JP4343576B2 - 有機発光素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、陽極及び陰極からなる一対の電極間に挟持された発光層と電子注入層を少なくとも有する有機発光素子に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1は一般的な有機発光素子の積層構造を示す模式図である。図中、1は基板、2は陽極、3は正孔輸送層、4は発光層、5は電子輸送層、6は電子注入層、7は陰極をそれぞれ表している。このような有機発光素子の電子注入効率を向上させるために、電子注入層6に、ドナー(電子供与性)ドーパントとして機能する金属を有する有機層が設けられているものもある(例えば、特許文献1参照)。また同じ目的で、電子注入層6に、金属酸化物あるいは金属塩をドーパントとして有する有機層が設けられているものもある(例えば、特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−270171号(第2頁、第9−13行、第1図)
【特許文献2】
特開平10−270172号(第2頁、第2−7行、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上に述べた従来の有機発光素子では、電子注入効率を向上させるために、電子注入層に仕事関数が小さい金属や、それら金属を含む金属酸化物、金属塩を前記ドーパントとして用いることが望ましい。
【0005】
しかし仕事関数が小さい金属は一般的に反応性が高く、大気中での取り扱いが困難である。また、そのような金属を含む金属酸化物や金属塩にも潮解性が高いものや、大気中で分解しやすいものが多く、取り扱いが困難なものが多い。仕事関数が小さい金属を含む金属酸化物や金属塩の中には一部大気中での取り扱いが可能なものもあるが、安定性が高い場合には、沸点、もしくは分解温度が高く、抵抗加熱等の一般的な手法により蒸着して電子注入層のドーパントとして有機層中に導入することが難しい場合がある。
【0006】
以上のように、これら化合物のドーパントとしての大気中での取り扱いや、蒸着の難しさが、有機発光素子の製造において歩留まり低下や製造コストの増大の原因となっていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
よって前記課題の解決のため、本発明は、大気中での取り扱いが容易で、抵抗加熱等の一般的な手法により成膜することが可能なドーパントを有する有機発光素子を提供する。
【0008】
よって本発明は、
陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間にある発光層と、前記発光層と前記陰極の間にある電子注入層とを有する有機発光素子において、前記陰極と電気的に実質接している前記電子注入層が少なくとも有機化合物とストロンチウム化合物又はバリウム化合物とから構成され、前記ストロンチウム化合物又は前記バリウム化合物がSr(ClO 、Sr(OH) 、Sr(NO 、Ba(ClO 、Ba(OH) 、Ba(NO の中から少なくとも1つ選択されることを特徴とする有機発光素子を提供する。また、陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間にある発光層と、前記発光層と前記陰極の間にある電子注入層とを有する有機発光素子において、前記陰極と電気的に実質接している前記電子注入層が少なくとも有機化合物とストロンチウム化合物又はバリウム化合物とから構成され、前記ストロンチウム化合物又は前記バリウム化合物がSr(SH) 、SrHPO 、SrC 、SrH 、Sr(BrO 、Sr(IO 、BaHPO 、BaC 、BaH 、Ba(BrO 、Ba(IO の中から少なくとも1つ選択されることを特徴とする有機発光素子を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、
