JP4343129B2 - 羽口レンガ - Google Patents

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Description

本発明は、各種取鍋やタンディッシュ等の金属溶湯を収容する容器に設けられ、例えば不活性ガス等を金属溶湯に吹き込むガス吹込用耐火物を保持するための羽口レンガに関するものである。
従来から金属溶湯に対する処理として、取鍋の底壁にポーラスプラグを設け、そのポーラスプラグにより金属溶湯にガスを吹き込む(バブリング)操作が行われている。このポーラスプラグは、取鍋の底壁に埋設された羽口レンガの保持孔に嵌合されて保持されている。さらに、取鍋の底壁には金属溶湯を排出するノズルが、底壁に埋設された羽口レンガの保持孔に嵌合されて保持されている。これらの羽口レンガは、その内端面が高温の金属溶湯に接しており、しかもポーラスプラグからのガス吹き込みやノズルからの金属溶湯の排出に起因する金属溶湯の熱衝撃、物理摩耗、化学侵食等の影響を受けやすい。そのため、ポーラスプラグやノズルを装着する羽口レンガの使用条件は過酷である。そこで、羽口レンガの材質として、アルミナ−シリカ系の耐火物、ハイアルミナ系の耐火物、アルミナ−クロム系の耐火物が従来より使用されている。
また、従来の羽口レンガは、図8に示すような形状を有している。すなわち、取鍋の底壁31はレンガ又はキャスタブルレンガよりなる内層32と、バック材としての外層33とから構成されている。その底壁31には円柱状の嵌合孔34が穿設され、その嵌合孔34には羽口レンガ35が嵌合されている。羽口レンガ35の内周部には円錐台状の保持孔36が形成され、その保持孔36にはポーラスプラグ37が保持されるようになっている(例えば、特許文献1を参照)。従って、羽口レンガ35は外周部が円柱状、内周部が円錐台状に形成されている。
さらに、羽口レンガとして、外周部及び内周部とも円錐台状に形成され、その肉厚が一定の形状を有するものも知られている(例えば、特許文献2を参照)。
特開平11−12638号公報(第2頁及び図1) 特開平11−256222号公報(第2頁及び図1)
ところが、特許文献1に記載の羽口レンガ35においては、その外周面が取鍋の底壁の内層32の延びる方向と直交している。このため、1500℃以上の高温の金属溶湯による熱で底壁31の内層32が熱膨張して羽口レンガ35の外周面を押圧し、その応力が外周面にそのまま加わることになる。さらに、底壁31の外層33は温度上昇しにくく、ほとんど熱膨張しないことから、内層32の熱膨張によって内層32と外層33との間に段差が生じやすい。従って、その段差により羽口レンガ35の外周面が応力を受けやすい。その結果、羽口レンガ35は特に底壁31の内層32と外層33との境界部において亀裂(クラック)が発生しやすい。
また、特許文献2に記載の羽口レンガにおいては、その外周面が傾斜しているため、底壁の内層から羽口レンガに加えられる応力は若干緩和されるが、肉厚が内端部から外端部まで一定であり、羽口レンガの強度が均一であることから、繰り返しの使用によって亀裂が発生しやすいという問題があった。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、繰り返し使用したとき、亀裂の発生を抑制することができる羽口レンガを提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の羽口レンガは、金属溶湯を貯留する容器の底壁に設けられた嵌合孔に嵌合されるとともに、金属溶湯にガスを吹き込むポーラスプラグ又は金属溶湯を排出するためのノズルが内包される保持孔を有し、外周部が金属溶湯に面する内端側より外端側が拡がるように錘台状に形成され、かつ内端部の肉厚に対する外端部の肉厚の比が1.2〜1.7となるように、内端部の肉厚より外端部の肉厚が厚くなるように設定されていることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明の羽口レンガは、請求項1に記載の発明において、前記外周部は円錐台状又は角錐台状に形成されていることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明の羽口レンガは、請求項1又は請求項2に記載の発明において、底壁は内層と外層とから構成されるとともに、前記外周部は、前記底壁の内層側に位置する第1傾斜面と前記底壁の外層側に位置する第2傾斜面とから構成され、前記第2傾斜面の傾斜角度が前記第1傾斜面の傾斜角度より小さくなるように形成されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、次のような効果を発揮することができる。
