JP4343620B2 - 光学フィルタ及び光学機器 - Google Patents

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Description

本発明は、光学フィルタ及び光学機器に関する。
生体試料の観察などに用いられる光学機器である蛍光顕微鏡は、染色処理した細胞などの被検体へ励起光を当てた際に被検体が発する蛍光を観察することにより、被検体の構造や性質を解析することができる。
近年のゲノム解析用としては、例えば、502nmの波長を有する励起光で526nmにピークを有する蛍光を観察するというニーズがある。この場合、励起光と蛍光の波長が近いので、蛍光を効率よく検出するために励起光を阻止帯域でカットし蛍光観察波長の光を透過帯域で透過させる光学フィルタが、蛍光測定の感度と精度を決める非常に重要なキーパーツとして用いられている。
この光学フィルタには、透過帯域と阻止帯域の境界で分光特性の急峻な立ち上がりをもち、かつ、透過帯域でほぼ100%の光を透過する性能が要求されている。
このような、所定の波長帯域の光を遮断し、その他の波長の光を透過する光学フィルタはマイナスフィルタと呼ばれ、基板上に高屈折率層と低屈折率層を交互に積層した多層膜で作製される。
この光学フィルタは、膜の屈折率を膜厚方向に周期的かつ連続的に変化させ、その屈折率分布をWavelet(波束)と呼ばれる形状にすると、透過帯域における透過率の周期的な変動(リップル)を原理的になくすことができるとともに、上述の層数を増やすほど透過帯域と阻止帯域の境界の立ち上がりを急峻にすることができる。(例えば、非特許文献1参照。)。
ただし、実際の成膜時に膜の屈折率を連続的に変化させるのは非常に困難である。そこで、連続的な屈折率分布を階段状に分割して近似して変化させたものが各種提案されている(例えば、特許文献1、非特許文献2、及び非特許文献3参照。)。
一方、画像解析の際、白色光等の入射光によって照明された被検体からの反射光を、光学フィルタに透過させることによって多数のピーク帯域を有する分光組成に損失なく分解して被検体を分析することが行われている。
このような光学フィルタにも上述と同様のマイナスフィルタとしての性能が要求されるとともに、複数の波長における阻止帯域を有する必要がある。そこで、互いに異なる分光特性を有する多層膜干渉フィルタを複数組み合わせて、多数の透過帯域及び阻止帯域を備える光学系が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特許第3290629号公報 (第1図) 特公昭61−19962号公報 (第1図) W.H.Southwell, Using Apodization Function to Reduce Sidelobes in Rugate Filters, Appl. Opt., 1989, Vol.28 P.G.Very, J.A.Dobrowolski, W.J.Wild, and R.L.Burton, Synthesis of high rejection filters with the Fourier transform method, APPLIED OPTICS, 15 July(1989), Vol.28, No.14, p2867-2874 HAND BOOK OF OPTICS, Second Edition, Vol.1, Fundamentals, Techniques, and Design, OPTICAL SOCIETY OF AMERICA, McGRAW-Hill, 1995, p42.50
しかしながら、上記従来の光学フィルタにおいては、阻止帯域間でリップルが発生し、阻止帯域の中心波長や帯域幅を変更する場合、膜設計を大幅に変更する必要があり、それに対する成膜条件設定と成膜作業が大変なものになっていた。
また、多数の分光特性に対応するためには、それぞれの分光特性に応じた光学フィルタを多数組み合わせて使用しなければならず、光学系が複雑なものとなってしまう問題があった。
本発明は上記事情に鑑みて成されたものであり、リップルを良好に抑制した状態で、阻止帯域の中心波長や帯域幅の変更を容易に実現可能とするとともに、より単純な構成の光学系で多数の透過帯域及び阻止帯域に対応可能な光学フィルタ、及びこれを備える光学機器を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するため以下の手段を採用する。
本発明に係る光学フィルタは、基板と、該基板上に形成された薄膜とから構成される光学フィルタであって、前記薄膜が、屈折率が相対的に低い低屈折率層と屈折率が相対的に高い高屈折率層とが前記基板側から交互に積層されて構成される屈折率変動部を備え、該屈折率変動部が、前記高屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次高く変化する第1の積層部と、該第1の積層部の基板側に積層され、前記高屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次低く変化する第2の積層部と、前記第1の積層部と前記第2の積層部との間に積層され、前記高屈折率層の屈折率が第1の積層部を構成する高屈折率層のうち最も高い屈折率と略同一である第3の積層部とを備え、前記高屈折率層の光学膜厚と前記低屈折率層の光学膜厚とが互いに異なる膜厚とされているとともに、前記高屈折率層と前記低屈折率層との光学膜厚比がある一定値とされていることを特徴とする。
