JP4341432B2 - 研磨装置および研磨加工方法 - Google Patents

研磨装置および研磨加工方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4341432B2
JP4341432B2 JP2004064248A JP2004064248A JP4341432B2 JP 4341432 B2 JP4341432 B2 JP 4341432B2 JP 2004064248 A JP2004064248 A JP 2004064248A JP 2004064248 A JP2004064248 A JP 2004064248A JP 4341432 B2 JP4341432 B2 JP 4341432B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing
injection nozzle
gas
polishing liquid
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004064248A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005246588A (ja
Inventor
英文 加藤
敏正 高橋
聡志 高橋
聡 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP2004064248A priority Critical patent/JP4341432B2/ja
Publication of JP2005246588A publication Critical patent/JP2005246588A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4341432B2 publication Critical patent/JP4341432B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Description

本発明は、研磨対象物の表面に噴射ノズルから流体を噴射することによって表面の研磨加工を実施する研磨装置および研磨加工方法に関するものである。
従来、研磨材と水などの液体とを混合した研磨液を噴射ノズルから噴射させて、研磨対象物の表面を研磨する、という方法が知られている。この場合、研磨材が直接噴射ノズルの圧送路の中を通ってくるので、噴射ノズルの先端に研磨材が付着して目詰まりを起こすという問題がある。さらに、研磨材が高速で噴射ノズルの細い圧送路を通過することになるので、圧送路自体の摩耗の原因になる。圧送路が摩耗すると、この圧送路の径が変わることになり、このような状況で研磨を実施すると、研磨液の流量変化に伴う研磨速度の変化により、研磨対象物の表面にむらができる原因になる。
一方、被加工物のバリ取りを行う装置として特許文献1に記載の液中表面加工装置が公開されている。ここでは、この装置は、タンク内の研磨剤混入液中に被加工物が載置され、この被加工物の加工対象表面へ向けてノズル装置から加工流体が高圧噴射されるようになっており、この加工流体として各種液体及び気体が利用可能である旨記載されている。但し、この特許文献1では、加工流体として気体を用いた実施形態は記載されていないものである。
特開2002−113663号公報
しかしながら、この特許文献1に記載のものは、バリ取りを行う装置であるため、高精度の表面研磨が要求される光学素子等の研磨に適用するのは難しいものである。
そこで、本発明者らは、図10に示すように、研磨材と水などの液体からなる研磨液3で満たした研磨液槽11内に研磨対象物4を浸して噴射ノズル21から気体2を噴射する研磨装置20を特許出願している(但し、現時点では未公開)。この噴射ノズル21から気体2を噴射することにより、この気体2に巻き込まれた研磨液3によって研磨対象物4の表面研磨を行うものである。
このように気体2を噴射ノズル21から噴射することにより、上述のような、研磨材噴射に伴う圧送路21dの目詰まりや圧送路21dの摩耗等の問題を回避できる。また、上述のように、噴射ノズル21から水を噴射させるものではないので、研磨液3の濃度を一定に保つことができる。従って、研磨速度が一定になり、研磨対象物4の研磨表面のむらを防止できる。
図11は、圧縮性の気体2が研磨液3中に噴射されたときの概念図を示している。すなわち、噴射ノズル21から気体2が噴射されると、液中において気体7(気泡)が浮力により液体表面に向けて上昇する。上昇する際には、力学的に安定な経路(最短経路)を通り、気体7は噴射ノズル21の外壁21gに沿って上昇する。
この際には、噴射ノズル21の内壁21f及び外壁21gに研磨液3が付着する可能性があり、噴射ノズル21の内壁21fに液滴5が付着すると、圧縮された気体2の流速分布に乱れが生じてしまうと共に、噴射ノズル21の外壁21gに液滴6が付着すると、この液滴6が気泡7の上昇の妨げになり、研磨液3の巻き込みが不安定になる。
このように、噴射ノズル1の内壁21f及び外壁21gに液滴5,6が付着することにより、圧縮された気体2に巻き込まれる研磨液3の流速分布に乱れが生じて、研磨液3の流動状態も乱れることになる。その結果、研磨対象物4の研磨加工量にばらつきが発生し、高精度な研磨加工が困難になるという問題があることに、発明者は見出したのである。
そこで、本発明は上記の問題を鑑みて、噴射ノズルから気体を噴出する際に、研磨液の流動状態を安定させることにより、安定した研磨液を研磨対象物に衝突させて、高精度な研磨加工が可能な研磨装置および研磨加工方法を提供することを課題としている。
