイクリン及びcdkは、最初に発見されて以来、幅広い範囲の細胞経路に含まれる他の転写因子及びタンパク質と相互に作用する。cdk7は、転写因子IIH(TFIIH)中の成分として同定されており、それはRNAポリメラーゼIIC−末端ドメイン(CTD)キナーゼ活性を含む。また、近年、サイクリンCとのパートナーであるcdk8は、RNAポリメラーゼIIのCTDをリン酸化することが発見されたが、CAK活性を有するとは考えられていない。従って、cdkが細胞周期の調節に加えて幅広い範囲の細胞作用に関与していることは明らかである。
【0007】
cdk−サイクリン複合体の不活性化は、cdkのATP結合部位におけるスレオニン及び/又はチロシン残基のリン酸化、あるいは多数の内因性インヒビタータンパク質の一つの結合から生じることができる。
【0008】
1期にはD−型サイクリンがcdk2、cdk4、cdk5及びcdk6を含め数種の異なるcdkに結合するが、最も一般的にはcdk4及びcdk6と会合する。D−型サイクリンは、細胞周期の進行を外的刺激に連結する増殖因子センサーとして働くものと考えられる。哺乳動物の細胞周期においては、D−型サイクリン−cdk複合体に続いてサイクリンE−cdk2複合体が出現する。サイクリンEの合成は厳密に調節されていて、G1後期及びS期の初期に起こる。サイクリンE−cdk2複合体は、細胞がDNA複製を開始するために必須である。
【0009】
1サイクリン、サイクリンD及びサイクリンEは、一過性に産生されるタンパク質であり、半減期は約20分である。この短い半減期は、これらのタンパク質のC−末端領域におけるPEST配列に由来するものと考えられ、その分解はユビキチン化経路によって仲介されるものと思われる。
【0010】
2サイクリン、サイクリンA及びサイクリンBは、分裂間期を通して安定で、特に有糸分裂時にユビキチン化経路によって分解される。サイクリンA及びサイクリンB2はいずれもそれらのcdkパートナーとの複合時にのみ[サイクリンA−cdk2及びサイクリンA/B−cdk1(cdc2)]分解されるようである。しかしながら、サイクリンB1の分解は中期の終わりにおける分裂装置の完全性に関連する。紡錘体が正しくアッセンブルされていないか又は染色体が正しくアラインされていないと、サイクリンB1の分解は防止される。
【0011】
網膜芽腫タンパク質(Rb)、105kDaの核内リンタンパク質は、G1期においてcdk−2、4及び6のサイクリン−cdk複合体の基質であり、注意深く統合されたリン酸化及び脱リン酸化を介する細胞周期の主要チェックポイント制御の一つとして機能する。G0/G1期にはRbは低リン酸化状態で存在する。細胞がG1後期に進行するとともに、RbはD−サイクリン複合体によって高度にリン酸化され、これがRbを不活性化し、細胞をS期に移行させ、細胞周期の進行及び細胞分裂を生じさせる。Rbのこの高リン酸化状態はG2期にも維持される。M後期には、Rbは脱リン酸化され、ついで低リン酸化状態に戻る。p16は、サイクリンD/cdk4及びサイクリンD/cdk6複合体と結合するため、p16の細胞レベルが高いとcdkが不活性化される。Rbタンパク質のリン酸化はその結合特性を変化させる。すなわち、低リン酸化状態ではRbは特異的な転写因子例えばE2Fに結合してこれを封鎖し、その結合はG1期からの出口を妨害する。一旦cdkがRbを高リン酸化すると、その転写因子が放出されて、これがついでS期の進行に必要な遺伝子、例えばチミジンキナーゼ、myc、myb、ジヒドロ葉酸レダクターゼ、及びDNAポリメラーゼ−αの転写を活性化することができる。
【0012】
また、サイクリン−cdk複合体の局在は、各複合体がこの経路で果たす役割についてきわめて示唆的である。核内のサイクリンA及びEは、それらが核内に存在することから多分、p107及びp130に結合する。哺乳動物のサイクリンB1はG2期に細胞質内に蓄積され、有糸分裂の初期に核内に移行する。サイクリンBは紡錘体装置、とくに紡錘体キャップと会合して、サイクリンB−cdc2キナーゼが分裂装置のリン酸化成分による紡錘体の形成に関与するものと考えられる。さらに、サイクリンB1は中期の分裂装置の正しいアッセンブリーを保証するフィードバック機構の一部である。ヒトサイクリンB2は、ほとんど排他的に膜コンパートメントとくにゴルジ装置と会合する。サイクリンB2−cdc2は、細胞が有糸分裂に入ったとき、ゴルジ装置の分解に関与する。
【0013】
p34cdc2/サイクリンBキナーゼは、高度に保存された、そしてすべての真核細胞において細胞周期の転移に関与すると考えられる重要な有糸分裂因子である。ヒストンH1はp34cdc2/サイクリンBの基質であり、ヒストンH1は有糸分裂において特異的な部位で選択的にリン酸化され、これはクロマチン縮合に重要であると考えられる。p34cdc2/サイクリンB複合体はまたラミンをリン酸化し、これは核内のラミン分解の原因となる。核内ラミンは有糸分裂時に高リン酸化されるラミンサブユニットのポリマーから構築され、このリン酸化はそれらの分解の原因となる。ラミンは中間フィラメントファミリーのタンパク質の一部であり、p34cdc2/サイクリンBは、有糸分裂時にリン酸化される細胞質中間フィラメントサブユニット、ビメンチン及びデスミン上の部位のサブユニットをリン酸化する。従って、p34cdc2/サイクリンB複合体は有糸分裂時における細胞構造の再構成に関与する。
【0014】
さらにp34cdc2/サイクリンBは、アクチン及びカルモジュリンに結合し、アクトミオシンATPアーゼ活性を阻害する83kDaタンパク質である非筋肉カルデスモンのリン酸化によってミクロフィラメントの再構成に関与する。有糸分裂時には、カルデスモンはp34cdc2/サイクリンBによってリン酸化され、これがアクチンに対する親和性を脆弱化し、そのミクロフィラメントからの解離を引き起こす。
【0015】
p34cdc2/サイクリンBは収縮環におけるミオシンをリン酸化することによりアクトミオシンフィラメントの調節に関係し、これが細胞を2つの細胞に分裂させる(細胞質分裂)。中期には、ミオシンII調節L鎖(MLC)が、N−末端における2つの主要部位でリン酸化される。一旦リン酸化されると、ミオシンはアクチンとの相互作用が防止される。後期には、これらの2つの部位は脱リン酸化される。
【0016】
また、p34cdc2/サイクリンBは、有糸分裂時における膜コンパートメントの再構成にも役割を果たす。例えば、p34cdc2/サイクリンBはrab1Ap及びrab4pをリン酸化する。rab4pがp34cdc2/サイクリンBでリン酸化されると、それは膜コンパートメントから解離される。
【0017】
有糸分裂時には転写の大部分の型は阻害される。この場合も、p34cdc2/サイクリンBはTFIIIBのリン酸化により、polIII−仲介の転写の阻害に役割を果たす。polI、polII及びpolIII−仲介転写が数種の共通の因子、例えば、TATA−結合タンパク質(TBA)をもつとすると、p34cdc2/サイクリンBは、有糸分裂時にすべての型の転写のダウンレギュレーションに関与することが期待できる。
【0018】
細胞周期分裂の誘発におけるサイクリン/cdk複合体が重要であるとすれば、それらは厳密な調節機構下にある。CDK−インヒビタータンパク質(CDI)は、特異的なサイクリン−CDK複合体又はモノマーCDKに結合し、それを不活性化する小さなタンパク質である。これらのインヒビターは配列及び機能の類似性に基づいて2つのファミリーにグループ分けすることができる。INK4ファミリーにはcdk4及びcdk6に対して特異的に結合するp15INK4B、p16INK4、p18及びp19が包含される。p16INK4及びp15INK4Bの両者は4個のアンキリンリピートを含み、有意なホモロジーの共有に加えて、9p12遺伝子座上の隣接遺伝子によってコードされる。
【0019】
p16INK4の遺伝子(MTS1)は多くの腫瘍細胞株及び一部の原発性腫瘍で再配列、欠失又は突然変異を起こすので、潜在的な腫瘍サプレッサー遺伝子として認識されている。遺伝性黒色腫の一研究では約半数の家族がp16INK4遺伝子における生殖細胞の突然変異を示した。Rbはp16INK4のリプレッサーである。突然変異又はウイルス抗原いずれによっても、細胞のRbの不活性化はp16INK4のレベルの上昇と相関する。p16INK4、p15INK4B及びp18は、サイクリンD及びcdk4及びcdk6複合体がRbタンパク質に結合するのを阻害する。
【0020】
CDIの第二のファミリーはp21Cip1,WAF-1、p27Kip1及びp57Kip2を包含するKip/Cipファミリーである。p27Kip1は増殖する細胞中に潜伏又は遮蔽型で存在する。刺激を受けると、p27Kip1は遮蔽が除かれ、サイクリン−CDK4/6複合体に結合し、それを阻害する。Kip/Cipファミリータンパク質は、サイクリン−cdk複合体に結合する領域、N末端において高いホモロジーを有する。Kip/Cipファミリータンパク質は、M期に関与するサイクリン−cdk複合体よりもG1及びS期に関与するサイクリン−cdk複合体に優先的に結合し、それを阻害する。
【0021】
p21(WAF1、Cip1及びSdi1としても知られる)はp53によって誘導され、サイクリンA、D1及びEを含む数種のサイクリン−CDK2複合体中のDNAポリメラーゼδのサブユニットである増殖細胞核抗原(PCNA)と三元複合体を形成する。増殖、休止及び老齢細胞でのp21WAF-1の発現はS期導入の負のレギュレーターとしての役割と関係がある。p21WAF-1mRNAは、細胞が老化又は休止するにつれてアップレギュレーションされ、休止細胞の血清刺激後は細胞がS期に入るにつれて減少する。p21はサイクリンE−cdk2、サイクリンA−cdk2、並びにサイクリンD1−、D2−及びD3−cdk4複合体を不活性化する。
【0022】
多くのヒト腫瘍の遺伝子解析によって、膨大な数の変化した細胞周期タンパク質が明らかにされ、この異常が異常な細胞周期の原因と考えられる。例えば、サイクリンD1は様々なヒト腫瘍において過剰発現されるか又は脱調節されているbcl−1/PRAD1癌原遺伝子である。染色体11q13に局在するサイクリンD1/CCND1遺伝子は多くの癌、主に乳癌及び非小細胞肺癌で増幅されている。これは、サイクリンD1の過剰発現がこの特異的な11q13アンプリコンを有する腫瘍に共通の特徴であるという観察と一致する。p16の遺伝子は多数の腫瘍細胞株及び一部の原発腫瘍において、再配列、欠失又は突然変異している。cdk4における突然変異、とくにArg24Cys突然変異が、無関係な遺伝的黒色腫の2家系で同定されている。この突然変異は、11/11の黒色腫患者、2/17の無症状者及び0/5の配偶者に認められている(Zuo,L.等, Nature Genetics 12 (1996):97-99)。この突然変異は、cdk4のp16INK4a結合ドメインに特異的な作用を有するが、サイクリンDへの結合能及び機能性キナーゼの形成能には影響しない。この突然変異の結果として、サイクリンD/cdk4複合体はp16INK4aによる正常な生理学的阻害に対して抵抗性となる。他の研究では、家族性黒色腫の血族の約半数がp16INK4a遺伝子を含有する染色体9p21の領域への連鎖の証拠を示すことがわかった。p16INK4aの同定された突然変異のタイプには、ナンセンス突然変異、スプライス−ドナー突然変異、p16INK4aの転写を防止する不確定な突然変異、及びcdk4又はcdk6に結合できない3つのミスセンス突然変異が包含される。遺伝子増幅の結果としてのcdk4の過剰発現は、32例のグリオーマ細胞株の研究で同定されている(He,J.等, Cancer Res. 54:5804-5807, 1994)。この変化は無傷のp16遺伝子を有する10例中で観察された。グリオーマ細胞株の遺伝子解析により、32のグリオーマ細胞株中の24例は、二者択一の遺伝子変化を有し、それらはそれぞれグリアの腫瘍の発症にはcdk4キナーゼ活性の上昇が重要であることを示している。染色体12の長腕にcdk4をマップすると、その増幅のため、他の関連遺伝子、例えばSAS及びMDM2を包含するアンプリコンの成分として、ある種の腫瘍ではその過剰発現がみられた。上記の条件はすべてcdk4の活性化をまねく。白血球及び固形腫瘍細胞株におけるサイクリンB1及びEの過剰発現並びに乳癌におけるサイクリンE発現のパターンの変化も報告されている。
【0023】
細胞の増殖亢進は多くの疾患状態で起こる。最も一般的な増殖亢進疾患は新生物であって、それらは通常、増殖亢進組織の根源的ソースに応じて命名される。新生物は、動物又は植物組織の新たな増殖と定義され、それは多かれ少なかれ起源となった組織に類似するが、生理学的機能は示さず、特徴により良性、潜在的悪性及び悪性がある。新生物は正常な制御の喪失によって起こり、調節されない増殖を招く。新生物細胞は分化を欠き、局所組織の侵襲能及び転移能を獲得する。新生物はどんな臓器のどんな組織にも、またいかなる年齢でも発症する。新生物の発症率及び死亡率は一般的に年齢とともに上昇し、ある種の新生物は年齢60〜80歳に発症のピークを有する(例えば、前立腺、胃及び結腸癌)。しかしながら、他の新生物は、出生から年齢10歳までに発症率のピークを有する(例えば、急性リンパ芽球性白血病)。食餌、発癌物質への暴露、とくに喫煙及び家族性の素因も特定の新生物の発症率に影響する。
【0024】
新生物細胞は正常細胞とは多くの重要な点で異なっている。例えば、分化の喪失、侵襲性の増大及び薬物感受性の低下である。他の重要な差は細胞の制御されない増殖であり、これは、脱活性、副側路又は他の非調節のいずれかであるこれらの細胞の正常な細胞制御機構の損失の結果、新生物細胞が正常な制御機構を無視して、増殖を続けるものと考えられる。新生物は異常組織塊であり、その増殖は亢進し、正常組織の場合のような調整を受けず、変化を誘発した刺激が消失したのちも同様に過剰な様式が維持される。
【0025】
新生物は良性又は悪性のいずれかに分類される。良性の新生物は、緩徐な、局在化された増殖を示し、それは通常、線維性結合組織莢膜でカプセル化されることによって局限されている。良性の新生物が生物体の死を招くことは稀であるが、処置されない悪性新生物は生物体を死滅させる可能性が高い。悪性新生物は一般にカプセル化されておらず、通常、より急速な増殖速度を示す。悪性新生物は、周囲の組織を侵襲することが多く、血管を形成し、生体の遠位にまで拡大する。悪性新生物は、一般に「癌」又は「腫瘍」として記載され、後者の語は腫脹を意味する。
【0026】
骨髄増殖性疾患は一種又はそれ以上の造血細胞系又は結合組織要素による異常増殖を特徴とする。骨髄増殖性疾患としては通常、4種の疾患、すなわち真性赤血球増加症(原発性多血症、バケー病)、骨髄線維症(原因不明の骨髄様化生)、慢性骨髄性白血病及び原発性(本態性)血小板血症が包含される。急性白血病とくに赤白血病、及び発作性夜間ヘモグロビン尿症も骨髄増殖性疾患として分類される。これらの疾患はそれぞれ、その支配的特徴又は増殖部位によって同定される。それぞれ異なる細胞の増殖に起因するが、それぞれ多能性幹細胞レベルで起こるクローン増殖により生じることが示されており、これが、骨髄における赤血球、骨髄球及び巨核球前駆細胞の異常増殖を様々な程度に生じる。すべての骨髄増殖性疾患は急性白血病に行きつく傾向がある。
【0027】
白血病は造血組織の悪性新生物である。ヒトの白血病の原因には、少なくとも2種のウイルスが関与している。エプスタイン−バーウイルスはバーキットリンパ腫に関与し、ヒト急性白血病/リンパ腫ウイルス(HTLV−1)とも呼ばれるヒトT細胞リンパ球ウイルスは一部のT細胞白血病及びリンパ腫と関連している。化学物質例えばベンゼン及びある種の抗新生物剤、又は電離放射線への暴露、特に長期間の暴露、遺伝的素因(例えばダウン症候群)並びに一部の家族性疾患(例えばファンコニー貧血)は白血病の素因を生じる。
【0028】
白血病の発症は、単一の細胞周期を経て、続く増殖及びクローンの膨張を伴う2つ又はそれ以上の工程により起こるものと思われる。白血病は現在では、それらの細胞の成熟度に従って分類されている。すなわち、急性白血病は未分化細胞集団に富み、慢性白血病はより成熟した細胞型である。急性白血病はさらにリンパ芽球型(ALL、急性リンパ性白血病としても知られている)及び骨髄型(AML、急性骨髄球、骨髄形成性、骨髄芽球性、骨髄単球性としても知られている)に分類される。それらはさらに、仏米英(FAB)分類に従って形態学的及び細胞化学的外観により又は分化のタイプ及び程度によって分類される。慢性白血病はリンパ性(CLL)又は骨髄性(CML)のいずれかに分類される。CLLは血液、骨髄及びリンパ系臓器中における成熟リンパ球の外観によって特徴づけられる。CMLは血液、骨髄、肝臓、脾臓及び他の臓器における分化のすべての段階で顆粒球細胞が優位なことを特徴としている。
【0029】
骨髄異形成症候群(MDS)は、正常若しくは過形成骨髄が役に立たない、若しくは骨髄造血を伴わないクローン増殖性疾患として特徴づけられる。増殖する造血細胞には、赤血球、骨髄球及び巨核球型が包含される。MDSは前白血病、不応性貧血、Ph−染色体−陰性慢性骨髄性白血病、慢性骨髄単球性白血病及び原因不明の骨髄化生として知られた疾患グループの比較的新しい名称である。FABシステムは、さらに骨髄線維症の分類を提供している。
【0030】
リンパ腫は網内系及びリンパ系に生じる新生物の不均一なグループである。リンパ腫の主要なタイプはホジキン病及び非ホジキン病並びにより稀なバーキットリンパ腫及び菌状息肉腫である。ホジキン病は、原因不明のリンパ細網増殖を伴う慢性疾患であり、局限型又は汎発型で存在し、4つの組織病理学的プロファイルにさらに分類される。非ホジキンリンパ腫は、通常生体内を通じて散在するリンパ細胞の新生物増殖からなる不均一な疾患グループである。以前の名称、リンパ肉腫及び細網肉腫は現在では、細胞の起源及び疾患の生物学を反映する語に置き換えられている。Rappaportの分類は組織病理学、腫瘍の分化程度、及び増殖パターンが、びまん性であるか又は結節性であるかに基づいている。Lukes及びCollinsの分類は細胞の起源、とくにそれがT細胞もしくはB細胞に由来するか、組織球(又は単球)起源又は分類不能であるかに基づいている。国立癌研究所の国際パネルワークフォーミュレーションは非ホジキンリンパ腫を上記分類を用いて類別している。
【0031】
バーキットリンパ腫は、リンパ節及び網内系以外の部位も包含される傾向がある高度に未分化のB細胞リンパ腫である。バーキットリンパ腫は他のリンパ腫とは異なり、特異的な地理的分布を示し、未確定の昆虫ベクター及び感染物質の関与が示唆される。エプスタイン−バーウイルスのようなヘルペスの証拠が指摘されている。
菌状息肉腫は、皮膚及び時に内部臓器に原発的に発症する珍しい慢性T細胞リンパ腫である。
【0032】
血漿細胞悪液質(PCD)、又は単クローン性免疫グロブリン血症は、正常時には免疫グロブリン(Ig)合成に従事する細胞の単一クローンの異常な増殖及び血清又は尿中における構造的及び電気泳動的に均一なIG又はポリペプチドサブユニットの存在を特徴とする疾患である。この疾患は、初期には無症候性ないしは進行性の明らかな新生物(例えば、多発性骨髄腫)であることがある。この疾患は、特定のIgすなわちIgG、IgM、IgA、IgD又はIgEを産生する一つのクローンの異常な増殖から生じる。
【0033】
形質細胞骨髄腫又は骨髄腫症としても知られる多発性骨髄腫は、骨髄形質細胞の腫瘍及び正常な単一クローンIg(IgG、IgA、IgD又はIgE)、又は遊離の単一クローンκもしくはλ型L鎖であるベンスジョーンズタンパク質の過剰産生を特徴とする進行した新生物疾病である。形質細胞腫瘍の拡大又は悪性形質細胞により分泌される骨芽細胞活性化因子によって、びまん性骨粗鬆症又は孤立性の骨溶解性損傷が起こる。
【0034】
マクログロブリン血症又は原発性もしくはヴァルデンストレームマクログロブリン血症は正常時にはIgMを合成し分泌するB細胞が関与する形質細胞疾患である。マクログロブリン血症は骨髄腫及び他のPCDとは異なり、リンパ腫疾患に類似する。多くの患者は、過粘稠度症候群、疲労、脆弱化、皮膚及び粘膜の出血等を有する。
【0035】
H鎖病は、均一なγ、α、μ、及びδIgH鎖の過剰産生を特徴とする新生物形質細胞疾患である。これらの障害は不完全な単一クローンIgを生じる。臨床像は多発性骨髄腫よりもリンパ腫に類似する。
【0036】
脾機能亢進症は循環血球の減少に巨脾腫を伴う症候群である。脾機能亢進症の患者の処置には基底にある疾患の治療が要求され、脾摘出は行われない。リンパ球増殖性及び骨髄球増殖性の疾患は単独ではないがある程度脾機能亢進の原因になる。脾機能亢進の原因になる骨髄増殖性障害には、真性赤血球増加症、骨髄様化生を伴う骨髄線維症、慢性骨髄性白血病、及び本態性血小板血症がある。慢性リンパ性白血病及びリンパ腫(ホジキン病を含む)は脾機能亢進症の原因になることがある特異的なリンパ増殖性障害である。
【0037】
肺組織は、良性及び悪性の原発性の両腫瘍の部位であり、また多くの他の臓器及び組織の癌からの転移部位でもある。喫煙は肺癌の圧倒的な割合を占め、男性症例の90%以上、女性症例の約70%と評価されている。職業的な化学物質、例えばアスベスト、放射線、ヒ素、クロム酸塩、ニッケル、クロロメチルエーテル、毒性のガス、コークス炉の熱放射への暴露も肺癌と関係がある。肺癌の最も一般的なタイプは扁平細胞、小及び大細胞の癌並びに腺癌である。
【0038】
胃癌の約95%は癌種であり、リンパ腫及び平滑筋肉腫はあまり一般的ではない。胃癌は肉眼的な外観によって、隆起型、浸透型(腫瘍は鋭く明瞭に局限された境界線を有して、潰瘍化していることもある)、拡散型、又は他タイプの2つの特性を有する雑型に分類される。
【0039】
膵臓癌は、大部分、細葉細胞よりもむしろ管細胞から生じる腺癌である外分泌腫瘍、又はインスリノーマを含む外分泌腫瘍である。非β型細胞又は十二指腸壁細胞が関与するガストリン産生膵臓腫瘍は高ガストリン血症を特徴とする症候群、ゾリンジャーエリソン症候群を引き起こすことがある。特に副甲状腺又は下垂体及び副腎に関する他の内分泌異常は、時に多発性内分泌新生物(MEN)として知られる多腺障害の原因となる。非β島細胞腫瘍は長期にわたる多量の水様下痢を特徴とするVipoma症候群として知られる症候群を引き起こすことがある。
【0040】
腸の新生物には、小腸の腫瘍、大腸の腫瘍並びに結腸及び直腸の癌が包含される。良性の小腸腫瘍は、空腸及び回腸の新生物、例えば平滑筋腫、脂肪腫、神経線維腫及び線維腫から生じることがある。悪性の小腸腫瘍、例えば腺癌は一般的ではなく、典型的には近位空腸に生じる。小腸のクローン病を有する患者は回腸のクローン病を有する患者よりもこのような腺癌になりやすい。クローン病の患者では、腫瘍は腸の副側路又は炎症係蹄中の遠位に起こる傾向がある。類癌腫は通常、小腸とくに回腸に生じて、約半数の症例で多重腫瘍が存在する。移植レシピエント及びエイズ患者に起こることが多いカポジ肉腫は、約半数の症例で胃腸の関与がある。損傷はGI管のどこにも起こるが、通常は胃、小腸、又は遠位結腸に見られる。
【0041】
大腸の腫瘍には、結腸及び直腸のポリープが包含される。ポリープは腸管壁から生じて、管腔内に隆起する組織塊である。ポリープはそれらの組織学的所見によって管状腺腫、管状絨毛性腺腫、絨毛性腺腫、過形成性ポリープ、過誤腫、若年性ポリープ、ポリープ状癌、偽ポリープ、脂肪腫、平滑筋腫、及びかなり稀な腫瘍に分類される。
【0042】
悪性腫瘍も肛門直腸に起こることがある。これらは、直腸癌及び肛門癌の約3〜5%を構成する肛門直腸の類表皮(扁平上皮細胞)癌腫である。
西欧諸国では、結腸及び直腸の癌は、各年のさらに新しい症例が占める数は肺癌についで第2位である。米国においては、1989年に約75,000人が、これらの癌によって死亡し、その約70%は直腸及びS状結腸に起こり、その95%は腺癌であった。
【0043】
肝臓の新生物には、比較的一般的であるが検出されないことが多い良性の新生物と、悪性の新生物が包含される。肝細胞腺癌は最も重要な良性の肝臓新生物である。無症候性の小血管腫は成人の1〜5%に起こる。胆管腺癌及び他の間葉新生物も生じるが、比較的稀である。肝臓の悪性新生物は肝臓腫瘍の最も一般的な型であり、肝臓は血液によって運ばれる転移の部位であることが多く、通常、肺臓、乳房、結腸、膵臓及び胃の原発腫瘍が転移する。肝細胞癌の発症率は、アフリカ及び東南アジアのある領域では慢性B型ウイルス肝炎に関連している。北米、欧州及び他の罹病率の低い地域では、患者の大部分は基底に肝硬変を有する。線維層板癌は層板線維組織内にからんだ悪性肝細胞の特徴的形態を示す肝細胞癌の質的に異なる変異型である。線維層板癌は通常、比較的若年の成人を冒して、既存の肝硬変、慢性B型肝炎ウイルスの感染又は他の既知の危険因子とは関係ない。肝臓の他の原発性の悪性腫瘍には、胆管癌(肝内胆管上皮から起こる腫瘍)、肝芽腫(これは、幼児に最も一般的な癌の一つである)、及び血管肉腫(塩化ビニルへの工業的暴露に伴う)が包含される。白血病及び関連疾患が肝組織に関与することがあり、これは異常細胞の浸潤の結果と考えられる。
【0044】
多発性内分泌新生物(MEN)症候群は、数種の内分泌腺における腺癌様過形成及び悪性腫瘍形成が関与する遺伝的に明確な家族性疾患のグループである。これまで3種の明確な症候群が同定されている。I型(MEN−I)は副甲状腺、膵島、及び下垂体の腫瘍を特徴とする。II型(MEN−II)は甲状腺の髄様癌、褐色細胞腫及び上皮小体亢進症を特徴とする。III型(MEN−III)は多発性粘膜神経腫、甲状腺の髄様癌、及び褐色細胞腫を特徴とする。
【0045】
カルチノイド症候群は通常、過剰量の血管作用性物質、例えばセロトニン、ブラジキニン、ヒスタミン、プロスタグランジン及びポリペプチドホルモンを分泌する転移性腸カルチノイド腫瘍によって起こる。これらの物質の異常なレベルは様々な症状、例えば、偶発的な皮膚紅斑、チアノーゼ、腹部のけいれん、下痢及び弁膜性心疾患を生じることが多い。
【0046】
骨及び関節の新生物は良性又は悪性である。骨の良性腫瘍には、年齢10〜20歳の子供に最も一般的な良性の骨腫瘍である骨軟骨腫(軟骨性外骨腫)、年齢10〜30歳の子供及び若年成人に最も一般的に起こる良性軟骨腫(これは骨内に存在する)、稀であるが年齢10〜20歳の子供に最も一般的である軟骨芽細胞腫(骨端に生じる)、軟骨粘液線維腫、類骨骨腫、骨巨細胞腫及び線維腫性病変が包含される。骨の原発性悪性腫瘍には、2番目に最も多い原発性骨腫瘍である骨原性の肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、間葉軟骨肉腫、ユーイング腫瘍(ユーイング肉腫)、骨の悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、及び悪性巨細胞腫が包含される。
【0047】
他の組織の原発性癌は骨組織に転移することがある。最も一般的なものは、乳房、肺、前立腺、腎臓及び甲状腺に生じた癌である。
【0048】