また、本発明に係る光学フィルタは、基板と、該基板上に形成された薄膜とから構成される光学フィルタであって、前記薄膜が、屈折率が相対的に低い低屈折率層と屈折率が相対的に高い高屈折率層とが前記基板側から交互に積層されて構成される屈折率変動部を備え、該屈折率変動部が、前記高屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次高く変化するとともに、前記低屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次低く変化する第1の積層部と、該第1の積層部の基板側に隣接し、前記高屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次低く変化するとともに、前記低屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次高く変化する第2の積層部とを備え、前記高屈折率層の光学膜厚と前記低屈折率層の光学膜厚とが異なる膜厚とされているとともに、前記高屈折率層と前記低屈折率層との光学膜厚比がある一定値とされていることを特徴とする基板と、該基板上に形成された薄膜とから構成される光学フィルタであって、前記薄膜が、屈折率が相対的に低い低屈折率層と屈折率が相対的に高い高屈折率層とが前記基板側から交互に積層されて構成される屈折率変動部を備え、該屈折率変動部が、前記高屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次高く変化するとともに、前記低屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次低く変化する第1の積層部と、該第1の積層部の基板側に隣接し、前記高屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次低く変化するとともに、前記低屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次高く変化する第2の積層部とを備え、前記高屈折率層の光学膜厚と前記低屈折率層の光学膜厚とが異なる膜厚とされていることを特徴とする
この光学フィルタは、上記の構成を備えているので、透過を阻止する中心波長近傍の波長帯域である阻止帯域とそれ以外の帯域である透過帯域との境界を急峻にして、透過光量を増加するとともに透過帯域でのリップルを抑制できる。その際、高屈折率層と低屈折率層との光学膜厚が互いに異なる膜厚とされているので、両者の光学膜厚が同じ場合に対し膜厚比に応じて阻止帯域の幅や阻止帯域の中心波長を変更することができる。
また、光学膜厚比を変動させることによって、複数の波長帯域に阻止帯域を設定することができる。
本発明に係る光学フィルタは、前記光学フィルタであって、前記低屈折率層の屈折率が、前記基板の屈折率と略同一であることが好ましい。
この光学フィルタは、上記の構成を備えているので、基板と薄膜との境界における損失を抑制し、透過帯域における光の透過量をより良好にすることができる。
本発明に係る光学フィルタは、基板と、該基板上に形成された薄膜とから構成される光学フィルタであって、前記薄膜が、屈折率が相対的に低い低屈折率層と屈折率が相対的に高い高屈折率層とが前記基板側から交互に積層されて構成される第1の屈折率変動部と第2の屈折率変動部とを備え、該第1の屈折率変動部と該第2の屈折率変動部とが、連続して積層され、屈折率変動層部が、前記高屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次高く変化するとともに、前記低屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次低く変化する第1の積層部と、該第1の積層部の基板側に隣接し、前記高屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次低く変化するとともに、前記低屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次高く変化する第2の積層部とを備え、前記第1の屈折率変動部における前記高屈折率層の光学膜厚、前記第1の屈折率変動部における前記低屈折率層の光学膜厚、前記第2の屈折率変動部における前記高屈折率層の光学膜厚、及び前記第2の屈折率変動部における前記低屈折率層の光学膜厚のうち、少なくとも一つが他と異なる膜厚とされているとともに、前記第1の屈折率変動部における前記高屈折率層と前記低屈折率層との光学膜厚比、及び前記第2の屈折率変動部における前記高屈折率層と前記低屈折率層との光学膜厚比が、それぞれある一定値とされていることを特徴とする。