請求項1に記載の発明は、研磨液槽内の研磨液に研磨対象物を浸し、前記研磨液に噴射ノズルの先端が浸漬された状態で当該噴射ノズルから前記研磨対象物の表面に気体を噴射することによって前記表面の研磨加工を行う研磨装置であって、前記噴射ノズル全体は、撥水性の材質で形成された研磨装置としたことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、研磨液槽内の研磨液に研磨対象物を浸し、前記研磨液に噴射ノズルの先端が浸漬された状態で当該噴射ノズルから前記研磨対象物の表面に気体を噴射することによって前記表面の研磨加工を行う研磨装置であって、前記噴射ノズルの外壁側又は内壁側は撥水性の材質で形成された研磨装置としたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2の構成に加えて、前記撥水性の材質はフッ素樹脂であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、研磨液槽内の研磨液に研磨対象物を浸し、前記研磨液に噴射ノズルの先端が浸漬された状態で当該噴射ノズルから前記研磨対象物の表面に気体を噴射することによって前記表面の研磨加工を行う研磨装置であって、前記噴射ノズルの外壁又は内壁に、撥水性の材質をコートした研磨装置としたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の構成に加えて、前記噴射ノズルの基材の材質はステンレス鋼、前記撥水性の材質はフッ素樹脂であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の構成に加えて、前記噴射ノズルをその中心軸を中心として回転駆動させる駆動装置を設けたことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載の研磨装置を用いて前記研磨対象物の研磨加工を行う研磨加工方法としたことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、研磨液槽内の研磨液に研磨対象物を浸し、前記研磨液に噴射ノズルの先端が浸漬された状態で当該噴射ノズルから前記研磨対象物の表面に気体を噴射することによって前記表面の研磨加工を行う研磨装置であって、前記噴射ノズル全体は、撥水性の材質で形成されたので、気体が通過する噴射ノズルに液滴が付着し難い。従って、付着物による外乱の発生を極力低減し、研磨液の流動状態を安定させることにより、安定した研磨液を研磨対象物に衝突させて、高精度な研磨加工が可能な研磨装置を提供できる。
請求項2に記載の発明によれば、研磨液槽内の研磨液に研磨対象物を浸し、前記研磨液に噴射ノズルの先端が浸漬された状態で当該噴射ノズルから前記研磨対象物の表面に気体を噴射することによって前記表面の研磨加工を行う研磨装置であって、前記噴射ノズルの外壁側又は内壁側は撥水性の材質で形成されたので、気体が通過する噴射ノズルの外壁側又は内壁側に液滴が付着し難い。従って、研磨液の流動状態を安定させることにより、安定した研磨液を研磨対象物に衝突させて、高精度な研磨加工が可能な研磨装置を提供できる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1又は2の効果に加えて、前記撥水性の材質はフッ素樹脂であるので、撥水性の高い材質として、より液滴が付着し難い。
請求項4に記載の発明によれば、研磨液槽内の研磨液に研磨対象物を浸し、前記研磨液に噴射ノズルの先端が浸漬された状態で当該噴射ノズルから前記研磨対象物の表面に気体を噴射することによって前記表面の研磨加工を行う研磨装置であって、前記噴射ノズルの外壁又は内壁に、撥水性の材質をコートしたので、気体が通過する噴射ノズルの外壁側又は内壁側に液滴が付着し難い。従って、研磨液の流動状態を安定させることにより、安定した研磨液を研磨対象物に衝突させて、高精度な研磨加工が可能な研磨装置を提供できる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の効果に加えて、前記噴射ノズルの基材の材質はステンレス鋼、前記撥水性の材質はフッ素樹脂であるので、より液滴が付着し難い。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の効果に加えて、前記噴射ノズルをその中心軸を中心として回転駆動させる駆動装置を設けたので、前記噴射ノズルを該噴射ノズルの中心軸を中心として回転させることにより、気体及び研磨液の平均化により、従来の回転させない噴射ノズルに比べてより安定した研磨液を研磨対象物に衝突させて、高精度な研磨加工が可能な研磨装置を提供できる。さらに、気体が通過する噴射ノズルに液滴が付着していても、その外乱の影響を回転によって平均化して極力低減させ、気体及び気体に巻き込まれた研磨液の流動状態を安定させることができる。従って、安定した研磨液を研磨対象物に衝突させて、高精度な研磨加工が可能な研磨装置を提供できる。
請求項7に記載の発明によれば、請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載の研磨装置を用いて前記研磨対象物の研磨加工を行うので、安定した研磨液を研磨対象物に衝突させて、高精度な研磨加工が可能な研磨加工方法を提供できる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
[発明の実施の形態1]
以下、本発明の実施の形態1について、図1乃至図3を用いて説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る研磨装置10の概略図である。
まず構成を説明すると、研磨装置10は、研磨液3に研磨対象物4を浸すための研磨液槽11と、この研磨対象物4に対して気体2を噴射させるための噴射ノズル1とを備えている。
この噴射ノズル1は、棒状を呈し、内部に気体2が圧送される圧送路1dが形成され、下端部1e側が先細り形状に形成されている。そして、噴射ノズル1に図示省略のコンプレッサから気体2が圧送されて、噴射ノズル1の先端から噴射されるように構成されている。この噴射ノズル1は、全体が撥水性の材質で形成されており、内壁面1f及び外壁面1gが撥水性を有している。