請求項1に記載の発明の羽口レンガにおいては、外周部が金属溶湯に面する内端側より外端側が拡がるように錘台状に形成され、底壁の内層から羽口レンガに加えられる応力はその一部が外周部の傾斜に沿って逃げ、緩和される。しかも、羽口レンガはその内端部の肉厚より外端部の肉厚が厚くなるように設定されているため、外端部ほど強度が高められており、底壁の内層から羽口レンガに加えられる応力に対する耐力が向上している。従って、操業を繰り返し、羽口レンガを繰り返し使用したとき、亀裂の発生を抑制することができる。
さらに、内端部の肉厚に対する外端部の肉厚の比が1.2〜1.7に設定され、肉厚比に基づく作用を有効に発揮させることができる
請求項に記載の発明の羽口レンガでは、外周部は円錐台状又は角錐台状に形成されている。従って、請求項1に係る発明の効果に加え、羽口レンガをプレス成形法や型成形法によって容易に製造することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図4に示すように、金属溶湯11を収容するための容器としての取鍋12は、耐火レンガにより略有底円筒状に形成されている。その周壁13は鉄皮14に内張りされた耐火壁により構成され、その耐火壁はアルミナ−カーボン系又はマグネシア−カーボン系のレンガで形成されている。また、底壁15も鉄皮に内張りされた耐火壁により構成され、その耐火壁はアルミナ−カーボン系レンガで形成されている。底壁15の耐火壁より内側には、レンガ又はキャスタブルレンガよりなる内層16と、バック材としてのハイアルミナレンガよりなる外層17とが設けられている。
取鍋12内には金属溶湯11が収容され、その表面にはスラグ18が浮遊している。取鍋12の上端開口部には蓋体19が被せられている。その蓋体19の中心部には3つの挿通孔20が透設され、各挿通孔20には黒鉛電極21が挿通されてそれらの先端がスラグ18に接触している。そして、黒鉛電極21で生ずるアークにより金属溶湯11の温度を1400〜1600℃の所定温度に温度調整を行い、スラグ18により金属溶湯11に対して二次精錬を実行するようになっている。
図3及び図4に示すように、取鍋12の底壁15(図4の底壁15の左部)の内層16及び外層17には円錐台状に形成された第1嵌合孔22が穿設され、その第1嵌合孔22には羽口レンガ23が嵌合されている。羽口レンガ23の内周部には円錐台状の第1保持孔24が形成され、その第1保持孔24には円錐台状をなす多孔質のポーラスプラグ25が保持されている。ポーラスプラグ25の底面中心部にはアルゴンガス等の不活性ガスを取鍋12内に供給するためのガス供給路26が接続されている。尚、ポーラスプラグ25の外周面には鉄皮が被覆形成されている。そして、前記二次精錬の際に、ガス供給路26からポーラスプラグ25を介して不活性ガスを金属溶湯11に供給し、バブリング処理を行うようになっている。
一方、取鍋12の底壁15(図4の底壁15の右部)の内層16及び外層17には円錐台状に形成された第2嵌合孔27が穿設され、その第2嵌合孔27には羽口レンガ23が嵌合されている。羽口レンガ23の内周部には円錐台状の第2保持孔28が形成され、その第2保持孔28には図示しないノズルが保持される。そのノズルからは取鍋12内の金属溶湯11が成形に必要な量だけ排出されるようになっている。
図1(a)及び(b)並びに図2(a)及び(b)に示すように、ポーラスプラグ25用及びノズル用の羽口レンガ23はともにその外周部が円錐台状に形成されるとともに、内周部には円錐台状の第1保持孔24又は第2保持孔28が形成されている。従って、ポーラスプラグ25用の羽口レンガ23の外周面は第1傾斜面23a、内周面は斜状面24aとなり、ノズル用の羽口レンガ23の外周面は第1傾斜面23a、内周面は斜状面28aとなっている。ノズル用の羽口レンガ23の第1傾斜面23a及び斜状面28aの傾斜角度は、ポーラスプラグ25用の羽口レンガ23の第1傾斜面23a及び斜状面24aの傾斜角度よりそれぞれ小さく設定されている。また、羽口レンガ23の第1傾斜面23aの傾斜角度は、斜状面24aの傾斜角度より小さくなっている。