また、本発明に係る光学フィルタは、基板と、該基板上に形成された薄膜とから構成される光学フィルタであって、前記薄膜が、屈折率が相対的に低い低屈折率層と屈折率が相対的に高い高屈折率層とが前記基板側から交互に積層されて構成される第1の屈折率変動部と第2の屈折率変動部とを備え、該第1の屈折率変動部と該第2の屈折率変動部とが、連続して積層され、屈折率変動部が、前記高屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次高く変化する第1の積層部と、該第1の積層部の基板側に積層され、前記高屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次低く変化する第2の積層部と、前記第1の積層部と前記第2の積層部との間に積層され、前記高屈折率層の屈折率が第1の積層部を構成する高屈折率層のうち最も高い屈折率と略同一である第3の積層部とを備え、前記第1の屈折率変動部における前記高屈折率層の光学膜厚、前記第1の屈折率変動部における前記低屈折率層の光学膜厚、前記第2の屈折率変動部における前記高屈折率層の光学膜厚、及び前記第2の屈折率変動部における前記低屈折率層の光学膜厚のうち、少なくとも一つが他と異なる膜厚とされているとともに、前記第1の屈折率変動部における前記高屈折率層と前記低屈折率層との光学膜厚比、及び前記第2の屈折率変動部における前記高屈折率層と前記低屈折率層との光学膜厚比が、それぞれある一定値とされていることを特徴とする。
この光学フィルタは、上記の構成を備えているので、阻止帯域とそれ以外の帯域である透過帯域との境界を急峻にして、透過光量を増加するとともに透過帯域でのリップルをより効果的に抑制できる。また、第1の屈折率変動部における高屈折率層の光学膜厚、第1の屈折率変動部における低屈折率層の光学膜厚、第2の屈折率変動部における高屈折率層の光学膜厚、及び第2の屈折率変動部における低屈折率層の光学膜厚の膜厚比をそれぞれある一定値に設定することによって、阻止帯域を複数設定することができるとともに各阻止帯域の中心波長の位置設定することができる。
また、本発明の光学フィルタは、上記光学フィルタであって、前記低屈折率層の屈折率が、前記基板の屈折率と略同一であることが好ましい。
この光学フィルタは、上記の構成を備えているので、基板と薄膜との境界における損失を抑制し、透過帯域における光の透過量をより良好にすることができる。
また、本発明の光学フィルタは、上記光学フィルタであって、前記第1の屈折率変動部及び前記第2の屈折率変動部における前記高屈折率層の屈折率のうち最も高い屈折率が互いに異なることが好ましい。
また、本発明の光学フィルタは、上記光学フィルタであって、前記第1の屈折率変動部及び前記第2の屈折率変動部における前記高屈折率層の屈折率のうち最も高い屈折率が互いに異なるとともに、前記第1の屈折率変動部及び前記第2の屈折率変動部における前記低屈折率層の屈折率のうち最も低い屈折率が互いに異なることが好ましい。
この光学フィルタは、上記の構成を備えているので、阻止帯域の帯域幅を変えることができ、屈折率を変動させることによってさらに阻止帯域の幅を変えることができる。
本発明に係る光学機器は、上記本発明に係る光学フィルタのうち何れかに記載の光学フィルタを備えていることを特徴とする。
この光学機器は、本発明に係る光学フィルタを備えているので、透過させる波長と透過を阻止する波長とが近い場合でも、透過帯域と阻止帯域との間に急峻な境界を有するとともに、透過帯域の波長の光量を削減することなく効率良く透過させて、分光特性に優れるフィルタ性能を有することができる。また、阻止帯域の位置とその幅とを設定することができるとともに、1つの光学フィルタで複数の阻止帯域を設けることができ、簡単な構成の光学系を備えることができる。
以上説明した本発明においては以下の効果を奏する。
この光学フィルタによれば、光学フィルタの高屈折率層と低屈折率層との光学膜厚比を変えることによって、リップルを抑制した状態で阻止帯域の中心波長や帯域幅を所望の位置及び大きさに設定して、簡単な光学フィルタ構成で多数の透過帯域及び阻止帯域に対応することができる。
次に、本発明の第1の実施形態について、図1及び図2を参照して説明する。
本実施形態に係る図1に示す蛍光顕微鏡(光学機器)1は、励起フィルタ2と、ダイクロイックミラー3と、吸収フィルタ(光学フィルタ)5と、接眼レンズ6と、対物レンズ7とを備える。
励起フィルタ2は、光源8から発生した光のうち特定波長のみを選択的に励起光として透過させるように光源8の光路上に配設されている。
ダイクロイックミラー3は、半透過鏡であって、励起フィルタ2を透過した光の光路を載置された、例えば、生体細胞等の標本10上に照射するように変更するとともに、この照射によって標本10から発生した蛍光を観察側に透過するように設定されている。
接眼レンズ6及び対物レンズ7は、上記蛍光を観察できるように調整するものとして配設されている。
吸収フィルタ5は、ガラス製の基板11と、この基板11上に形成された薄膜12と、薄膜12上に設けられた入射側媒質11Aとから構成され、上記蛍光のみを選択的に透過させる。この入射側媒質11Aは、基板11と同じ屈折率を有する部材、例えば、ガラス板から構成されている。
薄膜12は、図2(a)に示すように、屈折率が相対的に低い低屈折率層13と屈折率が相対的に高い高屈折率層15とが基板11側から交互に積層されて構成される屈折率変動部16を備えている。