(1)陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間にある発光層と、前記発光層と前記陰極の間にある電子注入層とを有する有機発光素子において、前記陰極と電気的に実質接している前記電子注入層が少なくとも有機化合物とストロンチウム化合物又はバリウム化合物とから構成され、前記ストロンチウム化合物又は前記バリウム化合物がSr(ClO 、Sr(OH) 、Sr(NO 、Ba(ClO 、Ba(OH) 、Ba(NO の中から少なくとも1つ選択されることを特徴とする有機発光素子である。
【0010】
また
(2)前記電子注入層が20nm以上であることを特徴とする(1)に記載の有機発光素子も好ましい。
【0011】
また本発明は
(3)陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間にある発光層と、前記発光層と前記陰極の間にある電子注入層とを有する有機発光素子において、前記陰極と電気的に実質接している前記電子注入層が少なくとも有機化合物とストロンチウム化合物又はバリウム化合物とから構成され、前記ストロンチウム化合物又は前記バリウム化合物がSr(SH) 、SrHPO 、SrC 、SrH 、Sr(BrO 、Sr(IO 、BaHPO 、BaC 、BaH 、Ba(BrO 、Ba(IO の中から少なくとも1つ選択されることを特徴とする有機発光素子である。
【0012】
また
(4)前記電子注入層が20nm以上であることを特徴とする(3)に記載の有機発光素子も好ましい。
【0018】
以下さらに詳述する。
【0019】
本発明は上述したように陽極及び陰極からなる一対の電極間に挟持された発光層と電子注入層を少なくとも有する有機発光素子において、陰極電極と電気的に実質接している前記電子注入層が少なくとも有機化合物と金属化合物とから構成され、前記金属化合物がストロンチウム化合物、バリウム化合物の中から少なくとも1つ選択されることを特徴とする有機発光素子である。
【0020】
本発明ではストロンチウム化合物もしくはバリウム化合物をドーパントとして用いる事により、従来問題であった製造においての歩留まり低下やコストの増大を招く事なく、電子注入効率が高い素子を提供する事が出来る。
【0021】
本発明者は、陰極に接する電子注入層中にドープする材料として、ストロンチウム化合物もしくはバリウム化合物が、大気中で簡便に取り扱うことができ、抵抗加熱等の一般的な手法により成膜することが可能で、かつ有機発光素子の電子注入効率を向上させる作用を有する事を見出した。
【0022】
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。本発明は、電子注入層(図1中の6)を備えた有機発光素子に関するものであり、有機発光素子の電子注入効率を向上させるために、電子注入層6に、ドナー(電子供与性)ドーパントとして機能する金属を有する有機層が設けられているものである。
【0023】
電子注入効率を向上させるには仕事関数の低い金属、もしくはその化合物をドーパントとして用いる事が好ましく、仕事関数が低い金属としてはアルカリ金属、アルカリ土類金属、ランタノイドが挙げられる。その中でもアルカリ金属は仕事関数が低いものが多く、ドーパントとして用いると電子注入効率の向上が見込まれる。しかしながら仕事関数が低いアルカリ金属、特にセシウムやルビジウムは、空気中の水分と激しく反応し、大気中での取り扱いが困難である。また、セシウム化合物もしくはルビジウム化合物は潮解性が高く、有機発光素子の製造工程では水分を排除する事が素子寿命の向上にとって必要であるため、ドーパントとして用いるには注意を要する。
【0024】
セシウム、ルビジウムよりも仕事関数の大きいアルカリ金属としては、カリウム、ナトリウム、リチウムがあり、その化合物には大気中での取り扱いが容易なものも存在するが、仕事関数が比較的大きくなってしまうため、電子注入効率の向上はさほど見込めない。また、ランタノイド元素に関しては、仕事関数が低いものも存在し、電子注入効率の向上が見込めるが、アルカリ金属やアルカリ土類金属に比べて高価な原料が多い問題がある。
【0025】
これらの事から、本発明者らはアルカリ土類金属、その中でもカルシウム、マグネシウム、ベリリウムよりも仕事関数が低いストロンチウム、バリウムに着目し、その化合物が、金属単体よりも大気中で簡便に取り扱うことができ、抵抗加熱等の一般的な手法により成膜することが可能で、かつ有機化合物と同時に蒸着して電子注入層とした場合に有機発光素子の電子注入効率を向上させる作用を有する事を見出し、本発明に至った。