中枢神経系(CNS)の新生物は、一般に臓器によって分類される。原発性の頭蓋内新生物はさらに6つのクラスに分割される。すなわち(1)頭蓋、(2)髄膜、(3)脳神経、(4)神経グリア及び上衣、(5)下垂体又は松果体、および(6)先天的起源の腫瘍である。頭蓋の新生物には、骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫及び変形性骨炎が包含される。髄膜新生物には、髄膜腫、肉腫及び球腫が包含される。脳神経新生物には視神経のグリア腫、及び第8及び第5脳神経の鞘腫が包含される。神経グリアの新生物には、グリア腫及び上衣細胞腫が包含される。下垂体又は松果体の新生物には、下垂体腺腫及び松果体腫が包含される。先天性起源の新生物には、頭蓋咽頭管腫瘍、脊索腫、胚細胞腫、奇形腫、類皮腫、老化腫、及び血管芽腫が包含される。
【0049】
脊髄新生物は、脊髄実質、脊髄根、髄膜、又は椎骨から生じ、脊髄又はその根を圧迫する病変である。原発性脊髄新生物は、頭蓋内腫瘍に比べてはるかに珍しい。転移性の病変は一般的であり、肺癌、乳癌、前立腺癌、腎臓癌、甲状腺腫又はリンパ腫から生じる。
【0050】
尿生殖器系の新生物は年齢及び性別に関係なく起こる。しかしながら、それは男性では癌の約30%、女性では約4%を占める。前立腺の腺癌は50歳以上の男性における悪性腫瘍のかなりの数を占めている。前立腺の腺癌はホルモンに関係し、その病理は典型的な腺癌であると考えられる。腎臓の癌、腺癌は成人の癌のほぼ1〜2%にすぎないが、大部分の腎臓固形癌は悪性である。腎臓の胚性腺筋肉腫であるウィルムス腫瘍は致命的であるが、多くの場合数年は診断されない。腎盂及び尿管の新生物は組織学的に類似している。膀胱の新生物は既知の尿中癌原物質、例えばアニリン染料によって誘発されることがあるが、遷移性の細胞癌が最も一般的であり、扁平上皮細胞癌はそれ程一般的ではない。さらに稀な尿生殖器新生物には尿道及び陰茎の癌が包含される。精巣の新生物は30歳未満の男性における固形悪性腫瘍の大部分を占める。きわめて悪性の精巣腫瘍は始原の生殖細胞から生じ、関与する細胞のタイプによって分類される。
【0051】
乳癌は女性において最も一般的な癌である。米国では、すべての年齢の女性についての乳癌を発症する累積的リスクは約10%であるが、この疾患による死亡は約3.6%にすぎない。しかしながら、リスクは加齢とともに増大し、乳癌の家族歴、放射線への暴露、及び食餌さえもリスクが高くなることに関係するとされている。
【0052】
乳癌は定常的にエストロゲン−及びプロゲステロン−受容体解析でタイプが決定される。患者の約3分の2はエストロゲン−受容体陽性(ER+)乳房腫瘍である。プロゲステロン陽性の腫瘍は機能性エストロゲン受容体を有すると考えられ、両受容体の存在はただ1種の受容体のみの存在に比べて内分泌治療に好ましい応答を示す可能性が大きい。内分泌療法、通常タモキシフェンは、エストロゲン受容体陽性腫瘍に好ましい。エストロゲンとアンドロジェンも有効ではあるが、高レベルのこれらのホルモンによって望ましくない副作用が誘発されるため、他の型の内分泌治療ほど好ましくない。乳癌は生体内のほとんどすべての臓器に転移するが、転移の最も一般的な部位は肺、肝臓、骨、リンパ節及び皮膚である。
【0053】
上皮内小葉癌(LCIS)又は小葉新生物は、閉経前の女性に最も高頻度に見いだされる。上皮内腺管癌(DCIS)は閉経前及び後の両女性に起こる。DCISは触知可能な塊を形成する。LCIS及びDCISで全乳癌の約90%を占める。稀な型である髄質及び管部の病変はいくらか予後が良好である。
【0054】
最も一般的な婦人科の新生物は子宮内膜癌であり、女性では、乳癌、結直腸癌及び肺癌についで頻度4位に位置する。子宮内膜癌は、それらの臨床的ステージ、その場でのステージ0から遠い臓器へ転移したステージIVBまでの範囲によって特徴づけられる。子宮内膜癌は通常、エストロゲンを産生し、最近の治療的アプローチは外科的療法とプロゲステロン療法である。
【0055】
卵巣癌は、婦人科の新生物の約18%を占める。悪性卵巣癌の約80%が卵巣上皮から発生し、それらの組織学的所見によって分類される。腫瘍は生殖細胞及び支質からも生じる。
【0056】
外陰部の癌は婦人科の新生物の約3〜4%を占める。外陰部の癌は通常、閉経後に起こり、約90%は扁平上皮癌である。約4%は基底細胞癌で、残りには表皮内癌、バルトリン腺の腺癌、線維肉腫及び黒色腫が包含される。
【0057】
子宮癌は婦人科の悪性腫瘍の約1%を占め、発症のピークは約45〜65歳である。子宮癌の約95%は扁平上皮癌である。卵管の原発性癌は稀であり、通常は直接又はリンパ管によって広がる。
【0058】
栄養膜の疾患又は栄養膜起源の新生物は、子宮内又は子宮外妊娠に続いて起こる。変性妊娠は胞状奇胎を生じ、その約80%は良性である。
【0059】
新生物が耳管に生じることがあり、聴覚に影響する。耳垢腺腫瘍も生じ、組織学的には良性に見えるにもかかわらず、通常、悪性であり、外科的除去によって治療される。基底細胞及び扁平上皮癌も高頻度に規則的な日光への暴露の結果として外耳に発生し、これも通常、外科的除去によって治療される。中耳は扁平上皮癌の起こる部位である。非クロム親和性パラガングリオーマが側頭骨に発生することがある。
【0060】
鼻腔及び副鼻腔における最も一般的な悪性腫瘍は扁平上皮癌であり、それ程一般的ではない腫瘍に、腺様嚢胞癌及び粘液性類表皮癌、悪性混合腫瘍、腺癌、リンパ腫、線維肉腫、骨肉腫、軟骨肉腫並びに黒色腫がある。
鼻咽頭の扁平上皮癌は小児及び若い成人により一般的に観察される。
【0061】
上気道の最も一般的な悪性腫瘍は、扁桃及び喉頭の扁平上皮癌である。いずれも男性においてより一般的であり、喫煙及びアルコール摂取に関連し、頭頚部の癌患者の約85%には飲酒歴及び喫煙歴がある。
【0062】
頭頚部では癌の約90%は扁平上皮(類表皮)癌である。黒色腫、リンパ腫及び肉腫は原発性頭頚部癌の比較的に稀な型である。頭頚部癌はそのサイズ及び原発性新生物の関与する部位、頚部リンパ節への転移数及びサイズ、並びに遠位への転移の証拠によって分類される。
【0063】
眼科における癌は眼瞼の皮膚に生じ、良性又は新生物である。共通の良性の増殖は黄色腫であり、これは皮下に脂質物質の黄白色の平坦な斑点を形成する。基底細胞癌はさらに一般的であり、治療は通常、外科的除去又は放射線療法である。他のそれ程一般的ではない悪性の腫瘍は、扁平上皮癌又はマイボーム腺の癌並びに他のタイプの黒色腫である。最も一般的な原発性の眼の悪性腫瘍は脈絡膜の悪性黒色腫である。
【0064】
腫瘍は皮膚組織にも生じ、良性の腫瘍例えば母斑、脂肪腫等並びに悪性腫瘍が包含される。悪性黒色腫の約40〜50%は母斑中のメラニン細胞から生じる。悪性の皮膚癌は基底細胞癌であるか又は扁平上皮癌であり、皮膚の日光に暴される領域に起こることが多い。それらは最も一般的な悪性腫瘍であり、発症率は増えつつある。それ程一般的ではない悪性腫瘍には、悪性黒色腫、乳頭又は乳房外のパジェット病、カポジ肉腫(KS)、及び皮膚T細胞リンパ腫(菌状息肉腫)が包含される。KSの発症率はAIDSの発症率が増加した結果、増加しつつある。KSはAIDS患者の約3分の1に起こる。
【0065】
口腔の癌は、男性の癌の約5%、女性の癌の2%を占める。口腔癌の最も一般的な型は扁平上皮癌である。発症率は、加齢及び危険因子、とくに喫煙及びアルコール摂取によって増大する。
【0066】
手術は新生物の最も古い、有効な治療方式である。新生物がその早期に検出され、転移していなければ、多くは成功がもたらされる。放射線も重要な療法であり、多くの新生物例えばホジキン病、早期の非ホジキンリンパ腫、及び頭頚部の扁平上皮癌に好ましい治療法である。放射線は、手術及び抗新生物剤の補助療法としてきわめて有効であることが分かっている。
【0067】
抗新生物剤も新生物の治療に有用であり、それらの作用機構により分類されている。
抗新生物剤は、細胞複製又は増殖に必要な基本的な生物学的過程を対象とすることが多い。通常作用機構の異なる抗新生物剤による多くの併用療法もとくに効果的な治療法であることが分かっていて、低い用量を可能にし、マイナスの副作用を最小限にすることが多い。作用機構の異なる薬剤の組合せでは、最適な用量及び投与計画について評価する必要がある。例えば、サイクリン−依存性キナーゼインヒビター、フラボピリドールと多くの異なる化学療法剤との投与順序は、その組合せが、腫瘍細胞増殖における共働又は拮抗的効果を有するかどうかを決定する(Bible, K.C. and Kaufmann, S.H., Cancer Res. 57, 3375-3380, 1997)。
【0068】
アルキル化剤例えばメクロレタミン及びシクロホスファミドは、DNAをアルキル化し、DNAの複製を制限する。
必要な細胞分裂経路の崩壊に向けられた代謝拮抗剤には以下の物質がある。
葉酸拮抗剤はデヒドロ葉酸リダクターゼに結合して、ピリミジン合成を阻害する。葉酸拮抗剤はS期特異的である。メトトレキセートが最も一般に使用されている抗新生物葉酸拮抗剤である。
【0069】
プリン拮抗剤はデノボのプリン合成を遮断し、S期特異的である。プリン拮抗剤の例には6−メルカプトプリンがある。
ピリミジン拮抗剤は、チミジル酸シンターゼを阻害してチミジンの産生を低下させ、S期特異的である。しばしば使用されるピリミジン拮抗剤は5−フルオロウラシルである。
シタラビンはDNAポリメラーゼを阻害し、S期特異的である。
【0070】
植物アルカロイドにはビンカス、例えばビンブラスチン及びビンクリスチン並びにポドフィロトキシン、例えばエトポシドが包含される。植物アルカロイドは中期に有効で、微小管タンパク質の変化を包含する様々な機構によって有糸分裂を阻害する。
【0071】
抗生物質には、DNA鎖間にインターカレートして二本鎖DNAの解離を阻害するドキソルビシン及びダウノマイシン、DNA鎖の切断を生じるブレオマイシン、及び二機能性アルキレーターとして作用することによりDNAの合成を阻害するマイトマイシンが包含される。
【0072】
ニトロソ尿素にはカルムスチン及びロムスチンが包含され、これらはDNAをアルキル化するか又はタンパク質中のアミノ酸のカルバミル化を生じる。
無機イオン、例えばシスプラチンは、DNA鎖のインターカレーション及びイントラカレーションを生じ、二本鎖DNAの解離を阻害する。
【0073】
タキサン、例えばタキソール及びタキソテールは、会合を促進し、微小管の分解を防止することにより細胞が分離するのを防止する。
DNAトポイソメラーゼIインヒビター、例えばイリノテカンのようなカンポテシン類似物は、DNA合成を妨げることによって細胞増殖を阻害する。
【0074】
生物学的応答調節剤、例えばインターフェロンは抗増殖作用を有するが、それらの特定の役割は不明である。インターフェロンにはα(白血球)インターフェロン、β(線維芽細胞)インターフェロン及びγ(リンパ球)インターフェロンが包含される。
【0075】
酵素、例えばアスパラギナーゼは、癌細胞に重要な代謝経路を変更させるためにも使用される。アスパラギナーゼは、白血病の細胞が依存するアスパラギンの細胞を枯渇させる。
【0076】
ホルモン及びそれらの類縁体、例えばタモキシフェン、フルタミド及びプロゲステロンは非特異的な作用を有するが、ホルモン応答性が知られているある種の新生物、とくに乳房、卵巣及び前立腺の新生物の治療に有用である。乳房新生物の治療にしばしば用いられるタモキシフェンは、細胞を休止させ、エストロゲン受容体に結合する。前立腺新生物の治療にしばしば用いられるフルタミドは、アンドロジェン受容体に結合する。
【0077】
サイトカイニンは天然に存在し、人工的な植物生長調整剤である。天然のサイトカイニンは各種プロテインキナーゼの非特異的阻害剤として作用する傾向がある。サイトカイニンが細胞増殖及び細胞分裂を調節する分子機構はなお決定されつつある。研究から、サイトカイニンはDNA鋳型の接近性を増大させ、RNAポリメラーゼを活性化し、mRNAのポリアデニル化及び二次構造に影響し、ポリリボソームの形成及び活性を刺激する。サイトカイニンは細胞周期の調節タンパク質と相互作用することによって細胞分裂に影響するものと考えられる。サイトカイニン及びサイクリン依存性キナーゼ(cdk)はいずれも、細胞周期の多くの類似した制御点で、例えばG1/S及びG2/M遷移点並びにS及びM期に作用する。
【0078】
オロマウシン、6−(ベンジルアミノ)−2−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−9−メチルプリンは最初、除草剤として発見された。さらに最近になって、オロマウシンは、p34cdc2/サイクリンBキナーゼを含む一部のcdkをマイクロモル濃度で特異的に阻害するが、他の主要なプロテインキナーゼ、例えばcAMP−及びcGMP−依存性キナーゼ並びにプロテインキナーゼCには影響しない人工的サイトカイニンであることが発見された。オロマウシンは最近CDK/サイクリンプロテインキナーゼに対し良好な選択性をもつが、CDK2に対してはIC50約7μMという中等度の阻害活性しかもたないことがわかった(Vesely, J.等, Eur. J. Biochem., 1994, 224, 771-786)。オロマウシンの2.4Aの結晶構造は、オロマウシンのプリン部分を保存されたATP結合ポケットに結合させ、一方、ベンジルアミノ基はcdk2キナーゼにユニークな活性部位の領域まで伸展することが明らかになった。
【0079】
ロスコビチン、2−(1−エチル−2−ヒドロキシエチルアミノ)−6−ベンジルアミノ−9−イソプロピルプリンは最近合成されたプリンであり、これは一部のサイクリン依存性キナーゼに対して選択性を有し、cdkにおいてオロマウシンより10倍高い活性をもつことが明らかにされた(Meijer, L.等, Eur. J. Biochem., 243:527-536(1997)及びPCT/FR96/01905)。Meijer等は、大部分のキナーゼがロスコビチンによっては有意に阻害されないことを報告している。しかしながら、cdc2/サイクリンB、cdk2/サイクリンA、cdk2/サイクリンE及びcdk5/p35がそれぞれ、IC50値0.65、0.7、0.7及び0.2μMで実質的に阻害される。これに対し、cdk4/サイクリンD1及びcdk6/サイクリンD2は、100μMを超えるIC50値を有した。
【0080】
Havlicek, L.等, J. Med. Chem. (1997) 40:408-412はロスコビチン及び2,6−及び/又は9位置が置換された関連類縁体がp34cdc2/サイクリンBキナーゼを阻害することを報告している。類縁体はいずれも、0.2μMのIC50値を有するロスコビチンの(R)−エナンチオマーを越える優れたIC50値をもたなかった。(S)−エナンチオマーは0.8μMのIC50値を有し、ラセミ混合物(R/S)は0.65μMのIC50値を示した。これらの著者はロスコビチンのN6−ベンジル置換基はイソペンテニル又はシクロヘキシルメチル置換基よりも優れていると結論している。
【0081】
国立癌研究所(NCI)は、新規な腫瘍治療用生成物の発見及び開発を目的とした米国政府の管理機構である。1985年にNCIは原発性癌スクリーンとしてのインビトロアッセイによるヒト腫瘍細胞株に関する新たな癌スクリーニング戦略を確立した。癌の7つのタイプ(肺、結腸、黒色腫、腎臓、卵巣、脳、及び白血病)に由来する計60のヒト腫瘍細胞株を、NCIパネルに包含させるために選択した(Grever, M.R.等, Seminars in Oncology, 19:1992:622-638)。アッセイに使用したプロトコールも、この文献中に報告されている。American Type Tissue Collection(ATCC)を、これらの及び他の腫瘍細胞株の寄託機関とした。有用なヒト腫瘍細胞株には以下の細胞株が包含される。
【0082】
MCF7:ヒト乳房腺癌、ホルモン依存性;
MDA−MB−231:ヒト乳房腺癌、ホルモン非依存性;
MDA−MB−435:ヒト乳房腺癌、ホルモン非依存性;
HT−29:ヒト結腸腺癌、中等度に良好に分化した等級II;
HCT−15:ヒト結腸腺癌;
Colo−205:ヒト結腸腺癌;
A549:ヒト非小細胞肺癌腫;
DMS−114:ヒト小細胞肺癌腫;
NCI−H460:ヒト非小細胞肺癌腫;
PC−3:ヒト前立腺腺癌、ホルモン非依存性;
DU 145:ヒト前立腺癌腫、ホルモン非依存性;
HL−60:ヒト急性前骨髄球性白血病;
Jurkat:ヒト急性T−細胞白血病;及び
Molt−4:ヒト急性リンパ芽球性白血病
抗新生物剤のスクリーニングのためにこのような腫瘍細胞株を用いる有用なプロトコールはSkehan, P.等, J. Natl. Cancer Inst. 82:1107-1112, 1990に掲載されている。
【0083】
Meijer等(前出)は、ロスコビチンが、NCI疾患関連インビトロスクリーンすなわち9種の腫瘍タイプ(白血病、非小細胞肺癌、結腸癌、中枢神経系の癌、黒色腫、卵巣癌、腎臓癌、前立腺癌、乳癌)からなる60種のヒト腫瘍細胞株の増殖を平均IC50値16μMにおいて阻害することを報告している。個々の腫瘍系の結果は記録されていない。
【0084】
2つの異なるcdk阻害剤、フラボピリドール及びオロマウシンは神経生存の2つのモデル系における神経PC12細胞及び交感神経細胞の死を抑制する(Park等, J. Biol. Chem. 271(14): 8161-8169, 1996)。生存を促進するのに要求されるそれぞれの濃度は増殖を阻害するのに必要な量と相関する。神経細胞のアポトーシスは神経系の発達並びに神経細胞の損傷及び疾患の成分、両者の重要な態様である。
【0085】
PC12細胞株は最初、ラット副腎髄質クロム親和性細胞腫から誘導された。血清含有培地中で増殖させると、PC12細胞は分裂し、副腎クロマフィン細胞及び交感神経細胞の前駆体に類似する。神経成長因子(NGF)を添加すると、PC12細胞は交感神経細胞の表現型の性質を取得する。血清又は血清及びNGFのいずれかを除去すると、単純な及び神経細胞的に分化したPC12細胞は、交感神経細胞にも類似するアポトーシスを受ける。
【0086】
アポトーシスにおける細胞周期調節の役割は、NGF又は血清を除去すると単純なPC12細胞の調整されてない細胞周期が進行することで説明できる。分化した又は交感神経系の神経単位は、細胞周期の不適当な再参加を試みると仮定される。
【0087】
多くの異なる細胞種のアポトーシスに際して、cdk及びサイクリンの活性に変化が観察される。HL60細胞のカンプトテシン−又はaraC−誘発アポトーシスは、cdc2活性及びサイクリンE関連キナーゼ活性の増大を伴う。RKO細胞のカンプトテシン−誘発アポトーシスはサイクリンD1の発現の増大を伴う。
【0088】
カンプトテシンは、ラットの大脳皮質神経細胞のアポトーシス様の死を引き起こす(Morris & Geller, J. Cell Biol. 134: 757-770, 1996)。カンプトテシン処理した非増殖性の、神経細胞的に分化したPC12細胞は処理後6日以内に死滅し、培養ラット交感神経細胞はNGFの存在下にもかかわらず処理後5日以内に死滅する(Park等, J. Neurosci. 17(4): 1256-1270, 1997)。しかしながら、個々のオロマウシンもしくはフラボピリドール又はこの両者の投与は、日6に約30%の細胞の死を生じた。PC12細胞又はラット交感神経細胞の死からの最大保護は1μMフラボピリドール及び200μMオロマウシンで観察され、これはPC12細胞を増殖させることによってDNAの合成を完全に阻害する最小濃度である。オロマウシン(olomoucine)の不活性類縁体であるイソオロマウシンの投与はカンプトテシン処理神経細胞の細胞死を防止できなかった。
オロマウシン及びフラボピリドールは、部分的に神経突起生成を抑制するように見えるPark 等 J. Biol. Chem. 271(14): 8161-8169 (1996)。
【0089】
フラボピリドール及びオロマウシンはまたカンプトテシン誘発皮質神経細胞の死に対しても保護を示した(Park等, J. Neurosci. 17(4): 1256-1270, 1997)。フラボピリドール及びオロマウシンのIC50値はそれぞれ0.1μM及び100μMであった。イソオロマウシンの投与はカンプトテシン処理神経細胞の細胞死を防止できなかった。
【0090】
上記の観察については幾つかの解釈がある。放射線又は抗新生物剤で治療された患者が、新たな新生物もしくは望ましくない細胞性アポトーシスの発生を含めて望ましくない副作用を経験することはよく知られている。例えば、難治性白血病を高用量のaraCで治療された患者が、パーキンジェ(Purkinje)神経細胞の喪失を特徴とする小脳毒性症候群を発症する(Winkelman & Hinges, Ann Neurol. 14:520-527, 1983及びVogel & Horouipian, Cancer 71:1303-1308, 1993)。シス−プラチナム処置患者では末梢性神経障害の発症が報告されている(Wallach, 等, J. Fla. Med. Assoc. 79: 821-822, 1992及びMansfield & Castillo, AJNR Am. J. Neuroradiol. 15: 1178-1180, 1994)。これらの観察からみて、新生物の治療における本化合物の併用又は単独投与は、細胞性アポトーシスとくに抗新生物剤又は放射線治療により引き起こされた神経細胞障害を減弱又は排除すると考えられる。
【0091】
西欧諸国においては脳血管障害が神経無能化の最も一般的な原因である。主要な特定のタイプの脳血管障害は血流の一時的妨害による脳不全、梗塞、出血及び動静脈奇形である。卒中は一般的に虚血性損傷を意味する。望ましくない神経細胞のアポトーシスは脳血管障害時に起こる。
【0092】
また、サイクリン−依存性キナーゼの阻害は、さらなる増殖亢進障害の処置において治療上の価値を有する(レビューについてはMeijer, 等, Pharmacol. Ther. 82, 279-284, 1999参照)。血管形成術の処置中に起こるような血管損傷における新内膜形成は、増殖亢進障害(非腫瘍性の)を示しており、この場合、細胞周期インヒビターは治療上有益である。フラボピリドールは、試験管内及び生体内でのSMC増殖を阻害することがわかっており、この領域で他のCDKインヒビターの可能性が示唆されている(Ruef 等, Circulation 100, 659-665, 1999)。アテローム性動脈硬化症は、血管損傷の広範囲にわたる別の形態を表している。CDKインヒビター、p27Kip1及びサイクリンEは、ヒトアテローム性動脈硬化症患者の組織中で上方制御されるがわかっている(Ihling 等, Atherosclerosis 144, 7-14, 1999)。この研究の一つの関連性は、細胞周期の制御がアテローム性動脈硬化症と関係する慢性炎の領域で変化しているということである。
【0093】
自己免疫性疾患、例えば慢性関節リウマチ、I型糖尿病、炎症性腸疾患及び同種異系移植片拒絶反応は、CDK阻害によって急速に細胞増殖を低下させることが治療上有益となる新たな領域といえる。病変細胞質は、これらの慢性の炎症性疾患と関係する一般的な成分である。例えば、空腸の過形成はI型糖尿病と関連しており、ストレプトゾチシンで治療されたラットに存在する(I型糖尿病の動物モデル)。糖尿病の腺窩腸細胞では、対照ラットと比べたときにチロシンキナーゼ、オルニチンデカルボキシラーゼ遺伝子(ODC)及びcdk1活性が高まっていることがわかった。ODCインヒビター、ジフルオロメチルオルニチンで治療すると空腸の過形成が防止され、先に記載された増殖と関連する活性が低下する(Parekh 等, J. Invest. Med. 47, 397-404, 1999)。
【0094】
また、CDKのインヒビターは、抗ウイルス薬として有用性を有することができる。例えば、CDKインヒビターであるオロマウシン及びロスコビチンは、単純ヘルペスウィルスの複製を阻害した(Schang 等, J. Virol. 72, 5626-5637, 1998)。
【0095】
【発明の概要】
本発明は、式(I)の抗増殖化合物を投与することによって細胞周期の進行を阻害する方法を提供する。より詳しくは、本発明は、cdk1/サイクリンB、cdk2/サイクリンE及びcdk4/サイクリンD1を包含するサイクリン−依存性キナーゼ複合体の活性を阻害する方法を提供する。
【0096】
また、本発明は、式(I)の化合物を投与することによって細胞のアポトーシスを防止する方法を提供する。本発明の好ましい方法は、式(I)の化合物を投与することによって神経細胞のアポトーシスを防止する。本発明の特に好ましい方法は、抗腫瘍薬により誘発された又は脳血管障害から生じる神経細胞のアポトーシスを防止する。本発明の別の好ましい実施態様は、酸素低下により誘発されたアポトーシスを防止する方法である。より好ましい発明は、脳血管障害に誘発されたアポトーシスを防止する方法を提供する。好ましい別の発明は、卒中又は梗塞によって誘発されたアポトーシスを防止する方法を提供する。
【0097】
本発明は、式(I)の化合物を投与することによって新生物の発生を阻害する方法を提供する。本発明は、式(I)の化合物を投与することからなる新生物性の疾病状態で苦しむ患者を治療する方法を提供する。投与する量が式の化合物の治療上有効な量であることが好ましい。本発明の好ましい方法は、提供された式の一つの化合物を投与する。別法として、本発明の好ましい方法は、一定量の式の化合物を他の抗腫瘍薬と共に投与する。
【0098】
「増殖亢進障害」は、急速な又は制御できない細胞分裂を特徴とする疾病状態のことである。増殖亢進障害には、新生物性疾患及び非新生物性疾患が含まれる。
「新生物性疾患」は、有用な生物学的目的のために貢献せず、健康な生体の代価により成長する、細胞又は組織の急速な又は制御できない増殖を特徴とする異常な状態又は容態のことである。新生物性疾患には、白血病、癌腫及び腺癌、肉腫、黒色腫、及び混合型の新生物が含まれる。
【0099】
白血病には、急性リンパ芽球性、慢性リンパ球性、急性骨髄芽球性及び慢性骨髄性の白血病が含まれるが、これらに限定されない。
癌腫及び腺癌には、頚、乳房、前立腺、食道、胃、小腸、結腸、卵巣及び肺のものが含まれるが、これらに限定されない。
肉腫には、骨腫、骨肉腫、脂肪腫、脂肪肉腫、血管腫及び血管肉腫が含まれるが、これらに限定されない。
【0100】
黒色腫には、メラニン欠乏及び黒色性黒色腫が含まれるが、これらに限定されない。
混合型の新生物には、癌肉腫、リンパ組織タイプ、小胞細網、細胞肉腫及びホジキン疾患が含まれるが、これらに限定されない。
【0101】
「非新生物性疾患」とは、その他の点では有用な生物学的目的に貢献する細胞又は組織の急速な又は制御できない増殖を特徴とする異常な事態又は状態のことである。非新生物性疾患には、再狭窄及び自己免疫性疾患が含まれる。自己免疫性疾患には、アテローム性動脈硬化症、慢性関節リウマチ、I型糖尿病、炎症性腸障害及び同種異系移植片拒絶反応が含まれるが、これらに限定されない。
【0102】
式の化合物の「治療上有効な量」なる用語は、患者に対して単一又は複数用量投与して、細胞分裂もしくは細胞増殖、又は新生物の増殖もしくは新生物の転移を制御、遅延、低下又は防止する、又はアポトーシスを防止するのに有効な量のことである。