屈折率変動部16は、高屈折率層15の屈折率が基板11側に向かって漸次高く変化する第1の積層部17と、第1の積層部17の基板11側に積層され、高屈折率層15の屈折率が基板11側に向かって漸次低く変化する第2の積層部18と、第1の積層部17と第2の積層部18との間に積層され、高屈折率層15の屈折率が第1の積層部17を構成する高屈折率層15のうち最も高い屈折率と略同一である第3の積層部20とを備えている。
高屈折率層15の光学膜厚と低屈折率層13の光学膜厚とは、互いに異なる膜厚とされており、低屈折率層13の屈折率が基板11の屈折率と略同一とされている。
ここで、低屈折率層13は主に酸化シリコンで構成され、高屈折率層15は主に酸化ニオブで構成されている。
本実施形態では、基板11及び低屈折率層13の屈折率を1.5とし、高屈折率層15の屈折率を1.5から2.4の間で変化させている。
薄膜12は、基板11側から入射側媒質11Aに隣接する最終層までの積層総数が47層、設計波長が600nmとされ、高屈折率層15の光学膜厚が設計波長の0.25倍、低屈折率層13の光学膜厚が設計波長の0.5倍とされている。
屈折率変動部16の各層の屈折率分散はないものとして透過率をシミュレーションした結果を図2(b)に示す。
この吸収フィルタ5は、透過を阻止する中心波長が450nmで透過率0%における帯域幅が40nm程度とされる阻止帯域22A、中心波長が920nmで透過率0%における帯域幅が160nm程度とされる阻止帯域22B、及びそれ以外の波長を透過させる透過帯域23A、23Bを備えている。
次に、本実施形態に係る蛍光顕微鏡1による観察方法について説明する。
光源8から出射された光を励起フィルタ2を通過させて特定波長の励起光としてダイクロイックミラー3に投射させる。
上記励起光は、ダイクロイックミラー3によって光路を曲げられ、対物レンズ7で集光されて標本10に照射される。このとき、この照射によって標本10から蛍光が発生する。この蛍光は、対物レンズ7を介して平行光となってダイクロイックミラー3に到達し、これを透過して吸収フィルタ5に至る。
吸収フィルタ5に至った蛍光は、屈折率変動部16の第1の積層部17から入射して、第2の積層部18を透過して基板11側から再び外部へ射出される。
吸収フィルタ5には、蛍光以外の波長を有する励起光等も混入されて入射する。しかし、薄膜12が上述した屈折率変動部16を有する構成とされているので、吸収フィルタ5は、励起光等が属する波長帯域である阻止帯域22A、22Bにおける光を外部へ射出させるのを阻止しながら、蛍光が属する波長帯域である透過帯域23A、23Bにおける光を透過させる。
こうして、吸収フィルタ5から射出した蛍光は、接眼レンズ6を透過して集光されて観察側に至る。
この吸収フィルタ5によれば、例えば図2(b)に示すように、阻止帯域22A、22Bと透過帯域23A、23Bとの境界を急峻にして、透過帯域23A、23Bにおける透過光量を増加するとともにリップルを抑制できる。その際、屈折率変動部16の各層における屈折率を変えずに高屈折率層15と低屈折率層13との光学膜厚比を1:2とすることによって、光学膜厚が同じ値に対して阻止帯域22Aの透過率0%における帯域幅を130nm程度から40nm程度に縮めることができるとともに、中心波長を600nmよりも短波長側の450nmに移動することができ、また、新たに920nmを中心波長とする波長帯域に阻止帯域22Bを設定することができる。したがって、入射光のうち450nm及び920nm近傍の波長帯域の光の透過を阻止して、透過帯域23A、23Bにおける蛍光を少ない損失で観測することができ、蛍光測定における検出感度を格段に向上するとともにゲノム解析等における解析精度、検出精度及び観察時間を短縮することができる。
また、低屈折率層13の屈折率が基板11の屈折率と同一の値とされているので、基板11と薄膜12との境界における損失を抑制し、透過帯域23A、23Bにおける光の透過量をより良好にすることができる。
次に、本発明に係る第2の実施形態について、図3(a)を参照して説明する。なお、以下の説明において、上記実施形態において説明した構成要素には同一符号を付し、その説明は省略する。
第2の実施形態が第1の実施形態と異なる点は、第1の実施形態では、吸収フィルタ5の薄膜12の屈折率変動部16における低屈折率層13の屈折率が基板11と同一とされているが、第2の実施形態では、吸収フィルタ25の薄膜26の屈折率変動部27における第1の積層部28及び第2の積層部30における低屈折率層31の屈折率が、漸次変化して構成されているとした点である。
すなわち、薄膜26の屈折率変動部27は、高屈折率層32の屈折率が基板11側に向かって漸次高く変化するとともに、低屈折率層31の屈折率が基板11側に向かって漸次低く変化する第1の積層部28と、第1の積層部28の基板11側に隣接し、高屈折率層32の屈折率が基板11側に向かって漸次低く変化するとともに、低屈折率層31の屈折率が基板11側に向かって漸次高く変化する第2の積層部30とを備えている。
また、高屈折率層32の光学膜厚と低屈折率層31の光学膜厚とが異なる膜厚とされている。
本実施形態では、図3(a)に示すように、基板11の屈折率を1.8とし、低屈折率層31の屈折率を1.80未満から1.4の間で変化させ、高屈折率層32の屈折率を1.82から2.2の間で変化させている。
薄膜26は、積層総数が45層、設計波長が800nmとされ、高屈折率層32の光学膜厚が設計波長の0.25倍、低屈折率層31の光学膜厚が設計波長の0.125倍とされている。