羽口レンガ23の第1傾斜面23aにより、図3の矢印に示すように取鍋12の底壁15の内層16から羽口レンガ23に加えられる応力を斜め上方向に沿って逃がすように構成されている。さらに、この羽口レンガ23の内端部(上端部)の肉厚xより外端部(下端部)の肉厚yが厚くなるように設定されている。これにより、羽口レンガ23の外端部ほど強度が高められており、底壁15の内層16から羽口レンガ23に加えられる応力に対する耐力が高められている。
そのような観点から、羽口レンガ23の内端部の肉厚xに対する外端部の肉厚yの比(y/x)は1.2〜1.7であることが好ましい。この肉厚比が1.2未満の場合には、羽口レンガ23の肉厚が均一に近くなって強度が十分に確保できず、羽口レンガ23に亀裂が入るおそれがある。一方、肉厚比が1.7を越える場合には、その比が大きくなり過ぎて底壁15の内層16の端部が弱くなり、前記内層16に亀裂が入るおそれがある。
さて、鋼鉄を用いて精錬を行う場合には、取鍋12内に鋼鉄を収容して加熱溶融して金属溶湯11を形成するとともに、ガス供給路26から不活性ガスをポーラスプラグ25を介して金属溶湯11に供給し、バブリング処理を行う。さらに、スラグ18に接触する黒鉛電極21によりアークを発生させて金属溶湯11の温度を1400〜1600℃の所定温度に温度調整を行い、スラグ18により金属溶湯11に対して二次精錬を行う。その際にも、ポーラスプラグ25のガス供給路26から不活性ガスを金属溶湯11に供給し、バブリング処理を行う。その後、ノズルから金属溶湯11の必要量を取り出す。このような操作を繰り返して行う。
この場合、ポーラスプラグ25用及びノズル用の羽口レンガ23は、いずれも外周部が傾斜しており、底壁15の内層16から羽口レンガ23に加えられる応力の一部がその外周部で斜め上方向へ逃げる(分力となる)ことにより、羽口レンガ23に水平方向に加えられる応力が緩和(分散)される。その上、金属溶湯11に面する内端部の肉厚xより外端部の肉厚yが厚くなるように形成されている。従って、羽口レンガ23は外端側ほど強度が高く、底壁15の内層16から羽口レンガ23に加えられる応力に耐え得ることができる。その結果、羽口レンガ23に亀裂が入る事態が抑えられ、羽口レンガ23は初期の状態が保持される。
以上の第1実施形態により発揮される効果について以下にまとめて記載する。
・ 第1実施形態の羽口レンガ23においては、外周部が金属溶湯11に面する内端側より外端側が拡がるように円錘台状に形成され、底壁15の内層16から羽口レンガ23に加えられる応力は外周部の傾斜により緩和される。しかも、羽口レンガ23はその内端部の肉厚xより外端部の肉厚yが厚くなるように設定されているため、外端部ほど強度が高められており、底壁15の内層16から羽口レンガ23に加えられる応力に対する耐力が向上している。従って、操業を繰り返し、羽口レンガ23を繰り返し使用したとき、亀裂の発生を抑制することができる。
・ また、羽口レンガ23の内端部の肉厚xに対する外端部の肉厚yの比を1.2〜1.7に設定することにより、肉厚比に基づく強度向上の効果を有効に発揮させることができる。
・ さらに、羽口レンガ23の外周部を円錐台状又は角錐台状に形成することにより、羽口レンガ23をプレス成形法や型成形法によって容易に製造することができる。
(第2実施形態)
図5(a)及び(b)に示すように、この第2実施形態では、第1実施形態において、羽口レンガ23の下部外周部が円筒部29となっており、その他は第1実施形態と同じである。この場合、羽口レンガ23の外端部の肉厚yは、第1実施形態の場合に比べて薄くなっている。すなわち、羽口レンガ23の下部外周部は図5(a)の二点鎖線で囲まれた部分だけ第1実施形態の羽口レンガ23の下部外周部より小さくなる。その結果、第2実施形態の羽口レンガ23では第1実施形態の羽口レンガ23に比べて下部の強度が若干低下するが、外端部の肉厚yが内端部の肉厚xよりも大きいため、目的とする強度は維持され、羽口レンガ23の亀裂発生を抑制することができる。
(第3実施形態)