式の化合物の治療上有効な量は、患者の年齢及び重量、患者の腎機能、投与する化合物の生物学的利用能、治療する新生物とのタイプ、他の抗腫瘍薬との組合せ、並びに標準的な臨床及び実験室の試験及び方法を用いる当業者によく知られている他の基準に応じて変化する。式の化合物の治療上有効な量は、アポトーシスを受けやすい細胞のタイプ、新生物の場所又は増殖亢進もしくは梗塞の部位により変化する。
【0103】
新生物の「増殖を制御する」とは、新生物の増殖又は新生物の転移を遅らせる、さえぎる、抑える又は停止させることである。また、新生物の「増殖を制御する」なる用語は、新生物の新形成又は転移を停止することだけでなく増殖亢進疾患を発症する危険性のある又は神経細胞のアポトーシスを受けて発症する危険性のある患者の予防的治療のことである。
【0104】
式の化合物の有効量は、細胞増殖を低下させる又はアポトーシスを防止する際に患者に対して単一又は複数用量投与して有効な量である。「抗新生物性効果」は、腫瘍細胞のさらなる増殖を遅らせる、さえぎる、防止する又は停止させることである。「抗アポプトーシス効果」は、神経細胞のアポトーシスを遅らせる、さえぎる、防止することである。
【0105】
式の化合物の抗新生物有効量は、当業者として主治医である診断医が、知られている技術を用いることによって、そして類似の状況下で得た結果を観察することによって容易に決定することができる。有効量を決定する際、多数の因子が当該診断医によって考慮され、哺乳動物の種;その大きさ、年齢及び一般的な健康;含まれる特定の疾患;疾患の程度もしくは関与又はひどさ;個々の患者の反応;投与する具体的な式の化合物;投与様式;投与する製剤の生物学的利用能特性;選んだ用量処方計画;随伴性薬物の使用;及び他の関連状況が含まれるが、これらに限定されない。
【0106】
本発明のさらなる実施態様は、式の化合物の予防的に有効な抗新生物量を投与することからなる、増殖亢進疾患、例えば新生物性又は非新生物性疾患を発症する危険性のある患者の予防的治療方法を包含する。新生物性疾患を発症する危険性のある患者とは、新生物に対する確認された遺伝的素因、発癌物質への暴露、食事、年齢のため、新生物を有したもしくは現在有する、又は新生物性の疾病状態の発生と関係する他の危険因子を有する患者のことである。新生物性の疾病状態を発症する危険性のある好ましい患者には、腫瘍ウィルスに対して陽性である患者、以前の新生物治療から緩解中である患者、喫煙患者又は以前に石綿のような発癌性物質にさらされた患者、又は種々の新生物性の遺伝マーカについて陽性である患者が包含される。
【0107】
腫瘍ウィルスは、癌と関連するウイルスである。例えば、ニワトリのラウス肉腫、ショープウサギ乳頭腫、マウス白血病ウィルスは、種々の癌の発生において役割を果たすと認められる動物ウィルスである。ヒト乳頭腫ウイルスは、性器癌と関連している。伝染性軟肬腫ウィルスは、伝染性軟属腫腫瘍と関連している。JCウィルス、ヒトパポウイルスは、細網内皮系の障害、例えば白血病及びリンパ腫と関連している。ヒトレトロウィルス、例えばヒトT−細胞リンパ球ウイルス(HTLV)1型及び2型は、一部のヒト白血病及びリンパ腫と関連している。ヒト免疫不全ウィルス(HIV)1型及び2型は、エイズの原因である。エプスタイン−バーウィルスは、種々の悪性腫瘍、例えば上咽頭癌アフリカのバーキットリンパ腫及び免疫抑制された器官移植受容者におけるリンパ腫と関連していた。
【0108】
遺伝マーカーは、例えばBRCA1、bcl−1/PRAD1、サイクリンD1/CCND1、p16、cdk4、特にArg24Cys突然変異、p16INK4aにおける突然変異、再配列等である。遺伝マーカは、種々の新生物の素因と関連している。例えば、BRCA1の遺伝子における変化は、乳房及び卵巣癌の危険性が高くなることと関連している。他の遺伝マーカには、MMCA1脳及び前立腺癌遺伝子と相互作用するMMSC1遺伝子における変化、乳房及び卵巣癌中のBRACA1遺伝子に結びつき、BRCA1遺伝子に結合し、そしてE1A腫瘍遺伝子経路につながるCtIP遺伝子における変化、及びアポトーシスを活性化することによって肺癌における腫瘍サプレッサとして作用する細胞周期制御遺伝子であるMKK3遺伝子における変化が包含される。また、新生物性の疾病状態を発症する危険性のある患者には、cdk4、サイクリンB1及びEを含む種々の細胞周期タンパク質を過剰発現する患者が包含される。新生物性の疾病状態を発症する危険性のある患者には、高レベルの腫瘍マーカを有するものが包含される。知られている腫瘍マーカには、前立腺に特異的な抗原(PSA)及び血漿インシュリン様増殖因子−1(IGF−1)が含まれ、これらは前立腺癌のマーカーである。核マトリックスタンパク質(NMP)は、癌、特に膀胱及び結腸癌の存在と関連している。
【0109】
【発明の詳述】
本発明は、式(I)
【化5】
Figure 0004348081
{式中、Zは、−S(O)2及び−C(O)−からなる群から選ばれ;
Zが−S(O)2−である場合、Raは、−R1及び−N(R1)(R3)からなる群から選ばれ、又は
Zが−C(O)−である場合、Raは、−R1、−OR1、−N(R1)(R3)及び−SR1からなる群から選ばれ、
その際、R1は、
−C1−C11アルキル(ここで、各炭素は、場合により1、2又は3個のX置換基で置換されていてもよい)、
−C3−C10シクロアルキル(ここで、各炭素は、場合により1又は2個のX置換基で置換されていてもよい)、
−(CH2)np(CH2)nW〔ここで、−(CH2)n−の各炭素は、場合により1又は2個のX置換基で置換されていてもよく、
Qは、O、S又はNR3であり、
nは、独立して整数0〜6であり、
pは、独立して整数0又は1であり、
Wは、独立して水素、C3−C10シクロアルキル、−(C3−C10シクロアルキル)−芳香族、及び以下:
【0110】
【化6】
Figure 0004348081
(式中、Bは、−O−、−S−、−NR6−であり、芳香族又はヘテロ芳香族環の各炭素は、独立して窒素原子によって置換されていてもよく、そして芳香族環の各炭素は、独立してX置換基で置換されていてもよい)の芳香族又はヘテロ芳香族環の一つからなる群から選ばれる〕及び
【0111】
−(CH2)nCHW2
〔ここで、各X置換基は、独立して水素、ハロゲン、メチレンジオキシ、−C1−C8アルキル、−C3−C10シクロアルキル、置換された又は非置換のフェニル、−C1−C8アルコキシ、−SR3、−OH、=O、−CY3、−OCY3、−CO2R3、−CN、−CO−NR4R5、−NO2、−COR3、−NR4R5、−NH−C(O)R3、−NH−C(O)−(C1−C6アルキル)−芳香族、及び−NH−C(O)−(C1−C6アルキル)−ヘテロ芳香族からなる群から選ばれ;
各Yは、独立して水素及びハロゲンからなる群から選ばれ;
各R3は、独立して水素及びC1−C8アルキル(ここで、C1−C8アルキルは、直鎖又は分枝、飽和又は不飽和であることができる)からなる群から選ばれ;
各R4及びR5は、独立して水素及びC1−C6アルキル(ここで、C1−C6アルキルは、直鎖又は分枝、飽和又は不飽和であり、C1−C6アルキルの各炭素は、場合により1個のX置換基で置換される)からなる群から選ばれるか、又はR4及びR5は、それらが付いた窒素と一緒になって窒素原子を含む3〜7個の原子の複素環式環を形成し;
【0112】
−NR6−基は、非置換N;−水素、−(C1−C6アルキル)、−C3−C10シクロアルキル、−S(O)2−(C1−C6アルキル)、−S(O)2−(C3−C10シクロアルキル)、−C(O)R3、−C(O)−(C0−C6アルキル)−芳香族及び−S(O)2−(C0−C6アルキル)−芳香族(ここで、芳香族環の各炭素は、場合によりX置換基で置換されていてもよい)で置換されたNからなる群から選ばれ;そして
フェニルは、水素、ハロゲン、メチレンジオキシ、−C1−C8アルキル、−C3−C10シクロアルキル、−C1−C8アルコキシ、−OH、−CY3、−OCY3、−CO2R3、−CN、−NO2、−COR3、−NR4R5、−SR3、−CO−NR4R5及び−NH−C(O)−R3からなる群から独立して選ばれる1〜5個の置換基で置換される〕からなる群から選ばれ、そして、
2はシクロペンチル、シクロペンテニル及びイソプロピルからなる群から選ばれる}の化合物、並びにその医薬上許容しうる塩、光学異性体、溶媒和物及び水和物を提供する。
【0113】
本発明の好ましい態様は、式(Ia)
【化7】
Figure 0004348081
(式中、Z、Ra及びR2は、先に定義された通りである)の化合物を提供する。
【0114】
本発明の好ましい別の態様は、R2がシクロペンチルである式(I)又は式(Ia)の化合物を提供する。
【0115】
本発明の別の好ましい態様は、Zが−C(O)−である式(Ia)の化合物を提供する。
本発明の別の好ましい態様は、Zが−S(O)2−である式(Ia)の化合物を提供する。
本発明のより好ましい態様は、Zが−C(O)−であり、そしてRaが−OR1又は−N(R1)(R3)である式(Ia)の化合物を提供する。
【0116】
本発明の別のより好ましい態様は、Zが−C(O)であり、そしてRaが−SR1である式(Ia)の化合物を提供する。
本発明の別のより好ましい態様は、Zが−C(O)−であり、そしてRaが−OR1である式(Ia)の化合物を提供する。
本発明のさらに別のより好ましい態様は、Zが−C(O)であり、そしてRaが−N(R1)(R3)である式(Ia)の化合物を提供する。
【0117】
本発明の特定の実施態様は、R1が−(CH2)np(CH2)nWである式(I)又は式(Ia)の化合物を提供する。
本発明の別の特定実施態様は、Zが−C(O)−であり、Raが−N(R1)(R3)であり、そしてR1が−(CH2)np(CH2)nWである式(Ia)の化合物を提供する。
【0118】
本発明の好ましい特定の実施態様は、Zが−C(O)−であり、Raが−N(R1)(R3)であり、R1が−(CH2)np(CH2)nWであり、そしてWが、
【化8】
Figure 0004348081
(式中、Bは、−O−、−S−、−NR6−であり、芳香族又はヘテロ芳香族環の各炭素は、独立して窒素原子により置換されていてもよく、そして芳香族環の各炭素は、X置換基で独立して置換されていてもよい)である式(Ia)の化合物を提供する。
【0119】
本発明の好ましい別の特定の実施態様は、Zが−C(O)−であり、Raが−N(R1)(R3)であり、R1が−(CH2)np(CH2)nWであり、そしてWがフェニルであり、この各炭素は、独立してX置換基で置換されていてもよい式(Ia)の化合物を提供する。
【0120】
本発明の好ましい化合物には、
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−フルオロ−フェニル)−アミド;
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−メトキシ−フェニル)−アミド;
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3−クロロ−フェニル)−アミド;
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−ブロモ−フェニル)−アミド;
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−クロロ−フェニル)−アミド;
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−アミド;
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−クロロ−2−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−メチル−フェニル)−アミド;
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−メチルスルファニル−フェニル)−アミド;
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸ビフェニル−2−イル−アミド;
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−イソプロピル−フェニル)−アミド;
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−エトキシ−フェニル)−アミド;
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;及び
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;並びに
その医薬上許容しうる塩、光学異性体、溶媒和物及び水和物が含まれる。
【0121】
本発明の別の好ましい化合物には、
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸ブチルエステル;
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸エチルエステル;
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4−ニトロ−ベンジルエステル;
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸アリルエステル;
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸2−ニトロ−フェニルエステル;
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4,5−ジメトキシ−2−ニトロ−ベンジルエステル;
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸プロパ−2−イニルエステル;及び
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4−メトキシカルボニル−フェニルエステル;並びに
その医薬上許容しうる塩、光学異性体、溶媒和物及び水和物が含まれる。
【0122】
本発明のさらに別の好ましい化合物には、
トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−フェノキシ−エタノン;
トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−フェニルスルファニル−エタノン;
トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−(4−クロロ−フェノキシ)−エタノン;
トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−ベンジルオキシ−エタノン;
トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−フェニル−ブタン−1−オン;
トランス−(E)−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−3−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−プロペノン;及び
トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−シクロブチル−メタノン;並びに
その医薬上許容しうる塩、光学異性体、溶媒和物又は水和物が含まれる。
【0123】
本発明の最も好ましい化合物には、
トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−フェノキシ−エタノン;
トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−フェニルスルファニル−エタノン;
トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−(4−クロロ−フェノキシ)−エタノン;及び
トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−ベンジルオキシ−エタノン;並びに
その医薬上許容しうる塩、光学異性体、溶媒和物及び水和物が含まれる。
【0124】
本発明の別の最も好ましい化合物には、
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4−メトキシカルボニル−フェニルエステル;及び
トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸2−ニトロ−フェニルエステル;並びに
その医薬上許容しうる塩、光学異性体、溶媒和物及び水和物が含まれる。
【0125】
用語「C0−C6アルキル」は、単結合又はC1−C6アルキルのことである。
用語「C1−C6アルキル」は、炭素原子1〜6個の飽和又は不飽和、直鎖又は分枝鎖ヒドロカルビル基のことである。不飽和C1−C6アルキルは、2個の隣接した炭素原子間に一つ又はそれ以上の二重又は三重結合を含むことができ、そしてアルキル鎖中に少なくとも2個の炭素原子を必要とする。C1−C6アルキルには、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、1−プロペニル、プロピニル、2−プロペニル、n−ブチル、イソブチル、2−メチル−2−プロペニル、2−ブチニル、3−ブチニル、第3級ブチル、第2級−ブチル、1−ブテニル、2−ブテニル及び3−ブテニル、ペンチル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、プレニル、ネオペンチル、ヘキシル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニルが含まれるが、これらに限定されない。C1−C6アルキルは、アルキル基のより小さいサブセット、例えばC1−C4アルキル、C1−C3アルキル、及びC1−C2アルキルだけでなくC5−C6アルキルを含む。
【0126】
用語「C1−C8アルキル」は、炭素原子1〜8個の飽和又は不飽和の直鎖又は分枝鎖ヒドロカルビル基のことである。C1−C8アルキルは、飽和又は不飽和であってもよい。不飽和C1−C8アルキルは、2個の隣接炭素原子間で一つ又はそれ以上の二重又は三重結合を含むことができる。C1−C8アルキルには、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、1−プロペニル、プロピニル、2−プロペニル、n−ブチル、イソブチル、2−メチル−2−プロペニル、2−ブチニル、3−ブチニル、第三級ブチル、第二級ブチル、1−ブテニル、2−ブテニル及び3−ブテニル、ペンチル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、プレニル、ネオペンチル、ヘキシル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル、ヘプチル、ヘプテニル、ヘプチニル、オクチル、オクテニル及びオクチニルが含まれるが、これらに限定されない。C1−C8アルキルは、アルキル基のより小さいサブセット、例えばC1−C4アルキル、C1−C3アルキル、C1−C2アルキルだけでなくC5−C8アルキル、C5−C7アルキル及びC6−C8アルキルを含む。
【0127】
用語「C1−C11アルキル」は、炭素原子1〜11個の飽和又は不飽和の直鎖又は分枝鎖ヒドロカルビル基のことである。C1−C11アルキルは、飽和又は不飽和であってもよい。不飽和C1−C11アルキルは、2個の隣接炭素原子間で一つ又はそれ以上の二重又は三重結合を含むことができる。C1−C11アルキルには、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、1−プロペニル、プロピニル、2−プロペニル、n−ブチル、イソブチル、2−メチル−2−プロペニル、2−ブチニル、3−ブチニル、第三級ブチル、第二級ブチル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、ペンチル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、プレニル、ネオペンチル、ヘキシル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル、ヘプチル、ヘプテニル、ヘプチニル、オクチル、オクテニル、オクチニル、ナニル、ナネニル、ナニニル、デシル、デセニル、デシニル、n−デシル及びウンデシルが含まれるが、これらに限定されない。C1−C11アルキルは、アルキル基のより小さいサブセット、例えばC1−C6アルキル、C1−C5アルキル、C1−C4アルキル、C1−C3アルキル、C1−C2アルキルだけでなくC7−C11アルキル、C7−C10アルキル、C6−C8アルキル、C8−C10アルキル、及びC8−C11アルキルを含む。さらに、C1−C11アルキルの各炭素は、場合により1、2又は3個のX置換基で置換されていてもよい。
【0128】
用語「C3−C10シクロアルキル」は、炭素原子3〜10個の飽和又は不飽和C3−C10環式鎖ヒドロカルビル基のことである。C3−C10シクロアルキルは、飽和又は不飽和であってもよい。不飽和C3−C10シクロアルキルは、2個の隣接炭素原子間で一つ又はそれ以上の二重結合を含むことができる。C3−C10シクロアルキルには、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等、二環式環構造(縮合5−及び−5員シクロアルキル環、縮合5−及び−6員シクロアルキル環、縮合6−及び−6員シクロアルキル環が含まれるが、これらに限定されない)及び多環式環構造(アダマンタンが含まれるが、これに限定されない)が含まれるが、これらに限定されない。さらに、シクロアルキル中のいずれか一つの結合は、二重又は三重の結合であってもよい。さらに、C3−C10シクロアルキルの各炭素は、場合により1、2又は3個のX置換基で置換されていてもよい。
【0129】
用語「−(CH2)np(CH2)nW」は、各nが、独立して整数0〜6であり、pが、独立して整数0又は1であり、Qが、酸素、硫黄又は−NR3であり、Wは、独立して水素、C3−C10シクロアルキル、−(C3−C10シクロアルキル)−芳香族、及び以下:
【化9】
Figure 0004348081
(式中、Bは、−O−、−S−、−NR6−であり、芳香族又はヘテロ芳香族環の各炭素は、独立して窒素原子によって置換されていてもよく、そして芳香族環の各炭素は、場合により置換されたX置換基であってもよい)の芳香族又は芳香族複素環からなる群から選ばれる部分のことである。−(CH2)nアルキル鎖の各炭素は、場合により1〜2個のX置換基で置換される。R3は、独立して水素及びC1−C8アルキル(式中、C1−C8アルキルは、直鎖又は分枝、飽和又は不飽和であってもよい)からなる群から選ばれる。
【0130】
R1が、−(CH2)np(CH2)nWであり、そしてQがNR3である場合、その部分には、−NR3W−、CH2NR3W、−CH2NR3CH2W、−(CH2)2NR3W、−CH2NR3CH2CH2W、−(CH2)2NR3CH2W、−(CH2)3NR3W、−CH2NR3(CH2)2CH2W、−(CH2)2NR3CH2CH2W、−(CH2)2NR3(CH2)2CH2W、−CH2NR3(CH2)3CH2W、−(CH2)2NR3(CH2)2CH2W、−(CH2)3NR3CH2CH2W、−(CH2)4NR3CH2W、−(CH2)5NR3W、−CH2NR3(CH2)4CH2W、−(CH2)2NR3(CH2)3CH2W、−(CH2)3NR3(CH2)2CH2W、−(CH2)4NR3CH2CH2W、−(CH2)5NR3CH2W、−(CH2)6NR3W、−CH2NR3(CH2)5CH2W、−(CH2)2NR3(CH2)4CH2W、−(CH2)3NR3(CH2)3CH2W、−(CH2)4NR3(CH2)2CH2W、−(CH2)5NR3CH2CH2W及び−(CH2)6NR3CH2W(式中、用語n、p、W及びR3は、先に定義された通りである)が含まれる。
【0131】
R1が−(CH2)np(CH2)nWであり、そしてQが硫黄である場合、その部分には、−SW、−CH2SW、−CH2SCH2W、−(CH2)2SW、−CH2SCH2CH2W、−(CH2)2SCH2W、−(CH2)3SW、−CH2SH(CH2)2CH2W、−(CH2)2SCH2CH2W、−(CH2)2S(CH2)2CH2W、−CH2S(CH2)3CH2W、−(CH2)2S(CH2)2CH2W、−(CH2)3SCH2CH2W、−(CH2)4SCH2W、−(CH2)5SW、−CH2S(CH2)4CH2W、−(CH2)2S(CH2)3CH2W、−(CH2)3S(CH2)2CH2W、−(CH2)4SCH2CH2W、−(CH2)5SCH2W、−(CH2)6SW、−CH2S(CH2)5CH2W、−(CH2)2S(CH2)4CH2W−、−(CH2)3S(CH2)3CH2W、−(CH2)4S(CH2)2CH2W、−(CH2)5SCH2CH2W及び−(CH2)6SCH2W(式中、用語n、p及びWは、先に定義された通りである)が含まれる。
【0132】
R1が−(CH2)np(CH2)nWであり、そしてQが酸素である場合、その部分には、−OW、−CH2OW、−CH2OCH2W、−(CH2)2OW、−CH2OCH2CH2W、−(CH2)2OCH2W、−(CH2)3OW、−CH2O(CH2)2CH2W、−(CH2)2OCH2CH2W、−(CH2)2O(CH2)2CH2W、−CH2O(CH2)3CH2W、−(CH2)2O(CH2)2CH2W、−(CH2)3OCH2CH2W、−(CH2)4OCH2W、−(CH2)5OW、−CH2O(CH2)4CH2W、−(CH2)2O(CH2)3CH2W、−(CH2)3O(CH2)2CH2W、−(CH2)4OCH2CH2W、−(CH2)5OCH2W、−(CH2)6OW、−CH2O(CH2)5CH2W、−(CH2)2O(CH2)4CH2W、−(CH2)3O(CH2)3CH2W、−(CH2)4O(CH2)2CH2W、−(CH2)5OCH2CH2W及び−(CH2)6OCH2W(式中、用語n、p及びWは、先に定義された通りである)が含まれる。
【0133】
用語「(CH2)nCHW2」は、nが独立して整数0〜6であり、そしてWが、独立して水素、C3−C10シクロアルキル、−(C3−C10シクロアルキル)−芳香族、及び以下:
【化10】
Figure 0004348081
(式中、Bは、−O−、−S−、−NR6−であり、芳香族又はヘテロ芳香族環の各炭素は、独立して窒素原子によって置換されていてもよく、そして芳香族環の各炭素は、場合により置換されたX置換基であってもよい)の芳香族又はヘテロ芳香族環からなる群から選ばれる部分のことである。−(CH2)nアルキル鎖の各炭素は、場合により1〜2個のX置換基で置換される。