薄膜26各層の屈折率分散はないものとして透過率をシミュレーションした結果を図3(b)に示す。
この吸収フィルタ25は、中心波長が610nmで透過率0%における帯域幅が60nm程度とされる阻止帯域33A及びそれ以外の波長を透過させる透過帯域35A、35Bを備えている。
この本実施形態に係る吸収フィルタ25によれば、例えば図3(b)に示すように、第1の実施形態と同様に蛍光の透過帯域におけるリップルを小さくして、十分な光量を安定的に得ることができる。その際、高屈折率層32と低屈折率層31との光学膜厚が2:1とされているので、両者の光学膜厚が同じ場合の阻止帯域33Bの透過率0%における帯域幅である150nm程度から60nm程度に縮めることができるとともに、阻止帯域33Aの中心波長を800nmよりも短波長側の610nmに移動することができる。
なお、図4(a)に示すように、高屈折率層36の光学膜厚が設計波長の0.125倍とされ、低屈折率層37の光学膜厚が設計波長の0.25倍とされて、光学膜厚比が上記と逆の1:2とされても、図4(b)に示すように、上述と同様の中心波長及び帯域幅を備える阻止帯域33Aを形成させることができ、上述と同様の作用・効果を得ることができる。
また、薄膜の積層総数が100層、設計波長が1200nmとされ、図5(a)に示すように、高屈折率層40の光学膜厚が設計波長の0.025倍とされ、低屈折率層41の光学膜厚が設計波長の0.5倍とされて光学膜厚比が1:20とされた吸収フィルタ42は、図5(b)に示すように、透過率0%における帯域幅が80nm程度から10nm程度に縮められ、中心波長が610nmから420nmに移動された阻止帯域43Aを備えることができる。同時に、新たに630nmを中心波長とする阻止帯域43Bを設定することができる。
さらに、図6(a)に示すように、高屈折率層45の光学膜厚が設計波長の0.025倍とされ、低屈折率層46の光学膜厚が設計波長の1.0倍とされて光学膜厚比が1:40とされた吸収フィルタ47によれば、図6(b)に示すように、阻止帯域48Aの透過率0%における帯域幅を30nm程度から5nm程度に縮めることができるとともに、阻止帯域48Aの中心波長を410nmに移動することができる。同時に、新たに490nmを中心波長とする阻止帯域48Bと、615nmを中心波長とする阻止帯域48Cと、820nmを中心波長とする阻止帯域48Dとを形成することができる。
これらの場合も、上述と同様の作用・効果を得ることができる。
したがって、高屈折率層と低屈折率層との膜厚比を変えることによって阻止帯域を移動することができ、また、阻止帯域の帯域幅を設定することができる。その際、複数の波長帯域に阻止帯域を設定することができる。
次に、本発明に係る第3の実施形態について、図7(a)を参照して説明する。なお、以下の説明において、上記実施形態において説明した構成要素には同一符号を付し、その説明は省略する。
第3の実施形態が上記の実施形態と異なる点は、第3の実施形態に係る吸収フィルタ50の薄膜51は、第1の屈折率変動部52と第2の屈折率変動部53とを備え、第1の屈折率変動部52と第2の屈折率変動部53とが連続して積層されているとした点である。
すなわち、第1の屈折率変動部52は、高屈折率層55Aの屈折率が基板11側に向かって漸次高く変化するとともに、低屈折率層55Bの屈折率が基板11側に向かって漸次低く変化する第1の積層部56と、第1の積層部56の基板11側に隣接し、高屈折率層57Aの屈折率が基板11側に向かって漸次低く変化するとともに、低屈折率層57Bの屈折率が基板11側に向かって漸次高く変化する第2の積層部58とを備えている。
第2の屈折率変動部53は、第1の屈折率変動部52の基板11側に積層され高屈折率層60Aの屈折率が基板11側に向かって漸次高く変化するとともに、低屈折率層60Bの屈折率が基板11側に向かって漸次低く変化する第1の積層部61と、第1の積層部61の基板11側に積層され、高屈折率層62Aの屈折率が基板11側に向かって漸次低く変化するとともに、低屈折率層62Bの屈折率が基板11側に向かって漸次高く変化する第2の積層部63とを備えている。
また、第1の屈折率変動部52における高屈折率層55A、57Aの光学膜厚、第1の屈折率変動部52における低屈折率層55B、57Bの光学膜厚、第2の屈折率変動部53における高屈折率層60A、62Aの光学膜厚、及び第2の屈折率変動部53における低屈折率層60B、62Bの光学膜厚のうち、少なくとも一つの屈折率変動部が他と異なる膜厚とされている。
本実施形態では、図7(a)に示すように、基板11の屈折率を1.9とし、高屈折率層55A、57A、60A、62Aの屈折率を1.9以上から2.2の間で変化させ、低屈折率層55B、57B、60B、62Bの屈折率を1.9未満から1.6の間で変化させている。
第1の屈折率変動部52及び第2の屈折率変動部53とも、それぞれ積層総数が80層ずつの合計160層とされ、設計波長が1500nmとされている。また、第1の屈折率変動部52における高屈折率層55A、57A及び低屈折率層55B、57Bの光学膜厚がそれぞれ設計波長の0.25倍とされ、第2の屈折率変動部53における高屈折率層60A、62A及び低屈折率層60B、62Bの光学膜厚がそれぞれ設計波長の0.5倍とされている。