撥水性の材質としては、フッ素樹脂、有機シリコン化合物等を用いることができる。
かかる研磨装置10にあっては、噴射ノズル1の中から圧縮された気体2が研磨液3の中に噴射されることにより、気体2が研磨液3を巻き込み、研磨対象物4に研磨液3を衝突させることにより研磨対象物4が研磨加工される。
気体2は、図2中矢印で示すように、噴射ノズル1の圧送路1d内を通り外部に噴射された後、気泡7となって、外壁面1gに沿って上昇する。
この際には、内壁面1f及び外壁面1gが撥水性を有しているため、気体2が通過する噴射ノズル1の外壁面1gや内壁面1fに液滴が付着し難い。このように液滴の付着を防ぐことにより、付着物(液滴)による気体2の流れに対する外乱の発生を極力低減でき、気体2と、この気体2に巻き込まれた研磨液3との流動状態を安定させることができる。従って、安定した流動状態の研磨液3を研磨対象物4に衝突させることにより、高精度な研磨加工が可能となる。
なお、図1及び図2において、噴射ノズル1は、先細りになった形状を例にとって示したが、先端まで一定の幅の形状の噴射ノズル1でも同様の効果が得られる。
図3は、本発明の実施の形態1に係る噴射ノズル1の場合と、前述の撥水性を有さない噴射ノズル21の場合との研磨対象物4の研磨加工深さのプロファイル図である。本発明の噴射ノズル1を用いたプロファイル図を実線で表示し、撥水性を有さない噴射ノズル21を用いたプロファイル図で破線で表示した。また、横軸は研磨加工位置を、縦軸は各研磨加工位置での研磨加工深さを表わしている。具体的には、研磨加工領域の中心付近の研磨加工面上の1点を基準点として、横軸の研磨加工位置は、基準点から測った水平距離(mm単位)で示してあり、縦軸の研磨加工深さは、基準点から測った各加工位置での研磨加工面高さ(μm単位)で示してある。噴射ノズル1の圧送路1dの直径は、いずれの場合も5mmである。また、噴射ノズル1の構成(材質)が異なること以外の、他の研磨加工条件等は、両者とも全て同一としてある。
この図3によれば、発明の実施の形態1では、研磨加工深さは、研磨対象物4の測定範囲±40mmの範囲で、およそ+0.01μm、−0.005μm程度の微小なばらつきであることがわかる。一方、撥水性を有さないものの場合には、研磨対象物4の測定範囲±40mmの範囲で、およそ+0.045μm、−0.028μmの範囲の大きなばらつきが発生していることがわかる。従って、本発明のように噴射ノズル1全体を撥水性の材質で形成することにより、研磨加工のばらつきを約5分の1に低減でき、高精度な研磨加工を実施できる。
[発明の実施の形態2]
以下、本発明の実施の形態2について、図4を用いて説明する。
図4は、本発明の実施の形態2に係る研磨装置10の概略図である。
本発明の実施の形態2は、噴射ノズル1の構成が本発明の実施の形態1の構成と相違している。すなわち、この噴射ノズル1は、外壁側を構成する外筒1aと内壁側を構成する内筒1bとから構成されている。この外筒1aは、撥水性の材質、例えばフッ素樹脂で形成されており、内筒1bは、撥水性をそれ程有していない、例えばステンレス鋼で形成されている。
このように、噴射ノズル1の外壁側に撥水性の材質を用いることにより、圧縮性の気体2が通過する際の噴射ノズル1の外壁側に液滴が付着し難い。この液滴の付着を防ぐことにより、付着物による外乱の発生を極力低減し、気体2及び気体2に巻き込まれた研磨液3の流動状態を安定させることができる。従って、安定した研磨液3を研磨対象物4に衝突させて、高精度な研磨加工が可能な研磨装置10を提供できる。
他の構成及び作用は、本発明の実施の形態1と同様であるので、同一の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
なお、本発明の実施の形態2の変形例として、噴射ノズル1の外壁側を撥水性をそれ程有していない材質、内壁側を撥水性の材質とした構成にしても良い。この場合、噴射ノズル1の内壁側に撥水性の材質を用いることにより、圧縮性の気体2が通過する噴射ノズル1の内壁側に液滴が付着し難い。この液滴の付着を防ぐことにより、付着物による外乱の発生を極力低減し、気体2及び気体2に巻き込まれた研磨液3の流動状態を安定させることができる。従って、安定した研磨液3を研磨対象物4に衝突させて、高精度な研磨加工が可能となる。
[発明の実施の形態3]
以下、本発明の実施の形態3について、図5を用いて説明する。
図5は、本発明の実施の形態3に係る研磨装置10の概略図である。
本発明の実施の形態3は、噴射ノズル1の構成が本発明の実施の形態1の構成と相違している。すなわち、この噴射ノズル1は、基材1cの外壁に撥水性の材質がコートされて撥水表面部1hが形成されている。
噴射ノズル1の基材1cには、ステンレス鋼、アルミ、真ちゅう、銅、インバー、鋼材等を用いれば良い。
撥水性の材質としては、フッ素樹脂、有機シリコン化合物等を用いれば良い。
このように、噴射ノズル1の外壁に撥水性の材質をコートすることにより、圧縮性の気体2が通過する噴射ノズル1の外壁に液滴が付着し難い。この液滴の付着を防ぐことにより、付着物による外乱の発生を極力低減し、気体2及び気体2に巻き込まれた研磨液3の流動状態を安定させることができる。従って、安定した研磨液3を研磨対象物4に衝突させて、高精度な研磨加工が可能となる。
他の構成及び作用は、本発明の実施の形態1と同様であるので、同一の構成には同一の符号を付してその説明を省略する。
なお、本発明の実施の形態3の変形例として、噴射ノズル1の内壁に撥水性の材質をコートしても良い。この場合、圧縮性の気体2が通過する噴射ノズル1の内壁に液滴が付着し難い。この液滴の付着を防ぐことにより、付着物による外乱の発生を極力低減し、気体2及び気体2に巻き込まれた研磨液3の流動状態を安定させることができる。従って、安定した研磨液3を研磨対象物4に衝突させて、高精度な研磨加工が可能となる。また、外壁及び内壁を同時に撥水性の材質でコートし易い場合には、内外壁共にコートする。