図6(a)及び(b)に示すように、この第3実施形態では、第1実施形態において、羽口レンガ23の外周部が四角錘台30となっており、その他は第1実施形態と同じである。この場合、羽口レンガ23の外側面である第1傾斜面23aの傾斜角度が内周面の斜状面24aの傾斜角度より小さくなるように設定されていることから、第1実施形態と同様に底壁15の内層16から羽口レンガ23に加えられる応力は緩和される。しかも、羽口レンガ23の四隅部分が、第1実施形態の場合に比べて厚くなっているため、その部分で強度を高めることができる。従って、羽口レンガ23の亀裂発生を十分に抑制することができる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態をさらに具体的に説明する。
(実施例1及び比較例1、2)
内部に300トンの金属溶湯11を収容可能な取鍋12の底壁15に設けられた第1嵌合孔22及び第2嵌合孔27に、前記図1(a)及び(b)に示すポーラスプラグ25用の羽口レンガ23並びに図2(a)及び(b)に示すノズル用の羽口レンガ23を嵌合させた。取鍋12の底壁15の内層16は、キャスタブル耐火物で形成した。尚、底壁15の外層17はハイアルミナレンガで形成した。また、ポーラスプラグ25用の羽口レンガ23とノズル用の羽口レンガ23の高さを300mmとした。
ポーラスプラグ25用の羽口レンガ23の内端部の肉厚x1、外端部の肉厚y1及びそれらの比(y1/x1)を表1に示した。また、ノズル用の羽口レンガ23の内端部の肉厚x2、外端部の肉厚y2及びそれらの比(y2/x2)を表2に示した。比較例1では、比(y1/x1)及び比(y2/x2)を0.9とし、比較例2では1.0とした。
この取鍋12を用いて鋼材の精錬を行った。すなわち、ポーラスプラグ25からのアルゴンバブリングを25分間、ノズルからの注湯時間を45分間とし、75回の操業後のポーラスプラグ25用の羽口レンガ23及びノズル用の羽口レンガ23の残寸(残存高さ)を測定するとともに、羽口レンガ23の亀裂の状態を目視により判断し、次の基準で評価した。
◎:亀裂が全く見られなかった。○:亀裂が若干見られたが、問題はなかった。△:亀裂が相当数見られた。×:亀裂が多数見られた。
以上の結果を表1及び表2に示した。
Figure 0004343129
Figure 0004343129
表1及び表2に示すように、実施例1においては、ポーラスプラグ25用の羽口レンガ23及びノズル用の羽口レンガ23とも、前記比(y1/x1)又は比(y2/x2)が1.2〜1.7の範囲で亀裂がなく、最も良好な結果であった。また、それらの比が2でも、亀裂はほとんどなく、問題はなかった。一方、比較例1では羽口レンガに多数の亀裂が明らかに見られ、比較例2でも羽口レンガに相当数の亀裂が認められた。さらに、残寸も実施例1では比較例1及び比較例2に比べて十分に確保された。
(実施例2及び比較例3、4)
内部に150トンの金属溶湯11を収容可能な取鍋12の底壁15に設けられた第1嵌合孔22及び第2嵌合孔27に、前記図5(a)及び(b)に示すポーラスプラグ25用の羽口レンガ23並びに図6(a)及び(b)に示すノズル用の羽口レンガ23を嵌合させた。取鍋12の底壁15の内層16は、ハイアルミナレンガで形成した。尚、底壁15の外層17は種類の異なるハイアルミナレンガで形成した。また、ポーラスプラグ25用の羽口レンガ23とノズル用の羽口レンガ23の高さを300mmとした。ポーラスプラグ25用の羽口レンガ23の内端部の肉厚x3、外端部の肉厚y3及びそれらの比(y3/x3)を表1に示した。また、ノズル用の羽口レンガ23の内端部の肉厚x4、外端部の肉厚y4及びそれらの比(y4/x4)を表2に示した。比較例3では、比(y1/x1)及び比(y2/x2)を0.9とし、比較例4では1.0とした。
この取鍋12を用いて鋼材の精錬を行った。すなわち、ポーラスプラグ25からのアルゴンバブリングを15分間、ノズル受けからの注湯時間を25分間とし、50回の操業後のポーラスプラグ25用の羽口レンガ23及びノズル用の羽口レンガ23の残寸を測定するとともに、羽口レンガ23の亀裂の状態を実施例1と同様にして目視により判断した。それらの結果を表3及び表4に示した。
Figure 0004343129
Figure 0004343129
表3及び表4に示すように、実施例2においては、ポーラスプラグ25用の羽口レンガ23及びノズル用の羽口レンガ23とも、前記比(y3/x3)又は比(y4/x4)が1.2〜1.7の範囲で亀裂がなく、最も良好な結果であった。また、それらの比が2でも、亀裂はほとんどなく、問題はなかった。これに対し、比較例3では羽口レンガに多数の亀裂が明らかに見られ、比較例4では羽口レンガに相当数の亀裂が認められた。さらに、残寸も実施例2では比較例3及び比較例4に比べて同等又はそれ以上に確保された。