薄膜51の各層の屈折率分散はないものとして透過率をシミュレーションした結果を図7(b)に示す。
この吸収フィルタ50は、中心波長が500nmで透過率0%における帯域幅が20nm程度とされる阻止帯域65A、中心波長が430nmで透過率0%における帯域幅が10nm程度とされる阻止帯域65B、中心波長が600nmで透過率0%における帯域幅が10nm程度とされる阻止帯域65C、及びそれ以外の波長を透過させる透過帯域66A、66B、66C、66Dを備えている。
この本実施形態に係る吸収フィルタ50によれば、阻止帯域65A、65B、65Cとそれ以外の帯域である透過帯域66A、66B、66C、66Dとの境界を急峻にして、透過光量を増加するとともに透過帯域でのリップルをより効果的に抑制できる。また、1つの吸収フィルタ50で3つの阻止帯域65A、65B、65Cを設定することができる。
次に、本発明に係る第4の実施形態について、図8(a)を参照して説明する。なお、以下の説明において、上記実施形態において説明した構成要素には同一符号を付し、その説明は省略する。
第4の実施形態が第3の実施形態と異なる点は、第4の実施形態に係る吸収フィルタ66の薄膜67は、第1の屈折率変動部68及び第2の屈折率変動部70における高屈折率層71A、72A、73A、74Aの屈折率のうち最も高い屈折率が互いに異なるとともに、第1の屈折率変動部68及び第2の屈折率変動部70における低屈折率層71B、72B、73B、74Bの屈折率のうち最も低い屈折率が互いに異なるものとした点である。
本実施形態では、図8(a)に示すように、基板11の屈折率を1.9とし、第1の屈折率変動部68における高屈折率層71A、72Aの屈折率を1.9以上から2.1の間で変化させ、低屈折率層71B、72Bの屈折率を1.9未満から1.7の間で変化させている。同時に、第2の屈折率変動部70における高屈折率層73A、74Aの屈折率を1.9以上から2.2の間で変化させ、低屈折率層73B、74Bの屈折率を1.9未満から1.6の間で変化させている。
薄膜67の各層の屈折率分散はないものとして透過率をシミュレーションした結果を図8(b)に示す。
この吸収フィルタ66も、第3の実施形態に係る吸収フィルタ50と同様に、中心波長が500nmとされる阻止帯域76A、中心波長が430nmとされる阻止帯域76B、中心波長が600nmとされる阻止帯域76C、及びそれ以外の波長を透過させる透過帯域77A、77B、77C、77Dを備えている。ただし、阻止帯域76Aの透過率0%における帯域幅は5nm程度とされ、第3の実施形態に係る吸収フィルタ50の阻止帯域65Aに比べて帯域幅が狭くされている。
この本実施形態に係る吸収フィルタ66によれば、第3の実施形態に係る吸収フィルタ50と同様の作用・効果を得ることができるとともに、屈折率を変動させることによって阻止帯域の幅を変えることができる。
なお、図9(a)に示すように、第2の屈折率変動部78における低屈折率層80B、81Bの光学膜厚が設計波長の0.5倍から0.25倍と変更された吸収フィルタ82は、図9(b)に示すように、阻止帯域83Bの中心波長を430nmから450nmに移動することができるとともに、阻止帯域83Cの中心波長を600nmから570nmに移動することができる。
また、図10(a)に示すように、第2の屈折率変動部85における低屈折率層86B、87Bの光学膜厚が設計波長の0.05倍とされた吸収フィルタ88は、図10(b)に示すように、阻止帯域90Bの中心波長を430nmから420nmに移動することができるとともに、阻止帯域90Cの中心波長を570nmから550nmに移動することができる。この際、新たに中心波長が830nmとされ透過率0%における帯域幅が10nm程度とされた阻止帯域90Dを形成することができる。
これらの吸収フィルタ82、88によれば、上記実施形態と同様の作用・効果を得ることができ、膜厚比を変えることによって、阻止帯域の位置を設定することができる。
次に、本発明に係る第5の実施形態について、図11(a)を参照して説明する。なお、以下の説明において、上記実施形態において説明した構成要素には同一符号を付し、その説明は省略する。
第5の実施形態が第4の実施形態と異なる点は、第5の実施形態に係る吸収フィルタ91の薄膜92は、低屈折率層の屈折率が基板の屈折率と略同一であるものとした点である。
すなわち、本実施形態に係る吸収フィルタ91は、第1の屈折率変動部93と第2の屈折率変動部95とが連続して積層されている。
第1の屈折率変動部93は、第1の積層部96と第2の積層部97とこれらの間に積層された第3の積層部98とを備えている。この第3の積層部98の高屈折率層100の屈折率は、屈折率が基板11側に向かって漸次高く変化する第1の積層部96の高屈折率層101及び屈折率が基板11側に向かって漸次低く変化する第2の積層部97の高屈折率層102のうち最も高い屈折率と略同一とされている。
第2の屈折率変動部95は、第1の積層部103と第2の積層部105とこれらの間に積層された第3の積層部106とを備えている。この第3の積層部106の高屈折率層107の屈折率は、屈折率が基板11側に向かって漸次高く変化する第1の積層部103の高屈折率層108及び屈折率が基板11側に向かって漸次低く変化する第2の積層部105の高屈折率層110のうち最も高い屈折率と略同一とされている。