【0134】
用語「フェニル」は、炭素6個の芳香族フェニル環のことである。フェニル環は、非置換であるか又は置換されている。「非置換フェニル」は、−C65部分のことである。「置換されたフェニル」は、フェニル環の一つ又はそれ以上の炭素原子が水素、ハロゲン、メチレンジオキシ、−C1−C8アルキル、−C3−C10シクロアルキル、−C1−C8アルコキシ、−OH、−CY3−OCY3、−CO2R3、−CN、−NO2、−COR3、−NR4R5、−SR3、−CONR4R5及び−NH−C(O)R3(式中、R3、R4及びR5は、独立して水素及びC1−C6アルキルからなる群から選ばれ、そしてR4又はR5ならば、C1−C6アルキルの各炭素は、場合によりX置換基で置換されるか、又はR4及びR5は結合して複素環となる)からなる群から独立して選ばれる1〜5個の置換基で置換されていることを意味する。置換基は、付加部位に対してメタ、パラ又はオルトであることができる。置換されたフェニルは、置換されたフェニルのサブセットを含み、そして
−C1−C4アルキル、−C3−C6シクロアルキル、−C1−C4アルコキシ、−OH、−CY3、−OCY3、−CO2R3、−CN、−NO2、−COR3、−NR4R5及び−SR3(式中、R3は、水素及びC1−C8アルキルからなる群から選ばれ、そしてR4及びR5は、独立して水素及びC1−C6アルキルからなる群から選ばれ、そしてR4又はR5ならば、C1−C6アルキルの各炭素は、場合によりX置換基で置換されるか、又はR4及びR5は結合して複素環となることができる)からなる群から選ばれる一つ又はそれ以上の置換基で置換されたフェニル;
−C1−C3アルキル、−C3−C6シクロアルキル、−C1−C3アルコキシ、−OH、−CY3、−OCY3−CO2R3、−CN、−NO2、−COR3、−NR4R5及び−SR3(式中、R3は、水素及びC1−C8アルキルからなる群から選ばれ、そしてR4及びR5は、独立して水素及びC1−C6アルキルからなる群から選ばれ、そしてR4又はR5ならば、C1−C6アルキルの各炭素は、場合によりX置換基で置換されるか、又はR4及びR5は結合して複素環となることができる)からなる群から選ばれる一つ又はそれ以上の置換基で置換されたフェニル;
−C1−C3アルキル、−C3シクロアルキル、−C1−C3アルコキシ、−OH、−CY3、−OCY3、−CO2R3、−CN、−NO2、−COR3、−NR4R5及び−SR3(式中、R3は、水素及びC1−C8アルキルからなる群から選ばれ、そしてR4及びR5は、独立して水素及びC1−C6アルキルからなる群から選ばれ、そしてR4又はR5ならば、C1−C6アルキルの各炭素は、場合によりX置換基で置換されるか、又はR4及びR5は結合して複素環となることができる)からなる群から選ばれる一つ又はそれ以上の置換基で置換されたフェニル;
−C1−C4アルキル、−C1−C4アルコキシ、−OH、−CY3、−OCY3、−CO2R3、−CN、−NO2、−COR3、−NR4R5及び−SR3(式中、R3は、水素及びC1−C8アルキルからなる群から選ばれ、そしてR4及びR5は、独立して水素及びC1−C6アルキルからなる群から選ばれ、そしてR4又はR5ならば、C1−C6アルキルの各炭素は、場合によりX置換基で置換されるか、又はR4及びR5は、結合して複素環となることができる)からなる群から選ばれる一つ又はそれ以上の置換基で置換されたフェニル;
−C1−C3アルキル、−C3−C6シクロアルキル、−C1−C3アルコキシ、−OH、−CY3、−OCY3、−CN、−NO2、−NR4R5及び−SR3(式中、R3は、水素及びC1−C8アルキルからなる群から選ばれ、そしてR4及びR5は、独立して水素及びC1−C6アルキルからなる群から選ばれ、そしてR4又はR5ならば、C1−C6アルキルの各炭素は、場合によりX置換基で置換されるか、又はR4及びR5は結合して複素環となる)からなる群から選ばれる一つ又はそれ以上の置換基で置換されたフェニル;
−C1−C3アルキル、−C1−C3アルコキシ、−OH、−CY3、−OCY3、−CN、−NO2、−NR4R5及び−SR3(式中、R3は、水素及びC1−C8アルキルからなる群から選ばれ、そしてR4及びR5は、独立して水素及びC1−C6アルキルからなる群から選ばれ、そしてR4又はR5ならば、C1−C6アルキルの各炭素は、場合によりX置換基で置換されるか、又はR4及びR5は結合して複素環となる)からなる群から選ばれる一つ又はそれ以上の置換基で置換されたフェニル;
−CY3及び−OCY3からなる群から選ばれる一つ又はそれ以上の置換基で置換されたフェニル;
−C1−C3アルキル、−C1−C3アルコキシ、−CN及び−SR3(式中、R3は、水素及びC1−C8アルキルからなる群から選ばれる)からなる群から選ばれる一つ又はそれ以上の置換基で置換されたフェニル;
−OH、−CY3、−OCY3、−CN、−NO2、−NR4R5及び−SR3(式中、R3は、水素及びC1−C8アルキルからなる群から選ばれ、そしてR4及びR5は、独立して水素及びC1−C4アルキルからなる群から選ばれ、そしてR4又はR5ならば、C1−C4アルキルの各炭素は、場合によりX置換基で置換されるか、又はR4及びR5は結合して複素環となる)からなる群から選ばれる一つ又はそれ以上の置換基で置換されたフェニル;
−C4−C6アルキル、−C4−C6アルコキシ、−OH、−CY3、−OCY3、−CN、−NO2、−NR4R5及び−SR3(式中、R3は、水素及びC1−C8アルキルからなる群から選ばれ、そして、R4及びR5は、独立して水素及びC1−C6アルキルからなる群から選ばれ、そしてR4又はR5ならば、 C1−C6アルキルの各炭素は、場合によりX置換基で置換されるか、又はR4及びR5は、結合して複素環となることができる)からなる群から選ばれる一つ又はそれ以上の置換基で置換されたフェニル;
が含まれる。
【0135】
用語「複素環」は、環の少なくとも一つ又はそれ以上の炭素原子が、独立して窒素で置換され、そして場合により環の一つ又はそれ以上の炭素原子が、窒素、硫黄又は酸素で置換されていてもよい任意のC5−C12閉環置換基のことである。さらに、複素環のいずれか一つの結合は、場合により二重結合で置換されていてもよい。複素環には、ピペリジニル、ピロリジニル、モルホリニル、ピペラジニル、ピロリル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、ピラゾリニル、チオモルホリニル及びインドリニルが含まれるが、これらに限定されない。
【0136】
用語「−C1−C8アルコキシ」は、1〜8個の炭素原子の直鎖又は分枝、飽和又は不飽和アルキルを含む(C1−C8アルキル)に結合した酸素のことである。飽和−C1−C8アルコキシには、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、ペントキシ、ヘキソキシ、ヘプトキシ及びオクトキシ及びそれらの対応する分枝鎖が含まれるが、これらに限定されない。不飽和C1−C8アルコキシには、直鎖及び分枝アルコキシ部分が含まれ、そして−OCHCH2、−OCCH、−OCH2CHCH2、−OCCCH2、−OCHCH2CH3、−OCH(CH3)CHCH2、−OC(CH3)2CHCH2、−OCHCHCH2CH3、−OCH2CHCHCH3、−OCH2CH2CHCH2、−OC(CH3)CHCH3、−OCHC(CH3)CH3、−OCH2C(CH3)CH2、−OCHCH(CH2)2CH3、−OCHCH(CH2)3CH3、−OCH2CHCH(CH2)2CH3、−O(CH2)2CHCHCH2CH3、−OCHCH(CH2)4CH3、−OCHCH(CH2)5CH3等が含まれるが、これらに限定されない。好ましい−C1−C8アルコキシ部分には、直鎖飽和−C1−C8アルコキシが含まれる。好ましい直鎖不飽和−C2−C8アルコキシ部分には、一つの二重結合を有する−C2−C8アルコキシが含まれる。好ましい直鎖不飽和C2−C8アルコキシ部分には、一つの三重結合を有する−C2−C8アルコキシが含まれる。
【0137】
用語「−SR3」は、1〜8個の炭素原子のアルキル基であるC1−C8アルキルに付いたチオール又はチオアルキル部分のことである。R3が水素である時、「SR3」はチオール−SHである。R3がC1−C8アルキルである時、「SR3」は、1〜8個の炭素原子のチオアルキル(ここで、アルキル鎖は、直鎖もしくは分枝アルキル鎖、又は飽和もしくは不飽和アルキルであることができる)である。A−SC1−C8アルキルは、飽和又は不飽和結合を含み、その際、2個の隣接炭素原子間の一つ又はそれ以上の単結合は、二重又は三重結合で置換される。−SR3には、−SH、−SCH3、−SCH2CH3、−S(CH2)2CH3、−S(CH2)3CH3、−S(CH2)4CH3、−S(CH2)5CH3、−SCH(CH3)2、−SC(CH3)3、−SCH2CH(CH3)2、−SCH2C(CH3)3、−S(CH2)2CH(CH3)2、−S(CH2)2C(CH3)3、−SCH(CH3)(CH2)3CH3、−SCH2CH(CH3)3(CH2)2CH3、−S(CH2)2CH(CH3)3CH2CH3等及び、それらの不飽和対応物が含まれる。不飽和SR3には、直鎖又は分枝不飽和チオアルキル部分が含まれ、そして−SCHCH2、−SCCH、−SCH2CHCH2、−SCCCH3、−SCHCH2CH3、−SCH(CH3)CHCH2、−SC(CH3)2CHCH2、−SCHCHCH2CH3、−SCH2CHCHCH3、−SCH2CH2CHCH2、−SC(CH3)CHCH3、−SCHC(CH3)CH3、−SCH2C(CH3)CH2、−SCHCH(CH2)2CH3、−SCHCH(CH2)3CH3、−SCH2CHCH(CH2)2CH3、−S(CH2)2CHCHCH2CH3、−SCHCH(CH2)4CH3、−SCHCH(CH2)5CH3等が含まれるが、これらに限定されない。好ましい−C1−C8チオアルキル部分には、直鎖飽和−SC1−C8アルキルが含まれる。好ましい直鎖不飽和−SC2−C8チオアルキル部分は、1個の二重結合を有する−SC2−C8チオアルキルを含む。好ましい直鎖不飽和−SC2−C8チオアルキル部分は、一つの三重結合を有する−SC2−C8チオアルキルを含む。
【0138】
用語「芳香族」は、少なくとも3個の二重結合を含む炭素原子6〜13個のC6−C13芳香族環のことである。芳香族環は、単又は多環式の環構造であることができ、ベンゼン、インデン、ナフタレン及びフルオレノンが含まれるがこれらに限定されない。さらに、芳香族環の各炭素は、独立して一つのX置換基で置換されてもよい。
【0139】
用語「ヘテロ芳香族」は、少なくとも2個の二重結合を含む5〜10個の炭素原子のC5−C10ヘテロ芳香族環のことである。ヘテロ芳香族には、5及び6員環、5−及び6−員二環式環及び6−及び6−員二環式環が含まれる。ヘテロ芳香族には、ベンゼン、インデン及びナフタレン環(ここで、炭素原子の少なくとも一つは、硫黄、酸素又は窒素原子で置換される)が含まれるが、これらに限定されない。ヘテロ芳香族には、ピリジニル、イソオキサゾリル、ベンゾイミダゾリル、チアゾリル、チエニル、フラニル、インドリル、1,3−ベンゾジオキソリル、イミダゾリル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル、オキサゾリル、プリニル、キノリニル及びイソキノリニル、ピロリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、チアジアゾリル、ピリダゾリル、インドリジニル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、ベンズチアゾリル、プリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、シノリニル、ベンゾチオフェニル及びベンゾフラニルが含まれるが、これらに限定されない。さらに、ヘテロ芳香族環の各炭素は、独立して一つのX置換基で置換されていてもよい。
【0140】
用語「メチレンジオキシ」は、酸素−メチレン酸素部分、−O−(CH2)−O−のことである。メチレンジオキシ置換基は、2個の隣接炭素原子に付く。
【0141】
用語「−CY3」は、水素及びハロゲンからなる群から独立して選ばれる3個の置換基を有する炭素のことである。用語「ハロゲン」は、ハロゲン部分のことであり、そしてフルオロ、クロロ、ブロモ及びヨード部分が含まれる。従って、「−CY3」には、完全に及び部分的にハロゲン化された炭素が含まれ、そして−CF3、−CHF2、−CH2F、−CI3、−CHI2、−CH2I、−CBr3、−CHBr2、−CH2Br、−CCl3、−CHCl2、−CH2Cl、−CF2Cl、−CFCl2及び−CFClHが含まれるが、これらに限定されない。
【0142】
用語「−OCY3」は、水素及びハロゲンからなる群から独立して選ばれる3個の置換基を有するメトキシ部分のことである。従って、「−OCY3」には、完全に及び部分的にハロゲン化されたメトキシ部分が含まれ、そして−OCF3、−OCHF2、−OCH2F、−OCI3、−OCHI2、−OCH2I、−OCBr3、−OCHBr2、−OCH2Br、−OCCl3、−OCHCl2、−OCH2Cl、−OCF2Cl、−OCFCl2及び−OCFClHが含まれるが、これらに限定されない。
【0143】
用語「−CO2R3」は、R3が水素及びC1−C8アルキルからなる群から選ばれるカルボキシ部分のことである。R3が水素である場合、「−CO2R3」はカルボキシル部分である。R3がC1−C8アルキルである場合、「−CO2R3」は、1〜8個の炭素原子のエステルであり、その際、アルキル鎖は、直鎖もしくは分枝アルキル鎖、又は飽和もしくは不飽和のアルキルであることができる。従って、用語「−CO2R3」には、−COOH、−COOCH3、−COOCH2CH3、−COO(CH2)2CH3、−COO(CH2)3CH3、−COO(CH2)4CH3、−COO(CH2)5CH3、−COOCH(CH3)2、−COOC(CH3)3、−COOCH2CH(CH3)2、−COOCH2C(CH3)3、−COO(CH2)2CH(CH3)2、−COO(CH2)2C(CH3)3、−COOCH(CH3)(CH2)3CH3、−COOCH2CH(CH3)2CH2CH3、−COO(CH2)2CH(CH3)3等及びそれらの不飽和対応物が含まれる。
【0144】
用語「−COR3」は、R3が水素及びC1−C8アルキルからなる群から選ばれるアルデヒド又はケトン部分のことである。R3が水素である場合、「−COR3」は、アルデヒド−COHである。R3がC1−C8アルキルである場合、「−COR3」は1〜8個の炭素原子を含むケトンであり、その際、アルキル鎖は、直鎖もしくは分枝アルキル鎖、又は飽和もしくは不飽和アルキルであることができる。従って、用語「−COR3」には、−COH、−COCH3、−COCH2CH3、−CO(CH2)2CH3、−CO(CH2)3CH3、−CO(CH2)4CH3、−CO(CH2)5CH3、−COCH(CH3)2、−COC(CH3)3、−COCH2CH(CH3)2、−COCH2C(CH3)3、−CO(CH2)2CH(CH3)2、−CO(CH2)2C(CH3)3、−COCH(CH3)(CH2)3CH3、−COCH2CH(CH3)2CH2CH3、−CO(CH2)2CH(CH3)3等及びそれらの不飽和対応物が含まれる。
【0145】
用語「−NR4R5」は、R4及びR5がそれぞれ独立して水素及びC1−C6アルキルからなる群から選ばれるアミノ部分のことである。R4及びR5が水素である場合、−NR4R5は第一級アミノ部分−NH2である。R4及びR5の一方のみが水素である場合、−NR4R5は第二級アミノ部分−NH(C1−C6)である。R4及びR5がC1−C6アルキルである場合、−NR4R5は、第三級アミノ部分−N(C1−C6)2である。C1−C6アルキルは、それぞれ独立して1〜6個の炭素原子を含み、そしてそれぞれのアルキル鎖は、独立して直鎖又は分枝アルキル鎖、飽和又は不飽和アルキル鎖である。従って、用語−NR4R5には、−NH2、−NHCH3、−NHCH2CH3、−NH(CH2)2CH3、−NH(CH2)3CH3、−NH(CH2)4CH3、−NH(CH2)5CH3、−N(CH3)2、−N(CH2CH3)2、−N((CH2)2CH3)2、−N((CH2)3CH3)2、−N((CH2)4CH3)2、−N((CH2)5CH3)2、−N(CH2CH3)(CH3)、−N((CH2)2CH3)(CH3)、−N((CH2)4CH3)(CH3)、−N((CH2)5CH3)(CH3)等、並びにそれらの分枝及び/又は不飽和対応物が含まれる。用語「−NR4R5」には、R4及びR5が結合して複素環となる部分が含まれる。
【0146】
用語「−CO−NR4R5」は、R4及びR5が、それぞれ独立して水素及びC1−C6アルキルからなる群から選ばれるアミド部分のことである。R4及びR5が水素である時、「−CO−NR4R5」は、第一級アミド部分、−CONH2である。R4及びR5の一方のみが水素である時、「−CO−NR4R5」は、第二級アミド部分−CONH(C1−C6)である。R4及びR5がC1−C6アルキルである時、「−CO−NR4R5」は、第三級アミド部分−CON(C1−C6)2である。C1−C6アルキルは、それぞれ独立して1〜6個の炭素原子を含み、そして各アルキル鎖は、独立して直鎖又は分枝アルキル鎖、飽和又は不飽和アルキル鎖である。従って、用語「−CO−NR4R5」には、−CONH2、−CONHCH3、−CONHCH2CH3、−CONH(CH2)2CH3、−CONH(CH2)3CH3、−CONH(CH2)4CH3、−CONH(CH2)5CH3、−CON(CH3)2、−CON(CH2CH3)2、−CON((CH2)2CH3)2、−CON((CH2)3CH3)2、−CON((CH2)4CH3)2、−CON((CH2)5CH3)2、−CON(CH2CH3)(CH3)、−CON((CH2)2CH3)(CH3)、−CON((CH2)4CH3)(CH3)、−CON((CH2)5CH3)(CH3)等、並びに、それらの分枝及び/又は不飽和対応物が含まれる。用語「−CO−NR4R5」には、R4及びR5が結合して複素環となる部分が含まれる。
【0147】
用語「−NH−C(O)−R3」は、R3が水素及びC1−C8アルキルからなる群から選ばれるアミド部分のことである。R3が水素である時、「−NH−C(O)−R3」は、ホルムアミド、−NH−C(O)Hである。R3がC1−C8アルキルである時、「−NH−C(O)−R3」は、1〜8個の炭素原子のアルキルであり、その際、アルキル鎖は、直鎖もしくは分枝アルキル鎖、又は飽和もしくは不飽和アルキルであることができる。従って、用語「−NH−C(O)−R3」には、−NHC(O)H、−NHC(O)CH3、−NHC(O)CH2CH3、−NHC(O)(CH2)2CH3、−NHC(O)(CH2)3CH3、−NHC(O)(CH2)4CH3、−NHC(O)(CH2)5CH3、−NHC(O)CH(CH3)2、−NHC(O)C(CH3)3、−NHC(O)CH2CH(CH3)2、−NHC(O)CH2C(CH3)3、−NHC(O)(CH2)2CH(CH3)2、−NHC(O)(CH2)2C(CH3)3、−NHC(O)CH(CH3)(CH2)3CH3、−NHC(O)CH2C(CH3)2(CH2)2CH3、−NHC(O)(CH2)2C(CH3)2CH3等、及びそれらの不飽和対応物が含まれる。
【0148】
用語「−NH−C(O)−(C1−C6アルキル)−芳香族」は、C1−C6アルキルが芳香族環に付いたアミドアルキルアリール部分のことである。C1−C6は、1〜6個の炭素原子のアルキル鎖であり、その際、アルキル鎖は、直鎖もしくは分枝アルキル鎖、又は飽和もしくは不飽和アルキルであることができる。用語「芳香族」は、C6−C13炭素原子の環のことである。従って、用語「−NH−C(O)−(C1−C6)−芳香族」には、−NHC(O)CH2−芳香族、−NHC(O)(CH2)2−芳香族、−NHC(O)(CH2)3−芳香族、−NHC(O)(CH2)4−芳香族、−NHC(O)(CH2)5−芳香族、−NHC(O)(CH2)6−芳香族、−NHC(O)(CH)(CH3)−芳香族、−NHC(O)C(CH3)2−芳香族、−NHC(O)CH2CH(CH3)−芳香族、−NHC(O)CH2C(CH3)2−芳香族、−NHC(O)(CH2)2CH(CH3)、−芳香族−NHC(O)(CH2)2C(CH3)2−芳香族等並びにそれらの分枝及び不飽和対応物が含まれる。
【0149】
用語「−NH−C(O)−(C1−C6)−ヘテロ芳香族」は、C1−C6アルキルがヘテロ芳香族環に付いたアミドアルキルヘテロアリール部分のことである。C1−C6は、1〜6個の炭素原子のアルキル鎖であり、その際、アルキル鎖は、直鎖もしくは分枝アルキル鎖、又は飽和もしくは不飽和アルキルであることができる。用語「ヘテロ芳香族」は、一つ又はそれ以上の炭素原子が窒素、酸素又は硫黄で置換されたC5−C10炭素原子の芳香族環のことである。従って、用語「−NH−C(O)−(C1−C6)−ヘテロ芳香族」には、−NHC(O)CH2−ヘテロ芳香族、−NHC(O)(CH2)2−ヘテロ芳香族、−NHC(O)(CH2)3−ヘテロ芳香族、−NHC(O)(CH2)4−ヘテロ芳香族、−NHC(O)(CH2)5−ヘテロ芳香族、−NHC(O)(CH2)6−ヘテロ芳香族、−NHC(O)(CH)(CH3)−ヘテロ芳香族、−NHC(O)C(CH3)2−ヘテロ芳香族、−NHC(O)CH2CH(CH3)−ヘテロ芳香族、−NHC(O)CH2C(CH3)2−ヘテロ芳香族、−NHC(O)(CH2)2CH(CH3)−ヘテロ芳香族、−NHC(O)(CH2)2C(CH3)2−ヘテロ芳香族等並びにそれらの分枝及び不飽和対応物が含まれる。
【0150】
用語、「−S(O)2−(C1−C6アルキル)」は、スルホニル基−S(O)2−に付いた炭素原子1〜6個の飽和又は不飽和の直鎖又は分枝鎖ヒドロカルビル基のことである。C1−C6アルキルは、飽和又は不飽和であってもよい。不飽和C2−C6アルキルは、2個の隣接炭素原子間で一つ又はそれ以上の二重又は三重結合を含むことができ、そしてアルキル鎖中に少なくとも2個の炭素原子が必要である。C1−C6アルキルスルホニルには、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、1−プロペニルスルホニル、プロピニルスルホニル、2−プロペニルスルホニル、n−ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、2−メチルスルホニル−2−プロペニルスルホニル、2−ブチニルスルホニル、3−ブチニルスルホニル、第三級ブチルスルホニル、第二級−ブチルスルホニル、1−ブテニルスルホニル、2−ブテニルスルホニル及び3−ブテニルスルホニル、ペンチルスルホニル、2−ペンテニルスルホニル、3−ペンテニルスルホニル、4−ペンテニルスルホニル、2−ペンチニルスルホニル、3−ペンチニルスルホニル、4−ペンチニルスルホニル、プレニルスルホニル、ネオペンチルスルホニル、ヘキシルスルホニル、2−ヘキセニルスルホニル、3−ヘキセニルスルホニル、4−ヘキセニルスルホニル、5−ヘキセニルスルホニル、2−ヘキシニルスルホニル、3−ヘキシニルスルホニル、4−ヘキシニルスルホニル、5−が含まれるが、これらに限定されない。C1−C6アルキルは、アルキル基のより小さいサブセット、例えばC1−C4アルキルスルホニル、C1−C3アルキルスルホニル、及びC1−C2アルキルスルホニルだけでなくC5−C6アルキルスルホニルが含まれる。
【0151】
用語「−S(O)2−(C3−C10シクロアルキル)」は、炭素原子3〜10個の飽和又は不飽和の分枝又は直鎖C3−C10環状鎖ヒドロカルビルスルホニル基のことである。C3−C10シクロアルキルスルホニルは、飽和又は不飽和であってもよい。不飽和C3−C10シクロアルキルスルホニルは、2個の隣接炭素原子間で一つ又はそれ以上の二重結合を含むことができる。C3−C10シクロアルキルスルホニルには、シクロプロピルスルホニル、シクロブチルスルホニル、シクロペンチルスルホニル、シクロペンテニルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル、シクロヘキセニルスルホニル、シクロヘプチルスルホニル、シクロオクチルスルホニル等、二環式環構造(縮合5−及び−5員シクロアルキルスルホニル環、縮合5−及び−6員シクロアルキルスルホニル環、縮合6−及び−6員シクロアルキルスルホニル環及び多環式スルホニル環が含まれるが、これらに限定されない)が含まれるが、これらに限定されない。
【0152】
用語「−C(O)−(C0−C6アルキル)−芳香族」は、C0−C6アルキルを通してカルボニル部分に付いた芳香族環のことである。アルキル鎖がC0である時、芳香族環は直接カルボニル部分に付く。アルキル鎖がC1−C6である時、芳香族環は、C1−C6アルキルを通してカルボニル部分に付く。C1−C6アルキルは、炭素原子1〜6個の飽和又は不飽和の直鎖又は分枝アルキル鎖である。不飽和C2−C6アルキルは、2個の隣接炭素原子間に一つ又はそれ以上の二重又は三重結合を含むことができ、そしてアルキル鎖中に少なくとも2個の炭素原子が必要である。さらに、芳香族環の各炭素は、独立して一つのX置換基で置換されることができる。
【0153】
用語「−S(O)2−(C0−C6アルキル)−芳香族」は、C0−C6アルキルを通してスルホニル部分に付いた芳香族環のことである。アルキル鎖がC0である時、芳香族環は、直接スルホニル部分に付く。アルキル鎖がC1−C6である時、芳香族環は、C1−C6アルキルを通してスルホニル部分に付く。C1−C6アルキルは、炭素原子1〜6個の飽和又は不飽和の直鎖又は分枝アルキル鎖である。不飽和C2−C6アルキルは、2個の隣接炭素原子間に一つ又はそれ以上の二重又は三重結合を含むことができ、そしてアルキル鎖中に少なくとも2個の炭素原子が必要である。さらに、芳香族環の各炭素は、独立して一つのX置換基で置換されることができる。
【0154】
用語「−(C3−C10シクロアルキル)−芳香族」は、C3−C10シクロアルキルに付いた芳香族環のことである。C3−C10シクロアルキルは、炭素原子3〜10個の飽和又は不飽和アルキル鎖である。不飽和C3−C10シクロアルキルは、2個の隣接炭素原子間に一つ又はそれ以上の二重又は三重結合を含むことができる。さらに、C3−C10シクロアルキルの各炭素は、独立して1又は2個のX置換基で置換されていてもよく、そして芳香族環の各炭素は、独立して一つのX置換基で置換されていてもよい。
【0155】
光学異性体は、式(I)の所定の化合物について存在しうる種々の立体異性体のすべての配置のことであり、幾何異性体が含まれる。置換基が炭素原子のキラル中心のところで付くことができることは理解される。したがって、本発明は、鏡像異性体、ジアステレオマー又は化合物のラセミ体を含む。化合物が二重結合を含む場合、置換基は、E又はZ配置であることができる。化合物が二置換されたシクロアルキルを含む場合、シクロアルキル置換基は、シス又はトランス配置を有することができる。
【0156】