[発明の実施の形態4]
以下、本発明の実施の形態4について図6〜図8を用いて説明する。
図6は、本発明の実施の形態4に係る研磨装置10の概略図である。
本発明の実施の形態4の研磨装置10は、研磨液3に研磨対象物4を浸すための研磨液槽11と、研磨対象物4に気体2を噴射させるための噴射ノズル1と、この噴射ノズル1を中心軸9を中心として回転駆動させる駆動装置8を備えている。
かかる研磨装置10によれば、噴射ノズル1は、研磨液3の中から圧縮された気体2が回転しながら、研磨液3の中で噴射される。回転による平均化された気体2は研磨液3を巻き込み、研磨対象物4に研磨液3を衝突させることにより、前述の回転させない噴射ノズル21に比べてより安定した研磨液を研磨対象物4に供給することができる。
この際の噴射ノズル1の回転数は、500rpm程度の一定の回転数で回転させたり、回転方向を変化させて500rpm程度で回転させたり、平均500rpmでランダムに回転数を変えて回転させることができる。これによって、研磨液3の付着をより防止することが可能となる。
図7は、本発明の実施の形態に係る研磨装置10の噴出ノズル1付近の拡大概念図である。
図7に示すように、圧縮された気体2が通過する噴射ノズル1の内壁に付着した液滴5又は外壁に付着した液滴6が存在しても、これら液滴5又は液滴6による外乱の影響を回転によって平均化して極力低減し、気体2及び気体2に巻き込まれた研磨液3の流動状態を安定させることができる。従って、回転させない噴射ノズル21に比べてより安定した研磨液3を研磨対象物4に衝突させて、高精度な研磨加工が可能となる。
図8は、本発明の実施の形態4に係る噴射ノズル1の場合と、回転させない噴射ノズル21の場合との研磨対象物4の研磨加工深さのプロファイル図である。本発明の噴射ノズル1を500rpmで回転させた場合を実線で表示し、回転させない噴射ノズル21を用いたプロファイル図を破線で表示した。また、横軸は研磨加工位置を、縦軸は各研磨加工位置での研磨加工深さを表わしている。具体的には、研磨加工領域の中心付近の研磨加工面上の1点を基準点として、横軸の研磨加工位置は、基準点から測った水平距離(mm単位)で示してあり、縦軸の研磨加工深さは、基準点から測った各加工位置での研磨加工面高さ(μm単位)で示してある。噴射ノズル1の気体2を通過させるための直径は、いずれの場合も5mmである。また、噴射ノズル1の構成(材質)が異なること以外の、他の研磨加工条件等は、両者とも全て同一としてある。
この図8によれば、実施の形態4では、研磨加工深さは、研磨対象物4の測定範囲±40mmの範囲で、およそ+0.01μm、−0.005μm程度の微小なばらつきが発生していることがわかる。一方、回転させない場合には、研磨対象物4の測定範囲±40mmの範囲で、およそ+0.045μm、−0.028μmの範囲の大きなばらつきが発生していることがわかる。従って、本発明のように噴射ノズル1全体に回転を施すことにより、研磨加工のばらつきを約5分の1に低減でき、高精度な研磨加工を実施できる。
なお、本発明の実施の形態1乃至3の何れか一つで述べた構成の噴射ノズル1を、本発明の実施の形態4で述べた駆動装置8を用いた回転可能な噴射ノズル1とすることもできる。これにより、流れのより安定した研磨液3を研磨対象物4に衝突させて、高精度な研磨加工が可能となる
図9は、上述のような研磨装置10により研磨された光学素子を配置した露光装置である。
この露光装置30は、少なくとも、エキシマレーザ等を露光光として供給するための光源31、この露光光をマスクRに供給するための照明光学系32、マスクRのパターンのイメージを被露光基板W上に投影するための投影光学系33を含んでいる。
照明光学系32は、マスクRと被露光基板Wとの間の相対位置を調節するためのアライメント光学系34を含んでいる。マスクRは、マスク交換系35により位置が制御されるマスクステージ36に配置されている。被露光基板Wは、ステージ制御系37により位置が制御されるウェハーステージ38に配置されている。さらに、光源31、アライメント光学系34、マスク交換系35、ステージ制御系37は、主制御部39によって制御されている。
このような露光装置30では、詳細な図示は省略されているが、多数の光学素子が、照明光学系32及び/又は投影光学系33に配置されている。そして、これらの多数の光学素子のうちのより多くのものとして、前記のような研磨装置10を用いて研磨された光学素子が用いられている。
このような露光装置30によれば、照明光学系32及び/又は投影光学系33を構成する光学素子として、高精度に表面形状が研磨されて優れた光学特性を有する光学素子を用いているので、より高精度に露光することが可能である。
本発明の実施の形態1に係る研磨装置10の概略図である。 同実施の形態1に係る研磨装置10の噴射ノズル1付近の拡大概念図である。 同実施の形態1に係る噴射ノズル1の場合と、撥水性を有さない噴射ノズル21の場合との研磨対象物4の研磨加工深さのプロファイル図である。 本発明の実施の形態2に係る研磨装置10の概略図である。 本発明の実施の形態3に係る研磨装置10の概略図である。 本発明の実施の形態4に係る研磨装置10の概略図である。 同実施の形態4に係る研磨装置10の噴射ノズル1付近の拡大概念図である。 同実施の形態4に係る噴射ノズル1の場合と、回転させない噴射ノズル21の場合との研磨対象物4の研磨加工深さのプロファイル図である。 本発明の研磨装置10により研磨された光学素子が搭載された露光装置を示す概略図である。 気体噴射による研磨装置20の概略図である。 研磨装置20の噴射ノズル21付近の概念図である。
符号の説明
1 噴射ノズル
1a 外筒
1b 内筒
1c 基材
1d 圧送路
1e 下端部
1f 内壁面
1g 外壁面
1h 撥水表面部
2 気体
3 研磨液
4 研磨対象物
5、6 液滴
7 気泡
8 駆動装置
9 中心軸
10 研磨装置
11 研磨液槽
30 露光装置