また、第1の屈折率変動部93の低屈折率層111と第2の屈折率変動部95の低屈折率層112との屈折率は、基板11の屈折率と略同一とされている。
本実施形態では、図11(a)に示すように、基板11の屈折率及び低屈折率層111、112の屈折率を1.5とし、高屈折率層101、102の屈折率を1.55から2.2の間で変化させ、高屈折率層100の屈折率を2.2としている。また、高屈折率層108、110の屈折率を1.55から2.4の間で変化させ、高屈折率層107の屈折率を2.4としている。
また、第1の屈折率変動部93及び第2の屈折率変動部95の積層総数が97層とされ、設計波長が600nmとされている。そして、第1の屈折率変動部93における高屈折率層100、101、102及び低屈折率層111の光学膜厚がそれぞれ設計波長の0.25倍とされ、第2の屈折率変動部95における高屈折率層107、108、110の光学膜厚がそれぞれ設計波長の0.25倍とされ、低屈折率層112の光学膜厚が設計波長の0.5倍とされている。
薄膜92の各層の屈折率分散はないものとして透過率をシミュレーションした結果を図11(b)に示す。
この吸収フィルタ91は、中心波長が600nmで透過率0%における帯域幅が120nm程度とされる阻止帯域113A、中心波長が450nmで透過率0%における帯域幅が40nm程度とされる阻止帯域113B、及びそれ以外の波長を透過させる透過帯域115A、115B、115Cを備えている。
この吸収フィルタ91によれば、上記実施形態と同様の作用・効果を得ることができ、膜厚比を変えることによって、阻止帯域の位置を任意の位置に設定することができるとともに、屈折率を変えることによって、阻止帯域の幅を調整することができる。
なお、本発明の技術範囲は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態における高屈折率層及び低屈折率層の変化率は、直線或いは曲線であるが、変化率はどのような値でも構わない。
本発明に係る第1実施形態の蛍光顕微鏡の概要を示す図である。 本発明に係る第1実施形態における吸収フィルタの膜構成及び分光特性を示すグラフである。 本発明に係る第2実施形態における吸収フィルタの膜構成及び分光特性を示すグラフである。 本発明に係る第2実施形態の他の例における吸収フィルタの膜構成及び分光特性を示すグラフである。 本発明に係る第2実施形態の他の例における吸収フィルタの膜構成及び分光特性を示すグラフである。 本発明に係る第2実施形態の他の例における吸収フィルタの膜構成及び分光特性を示すグラフである。 本発明に係る第3実施形態における吸収フィルタの膜構成及び分光特性を示すグラフである。 本発明に係る第4実施形態における吸収フィルタの膜構成及び分光特性を示すグラフである。 本発明に係る第4実施形態の他の例における吸収フィルタの膜構成及び分光特性を示すグラフである。 本発明に係る第4実施形態の他の例における吸収フィルタの膜構成及び分光特性を示すグラフである。 本発明に係る第5実施形態における吸収フィルタの膜構成及び分光特性を示すグラフである。
符号の説明
1 蛍光顕微鏡(光学機器)
5、25、42、47、50、66、82、88、91 吸収フィルタ(光学フィルタ)
11 基板
12、26、51、67、92 薄膜
13、31、37、41、46、55B、60B、62B、71B、72B、73B、74B、80B、81B、86B、87B、111、112 低屈折率層
15、32、36、40、45、55A、60A、62A、71A、72A、73A、74A、100、101、102、107、108、110 高屈折率層
16、27 屈折率変動部
17、28、56、61、96、103 第1の積層部
18、30、58、63、97、105 第2の積層部
20、98、106 第3の積層部
52、68、93 第1の屈折率変動部
53、70、78、85、95 第2の屈折率変動部


Claims (9)

  1. 基板と、該基板上に形成された薄膜とから構成される光学フィルタであって、
    前記薄膜が、屈折率が相対的に低い低屈折率層と屈折率が相対的に高い高屈折率層とが前記基板側から交互に積層されて構成される屈折率変動部を備え、
    該屈折率変動部が、前記高屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次高く変化する第1の積層部と、
    該第1の積層部の基板側に積層され、前記高屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次低く変化する第2の積層部と、
    前記第1の積層部と前記第2の積層部との間に積層され、前記高屈折率層の屈折率が第1の積層部を構成する高屈折率層のうち最も高い屈折率と略同一である第3の積層部とを備え、
    前記高屈折率層の光学膜厚と前記低屈折率層の光学膜厚とが互いに異なる膜厚とされているとともに、前記高屈折率層と前記低屈折率層との光学膜厚比がある一定値とされていることを特徴とする光学フィルタ。
  2. 前記低屈折率層の屈折率が、前記基板の屈折率と略同一であることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルタ。