【0026】
本発明で用いられるストロンチウム化合物、バリウム化合物としては塩類や有機金属化合物が用いられるが、ハロゲン化物、具体的にはSrF、SrCl、SrBr、SrI、BaF、BaCl、BaBr、BaI、またはこれらの水和物が最も好ましい。ハロゲン化物は、加熱した場合に分解することがなく安定であり、抵抗加熱の際に加える電流も比較的少なくて済む。
【0027】
次に好ましいのが、Sr(CIO、Sr(OH)、Sr(NO、Ba(CIO、Ba(OH)、Ba(NO、またはこれらの水和物である。これらの塩類は1000℃以下に融点を持つものであり、気化する温度も低いため好ましい。Ba(ClOなど、いくつかの化合物で爆発性を持つものは好ましくない。
【0028】
次に好ましいのはSr(SH)、SrHPO、SrC、SrH、Sr(BrO、Sr(IO、BaHPO、BaC、BaH、Ba(BrO、Ba(IO、またはこれらの水和物である。これらの塩類等は1000℃以下に分解温度を持つものであり、加熱した際に分解する事があるが、分解で生成するストロンチウム化合物、バリウム化合物も電子注入効率の向上に寄与するため好ましい。
【0029】
次に好ましいのは、β−ジケトン錯体、カルボン酸塩、アルコキシドである。これらの有機金属化合物は、沸点もしくは分解点が低く好ましい。β−ジケトン錯体は、具体的には、アセチルアセトネート、エチルアセトアセトネートやそれらのフッ素置換体などが挙げられる。カルボン酸塩は具体的には、蟻酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、シュウ酸塩、安息香酸塩、アクリル酸塩等が挙げられる。アルコキシドはメトキシド、エトキシド、プロポキシド、イソプロポキシド、メトキシエトキシド等が挙げられる。
【0030】
これら、β−ジケトン錯体、カルボン酸塩、アルコキシドの具体例は好ましい例ではあるが、特に構造を限定するものではない。また、ストロンチウム、バリウムの有機金属化合物であるが、アルキルストロンチウム、アルキルバリウムは大気中での取り扱いが困難で好ましくない。次に好ましいのはSrO、SrS、SrSO、Sr(PO、SrB、BaO、BaS、BaSO、Ba(PO、BaBである。これらの塩類は、沸点もしくは分解温度が高いが、非常に安定性が高いため、製造においての歩留まり向上を達成する上で好ましい。
【0031】
本発明は、有機化合物と金属化合物を同時に含有する電子注入層を有する発光素子であり、有機化合物としては、公知の材料、例えばアルミキノリノール錯体やフェナントロリン化合物等を用いることが出来る。この電子注入層は、従来の金属化合物だけで用いられるような20nm以下で構成された電子注入層ではなく、20nm以上の膜厚で用いられる事が電子注入の安定性の面から好ましい。
【0032】
以下、本発明の実施例について説明するが、実施例に用いたストロンチウム化合物、バリウム化合物は、これに限定されるものではない。
【0033】
(参考例1)
以下、本参考例として、SrFをドーパントとして用いた素子の構造と作製手順、測定した素子特性を示す。図2は参考例1および比較例1に記載した有機発光素子の積層構造を示す模式図である。図中、10は基板、11は陽極、12は正孔輸送層、13は発光層、14は電子注入層、15は陰極をそれぞれ表している。次に参考例1の有機発光素子作製手順を示す。
【0034】
透明基板10上に酸化錫インジウム(ITO)をスパッタ法にて120nmの膜厚で成膜し、陽極11とした。その後陽極11をアセトン、イソプロピルアルコール(IPA)で順次超音波洗浄して乾燥し、さらにUVオゾン洗浄した。
【0035】
続いて真空蒸着装置(アルバック機工株式会社製)に洗浄済みの基板と材料を取り付け、1×10−6Torrまで排気した後、陽極11上にN,N’−α−ジナフチルベンジジン(α−NPD)を35nmの膜厚となるように成膜して正孔輸送層12を形成し、さらにその上にトリス[8−ヒドロキシキノリナート]アルミニウム(Alq3)を15nmの膜厚となるように成膜して発光層13を形成した。次に、前記発光層13の上に、Alq3とSrFを体積比9:1の割合で混合されるように各々の蒸着速度を調節して35nmの厚さに成膜し、電子注入層14とした。最後に、前記電子注入層14の上に陰極15としてアルミニウムを150nm蒸着した。