Claims (7)

  1. 研磨液槽内の研磨液に研磨対象物を浸し、前記研磨液に噴射ノズルの先端が浸漬された状態で当該噴射ノズルから前記研磨対象物の表面に気体を噴射することによって前記表面の研磨加工を行う研磨装置であって、
    前記噴射ノズル全体は、撥水性の材質で形成されていることを特徴とする研磨装置。
  2. 研磨液槽内の研磨液に研磨対象物を浸し、前記研磨液に噴射ノズルの先端が浸漬された状態で当該噴射ノズルから前記研磨対象物の表面に気体を噴射することによって前記表面の研磨加工を行う研磨装置であって、
    前記噴射ノズルの外壁側又は内壁側は撥水性の材質で形成されていることを特徴とする研磨装置。
  3. 前記撥水性の材質はフッ素樹脂であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の研磨装置。
  4. 研磨液槽内の研磨液に研磨対象物を浸し、前記研磨液に噴射ノズルの先端が浸漬された状態で当該噴射ノズルから前記研磨対象物の表面に気体を噴射することによって前記表面の研磨加工を行う研磨装置であって、
    前記噴射ノズルの外壁又は内壁に、撥水性の材質をコートしたことを特徴とする研磨装置。
  5. 前記噴射ノズルの基材の材質はステンレス鋼、前記撥水性の材質はフッ素樹脂であることを特徴とする請求項4に記載の研磨装置。
  6. 記噴射ノズルをその中心軸を中心として回転駆動させる駆動装置を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一つに記載の研磨装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一つに記載の研磨装置を用いて前記研磨対象物の研磨加工を行うことを特徴とする研磨加工方法。
JP2004064248A 2004-03-08 2004-03-08 研磨装置および研磨加工方法 Expired - Lifetime JP4341432B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004064248A JP4341432B2 (ja) 2004-03-08 2004-03-08 研磨装置および研磨加工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004064248A JP4341432B2 (ja) 2004-03-08 2004-03-08 研磨装置および研磨加工方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005246588A JP2005246588A (ja) 2005-09-15
JP4341432B2 true JP4341432B2 (ja) 2009-10-07