  3. 基板と、該基板上に形成された薄膜とから構成される光学フィルタであって、
    前記薄膜が、屈折率が相対的に低い低屈折率層と屈折率が相対的に高い高屈折率層とが前記基板側から交互に積層されて構成される屈折率変動部を備え、
    該屈折率変動部が、前記高屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次高く変化するとともに、前記低屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次低く変化する第1の積層部と、
    該第1の積層部の基板側に隣接し、前記高屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次低く変化するとともに、前記低屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次高く変化する第2の積層部とを備え、
    前記高屈折率層の光学膜厚と前記低屈折率層の光学膜厚とが異なる膜厚とされているとともに、前記高屈折率層と前記低屈折率層との光学膜厚比がある一定値とされていることを特徴とする光学フィルタ。
  4. 基板と、該基板上に形成された薄膜とから構成される光学フィルタであって、
    前記薄膜が、屈折率が相対的に低い低屈折率層と屈折率が相対的に高い高屈折率層とが前記基板側から交互に積層されて構成される第1の屈折率変動部と第2の屈折率変動部とを備え、
    該第1の屈折率変動部と該第2の屈折率変動部とが、連続して積層され、
    各屈折率変動部が、前記高屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次高く変化する第1の積層部と、
    該第1の積層部の基板側に積層され、前記高屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次低く変化する第2の積層部と、
    前記第1の積層部と前記第2の積層部との間に積層され、前記高屈折率層の屈折率が第1の積層部を構成する高屈折率層のうち最も高い屈折率と略同一である第3の積層部とを備え、
    前記第1の屈折率変動部における前記高屈折率層の光学膜厚、前記第1の屈折率変動部における前記低屈折率層の光学膜厚、前記第2の屈折率変動部における前記高屈折率層の光学膜厚、及び前記第2の屈折率変動部における前記低屈折率層の光学膜厚のうち、少なくとも一つが他と異なる膜厚とされているとともに、前記第1の屈折率変動部における前記高屈折率層と前記低屈折率層との光学膜厚比、及び前記第2の屈折率変動部における前記高屈折率層と前記低屈折率層との光学膜厚比が、それぞれある一定値とされていることを特徴とする光学フィルタ。
  5. 前記低屈折率層の屈折率が、前記基板の屈折率と略同一であることを特徴とする請求項4に記載の光学フィルタ。
  6. 前記第1の屈折率変動部及び前記第2の屈折率変動部における前記高屈折率層の屈折率のうち最も高い屈折率が互いに異なることを特徴とする請求項4又は5に記載の光学フィルタ。
  7. 基板と、該基板上に形成された薄膜とから構成される光学フィルタであって、
    前記薄膜が、屈折率が相対的に低い低屈折率層と屈折率が相対的に高い高屈折率層とが前記基板側から交互に積層されて構成される第1の屈折率変動部と第2の屈折率変動部とを備え、
    該第1の屈折率変動部と該第2の屈折率変動部とが、連続して積層され、
    各屈折率変動層部が、前記高屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次高く変化するとともに、前記低屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次低く変化する第1の積層部と、
    該第1の積層部の基板側に隣接し、前記高屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次低く変化するとともに、前記低屈折率層の屈折率が前記基板側に向かって漸次高く変化する第2の積層部とを備え、
    前記第1の屈折率変動部における前記高屈折率層の光学膜厚、前記第1の屈折率変動部における前記低屈折率層の光学膜厚、前記第2の屈折率変動部における前記高屈折率層の光学膜厚、及び前記第2の屈折率変動部における前記低屈折率層の光学膜厚のうち、少なくとも一つが他と異なる膜厚とされているとともに、前記第1の屈折率変動部における前記高屈折率層と前記低屈折率層との光学膜厚比、及び前記第2の屈折率変動部における前記高屈折率層と前記低屈折率層との光学膜厚比が、それぞれある一定値とされていることを特徴とする光学フィルタ。
  8. 前記第1の屈折率変動部及び前記第2の屈折率変動部における前記高屈折率層の屈折率のうち最も高い屈折率が互いに異なるとともに、前記第1の屈折率変動部及び前記第2の屈折率変動部における前記低屈折率層の屈折率のうち最も低い屈折率が互いに異なることを特徴とする請求項7に記載の光学フィルタ。
  9. 請求項1から8の何れか一つに記載の光学フィルタを備えていることを特徴とする光学機器。
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