【0036】
上記作製手順により得られた有機発光素子に直流電圧を印加し、発光特性を調べた。その結果この素子は、輝度500cd/mを得るのに必要な電圧と電流密度がそれぞれ3.2Vと10mA/cmであり、その時の電力効率は4.9lm/Wであった。
【0037】
(比較例1)
参考例1と同様な条件にて、電子注入層14のドーパントとしてSrFの代わりにMgFを用いたことを除いては参考例1と同様の方法で素子を作製した。得られた素子に直流電圧を印加して発光特性を調べた。
【0038】
その結果この素子は、輝度500cd/mを得るのに必要な電圧と電流密度がそれぞれ4.5Vと17mA/cmであり、その時の電力効率は2.0lm/Wであった。
【0039】
(参考例2)
本参考例は、陽極に、反射電極として機能するクロム(Cr)、陰極に、透明な発光取り出し電極として機能するインジウム錫酸化物(ITO)を用いた発光素子、すなわちトップエミッション型素子への適用例を示す。
【0040】
図3は参考例2および比較例2に記載した有機発光素子の積層構造を示す模式図である。図中、20は陽極側の基板であり、21は陽極であり、反射電極であるクロム(Cr)を示し、22は正孔輸送層、23は発光層、24は電子輸送層、25は電子注入層、26は発光取り出し用の透明電極であるITOを示している。
【0041】
基板20上にクロム(Cr)をスパッタ法にて200nmの膜厚で成膜し、陽極電極21を得た。その後、該基板にUV/オゾン洗浄を施した。続いて、参考例1と同様な条件にて、陽極電極21であるクロム(Cr)の上にまず正孔輸送層22としてα―NPDを50nmの膜厚で成膜し、その上に発光層23として、下記化学式1:
【0042】
【化1】
Figure 0004343576
で表されるクマリン6(1.0wt%)とAlq3の共蒸着膜を30nmの膜厚で成膜した。次に、電子輸送層24として、化学式2:
【0043】
【化2】
Figure 0004343576
で表される、フェナントロリン化合物を10nm成膜した。そして、電子注入層25として、化学式2で表されるフェナントロリン化合物とBaClを膜厚比9:1の割合で混合されるよう、各々の蒸着速度を調整して40nmの厚さに成膜した。続いて、電子注入層25まで成膜した基板を、別のスパッタ装置(大阪真空製)へ移動させ、前記電子注入層25上にインジウム錫酸化物(ITO)をスパッタ法にて150nm成膜し、透明な発光取り出し陰極電極26を得た。
【0044】
このようにして、基板20上に、陽極電極21、正孔輸送層22、発光層23、電子輸送層24、電子注入層25、および陰極電極26を設け、発光素子を得た。本参考例において、電子注入層24は、ホールブロッキング層としての機能も兼ね備えている。
【0045】
上記作製手順により得られた有機発光素子に直流電圧を印加し、発光特性を調べた。その結果この素子は、輝度500cd/mを得るのに必要な電圧と電流密度がそれぞれ4.8Vと25mA/cmであり、その時の電力効率は1.3lm/Wであった。
【0046】
(実施例1、2、参考例3−6)
参考例2と同様な条件にて、電子注入層25のドーパントとしてBaCl の代わりにそれぞれSr(NO)2、Ba(BrO、ストロンチウムアセチルアセトネート、酢酸バリウム、ストロンチウムメトキシエトキシド、BaSOを用いたことを除いては参考例2と同様の方法で素子を作製した。得られた素子に直流電圧を印加して発光特性を調べた。その結果を[表1]に示す。なお、[表1]において、実施例1と2はそれぞれ参考例1と2、実施例3と4はそれぞれ実施例1と2、実施例5から8はそれぞれ参考例3から6である。
【0047】
以上のように、本発明のストロンチウム化合物もしくはバリウム化合物を含有する電子注入層は、トップエミッション型素子へも好適に用いることができる。
【0048】
(比較例2)