Family

ID=35027558

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004064248A Expired - Lifetime JP4341432B2 (ja) 2004-03-08 2004-03-08 研磨装置および研磨加工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4341432B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007260818A (ja) * 2006-03-28 2007-10-11 Topcon Corp 研磨方法及び研磨工具
TW201102765A (en) 2009-07-01 2011-01-16 Nikon Corp Grinding device, grinding method, exposure device and production method of a device
JP6749287B2 (ja) * 2017-06-26 2020-09-02 株式会社東芝 処理システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005246588A (ja) 2005-09-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9343339B2 (en) Coating method and coating apparatus
CN1635949A (zh) 用于微涂布多种流体材料的装置
KR101956913B1 (ko) 유체 노즐
US6294020B1 (en) Device for applying photoresist to a base body surface
JP4341432B2 (ja) 研磨装置および研磨加工方法
KR100283443B1 (ko) 현상장치및현상방법
JP2009262058A (ja) 液体塗布装置および液体塗布方法
JP2005096067A (ja) 曲面加工方法及びその装置
US7893386B2 (en) Laser micromachining and methods of same
JP6028910B2 (ja) ノズルチップ
JPH08216415A (ja) 液体噴射用ノズルの微細機械的加工方法
JP2008149223A (ja) 塗布装置
KR101019028B1 (ko) 웨이퍼의 표면 평활 방법 및 그 장치
CN102310029B (zh) 气压旋转式圆形工作件表面薄膜涂布设备
JP2009178697A (ja) コーティング装置
JP2005246590A (ja) 噴射ノズル、研磨装置、研磨方法、光学素子及び露光装置
JP4353681B2 (ja) 塗工用ダイヘッド
US6613237B2 (en) Apparatus and method for removing matter on a fluid surface of a tank
JP5127127B2 (ja) 塗膜形成方法
JP2018143966A (ja) 成膜装置
JP2007001003A (ja) 基板の製造方法
JP4352084B2 (ja) 現像装置
JP2008029917A (ja) 機能性材料塗布装置、及び機能性材料塗布方法
JPH06122204A (ja) インクジェット記録ヘッドおよびその撥水処理方法
JP2005246589A (ja) 研磨装置、研磨方法、光学素子、及び露光装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070201

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080814

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080819

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081016

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090616

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090629

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120717

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4341432

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150717

Year of fee payment: 6

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150717

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150717

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term