溶媒和物は、溶媒の一つ又はそれ以上の分子画分を含む化合物又はその中間体のことである。溶媒和物には、半溶媒和物、一溶媒和物及び多溶媒和物が含まれる。溶媒和物は、溶媒を用いて形成することができ、エタノール及び水といったような医薬上許容しうる溶媒和物が含まれるが、これらに限定されない。
【0157】
水和物は、水の一つ又はそれ以上の分子画分を含む化合物又はその中間体のことである。水和物には、半水和物、一水和物及び多水和物が含まれる。
【0158】
医薬上許容しうる塩は、いずれかの非毒性の有機又は無機の医薬上許容しうる酸の一つ又はそれ以上の分子と式(I)の化合物との反応生成物のことである。医薬上許容しうる塩を形成する具体的な無機酸には、塩酸、臭化水素酸、硫酸及びリン酸及び金属酸、例えばオルトリン酸一水素ナトリウム及び硫酸水素カリウムが含まれる。適切な医薬上許容しうる塩を形成する具体的な有機酸には、モノ、ジ及びトリカルボン酸が含まれる。具体的な有機酸は、例えば酢酸、グリコール酸、乳酸、ピルビン酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、ケイ皮酸、サリチル酸、2−フェノキシ安息香酸及びスルホン酸、例えばメタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸及び2−ヒドロキシエタンスルホン酸である。
【0159】
ニューロンのアポトーシスの危険な状態にある患者とは、例えば卒中やこのような状態に対する遺伝的素因、発癌物質への暴露、食事、年齢といったようなニューロンのアポトーシスと関係する確認された危険因子が存在するため、腫瘍を有したことがあるもしくは現在有する、又は腫瘍性の疾病状態の発症と関係する他の危険因子を有する患者のことである。腫瘍性の疾病状態を発症する危険な状態にある好ましい患者としては、腫瘍ウィルスに関して陽性である、以前の腫瘍治療から緩解期にある、煙草製品を使用する、又は石綿のような発癌性物質に以前にさらされた、又は種々の腫瘍性の遺伝マーカに関して陽性である患者が含まれる。
【0160】
上式の化合物の有効量は、1日当たり体重1キログラムにつき約1マイクログラム(μg/kg/日)〜約500mg/kg/日で変化すると予想される。上式の化合物の好ましい有効量は、約10μg/kg/日〜約50mg/kg/日である。上式の化合物のより好ましい量は、約20μg/kg/日〜約1mg/kg/日である。
【0161】
上式の化合物は、化合物を有効量で生物学的に利用可能にする任意の形態又は様式で投与することができる。上式の化合物は、経口又は非経口経路によって投与することができる。上式の化合物は、経口的に、皮下に、筋内に、静脈内に、経皮的に、鼻腔内に、直腸に、眼等に投与することができる。経口投与が、好ましい。医薬処方物を製造する当業者は、化合物の具体的な特性、治療する疾患、疾患の段階、他の患者の反応、及び他の関連状況を決定することによって式の化合物の適当な形態を容易に決定することができる。
【0162】
上式の化合物は、担体、賦形剤又は他の化合物と合わせて上式の化合物の組成物を製造することができる。上式の組成物は、上式の化合物を混合物中に、あるいは一つもしくはそれ以上の不活性担体と共に含んでなる。上式の組成物は、例えば大量船積み(bulk shipment)するのに好都合な手段として、又は上式の化合物の貯蔵に有用である。不活性担体は、上式の化合物を減成しない、あるいは共有結合的に反応しない物質である。不活性担体は、固形物、半固形物又は液体物質であることができる。好ましい担体は、水、水性緩衝液、有機溶媒及び医薬上許容しうる担体又は賦形剤である。好ましい水性緩衝剤は、上式の化合物が減成しない緩衝範囲を提供する。好ましい緩衝範囲は、約pH4〜約pH9である。好ましい有機溶媒は、アセトニトリル、酢酸エチル及びヘキサンである。
【0163】
上式の化合物を含む医薬組成物は、上式の化合物を混合物中に又は一つもしくはそれ以上の医薬上許容しうる担体もしくは賦形剤と共に含んでなる。医薬上許容しうる担体又は賦形剤は、上式の化合物のビヒクル又は媒体として働くことができる固形物、半固形物又は液体物質であることができる。適切な医薬上許容しうる担体又は賦形剤は、当業者に周知である。
【0164】
上式の化合物の医薬組成物は、投与経路に応じて適合させることができる。上式の化合物の好ましい医薬組成物は、投与経路が経口、非経口又は局所の場合、錠剤、トローチ剤、カプセル、エリキシル剤、シロップ剤、ウェハー、チューインガム、坐剤、溶液又は懸濁液である。
【0165】
上式の化合物の好ましい経口用医薬組成物は、上式の化合物と不活性希釈剤又は食用担体とを含んでなる。上式の化合物の経口用医薬組成物の好ましい形態は、錠剤、トローチ剤、カプセル剤、エリキシル剤、シロップ剤、ウェハー、チューインガム、溶液又は懸濁液である。
【0166】
上式の化合物の好ましい医薬組成物は、約4%〜約80%の化合物を含む。好ましい医薬組成物は、約1μg〜約500μg量の上式の化合物を含み、より好ましい医薬組成物は、約10μg〜約200μg量の上式の化合物を含む。
上式の化合物は、単独で又は医薬上許容しうる担体もしくは賦形剤と組み合わせて医薬組成物の形態で投与することができる。
【0167】
本明細書で使用されているように、以下の用語は、示した意味を有する。「g」は、グラムのことであり;「mg」は、ミリグラムのことであり;「mmol」は、ミリモルのことであり;「M」は、モル濃度のことであり;「h」又は「hr」は、時間のことであり;「min」は、分のことであり;「sec」は、秒のことであり;「L」は、リットルのことであり;「mL」ミリリットルのことであり;「bp」は、沸点のことであり;「mp」は、融点のことであり;「℃」摂氏の度数のことであり;「mmHg」は、水銀のミリメータのことであり;「psi」は、平方インチ当たりポンドのことであり;「μL」マイクロリットルのことであり;「μg」は、マイクログラムのことであり;「μM」は、マイクロモル濃度のことであり;「TLC」は、薄層クロマトグラフィのことであり;「Rf」は、保持因子のことであり、「Rt」は、保持時間のことであり;「HPLC」は、高速液体クロマトグラフィのことであり;「MS」は、質量スペクトルのことであり;「LC/MS」は、液体クロマトグラフィ質量分析法のことであり;「APCI」は、大気圧化学イオン化のことであり;「HTPMS」は、高処理量の質量分析法のことであり;「HTPMS RT」は、高処理量の質量分析法の保持時間のことであり;「ESI」は、エレクトロスプレーイオン化のことであり;「CI」は、化学イオン化のことであり;「TOF−ES」エレクトロスプレー滞留時間のことであり;「M+」は、正に荷電された分子イオンのことであり;「MH+」は、プロトン化された分子イオンのことであり;「BOC無水物」は、ジ−tert−ブチルジカーボネートのことであり;「BOC」は、t−ブチロキシカルボニル部分のことであり、「THF」は、テトラヒドロフランのことであり;「CH2Cl2」又は「DCM」は、ジクロロメタン又は塩化メチレンのことであり;「DMSO」は、ジメチルスルホキシドのことであり;「TEA」は、トリエチルアミンのことであり;「SPE」は、固相抽出のことであり;「DEAD」は、ジエチルアゾジカルボキシレートのことであり;「NMR」は、核磁気共鳴のことであり;「TMS」は、テトラメチルシランのことであり;「ppm」は、百万分の一のことであり;「Hz」は、ヘルツのことであり;「MHz」は、メガヘルツのことであり;「MeOH」、メタノール;「EtOH」、エタノール;「N」、正常;「HCl」、塩化水素;「TFA」、トリフルオロ酢酸;「DIEA」、ジイソプロピルエチルアミン;「RT PCR」、逆転写PCR法;「HEPES」、4−(2−ヒドロキシエチル0−1−ピペラジンエタンスルホン酸;「MgCl2」、塩化マグネシウム;「EGTA」、エチレングリコール−ビス(β−アミノエチルエーテル)N,N,N',N'−四酢酸;「EDTA」、エチレンジアミン四酢酸;「DTT」、ジチオトレイトール;「MOI」、感染性の多重度;「NaF」、フッ化ナトリウム;「BSA」、ウシ血清アルブミン;「p.o.」、経口(的に);「i.v.」、静脈内(に);「s.c.」、皮下(に):のことである。特に明記しない限り、全ての出発物質及び試薬は、商業的な供給源から入手可能であった。
【0168】
式(I)の化合物は、よく知られている方法及び技術を利用することによって製造することができ、当業者によって認められている。これらの化合物を製造するための一般的な合成のスキームは、スキームA、スキームB及びスキームCに記載されており、そこで、全ての置換基は、特に明記しない限り、先に定義された通りである。
【0169】
【化11】
Figure 0004348081
【0170】
スキームA、工程aでは、当業者によく知られている技術及び手法を用いて2,6−ジクロロプリン(1)を構造2の適当なアルコールと反応させて構造3の対応する9−置換−2,6−ジクロロプリン化合物を得る。
【0171】
例えば、適切な無水非プロトン性溶媒、例えばテトラヒドロフラン中、トリフェニルホスフィン及びジエチルアゾジカルボキシレートの存在下で、2,6−ジクロロプリン(1)を、構造2の適当なアルコール、例えばシクロペンタノール、イソプロパノール又は2−シクロペンテン−1−オールと反応させることができる。反応体を、通常5時間〜5日の範囲の間、室温で一緒に撹拌する。得られた構造3の9−置換−2,6−ジクロロプリンを、当分野で知られている抽出法によって反応域から回収することができる。より一般的には、得られた構造3の9−置換−2,6−ジクロロプリンは、溶媒を除去し、シリカゲルカラム上へ直接入れ、そして適切な溶媒、例えば塩化メチレン、又は溶媒の混合物、例えば塩化メチレン及びメタノールの混合物で溶出することによって回収する。
【0172】
工程bでは、構造3の9−置換−2,6−ジクロロプリンの6−クロロ官能基を、4−アミノ−1−ベンジルピペリジン(4)と反応させることによって置換し、構造5の対応する9−置換−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニルアミノ]−2−クロロプリンを得る。
【0173】
例えば、構造3の9−置換−2,6−ジクロロプリンを、エタノールのような適切な無水極性溶媒中で4−アミノ−1−ベンジルピペリジン(4)と反応させることができる。反応体を、通常30分〜3日の範囲の間、還流温度で一緒に撹拌する。得られた9−置換−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニルアミノ]−2−クロロプリン(5)を、当分野で知られている抽出方法によって反応域から回収するか、又は構造5の9−置換−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニルアミノ]−2−クロロプリンが溶液から沈澱した場合、濾過によりて回収することができる。より一般的には、得られた6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニル−アミノ]−2−クロロプリン(5)を、溶媒を除去し、シリカゲルカラム上へ直接入れ、そして適切な溶媒、例えば塩化メチレン又は溶媒の混合物、例えば塩化メチレン及びメタノールの混合物で溶出することによって回収する。
【0174】
工程cでは、構造5の9−置換−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニルアミノ]−2−クロロプリンの2−クロロ官能基を、トランス−1,4−シクロヘキサンジアミン(6)との反応によって置換して構造7の9−置換−2−[トランス−(4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニルアミノ]プリンを得る。
【0175】
例えば、構造5の適当な9−置換−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニルアミノ]−2−クロロプリンを、モル過剰のトランス−1,4−シクロヘキサンジアミン(6)と反応させることができる。通常、反応体を圧力容器中に入れ、密閉し、約80℃〜約150℃の温度で30分〜3日の範囲の間、加熱する。得られた構造7の9−置換−2−[トランス−(4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニルアミノ]プリンを当分野で知られている抽出方法によって反応域から回収し、そしてシリカゲルカラム上へ直接入れ、そして適切な溶媒、例えば塩化メチレン又は溶媒の混合物、例えば塩化メチレン及びメタノールの混合物で溶出してクロマトグラフィにより精製する。所望の画分を濃縮して、7の遊離塩基を得、これをアルコール性溶媒、通常、メタノール中に溶解して当業者によく知られてた方法によって一、二又は三酸付加塩に転化するすることができる。
【0176】
工程dでは、構造7の9−置換−2−[トランス−(4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニルアミノ]プリンの第一級アミノ官能基を、構造7の化合物をジ−tert−ブチルジカーボネートと反応させることによって保護する。
【0177】
例えば、構造7の9−置換−2−[トランス−(4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニルアミノ]プリンを、通常トリエチルアミンのような適切な塩基の過剰の存在下、室温で約5時間〜24時間、モル過剰のジ−tert−ブチルジカーボネート(BOC無水物)と反応させる。得られた構造8のトランス−{4−[6−(1−ベンジルピペリジン−4−イルアミノ)−9−置換−9H−プリン−2−イルアミノ]シクロヘキシル}カルバミン酸tert−ブチルエステルを水で希釈し、当分野で知られている抽出方法を適用することによって反応域から回収することができる。粗生成物8は、シリカゲルカラム上へ直接入れ、そして適切な溶媒、例えば塩化メチレン又は溶媒の混合物、例えば塩化メチレン及びメタノールの混合物で溶出することによってクロマトグラフィにより精製することができる。
【0178】
工程eでは、触媒的又は転移水素化分解によって構造8のトランス−{4−[6−(1−ベンジルピペリジン−4−イルアミノ)−9−置換−9H−プリン−2−イルアミノ]シクロヘキシル}カルバミン酸tert−ブチルエステルからピペリジンN−ベンジル部分を除去し、構造9のトランス−{4−[ 6−(ピペリジン−4−イルアミノ)−9−置換−9H−プリン−2−イルアミノ]シクロヘキシル}カルバミン酸tert−ブチルエステルを得る。
【0179】
例えば、構造8のトランス−{4−[6−(1−ベンジルピペリジン−4−イルアミノ)−9−置換−9H−プリン−2−イルアミノ]シクロヘキシル}カルバミン酸tert−ブチルエステル及びパラジウム黒のメタノール懸濁液を通常、ギ酸アンモニウムのメタノール溶液で処理し、そして混合物を撹拌し、還流で6〜48時間加熱する。得られた構造9のトランス−{4−[6−(ピペリジン−4−イルアミノ)−9−置換−9H−プリン−2−イルアミノ]シクロヘキシル}カルバミン酸tert−ブチルエステルを、当分野で知られている濾過及び抽出方法により反応物から回収し、そして当分野で知られているクロマトグラフィの方法によって精製することができる。
【0180】
スキームAに説明した一般的な合成方法に使用するための出発物質は、商業的に容易に入手可能である。
【0181】
スキームBにおいて、構造9のトランス−{4−[6−(ピペリジン−4−イルアミノ)−9−置換−9H−プリン−2−イルアミノ]シクロヘキシル}カルバミン酸tert−ブチルエステルのピペリジン環の第二級窒素原子は、種々のアシル化試薬、例えばカルボン酸ハライド;クロロギ酸エステル;アルキル、アリール及びアラルキルイソシアネート又は塩化スルホニル;及びN−モノ−又はN,N−二置換スルファモイルクロリドでアシル化して、それぞれ式Iのアミド、カルバメート、尿素、スルホンアミド及びスルファミド化合物を得ることができる。
【0182】
例えば、構造9のトランス−{4−[6−(ピペリジン−4−イルアミノ)−9−置換−9H−プリン−2−イルアミノ]シクロヘキシル}カルバミン酸tert−ブチルエステル、所望のアシル化剤及びトリエチルアミンのほぼ等モル量の塩化メチレン溶液を、室温で2〜24時間撹拌する。イソシアネートがアシル化剤である場合、トリエチルアミンを省くことができる。N−モノ−又はN,N−二置換塩化スルホニルを使用する場合、テトラヒドロフランのような極性非プロトン性溶媒が好ましい。次に、反応物を過剰の希塩酸溶液で処理するとBOC保護基が加水分解され、所望の式Iのアシル化された化合物が沈殿する。上澄液をデカントすることによって沈澱を回収し、そして当分野で知られている抽出方法及びクロマトグラフィ精製法を適用する。
【0183】
また、スキームC、工程g及びhでは、トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−置換−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4−ニトロ−フェニルエステル10(工程g)の第一級アミノ基を保護し、N−保護された4−ニトロ−フェニルエステル11を第一級又は第二級アミンと反応させ、そしてN−保護基を除去して、N−単置換又はN,N'−二置換尿素化合物Iを得る(工程h)ことによってN−単置換及びN,N−二置換尿素化合物Iを製造することができる。
【0184】
例えば、典型的には構造10の2−[トランス−(4−アミノシクロヘキシル)アミノ−9−置換−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4−ニトロ−フェニルエステルを、トリエチルアミンのような過剰の適切な塩基の存在下、室温で約5時間〜24時間、モル過剰のジ−tert−ブチルジカーボネート(BOC無水物)と反応させることができる。得られた構造11のトランス−4−{2−[4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−置換−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4−ニトロエステルは、水で希釈し、当分野で知られている抽出物方法を適用することによって反応域から回収することができる。粗N−BOC保護されたエステル11をシリカゲルカラム上へ直接入れ、そして適切な溶媒、例えば塩化メチレン又は溶媒の混合物、例えば塩化メチレン及びメタノールの混合物で溶出してクロマトグラフィにより精製することができる(工程g)。
【0185】
工程hでは、構造11のトランス−4−[2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−置換−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4−ニトロエステル及び適切な溶媒、例えばテトラヒドロフランの溶液を、トリエチルアミンのような塩基の存在下で第一級又は第二級アミンを用いて処理し、そしてほぼ室温〜約90℃の温度で約2時間〜約24時間攪拌した。
【0186】
【化12】
Figure 0004348081
【0187】
反応物を室温に冷まし、過剰の希塩酸と共に約1〜約24時間撹拌するとBOC保護基が加水分解した。溶媒を減圧下で除去し、そして粗N−単置換又はN,N−二置換尿素化合物Iは、当分野でよく知られているクロマトグラフ法によって精製することができる。
【化13】
Figure 0004348081
【0188】
実施例1
スキームA、B及びCによる化学合成
以下の実施例は、スキームA、B及びCで説明した典型的な合成を示す。これらの実施例は、具体例としてのみ理解され、本発明の範囲をどのようにも限定するものではない。
【0189】
スキームAによる中間体トランス−{4−[9−シクロペンチル−6−(ピペリジン−4−イルアミノ)−9H−プリン−2−イルアミノ]−シクロヘキシル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(9a)の合成
【0190】
スキームA 工程a:2,6−ジクロロ−9−シクロペンチル−9H−プリン(3a)
乾燥THF(20mL)中、2,6−ジクロロプリン(1, 680mg,3.60mmol)、シクロペンタノール(2a,260mg,3.02mmol)及びトリフェニルホスフィン(950mg,3.60mmol)を溶解し、そして0℃に冷やした。窒素雰囲気下で15分かけてジエチルアゾジカルボキシレート(DEAD,570μL,3.60mmol)を滴加した。得られた溶液を、室温で60時間撹拌した。真空下で溶媒を蒸発させ、500gのシリカゲルカラム上へ直接入れ、DCMで溶出し、所望の画分を濃縮して2,6−ジクロロ−9−シクロペンチル−9H−プリン(3a)を得た。
1H-NMR (DMSO-d6):δ8.82(s,1H), 4.95 (pentet, 1H), 2.3-1.6(m, 8H); MS (ESI) 257 (MH+);C1010Cl24について分析計算値:%C 46.71; %H 3.92; %N 21.79;実測値%C 46.70; %H3.90; %N21.92.

【0191】
スキームA 工程b:2−クロロ−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニルアミノ]−9−シクロペンチル−9H−プリン(5a)
エタノール(200mL)中の2,6−ジクロロ−9−シクロペンチル−9H−プリン(3a,25g,97mmol)及び4−アミノ−1−ベンジルピペリジン(4,19g,100mmol)の溶液にジイソプロピルエチルアミン(12.9g,100mmol)を加え、反応物を還流で一夜加熱した。反応物を濃縮し、DCM中に残留物を溶解し、水及び食塩水で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮乾固した。シリカゲルカラム(500g)上でDCM:メタノール(4:1)を用いて溶出して物質を精製し、所望の画分を濃縮して2−クロロ−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニルアミノ]−9−シクロペンチル−9H−プリン(5a)40gを得た。
1H-MNR (CDCl3): δ7.75(s,1H), 7.3 (m, 5H), 5.77 (brs, 1H), 4.9(p, 1H), 4.2(brs, 1H), 3.56(s, 2H), 2.85(d, 2H), 2.25(m, 4H), 2.1(d, 2H), 1.85(m, 6H), 1.6(m, 2H); MS (APCI) 411 (MH+).

【0192】
スキームA 工程c:2−[トランス−(4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニル−アミノ]−9−シクロペンチル−9H−プリン(7a)
2−クロロ−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニルアミノ]−9−シクロペンチル−9H−プリン(5a,10g,24mmol)及びトランス−1,4−ジアミノシクロヘキサン(6,40g,6重量当量)の混合物を、密封された反応ボンベ中140℃で16時間加熱した。反応物を室温に冷まし、DCM中に溶解し、そして水で洗浄した。水層をDCMで抽出し、有機層を合わせた。有機層を食塩水で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮乾固した。200gのシリカゲルカラム上でDCM:メタノール(4:1)を用いて溶出して物質を精製し、所望の画分を濃縮して2−[トランス−(4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニル−アミノ]−9−シクロペンチル−9H−プリン(7a)を得た。
1H-NMR (CDCl3): δ7.45(s, 1H), 7.3(m, 5H), 5.48(brs, 1H), 4.7(p, 1H), 4.6(d, 1H), 4.1(brs, 1H), 3.72(m, 1H), 3.52(s, 2H), 2.9(d, 2H), 2.7(m, 1H), 2.25-1.5(m, 20H), 1.21(m, 4H); MS (APCI) 489 (MH+).

【0193】
6NのHCLを用いて7aのエタノール溶液を酸性化(pH=2)することによって7aを三塩酸塩に転化し、溶液を濃縮して2−[トランス−(4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−6−[4−(1−ベンジル)−ピペリジニル−アミノ]−9−シクロペンチル−9H−プリン三塩酸塩(7a三塩酸塩)8.59gを得た。MS (CI) 489(MH+);TLC (シリカゲル), DCM/メタノール (4:1), Rf=0.1.

【0194】
スキームA 工程d:トランス−{4−[6−(1−ベンジル−ピペリジン−4−イルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−2−イルアミノ]−シクロヘキシル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(8a)
2−[トランス−(4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニル−アミノ]−9−シクロペンチル−9H−プリン三塩酸塩(7a三塩酸塩,44g,90mmol)、BOC無水物(39.4g,183mmol)、TEA(72.72g,72mmol)及びDCM(400mL)の溶液を室温で一夜撹拌した。反応物を水と混合し、得られた白色沈殿を、セライト(R)を通して濾過して除去し、食塩水で濾液を洗浄し、相を分離し、そして有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過し、そして有機相を濃縮乾固し、DCM:メタノール(9:1)を用いて500gのシリカゲルカラム上で残留物を精製してトランス−{4−[6−(1−ベンジル−ピペリジン−4−イルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−2−イルアミノ]−シクロヘキシル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(8a)40.2gを、白色固形物として得た。
1H-NMR (CDCl3): δ8.32 (s, 1H), 7.33(d, 4H), 7.25(m, 1H), 5.02(m, 1H), 4.85(m, 1H), 4.45 (m, 1H), 4.25(m, 1H), 4.9(m, 1H), 3.6(m, 1H), 3.53(s, 2H), 3.42(m, 1H), 2.8(m, 2H), 2.2-1.4 (m, 18H), 1.45 (s, 9H), 1.23(m, 4H); MS (CI) 588 (M+, 基準ピーク).