尚、前記実施形態を次のように変更して具体化することも可能である。
・ 図7に示すように、羽口レンガ23の下部の外周部を上部外周の第1傾斜面23aより傾斜角度が小さい第2傾斜面23bとすることもできる。この第2傾斜面23bの上部は内層16に達しており、図7の矢印に示すように内層16から羽口レンガ23に加えられる応力をより容易に斜め上方へ逃がすことができる。従って、この羽口レンガ23では底壁15の内層16からの応力が一層緩和される。
・ 各実施形態において、羽口レンガ23の外周部の第1傾斜面23aを、断面が若干凹状又は凸状に湾曲するように形成することも可能である。
・ 羽口レンガ23の外周部を五角錐台以上の多角錐台状に形成することもできる。
・ 金属溶湯を貯留する容器としては、実施形態における鋼鉄用の取鍋以外の各種取鍋、タンディッシュ、その他の金属溶湯用の容器等が挙げられる。
・ 各実施形態では溶湯として鋼鉄の溶湯を用いたが、それ以外にアルミニウム等の非鉄金属の溶湯を用いることもできる。
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 外周部の傾斜面の傾斜角度が内周部の斜状面の傾斜角度より小さくなるように設定されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の羽口レンガ。このように構成した場合、羽口レンガを繰り返し使用したとき、亀裂の発生を抑制することができる。
・ 少なくとも底壁の内層に対向する外周面が傾斜面であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の羽口レンガ。このように構成した場合、底壁の内層からの応力を緩和でき、羽口レンガを繰り返し使用したとき、亀裂の発生を抑制することができる。
(a)は本発明を具体化した第1実施形態におけるポーラスプラグ用の羽口レンガを示す断面図、(b)はその羽口レンガを示す平面図。 (a)はノズル用の羽口レンガを示す断面図、(b)はその羽口レンガを示す平面図。 羽口レンガが取鍋の底壁に取り付けられた状態を示す断面図。 金属溶湯が収容された取鍋を示す概略の断面図。 (a)は第2実施形態におけるポーラスプラグ用の羽口レンガを示す断面図、(b)はその羽口レンガを示す平面図。 (a)は第3実施形態におけるポーラスプラグ用の羽口レンガを示す断面図、(b)はその羽口レンガを示す平面図。 羽口レンガの別例を示す断面図。 従来例を示し、羽口レンガが取鍋の底壁に取り付けられた状態を示す断面図。
符号の説明
11…金属溶湯、12…容器としての取鍋、15…底壁、22…嵌合孔としての第1嵌合孔、23…羽口レンガ、24…保持孔としての第1保持孔、25…ポーラスプラグ、27…嵌合孔としての第2嵌合孔、28…保持孔としての第2保持孔、x、x1、x2、x3、x4…内端部の肉厚、y、y1、y2、y3、y4…外端部の肉厚。

Claims (3)

  1. 金属溶湯を貯留する容器の底壁に設けられた嵌合孔に嵌合されるとともに、金属溶湯にガスを吹き込むポーラスプラグ又は金属溶湯を排出するためのノズルが内包される保持孔を有し、外周部が金属溶湯に面する内端側より外端側が拡がるように錘台状に形成され、かつ内端部の肉厚に対する外端部の肉厚の比が1.2〜1.7となるように、内端部の肉厚より外端部の肉厚が厚くなるように設定されていることを特徴とする羽口レンガ。
  2. 前記外周部は円錐台状又は角錐台状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の羽口レンガ。
  3. 前記底壁は内層と外層とから構成されるとともに、前記外周部は、前記底壁の内層側に位置する第1傾斜面と前記底壁の外層側に位置する第2傾斜面とから構成され、前記第2傾斜面の傾斜角度が前記第1傾斜面の傾斜角度より小さくなるように形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の羽口レンガ。
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