参考例2と同様な条件にて、電子注入層25にドーパントを混合せず、化学式2で表されるフェナントロリン化合物のみで成膜することを除いては参考例2と同様の方法で素子を作製した。得られた素子に直流電圧を印加して発光特性を調べた。
【0049】
その結果この素子は、輝度500cd/mを得るのに必要な電圧と電流密度がそれぞれ15Vと23mA/cmであり、その時の電力効率は0.45lm/Wであった。
【0050】
上記本発明の実施例、参考例および比較例の結果を[表1]にまとめた。本発明の有機発光素子で使用するドーパントは大気中での取り扱いが容易だった。また本発明の有機発光素子は、光取り出し電極が陽極である素子構成と陰極である素子構成の両方の構成において高効率であり、本発明で使用されるストロンチウム化合物もしくはバリウム化合物が発光素子の電子注入効率を向上させることが示された。
【0051】
ただし実施例で用いたバリウム化合物は大気中で化学的に安定であるが、毒性が報告されている物質なので取り扱いに注意を要する。
【0052】
【表1】
Figure 0004343576
【0053】
なお、本発明の有機発光素子は真空蒸着法以外の、例えばインクジェット法やスピンコート法などの成膜方法によって作製することも可能である。また、本発明の有機発光素子で使用されるストロンチウム化合物もしくはバリウム化合物は他のドーパントと組み合わせて使用することも可能であり、組み合わせて使用されるドーパントは本発明で使用される他のストロンチウム化合物もしくはバリウム化合物でもよく、本発明で使用されるストロンチウム化合物もしくはバリウム化合物ではなくてもよい。
【0054】
【発明の効果】
本発明の大気中での取り扱いが容易なドーパントを有する有機発光素子により、有機発光素子の製造における歩留まり低下や製造コスト増大を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な発光素子の積層構造例を示す模式図である。
【図2】本発明および比較例の発光素子の積層構造例を示す模式図である。
【図3】本発明および比較例の発光素子の積層構造例を示す模式図である。
【符号の説明】
1 基板
2 陽極
3 正孔輸送層
4 発光層
5 電子輸送層
6 電子注入層
7 陰極
10 透明基板
11 陽極透明電極(ITO)
12 正孔輸送層
13 発光層
14 有機化合物層
15 陰極(アルミニウム)
20 基板
21 陽極(クロム)
22 正孔輸送層
23 発光層
24 電子輸送層
25 電子注入層
26 陰極透明電極(ITO)

Claims (4)

  1. 陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間にある発光層と、前記発光層と前記陰極の間にある電子注入層とを有する有機発光素子において、前記陰極と電気的に実質接している前記電子注入層が少なくとも有機化合物とストロンチウム化合物又はバリウム化合物とから構成され、前記ストロンチウム化合物又は前記バリウム化合物がSr(ClO 、Sr(OH) 、Sr(NO 、Ba(ClO 、Ba(OH) 、Ba(NO の中から少なくとも1つ選択されることを特徴とする有機発光素子。
  2. 前記電子注入層が20nm以上であることを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子
  3. 陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間にある発光層と、前記発光層と前記陰極の間にある電子注入層とを有する有機発光素子において、前記陰極と電気的に実質接している前記電子注入層が少なくとも有機化合物とストロンチウム化合物又はバリウム化合物とから構成され、前記ストロンチウム化合物又は前記バリウム化合物がSr(SH) 、SrHPO 、SrC 、SrH 、Sr(BrO 、Sr(IO 、BaHPO 、BaC 、BaH 、Ba(BrO 、Ba(IO の中から少なくとも1つ選択されることを特徴とする有機発光素子。
  4. 前記電子注入層が20nm以上であることを特徴とする請求項3に記載の有機発光素子
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