【0195】
スキームA 工程e:トランス−{4−[9−シクロペンチル−6−(ピペリジン−4−イルアミノ)−9H−プリン−2−イルアミノ]−シクロヘキシル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(9a)
メタノール400mL中の{4−[6−(1−ベンジル−ピペリジン−4−イルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−2−イルアミノ]−シクロヘキシル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(8a,40.2g,68mmol)溶液に、少量の水中のPd黒(2g)の懸濁液を加えた。そして、100mLの水中のギ酸アンモニウム(13.3g,215mmol)の溶液を加え、穏やかに一夜加熱還流した。TLCは、出発物質の存在を示した(TLC、シリカプレート、4:1DCM:メタノール;Rf:出発物質0.75、生成物0.15)。さらに5gのギ酸アンモニウムを加え、24時間還流させた。セライト(R)を通して濾過して触媒を除去し、濾液を濃縮した。残留物をDCM中に溶解し、水で抽出した。セライト(R)のパッドを通して白色沈澱を濾過して除去し、濾液を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濾過した。濾液を濃縮し、そしてDCM:メタノール(4:1)を用いてシリカゲル(500g)上で残留物を精製し、白色固形物としてトランス−{4−[9−シクロペンチル−6−(ピペリジン−4−イルアミノ)−9H−プリン−2−イルアミノ]−シクロヘキシル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(9a)33.4gを得た。
1H-NMR (CDCl3/D2O 交換): δ7.45 (s, 1H), 4.7(pentet, 1H), 4.65(d, 1H), 3.76(brs, 1H), 3.45 (brs, 1H) 3.2 (d, 2H), 2.8 (t, 2H), 2.25-1.69 (m, 14H), 1.5 (m, 2H), 1.45 (s, 9H), 1.25 (m, 4H); C26H42N8O2MW=498.6; MS (TOF-ES) 499.5 (M+1).

【0196】
スキームAによる中間体トランス−{4−[9−イソプロピル−6−(ピペリジン−4−イルアミノ)−9H−プリン−2−イルアミノ]−シクロヘキシル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(9b)の合成
スキームA 工程a:2,6−ジクロロ−9−イソプロピル−9H−プリン(3b)
THF(100ml)中の2,6−ジクロロプリン(1,5g,26.5mmol)、トリフェニルホスフィン(11.75g,44.5mmol)及びイソプロピルアルコール(2b,10ml)の溶液に、DEAD(4.7g,27.09mmol)をゆっくりと加え、そして室温で24時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、DCM(20ml)中の残留物を溶解し、そして濾過して望ましくない固形物を除去した。90gのシリカゲルカラム(Biotage)上に濾液を入れ、そしてDCM/アセトン(95:5)で溶出した。所望の画分を濃縮して2,6−ジクロロ−9−イソプロピル−9H−プリン(3b)3.0gを得た。
1H-NMR (CDCl3): δ 8.2(s,1H), 4.95 (pentet, 1H), 1.63(d, 6H)

【0197】
スキームA 工程b:2−クロロ−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニルアミノ]−9−イソプロピル−9H−プリン(5b)
エタノール(100mL)中の2,6−ジクロロ−9−イソプロピル−9H−プリン(3b,3.0g,13mmol)及び4−アミノ−N−ベンジルピペリジン(4,2.5g,13mmol)の溶液を一夜還流させた。反応物を濃縮乾固し、90gのシリカゲルカラム(Biotage)上でDCM/メタノール(95:5)を用いて溶出して残留物を精製した。所望の画分を濃縮して2−クロロ−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニルアミノ]−9−イソプロピル−9H−プリン(5b)3.1gを得た。
1H-NMR (CDCl3): δ7.8(s, 1H), 7.3(m, 5H), 4.92(pentet, 1H), 3.58(s, 2H), 2.9(m, 2H), 2.4- 1.9(m, 5H), 1.6(m, 5H).
【0198】
スキームA 工程c:2−[トランス−(4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニル−アミノ]−9−イソプロピル−9H−プリン(7b)
2−クロロ−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニルアミノ]−9−イソプロピル−9H−プリン(3.0g,7.1mmol)及びトランス−1,4−ジアミノシクロヘキサン(6,18g)の混合物を、スチールボンベ中140℃で60時間加熱した。反応物を冷まし、混合物をDCM/水(3:1)中に溶解した。層を分離し、飽和炭酸ナトリウム溶液を用いて水性層を塩基性にし、そしてDCM(2×50ml)で抽出した。有機層を合わせ、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮乾固した。残留物を、40グラムのシリカゲルカラム(Biotage)上で0.5%水酸化アンモニウム入りのDCM/メタノール(4:1)を用いて溶出して精製し、所望の画分を濃縮して2−[トランス−(4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニル−アミノ]−9−イソプロピル−9H−プリン(7b)3.71gを得た。
TLC(シリカゲル):Rf=0.13, CH2Cl2/EtOH (4:1).

【0199】
スキームA 工程d:トランス−{4−[6−(1−ベンジル−ピペリジン−4−イルアミノ)−9−イソプロピル−9H−プリン−2−イルアミノ]−シクロヘキシル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(8b)
DCM50ml中の2−[トランス−(4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニル−アミノ]−9−イソプロピル−9H−プリン(7b,3.7g,6.9mmol)及びジ−tert−ブチルジカーボネート(3.0g,13.9mmol)の溶液に、TEA(4.14g,41.4mmol)を加えた。反応物を、室温で45分間撹拌し、次いで水で洗浄した。セライト(R)を通して濾過し、乳白色の沈澱を除去し、濾液を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮乾固した。40gのシリカゲルカラム(Biotage)上でDCM/メタノール(9:1)を用いて残留物を精製し、トランス−{4−[ 6−(1−ベンジル−ピペリジン−4−イルアミノ)−9−イソプロピル−9H−プリン−2−イルアミノ]−シクロヘキシル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(8b)2.7gを得た。
1H-NMR (CDCl3): δ7.5(s,1H), 7.4-7.2(m,5H), 5.45(brs, 1H), 4.62(m,2H), 4.44(brs,1H), 4.1 (brs, 1H), 3.85(brs, 1H), 3.55(s,2H), 3.5(m, 1H), 2.9(m,2H), 2.25-2.0(m,9H), 1.7-1.4(m,17H), 1.3(M,3H).

【0200】
スキームA 工程e:トランス−{4−[9−イソプロピル−6−(ピペリジン−4−イルアミノ)−9H−プリン−2−イルアミノ]−シクロヘキシル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(9b)
トランス−{4−[6−(1−ベンジル−ピペリジン−4−イルアミノ)−9−イソプロピル−9H−プリン−2−イルアミノ]−シクロヘキシル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(8b,1g,1mmol)及びメタノール(40ml)の溶液に、少量の水中のパラジウム黒(0.25g)の懸濁液を加えた。そして、ギ酸アンモニウム(0.4mg,6.4mmol)及び10mlの水の溶液を加え、一夜還流させた。セライト(R)を通して反応物を濾過し、濾液を濃縮乾固させた。残留物を塩化メチレン(50ml)中に溶解し、水で抽出し、そしてセライト(R)を通して濾過し、乳白色の沈殿を除去した。有機層を分離し、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濾液を濃縮乾固させた。40gのシリカゲルカラム(Biotage)上でDCM/メタノール(4:1)を用いて残留物を精製し、トランス−{4−[9−イソプロピル−6−(ピペリジン−4−イルアミノ)−9H−プリン−2−イルアミノ]−シクロヘキシル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(9b)0.8gを得た。
1H-NMR (CDCl3): δ7.5 (s,1H), 5.45 (brs, 1H), 4.64(m,2H), 4.45(m,1H), 4.2 (m,1H), 3.75(m,1H), 3.5 (m,1H), 3.2 (m,1H), 3.0 (m,1H), 2.8(t,1H), 2.5-2.0 (m,9H), 1.6 (m,2H), 1.53(d,6H), 1.45(s,9H), 1.25(m,3H).

【0201】
スキームAによる中間体トランス−{4−[9−シクロペンタ−2−エニル−6−(ピペリジン−4−イルアミノ)−9H−プリン−2−イルアミノ]−シクロヘキシル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(9c)の合成
スキームA 工程a:2,6−ジクロロ−9−シクロペンタ−2−エニル−9H−プリン(3c):
乾燥THF(120ml)中の2−シクロペンテン−1−オール(2c,2.60g,30.9mmol)、2,6−ジクロロプリン(1,7.00g,37.0mmol)及びトリフェニルホスフィン(9.70g,37.0mmol)の撹拌溶液に、0℃、窒素雰囲気下で15分かけてジエチルアゾジカルボキシレート(5.85ml,37.0mmol)を滴加した。得られた溶液を、室温で60時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残留物をシリカゲルカラム上へ直接入れ、ヘキサン:酢酸エチル(3:1)で溶出して2,6−ジクロロ−9−シクロペンタ−2−エニル−9H−プリン(3c)(3.20g,41%)を得た。
1H-NMR (CDCl3): δ8.05 (s,1H,プリン H-8), 6.37 (m,1H,CH=C), 5.89 (m,1H,CH=C), 5.77 (m,1H), 2.49- 2.78 (m,3H), 1.95 (m,1H).

【0202】
スキームA 工程b:2−クロロ−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニルアミノ]−9−シクロペンタ−2−エニル−9H−プリン(5c)
エタノール(200mL)中2,6−ジクロロ−9−シクロペンタ−2−エニル−9H−プリン(3c,1.0mmol)及び4−アミノ−1−ベンジルピペリジン(4,1.0mmol)の溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(1.0mmol)を加え、反応物を一夜加熱還流した。反応物を濃縮し、残留物をDCM中に溶解し、水及び食塩水で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過して及び濃縮乾固した。シリカゲルカラム(50g)上でDCM:メタノール(4:1)により溶出して物質を精製し、所望の画分を濃縮し、2−クロロ−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニルアミノ]−9−シクロペンタ−2−エニル−9H−プリン(5c)を得た。
【0203】
スキームA 工程c:2−[トランス−(4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニル−アミノ]−9−シクロペンタ−2−エニル−9H−プリン(7c)
2−クロロ−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニル−アミノ]−9−シクロペンタ−2−エニル−9H−プリン(5c,1.0mmol)及びトランス−1,4−ジアミノシクロヘキサン(6,6重量当量)の混合物を、密封された反応ボンベ中140℃で16時間加熱した。反応物を室温に冷まし、DCM中に溶解し、そして水で洗浄した。水層をDCMで抽出し、そして有機層を合わせた。有機層を食塩水で抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、そして濃縮乾固した。20gのシリカゲルカラム上でDCM:メタノール(4:1)により溶出して物質を精製し、そして所望の画分を濃縮し、2−[トランス−(4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニル−アミノ]−9−シクロペンタ−2−エニル−9H−プリン(7c)を得た。
【0204】
スキームA 工程d:トランス−{4−[6−(1−ベンジル−ピペリジン−4−イルアミノ)−9−シクロペンタ−2−エニル−9H−プリン−2−イルアミノ]−シクロヘキシル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(8c)
2−[トランス−(4−アミノシクロヘキシル)アミノ]−6−[4−(1−ベンジル)ピペリジニル−アミノ]−9−シクロペンタ−2−エニル−9H−プリン(7c,1.0mmol)、BOC無水物(2.0mmol)、TEA(1mmol)及びDCM(40mL)の溶液を室温で一夜攪拌した。反応物を水と混合し、セライト(R)を通して濾過し、濾液を食塩水で洗浄し、相を分離し、そして有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させる。濾過して有機相を濃縮乾固し、500gのシリカゲルカラム上でDCM:メタノール(9:1)を用いて残留物を精製し、トランス−{4−[6−(1−ベンジル−ピペリジン−4−イルアミノ)−9−シクロペンタ−2−エニル−9H−プリン−2−イルアミノ]−シクロヘキシル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(8c)を得た。
【0205】
スキームA 工程e:トランス−{4−[9−シクロペンタ−2−エニル−6−(ピペリジン−4−イルアミノ)−9H−プリン−2−イルアミノ]−シクロヘキシル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(9c)
メタノール40mL中のトランス−{4−[6−(1−ベンジル−ピペリジン−4−イルアミノ)−9−シクロペンタ−2−エニル−9H−プリン−2−イルアミノ]−シクロヘキシル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(8c,1.0mmol)の溶液に、少量の水中のPd黒(0.5重量%)の懸濁液を加えた。そして、10mLの水中のギ酸アンモニウム(2.2mmol)の溶液を加え、穏やかに一夜加熱還流した。セライト(R)を通して濾過して触媒を除去し、濾液を濃縮した。残留物をDCM中に溶解し、水で抽出した。セライト(R)のパッドを通して濾過して白色沈殿を除去し、濾液を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濾過した。濾液を濃縮し、シリカゲル(50g)上でDCM:メタノール(4:1)を用いて残留物を精製し、トランス−{4−[9−シクロペンタ−2−エニル−6−(ピペリジン−4−イルアミノ)−9H−プリン−2−イルアミノ]−シクロヘキシル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(9c)を得た。
【0206】
スキームBによる中間体9−シクロペンチル類似物9aのアシル化及び化合物Iへの加水分解についての一般的な方法
スキームB 工程f:
塩化メチレン(2ml)中のトランス−{4−[9−シクロペンチル−6−(ピペリジン−4−イルアミノ)−9H−プリン−2−イルアミノ]−シクロヘキシル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(9a,0.2mmol)、アシル化剤、例えばカルボン酸ハライド;クロロギ酸エステル;アルキル、アリールもしくはアラルキルイソシアネート;アルキル、アリールもしくはアラルキルスルホニルクロリド又はアルキル、アリールもしくはアラルキルスルファモイルクロリド(0.2mmol)及びトリエチルアミン(0.2mmol,イソシアネートを使用する場合は、省く)の混合物を室温で一夜撹拌した。ジオキサン中4NのHCl1.0mlを加えると、沈澱が形成された。3時間放置し、溶媒をデカントし、必要に応じて共溶媒として少量のメタノールを用いて固形物をDCM中に溶解した。ヘプタンで予め平衡化された2gシリカゲルSPEカートリッジ上でクロマトグラフィにより生成物を精製した。カラムを3つの画分;第一画分5mlDCM;DCM/メタノール(4:1)10〜15mlを用いて画分2及び3に溶出した。所望の画分を濃縮し、残留物をエタノール中に溶解し、10%HClでpH2.0に調節した。濃縮乾固し、9−シクロペンチル化合物Iを得、表1にまとめたように、LC/MSによって生成物を分析した。
【0207】
スキームBによる中間体9−イソプロピル類似物9b又は中間体9−シクロペンタ−2−エニル類似物9cのアシル化及び化合物Iへの加水分解の一般的方法
スキームB 工程f:
DCM(2ml)中の6−(ピペリジニル−4−アミノ)−2−(トランス−4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−イソプロピルプリン(9b,100mg)又はトランス−{4−[9−シクロペンタ−2−エニル−6−(ピペリジン−4−イルアミノ)−9H−プリン−2−イルアミノ]−シクロヘキシル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル、及びアシル化剤、例えばカルボン酸ハライド;クロロギ酸エステル;アルキル、アリールもしくはアラルキルイソシアネート;アルキル、アリールもしくはアラルキルスルホニルクロリド、又はアルキル、アリールもしくはアラルキルスルファモイルクロリド(0.5mmol)の溶液に、TEA200mlを加え、室温で一夜撹拌した(アシル化剤がイソシアネートである場合、TEAは省く)。ジオキサン中の4NHCl1mlを加え、室温で3時間反応物を置き、N−BOC保護基の除去を実施した。生成物が沈殿し、溶媒をデカントした。沈澱を少量のDCM/メタノール(4:1)中に溶解し、ヘプタンで予め平衡化された5gのシリカゲルSPEカートリッジに入れた。5mlのDCMを用いて第一画分、DCM/メタノール4:1を用いて5つの15mlの画分に溶出した。所望の画分を濃縮し、残留物をエタノール中に溶解し、6N水性HCl3滴で処理した。さらに濃縮し、化合物IをHCl塩として得、表1にまとめたようにLC/MSによって生成物を分析した。
【0208】
スキームCによるBOC−保護されたN−単置換及びN,N−二置換尿素化合物Iを製造及びN−単置換及びN,N−二置換尿素化合物Iへ加水分解するための一般的方法
スキームC 工程g:トランス−9−置換−4−[2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−シクロヘキシルアミノ)−9H−プリン−6−イルアミノ]ピペリジン−1−カルボン酸4−ニトロ−フェニルエステル(11a、11b及び11c)
トランス−4−[2−(4−アミノシクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]ピペリジン−1−カルボン酸4−ニトロ−フェニルエステル(10a,1mmol)、BOC無水物(2mmol)、TEA(8mmol)、及びDCM(40mL)の溶液を、室温で一夜攪拌した。反応物を水と混合し、得られた白色沈殿をセライト(R)を通して濾過して除去し、濾液を食塩水で洗浄し、相を分離し、そして有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させる。濾過し、有機相を濃縮乾固し、そしてDCM:メタノール(9:1)を用いて50gのシリカゲルカラム上で残留物を精製し、トランス−4−[2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]ピペリジン−1−カルボン酸4−ニトロ−フェニルエステル(11a)を得た。
【0209】
トランス−4−[2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−イソプロピル−9H−プリン−6−イルアミノ]ピペリジン−1−カルボン酸4−ニトロ−フェニルエステル11b及びトランス−4−[2−(4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンタ−2−エニル−9H−プリン−6−イルアミノ]ピペリジン−1−カルボン酸4−ニトロ−フェニルエステル11cは、それぞれ、同様の条件下でトランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−イソプロピル−9H−プリン−6−イルアミノ]ピペリジン−1−カルボン酸4−ニトロ−フェニルエステル(10b)及びトランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンタ−2−エニル−9H−プリン−6−イルアミノ]ピペリジン−1−カルボン酸4−ニトロ−フェニルエステル(10c)から製造することができる。
【0210】
スキームC 工程h:
THF(40mL)中の11a(0.1mmol)の溶液に、TEA(0.2mmol)の存在下で、第一級又は第二級アミン(0.1mmol)を加えた。反応物を室温から約90℃で2〜24時間撹拌した。反応物を冷まし、ジオキサン中の4NHCl(1mL)を加えた。混合物を約3時間撹拌し、減圧下で溶媒を除去した。ヘプタンで予め平衡化された2gシリカゲルSPEカートリッジ上でクロマトグラフィにより残留物を精製した。カラムを3つの画分;第一画分5mlDCM;DCM/メタノール(4:1)10〜15mlを用いて画分2及び3に溶出した。R2がシクロペンチルである化合物Iを含む画分を集めて濃縮した。R2がイソプロピル又はシクロペンタ−2−エニルであるN−単置換及びN,N−二置換尿素化合物Iは、それぞれ、11b又は11cから同様の方法で製造することができる。
【0211】
N−単置換スルファモイルクロリドの製造
N−メチルスルファモイルクロリドの製造は、本明細書に参照により組み込まれたG. Weiss and G. Schulze [Liebigs Ann. Chem. 729, 40-51 (1969)]に記載された通り実施した。無水メチルアミン塩酸塩(1モル)及びアセトニトリルの懸濁液を塩化スルフリル(1モル)及びSbCl5(0.5g)で処理し、次いで激しく撹拌しながら還流下で加熱した(反応物からHClガスが発生する)。4時間後、塩化スルフリル(1モル)を加えた。24時間後、混合物を蒸発させ、残留物を高真空(70℃,0.04mmHg)下で蒸留してN−メチルスルファモイルクロリド(125g)を得た。N−エチル−、N−プロピル、N−イソプロピル、N−イソブチル、N−ブチル及びN−シクロヘキシル−スルファモイルクロリドを含めた他のN−単置換スルファモイルクロリドは、この方法によって製造することができる。
【0212】
N,N−二置換スルファモイルクロリドの製造
N,N−二置換スルファモイルクロリドは、本明細書に参照により組み込まれたBinkley and Degering [J. Am. Chem. Soc., 61, 3250-3251(1939)]に記載された通り製造した。例えば、ジエチルアミン(0.33モル)を、氷水で冷やしながら激しく撹拌して非常にゆっくりと塩化スルフリル(0.33モル)に加えた。混合物を加温し、還流下で24時間加熱した。冷ました混合物を無水エチルエーテルで抽出し、抽出物を濃縮し、そして残留物を減圧下で蒸留してN,N−ジエチルスルファモイルクロリド、沸点69℃(10mmHg)を得た。N,N−ジメチル−スルファモイルクロリドは、商業的に購入した。
【0213】
化合物Iスルホン酸アミドの製造
スキームB 工程f:
N−メチルスルファモイルクロリド(0.2mmol)及び無水テトラヒドロフラン(275mL)の冷やした(0℃)撹拌溶液を、トランス−{4−[9−シクロペンチル−6−(ピペリジン−4−イルアミノ)−9H−プリン−2−イルアミノ]−シクロヘキシル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル(9a,0.2mmol)、トリエチルアミン(9a,0.2mmol)及びテトラヒドロフラン(4mL)の溶液を用いて室温で一夜処理した。55℃に加温し、室温に冷まし、ジオキサン中4NのHCl 1.0mlを加えた。3時間放置し、濃縮し、そして必要に応じて共溶媒として少量のメタノールを用いて残留物をDCM中に溶解した。ヘプタンで予め平衡化された2gシリカゲルSPEカートリッジ上でクロマトグラフィにより生成物を精製した。カラムを3つの画分;第一画分5mlDCM;DCM/メタノール(4:1)10〜15mlを用いて画分2及び3に溶出した。所望の画分を濃縮し、残留物をエタノール中に溶解し、10%HClを用いてpH2.0に調節した。濃縮乾固して4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−スルホン酸メチルアミドを得た。同様の条件下でN,N−ジメチルスルファモイルクロリドを使用することにより、対応するトランス−4−[2−(4−アミノシクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−スルホン酸ジメチルアミドが得られる。対応する9−イソプロピル及び9−シクロペンタ−2−エニル化合物Iスルホン酸アミドは、9b及び9cから同様の方法で製造される。
【0214】
2−シクロペンテン−1−オールの製造
四塩化炭素(25ml)中のシクロペンテン(10g,147mmol)、N−ブロモスクシンイミド(13g,178mmol)及び過酸化ベンゾイル(0.5g触媒)の混合物を1時間加熱還流させた。反応物を冷まし、真空下で濃縮し、黒ずんだ油状物を得た。油状物を炭酸水素ナトリウム(飽和、50ml)中で一夜撹拌し、次いで混合物をDCM(2×100ml)で抽出した。有機相を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮し、赤味がかった残留物の5gを得た。粗残留物を真空蒸留し、2−シクロペンテン−1−オールを得た(沸点71℃,46mmHg,2.5g,41%)。
1H-NMR (CDCl3):δ6.02(m,1H), 5.85(m,1H), 4.8(m,1H), 2.55(m,1H), 2.4(m,2H), 1.75(m,1H).

【0215】
化合物Iの塩の製造
化合物Iの塩は、当業者によく知られている方法によって製造することができる。例えば、精製された化合物Iを最少量の無水EtOH中に溶解し、そして所望の無機又は有機酸1〜3当量を加え、化合物Iの一、二又は三塩、例えば一、二又は三塩酸塩を得る。濾過によって、又はEtOHを真空下で除去して又は窒素流れ下で穏やかに加熱して固形塩を単離させる。単離された塩は、当業者によく知られた方法によって再結晶して乾燥することができる。医薬上許容しうる塩の選択は、参照により本明細書に組み込まれたGould [International Journal of Pharmaceutics, 33, 201-217 (1986)] 又はBerge 等[J. Pharm. Sci., 66, 1-19 (1977)]に基づいているが、これに議論された塩に限定されない。医薬上許容しうる塩には、塩酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、硝酸、酢酸、フマル酸、マレイン酸、グルコン酸、クエン酸又はメタンスルホン酸の塩が含まれるが、これらに限定されない。他の酸、例えばシュウ酸及びピクリン酸は、化合物Iの精製を助けるために用いることができ、それらの塩は、後で当業者によく知られている方法によって化合物Iの医薬上許容しうる塩に転化することができる。
【0216】
実施例の高速液体クロマトグラフィ(HPLC)−大気圧化学イオン化質量分析法(APCI/MS)分析
生成物分析の条件は、当業者によって容易に確認される。以下の条件は、典型的な分析的パラメータを表す。HPLCカラム又はカートリッジは、YMC Inc., 3233 Burnt Mill Drive, Wilmington, NC 28403及び Waters Corporation, 34 Maple Street, Milford, MA 01757から入手した。生成物分析の条件を、次のようにまとめ、使用する条件の具体的な設定は、以下のHPLC−APCI/MS条件の一つに対する実施例の表を参照して示した。
【0217】
HPLC−APCI/MS条件A:
A)95/5/0.1%の水/アセトニトリル/酢酸
B)5/95/0.1%の水/アセトニトリル/酢酸
上記試料を、HP1100バイナリーHPLC系及びエレクトロスプレーイオン化源を備えたMicromass LCT質量分析器を用いて分析した。カラムは、YMC ODS-AQ(2mm×50mm)カートリッジであった。初期HPLC条件は、1mL/分で流れる100%の(A)からなる。0.1分後、2分でHPLC条件が100%(B)となるように直線的な勾配をかけた。そして、この条件を3.5分まで保持し、この時点で系を初期条件に戻し、次の分析のために平衡化した。
【0218】
HPLC−APCI/MS条件B:
A)95/5/0.1%の水/アセトニトリル/ギ酸
B)5/95/0.1%の水/アセトニトリル/ギ酸
HP1100バイナリーHPLC系及びエレクトロスプレーイオン化源を備えたMicromass LCT質量分析器を使用して上記試料を分析した。カラムは、YMC ODS-AQ(2mm×50mm)カートリッジであった。初期HPLC条件は、1mL/分で流れる100%の(A)からなる。0.1分後、2分でHPLC条件が100%(B)となるように直線的な勾配をかけた。そして、この条件を3.5分まで保持し、この時点で系を初期条件に戻し、次の分析のために平衡化した。
【0219】
HPLC−APCI/MS条件C:
A)95/5/0.1%の水/アセトニトリル/酢酸
B)5/95/0.1%の水/アセトニトリル/酢酸
Waters 600 HPLC系及び大気圧化学イオン化供給源を備えたFinnigan SSQ-710又はTSQ-700質量分析器を使用して上記試料を分析した。カラムは、YMC ODS-AQ(4mm×50mm)カートリッジであった。初期HPLC条件は、1mL/分で流れる100%の(A)からなる。0.1分後、2分でHPLC条件が100%(B)となるように直線的な勾配をかけた。そして、この条件を6分まで保持し、この時点で系を初期条件に戻し、次の分析のために平衡化した。
【0220】
HPLC−APCI/MS条件D:
A)95/5/0.1%の水/アセトニトリル/ギ酸
B)5/95/0.1%の水/アセトニトリル/ギ酸
Waters 600 HPLC系及び大気圧化学イオン化供給源を備えたFinnigan SSQ-710又はTSQ-700質量分析器を使用して上記試料を分析した。カラムは、YMC ODS-A(4mm×50mm)カートリッジであった。初期HPLC条件は、2mL/分で流れる100%の(A)からなる。0.1分後、2分でHPLC条件が100%(B)となるように直線的な勾配をかけた。そして、この条件を3.4分まで保持し、この時点で系を初期条件に戻し、次の分析のために平衡化した。
【0221】
HPLC−APCI/MS条件E:
A)95/5/0.1%の水/アセトニトリル/ギ酸
B)5/95/0.1%の水/アセトニトリル/ギ酸
Waters 600 HPLC系及び大気圧化学イオン化源を備えたFinnigan SSQ- 710又はTSQ-700質量分析器を使用して上記試料を分析した。カラムは、YMC ODS-AQ(4mm×50mm)カートリッジであった。初期HPLC条件は、2mL/分で流れる100%の(A)からなる。0.1分後、2分でHPLC条件が100%(B)となるように直線的な勾配をかけた。そして、この条件を5分まで保持し、この時点で系を初期条件に戻し、次の分析のために平衡化した。
【0222】
HPLC−APCI/MS条件F:
A)95/5/0.1%の水/アセトニトリル/酢酸
B)5/95/0.1%の水/アセトニトリル/酢酸
Waters 600 HPLC系及び大気圧化学イオン化源を備えたFinnigan SSQ-710 又はTSQ-700質量分析器を使用して上記試料を分析した。カラムは、YMC ODS-A(4mm×50mm)カートリッジであった。初期HPLC条件は、2mL/分で流れる100%の(A)からなる。0.1分後、2分でHPLC条件が100%(B)となるように直線的な勾配をかけた。そして、この条件を3.4分まで保持し、この時点で系を初期条件に戻し、次の分析のために平衡化した。
【0223】
【表1】
Figure 0004348081
【0224】
【表2】
Figure 0004348081
【0225】
【表3】
Figure 0004348081
【0226】
【表4】
Figure 0004348081
【0227】
【表5】
Figure 0004348081
【0228】
【表6】
Figure 0004348081
【0229】
【表7】
Figure 0004348081
【0230】
【表8】
Figure 0004348081
【0231】
【表9】
Figure 0004348081
【0232】
【表10】
Figure 0004348081
【0233】
【表11】
Figure 0004348081
【0234】
【表12】
Figure 0004348081
【0235】
【表13】
Figure 0004348081
【0236】
【表14】
Figure 0004348081
【0237】
【表15】
Figure 0004348081
【0238】
【表16】
Figure 0004348081
【0239】
【表17】
Figure 0004348081
【0240】
【表18】
Figure 0004348081
【0241】
【表19】
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【0242】
【表20】
Figure 0004348081
【0243】
【表21】
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【0244】
【表22】
Figure 0004348081
【0245】
【表23】
Figure 0004348081
【0246】
【表24】
Figure 0004348081
【0247】
【表25】
Figure 0004348081
【0248】
【表26】
Figure 0004348081
【0249】
【表27】
Figure 0004348081
【0250】
【表28】
Figure 0004348081
【0251】
【表29】
Figure 0004348081
【0252】
【表30】
Figure 0004348081
【0253】
【表31】
Figure 0004348081
【0254】
【表32】
Figure 0004348081
【0255】
【表33】
Figure 0004348081
【0256】
【表34】
Figure 0004348081
【0257】
【表35】
Figure 0004348081
【0258】
【表36】
Figure 0004348081
【0259】
【表37】
Figure 0004348081
【0260】
【表38】
Figure 0004348081
【0261】
【表39】
Figure 0004348081
【0262】
【表40】
Figure 0004348081
【0263】
【表41】
Figure 0004348081
【0264】
【表42】
Figure 0004348081
【0265】
【表43】
Figure 0004348081
【0266】
【表44】
Figure 0004348081
【0267】
【表45】
Figure 0004348081
【0268】
【表46】
Figure 0004348081
【0269】
実施例2
サイクリン−依存性キナーゼアッセイ
cdk1/サイクリンB、cdk2/サイクリンE及びcdk4/サイクリンD1阻害についてのIC50値を、以下の方法を用いて測定した:
【0270】
cdk1配列(受入れ番号Y00272)をPCRによって増幅し、pFASTBAC1 (Life Technologies)のBamHI及びSalI部位にクローニングした。センスオリゴヌクレオチドプライマ、配列ID番号1 5′−GTCAGGATCCTATTCGAAACGATGGCGCTCCGAGTCACCA−3′は、クローニングのためのBamHI及びAsuII制限酵素部位並びに翻訳開始コドン、ATGを含む(cdk1配列には下線を引いた)。アンチセンスオリゴヌクレオチドプライマ、配列ID番号2 5′−TGACGTCGACGAATTCACTACATCTTCTTAATCTGATTGTC−3′は、クローニングのためのSalI及びEcoRI制限酵素部位並びに終止コドン、TGAを含む(cdk1配列には下線を引いた)。
【0271】
サイクリンB1の配列(受入れ番号M25753)をPCRによって増幅し、pFASTBAC1 (Life Technologies)のBamHI及びSalI部位にクローニングした。センスオリゴヌクレオチドプライマ、配列ID番号3 5′−GTCAGGATCCTATTCGAAACGATGGCGCTCCGAGTCACCA−3′は、クローニングのためのBamHI及びAsuII制限酵素部位並びに翻訳開始コドン、ATGを含む(サイクリンB1配列には下線を引いた)。アンチセンスオリゴヌクレオチドプライマ、配列ID番号4 5′−TGACGTCGACGAATTCATTACACCTTTGCCACAGCCTT−3′は、クローニングのためのSalI及びEcoRI制限酵素部位並びに終止コドン、TAAを含む(サイクリンB1の配列には下線を引いた)。
【0272】
cdk2配列(受入れ番号X62071)をPCRによって増幅しpFASTBAC1(Life Technologies)のSpeI及びXhoI部位にクローニングした。センスオリゴヌクレオチドプライマ、配列ID番号5 5′−ACTAGTTGGCGCTTCATGGAGAAC−3′は、クローニングのためのSpeI制限酵素部位及び翻訳開始コドン、ATGを含む(cdk2配列には下線を引いた)。アンチセンスオリゴヌクレオチドプライマ、配列ID番号6 5′−CTCGAGGGAGGAGAGGGTGAGATTAG−3′は、クローニングのためのXhoI制限酵素部位を含む(cdk2配列には下線を引いた)。このプライマーは、3′未翻訳配列においてアニーリングする。
【0273】
サイクリンE配列(受入れ番号M73812)をPCRによって増幅し、pFASTBAC1(Life Technologies)のXbaI及びXhoI部位にクローニングした。センスオリゴヌクレオチドプライマ配列ID番号7 5′−GTCATCTAGATTCGAAACGATGAAGGAGGACGGCGGCGC−3′は、クローニングのためのXbaI及びAsuII制限酵素部位並びに翻訳開始コドン、ATGを含む(サイクリンE配列には下線を引いた)。アンチセンスオリゴヌクレオチドプライマ、配列ID番号8 5′−TGACCTCGAGGAATTCATCACGCCATTTCCGGC−3′は、クローニングのためのXhoI及びEcoRI制限酵素部位並びに終止コドン、TGAを含む(サイクリンE配列には下線を引いた)。
【0274】
cdk4配列(受入れ番号U37022)をPCRによって増幅し、pFASTBAC1(Life Technologies)のBamHI及びEcoRI部位にクローニングした。センスオリゴヌクレオチドプライマ、配列ID番号9 5′−GCCGGATCCATGGCTACCTCTCGATATGAA−3′は、クローニングのためのBamHI制限酵素部位及び翻訳開始コドン、ATGを含む(cdk4配列には下線を引いた)。アンチセンスオリゴヌクレオチドプライマ、
【化14】
Figure 0004348081
は、クローニングのためのEcoRI制限酵素部位並びにヘマグルチニン(HA)配列及び終止コドン、TGAを含む(cdk4配列には下線を引き、HA配列はイタリックである)。
【0275】
サイクリンD1配列(受入れ番号M64349)をPCRによって増幅し、pFASTBAC1(Life Technologies)のBamHI及びEcoRI部位にクローニングした。センスオリゴヌクレオチドプライマ、配列ID番号番号11 5′−CGCGGATCCATGGAACACCAGCTCCTGTGC−3′は、クローニングのためのBamHI制限酵素部位、翻訳開始コドンを含む(サイクリンD1配列には下線を引いた)。アンチセンスオリゴヌクレオチドプライマ、
【化15】
Figure 0004348081
は、クローニングのためのEcoRI制限酵素部位並びにHis6標識及び終止コドン(TGA)を含む(サイクリンD1配列には下線を引き、His6標識はイタリックである)。
【0276】
サイクリン−依存性キナーゼ(CDK)及び対応するサイクリンのそれぞれについてのcDNAをバキュロウイルス発現ベクター、pFASTBAC1 (Life Technologies)にクローニングした。構造物のそれぞれの配列を、製造プロトコールに従って自動化された蛍光DNA塩基配列決定によって確認した(Perkin Elmer/Applied Biosystems Inc)。各々のクローンの完全な配列は、配列ID番号13〜18に示した。
【0277】
昆虫細胞(Sf9)発現は、製造者のプロトコール(Life Technologies)に従って各々のCDK/サイクリンペアについて最適化した。cdk4−HA/サイクリンD1−His6では、0.1の感染多重度(MOI)で48時間感染させて複合体及び活性の最良の発現量が得られた。cdk2/サイクリンEでは、最良の発現は1.0のMOIで72時間の感染で観察されたが、cdk1/サイクリンBでは、最良の発現は2.0のMOIで48時間で観察された。
【0278】
500mlのSF900 IISFM媒地(Life Technologies)中27℃で、Sf9細胞を、細胞が約2×106細胞/mlの密度に達するまで成長させた。ウイルスを細胞に加え、培養物を27℃で所望の時間培養した。3000rpmで10分間遠心分離にかけて細胞を集めた。細胞をドライアイスで急速凍結し、−80℃で貯蔵した。
【0279】
細胞抽出を標準方法に従って行った。細胞ペレットを溶菌緩衝液(50mM HEPES、pH8.0、10mM MgCl2、1mM DTT、2.5mM EGTA、1mM EDTA、10mM β−グリセロリン酸、1mMバナジウム酸ナトリウム、1mMフッ化ナトリウム、1xプロテアーゼインヒビター反応混液)に再懸濁した。マイクロ流動化装置(Microfluidics)を用いて細胞を20分間溶解した。細胞クズを100,000xgで遠心分離により除去した。細胞抽出物を1mlのアリコートに等分し、ドライアイスで凍結し、−80℃で貯蔵した。
【0280】
キナーゼ反応は、標準方法に従って実施した。酵素及びインヒビターを、キナーゼ緩衝液(50mM HEPES、pH8.0、10mM MgCl2、2.5mM EGTA、10mM β−グリセロリン酸、1mMバナジウム酸ナトリウム、1mMフッ化ナトリウム及び1mM DTT)中に希釈し、30分間プレインキュベートした。cdk2及びcdk4酵素活性は、500ngのGST−pRb基質(下の説明を参照のこと)を用いて10μMの冷ATP及び1μCiの[γ−33P]ATPの存在下、室温で30分間検定した。cdk1酵素活性は、ヒストンH1(Sigma)を用いて10μM ATPの存在下、室温で30分間検定した。反応を停止するため10mMの冷ATP50μLを添加して反応を終了した。反応物を、穴当たり100%のTCA30μLを含む予め浸漬された96−穴マルチスクリーンプレートに移した。室温で1時間インキュベーションした後、プレートを20%TCA200μlで2回、続いて10%TCA200μl、そして最後に5%TCA200μlで洗浄した。プレートを室温で乾燥後、フィルタープレートをアダプタプレート(Packard)中に置き、そして40μlのMicroscint-O(R) (Packard)を各穴に加えた。トップシールAの膜を用いてプレートをカバーした後、トップカウントシンチレーションカウンターで計数した。
【0281】
グルタチオンS−トランスフェラーゼ−網膜芽腫融合タンパク(GST−Rb)(Kaelin, W. G., Jr.,等., Cell 64: 521-532, 1991)をDr. William Kaelinから入手した。GST−Rbは、大腸菌をプラスミドpGEX−Rb(379−928)で形質転換して製造する。形質転換された細菌を一夜成長、飽和させ、次いでYTブロス中で希釈し、37℃で2時間インキューベートした。0.1mMイソプロピルチオグリコシドと共に3時間インキュベーションしてタンパク質を誘発させた。遠心分離により沈降させて、10%サルコシルを含有するSTE緩衝液(0.1mM NaCl、10mMトリス、pH8.0、1mM EDTA)中で超音波処理により細胞を溶解した。粒状物質を遠心分離によって除去し、溶菌液を4℃でグルタチオン−セファロースと共にインキューベートした。ビーズをキナーゼ緩衝液で洗浄し、次いでSDS−PAGEによって分離されたクーマシーブルー染色タンパク質を、既知濃度のタンパク質標準を用いて数量化した。
【0282】
IC50値の測定:
指示されたCdk/サイクリンキナーゼ複合体のインヒビターの存在下で残った活性%は、インヒビター存在下でのcpm対インヒビター非存在下でのcpmの比率によって算出した(%活性=vi/vo×100%)。IC50数値は、指示されたcdk/サイクリン酵素活性の50%阻害が得られたインヒビター濃度として定義される。表2は、選ばれた化合物について、このアッセイ方法を用いた活性の阻害を示す。
CDKインヒビターフラボピリドールのIC50数値を比較のため示した。
【0283】
【表47】
Figure 0004348081
【0284】
【表48】
Figure 0004348081
【0285】
【表49】
Figure 0004348081
【0286】
【表50】
Figure 0004348081
【0287】
【表51】
Figure 0004348081
【0288】
【表52】
Figure 0004348081
【0289】
【表53】
Figure 0004348081
【0290】
【表54】
Figure 0004348081
【0291】
【表55】
Figure 0004348081
【0292】
【表56】
Figure 0004348081
【0293】
【表57】
Figure 0004348081
【0294】
【表58】
Figure 0004348081
【0295】
【表59】
Figure 0004348081
【0296】
【表60】
Figure 0004348081
【0297】
【表61】
Figure 0004348081
【0298】
【表62】
Figure 0004348081
【0299】
【表63】
Figure 0004348081
【0300】
【表64】
Figure 0004348081
【0301】
実施例3
in Vitro腫瘍阻害
in Vitro増殖アッセイ:
腫瘍細胞の増殖は、MTT(3−[4,5−ジメチルチアゾール−2−イル]−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド)アッセイとして知られているテトラゾリウム塩に基づくアッセイを用いて測定することができる。増殖試験は、本質的にCarmichael 等, Cancer Res. 47: 936-942, 1987に記載された通り実施した。アッセイでは、96穴プレート上で1000〜2500細胞/穴で細胞株を培養(個々の細胞株の性質に応じて)して付着させ、一夜で回収した(白血病細胞株は懸濁液中で成長し、組織培養プラスチックに付着しなかったが、プレートにシードした後の薬剤添加の時間枠は同じであった)。化合物をDMSOストック(10mM)として加え、0.023〜50μMの濃度範囲をカバーした。3日後、細胞をMTT色素(3−[4,5−ジメチルチアゾール−2−イル]−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド、シグマ#M5655、ハンク緩衝食塩水中10mg/ml)と共にインキューベートし、試験化合物について残った生存細胞の量対濃度を評価した。具体的には、MTT溶液を、xx mMの最終濃度まで加え、プレートを37℃で2〜4時間インキューベートした。次に、MTT及び培養培地を培養物から除去し、200μlのDMSOを加え、細胞層から色素を可溶化した。各培養物について、スペクトラマックスプレートリーダー(Molecular Devices)を用いて570nmの吸光度で測定した。
【0302】
生体外での腫瘍細胞の増殖を測定する別の方法は、Skehan, P., 等, J. Natl. Cancer Inst. 82: 1107-1112, 1990に記載されたスルホローダミンBアッセイである。腫瘍細胞はトリプシン−EDTAにより収穫し、トリパンブルーを排除した細胞を計数し、次に96−穴プレートに加え37℃で一夜インキュベートした。化合物を穴に加え、次いで培養培地で希釈した。3日後に培地を除き、新たな薬剤を含有する培地を補充し、さらに4日インキューベートした。次に、細胞を4℃で60分間0.1mlの10%TCAを用いて固定した。プレートを水道水で5回すすぎ、空気乾燥し、1%酢酸中0.4%スルホローダミンBで30分間染色し、そして空気乾燥させた。結合した色素を、0.1mlの10mMトリス(pH10.5)で5分間可溶化し、プレートリーダー(先のMTTアッセイのように)を用いて490nmで吸光度を測定した。
【0303】
IC50は、MTT又はSRB−アッセイの生データから測定した。IC50は、試験化合物を入れてない細胞培養液からの基準に対して吸光度の数値が50%減少した薬剤の量に等しい。
細胞株:
MCF7は、ホルモン依存性ヒト乳房腺癌(HTB 22)である;
MDA−MB−231は、ホルモン非依存性ヒト乳房腺癌(HTB 26)である;
MDA−MB−435は、ホルモン非依存性ヒト乳房癌腫(HTB129)である;
HT−29は、適度によく分化したグレードIIのヒト結腸腺癌(HTB38)である;
HCT−15は、ヒト結腸腺癌(CCL225)である;
A549は、ヒト非小細胞肺癌腫(CCL185)である;
NCI−H460は、ヒト非小細胞肺癌腫(HTB−177)である;
HL−60は、ヒト急性前骨髄球性白血病(CCL−240)である;
Jurkatは、ヒト急性T細胞性白血病(TIB−152)である;
Molt−4は、ヒト急性リンパ芽球性白血病(CRL−1582)である;
PC−3は、ホルモン非依存性ヒト前立腺腺癌(CRL1435)である;そして
DU145は、ホルモン非依存性ヒト前立腺癌腫(HTB81)である。
【0304】
全ての細胞株は、挿入したATCC受入れ番号によりAmerican Type Tissue Collectionから入手した。MCF−7及びMDA−MB−231の細胞は、フェノールレッドなしで、5%ウシ胎児血清、0.01mg/mlゲンタマイシン及び3mM L−グルタミンで補充された改善された最小必須培地(Biofluids)中で成長させた。他の全ての細胞株は、5%ウシ胎児血清、0.01mg/mlゲンタマイシン及び3mM L−グルタミンで補充されたRPMI1640培地(Life Technologies)中で成長させた。
【0305】
【表65】
Figure 0004348081
【0306】
【表66】
Figure 0004348081
【0307】
【表67】
Figure 0004348081
【0308】
【表68】
Figure 0004348081
【0309】
【表69】
Figure 0004348081
【0310】
【表70】
Figure 0004348081
【0311】
【表71】
Figure 0004348081
【0312】
【表72】
Figure 0004348081
【0313】
【表73】
Figure 0004348081
【0314】
【表74】
Figure 0004348081
【0315】
【表75】
Figure 0004348081
【0316】
【表76】
Figure 0004348081
【0317】
【表77】
Figure 0004348081
【0318】
【表78】
Figure 0004348081
【0319】
【表79】
Figure 0004348081
【0320】
【表80】
Figure 0004348081
【0321】
【表81】
Figure 0004348081
【0322】
【表82】
Figure 0004348081
【0323】
【表83】
Figure 0004348081
【0324】
【表84】
Figure 0004348081
【0325】
【表85】
Figure 0004348081
【0326】
【表86】
Figure 0004348081
【0327】
【表87】
Figure 0004348081
【0328】
【表88】
Figure 0004348081
【0329】
【表89】
Figure 0004348081
【0330】
【表90】
Figure 0004348081
【0331】
【表91】
Figure 0004348081
【0332】
【表92】
Figure 0004348081
【0333】
【表93】
Figure 0004348081
【0334】
In Vivoアッセイ
実施例4
ヌードマウスにおけるHL−60ヒト白血病及びPC−3ヒト前立腺腫瘍のin vivo治療方法
抗腫瘍効力は、2つの皮下ヒト腫瘍異種移植片モデルを用いて評価した。研究は慣用のアッセイ技術を用いて実施した。簡潔に言えば、HL−60(白血病、5×105細胞)及びPC−3(前立腺、5×106細胞)腫瘍細胞をヌードマウスに皮下注射した(Crl-CD1-Br-nu, Charles River Laboratory, Wilmington, MA)。化合物の投薬は、腫瘍が50〜100mm3に達した時に始めた。試験化合物の投与経路/計画は、ip/qld(5x/wk)であった。試験用量は、最大耐用量(MTD)に基づいて設定した。MTDは、体重減少が20%を超えなかった又は腫瘍のないCD1マウスにおいて1日5用量(ip)適用して死亡した化合物のレベルとして定義される。効力研究の試験用量は、1/3MTD(低用量)及びMTD(高用量)に設定した。結果は、表4及び5に示した(HL−60、白血病)(PC−3、前立腺癌)。治療期間の長さは、2つのモデルの腫瘍成長速度により左右される。この治療期間は、通常、HL−60モデルについては約3週であり、PC−3モデルについては約5週間であった。フラボピリドール(3.5mg/kg/日)は、これらの研究の参照化合物として用いた。フラボピリドールの投薬は、両異種移植片モデルの実験化合物と同じ時間枠であった。腫瘍体積(週2回)及び体重(週1回)を実験の治療期間の経過を通してモニターした。腫瘍の大きさは、突き出ている腫瘍を外からカリパスによって測定した。体積は、以下の式:体積=1/2(axb2)を用いて算出した。式中のbは2つの垂直直径の小さい方である。結果は、下の表4及び5に示した。
【0335】
【表94】
Figure 0004348081
【0336】
【表95】
Figure 0004348081
【0337】
実施例5
赤血球の結合
赤血球(RBC)の取込みについて、Sun, J.X.S.,等. High-performance liquid chromatographic analysis, plasma protein binding and red blood cell partitioning of phenprobamate. Biopharmaceutics and Drug Disposition, 8 (1987) 341-351中に報告されたプロトコールに基づいて改良された方法を用いて化合物を一つのポジティブ対照を含めて評価した。
【0338】
簡潔に言えば、スパイクされた血漿(n=3)及びスパイクされた全血から単離された血漿(n=3)のレベルの比較によってRBC取込みを評価した。37℃で30分間、化合物を500ng/ml公称濃度でそれぞれヒト及びマウス全血とインキューベートした。遠心分離後、血漿を除去して分析に用いた。各化合物を500ng/mlの公称濃度でブランク血漿にスパイクして分析した。2つの血漿試料(下の式中Cp′及びCp)中のレベル及び血液ヘマトクリットを用いて赤血球対血漿の比率(Crbc/Cp)を測定した。
【0339】
【化16】
Figure 0004348081
式1において、Cp′はスパイクされた「ブランク」血漿中の薬剤レベルであり、Cpは、スパイクされた全血の血漿中の薬剤レベルであり、そしてHはヘマトクリットである。ヘマトクリット値は、ヒト全血については0.4、そしてマウス全血については0.41として測定されている。内部標準による陽イオン検出を用いてESILC/MSにより試料を分析する。結果を以下及び表6〜16にまとめた。
【0340】
各化合物について、式1を用いて赤血球対血漿の比率を測定した。表6及び7は、それぞれマウス及びヒト全血について、赤血球対血漿の比率の大きい順に基づいて得たそれぞれの平均Crbc/Cp値及び標準偏差をまとめており、表中、「*」はポジティブ対照を示し、「ND」は検出されなかったことを示す。MDL108552は、赤血球の取り込みについてポジティブ対照として包含された。
【0341】
【表96】
Figure 0004348081
【0342】
【表97】
Figure 0004348081
【0343】
実施例6
CDKインヒビター化合物の静脈内カセット一用量を与えたマウスにおける生物学的利用能の実験
雄のマウスに、CDKインヒビター化合物の静脈内カセット一用量を与えた。各カセットは、4〜5種の試験化合物及びCDK参照標準(MDL 107167)を含む。投薬後0〜24時間の所定の間隔でマウス群(n=3/時点)を安楽死させ、血漿中の投与された化合物の濃度を、LC/MSに基づくアッセイによって数量化した。
鍵となる結果は、以下の通りである。
カセット#1a
化合物83
化合物12
化合物85
化合物109
化合物111
参照化合物 MDL 107167DA−004
【化17】
Figure 0004348081
【0344】
カセット#2a
化合物3
化合物81
化合物84
化合物154
化合物819
参照化合物 MDL 107167DA−004
【0345】
カセット#3a
化合物87
化合物149
化合物112
化合物88
参照化合物 MDL 107167DA−004
【0346】
カセット#4a
化合物818
化合物82
化合物89
化合物106
参照化合物 MDL 107167DA−004
aDA=二塩酸塩;そしてTA=三塩酸塩
【0347】
用量は、それぞれ二塩酸塩及び三塩酸塩の重量で調節した。化合物を、使用前に閉鎖キャビネット内で室温で乾燥して貯蔵した。用量レベルは、各研究の朝に準備した。
【0348】
静脈内カセット一用量(18又は15mg/kgの遊離塩基)を投与した。各化合物について、これは約3mg/kgの遊離塩基の用量に等しい。各化合物0.3mg/mlの公称濃度で、化合物を水(D5W)中5%デキストロースに溶解した(合計1.8又は1.5mg/ml)。用量を10ml/kgの体積で投与した(総体積約0.25ml/動物)。
【0349】
動物:
雄マウス(Hsd:ICR(CD−1(R)SD(R)), Harlan)は、研究開始時にそれぞれ体重約20〜30gであった。投薬前にマウスを一夜(約16時間)絶食させた。用量を投与して約2時間後に食物(保証された齧歯類の食餌#5002、PMI Feeds, Inc.)を戻した。研究を通して水は自由に摂取させた。
【0350】
用量投与及び試料収集:
5〜6種の化合物のカセット一用量を、10〜15秒間かけてボーラス注射により尾静脈に投与した。投薬後0.083、0.25、0.5、1、3、6、8及び24時間でマウス群(n=3/時点)にイソフルランで麻酔をかけ、血液試料を抜いた。全血(約0.6ml/試料)を心臓穿刺によって得、45Uナトリウムヘパリンを含有する3mlのガラス管に移した。
用量を朝に投与した。
【0351】
試料の加工:血漿:全血を約5℃で10分間、約3,200rpmで遠心分離し、血漿(約0.3ml/試料)を、冷却したプラスチックバイアル瓶に移し、生物分析まで約−70℃で貯蔵した。
試料分析:血漿中の各試験物質の濃度は、以下のプロトコールを用いてLC/MSに基づく未検証の方法によって数量化した。
【0352】
生物分析法の詳細なまとめ
試料を冷凍庫から取りだし、室温で解凍させ、試料操作前にかき混ぜて完全に均質化されていることを保証する。次いで、試料を以下のスキーム従って調製する:
1.12×75mmの試験管に、48μLの血漿(ブランクマウス試料)を移す。
2.標準曲線を準備するため12μLの標準試薬をブランク血漿に加える。
3.60μlの血漿試料を適切にラベルを貼った12×75mm試験管に加える。
4.内部標準を含有するアセトニトリル中2%の氷酢酸60μLを加える(内部標準を含有していない同様の溶液は、投与前の時点及び0レベル標準に用いる)。
5.3分間かき混ぜ、15分間放置する。
6.約4500rpmで15分間遠心分離する。
7.上澄液を注射バイアル瓶に移し、ふたをし、そして5分間再び遠心分離した。
8.LC/MSに25μL注入した。
【0353】
クロマトグラフィの条件:
カラム:2×50mm、3μ、C8Luna Phenomenex製
温度:40℃に加熱
移動相:勾配
移動相A:95%の脱イオン水及び5%のアセトニトリル
移動相B:95%のアセトニトリル及び5%の脱イオン水
氷酢酸250μL及び濃水酸化アンモニウム100μLをA及びBの両移動相に加えることによって緩衝液及びpHを調節した。
流速:0.2ml/分
注射体積:25μL
保持時間:約4.0分
切換バルブ:0〜3.5分は迂回させ;3.5〜4.5分でMSに切り替える。
【0354】
質量分析法−Finnigan TSQ−700/SIM
イオン化型式:ポジティブエレクトロスプレー
吸気圧:2×10-6トール
ESIスプレー電圧:4.5kV
ESIスプレー電流:約10uA
キャピラリー温度:225℃
電子増倍管:1600V
【0355】
データ分析:生物分析により個々の動物の血漿中化合物濃度を測定した。本明細書及び下に記載した薬理動態をまとめた表中の濃度値は、必要に応じて四捨五入して最も近い自然数にした。定量の下限は、試験化合物約1ng/mlの血漿であった。統計的分析は、変化の単純な表示に限定される(平均の及び標準偏差)。血漿AUC(曲線下の領域)は、直線的台形の原則によって測定する。絶対生物学的利用能(F%)は、静脈内投与後に得た用量−標準化されたAUC(0〜∞)の比率から算出した。全てのPKパラメータは、WinNonlinバージョン3.0(Pharsight Corp)を用いて非区画方法によって測定した。血漿対時間プロフィールは、シグマプロット(SPSS, Inc.)によって作成した。
【0356】
生前観察:4つのいずれのカセット用量を投与した後も見かけの副作用は生じなかった。
生物分析の結果:血漿濃度−時間プロフィールを全てのCDK化合物について測定した。血漿の濃度は、表8〜16に示した。
静脈内用量:血漿中の化合物の濃度は、投与後8時間までは数量化することができる。血漿中の各化合物の測定されたピーク濃度は、投与後0.083時間(最も早いサンプリング時間)で生じた。CDK化合物では、平均血漿AUC(0〜∞)は、366〜2550ng・h/mlの範囲であった。血漿中の化合物の平均境界消失半減期は、0.7〜5.1時間の範囲であった。
【0357】
【表98】
Figure 0004348081
【0358】
【表99】
Figure 0004348081
【0359】
【表100】
Figure 0004348081
【0360】
【表101】
Figure 0004348081
【0361】
【表102】
Figure 0004348081
【0362】
【表103】
Figure 0004348081
【0363】
【表104】
Figure 0004348081

Claims (28)

  1. 式(I)
    Figure 0004348081
    {式中、Zは、−S(O)2−及び−C(O)−からなる群から選ばれ;
    Zが−S(O)2−である場合、Raは、−R1及び−N(R1)(R3)からなる群から選ばれ;又は
    Zが−C(O)−である場合、Raは、−R1、−OR1、−N(R1)(R3)及び−SR1からなる群から選ばれ;
    その際、R1は、
    −C1−C11アルキル(ここで、これは、場合により1、2又は3個のX置換基で置換されていてもよい)、
    −C3−C10シクロアルキル(ここで、これは、場合により1又は2個のX置換基で置換されていてもよい)、
    −(CH2)nCHW2、及び
    −(CH2)np(CH2)nW〔ここで、−(CH2)n−は、場合により1又は2個のX置換基で置換されていてもよく、
    Qは、O、S又はNR3であり、
    nは、独立して整数0〜6であり、
    pは、独立して整数0又は1であり、そして
    Wは、独立して水素、C3−C10シクロアルキル、−(C3−C10シクロアルキル)−芳香族、及び以下:
    Figure 0004348081
    (式中、Bは、−O−、−S−であり、芳香族又はヘテロ芳香族環の各CHは、独立して窒素原子によって置換されていてもよく、そして芳香族環は、独立してX置換基で置換されていてもよい)の芳香族又はヘテロ芳香族環の一つからなる群から選ばれる〕からなる群から選ばれ;
    ここで、各X置換基は、独立して水素、ハロゲン、メチレンジオキシ、−C1−C8アルキル、−C3−C10シクロアルキル、置換又は非置換のフェニル、−C1−C8アルコキシ、−SR3、−OH、=O、−CY3、−OCY3、−CO2R3、−CN、−CO−NR4R5、−NO2、−COR3、−NR4R5、−NH−C(O)−R3、−NH−C(O)−(C1−C6アルキル)−芳香族、及び−NH−C(O)−(C1−C6アルキル)−ヘテロ芳香族からなる群から選ばれ;
    各Yは、独立して水素及びハロゲンからなる群から選ばれ;
    各R3は、独立して水素及びC1−C8アルキル(ここで、C1−C8アルキルは、直鎖又は分枝、飽和又は不飽和であることができる)からなる群から選ばれ;
    各R4及びR5は、独立して水素及びC1−C6アルキル(ここで、C1−C6アルキルは、直鎖又は分枝、飽和又は不飽和であり、C1−C6アルキルは、場合により1個のX置換基で置換される)からなる群から選ばれるか、又はR4及びR5は、それらが付いた窒素と一緒になって窒素原子を含む3〜7個の原子の複素環式環を形成し;そして
    フェニルは、水素、ハロゲン、メチレンジオキシ、−C1−C8アルキル、−C3−C10シクロアルキル、−C1−C8アルコキシ、−OH、−CY3、−OCY3、−CO2R3、−CN、−NO2、−COR3、−NR4R5、−SR3、−CO−NR4R5及び−NH−C(O)−R3からなる群から独立して選ばれる1〜5個の置換基で置換され;そして、
    2はシクロペンチル、シクロペンテニル及びイソプロピルからなる群から選ばれる}
    の化合物、又はその医薬上許容しうる塩、光学異性体、溶媒和物もしくは水和物。
  2. 化合物が、
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−フルオロ−フェニル)−メタノン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−メタノン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−メタノン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−キノキサリン−2−イル−メタノン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−メタノン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(3−クロロ−フェニル)−メタノン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(2−メトキシ−フェニル)−メタノン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−メトキシ−フェニル)−メタノン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−フェニル−メタノン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−チオフェン−2−イル−メタノン二塩酸塩;
    トランス−4−(1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−メタノイル)−安息香酸メチルエステル二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(2−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−メタノン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(2−ブロモ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(2,6−ジクロロ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(3,4−ジクロロ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(3,5−ジメトキシ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−ブトキシ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−ヘプトキシ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−tert−ブチル−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−ブチル−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−ペンチル−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−ヘキシル−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−ヘプチル−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−シアノ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(3−ニトロ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−ニトロ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−フェノキシ−エタノン二塩酸塩;
    トランス−3−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−3−オキソ−プロピオン酸エチルエステル二塩酸塩;
    トランス1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−3−メチル−ブタ−2−エン−1−オン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−(4−クロロ−フェノキシ)−エタノン二塩酸塩;
    トランス1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−エタノン二塩酸塩;
    トランス1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−3−フェニル−プロパン−1−オン二塩酸塩;
    トランス1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−3−(2,5−ジメトキシ−フェニル)−プロパン−1−オン二塩酸塩;
    トランス(E)−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−ブタ−2−エン−1−オン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−3−シクロペンチル−プロパン−1−オン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−ベンジルオキシ−エタノン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−(3−メトキシ−フェニル)−エタノン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−シクロペンチル−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2,2−ジフェニル−エタノン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−フェニル−ブタン−1−オン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−(4−メトキシ−フェニル)−エタノン二塩酸塩;
    (±)−トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(2−フェニル−シクロプロピル)−メタノン二塩酸塩;
    トランス−(E)−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−3−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−プロペノン二塩酸塩;
    (±)−トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−3,5,5−トリメチル−ヘキサン−1−オン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−フェニルスルファニル−エタノン二塩酸塩;
    トランス−(S)−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−ヒドロキシ−プロパン−1−オン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−(4−フルオロ−フェニル)−エタノン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−ペンタ−4−エン−1−オン二塩酸塩;
    (±)−トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−ヒドロキシ−2−フェニル−エタノン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−3,3−ジメチル−ブタン−1−オン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−フェニル−エタノン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−プロパン−1−オン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−ヘキサン−1−オン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−シクロヘキシル−メタノン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−ペンタン−1−オン二塩酸塩;
    (±)−トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−エチル−ヘキサン−1−オン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−ブタン−1−オン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−メチル−プロパン−1−オン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−3−メチル−ブタン−1−オン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−チオフェン−2−イル−エタノン二塩酸塩;
    トランス−(E)−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−3−フェニル−プロペノン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−シクロブチル−メタノン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−シクロプロピル−メタノン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−メトキシ−エタノン二塩酸塩;
    トランス−4−(1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−メタノイル)−フルオレン−9−オン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−ピリジン−3−イル−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−ピリジン−4−イル−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(2−メチル−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(3−ブロモ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(3−クロロ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(3−メチル−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−ブロモ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−クロロ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−ヨード−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−メチル−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(2,4−ジクロロ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(3,5−ジクロロ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−イソプロピル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−フェノキシ−エタノン二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4−ブロモ−フェニルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸p−トリルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4−メトキシカルボニル−フェニルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4−メトキシ−フェニルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸フェニルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4−フルオロ−フェニルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4−クロロ−フェニルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4−ニトロ−フェニルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸イソブチルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸ブチルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸エチルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4−ニトロ−ベンジルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸アリルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸プロピルエステル二塩酸塩;
    (±)−トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸2−エチル−ヘキシルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸ヘキシルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸2−ニトロ−フェニルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸ブタ−3−エニルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4,5−ジメトキシ−2−ニトロ−ベンジルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸プロパ−2−イニルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸2,2−ジメチル−プロピルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−イソプロピル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸エチルエステル二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−N6−(1−ベンゼンスルホニル−ピペリジン−4−イル)−9−シクロペンチル−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−スルホニルメチル}−7,7−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オン二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(4−クロロ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(4−シアノ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(3,5−ジメチル−イソオキサゾール−4−スルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−2−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−スルホニル}−安息香酸メチルエステル二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N−(5−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−スルホニル}−4−メチル−チアゾール−2−イル)−アセトアミド二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル] −9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N−(4−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−スルホニル}−フェニル)−アセトアミド二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(ナフタレン−2−スルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−2−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−スルホニル}−4,6−ジクロロ−フェノール二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−((E)−2−フェニル−エテンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−(1−フェニルメタンスルホニル−ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(4−ニトロ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(2,6−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(4−ヨード−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(ナフタレン−1−スルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(トルエン−4−スルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(プロパン−2−スルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−4−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−スルホニル}−安息香酸二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(3−ニトロ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(チオフェン−2−スルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−N6−[1−(ブタン−1−スルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9−シクロペンチル−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−N6−[1−(4−tert−ブチル−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9−シクロペンチル−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−N6−[1−(プロパン−1−スルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9−シクロペンチル−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(2,2,2−トリフルオロ−エタンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−3−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−スルホニル}−安息香酸メチルエステル二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(2−ブロモ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(3,4−ジメトキシ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(3,4 −ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−(1−エタンスルホニル−ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−N6−[1−(4−クロロ−3−ニトロ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9−シクロペンチル−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(5−ジメチルアミノ−ナフタレン−1−スルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(4−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(2−ニトロ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(キノリン−8−スルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン二塩酸塩;
    トランス−4−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−イソプロピル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−スルホニル}−ベンゾニトリル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸フェニルアミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−フルオロ−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸エチルアミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−クロロ−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2,4−ジメトキシ−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3−フルオロ−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−メトキシ−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[(1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−メタノイル)−アミノ]−安息香酸エチルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3−メトキシ−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    (±)−トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−フェニル−シクロプロピル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸イソプロピルアミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸((R)−1−フェニル−エチル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸((S)−1−フェニル−エチル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−ブロモ−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−メトキシ−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸アリルアミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3−クロロ−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2,4−ジフルオロ−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2,4−ジクロロ−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−ブロモ−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−クロロ−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3−ブロモ−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−エトキシ−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−N−(1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−メタノイル)−ベンズアミド二塩酸塩;
    トランス−(1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−メタノイル)−カルバミン酸エチルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−トリフルオロメトキシ−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−クロロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−クロロ−2−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2,5−ジフルオロ−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸アダマンタン−1−イルアミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3,5−ジクロロ−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−メチル−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸ペンチルアミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸ヘキシルアミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−メチルスルファニル−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸ビフェニル−2−イル−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−アセチル−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3−アセチル−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−イソプロピル−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−エトキシ−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル−アミド二塩酸塩;
    トランス−2−[(1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−メタノイル)−アミノ]−安息香酸メチルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3−シアノ−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−3−[(1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−メタノイル)−アミノ]−安息香酸エチルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−クロロ−6−メチル−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸フェネチル−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−2−[(1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−メタノイル)−アミノ]−安息香酸エチルエステル二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−フルオロ−6−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸ブチルアミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸シクロヘキシルアミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸プロピルアミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−フルオロ−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−メチル−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3,4−ジクロロ−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3−メチル−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−イソプロピル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−アミド二塩酸塩;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−フルオロ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−キノキサリン−2−イル−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(3−クロロ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(2−メトキシ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−メトキシ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−フェニル−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−チオフェン−2−イル−メタノン;
    トランス−4−(1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−メタノイル)−安息香酸メチルエステル;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(2−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(2−ブロモ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(2,6−ジクロロ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(3,4−ジクロロ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(3,5−ジメトキシ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−ブトキシ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−ヘプトキシ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−tert−ブチル−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−ブチル−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−ペンチル−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−ヘキシル−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−ヘプチル−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−シアノ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(3−ニトロ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−ニトロ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−フェノキシ−エタノン;
    トランス−3−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−3−オキソ−プロピオン酸エチルエステル;
    トランス1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−3−メチル−ブタ−2−エン−1−オン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−(4−クロロ−フェノキシ)−エタノン;
    トランス1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−エタノン;
    トランス1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−3−フェニル−プロパン−1−オン;
    トランス1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−3−(2,5−ジメトキシ−フェニル)−プロパン−1−オン;
    トランス(E)−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−ブタ−2−エン−1−オン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−3−シクロペンチル−プロパン−1−オン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−ベンジルオキシ−エタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−(3−メトキシ−フェニル)−エタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−シクロペンチル−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2,2−ジフェニル−エタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−フェニル−ブタン−1−オン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−(4−メトキシ−フェニル)−エタノン;
    (±)−トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(2−フェニル−シクロプロピル)−メタノン;
    トランス−(E)−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−3−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−プロペノン;
    (±)−トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−3,5,5−トリメチル−ヘキサン−1−オン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−フェニルスルファニル−エタノン;
    トランス−(S)−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−ヒドロキシ−プロパン−1−オン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−(4−フルオロ−フェニル)−エタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−ペンタ−4−エン−1−オン;
    (±)−トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−ヒドロキシ−2−フェニル−エタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−3,3−ジメチル−ブタン−1−オン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−フェニル−エタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−プロパン−1−オン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−ヘキサン−1−オン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−シクロヘキシル−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−ペンタン−1−オン;
    (±)−トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−エチル−ヘキサン−1−オン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−ブタン−1−オン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−メチル−プロパン−1−オン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−3−メチル−ブタン−1−オン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−チオフェン−2−イル−エタノン;
    トランス−(E)−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−3−フェニル−プロペノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−シクロブチル−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−シクロプロピル−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−メトキシ−エタノン;
    トランス−4−(1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−メタノイル)−フルオレン−9−オン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−ピリジン−3−イル−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−ピリジン−4−イル−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(2−メチル−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(3−ブロモ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(3−クロロ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(3−メチル−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−ブロモ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−クロロ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−ヨード−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(4−メチル−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(2,4−ジクロロ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−(3,5−ジクロロ−フェニル)−メタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−イソプロピル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−フェノキシ−エタノン;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4−ブロモ−フェニルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸p−トリルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4−メトキシカルボニル−フェニルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4−メトキシ−フェニルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸フェニルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(1R,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチル−シクロヘキシルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4−フルオロ−フェニルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4−クロロ−フェニルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4−ニトロ−フェニルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸ベンジルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸イソブチルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸ブチルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸エチルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4−ニトロ−ベンジルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸アリルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸プロピルエステル;
    (±)−トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸2−エチル−ヘキシルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸ヘキシルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸2−ニトロ−フェニルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸ブタ−3−エニルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4,5−ジメトキシ−2−ニトロ−ベンジルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸プロパ−2−イニルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸2,2−ジメチル−プロピルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−イソプロピル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸エチルエステル;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(4−フルオロ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−スルホニルメチル}−7,7−ジメチル−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2−オン;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(4−クロロ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(4−シアノ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(3,5−ジメチル−イソオキサゾール−4−スルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−2−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−スルホニル}−安息香酸メチルエステル;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(3−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−N−(5−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−スルホニル}−4−メチル−チアゾール−2−イル)−アセトアミド;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(4−ブロモ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−N−(4−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−スルホニル}−フェニル)−アセトアミド;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(ナフタレン−2−スルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−2−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−スルホニル}−4,6−ジクロロ−フェノール;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−((E)−2−フェニル−エテンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−(1−フェニルメタンスルホニル−ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(4−ニトロ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(2,6−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(4−ヨード−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(ナフタレン−1−スルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(トルエン−4−スルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(プロパン−2−スルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−4−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−スルホニル}−安息香酸;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(3−ニトロ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(チオフェン−2−スルホニル) −ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−N6−[1−(ブタン−1−スルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9−シクロペンチル−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−N6−[1−(4−tert−ブチル−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9−シクロペンチル−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−N6−[1−(プロパン−1−スルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9−シクロペンチル−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(2−ニトロ−4−トリフルオロメチル−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(2,2,2−トリフルオロ−エタンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(4−トリフルオロメトキシ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−3−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−スルホニル}−安息香酸メチルエステル;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(2−ブロモ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(3,4−ジメトキシ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(3,4−ジクロロ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−(1−エタンスルホニル−ピペリジン−4−イル)−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−N6−[1−(4−クロロ−3−ニトロ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9−シクロペンチル−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(5−ジメチルアミノ−ナフタレン−1−スルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(4−メトキシ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(2−ニトロ−ベンゼンスルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−N2−(4−アミノ−シクロヘキシル)−9−シクロペンチル−N6−[1−(キノリン−8−スルホニル)−ピペリジン−4−イル]−9H−プリン−2,6−ジアミン;
    トランス−4−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−イソプロピル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−スルホニル}−ベンゾニトリル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸フェニルアミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−フルオロ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸エチルアミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−クロロ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2,4−ジメトキシ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3−フルオロ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−メトキシ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[(1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−メタノイル)−アミノ]−安息香酸エチルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3−メトキシ−フェニル)−アミド;
    (±)−トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−フェニル−シクロプロピル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸イソプロピルアミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸((R)−1−フェニル−エチル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸((S)−1−フェニル−エチル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−ブロモ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−メトキシ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸アリルアミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3−クロロ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2,4−ジフルオロ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2,4−ジクロロ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−ブロモ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−クロロ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3−ブロモ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−エトキシ−フェニル)−アミド;
    トランス−N−(1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−メタノイル)−ベンズアミド;
    トランス−(1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−メタノイル)−カルバミン酸エチルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−トリフルオロメトキシ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3,5−ビス−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−クロロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−クロロ−2−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2,5−ジフルオロ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸アダマンタン−1−イルアミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3,5−ジクロロ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−メチル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸ペンチルアミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸ヘキシルアミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−メチルスルファニル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸ビフェニル−2−イル−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−アセチル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3−アセチル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−イソプロピル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−エトキシ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル−アミド;
    トランス−2−[(1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−メタノイル)−アミノ]−安息香酸メチルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3−シアノ−フェニル)−アミド;
    トランス−3−[(1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−メタノイル)−アミノ]−安息香酸エチルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−クロロ−6−メチル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸フェネチル−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3,4,5−トリメトキシ−フェニル)−アミド;
    トランス−2−[(1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−メタノイル)−アミノ]−安息香酸エチルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−フルオロ−6−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸ブチルアミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸シクロヘキシルアミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸プロピルアミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−フルオロ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−メチル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3,4−ジクロロ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3−メチル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−イソプロピル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−フルオロ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−メトキシ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(3−クロロ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−ブロモ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−クロロ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−クロロ−2−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−クロロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−メチル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−メチルスルファニル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸ビフェニル−2−イル−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−イソプロピル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−エトキシ−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(2−フルオロ−5−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−フルオロ−2−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸(4−フルオロ−3−トリフルオロメチル−フェニル)−アミド;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸ブチルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸エチルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4−ニトロ−ベンジルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸アリルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸2−ニトロ−フェニルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4,5−ジメトキシ−2−トロ−ベンジルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸プロパ−2−イニルエステル;
    トランス−4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−カルボン酸4−メトキシカルボニル−フェニルエステル;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−フェノキシ−エタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−フェニルスルファニル−エタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−(4−クロロ−フェノキシ)−エタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−ベンジルオキシ−エタノン;
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−フェニル−ブタン−1−オン;
    トランス−(E)−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−3−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−プロペノン;又は
    トランス−1−{4−[2−(4−アミノ−シクロヘキシルアミノ)−9−シクロペンチル−9H−プリン−6−イルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−1−シクロブチル−メタノン;
    である請求項1記載の化合物又はその医薬上許容しうる塩、光学異性体、溶媒和物もしくは水和物。
  3. 請求項1の化合物を含有する、増殖亢進障害の治療剤。
  4. 増殖亢進障害が新生物性疾患である請求項3記載の剤。
  5. 新生物性疾患が白血病、癌腫、腺癌、肉腫、黒色腫又は混合型の新生物から選ばれる請求項4記載の剤。
  6. 白血病が急性リンパ芽球性白血病、慢性白血病、急性骨髄芽球性白血病及び慢性骨髄性白血病から選ばれる請求項5記載の剤。
  7. 癌腫が頚、乳房、前立腺、食道、胃、小腸、結腸、卵巣及び肺のものから選ばれる請求項5記載の剤。
  8. 腺癌が頚、乳房、前立腺、食道、胃、小腸、結腸、卵巣及び肺のものから選ばれる請求項5記載の剤。
  9. 肉腫が骨腫、骨肉腫、脂肪腫、脂肪肉腫、血管腫及び血管肉腫から選ばれる請求項5記載の剤。
  10. 黒色腫がメラニン欠乏性黒色腫及び黒色性黒色腫から選ばれる請求項5記載の剤。
  11. 混合型の新生物が癌肉腫、リンパ組織型、小胞細網、細胞肉腫及びホジキン疾患から選ばれる請求項5記載の剤。
  12. 請求項1の化合物からなるサイクリン−依存性キナーゼ(CDK)阻害剤。
  13. サイクリン−依存性キナーゼがCDK1/サイクリンB、CDK2/サイクリンE、CDK4/サイクリンD1、CDK4/サイクリンD2及びCDK4/サイクリンD3からなる群から選ばれる請求項12記載の剤。
  14. 下記の式(II)
    Figure 0004348081
    で表される請求項1記載の化合物。
  15. Zが−C(O)−である請求項14記載の化合物。
  16. Zが−S(O)2−である請求項14記載の化合物。
  17. aが−OR1又は−N(R1)(R3)である請求項15記載の化合物。
  18. aが−SR1である請求項15記載の化合物。
  19. aが−OR1である請求項17記載の化合物。
  20. aが−N(R1)(R3)である請求項17記載の化合物。
  21. 2がシクロペンチルである請求項1項記載の化合物。
  22. R1が−(CH2)np(CH2)nWである請求項1記載の化合物。
  23. R1が−(CH2)np(CH2)nWである請求項20記載の化合物。
  24. Wが、
    Figure 0004348081
    (式中、Bは、−O−、−S−であり、芳香族又はヘテロ芳香族環の各炭素は、独立して窒素原子により置換されていてもよく、そして芳香族環のそれぞれは、独立してX置換基で置換されていてもよい)である請求項23記載の化合物。
  25. Wがフェニル(これは、独立してX置換基で置換されていてもよい)である請求項24記載の化合物。
  26. 式(III)
    Figure 0004348081
    で表される請求項1記載の化合物。
  27. 式(IV)
    Figure 0004348081
    で表される請求項1記載の化合物。
  28. 式(V)
    Figure 0004348081
    で表される請求項1記載の化合物。
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